IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東京瓦斯株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-燃焼システム 図1
  • 特許-燃焼システム 図2
  • 特許-燃焼システム 図3
  • 特許-燃焼システム 図4
  • 特許-燃焼システム 図5
  • 特許-燃焼システム 図6
  • 特許-燃焼システム 図7
  • 特許-燃焼システム 図8
  • 特許-燃焼システム 図9
  • 特許-燃焼システム 図10
  • 特許-燃焼システム 図11
  • 特許-燃焼システム 図12
  • 特許-燃焼システム 図13
  • 特許-燃焼システム 図14
  • 特許-燃焼システム 図15
  • 特許-燃焼システム 図16
  • 特許-燃焼システム 図17
  • 特許-燃焼システム 図18
  • 特許-燃焼システム 図19
  • 特許-燃焼システム 図20
  • 特許-燃焼システム 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】燃焼システム
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/24 20060101AFI20241112BHJP
   F23N 1/02 20060101ALI20241112BHJP
   F23N 5/00 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
F23N5/24 106Z
F23N1/02 104Z
F23N5/00 S
F23N5/24 107Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021083121
(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公開番号】P2022176607
(43)【公開日】2022-11-30
【審査請求日】2023-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊池 賢太
(72)【発明者】
【氏名】茂木 徹
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-235146(JP,A)
【文献】実開平04-138543(JP,U)
【文献】特開平10-332143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 1/00-5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼機器と、
前記燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、
第1トリミングバルブが設けられるガス供給路を有し、前記燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、
前記燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、
前記酸素センサの測定値に基づき、前記第1トリミングバルブの開度を調整して、前記燃焼機器に供給される前記空気と前記燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、
前記酸素センサの異常、および、前記燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知する異常検知部と、
前記異常検知部によって異常が検知されると、前記第1トリミングバルブの開度を設定値に維持する無効化部と、
を備える燃焼システム。
【請求項2】
記異常検知部は、前記第1トリミングバルブの異常を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記第1トリミングバルブの異常が検知されると、前記ガス供給部を制御して前記燃料ガスの前記燃焼機器への供給を遮断する請求項1に記載の燃焼システム。
【請求項3】
燃焼機器と、
前記燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、
固定バルブが設けられる第1流路と、前記固定バルブをバイパスして前記第1流路に接続され、第1遮断弁、および、第1トリミングバルブが設けられる第2流路と、を有し、前記燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、
前記燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、
前記酸素センサの測定値に基づき、前記第1トリミングバルブの開度を調整して、前記燃焼機器に供給される前記空気と前記燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、
前記酸素センサの異常、前記燃焼機器の異常、および、前記第1トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知する異常検知部と、
前記異常検知部によって異常が検知されると、前記第1遮断弁を閉弁する無効化部と、
を備える燃焼システム。
【請求項4】
前記異常検知部は、前記酸素センサの測定値の異常を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記酸素センサの測定値の異常が検知されると、前記空気比調整部による前記第1トリミングバルブの調整範囲である目標酸素範囲よりも狭い制限酸素範囲内で、前記第1トリミングバルブの開度を調整する請求項からのいずれか1項に記載の燃焼システム。
【請求項5】
前記空気供給部は、
第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を備え、
前記空気比調整部は、前記酸素センサの測定値に基づき、前記第2トリミングバルブの開度を調整し、
前記異常検知部は、前記酸素センサの異常、および、前記燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記酸素センサの異常、および、前記燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方が検知されると、前記第2トリミングバルブの開度を設定値に維持する請求項1からのいずれか1項に記載の燃焼システム。
【請求項6】
燃焼機器と、
第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を有し、前記燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、
前記燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、
前記燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、
前記酸素センサの測定値に基づき、前記第2トリミングバルブの開度を調整して、前記燃焼機器に供給される前記空気と前記燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、
前記酸素センサの異常、および、前記燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知する異常検知部と、
前記異常検知部によって異常が検知されると、前記第2トリミングバルブの開度を設定値に維持する無効化部と、
を備える燃焼システム。
【請求項7】
前記空気供給部は、
第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を備え、
前記空気比調整部は、前記酸素センサの測定値に基づき、前記第2トリミングバルブの開度を調整し、
前記異常検知部は、前記第2トリミングバルブの異常を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記第2トリミングバルブの異常が検知されると、前記ガス供給部を制御して前記燃料ガスの前記燃焼機器への供給を遮断する請求項1から6のいずれか1項に記載の燃焼システム。
【請求項8】
前記空気供給部は、
固定弁が設けられる第3流路と、
前記固定弁をバイパスして前記第3流路に接続され、第2遮断弁、および、第2トリミングバルブが設けられる第4流路と、
を備え、
前記空気比調整部は、前記酸素センサの測定値に基づき、前記第2トリミングバルブの開度を調整し、
前記異常検知部は、前記酸素センサの異常、前記燃焼機器の異常、および、前記第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記酸素センサの異常、前記燃焼機器の異常、および、前記第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常が検知されると、前記第2遮断弁を閉弁する請求項1からのいずれか1項に記載の燃焼システム。
【請求項9】
燃焼機器と、
固定弁が設けられる第3流路と、前記固定弁をバイパスして前記第3流路に接続され、第2遮断弁、および、第2トリミングバルブが設けられる第4流路と、を有し、前記燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、
前記燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、
前記燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、
前記酸素センサの測定値に基づき、前記第2トリミングバルブの開度を調整して、前記燃焼機器に供給される前記空気と前記燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、
前記酸素センサの異常、前記燃焼機器の異常、および、前記第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知する異常検知部と、
前記異常検知部によって異常が検知されると、前記第2遮断弁を閉弁する無効化部と、
を備える燃焼システム。
【請求項10】
前記異常検知部は、前記酸素センサの測定値の異常を検知し、
前記無効化部は、前記異常検知部によって前記酸素センサの測定値の異常が検知されると、前記空気比調整部による前記第2トリミングバルブの調整範囲である目標酸素範囲よりも狭い制限酸素範囲内で、前記第2トリミングバルブの開度を調整する請求項からのいずれか1項に記載の燃焼システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工業炉、ボイラ等の燃焼システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工業炉、ボイラ等の燃焼機器には、バタフライバルブが設けられた空気供給路と、ニードルバルブが設けられたガス供給路が接続される。燃焼機器に供給される空気とガスとの流量比が、目標空気比に基づく固定値となるように、バタフライバルブおよびニードルバルブの開度は設定される。
【0003】
しかし、空気の温度が変化すると、単位体積当たりの空気量が変動する。このため、空気とガスとの流量比を固定値とすると、空気の温度変化によって空気比が変動してしまう。例えば、夏場等の空気の温度が高いときに、目標空気比に基づいて固定値が決定されると、冬場等の空気の温度が低いときに、空気比が上昇してしまう。同様に、冬場等の空気の温度が低いときに、目標空気比に基づいて固定値が決定されると、夏場等の空気の温度が高いときに、空気比が低下してしまう。空気比が目標空気比よりも高くなると、失火したり、燃焼効率が低下したりする。一方、空気比が目標空気比よりも低くなると、不完全燃焼してしまう。
【0004】
そこで、燃焼機器において生じる排気ガス中の酸素濃度に基づいて、空気とガスとの流量比を制御するOトリミングが開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-169483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
トリミングを実行可能な燃焼システムには、排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサが設けられる。ここで、酸素センサもしくは燃焼機器に異常が生じた場合に、Oトリミングを実行すると、燃焼を継続できなくなるおそれがある。
【0007】
本発明は、酸素センサもしくは燃焼機器に異常が生じた場合であっても、燃焼を継続することが可能な燃焼システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の燃焼システムは、燃焼機器と、燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、第1トリミングバルブが設けられるガス供給路を有し、燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、酸素センサの測定値に基づき、第1トリミングバルブの開度を調整して、燃焼機器に供給される空気と燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、酸素センサの異常、および、燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知する異常検知部と、異常検知部によって異常が検知されると、第1トリミングバルブの開度を設定値に維持する無効化部と、を備える。
【0010】
また、異常検知部は、第1トリミングバルブの異常を検知し、無効化部は、異常検知部によって第1トリミングバルブの異常が検知されると、ガス供給部を制御して燃料ガスの燃焼機器への供給を遮断してもよい。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の他の燃焼システムは、燃焼機器と、燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、固定バルブが設けられる第1流路と、固定バルブをバイパスして第1流路に接続され、第1遮断弁、および、第1トリミングバルブが設けられる第2流路と、を有し、燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、酸素センサの測定値に基づき、第1トリミングバルブの開度を調整して、燃焼機器に供給される空気と燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、酸素センサの異常、燃焼機器の異常、および、第1トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知する異常検知部と、異常検知部によって異常が検知されると、第1遮断弁を閉弁する無効化部と、を備える
【0012】
また、異常検知部は、酸素センサの測定値の異常を検知し、無効化部は、異常検知部によって酸素センサの測定値の異常が検知されると、空気比調整部による第1トリミングバルブの調整範囲である目標酸素範囲よりも狭い制限酸素範囲内で、第1トリミングバルブの開度を調整してもよい。
【0013】
また、空気供給部は、第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を備え、空気比調整部は、酸素センサの測定値に基づき、第2トリミングバルブの開度を調整し、異常検知部は、酸素センサの異常、および、燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知し、無効化部は、異常検知部によって酸素センサの異常、および、燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方が検知されると、第2トリミングバルブの開度を設定値に維持してもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の燃焼システムは、燃焼機器と、第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を有し、燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、酸素センサの測定値に基づき、第2トリミングバルブの開度を調整して、燃焼機器に供給される空気と燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、酸素センサの異常、および、燃焼機器の異常のうちのいずれか一方または双方を検知する異常検知部と、異常検知部によって異常が検知されると、第2トリミングバルブの開度を設定値に維持する無効化部と、を備える。
【0014】
また、空気供給部は、第2トリミングバルブが設けられる空気供給路を備え、空気比調整部は、酸素センサの測定値に基づき、第2トリミングバルブの開度を調整し、異常検知部は、第2トリミングバルブの異常を検知し、無効化部は、異常検知部によって第2トリミングバルブの異常が検知されると、ガス供給部を制御して燃料ガスの燃焼機器への供給を遮断してもよい。
【0015】
また、空気供給部は、固定弁が設けられる第3流路と、固定弁をバイパスして第3流路に接続され、第2遮断弁、および、第2トリミングバルブが設けられる第4流路と、を備え、空気比調整部は、酸素センサの測定値に基づき、第2トリミングバルブの開度を調整し、異常検知部は、酸素センサの異常、燃焼機器の異常、および、第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知し、無効化部は、異常検知部によって酸素センサの異常、燃焼機器の異常、および、第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常が検知されると、第2遮断弁を閉弁してもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の燃焼システムは、燃焼機器と、固定弁が設けられる第3流路と、固定弁をバイパスして第3流路に接続され、第2遮断弁、および、第2トリミングバルブが設けられる第4流路と、を有し、燃焼機器に空気を供給する空気供給部と、燃焼機器に燃料ガスを供給するガス供給部と、燃焼機器で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサと、酸素センサの測定値に基づき、第2トリミングバルブの開度を調整して、燃焼機器に供給される空気と燃料ガスとの比を調整する空気比調整部と、酸素センサの異常、燃焼機器の異常、および、第2トリミングバルブの異常のうちのいずれか1または複数の異常を検知する異常検知部と、異常検知部によって異常が検知されると、第2遮断弁を閉弁する無効化部と、を備える。
【0016】
また、異常検知部は、酸素センサの測定値の異常を検知し、無効化部は、異常検知部によって酸素センサの測定値の異常が検知されると、空気比調整部による第2トリミングバルブの調整範囲である目標酸素範囲よりも狭い制限酸素範囲内で、第2トリミングバルブの開度を調整してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、酸素センサもしくは燃焼機器に異常が生じた場合であっても、燃焼を継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の実施形態に係る燃焼システムを説明する図である。
図2】第1の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図3】第1の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明するフローチャートである。
図4】第1の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
図5】第2の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図6】第2の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明する図である。
図7】第2の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明するフローチャートである。
図8】第2の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
図9】第3の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図10】第3の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明する図である。
図11】第3の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
図12】第4の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図13】第4の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明するフローチャートである。
図14】第4の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
図15】第5の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図16】第5の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明する図である。
図17】第5の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明するフローチャートである。
図18】第5の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
図19】第6の実施形態に係る燃料供給部を説明する図である。
図20】第6の実施形態に係る空気比調整部による制御を説明するフローチャートである。
図21】第6の実施形態に係る異常検知部および無効化部による制御を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0020】
[第1の実施形態:燃焼システム100]
図1は、第1の実施形態に係る燃焼システム100を説明する図である。図1中、破線の矢印は、信号の流れを示す。図1に示すように、燃焼システム100は、燃焼機器110と、燃料供給部120と、酸素センサ130と、中央制御部140とを含む。
【0021】
燃焼機器110は、燃料を燃焼させる炉である。燃焼機器110は、例えば、ボイラを構成する火炉、工業炉等である。燃焼機器110は、1または複数のバーナ112を備える。
【0022】
燃料供給部120は、燃料ガスおよび空気をバーナ112に供給する。燃料ガスは、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素、一酸化炭素、水素、アンモニア等の気体燃料である。本実施形態において、燃料供給部120は、バーナ112ごとに設けられる。燃料供給部120には、燃料ガスの供給源122が接続される。燃料ガスの供給源122と燃料供給部120との間には、主幹遮断弁124が設けられる。主幹遮断弁124は、燃料ガスの供給源122と燃料供給部120との間に形成される流路を開閉する。燃焼システム100の運転中、主幹遮断弁124は開状態に維持される。燃料供給部120の詳細については、後に説明する。
【0023】
酸素センサ130は、燃焼機器110で生じた排気ガス中の酸素濃度を測定する。
【0024】
中央制御部140は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。中央制御部140は、ROMからCPUを動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部140は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して燃焼システム100全体を管理および制御する。
【0025】
本実施形態において、中央制御部140は、空気比調整部142、異常検知部144、無効化部146として機能する。空気比調整部142は、燃料供給部120を制御する。異常検知部144は、燃焼システム100の異常を検知する。本実施形態において、異常検知部144は、酸素センサ130の異常、燃焼機器110の異常、および、後述する第1トリミングバルブ250の異常を検知する。無効化部146は、異常検知部144によって異常が検知された場合、空気比調整部142による調整を無効化(Oトリミングを無効化)し、第1トリミングバルブ250の開度を調整したり、ブロワ214および主遮断弁242a、242bを制御したりする。空気比調整部142、異常検知部144、無効化部146の詳細については、後に説明する。
【0026】
[燃料供給部120]
図2は、第1の実施形態に係る燃料供給部120を説明する図である。図2中、破線の矢印は、信号の流れを示す。図2に示すように、燃料供給部120は、空気供給部210と、ガス供給部230とを含む。
【0027】
空気供給部210は、バーナ112に空気を供給する。本実施形態において、空気供給部210は、空気供給路212と、ブロワ214と、流量調整弁216と、固定弁218とを含む。
【0028】
空気供給路212は、ブロワ214と、バーナ112とを接続する流路である。ブロワ214の吸入側は、大気開放される。ブロワ214の吐出側は、空気供給路212に接続される。ブロワ214は、空気供給路212を通じて、空気をバーナ112に供給する。
【0029】
流量調整弁216は、空気供給路212に設けられる。流量調整弁216は、例えば、コントロールモータ付きバタフライバルブである。流量調整弁216は、空気比調整部142によって開度が調整される。
【0030】
固定弁218は、空気供給路212における流量調整弁216とバーナ112との間に設けられる。固定弁218は、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)に維持される。設定値は、例えば、不完全燃焼および失火を回避できる開度である。固定弁218は、例えば、バタフライバルブである。
【0031】
ガス供給部230は、バーナ112に燃料ガスを供給する。ガス供給部230は、ガス供給路232と、整圧器240と、主遮断弁242a、242bと、均圧弁244と、第1トリミングバルブ250とを含む。
【0032】
ガス供給路232は、主幹遮断弁124とバーナ112とを接続する流路である。整圧器240、主遮断弁242a、242b、均圧弁244、および、第1トリミングバルブ250は、ガス供給路232に設けられる。
【0033】
整圧器240は、下流に供給される燃料ガスの圧力を、予め設定された圧力に整圧する。主遮断弁242a、242bは、整圧器240の下流側に設けられる。主遮断弁242a、242bは、ガス供給路232を開閉する。燃焼システム100の運転中、主遮断弁242a、242bは、開状態に維持される。
【0034】
均圧弁244は、例えば、主遮断弁242bの下流側に設けられる。均圧弁244は、空気供給路212とガス供給路232とを均圧する。均圧弁244を備えることにより、空気供給路212における流量調整弁216の下流側(流量調整弁216とバーナ112との間)と、ガス供給路232における均圧弁244の下流側(均圧弁244とバーナ112との間)の圧力を、実質的に等しい圧力(例えば、2kPaG)とすることができる。均圧弁244は、主遮断弁242aの上流側に設けられていてもよい。
【0035】
第1トリミングバルブ250は、均圧弁244の下流側に設けられる。第1トリミングバルブ250は、例えば、コントロールモータ付きバタフライバルブである。第1トリミングバルブ250は、空気比調整部142によって開度が調整される。
【0036】
[空気比調整部142による制御]
続いて、本実施形態に係る、空気比調整部142による、流量調整弁216および第1トリミングバルブ250の制御について説明する。
【0037】
図3は、第1の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明するフローチャートである。
【0038】
図3に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS110)。その結果、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS110におけるYES)、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)として(ステップS112)、ステップS110に処理を移す。
【0039】
一方、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS110におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングの実行中であるか否かを判定する(ステップS114)。その結果、Oトリミングの実行中であると判定した場合(ステップS114におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS120に処理を移す。
【0040】
一方、Oトリミングの実行中ではないと判定した場合(ステップS114におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS116)。その結果、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS116におけるNO)、空気比調整部142は、ステップS110に処理を移す。一方、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS116におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS120に処理を移す。
【0041】
空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値(排気ガス中の酸素濃度)が、目標酸素範囲の上限値超であるか否かを判定する(ステップS120)。目標酸素範囲は、第1トリミングバルブ250および後述する第2トリミングバルブ532の調整範囲であり、燃焼機器110の燃焼効率が目標値以上となる、排気ガス中の酸素濃度の範囲である。その結果、酸素センサ130の測定値が上限値超であると判定した場合(ステップS120におけるYES)、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度を増加させて(ステップS122)、ステップS110に処理を移す。
【0042】
一方、酸素センサ130の測定値が上限値超ではないと判定した場合(ステップS120におけるNO)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲の下限値未満であるか否かを判定する(ステップS124)。その結果、酸素センサ130の測定値が下限値未満であると判定した場合(ステップS124におけるYES)、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度を減少させて(ステップS126)、ステップS110に処理を移す。
【0043】
一方、酸素センサ130の測定値が下限値未満ではないと判定した場合(ステップS124におけるNO)、つまり、酸素センサ130の測定値が目標酸素範囲内であると判定した場合、空気比調整部142は、ステップS110に処理を移す。
【0044】
また、空気比調整部142は、Oトリミングを実行するか否かに拘わらず、燃焼機器110の炉内温度を測定する不図示の温度センサの測定値に基づいて、流量調整弁216の開度を調整する。例えば、空気比調整部142は、温度センサの測定値が目標温度未満である場合、流量調整弁216の開度を増加させる。また、空気比調整部142は、温度センサの測定値が目標温度超である場合、流量調整弁216の開度を減少させる。
【0045】
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0046】
上記したように、異常検知部144は、酸素センサ130の異常、燃焼機器110の異常、および、第1トリミングバルブ250の異常を検知する。具体的に説明すると、異常検知部144は、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、酸素センサ130に異常が生じていると検知する。酸素センサ130の出力信号は、酸素センサ130による酸素濃度の測定値を示す信号である。また、異常検知部144は、排気ガスに代えて、酸素濃度が既知である指標ガスの酸素濃度を酸素センサ130によって測定させ、測定値に基づいて異常を検知する。例えば、酸素センサ130の測定値が、指標ガスの酸素濃度よりも高かったり、低かったりする場合に、異常検知部144は、酸素センサ130に異常が生じていると検知する。指標ガスは、例えば、外気(空気、酸素濃度約21%)または標準ガス(例えば、酸素濃度6%)である。
【0047】
また、異常検知部144は、燃焼機器110から扉開信号を受信した場合に、燃焼機器110に異常が生じていると検知する。扉開信号は、燃焼機器110の炉体に設けられた扉が開いている場合に出力される信号である。また、異常検知部144は、燃焼機器110の炉圧が負圧である場合に、燃焼機器110に異常が生じていると検知する。
【0048】
また、異常検知部144は、不図示のメモリに保持された設計値マップを参照し、第1トリミングバルブ250から出力される開度信号が示す値および酸素センサ130の出力信号が示す値に基づいて、第1トリミングバルブ250の異常を検知する。開度信号は、第1トリミングバルブ250の開度を示す信号である。設計値マップは、第1トリミングバルブ250の開度と、排気ガス中の酸素濃度とが関連付けられたものである。例えば、異常検知部144は、設計値マップにおいて、第1トリミングバルブ250から出力される開度信号が示す値が関連付けられた酸素濃度と、酸素センサ130の出力信号が示す値とを比較し、差異がある場合に、第1トリミングバルブ250に異常が生じていると検知する。
【0049】
また、異常検知部144は、第1トリミングバルブ250に入力された開度信号が示す値と、第1トリミングバルブ250から出力される開度信号が示す値とに差異がある場合に、第1トリミングバルブ250に異常が生じていると検知してもよい。
【0050】
図4は、第1の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図4に示す処理を繰り返し実行する。
【0051】
図4に示すように、異常検知部144は、酸素センサ130の出力信号を取得していないかどうかを判定する(ステップS150)。その結果、酸素センサ130の出力信号を取得したと判定した場合(ステップS150におけるNO)、異常検知部144は、燃焼機器110の異常を検知したか否かを判定する(ステップS152)。
【0052】
その結果、燃焼機器110の異常を検知していないと判定した場合(ステップS152におけるNO)、異常検知部144は、第1トリミングバルブ250の異常を検知したか否かを判定する(ステップS154)。
【0053】
その結果、第1トリミングバルブ250の異常を検知していないと判定した場合(ステップS154におけるNO)、異常検知部144は、酸素センサ130の測定値の異常を検知したかを判定する(ステップS156)。
【0054】
その結果、酸素センサ130の測定値の異常を検知していないと判定した場合(ステップS156におけるNO)、異常検知部144は、ステップS150に処理を移す。
【0055】
一方、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、または、異常検知部144が、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1トリミングバルブ250を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)とする(ステップS160)。設定値は、例えば、不完全燃焼および失火を回避できる開度である。
【0056】
また、異常検知部144が、第1トリミングバルブ250の異常を検知したと判定した場合(ステップS154におけるYES)、無効化部146は、ガス供給部230を制御して、燃料ガスの燃焼機器110への供給を遮断する。本実施形態において、無効化部146は、主遮断弁242a、242bを閉弁して、バーナ112による燃焼を遮断する(ステップS162)。
【0057】
また、異常検知部144が、酸素センサ130の測定値の異常を検知したと判定した場合(ステップS156におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する(第1トリミングバルブ250を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)とする)、もしくは、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する(ステップS164)。制限酸素範囲は、上記目標酸素範囲内の範囲であり、目標酸素範囲より狭い範囲である。例えば、酸素センサ130の測定値が指標ガスの酸素濃度よりも高い場合、制限酸素範囲の下限値は、目標酸素範囲の下限値超に設定される。また、酸素センサ130の測定値が指標ガスの酸素濃度よりも低い場合、制限酸素範囲の上限値は、目標酸素範囲の上限値未満に設定される。
【0058】
ステップS164において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲の上限値超である場合、第1トリミングバルブ250の開度を増加させる。また、ステップS164において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲の下限値未満である場合、第1トリミングバルブ250の開度を減少させる。また、ステップS164において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲内である場合、第1トリミングバルブ250の開度を維持する。
【0059】
なお、異常検知部144が異常を検知した場合、その旨を報知してもよい。そして、酸素センサ130の異常が報知された場合、酸素センサ130は、新たな酸素センサ130に交換される。また、燃焼機器110の異常が報知された場合、燃焼機器110の炉体に設けられた扉を閉じるように操作、または、修理される。また、第1トリミングバルブ250の異常が報知された場合、第1トリミングバルブ250は、新たな第1トリミングバルブ250に交換される。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る燃焼システム100は、異常検知部144および無効化部146を備える。したがって、酸素センサ130もしくは燃焼機器110に異常が生じた場合であっても、燃焼を継続することが可能となる。
【0061】
また、上記したように、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1トリミングバルブ250の開度を設定値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0062】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1トリミングバルブ250の開度を設定値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0063】
また、上記したように、第1トリミングバルブ250の異常が検知された場合、無効化部146は、バーナ112による燃焼を遮断する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0064】
また、上記したように、酸素センサ130の測定値が指標ガスの酸素濃度よりも高い場合、無効化部146は、目標酸素範囲の下限値超に下限値が設定された制限酸素範囲内となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0065】
また、上記したように、酸素センサ130の測定値が指標ガスの酸素濃度よりも低い場合、無効化部146は、目標酸素範囲の上限値未満に上限値が設定された制限酸素範囲内となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0066】
[第2の実施形態:燃料供給部320]
図5は、第2の実施形態に係る燃料供給部320を説明する図である。なお、上記燃料供給部120と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、燃焼機器110、燃料ガスの供給源122、主幹遮断弁124、酸素センサ130、中央制御部140、および、空気供給部210といったガス供給部330以外の構成は、第1の実施形態と実質的に等しい。
【0067】
図5に示すように、燃料供給部320は、空気供給部210と、ガス供給部330とを含む。ガス供給部330は、ガス供給路332と、整圧器240と、主遮断弁242a、242bと、均圧弁244と、第1遮断弁340a、340bと、固定バルブ342と、第2遮断弁350a、350bと、第1トリミングバルブ250とを含む。なお、燃料供給部320は、第1遮断弁340a、340bを備えるため、主遮断弁242a、242bを省略してもよい。
【0068】
ガス供給路332は、燃料ガスの供給源122とバーナ112とを接続する流路である。本実施形態において、ガス供給路332は、第1流路334と、第2流路336とを含む。第1流路334は、燃料ガスの供給源122(主幹遮断弁124)とバーナ112とを接続する流路である。第1流路334には、後述する第1遮断弁340a、340b、および、固定バルブ342が設けられる。第2流路336は、第1遮断弁340a、340b、および、固定バルブ342をバイパスして第1流路334に接続される流路である。本実施形態において、第1流路334は、第2流路336と流路断面積が略等しい。なお、第1流路334および第2流路336は、空気供給路212よりも流路断面積が小さい。
【0069】
整圧器240、主遮断弁242a、242b、および、均圧弁244は、第1流路334における、主幹遮断弁124と、第2流路336の分岐箇所との間に設けられる。
【0070】
第1遮断弁340a、340b、および、固定バルブ342は、第1流路334における第2流路336の分岐箇所と、第2流路336の再接続箇所との間に設けられる。換言すれば、第2流路336は、第1流路334における均圧弁244と第1遮断弁340aとの間から分岐され、固定バルブ342とバーナ112との間に再接続される。
【0071】
第1遮断弁340a、340bは、均圧弁244の下流側に設けられる。第1遮断弁340a、340bは、第1流路334を開閉する。第1遮断弁340a、340bは、燃料ガスの流路を二重で遮断できるように第1流路334に設けられる。
【0072】
固定バルブ342は、第1遮断弁340a、340bの下流側に設けられる。固定バルブ342は、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)に維持される。設定値は、例えば、不完全燃焼および失火を回避できる開度である。固定バルブ342は、例えば、ニードルバルブである。
【0073】
第2遮断弁350a、350b、および、第1トリミングバルブ250は、第2流路336に設けられる。第2遮断弁350a、350b(遮断弁)は、第2流路336を開閉する。第2遮断弁350a、350bは、燃料ガスの流路を二重で遮断できるように第2流路336に設けられる。
【0074】
第1トリミングバルブ250は、第2流路336における第2遮断弁350bの下流側に設けられる。
【0075】
[空気比調整部142による制御]
続いて、本実施形態に係る、空気比調整部142による、第1遮断弁340a、340b、第2遮断弁350a、350b、および、第1トリミングバルブ250の制御について説明する。
【0076】
図6は、第2の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明する図である。図6に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する際、第1遮断弁340a、340bを閉弁し、第2遮断弁350a、350bを開弁する。また、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する場合、酸素センサ130の測定値に基づき、第1トリミングバルブ250の開度を調整する。例えば、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、所定の目標酸素範囲内に維持されるように、第1トリミングバルブ250の開度を調整する。したがって、Oトリミングを実行する場合、燃料ガスは、第2流路336を通じて、バーナ112に供給される。
【0077】
トリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。したがって、Oトリミングを行わない場合、燃料ガスは、第1流路334を通じて、バーナ112に供給される。また、Oトリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度調整を行わず、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)に固定する。したがって、Oトリミングを行わない場合、固定バルブ342の、予め設定された開度に応じた流量の燃料ガスがバーナ112に供給される。
【0078】
図7は、第2の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明するフローチャートである。
【0079】
図7に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS210)。その結果、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS210におけるYES)、空気比調整部142は、第1遮断弁340a、340bを閉弁し、第2遮断弁350a、350bを開弁して(ステップS212)、ステップS210に処理を移す。
【0080】
一方、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS210におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS214)。その結果、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS214におけるYES)、空気比調整部142は、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁して(ステップS216)、ステップS210に処理を移す。
【0081】
また、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS214におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングの実行中であるか否かを判定する(ステップS220)。その結果、Oトリミングの実行中であると判定した場合(ステップS220におけるYES)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値(排気ガス中の酸素濃度)が、目標酸素範囲の上限値超であるか否かを判定する(ステップS222)。
【0082】
その結果、酸素センサ130の測定値が上限値超であると判定した場合(ステップS222におけるYES)、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度を増加させて(ステップS224)、ステップS210に処理を移す。
【0083】
一方、酸素センサ130の測定値が上限値超ではないと判定した場合(ステップS222におけるNO)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲の下限値未満であるか否かを判定する(ステップS226)。その結果、酸素センサ130の測定値が下限値未満であると判定した場合(ステップS226におけるYES)、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度を減少させて(ステップS228)、ステップS210に処理を移す。
【0084】
一方、酸素センサ130の測定値が下限値未満ではないと判定した場合(ステップS226におけるNO)、つまり、酸素センサ130の測定値が目標酸素範囲内であると判定した場合、空気比調整部142は、ステップS210に処理を移す。
【0085】
また、Oトリミングの実行中ではない(不実行中である)と判定した場合(ステップS220におけるNO)、空気比調整部142は、ステップS210に処理を移す。
【0086】
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0087】
図8は、第2の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図8に示す処理を繰り返し実行する。また、図8において、図4に示す処理と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。つまり、第2の実施形態において、ステップS150、ステップS152、ステップS154、および、ステップS156の処理は、第1の実施形態と実質的に等しい。
【0088】
本実施形態において、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、または、第1トリミングバルブ250の異常を検知したと判定した場合(ステップS154におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する(ステップS260)。
【0089】
本実施形態におけるステップS260では、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。
【0090】
また、本実施形態において、異常検知部144が、酸素センサ130の測定値の異常を検知したと判定した場合(ステップS156におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する、もしくは、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する(ステップS264)。本実施形態における制限酸素範囲の上限値は、目標酸素範囲の上限値未満に設定される。
【0091】
以上説明したように、本実施形態において、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0092】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0093】
なお、例えば、燃焼機器110の炉体に設けられた扉が一時的に開き、炉圧が一時的に負圧になった場合、無効化部146は、Oトリミングを無効化せずに、第1トリミングバルブ250の開度制御を一時的に停止させてもよい。
【0094】
また、上記したように、第1トリミングバルブ250の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0095】
また、上記したように、酸素センサ130の測定値の異常を検知した場合、無効化部146は、目標酸素範囲の上限値未満に上限値が設定された制限酸素範囲内となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0096】
[第3の実施形態:燃料供給部420]
図9は、第3の実施形態に係る燃料供給部420を説明する図である。なお、上記燃料供給部320と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、燃焼機器110、燃料ガスの供給源122、主幹遮断弁124、酸素センサ130、中央制御部140、および、空気供給部210といったガス供給部430以外の構成は、第1の実施形態と実質的に等しい。
【0097】
図9に示すように、燃料供給部420は、空気供給部210と、ガス供給部430とを含む。ガス供給部430は、ガス供給路332と、整圧器240と、主遮断弁242a、242bと、均圧弁244と、固定バルブ342と、第2遮断弁350a、350bと、第1トリミングバルブ250とを含む。つまり、本実施形態に係るガス供給部430は、上記ガス供給部230とは異なり、第1遮断弁340a、340bを備えない。
【0098】
また、本実施形態において、第2流路336は、第1流路334よりも流路断面積が小さい。
【0099】
[空気比調整部142による制御]
続いて、本実施形態に係る、空気比調整部142による、第2遮断弁350a、350b、および、第1トリミングバルブ250の制御について説明する。
【0100】
図10は、第3の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明する図である。図10に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する際、第2遮断弁350a、350bを開弁する。また、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する場合、酸素センサ130の測定値に基づき、第1トリミングバルブ250の開度を調整する。したがって、Oトリミングを実行する場合、燃料ガスは、第1流路334および第2流路336を通じて、バーナ112に供給される。
【0101】
一方、Oトリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。したがって、Oトリミングを行わない場合、燃料ガスは、第1流路334を通じて、バーナ112に供給される。また、Oトリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第1トリミングバルブ250の開度調整を行わない。したがって、Oトリミングを行わない場合、固定バルブ342の、予め設定された開度に応じた流量の燃料ガスがバーナ112に供給される。
【0102】
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0103】
図11は、第3の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図11に示す処理を繰り返し実行する。また、図11において、図4に示す処理と実質的に等しい処理、および、図8に示す処理と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。つまり、第3の実施形態において、ステップS150、ステップS152、ステップS154、および、ステップS156の処理は、第1の実施形態と実質的に等しく、ステップS264の処理は、第2の実施形態と実質的に等しい。
【0104】
本実施形態において、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、または、第1トリミングバルブ250の異常を検知したと判定した場合(ステップS154におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する(ステップS360)。
【0105】
本実施形態におけるステップS360では、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。
【0106】
以上説明したように、本実施形態において、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0107】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0108】
なお、例えば、燃焼機器110の炉体に設けられた扉が一時的に開き、炉圧が一時的に負圧になった場合、無効化部146は、Oトリミングを無効化せずに、第1トリミングバルブ250の開度制御を一時的に停止させてもよい。
【0109】
また、上記したように、第1トリミングバルブ250の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2遮断弁350a、350bを閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0110】
[第4の実施形態:燃料供給部520]
図12は、第4の実施形態に係る燃料供給部520を説明する図である。なお、上記燃料供給部120、320と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、燃焼機器110、燃料ガスの供給源122、主幹遮断弁124、酸素センサ130、中央制御部140といった燃料供給部520以外の構成は、第1の実施形態と実質的に等しい。
【0111】
図12に示すように、燃料供給部520は、空気供給部530と、ガス供給部540とを備える。空気供給部530は、空気供給路212と、ブロワ214と、流量調整弁216と、第2トリミングバルブ532とを含む。
【0112】
第2トリミングバルブ532は、空気供給路212における流量調整弁216の下流側に設けられる。つまり、空気供給部530は、上記空気供給部210の固定弁218に代えて、第2トリミングバルブ532を備えたものである。
【0113】
第2トリミングバルブ532は、例えば、コントロールモータ付きバタフライバルブである。第2トリミングバルブ532は、空気比調整部142によって開度が調整される。
【0114】
ガス供給部540は、ガス供給路232と、整圧器240と、主遮断弁242a、242bと、均圧弁244と、固定バルブ342とを含む。
【0115】
固定バルブ342は、ガス供給路232における均圧弁244の下流側に設けられる。つまり、ガス供給部540は、上記ガス供給部230の第1トリミングバルブ250に代えて、固定バルブ342を備えたものである。
【0116】
[空気比調整部142による制御]
続いて、第4の実施形態に係る、空気比調整部142による第2トリミングバルブ532の制御について説明する。
【0117】
図13は、第4の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明するフローチャートである。
【0118】
図13に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS410)。その結果、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS410におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を全開にして(ステップS412)、ステップS410に処理を移す。
【0119】
一方、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS410におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングの実行中であるか否かを判定する(ステップS414)。その結果、Oトリミングの実行中であると判定した場合(ステップS414におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS420に処理を移す。
【0120】
一方、Oトリミングの実行中ではないと判定した場合(ステップS414におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS416)。その結果、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS416におけるNO)、空気比調整部142は、ステップS410に処理を移す。一方、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS416におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS420に処理を移す。
【0121】
空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値(排気ガス中の酸素濃度)が、目標酸素範囲の上限値超であるか否かを判定する(ステップS420)。その結果、酸素センサ130の測定値が上限値超であると判定した場合(ステップS420におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を減少させて(ステップS422)、ステップS410に処理を移す。
【0122】
一方、酸素センサ130の測定値が上限値超ではないと判定した場合(ステップS420におけるNO)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲の下限値未満であるか否かを判定する(ステップS424)。その結果、酸素センサ130の測定値が下限値未満であると判定した場合(ステップS424におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を増加させて(ステップS426)、ステップS410に処理を移す。
【0123】
一方、酸素センサ130の測定値が下限値未満ではないと判定した場合(ステップS424におけるNO)、つまり、酸素センサ130の測定値が目標酸素範囲内であると判定した場合、空気比調整部142は、ステップS410に処理を移す。
【0124】
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0125】
図14は、第4の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図14に示す処理を繰り返し実行する。また、図11において、図4に示す処理と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。つまり、第4の実施形態において、ステップS150、ステップS152、ステップS156、および、ステップS162の処理は、第1の実施形態と実質的に等しい。
【0126】
図14に示すように、異常検知部144は、燃焼機器110の異常を検知していないと判定した場合(ステップS152におけるNO)、第2トリミングバルブ532の異常を検知したか否かを判定する(ステップS454)。
【0127】
その結果、第2トリミングバルブ532の異常を検知していないと判定した場合(ステップS454におけるNO)、異常検知部144は、酸素センサ130の測定値の異常を検知したかを判定する(ステップS156)。一方、第2トリミングバルブ532の異常を検知したと判定した場合(ステップS454におけるYES)、無効化部146は、ガス供給部540を制御して、燃料ガスの燃焼機器110への供給を遮断する。本実施形態において、無効化部146は、主遮断弁242a、242bを閉弁して、バーナ112による燃焼を遮断する(ステップS162)。
【0128】
また、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、または、異常検知部144が、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)とする(ステップS460)。設定値は、例えば、不完全燃焼および失火を回避できる開度である。
【0129】
また、異常検知部144が、酸素センサ130の測定値の異常を検知したと判定した場合(ステップS156におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する、もしくは、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第2トリミングバルブ532の開度を制御する(ステップS464)。制限酸素範囲の下限値は、目標酸素範囲の下限値超に設定される。
【0130】
ステップS464において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲の上限値超である場合、第2トリミングバルブ532の開度を減少させる。また、ステップS464において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲の下限値未満である場合、第2トリミングバルブ532の開度を増加させる。また、ステップS464において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲内である場合、第2トリミングバルブ532の開度を維持する。
【0131】
以上説明したように、本実施形態において、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532の開度を設定値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0132】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532の開度を設定値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0133】
また、上記したように、第2トリミングバルブ532の異常が検知された場合、無効化部146は、バーナ112による燃焼を遮断する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0134】
また、上記したように、酸素センサ130の測定値の異常を検知した場合、無効化部146は、目標酸素範囲の下限値超に下限値が設定された制限酸素範囲内となるように、第2トリミングバルブ532の開度を制御する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0135】
[第5の実施形態:燃料供給部620]
図15は、第5の実施形態に係る燃料供給部620を説明する図である。なお、上記燃料供給部520と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、燃焼機器110、燃料ガスの供給源122、主幹遮断弁124、酸素センサ130、中央制御部140、および、ガス供給部540といった空気供給部630以外の構成は、第1の実施形態および第4の実施形態と実質的に等しい。
【0136】
図15に示すように、燃料供給部620は、空気供給部630と、ガス供給部540とを含む。空気供給部630は、空気供給路632と、ブロワ214と、流量調整弁216と、第3遮断弁640と、固定弁218と、第4遮断弁650と、第2トリミングバルブ532とを含む。
【0137】
空気供給路632は、ブロワ214と、バーナ112とを接続する流路である。本実施形態において、空気供給路632は、第3流路634と、第4流路636とを含む。第3流路634は、ブロワ214とバーナ112とを接続する流路である。第3流路634には、後述する第3遮断弁640および固定弁218が設けられる。第4流路636は、第3遮断弁640および固定弁218をバイパスして第3流路634に接続される流路である。本実施形態において、第3流路634は、第4流路636と流路断面積が略等しい。
【0138】
流量調整弁216は、第3流路634における、バーナ112と、第4流路636の分岐箇所との間に設けられる。
【0139】
第3遮断弁640および固定弁218は、第3流路634における第4流路636の分岐箇所と、第4流路636の再接続箇所との間に設けられる。換言すれば、第4流路636は、第3流路634における流量調整弁216と第3遮断弁640との間から分岐され、固定弁218とバーナ112との間に再接続される。第3遮断弁640は、第3流路634を開閉する。固定弁218は、第3遮断弁640の下流側に設けられる。
【0140】
第4遮断弁650および第2トリミングバルブ532は、第4流路636に設けられる。第4遮断弁650(遮断弁)は、第4流路636を開閉する。第2トリミングバルブ532は、第4遮断弁650の下流側に設けられる。
【0141】
[空気比調整部142による制御]
続いて、本実施形態に係る、空気比調整部142による、第3遮断弁640、第4遮断弁650、および、第2トリミングバルブ532の制御について説明する。
【0142】
図16は、第5の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明する図である。図16に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを行う際、第3遮断弁640を閉弁し、第4遮断弁650を開弁する。また、空気比調整部142は、Oトリミングを行う場合、酸素センサ130の測定値に基づき、第2トリミングバルブ532の開度を調整する。例えば、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲内に維持されるように、第2トリミングバルブ532の開度を調整する。したがって、Oトリミングを行う場合、空気は、第4流路636を通じて、バーナ112に供給される。
【0143】
一方、Oトリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁する。したがって、Oトリミングを行わない場合、空気は、第3流路634を通じて、バーナ112に供給される。また、Oトリミングを行わない場合、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度調整を行わず、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)に固定する。したがって、Oトリミングを行わない場合、固定弁218の、予め設定された開度に応じた流量の空気がバーナ112に供給される。
【0144】
図17は、第5の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明するフローチャートである。
【0145】
図17に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS510)。その結果、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS510におけるYES)、空気比調整部142は、第3遮断弁640を閉弁し、第4遮断弁650を開弁して(ステップS512)、ステップS510に処理を移す。
【0146】
一方、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS510におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS514)。その結果、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS514におけるYES)、空気比調整部142は、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁して(ステップS516)、ステップS510に処理を移す。
【0147】
また、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS514におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングの実行中であるか否かを判定する(ステップS520)。その結果、Oトリミングの実行中であると判定した場合(ステップS520におけるYES)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値(排気ガス中の酸素濃度)が、目標酸素範囲の上限値超であるか否かを判定する(ステップS522)。
【0148】
その結果、酸素センサ130の測定値が上限値超であると判定した場合(ステップS522におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を減少させて(ステップS524)、ステップS510に処理を移す。
【0149】
一方、酸素センサ130の測定値が上限値超ではないと判定した場合(ステップS522におけるNO)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲の下限値未満であるか否かを判定する(ステップS526)。その結果、酸素センサ130の測定値が下限値未満であると判定した場合(ステップS526におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を増加させて(ステップS528)、ステップS510に処理を移す。
【0150】
一方、酸素センサ130の測定値が下限値未満ではないと判定した場合(ステップS526におけるNO)、つまり、酸素センサ130の測定値が目標酸素範囲内であると判定した場合、空気比調整部142は、ステップS510に処理を移す。
【0151】
また、Oトリミングの実行中ではない(不実行中である)と判定した場合(ステップS520におけるNO)、空気比調整部142は、ステップS510に処理を移す。
【0152】
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0153】
図18は、第5の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図18に示す処理を繰り返し実行する。また、図18において、図4に示す処理、および、図14に示す処理と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。つまり、第5の実施形態において、ステップS150、ステップS152、ステップS156、および、ステップS162の処理は、第1の実施形態と実質的に等しく、ステップS454、および、ステップS464の処理は、第4の実施形態と実質的に等しい。
【0154】
本実施形態において、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、または、第1トリミングバルブ250の異常を検知したと判定した場合(ステップS154におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化する(ステップS560)。
【0155】
本実施形態におけるステップS560では、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁する。
【0156】
本実施形態において、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0157】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0158】
なお、例えば、燃焼機器110の炉体に設けられた扉が一時的に開き、炉圧が一時的に負圧になった場合、無効化部146は、Oトリミングを無効化せずに、第2トリミングバルブ532の開度制御を一時的に停止させてもよい。
【0159】
また、上記したように、第2トリミングバルブ532の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁する。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0160】
[第6の実施形態:燃料供給部720]
図19は、第6の実施形態に係る燃料供給部720を説明する図である。なお、上記燃料供給部620と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態では、燃焼機器110、燃料ガスの供給源122、主幹遮断弁124、酸素センサ130、中央制御部140、および、ガス供給部540といった空気供給部730以外の構成は、第1の実施形態および第4の実施形態と実質的に等しい。
【0161】
図19に示すように、燃料供給部720は、空気供給部730と、ガス供給部540とを含む。空気供給部730は、空気供給路632と、ブロワ214と、流量調整弁216と、固定弁218と、第2トリミングバルブ532とを含む。つまり、本実施形態に係る空気供給部730は、上記空気供給部630とは異なり、第3遮断弁640および第4遮断弁650を備えない。
【0162】
また、本実施形態において、第4流路636は、第3流路634よりも流路断面積が小さい。例えば、第3流路634および第4流路636の流路断面積の合計を100%とすると、第3流路634の流路断面積は、80%程度であり、第4流路636の流路断面積は、20%程度である。
【0163】
[空気比調整部142による制御]
続いて、第6の実施形態に係る、空気比調整部142による第2トリミングバルブ532の制御について説明する。
【0164】
図20は、第6の実施形態に係る空気比調整部142による制御を説明するフローチャートである。
【0165】
図20に示すように、空気比調整部142は、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS610)。その結果、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS610におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)として(ステップS612)、ステップS610に処理を移す。
【0166】
一方、Oトリミングを不実行とする旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS610におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングの実行中であるか否かを判定する(ステップS614)。その結果、Oトリミングの実行中であると判定した場合(ステップS614におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS620に処理を移す。
【0167】
一方、Oトリミングの実行中ではないと判定した場合(ステップS614におけるNO)、空気比調整部142は、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS616)。その結果、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS616におけるNO)、空気比調整部142は、ステップS610に処理を移す。一方、Oトリミングを実行する旨の操作入力を受け付けたと判定した場合(ステップS616におけるYES)、空気比調整部142は、ステップS620に処理を移す。
【0168】
空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値(排気ガス中の酸素濃度)が、目標酸素範囲の上限値超であるか否かを判定する(ステップS620)。その結果、酸素センサ130の測定値が上限値超であると判定した場合(ステップS620におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を減少させて(ステップS622)、ステップS610に処理を移す。
【0169】
一方、酸素センサ130の測定値が上限値超ではないと判定した場合(ステップS620におけるNO)、空気比調整部142は、酸素センサ130の測定値が、目標酸素範囲の下限値未満であるか否かを判定する(ステップS624)。その結果、酸素センサ130の測定値が下限値未満であると判定した場合(ステップS624におけるYES)、空気比調整部142は、第2トリミングバルブ532の開度を増加させて(ステップS626)、ステップS610に処理を移す。
【0170】
一方、酸素センサ130の測定値が下限値未満ではないと判定した場合(ステップS624におけるNO)、つまり、酸素センサ130の測定値が目標酸素範囲内であると判定した場合、空気比調整部142は、ステップS610に処理を移す。
[異常検知部144および無効化部146による制御]
続いて、本実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御について説明する。
【0171】
図21は、第6の実施形態に係る異常検知部144および無効化部146による制御を説明するフローチャートである。異常検知部144および無効化部146は、Oトリミングの実行中に、所定の時間間隔毎に生じる割込によって図21に示す処理を繰り返し実行する。また、図21において、図4に示す処理、および、図14に示す処理と実質的に等しい処理については、同一の符号を付して説明を省略する。つまり、第6の実施形態において、ステップS150、ステップS152、ステップS156、および、ステップS162の処理は、第1の実施形態と実質的に等しく、ステップS454、および、ステップS464の処理は、第4の実施形態と実質的に等しい。
【0172】
本実施形態において、異常検知部144が、酸素センサ130の出力信号を取得していないと判定した場合(ステップS150におけるYES)、または、異常検知部144が、燃焼機器110の異常を検知したと判定した場合(ステップS152におけるYES)、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532を最大開度に維持する(ステップS660)。
【0173】
本実施形態において、酸素センサ130の出力信号を取得できない場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532の開度を最大値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、失火、および、燃焼効率の低下を回避することができる。
【0174】
また、上記したように、燃焼機器110の異常が検知された場合、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第2トリミングバルブ532の開度を最大値とする。これにより、無効化部146は、燃焼機器110における不完全燃焼、および、失火を回避することができる。
【0175】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0176】
例えば、上述した第1の実施形態のステップS164において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する場合を例に挙げた。しかし、ステップS164において、無効化部146は、第1トリミングバルブ250を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)としてもよい。同様に、第4および第6の実施形態のステップS464において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第2トリミングバルブ532の開度を制御する場合を例に挙げた。しかし、ステップS464において、無効化部146は、第2トリミングバルブ532を、燃焼システム100の運転開始時に設定された開度(設定値)としてもよい。
【0177】
また、上記第2および第3の実施形態のステップS264において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第1トリミングバルブ250の開度を制御する場合を例に挙げた。しかし、ステップS264において、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第1遮断弁340a、340bを開弁し、第2遮断弁350a、350bを閉弁してもよい。同様に、第5の実施形態のステップS464において、無効化部146は、酸素センサ130の測定値が、制限酸素範囲となるように、第2トリミングバルブ532の開度を制御する場合を例に挙げた。しかし、ステップS464において、無効化部146は、空気比調整部142によるOトリミングを無効化し、第3遮断弁640を開弁し、第4遮断弁650を閉弁してもよい。
【0178】
また、燃焼システムは、空気供給部530、630、730のうちのいずれか1と、ガス供給部230、330、430のうちのいずれか1とを備えていてもよい。
【0179】
また、空気供給路212、第1流路334、第2流路336、ガス供給路232、第3流路634、第4流路636の流路断面積および寸法関係は、上記第1~第6の実施形態における例示に限定されない。したがって、空気供給路212、第1流路334、第2流路336、ガス供給路232、第3流路634、第4流路636の流路断面積は、略等しくてもよいし、上記第1~第6の実施形態における例示と大小関係が逆であってもよい。
【0180】
また、上記実施形態において、異常検知部144は、酸素センサ130の異常、燃焼機器110の異常、第1トリミングバルブ250の異常、および、第2トリミングバルブ532の異常を検知する場合を例に挙げた。しかし、異常検知部144は、酸素センサ130の異常、燃焼機器110の異常、第1トリミングバルブ250の異常、および、第2トリミングバルブ532の異常のうち、いずれか1または複数の異常を検知してもよい。
【0181】
また、上記燃料供給部120、320、420、520、620、720において、整圧器240を省略してもよい。
【符号の説明】
【0182】
100 燃焼システム
110 燃焼機器
120 燃料供給部
130 酸素センサ
142 空気比調整部
144 異常検知部
146 無効化部
210 空気供給部
212 空気供給路
218 固定弁
230 ガス供給部
232 ガス供給路
250 第1トリミングバルブ
320 燃料供給部
330 ガス供給部
332 ガス供給路
334 第1流路
336 第2流路
342 固定バルブ
350a 第2遮断弁(遮断弁)
350b 第2遮断弁(遮断弁)
420 燃料供給部
430 ガス供給部
520 燃料供給部
530 空気供給部
532 第2トリミングバルブ
540 ガス供給部
630 空気供給部
632 空気供給路
634 第3流路
636 第4流路
650 第4遮断弁(遮断弁)
720 燃料供給部
730 空気供給部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21