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特許7586534ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20241112BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241112BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20241112BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/69
A63F13/533
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023116061
(22)【出願日】2023-07-14
【審査請求日】2023-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武藤 孝志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 央旨
【審査官】嶋田 行志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-047153(JP,A)
【文献】特開2016-036450(JP,A)
【文献】特開2008-023164(JP,A)
【文献】特開2023-071237(JP,A)
【文献】特開2017-144069(JP,A)
【文献】特開2019-136139(JP,A)
【文献】特開2019-193701(JP,A)
【文献】特開2022-106554(JP,A)
【文献】特開2022-141016(JP,A)
【文献】特開2023-172097(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-A63F 13/98
A63F 9/24
G09B 1/00-G09B 29/14
YouTube
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部を具備し、
前記ゲーム制御部は、
前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうちの第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する
ゲームシステム。
【請求項2】
前記進行状況は、未クリアおよびクリア済を含み、
前記ゲーム制御部は、前記の第1ステージの進行状況がクリア済に変更された場合に、前記の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況をクリア済に変更する
請求項1のゲームシステム。
【請求項3】
前記第1ゲームの難易度は、前記第2ゲームの難易度を上回る
請求項1または請求項2のゲームシステム。
【請求項4】
前記複数の第1ステージは、所定の順番でプレイされ、前記複数の第1ステージのうち当該順番における後方の第1ステージほど難易度が高く、
前記複数の第2ステージは、所定の順番でプレイされ、前記複数の第2ステージのうち当該順番における後方の第2ステージほど難易度が高い
請求項1のゲームシステム。
【請求項5】
前記複数のゲームは、前記第1ゲームおよび前記第2ゲームとは難易度が相違する第3ゲームを含み、
前記ゲーム制御部は、
前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうちの第1ステージを前記プレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況と、前記第3ゲームにおける複数の第3ステージのうち前記の第1ステージに対応する第3ステージの進行状況とを変更し、
前記複数の第2ステージのうちの第2ステージを前記プレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第3ゲームにおける複数の第3ステージのうち前記の第2ステージに対応する第3ステージの進行状況を変更する
請求項1のゲームシステム。
【請求項6】
前記第1ゲームの難易度は、前記第2ゲームの難易度を上回り、
前記第2ゲームの難易度は、前記第3ゲームの難易度を上回る
請求項5のゲームシステム。
【請求項7】
前記複数のゲームの何れかの選択を前記プレイヤから受付ける指示受付部をさらに具備し、
前記ゲーム制御部は、前記複数のゲームのうち前記プレイヤが選択したゲームを制御する
請求項1のゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲーム制御部は、
前記各第1ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに報酬を付与し、
前記各第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに報酬を付与する
請求項1のゲームシステム。
【請求項9】
前記複数の第2ステージのうち、前記の第1ステージの進行状況に応じて進行状況が変更された前記第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに付与される報酬は、前記進行状況が第1ステージの進行状況に応じて変更されていない前記第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに付与される報酬よりも大きい
請求項8のゲームシステム。
【請求項10】
難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御する方法であって、
前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうちの第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する
コンピュータシステムにより実現されるゲーム制御方法。
【請求項11】
難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部、としてコンピュータシステムを機能させるプログラムであって、
前記ゲーム制御部は、
前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうちの第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
特定のゲームのプレイの結果を他のゲームに反映させる各種の技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、第1ゲームの実行結果が所定の条件を充足した場合に、第2ゲームにおける新たなゲームモードが利用可能となる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6006967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のゲームをプレイヤがプレイ可能な形態では、複数のゲームの各々をクリアする負荷が大きいと感じるプレイヤも想定される。以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、複数のゲームの進行(例えばクリア)を目指すプレイヤの負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示のひとつの態様に係るゲームシステムは、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部を具備し、前記ゲーム制御部は、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【0006】
本開示のひとつの態様に係るゲーム制御方法は、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御する方法であって、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【0007】
本開示のひとつの態様に係るプログラムは、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部、としてコンピュータシステムを機能させるプログラムであって、前記ゲーム制御部は、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態におけるゲームシステムのブロック図である。
図2】ゲームシステムの機能的な構成を例示するブロック図である。
図3】ゲームの説明図である。
図4】探索ブロックおよび対戦ブロックの説明図である。
図5】進行状況データおよび敵データの模式図である。
図6】クイズデータの模式図である。
図7】制御処理のフローチャートである。
図8】表示装置が表示する画面の模式図である。
図9】各ステージの進行状況が変更される様子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。以下に例示される形態は、本開示にとって必須ではない種々の限定を含む。したがって、本開示の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1実施形態に係るゲームシステム100のブロック図である。ゲームシステム100は、例えば遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。ゲームシステム100は、遊技施設内のプレイヤにゲームを提供する。第1実施形態のゲームは、プレイヤがクイズに解答することで進行するクイズゲームである。
【0011】
図1に例示される通り、ゲームシステム100は、制御装置11と記憶装置12と通信装置13と表示装置14と操作装置15とを具備する。なお、ゲームシステム100は、単体の装置として実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置でも実現される。
【0012】
制御装置11は、ゲームシステム100の各要素を制御する単数または複数のプロセッサで構成される。例えば、制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、SPU(Sound Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより構成される。
【0013】
通信装置13は、例えばインターネット等の通信網200を介して外部装置と通信する。具体的には、通信装置13は、通信網200を介して他のゲームシステム100と通信可能である。複数のゲームシステム100が相互に通信することで、複数のプレイヤが参加するゲームが実現される。なお、複数のゲームシステム100は、複数のプレイヤによるゲームを管理する管理装置(例えばウェブサーバ)を介して通信してもよい。
【0014】
記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと、制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。記憶装置12は、例えば磁気記録媒体または半導体記録媒体等の公知の記録媒体で構成される。記憶装置12は、複数種の記録媒体の組合せで構成されてもよい。また、ゲームシステム100に対して着脱される可搬型の記録媒体、または通信網200を介して制御装置11が書込または読出を実行可能な記録媒体(例えばクラウドストレージ)が、記憶装置12として利用されてもよい。
【0015】
表示装置14は、制御装置11による制御のもとで画像を表示する。表示装置14は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Electroluminescence)パネル等の表示パネルで構成される。操作装置15は、プレイヤからの指示を受付ける入力機器である。操作装置15は、例えば、プレイヤが操作する操作子、または、プレイヤによる接触を検知するタッチパネルである。
【0016】
図2は、ゲームシステム100の機能的な構成を例示するブロック図である。制御装置11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することで、プレイヤがプレイするゲームを制御するための複数の機能(指示受付部21,ゲーム制御部22)を実現する。
【0017】
指示受付部21は、プレイヤからの指示を受付ける。具体的には、指示受付部21は、操作装置15に対するプレイヤからの操作を受付ける。ゲーム制御部22は、プレイヤがプレイするゲームを制御する。具体的には、ゲーム制御部22は、指示受付部21がプレイヤから受付けた指示に応じてゲームを進行する。
【0018】
図3は、第1実施形態におけるゲームの説明図である。図3に例示される通り、第1実施形態のゲーム制御部22は、難易度が相違する複数のゲームモード(低難度ゲーム,通常ゲーム,高難度ゲーム)を制御する。第1実施形態における「難易度」は、プレイヤに対して出題されるクイズの内容に関する難易の度合である。例えば一般的な正答率が低いクイズの難易度は高い。例えば一般的な認知度が低い事象に関するクイズ、専門的な知識が正答に必要なクイズ、または発想の転換が正答に必要なクイズは、難易度が高いクイズである。
【0019】
高難度ゲームの難易度は通常ゲームの難易度を上回り、通常ゲームの難易度は低難度ゲームの難易度を上回る。高難度ゲームは「第1ゲーム」の一例であり、通常ゲームは「第2ゲーム」の一例であり、低難度ゲームは「第3ゲーム」の一例である。
【0020】
複数のゲームモードの各々は、複数(N個)のステージT1~TNで構成される。各ステージTn(n=1~N)は、ゲームモードに関する進行の単位となる段階である。具体的には、プレイヤによるプレイに応じてステージTn毎にクリアの可否が決定される。なお、第1実施形態においては、複数のゲームモードにおいてステージTnの総数Nが共通する場合を便宜的に例示する。ただし、ステージTnの総数Nはゲームモード毎に相違してもよい。高難度ゲームの各ステージTnは「第1ステージ」の一例であり、通常ゲームの各ステージTnは「第2ステージ」の一例であり、低難度ゲームの各ステージTnは「第3ステージ」の一例である。
【0021】
複数のゲームモードの各々においては、N個のステージT1~TNが所定の順番でプレイされる。具体的には、各ステージTnの番号nの昇順(T1→T2→T3→…→TN)でN個のステージT1~TNの各々が順次にプレイされる。各ゲームモードでは、プレイの順番における後方のステージTnほど難易度が高い。具体的には、1個のゲームモードにおいては、最初のステージT1の難易度が最低であり、各ステージTnが進行するほど難易度が増加していき、最後のステージTNの難易度が最高である。
【0022】
図4は、1個のステージTnの説明図である。図4には、ステージTnの進行の過程で表示装置14に表示される画面が図示されている。図4に例示される通り、各ステージTnでは、複数のクイズの各々がプレイヤに対して順次に出題される。第1実施形態のクイズは、4個の選択肢の何れかをプレイヤが選択する択一形式の問題である。4個の選択肢のうちの1個は正答であり、残余の3個の選択肢は誤答である。
【0023】
図4に例示される通り、プレイヤは、自己キャラクタCを使用してステージTnをプレイする。自己キャラクタCについては、図1に例示される通り、能力パラメータXとレベルLとが記憶装置12に記憶される。レベルLは、自己キャラクタCの成長の度合を示す指標である。能力パラメータXは、自己キャラクタCの能力を表すパラメータであり、具体的には体力値Xhと攻撃力Xaと防御力Xdとを含む。レベルLの増加毎に能力パラメータXが増加する。
【0024】
図4に例示される通り、複数のステージTnの各々は、探索ブロックと対戦ブロックとを含む。図4の画面G4は探索ブロックにおいて表示され、画面G5は対戦ブロックにおいて表示される。
【0025】
探索ブロックは、複数のクイズの各々をプレイヤが順次に解答するゲームである。具体的には、探索ブロックにおいては、プレイヤがクイズに誤答するたびに、防御力Xdに応じた変化量(すなわちダメージ)だけ体力値Xhが減少する。例えば、自己キャラクタCの防御力Xdが小さいほど、体力値Xhの減少量は増加する。他方、プレイヤがクイズに正答した場合、自己キャラクタCの体力値Xhは維持される。
【0026】
所定数のクイズの終了までに体力値Xhがゼロに到達した場合には、探索ブロックについてクリア失敗と判定される。他方、所定数のクイズが終了した時点で体力値Xhがゼロを上回る場合には、探索ブロックについてクリア成功と判定される。探索ブロックのクリア後に対戦ブロックが開始される。すなわち、探索ブロックはステージTnの前半部分であり、対戦ブロックはステージTnの後半部分である。
【0027】
対戦ブロックは、複数のクイズの各々をプレイヤが順次に解答し、解答の結果(正答/誤答)に応じて自己キャラクタCと敵キャラクタEとの対戦が進行するゲームである。敵キャラクタEについては能力パラメータYが設定される。能力パラメータYは、敵キャラクタEの能力を表すパラメータであり、図5に例示される通り、体力値Yhと攻撃力Yaと防御力Ydとを含む。
【0028】
プレイヤによる解答の結果が正答である場合、自己キャラクタCが敵キャラクタEを攻撃する。具体的には、自己キャラクタCの攻撃力Xaと敵キャラクタEの防御力Ydとに応じた変化量だけ敵キャラクタEの体力値Yhが減少する。例えば、自己キャラクタCの攻撃力Xaが大きいほど、または、敵キャラクタEの防御力Ydが小さいほど、敵キャラクタEの体力値Yhの減少量は増加する。
【0029】
他方、プレイヤによる解答の結果が誤答である場合、敵キャラクタEが自己キャラクタCを攻撃する。すなわち、自己キャラクタCは防御する。具体的には、自己キャラクタCの防御力Xdと敵キャラクタEの攻撃力Yaとに応じた変化量だけ自己キャラクタCの体力値Xhが減少する。例えば、自己キャラクタCの防御力Xdが小さいほど、または、敵キャラクタEの攻撃力Yaが大きいほど、自己キャラクタCの体力値Xhの減少量は増加する。
【0030】
所定数のクイズの終了までに敵キャラクタEの体力値Yhがゼロに到達した場合、対戦ブロックについてクリア成功と判定される。他方、所定数のクイズの終了までに自己キャラクタCの体力値Xhがゼロに到達した場合、対戦ブロックについてクリア失敗と判定される。対戦ブロックのクリア成功によりプレイヤは当該ステージTnをクリアする。
【0031】
以上のゲームの制御のために、第1実施形態の記憶装置12は、図1に例示される通り、進行状況データPと複数の敵データZと複数のクイズデータQとを記憶する。図5は、進行状況データPおよび複数の敵データZの模式図である。
【0032】
図5に例示される通り、進行状況データPは、プレイヤによるゲームの進行の状況が登録されたデータである。具体的には、進行状況データPは、複数のゲームモード(低難度/通常/高難度)の各々に付いてステージTn毎の進行状況を指定する。第1実施形態における進行状況は、クリア済および未クリアの何れかに設定される。
【0033】
「クリア済」は、プレイヤがステージTnをクリアした状況である。具体的には、ステージTnの探索ブロックおよび対戦ブロックの双方をプレイヤがクリアした状態が「クリア済」である。他方、「未クリア」は、プレイヤがステージTnをクリアしていない状況である。すなわち、プレイヤがステージTnをプレイしていない状態、または、ステージTnの過去のプレイにおいてプレイヤが探索ブロックまたは対戦ブロックのクリアに失敗した状態が「未クリア」である。
【0034】
複数の敵データZの各々は、敵キャラクタEに関するデータである。具体的には、敵データZは、敵キャラクタEの能力パラメータY(Yh,Ya,Yd)と敵キャラクタEの画像データZeとを含む。
【0035】
敵データZはステージTn毎に記憶装置12に記憶される。すなわち、番号nが共通するステージTnにおいては、複数のゲームモードにわたり共通の敵データZが利用される。すなわち、第1実施形態において、クイズの難易度はゲームモード毎に相違するが、敵キャラクタEの能力パラメータYおよび画像データZeは、複数のゲームモードにわたり共通する。すなわち、各ステージTnにおける敵キャラクタEの種類および攻略の難易度は、複数のゲームモードにわたり共通する。
【0036】
図6は、各クイズデータQの模式図である。複数のクイズデータQの各々は、クイズの出題と正誤の判定とを実行するためのデータである。具体的には、各クイズデータQは、範囲データQ1と出題データQ2とを含む。範囲データQ1は、クイズが出題される範囲を指定するデータである。具体的には、複数のゲームモード(すなわち難易度)の何れかと当該ゲームモードにおける1以上のステージTnとが、範囲データQ1により指定される。出題データQ2は、クイズの出題および正誤の判定のためのデータである。具体的には、出題データQ2は、クイズの設問を表す文字列(すなわち出題文)と、選択候補の4個の選択肢と、当該クイズの正解の選択肢とを含む。
【0037】
ゲーム制御部22は、範囲データQ1が指定するゲームモードのN個のステージT1~TNのうち、範囲データQ1が指定するステージTnにおいて、出題データQ2が表すクイズをプレイヤに出題する。以上の通り、範囲データQ1が出題データQ2に対応付けられた構成により、ゲームモード毎の難易度とゲームモード内のステージTn毎の難易度とが制御される。
【0038】
図7は、制御装置11が実行する制御処理のフローチャートである。例えば、操作装置15に対するプレイヤからの操作を契機として制御処理が開始される。
【0039】
制御処理が開始されると、制御装置11(指示受付部21)は、複数のゲームモードの何れか(以下「選択ゲーム」という)の選択をプレイヤから受付ける(S1)。具体的には、制御装置11は、図8の画面G1を表示装置14に表示し、画面G1に対するプレイヤからの指示を受付ける。
【0040】
画面G1は、相異なるゲームモードに対応する3個の選択肢B1(例えば操作ボタン)を含む。プレイヤは、操作装置15を操作することで複数の選択肢B1の何れかを選択する。制御装置11(指示受付部21)は、1個の選択肢B1の選択を、当該選択肢B1に対応するゲームモードの選択の指示として受付ける。
【0041】
選択ゲームの指示を受付けると、制御装置11(指示受付部21)は、選択ゲームにおける1個のステージ(以下「選択ステージ」という)Tnの選択をプレイヤから受付ける(S2)。具体的には、制御装置11は、図8の画面G2を表示装置14に表示し、画面G2に対するプレイヤからの指示を受付ける。
【0042】
画面G2は、選択ゲームの相異なるステージTnに対応する5個の選択肢B2(例えば操作ボタン)を含む。図8においては、通常モードのステージT10までプレイヤがクリア済である場合が例示されている。図8に例示される通り、選択ゲームのN個のステージT1~TNのうち、クリア済の最後方のステージTn(=T10)を末尾として前方に位置する4個のステージTn-3~Tnと、ステージTnの直後に位置する未クリアのステージTn+1とを、プレイヤが選択可能である。なお、未クリアのステージTn+1に対応する選択肢B2については、未クリアであることを表す画像B21が表示される。
【0043】
プレイヤは、操作装置15を操作することで画面G2内の複数の選択肢B2の何れかを選択する。制御装置11(指示受付部21)は、1個の選択肢B2の選択を、当該選択肢B2に対応するステージ(選択ステージ)Tnの選択の指示として受付ける。
【0044】
制御装置11(指示受付部21)は、選択ステージTnにおいて使用するアイテムの選択をプレイヤから受付ける(S3)。例えば道具、装備または魔法等に関するアイテムがプレイヤにより選択される。具体的には、制御装置11は、図8の画面G3を表示装置14に表示し、画面G3に対するプレイヤからの指示を受付ける。
【0045】
画面G3は、相異なるアイテムに対応する複数の選択肢B3(例えば操作ボタン)を含む。各アイテムは、選択ステージTnをプレイヤが有利に進行するためのオブジェクトである。例えば、例えば自己キャラクタCの能力パラメータXを増加させるアイテム、敵キャラクタEの能力パラメータYを減少させるアイテム、出題されるクイズのジャンルを変更するアイテム等、各種のアイテムがプレイヤにより選択される。画面G3において選択された各アイテムが、探索ブロックまたは対戦ブロックの任意の時点においてプレイヤからの指示に応じて使用される。
【0046】
以上の処理(S1~S3)を実行すると、制御装置11(ゲーム制御部22)は、選択ゲームにおける選択ステージTnの進行を制御する(S4~S7)。すなわち、第1実施形態の制御装置11は、複数のゲームモードのうちプレイヤが選択したゲームモードの進行を制御する。
【0047】
まず、制御装置11は、選択ステージTnの探索ブロックを開始する(S4)。具体的には、制御装置11は、図4の画面G4を表示装置14に表示し、探索ブロックの進行をプレイヤからの指示に応じて制御する。制御装置11は、探索ブロックのクリアのための第1条件が成立したか否かを判定する(S5)。第1条件は、前述の通り、所定数のクイズが終了した時点で自己キャラクタCの体力値Xhがゼロを上回ることである。
【0048】
第1条件が成立した場合(S5:YES)、制御装置11は、選択ステージTnの対戦ブロックを開始する(S6)。具体的には、制御装置11は、図4の画面G5を表示装置14に表示し、対戦ブロックの進行をプレイヤからの指示に応じて制御する。制御装置11は、対戦ブロックのクリアのための第2条件が成立したか否かを判定する(S7)。第2条件は、前述の通り、所定数のクイズの終了までに敵キャラクタEの体力値Yhがゼロに到達することである。
【0049】
第2条件が成立した場合(S7:YES)、制御装置11は、プレイヤに報酬を付与する(S8)。例えば、所定数の経験値と、各種のアイテムの購入に使用できる仮想的な通貨と、各種のアイテムとが、報酬としてプレイヤに付与される。経験値が所定の閾値に到達した場合、制御装置11は、自己キャラクタCのレベルLを増加させる。以上の説明の通り、第1実施形態のゲーム制御部22は、各ステージTnをプレイヤがプレイした結果に応じて報酬をプレイヤに付与する。
【0050】
また、第2条件の成立により報酬を付与すると(S8)、制御装置11(ゲーム制御部22)は、選択ステージTnの進行状況をクリア済に変更する(S9)。具体的には、制御装置11は、選択ゲームの選択ステージTnについて進行状況データPが指定する進行状況を、クリア済に変更する。
【0051】
以上の手順により選択ステージTnの進行状況がクリア済に変更されると、制御装置11(ゲーム制御部22)は、選択ゲームよりも難易度が低い各ゲームモードのN個のステージT1~TNのうち、選択ステージTnに対応するステージTnの進行状況を、クリア済に変更する(S10)。すなわち、選択ゲームよりも難易度が低い各ゲームモードのステージTnは、実際にはプレイヤがクリアしていない状態でもクリア済と看做される。なお、他のゲームモードのクリアに連動してクリア済と看做されたステージTnについて、プレイヤに報酬は付与されない。
【0052】
第1条件または第2条件が成立しない場合には、探索ブロックまたは対戦ブロックのクリアにプレイヤが失敗したことを意味する。第1条件または第2条件が成立しない場合(S5:NO,S7:NO)、制御装置11(ゲーム制御部22)は、報酬の付与(S8)と進行状況の変更(S9,S10)とを実行せずに処理をステップS11に移行する。なお、第1条件または第2条件が成立しない場合に、例えば所定量の経験値等の報酬がプレイヤに付与されてもよい。
【0053】
以上の処理を実行すると、制御装置11は、所定の終了条件が成立したか否かを判定する(S11)。終了条件は、例えば、操作装置15に対する操作によりプレイヤからゲームの終了が指示されたことである。
【0054】
終了条件が成立しない場合(S11:NO)、制御装置11は、処理をステップS1に移行する。以上の説明から理解される通り、ゲームモードおよびステージTnの選択(S1,S2)と、アイテムの選択(S3)と、選択ステージTnの制御(S4~S8)と、進行状況の変更(S9,S10)とが、終了条件の成立まで反復される。なお、ステージTnの選択(S2)においては、他のゲームモードのクリアに連動してクリア済と看做されたステージTnも、プレイヤは選択できる。終了条件が成立した場合(S11:YES)、制御装置11は制御処理を終了する。
【0055】
図9は、複数のゲームモードにおける各ステージTnの進行状況が変更される様子の説明図である。図9においては、実際にプレイヤがプレイした結果としてのクリア済(実際にクリア)と、実際にプレイヤはクリアしていないけれども他のステージのクリアに連動してクリアしたと看做されたクリア済(看做しクリア)とが、相異なる記号で区別して表記されている。また、図9においては、画面G2においてプレイヤが選択可能なステージTnが、網掛により図示されている。
【0056】
図9の状態1は、何れのゲームモードの何れのステージTnもクリアされていない初期的な状態である。高難度ゲームのステージT1をプレイヤがクリアすると、状態2の通り、当該選択ステージT1の進行状況が「クリア済」に変更されるほか(S9)、低難度ゲームおよび通常ゲームにおけるステージT1の進行状況も「クリア済」に変更される(S10)。
【0057】
図9の状態3は、高難度ゲームのステージT1~T5の進行状況が、実際のプレイの結果として「クリア済」に変更された状態である(S9)。高難度ゲームのステージT1~T5のクリアに連動して、低難度ゲームおよび通常ゲームにおけるステージT1~T5の進行状況も「クリア済」に変更される(S10)。
【0058】
状態3において、例えば、プレイヤが、高難度ゲームのステージT6に挑戦したけれどもクリアできず、高難度ゲームから通常ゲームに変更してステージT6を選択した場合を想定する。通常ゲームのステージT6が実際にクリアされた場合、図9に状態4として例示される通り、当該ステージT6の進行状況が「クリア済」に変更されるほか(S9)、低難度ゲームにおけるステージT6の進行状況も「クリア済」に変更される(S10)。他方、通常ゲームよりも難易度が高い高難度ゲームにおけるステージT6の進行状況は、状態3から変更されない。
【0059】
以上の例示の通り、実際にクリアされたゲームモードよりも難易度が高いゲームモードの進行状況は変更されない。したがって、状態4において高難度ゲームにおけるステージT6以降の各ステージTnの進行状況を「クリア済」に変更するには、各ステージTnをプレイヤが実際にクリアする必要がある。
【0060】
図9の状態5は、通常ゲームのステージT6~T10の進行状況が、実際のプレイの結果として「クリア済」に変更された状態である(S9)。通常ゲームのステージT6~T10のクリアに連動して、低難度ゲームにおけるステージT6~T10の進行状況も「クリア済」に変更される(S10)
【0061】
状態5において、例えば、プレイヤが、通常ゲームのステージT11に挑戦したけれどもクリアできず、通常ゲームから低難度ゲームに変更してステージT11を選択した場合を想定する。低難度ゲームのステージT11が実際にクリアされた場合、図9に状態6として例示される通り、当該ステージT11の進行状況が「クリア済」に変更される(S9)。他方、通常ゲームおよび高難度ゲームにおけるステージT11の進行状況は、状態5から変更されない。したがって、状態6において高難度ゲームまたは通常ゲームにおけるステージT11以降の各ステージTnの進行状況を「クリア済」に変更するには、各ステージTnをプレイヤが実際にクリアする必要がある。
【0062】
以上に説明した通り、ゲーム制御部22は、高難度ゲームにおけるN個のステージT1~TNのうち特定のステージTnをプレイヤがプレイした結果として進行状況が「クリア済」に変更された場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームにおいて番号nが同じステージTnの進行状況を「クリア済」に変更する。また、第1実施形態のゲーム制御部22は、通常ゲームにおけるN個のステージT1~TNのうち特定のステージTnをプレイヤがプレイした結果として進行状況が「クリア済」に変更された場合に、低難度ゲームにおいて番号nが同じステージTnの進行状況を「クリア済」に変更する。
【0063】
以上に説明した通り、第1実施形態においては、高難度ゲームにおけるステージTnの進行状況に応じて、通常ゲームおよび低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況が変更される。したがって、高難度ゲームのステージTnをクリアしたプレイヤは、通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnを初期的な状態(例えば未クリア)からプレイする必要はない。以上の形態によれば、高難度ゲームの進行状況が通常ゲームおよび低難度ゲームの進行状況に影響しない形態と比較して、複数のゲームモードの進行を目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0064】
さらに第1実施形態においては、通常ゲームにおけるステージTnの進行状況に応じて低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況が変更される。したがって、通常ゲームの進行状況が低難度ゲームの進行状況に影響しない形態と比較して、通常ゲームおよび低難度ゲームの進行を目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0065】
第1実施形態においては特に、高難度ゲームにおけるステージTnをプレイヤがクリアすることで、通常ゲームおよび低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況もクリア済に変更される。すなわち、通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnをプレイヤがクリアしたと看做される。したがって、高難度ゲームのステージTnをクリアしたプレイヤは、通常ゲームおよび低難度ゲームにおけるステージTnを改めてクリアする必要がない。すなわち、高難度ゲームの進行状況が通常ゲームおよび低難度ゲームの進行状況に影響しない形態と比較して、複数のゲームモードのクリアを目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0066】
第1実施形態においては、高難度ゲームにおけるステージTnの進行状況が、高難度ゲームよりも難易度が低いゲーム(通常ゲームおよび低難度ゲーム)におけるステージTnの進行状況に反映される。したがって、高難度ゲームに挑戦する誘因をプレイヤに付与できる。さらに第1実施形態においては、通常ゲームにおけるステージTnの進行状況が、低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況に反映される。したがって、低難度ゲームよりも難易度が高い通常ゲームに挑戦する誘因をプレイヤに付与できる。
【0067】
また、各ゲームモードにおけるN個のステージT1~TNのうち後方のステージTnほど難易度が高い。したがって、図9の例示の通り、例えばゲームの開始の当初の段階では、高難度ゲームのステージTnのプレイにより通常ゲームまたは低難度ゲームの進行状況を変更し、以後にゲームが進行した段階では、通常ゲームまたは低難度ゲームにおける後方のステージTnをプレイするといった戦略が有効な興趣性の高いゲームを提供できる。第1実施形態においては特に、複数のゲームモードの何れかをプレイヤが選択できる。したがって、例えば、高難度ゲームのステージTnを選択してクリアすることで通常ゲームにおけるステージTnの進行状況を変更し、変更後の通常ゲームを引続きプレイすることでステージTn+1を進行させるといった戦略性の高いゲームを提供できる。
【0068】
第1実施形態においては、複数のゲームモードにおける各ステージTnを実際にプレイした結果に応じてプレイヤに報酬が付与される。したがって、他のゲームモードのクリアに連動してクリア済と看做されたステージTnを、プレイヤが改めてプレイする誘因を付与できる。
【0069】
[第2実施形態]
第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各態様において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明と同様の符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0070】
第2実施形態は、実際にプレイヤがステージTnをクリアした場合に付与される報酬の付与方法が、第1実施形態とは相違する。報酬の付与(S8)以外の構成および動作は、第1実施形態と同様である。したがって、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0071】
図8の画面G2を参照して前述した通り、プレイヤは、未クリアのステージTn(Tn+1)のほか、クリア済のステージTn(Tn-3~Tn)も選択可能である。クリア済のステージTnは、プレイヤが実際のプレイによりクリアしたステージのほか、難易度が高いゲームモードのステージTnのクリアに連動してクリア済と看做されたステージ(以下「擬制クリアステージ」という)も含む。すなわち、プレイヤは、既にクリア済と看做された擬制クリアステージを、実際のプレイにより改めてクリアすることが可能である。
【0072】
第2実施形態においては、擬制クリアステージをプレイヤがクリアした場合に付与される報酬が、未クリアの状態から当該ステージTnをクリアした場合の報酬よりも大きい。すなわち、ゲーム制御部22は、擬制クリアステージをプレイヤがクリアした場合に、当該ステージTnの通常のクリア時の報酬(以下「通常報酬」という)を上回る報酬を、プレイヤに付与する(S8)。
【0073】
前述の通り、ステージTnのクリア時には、経験値と仮想的な通貨と各種のアイテムとが報酬としてプレイヤに付与される。したがって、例えば、擬制クリアステージのクリア時には、通常報酬として付与される数量を上回る数量の経験値がプレイヤに付与される。同様に、通常報酬として付与される数量を上回る数量の仮想的な通貨と、通常報酬として付与される個数を上回る個数のアイテムとが、擬制クリアステージのクリア時にプレイヤに付与される。
【0074】
以上に説明した通り、第2実施形態においては、他のゲームモードにおけるステージTnに連動してクリア済と看做された擬制クリアステージをプレイヤがクリアした場合に、当該ステージTnがクリア済と看做されていない場合と比較して、プレイヤに付与される報酬が増加する。したがって、擬制クリアステージをプレイヤが改めてプレイする誘因を付与できる。
【0075】
[変形例]
以上に例示した形態は多様に変形され得る。前述の形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0076】
なお、以下の説明においては、高難度ゲームのステージTnの進行状況に連動して通常ゲームおよび低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況を変更する処理(S9)に便宜的に着目する。しかし、通常ゲームのステージTnの進行状況に連動して低難度ゲームのステージTnの進行状況を変更する処理にも、以下の変形例が同様に適用される。
【0077】
(1)前述の各形態においては、高難度ゲームの選択ステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームのN個のステージT1~TNのうち当該選択ステージTnと同じ番号nのステージTnがクリア済と看做される形態を例示したが、選択ステージTnと、当該選択ステージTnに連動してクリア済と看做されるステージTnとの関係は、以上の例示(すなわち番号nが共通すること)に限定されない。例えば、高難度ゲームの選択ステージT10をプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームのステージT12と低難度ゲームのステージT14とがクリア済と看做されてもよい。
【0078】
また、選択ステージTnのクリアによりクリア済と看做されるステージTnが、通常ゲームおよび低難度ゲームから例えばランダムに選択されてもよい。以上の形態によれば、高難度ゲームの選択ステージTnのクリアにより、通常ゲームまたは低難度ゲームの何れのステージTnがクリア済と看做されたのか、プレイヤに興味を付与できる。
【0079】
以上の説明から理解される通り、ゲーム制御部22は、高難度ゲームにおける第1ステージのクリアに応じて、通常ゲームまたは低難度ゲームにおけるN個のステージT1~TNのうち、第1ステージに対応する第2ステージをクリア済に変更する。第1ステージと第2ステージとの対応の一例が、前述の各形態の例示の通り番号nが共通することである。
【0080】
(2)前述の各形態においては、N個のステージT1~TNをプレイヤがステージT1から順番にプレイする形態を例示したが、各ステージTnをプレイヤがプレイする順番は任意である。例えば、N個のステージT1~TNのうちプレイヤが選択した任意のステージTnが開始されてもよい。高難度ゲームのN個のステージT1~TNが未クリアである状態において、例えばプレイヤが最後のステージTNをクリアした場合、ゲーム制御部22は、通常ゲームおよび低難度ゲームにおけるN個のステージT1~TNをクリア済と看做してもよい。高難度ゲームにおける(N-1)個のステージT1~TN-1は、未クリアの状態に維持される。
【0081】
(3)前述の各形態においては、高難度ゲームの選択ステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームの各々における1個のステージTnがクリア済と看做される形態を例示したが、選択ステージTnに連動してクリア済と看做されるステージTnは各ゲームモードの1個のステージTnに限定されない。すなわち、選択ステージTnに連動して他のゲームモードの複数のステージTnがクリア済と看做されてもよい。例えば、高難度ゲームの選択ステージT10をプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームのステージT10およびステージT11と、低難度ゲームのステージT10からステージT14とがクリア済と看做されてもよい。
【0082】
(4)前述の各形態においては、高難度ゲームの1個の選択ステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnがクリア済と看做される形態を例示したが、高難度ゲームにおいてクリアが要求されるステージTnの個数は1個に限定されない。例えば、高難度ゲームの2個のステージTn(例えばT10およびT11)をプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームの各々におけるステージT10がクリア済と看做されてもよい。
【0083】
(5)前述の各形態においては、高難度ゲームの選択ステージTnに連動して通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnを未クリアからクリア済に変更する形態を例示したが、選択ステージTnに連動した他のステージTnの変更後の状態は、「クリア済」に限定されない。
【0084】
例えば、高難度ゲームの選択ステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnが「選択可能状態」に変更されてもよい。選択可能状態は、画面G2においてプレイヤがステージTnを選択してプレイ可能な状態である。また、高難度ゲームの選択ステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび低難度ゲームのステージTnが「高報酬状態」に変更されてもよい。高報酬状態は、当該ステージTnのクリアによりプレイヤに付与される報酬が、通常状態と比較して増加した状態である。
【0085】
以上の説明から理解される通り、ゲーム制御部22は、高難度ゲームにおける選択ステージTnの進行状況に応じて、通常ゲームまたは低難度ゲームにおけるステージTnの進行状況を変更すれば足り、当該ステージTnの変更後の進行状況は「クリア済」に限定されない。
【0086】
なお、ゲーム制御部22は、「選択可能状態」または「高報酬状態」に変更したステージTnを、所定の条件が成立した場合に通常の「未クリア」状態に変更してもよい。所定の条件は、例えば「選択可能状態」または「高報酬状態」に変更された時点から、当該ステージTnがクリアされることなく所定の時間が経過することである。また、所定の個数のステージTnをプレイヤがクリアした場合に進行状況が「未クリア」状態に変更される形態、または、プレイヤがゲームを終了した場合に進行状況が「未クリア」状態に変更される形態も想定される。
【0087】
(6)第2実施形態においては、擬制クリアステージについてクリア時の報酬が増加する形態を例示したが、擬制クリアステージのクリア時に付与される報酬の条件は、以上の例示に限定されない。例えば、擬制クリアステージのクリア時に、当該ステージTnが未クリアの状態からクリアされた場合に付与される報酬とは異なる種類の報酬が、プレイヤに付与されてもよい。例えば、擬制クリアステージがクリアされた場合に、より稀少なアイテムが付与される形態が想定される。
【0088】
(7)前述の各形態においては、ひとつのゲームモードのステージTnがクリアされた場合に、当該ゲームモードよりも難易度が低いゲームモードのステージTnがクリア済と看做される形態を例示した。しかし、ひとつのゲームモードのステージTnがクリアされた場合に、当該ゲームモードよりも難易度が高いゲームモードのステージTnがクリア済と看做されてもよい。例えば、低難度ゲームのステージTnをプレイヤがクリアした場合に、通常ゲームおよび高難度ゲームのステージTnの進行状況がクリア済に変更されてもよい。以上の形態によれば、高難度ゲームをクリアできずに低難度ゲームに変更してクリアしたプレイヤが、高難度ゲームを改めてプレイする誘因を付与できる。
【0089】
(8)前述の各形態においては、進行状況データPが各ステージTnの進行状況をクリア済および未クリアの何れかに設定する形態を例示したが、各ステージTnの進行状況は、クリア済および未クリアの2段階に限定されない。例えば、未クリアおよびクリア済のほか、探索ブロックのクリアが進行状況として指定されてもよい。また、各ステージTnの進行の度合(例えばX%クリア)が進行状況として指定されてもよい。通常ゲームまたは低難度ゲームにおける未クリアのステージTnの進行状況は、高難度ゲームにおける当該ステージTnと同様の進行状況に変更される。
【0090】
(9)前述の各形態においては、敵データZが複数のゲームモードにおけるステージTnにおいて共用される形態を例示した。以上の形態においては、各ステージTnの敵キャラクタEの種類および能力が複数のゲームモードにわたり共通する。しかし、敵データZはゲームモード毎に個別に用意されてもよい。すなわち、各ステージTnにおける敵キャラクタEの種類および能力は、ゲームモード毎に相違してもよい。例えば、高難度ゲームの敵キャラクタEは通常ゲームの敵キャラクタEと比較して攻略が困難であり、通常ゲームの敵キャラクタEは低難度ゲームの敵キャラクタEと比較して攻略が困難である形態が想定される。以上の例示から理解される通り、各ゲームモードの難易度は、クイズの内容に関する難易度のほか、敵キャラクタEの攻略の難易度も含む。
【0091】
(10)前述の各形態においては、クイズの内容に関する難易度を例示したが、各ゲームモードの難易度は以上の例示に限定されない。例えば、択一形式のクイズにおいてプレイヤが選択可能な選択肢の個数がゲームモード毎に相違する形態も想定される。例えば、高難度ゲームにおける選択肢の個数は通常ゲームにおける選択肢の個数を上回り、通常ゲームにおける選択肢の個数は低難度ゲームにおける選択肢の個数を上回る。
【0092】
また、ゲームモード毎にクイズの出題形式が相違する形態も想定される。出題形式としては、例えば、正誤を解答する○×形式、複数の選択肢の何れかを選択する択一形式、または、文字列を解答する記述形式が想定される。一般的に、択一形式は○×形式よりも難易度が高く、記述形式は択一形式よりも難易度が高い。したがって、高難度ゲームにおいては記述形式のクイズが出題され、通常ゲームにおいては択一形式のクイズが出題され、低難度ゲームにおいては○×形式のクイズが出題されてもよい。以上の説明から理解される通り、各ゲームモードの難易度は、出題形式に起因する難易度も含む。
【0093】
(11)前述の各形態においてはクイズゲームを例示したが、本開示が適用されるゲームの種類は以上の例示に限定されない。例えばシューティングゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、音楽ゲームまたはテーブルゲーム等、進行状況が変化し得る任意の種類のゲームに、本開示は適用される。
【0094】
(12)前述の各形態においては、遊技施設に設置されるゲームシステム100を例示したが、ゲームシステム100の形態は以上の例示に限定されない。例えばスマートフォン、タブレット端末またはパーソナルコンピュータ等、プレイヤが所有する情報装置により、前述の各形態におけるゲームシステム100が実現されてもよい。
【0095】
また、各種の情報装置と通信可能なサーバ装置により、前述の各形態におけるゲームシステム100が実現されてもよい。ゲームシステム100は、情報装置に対するプレイヤからの操作を表す操作データを情報装置から受信し、当該操作に応じて前述の制御処理を実行する。また、ゲームシステム100は、画像データを情報装置に送信することで、前述の各形態において例示した画面G1~G5を、情報装置に順次に表示させる。
【0096】
(13)前述の形態に係るゲームシステム100の機能は、制御装置11を構成する1以上のプロセッサと、記憶装置12に記憶されたプログラムとの協働により実現される。以上の形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記録媒体が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0097】
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本開示の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本開示を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0098】
[付記1]
以上の課題を解決するために、本開示のひとつの態様(付記1)に係るゲームシステム(100)は、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部(22)を具備し、前記ゲーム制御部(22)は、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【0099】
以上の態様においては、第1ゲームにおける第1ステージの進行状況に応じて、第2ゲームにおいて第1ステージに対応する第2ステージの進行状況が変更される。したがって、第1ゲームの第1ステージを進行したプレイヤは、第2ステージを初期的な状態からプレイする必要はない。以上の態様によれば、第1ステージの進行状況が第2ステージの進行状況に影響しない形態と比較して、第1ゲームおよび第2ゲームの進行を目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0100】
「難易度」は、プレイヤがステージを進行させる難易(困難/容易)の度合を意味する。具体的には、ステージの進行を阻害する要素の数値または個数が大きいほど「難易度」は高い。例えば、敵キャラクタの討伐がステージのクリアの条件である場合、敵キャラクタの能力値が高いほど「難易度」は高い。複数の条件の成立がステージのクリアの条件である場合、プレイヤが達成すべき条件の個数が多いほど「難易度」は高い。「難易度」は数値で表現されるものに限定されない。例えば、クイズに対する正答がクリアの条件である場合、出題されるクイズの内容に関する「難易度」が観念される。例えば、一般的な正答率が低いクイズが出題されるゲームは「難易度」が高い。
【0101】
「第1ゲーム」および「第2ゲーム」は、基本的には難易度を比較可能な同種のゲームである。ただし、「第1ゲーム」と「第2ゲーム」とは、相異なる種類のゲームでもよい。「第1ゲーム」「第2ゲーム」の区別は「モード」とも表現される。例えば低難度モード(EASYモード)、通常モード(NORMALモード)および高難度モード(HARDモード)のうち2個のモードが「第1モード」「第2モード」である。「第1ゲーム」「第2ゲーム」の区別は、「モード」以外に、「エリア」「ラウンド」「チャプター」「ブロック」「シナリオ」「エピソード」「ピリオド」「フェーズ」と表現されてよい。
【0102】
「ステージ」は、複数のゲームの各々を構成する単位である。例えばプレイヤは、複数のステージの各々を順番にクリアすることを目指す。「ステージ」は、「エリア」「ラウンド」「チャプター」「ブロック」「シナリオ」「エピソード」「ピリオド」「フェーズ」とも表現される。
【0103】
「進行状況」は、ステージにおける進行の状況を意味する。例えば、「未クリア」「クリア済」が「進行状況」の一例である。また、1個のステージにおける進行の度合(例えばX%クリア)も「進行状況」に包含される。
【0104】
第2ステージに関する「進行状況の変更」は、第2ステージの進行状況を初期的な状態から他の状態に変更することを意味する。例えば、第1ステージの進行状況が「未クリア」から「クリア済」に変更された場合に、当該第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を「未クリア」から「クリア済」に変更する動作が、「進行状況の変更」の一例である。すなわち、ステージの進行状況の一例である「クリア済」は、プレイヤが実際にプレイした結果として当該ステージをクリアした状況のほか、プレイヤは実際にはクリアしていないけれども他のステージの「クリア済」に応じて「クリア済」と看做された状況も包含する。また、例えば第1ステージの進行状況が「X%クリア」である場合に、第2ステージの進行状況を「0%クリア」から「X%クリア」に変更する動作も、「進行状況の変更」に包含される。また、第2ステージを「プレイ可能な状態」に変更する動作も「進行状況の変更」の一例である。
【0105】
複数の第1ステージの各々と複数の第2ステージの各々との対応関係は任意である。例えば、第1ステージと同じ番号の第2ステージが「第1ステージに対応する第2ステージ」の典型例であるが、第1ステージと第2ステージとの対応関係は、番号が共通する関係には限定されない。第1ステージの番号を上回る番号(または下回る番号)の第2ステージが「第1ステージに対応する第2ステージ」とされてもよい。また、第1ステージと第2ステージとの対応関係は1対1に限定されない。例えば、第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて2以上の第2ステージの進行状況が変更されてもよい。
【0106】
[付記2]
付記1の具体例(付記2)において、前記進行状況は、未クリアおよびクリア済を含み、前記ゲーム制御部(22)は、前記特定の第1ステージの進行状況がクリア済に変更された場合に、前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況をクリア済に変更する。以上の態様においては、特定の第1ステージをプレイヤがクリアすることで、当該第1ステージに対応する第2ステージの進行状況もクリア済に変更される。すなわち、プレイヤが第2ステージをクリアしたと看做される。したがって、第1ステージをクリアしたプレイヤは、第2ゲームにおいて当該第1ステージに対応する第2ステージを改めてクリアする必要がない。以上の形態によれば、第1ステージの進行状況が第2ステージに影響しない形態と比較して、第1ゲームおよび第2ゲームのクリアを目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0107】
ステージの「クリア済」とは、当該ステージについて設定された条件を充足した状態(すなわち目標を達成した状態)を意味する。他方、「未クリア」は、当該条件が充足されていない状態(目標が達成されていない状態)を意味する。
【0108】
[付記3]
付記1または付記2の具体例(付記3)において、前記第1ゲームの難易度は、前記第2ゲームの難易度を上回る。以上の態様においては、第1ゲームにおける第1ステージの進行状況が、第1ゲームよりも難易度が低い第2ゲームにおける第2ステージの進行状況に反映される。したがって、第2ゲームよりも難易度が高い第1ゲームに挑戦する誘因をプレイヤに付与できる。
【0109】
[付記4]
付記1から付記3の何れかの具体例(付記4)において、前記複数の第1ステージは、所定の順番でプレイされ、前記複数の第1ステージのうち当該順番における後方の第1ステージほど難易度が高く、前記複数の第2ステージは、所定の順番でプレイされ、前記複数の第2ステージのうち当該順番における後方の第2ステージほど難易度が高い。以上の態様においては、複数の第1ステージのうち後方の第1ステージほど難易度が高く、複数の第2ステージのうち後方の第2ステージほど難易度が高い。したがって、例えばゲームの開始の当初の段階では、第1ステージのプレイにより第2ステージの進行状況を変更し、以後にゲームが進行した段階では、第2ゲームにおける後方の第2ステージをプレイするといった戦略が有効な興趣性の高いゲームを提供できる。
【0110】
[付記5]
付記1から付記4の何れかの具体例(付記5)において、前記複数のゲームは、前記第1ゲームおよび前記第2ゲームとは難易度が相違する第3ゲームを含み、前記ゲーム制御部(22)は、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージを前記プレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況と、前記第3ゲームにおける複数の第3ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第3ステージの進行状況とを変更し、前記複数の第2ステージのうち特定の第2ステージを前記プレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第3ゲームにおける複数の第3ステージのうち前記特定の第2ステージに対応する第3ステージの進行状況を変更する。以上の態様においては、第1ゲームの第1ステージをプレイしたプレイヤは、当該第1ステージに対応する第2ステージに加えて、当該第1ステージに対応する第3ステージについても、初期的な状態からプレイする必要はない。さらに、第2ゲームの第2ステージを進行したプレイヤは、当該第2ステージに対応する第3ステージを初期的な状態からプレイする必要はない。したがって、第2ステージの進行状況が第3ステージに影響しない形態と比較して、第2ゲームおよび第3ゲームの進行を目指すプレイヤの負荷を軽減できる。
【0111】
[付記6]
付記5の具体例(付記6)において、前記第1ゲームの難易度は、前記第2ゲームの難易度を上回り、前記第2ゲームの難易度は、前記第3ゲームの難易度を上回る。以上の態様においては、第2ゲームにおける第2ステージの進行状況が、第2ゲームよりも難易度が低い第3ゲームにおける第3ステージの進行状況に反映される。したがって、第3ゲームよりも難易度が高い第2ゲームに挑戦する誘因をプレイヤに付与できる。
【0112】
[付記7]
付記1から付記6の何れかの具体例(付記7)において、前記複数のゲームの何れかの選択を前記プレイヤから受付ける指示受付部(21)をさらに具備し、前記ゲーム制御部(22)は、前記複数のゲームのうち前記プレイヤが選択したゲームを制御する。以上の態様においては、複数のゲームの何れかをプレイヤが選択できる。したがって、例えば、第1ステージを選択してプレイすることで第2ゲームにおける第2ステージの進行状況を変更し、変更後の第2ゲームをプレイすることで第2ステージを進行させるといった戦略性の高いゲームを提供できる。
【0113】
[付記8]
付記1から付記7の何れかの具体例(付記8)において、前記ゲーム制御部(22)は、前記各第1ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに報酬を付与し、前記各第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに報酬を付与する。以上の態様においては、各第1ステージおよび各第2ステージをプレイした結果に応じてプレイヤに報酬が付与される。したがって、第1ステージの進行状況に応じて第2ステージの進行状況が変更されたとしても、当該変更後の第2ステージをプレイヤが改めてプレイする誘因を付与できる。
【0114】
「報酬」は、プレイヤにとって利益となる任意の要素である。例えば、ゲームに適用されることで当該ゲームを有利に進行できる各種のアイテムが「報酬」の典型例である。また、例えば特別なゲームをプレイできる権利が「報酬」としてプレイヤに付与されてもよい。また、遊技媒体の使用と引換にプレイヤがゲームをプレイできる形態においては、遊技媒体が「報酬」としてプレイヤに付与されてもよい。遊技媒体は、例えば物理メダル等の有体の遊技媒体のほか、例えば電子メダルまたはクレジット等の無体の遊技媒体を含む。
【0115】
[付記9]
付記8の具体例(付記9)において、前記複数の第2ステージのうち、前記特定の第1ステージの進行状況に応じて進行状況が変更された前記第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに付与される報酬は、前記進行状況が第1ステージの進行状況に応じて変更されていない前記第2ステージをプレイした結果に応じて前記プレイヤに付与される報酬よりも大きい。以上の態様においては、第1ステージに連動して進行状況が変更された第2ステージをプレイヤがプレイした場合に、当該第2ステージの進行状況が変更されていない場合と比較してプレイヤに付与される報酬が増加する。したがって、第1ステージに連動して進行状況が変更された第2ステージをプレイヤが改めてプレイする誘因を付与できる。
【0116】
報酬の大小は、例えば報酬が数値で表現される形態における当該数値の大小である。また、例えば各種のアイテムが報酬として付与される形態においては、例えばアイテムの個数が「報酬の大小」に相当する。また、アイテムの稀少度が「報酬の大小」と解釈されてもよい。例えば、より稀少なアイテムは報酬として大きいと評価される。
【0117】
[付記10]
本開示のひとつの態様(付記10)に係るゲーム制御方法は、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御する方法であって、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【0118】
[付記11]
本開示のひとつの態様(付記11)に係るプログラムは、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部(22)、としてコンピュータシステムを機能させるプログラムであって、前記ゲーム制御部(22)は、前記第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、前記第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち前記特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【符号の説明】
【0119】
100…ゲームシステム、11…制御装置、12…記憶装置、13…通信装置、14…表示装置、15…操作装置、21…指示受付部、22…ゲーム制御部。
【要約】
【課題】複数のゲームの進行(例えばクリア)を目指すプレイヤの負荷を軽減する。
【解決手段】ゲームシステムは、難易度が相違する第1ゲームと第2ゲームとを含む複数のゲームを制御するゲーム制御部22を具備する。ゲーム制御部22は、第1ゲームにおける複数の第1ステージのうち特定の第1ステージをプレイヤがプレイした結果としての進行状況に応じて、第2ゲームにおける複数の第2ステージのうち特定の第1ステージに対応する第2ステージの進行状況を変更する。
【選択図】図2
図1
図2
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図7
図8
図9