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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】データ伝送方法及び関連機器
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20241112BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241112BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20241112BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20241112BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04W84/12
H04W72/0453
H04W72/0457 110
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022554605
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2021080567
(87)【国際公開番号】W WO2021180226
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】202010172792.6
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ユィ,ジエン
(72)【発明者】
【氏名】フゥ,モンシ
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミン
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-504570(JP,A)
【文献】Ross Jian Yu (Huawei),Preamble Structure and SIG Contents,IEEE 802.11-20/0029r2,IEEE,インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0029-02-00be-preamble-structure-and-sig-contents.pptx>,2020年01月14日
【文献】Sameer Vermani (Qualcomm),PPDU Types and U-SIG Content,IEEE 802.11-20/0049r2,IEEE,インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0049-02-00be-ppdu-types-and-u-sig-content.pptx>,2020年01月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 84/12
H04W 72/0453
H04W 72/0457
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ伝送方法であって、
ネットワーク装置により、シングルユーザ物理層プロトコルデータユニット(SU PPDU)を生成するステップと、
前記ネットワーク装置により、前記SU PPDUを局へ送信するステップであって、前記SU PPDUを送信するための帯域幅は20MHzより大きく、第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅を含み、前記第1サブ帯域幅は前記SU PPDUの超高スループットシグナリング(EHT-SIG)フィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ、ステップと、
を含み、
前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるユニバーサルシグナ(U-SIG)オーバーフローフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるU-SIGオーバーフローフィールドと同じであり、前記第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを含み、前記第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを含み、iとjは両方とも正の整数であり、1<i<jである、データ伝送方法。
【請求項2】
データ伝送方法であって、
局により、シングルユーザ物理層プロトコルデータユニット(SU PPDU)を受信するステップであって、前記SU PPDUを受信するための帯域幅は20MHzより大きく、前記帯域幅は第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅を含み、前記第1サブ帯域幅は前記SU PPDUの超高スループットシグナリング(EHT-SIG)フィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ、ステップと、
を含み、
前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるユニバーサルシグナ(U-SIG)オーバーフローフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるU-SIGオーバーフローフィールドと同じであり、前記第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを含み、前記第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを含み、iとjは両方とも正の整数であり、1<i<jである、データ伝送方法。
【請求項3】
前記SU PPDUの前記EHT-SIGフィールドのユーザフィールドは、関連付け識別子、局を一意に識別するために使用されるAIDフィールド、を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記SU PPDUは、前記EHT-SIGフィールドの前にユニバーサルシグナU-SIG)フィールドを含み、前記SU PPDUの前記U-SIGフィールドはPPDUフォーマット指示フィールドを含み、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有する、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記SU PPDUの前記EHT-SIGフィールドが空間再利用指示フィールドを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、伝送シナリオが、SU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-OFDMA)、又はMU直交周波数分割多元接続(MU OFDMA)であることを示す情報を含むか、又はトリガベース(TB)フレームを示す情報を含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記SU PPDUの前記U-SIGフィールドは、以下:
物理層バージョン指示子フィールド、アップウリンク/ダウンリンク(UL/DL)指示フィールド、基本サービスセットカラー(BSS color)指示フィールド、送信機会(TXOP)指示フィールド、帯域幅指示フィールド、前記PPDUフォーマット指示フィールド、のうちの1つ以上を含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
データ伝送方法であって、
ネットワーク装置により、マルチユーザ物理層プロトコルデータユニット(MU PPDU)を生成するステップと、
前記ネットワーク装置により、前記MU PPDUを局へ送信するステップであって、前記PPDUを送信するための帯域幅は20MHzより大きく、前記帯域幅は第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅を含み、前記第1サブ帯域幅は前記MU PPDUの超高スループットシグナリング(EHT-SIG)フィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ、ステップと、
を含み、
前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるユニバーサルシグナ(U-SIG)オーバーフローフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるU-SIGオーバーフローフィールドと同じであり、前記第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはリソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを含み、前記第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを含み、iとjは両方とも正の整数であり、1<i<jである、データ伝送方法。
【請求項9】
データ伝送方法であって、
局により、マルチユーザ物理層プロトコルデータユニット(MU PPDU)を受信するステップであって、前記MU PPDUを受信するための帯域幅は20MHzより大きく、前記帯域幅は第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅を含み、前記第1サブ帯域幅は前記MU PPDUの超高スループットシグナリング(EHT-SIG)フィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ、ステップと、
を含み、
前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるユニバーサルシグナ(U-SIG)オーバーフローフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるU-SIGオーバーフローフィールドと同じであり、前記第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはリソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを含み、前記第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを含み、iとjは両方とも正の整数であり、1<i<jである、データ伝送方法。
【請求項10】
前記MU PPDUの前記EHT-SIGフィールドは、以下のフィールド:
超高スループット長トレーニング(EHT-LTF)フィールドシンボルの数、空間ストリーム数指示フィールド、変調及びコーディング方式指示フィールド、コーディング指示フィールド、ビームフォーミング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む、請求項8又は9に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記MU PPDUの前記EHT-SIGフィールドのユーザフィールドは、関連付け識別子、局を一意に識別するために使用されるAIDフィールド、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記MU PPDUは、前記EHT-SIGフィールドの前にユニバーサルシグナ(U-SIG)フィールドを含み、前記MU PPDUの前記U-SIGフィールドはPPDUフォーマット指示フィールドを含み、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記MU PPDUの前記EHT-SIGフィールドが空間再利用指示フィールドを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、伝送シナリオが、SU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-OFDMA)、又はMU直交周波数分割多元接続(MU OFDMA)であることを示す情報を含むか、又はトリガベース(TB)フレームを示す情報を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記MU PPDUの前記U-SIGフィールドは、以下:
物理層バージョン指示子フィールド、アップウリンク/ダウンリンク(UL/DL)指示フィールド、基本サービスセットカラー(BSS color)指示フィールド、送信機会(TXOP)指示フィールド、帯域幅指示フィールド、前記PPDUフォーマット指示フィールド、のうちの1つ以上を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記MU PPDUは、non-OFDMAに基づき送信されるPPDUである、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項17】
ネットワーク装置であって、前記ネットワーク装置は、請求項1、3~のいずれか一項に記載の方法を実施するよう、又は請求項8、10~16のいずれか一項に記載の方法を実施するよう構成される、ネットワーク装置。
【請求項18】
局であって、前記局は、請求項2~7、9~16のいずれか一項に記載の方法を実施するよう構成される、局。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を格納し、前記コンピュータ命令は、ネットワーク装置に請求項1、3~8、10~16のいずれか一項に記載の方法を実行するよう指示し、前記コンピュータ命令は、局に請求項2~7、9~16のいずれか一項に記載の方法を実行するよう指示する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行すると、前記コンピュータは請求項1、3~7、8、10~16のいずれか一項に記載の方法を実行可能にされ、前記コンピュータは請求項2~7、9~16のいずれか一項に記載の方法を実行可能にされる、コンピュータプログラム。
【請求項21】
チップであって、前記チップは、プロセッサと、メモリと、インタフェース回路とを含み、前記メモリ、前記インタフェース回路、及び前記プロセッサは線路を介して相互接続され、前記メモリは命令を格納し、前記プロセッサが前記メモリ内の前記命令を実行すると、請求項1~7、8~16いずれか一項に記載の方法が実行される、チップ。
【請求項22】
プログラムであって、前記プログラムは、コンピュータにより実行されると、請求項1~7、8~16のいずれか一項に記載の方法が実施される、プログラム。
【請求項23】
機器であって、前記機器は、請求項1~7、8~16のいずれか一項に記載の方法を実施するよう構成される機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
願は、無線ローカルエリアネットワーク技術の分野に関し、特に、データ伝送方法及び関連機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、ネットワーク装置がシングルユーザ(Single User, SU)伝送を行うシナリオで、ネットワーク装置が局(station, STA)に送信する物理層プロトコルデータユニット(Physical Protocol Data Unit, PPDU)には、レガシープリアンブル、高効率シグナリングフィールドA(High Efficient SIG A, HE-SIG-A)、及びデータが含まれる。ネットワーク装置がマルチユーザ(Multiple User, MU)伝送を行うシナリオで、ネットワーク装置が局(station, STA)に送信する物理層プロトコルデータユニット(Physical Protocol Data Unit, PPDU)には、レガシープリアンブル、HE-SIG-B、及びデータが含まれる。HE-SIG-AとHE-SIG-Bは、後続のデータフィールドを復調するために必要なシグナリング情報を示す。ネットワーク装置が送信するPPDUには、MU伝送シナリオでのみHE-SIG-Bが含まれていることがわかる。その結果、STAは、SU伝送シナリオのPPDUとMU伝送シナリオのPPDUを受信するために、大きく異なる2つの受信ポリシを使用する必要があるまた、HE-SIG-Aのビット数には制限がある。その結果、SUシナリオでは、HE-SIG-Aで伝送される情報が制限される。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施例は、データ伝送方法及び関連機器を提供し、それによりPPDU内の信号フィールドがより多くの情報を伝送できるようにする。
【0004】
第1の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供する。方法は、以下を含む。
【0005】
ネットワーク装置は、第1物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するし、前記PPDUには、第1ユニバーサルシグナリングフィールドU-SIGフィールドと第1超高スループットシグナリングフィールドEHT-SIGフィールドが含まれ、前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計は78情報ビット以下である。
【0006】
前記ネットワーク装置は、符号化された第1PPDUを局へ送信する。
【0007】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0008】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、前記識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、例えば、前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)内の1つの局を一意に識別するために使用される。
前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドがPPDUフォーマット指示フィールドを含み、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有する。又は、
前記第1復調指示フィールドは空間再利用指示フィールドを含む。
【0009】
このように、本願の実装の技術的ソリューションは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができる。
【0010】
留意すべきことに、本願の実装における前記第1EHT-SIGフィールドと前記第2EHT-SIGフィールドの名称は、802.11be標準に従って決定される。本願のこの実装における前記第1EHT-SIGフィールドと前記第2EHT-SIGフィールドの名称は、他の標準バージョンの関連するSIGフィールドの名称にすることもできる。本願の実装における前記第1EHT-SIGフィールドと前記第2EHT-SIGフィールドの名称は、802.11be標準に関連するSIGフィールドに限定されない。本願のこの実装における前記第1EHT-SIGフィールドと前記第2EHT-SIGフィールドは、任意の標準バージョンに関連するSIGフィールドを指すために使用され得る。
【0011】
具体的には、可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット内の1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。前記STAは、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、前記符号化された第1PPDUが前記STAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、前記第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、前記局は前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドに基づいて、前記第1PPDUが前記局に送信されたことを判断できるため、前記局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、前記第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0012】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実装では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、前記PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0013】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、前記PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0014】
例えば、前記PPDUフォーマット指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-orthogonal frequency division multiple, MU non-OFDMA)、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、更に、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、更に、パンクチャリングを実行するかどうかを示す情報が含まれてよい。
【0015】
更に別の可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0016】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。前記空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。前記空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために前記局により使用される。
【0017】
幾つかの実装では、符号化されていない第2PPDUの第2U-SIGフィールドの長さは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と等しく、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方が52情報ビット以下である。前記第1PPDUは、前記ネットワーク装置がシングルユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により1つの局へ送信され、前記第2PPDUは、前記ネットワーク装置がマルチユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により複数の局に送信される。この場合、前記SUシナリオで前記ネットワーク装置により前記局に送信される前記第1PPDUの前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数は、前記MUシナリオで前記ネットワーク装置により送信される前記第2PPDUの第2U-SIGフィールドの情報ビット数と等しくなる。これにより、前記SUシナリオで前記局により前記第1U-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、前記MUシナリオで前記局により前記第2U-SIGフィールドを受信する受信ポリシとの差を減らし、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するのを助ける。
【0018】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、識別子指示フィールドを含む。前記識別子指示フィールドは、第1指示サブフィールドと第2指示サブフィールドを含む。前記第1U-SIGフィールドには前記第1指示サブフィールドが含まれ、前記第1EHT-SIGフィールドには前記第2指示サブフィールドが含まれる。このように、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドのアイドル情報ビットを十分に使用することで、一意の局識別子を示す必要があるため、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数が増加することを回避している。
【0019】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、同じポリシが情報ビットの最初の部分を受信するために使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0020】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプが、以下:
物理層バージョン指示フィールド、アップリンク/ダウンリンク指示フィールド、基本サービスセットカラー指示フィールド、伝送機会指示フィールド、帯域幅指示フィールド、PPDU形式指示フィールド、空間-時間ブロックコーディング指示フィールド、空間再利用指示フィールド、保護間隔及び超高スループット長トレーニングフィールドサイズ指示フィールド、低密度パリティチェック追加シンボルセグメント指示フィールド、事前前方誤り訂正パディング因子指示フィールド、パケット拡張曖昧性指示フィールド、及びプリアンブルパンクチャリング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0021】
幾つかの実装では、前記符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドが局識別子指示フィールドを含み、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、前記局識別子指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0022】
幾つかの実装では、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプ、及び前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、以下:
時間-空間ストリームの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、ビームフォーミング指示フィールド、ビーム変更指示フィールド、変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、及びコーディング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0023】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットが、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第2U-SIGフィールドの、N番目の情報ビットの後にあるフィールドのフィールドタイプと、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドの前にあるフィールドのフィールドタイプとが、以下:
EHT-SIGフィールドシンボルの数又はマルチユーザ多入力多出力ユーザの数を示すフィールド、EHT-SIGフィールドの変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、超高スループット長トレーニングフィールドEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、リソースユニット割り当て指示フィールド、プリアンブルパンクチャリング指示フィールド、及びセンタ26トーンリソースユニット(Center 26-tone Resource Allocation, Center 26-tone RU)指示フィールド、のうちの一つ以上を含む。
【0024】
幾つかの実装では、前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0025】
このように、前述の方法では、情報ビットが節約されて、前記第1EHT-SIGフィールド及び前記第2EHT-SIGフィールドはより多くの情報を運ぶことができるようになる。
【0026】
第2の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供する。方法は、以下を含む。ネットワーク装置がPPDUを生成し、前記ネットワーク装置が前記PPDUを局に送信する。前記PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、前記EHT-SIGフィールドにはEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが含まれる。前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。この場合、ドップラとミッドアンブル周期を示すために、ストリングを含むストリンググループが使用され、前記ストリングの値はEHT-LTFシンボルの数を示す。これにより、ドップラとミッドアンブル周期を示す情報ビットを節約できる。
【0027】
第3の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供する。方法は、以下を含む。ネットワーク装置がPPDUを生成し、前記ネットワーク装置が前記PPDUを局に送信する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じである、又は、
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じである。iとjの両方が正の整数であり、i<jである。前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、U-SIGオーバーフローフィールドとして理解できる。この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記U-SIGオーバーフローのフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができる。
【0028】
第4の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供する。方法は、以下を含む。ネットワーク装置がPPDUを生成し、前記ネットワーク装置が前記PPDUを局に送信する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。このように、前記第1コンテンツチャネルの長さは、前記第2コンテンツチャネルの長さと同じになる。これは、前記局が前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルを受信するのに役立つ。また、前記局はこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、前記局の読み取り処理を簡略化できる。
【0029】
第5の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供第5。方法は、以下を含む。ネットワーク装置がPPDUを生成し、前記ネットワーク装置が前記PPDUを局に送信する。前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、前記第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには前記第1サブユーザフィールドと前記第2サブユーザフィールドが含まれる。つまり、この実装では、同じユーザのユーザフィールドの一部を前記第1コンテンツチャネルで送信し、他の部分を前記第2コンテンツチャネルで送信する。これにより、前記ユーザフィールドを伝送する情報ビットの数を増やすことができ、より多くの情報を伝送することができる。
【0030】
第6の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供第5。方法は、以下を含む。ネットワーク装置がPPDUを生成し、前記ネットワーク装置が前記PPDUを局に送信する。前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。このように、前記第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、前記第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記ユーザフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上することができる。
【0031】
第7の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を提供する。方法は、以下を含む。
【0032】
局は、ネットワーク装置により送信された第1PPDUを受信し、
前記局は、復号された第1PPDUを取得するために、前記第1PPDUを復号し、
前記復号された第1PPDUは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドを含み、
前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計が78情報ビット以下である。
【0033】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0034】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、前記識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、例えば、前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)内の1つの局を一意に識別するために使用され、
前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
前記第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0035】
このように、本願の実装の技術的ソリューションは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができるので、前記局は、前記第1U-SIGフィールド及び前記第1EHT-SIGフィールドからより多くの情報を取得できる。
【0036】
具体的には、可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット内の1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。前記STAは、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、前記符号化された第1PPDUが前記STAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、前記第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、前記局は前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドに基づいて、前記第1PPDUが前記局に送信されたことを判断できるため、前記局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、前記第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0037】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実装では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、前記PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0038】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、前記PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0039】
例えば、前記PPDUフォーマット指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-orthogonal frequency division multiple, MU non-OFDMA)、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、更に、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、更に、パンクチャリングを実行するかどうかを示す情報が含まれてよい。
【0040】
更に別の可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0041】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。前記空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。前記空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために前記局により使用される。
【0042】
幾つかの実装では、復号された第2PPDU内の前記第2U-SIGフィールドの長さは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と等しく、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方が52情報ビット以下である。前記第1PPDUは、前記ネットワーク装置がシングルユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により1つの局へ送信され、前記第2PPDUは、前記ネットワーク装置がマルチユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により複数の局に送信される。この場合、前記SUシナリオで前記ネットワーク装置により前記局に送信される前記第1PPDUの前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数は、前記MUシナリオで前記ネットワーク装置により送信される前記第2PPDUの第2U-SIGフィールドの情報ビット数と等しくなる。これにより、前記SUシナリオで前記局により前記第1U-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、前記MUシナリオで前記局により前記第2U-SIGフィールドを受信する受信ポリシとの差を減らし、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するのを助ける。
【0043】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、識別子指示フィールドを含む。前記識別子指示フィールドは、第1指示サブフィールドと第2指示サブフィールドを含む。前記第1U-SIGフィールドには前記第1指示サブフィールドが含まれ、前記第1EHT-SIGフィールドには前記第2指示サブフィールドが含まれる。このように、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドのアイドル情報ビットを十分に使用することで、一意の局識別子を示す必要があるため、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数が増加することを回避している。
【0044】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、同じポリシが情報ビットの最初の部分を受信するために使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0045】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプが、以下:
物理層バージョン指示フィールド、アップリンク/ダウンリンク指示フィールド、基本サービスセットカラー指示フィールド、伝送機会指示フィールド、帯域幅指示フィールド、PPDU形式指示フィールド、空間-時間ブロックコーディング指示フィールド、空間再利用指示フィールド、保護間隔及び超高スループット長トレーニングフィールドサイズ指示フィールド、低密度パリティチェック追加シンボルセグメント指示フィールド、事前前方誤り訂正パディング因子指示フィールド、パケット拡張曖昧性指示フィールド、及びプリアンブルパンクチャリング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0046】
幾つかの実装では、前記符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドが局識別子指示フィールドを含み、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、前記局識別子指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0047】
幾つかの実装では、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプ、及び前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、以下:
時間-空間ストリームの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、ビームフォーミング指示フィールド、ビーム変更指示フィールド、変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、及びコーディング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0048】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットが、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第2U-SIGフィールドの、N番目の情報ビットの後にあるフィールドのフィールドタイプと、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドの前にあるフィールドのフィールドタイプとが、以下:
EHT-SIGフィールドシンボルの数又はマルチユーザ多入力多出力ユーザの数を示すフィールド、EHT-SIGフィールドの変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、超高スループット長トレーニングフィールドEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、リソースユニット割り当て指示フィールド、プリアンブルパンクチャリング指示フィールド、及びセンタ26トーンリソースユニット(Center 26-tone Resource Allocation, Center 26-tone RU)指示フィールド、のうちの一つ以上を含む。
【0049】
幾つかの実装では、前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0050】
このように、前述の方法では、情報ビットが節約されて、前記第1EHT-SIGフィールド及び前記第2EHT-SIGフィールドはより多くの情報を運ぶことができ、前記局はより多くの情報を取得できるようになる。
【0051】
第8の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を更に提供する。方法は、以下を含む。
【0052】
局は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。
【0053】
前記PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、前記EHT-SIGフィールドにはEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが含まれる。前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0054】
このように、前記局は、ストリングを含むストリンググループに基づいてドップラとミッドアンブル周期を決定し、ストリングの値に基づいてEHT-LTFシンボルの数を示す。この場合、EHT-LTFシンボルの数、ドップラ、及びミッドアンブル周期を示すフィールドの情報ビットの数が削減される。このように、前記PPDUはより多くの他の情報を運ぶことができるので、前記局は前記PPDUからより多くの情報を取得できる。
【0055】
第9の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を更に提供する。方法は、以下を含む。局は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じである、又は、
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じである。iとjの両方が正の整数であり、i<jである。前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、U-SIGオーバーフローフィールドとして理解できる。この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記U-SIGオーバーフローのフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができる。
【0056】
第10の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を更に提供する。方法は、以下を含む。局は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。このように、前記第1コンテンツチャネルの長さは、前記第2コンテンツチャネルの長さと同じになる。これは、前記局が前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルを受信するのに役立つ。また、前記局はこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、前記局の読み取り処理を簡略化できる。
【0057】
第11の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を更に提供する。方法は、以下を含む。局は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。前記第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、前記第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには前記第1サブユーザフィールドと前記第2サブユーザフィールドが含まれる。つまり、この実装では、同じユーザのユーザフィールドの一部を前記第1コンテンツチャネルで送信し、他の部分を前記第2コンテンツチャネルで送信する。これにより、前記ユーザフィールドを伝送する情報ビットの数を増やすことができ、より多くの情報を伝送することができる。
【0058】
第12の態様によると、本願の実装は、データ伝送方法を更に提供する。方法は、以下を含む。局は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。このように、前記第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、前記第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記ユーザフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上することができる。
【0059】
第13の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
第1PPDUを生成するよう構成される処理ユニットであって、前記第1PPDUには、第1ユニバーサルシグナリングフィールドU-SIGフィールドと第1超高スループットシグナリングフィールドEHT-SIGフィールドが含まれ、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計は78情報ビット以下である、処理ユニットと、
符号化された第1PPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニットと、
を含む。
【0060】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0061】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、前記識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、例えば、前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)内の1つの局を一意に識別するために使用され、
前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
前記第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0062】
このように、本願の実装の技術的ソリューションは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができる。
【0063】
可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット内の1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。前記STAは、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、前記符号化された第1PPDUが前記STAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、前記第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、前記局は前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドに基づいて、前記第1PPDUが前記局に送信されたことを判断できるため、前記局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、前記第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0064】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実装では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、前記PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0065】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、前記PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0066】
例えば、前記PPDUフォーマット指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-orthogonal frequency division multiple, MU non-OFDMA)、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、更に、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、更に、パンクチャリングを実行するかどうかを示す情報が含まれてよい。
【0067】
更に別の可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0068】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。前記空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。前記空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために前記局により使用される。
【0069】
幾つかの実装では、符号化されていない第2PPDUの第2U-SIGフィールドの長さは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と等しく、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方が52情報ビット以下である。前記第1PPDUは、前記ネットワーク装置がシングルユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により1つの局へ送信され、前記第2PPDUは、前記ネットワーク装置がマルチユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により複数の局に送信される。この場合、前記SUシナリオで前記ネットワーク装置により前記局に送信される前記第1PPDUの前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数は、前記MUシナリオで前記ネットワーク装置により送信される前記第2PPDUの第2U-SIGフィールドの情報ビット数と等しくなる。これにより、前記SUシナリオで前記局により前記第1U-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、前記MUシナリオで前記局により前記第2U-SIGフィールドを受信する受信ポリシとの差を減らし、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するのを助ける。
【0070】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、識別子指示フィールドを含む。前記識別子指示フィールドは、第1指示サブフィールドと第2指示サブフィールドを含む。前記第1U-SIGフィールドには前記第1指示サブフィールドが含まれ、前記第1EHT-SIGフィールドには前記第2指示サブフィールドが含まれる。このように、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドのアイドル情報ビットを十分に使用することで、一意の局識別子を示す必要があるため、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数が増加することを回避している。
【0071】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、同じポリシが情報ビットの最初の部分を受信するために使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0072】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプが、以下:
物理層バージョン指示フィールド、アップリンク/ダウンリンク指示フィールド、基本サービスセットカラー指示フィールド、伝送機会指示フィールド、帯域幅指示フィールド、PPDU形式指示フィールド、空間-時間ブロックコーディング指示フィールド、空間再利用指示フィールド、保護間隔及び超高スループット長トレーニングフィールドサイズ指示フィールド、低密度パリティチェック追加シンボルセグメント指示フィールド、事前前方誤り訂正パディング因子指示フィールド、パケット拡張曖昧性指示フィールド、及びプリアンブルパンクチャリング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0073】
幾つかの実装では、前記符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドが局識別子指示フィールドを含み、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、前記局識別子指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0074】
幾つかの実装では、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプ、及び前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、以下:
時間-空間ストリームの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、ビームフォーミング指示フィールド、ビーム変更指示フィールド、変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、及びコーディング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0075】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットが、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第2U-SIGフィールドの、N番目の情報ビットの後にあるフィールドのフィールドタイプと、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドの前にあるフィールドのフィールドタイプとが、以下:
EHT-SIGフィールドシンボルの数又はマルチユーザ多入力多出力ユーザの数を示すフィールド、EHT-SIGフィールドの変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、超高スループット長トレーニングフィールドEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、リソースユニット割り当て指示フィールド、プリアンブルパンクチャリング指示フィールド、及びセンタ26トーンリソースユニット(Center 26-tone Resource Allocation, Center 26-tone RU)指示フィールド、のうちの一つ以上を含む。
【0076】
幾つかの実装では、前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0077】
このように、前述の方法では、情報ビットが節約されて、前記第1EHT-SIGフィールド及び前記第2EHT-SIGフィールドはより多くの情報を運ぶことができるようになる。
【0078】
第14の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
PPDUを生成するよう構成される処理ユニットと、
前記PPDUを局へ送信するよう構成されるトランシーバユニットと、を含む。
前記PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、前記EHT-SIGフィールドにはEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが含まれる。前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0079】
この場合、ドップラとミッドアンブル周期を示すために、ストリングを含むストリンググループが使用され、前記ストリングの値はEHT-LTFシンボルの数を示す。これにより、ドップラとミッドアンブル周期を示す情報ビットを節約できる。
【0080】
第15の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
PPDUを生成するよう構成される処理ユニットと、
前記PPDUを局へ送信するよう構成されるトランシーバユニットと、を含む。
前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0081】
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、又は、
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである。
【0082】
前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、U-SIGオーバーフローフィールドとして理解できる。この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記U-SIGオーバーフローのフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができる。
【0083】
第16の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
PPDUを生成するよう構成される処理ユニットと、
前記PPDUを局へ送信するよう構成されるトランシーバユニットと、を含む。
前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0084】
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。
【0085】
このように、前記第1コンテンツチャネルの長さは、前記第2コンテンツチャネルの長さと同じになる。これは、前記局が前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルを受信するのに役立つ。また、前記局はこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、前記局の読み取り処理を簡略化できる。
【0086】
第17の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
PPDUを生成するよう構成される処理ユニットと、
前記PPDUを局へ送信するよう構成されるトランシーバユニットと、を含む。
前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0087】
前記第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、前記第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには前記第1サブユーザフィールドと前記第2サブユーザフィールドが含まれる。
【0088】
つまり、この実装では、同じユーザのユーザフィールドの一部を前記第1コンテンツチャネルで送信し、他の部分を前記第2コンテンツチャネルで送信する。これにより、前記ユーザフィールドを伝送する情報ビットの数を増やすことができ、より多くの情報を伝送することができる。
【0089】
第18の態様によれば、本願の実装は、ネットワーク装置を更に提供する。前記ネットワーク装置は、
PPDUを生成するよう構成される処理ユニットと、
前記PPDUを局へ送信するよう構成されるトランシーバユニットと、を含む。
前記PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。このように、前記第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、前記第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。
【0090】
この場合、前記第1コンテンツチャネルと前記第2コンテンツチャネルで前記ユーザフィールドが複製されるため、前記局の正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上することができる。
【0091】
第19の態様によれば、本願の実装は、局を更に提供する。前記局は、
ネットワーク装置により送信された第1PPDUを受信するよう構成されたトランシーバユニットと、
復号された第1PPDUを得るために、前記第1PPDUを復号するよう構成される処理ユニットと、を含む。
前記復号された第1PPDUは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドを含み、
前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計が78情報ビット以下である。前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0092】
前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、前記識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、例えば、前記識別子指示フィールドは、前記ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)内の1つの局を一意に識別するために使用され、
前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、前記PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
前記第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0093】
このように、本願の実装の技術的ソリューションは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数と前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができるので、前記局は、前記第1U-SIGフィールド及び前記第1EHT-SIGフィールドからより多くの情報を取得できる。
【0094】
具体的には、可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。前記識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。前記STAは、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、前記符号化された第1PPDUが前記STAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、前記第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、前記局は前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドに基づいて、前記第1PPDUが前記局に送信されたことを判断できるため、前記局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、前記第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0095】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実装では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、前記PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0096】
前記PPDUフォーマット指示フィールドは、前記PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0097】
例えば、前記PPDUフォーマット指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-orthogonal frequency division multiple, MU non-OFDMA)、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、更に、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、更に、パンクチャリングを実行するかどうかを示す情報が含まれてよい。
【0098】
更に別の可能な実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0099】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。前記空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。前記空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために前記局により使用される。
【0100】
幾つかの実装では、前記復号された第2PPDU内の前記第2U-SIGフィールドの長さは、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と等しく、前記第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と前記第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方が52情報ビット以下である。前記第1PPDUは、前記ネットワーク装置がシングルユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により1つの局へ送信され、前記第2PPDUは、前記ネットワーク装置がマルチユーザ伝送を行う場合に前記ネットワーク装置により複数の局に送信される。この場合、前記SUシナリオで前記ネットワーク装置により前記局に送信される前記第1PPDUの前記第1U-SIGフィールドの情報ビット数は、前記MUシナリオで前記ネットワーク装置により送信される前記第2PPDUの第2U-SIGフィールドの情報ビット数と等しくなる。これにより、前記SUシナリオで前記局により前記第1U-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、前記MUシナリオで前記局により前記第2U-SIGフィールドを受信する受信ポリシとの差を減らし、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するのを助ける。
【0101】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドは、識別子指示フィールドを含む。前記識別子指示フィールドは、第1指示サブフィールドと第2指示サブフィールドを含む。前記第1U-SIGフィールドには前記第1指示サブフィールドが含まれ、前記第1EHT-SIGフィールドには前記第2指示サブフィールドが含まれる。このように、前記第1U-SIGフィールドと前記第1EHT-SIGフィールドのアイドル情報ビットを十分に使用することで、一意の局識別子を示す必要があるため、前記第1U-SIGフィールド又は前記第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数が増加することを回避している。
【0102】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、同じポリシが情報ビットの最初の部分を受信するために使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0103】
幾つかの実装では、前記第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと、前記第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプが、以下:
物理層バージョン指示フィールド、アップリンク/ダウンリンク指示フィールド、基本サービスセットカラー指示フィールド、伝送機会指示フィールド、帯域幅指示フィールド、PPDU形式指示フィールド、空間-時間ブロックコーディング指示フィールド、空間再利用指示フィールド、保護間隔及び超高スループット長トレーニングフィールドサイズ指示フィールド、低密度パリティチェック追加シンボルセグメント指示フィールド、事前前方誤り訂正パディング因子指示フィールド、パケット拡張曖昧性指示フィールド、及びプリアンブルパンクチャリング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0104】
幾つかの実装では、前記符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドが局識別子指示フィールドを含み、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、前記局が前記SUシナリオで前記第1U-SIGフィールドを受信し、前記MUシナリオで前記第2U-SIGフィールドを受信するとき、前記局識別子指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオで前記局がU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、前記局がPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0105】
幾つかの実装では、前記第1EHT-SIGフィールドの、前記第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプ、及び前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、以下:
時間-空間ストリームの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、ビームフォーミング指示フィールド、ビーム変更指示フィールド、変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、及びコーディング指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0106】
幾つかの実装では、前記第1指示サブフィールドの開始情報ビットが、前記第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、前記第2U-SIGフィールドの、N番目の情報ビットの後にあるフィールドのフィールドタイプと、前記第2EHT-SIGフィールドの、前記局識別子指示フィールドの前にあるフィールドのフィールドタイプとが、以下:
EHT-SIGフィールドシンボルの数又はマルチユーザ多入力多出力ユーザの数を示すフィールド、EHT-SIGフィールドの変調及びコーディング方式並びにデュアルキャリア変調が使用されるかどうかを示すフィールド、超高スループット長トレーニングフィールドEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールド、リソースユニット割り当て指示フィールド、preamble puncture指示フィールド、及びセンタ26トーンリソースユニット(Center 26-tone Resource Allocation, Center 26-tone RU)指示フィールド、のうちの一つ以上を含む。
【0107】
幾つかの実装では、前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0108】
このように、前述の方法では、情報ビットが節約されて、前記第1EHT-SIGフィールド及び前記第2EHT-SIGフィールドはより多くの情報を運ぶことができ、前記局はより多くの情報を取得できるようになる。
【0109】
第20の態様によると、本願の実装は、処理ユニットとトランシーバユニットを含む局をさらに提供する。
【0110】
前記トランシーバユニットは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。
【0111】
前記PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、前記EHT-SIGフィールドにはEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが含まれる。前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第1ストリングであり、前記第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、前記第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第2ストリングであり、前記第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、前記第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
前記EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示すフィールドが第3ストリングであり、前記第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、前記ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、前記第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、前記第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0112】
このように、前記局は、ストリングを含むストリンググループに基づいてドップラとミッドアンブル周期を決定し、ストリングの値に基づいてEHT-LTFシンボルの数を示す。この場合、EHT-LTFシンボルの数、ドップラ、及びミッドアンブル周期を示すフィールドの情報ビットの数が削減される。このように、前記PPDUはより多くの他の情報を運ぶことができるので、前記局は前記PPDUからより多くの情報を取得できる。
【0113】
第21の態様によると、本願の実装は、処理ユニットとトランシーバユニットを含む局をさらに提供する。
【0114】
前記トランシーバユニットは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0115】
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、又は、
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、前記第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、前記第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである。
【0116】
第22の態様によると、本願の実装は、処理ユニットとトランシーバユニットを含む局をさらに提供する。
【0117】
前記トランシーバユニットは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0118】
前記第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、前記第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。
【0119】
第23の態様によると、本願の実装は、処理ユニットとトランシーバユニットを含む局をさらに提供する。
【0120】
前記トランシーバユニットは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0121】
前記第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、前記第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには前記第1サブユーザフィールドと前記第2サブユーザフィールドが含まれる。
【0122】
第24の態様によると、本願の実装は、処理ユニットとトランシーバユニットを含む局をさらに提供する。
【0123】
前記トランシーバユニットは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。前記PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、前記帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。前記第1サブ帯域幅は、前記PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、前記第2サブ帯域幅は、前記EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0124】
このように、前記第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、前記第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。
【0125】
第25の態様によれば、本願の実装は、プロセッサを含むネットワーク装置を更に提供する。前記プロセッサは、メモリに結合される。前記プロセッサが前記メモリ内のコンピュータプログラム又は命令を実行すると、第1の態様の実装のうちのいずれか1つの方法が実行されるか、又は第2の態様~第6の態様のいずれか1つの方法が実行される。
【0126】
第26の態様によれば、本願の実装は、プロセッサを含む局を更に提供する。前記プロセッサは、メモリに結合される。前記プロセッサが前記メモリ内のコンピュータプログラム又は命令を実行すると、第7の態様のいずれかの実装の方法が実行されるか、又は第8の態様~第12の態様のいずれか1つの方法が実行される。
【0127】
第27の態様によると、本願の実装は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ-可読記憶媒体はコンピュータ命令を格納する。前記コンピュータ命令は、第1の態様の実装のいずれか1つの方法を実行するようネットワーク装置に指示し、前記コンピュータ命令は、第2の態様~第6の態様のいずれか1つの方法を実行するようネットワーク装置に指示するか、又は前記コンピュータ命令は、第7の態様の実装のいずれか1つの方法を実行するよう局に指示するか、又は前記コンピュータ命令は、第8の態様~第12の態様のいずれか1つの方法を実行するよう局に指示する。
【0128】
第28の態様によると、本願の実装は、コンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。前記コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータプログラムを含む。前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行すると、前記コンピュータは、第1の態様の実装のいずれか1つの方法を実行可能にされ、前記コンピュータは、第2の態様~第6の態様のいずれか1つの方法を実行可能にされ、前記コンピュータは、第7の態様の実装のいずれか1つの方法を実行可能にされ、又は前記コンピュータは、第8の態様~第12の態様のいずれか1つの方法を実行可能にされる。
【0129】
第29の態様によると、本願の実装は、入力回路と出力回路と処理回路とを含む通信装置をさらに提供する。前記処理回路は、前記入力回路を介して信号を受信し、前記出力回路を介して信号を送信して、本願の実施形態でネットワーク装置又は局によって実行され得るいずれか1つの方法のステップの一部又はすべてを実施するように構成される。
【0130】
特定の実装プロセスでは、前記通信装置はチップであってよい。前記入力回路は入力ピンであってよい。前記出力回路は出力ピンであってよい。前記処理回路は、トランジスタ、ゲート回路、トリガ、任意の論理回路などであってよい。前記入力回路によって受信された入力信号は、例えば限定ではないが受信機によって受信及び入力されてよく、前記出力回路によって出力された信号は、例えば限定ではないが送信機に出力され、前記送信機によって送信されてよく、前記入力回路と前記出力回路は同じ回路であってもよく、前記回路は異なる瞬間に前記入力回路及び前記出力回路として使用される。前記プロセッサ及び様々な回路の特定の実装は、本願の本実施形態では限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0131】
図1】本願の実施形態による通信システムのネットワークアーキテクチャの概略図である。
【0132】
図2】本願の実施形態による別の通信システムのネットワークアーキテクチャの概略図である。
【0133】
図3】本願の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【0134】
図4A】本願の実施形態による第1U-SIGフィールド及び第1EHT-SIGフィールドの構造の概略図である。
【0135】
図4B】本願の実施形態による第2U-SIGフィールド及び第2EHT-IGフィールドの構造の概略図である。
【0136】
図5】本願の別の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【0137】
図6】本願の更に別の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。
【0138】
図7】本願の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。
【0139】
図8】本願の別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。
【0140】
図9】本願の更に別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。
【0141】
図10】本願の更に別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。
【0142】
図11】本願の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。
【0143】
図12】本願の別の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0144】
図13】本願の別の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0145】
図14】本願の別の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0146】
図15】本願の別の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0147】
図16】本願の別の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0148】
図17】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0149】
図18】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0150】
図19】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0151】
図20】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0152】
図21】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0153】
図22】本願の実施形態による局の概略構造図である。
【0154】
図23】本願の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【0155】
図24】本願の実施形態による局の構造の概略図である。
【0156】
図25】本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0157】
以下は、添付の図面を参照して、本願の技術的ソリューションを説明する。
【0158】
本願の実装における第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドの名称は、802.11be標準に従って決定される。本願の実装における第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドの名称は、代替として、他の標準バージョンの関連するSIGフィールドの名称にすることもできる。本願の実装における第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドの名称は、802.11be標準に関連するSIGフィールドに限定されない。本願の実装における第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドは、任意の標準バージョンに関連するSIGフィールドを指すために使用され得る。
【0159】
図1は、SU伝送シナリオにおける通信システムのネットワークアーキテクチャの概略図である。通信システム100は、ネットワーク装置110及びSTA120を含む。
【0160】
ネットワーク装置110はPPDUをSTA120へ送信する。STA120は、PPDUを受信し、PPDU内のU-SIGフィールド及びEHT-SIGフィールドに基づき、PPDU内のデータを復調する。
【0161】
図2は、MU伝送シナリオにおける通信システムのネットワークアーキテクチャの概略図である。通信システム200は、ネットワーク装置210及び複数のSTA220を含む。ネットワーク装置210はPPDUを複数のSTA220へ送信する。STAは、PPDUを受信し、PPDU内のU-SIGフィールド及びEHT-SIGフィールドに基づき、PPDU内のデータを復調する。
【0162】
SU伝送がMU伝送かに拘わらず、ネットワーク装置により局に送信されるPPDUには、U-SIGフィールドとEHT-SIGフィールドが含まれる。
【0163】
STAは、IEEE802.11の媒体アクセス制御及び物理層機能を持つ論理エンティティであり、アクセスポイント(Access Point)と非アクセスポイント局(non-AP STA)の総称である。
【0164】
表1に、従来の実装でU-SIGフィールドに含まれるフィールドと、各フィールドの情報ビットの数を示す。表2に、従来の実装でEHT-SIGフィールドに含まれるフィールドと、各フィールドの情報ビットの数を示す。
【表1】
【表2】
【0165】
前述の従来の実装では、SU伝送シナリオにおけるU-SIGフィールドに含まれるフィールドと各フィールドの情報ビットの数は、MU伝送シナリオと同じであることが分かる。同様に、SU伝送シナリオのEHT-SIGフィールドに含まれるフィールドと各フィールドの情報ビットの数は、MU伝送シナリオと同じである。
【0166】
図3を参照する。図3は、本願の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。データ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0167】
S301:ネットワーク装置が第1PPDUを生成する。
【0168】
第1PPDUは、第1ユニバーサルシグナリングフィールドU-SIGフィールドと第1超高スループットシグナリングフィールドEHT-SIGフィールドを含み、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計は78情報ビット以下である。
【0169】
S302:ネットワーク装置は、符号化された第1PPDUをSTAへ送信する。
【0170】
ステップS301では、ネットワーク装置によって生成されたPPDUは、符号化されていないPPDUであると理解できる。第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、どちらも符号化されていない。情報ビットの数は、符号化されていないビットの数である。符号化されていない第1U-SIGフィールドのビットの数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計は78情報ビット以下である。第1PPDUを生成した後、ネットワーク装置は第1PPDUを符号化し、次に符号化された第1PPDUをSTAに送信できる。
【0171】
第1PPDUが符号化された後、第1PPDUの各フィールドが占有するビットの数が変化する。例えば、符号化はMCS0を使用して行われ、MCS0は1/2のコーディングレートを有するバイナリ位相シフトキーイング(Binary Phase Shift Keying, BPSK)変調である。この場合、符号化された第1PPDUの第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドのビットの数の合計は156ビット、つまり、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing, OFDM)シンボルの合計である。別の変調方式と別のコーディングレートを使用する場合、156ビットは等価なシンボル数として記述することもできる。
【0172】
S303:STAは、第1PPDUを復号して復号された第1PPDUを取得する。復号された第1PPDUには、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドが含まれる。
【0173】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれており、識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に識別するために使用される。PPDUフォーマットを示し、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。或いは、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0174】
図2に対応する従来の技術的ソリューションでは、SU伝送でU-SIGフィールドに含まれるフィールドと各フィールドの情報ビットの数は、MU伝送シナリオと同じであり、MU伝送中に必要となる幾つかのフィールドはSUシナリオでは不要である。そのため、オーバヘッドの無駄が発生し、伝送リソースを十分に使用することができない。このように、従来の技術的ソリューションと比べて、本願の実施形態の技術的ソリューションは、第1U-SIGフィールドの情報ビット数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができる。
【0175】
具体的には、例では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に識別するために使用される。具体的には、識別子指示フィールドは、具体的に、関連付け識別子(Association Identifier, AID)であり、AIDは1つの局を一意に識別する又は示すことができる。局は、ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)の中の局である。このようにして、符号化された第1PPDUには、一意のSTAを示すために使用される識別子指示フィールドが含まれる。STAは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、符号化された第1PPDUがSTAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、STAの電力消費が削減される。また、第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、STAは第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに基づいて、第1PPDUがSTAに送信されたことを判断できるため、STAはその後の再送信に基づいてHARQ複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0176】
具体的には、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれていることは、次の通り理解できる。第1U-SIGフィールドには識別子指示フィールドが含まれる、第1EHT-SIGフィールドには識別子指示フィールドが含まれる、又は、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドには識別子指示フィールドが含まれ、第1U-SIGフィールドには識別子指示フィールドの一部が含まれ、第1EHT-SIGフィールドには識別子指示フィールドの別の部分が含まれる。
【0177】
識別子指示フィールドは、一意のSTAを示すことができる。例えば、ネットワーク装置がSU伝送シナリオで1つのSTAに第1PPDUを送信する場合、識別子指示フィールドは1つのSTAを一意に示すことができる。
【0178】
具体的には、識別子指示フィールドは11情報ビットである。このように、識別子指示フィールドの情報ビットは、1つのSTAを一意に識別するための情報ビットに関する要件を満たすことができる。
【0179】
別の例では、PPDUフォーマットを示す、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実施形態では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0180】
例えば、PPDU format指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU非直交周波数分割多元接続(MU non-orthogonal frequency division multiple, MU non-OFDMA)、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、更に、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、更に、パンクチャリングを実行するかどうかを示す情報が含まれてよい。
【0181】
更に、PPDUフォーマット指示フィールドは、PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、STAはSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0182】
更に別の例では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0183】
具体的に、前記空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。
【0184】
任意で、第1EHT-SIGフィールドは、ネットワーク装置とSTAによって合意された符号化方式を使用して符号化することができる。例えば、使用される変調及びコーディング方式(modulation and coding scheme, MCS)はMSC0であり、デュアルキャリア変調(dual carrier modulation, DCM)は使用されない。このように、第1U-SIGフィールドには、EHT-SIGフィールドのMCS及びDCM指示フィールドが含まれていないため、情報ビットを節約することができ、節約された情報ビットは、他の重要な情報を運ぶために使用される。合意されたコーディング方式は、例えば、プロトコルで指定されたコーディング方式であってよい。
【0185】
幾つかの実施形態では、符号化されていない第2PPDUの第2U-SIGフィールドの長さは、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と等しく、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方が52情報ビット以下である。第1PPDUは、ネットワーク装置がシングルユーザ伝送を行う場合にネットワーク装置により1つのSTAへ送信され、第2PPDUは、ネットワーク装置がマルチユーザ伝送を行う場合にネットワーク装置により複数のSTAに送信される。
【0186】
SUシナリオでネットワーク装置によりSTAに送信される第1PPDUの第1U-SIGフィールドの情報ビット数は、MUシナリオでネットワーク装置により送信される第2PPDUの第2U-SIGフィールドの情報ビット数と等しくなる。これにより、SUシナリオでSTAにより第1U-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、MUシナリオでSTAにより第2U-SIGフィールドを受信する受信ポリシとの差を減らし、異なるシナリオでSTAがU-SIGフィールドを受信するのを助ける。
【0187】
第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第2U-SIGフィールドの情報ビットの数の両方は52情報ビット以下である。1つのOFDMシンボルは、52情報ビットを含む。第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの情報ビットの数が少ないことは、符号化された第1U-SIGフィールドと符号化された第2U-SIGフィールドの情報ビットの数が少ないことを示す。この場合、符号化された第1PPDUでは、U-SIGフィールドが占有するOFDMシンボルも削減されるため、無線伝送リソースを節約することができる。
【0188】
幾つかの実装では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、識別子指示フィールドを含む。識別子指示フィールドは、第1指示サブフィールドと第2指示サブフィールドを含む。第1U-SIGフィールドには第1指示サブフィールドが含まれ、第1EHT-SIGフィールドには第2指示サブフィールドが含まれる。この場合、識別子指示フィールドは2つの部分に分割される。第1U-SIGフィールドには一方の部分が含まれ、第1EHT-SIGフィールドには他方の部分が含まれる。このように、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドのアイドルビットを十分に使用することで、一意のSTAを示す必要があるため、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数が増加することを回避している。
【0189】
幾つかの任意的な実施形態では、第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。つまり、第1U-SIGフィールドの、第1指示サブフィールドの前にあるフィールドのフィールドタイプは、第2U-SIGフィールドの対応する位置にある最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと同じである。このように、STAがSUシナリオで第1U-SIGフィールドを受信し、MUシナリオで第2U-SIGフィールドを受信するとき、同じポリシが情報ビットの最初の部分を受信するために使用される。これは、異なるシナリオでSTAがU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、STAがPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0190】
幾つかの他の任意的な実施形態では、符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドがAID指示フィールドを含み、第1EHT-SIGフィールドの、第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、第2EHT-SIGフィールドの、AID指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、STAがSUシナリオで第1U-SIGフィールドを受信し、MUシナリオで第2U-SIGフィールドを受信するとき、第2指示サブフィールドに続くフィールドの情報ビット及びAID指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオでSTAがU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、STAがPPDUを受信して復調するのを助ける。
【0191】
なお、上記2つの任意的な実施形態を組み合わせることもできる。例えば、第1指示サブフィールドの開始情報ビットは、第1U-SIGフィールドのN番目の情報ビットであり、第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプは、第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと対応して同じであり、Nは1より大きく且つ35未満の正の整数である。符号化されていない第2PPDUの第2EHT-SIGフィールドは、STA指示フィールドを含む。第1EHT-SIGフィールドの、第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、第2EHT-SIGフィールドの、STA指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプと同じである。このように、STAがSUシナリオで第1U-SIGフィールドを受信し、MUシナリオで第2U-SIGフィールドを受信するとき、第2指示サブフィールドに続くフィールドの情報ビット及びSTA指示フィールドに続く情報ビットを受信するために、同じポリシが使用される。これは、異なるシナリオでSTAがU-SIGフィールドを受信するための受信ポリシの違いを減らすのに役立ち、STAがPPDUを受信して復調するのを助ける。STA指示フィールドは、例えば、1つのSTAを一意に識別するために使用されるAIDであってよい。
【0192】
本願のこの実施形態では、ネットワーク装置によって送信される第1PPDUと第2PPDUの両方が符号化されたPPDUである。本願のこの実施形態で言及されている第1U-SIGフィールド、第2U-SIGフィールド、第1EHT-SIGフィールド、第2EHT-SIGフィールドは、各々、符号化されていないPPDUのフィールドである。
【0193】
具体的には、第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプと、第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドタイプが、以下:物理層バージョン(version identifier)指示フィールド、アップリンク/ダウンリンク(uplink/downlink, UL/DL)指示フィールド、基本サービスセットカラー(basic service set color, BSS color)指示フィールド、伝送機会(transmission opportunity, TXOP)指示フィールド、帯域幅(bandwidth)指示フィールド、PPDUフォーマット(PPDU format)指示フィールド、空間-時間ブロックコーディング(space time block code, STBC)指示フィールド、空間再利用(spatial reuse)指示フィールド、保護間隔(guard interval, GI)及び超高スループット長トレーニングフィールドサイズ(EHT-LTF Size)指示フィールド、低密度パリティチェック追加シンボルセグメント(LDPC extra symbol segment)、事前前方誤り訂正パディング因子(Pre-FEC Padding Factor)指示フィールド、パケット拡張曖昧性(packet extension disambiguity, PE disambiguity)指示フィールド、又はプリアンブルパンクチャリング(preamble puncture)指示フィールド、のうちの1つ以上を含む。
【0194】
具体的には、UL/DL指示フィールドはUL又はDLを示す。version identifier指示フィールドは、具体的に、第1PPDUの特定のPPDUバージョンを示す。BSS color指示フィールドは、具体的に、ネットワーク装置を含むBSSのカラー識別子を示す。bandwidth指示フィールドは、具体的に、パケットの帯域幅とプリアンブルパンクチャリング情報を示す。PPDU format指示フィールドは、具体的に、PPDUフォーマットを示す。STBC指示フィールドは、具体的に、空間-時間ブロックコーディング(space-time block code)がデータ部に使用されているかどうかを示す。PE disambiguity指示フィールドは、具体的に、パケット拡張曖昧性が存在するかどうかを示す。
【0195】
PPDU format指示フィールドが1つより多くの情報ビットを有する場合、PPDU format指示フィールドには、伝送シナリオがSU、MU non-OFDMA、又はMU OFDMAであることを示す情報がさらに含まれてよく、トリガベースの(trigger based, TB)フレームを示す情報がさらに含まれてよく、パンクチャリング(puncturing)を実行するかどうかを示す情報が更に含まれてよい。
【0196】
PPDU format指示フィールドは、UL/DL指示フィールドと組み合わせて指示を行う場合がある。UL/DL指示フィールドがDLを示す場合、PPDU format指示フィールドはSU、MU non-OFDMA、又はMU OFDMAを示してよく、又は、UL/DL指示フィールドがULを示す場合、PPDU format指示フィールドはTB又はnullを示してよい。
【0197】
代替として、UL/DL指示フィールドがULを示している場合、PPDU format指示フィールドは、伝送シナリオがSU非パンクチャ(SU non-punctured)、SUパンクチャ(SU punctured)、MU non-OFDMA、又はMU OFDMAであることを示す。或いは、UL/DL指示フィールドがULを示している場合、PPDU format指示フィールドは、伝送シナリオがSU non-puncturedストリング又はSU puncturedストリングであることを示し、又はTBを示す。
【0198】
例えば、PPDU format指示フィールドには2つの情報ビットがある。PPDU format指示フィールドには、からに対応するバイナリ値のうちの任意の1つを含めることができる。UL/DL指示フィールドがDLを示す場合、00は伝送シナリオがSUであることを示し、01は伝送シナリオがMU non-OFDMAであることを示し、10は伝送シナリオがMU OFDMAであることを示し、11は予約ストリングとして使用できる。代替として、UL/DL指示フィールドがULを示す場合、00は伝送シナリオがSUであることを示し、01はTBを示し、10と11は予約ストリングである。
【0199】
代替として、UL/DL指示フィールドがDLを示す場合、00は伝送シナリオがSU non-puncturedであることを示し、01は伝送シナリオがSU puncturedであることを示し、10は伝送シナリオがMU non-OFDMAであることを示し、11は伝送シナリオがMU OFDMAであることを示す。代替として、UL/DL指示フィールドがULを示す場合、00は伝送シナリオがSU non-puncturedであることを示し、01は伝送シナリオがSU puncturedであることを示し、10はTBを示し、11は予約ストリングである。
【0200】
第1EHT-SIGフィールドの、第2指示サブフィールドに続くフィールドのフィールドタイプ、及び第2EHT-SIGフィールドの、STA指示フィールドに続くフィールドのフィールドタイプは、以下:
空間-時間ストリームの数(number of spatial-time stream, NSTS)、ミッドアンブル周期(midamble periodicity)、及びドップラ(Doppler)を示すフィールド、ビームフォーミング(beamformed)指示フィールド、ビーム変更(beam change)指示フィールド、変調及びコーディング方式(modulation and coding scheme, MCS)並びにデュアルキャリア変調(Dual coding modulation, DCM)が使用されるかどうかを示すフィールド、及びコーディング指示フィールド(coding)、のうちの1つ以上を含む。
【0201】
具体的には、NSTS、midamble periodicity、及びdopplerを示すフィールドを使用して、ミッドアンブル周期とドップラに基づいて1つのSTAの空間-時間ストリームの数を示す。beamformed指示フィールドは、具体的に、ビームフォーミングが使用されているかどうかを示す。beam changeフィールドは、具体的に、パケットに対してビーム変更が実行されるかどうかを示す。MCS及びDCM指示フィールドは、STAの変調及びコーディング方式と、データ部分にデュアルキャリア変調を使用するかどうかを示す。coding指示フィールドは、具体的に、コーディング方式を示す。
【0202】
第2U-SIGフィールドの、N番目の情報ビットに続くフィールドタイプと、第2EHT-SIGフィールドの、STA指示フィールドの前のフィールドのフィールドタイプには、以下:EHT-LTFシンボル(number of EHT-LTF symbols)又はマルチユーザ多入力多出力ユーザ((MU-MIMO users)の数を示すフィールド、EHT-SIG MCS及びDCM指示フィールド、超高スループット長トレーニングフィールドシンボルの数(number of EHT-LTF symbols)、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールド、リソースユニット割り当て指示フィールド(resource unit allocation subfield, RU allocation subfield)、プリアンブルパンクチャ(preamble puncturing)指示フィールド、及びセンタ26トーンリソースユニット(Center 26-tone RU)指示フィールド、のうちの1つ以上が含まれる。
【0203】
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは、number of EHT-LTF symbolsを示すサブフィールド、midamble periodcityを示すサブフィールド、及びdopplerを示すサブフィールドを含んでよく、或いは、1つのフィールドを使用して、number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示してよい。
【0204】
具体的には、number of EHT-LTF symbols又はMU-MIMO usersを示すフィールドは、具体的に、EHT-SIGフィールドが圧縮モードの場合はMU-MIMOユーザの数を示し、又は、EHT-SIGフィールドが非圧縮モードの場合はEHT-SIGフィールドシンボルの数を示す。EHT-SIG MCS及びDCM指示フィールドは、具体的に、第2EHT-SIGフィールドの変調及びコーディング方式と、第2EHT-SIGフィールドにデュアルキャリア変調が使用されているかどうかを示す。number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは、具体的に、EHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、ドップラが存在するかどうかを示す。
【0205】
図4Aを参照する。図4Aは、本願の実施形態による第1U-SIGフィールド及び第1EHT-SIGフィールドの構造の概略図である。第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、共通フィールドとユーザフィールドを含む。図4Bを参照する。図4Bは、本願の実施形態による第2U-SIGフィールド及び第2EHT-IGフィールドの構造の概略図である。第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドは、共通フィールド、EHT MU伝送固有フィールド、及び複数のユーザフィールドを含む。EHTMU伝送固有フィールドは、EHT-SIGフィールドシンボルの数、EHT-SIG MCS、及びEHT-SIGフィールドDCMを示すフィールド、並びにRU allocation subfield含んでよいが、これらに限定されない。EHT-SIGフィールドシンボルの数、EHT-SIG MCS、及びEHT-SIGフィールドDCMを示すフィールドは、EHT-SIGフィールドシンボルの数、EHT-SIG MCS指示フィールド、及びEHT-SIGフィールドDCM指示フィールドを示すフィールドであってよい。RU allocation subfield任意である。OFDMA伝送シナリオでは、第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドは、RU allocation subfield含む。
【0206】
図4Aの第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに含まれる共通フィールドのフィールドタイプと情報ビットの数は、図4Bの第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドに含まれる共通フィールドと対応して同じである。共通フィールドは、第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールド、又は第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個の情報ビットのフィールドであってよい。
【0207】
具体的には、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに含まれる共通フィールドは、version identifier指示フィールド、UL/DL指示フィールド、BSS color指示フィールド、TXOP指示フィールド、bandwidth指示フィールド、PPDU format指示フィールド、STBC指示フィールド、spatial reuse指示フィールド、GI及びEHT-LTF Size指示フィールド、LDPC Extra Symbol Segment指示フィールド、Pre-FEC Padding Factor指示フィールド、PE disambiguity指示フィールドを含んでよい。
【0208】
図4Aの第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに含まれるユーザフィールドのフィールドタイプは、図4Bの第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドに含まれる各ユーザフィールドグループに含まれるユーザフィールドと同じである。
【0209】
具体的には、図4Aのユーザフィールドは、第1U-SIGフィールドの第1指示サブフィールド、第1EHT-SIGフィールドの第2指示サブフィールド、NSTS、midamble periodicity、及びdopplerを示すフィールド、beamformed指示フィールド、beam changeフィールド、MCS及びDCM指示フィールド、及びcoding指示フィールドを含む。
【0210】
図4Aのユーザフィールドは、STA指示サブフィールド、NSTS、midamble periodicity、及びdopplerを示すフィールド、beamformed指示フィールド、beam changeフィールド、MCS及びDCM指示フィールド、及びcoding指示フィールドを含む。
【0211】
本願のこの実施形態では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの、第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドとの主な違いは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドが、EHT MU伝送固有フィールドを含まないことにあることがわかり、このフィールドはSU伝送シナリオで必要とされない。このように、本願のこの実施形態では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの構造がより適切である。
【0212】
この場合、SU伝送シナリオでは必要ではないこのフィールドは省略され、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、他のより有用な情報を含むことができるので、SU伝送シナリオにおいて伝送リソースを十分に使用することができる。
【0213】
また、本願では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの形式フォーマットは、第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドのフォーマットと部分的に同じである。このように、SU伝送シナリオでSTAが第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドを受信する受信ポリシと、MU伝送シナリオで第2U-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドを受信する受信ポリシの違いをよりよく制御できる。
【0214】
具体例として、第1U-SIGフィールドに含まれるフィールドと第2U-SIGフィールドに含まれるフィールドについては、表3及び表4を参照する。表3に、第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの最初の26個の情報ビットのフィールドと、各フィールドが占有する情報ビットの数を示す。表4に、第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの27番目の情報ビットと52番目の情報ビットのフィールドと、各フィールドが占有する情報ビットの数を示す。
【表3】
【表4】
【0215】
表3及び表4に示すように、第1U-SIGフィールドの最初の34個の情報ビット(表3のB0-B25及び表4のB0-B7)の内容は、第2U-SIGフィールドの内容と同じである。第1情報ビットがB0、第2情報ビットがB1に対応し、この方法は、B7に対応する第8情報ビットにも適用される。第1U-SIGフィールドの第2シンボルの最初の8個の情報ビットと第2U-SIGフィールドの最初の8個の情報ビットは、各々第1U-SIGフィールドの第2シンボルのB0-B7と第2U-SIGフィールドの第2シンボルのB0-B7に対応する。
【0216】
第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの各々の最初の34個の情報ビットは、以下のフィールド:バージョン識別子を示すフィールド、DL/UL指示フィールド、BSS color指示フィールド、TXOP指示フィールド、bandwidth指示フィールド、PPDU format指示フィールド、STBC指示フィールド、spatial reuse指示フィールド、GI及びEHT-LTF Size指示フィールド、LDPC Extra Symbol Segment指示フィールド、PE disambiguity指示フィールド、及びPre-FEC Padding Factor指示フィールドを含む。
【0217】
バージョン識別子フィールドは3情報ビットを有し、DL/UL指示フィールドは1情報ビットを有し、BSS color指示フィールドは6情報ビットを有し、TXOP指示フィールドは7情報ビットを有し、bandwidth指示フィールドは6情報ビットを有し、PPDU format指示フィールドは2情報ビットを有し、STBC指示フィールドは1情報ビットを有し、空間再利用指示フィールドは2情報ビットを有し、GI及びEHT-LTFサイズを示すフィールドは2情報ビットを有し、LDPC Extra Symbol Segment指示フィールドは1情報ビットを有し、PE disambiguity指示フィールドは1情報ビットを有し、Pre-FEC Padding Factor指示フィールドは2情報ビットを有する。
【0218】
第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの最初の34個の情報ビットのフィールドは、表1の順序で配置されてよく、又は第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドの対応する情報ビットで運ばれるフィールドのタイプが対応して同じであれば、別の順序で配置されてもよい。
【0219】
さらに、第1U-SIGフィールドの第2シンボルの35番目の情報ビット(表4のB8)から52番目の情報ビット(表4のB25)は、部分AID(partial AID)フィールド、巡回冗長符号(cyclic redundancy code, CRC)指示フィールド、及び末尾ビット(tail)指示フィールドを含む。CRC指示フィールドは、情報チェックに使用される。tail指示フィールドは、具体的に、コーディングを停止するために使用される。
【0220】
partial AIDフィールドは8情報ビットを有し、CRC指示フィールドは4情報ビットを有し、tail指示フィールドは6情報ビットを有する。partial AIDフィールドは、前述の実施形態における第1指示サブフィールドとして理解することができる。
【0221】
第2U-SIGフィールドの35番目の情報ビット(表4のB8)から52番目の情報ビット(表4のB25)は、number of EHT-SIG field symbols又はMU-MIMO usersを示すフィールド、EHT-SIG MCS及びDCM指示フィールド、CRC指示フィールド、及びtail指示フィールドを含む。number of EHT-SIG field symbols又はMU-MIMO usersは5情報ビットを有し、EHT-SIG MCS及びDCM指示フィールドは3情報ビットを有し、CRC指示フィールドは4情報ビットを有し、tail指示フィールドは6情報ビットを有する。
【0222】
第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドと第2EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドについて、表5及び表6を参照する。
【0223】
表5に、第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドと各フィールドの情報ビットの数を示す。
【表5】
【0224】
表5に示すように、第1EHT-SIGフィールドは、partial AIDフィールド、NSTS及びdopplerを示すフィールド、MCS指示フィールド、DCM指示フィールド、beam changeフィールド、coding指示フィールド、beamformed指示フィールド、CRC指示フィールド、及びtail指示フィールドを含む。partial AIDフィールドは3情報ビットを有し、NSTS及びdopplerを示すフィールドは5情報ビットを有し、MCS指示フィールドは4情報ビットを有し、DCM指示フィールドは1情報ビットを有し、beam changeフィールドは1情報ビットを有し、coding指示フィールドは1情報ビットを有し、beamformed指示フィールドは1情報ビットを有し、CRC指示フィールドは1情報ビットを有し、tail指示フィールドは6情報ビットを有する。第1EHT-SIGフィールドのpartial AIDフィールドは、前述の実施形態における第2指示サブフィールドとして理解することができる。
【0225】
第1EHT-SIGフィールドのpartial AIDフィールド、NSTS及びdopplerを示すフィールド、MCS指示フィールド、DCM指示フィールド、beam changeフィールド、coding指示フィールド、及びbeamformed指示フィールドは、まとめてユーザフィールド(userィールド)と呼ばれることがある。
【0226】
SU伝送シナリオでは、AIDフィールドの1つの部分が第1U-SIGフィールドにあり、AIDフィールドの他の部分が第1EHT-SIGフィールドにあることがわかる。AIDフィールドの一方の部分の情報ビットの数とAIDフィールドの他方の部分の情報ビットの数の合計は11情報ビットである。STAは、第1U-SIGフィールドを受信してAIDフィールドの一方の部分を取得し、第1EHT-SIGフィールドを受信してAIDの他方の部分を取得し、AIDフィールドの一方の部分とAIDの他方の部分に基づいて11情報ビットのAIDを取得して、AIDによって一意に識別されるSTAを決定できる。
【0227】
表6に、第2EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドと各フィールドの情報ビットの数を示す。
【表6】
【0228】
表6に示すように、第2EHT-SIGフィールドには、number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールド、複数のuserィールド、CRC指示フィールド、tail指示フィールドが含まれる。各userィールドは、AID、NSTS及びdopplerを示すフィールド、MCS指示フィールド、DCM指示フィールド、beam changeフィールド、coding指示フィールド、beamformed指示フィールド、CRC指示フィールド、及びtail指示フィールドを含む。2つのuserィールドごとに、1つのCRC指示フィールドと1つのtail指示フィールドに対応する。number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは4情報ビットを有し、AIDは11情報ビットを有する。NSTS及びdopplerを示すフィールド、MCS指示フィールド、DCM指示フィールド、beam changeフィールド、coding指示フィールド、beamformed指示フィールド、CRC指示フィールド、及びtail指示フィールドの各々の情報ビットの数は、第1EHT-SIGフィールドの各フィールドの情報ビットの数と対応して同じである。第2EHT-SIGフィールドのAIDは、前述の実施形態におけるSTA指示フィールドとして理解することができる。
【0229】
SU伝送シナリオとMU伝送シナリオでは、U-SIGフィールドのフォーマットがEHT-SIGフィールドのフォーマットと部分的に同じであることがわかるこれは、STAがU-SIGフィールドとEHT-SIGフィールドを受信するのに役立つ。さらに、幾つかの重要なフィールド、例えば空間再利用フィールドも含まれている。さらに、PPDU format指示フィールドは2情報ビットを有するので、フィールドはより多くの情報を運ぶことができる。AIDフィールドは11情報ビットを有する。これにより、ネットワーク装置を含むBSS内のSTAを一意に識別できる。
【0230】
例えば、SU伝送シナリオでは、AIDの1つの部分が第1U-SIGフィールドにあり、AIDフィールドの他の部分が第1EHT-SIGフィールドにある。AIDフィールドの1つの部分の情報ビットの数とAIDフィールドの1つの部分の情報ビットの数の合計は11情報ビットである。STAは、第1U-SIGフィールドを受信してAIDフィールドの一方の部分を取得し、第1EHT-SIGフィールドを受信してAIDの他方の部分を取得し、AIDフィールドの一方の部分とAIDの他方の部分に基づいて11情報ビットのAIDを取得して、AIDによって一意に識別されるSTAを決定できる。
【0231】
MU伝送シナリオでは、第2EHT-SIGフィールドに11情報ビットのAIDが含まれている場合、STAは、AIDによって一意に識別されるSTAを決定するために、AIDを取得するために第2EHT-SIGフィールドを受信できる。
【0232】
直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing, OFDMA)伝送シナリオでは、第2EHT-SIGフィールドは、リソースユニット割り当てサブフィールド(RU allocation subfield)指示フィールドを含んでよい。非OFDMA伝送シナリオでは、第2EHT-SIGフィールドはpreamble puncturing指示フィールドを含んでよい。
【0233】
リソースユニット割り当て指示フィールドは、1つ以上のリソースユニット割り当て指示サブフィールドを含む。具体的には、各STAは1つのリソースユニット割り当て指示サブフィールドに対応し、各リソースユニット割り当て指示サブフィールドは、対応するSTAのリソースユニット割り当て情報を示す。リソースユニット割り当て指示フィールドの情報ビットの数は、ネットワーク装置が第2PPDUを送信するSTAの数nと関連している。例えば、各リソースユニット割り当て指示サブフィールドの情報ビットの数がmの場合、リソースユニット割り当て指示フィールドの情報ビットの数はn*mとなる。例えば、mは8であってよいが、これに限定されない。
【0234】
PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きいシナリオでは、第2EHT-SIGフィールドは、Center26-tone RU指示フィールドをさらに含んでよく、該フィールドが1-2情報ビットを有する。
【0235】
RU allocation subfieldはpreamble puncturing指示フィールド、及びCenter26-tone RU指示フィールドは、ユーザフィールドの前にあってよい。
【0236】
なお、本出願では、第1U-SIGフィールドの、識別子指示フィールドの前にあるフィールドには、限定ではないが、表3の第1U-SIGフィールドの第1シンボルの最初の8情報ビットの全フィールドと表4の第2シンボルの最初の8情報ビットの全フィールドが含まれ、或いは、一部のフィールドを省略することもできる。同様に、第2U-SIGフィールドは、限定ではないが、表3の第1U-SIGフィールドの第1シンボルの最初の8情報ビットのすべてのフィールドと、表4の第2シンボルの最初の8情報ビットのすべてのフィールドを含む。各フィールドの情報ビットの数は、表3及び表4に示す情報ビットの数に限定されない。
【0237】
第1U-SIGフィールドの最初の(N-1)個のフィールドのフィールドタイプが、第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個のフィールドのフィールドタイプと対応して同じであれば、第1U-SIGフィールドの識別子指示フィールド(最初の(N-1)個のフィールド)の前のフィールドの順序と、第2U-SIGフィールドの最初の(N-1)個のフィールドの順序は、本願では制限されない。
【0238】
本願では、識別子指示フィールドに続く第1EHT-SIGフィールドのフィールドは、表4の第1EHT-SIGフィールドの部分AIDに続くすべてのフィールドを含むが、これらに限定されず、フィールドの一部を省略することもできる。同様に、第2EHT-SIGフィールドは、表5のすべてのユーザフィールドを含むが、これに限定されず、又は各ユーザフィールドのフィールドの一部を省略することもできる。
【0239】
第1EHT-SIGフィールドのユーザフィールドの並び順、第2EHT-SIGフィールドのユーザフィールドの並び順も、本願では制限されない。ユーザフィールドは、第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドのみで運ばれることに限らず、ユーザフィールドの一部は第1U-SIGフィールドと第2U-SIGフィールドで運ばれることもある。
【0240】
幾つかの実施例では、第1U-SIGフィールド、第1EHT-SIGフィールド、第2U-SIGフィールド、及び第2EHT-SIGフィールドからフィールドの一部を削除することができる。例えば、第1U-SIGフィールド、第1EHT-SIGフィールド、第2U-SIGフィールド、及び第2EHT-SIGフィールドのいずれも、beamformed指示フィールド、DCM指示フィールド、又はcoding指示フィールドの1つ以上を含まなくてよい。代替として、AID指示フィールドの情報ビットの数を減らすこともできる。この方法で節約された情報ビットは、他の情報を運ぶために使用される。例えば、空間再利用指示フィールドの情報ビットの数が増やされてよく、又はpreamble puncturing指示フィールドの情報ビットの数が増やされてよい。
【0241】
他の幾つかの実施例では、第1EHT-SIGフィールドのフィールドの一部が第1U-SIGフィールドに配置されるため、第1EHT-SIGフィールドは完全な識別子指示フィールドを含み、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数は52情報ビット以下に保たれ、第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数は26情報ビット以下に保たれる。この場合、第1EHT-SIGフィールドには完全な識別子指示フィールドが含まれるため、STAは識別子指示フィールドを良好に受信できる。
【0242】
さらに別の実装では、本願のこの実施例でSU伝送に適用される第1PPDUは、代替として、非プリアンブルパンクチャリングの場合に、SU伝送でのみ使用することができる。本願のこの実施形態でMU伝送に適用される第2PPDUは、プリアンブルパンクチャリングの場合に、SU伝送で使用することができる。
【0243】
図5を参照する。図5は、本願の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。データ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0244】
S501:ネットワーク装置がPPDUを生成する。
【0245】
PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、EHT-SIGフィールドにはnumber of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが含まれる。
【0246】
具体的に、number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは、4情報ビットを有する。
【0247】
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは、以下の幾つかの場合のうちのいずれか1つであってよい。
【0248】
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第1ストリングであり、第1ストリングを含む第1ストリンググループはドップラが存在しないことを示し、第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応し、第1ストリングは第1サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい、
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第2ストリングであり、第2ストリングを含む第2ストリンググループは、ドップラが存在し、ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応し、第2ストリングは第2サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい、又は
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第3ストリングであり、第3ストリングを含む第3ストリンググループは、ドップラが存在し、ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応し、第3ストリングは第3サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい。
【0249】
S502:ネットワーク装置は、PPDUをSTAへ送信する。
【0250】
相応して、STAは、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。
【0251】
表7に示すように、表7は、number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドと、以下のストリンググループ:第1ストリンググループ、第2ストリンググループ、及び第3ストリンググループの各々の可能な対応を示している。
【表7】
【0252】
表6に示すように、第1ストリンググループは0から8に対応するバイナリ値を含むことができ、各バイナリ値はEHT-LTFシンボルの1つの数を対応して示す。具体的には、9つのバイナリ値0000、0001、0010、0011、0100、0101、0110、0111、1000が順に、number of EHT-LTF symbolsが1、2、4、6、8、10、12、14、又は16であることを示している。第1ストリンググループは、dopplerが存在しないことを示す。この場合、第1ストリンググループの任意のストリングは、ストリングを含む第1ストリンググループに基づいて、dopplerが存在しないことを示すことができる。つまり、9つのバイナリ値0000、0001、0010、0011、0100、0101、0110、0111、及び1000は各々、dopplerが存在しないことを示すことができる。
【0253】
第2ストリンググループは9から11に対応するバイナリ値を含むことができ、各バイナリ値はEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。具体的には、3つのバイナリ値1001、1010、1011が、各々、number of EHT-LTF symbolsが1、2、及び4であることを示している。第2ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が周期1であることを示している。この場合、第2ストリンググループの各ストリングは、ストリングを含む第2ストリンググループに基づいて、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第1周期であることを示すことができる。つまり、3つのバイナリ値1001、1010、1011の各々は、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第1周期であることを示すことができる。
【0254】
第3ストリンググループは12から14に対応するバイナリ値を含むことができ、各バイナリ値はEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。具体的には、3つのバイナリ値1100、1101、1110が、各々、number of EHT-LTF symbolsが1、2、及び4であることを示している。第3ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が周期2であることを示している。この場合、第3ストリンググループの各ストリングは、ストリングを含む第3ストリンググループに基づいて、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第2周期であることを示すことができる。つまり、3つのバイナリ値1100、1101、1110の各々は、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第周期であることを示すことができる。
【0255】
周期1と周期2は異なる周期である。可能な実施形態では、周期1は10、周期2は20である。
【0256】
4情報ビットで運ぶことができるバイナリ値には、さらに1111が含まれる。1111は他の情報を示すために予約することができる。このような指示方法は、情報ビットの数を減らすだけでなく、ある程度のスケーラビリティを提供することもできる。
【0257】
この場合、ストリングを含むストリンググループはdoppler及びmidamble periodicityを示し、ストリングの値はnumber of EHT-LTF symbolsを示す。1情報ビットのフィールドがdopplerを示し、4情報ビットのフィールドがnumber of EHT-LTF symbolsとmidamble periodicityを示すソリューションと比較して、この方法では、ドップラ指示フィールドが省略されて、number of EHT-LTF symbolsとmidamble periodicityとdopplerを示すフィールドの情報ビットの数を減らすことができる。
【0258】
なお、図5に対応するデータ伝送方式の実施形態は、図3に対応するデータ伝送方式の実施形態と組み合わせることができる。
【0259】
具体的には、図3に対応するデータ伝送方法の実施形態に基づき、第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドのnumber of EHT-LTF symbols、midamble periodicity、及びdopplerを示す各フィールドは、図5に対応するデータ伝送方法の実施形態のnumber of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドの指示方法を使用することができる。
【0260】
具体的には、第1EHT-SIGフィールドと第2EHT-SIGフィールドにおけるEHT-LTFシンボルの数、ミッドアンブル周期、及びドップラを示す各フィールドは、4情報ビットを有する。number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドは、以下の幾つかの場合のうちのいずれか1つであってよい。
【0261】
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第1ストリングであり、第1ストリングを含む第1ストリンググループはdopplerが存在しないことを示し、第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応し、第1ストリングは第1サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい、
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第2ストリングであり、第2ストリングを含む第2ストリンググループは、dopplerが存在し、midamble periodcityが第1周期であることを示し、第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応し、第2ストリングは第2サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい、又は
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第3ストリングであり、第3ストリングを含む第3ストリンググループは、dopplerが存在し、midamble periodcityが第2周期であることを示し、第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第3ストリンググループの各ストリングは1つのEHT-LTシンボル数に対応し、第3ストリングは第3サブストリンググループの中の任意のストリングであってよい。
【0262】
このように、前述の方法では、情報ビットが節約されて、第1EHT-SIGフィールド及び第2EHT-SIGフィールドはより多くの情報を運ぶことができるようになる。
【0263】
図6を参照する。図6は、本願の更に別の実施形態によるデータ伝送方法の概略フローチャートである。データ伝送方法は、以下のステップを含んでよい。
【0264】
S601:ネットワーク装置がPPDUを生成する。
【0265】
S602:ネットワーク装置は、PPDUをSTAへ送信する。
【0266】
ネットワーク装置によりPPDUを送信するための帯域幅は20MHzより大きい。帯域幅は、第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅を含み、第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルCC1を運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルCC2を運ぶ。
【0267】
幾つかの可能な実施形態では、CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、CC1の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、CC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、又は、
CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、CC1の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、CC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである。例えば、OFDMA伝送シナリオでは、CC1にリソースユニット割り当て指示フィールドが含まれている。リソースユニット割り当て指示フィールドは、CC2ではなくCC1でのみ送信できる。これにより、伝送リソースを節約できる。
【0268】
具体的には、ユーザフィールドには、例えば、STA指示フィールド、NSTS、midamble periodicity、及びdopplerを示すフィールド、MCS及びDCM指示フィールド、coding指示フィールドが含まれてよい。
【0269】
図7は、本願の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。図7に示すように、CC1とCC2の各々の最初の(i-1)個の情報ビットは、U-SIGオーバーフロー(U-SIG overflow)フィールドを運ぶ。U-SIG Overflowフィールドは、CC1とCC2の各々で複製されて送信される。例えば、U-SIG Overflowフィールドには、限定ではないが、以下のフィールド:number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールド、DL/UL指示フィールド、bandwidth指示フィールド、PPDU format指示フィールド、STBC指示フィールド、spatial reuse指示フィールド、LDPC Extra Symbol Segment指示フィールド、PE disambiguity指示フィールド、Pre-FEC Padding Factor指示フィールド、のうちの1つ以上を含めることができる。
【0270】
このように、CC1とCC2でU-SIG Overflowフィールドが複製されるため、STAの正しい受信の確率を高めることができる。
【0271】
CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットのフィールドは、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットのフィールドと同一であっても異なっていてもよい。以下は、CC1の第i番目の情報ビットから第j番目の情報ビットまでがユーザフィールドを運び、CC1の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドがCC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じである場合に、CC1とCC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットまでのフィールドの考えられるケースについて説明する。
【0272】
実施形態では、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットのフィールドは、CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットのフィールドと同一であってよい。つまり、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットも同じユーザフィールドを運ぶ。このように、CC1とCC2でユーザフィールドが複製され伝送されるため、STAの正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上できる。
【0273】
別の実施形態では、CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはSTAのユーザフィールドを運び、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運ぶ。このように、CC1とCC2の長さは同じである。これにより、STAがCC1とCC2を受信するのを助ける。また、STAはこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、STAの読み取り処理を簡略化できる。
【0274】
さらに別の実施形態では、ネットワーク装置は、SUシナリオでPPDUをSTAに送信する。CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、STAのユーザフィールドの一部を運び、CC2のi番目の情報ビットに続く情報ビットは、STAのユーザフィールドの他の部分を運ぶ。
【0275】
さらに別の実施形態では、ネットワーク装置は、MUシナリオでPPDUを複数のSTAに送信する。CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、複数のSTAの各々のユーザフィールドの一部を運び、CC2のi番目の情報ビットに続く情報ビットは、複数STAの各々のユーザフィールドの他の部分を運ぶ。
【0276】
またさらに別の実施形態では、ネットワーク装置は、MUシナリオでPPDUを複数のSTAに送信する。CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは複数のSTAのユーザフィールドを運び、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは複数のSTAの他の部分のユーザフィールドを運ぶ。
【0277】
図8は、本願の別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。図8に示すように、他の可能な実施形態では、CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、CC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。つまり、ユーザフィールドはCC1でのみ送信され、CC2ではユーザフィールドは送信されない。このように、STAはこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、STAの読み取り処理を簡略化できる。
【0278】
i>1の場合、CC1とCC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドに前述の実施形態の方法を使用してもよく、CC1とCC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは同じである。U-SIG Overflowフィールドは、CC1とCC2の各々の最初の(i-1)個の情報ビットで送信される。
【0279】
代替として、CC1の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、CC2の最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドとは異なる。例えば、U-SIG Overflowフィールドは、CC1又はCC2のいずれか1つでのみ送信されてよい。
【0280】
任意で、CC1のi番目の情報ビットからj番目の情報ビット、又はCC2のi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドを更に運んでよい。リソースユニット割り当て指示フィールドは、代替として、CC1又はCC2のうちの1つでのみ送信されてよい。
【0281】
i=1の場合、CC1及びCC2のいずれにもU-SIG Overflowフィールドは含まれない。
【0282】
図9は、本願の更に別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。図9に示すように、更に他の可能な実施例では、CC1のユーザフィールドはCC2のユーザフィールドと同じである。このように、CC1とCC2でユーザフィールドが複製され伝送されるため、STAの正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上できる。
【0283】
任意で、上記の幾つかの可能な実施形態のPPDUに含まれるEHT-SIGフィールドのフォーマットは、図3に対応する実施形態の第1EHT-SIGフィールド又は第2EHT-SIGフィールドのフォーマットであってもよい。
【0284】
図10は、本願の更に別の実施形態によるCC1及びCC2の構造の概略図である。図10に示すように、さらに他の可能な実施形態では、CC1には第1サブユーザフィールドが含まれ、CC2には第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには第1サブユーザフィールドと第2サブユーザフィールドが含まれる。つまり、この実施形態では、同じユーザのユーザフィールドの一部をCC1で送信し、他の部分をCC2で送信する。これにより、前記ユーザフィールドを伝送する情報ビットの数を増やすことができ、より多くの情報を伝送することができる。
【0285】
前述の実施形態におけるCC1の最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるフィールドとCC2の最初の(i-1)個の情報ビットで運ばれるフィールドは、この実施形態でも使用できる。この実施形態では、CC1の、第1サブユーザフィールドの前にあるフィールドは、前述の実施例におけるCC1の最初の(i-1)個の情報ビットによって運ばれるフィールドであってもよい。この実施形態では、CC2の、第2サブユーザフィールドの前にあるフィールドは、前述の実施例におけるCC2の最初の(i-1)個の情報ビットによって運ばれるフィールドであってもよい。
【0286】
留意すべきことに、上記の幾つかの可能的な実施形態の組み合わせは本願の範囲に含まれる。
【0287】
図11を参照する。図11は、本願の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。ネットワーク装置1100は、
第1PPDUを生成するよう構成される処理ユニット1101であって、第1PPDUには、第1ユニバーサルシグナリングフィールドU-SIGフィールドと第1超高スループットシグナリングフィールドEHT-SIGフィールドが含まれ、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計は78情報ビット以下である、処理ユニット1101と、
符号化された第1PPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット1102トと、を含む。
【0288】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0289】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、
第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0290】
このように、本願の実施形態の技術的ソリューションは、第1U-SIGフィールドの情報ビット数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができる。
【0291】
可能な実装では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。局は、ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)の中の局である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。STAは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、符号化された第1PPDUがSTAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、局は第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに基づいて、第1PPDUが局に送信されたことを判断できるため、局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0292】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実施形態では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0293】
PPDUフォーマット指示フィールドは、PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0294】
更に別の可能な実装では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0295】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために局により使用される。
【0296】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1100の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0297】
図12を参照する。図12は、本願の別の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、PPDUを生成するように構成される処理ユニット1201とPPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット120とを含むネットワーク装置1200をさらに提供する。PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、EHT-SIGフィールドにはnumber of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが含まれる。number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第1ストリングであり、第1ストリングを含む第1ストリンググループはdopplerが存在しないことを示し、第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第2ストリングであり、第2ストリングを含む第2ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第3ストリングであり、第3ストリングを含む第3ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0298】
この場合、ドップラとミッドアンブル周期を示すために、ストリングを含むストリンググループが使用され、ストリングの値はEHT-LTFシンボルの数を示す。これにより、ドップラとミッドアンブル周期を示す情報ビットを節約できる。
【0299】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1200の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0300】
図13を参照する。図13は、本願の別の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、PPDUを生成するように構成される処理ユニット1301とPPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット1302とを含むネットワーク装置1300をさらに提供する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0301】
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、又は、
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである。
【0302】
第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、U-SIGオーバーフローフィールドとして理解できる。この場合、第1コンテンツチャネルと第2コンテンツチャネルでU-SIGオーバーフローのフィールドが複製されるため、局の正しい受信の確率を高めることができる。
【0303】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1300の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0304】
図14を参照する。図14は、本願の別の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、PPDUを生成するように構成される処理ユニット1401とPPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット1402とを含むネットワーク装置1400をさらに提供する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0305】
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjはともに正の整数であり、i<jである。
【0306】
このように、第1コンテンツチャネルの長さは、第2コンテンツチャネルの長さと同じになる。これは、局が第1コンテンツチャネルと第2コンテンツチャネルを受信するのに役立つ。また、局はこのパディングフィールドを読み取らなくてよいので、局の読み取り処理を簡略化できる。
【0307】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1400の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0308】
図15を参照する。図15は、本願の別の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、PPDUを生成するように構成される処理ユニット1501とPPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット1502とを含むネットワーク装置1500をさらに提供する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0309】
第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには第1サブユーザフィールドと第2サブユーザフィールドが含まれる。
【0310】
つまり、この実施形態では、同じユーザのユーザフィールドの一部を第1コンテンツチャネルで送信し、他の部分を第2コンテンツチャネルで送信する。これにより、ユーザフィールドを伝送する情報ビットの数を増やすことができ、より多くの情報を伝送することができる。
【0311】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1500の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0312】
図16を参照する。図16は、本願の別の実施形態によるネットワーク装置のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、PPDUを生成するように構成される処理ユニット1601とPPDUを局に送信するよう構成されるトランシーバユニット1602とを含むネットワーク装置1600をさらに提供する。PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。このように、第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。
【0313】
この場合、第1コンテンツチャネルと第2コンテンツチャネルでユーザフィールドが複製されるため、局の正しい受信の確率を高めることができ、信頼性を向上することができる。
【0314】
本実施形態で提供されるネットワーク装置1600の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0315】
図17を参照する。図17は、本願の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、局1700であって、
ネットワーク装置により送信された第1PPDUを受信するよう構成されたトランシーバユニット1702と、
復号された第1PPDUを得るために、第1PPDUを復号するよう構成される処理ユニット1701と、
を含む局1700を更に提供する。復号された第1PPDUは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドを含み、
第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計が78情報ビット以下である。第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0316】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、
第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0317】
このように、本願の実施形態の技術的ソリューションは、第1U-SIGフィールドの情報ビット数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビット数の合計が78情報ビット以下であることを保証することができる。これにより、指示オーバヘッドが減少する。さらに、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、指示オーバヘッドを増加させることなく、より多くの情報を運ぶことができるので、局は、第1U-SIGフィールド及び第1EHT-SIGフィールドからより多くの情報を取得できる。
【0318】
具体的には、可能な実装では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つに識別子指示フィールドが含まれている。識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するための関連付け識別子(Association Identifier, AID)である。局は、ネットワーク装置を含む基本サービスセット(Basic Service Set, BSS)の中の局である。このように、符号化された第1PPDUに含まれる識別子指示フィールドは、1つのSTAを一意に示すことができる。STAは、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドから、後続のプリアンブルデータフィールドを受信し続けることなく、符号化された第1PPDUがSTAに送信されるかどうかを知ることができる。これにより、局の電力消費が削減される。また、第1U-SIGフィールドの次のデータフィールドと第1EHT-SIGフィールドの次のデータフィールドが正しく受信されなかった場合でも、局は第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドに基づいて、第1PPDUが局に送信されたことを判断できるため、局はその後の再送信に基づいてハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request, HARQ)複合受信を実行できる。さらに、サードパーティの装置は、送信を実行している装置に干渉を引き起こすことなく、第1PPDUの送信側と受信側を知ることができる。これにより、サードパーティの装置がスケジューリングを実行するのを助ける。
【0319】
別の可能な実装では、PPDUフォーマットを示す、第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドに含まれるフィールドは、1情報ビットより多くを占有する。この場合、1情報ビットだけがPPDUフォーマットを示す情報ビットために占有されるソリューションと比較して、本願の実施形態では、PPDUフォーマット指示フィールドが1つより多くの情報ビットを占有する。このように、PPDUフォーマット指示フィールドはより多くの情報を伝送できるため、より多くの機能をサポートできる。
【0320】
PPDUフォーマット指示フィールドは、PPDUフォーマットを示し、伝送モードがSU又はMU伝送であることを示してよい。このように、最初の(N-1)個の情報ビットのU-SIGフィールドを受信すると、局はSU送信又はMU送信が実行されるかを判断し、対応する受信ポリシを使用できる。
【0321】
更に別の可能な実装では、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、空間再利用指示フィールドを含む。これにより、空間再利用機能をサポートすることができる。
【0322】
任意で、空間再利用指示フィールドの長さは2情報ビットである。空間再利用指示フィールドは、以下の4つの項目:
パラメータ化された空間再利用を禁止する項目(Parameterized Spatial reuse DISALLOW, PSR_DISALLOW)、空間再利用送信を禁止する項目(SR_RESTRICTED)、空間再利用送信を遅延させる項目(SR_DELAY)、PSRベースの空間再利用と非SRグループ(Group)オーバーラップ基本サービスセット(Overlapping Basic Service Set, OBSS)パケット検出(Packet Detection)ベースの空間再利用の両方を禁止する項目、のうちのいずれか1つを示してよい。空間再利用指示フィールドは、対応する空間再利用機能を実装するために局により使用される。
【0323】
本実施形態で提供される局1700の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0324】
図18を参照する。図18は、本願の別の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、処理ユニット1801とトランシーバユニット1802とを含む局1800を更に提供する。
【0325】
トランシーバユニット1802は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。
【0326】
PPDUにはEHT-SIGフィールドが含まれ、EHT-SIGフィールドにはnumber of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが含まれる。number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第1ストリングであり、第1ストリングを含む第1ストリンググループはdopplerが存在しないことを示し、第1ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第1ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第2ストリングであり、第2ストリングを含む第2ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第1周期であることを示し、第2ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第2ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する、又は
number of EHT-LTF symbols、midamble periodcity、及びdopplerを示すフィールドが第3ストリングであり、第3ストリングを含む第3ストリンググループは、dopplerが存在し、ミッドアンブル周期が第2周期であることを示し、第3ストリングはEHT-LTFシンボルの数を示し、第3ストリンググループの各ストリングはEHT-LTFシンボルの1つの数に対応する。
【0327】
このように、局は、ストリングを含むストリンググループに基づいてドップラとミッドアンブル周期を決定し、ストリングの値に基づいてEHT-LTFシンボルの数を示す。この場合、EHT-LTFシンボルの数、ドップラ、及びミッドアンブル周期を示すフィールドの情報ビットの数が削減される。このように、PPDUはより多くの他の情報を運ぶことができるので、局はPPDUからより多くの情報を取得できる。
【0328】
本実施形態で提供される局1800の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0329】
図19を参照する。図19は、本願の別の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、処理ユニット1901とトランシーバユニット1902とを含む局を更に提供する。
【0330】
トランシーバユニット1902は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0331】
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、又は、
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである。
【0332】
本実施形態で提供される局1900の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0333】
図20を参照する。図20は、本願の別の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、処理ユニット2001とトランシーバユニット2002とを含む局2000を更に提供する。
【0334】
トランシーバユニット2002は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0335】
第1コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはユーザフィールドを運び、第2コンテンツチャネルのi情報ビットからj番目の情報ビットはパディングフィールドを運び、iとjは両方とも正の整数であり、i<jである。
【0336】
本実施形態で提供される局2000の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0337】
図21を参照する。図21は、本願の別の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、処理ユニット2101とトランシーバユニット2102とを含む局2100を更に提供する。
【0338】
トランシーバユニット2102は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0339】
第1コンテンツチャネルには第1サブユーザフィールドが含まれ、第2コンテンツチャネルには第2サブユーザフィールドが含まれ、第1ユーザのユーザフィールドには第1サブユーザフィールドと第2サブユーザフィールドが含まれる。
【0340】
本実施形態で提供される局2100の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0341】
図22を参照する。図22は、本願の別の実施形態による局のモジュールの概略図である。本願の実施形態は、処理ユニット2201とトランシーバユニット2202とを含む局2200を更に提供する。
【0342】
トランシーバユニット2202は、ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信するよう構成される。PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0343】
第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じになる。
【0344】
本実施形態で提供される局2200の機能ユニットの機能実装の詳細や技術的効果については、上記の方法の実施形態で提供される方法の関連する詳細についての説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0345】
図23は、本願の実施形態によるネットワーク装置の構造の概略図である。図23を参照する。図23は、本願によるネットワーク装置の可能な基本のハードウェアアーキテクチャを概略的に提供する。
【0346】
ネットワーク装置2300は、少なくともプロセッサ2310とトランシーバ2320を含む。プロセッサ2310はメモリ2330に結合される。プロセッサ2310、トランシーバ2320、及びメモリ2330は、バス2340を通じて互いに結合される。
【0347】
プロセッサ2310は、中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、又はCPUとハードウェアチップとの組み合わせであってよい。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プログラマブル論理素子(programmable logic device, PLD)、又はそれらの組み合わせであってよい。PLDは、複合プログラマブル論理素子(complex programmable logic device, CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic, GAL)、又はそれらの組み合わせであってよい。
【0348】
トランシーバ2320は、受信機と送信機、例えば無線周波数モジュールを含むことができる。プロセッサ2310が以下のメッセージを受信又は送信することは、具体的に、プロセッサ2310がトランシーバを使用してメッセージを受信又は送信することと理解することができる。任意で、トランシーバ2320は、トランシーバ回路であってよい。
【0349】
メモリ2330は、ネットワーク装置2300のメモリであってもよいし、又はプロセッサ2310に接続された外部メモリであってもよい。メモリ2330は、物理的に独立したユニットであってよく、又はプロセッサ2310に統合されてよい。メモリ2330は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory, EPROM)、又はフラッシュメモリ、又はキャッシュ(cache)を含む。メモリ2330は、関連命令及びデータを格納するよう構成され、及び格納されたデータをプロセッサ2310に送信してよい。
【0350】
具体的には、本実施形態におけるネットワーク装置2300のプロセッサ2310及びトランシーバ2320は、図11から図16のいずれか1つに対応する実施形態における処理ユニット及びトランシーバユニットとして理解することができる。
【0351】
ネットワーク装置2300のプロセッサ2310は、メモリ2330内の関連命令を読み取り、前述の方法の実施形態のいずれか1つにおけるネットワーク装置によって実行されるステップの一部又はすべてを実行するように構成されている。ネットワーク装置2300のプロセッサによって実行される命令の関連する説明と技術的効果については、前述の方法の実施形態を参照のこと。詳細はここで再び記載されない。
【0352】
例えば、ネットワーク装置2300のプロセッサ2310は、メモリ2330内の関連する命令を読み取り、次の動作を実行するように構成されている。第1PPDUを生成し、第1PPDUには第1U-SIGフィールドと第1超高スループットシグナリングフィールドEHT-SIGフィールドが含まれ、第1U-SIGフィールドの情報ビットの数と第1EHT-SIGフィールドの情報ビットの数の合計が78情報ビット以下である、及び、トランシーバ2320を使用して第1PPDUをSTAに送信する。
【0353】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0354】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、
第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0355】
別の例として、ネットワーク装置2300のプロセッサ2310は、メモリ2330内の関連する命令を読み取って、次の操作を実行するように設定されている。トランシーバ2320を使用してPPDUをSTAに送信する。
【0356】
PPDUを送信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0357】
第1コンテンツチャネルと第2コンテンツチャネルは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0358】
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、ユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、i番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、i番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数で、i<jである、
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、ユーザフィールドを運び、第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、パディングフィールドを運び、iとjの両方が正の整数で、i<jである、
第1コンテンツチャネルは第1サブユーザフィールドを含み、第2コンテンツチャネルは第2サブユーザフィールドを含み、第1ユーザのユーザフィールドは第1サブユーザフィールドと第2サブユーザフィールドを含む、又は、
第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じである、
のうちの少なくとも1つを満たす。
【0359】
図24は、本願の実施形態による局の概略構造図である。図24を参照する。図24は、本願による局の可能な基本のハードウェアアーキテクチャを概略的に提供する。
【0360】
局2400は、少なくともプロセッサ2410とトランシーバ2420を含む。プロセッサ2410はメモリ2430に結合される。プロセッサ2410、トランシーバ2420、及びメモリ2430は、バス2440を通じて互いに結合される。
【0361】
プロセッサ2410は、中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、又はCPUとハードウェアチップとの組み合わせであってよい。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)、プログラマブル論理素子(programmable logic device, PLD)、又はそれらの組み合わせであってよい。PLDは、複合プログラマブル論理素子(complex programmable logic device, CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic, GAL)、又はそれらの組み合わせであってよい。
【0362】
トランシーバ2420は、受信機と送信機、例えば無線周波数モジュールを含むことができる。プロセッサ2410が以下のメッセージを受信又は送信することは、具体的に、プロセッサ2410がトランシーバを使用してメッセージを受信又は送信することと理解することができる。
【0363】
メモリ2430は、局2400のメモリであってもよいし、又はプロセッサ2410に接続された外部メモリであってもよい。メモリ2430は、物理的に独立したユニットであってよく、又はプロセッサ2410に統合されてよい。メモリ2430は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory, EPROM)、又はフラッシュメモリ、又はキャッシュ(cache)を含む。メモリ2430は、関連命令及びデータを格納するよう構成され、及び格納されたデータをプロセッサ2410に送信してよい。
【0364】
具体的には、本実施形態における局2400のプロセッサ2310及びトランシーバ2320は、図11から図16のいずれか1つに対応する実施形態における処理ユニット及びトランシーバユニットとして理解することができる。
【0365】
プロセッサ2410は、メモリ2430内の関連命令を読み取り、本願の実施形態で提供されるいずれか1つの方法におけるSTAによって実行されるステップの一部又はすべてを実施してよい。局2400のプロセッサによって実行される命令の関連する説明と技術的効果については、前述の方法の実施形態を参照のこと。詳細はここで再び記載されない。
【0366】
例えば、STA2400のプロセッサ2410は、メモリ2430内の関連する命令を読み取って、次の操作を実行するように設定されている。トランシーバ2320によって、ネットワーク装置により送信された第1PPDUを受信する。第1PPDUを復号する。ここで、復号された第1PPDUには、第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドが含まれる。
【0367】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0368】
第1U-SIGフィールドと第1EHT-SIGフィールドの少なくとも1つには識別子指示フィールドが含まれており、識別子指示フィールドは、1つの局を一意に識別するために使用され、
第1U-SIGフィールド又は第1EHT-SIGフィールドにPPDUフォーマット指示フィールドが含まれており、PPDUフォーマット指示フィールドが1情報ビットより多くを占有している、又は、
第1復調指示フィールドに空間再利用指示フィールドが含まれている。
【0369】
別の例として、STA2400のプロセッサ2410は、メモリ2430内の関連する命令を読み取って、次の操作を実行するように構成される。ネットワーク装置により送信されたPPDUを受信する。
【0370】
PPDUを受信するための帯域幅が20MHzより大きく、帯域幅には第1サブ帯域幅と第2サブ帯域幅が含まれている。第1サブ帯域幅は、PPDUのEHT-SIGフィールドの第1コンテンツチャネルを運び、第2サブ帯域幅は、EHT-SIGフィールドの第2コンテンツチャネルを運ぶ。
【0371】
第1コンテンツチャネルと第2コンテンツチャネルは、少なくとも次のいずれか1つを満たしている。
【0372】
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、ユーザフィールドを運び、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数であり、i<jである、
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、リソースユニット割り当て指示フィールドとユーザフィールドを運び、i番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、第1コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドは、i番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、第2コンテンツチャネルの最初の(i-1)個の情報ビットのフィールドと同じであり、iとjの両方が正の整数で、i<jである、
第1コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、ユーザフィールドを運び、第2コンテンツチャネルのi番目の情報ビットからj番目の情報ビットは、パディングフィールドを運び、iとjの両方が正の整数で、i<jである、
第1コンテンツチャネルは第1サブユーザフィールドを含み、第2コンテンツチャネルは第2サブユーザフィールドを含み、第1ユーザのユーザフィールドは第1サブユーザフィールドと第2サブユーザフィールドを含む、又は、
第1コンテンツチャネルのユーザフィールドは、第2コンテンツチャネルのユーザフィールドと同じである、
のうちの少なくとも1つを満たす。
【0373】
図25は、本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。本願の実施形態は、入力回路2501、出力回路2502、及び処理回路2503を含む通信装置2500をさらに提供する。処理回路2503は、入力回路2501を介して信号を受信し、出力回路2502を介して信号を送信して、本願の実施形態でネットワーク装置又はSTAによって実行され得るいずれか1つの方法のステップの一部又はすべてを実施するように構成される。
【0374】
特定の実装プロセスでは、通信装置はチップであってよい。入力回路は入力ピンであってよい。出力回路は出力ピンであってよい。処理回路は、トランジスタ、ゲート回路、トリガ、任意の論理回路などであってよい。入力回路によって受信された入力信号は、例えば限定ではないが受信機によって受信及び入力されてよく、出力回路によって出力された信号は、例えば限定ではないが送信機に出力され、送信機によって送信されてよく、入力回路と出力回路は同じ回路であってもよく、回路は異なる瞬間に入力回路及び出力回路として使用される。プロセッサ及び様々な回路の特定の実装は、本願の本実施形態では限定されない。
【0375】
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム(コード又は命令とも呼ばれてよい)を格納する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、本願の実施形態においてネットワーク装置又はSTAによって実行され得るいずれか1つの方法のステップの一部又はすべてを実行可能にされる。
【0376】
本願の実施形態は、命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを更に提供する。コンピュータプログラムプロダクトがコンピュータ装置上で実行されると、コンピュータ装置は、ネットワーク装置又はSTAによって実行され得るいずれか1つの方法のステップの一部又はすべてを実行可能にされる。
【0377】
実施形態では、図1又は図2のネットワーク装置はアクセスポイント(access point, AP)である。アクセスポイントは、端末装置(例えば、携帯電話機)が有線(又は無線)ネットワークに入るためのアクセスポイントであってよく、主に自宅、建物内、又はキャンパス内に展開される。一般的なカバレッジ半径は数十メートルから数百メートルである。勿論、アクセスポイントは屋外に展開されてもよい。アクセスポイントは、有線ネットワークと無線ネットワークを接続するブリッジと等価である。アクセスポイントの主な機能は、様々な無線ネットワーククライアントを接続し、無線ネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、アクセスポイントは、無線フィデリティ(wireless-fidelity, Wi-Fi)チップを備える端末装置(携帯電話機など)又はネットワーク装置(ルータなど)であってよい。アクセスポイントは、802.11be標準をサポートする装置であってよい。代替として、アクセスポイントは、802.11be規格、802.11ax規格、802.11ac規格、802.11n規格、802.11g規格、802.11b規格、802.11a規格など、802.11ファミリの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)規格をサポートする装置であってよい。本願のアクセスポイントは、高効率(high efficient, HE)AP又は超高スループット(extremely high throughput, EHT)APであってよく、又は将来のWi-Fi標準に適用可能なアクセスポイントであってよい。
【0378】
更に別の実施形態では、図1又は図2のネットワーク装置は非アクセスポイント局(none-access point station, non-APSTA)である。局は、無線通信チップ、無線センサ、無線通信端末などであってよく、ユーザと呼ばれることもある。例えば、Wi-Fi通信機能に対応した携帯電話機、Wi-Fi通信機能に対応したタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能に対応したセットトップボックス、Wi-Fi通信機能に対応したスマートテレビ、Wi-Fi通信機能に対応したインテリジェントウェアラブル装置、Wi-Fi通信機能に対応した車載通信装置、又はWi-Fi通信機能に対応したコンピュータなどであってよい。任意で、局は802.11be標準をサポートしてよい。局は、802.11be規格、802.11ax規格、802.11ac規格、802.11n規格、802.11g規格、802.11b規格、802.11a規格など、802.11ファミリの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks, WLAN)規格をサポートしてもよい。本願の局は、高効率(high efficient, HE)STA又は超高スループット(extremely high throughput, EHT)STAであってよく、又は将来のWi-Fi標準に適用可能なSTAであってよい。
【0379】
例えば、アクセスポイントと局は、代替として、車両のインターネット、モノのインターネット(Internet of things, IoT)の中のモノのインターネットノード又はセンサ、スマートシティのセンサ、又はスマートホームのスマートカメラ、スマートリモコン、スマート水道メータに適用される装置であってよい。
【0380】
アクセスポイントと局は、代替として、通信サーバ、スイッチ、ブリッジ、又はコンピュータであってよい。
【0381】
本願で提供される技術的ソリューションは、APと1つ以上のSTA間のデータ通信に適用され、AP間の通信及びSTA間の通信にも適用される。
【0382】
本願の実施形態は、主にIEEE802.11に基づいて展開されたネットワークを例として説明されているが、Bluetooth(Bluetooth)、高性能無線LAN(high performance radio LAN, HIPERLAN)(IEEE802.11規格に類似した無線規格で、主にヨーロッパで使用されている)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(personal area network, PAN)、又は現在知られているか、後で開発されたその他のネットワークなど、様々な規格又はプロトコルを使用して、本願の様々な態様を他のネットワークに拡張できることは、当業者には容易に理解できる。したがって、本願で提供される様々な側面は、カバレッジや無線アクセスプロトコルに関係なく、任意の適切な無線ネットワークに適用できる。
【0383】
理解されるべきことに、本願明細書中の「第1」、「第2」、「第3」、「第4」及び各種の数字は、単に記載の容易さのための区別のために用いられるものであって、本出願の範囲の制限として解釈されるものではない。
【0384】
理解されるべきことに、本願明細書における用語「及び/又は」は、単に関連付けられたオブジェクトを説明する関連付け関係を記述し、3つの関係が存在し得ることを示す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合を表してよい。Aのみが存在する、A及びBの両方が存在する、並びに、Bのみが存在する。更に、本願明細書における文字「/」は、通常、関連付けられたオブジェクトの間の「又は」の関係を示す。
【0385】
理解されるべきことに、前述の処理のシーケンス番号は、本願の実施形態における実行順序を意味しない。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能及び内部論理に従って決定されるべきであり、本願の実施形態の実施プロセスに対する制限と解釈されるべきではない。
【0386】
当業者は、本願明細書に開示された実施形態で記載された例と組み合わせて、ユニット及びアルゴリズムが電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせにより実装できることを認識し得る。機能がハードウェア又はソフトウェアにより実行されるかは、技術的ソリューションの特定の適用及び設計制約条件に依存する。当業者は、特定の適用毎に、記載の機能を実施するために異なる方法を使用してよいが、実装が本願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0387】
便宜上及び簡潔な説明を目的として、前述のシステム、機器、及びユニットの詳細な作動プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが当業者により明確に理解され得る。詳細はここで再び記載されない。
【0388】
本願において提供された幾つかの実施形態では、理解されるべきことに、開示のシステム、機器、及び方法は他の方法で実装されてよい。例えば、記載の機器の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理的機能分割であり、実際の実装では他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、結合され又は別のシステムに統合されてよく、或いは、幾つかの機能は、無視され又は実行されなくてよい。更に、示された又は議論された相互結合又は直接結合又は通信接続は、幾つかのインタフェースを通じて実装されてよい。機器又はユニット間の間接結合又は通信接続は、電子的、機械的、又は他の形式で実装されてよい。
【0389】
別個の部分として記載されたユニットは、物理的に分離していてよく又はそうでなくてよい。ユニットとして示された部分は、物理的ユニットであってよく又はそうでなくてよく、1つの場所に置かれてよく、又は複数のネットワークユニットに分配されてよい。ユニットのうちの一部又は全部は、実施形態のソリューションの目的を達成するために、実際の要件に基づき選択されてよい。
【0390】
更に、本願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてよく、又は、ユニットの各々は物理的に単独で存在してよく、又は、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。
【0391】
機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実装され、独立したプロダクトとして販売され又は使用されるとき、機能は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。このような理解に基づき、基本的に又は部分的に従来技術に貢献する本願の技術的ソリューション又は技術的ソリューションのうちの一部は、ソフトウェアプロダクトの形式で実装されてよい。ソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に格納され、本願の実施形態で記載された方法のステップのうちの全部又は一部を実行するようコンピュータ装置(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置、等であってよい)に指示するための幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体は、プログラムコードを格納できる、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのような、任意の媒体を含む。
【0392】
本願の実施形態における方法のステップの順序は、実際の要件に基づいて調整、結合、又は削除されてよい。
【0393】
本願の実施形態における機器のモジュールは、実際の要件に基づいて結合、分割、及び削除されてよい。
【0394】
つまり、前述の実施形態は、単に本願の技術的ソリューションを説明するために意図され、本願を限定するものではない。本願は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されたが、当業者は、本願の実施形態の技術的ソリューションの範囲から逸脱することなく、彼らが前述の実施形態で説明された技術的ソリューションを変更し得ること、又はその幾つかの技術的特徴に均等な置換を行い得ること、を理解すべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25