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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】TYK2阻害剤およびその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 498/18 20060101AFI20241112BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 5/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241112BHJP
   C07D 498/22 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20241112BHJP
   A61K 31/504 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 27/14 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 7/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 21/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 11/04 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 13/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 15/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 1/02 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 5/14 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 27/12 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20241112BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
C07D498/18
A61P43/00 111
A61P37/06
A61P29/00
A61P35/00
A61P5/00
A61P25/00
C07D498/22 CSP
A61K31/519
A61K31/504
A61P37/02
A61P3/10
A61P17/06
A61P1/04
A61P29/00 101
A61P37/08
A61P11/06
A61P11/00
A61P15/00
A61P25/28
A61P17/00
A61P27/02
A61P27/14
A61P11/02
A61P7/00
A61P7/06
A61P35/02
A61P1/16
A61P13/12
A61P9/00
A61P13/10
A61P27/06
A61P25/04
A61P21/04
A61P9/10
A61P19/02
A61P3/04
A61P11/04
A61P13/00
A61P15/02
A61P9/12
A61P1/02
A61P5/14
A61P13/08
A61P27/12
A61P1/18
A61P21/00
A61P43/00 105
A61P19/08
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021552136
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(86)【国際出願番号】 US2020021850
(87)【国際公開番号】W WO2020185755
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】62/816,698
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/835,376
(32)【優先日】2019-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/877,741
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/931,119
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521173096
【氏名又は名称】アルミス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ボアン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,チン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジーン
【審査官】松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/019376(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/092246(WO,A1)
【文献】特表2010-503690(JP,A)
【文献】特表2017-500304(JP,A)
【文献】特表2019-501125(JP,A)
【文献】国際公開第2019/023468(WO,A1)
【文献】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2008年,Vol.18,pp.619-623
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(IIa)または式(IIb)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体:
【化1】

【化2】

式中:
Lは、
【化3】

からなる群から選択され
Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、およびベンゾトリアゾリルからなる群から選択され
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR -NR-C(=O)NR 、-C(=O)R -Cアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成し
は、0~4であり
は、であり、
は、CR あり、
は、CR あり、
は、であり、
および は、素であり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択され
は、水素であり、
は、水素または-Cアルキルであり、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択され、また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択される。
【請求項2】
はC-CアルキルまたはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項3】
環Aはフェニルである、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項4】
環Aはピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、インダゾリル、ベンゾキサゾリル、およびベンゾトリアゾリルからなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項5】
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR 、C -Cアルキル、C-Cハロアルキル、および-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)からなる群から選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項6】
Lは、
【化4】

からなる群から選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項7】
Lは、
【化5】

である、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項8】
前記化合物は、
【化6-1】

【化6-2】


からなる群から選択される、請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の治療有効量、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項10】
生物学的サンプルにおいてTYK2酵素を阻害する方法であって、前記生物学的サンプルと、請求項1~のいずれか一項に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を接触させることを含む、方法。
【請求項11】
TYK2介在性の障害を治療する方法における使用のための、請求項に記載の医薬組成物であって、前記方法が、その必要のある患者に、請求項1~のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を投与することを含む、医薬組成物。
【請求項12】
前記TYK2介在性の障害は、自己免疫性障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌障害、神経学的障害、または移植に関連する障害である、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記障害は、I型インターフェロン、IL-10、IL-12、またはIL-23のシグナル伝達と関連している、請求項11に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本特許出願は、2019年3月11日に出願された米国仮特許出願第62/816,698号明細書、2019年4月17日に出願された米国仮特許出願第62/835,376号明細書、2019年7月23日に出願された米国仮特許出願第62/877,741号明細書、および2019年11月5日に出願された米国仮特許出願第62/931,119号明細書の利益を主張するものであり、それら各出願は、その全体で参照により本明細書に援用される。
【0002】
本明細書において、チロシンキナーゼ2としても知られている非受容体型チロシンタンパク質キナーゼ2(「TYK2」:nonreceptor-protein kinase 2)を阻害する化合物、当該化合物の作製方法、当該化合物を含む医薬組成物および医薬品、ならびに当該化合物の使用方法が記載される。
【背景技術】
【0003】
TYK2は、タンパク質キナーゼのヤヌスキナーゼ(JAK:Janus kinase)ファミリーの非受容体型チロシンキナーゼのメンバーである。哺乳動物のJAKファミリーは、TYK2、JAK1、JAK2、およびJAK3の4種のメンバーからなる。TYK2を含むJAKタンパク質は、サイトカインのシグナル伝達に不可欠である。TYK2は、I型およびII型のサイトカイン受容体、ならびにI型およびIII型のインターフェロン受容体の細胞質ドメインと会合し、サイトカイン結合時にそれらの受容体により活性化される。TYK2活性化に関与するサイトカインには、インターフェロン(例えば、IFN-α、IFN-β、IFN-κ、IFN-δ、IFN-ε、IFN-τ、IFN-ω、およびIFN-ζ(リミチン(limitin)としても知られる)、およびインターロイキン(例えば、IL-4、IL-6、IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、L-22、IL-23、IL-27、IL-31、オンコスタチンM、毛様体神経栄養因子、Cardiotrophin 1、Cardiotrophin様サイトカイン、およびLIF)が含まれる。その後、活性化されたTYK2は続いて、例えば、STAT1、STAT2、STAT4、およびSTAT6を含むSTATファミリーのメンバーなどのさらなるシグナル伝達タンパク質をリン酸化する。
【0004】
IL-23によるTYK2の活性化は、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、および潰瘍性大腸炎と関連していた。2,622人の乾癬患者に関するゲノム規模の関連性研究により、疾患感受性とTYK2との間に関連性が特定された。TYK2のノックアウトまたはチロホスチン(tyrphostin)阻害は、IL-23およびIL-22の両方の誘導性皮膚炎を有意に減少させる。
【0005】
TYK2は、例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺癌、および嚢胞性線維症などの呼吸器疾患でも役割を果たしている。杯細胞の過形成(GCH:goblet cell hyperplasia)および粘液分泌過多は、IL-13により誘導されるTYK2活性化により介在され、これが次にSTAT6を活性化する。
【0006】
TYK2活性の低下は、ヒトのリウマチ性関節炎のモデルであるコラーゲン抗体誘導性関節炎からの関節の保護をもたらす。機序的に、Tyk2活性の低下は、Th1/Th17関連サイトカインおよびマトリクスメタロプロテアーゼの産生、ならびに炎症の他の主要なマーカーを低下させる。
【0007】
TYK2ノックアウトマウスは、実験的な自己免疫性脳脊髄炎(EAE:experimental autoimmune encephalomyelitis、多発性硬化症(MS:multiple sclerosis)の動物モデル)において完全な耐性を示し、対照と比較して脊髄中にCD4 T細胞は浸潤しなかった。このことからTYK2がMSにおける病原性CD4介在型疾患の発生に必須であることが示唆される。このことは、TYK2発現の増加とMS感受性とを結び付ける過去の研究を補強するものである。TYK2の機能喪失変異は、脱髄の減少、およびニューロンの再髄鞘化の増加をもたらす。このことからも、MSおよび他のCNSの脱髄性障害の治療におけるTYK2阻害剤の役割が示唆される。
【0008】
TYK2は、IL-12とIL-23の両方に共通する唯一のシグナル伝達メッセンジャーである。TYK2ノックアウトは、マウスにおいて、メチル化BSA注入により誘発される足蹠の厚み、イミキモド誘発性の乾癬様皮膚炎、およびデキストラン硫酸ナトリウム誘発性または2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸誘発性の大腸炎を減少させた。
【0009】
全身性エリテマトーデス(SLE、自己免疫性障害)と様々なI型IFNシグナル伝達遺伝子の結合連鎖研究および関連性研究によって、影響を受けるメンバーを有するファミリーにおいて、TYK2の機能喪失性変異と、SLEの有病率低下との間には強力で有意な相関性があることが示された。非罹患コホートと比較したSLEの個体に関するゲノム規模の関連性研究によって、TYK2座位とSLEとの間に高度に有意な相関が示された。
【0010】
TYK2は、腫瘍監視の持続に重要な役割を果たすことが示されており、TYK2ノックアウトマウスは、細胞傷害性T細胞応答が損なわれ、腫瘍発達が加速したことが示されている。しかしながらこれらの効果は、ナチュラルキラー(NK)および細胞傷害性Tリンパ球の効率的な抑制と相関しており、このことから、TYK2阻害剤が自己免疫性障害または移植拒絶の治療に非常に適していることが示唆される。例えばJAK3などの他のJAKファミリーメンバーは免疫系においてよく似た役割を有しているが、TYK2は、より少数で、より密接に関連するシグナル伝達経路に関与しており、それに伴いオフターゲット効果も低減されることから、優れた標的として提唱されている。
【0011】
T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)の研究から、T-ALLは、STAT1介在性シグナル伝達を介したTYK2によるIL-10に高度に依存し、抗アポトーシスタンパク質であるBCL2の上方制御を通して癌細胞の生存を持続させていることが示されている。他のJAKファミリーメンバーではなくTYK2をノックダウンすることで、細胞増殖が減少した。癌細胞の生存を促進する、TYK2に対して特異的な活性化変異としては、FERMドメイン(G36D、S47N、およびR425H)、JH2ドメイン(V731I)、およびキナーゼドメイン(E957DおよびR1027H)に対する変異が挙げられる。しかしながら、活性化変異(E957D)に加えてkinase-dead変異(M978YまたはM978F)を特徴とするTYK2酵素は形質転換に失敗したことから、癌細胞の生存増加にはTYK2のキナーゼ機能が必要であることも特定された。
【0012】
したがって、TYK2の選択的阻害は、例えば成人型T細胞白血病の症例の70%等である、IL-10および/またはBCL2依存性の腫瘍を有する患者に適した標的として提唱されている。TYK2介在性のSTAT3シグナル伝達も、アミロイド-β(Aβ)ペプチドによって引き起こされる神経細胞死を介在することが示されている。Aβ投与後のSTAT3のTYK2リン酸化の減少によって、神経細胞死が減少する。STAT3のリン酸化の増加が、アルツハイマー患者の死後の脳において観察されている。
【0013】
JAK-STATシグナル伝達経路の阻害は、毛髪の成長、および円形脱毛症に関連する脱毛の回復にも関与している。
【0014】
したがって、TYK2の活性を阻害する化合物、特にJAK2を超える選択性を有する化合物が有益である。そうした化合物は、JAK2の阻害に関連する副作用を伴わずに、本明細書に記載される症状のうちの一つ以上を良好に治療する薬理学的な応答をもたらすはずである。
【0015】
したがって、他のJAKキナーゼ(特にJAK2)を超える選択性といった、より有効な、または有利な薬学的に関連する性能を有する新規阻害剤を提供することが要望されている。
【発明の概要】
【0016】
本明細書において、以下の式(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体が開示される:
【化1】
式中:
Lは、4~10原子のリンカーであり、一つ以上のRで任意に置換され、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソ、シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、または異なる炭素上の二つのRが一緒になってシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、
環Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成し、
各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成し、
nは、0~4であり、
【化2】
は、単結合または二重結合であり、
およびXは、-N-または-C=であり、ただしXまたはXのうちの一方が-N-で他方が-C=であり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルであり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換され、
各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成し、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0017】
本明細書において、以下の式(IIa)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物が開示される:
【化3】
【0018】
本明細書において、以下の式(IIb)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物が開示される:
【化4】
【0019】
また本明細書において、本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物の治療有効量、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が開示される。
【0020】
さらに本明細書において、患者または生物学的サンプルにおいてTYK2酵素を阻害する方法も開示され、当該方法は、当該患者または生物学的サンプルと、本明細書に開示される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物を接触させることを含む。
【0021】
さらに本明細書において、TYK2介在性障害を治療する方法も開示され、当該方法は、その必要のある患者に、本明細書に開示される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物を投与することを含む。一部の実施形態では、TYK2介在性障害は、自己免疫性障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌障害、神経学的障害、または移植に関連する障害である。一部の実施形態では、障害は、I型インターフェロン、IL-10、IL-12、またはIL-23のシグナル伝達と関連している。
【0022】
参照による援用
本明細書において言及される全ての公開文献、特許、および特許出願は、本明細書に特定される具体的な目的で、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
定義
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、文脈から別段であることが明白でない限り、単数形“a”、“an”および“the”は複数形の指示対象も含む。したがって例えば、「薬剤」への言及は、複数の当該薬剤を含み、「当該細胞」への言及は、一つ以上の細胞(または複数の細胞)および当業者に公知であるその均等物などへの言及を含む。例えば分子量などの物理的特性、または例えば化学式などの化学的特性に関し、本明細書において範囲が使用される場合、範囲のすべての組み合わせおよび副次的な組み合わせならびにその中の特定の実施形態が含まれることが意図される。用語「約」は、数値または数値範囲を指す場合、参照される数または数値範囲が、実験上の変動の範囲内(または統計的な実験誤差の範囲内)の近似値であることを指し、したがって、一部の例では当該数または当該数値範囲は、記載される数または数値範囲の1%~15%の間で変動することとなる。「含むこと」という用語(および例えば、「含む」、または「有すること」または「含有すること」などの関連用語)は、他の特定の実施形態では、例えば、本明細書に記載される任意の物質の組成、組成物、方法、またはプロセスなどの実施形態が、記載される特徴「からなる」または記載される特徴「から本質的になる」ことを除外することは意図されない。
【0024】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、反対であることが明記されない限り、以下の用語は、以下に示される意味を有する。
【0025】
「脂肪族鎖」とは、炭素と水素のみから構成される直鎖状の化学部分を指す。一部の実施形態では、脂肪族鎖は、飽和である。一部の実施形態では、脂肪族鎖は、不飽和である。一部の実施形態では、不飽和脂肪族鎖は、一つの不飽和を含む。一部の実施形態では、不飽和脂肪族鎖は、二つ以上の不飽和を含む。一部の実施形態では、不飽和脂肪族鎖は、二つの不飽和を含む。一部の実施形態では、不飽和脂肪族鎖は、一つの二重結合を含む。一部の実施形態では、不飽和脂肪族鎖は、二つの二重結合を含む。
【0026】
「オキソ(Oxo)」は=Oを指す。
【0027】
「アルキル」とは、1個~約10個の炭素原子、または1個~6個の炭素原子を有する、任意に置換される直鎖状、または任意に置換される分岐鎖状の飽和炭化水素モノラジカルを指す。例としては、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-アミル、およびヘキシル、ならびに例えばヘプチル、オクチルなどのより長いアルキル基が挙げられる。本明細書中で出現する場合はいつでも、例えば「C-Cアルキル」などの数値範囲は、当該アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、または6個の炭素原子からなることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現時にも当てはめられる。一部の実施形態では、アルキルは、C-C10アルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、またはCアルキルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アルキル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NHまたは-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0028】
「アルケニル」とは、1個以上の炭素-炭素の二重結合を有する、および2~約10個の炭素原子、好ましくは2~約6個の炭素原子を有する、任意に置換される直鎖状または任意に置換される分岐鎖状の炭化水素モノラジカルを指す。当該基は、二重結合に関してシスまたはトランスのいずれかの立体配座であってもよく、両方の異性体が含まれることを理解されたい。例としては、限定されないが、エテニル(-CH=CH)、1-プロペニル(-CHCH=CH)、イソプロペニル[-C(CH)=CH]、ブテニル、1,3-ブタジエニルなどが挙げられる。本明細書中で出現する場合はいつでも、例えば「C-Cアルケニル」などの数値範囲は、当該アルケニル基が、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、または6個の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルケニル」という用語の出現時にも当てはめられる。一部の実施形態では、アルケニルは、C-C10アルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、またはCアルケニルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アルケニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、アルケニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NHまたは-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アルケニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アルケニルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0029】
「アルキニル」とは、1個以上の炭素-炭素の三重結合を有する、および2~約10個の炭素原子、より好ましくは2~約6個の炭素原子を有する、任意に置換される直鎖状または任意に置換される分岐鎖状の炭化水素モノラジカルを指す。例としては、限定されないが、エチニル、2-プロピニル、2-ブチニル、1,3-ブタジイニル(butadiynyl)などが挙げられる。本明細書中で出現する場合はいつでも、例えば「C-Cアルキニル」などの数値範囲は、当該アルキニル基が、2個の炭素原子、3個の炭素原子、4個の炭素原子、5個の炭素原子、または6個の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない「アルキニル」という用語の出現時にも当てはめられる。一部の実施形態では、アルキニルは、C-C10アルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、またはCアルキニルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アルキニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NHまたは-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキニルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0030】
「アルキレン」とは、直鎖状または分岐鎖状の二価炭化水素鎖を指す。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アルキレン基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換され得る。一部の実施形態では、アルキレンは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキレンは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アルキレンは、ハロゲンで任意に置換される。
【0031】
「アルコキシ」とは、式-ORのラジカルを指し、式中、Rは定義されるようなアルキルラジカルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アルコキシ基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換され得る。一部の実施形態では、アルコキシは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アルコキシは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アルコキシは、ハロゲンで任意に置換される。
【0032】
「アミノアルキル」とは、一つ以上のアミンにより置換される、上記に定義されるアルキルラジカルを指す。一部の実施形態では、アルキルは、1個のアミンで置換される。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個、または3個のアミンで置換される。アミノアルキルとしては例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、またはアミノペンチルが挙げられる。いくつかの実施形態では、アミノアルキルはアミノメチルである。
【0033】
「アリール」とは、水素、6~30個の炭素原子、および少なくとも一つの芳香族環を含む炭化水素の環系に由来するラジカルを指す。アリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であってもよく、縮合された(シクロアルキル環またはヘテロシクロアルキル環と縮合される場合、アリールは、芳香族環の原子を介して結合される)環系、または架橋された環系を含み得る。一部の実施形態では、アリールは、6員~10員のアリールである。一部の実施形態では、アリールは、6員のアリールである。アリールラジカルとしては、限定されないが、アントリレン、ナフチレン、フェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレンおよびトリフェニレンの炭化水素環系に由来するアリールラジカルが挙げられる。一部の実施形態では、アリールは、フェニルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、アリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換され得る。一部の実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NHまたは-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、アリールは、ハロゲンで任意に置換される。
【0034】
「シクロアルキル」とは、部分的または完全に飽和した、単環式または多環式の炭素環を指し、縮合された(アリール環またはヘテロアリール環と縮合される場合、シクロアルキルは非芳香族環の原子を介して結合される)環系または架橋された環系を含み得る。代表的なシクロアルキルとしては、限定されないが、3~15個の炭素原子(C-C15シクロアルキル)、3~10個の炭素原子(C-C10シクロアルキル)、3~8個の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、3~6個の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、3~5個の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、または3~4個の炭素原子(C-Cシクロアルキル)を有するシクロアルキルが挙げられる。一部の実施形態では、シクロアルキルは、3員~6員のシクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルは、5員~6員のシクロアルキルである。単環式シクロアルキルとしては例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。多環式のシクロアルキルまたは炭素環としては例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、シス-デカリン、トランス-デカリン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、およびビシクロ[3.3.2]デカン、ならびに7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。部分的に飽和であるシクロアルキルとしては例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、およびシクロオクテニルが挙げられる。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、シクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、シクロアルキルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0035】
「ジュウテロアルキル(Deuteroalkyl)」とは、一つ以上の重水素原子により置換される、上記に定義されるアルキルラジカルを指す。一部の実施形態では、アルキルは、1個の重水素原子で置換される。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個または3個の重水素原子で置換される。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個、3個、4個、5個または6個の重水素原子で置換される。ジュウテロアルキルとしては例えば、CD,CHD,CHD,CHCD,CDCD,CHDCD,CHCHD,またはCHCHDが挙げられる。一部の実施形態では、ジュウテロアルキルは、CDである。
【0036】
「ハロアルキル」とは、一つ以上のハロゲン原子により置換される、上記に定義されるアルキルラジカルを指す。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換される。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個、3個、4個、5個または6個のハロゲンハロゲンで置換される。ハロアルキルとしては例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、1,2-ジブロモエチルなどが挙げられる。一部の実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。
【0037】
「ハロ」または「ハロゲン」とは、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはヨードを指す。一部の実施形態では、ハロゲンは、フルオロまたはクロロである。一部の実施形態では、ハロゲンは、フルオロである。
【0038】
「ヘテロアルキル」とは、当該アルキルの一つ以上の骨格原子が、炭素以外の原子、例えば酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、またはそれらの組み合わせから選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルは、当該ヘテロアルキルのうちのある炭素原子において、当該分子の残りの部分に結合される。一つの態様では、ヘテロアルキルは、C-Cヘテロアルキルであり、ここで当該ヘテロアルキルは、1~6個の炭素原子と、例えば酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄またはそれらの組み合わせなどの炭素以外の一つ以上の原子とから構成され、この場合において当該ヘテロアルキルは、当該ヘテロアルキルのうちのある炭素原子において、当該分子の残りの部分に結合される。こうしたヘテロアルキルの例としては、例えば、-CHOCH、-CHCHOCH、-CHCHOCHCHOCH、または-CH(CH)OCHが挙げられる。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、ヘテロアルキルは例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0039】
「ヒドロキシアルキル」とは、一つ以上のヒドロキシルにより置換される、上記に定義されるアルキルラジカルを指す。一部の実施形態では、アルキルは、1個のヒドロキシルで置換される。一部の実施形態では、アルキルは、1個、2個、または3個のヒドロキシルで置換される。ヒドロキシアルキルとしては例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、またはヒドロキシペンチルが挙げられる。一部の実施形態では、ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチルである。
【0040】
「ヘテロシクロアルキル」とは、2~23個の炭素原子と、窒素、酸素、リンおよび硫黄からなる群から選択される1~8個のヘテロ原子とを含む、3~24員の部分的に飽和または完全飽和の環状ラジカルを指す。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、ヘテロシクロアルキルラジカルは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であってもよく、当該環系には、縮合された(アリール環またはヘテロアリール環と縮合される場合、当該ヘテロシクロアルキルは非芳香族の環原子を介して結合される)環系、または架橋された環系が含まれ得る。そして当該ヘテロシクロアルキルラジカル中の窒素原子、炭素原子、または硫黄原子は任意で酸化され得、当該窒素原子は任意で四級化され得る。代表的なヘテロシクロアルキルとしては、限定されないが、2~15個の炭素原子(C-C15ヘテロシクロアルキル)、2~10個の炭素原子(C-C10ヘテロシクロアルキル)、2~8個の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、2~6個の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、2~5個の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、または2~4個の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)を有するヘテロシクロアルキルが挙げられる。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3員~6員のヘテロシクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルは、5員~6員のヘテロシクロアルキルである。こうしたヘテロシクロアルキルラジカルの例としては、限定されないが、アジリジニル、アゼチジニル、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル(dithianyl)、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、3-オキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イル、および2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イルが挙げられる。ヘテロシクロアルキルという用語には、限定されないが、単糖類、二糖類、およびオリゴ糖を含む、すべての環状の炭水化物も含まれる。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数について言及する場合、当該ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、当該ヘテロシクロアルキルを構成(すなわち当該ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)する原子(ヘテロ原子を含む)の総数と同じではないことが理解される。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、ヘテロシクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲンで任意で置換される。
【0041】
「ヘテロアルキル」とは、当該アルキルの一つ以上の骨格原子が、炭素以外の原子、例えば酸素、窒素(例えば-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、またはそれらの組み合わせから選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルは、当該ヘテロアルキルのうちのある炭素原子において、当該分子の残りの部分に結合される。一つの態様では、ヘテロアルキルは、C-Cヘテロアルキルである。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、ヘテロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアルキルは、ハロゲンで任意に置換される。
【0042】
「ヘテロアリール」とは、水素原子、1~13個の炭素原子、窒素、酸素、リンおよび硫黄からなる群から選択される1~6個のヘテロ原子、ならびに少なくとも一つの芳香族環を含む、5~14員の環系ラジカルを指す。ヘテロアリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であってもよく、当該環系には、縮合された(シクロアルキル環またはヘテロシクロアルキル環と縮合される場合、当該ヘテロアリールは芳香族環の原子を介して結合される)環系、または架橋された環系が含まれ得る。そして当該ヘテロアリールラジカル中の窒素原子、炭素原子、または硫黄原子は任意に酸化され得、当該窒素原子は任意に四級化され得る。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、5員~10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、5員~6員のヘテロアリールである。例としては、限定されないが、アゼピニル、アクリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドニル、イソキノリル、インドリジニル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピリミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピリダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、およびチオフェニル(すなわち、チエニル)が挙げられる。本明細書において別段であることが具体的に記載されない限り、ヘテロアリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NHまたは-NOで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで任意に置換される。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲンで任意に置換される。
【0043】
本明細書において使用される場合、「治療する」、「予防する」、「改善する」、および「阻害する」という用語、ならびにそれに由来する文言は、必ずしも100%または完全な治療、予防、改善、または阻害を意味するものではない。むしろ様々な程度のその治療、予防、改善、および阻害があり、それは当業者であれば潜在的な利益または治療効果を有するとして認識するものである。この点に関して本開示の方法は、哺乳動物において任意のレベルの治療、予防、改善、または阻害の任意の量を提供することができる。例えば、障害が、その症状または状態を含めて、例えば約100%、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、または約10%低減され得る。さらに本明細書に開示される方法により提供される治療、予防、改善、または阻害は、例えば癌または炎症性疾患などの障害の一つ以上の状態または症状の治療、予防、改善、または阻害を含み得る。また本明細書の目的に対し、「治療」、「予防」、「改善」、または「阻害」は、障害の発症の遅延、またはその症状もしくは状態の発生の遅延を包含する。
【0044】
本明細書において使用される場合、「有効量」または「治療有効量」という用語は、例えば癌または炎症性疾患などの治療される疾患の症状、または状態のうちの一つ以上をある程度まで緩和することとなる、投与される本明細書に開示される化合物の充分な量を指す。一部の実施形態では、その結果は、疾患の兆候、症状または原因の減少および/または軽減であり、または生体系の任意の他の望ましい変化である。例えば治療的使用に対する「有効量」は、疾患症状において臨床的に意義のある減少をもたらすために必要とされる、本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。一部の実施形態では、任意の個体症例における適切な「有効」量は、例えば用量漸増試験などの技術を使用して決定される。
【0045】
本明細書において使用される場合、本明細書で用いる「TYK2介在性」の障害、疾患、および/または状態という用語は、TYK2またはその変異体が役割を果たすことが知られている任意の疾患または他の有害な状態を意味する。したがって、別の実施形態は、TYK2またはその変異体が役割を果たすことが知られている一つ以上の疾患を治療すること、またはその重症度を低下させることに関する。そうしたTYK2介在性の障害としては、限定されないが、自己免疫性障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌障害、神経学的障害、および移植に関連する障害が挙げられる。
【0046】
化合物
本明細書において、TYK2介在性障害の治療に有用な化合物が記載される。一部の実施形態では、TYK2介在性障害は、自己免疫性障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌障害、神経学的障害、または移植に関連する障害である。
【0047】
本明細書において、以下の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物または立体異性体が開示される:
【化5】
式中:
環Aは、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
Xは、CRまたはNであり、
は、-S(=O)R10,-S(=O)10,-S(=O)NR1213,-C(=O)R10,-C(=O)OR11,-C(=O)NR1213,任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、または任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
、R、およびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、または任意に置換されたC-Cアルキニルであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、または任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、または任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各R10は独立して、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
各R11は独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
各R12およびR13は独立して、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、もしくは任意に置換されたヘテロアリールであり、
またはR12およびR13は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成し;
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され;また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0048】
本明細書において、以下の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物または立体異性体が開示される:
【化6】
式中:
環Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、それら各々が一つ以上のRで任意に置換され、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-SR15,-S(=O)R14,-S(=O)14,-NO,-NR1617,-NHS(=O)14,-S(=O)NR1617,-C(=O)R14,-OC(=O)R14,-C(=O)OR15,-OC(=O)OR15,-C(=O)NR1617,-OC(=O)NR1617,-NR15C(=O)NR1617,-NR15C(=O)R14,-NR15C(=O)OR15,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成し、
各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-SR15,-S(=O)R14,-S(=O)14,-NO,-NR1617,-NHS(=O)14,-S(=O)NR1617,-C(=O)R14,-OC(=O)R14,-C(=O)OR15,-OC(=O)OR15,-C(=O)NR1617,-OC(=O)NR1617,-NR15C(=O)NR1617,-NR15C(=O)R14,-NR15C(=O)OR15,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成し、
各R14は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR14aで任意に置換され、
各R14aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR14aが一緒になってオキソを形成し、
各R15は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR15aで任意に置換され、
各R15aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR15aが一緒になってオキソを形成し、
各R16およびR17は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR16aで任意に置換され、
またはR16およびR17は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、一つ以上のR16bで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成し;
各R16aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16aが一緒になってオキソを形成し、
各R16bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16bが一緒になってオキソを形成し、
Xは、CRまたはNであり、
は、-S(=O)R10,-S(=O)10,-S(=O)NR1213,-C(=O)R10,-C(=O)OR11,-C(=O)NR1213,C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR1aで任意に置換され、
各R1aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR1bで任意に置換され、または同じ炭素上の二つのR1aが一緒になってオキソを形成し、
各R1bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR1bが一緒になってオキソを形成し、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
、R、およびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルであり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換され、
各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成し、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各R10は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR10aで任意に置換され、
各R10aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR10aが一緒になってオキソを形成し、
各R11は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR11aで任意に置換され、
各R11aは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR11aが一緒になってオキソを形成し、
各R12およびR13は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR12aで任意に置換され、
各R12aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、もしくは同じ炭素上の二つのR12aが一緒になってオキソを形成し、
またはR12およびR13は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、一つ以上のR12bで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成し、
各R12bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR12bが一緒になってオキソを形成し、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN、-OH、-OMe、-NH、-C(=O)Me、-C(=O)OH、-C(=O)OMe、C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0049】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;各々一つ以上のRで任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;各々一つ以上のRで任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、一つ以上のRで任意に置換されるヘテロシクロアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;各々一つ以上のRで任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、一つ以上のRで任意に置換されるアリールである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、環Aはフェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、またはピリダジニルであり、各々任意に一つ以上のRで置換される。
【0050】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-SR15,-S(=O)R14,-S(=O)14,-NO,-NR1617,-NHS(=O)14,-S(=O)NR1617,-C(=O)R14,-OC(=O)R14,-C(=O)OR15,-OC(=O)OR15,-C(=O)NR1617,-OC(=O)NR1617,-NR15C(=O)NR1617,-NR15C(=O)R14,-NR15C(=O)OR15,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0051】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-NR1617,-C(=O)R14,-C(=O)OR15,-C(=O)NR1617,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0052】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR15、-NR1617、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0053】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-SR15,-S(=O)R14,-S(=O)14,-NO,-NR1617,-NHS(=O)14,-S(=O)NR1617,-C(=O)R14,-OC(=O)R14,-C(=O)OR15,-OC(=O)OR15,-C(=O)NR1617,-OC(=O)NR1617,-NR15C(=O)NR1617,-NR15C(=O)R14,-NR15C(=O)OR15,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0054】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-NR1617,-C(=O)R14,-C(=O)OR15,-C(=O)NR1617,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0055】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR15,-NR1617,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0056】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R14は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR14aで任意に置換される。
【0057】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R14は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR14aで任意に置換される。
【0058】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R14は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは独立して一つ以上のR14aで任意に置換される。
【0059】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R14aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR14aが一緒になってオキソを形成する。
【0060】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R14aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR14aが一緒になってオキソを形成する。
【0061】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR15aで任意に置換される。
【0062】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR15aで任意に置換される。
【0063】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは独立して、一つ以上のR15aで任意に置換される。
【0064】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR15aが一緒になってオキソを形成する。
【0065】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR15aが一緒になってオキソを形成する。
【0066】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R15aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR15aが一緒になってオキソを形成する。
【0067】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16およびR17は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR16aで任意に置換される。
【0068】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16およびR17は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR16aで任意に置換される。
【0069】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16およびR17は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは独立して、一つ以上のR16aで任意に置換される。
【0070】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16aが一緒になってオキソを形成する。
【0071】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16aが一緒になってオキソを形成する。
【0072】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR16aが一緒になってオキソを形成する。
【0073】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、R16およびR17は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、一つ以上のR16bで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0074】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16bが一緒になってオキソを形成する。
【0075】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR16bが一緒になってオキソを形成する。
【0076】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R16bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR16bが一緒になってオキソを形成する。
【0077】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、XはNである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、XはCRである。
【0078】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、-S(=O)R10,-S(=O)10,-S(=O)NR1213,-C(=O)R10,-C(=O)OR11,-C(=O)NR1213,C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR1aで任意に置換される。
【0079】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、-C(=O)R10、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR1aで任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、-C(=O)R10である。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR1aで任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、一つ以上のR1aで任意で置換されるヘテロアリールである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、-C(=O)R10であるか、または一つ以上のR1aで任意で置換されるヘテロアリールである。
【0080】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR1bで任意に置換され、または同じ炭素上の二つのR1aが一緒になってオキソを形成する。
【0081】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR1bで任意に置換され、または同じ炭素上の二つのR1aが一緒になってオキソを形成する。
【0082】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは独立して一つ以上のR1bで任意に置換され、または同じ炭素上の二つのR1aが一緒になってオキソを形成する。
【0083】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR1bが一緒になってオキソを形成する。
【0084】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR1bが一緒になってオキソを形成する。
【0085】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R1bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR1bが一緒になってオキソを形成する。
【0086】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR10aで任意に置換される。
【0087】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR10aで任意に置換される。
【0088】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10は独立して、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは独立して一つ以上のR10aで任意に置換される。
【0089】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR10aが一緒になってオキソを形成する。
【0090】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NO,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR10aが一緒になってオキソを形成する。
【0091】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R10aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NO,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR10aが一緒になってオキソを形成する。
【0092】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR11aで任意に置換される。
【0093】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のR11aで任意に置換される。
【0094】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは独立して一つ以上のR11aで任意に置換される。
【0095】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11aは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR11aが一緒になってオキソを形成する。
【0096】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11aは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR11aが一緒になってオキソを形成する。
【0097】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R11aは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR11aが一緒になってオキソを形成する。
【0098】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12およびR13は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR12aで任意に置換される。
【0099】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12およびR13は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して、一つ以上のR12aで任意に置換される。
【0100】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12およびR13は独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは独立して、一つ以上のR12aで任意に置換される。
【0101】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR12aが一緒になってオキソを形成する。
【0102】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR12aが一緒になってオキソを形成する。
【0103】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR12aが一緒になってオキソを形成する。
【0104】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、R12およびR13は、それらが結合される窒素原子と一緒になって、一つ以上のR12bで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0105】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,Calkyl,C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR12bが一緒になってオキソを形成する。
【0106】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR12bが一緒になってオキソを形成する。
【0107】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R12bは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR12bが一緒になってオキソを形成する。
【0108】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0109】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、-C(=O)NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(I)の化合物の一部の実施形態では、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、またはC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、R、RおよびRは、水素である。
【0110】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0111】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0112】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0113】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0114】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0115】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、または一つ以上のR4aで任意に置換されるC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、一つ以上のR4aで任意に置換されるC-Cアルキルである。
【0116】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、C-Cアルキルである。
【0117】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0118】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0119】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0120】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0121】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(I)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0122】
上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-CアルキルまたはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキルである。
【0123】
上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-CアルキルまたはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素またはC-Cアルキルである。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは、水素である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキルである。
【0124】
上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素またはC-Cアルキルである。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは、水素である。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、C-Cアルキルである。
【0125】
式(I)の化合物の一部の実施形態では、各環A、R、R14、R15、R16、R17、R、R、R10、R11、R12、R13、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に定義される1個、2個、3個、または4個の置換基で任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、各環A、R、R14、R15、R16、R17、R、R、R10、R11、R12、R13、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に定義される1個、2個、または3個の置換基で任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、各環A、R、R14、R15、R16、R17、R、R、R10、R11、R12、R13、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に定義される1個または2個の置換基で任意に置換される。式(I)の化合物の一部の実施形態では、各環A、R、R14、R15、R16、R17、R、R、R10、R11、R12、R13、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に定義される1個の置換基で任意に置換される。
【0126】
本明細書において、以下の式(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体が開示される:
【化7】
式中:
Lは、4~10原子の任意に置換されるリンカーであり、
環Aは、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
【化8】
は、単結合または二重結合であり、
およびXは、-N-または-C=であり、ただしXまたはXのうちの一方が-N-で他方が-C=であり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
、R、R、およびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、または任意に置換されたC-Cアルキニルであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cヘテロアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、任意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、任意に置換されたC-Cアミノアルキル、任意に置換されたC-Cアルケニル、任意に置換されたC-Cアルキニル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、または任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、任意に置換されたC-Cアルキル、任意に置換されたC-Cハロアルキル、または任意に置換されたC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され;また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0127】
本明細書において、以下の式(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体が開示される:
【化9】
式中:
Lは、4~10原子のリンカーであり、一つ以上のRで任意に置換され、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソ、シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、または異なる炭素上の二つのRが一緒になってシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、
環Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成し、
各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成し、
nは、0~4であり、
【化10】
は、単結合または二重結合であり、
およびXは、-N-または-C=であり、ただしXまたはXのうちの一方が-N-で他方が-C=であり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルであり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換され、
各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成し、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され;また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0128】
本明細書において、以下の式(II)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体が開示される:
【化11】
式中:
Lは、4~10原子のリンカーであり、一つ以上のRで任意に置換され、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソ、シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、または隣接する炭素上の二つのRが一緒になってシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルを形成し、
環Aは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成し、
各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成し、
nは、0~4であり、
【化12】
は、単結合または二重結合であり、
およびXは、-N-または-C=であり、ただしXまたはXのうちの一方が-N-で他方が-C=であり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
は、CRまたはNであり、
、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルであり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換され、
各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成し、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、
各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換され;また
各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールもしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換され、
またはRおよびRは、それらが結合される窒素原子と一緒になって一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、もしくはC-Cハロアルキルで任意に置換されるヘテロシクロアルキルを形成する。
【0129】
式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物の一部の実施形態では、化合物は式(IIa)のものである:
【化13】
【0130】
式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物の一部の実施形態では、化合物は式(IIb)のものである:
【化14】
【0131】
式(II)、(IIa)または(IIb)の化合物の一部の実施形態では、YはNである。式(II)の化合物の一部の実施形態では、YはCRである。
【0132】
式(II)、(IIa)または(IIb)の化合物の一部の実施形態では、YはNである。式(II)の化合物の一部の実施形態では、YはCRである。
【0133】
式(II)、(IIa)または(IIb)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物の一部の実施形態では、化合物は式(IIc)のものである:
【化15】
【0134】
式(II)、(IIa)または(IIb)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体もしくは溶媒和物の一部の実施形態では、化合物は式(IId)のものである:
【化16】
【0135】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、YはCRである。式(II)の化合物の一部の実施形態では、YはNである。
【0136】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、YはCRである。式(II)の化合物の一部の実施形態では、YはNである。
【0137】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、ヘテロシクロアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、アリールまたはヘテロアリールである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aはヘテロアリールである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aはアリールである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、またはピリダジニルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは二環式ヘテロアリールである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、環Aは、インドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾイソキサゾール、またはベンゾチオフェンである。
【0138】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは0~3である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは0~2である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは0または1である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは0である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは1である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは2である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは3である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、nは4である。
【0139】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0140】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0141】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは独立して一つ以上のRA1で任意に置換され、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0142】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、もしくはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり;または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0143】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、もしくはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり;または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0144】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-OR、もしくはC-Cアルキルであり;または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0145】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、-C(=O)R、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0146】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0147】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-OR、またはC-Cアルキルである。
【0148】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0149】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0150】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各RA1は独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのRA1が一緒になってオキソを形成する。
【0151】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、R、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-SR,-S(=O)R,-S(=O),-NO,-NR,-NHS(=O),-S(=O)NR,-C(=O)R,-OC(=O)R,-C(=O)OR,-OC(=O)OR,-C(=O)NR,-OC(=O)NR,-NRC(=O)NR,-NRC(=O)R,-NRC(=O)OR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、またはC-Cアルキニルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、R、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、-C(=O)NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、R、R、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、またはC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、R、R、RおよびRは水素である。
【0152】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0153】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0154】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、ここで各アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルは一つ以上のR4aで任意に置換される。
【0155】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0156】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。
【0157】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、または一つ以上のR4aで任意に置換されるC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、一つ以上のR4aで任意に置換されるC-Cアルキルである。
【0158】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、C-Cアルキルである。
【0159】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、もしくはヘテロアリールであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0160】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN,-OR,-NR,-C(=O)R,-C(=O)OR,-C(=O)NR,C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0161】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各R4aは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、シクロアルキル、もしくはヘテロシクロアルキルであり、または同じ炭素上の二つのR4aが一緒になってオキソを形成する。
【0162】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0163】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素、またはC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Rは、水素である。
【0164】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換されるC2-10アルキレン鎖であり、ここでLの最大4個の炭素原子は任意に、かつ独立して-NR-,-S-,-O-,-OC(=O)-,-C(=O)O-,-C(=O)-,-C(=O)NR-,-NRC(=O)-,-S(=O)NR-,-NRS(=O)-,-NRC(=O)NR-,-S(O)-、または-S(O)-で置換される。
【0165】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換されるC2-10アルキレン鎖であり、ここでLの最大4個の炭素原子は任意に、かつ独立して-NR-、-S-、-O-、-C(=O)-、-S(O)-、または-S(O)-で置換される。
【0166】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換されるC2-10アルキレン鎖であり、ここでLの最大4個の炭素原子は任意に、かつ独立して-NR-、-O-、または-C(=O)-で置換される。
【0167】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換される、4~10原子のリンカーである。
【0168】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換される、4~8原子のリンカーである。
【0169】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、一つ以上のRで任意に置換される、4~6原子のリンカーである。
【0170】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、4~10個の炭素と、酸素および窒素から選択される0~4個のヘテロ原子とを含む4~10原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0171】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、3~9個の炭素と、酸素および窒素から選択される1~2個のヘテロ原子とを含む4~10原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0172】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、4~8個の炭素と、酸素および窒素から選択される0~4個のヘテロ原子とを含む4~8原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0173】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、3~7個の炭素と、酸素および窒素から選択される1~2個のヘテロ原子とを含む4~8原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0174】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、4~6個の炭素と、酸素および窒素から選択される0~4個のヘテロ原子とを含む4~6原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0175】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、3~5個の炭素と、酸素および窒素から選択される1~2個のヘテロ原子とを含む4~6原子のリンカーであり、当該リンカーは、一つ以上のRで任意に置換される。
【0176】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、もしくはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソもしくはシクロアルキルを形成し、または異なる炭素上の二つのRが一緒になってシクロアルキルを形成する。
【0177】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、-CN、-OR、-NR、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、もしくはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0178】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、もしくはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)であり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0179】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、ハロゲン、もしくはC-Cアルキルであり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0180】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、重水素、もしくはハロゲンであり、または同じ炭素上の二つのRが一緒になってオキソを形成する。
【0181】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、
【化17】
であり、式中ZおよびZは独立して-O-、-S-、または-NRであり、各Rは独立して水素またはC-Cアルキルであり、またLおよびLは独立して、一つ以上のRで任意に置換されるC-Cアルキレンである。
【0182】
いくつかの実施形態では、
【化18】
と同等である。いくつかの実施形態では、
【化19】
と同等である。
【0183】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、ZおよびZは独立して-O-または-NRであり、各Rは独立して水素またはC-Cアルキルである。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、ZおよびZは独立して-O-または-NRであり、各Rは水素である。
【0184】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、LおよびLは独立して、一つ以上のRで任意に置換されるC-Cアルキレンである。
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、
【化20】
である。
【0185】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、
【化21】
である。
【0186】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、Lは、
【化22】
である。
【0187】
上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-CアルキルまたはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキルである。
【0188】
上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-CアルキルまたはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、水素またはC-Cアルキルである。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは、水素である。上述の化合物の一部の実施形態では、各Rは独立して、C-Cアルキルである。
【0189】
上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)、またはシクロアルキルであり、ここで各アルキルおよびシクロアルキルは独立して、一つ以上のオキソ、重水素、ハロゲン、-CN,-OH,-OMe,-NH,-C(=O)Me,-C(=O)OH,-C(=O)OMe,C-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルで任意に置換される。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、またはC-Cジュウテロアルキル(deuteroalkyl)である。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、水素またはC-Cアルキルである。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは、水素である。上述の化合物の一部の実施形態では、各RおよびRは独立して、C-Cアルキルである。
【0190】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各L、R、R、R、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に規定する一、二、三、または四つの置換基で置換される。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各L、R、R、R、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に規定する一、二、または三つの置換基で任意に置換される。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各L、R、R、R、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に規定する一、または二つの置換基で任意に置換される。式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、各L、R、R、R、R、R、R、およびRは独立して、本明細書に規定する一つの置換基で任意に置換される。
【0191】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、当該化合物は、以下のものである:
【0192】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、当該化合物は、以下のものである:
【化23-1】
【化23-2】
【化23-3】
【化23-4】
【化23-5】
【化24】
【0193】
式(II)または(IIa)~(IId)の化合物の一部の実施形態では、当該化合物は、以下のものである:
【化25】
【0194】
本明細書に開示される化合物のさらなる形態
異性体/立体異性体
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、幾何異性体として存在する。一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、一つ以上の二重結合を有する。本明細書に提示される化合物は、全てのシス(cis)、トランス(trans)、シン(syn)、アンチ(anti)、エントゲーゲン(entgegen)(E)、およびツザメン(zusammen)(Z)の異性体、ならびに対応するそれらの混合物を含む。一部の状況では、本明細書に記載の化合物は、一つ以上のキラル中心を有し、各中心は、R配置またはS配置で存在する。本明細書に記載される化合物は、全てのジアステレオマー、エナンチオマー、およびエピマーの形態、ならびに対応するそれらの混合物を含む。本明細書に提示される化合物および方法の追加の実施形態において、単一の分取工程、組み合わせ、または相互変換から生じるエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物は、本明細書に記載される用途に有用である。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、化合物のラセミ混合物と、光学的に活性な分割剤とを反応させて、一対のジアステレオマー化合物を形成させ、当該ジアステレオマーを分離させ、そして光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、それらの個々の立体異性体として調製される。一部の実施形態では、分離可能な複合体が好ましい。一部の実施形態では、ジアステレオマーは、別個の物理的特性(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性など)を有し、これら相違点を利用することによって分離される。一部の実施形態では、ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィーによって、または好ましくは溶解度の差に基づく分離/分割技術によって分離される。一部の実施形態では、その後、光学的に純粋なエナンチオマーが分割剤と共に回収される。
【0195】
標識化合物
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、その同位体標識された形態で存在する。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような同位体標識された化合物を投与することによって疾患を治療する方法を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような同位体標識された化合物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。したがって一部の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、本明細書で列挙したものと同一であるが、一つ以上の原子が、通常自然界で存在する原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置換されるという点では異なる、同位体標識化合物を含む。本明細書に記載される化合物、またはその溶媒和物もしくは立体異性体に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、および塩素の同位体が挙げられ、それぞれ例えば、H、H、13C、14C、l5N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clなどがある。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本明細書に記載される化合物、ならびにその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体は、本開示の範囲内である。例えば、例えばHおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれた特定の同位体標識化合物は、薬剤および/または基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化、すなわちH、および炭素-14、すなわち14Cといった同位体は、それらの調製および検出の容易さから特に好ましい。さらに例えば重水素、すなわちHなどの重い同位体を用いた置換は、代謝安定性の高さから生じる特定の治療上の有益性、例えばインビボ半減期の延長または必要用量の低下をもたらす。一部の実施形態では、同位体標識された化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは立体異性体は、任意の適切な方法によって調製される。
【0196】
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、発色団または蛍光部分、生物発光標識、または化学発光標識の使用を含むがこれに限定されない、他の手段によって標識される。
【0197】
薬学的に許容可能な塩
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、その薬学的に許容可能な塩として存在する。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような薬学的に許容可能な塩を投与することによって疾患を治療する方法を含む。一部の実施形態では、本明細書に開示される方法は、そのような薬学的に許容可能な塩を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を含む。
【0198】
一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、酸性または塩基性の基を有し、それに対して、多くの無機塩基または有機塩基、および無機酸と有機酸のうちのいずれかが反応し、薬学的に許容可能な塩が形成される。一部の実施形態では、これらの塩は、本明細書に開示される化合物の最終的な単離と精製の間に原位置で調製され、またはその遊離形態にある精製化合物を適切な酸または塩基と別々に反応させ、形成された塩を単離することによって、調製される。
【0199】
薬学的に許容可能な塩の例としては、本明細書に記載の化合物と、ミネラル、有機酸または無機塩基との反応により調製される塩が挙げられ、例えば、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、樟脳酸塩(camphorate)、樟脳スルホン酸塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、塩化物、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、二水素リン酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン-1,6-二酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩、1-ナフタレンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ピロ硫酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、プロパンスルホン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸ウンデコネート(tosylateundeconate)、およびキシレンスルホン酸塩などの塩が挙げられる。
【0200】
さらに本明細書に記載される化合物は、当該化合物の遊離塩基形態と、薬学的に許容可能な無機酸または有機酸とを反応させることにより形成される薬学的に許容可能な塩として調製されることができ、限定されないが、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等の無機酸;および例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、p-トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、アリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸(tertiary butylacetic acid)、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、およびムコン酸などの有機酸が挙げられる。
【0201】
一部の実施形態では、遊離酸基を含む本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、もしくは硫酸塩などの適切な塩基と、アンモニアと、または薬学的に許容可能な有機の一級アミン、二級アミン、三級アミン、もしくは四級アミンと反応する。代表的な塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムおよびアルミニウムの塩などのアルカリ塩またはアルカリ土類塩が挙げられる。塩基の例示的な例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウム、N(C1-4アルキル)などが挙げられる。
【0202】
塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる。本明細書に記載される化合物は、それらが含有する任意の塩基性窒素含有基の四級化も含むことを理解されたい。一部の実施形態では、水溶性生成物または油溶性生成物または分散性生成物は、そうした四級化によって取得される。
【0203】
溶媒和物
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、溶媒和物として存在する。本開示は、そうした溶媒和物を投与することによって疾患を治療する方法を提供する。本開示はさらに、そうした溶媒和物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法を提供する。
【0204】
溶媒和物は、化学量論的または非化学量論的のいずれかの量の溶媒を含有し、一部の実施形態では、例えば、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を用いた結晶化プロセス中に形成される。水和物は、溶媒が水であるときに形成される。アルコラートは、溶媒がアルコールであるときに形成される。本明細書に記載の化合物の溶媒和物は、本明細書に記載のプロセス中に簡便に調製または形成されることができる。さらに、本明細書に提供される化合物は、非溶媒和の形態、ならびに溶媒和の形態で存在することができる。概して、溶媒和の形態は、本明細書に提供される化合物および方法の目的に対して、非溶媒和の形態と同等であるとみなされる。
【0205】
互変異性体
一部の状況では、化合物は、互変異性体として存在する。本明細書に記載される化合物は、本明細書に記載される式内の全ての可能性のある互変異性体を含む。互変異性体は、水素原子の遊走によって相互交換が可能な化合物であり、一重結合と隣接する二重結合とのスイッチが付随する。互変異性化が可能である結合配置では、互変異性体の化学平衡が存在することとなる。本明細書に開示される化合物のすべての互変異性体が予期される。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、およびpHを含むいくつかの要因に依存する。
【0206】
化合物の調製
本明細書に記載される反応で使用される化合物は、市販の化学物質および/または化学文献に記載される化合物から出発して、当業者に公知の有機合成技術に従って作製される。「市販の化学物質」は、Acros Organics社(ペンシルバニア州ピッツバーグ)、Aldrich Chemical社(ウィスコンシン州ミルウォーキー、Sigma Chemical社とFluka社を含む)、Apin Chemicals Ltd.(英国、ミルトンパーク)、Avocado Research社(英国、ランカシャー州)、BDH,Inc.(カナダ、トロント)、Bionet社(英国、コーンウォール)、Chem Service Inc.(ペンシルベニア州ウェストチェスター)、Crescent Chemical Co.(ニューヨーク州ハウパージュ)、Eastman Organic Chemicals社、Eastman Kodak Company(ニューヨーク州ロチェスター)、Fisher Scientific Co.(ペンシルバニア州ピッツバーグ)、Fisons Chemicals社(英国、レスターシャー)、Frontier Scientific社(ユタ州ローガン)、ICN Biomedicals,Inc.(カリフォルニア州コスタメサ)、Key Organics社(英国、コーンウォール)、Lancaster Synthesis社(ニューハンプシャー州ウィンドハム)、Maybridge Chemical Co.Ltd.(英国、コーンウォール)、Parish Chemical Co.(ユタ州オレム)、Pfaltz&Bauer,Inc.(コネチカット州ウォーターバリー)、Polyorganix社(テキサス州ヒューストン)、Pierce Chemical Co.(イリノイ州ロックフォード)、Riedel de Haen AG社(ドイツ、ハノーバー)、Spectrum Quality Product,Inc.(ニュージャージー州ニューブランズウィック)、TCI America社(オレゴン州ポートランド)、Trans World Chemicals,Inc.(メリーランド州ロックビル)、およびWako Chemicals USA,Inc.(バージニア州リッチモンド)をはじめとする標準的な商業的供給源から取得される。
【0207】
本明細書に記載される化合物の調製に有用な反応物の合成について詳述する、または調製について記載する記事への参照を提供する適切な参考図書および論文としては例えば、“Synthetic Organic Chemistry”,John Wiley&Sons,Inc.,New York;S.R.Sandler et al.,“Organic Functional Group Preparations,”第二版、Academic Press,New York,1983;H.O.House,“Modern Synthetic Reactions”、第二版、W.A.Benjamin,Inc.Menlo Park,Calif.1972;T.L.Gilchrist,“Heterocyclic Chemistry”、第二版、John Wiley&Sons,New York,1992;J.March,“Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure”、第四版、Wiley-Interscience,New York,1992が挙げられる。本明細書に記載される化合物の調製に有用な反応物の合成について詳述する、または調製について記載する記事への参照を提供する、追加の適切な参考図書および論文としては例えば、Fuhrhop,J.and Penzlin G.“Organic Synthesis:Concepts,Methods,Starting Materials”、第二版、改訂および拡張版(1994)John Wiley&Sons ISBN:3-527-29074-5;Hoffman,R.V.“Organic Chemistry,An Intermediate Text”(1996)Oxford University Press,ISBN 0-19-509618-5;Larock,R.C.“Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations”、第二版(1999)Wiley-VCH,ISBN:0-471-19031-4;March,J.“Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure”第四版(1992)John Wiley&Sons,ISBN:0-471-60180-2;Otera,J.(編集者)“Modern Carbonyl Chemistry”(2000)Wiley-VCH,ISBN:3-527-29871-1;Patai,S.“Patai’s 1992 Guide to the Chemistry of Functional Groups”(1992)Interscience ISBN:0-471-93022-9;Solomons,T.W.G.“Organic Chemistry”第七版(2000)John Wiley&Sons,ISBN:0-471-19095-0;Stowell,J.C.,“Intermediate Organic Chemistry”第二版(1993)Wiley-Interscience,ISBN:0-471-57456-2;“Industrial Organic Chemicals:Starting Materials and Intermediates:An Ullmann’s Encyclopedia”(1999)John Wiley&Sons,ISBN:3-527-29645-X、8巻;“Organic Reactions”(1942-2000)John Wiley&Sons、55巻以上;および“Chemistry of Functional Groups” John Wiley&Sons、73巻、が挙げられる。
【0208】
特異的反応物および類似反応物は、任意で、American Chemical SocietyのChemical Abstract Serviceによって作成された既知化学物質のインデックスを介して識別される。このサービスは、ほとんどの公共図書館および大学図書館、ならびにオンラインを通じて利用可能である。カタログで市販されていないが公知である化学物質は、任意で、カスタム化学物質合成会社により調製される。標準的な化学物質供給会社(例えば、上記の会社)は、カスタム合成サービスを提供している。本明細書に記載される化合物の医薬塩の調製および選択に関する参考文献は、P.H.Stahl&C.G.Wermuth “Handbook of Pharmaceutical Salts”,Verlag Helvetica Chimica Acta,Zurich,2002である。
【0209】
医薬組成物
特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、純粋な化学物質として投与される。一部の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、選択された投与経路、および例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro、第21版、Mack Pub.Co.,Easton,PA(2005))に記載される標準的な薬学的手順に基づき選択される、薬学的に適切な、または許容可能な担体(本明細書において薬学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、生理学的に適切な(または許容可能な)賦形剤、または生理学的に適切な(または許容可能な)担体とも呼称される)と組み合わせられる。
【0210】
したがって本明細書において、本明細書に記載される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体と、薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
【0211】
特定の実施形態では、本明細書に提供される化合物は、例えば、合成方法の工程のうちの一つ以上で生成される非反応中間体または合成副産物などの他の有機低分子を、約5%未満、または約1%未満、または約0.1%未満で含有するという点で、実質的に純粋である。
【0212】
医薬組成物は、治療される(または予防される)疾患に適切な様式で投与される。適切な用量、ならびに適した投与期間および投与頻度は、例えば、患者の状態、患者の疾患のタイプおよび重症度、活性成分の特定の形態、ならびに投与方法などの要因によって決定される。概して、適切な用量と治療レジメンは、治療利益および/または予防利益(例えば、より頻繁な完全寛解もしくは部分寛解、または無病生存期間の延長および/もしくは全生存期間の延長、または症状の重症度の低減などの臨床転帰の改善)を提供するのに充分な量で組成物を提供する。最適な用量は概して、実験モデルおよび/または臨床試験を使用して決定される。最適な用量は、患者の体重、重量、または血液量に依存する。
【0213】
一部の実施形態では、医薬組成物は、経口、局所(口腔および舌下を含む)、直腸、膣、経皮、非経口、肺内、皮内、くも膜下腔内および硬膜外、ならびに鼻腔内の投与用に製剤化される。非経口投与には、筋肉内投与、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与または皮下投与が含まれる。一部の実施形態では、医薬組成物は、静脈内注射、経口投与、吸入、鼻腔投与、局所投与、または眼投与用に製剤化される。一部の実施形態では、医薬組成物は、経口投与用に製剤化される。一部の実施形態では、医薬組成物は、静脈内注射用に製剤化される。一部の実施形態では、医薬組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、液体、吸入剤、鼻腔スプレー溶液、座薬、懸濁液、ゲル、コロイド、分散液、懸濁液、溶液、エマルション、軟膏、ローション、点眼液、または点耳液として製剤化される。一部の実施形態では、医薬組成物は、錠剤として製剤化される。
【0214】
適切な用量および投薬レジメンは、当業者に公知の従来の範囲で発見される技術によって決定される。概して治療は、本明細書に開示される化合物の最適用量よりも少ない低用量で開始される。その後、当該状況下で最適な効果が得られるまで、投薬量は少しずつ増加される。一部の実施形態では、本方法は、対象の体重1kg当たり、約0.1μg~約50mgの本明細書に記載の少なくとも一つの化合物の投与を含む。70kgの患者については、対象の生理学的反応に応じて、約10μg~約200mgの本明細書に開示される化合物の投薬量が一般的に使用される。
【0215】
ほんの例示としてだが、本明細書に記載の疾患の治療方法に対する本明細書に記載の化合物の用量は、1日当たり、対象の体重1kg当たり、約0.001~約1mgであり、例えば、1日当たり、体重1kg当たり、約0.001mg、約0.002mg、約0.005mg、約0.010mg、約0.015mg、約0.020mg、約0.025mg、約0.050mg、約0.075mg、約0.1mg、約0.15mg、約0.2mg、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、または約1mgなどである。一部の実施形態では、記載の方法に対する本明細書に記載の化合物の用量は、1日当たり、治療される対象の体重1kg当たり、約1~約1000mgであり、例えば、1日当たり、約1mg、約2mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約50mg、約75mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約500mg、約750mg、または約1000mgなどである。
【0216】
治療方法
本明細書に開示される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは立体異性体は、一つ以上の酵素のキナーゼ活性の阻害に有用である。一部の実施形態では、化合物および方法により阻害されるキナーゼは、TYK2である。
【0217】
本明細書において、TYK2の阻害剤であり、ゆえにTYK2またはその変異体の活性に関連する一つ以上の障害の治療に有用である化合物が提供される。
【0218】
本明細書において、疾患または障害を治療するための方法が提供され、当該疾患または障害は、自己免疫性障害、炎症性障害、増殖性障害、内分泌障害、神経学的障害、または移植に関連する障害であり、当該方法は、その必要のある患者に、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体の有効量を含む医薬組成物を投与することを含む。
【0219】
一部の実施形態では、疾患または障害は、自己免疫性障害である。一部の実施形態では、疾患または障害は、1型糖尿病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬、ベーチェット病、POEMS症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、および炎症性腸疾患から選択される。
【0220】
一部の実施形態では、疾患または障害は、炎症性障害である。一部の実施形態では、炎症性障害は、リウマチ性関節炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、肝腫大、クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患である。
【0221】
一部の実施形態では、疾患または障害は、増殖性障害である。一部の実施形態では、増殖性障害は、血液の癌である。一部の実施形態では、増殖性障害は、白血病である。一部の実施形態では、白血病は、T細胞性白血病である。一部の実施形態では、T細胞性白血病は、T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)である。一部の実施形態では、増殖性障害は、真性多血症、骨髄線維症、または本態性血小板血症である。
【0222】
一部の実施形態では、疾患または障害は、内分泌障害である。一部の実施形態では、内分泌障害は、多嚢胞性卵巣症候群、クルゾン症候群、または1型糖尿病である。
【0223】
一部の実施形態では、疾患または障害は、神経学的障害である。一部の実施形態では、神経学的障害は、アルツハイマー病である。
【0224】
一部の実施形態では、増殖性障害は、TYK2における一つ以上の活性化変異と関連している。一部の実施形態では、TYK2における活性化変異は、FERMドメイン、JH2ドメイン、またはキナーゼドメインに対する変異である。一部の実施形態では、TYK2における活性化変異は、G36D、S47N、R425H、V731I、E957D、およびR1027Hから選択される。
【0225】
一部の実施形態では、疾患または障害は、移植に関連する。一部の実施形態では、移植に関連する疾患または障害は、移植拒絶または移植片対宿主病である。
【0226】
一部の実施形態では、疾患または障害は、I型インターフェロン、IL-10、IL-12、またはIL-23のシグナル伝達と関連している。一部の実施形態では、疾患または障害は、I型インターフェロンのシグナル伝達と関連している。一部の実施形態では、疾患または障害は、IL-10のシグナル伝達と関連している。一部の実施形態では、障害は、IL-12のシグナル伝達と関連している。一部の実施形態では、疾患または障害は、IL-23のシグナル伝達と関連している。
【0227】
本明細書において、皮膚の炎症またはアレルギー状態を治療するための方法が提供され、例えば、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんましん、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、尋常性ざ瘡、および皮膚のその他の炎症またはアレルギー状態を治療するための方法が提供される。
【0228】
本明細書において、例えば炎症性の構成要素を有する疾患または状態などの他の疾患または状態を治療する方法が提供され、例えば、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季カタルなどの眼の疾患および状態、アレルギー性鼻炎を含む鼻に影響を与える疾患、および自己免疫性反応が関与する炎症性疾患、または自己免疫性の構成要素もしくは病因を有する炎症性疾患の治療のための方法が提供され、そうした疾患としては、自己免疫性の血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろう、および特発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、リウマチ性関節炎、多発軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブン・ジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、ヒアリン膜症、腎臓病、糸球体疾患、アルコール性肝疾患、多発性硬化症、内分泌性眼症、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎および春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、クリオピリン関連周期性症候群、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型腎症を含むネフローゼ症候群を伴う、および伴わない)、慢性肉芽腫性疾患、子宮内膜症、レプトスピラ腎疾患、緑内障、網膜疾患、老化、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉の衰弱、異化障害、肥満、胎児の成長遅延、高コレステロール血症、心臓病、慢性心不全、中皮腫、無汗性外肺葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵炎、遺伝性周期熱症候群、喘息(アレルギー性および非アレルギー性、軽度、中等度、重度、気管支炎性、および運動誘発性)、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、好酸球増多症、過敏性、アナフィラキシー、副鼻腔炎、眼アレルギー、シリカ誘発性疾患、COPD(損傷、気道炎症、気管支過反応性、リモデリングまたは疾患進行の低下)、肺疾患、嚢胞性線維症、酸誘発性肺損傷、肺高血圧症、多発性ニューロパチー、白内障、全身性硬化症に関連する筋肉の炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アジソン病、扁平苔癬、1型糖尿病、または2型糖尿病、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶反応、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、小腸炎(enteritis)、腸炎(enterocolitis)、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、肝炎、化膿性汗腺炎、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎または外陰部炎が挙げられる。
【0229】
一部の実施形態では、炎症性疾患は、急性および慢性の痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、リウマチ性関節炎、若年性リウマチ性関節炎、全身性若年性特発性関節炎(SJIA)、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、または変形性関節症である。
【0230】
一部の実施形態では、炎症性疾患は、Th1またはTh17介在性の疾患である。一部の実施形態では、Th17介在性疾患は、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、および炎症性腸疾患(クローン病または潰瘍性大腸炎を含む)から選択される。
【0231】
一部の実施形態では、炎症性疾患は、シェーグレン症候群、アレルギー性障害、変形性関節症、例えば眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、春季カタルなどの目の状態、または例えばアレルギー性鼻炎などの鼻に影響を及ぼす疾患などである。
【0232】
併用治療
特定の例では、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは立体異性体は、第二の治療剤と併用されて投与される。
【0233】
一部の実施形態では、患者に経験される利益は、本明細書に記載される化合物のうちの一つと、治療的利益も有する第二の治療剤(治療レジメンも含む)を投与することにより増加する。
【0234】
一つの特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは立体異性体は、第二の治療剤と共投与され、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、もしくは立体異性体と第二の治療剤は、治療される疾患、障害または状態の異なる態様を調節し、その結果、いずれか治療剤単独の投与よりも高い全体的利益を提供する。
【0235】
いずれの例でも、治療される疾患、障害、または状態にかかわらず、患者により経験される全体的な利益は、二つの治療剤の単純な加算であるか、または患者は相乗的な利益を経験する。
【0236】
特定の実施形態では、本明細書に開示される化合物が第二の治療剤と併用されて投与される場合に、医薬組成物の製剤化において、および/または治療レジメンにおいて、異なる治療有効投与量の本明細書に開示される化合物が利用される。併用治療レジメンにおける使用のための薬剤および他の剤の治療有効投与量は、活性自体について上記に記載されるものと類似した手段によって任意選択的に決定される。さらに本明細書に記載される予防/治療の方法は、メトロノームのような投与の使用を包含する。すなわち、毒性のある副作用を最小化するために、低用量をより頻繁に提供する。一部の実施形態では、併用治療レジメンは、本明細書に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体の投与が、本明細書に記載の第二の剤を用いた治療の前、間、または後に開始され、当該第二の剤を用いた治療の間、または当該第二の剤を用いた治療の終了後の任意のときまで継続する、治療レジメンを包含する。また、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体と、併用されて使用される第二の剤が、治療期間中、同時に、または異なる時間に、および/または減少もしくは増加する間隔で投与される治療を含む。併用治療は、患者の臨床管理を支援するために、様々な時点で開始および停止する周期的な治療をさらに含む。
【0237】
軽減が求められる状態を治療、予防、または改善するための投与レジメンは、様々な要因(例えば、対象が罹患する疾患、障害または状態;対象の年齢、体重、性別、食事、および医学的状態)に従って調節されることが理解される。したがって一部の例では、実際に用いられる投与レジメンは変化し、一部の実施形態では、本明細書に記載される投与レジメンから逸脱する。
【0238】
本明細書に記載される併用治療について、共投与される化合物の投与量は、採用される共薬剤のタイプ、採用される具体的な薬剤、治療される疾患または状態などに応じて変化する。追加的な実施形態では、第二の治療剤と共投与される場合、本明細書に提供される化合物は、当該第二の治療剤と同時に、または連続のいずれかで投与される。
【0239】
併用治療では、複数の治療剤(その一つは本明細書に記載される化合物のうちの一つである)は、任意の順序で、または同時に投与される。投与が同時である場合、当該複数の治療薬は、例として、単一の統一形態で、または複数の形態で提供される(例えば、単一の丸薬として、または二つの別個の丸薬として)。
【0240】
本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体、ならびに併用治療は、疾患または状態の発生の前、間、または後に投与され、化合物を含有する組成物を投与するタイミングは変化する。したがって一つの実施形態では、本明細書に記載の化合物は、予防として使用され、疾患または状態の発生を防止するために、疾患または状態が発展する傾向を有する対象に連続的に投与される。別の実施形態では、化合物および組成物は、症状の発症の間、または症状の発生後、可能な限りすぐに対象に投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、疾患または状態の発生が検出されるか、または疑われた後、可能な限りすぐに、および疾患の治療に必要な期間、投与される。一部の実施形態では、治療に必要な期間は変化し、治療期間は、各対象の具体的なニーズに合うように調整される。例えば、特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物または当該化合物を含有する製剤は、少なくとも2週間、約1か月~約5年間、投与される。
【0241】
一部の実施形態では、本明細書に記載される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物もしくは立体異性体は、アジュバントと併用されて投与される。一つの実施形態では、本明細書に記載の化合物のうちの一つの治療有効性は、アジュバントの投与により強化される(すなわち、アジュバント自体は最小限の治療的利益であるが、別の治療剤との組み合わせで、患者への全体的な治療的利益が強化される)。
【実施例
【0242】
実施例1:化合物例1の合成に関する全般的手順
【化26】
【0243】
工程1:例1b
例1a(11.0g、63.74mmol)のメタノール(200mL)溶液に、NaOMe(6.88g、127.48mmol)を加えた。反応混合物を、70℃で、6時間攪拌した。混合物をHO(1L)でクエンチし、ピンク色の沈殿物を形成した。固体をろ過により回収し、真空乾燥して、例1b(9.0g、収率84.0%)をピンク色の固体として得た。LCMS[M+1]=169.1.
【0244】
工程2:例1c
例1b(5.0g、29.76mmol)のCCl(100mL)中の混合物に、NBS(6.36g、35.71mmol)およびAIBN(0.98g、5.95mmol)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で、16時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例1c(2.8g、収率38.2%)を黄色固体として得た。
LCMS[M+1]=247.1.
【0245】
工程3:例1d
tert-ブチル(2-ヒドロキシエチル)カルバメート(1.29g、8.02mmol)のTHF(30mL)溶液に、NaH(320mg、8.02mmol)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で30分間攪拌し、次いでTHF中の例1c(1.8g、7.29mmol)を滴加した。反応混合物を室温で、4時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例1d(600mg、収率25.2%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1-100]=328.2.
【0246】
工程4:例1e
例1d(600mg、3.3mmol)のDCM(5mL)溶液に、TFA(1mL)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物である例1e(710mg、113.8%、未精製)を黄色油状物として得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS[M+1]=228.2.
【0247】
工程5:例1h
例1f(2.0g、7.69mmol)のEtOH(40mL)溶液に、CHNH(7.7mL、MeOH中の2M、15.38mmol)およびKCO(2.12g、15.38mmol)を加えた。反応混合物を室温で、4時間攪拌した。混合物をHO(200mL)中に注いで、白色の沈殿物を形成した。固体をろ過により回収して、真空乾燥して、生成物である例1h(1.85g、収率94.4%)を白色個体として得た。LCMS[M+1]=255.2.
【0248】
工程6:例1i
例1h(1.85g、7.26mmol)のジオキサン(40mL)溶液に、BocO(1.9g、8.72mmol)、TEA(1.09g、10.89mmol)およびDMAP(44mg、0.36mmol)を加えた。反応混合物を室温で、4時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例1i(2.3g、収率89.3%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=355.2.
【0249】
工程7:例1j
トルエン(10mL)中の例1i(800mg、2.25mmol)の混合物に、TBTO(2.96g、4.51mmol)を加えた。反応混合物を、N保護下、120℃で、24時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例1j(620mg、収率84.3%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=327.2.
【0250】
工程8:例1l
例1j(500mg、1.53mmol)のDCM(10mL)溶液に、SOCl(728mg、6.12mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をDCMで希釈し、これを、例1e(565mg、1.53mmol)およびTEA(773mg、7.65mmol)のDCM(10mL)溶液に0℃で滴加した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した後、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例1l(180mg、収率22.0%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=536.3.
【0251】
工程9:例1m
例1l(160mg、0.299mmol)のMeOH(30mL)中の混合物に、N保護下で、Pd/C(16mg)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hでパージし、それをHバルーン下で室温で30分間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例1m(82mg、収率54.2%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=506.2.
【0252】
工程10:例1n
例1m(80mg、0.16mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)溶液に、CsCO(103mg、0.32mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(3rd-t-Bu-Xphos-Pd)(14mg、0.016mmol)を加えた。反応混合物を、N下、90℃で、16時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例1n(50mg、収率67.4%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=470.2。
【0253】
工程11:例1
例1n(50mg、0.11mmol)のDCM(2mL)溶液に、TFA(0.5mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例51(17.0mg、収率43.2%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=370.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.14(s,1H),8.57(d,1H),8.14(s,1H),8.06(brs,1H),7.93(d,1H),7.75(d,1H),5.95(s,1H),4.53(s,2H),3.97(s,3H),3.59(t,2H),3.36-3.32(m,2H),2.92(d,3H).
実施例2:化合物例2の合成に関する全般的手順
【化27】
【0254】
工程1:例2b
例2a(10.0g、59.8mmol、1.0当量)のCCl(200mL)溶液に、NBS(10.8g、60.4mmol、1.01当量)およびAIBN(1.96g、12.0mmol、0.20当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、18時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例2b(7.2g、収率49%)を黄色固体として得た。
LCMS[M+1]=245.2.
【0255】
工程2:例2d
例2b(1.0g、4.06mmol、1.0当量)および例2c(720mg、4.47mmol、1.1当量)のDMF(20mL)溶液に、NaH(244mg、鉱油中60%、6.1mmol、1.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。反応混合物を、室温で4時間攪拌し、次いでNHClの飽和水溶液(40mL)中に注いで、これをEtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例2d(1.2g、収率90%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=327.2.
【0256】
工程3:例2e
例2d(800mg、2.5mmol、1.0当量)のDCM(8mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応溶液を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮して、生成物である例2e(660mg、収率83%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=227.2
【0257】
工程4:例2g
例2f(1.0g、2.8mmol、1.0当量、例1iより)のトルエン(15mL)溶液に、TBTO(3.3g、5.6mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を、N下で、24時間、還流で攪拌した。濃縮後、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例2g(800mg、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=327.2.
【0258】
工程5:例2h
例2g(452mg、1.7mmol、0.8当量)のDCM(10mL)溶液に、SOCl(1.04g、8.8mmol、4.0当量)およびDMF(0.2mL)を加え、反応混合物を室温で0.5時間攪拌した。反応が完了した後、それを真空中で濃縮して粗生成物を得て、これをDCMで希釈し、次いで0℃で例2e(700mg、2.2mmol、1.0当量)およびTEA(1.1g、11.0mmol、5.0当量)のDCM(10mL)溶液に滴加した。得られた混合物を室温で0.5時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例2h(300mg、収率3%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=535.3.
【0259】
工程6:例2i
例2h(170mg、0.30mmol、1.0当量)のMeOH(30mL)溶液に、Pd/C(17mg)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hでパージし、それをHバルーン下で室温で0.5時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例2i(107mg、収率71%)を黄色油状物として得た。
LCMS[M+1]=505.2.
【0260】
工程7:例2j
例2i(100mg、0.20mmol、1.0当量)のジオキサン(5mL)溶液に、CsCO(130.4mg、0.40mmol、2.0当量)および第3t-Bu-Xphos-Pd(17.8mg、0.02mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で2時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮して、残渣を分取TLCにより精製して、例2j(50mg、収率53%)を黄色固体として得た。
LCMS[M+1]=469.3。
【0261】
工程8:例2
例2j(50mg、0.10mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、THF中4M)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例2(17.0mg、収率46%)を淡黄色固体として得た。LCMS[M+1=369.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.91(s,1H),8.32(d,1H),8.22(brs,1H),8.12(s,1H),7.82(q,1H),7.00(d,1H),6.92(dd,1H),5.95(s,1H),4.50(s,2H),3.88(s,3H),3.57(t,2H),3.44-3.32(m,2H),2.92(d,3H).
実施例3:化合物例3の合成に関する全般的手順
【化28】
【0262】
工程1:例3c
例3a(2.0g、11.69mmol、1.0当量)および例3b(2.45g、14.03mmol、1.2当量)の乾燥THF(20mL)溶液に、PPh(3.69g、14.03mmol、1.2当量)およびDBAD(3.22g、14.03mmol、1.2当量)を、N下で0℃で加え、これを室温で2時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例3c(2.5g、収率64.9%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=327.3
【0263】
工程2:例3d
例3c(1.0g、3.06mmol、1.0当量)のMeOH(10mL)溶液に、N保護下で10%のPd/C(100mg)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hで3回パージした。混合物をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。懸濁液をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをMeOHで洗浄した。一つに合わせたろ液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例3d(900mg、収率99.1%)を無色油状物として得た。LCMS[M+1]=297.3
【0264】
工程3:例3f
例3d(100mg、0.28mmol、1.0当量)、例3e(108.7mg、0.40mmol、1.5当量、例1iより)、およびCsCO(183.6mg、0.56mmol、2.0当量)のジオキサン(5mL)中の混合物に、Pd(OAc)(6.4mg、0.028mmol、0.1当量)、BINAP(35.1mg、0.056mmol、0.2当量)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、90℃で18時間攪拌した。反応物を、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例3f(130mg、収率75.9%)を淡褐色固体として得た。LCMS[M+1]=615.4
【0265】
工程4:例3g
EtOH(30mL)およびHO(10mL)中の例3f(130mg、1.78mmol、1.0当量)の溶液に、NaOH(12.7mg、1.5mmol、1.0当量)を0℃で加えた。混合物を、80℃で16時間攪拌した。溶媒を除去して、粗生成物である例3g(160mg、定量)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=587.4
【0266】
工程5:例3h
例3g(160mg、0.27mmol、1.0当量)のMeOH(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1.0mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(30mL)で処理して、粗生成物である例3h(150mg、定量)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=387.4.
【0267】
工程6:例3
例3h(未精製、135mg、0.30mmol、1.0当量)、DIEA(196.7mg、1.52mmol、5.0当量)のDMF(10mL)溶液に、HATU(138.6mg、0.37mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。EtOAc(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥して濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、所望の生成物である例3(3.3mg、収率3.1%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=369.1.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.87(s,1H),8.44(s,1H),8.25-8.11(m,2H),7.88(s,1H),6.98(s,1H),6.51(s,1H),6.07(s,1H),4.32-4.21(m,2H),3.84(s,3H),3.22-3.15(m,2H),2.92(s,3H),2.02-1.81(m,2H).
実施例4:化合物例4の合成に関する全般的手順
【化29】
【0268】
工程1:例4c
例4a(1g、5.92mmol)のTHF(10mL)溶液に、例4b(1.04g、5.92mmol)およびPPh(1.86g、7.1mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、DIAD(1.4g、7.1mmol)を滴加した。得られた混合物をN下、室温で1時間攪拌した。反応混合物を、EtOAc(50mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、例4c(3g、未精製)を黄色油状物として得た。
LCMS[M+1-100]=227.1
【0269】
工程2:例4d
例4c(未精製、3g、9.2mmol)のDCM(20mL)溶液に、TFA(10mL)を加えた。混合物を室温で、2時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を、DCM(50mL×2)およびHOで抽出した。水層を、NaHCOでアルカリ化し、DCM(50mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、例4d(700mg、収率34%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=227.1.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.39(d,1H),7.10(dd,1H),7.01(d,1H),4.04(t,2H),3.90(s,3H),2.91(t,2H),1.92(p,2H).
【0270】
工程3:例4f
例4e(10g、77.5mmol)のMeOH(100mL)溶液に、0℃で、NaHCO(13g、155.0mmol)を加えた。次いで、Br(18.6g、116.3mmol)を滴加し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒体積の半分を減圧下で除去した。残りを氷水に注いだ。形成した固体を回収し、乾燥させて、例4f(14.5g、収率90%)を赤色固体として得た。LCMS[M+1]=209.9.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ7.98(s,1H),6.96(s,2H).
【0271】
工程4:例4h
例4f(14.5g、69.7mmol)のEtOH(100mL)溶液に、例4g(16.7g、111.5mmol)を加えた。混合物をN下、80℃で一晩攪拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、例4h(7g、収率39%)(臭素化36%および塩素化64%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=260.0/306.0。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.37(d,1H),7.57(s,0.36 H),7.38(s,0.64H),4.46(q,2H),1.43(t,3H)。
【0272】
工程5:例4j
例4h(640mg、2.46mmol)のジオキサン(6mL)溶液に、例4i(409mg、2.71mmol)およびTEA(497mg、4.92mmol)を加えた。混合物を、N下、90℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、スラッジを得て、これをHO(5mL)で粉砕して、固体にし、これをろ過して、HOで洗浄し、次いでDCM(20mL)で回収した。溶液をNaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して、例4j(880mg、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=375.1.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.10(s,1H),7.15(d,2H),6.85(d,2H),6.10(s,1H),5.48(s,2H),4.43(q,2H),3.78(s,3H),3.16(s,3H),1.41(t,3H).
【0273】
工程6:例4k
例4j(680mg、1.81mmol)のTHF/MeOH/HO(9mL/9mL/6mL)溶液に、LiOH.HO(305mg、7.25mmol)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌させた。THF/MeOHを真空中で除去し、得られた溶液を、1M HClを用いてpH=4に調整した。混合物を、DCM(30mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、例4k(760mg、収率93%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=347.1。
【0274】
工程7:例4l
例4k(660mg、1.9mmol)のDMF(6mL)溶液に、例4d(430mg、1.9mmol)、TEA(576mg、5.7mmol)およびHATU(867mg、2.28mmol)を加えた。混合物をN下、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、EtOAc(30mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、例4l(960mg、収率87%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=555.2。
【0275】
工程8:例4m
例4l(30mg、0.054mmol)のTHF/HOAc(0.5mL/0.05mL)溶液に、Zn(35mg、0.54mmol)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌させた。反応混合物を、NaHCO水溶液でアルカリ化し、DCM(10mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、例4m(30mg、未精製)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=525.2。
【0276】
工程9:例4n
例4m(30mg、0.06mmol)のジオキサン(2mL)溶液に、CsCO(37mg、0.11mmol)および第3-tBu-Xphos-Pd(5mg、0.006mmol)を加えた。混合物を、N下、90℃で2時間攪拌した。反応混合物を、DCM(10mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、例4n(40mg、未精製)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=489.2。
【0277】
工程10:例4
例4n(未精製、0.06mmol)のDCM(1mL)溶液に、HCl/EtOAc(0.3mL)を加えた。混合物を室温で、2時間攪拌した。混合物をろ過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、例4(5.1mg、収率23%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=369.1.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.82(s,1H),8.10-8.07(m,2H),7.00(s,1H),6.87(d,1H),6.65(s,1H),6.57(dd,1H),5.66(s,1H),4.33(t,2H),3.91(s,3H),3.50-3.44(m,2H),3.06(d,3H),2.12-2.03(m,2H).
実施例5:
【化30】
【0278】
工程1:例5b
例5a(10.0g、56.8mmol、1.0当量)のMeOH(50mL)溶液に、0℃で、NaOMe(4.6g、85.2mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物を50℃で2時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5a(1.5g、収率14.1%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=189.1。
【0279】
工程2:例5c
例5b(1.5g、13.58mmol、1.0当量)のHBr/AcOH(20mL)溶液を、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、HO(20mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液でpH約8に塩基性化した。この水溶液をEtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5c(1.0g、収率57.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=219.1。
【0280】
工程3:例5e
例5c(900mg、4.13mmol、1.0当量)および例5d(867mg、4.95mmol、1.2当量)の乾燥DCM(20mL)溶液に、PPh(1.3g、4.95mmol、1.2当量)、その後にDBAD(1.13g、4.95mmol、1.2当量)を、N下で0℃で加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例5e(950mg、収率61.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=376.2。
【0281】
工程4:例5f
例5e(950mg、2.54mmol、1.0当量)のMeOH(20mL)溶液に、NaOMe(412mg、7.62mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を、65℃で、2時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例5f(700mg、収率84.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=328.3。
【0282】
工程5:例5g
例5f(650mg、1.98mmol、1.0当量)のMeOH(20mL)溶液に、N保護下、10%のPd/C(60mg)を加えた。混合物をHで3回脱気し、Hバルーン下で1時間、室温で攪拌した。固体をろ過した。ろ液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例5g(550mg、収率93.2%)を無色油状物として得た。LCMS[M+1]=298.3。
【0283】
工程6:例5i
MeOH(30mL)中の例5f(5.0g、38.75mmol、1.0当量)およびNaHCO(9.76g、116.2mmol、3.0当量)の混合物に、Br(7.4g、46.51mmol、1.2当量)を0℃で滴加した。添加後、それを室温まで温め、16時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5i(3.5g、収率43.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=208.1。
【0284】
工程7:例5k
例5i(3.5g、16.9mmol、1.0当量)のEtOH(50mL)溶液に、例5j(5.07g、33.8mmol、2.0当量)を加え、これを80℃で16時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5k(1.2g、収率34.2%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=260.1。
【0285】
工程8:例5l
THF(20mL)中の例5k(1.2g、4.61mmol、1.0当量)およびKCO(1.08g、13.8mmol、3.0当量)の混合物に、メタンアミン塩酸塩(467mg、6.91mmol、1.5当量)を加え、これを室温で2時間攪拌した。反応混合物は、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5l(1.05g、収率87.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=255.2。
【0286】
工程9:例5m
例5l(1.05g、3.92mmol、1.0当量)、EtN(1.19g、11.76mmol、3.0当量)およびDMAP(47.5mg、0.39mmol、0.1当量)のDCM(15mL)溶液に、BocO(1.27g、5.88mmol、1.5当量)を0℃で加え、これを室温で1時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5m(1.1g、収率75.3%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=355.2。
【0287】
工程10:例5n
例5m(350mg、0.99mmol、1.0当量)、例5g(352mg、1.18mmol、1.2当量)、およびCsCO(643mg、20.0mmol、2.0当量)のジオキサン(10mL)中の混合物に、Pd(OAc)(22mg、0.099mmol、0.1当量)およびBINAP(134mg、0.198mmol、0.2当量)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、次いで16時間で90℃に加熱した。反応物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例5n(290mg、収率47.7%)を淡褐色固体として得た。LCMS[M+1]=616.4。
【0288】
工程11:例5o
例5n(280mg、0.46mmol、1.0当量)のEtOH(2.5mL)とHO(0.8mL)の溶液中に、0℃でNaOH(36.5mg、0.91mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80℃に加熱し、16時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、粗生成物である例5o(360mg、未精製、定量)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=588.4。
【0289】
工程12:例5p
例5o(350mg、0.596mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1.0mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で1時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮し、EtOAc(30mL)で処理して、粗生成物である例5p(160mg、収率58.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=388.4。
【0290】
工程13:例5
例5p(160mg、0.35mmol、1.0当量)およびDIEA(135mg、1.04mmol、3.0当量)のDMF(5mL)溶液に、HATU(199mg、0.52mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物にEtOAc(10mL)を加えて、ブライン(10mL×2)で洗浄した。有機層を、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、所望の生成物である例5(4.3mg、収率3.3%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=370.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.71(s,1H),8.63(d,1H),8.60-8.57(m,1H),7.83(s,1H),7.58-7.55(m,1H),7.43(d,1H),6.33(s,1H),4.33-4.29(m,2H),3.94(s,3H),3.27-3.26(m,2H),2.88(d,3H),1.95-1.86(m,2H).
実施例6:
【化31】
【0291】
工程1:例6f
例6i(2.0g、5.6mmol、1.0当量)のトルエン(20mL)溶液に、TBTO(6.7g、11.2mmol、2.0当量)を加えた。混合物を、110℃に加熱し、16時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例6f(1.7g、収率88.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]
=327.2。
【0292】
工程2:例6c
例6b(1.18g、7.34mmol、1.2当量)のDMF(10mL)溶液に、NaH(539mg、鉱油中60%、13.5mmol、2.2当量)を0℃で数回に分けて加えた。0.5時間攪拌した後、例6a(1.5g、6.12mmol、1.0当量)のDMF(20mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し(50mL×3)、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例6c(1.1g、収率55.2%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]
=327.3。
【0293】
工程3:例6d
例6c(500mg、1.53mmol、1.0当量)をMeOH(10mL)に溶解させて、N保護下で、5%のPd/C(100mg)を加えた。系を真空にし、次いで水素で再充填した。混合溶液をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮して、無色油状物として所望の生成物である例6d(450mg、収率99.3%)を得た。LCMS[M+1]=297.3。
【0294】
工程4:例6e
例6d(450mg、1.52mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、4M)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例6e(300mg、収率85.2%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=197.3。
【0295】
工程5:例6g
例6f(320mg、0.98mmol、1.0当量)のDCM(15mL)溶液に、DIEA(760mg、5.88mmol、6.0当量)およびHATU(448mg、1.17mmol、1.2当量)を加えた。0.5時間攪拌した後、例6e(316mg、1.17mmol、1.2当量)を加えた。反応溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例6g(220mg、収率44.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=505.4。
【0296】
工程6:例6h
例6g(170mg、0.33mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(219mg、0.67mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos Pd(30mg、0.033mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で2時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例6h(110mg、収率69.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=469.4。
【0297】
工程7:例6
例6h(110mg、0.17mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。溶液を室温で0.5時間攪拌し、次いで濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解させ、NaCO(水溶液)を加えてpH約8に塩基性化した。混合物を濃縮し、残渣を、分取TLCにより精製して、所望の生成物である例6(55mg、収率63.6%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=369.4。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.76(brs,1H),8.42(s,1H),8.07(d,1H),7.81(s,1H),7.45-7.37(m,1H),7.01(d,1H),6.90(dd,1H),6.22(s,1H),4.50(s,2H),3.88(s,3H),3.57-3.54(m,2H),3.45-3.37(m,2H),2.89(d,3H).
実施例7:
【化32】
【0298】
工程1:例7b
例7a(21.0g、0.126mol)のCCl(400mL)中の混合物に、NBS(23.5g、0.132mol)およびAIBN(4.1g、0.025mol)を加えた。反応混合物を、80℃で、16時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例7b(18.5g、収率59.8%)を黄色固体として得た。
【0299】
工程2:例7d
例7c(2.13g、12.2mmol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(0.81g、鉱油中60%、20.3mmol)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で10分間攪拌し、次いでTHF中の例7b(2.0g、8.1mmol)を滴加した。反応混合物を室温で、3時間攪拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例7d(1.1g、収率39.8)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1-100]=241.2.
【0300】
工程3:例7e
例7d(1.0g、2.94mmol)のMeOH(50mL)溶液に、N保護下で、5%のPd/C(100mg)を加えた。懸濁液を真空下で脱気し、Hで3回パージした。混合物をHバルーン下、室温で2時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮して生成物である例7e(900mg、収率98.8%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+Na]=333.4.
【0301】
工程4:例7f
例7e(500mg、1.6mmol)のDCM(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M、8.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で、1時間攪拌した。混合物を濃縮して、生成物である例7f(480mg、未精製、定量)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=211.2.
【0302】
工程5:例7h
例7g(324mg、0.99mmol、例6fより)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(1.0g、7.95mmol)およびHATU(415mg、1.1mmol)を加えた。10分間攪拌した後、例7f(450mg、2.14mmol)を混合物に加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を除去し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例7h(200mg、収率24.3%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.2.
【0303】
工程6:例7i
例7h(200mg、0.39mmol)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(251mg、0.77mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(34mg、0.04mmol)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、3時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例7i(105mg、収率56.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.2.
【0304】
工程7:例7
例7i(100mg、0.2mmol)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1.0mL、ジオキサン中4M、4.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、NaHCOでpH約8まで塩基性化した。混合物にDCM(100mL)を加えた。混合物を、シリカゲルカラムを通してろ過した。ろ液を濃縮して、所望の生成物である例7(38.0mg、収率47.9%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.78(d,1H),8.44(s,1H),8.15(d,1H),7.81(s,1H),7.41(d,1H),7.02(d,1H),6.89(dd,1H),6.22(s,1H),4.65(d,1H),4.38(d,1H),4.05-3.94(m,1H),3.89(s,3H),3.48(dd,1H),3.29-3.22(m,1H),2.88(d,3H),1.14(d,3H).
実施例8:
【化33】
【0305】
工程1:例8c
例8b(2.13g、12.20mmol、1.5当量)のTHF(50mL)溶液に、NaH(813mg、鉱油中60%、20.33mmol、2.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。30分間攪拌した後、上記の溶液に、例8a(2.0g、8.13mmol、1.0当量)のTHF(10mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例8c(980mg、収率35.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=341.3.
【0306】
工程2:例8d
例8c(980mg、2.88mmol、1.0当量)をMeOH(20mL)に溶解させて、N保護下で、5%のPd/C(500mg)を加えた。懸濁液を真空にし、次いで水素で3回再充填した。混合物をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮して所望の生成物である例8d(935mg、未精製、定量)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=311.4.
工程3:例8e
例8d(835mg、2.69mmol、1.0当量)のDCM(12mL)溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶媒を真空下で濃縮して、粗生成物である例8e(980mg、未精製、定量)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=211.3
【0307】
工程4:例8g
例8f(300mg、0.92mmol、1.0当量、例6fより)のDCM(10mL)溶液に、DIEA(947mg、7.34mmol、8.0当量)およびHATU(383mg、1.01mmol、1.1当量)を加えた。30分間攪拌した後、例8e(340mg、1.38mmol、1.5当量)を溶液に加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例8g(160mg、収率33.6%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=519.3.
【0308】
工程5:例8h
例8g(150mg、0.29mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(188mg、0.58mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(27mg、0.029mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で2時間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例8h(90mg、収率64.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.4.
【0309】
工程6:例8
例8h(80mg、0.17mmol、1.0当量)のDCM(3mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応物を室温で30分間攪拌し、次いで濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解し、NaCO(過剰)を加え、室温で10分間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例8(40.0mg、収率63.1%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.73(s,1H),8.42(s,1H),8.10(d,1H),7.81(s,1H),7.40(d,1H),7.00(d,1H),6.92(dd,1H),6.21(s,1H),4.64(d,1H),4.42(d,1H),3.88(s,3H),3.65-3.49(m,1H),3.42-3.35(m,1H),3.27-3.14(m,1H),2.89(d,3H),1.20(d,3H).
実施例9:
【化34】
【0310】
工程1:例9b
例9a(10.0g、50.8mmol、1.0当量)の乾燥THF(100mL)溶液に、BH.MeS(6.1mL、DMS中10M、61.0mmol、1.2当量)を室温で滴加した。溶液を、70℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後、3MのHCl水溶液を、発泡がもはや観察されなくなるまで反応溶液中に滴加した。得られた混合物を、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層を、飽和NaCO水溶液で洗浄し、続いてブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮して、生成物である例9b(8.7g、収率94%)を灰白色固体として得た。LCMS[M-18+1]=166.2
【0311】
工程2:例9c
例9b(2.6g、14.2mmol、1.0当量)の乾燥DCM(60mL)溶液に、PBr(7.7g、28.4mmol、2.0当量)を滴加し、これを室温で2時間攪拌した。反応物をDCM(100mL)で希釈し、この溶液に、NaCO水溶液を中性pHが得られるまで加えた。得られた混合物を、DCM(100mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮して、生成物である例9c(3.3g、収率95%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=246.1.
【0312】
工程3:例9e
例9d(1.47g、9.15mmol、1.5当量)の乾燥THF(10mL)溶液に、NaH(610mg、鉱油中60%、15.25mmol、2.5当量)を0℃で数回に分けて加え、これを30分間攪拌した。次いで例9c(1.50g、6.1mmol、1.0当量)のTHF(5mL)溶液を滴加した。混合物を、室温で1時間攪拌し、次いで水(15mL)でクエンチして、EtOAc(30mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例9e(1.1g、収率55%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=327.3.
【0313】
工程4:例9f
例9e(1.1g、3.4mmol、1.0当量)のMeOH(25mL)溶液に、5%のPd/C(200mg)をN保護下で加え、懸濁液を真空下で脱気し、Hで3回パージした。混合物をHバルーン下、室温で2時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮して、所望の生成物である例9f(950mg、収率94%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=297.3.
【0314】
工程5:例9g
例9f(400mg、1.35mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(ジオキサン中4M、2mL)を加えた。溶液を、室温で2時間攪拌し、次いで濃縮して、生成物(650mg、未精製、定量)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=197.3
工程6:例9i
例9h(250mg、0.77mmol、1.0当量、例6fより)およびDIEA(695.3mg、5.39mmol、7.0当量)の溶液に、HATU(352mg、0.92mmol、1.2当量)を加え、それを室温で10分間攪拌した。次いで、例9g(452mg、2.31mmol、3.0当量)を加えた。混合物を、室温で2時間攪拌し、溶媒を除去した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例9i(280mg、収率72%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=505.3.
【0315】
工程7:例9j
例9i(100mg、0.20mmol、1.0当量)のジオキサン(5mL)溶液に、CsCO(130mg、0.40mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(17.4mg、0.02mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、110℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例9j(30mg、収率32%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=469.2.
【0316】
工程8:例9
例9j(20mg、0.043mmol、1.0当量)のDCM(6mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で1時間攪拌し、次いで濃縮した。残渣を、MeOH(5mL)で希釈し、KCO(過剰)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮して、残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例9(10.5mg、収率66%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=369.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.88(s,1H),7.78(s,1H),7.58(s,1H),7.48(d,1H),7.26(t,1H),7.16(d,1H),7.03(d,1H),6.08(s,1H),4.87(s,2H),3.80(s,5H),3.63 -3.53(m,2H),2.92(d,3H).
実施例10:
【化35】
【0317】
工程1:例10c
例10b(1.85g、10.6mmol)のTHF(20mL)溶液に、NaH(718mg、鉱油中60%、17.9mmol)を0℃で数回に分けて加えた。0.5時間攪拌した後、例10a(2.0g、8.16mmol、例7bから)のTHF(10mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し(50mL×3)、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例10c(2.5g、収率89.9%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=341.3.
【0318】
工程2:例10d
例10c(2.5g、7.35mmol)をMeOH(30mL)に溶解し、5%のPd/C(250mg)を、N保護下で加えた。系を真空にし、次いで水素で3回再充填した。混合溶液をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮して、所望の生成物である例10d(1.5g、収率65.8%)を無色油状物として得た。LCMS[M+1]=311.3.
工程3:例10e
例10d(1.0g、3.22mmol)のDCM(15mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M、8mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例10e(700mg、収率79.3%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=211.2.
【0319】
工程4:例10g
例10f(519mg、1.84mmol、例6fより)のDCM(10mL)溶液に、DIEA(950mg、7.38mmol)およびHATU(559mg、1.47mmol)を加えた。0.5時間攪拌した後、例10e(400mg、1.23mmol)を加えた。反応溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例10g(210mg、収率32.9%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.3.
【0320】
工程5:例10h
例10g(195mg、0.38mmol)のジオキサン(30mL)溶液に、CsCO(245mg、0.75mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(33mg、0.04mmol)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、5時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例10h(95mg、収率52.3%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.2.
【0321】
工程6:例10
例10h(95mg、0.2mmol)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M、4mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、NaHCOで塩基性化した(pH=8)。DCM(100mL)を混合物に加え、固体をろ過した。ろ液を濃縮して、所望の生成物である例10(50.0mg、収率66.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.76(d,1H),8.45(s,1H),8.15(d,1H),7.82(s,1H),7.41(d,1H),7.01(d,1H),6.88(dd,1H),6.23(s,1H),4.62(d,1H),4.35(d,1H),4.05-3.93(m,1H),3.89(s,3H),3.54-3.46(m,1H),3.25(t,1H),2.88(d,3H),1.12(d,3H).
実施例11:
【化36】
【0322】
工程1:例11c
例11b(2.63g、15mmol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(1.0g、鉱油中60%、25mmol)を0℃で数回に分けて加えた。10分間攪拌した後、例11a(2.46g、10mmol、例7bより)のTHF(10mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で、3時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(20mL)でクエンチし、EtOAc(50mL)で抽出し、NaSO上で乾燥して、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例11c(2.6g、収率76.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=341.3.
【0323】
工程2:例11d
例11c(1.5g、4.4mmol)をMeOH(30mL)に溶解し、次いで5%のPd/C(150mg)を、N保護下で加えた。系を真空にし、次いで水素で3回再充填した。混合溶液をHバルーン下、室温で2時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮して、所望の生成物である例11d(1.35g、収率98.7%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=311.3.
【0324】
工程3:例11e
例11d(600mg、1.9mmol)のDCM(6mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M、8mmol)を加えた。反応混合物を室温で、3時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例11e(580mg、未精製、定量)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=211.2.
【0325】
工程4:例11g
例11f(418mg、1.3mmol、例6fより)のDCM(30mL)溶液に、DIEA(1.3g、10.3mmol)およびHATU(730mg、1.9mmol)を加えた。0.5時間攪拌した後、例11e(580mg、2.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例11g(240mg、収率36.1%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.3.
【0326】
工程5:例
例11g(240mg、0.46mmol)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(302mg、0.92mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(41mg、0.05mmol)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、5時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例11h(140mg、収率62.7%)を黄色固体として得た。
LCMS[M+1]=483.2.
【0327】
工程6:例11:
例11h(140mg、0.29mmol)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M、4mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、NaHCOで塩基性化した(pH=8)。混合物にDCM(100mL)を加えた。固体をろ過し、ろ液を濃縮して、所望の生成物である例11(70.0mg、収率66.4%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.76(d,1H),8.45(s,1H),8.15(d,1H),7.82(s,1H),7.43(d,1H),7.01(d,1H),6.89(dd,1H),6.23(s,1H),4.64(d,1H),4.37(d,1H),4.05-3.92(m,1H),3.89(s,3H),3.46(dd,1H),3.25(t,1H),2.89(d,3H),1.13(d,3H).
実施例12:
【化37】
【0328】
工程1:例12b
例12a(30.0g、179mmol)のCCl(150mL)溶液に、BPO(4.4g、17.9mmol)、NBS(38.15g、216mmol)を加え、これを80℃で一晩攪拌した。冷却後、次いで混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、例12b(37.0g、収率84.4%)を黄色固体として得、これを精製することなく次の工程に使用した。LCMS[M+1]=246.0.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.87(d,1H),7.57(dd,1H),7.07(d,1H),4.46(s,2H),3.96(d,3H).
【0329】
工程2:例12d
例12b(2.46g、10.0mmol)のTHF(20mL)溶液に、NaH(400mg、鉱油中60%、10.0mmol)を0℃で加え、これを0.5時間攪拌した。次いで、例12c(1.75g、10.0mmol)を加え、得られた混合物を、室温で6時間攪拌した。混合物を、NHCl水溶液によりクエンチし、EtOAcにより抽出し、NaSO上で乾燥して、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例12d(3.3g、収率96.8%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=241.1.
【0330】
工程3:例12e
MeOH(10mL)中の例12d(688mg、2.0mmol)および10%のPd/C(34mg)の懸濁液を、Hバルーン下で室温で2時間攪拌した。懸濁液をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して、例12e(640mg、粗収率103%)を黄色固体として得て、これを精製することなく次の工程に使用した。
【0331】
工程4:例12f
例12e(400mg、1.3mmol)のジオキサン(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1.0mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(30mL)で処理して、粗生成物である例12f(340mg、粗収率124%)を白色固体として得、これを精製することなく次の工程に使用した。
【0332】
工程5:例12h
例12f(340mg、0.65mmol)、例12g(423mg、1.3mmol、例6fより)、およびTEA(810mg、8.1mmol)のDCM(10mL)溶液に、HATU(616mg、1.62mmol)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。EtOAc(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して所望の生成物である例12h(500mg、収率59%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=519.2.
【0333】
工程6:例12i
例12h(500mg、0.97mmol)、CsCO(652mg、2.0mmol)のジオキサン(10mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(89mg、0.1mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮して、例12i(450mg、粗収率93.3%)を白色固体として得、これを精製することなく次の工程に使用した。LCMS[M+1]=483.3
【0334】
工程7:例12
例12i(200mg、0.42mmol)のジオキサン(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1.0mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例12(4.9mg、収率3.0%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.90(s,1H),8.32(s,1H),8.22(d,1H),8.08(s,1H),7.80(d,1H),6.97(d,1H),6.88(d,1H),5.91(s,1H),4.54(d,1H),4.37(d,1H),3.85(s,3H),3.44(d,1H),2.89(d,3H),1.11(d,3H).
実施例13:
【化38】
【0335】
工程1:例13b
例13a(10.0g、0.05mol)のMeOH(150mL)溶液に、NaBH(4.87g、0.13mol)を数回に分けて加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例13b(8.5g、収率84.1%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=198.2.
【0336】
工程2:例13c
例13b(1.97g、10.0mmol)のDCM(50mL)溶液に、PBr(5.4g、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で、3時間攪拌した。混合物を、DCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(50mL×2)で洗浄した。有機層を無水NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮して、生成物である例13c(2.3g、収率88.5%)を黄色油状物として得た。
【0337】
工程3:例13e
例13d(2.0g、12.5mmol)のTHF(50mL)溶液に、NaH(0.5g、鉱油中60%、12.5mmol)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で10分間攪拌し、次いでTHF中の例13c(1.3g、5.0mmol)を滴加した。反応混合物を室温で、3時間攪拌した。混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチし、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を無水NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例13e(810mg、収率47.6%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1-100]=241.2.
【0338】
工程4:例13f
例13e(800mg、2.4mmol)をMeOH(30mL)と混合し、N保護下で、5%のPd/C(150mg)を加えた。系を真空にし、次いで水素で3回再充填した。混合物をHバルーン下、室温で2時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例13f(420mg、収率57.6%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=311.3.
【0339】
工程5:例13g
例13f(400mg、1.29mmol)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M、8mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例13g(360mg、収率98.6%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=211.2.
【0340】
工程6:例13i
例13h(238mg、0.7mmol、例6fより)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(752mg、5.8mmol)およびHATU(443mg、1.2mmol)を加えた。溶液を0.5時間攪拌した後、例13g(330mg、1.2mmol)を加えた。反応溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例13i(41mg、収率10.8%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.3.
【0341】
工程7:例13j
例13i(41mg、0.08mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(51mg、0.16mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(7mg、0.01mmol)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、4時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣を分取TLCにより精製して、生成物である例13j(25mg、収率65.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.2.
【0342】
工程8:例13
例13j(25mg、0.05mmol)のDCM(3mL)溶液に、HCl/ジオキサン(0.2mL、ジオキサン中4M、0.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解し、次いで飽和NaHCO水溶液を用いてpH弁(pH valve)を8に調整した。溶媒を除去し、残渣を分取TLCにより精製して、生成物である例13(11.8mg、収率59.6%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.80(s,1H),8.42(s,1H),8.03(d,1H),7.80(s,1H),7.41(d,1H),7.00(d,1H),6.90(dd,1H),6.21(s,1H),4.45(q,1H),3.88(s,3H),3.75-3.71(m,1H),3.53-3.43(m,1H),3.42-3.37(m,1H),3.26-3.23(m,1H),2.89(d,3H),1.30(d,3H).
実施例14:
【化39】
【0343】
工程1:例14b
例14a(15.0g、87.2mmol)およびMeONa(14.1g、261.6mmol)のMeOH(100mL)溶液を、70℃で3時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、次いで水で希釈し、これを次いでEtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥し、濃縮して、粗生成物である例14b(13.4g、収率92.2%)を黄色固体として得た。残渣を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。LCMS[M+1]=169.1.
【0344】
工程2:例14c
例14b(5.0g、29.8mmol)のCCl(150mL)溶液に、BPO(720mg、2.98mmol)およびNBS(5.3g、29.8mmol)を加えた。反応混合物を、80℃で一晩攪拌し、次いでDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、これを次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例14c(5.7g、収率77.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=247.0
【0345】
工程3:例14e
例14d(2.1g、12.1mmol)のTHF(40mL)溶液に、0℃でNaH(1.46g、36.4mmol)を加えた。反応混合物を室温に温め、室温で0.5時間攪拌した。次いで、例14c(3.0g、12.1mmol)を加えた。混合物を、室温で6時間攪拌した後、次いで NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮し、これを次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例14e(1.0g、収率:24.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M-174]=167.1.
【0346】
工程4:例14f
例14e(1.0g、2.93mmol)およびPd/C(200mg)のMeOH(5mL)溶液を、室温で2時間、1気圧のH下で攪拌した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮して、例14f(850mg、収率:93.2%)を黄色固体として得、これを次の工程で直接使用した。LCMS[M-174]=137.1
【0347】
工程5:例14g
例14f(800mg未精製、1.3mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例14g(700mg、未精製、収率:定量)を黒色油状物として得た。LCMS[M-74]=137.1.
【0348】
工程6:例14i
例14g(30mg、0.1mmol)、例14h(33mg、0.1mmol、例6fより)、TEA(202mg、1.0mmol)のDCM(2mL)溶液に、HATU(38mg、0.1mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、EtOAc(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例14i(32mg、収率:62%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=520.2.
【0349】
工程7:例14j
例14i(32mg、0.06mmol)、CsCO(30mg、0.09mmol)のジオキサン(2mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(5.5mg、0.006mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例14j(50mg、未精製、収率:定量)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=484.2
【0350】
工程8:例14
例14j(50mg、0.1mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例14(4.5mg、収率:31.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=384.2.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.58(s,1H),8.53(s,1H),8.08(s,1H),7.67(s,1H),6.69(s,1H),5.67(s,1H),4.68(d,1H),4.45(d,1H),4.24(br,1H),4.05(s,3H),3.57-3.54(m,1H),3.39-3.34(m,1H),3.03(d,3H),1.25(d,3H).
実施例15:
【化40】
【0351】
工程1:例15b
例15a(15.0g、87.2mmol)のCCl(500mL)溶液に、NBS(31.0g、174.4mmol)およびAIBN(2.86g、17.4mmol)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、20時間攪拌した。ろ過後、ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例15b(7.5g、収率:34.2%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=252.9.
【0352】
工程2:例15d
例15c(5.8g、33.4mmol)のTHF(250mL)溶液に、NaH(1.3g、鉱油中60%、33.4mmol)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で5分間攪拌し、次いでTHF中の例15b(7.0g、27.8mmol)を滴加した。反応混合物を室温で、1時間攪拌した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例15d(2.6g、収率:30.0%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=346.2.
【0353】
工程3:例15e
O(50mL)中の例15d(2.5g、7.2mmol)の混合物に、NaOH(1.2g、28.9mmol)を加えた。混合物を50℃で16時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例15e(3.7g、未精製、収率:定量)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=328.3.
【0354】
工程4:例15f
例15e(3.7g、未精製、7.2mmol)のDMF(50mL)溶液に、CHI(2.4g、17.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で、6時間攪拌した。濃縮後、残渣をEtOAc(100mL)で希釈し、HO(100mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(THF/石油エーテル=4/1)により精製し、生成物である例15f(860mg、収率:2工程で35.0%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=342.2.
【0355】
工程5:例15g
例15f(820mg、2.4mmol)をMeOH(20mL)に溶解させて、次いでN保護下で、Pd/C(80mg)を数回に分けて加えた。混合物を真空下で脱気し、Hで3回パージした。混合物をHバルーン下、室温で2時間攪拌した。固体をろ別し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例15g(380mg、収率:50.8%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=312.2.
【0356】
工程6:例15h
例15g(370mg、1.2mmol)のDCM(10mL)溶液 に、0℃でTMSOTf(396mg、1.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空中で濃縮して、所望の生成物である例15h(430mg、未精製)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=212.2.
【0357】
工程7:例15j
例15i(260mg、0.8mmol、例6fより)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(411mg、3.2mmol)およびHATU(303mg、0.8mmol)を加えた。混合物を5分間攪拌し、次いで例15h(420mg、未精製、2.0mmol)を加えた。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例15j(200mg、収率30.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=520.2.
【0358】
工程8:例15k
例15j(190mg、0.37mmol)のジオキサン(20mL)溶液に、KCO(101mg、0.73mmol)、BINAP(228mg、0.37mmol)およびPd(dba)CHCl(189mg、0.18mmol)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、16時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣を分取TLCにより精製して、生成物である例15k(50mg、収率28.3%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=484.4.
【0359】
工程9:例15
例15k(45mg、0.09mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃でTMSOTf(41mg、0.02mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮し、残渣を、分取TLCにより精製して、生成物である例15(15.3mg、収率:42.9%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=384.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.73-8.63(m,2H),8.10(d,1H),7.83(s,1H),7.46(q,1H),7.33(d,1H),6.34(s,1H),4.47(d,1H),4.23(d,1H),4.05-4.03(m,1H),3.53(s,3H),3.48(d,1H),3.40(d,1H),2.87(d,3H),1.13(d,3H).
実施例16:
【化41】
【0360】
工程1:2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(16B)
2-フルオロ-4-メトキシ-ベンズアルデヒド(16A)(5g、32.46mmol)を濃硫酸(30mL)に溶解し、-10℃に冷却した。濃硫酸(4mL)中の濃硝酸(2.1mL)を、20分間にわたって滴加した。-10℃未満でさらに1時間攪拌した後、混合物を粉砕氷中に注いだ。沈殿物をろ過により回収し、ジクロロメタン(40mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、真空中で蒸発させて、表題化合物(16B)(5.2g、80.50%)をクリーム色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=200.1[M+H]
【0361】
工程2:(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(16C)
水素化ホウ素ナトリウム(0.304g、8.04mmol)を、0℃で、メタノール(10mL)中の2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(16B)(0.8g、4.02mmol)の攪拌溶液に少しずつ加えた。2時間後、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(16C)を未精製固体(0.79g、97.77%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=202.1[M+H]
【0362】
工程3:1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(16D)
無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(2.64g、7.96mmol)を、無水ジエチルエーテル(15mL)中の(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(16C)(0.8g、3.98mmol)およびトリフェホスフィン(triphephosphine)(2.08g、7.96mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を濃縮する前に一晩攪拌した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)を用いたクロマトグラフィーにより、表題化合物(16D)を淡黄色固体(0.69g、66.34%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=264.1[M+H]
【0363】
工程4:tert-ブチル N-[2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(16E)
水素化ナトリウム(105mg、2.62mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)カルバメート(0.46g、2.62mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(16D)(0.69g、2.62mmol)を加え、30分後、混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(16E)(0.1g、10.65%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=381.1[M+23]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.02(d,1H),6.78(d,1H),4.60(s,1H),4.53(q,2H),3.96(s,3H),3.91-3.83(m,1H),3.49-3.43(m,2H),1.44(s,9H),1.18(d,3H).
【0364】
工程5:[2-[(5-アミノ-2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(16F)
トリフルオロ酢酸(1mL)を、N-[2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(16E)(0.1g、0.28mmol)のDCM(3mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(16F)(0.1g.100%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=259.2[M+H]
【0365】
工程6:tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(16G)
[2-[(5-アミノ-2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(16F)(0.1g、0.27mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.153g、0.4mmol)、DIPEA(0.07g、0.54mmol)および中間体1(0.09g、0.27mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(16G)(0.06g、39.47%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=567.2[M+H]
【0366】
工程7:tert-ブチル N-[3-[[2-[(5-アミノ-2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(H)
tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(16G)(0.06g、0.1mmol)をエタノール(9mL)およびHO(3mL)に溶解し、この溶液に、Fe粉末(60mg、1.06mmol)およびNHCl(34mg、0.64mmol)を加え、次いで反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温に冷却後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(16H)(0.044g、78.57%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=537.1[M+H]
【0367】
工程8:tert-ブチル(E)-(3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(16I)
(16H)(44mg、0.082mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(80mg、0.25mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(30mg)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(例16I)(22mg、53.65%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=501.3[M+H]
【0368】
工程9:tert-ブチル(E)-(3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(16)
(16I)(22mg、0.044mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.5mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物16(5mg、28.57%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.71(d,1H),8.28(d,1H),8.07(s,1H),6.74-6.60(m,3H),5.64(s,1H),4.69-2.59(m,2H),4.28-4.21(m,1H),3.93(d,3H),3.57(dd,1H),3.43-3.37(m,1H),3.05(d,3H),1.29(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=401.2[M+H]
実施例17:
【化42】
【0369】
工程1:tert-ブチル N-[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(17E)
水素化ナトリウム(228mg、5.70mmol)を、0℃でTHF(30mL)中のtert-ブチル N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]カルバメート(1g、5.70mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(16D)(1.5g、5.70mmol)を加え、30分後、混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(17E)(0.57g、27.94%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=359.1[M+H]
【0370】
工程2:[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(17F)
トリフルオロ酢酸(3mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(17E)(0.57g、1.53mmol)のDCM(8mL)溶液に加え、混合物を一晩攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(17F)(0.54g.91.21%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=259.2[M+H]
【0371】
工程3:tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(17G)
[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(17F)(0.54g、1.45mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.827g、2.17mmol)、DIPEA(0.374g、2.9mmol)および中間体1(0.473g、1.45mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(17G)(0.512g、62.36%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=567.2[M+H]
【0372】
工程4:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-2-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(17H)
tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[(1R)-2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(17G)(0.512g、0.9mmol)をエタノール(50mL)およびHO(15mL)に溶解し、Fe(506mg、9.04mmol)およびNHCl(290mg、5.42mmol)を加え、次いで反応混合物を、3時間で85℃に加熱し、室温に冷却後、ろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(17H)(0.44g、90.90%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=537.1[M+H]
【0373】
工程5:tert-ブチル((7R,E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(17I)
(17H)(440mg、0.82mmol)の1,4-ジオキサン(80mL)溶液に、CsCO(802mg、2.46mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(280mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(例17I)(230mg、56.09%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=501.3[M+H]
【0374】
工程6:(E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン(17)
(17)(230mg、0.46mmol)およびトリフルオロ酢酸(2mL)のDCM(10mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOでクエンチし、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製して、生成物17(65mg、35.32%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.74(d,1H),8.30(d,1H),8.05(s,1H),6.70-6.55(m,2H),6.21(s,1H),5.59(s,1H),4.72-4.55(m,2H),4.31-4.21(m,1H),3.92(s,3H),3.59-3.55(dd,1H),3.44-3.38(m,1H),3.04(d,3H),1.29(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=401.2[M+H]
実施例18:
【化43】
【0375】
工程1:3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(18B)
3-フルオロ-4-メトキシ-ベンズアルデヒド(18A)(3.6g、23.37mmol)を濃硫酸(30mL)に溶解し、-10℃に冷却した。濃硫酸(4mL)中の濃硝酸(2.5mL)を、20分間にわたって滴加した。-10℃未満でさらに1時間攪拌した後、混合物を砕氷に注いだ。沈殿物をろ過により回収し、ジクロロメタン(40mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、真空中で蒸発させて、表題化合物(18B)(2.5g、53.76%)を油状物として得た。LC-MS(ESI):m/z=200.1[M+H]
【0376】
工程2:(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(18C)
水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、10.04mmol)を、0℃で、メタノール(20mL)中の3-フルオロ-4メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(1g、5.02mmol)の攪拌溶液に少しずつ加えた。2時間後、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(18C)を未精製固体(1g、99.0%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=202.1[M+H]
【0377】
工程3 1-(ブロモメチル)-3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(18D)。
(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(1g、4.97mmol)およびトリフェホスフィン(2.61g、9.95mmol)の無水ジエチルエーテル(30mL)溶液に、無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(3.3g、9.95mmol)を滴加した。混合物を一晩攪拌した後、粘着性油状物まで濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、表題化合物(18D)を淡黄色固体(0.95g、73.07%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=264.1[M+H]
【0378】
工程4:tert-ブチル N-[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(18E)
水素化ナトリウム(144mg、3.61mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)カルバメート(0.63g、3.61mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で1-(ブロモメチル)-3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(18D)(0.95g、3.61mmol)を加え、30分後、混合物を、冷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(18E)(0.63g、48.83%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=359.1[M+H]
【0379】
工程5:[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(18F)
トリフルオロ酢酸(1.5mL)を、N-[2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(18E)(0.63g、1.76mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(18F)(0.6g.91.46%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=259.2[M+H]
【0380】
工程6:tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(18G)
[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(18F)(0.6g、1.6mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.91g、2.41mmol)、DIPEA(0.41g、3.2mmol)および中間体1(0.52g、1.6mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(18G)(545mg、59.89%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=567.2[M+H]
【0381】
工程7:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(3-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(18H)
tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[2-[(2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(18G)(545mg、0.96mmol)をエタノール(45mL)およびHO(15mL)に溶解し、鉄粉末(540mg、9.62mmol)およびNHCl(310mg、5.77mmol)を溶液に加え、次いで、反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温まで冷却した後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製し、表題化合物(18H)(450mg、87.2%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=537.1[M+H]
【0382】
工程8:tert-ブチル((7R,E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(18I)
(18H)(450mg、0.84mmol)の1,4-ジオキサン(100mL)溶液に、CsCO(820mg、2.51mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(250mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(18I)(220mg、52.50%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=501.3[M+H]
【0383】
工程9:(7R,E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン(18)
(18I)(220mg、0.44mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)のDCM(5mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物18(71mg、40.34%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.76(d,1H),8.20(s,1H),8.07(s,1H),6.87(s,1H),6.63-6.58(m,1H),6.40(s,1H),5.63(s,1H),4.67(d,1H),4.38(d,1H),4.30-4.20(m,1H),4.05(d,3H),3.60-3.56(m,1H),3.48-3.38(m,1H),3.06(d,3H),1.29(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=401.2[M+H]
実施例19:
【化44】
【0384】
工程1:2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(19B)
2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-ベンズアルデヒド(19A)(3g、17.43mmol)を濃硫酸(18mL)に溶解し、-10℃に冷却した。濃硫酸(3mL)中の濃硝酸(1.5mL)を、10分間にわたって滴加した。-10℃未満でさらに1時間攪拌した後、混合物を砕氷に注いだ。沈殿物をろ過により回収し、ジクロロメタン(30mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、真空中で蒸発させて、表題化合物(19B)(3.1g、82.01%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=218.1[M+H]
【0385】
工程2:(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(19C)
水素化ホウ素ナトリウム(1.08g、28.56mmol)を、0℃で、メタノール(60mL)中の2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(19B)(3.1g、14.28mmol)の攪拌溶液に少しずつ加えた。2時間後、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(19C)を淡黄色固体(2.8g、89.51%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=220.1[M+H]
【0386】
工程3:1-(ブロモメチル)-2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(19D)
無水ジエチルエーテル(30mL)中の四臭化炭素(8.47g、25.56mmol)を、無水ジエチルエーテル(100mL)中の(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(19C)(2.8g、12.78mmol)およびトリフェホスフィン(triphephosphine)(6.7g、25.56mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を一晩攪拌した後、粘着性油状物まで濃縮した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)によるシリカゲルクロマトグラフィーにより、表題化合物(19D)を淡黄色固体(2.12g、59.05%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=281.9[M+H]
【0387】
工程4:tert-ブチル N[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(19E)
水素化ナトリウム(92mg、2.31mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]カルバメート(0.405g、2.31mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で1-(ブロモメチル)-2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンゼン(19D)(0.65g、2.31mmol)を加え、10分後、混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(19E)(0.3g、34.48%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=377.1[M+H]
【0388】
工程5:[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(19F)
トリフルオロ酢酸(1.5mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(19E)(0.3g、0.8mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(19F)(0.28g.90.03%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=277.2[M+H]
【0389】
工程6:tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(19G)
[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(19F)(0.28g、0.71mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.41g、1.07mmol)、DIPEA(0.185g、1.43mmol)および中間体1(0.24g、0.71mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製して、表題化合物(19G)(0.18g、42.95%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=585.2[M+H]
【0390】
工程7:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(19H)
tert-ブチルN-[6-クロロ-3-[[(1R)-2-[(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]カルバメート(19G)(0.18g、0.3mmol)をエタノール(30mL)およびHO(10mL)に溶解し、Fe粉末(172mg、3.08mmol)およびNHCl(100mg、1.85mmol)を溶液に加え、次いで、反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温まで冷却した後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(19H)(80mg、47.05%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=555.2[M+H]
【0391】
工程8:tert-ブチル((7R,E)-3,3-ジフルオロ-36-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(19I)
(19H)(80mg、0.14mmol)の1,4-ジオキサン(40mL)溶液に、CsCO(141mg、0.43mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(50mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(19I)(42mg、47.05%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=519.3[M+H]
【0392】
工程9:(7R,E)-3,3-ジフルオロ-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン
19I(42mg、0.081mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.3mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物19(12mg、36.36%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.67(d,1H),8.14(dd,1H),8.08(s,1H),6.72(s,1H),6.58(s,1H),5.63(s,1H),4.71-4.60(m,2H),4.31-4.21(m,1H),4.10(d,3H),3.61(dd,1H),3.46-3.39(m,1H),3.06(d,3H),1.31(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=419.2[M+H]
実施例20:
【化45】
【0393】
工程1:tert-ブチル N-[1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]カルバメート(20B)
トリエチルアミン(4.93g、48.76mmol)を、0℃で、THF(50mL)中の(1-アミノシクロプロピル)メタノール塩酸塩(20A)(2g、16.25mmol)の攪拌溶液に滴加した。10分間の攪拌後、混合物に、THF(5mL)中のジ-tert-ブチル ジカルボネート(7.09g、32.50mmol)を0℃で滴加した。混合物を室温で一晩攪拌し、溶媒を真空中で除去した。残渣を酢酸エチル(60mL)で希釈し、水(2×60mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。次いで、表題化合物(20B)(3g.100%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ 5.05(s,1H),3.59(s,2H),2.40(s,1H),1.44(s,9H),0.83(m,4H).
【0394】
工程2:tert-ブチル N-[1-[(4-メトキシ-3-ニトロ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]カルバメート(20C)
水素化ナトリウム(480mg、12.02mmol)を、0℃でTHF(60mL)中のtert-ブチル N-[1-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]カルバメート(20B)(1.5g、8.01mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で4-(ブロモメチル)-1-メトキシ-2-ニトロベンゼン(1.96g、8.01mmol)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、混合物を、冷水(80mL)で処理し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(20C)(2.4g、85.40%)を淡黄色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.76(d,1H),7.46(dd,1H),7.02(d,1H),5.13(s,1H),4.46(s,2H),3.89(s,3H),3.44(s,2H),1.34(s,9H),0.81-0.66(m,4H).
【0395】
工程3:[1-[(4-メトキシ-3-ニトロ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(20D)
トリフルオロ酢酸(1.5mL)を、tert-ブチル N-[1-[(4-メトキシ-3-ニトロ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]カルバメート(20C)(0.55g、1.56mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、混合物を一晩攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(20D)(0.54g.94.57%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=253.2[M+H]
【0396】
工程4:tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[1-[(4-メトキシ-3-ニトロ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(20E)
[1-[(4-メトキシ-3-ニトロ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]アンモニウム;2,2,2-トリフルオロアセテート(20D)(0.54g、1.47mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.84g、2.21mmol)、DIPEA(0.38g、2.95mmol)および中間体1(0.1g、1.47mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(20E)(0.52g、62.95%)を淡色(pale)固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=561.3[M+H]
【0397】
工程5:tert-ブチル N-[3-[[1-[(3-アミノ-4-メトキシ-フェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(20F)
tert-ブチル N-[6-クロロ-3-[[1-[(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)メトキシメチル]シクロプロピル]カルバモイル]イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(20E)(0.52g、0.93mmol)をエタノール(60mL)およびHO(15mL)に溶解し、この溶液に、鉄粉末(520mg、9.28mmol)およびNHCl(0.3g、5.57mmol)を加え、次いで反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温に冷却後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製して、表題化合物(20F)(0.32g、65.04%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=531.3[M+H]
【0398】
工程6:tert-ブチル(E)-(6’-メトキシ-9’-オキソスピロ[シクロプロパン-1,7’-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-8’-イル)(メチル)カルバメート(20G)
(20F)(320mg、0.6mmol)の1,4-ジオキサン(40mL)溶液に、CsCO(590mg、1.81mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(180mg)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(20G)(175mg、58.72%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=495.3[M+H]
【0399】
工程7:(E)-6’-メトキシ-8’-(メチルアミノ)スピロ[シクロプロパン-1,7’-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9’-オン(20H)
20G(175mg、0.35mmol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物(101mg、0.53mmol)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物20(35mg、25.17%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.99(s,1H),8.36(d,1H),7.97(s,1H),6.90-6.73(m,3H),6.34(s,1H),5.63(s,1H),4.60(s,2H),3.93(s,3H),3.49(s,2H),3.04(d,3H),1.82(q,2H),0.68(q,2H).LC-MS(ESI):m/z=395.2[M+H]
実施例21:
【化46】
【0400】
工程1:tert-ブチル(4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-イル)カルバメート
5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール(1.0g、5.18mmol)、tert-ブチル(4-ブロモブタン-2-イル)カルバメート(1.7g、6.73mmol)、およびKCO(1.4g、10.36mmol)のDMF(30mL)溶液を、60℃で一晩攪拌した。反応完了後、反応物を氷浴中で冷却し、EA(100mL)で希釈し、溶液を水(3×20mL)で抽出した。一つにまとめた有機層をNaSO上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、粗成生物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)により精製して、所望の生成物(0.8g、42%)を白色固体として得た。LM-MS:m/z=365.4[M+H]
【0401】
工程2:4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-アミン
tert-ブチル(4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-イル)
カルバメート(0.7g、1.92mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.5mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOでクエンチし、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、粗生成物を得て、これをカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)により精製して、所望の生成物(0.4g、79%)を白色固体として得た。LM-MS:m/z=265.3[M+H]
【0402】
工程3:tert-ブチル(6-クロロ-3-((4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-イル)カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート
4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-アミン(0.2g、0.76mmol)を、DCM(5mL)に溶解し、この溶液に、HATU(0.58g、1.515mmol)、DIPEA(0.15g、1.14mmol)および8-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3
-カルボン酸(0.25g、0.76mmol)を室温で加えた。混合物を室温で1時間攪拌し、次いでEA(20mL)で希釈し、水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1)により精製して、表題化合物(0.3g、69%)を白色固体として得た。LM-MS:m/z=574.0[M+H]
【0403】
工程4:tert-ブチル(3-((4-(6-アミノ-5-メトキシ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-イル)カルバモイル-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート ert-ブチル(6-クロロ-3-((4-(5-メトキシ-6-ニトロ-1H-インダゾール-1-イル)ブタン-2-イル)
カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(0.3g、0.52mmol)およびNHCl(330mg、6.24mmol)を、室温でMeOH(5mL)に溶解し、この溶液にZn粉末(405mg、6.24mmol)を加え、次いで反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応が完了した後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(0.27g、96%)を白色固体として得た。LM-MS:m/z=543.0[M+H]
【0404】
工程5:tert-ブチル(E)-(3-メトキシ-6-メチル-8-オキソ-3H-2,7-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(6,1)-インダゾラシクロオクタファン(indazolacyclooctaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート ert-ブチル(3-((4-(6-アミノ-5-メトキシ-1H-インダゾール-1-イル)
ブタン-2-イル)カルバモイル)-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(270mg、0.5mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(325mg、1.0mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(120mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、3時間攪拌した。室温に冷却後、反応物をろ過し、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(150mg、59%)を白色固体として得た。LM-MS:m/z=507.7[M+H]
【0405】
工程6:(E)-3-メトキシ-6-メチル-1-(メチルアミノ)-3H-2,7-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(6,1)-インダゾラシクロオクタファン(indazolacyclooctaphan)-8-オン tert-ブチル(E)-(3-メトキシ-6-メチル-8-オキソ-3H-2,7-ジアザ-1(6,3)
-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(6,1)-インダゾラシクロオクタファン(indazolacyclooctaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(0.15g、0.3mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.2mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOでクエンチし、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過した。ろ液を分取HPLCにより直接精製し、所望の生成物21(125mg、収率:42%)を褐色固体として得た。LM-MS:m/z=407.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.88(s,1H),7.93(s,1H),7.85(s,1H),7.22(s,1H),6.19(s,1H),4.61-4.48(m,3H),4.00(s,3H),3.04(s,3H),2.14(d,2H),1.01(d,3H).
実施例22:
【化47】
【0406】
工程1:tert-ブチル((1s,3s)-3-(ヒドロキシシクロブチル]カルバメート(22B)
トリエチルアミン(4.93g、48.76mmol)を、0℃で、THF(50mL)中の(1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブタン-1-アミニウムクロリド(aminium chloride)(22A)(2g、16.25mmol)の攪拌溶液に滴加した。10分間の攪拌後、THF(5mL)中のジtertブチル ジカルボネート(7.09g、32.50mmol)を0℃で混合物に滴加した。混合物を室温で一晩攪拌し、溶媒を真空中で除去した。残渣を酢酸エチル(60mL)で希釈し、水(2×60mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。次いで、表題化合物(22B)(3g.100%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=188.1[M+H]
工程2:tert-ブチル((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバメート(22C)
水素化ナトリウム(577mg、14.43mmol)を、0℃でTHF(60mL)中のtert-ブチル((1S,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)カルバメート(22B)(1.5g、8.02mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で4-(ブロモメチル)-1-メトキシ-2-ニトロベンゼン(0.69g、2.62mmol)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、混合物を、冷水(80mL)で処理し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(22C)(0.2g、21.30%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=353.1[M+H]
工程3:(1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブタン-1-アミニウムクロリド(aminium chloride)(22D)
tert-ブチル((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバメート(222C)(0.55g、2.79mmol)のDCM(5mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、次に表題化合物(22D)(0.39g.100%)を白色固体として得、さらに精製せずに次の工程に用いた。LC-MS(ESI):m/z=253.1[M+H]
【0407】
工程4:tert-ブチル tert-ブチル(6-クロロ-3-(((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(22E)
(1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブタン-1-アミニウムクロリド(22D)(200mg、0.79mmol)をDMF(5mL)に溶解し、この溶液に、HATU(360mg、0.94mmol)、DIPEA(180mg、1.18mmol)および中間体1(257mg、0.79mmol)を室温で加えた。混合物を室温で18時間攪拌し、次いでEA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製して、表題化合物(22E)(400mg、90.00%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=561.2[M+H]
【0408】
工程5:tert-ブチル(6-クロロ-3-(((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(22F)
(6-クロロ-3-(((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(22E)(280mg、0.5mmol)をエタノール(9mL)およびHO(3mL)に溶解し、この溶液に、鉄粉末(560mg、10mmol)およびNHCl(530mg、10mmol)を加え、次いで反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温に冷却後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(22H)(200mg、75.47%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=531.2[M+H]
【0409】
工程6:tert-ブチル((6s,6s,E)-3-メトキシ-8-オキシ-5-オキサ-2,7-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナ-6(1,3)-シクロブタナシクロオクタファン(cyclobutanacyclooctaphane)-18-イル)(メチル)カルバメート(22G)
(6-クロロ-3-(((1s,3s)-3-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)オキシ)シクロブチル)カルバモイル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(22F)(265mg、0.5mmol)の1,4-ジオキサン溶液(10mL)に、CsCO(326mg、1.0mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(35mg、0.04mmol)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、3時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成化合物(22G)(50mg、20.24%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=495.1[M+H]
【0410】
工程7:6s,6s,E)-36-メトキシ-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,7-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナ-6(1,3)-シクロブタナシクロオクタファン(cyclobutanacyclooctaphan)-8-オン(22)
tert-ブチル tert-ブチル((6s,6s,E)-3-メトキシ-8-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナ-6(1,3)-シクロブタナシクロオクタファン(cyclobutanacyclooctaphane)-18-イル)(メチル)カルバメート(22G)(50mg、1.02mmol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物(50mg、0.29mol)のDCM(4mL)溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を蒸発させ、残渣をTLCにより精製して、22(2mg、5.01%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=395.1[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.15(d,1H),8.29(s,1H),8.18(d,1H),7.82(s,1H),7.38(d,1H),7.00(d,1H),6.85(dd,1H),6.23(d,1H),4.50(s,2H),4.34(dd,1H),4.21(s,1H),3.88(s,3H),2.89(d,3H),2.72-2.65(m,2H),1.75(d,2H).
実施例24:
【化48】
【0411】
工程1:例24b
例24a(10.0g、60.24mmol、1.0当量)のAcOH(150mL)溶液に、NaNO(4.99g、72.29mmol、1.2当量)のHO(10mL)溶液を室温で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。次いで、この混合物に水(100mL)を加え、これを30分間攪拌した。沈殿した固体をろ過により回収し、これをHOおよびMTBEで洗浄した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例24b(3.9g、収率36.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=178.2.
【0412】
工程2:例24c
例24b(3.9g、22.03mmol、1.0当量)のCHCN(50mL)溶液に、CHI(15.6g、110.17mmol、5.0当量)およびKCO(7.6g、55.08mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を80℃で16時間攪拌した。溶媒を濃縮し、未精製物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例24c(3.17g、収率75.3%)を褐色固体として、その異性体(200mg)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=192.2.例24c:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.21(d,1H),8.05(s,1H),7.79(s,1H),4.33(s,3H),2.51(s,3H).異性体:H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.04(s,1H),7.96(s,1H),7.79(s,1H),4.23(s,3H),2.51(s,3H).
【0413】
工程3:例24d
例24c(500mg、2.62mmol、1.0当量)のCCl(12mL)溶液を80℃に加熱し、そこにNBS(559mg、3.14mmol、1.2当量)およびAIBN(429mg、2.62mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で4時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を濃縮し、未精製物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物の例24d(577mg、収率81.7%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.78(s,1H),8.39(d,1H),8.36(d,1H),4.95(s,2H),4.28(s,3H).
【0414】
工程4:例24f
例24e(681mg、3.89mmol、2.0当量)のTHF(10mL)溶液に、NaH(117mg、鉱油中60%、2.92mmol、1.5当量)を0℃で加えた。30分間攪拌した後、この混合物に例24d(525mg、1.94mmol、1.0当量)を加え、これを室温でさらに2時間攪拌した。混合物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例24f(306mg、収率43.2%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-56]=309.2.
【0415】
工程5:例24g
例24f(306mg、0.84mmol、1.0当量)をMeOH(10mL)に溶解させて、N保護下で、10%のPd/C(200mg)を数回に分けてゆっくりと加えた。系を真空にし、次いで水素で再充填した。混合溶液をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドを介してろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例24g(150mg、収率53.3%)を淡黄色固体として得た。LCMS[M+1+22]=357.3.
【0416】
工程6:例24h
例24g(130mg、0.39mmol、1.0当量)のDCM(6mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応溶液を、室温で0.5時間攪拌し、濃縮して、所望の生成物である例24h(240mg、未精製)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=235.3.
【0417】
工程7:例24j
例24i(173mg、0.53mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、DIEA(545mg、4.23mmol、8.0当量)およびHATU(221mg、0.58mmol、1.1当量)を加えた。30分間攪拌した後、例24h(215mg、0.79mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、未精製物を分取TLC(EtOAc)により精製して、所望の生成物である例24j(250mg、収率87.0)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=543.3.
【0418】
工程8:例24k
例24j(150mg、0.28mmol、1.0当量)のジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(180mg、0.55mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(25mg、0.028mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、分取TLCにより精製して、所望の生成物である例24k(50mg、収率35.7%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=507.3.
【0419】
工程9:例24
例24k(45mg、0.089mmol、1.0当量)のDCM(3mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応溶液を室温で1時間攪拌し、溶媒を濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解させ、NaCOを加えた。混合物を室温で10分間攪拌し、次いでろ過した。ろ液を濃縮して、残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例24(20.0mg、収率55.4%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=407.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.19(s,1H),8.95(d,1H),8.32(s,1H),7.95(s,1H),7.83(s,1H),7.44(d,1H),7.20(s,1H),6.36(s,1H),4.73(d,1H),4.45(d,1H),4.21(s,3H),4.08-3.96(m,1H),3.48(d,1H),3.26-3.20(m,1H),2.90(d,3H),1.11(d,3H).
実施例25:
【化49】
【0420】
工程1:例25c
例25b(2.3g、13.4mmol)のTHF(40mL)溶液に、NaH(0.9g、鉱油中60%、22.4mmol)を0℃で数回に分けて加えた。10分間攪拌した後、例25a(2.2g、8.9mmol)のTHF(10mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(20mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層を、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例25c(2.1g、収率69.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=341.3.
【0421】
工程2:例25d
例25c(1.1g、3.2mmol)をMeOH(50mL)に溶解させて、N保護下で、10%のPd/C(110mg)を数回に分けて加えた。系を真空にし、次いで水素で再充填した。混合物をHバルーン下、室温で1時間攪拌し、次いでろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例25d(850mg、収率85.7%)を無色油状物として得た。LCMS[M+1]=311.3.
【0422】
工程3:例25e
DCM(5mL)およびMeOH(1mL)中の例25d(840mg、2.7mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M、4mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例25e(800mg、未精製)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=211.2.
【0423】
工程4:例25g
例25f(607mg、1.9mmol)のDCM(30mL)溶液に、DIEA(1.92g、14.9mmol)およびHATU(1.06g、2.8mmol)を加えた。0.5時間攪拌した後、例25e(790mg、2.8mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例25g(310mg、収率21.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.3.
【0424】
工程5:例25h
例25g(300mg、0.6mmol)のジオキサン(50mL)溶液に、CsCO(377mg、1.2mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(154mg、0.2mmol)を加えた。反応混合物を、N下、90℃で、6時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例25h(110mg、収率39.4%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.2.
【0425】
工程6:例25
例25h(110mg、0.23mmol)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M、4mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、NaHCOで塩基性化した(pH=8)。沈殿物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例25(57.3mg、収率65.7%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.92(s,1H),8.36(d,1H),8.24(d,1H),8.11(s,1H),7.81(d,1H),6.99(d,1H),6.92(d,1H),5.94(s,1H),4.57(d,1H),4.40(d,1H),3.94-3.83(m,4H),3.47(d,1H),3.29-3.25(m,1H),2.92(d,3H),1.14(d,3H).
実施例26:
【化50】
【0426】
工程1:例26b
例26a(30.0g、179.0mmol)のCCl(150mL)溶液に、BPO(4.4g、17.9mmol)、NBS(38.2g、216.0mmol)を加えた。反応混合物を、100℃で一晩攪拌し、次いでDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥した。溶液を減圧下で濃縮して、未精製残渣である例26b(37.0g、収率84.4%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で直接使用した。LCMS[M+1]=246.0.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.87(d,1H),7.57(dd,1H),7.07(d,1H),4.46(s,2H),3.96(d,3H).
【0427】
工程2:例26d
例26b(2.4g、9.8mmol)のTHF(20mL)溶液に、NaH(400mg、鉱油中60%、10.0mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、室温で0.5時間攪拌した。次いで、例26c(1.7g、9.7mmol)を加え、混合物を室温で6時間攪拌した。反応混合物を、飽和 NHCl(水溶液)でクエンチし、EtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥した。溶液を、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例26d(3.3g、収率96.8%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=241.1.
【0428】
工程3:例26e
例26d(688mg、2.0mmol)および10%のPd/C(34mg)のMeOH(10mL)溶液を、室温で2時間、1気圧のH下で攪拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣である例26e(640mg、収率:定量)を、黄色固体として得、これを次の工程で直接使用した。LCMS[M-174]=136.1
【0429】
工程4:例26f
例26e(未精製550mg、1.77mmol)のDCM(10mL)溶液に、TFA(2.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(30mL)で処理して、粗生成物である例26f(340mg、収率:定量)を白色固体として得た。LCMS[M-74]=137.1.
【0430】
工程5:例26h
例26f(未精製300mg、1.42mmol)、例26g(464mg、1.42mmol)DIPEA(916mg、7.1mmol)のDCM(10mL)溶液に、HATU(538mg、1.42mmol)を加えた。反応混合物を室温で、1時間攪拌した。次いで、EtOAc(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例26h(600mg、収率81.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=520.2.
【0431】
工程6:例26i
例26h(330mg、0.97mmol)、CsCO(652mg、2.0mmol)のジオキサン(10mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(89mg、0.1mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例26i(400mg、粗収率>100%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=484.2
【0432】
工程7:例26:
例26i(400mg、0.82mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で1時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例26(18.3mg、2工程で収率5.8%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=384.1.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.11(s,1H),8.60-8.54(m,1H),8.10(s,1H),8.04(d,1H),7.89(d,1H),7.71(s,1H),5.90(s,1H),4.53(d,1H),4.43(d,1H),3.94(s,3H),3.86(s,1H),3.46(d,1H),3.25(s,1H),2.89(d,3H),1.11(d,3H).
実施例27:
【化51】
【0433】
工程1:例27b
例27a(30.0g、277.8mmol、1.0当量)、NaCO(20.6g、194.5mmol、0.7当量)のHO(150mL)溶液に、KI(59.9g、361.1mmol、1.3当量)およびI(56.4g、222.2mmol、0.8当量)のHO(50mL)溶液を100℃で加え、それを16時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を、NaSO(35.0g、277.8mmol、1.0当量)でクエンチし、DCM(300mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例27b(8.4g、収率12.9%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=235.1
【0434】
工程2:例27c
例27b(7.0g、50.7mmol、1.0当量)のジオキサン(50mL)溶液に、BocO(33.2g、152.1mmol、3.0当量)を加え、これを100℃で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物である例27c(3.5g、収率35%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=335.1.
【0435】
工程3:例27d
例27c(3.5g、10.5mmol、1.0当量)およびMeONa(2.82g、52.25mmol、5.0当量)のMeOH(30mL)溶液に、CsCO(10.2g、21.0mmol、2.0当量)、CuI(199mg、1.05mmol、0.1当量)、およびL-プロリン(343mg、2.1mmol、0.2当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、60℃で8時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例27d(750mg、収率30.1%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=239.3.
【0436】
工程4:例27e
0℃(氷水浴)での例27d(550mg、2.3mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、m-CPBA(596mg、3.45mmol、1.5当量)を少しずつ加えた。加えた後、反応物を室温で1時間攪拌した。溶液を、NaSO(150mg、1.15mmol、0.5当量)でクエンチし、DCM(30mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮し、例27e(550mg、収率93.8%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=255.3.
【0437】
工程5:例27f
例27e(400mg、1.65mmol、1.0当量)のAcO(10mL)溶液を100℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例27f(550mg、収率:定量)を褐色油状物として得た。LCMS[M+1]=297.3.
【0438】
工程6:例27g
例27f(450mg、1.52mmol、1.0当量)のMeOH(15mL)およびHO(5mL)中の溶液に、0℃でKCO(418.2mg、3.04mmol、2.0当量)を加えた。混合物を2時間、50℃で攪拌した。反応が完了した後、混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例27g(250mg、収率64.6%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=255.2.
【0439】
工程7:例27h
例27g(230mg、0.90mmol、1.0当量)、CBr(597mg、1.80mmol、2.0当量)のDCM(15mL)溶液に、0℃で、DCM(5mL)中のPPh(355mg、1.35mmol、1.5当量)を加え、これをN保護下で室温で1時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例27h(150mg、収率52.7%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=317.2.
【0440】
工程8:例27j
例27i(165.6mg、0.94mmol、1.5当量)のTHF(5mL)溶液に、NaH(75.7mg、鉱油中60%、1.89mmol、3.0当量)を0℃で数回に分けて加えた。0.5時間攪拌した後、例27h(200mg、0.63mmol、1.0当量)のTHF(1mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(10mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブライン(10mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例27j(105mg、収率40.4%)を淡黄色固体として得た。LCMS[M+1]=412.4.
工程9:例27k
例27j(105mg、0.25mmol、1.0当量)のDCM(15mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(0.2mL、ジオキサン中4mol/L)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例27k(150mg、収率:定量)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=212.3.
【0441】
工程10:例27m
例27l(121mg、0.37mmol、1.0当量)およびDIEA(239mg、1.85mmol、5.0当量)のDCM(30mL)溶液に、HATU(167mg、0.44mmol、1.2当量)を加えた。10分間攪拌した後、例27k(未精製105mg、0.37mmol、1.0当量)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例27m(65mg、収率33.8%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=520.3.
【0442】
工程11:例27n
例27m(60mg、0.12mmol、1.0当量)のジオキサン(2mL)溶液に、CsCO(75.1mg、0.24mmol、2.0当量)および第3t-Bu-XphosPd(10.2mg、0.012mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で3時間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例27n(25mg、収率44.7%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=484.4.
【0443】
工程12:例27
例27n(25mg、0.052mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(0.2mL、4mol/Lジオキサン)を加え、これを室温で2時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解させ、NaCO(過剰)を加えた。得られた混合物を、室温で10分間攪拌し、沈殿物をろ過した。ろ液を濃縮して、残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例27(7.2mg、収率36.4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=384.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.31(s,1H),8.67(s,1H),8.25(d,1H),8.20(d,1H),8.02-8.04(m,1H),6.13(s,1H),4.62(d,2H),4.47(d,2H),3.98(s,3H),3.89-3.96(m,1H),3.54-3.62(m,1H),3.32-3.45(m,1H),2.93(d,3H),1.19(d,3H).
実施例28:
【化52】
【0444】
工程1:例28b
例28a(20.0g、0.12mol、1.0当量)のCCl(400mL)溶液に、NBS(72.4g、0.41mol、3.5当量)およびAIBN(13.4g、0.08mol、0.7当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、16時間攪拌した。室温まで冷却した後、固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例28b(15.1g、収率52%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=251.2.
【0445】
工程2:例28d
例28c(12.7g、72.5mmol、1.2当量)のTHF(400mL)溶液に、NaH(2.9g、鉱油中60%、72.5mmol、1.2当量)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で5分間攪拌し、次いでTHF(50mL)中の例28b(15.1g、60.4mmol、1.0当量)を滴加した。反応混合物を室温で、1時間攪拌した。反応をHO(100mL)でクエンチし、EtOAc(200mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例28d(5.2g、収率25%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=346.3.
【0446】
工程3:例28e
例28d(5.1g、14.7mmol、1.0当量)のt-BuOH/HO(100mL/30mL)溶液に、NaOH(2.9g、73.7mmol、5.0当量)を加えた。混合物を、80℃で16時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を0.2MのHCl水溶液で酸性化し、これを次いでDCM/MeOHの混合溶媒(200mL×3、v/v=10/1)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例28e(650mg、収率14%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=328.3.
【0447】
工程4:例28g
例28e(600mg、1.84mmol、1.0当量)および例28f(580mg、3.67mmol、2.0当量)のDMF(12mL)溶液に、CuI(348.6mg、1.84mmol、1.0当量)、1,10-フェナントロリン(182mg、0.92mmol、0.5当量)、およびKPO(778mg、3.67mmol、2.0当量)を加えた。混合物を、N下、110℃で、16時間攪拌した。反応溶液をEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(100mL×3)で洗浄して、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例28g(120mg、収率16.2%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=405.3.
【0448】
工程5:例28h
例28g(115mg、0.284mmol、1.0当量)のEtOH(2.2mL)および水(0.7mL)の溶液に、Zn(92.5mg、1.423mmol、5.0当量)およびNHCl(76.8mg、1.423mmol、5.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で1時間攪拌した。室温まで冷却した後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例28h(85mg、収率80%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=375.3.
【0449】
工程6:例28i
例28h(80mg、0.214mmol、1.0当量)のDCM(1mL)溶液に、HCl/ジオキサン(0.3mL、ジオキサン中4M)を加え、これを室温で1時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を濃縮して、例28i(70mg、未精製)を黄色固体として得た。未精製物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。LCMS[M+1]=275.3.
【0450】
工程7:例28k
例28j(57mg、0.175mmol、0.8当量)のDCM(1mL)溶液に、HATU(99.8mg、0.263mmol、1.2当量)およびDIEA(113mg、0.876mmol、4.0当量)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで例28i(60mg、0.219mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、未精製物を分取TLCにより精製して、生成物である例28k(70mg、収率69%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=583.3.
【0451】
工程8:例28l
例28k(70mg、0.12mmol、1.0当量)のジオキサン(1mL)溶液に、CsCO(78mg、0.24mmol、2.0当量)および第3t-Bu-Xphos-Pd(11mg、0.012mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で4時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例28l(45mg、収率69%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=547.3.
【0452】
工程9:例28:
例28l(40mg、0.073mmol、1.0当量)のDCM(1mL)溶液に、TFA(0.3mL)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮した。粗生成物をMeOH(2mL)に溶解し、NaHCOで塩基性化した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例28(4.2mg、収率13%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=447.1.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.19(s,1H),8.64(d,1H),8.48(d,1H),8.22-8.15(m,2H),8.08-8.01(m,1H),7.96-7.90(m,1H),7.86(d,1H),7.59-7.51(m,2H),6.11(s,1H),4.43(s,2H),4.06-3.93(m,1H),3.63-3.48(m,2H),2.92(d,3H),1.19(d,3H).
実施例29:
【化53】
【0453】
工程1:例29b
例29a(2.40g、12.57mmol、1.0当量)のCCl(100mL)溶液を80℃に加熱し、次いでNBS(2.68g、15.08mmol、1.2当量)およびAIBN(2.06g、12.57mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で4時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例29b(2.16g、収率63.7%)を黄色固体として得た。
【0454】
工程2:例29d
例29c(2.80g、16.00mmol、2.0当量)のTHF(100mL)溶液に、NaH(480mg、鉱油中60%、12.00mmol、1.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。30分間攪拌した後、例29b(2.16g、8.00mmol、1.0当量)を加え、これを室温でさらに2時間攪拌した。反応を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例29d(1.27g、収率43.6%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-56]=309.2.
【0455】
工程3:例29e
例29d(1.27g、0.84mmol、1.0当量)をMeOH(30mL)に溶解させて、N保護下で、10%のPd/C(500mg)を数回に分けて加えた。系を真空にし、次いで水素で再充填した。混合溶液をHバルーン下、室温で1時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドを介してろ過し、ろ液を濃縮して、所望の生成物である例29e(1.14g、収率97.8%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1+22]=357.3.
【0456】
工程4:例29f
例29e(1.14g、3.41mmol、1.0当量)のDCM(30mL)溶液に、HCl/ジオキサン(10mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応溶液を、室温で0.5時間攪拌し、溶媒を除去して、所望の粗生成物である例29f(1.64g、収量:定量)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=235.3.
【0457】
工程5:例29h
例29g(300mg、0.92mmol、1.0当量)のDCM(15mL)溶液に、DIEA(947mg、7.34mmol、8.0当量)およびHATU(383mg、1.01mmol、1.1当量)を加えた。30分間攪拌した後、例29f(373mg、1.38mmol、1.5当量)を加えた。反応溶液を室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例29h(280mg、収率56.2%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=543.3.
【0458】
工程6:例29i
例29h(240mg、0.44mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(288mg、0.88mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(39mg、0.044mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、分取TLCにより精製して、所望の生成物である例29i(75mg、収率33.5%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=507.3.
【0459】
工程7:例29
例29i(65mg、0.13mmol、1.0当量)のDCM(6mL)溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応溶液を室温で1時間攪拌し、濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解し、NaCO固体(過剰)を混合物に加え、これを室温で10分間攪拌した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例29(33.8mg、収率64.8%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=407.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.60(s,1H),8.39(d,1H),8.31(s,1H),8.23(d,1H),8.13(s,1H),7.84(d,1H),7.22(s,1H),6.08(s,1H),4.65(d,1H),4.51(d,1H),4.20(s,3H),4.01-3.90(m,1H),3.51(d,1H),3.38(d,1H),2.93(d,3H),1.13(d,3H).
実施例30および実施例31
【化54】
【0460】
工程1:例30b
例30a(2.6g、15.0mmol)のTHF(30mL)溶液に、N保護下、-78℃でMeLi(18.7mL、1.6moL/L)を滴加した。反応混合物を-78℃で2時間攪拌した。次いで、混合物を、NHCl(水溶液)によりクエンチし、DCMにより希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例30b(1.8g、収率63%)を白色固体として得た。
【0461】
工程2:例30d
例30b(380mg、2.0mmol)、TBAI(75mg、0.2mmol)のTHF(5mL)溶液に、NaH(173mg、鉱油中60%、3.0mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、0.5時間攪拌した。次いで、例30c(492mg、2.0mmol)を加えた。混合物を室温でさらに6時間攪拌した。反応混合物を、NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥した。溶液を、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例30d(230mg、収率:32%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=255.1.
【0462】
工程3:例30e
例30d(230mg、0.65mmol)および10%のPd/C(50mg)のMeOH(10mL)溶液を、室温で2時間、1気圧のH下で攪拌した。完了後、混合物をセライトでろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣である例30e(178mg、収率:定量)を、黄色固体として得、これを次の工程で直接使用した。LCMS[M-188]=137.1
工程4:例30f
例30e(178mg、0.75mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例30f(138mg、未精製、収率:82%)を黒色油状物として得た。LCMS[M+1]=225.1.
【0463】
工程5:例30h
例30f(138mg、0.62mmol)、例30g(200mg、0.62mmol)、およびTEA(311mg、3.1mmol)のDCM(5mL)溶液に、HATU(236mg、0.62mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、DCM(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例30h(150mg、収率45%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=533.2
【0464】
工程6:例30i
例30h(150mg、0.28mmol)、CsCO(137mg、0.42mmol)のジオキサン(2mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(25mg、0.028mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例30i(170mg、未精製、収率:定量)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=497.2.
【0465】
工程7:例30および例31
例30i(120mg、未精製、0.34mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、以下の所望の生成物を得た:
例30(6.7mg、R.T.=1.743分、収率:5%)、白色固体LCMS[M+1]=397.2.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.81(s,1H),8.54(s,1H),8.15(d,1H),8.10(s,1H),7.77(d,1H),6.89(q,2H),5.98(s,1H),4.58(d,1H),4.31(d,1H),3.84(s,3H),3.81(d,1H),3.73(d,1H),3.28(s,1H),2.88(d,3H),1.17(d,3H),1.08(d,3H).
および例31(3.1mg、R.T.=1.652分、収率:2%)、白色固体LCMS[M+1]=397.2。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.94(s,1H),8.33(s,1H),8.15(s,1H),8.07(s,1H),7.79(s,1H),6.92(d,2H),5.85(s,1H),4.56(d,1H),4.39(d,1H),3.84(s,3H),3.59(s,1H),2.88(d,3H),1.12(d,3H),1.03(d,3H).
実施例32および実施例33
【化55】
【0466】
工程1:例32b
DMSO(3.3mL、47.9mmol)のDCM(10mL)溶液に、-78℃で(COCl)(3.0mL、34.2mmol)を加え、これを-78℃で15分間攪拌した。次いで、THF(2mL)中の例32a(3.0g、17.1mmol)を滴加し、-78℃で2時間攪拌した。次いで、TEA(3.3mL、85.6mmol)を滴加し、得られた混合物を-78℃で0.5時間攪拌した。反応混合物をブラインでクエンチし、DCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例32b(2.1g、収率71%)を白色固体として得た。
【0467】
工程2:例32c
例32b(1.2g、6.9mmol)のTHF(10mL)溶液に、N保護下、-78℃でMeLi(10.8mL、17.3mmol、1.6moL/L)を滴加した。反応混合物を-78℃で2時間攪拌した。次いで反応混合物を、NHCl水溶液でクエンチし、DCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥した。溶液を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例32c(600mg、収率46%)を白色固体として得た。
【0468】
工程3:例32e
例32c(500mg、2.64mmol)、TBAI(96mg、0.26mmol)のTHF(5mL)溶液に、NaH(127mg、鉱油中60%、5.28mmol)を0℃で数回に分けて加えた。反応混合物を室温に温め、室温で0.5時間攪拌した。次いで、例32d(780mg、3.17mmol)を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を、NHCl水溶液でクエンチし、次いでEtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥した。溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例32e(160mg、収率:18%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=255.1.
【0469】
工程4:例32f
例32e(160mg、0.45mmol)および10%のPd/C(20mg)のMeOH(10mL)中の混合物を、室温で2時間、1気圧のH下で攪拌した。次いで、懸濁液をろ過し、有機相を減圧下で濃縮して、未精製の例32f(140mg、収率:定量)を黄色固体として得、これを次の工程で直接使用した。LCMS[M-188]=137.1.
【0470】
工程5:例32g
例32f(140mg、0.43mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(2.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例32g(100mg、未精製、収率:定量)を黒色油状物として得た。LCMS[M+1]=225.1.
【0471】
工程6:例32i
例32g(97mg、0.43mmol)、例32h(141mg、0.43mmol)、TEA(112mg、0.86mmol)のDCM(5mL)溶液に、HATU(246mg、0.65mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、DCM(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例32i(110mg、収率48%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=533.2.
【0472】
工程7:例32j
例32i(110mg、0.21mmol)、CsCO(134mg、0.41mmol)のジオキサン(2mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(17mg、0.021mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例32j(100mg未精製、収率:97%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=497.2.
【0473】
工程8:例32および例33
例32j(100mg、0.201mmol)のDCM(4mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、NaHCO水溶液により中和し、DCMにより抽出し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、所望の生成物である例32(5.7mg、収率16%)を白色固体として得た。ピーク1として:LCMS[M+1]+=397.2;Rt=1.609分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.97(s,1H),8.34(d,1H),8.16(d,1H),8.08(s,1H),7.81(d,1H),6.98-6.88(m,2H),5.86(s,1H),4.57(d,1H),4.40(d,1H),3.85(s,3H),3.59(q,1H),3.25-3.15(m,1H),1.13(d,3H),1.04(d,3H).
および例33(5.1mg、収率:13%)、白色固体として。ピーク2として:LCMS[M+1]+=397.2;Rt=1.675分。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ 8.64-8.56(m,1H),8.42(s,1H),8.15(s,1H),6.89(t,2H),5.77(s,1H),5.49(s,1H),4.65(d,1H),4.36(d,1H),3.91(s,4H),3.82(d,1H),3.02(s,3H),1.23(d,6H).
実施例34:
【化56】
【0474】
工程1:例34b
例34a(15.0g、54.0mmol)のDMF(225mL)溶液に、SnCl(35.8g、189.0mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、25℃で1時間攪拌した。次いで水を加え、有機物をEtOAcで3回抽出した。一つに合わせた有機物を、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例34b(8.1g、収率61%)を赤色固体として得た。LCMS[M+1]+=246.0.
【0475】
工程2:例34d
例34a(8.1g、32.5mmol)の例34c(100mL)中の溶液に、TsOH.HO(627mg、3.3mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で1時間攪拌した。混合物を、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例34d(5.5g、収率:61%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]+=269.9.
【0476】
工程3:例34e
例34d(5.97g、22.10mmol)のTHF(90mL)溶液に、LiAlH(1.00g、26.47mmol)を-20℃で加えた。混合物を、Nで3回脱気し、-20℃で1時間攪拌した。次いで、反応を、水(1.2mL)の-20℃での添加によりクエンチした。得られた溶液を、NaOH水溶液(15%、3.6mL)およびEtOAc(1.2mL)で室温で希釈した。固体をろ過した。減圧下でろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例34e(2.31g、収率46%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]+=241.9.
【0477】
工程4:例34f
例34e(2.31g、9.79mmol)のDCM(45mL)溶液に、PPh(3.30g、12.70mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却した。次いで、CBr(4.20g、12.70mmol)のDCM(5mL)溶液を滴加した。加えた後、反応混合物を、0℃で2時間攪拌した。混合物を、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例34f(2.51g、収率:82%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]+=305.9
【0478】
工程5:例34h
例34f(2.20g、7.26mmol)、例34g(1.52g、8.59mmol)のTHF(40mL)溶液に、NaH(348mg、鉱油中60%、8.59mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、25℃で2時間攪拌した。次いで、反応をNHCl水溶液(10mL)の添加によりクエンチし、有機物をEtOAcで3回抽出した。一つに合わせた有機物を、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例34h(1.20g、収率:75%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1-100]+=299.0.
【0479】
工程6:例34i
例34h(820mg、2.06mmol)、NHBoc(480mg、4.12mmol)、CsCO(1340mg、4.12mmol)のジオキサン(5.0mL)溶液に、Pd(dba)(189mg、0.21mmol)、およびキサントホス(Xantphos)(123mg、0.21mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、95℃で一晩攪拌した。次いで、反応混合物を、EtOAcにより希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例34i(520mg、収率58%)を白色固体として得た。LCMS[M+1-100]=336.2.
【0480】
工程7:例34j
例34i(170mg、0.55mmol)のDCM(5.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例34j(348mg未精製、収率:定量)を黒色油状物として得た。LCMS[M+1]=236.1
【0481】
工程8:例34l
例34j(348mg未精製、0.75mmol)、例34k(245mg、0.75mmol)、TEA(755mg、7.50mmol)のDCM(4mL)溶液に、HATU(284mg、0.75mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、DCM(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例34l(70mg、収率17%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=544.2.
【0482】
工程9:例34m
例34l(70mg、0.13mmol)、CsCO(65mg、0.20mmol)のジオキサン(2.0mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(12mg、0.013mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例34m(60mg未精製、収率:定量)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=508.2
【0483】
工程10:例34
例34m(60mg未精製、0.49mmol)のTHF(1.4mL)溶液に、MeOH/HCl(2.0mL、6.0moL/L)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例34(1.2mg、収率:3%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=408.1.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.93(s,1H),8.38(d,1H),8.22(d,1H),8.13(s,1H),7.97(d,1H),7.21(s,1H),5.82(s,1H),4.68(d,1H),4.54(d,1H),3.89(d,1H),3.49(d,1H),3.29(s,1H),2.92(d,3H),2.63(s,3H),1.12(d,3H).
実施例35:
【化57】
【0484】
工程1:例35b
例35a(20.0g、86.6mmol、1.0当量)のEtOH(120mL)および濃HCl(40mL)中の溶液に、SnCl(97.4g、433mmol、5.0当量)を加えた。反応混合物を、N下、60℃で、3時間攪拌した。室温まで冷却した後、混合物を、0℃で、2MのNaOH水溶液(750mL)中に注いだ。DCM(800mL)を混合物に加え、白色固体をろ過により除去した。有機層を分離し、水相をDCM(500mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ濃縮した。未精製物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例35b(16.8g、収率97%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=201.2.
【0485】
工程2:例35c
例35b(12.0g、59.7mmol、1.0当量)のAcOH(115mL)およびHO(33mL)中の溶液を0℃に冷却し、続いて水(20mL)中のNaNO(4.9g、71.6mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、黄色の沈殿物の段階的形成が観察された。固体をろ過により回収し、濃縮して、生成物である例35c(12.5g、収率99%)を黄色固体として得た。
LCMS[M+1]=212.2.
【0486】
工程3:例35d
例35c(12.7g、60.0mmol、1.0当量)のACN(130mL)溶液に、KCO(16.6g、120.0mmol、2.0当量)およびMeI(25.6g、180.0mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を、60℃で、16時間攪拌した。室温まで冷却した後、固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例35d(3.2g、収率24%、保持時間:1.48分)を白色固体として、例35d1(2.5g、収率18%、保持時間:1.42分)を白色固体として、および例35d2(3.4g、収率25%、保持時間:1.33分)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=226.2.
【0487】
工程4:例35e
例35d(1.5g、6.6mmol、1.0当量)のCCl(30mL)溶液に、NBS(1.76g、9.9mmol、1.5当量)およびAIBN(541.2mg、3.3mmol、0.5当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、6時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例35e(1.5g、収率74%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=306.2.
【0488】
工程5:例35g
例35f(875mg、5.0mmol、1.5当量)のTHF(20mL)溶液に、NaH(160mg、4.0mmol、1.2当量)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で30分間攪拌し、次いでTHF(15mL)中の例35e(1.0g、3.3mmol、1.0当量)を滴加した。反応混合物を室温で、16時間攪拌した。混合物を飽和NHCl(50mL)水溶液に注いで、EtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例35g(860mg、収率65%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=399.3.
【0489】
工程6:例35h
例35g(860mg、2.16mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(1.4g、4.32mmol、2.0当量)、NH-Boc(505.4mg、4.32mmol、2.0当量)、キサントホス(250.0mg、0.43mmol、0.2当量)およびPd(dba).CHCl(227.7mg、0.22mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、110℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、精製物である例35h(670mg、収率71%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=436.4.
【0490】
工程7:例35i
例35h(670mg、1.54mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に、TFA(2.5mL)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物である例35i(1.2g、未精製)を黄色油状物として得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS[M+1]=236.2.
【0491】
工程8:例35k
例35j(817.5mg、2.5mmol、0.8当量)のDCM(20mL)溶液に、HATU(2.28g、6.0mmol、1.2当量)およびDIEA(5.16g、40.0mmol、8.0当量)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで例35i(1.2g、5.0mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例35k(260mg、収率19%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=544.4.
【0492】
工程9:例35l
例35k(260mg、0.48mmol、1.0当量)のジオキサン(3mL)溶液に、CsCO(313.0mg、0.96mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(44.1mg、0.05mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で12時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例35l(75mg、収率31%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=508.3.
【0493】
工程10:例35
例35l(75mg、0.15mmol、1.0当量)のDCM(3mL)溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、ジオキサン中4M)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮した。粗生成物をMeOH(2mL)に溶解させ、NaHCO(過剰)を加えた。混合物を、室温で20分間攪拌し、次いでDCM(20mL)を加えた。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、例35(22.7mg、収率37%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=408.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.05(s,1H),8.47(s,1H),8.36(d,1H),8.17(s,1H),7.96(d,1H),7.41(d,1H),6.06(s,1H),4.76(d,1H),4.65(d,1H),4.53(s,3H),3.99-3.95(m,1H),3.59-3.56(m,1H),3.44-3.38(m,1H),2.95(d,3H),1.16(d,3H).
実施例36:
【化58】
【0494】
工程1:例36b
例36a(1.2g、5.0mmol、1.0当量)のCCl(12mL)溶液に、NBS(1.42g、8.0mmol、1.5当量)およびAIBN(262mg、1.6mmol、0.3当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、6時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例36b(850mg、収率52%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=306.2.
【0495】
工程2:例36d
例36c(2.15g、12.0mmol、1.5当量)のTHF(25mL)溶液に、NaH(490mg、鉱油中60%、12.0mmol、1.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で30分間攪拌し、次いでTHF(20mL)中の例36b(2.5g、8.0mmol、1.0当量)を滴加した。反応混合物を室温で、16時間攪拌した。次いで混合物を飽和NHCl(50mL)水溶液に注いで、EtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例36d(1.8g、収率55%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=399.3.
【0496】
工程3:例36e
例36d(1.8g、4.5mmol、1.0当量)のジオキサン(36mL)溶液に、CsCO(2.95g、9.0mmol、2.0当量)、NH-Boc(4.23g、36.0mmol、8.0当量)、キサントホス(130mg、0.23mmol、0.05当量)およびPd(dba)(470mg、0.45mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、110℃で16時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例36e(1.1g、収率56%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=436.3.
【0497】
工程4:例36f
例36e(1.1g、3.0mmol、1.0当量)のDCM(11mL)溶液に、TFA(33mL)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物である例36f(1.7g、未精製)を褐色油状物として得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS[M+1]=236.4.
【0498】
工程5:例36h
例36g(485mg、1.489mmol、0.7当量)のDCM(10mL)溶液に、HATU(808mg、2.127mmol、1.0当量)およびDIEA(2.2g、17.021mmol、8.0当量)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで例36f(500mg、2.127mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、未精製物を分取TLCにより精製して、生成物である例36h(250mg、収率22%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=544.3.
【0499】
工程6:例36i
例36h(250mg、0.46mmol、1.0当量)のジオキサン(2mL)溶液に、CsCO(300mg、0.921mmol、2.0当量)、Pd(dba)(47mg、0.046mmol、0.1当量)およびBINAP(14mg、0.023mmol、0.05当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で4時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例36i(120mg、収率52%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=508.3.
【0500】
工程7:例36
例36i(120mg、0.236mmol、1.0当量)のDCM(1.2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(6mL、ジオキサン中4M)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮した。粗生成物をMeOH(2mL)で処理し、この溶液にNaHCO(過剰)を加え、これを室温で20分間攪拌した。次いで、混合物にDCM(20mL)を加え、固体をろ過した。ろ液を濃縮して、残渣を分取TLCにより精製して、例36(56.8mg、収率59%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=408.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.31(s,1H),8.54(s,1H),8.38(d,1H),8.19(s,1H),7.98(d,1H),7.33(s,1H),6.13(s,1H),4.81(d,1H),4.68(d,1H),4.29(s,3H),3.99-3.95(m,1H),3.99-3.95(m,1H),3.45-3.29(m,1H),2.96(d,3H),1.15(d,3H).
実施例37:
【化59】
【0501】
工程1:例37b
例37a(1.9g、8.4mmol、1.0当量)のCCl(20mL)溶液に、NBS(1.64g、9.24mmol、1.1当量)およびAIBN(137.8mg、0.84mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、6時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例37b(1.9g、収率74%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=306.2.
【0502】
工程2:例37d
例37c(1.6g、9.3mmol、1.5当量)のTHF(20mL)溶液に、NaH(372mg、鉱油中60%、9.3mmol、1.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で30分間攪拌し、次いでTHF(20mL)中の例37b(1.9g、6.2mmol、1.0当量)を滴加した。反応混合物を室温で、16時間攪拌した。次いで混合物を飽和NHCl(50mL)水溶液に注いで、これをEtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例37d(1.5g、収率61%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=399.3.
【0503】
工程3:例37f
例37d(1.48g、3.7mmol、1.0当量)のジオキサン(14mL)溶液に、CsCO(2.4g、7.4mmol、2.0当量)、例37e(2.16g、18.5mmol、5.0当量)、キサントホス(428.5mg、0.74mmol、0.2当量)、およびPd(dba)(383mg、0.37mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、110℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例37f(1.04g、収率64%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=436.3.
【0504】
工程4:例37g
例37f(1.04g、2.4mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に、TFA(5mL)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物である例37g(930mg、未精製)を黄色油状物として得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS[M+1]=236.4
【0505】
工程5:例37i
例37h(222mg、0.68mmol、0.8当量)のDCM(10mL)溶液に、HATU(323mg、0.85mmol、1.0当量)およびDIEA(438.6mg、3.4mmol、4.0当量)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで例37g(320mg、0.85mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例37i(180mg、収率39%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=544.3.
【0506】
工程6:例37j
例37i(100mg、0.18mmol、1.0当量)のジオキサン(2mL)溶液に、CsCO(117.4mg、0.36mmol、2.0当量)、Pd(dba)(18.6mg、0.018mmol、0.1当量)およびBINAP(22.4mg、0.036mmol、0.2当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で3時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例37j(80mg、収率88%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=508.3.
【0507】
工程7:例37
例37j(80mg、0.157mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮した。粗生成物をMeOH(2mL)で処理し、NaHCO(過剰)を溶液に加え、混合物を室温で20分間攪拌し、次いでDCM(20mL)を加えた。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、例37(30.5mg、収率48%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=408.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.55(s,1H),8.21(s,1H),8.14(s,1H),8.09(d,1H),7.99(d,1H),7.74(d,1H),5.78(s,1H),4.76(d,1H),4.58(d,1H),4.53(s,3H),3.86-3.84(m,1H),3.44-3.39(m,1H),3.16-3.09(m,1H),2.98(d,3H),1.10(d,3H).
実施例38:
【化60】
【0508】
工程1:例38c
例38a(5.08g、30.0mmol)、例38b(6.76g、38.6mmol)、PPh(10.1g、38.5mmol)のTHF(100mL)溶液に、DIAD(8.30g、41.0mmol)を加えた。反応混合物を25℃で10時間攪拌した。次いで、EtOAc(400mL)を反応混合物に加え、これをブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例38c(4.8g、収率:49%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=327.15
【0509】
工程2:例38d
例38c(4.8g、14.7mmol)のEtOH(79mL)中の混合物に、10%のPd-C(500mg)を加えた。混合物を、H雰囲気下、25℃で4時間攪拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮して、未精製の例38d(4.44g未精製、収率:定量)を黄色固体として得た。残渣を、さらに精製することなく、次の工程で使用した。LCMS[M+1]+=297.18.
【0510】
工程3:例38e
例38d(2.0g、6.76mmol)のHCl-MeOH(26mL、3N)溶液を、室温で2時間攪拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮して、未精製の例38e(1.6g未精製、収率:定量)を白色固体として得た。残渣を、さらに精製することなく、次の工程で使用した。LCMS[M+1]=197.12.
【0511】
工程4:例38g
例38e(707mg、3.6mmol)、例38f(1.4g、4.3mmol)、TEA(935mg、9.3mmol)のDCM(12mL)溶液に、HATU(2.25g、5.9mmol)を加え、これを室温で15時間攪拌した。次いで、EtOAc(400mL)を反応混合物に加え、これをブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例38g(428mg、収率:3工程で24%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=506.19.
【0512】
工程5:例38h
例38g(144mg、0.29mmol)、CsCO(291mg、0.89mmol)のジオキサン(3mL)中の溶液に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(16mg、0.02mmol)を加え、これをN雰囲気下で80℃で15時間攪拌した。次いで、EtOAc(400mL)を反応混合物に加え、これをブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例38h(24mg、収率:18%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=469.22
【0513】
工程6:例38
例38h(24mg、0.05mmol)のHCl-MeOH(2mL、3N)溶液を、氷浴中で0℃で攪拌し、次いで25℃まで6時間で温めた。次いで、反応混合物にEtOAc(400mL)を加え、これをブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムカラムクロマトグラフィーにより精製して、例38(13mg、収率63%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=369.16.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.24(s,1H),7.05(s,1H),6.85(d,1H),6.75(dd,1H),5.39(s,1H),4.46-4.29(m,3H),3.86(s,3H),3.08(d,3H),1.35(d,3H).
実施例39:
【化61】
【0514】
工程1:例39c
例39a(1.45g、10.0mmol)、例39b(3.55g、10.0mmol)、Pd(dba)(558mg、0.5mmol)、キサントホス(298mg、0.5mmol)、CsCO(4.88g、15.0mmol)のジオキサン(30mL)中の混合物に、Nで3回脱気し、70℃で4時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、DCMで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例39c(3.0g、収率:70%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=464.1.H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 10.21(s,1H),9.64(s,1H),8.56(s,1H),7.91-7.85(m,2H),7.75(d,1H),7.08(s,1H),6.88(d,1H),4.54(q,2H),4.11(q,2H),3.46(s,3H),2.04(s,3H),1.58(s,3H),1.43(s,12H),1.24(d,3H).
【0515】
工程2:例39d
例39c(3.1g、6.7mmol)のMeOH(20mL)溶液に、0℃で、NaBH(254mg、6.7mol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、これを次いで水でクエンチし、DCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例39d(2.8g、収率:90%)を白色固体として得た。LCMS[M+1-17]=448.2.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 9.26(s,1H),8.50(s,1H),7.62(t,2H),7.30(d,1H),7.02(s,1H),6.78(s,1H),4.92(s,2H),4.77(s,1H),4.49(q,2H),3.44(s,3H),1.46(d,3H),1.41(s,9H).
【0516】
工程3:例39f
例39d(2.70g、5.8mmol)、例39e(2.52g、17.5mmol)のDCM(20mL)溶液に、0℃で、DBU(2.64g、17.5mmol)を加えた。反応混合物を室温に温め、3時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例39f(2.3g、収率:65%)を褐色固体として得た。
【0517】
工程4:例39h
例39f(2.30g、3.79mmol)、例39g(795mg、4.54mmol)のDCM(20mL)溶液に、0℃で、DCM(20mL)中のCFSOH(285mg、1.9mmol)を加えた。反応混合物を27℃に温め、一晩攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、C-18ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例39h(200mg、収率10%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=523.2.
【0518】
工程5:例39i
例39h(200mg、0.38mmol)のMeOH(5mL)溶液に、HO(5mL)中のNaOH(156mg、3.9mmol)を加え、これを50℃で一晩攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例39i(700mg未精製、収率100%)を白色固体として得た。
【0519】
工程6:例39j
例39i(700mg未精製、0.38mmol)の濃HCl(5mL)溶液を、2時間、室温で攪拌した。残渣を逆相カラムにより精製し、所望の生成物である例39j(105mg、2工程の収率:75%)を褐色固体として得た。
LCMS[M+1]=395.2.
【0520】
工程7:例39:
例39i(100mg、0.254mmol)、TEA(51mg、0.51mmol)のDCM(10mL)溶液に、HATU(144mg、0.38mmol)を加えた。反応混合物を25℃で2時間攪拌した。次いで、反応混合物にDCM(20mL)を加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製し、所望の生成物である例39(4.1mg、収率4%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=377.1.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.07(s,1H),8.50(d,1H),8.35(s,1H),8.24(dd,2H),7.60(d,1H),7.03(d,1H),6.80(d,1H),6.61(s,1H),4.85(d,1H),4.60(d,1H),4.04(d,1H),3.63(d,1H),3.54(t,1H),3.30(s,1H),3.09(d,3H),1.15(d,3H).
実施例40:
【化62】
【0521】
工程1:例40b
例40a(10.0g、51.3mmol、1.0当量)のCCl(100mL)溶液に、NBS(10.04g、56.4mmol、1.1当量)およびBPO(1.24g、5.13mmol、0.1当量)を室温で加えた。混合物を、80℃で2時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を室温に冷却した。懸濁液をEtOAc(150mL)で希釈し、これをセライトのパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(150mL)で洗浄した。ろ液を真空中で濃縮して、未精製物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例40b(12.5g、収率88%)を黄色固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.00(d,1H),7.95(d,1H),7.66(dd,1H),4.75(s,2H).
【0522】
工程2:例40d
例40c(3.53g、20.15mmol、1.1当量)のTHF(50mL)溶液を0℃まで冷却し、NaH(1.47g、鉱油中60%、36.64mmol、2.0当量)を数回に分けて加えた。混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで例40b(5.0g、18.32mmol、1.0当量)を0℃で加え、これを室温で1時間攪拌した。混合物をNHCl水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例40d(3.3g、収率50%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1-100]+=269.1.
【0523】
工程3:例40e
例40d(2.0g、5.43mmol、1.0当量)の乾燥ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(5.30g、16.3mmol、3.0当量)、NH-Boc(700mg、5.98mmol、1.1当量)、キサントホス(628mg、1.1mmol、0.2当量)およびPd(dba).CHCl(560mg、0.543mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、110℃で2時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例40e(2.0g、収率91%)を黄色固体として得た。LCMS[M+23]=428.3.
【0524】
工程4:例40f
例40e(1.7g、4.2mmol、1.0当量)のHCl/ジオキサン(4M、20mL)溶液を、室温で4時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を真空中で濃縮して、生成物である例40f(860mg、未精製、収率100%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=206.3.
【0525】
工程5:例40h
例40g(830mg、2.54mmol、0.8当量)のDCM(8mL)溶液に、DIEA(1.65g、12.68mmol、4.0当量)およびHATU(964mg、2.54mmol、0.8当量)を加えた。混合物を室温で20分間攪拌した。次いで、例40f(650mg、3.17mmol、1.0当量)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。反応が完了した後、これを真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例40h(150mg、収率9%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=514.2.
【0526】
工程6:例40i
例40h(200mg、0.39mmol、1.0当量)の乾燥ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(253.4mg、0.78mmol、2.0当量)、BINAP(48.5mg、0.078mmol、0.2当量)およびPd(dba)(40.4mg、0.039mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で4時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を除去し、残渣を分取TLCにより精製して、生成物である例40i(110mg、収率59%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=478.3.
【0527】
工程7:例40
例40i(90mg、0.189mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応物を室温で、2時間攪拌した。反応が完了した後、反応物をNaHCO(過剰)で塩基性化した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、生成物である例40(52.0mg、収率73%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=378.1.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.78(s,1H),8.60(s,1H),8.18(s,1H),8.11(d,1H),8.06(d,1H),7.76(d,1H),7.12(dd,1H),5.97(s,1H),4.70(d,1H),4.53(d,1H),3.94-3.83(m,1H),3.53(dd,1H),3.28-3.20(m,1H),2.96(d,3H),1.15(d,3H).
実施例41:
【化63】
【0528】
工程1:例41b
例41a(10.0g、43.7mmol、1.0当量)のCCl(100mL)溶液に、NBS(11.66g、65.5mmol、1.5当量)およびAIBN(1.4g、8.7mmol、0.2当量)を室温で加えた。混合物を、80℃で2時間攪拌した。反応が完了した後、固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例41b(11.8g、収率88%)を黄色固体として得た。
【0529】
工程2:例41d
例41c(3.13g、17.86mmol、1.1当量)のTHF(50mL)溶液に、NaH(1.30g、32.47mmol、2.0当量)を0℃で数回に分けて加えた。20分間攪拌した後、0℃で例41b(5.0g、16.23mmol、1.0当量)を加えた。混合物をN下、室温で1時間攪拌した。混合物をNHCl水溶液(100mL)でクエンチし、これをEtOAc(200mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例41d(1.4g、収率22%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1-100]=302.1.
【0530】
工程3:例41e
例41d(1.4g、3.5mmol、1.0当量)のジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(3.4g、10.5mmol、3.0当量)、NH-Boc(450mg、3.84mmol、1.1当量)、キサントホス(404mg、0.7mmol、0.2当量)およびPd(dba)(362mg、0.35mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を窒素により3回脱気し、110℃で2時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例41e(1.42g、収量93%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1+22]=461.2
【0531】
工程4:例41f
例41e(1.42g、3.24mmol、1.0当量)のHCl/ジオキサン(4M、20mL)溶液を、室温で3時間攪拌した。反応が完了した後、混合物を真空中で濃縮して、生成物である例41f(800mg、未精製、収率100%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=239.2.
【0532】
工程5:例41h
例41g(789mg、2.42mmol、0.8当量)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(1.57g、12.1mmol、4.0当量)およびHATU(1.72g、4.51mmol、1.5当量)を加えた。15分間攪拌した後、例41f(720mg、3.03mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。反応が完了した後、これを真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例41h(520mg、収率39%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=547.3.
【0533】
工程6:例41i
例41h(440mg、0.81mmol、1.0当量)のジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(523mg、1.61mmol、2.0当量)、BINAP(100mg、0.16mmol、0.2当量)およびPd(dba)(83.3mg、0.08mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、生成物である例41i(220mg、収率54%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=511.2.
【0534】
工程7:例41j
例41i(200mg、0.39mmol、1.0当量)のMeOH(4mL)溶液に、2MのNaOH水溶液(0.4mL)を加えた。反応混合物を室温で、1時間攪拌した。反応が完了した後、混合物をHCl水溶液(1M)で酸性化し、次いでこれをEtOAc(20mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、真空中で濃縮して、生成物である例41j(190mg、収率98%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=497.2.
【0535】
工程8:例41j
例41j(170mg、0.34mmol、1.0当量)のDCM(8mL)溶液に、DIEA(178mg、1.37mmol、4.0当量)およびHATU(195mg、0.51mmol、1.5当量)を加えた。15分間攪拌した後、メチルアミン塩酸塩(46mg、0.69mmol、2.0当量)を反応混合物に加え、これを室温で2時間攪拌した。反応が完了した後、これを真空中で濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、生成物である例41k(170mg、収率97%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=510.2.
【0536】
工程9:例41
例41k(100mg、0.196mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、室温でHCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応物を室温で、1時間攪拌した。反応が完了した後、反応物をNaHCO(過剰)で塩基性化した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例41(46.7mg、収率58%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=410.2
H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 10.95(s,1H),8.81(d,1H),8.69(d,1H),8.30(d,1H),8.17(s,1H),7.95(d,1H),7.69(d,1H),7.00-6.90(m,1H),5.74(s,1H),4.65(d,1H),4.54(d,1H),4.00-3.88(m,1H),3.61-3.54(m,1H),3.44-3.37(m,1H),2.97(d,3H),2.83(d,3H),1.18(d,3H).
実施例42:
【化64】
【0537】
工程1:例42b
例42a(10.0g、38.7mmol、1.0当量)の乾燥THF(193mL)溶液に、n-BuLi(17mL、ヘキサン中2.5M、42.6mmol、1.1当量)を、15分間にわたって-78℃で滴加し、続いて20分間攪拌した。この混合物にDMF(28.3g、387mmol、10.0当量)を-78℃で滴加し、得られた混合物を-78℃でN下でさらに1時間攪拌した。反応混合物を、1NのNHCl水溶液(100mL)でクエンチし、これを0℃で30分間攪拌した。次いで反応混合物を、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、所望の生成物である例42b(6.1g、収率71%)を黄色油状物として得た。
H NMR(300MHz,CDCl-d)δ 10.06(s,1H),8.01(s,1H),7.91-7.85(m,2H).
【0538】
工程2:例42c
例42b(4.9g、23.6mmol、1.0当量)のエタノール(100mL)溶液に、NaBH(985mg、25.9mmol、1.1当量)を0℃で数回に分けて加えた。反応物を室温で、1時間攪拌した。反応混合物を、1NのNHCl水溶液(100mL)でクエンチし、これを0℃で30分間攪拌した。反応混合物を、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、所望の生成物である例42c(3.7g、収率75%)を黄色油状物として得た。
【0539】
工程3:例42d
例42c(3.7g、17.6mmol、1.0当量)のDCM(50mL)溶液に、0℃で、PBr(5.2g、19.4mmol、1.1当量)を加えた。反応物を、0℃で2時間攪拌した。反応混合物をHO(40mL)で希釈し、EtOAc(40mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をNaHCO水溶液で洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、所望の生成物である例42d(2.1g、収率44%)を黄色油状物として得た。
【0540】
工程4:例42f
例42e(1.5g、8.49mmol、1.1当量)のTHF(50mL)溶液に、NaH(864mg、鉱油中60%、21.6mmol、2.8当量)を0℃で数回に分けて加えた。15分間攪拌した後、0℃で例42d(2.1g、7.72mmol、1.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。反応物をHO(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例42f(850mg、収率27%)を白色固体として得た。LCMS[M+1-100]=268.0.
【0541】
工程5:例42h
例42f(854mg、2.3mmol、1.0当量)および例42g(523mg、3.0mmol、1.3当量)のジオキサン(20mL)溶液に、3G-Brettphos-Pd(211mg、0.23mmol、0.1当量)およびCsCO(1.13g、3.54mmol、1.5当量)を加えた。混合反応物を窒素により3回脱気し、100℃で16時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例42h(720mg、収率70%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=349.2.
【0542】
工程6:例42i
例42h(720mg、1.6mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(8mL、ジオキサン中4M、32mmol、20.0当量)を加えた。混合物を室温で、4時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を濃縮して、例42i(700mg、未精製)を黄色固体としてを得た。未精製物を、さらに精製することなく、次の工程で直接使用した。LCMS[M+1]=249.2.
【0543】
工程7:例42k
例42j(791mg、2.42mmol、1.0当量)のDCM(15mL)溶液に、DIEA(780mg、6.05mmol、2.5当量)およびHATU(1.01g、2.66mmol、1.1当量)を加えた。15分間攪拌した後、例42i(600mg、2.42mmol、1.0当量)を混合物に加えた。反応溶液を室温で6時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を除去し、未精製物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例42k(421mg、収率31%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=557.3.
【0544】
工程8:例42m
例42k(200mg、0.36mmol、1.0当量)のジオキサン(5mL)溶液に、CsCO(234mg、0.72mmol、2.0当量)、3G-Brettphos-Pd(33.0mg、0.036mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例42m(110mg、収率59%)を淡黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=521.1.
【0545】
工程9:例42
例42m(100mg、3.1mmol)のDCM(2mL)溶液に、室温でHCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応物を室温で、4時間攪拌した。完了後、反応物をNaHCOで塩基性化した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を、分取TLC(EtOAc)により精製して、所望の生成物である例42(42.2mg、収率53%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=421.1.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 8.81(s,1H),8.42(s,1H),8.15(s,1H),8.00-7.96(m,2H),7.69(d,1H),7.22(d,1H),6.08(s,1H),4.67(d,1H),4.49(d,1H),3.86-3.84(m,1H),3.49-3.45(m,1H),3.21-3.15(m,1H),2.95(d,3H),1.14(d,3H).
実施例43:
【化65】
【0546】
工程1:例43b
例43a(2.0g、7.84mmol、1.0当量)のCCl(40mL)溶液に、NBS(1.54g、8.63mmol、1.10当量)、AIBN(129mg、0.78mmol、0.1当量)を加えた。反応物を、N下、80℃で3時間攪拌した。混合物を室温に冷却した。懸濁液を、EtOAc(50mL)で希釈し、次いでセライトのパッドを通してろ過した。ろ過ケーキを、EtOAc(50mL)で洗浄した。ろ液を真空中で濃縮し、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、所望の生成物である例43b(2.2g、収率84%)を黄色油状物として得た。H NMR(300MHz,CDCl-d)δ 7.86(d,1H),7.68(s,1H),7.57(d,1H),4.42(s,2H).
【0547】
工程2:例43d
例43c(1.3g、7.29mmol、1.1当量)のTHF(50mL)溶液に、NaH(742mg、鉱油中60%、18.6mmol、2.8当量)を0℃で数回に分けて加えた。15分間攪拌した後、この混合物に0℃で例43b(2.2g、6.62mmol、1.0当量)を加え、これをN下で室温でさらに2時間攪拌した。反応物をHO(50mL)でクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例43d(1.3g、収率41%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1-100]=328.0.
【0548】
工程3:例43f
例43d(800mg、1.87mmol、1.0当量)および例43e(328mg、2.8mmol、1.5当量)のジオキサン(10mL)溶液に、Pd(dba)(171mg、0.187mmol、0.1当量)、キサントホス(324mg、0.561mmol、0.3当量)およびCsCO(1.22g、3.74mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を窒素により3回脱気し、100℃で6時間攪拌した。反応物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の粗生成物である例43f(612mg、収率70%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1-100]=365.2.
【0549】
工程4:例43g
例43f(612mg、1.31mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(7mL、ジオキサン中4M、26.2mmol、20.0当量)を加えた。混合物を室温で、4時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を濃縮して、例43g(520mg、未精製)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=265.2.
【0550】
工程5:例43i
例43h(572mg、1.75mmol、1.1当量)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(513mg、3.98mmol、2.5当量)およびHATU(725mg、1.91mmol、1.2当量)を加えた。15分間攪拌した後、この混合物に例43g(420mg、1.59mmol、1.0当量)を加え、これを室温で6時間攪拌した。反応が完了した後、溶媒を除去し、粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例43i(198mg、収率22%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=573.1.
【0551】
工程6:例43j
例43i(100mg、0.175mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(114mg、0.35mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(27mg、0.035mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、100℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例43j(53mg、収率56%)を淡黄色固体として得た。LCMS[M+1]=537.4.
【0552】
工程7:例43
例43j(78mg、0.145mmol、1.0当量)のDCM(1mL)溶液に、室温で、HCl/ジオキサン(0.7mL、ジオキサン中4M、2.91mmol、20.0当量)を加えた。反応物を室温で、4時間攪拌した。反応が完了した後、反応物をNaHCO(過剰)で塩基性化した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を、分取TLC(EtOAc)により精製して、所望の生成物である例43(33.2mg、収率52%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=437.1.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.32(s,1H),8.64(d,1H),8.17(s,1H),8.15(d,1H),7.97(d,1H),7.37(dd,1H),7.03(dd,1H),5.99(s,1H),4.62(d,1H),4.49(d,1H),3.92-3.90(m,1H),3.52(dd,1H),3.35-3.30(m,1H),2.95(d,1H),1.16(d,1H).
実施例44:
【化66】
【0553】
工程1:例44b
例44a(11.0g、56.1mmol、1.0当量)のCCl(500mL)溶液に、NBS(15.0g、84.2mmol、1.5当量)およびAIBN(4.6g、28.1mmol、0.5当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、8時間攪拌した。不溶性固体を除去した後、ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例44b(8.1g、収率53%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=275.9.
【0554】
工程2:例44d
例44c(2.9g、16.4mmol、1.5当量)のTHF(40mL)溶液に、NaH(567mg、鉱油中60%、14.2mmol、1.3当量)を0℃で数回に分けて加えた。10分間攪拌した後、例44b(3.0g、10.9mmol、1.0当量)のTHF(10mL)溶液を滴加した。反応混合物を0℃~室温で2時間攪拌し、次いで溶媒を真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例44d(1.9g、収率47%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=369.3.
【0555】
工程3:例44f
例44d(1.8g、4.9mmol、1.0当量)のジオキサン(50mL)溶液に、CsCO(3.2g、9.8mmol、2.0当量)、第3-Brettphos-Pd(442mg、0.5mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N下、110℃で、5時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例44f(1.4g、収率71%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=406.2.
工程4:例44g
例44f(700mg、1.7mmol、1.0当量)のHCl/ジオキサン(15mL、ジオキサン中4M)溶液を、40℃で4時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、所望の生成物である例44g(640mg、未精製)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=206.2.
【0556】
工程5:例44i
例44h(465mg、1.4mmol、1.0当量)のDCM(20mL)溶液に、DIEA(1.8g、14.2mmol、10.0当量)、HATU(649mg、1.7mmol、1.2当量)、および例44g(620mg、2.6mmol、1.8当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例44i(185mg、収率25%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=514.3.
工程6:例44j
【0557】
例44i(180mg、0.35mmol、1.0当量)のジオキサン(50mL)溶液に、CsCO(228mg、0.7mmol、2.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(93mg、0.11mmol、0.3当量)を加えた。反応混合物を、N下、100℃で、5時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例44j(95mg、収率57%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=478.2.
【0558】
工程7:例44
例44j(90mg、0.19mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(1mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、NaHCOで塩基性化した。濃縮後、残渣を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例44(41.5mg、収率58%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=378.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.96(s,1H),8.90(s,1H),8.19-8.18(m,2H),8.03(d,1H),7.36(s,1H),7.30(s,1H),5.52(s,1H),4.65(d,1H),4.55(d,1H),3.95-3.93(m,1H),3.59-3.55(m,1H),3.42- 3.37(m,1H),2.95(d,3H),1.18(d,3H).
実施例45:
【化67】
【0559】
工程1:例45b
例45a(5.0g、24.9mmol、1.0当量)のCCl(50mL)溶液に、NBS(4.9g、27.4mmol、1.1当量)およびAIBN(410mg、2.5mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、80℃で、6時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)により精製して、生成物である例45b(4.5g、収率60%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=281.2.
【0560】
工程2:例45d
例45c(1.9g、10.7mmol、1.5当量)のDMF(20mL)溶液に、NaH(340mg、鉱油中60%、8.5mmol、1.2当量)を0℃で数回に分けて加えた。混合物を同温度で30分間攪拌し、次いでDMF(20mL)中の例45b(2.0g、7.1mmol、1.0当量)を滴加した。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)に注いで、これを次いでEtOAc(70mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例45d(1.3g、収率50%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]=374.3.
【0561】
工程3:例45e
例45d(1.3g、3.5mmol、1.0当量)のジオキサン(15mL)溶液に、CsCO(2.3g、7.0mmol、2.0当量)、NH-Boc(1.2g、10.5mmol、3.0当量)、BINAP(436.1mg、0.7mmol、0.2当量)、およびPd(dba).CHCl(362.3mg、0.35mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、110℃で2時間攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を除去した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例45e(980mg、収率68%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=411.3.
【0562】
工程4:例45f
例45e(980mg、2.4mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に、TFA(2.5mL)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物である例45f(1.6g、未精製、定量)を黄色油状物として得、これを精製することなく次の工程に直接使用した。LCMS[M+1]=211.3.
【0563】
工程5:例45h
例45g(392mg、1.2mmol、0.5当量)のDCM(8mL)溶液に、HATU(1.0g、2.8mmol、1.2当量)およびDIEA(1.2g、9.2mmol、4.0当量)を加えた。混合物を20分間攪拌し、次いで例45f(700mg、2.3mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。溶液を真空中で濃縮して、粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例45h(280mg、収率23%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=519.4.
【0564】
工程6:例45i
例45h(260mg、0.5mmol、1.0当量)のジオキサン(3mL)溶液に、CsCO(326mg、1.0mmol、2.0当量)および第3t-Bu-Xphos-Pd(44.1mg、0.05mmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を、N保護下、80℃で3時間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製し、例45i(120mg、収率50%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=483.3.
【0565】
工程7:例45
例45i(100mg、0.20mmol、1.0当量)のDCM(3mL)溶液に、HCl/ジオキサン(3mL、ジオキサン中4M)を0℃で滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。完了後、反応混合物を濃縮した。粗生成物をMeOH(2mL)に溶解し、次いでこの混合物にNaHCO(過剰)を加え、これを室温で20分間攪拌した。混合物にDCM(20mL)を加えた後、固体をろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を分取TLCにより精製して、例45(42.8mg、収率54%)を灰白色固体として得た。LCMS[M+1]=383.2.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.62(s,1H),8.39(d,1H),8.16-8.13(m,2H),7.89(d,1H),6.49(s,2H),5.48(s,1H),4.60(d,1H),4.49(d,1H),3.92-3.89(m,1H),3.76(s,3H),3.54-3.50(m,1H),3.42-3.36(m,1H),2.93(d,3H),1.18(d,3H).
実施例46:
【化68】
【0566】
工程1:例46b
例46a(5.0g、32.3mmol、1.0当量)のCCl(30mL)溶液に、BPO(2.3g、9.7lmmol、0.3当量)を80℃で加えた。5分間攪拌した後、NBS(6.9g、38.76mmol、1.2当量)を加え、80℃で16時間攪拌した。反応が完了した後、この懸濁液にEtOAc(150mL)を加え、これを飽和NaHCO水溶液(100mL×3)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、濃縮して、生成物である例46b(4.2g、収率56%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=234.1
【0567】
工程2:例46d
例46c(2.7g、15.5mmol、1.2当量)のTHF(40mL)溶液に、NaH(770mg、鉱油中60%、19.4mmol、1.5当量)を0℃で数回に分けて加えた。10分間攪拌した後、例46b(3.0g、12.9mmol、1.0当量)のTHF(5mL)溶液を滴加した。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応を、0℃で飽和NHCl水溶液(50mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。一つに合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例46d(3.1g、収率73%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=329.3.
【0568】
工程3:例46e
例46d(2.5g、7.62mmol、3.0当量)のMeOH(30mL)溶液に、N保護下で、10%のPd/C(1.0g)を数回に分けて加えた。混合物をHで3回脱気し、これをHバルーン下で2時間、室温で攪拌した。固体をろ過し、ろ液を真空中で濃縮して、所望の生成物である例46e(2.8g、定量)を灰色油状物として得た。LCMS[M+1]=299.3.
【0569】
工程4:例46f
例46e(1.5g、5.03mmol、1.0当量)のDCM(25mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(5mL、ジオキサン中4M)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解し、NaCO(過剰)を加え、室温で10分間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例46f(860mg、収率87%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=199.2.
【0570】
工程5:例46h
例46g(200mg、1.01mmol、1.0当量)およびDIEA(521mg、4.04mmol、4.0当量)のDCM(5mL)溶液に、HATU(460mg、1.21mmol、1.2当量)を加えた。10分間攪拌した後、例46f(329mg、1.01mmol、1.0当量)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例46h(160mg、収率31%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=507.3.
【0571】
工程6:例46i
例46h(160mg、0.32mmol、1.0当量)のジオキサン(8mL)溶液に、CsCO(308mg、0.96mmol、3.0当量)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(84mg、0.096mmol、0.3当量)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で3時間攪拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例46i(45mg、収率30%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=471.3.
【0572】
工程7:例46
例46i(66mg、0.14mmol、1.0当量)のDCM(4mL)溶液に、0℃でHCl/ジオキサン(2mL、ジオキサン中4mol/L)を加え、これを室温で2時間攪拌した。反応溶液を真空中で濃縮した。粗生成物をMeOHに溶解し、この混合物にNaCO(過剰)を加え、これを室温で10分間攪拌した。固体をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を分取TLCにより精製して、所望の生成物である例46(20mg、収率36%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=371.3.H NMR(300MHz,DMSO-d)δ 9.79(s,1H),8.46(s,1H),8.31(d,1H),8.16(s,1H),7.93-8.01(m,1H),6.66-6.75(m,2H),5.49(s,1H),4.60(d,1H),4.50(d,1H),3.87-3.90(m,1H),3.55(dd,1H),3.44-3.38(m,1H),2.93(d,3H),1.18(d,3H).
実施例47:
【化69】
【0573】
工程1:例47c
例47b(525mg、3.0mmol)のTHF(15mL)溶液に、NaH(172mg、鉱油中60%、4.5mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温に温め、0.5時間攪拌した。次いで、例47a(741mg、3.0mmol)を加えた。得られた混合物を室温で6時間攪拌した。混合物を、NHCl水溶液によりクエンチし、次いでEtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例47c(200mg、収率20%)を黄色固体として得た。LCMS[M-174]=167.0.
【0574】
工程2:例47d
例47c(200mg、0.58mmol)および10%のPd/C(30mg)のMeOH(5mL)中の混合物を、室温で2時間、1気圧のH下で攪拌した。次いで、混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して、未精製の例47d(200mg未精製、収率:約100%)を黄色固体として得、これを次の工程で直接使用した。LCMS[M-174]=137.1
【0575】
工程3:例47e
例47d(170mg、0.55mmol)のDCM(5.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例168g(403.5mg未精製、収率:約100%)を黒色油状物として得た。
【0576】
工程4:例47g
例47e(403mg未精製、0.61mmol)、例47f(197mg、0.61mmol)、TEA(900mg、9.0mmol)のDCM(10mL)溶液に、HATU(230mg、0.605mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、反応混合物にDCM(40mL)を加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例47g(200mg、収率64%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=520.2
【0577】
工程5:例47h
例47g(200mg、0.39mmol)、CsCO(190mg、0.59mmol)のジオキサン(10.0mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(35mg、0.039mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例47h(240mg未精製、収率:約100%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=484.2
【0578】
工程6:例47
例47h(240mg未精製、0.49mmol)のTHF(1.4mL)溶液に、HCl/MeOH(2.0mL、6.0moL/L)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例47(13.3mg、収率:2工程で7%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=384.2.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.13(s,1H),8.57(d,1H),8.11(s,1H),8.05(d,1H),7.90(d,1H),7.71(d,1H),5.90(s,1H),4.54(d,1H),4.43(d,1H),3.95(s,3H),3.86(t,1H),3.46(dd,1H),3.28(dd,1H),2.89(d,3H),1.12(d,3H).
実施例48:
【化70】
【0579】
工程1:例48b
SO(200mL)のHO(620mL)溶液に、HNO(56g、889mmol)を0℃で加えた。次いで、例48a(88g、471mmol)を加え、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。完了後、混合物をEtOAcにより抽出し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例48b(81g、収率74%)を黄色固体として得た。
【0580】
工程2:例48c
例48b(20g、86.6mmol)およびKCO(23.6g、171mmol)のDMF(70mL)中の攪拌溶液に、CHI(17g、111.8mmol)を25℃で加えた。次いで反応混合物を60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、EtOAcにより抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶液を、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムカラムクロマトグラフィーにより精製して、例48c(22.5g、収率:定量)を黄色固体として得た。
【0581】
工程3:例48d
例48c(10.0g、40.64mmol)のCCl(10mL)溶液に、NBS(9.4g、52.84mmol)およびBPO(3.94g、16.26mmol)を加え、これを80℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、例48d(7.8g、収率:59%)を黄色固体として得た。
【0582】
工程4:例48f
NaH(1.0g、25.1mmol)のTHF(70mL)溶液に、0℃で、例48d(6.8g、20.9mmol)および例48e(4.4g、25.1mmol)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をHOでクエンチし、次いで減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例48f(6.25g、収率:71%)を黄色油状物として得た。LCMS[M-100+1]=319.0/321.0.
【0583】
工程5:例48g
HCl/MeOH(4M、70mL)の溶液に、例48f(6.25g、14.9mmol)を加えた。次いで反応混合物を14℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、未精製の例48g(5.17g、未精製)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。LCMS[M+1]=319.0/321.0
【0584】
工程6:例48i
例48g(5g未精製、15.67mmol)のDCM(50mL)中の攪拌溶液に、HATU(7.68g、23.5mmol)、DIEA(4.57g、47.0mmol)および例48h(7.68g、23.5mmol)を加えた。混合物を25℃で3時間攪拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例48i(8.4g、収率:85%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=627.1/629.1.
【0585】
工程7:例48j
例48i(1g、1.59mmol)のEtOH(10mL)溶液に、SnCl(0.91g、4.78mmol)を加え、これを14℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例48j(1g、未精製)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=597.1/599.1.
【0586】
工程8:例48k
例232i(700mg、未精製)のTHF(30mL)溶液に、t-BuOK(394mg、3.51mmol)を0℃で加えた。次いで混合溶液を25℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物である例48k(450mg、収率:69%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]=561.1/563.1.
【0587】
工程9:例48
例48k(100mg、0.34mmol)のMeOH(1mL)溶液に、HCl/MeOH(1.0mL、6.0moL/L)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例48(36.5mg、収率:44%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=461.1.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.17(s,1H),8.51(s,1H),8.16(s,1H),8.13(s,1H),7.92(d,1H),7.17(d,1H),6.03(s,1H),4.54(d,1H),4.42(d,1H),3.89-3.87(m,1H),3.77(s,3H),3.49(d,1H),3.33(d,1H),2.92(d,3H),1.14(d,3H).
実施例49:
【化71】
【0588】
工程1:例49c
例49a(2.04g、10.0mmol)、例49b(850mg、10.0mmol)、およびCsCO(4.89g、15.0mmol)のジオキサン(30mL)溶液に、Pd(dba)(458mg、0.5mmol)、およびキサントホス(298mg、0.5mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、70℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を、EtOAcにより希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49c(1.9g、収率:75%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=255.0
【0589】
工程2:例49d
例49c(1.1g、4.33mmol)のTHF(30mL)溶液に、NaBH(165mg、4.33mmol)およびLiCl(1.3g、34.64mmol)を0℃で加えた。混合物を、Nで3回脱気し、20℃で一晩攪拌した。次いで反応混合物を、水(1.2mL)の0℃での添加によりクエンチした。得られた溶液を、室温で、NaOH水溶液(15%、3.6mL)、次いでEtOAc(1.2mL)で、希釈した。固体をろ別した。得られたろ液を減圧下で濃縮し、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49d(400mg、収率:41%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]=227.0
【0590】
工程3:例49e
例49d(400mg、1.77mmol)のDCM(5mL)溶液に、PPh(696mg、2.66mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、次いで、CBr(701mg、2.12mmol)のDCM(5mL)溶液を滴加した。加えた後、反応混合物を20℃で一晩攪拌した。次いでこの溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49e(460mg、収率:90%)を黄色固体として得た。LCMS[M+1]+=288.9.
【0591】
工程4:例49g
例49e(460mg、1.59mmol)および例49f(332mg、1.89mmol)のTHF(10mL)溶液に、NaH(87mg、鉱油中60%、2.18mmol)およびTBAI(60mg、0.16mmol)を0℃で加えた。次いで反応混合物を、20℃に温め、2時間攪拌した。次いで、反応を、NHCl水溶液(10mL)の添加によりクエンチし、これをEtOAcで3回抽出した。一つに合わせた有機層を無水NaSO上で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49g(520mg、収率:85%)を黄色油状物として得た。LCMS[M+1]+=406.1.
【0592】
工程5:例49h
例49g(520mg、1.35mmol)、NHBoc(224mg、1.91mmol)、CsCO(625mg、1.92mmol)のジオキサン(10mL)溶液に、Pd(dba)(114mg、0.12mmol)およびキサントホス(76mg、0.13mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、次いで90℃で一晩攪拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49h(650mg未精製、収率:定量)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=465.2.
【0593】
工程6:例49i
例49h(410mg、0.88mmol)のDCM(8mL)溶液に、TFA(2mL)を加え、これを室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物である例49i(350mg、未精製、収率:定量)を黒色油状物として得た。LCMS[M+1]+=265.1.
【0594】
工程7:例49k
例49i(350mg、0.76mmol)、例49j(248mg、0.76mmol)、およびTEA(760mg、7.6mmol)のDCM(15mL)溶液に、HATU(289mg、0.76mmol)を加えた。反応混合物を室温で、2時間攪拌した。次いで、DCM(40mL)を反応混合物に加え、これをブライン(20mL×2)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物である例49k(304mg、収率:70%)を褐色固体として得た。LCMS[M+1]=573.2.
【0595】
工程8:例49l
例49k(304mg、0.43mmol)、およびCsCO(260mg、0.80mmol)のジオキサン(20mL)中の混合物に、第3-t-Bu-Xphos-Pd(46.3mg、0.053mmol)を加えた。混合物を、Nで3回脱気し、次いで80℃で3時間攪拌した。次いで、反応混合物を、EtOAcで希釈し、水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、未精製の例49l(200mg、粗収率:70%)を褐色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LCMS[M+1]=537.2.
【0596】
工程9:例49
例49l(200mg未精製、0.37mmol)のTHF(1.0mL)溶液に、HCl/MeOH(1.0mL、6.0moL/L)を加え、これを室温で3時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を、分取HPLCにより精製して、所望の生成物である例49(7.8mg、収率:5%)を白色固体として得た。LCMS[M+1]+=437.2.H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.95(s,1H),8.32(d,1H),8.26(s,1H),8.16(s,1H),8.00(d,1H),7.77(s,1H),5.81(s,1H),4.58(q,2H),4.00(t,2H),3.90(s,1H),3.56(d,1H),3.43(t,1H),2.90(d,3H),2.56(t,2H),2.09-1.99(m,2H),1.18(d,3H).
【化72】
【0597】
工程1:(R)-tert-ブチル(1-((4-アミノ-6-メチルピリミジン-2-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート
50b(90mg、0.5mmol)のTHF(4mL)溶液に、NaH(40mg、60%、2当量、1.0mmol)を0℃で加えた。20分後、50a(80mg、0.32mmol)(Studies on the Iodination of 4-Amino-2,6-dimethylpyrimidine-A Possibility of the Regiospecific Functionalization.Journal f.prakt.Chemie.Band 329,Heft 3,1987,S.400-408)を加え、次いで反応混合物を室温に温めた。室温で3時間攪拌した後、反応混合物を水中に注いで、次いで生成物をEA(2×20mL)で抽出し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1c(56mg)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=297.3[M+H]
【0598】
工程2:(R)-2-((2-アミノプロポキシ)メチル)-6-メチルピリミジン-4-アミン
50cおよび塩酸(MeOH中4M)(3mL)の溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて50dを得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0599】
工程3:(R)-tert-ブチル(3-((1-((4-アミノ-6-メチルピリミジン-2-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート
50e(66mg、0.2mmol)のDMF(3mL)溶液に、HATU(76mg、0.2mmol)およびEtN(36mg、0.36mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、室温で0.5時間攪拌し、次いで、混合物に50d(1mLのDMF中の溶液)を加え、室温で0.5時間攪拌した。混合物を、水(10mL)で希釈し、DCM(10mL×3)で抽出した。次いで一つに合わせた有機層を水(10mL×2)およびブライン(5mL×1)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題の50f(81mg、2工程で85%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=505.3[M+H]
【0600】
工程4:tert-ブチル((7R,E)-3,7-ジメチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(4,2)-ピリミジナシクロノナファン(pyrimidinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート
アルゴン下の50f(81mg、0.16mmol)の1,4-ジオキサン(4mL)溶液に、炭酸セシウム(0.13g、0.4mmol)、XPhos(24mg、0.05mmol)、およびPd(dba)(23mg、0.025mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、80℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次いで一つに合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、50g(40mg、53%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=469.3[M+H]
【0601】
工程5:(7R,E)-3,7-ジメチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(4,2)-ピリミジナシクロノナファン(pyrimidinacyclononaphan)-9-オン
50g(40mg、0.085mmol)および塩酸(1,4-ジオキサン中2M)(3mL)の溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、例50(12mg、38%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=369.2[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.11(s,1H),9.98(d,1H),7.88(s,1H),7.65(d,1H),6.63(s,1H),5.85(s,1H),4.56(d,2H),3.98-3.84(m,1H),3.68-3.63(m,1H),3.53-3.43(m,1H),2.91(d,3H),2.35(s,3H),1.23(s,3H).
実施例51:
【化73】
【0602】
工程1:1-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)-N-メチルメタンアミン(51b)
4-メトキシ-3-ニトロベンズアルデヒド(5g、27.6mmol)、CHNH(2.0g、64.5mmol)およびAcOH(3mL)をMeOH(50mL)に加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌した。NaBH(OAc)(2.0g、64.5mmol)を加え、次いで室温で一晩攪拌した。次いで、反応混合物を水(200mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をHCl(1M)で洗浄し、水層をNaHCOで塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、表題化合物51b.(2g、44%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=197.3[M+H]
【0603】
工程2:tert-ブチル(R)-(1-((4-メトキシ-3-ニトロベンジル)(メチル)アミノ)プロパン-2-イル)カルバメート(51d)
51b(1.6g、8.16mmol)、tert-ブチル(R)-(1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(1.73g、10.0mmol)およびAcOH(1mL)をメタノール(10mL)に溶解し、混合物を1時間攪拌した。NaBH(OAc)(2.0g、64.5mmol)を加え、次いで室温で一晩攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)中に注いで、水層をKCOで塩基性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、表題化合物51d(1.05g、36.5%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=354.3[M+H]
【0604】
工程3:tert-ブチル(R)-(1-((3-アミノ-4-メトキシベンジル)(メチル)アミノ)プロパン-2-イル)カルバメート(51e)
51d(1g、0.40mmol)、Pd/C(37mg)をMeOH(20mL)に加え、混合物をHボール下で一晩攪拌し、この懸濁液をジクロロメタンで希釈し、セライトを通してろ過した。溶媒を除去して褐色の残渣を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物51e(500mg、77.4%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=324.3[M+H]
【0605】
工程4:(R)-N-(3-アミノ-4-メトキシベンジル)-N-メチルプロパン-1,2-ジアミン(51f)
化合物51e(500mg、1.55mmol)のTHF(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(5mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を精製することなく次の工程に直接使用した。LC-MS(ESI):m/z=224.2[M+H]
【0606】
工程5:tert-ブチル(R)-(3-((1-((3-アミノ-4-メトキシベンジル)(メチル)アミノ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル)(メチル)カルバメート(51g)
化合物2e(345mg、1.55mmol)および8-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-6-クロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-カルボン酸(中間体B、600mg、1.84mmol)のDMF(10mL)溶液に、TEA(3mL)およびHATU(1.52g、4mmol)を室温で加え、反応混合物を一晩攪拌して、次いで砕氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物51g(550mg、67%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=533.3[M+H]
【0607】
工程6:tert-ブチル((7R,E)-3-メトキシ-5,7-ジメチル-9-オキソ-2,5,8-トリアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-18-イル)(メチル)(カルバメート)(51h)
51g(300mg、0.56mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、Pd(dba)(50mg、0.054mmol)、CsCO(400mg、1.22mmol)およびXphos(30mg、0.05mmol)を加えた。反応混合物を95℃に加熱し、次いでN下で3.5時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物をろ過した。次いで、ろ液を50mLの水中に懸濁し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物51h(30mg、10.8%を得た。LC-MS(ESI):m/z=496.3[M+H]
【0608】
工程7:(7R,E)-3-メトキシ-5,7-ジメチル-1-(メチルアミノ)-2,5,8-トリアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン
51h(30mg、0.06mmol)のMeOH(2mL)溶液にHCl/ジオキサン(5mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を砕氷に注ぎ、そして次いでKCOをpH>10まで加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、例51(5mg、21.0%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.73(d,1H),8.36(s,1H),8.18(d,1H),7.78(s,1H),7.37(d,1H),6.95(d,1H),6.80(d,1H),6.17(s,1H),4.04-4.00(m,1H),3.86(s,3H),3.74(d,1H),3.12(d,1H),2.87(d,3H),2.46-2.34(m,1H),2.36(s,1H),1.96-1.92(m,1H),1.02(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=396.3[M+H]
実施例52:
【化74】
【0609】
工程1:(R)-tert-ブチル(5-クロロ-3-((1-((2-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロベンジル)オキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(52c)
中間体B(0.24g、0.74mmol)のDMF(10mL)溶液に、HATU(0.31g、0.81mmol)およびEtN(0.15g、1.5mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、室温で0.5時間攪拌し、次いで、混合物に52a(0.19g、0.74mmol)(3mLのDMF中の溶液)を加え、室温で0.5時間攪拌した。混合物を、水で希釈し、DCMで抽出した。次いで一つに合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、52c(0.33g、79%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=567.2[M+H]
【0610】
工程2:(R)-tert-ブチル(3-((1-((5-アミノ-2-フルオロ-4-メトキシベンジル)オキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(52d)
52c(0.33g、0.58mmol)のEtOH(20mL)および水(5mL)中の溶液に、鉄粉末(0.35g、6mmol)、NHCl(18mg、0.3mmol)を連続的に加えた。反応混合物を70℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、次いで、反応混合物をろ過し、溶媒を除去した。混合物を、水およびEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次いで一つに合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、52d(0.19g、61%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=537.3[M+H]
工程3:tert-ブチル((R,1E,1E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-17-イル)(メチル)カルバメート(52e)
【0611】
アルゴン下の52d(0.19g、0.35mmol)の1,4-ジオキサン(15mL)溶液に、炭酸セシウム(0.23g、7mmol)、XPhos(78mg、0.1mmol)、およびPd(dba)(46mg、0.05mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、90℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出した。次いで一つに合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、3e(0.13g、74%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=501.3[M+H]
【0612】
工程4:(R,1E,1E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン
52e(0.13g、0.26mmol)(4mL)のDCMおよび塩酸(1,4-ジオキサン中2M)(6mL)中の溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、例52(31mg、30%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=401.3.[M+H]H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.88(s,1H),8.36(d,1H),8.18(d,1H),8.10(s,1H),7.80(d,1H),6.96(d,1H),5.90(s,1H),4.56(d,2H),3.89(s,3H),3.54-3.47(m,1H),3.35-3.29(m,1H),2.91(d,3H),1.30-1.19(m,1H),1.15(d,3H).
実施例53:
【化75】
【0613】
工程1:4-メチル-3,5-ジニトロ安息香酸メチル(53b)
4-メチル-3,5-ジニトロ安息香酸(5g、22.1mmol)をMeOH(50mL)に加えた。SOCl(6.6g、3.0mmol)を、0~20℃で滴加した。次いで反応混合物を60℃に加熱して、2時間攪拌した。室温に冷却した後、反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をMTBEで洗浄し、乾燥させて53b(5g、94.2%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=241.3[M+H]
【0614】
工程2:3-アミノ-4-メチル-5-ニトロ安息香酸メチル(53c)
53b(5g、20.8mmol)を、AcOH(50mL)に加えた。Fe(1.68g、3.0mmol)をバッチで加え、次いで混合物を1時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(200mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、表題の53c(4g、91.6%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=211.3[M+H]
【0615】
工程3:4-ニトロ-2H-インダゾール-6-カルボン酸メチル(53d)
53c(4g、19mmol)を、AcOH(50mL)に加えた。NaNO(10mLのHO中で1.72g、2.5mmol)を滴加して、次いで混合物を1時間で40℃に加熱した。次いで、反応混合物を水(200mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、表題の4d(3g、71.5%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=222.3[M+H]
【0616】
工程4:2-メチル-4-ニトロ-2H-インダゾール-6-カルボン酸メチル(53e)
53d(3g、13mmol)およびKCO(2.8g、20mmol)をDMF(50mL)に加えた。CHI(3.1g、22mmol)を滴加し、次いで混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(200mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE:EA=2:1)により精製して、53e(0.7g、23%)および4f(0.7g、23%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=236.3[M+H]
【0617】
工程5:(2-メチル-4-ニトロ-2H-インダゾール-6-イル)メタノール(53g)
53e(0.7g、3.0mmol)をN下でTHF(20mL)に加えた。-60℃に冷却した後、DIBAL-H(トルエン中1mol/L、6mL、6mmol)を滴加し、次いで2時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)で精製し、53g(0.4g、64.5%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=208.2[M+H]
【0618】
工程6:6-(ブロモメチル)-2-メチル-4-ニトロ-2H-インダゾール(4h)
53g(400mg、1.92mmol)をDCM(10mL)に溶解し、CBr(760mg、2.3mmol)およびPPh(600mg、2.3mmol)を加えて、次いで室温で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製し、表題の53h(300mg、58.5%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=271.2[M+H]
【0619】
工程7:tert-ブチル(R)-(1-((2-メチル-4-ニトロ-2H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート(53i)
tert-ブチル(R)-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)カルバメート(200mg、1.15mmol)をN下でTHF(20mL)に加え、NaH(50mg、1.3mmol)を0℃で加え、この懸濁液を室温で0.5時間攪拌し、53h(300mg、1.10mmol)を加え、次いで混合物を室温で4時間攪拌し、次いで反応混合物を、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製し、53i(300mg、74.9%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=365.2[M+H]
【0620】
工程8:tert-ブチル(R)-(1-((4-アミノ-2-メチル-2H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート(53j)
53i(60mg、0.16mmol)およびPd/C(10mg)をMeOH(10mL)に加え、混合物をHボール下で一晩攪拌し、この懸濁液をジクロロメタンで希釈し、セライトを通してろ過した。溶媒を除去して褐色の残渣を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により精製して、53j(50mg、93.56%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=335.2[M+H]
【0621】
工程9:(R)-6-((2-アミノプロポキシ)メチル)-2-メチル-2H-インダゾール-4-アミン(53k)
53j(50mg、0.15mmol)のTHF(2mL)溶液に、HCl/ジオキサン(6mol/L、1mL)を加え、混合物を、室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を精製することなく次の工程に直接使用した。LC-MS(ESI):m/z=235.2[M+H]
【0622】
工程10:tert-ブチル(R)-(3-((1-((4-アミノ-2-メチル-2H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)
カルバモイル)-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(53l)
53k(30mg、0.13mmol)および7-((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボン酸(42mg、0.13mmol)のDMF(2mL)溶液に、TEA(0.1mL)およびHATU(50mg、0.13mmol)を室温で加え、反応混合物を一晩攪拌して、次いで砕氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製して、53l(20mg、28.3%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=544.3[M+H]
【0623】
工程11:tert-ブチル((R,1E,1E,3E)-3,7-ジメチル-9-オキソ-3H-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(4,6)-インダゾラシクロノナファン(indazolacyclononaphane)-17-イル)(メチル)カルバメート(53m)
53l(20mg、0.036mmol)の1,4-ジオキサン(2mL)溶液に、Pd(dba)(10mg、0.01mmol)、CsCO(20mg、0.06mmol)およびX-phos(6mg、0.01mmol)を加えた。反応混合物を95℃に加熱し、次いでN下で3.5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をろ過し、次いでろ液を20mLの水中に懸濁し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)で精製して、53m(15mg、82.2%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=507.3[M+H]
工程12:(R,1E,1E,3E)-3,7-ジメチル-1-(メチルアミノ)-3H-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(4,6)-インダゾラシクロノナファン(indazolacyclononaphan)-9-オン
53m(15mg、0.03mmol)のMeOH(1mL)溶液にHCl/ジオキサン(1mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を砕氷に注ぎ、そして次いでKCOをpH>10まで加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)で精製して、生成物(5mg、41%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=407.3[M+H]
実施例54:
【化76】
【0624】
工程1:(1-メチル-4-ニトロ-1H-インダゾール-6-イル)メタノール(54a)
メチル53f(1.5g、6.4mmol)の無水テトラヒドロフラン(40mL)溶液を、窒素雰囲気下で-78℃に冷却した。次いで、テトラヒドロフラン(13mL)中の1Mの水素化ジイソブチルアルミニウムを滴加し、反応物を-78℃で30分間攪拌し、次いで室温に温め、1時間攪拌した。この時間後、反応物を10%のNHCl(20mL)で注意深く処理し、25℃未満で温度を維持した。添加が完了した後、層を分離し、水相は塩化メチレンで抽出し、一つに合わせた有機層は硫酸ナトリウム上で乾燥させた。乾燥剤をろ過により除去し、ろ液を減圧下で濃縮して、54aを黄色固体として得た:これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0625】
工程2:6-(ブロモメチル)-1-メチル-4-ニトロ-1H-インダゾール(54b)
54a(1.32g、6.4mmol)およびテトラブロモメタン(3.18g、9.6mmol)のDCM(20ml)溶液に、トリフェニルホスフィン(2.52g、9.6mmol)を0℃で加え、混合物を同温度で1時間攪拌した。混合物を、減圧下で蒸発させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、54b(1.2g、69%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.58(s,1H),8.18(s,1H),7.77(s,1H),4.68(s,2H),4.17(s,3H).
【0626】
工程3:(R)-tert-ブチル(1-((1-メチル-4-ニトロ-1H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート(54c)
54b(0.53g、3mmol)のTHF(20mL)溶液に、0℃でNaH(0.26g、60%、2.2当量、6.6mmol)を加えた。20分後、50b(0.68g、2.5mmol)を加え、次いで反応混合物を室温に温めた。室温で2時間攪拌した後、反応混合物を水中に注いで、次いで生成物をEA(2×50mL)で抽出し、NaSO上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、54c(0.63g、69%)を黄色固体として得た。
【0627】
工程4:(R)-1-((1-メチル-4-ニトロ-1H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-アミン(54d)
54c(0.63g、1.7mmol)のDCM(20mL)溶液にTFA(6mL)を加え、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水(30mL)とDCM(50mL)との間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCM(40mL)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させて54dを得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
【0628】
工程5:(R)-tert-ブチル(5-クロロ-3-((1-((1-メチル-4-ニトロ-1H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(54e)
54d(0.45g、1.7mmol)および中間体B(0.53g、1.7mmol)のDCM(20mL)溶液に、EtN(0.3g、3mmol)およびHATU(0.76g、2mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、室温で0.5時間攪拌した。次いで混合物を、水(30mL)で希釈し、DCM(40mL×2)で抽出した。次いで一つに合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題の54e(0.82g、84%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=573.3[M+H]
【0629】
工程6:(R)-tert-ブチル(3-((1-((4-アミノ-1-メチル-1H-インダゾール-6-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(54f)
54e(0.82g、1.43mmol)のEtOH(20mL)および水(5mL)中の溶液に、Fe(0.67g、12mmol)、NHCl(54mg、1mmol)を連続的に加えた。反応混合物を80℃で40分間加熱した。室温まで冷却した後、次いで、反応混合物をろ過し、溶媒を除去した。混合物を、水(40mL)およびEtOAc(40mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(40mL)で抽出した。次いで一つに合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、54f(0.53g、68%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=543.3[M+H]
【0630】
工程7:tert-ブチル((R,1E,1E)-3,7-ジメチル-9-オキソ-3H-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(4,6)-インダゾラシクロノナファン(indazolacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(54g)
アルゴン下の5f(0.53g、0.98mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、炭酸セシウム(0.65g、2mmol)、XPhos(98mg、0.2mmol)、およびPd(dba)(46mg、0.5mmol)を連続的に加えた。反応混合物を、80℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を水(30mL)およびEtOAc(30mL)で希釈した。有機層を分離し、水層をEtOAc(40mL×2)で抽出した。次いで一つに合わせた有機層をブライン(40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、54g(0.31g、53%)を黄色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=469.3[M+H]
【0631】
工程8:(R,1E,1E)-3,7-ジメチル-1-(メチルアミノ)-3H-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(4,6)-インダゾラシクロノナファン(indazolacyclononaphan)-9-オン
54g(0.31g、0.61mmol)のDCM(10mL)溶液にTFA(4mL)を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水(40mL)とDCM(40mL)との間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCM(40mL×2)で抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、例54(0.13g、52%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=407.3[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.80(s,1H),8.40(d,1H),8.27(s,1H),8.24(s,1H),8.16(s,1H),7.97-7.92m,1H),7.16(s,1H),5.75(s,1H),4.75(d,1H),4.62(d,1H)),4.01(s,3H),3.58-3.53(m,1H),3.44-3.37(m,1H),2.97(d,3H),1.24(s,1H),1.14(d,3H).
実施例55:
【化77】
【0632】
工程1:(5-メトキシ-6-ニトロピリジン-2-イル)メタノール(55b)
5-メトキシ-6-ニトロピコリン酸エチル(1g、4.42mmol)をMeOH(20mL)に加えた。NaBH(2.0g、64.5mmol)を加え、次いで室温で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、55b(600mg、74%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=195.3[M+H]
【0633】
工程2:6-(ブロモメチル)-3-メトキシ-2-ニトロピリジン(55c)
55b(600mg、3.26mmol)をDCM(10mL)に溶解し、CBr(1.3g、3.9mmol)およびPPh(1.0g、3.9mmol)を加えて、次いで室温で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を水(100mL)中に注いで、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)により精製して、55c(350mg、43.7%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=248.2[M+H]
【0634】
工程3:tert-ブチル(R)-(1-((5-メトキシ-6-ニトロピリジン-2-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート(55d)
50b(200mg、1.15mmol)をNボール下でTHF(20mL)に加え、NaH(100mg、2.5mmol)を0℃で加え、この懸濁液を室温で0.5時間攪拌し、55c(250mg、1.00mmol)を加え、次いで混合物を室温で4時間攪拌し、次いで反応混合物を、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過して、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により精製して、55d(300mg、64.6%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=342.2[M+H]
【0635】
工程4:tert-ブチル(R)-(1-((6-アミノ-5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバメート(55e)
55d(250mg、0.73mmol)、およびPd/C(30mg)をMeOH(10mL)に加え、混合物をHボール下で一晩攪拌し、この懸濁液をジクロロメタンで希釈し、セライトを通してろ過した。溶媒を除去して褐色の残渣を得、これをシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製して、55e(200mg、88.3%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=312.3[M+H]
【0636】
工程5:(R)-5-((2-アミノプロポキシ)メチル)-2-メトキシアニリン(55f)
55e(200mg、1.55mmol)のTHF(10mL)溶液に、HCl/ジオキサン(4M、5mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を精製することなく次の工程に直接使用した。LC-MS(ESI):m/z=212.2[M+H]
【0637】
工程6:tert-ブチル(R)-(3-((1-((6-アミノ-5-メトキシピリジン-2-イル)メトキシ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-5-クロロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(メチル)カルバメート(55g)
55f(100mg、0.47mmol)および中間体B(186mg、0.57mmol)のDMF(3mL)溶液に、TEA(0.5mL)およびHATU(216mg、0.57mmol)を室温で加えた。反応混合物を一晩攪拌し、次いで砕氷に注いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1)で精製して、55g(100mg、41%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=520.3[M+H]
【0638】
工程7:tert-ブチル((R,1E,1E)-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(2,6)-ピリジナシクロノナファン(pyridinacyclononaphane)-17-イル)(メチル)カルバメート(55h)
55g(100mg、0.19mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)溶液に、Pd(dba)(30mg、0.03mmol)、CsCO(200mg、0.61mmol)およびX-Phos(20mg、0.03mmol)を加えた。反応混合物を95℃に加熱し、次いでN下で3.5時間攪拌した。室温に冷却後、混合物をろ過し、次いでろ液を20mLの水中に懸濁し、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)で精製して、55h(80mg、84.2%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=484.3[M+H]
【0639】
工程8:(R,1E,1E)-33-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(2,6)-ピリジナシクロノナファン(pyridinacyclononaphan)-9-オン
55h(50mg、0.10mmol)のMeOH(2mL)溶液にHCl/ジオキサン(2M、5mL)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、次いで減圧下で濃縮し、残渣を砕氷に注ぎ、そして次いでKCOをpH>10まで加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)により精製し、例55(20mg、52.2%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.73(d,1H),8.36(s,1H),8.18(d,1H),7.78(s,1H),7.37(d,1H),6.95(d,1H),6.80(d,1H),6.17(s,1H),4.04-4.00(m,1H),3.86(s,3H),3.74(d,1H),3.12(d,1H),2.87(d,3H),2.46-2.34(m,1H),2.36(s,1H),1.96-1.92(m,1H),1.02(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=384.3[M+H]
実施例56:
【化78】
【0640】
工程1:(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)メタノール(56-2)
水素化ホウ素ナトリウム(1.9g、35.5mmol)を、0℃で、メタノール(100mL)中の4-フルオロ-3-ニトロ-ベンズアルデヒド(56-1)(3.0g、17.75mmol)の攪拌溶液に少しずつ加えた。室温での30分の攪拌後、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(56-2)を未精製固体(2.5g、82%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=172.1[M+H]+
【0641】
工程2:(3-アミノ-4-フルオロ-フェニル)メタノール(56-3)
(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)メタノール(56-2)(1.0g、5.84mmol)をエタノール(9mL)およびHO(3mL)に溶解し、Fe粉末(3.3g、58.4mmol)およびNHCl(4.06g、58.4mmol)を溶液に加え、次いで反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温に冷却した後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(56-3)(0.7g、80%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=142.2[M+H]+
【0642】
工程3:5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-2-フルオロ-アニリン(56-4)
(3-アミノ-4-フルオロ-フェニル)メタノール(56-3)(1.5g、10.6mmol)のDCM溶液に、TBSCl(2.4g、15.9mmol)およびイミダゾール(1.22g、18.0mmol)を0℃で加え、混合物を室温で一晩攪拌し、混合物を冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(56-4)(2.24g、83%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=256.2[M+H]+
【0643】
工程4:tert-ブチル N-[5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-2-フルオロ-フェニル]カルバメート(56-5)
56-4のDCM溶液(2.24g、8.78mmol)に、BocO(3.8g、17.56mmol)、トリエチルアミン(2.66g、26.35mmol)およびDMAP(110mg、0.9mmol)を0℃で加え、混合物を室温で2時間攪拌し、混合物を冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(56-5)(2.1g、67%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=356.1[M+H]+
【0644】
工程5:tert-ブチル N-[2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]カルバメート(56-6)
56-5(2.0g、5.63mmol)のTHF溶液に、TBAF(2.9g、11.27mmol)を0℃で加え、混合物を室温で3時間攪拌し、混合物を冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(56-6)(1.06g、78%)を褐色固体として得た。
LC-MS(ESI):m/z=242.2[M+H]+
【0645】
工程6:tert-ブチル N-[5-(ブロモメチル)-2-フルオロ-フェニル]カルバメート(56-7)
無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(2.2g、6.64mmol)を、無水ジエチルエーテル(15mL)中のtert-ブチル N-[2-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)フェニル]カルバメート(56-6)(0.8g、3.32mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.74g、6.64mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を濃縮する前に一晩攪拌した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)を用いたクロマトグラフィーにより、表題化合物(56-7)を淡黄色固体(0.73g、72%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=304.2[M+H]
【0646】
工程7:tert-ブチル N-[(1R)-2-[[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-フルオロ-フェニル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(56-8)
カリウムtert-ブトキシド(220mg、2.0mmol)を、0℃で、tert-ブチル N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]カルバメート(350mg、2.0mmol)およびtert-ブチル N-[5-(ブロモメチル)-2-フルオロ-フェニル]カルバメート(56-7)(400mg、1.3mmol)のTHF(15mL)中の攪拌溶液に加え、混合物を、マイクロ波下で75℃で5分間攪拌した。混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(56-8)(40mg、7.6%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=399.3[M+1]
【0647】
工程8:5-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-2-フルオロ-アニリン(56-9)
トリフルオロ酢酸(1mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[[3-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-フルオロ-フェニル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(56-8)(40mg、0.1mmol)のDCM(3mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(56-9)(18mg.90%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=199.3[M+H]
【0648】
工程9:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(3-アミノ-4-フルオロ-フェニル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(56-10)
5-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-2-フルオロ-アニリン(56-9)(20mg、0.1mmol)をDMF(5mL)に溶解して、この溶液に、TCFH(42mg、0.15mmol)、1-メチルイミダゾール(41mg、0.5mmol)および中間体B(国際公開第2019023468号)(33mg、0.1mmol)を室温で加えた。室温での1時間の攪拌後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(56-10)(30mg、59%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=508.2[M+H]
【0649】
工程10:tert-ブチル((R,1E,1E)-3-フルオロ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(56-11)
tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(3-アミノ-4-フルオロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(56-10)(30mg、0.06mmol)の1,4-ジオキサン(3mL)溶液に、CsCO(40mg、0.12mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(5mg)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(56-11)(9mg、30%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=471.3[M+H]
【0650】
工程11:(R,1E,1E)-3-フルオロ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン
tert-ブチル((R,1E,1E)-3-フルオロ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(56-11)(9mg、0.02mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.5mL)のDCM(2mL)溶液を、室温で3時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例56(3mg、40%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=371.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.68(d,1H),8.55(s,1H),8.43-8.39(m,1H),8.11(s,1H),7.08(dd,1H),6.88-6.81(m,1H),6.52-6.46(m,1H),5.42(s,1H),4.58(dd,2H),4.21-4.16(m,1H),3.63-3.57(m,1H),3.51-3.47(m,1H),3.11(d,3H),1.34(d,3H).
実施例57:
【化79】
【0651】
工程1:5-ブロモ-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-2)
6-オキソ-1H-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-1)(15g、97.3mmol)のAcOH(200mL)溶液に、AcOK(34g、346mmol)を-10℃で加え、混合物を20分間攪拌し、臭素(34.2g、214mmol)を20分間にわたって滴加した。80℃でさらに1時間攪拌した後、残渣を冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(57-2)を未精製固体(10.5g、46.3%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=233.1[M+H]
【0652】
工程2:5-ブロモ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-3)
5-ブロモ-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-2)(6g、26mmol)のDMF(30mL)溶液に、CsCO(17g、51mmol)およびヨードメタン(4.4g、31mmol)を0℃で加え、混合物を室温で4時間攪拌した。残渣を、冷水で処理し、EtOAcで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(57-3)を未精製固体(4.5g、71%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=247.0[M+H]
【0653】
工程3:5-(ベンジルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-4)
5-ブロモ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-3)(2.5g、10.1mmol)およびフェニルメタンアミン(1.08g、10.1mmol)の1,4-ジオキサン(30mL)溶液に、Pd(dba)(2.78g、3.04mmol)、CsCO(6.6g、20.2mmol)、およびキサントホス(3.51g、6.07mmol)を、N雰囲気下で加え、混合物を100℃で4時間攪拌し、残渣を冷水で処理し、EtOAcで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(57-4)(1.6g、58%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=274.0[M+H]
【0654】
工程4:5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-5)
5-(ベンジルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-4)(2.2g、8.0mmol)のメタノール(30mL)溶液に、10%のPd/C(2.0g)を室温で加えた。混合物は、3回水素置換し、水素雰囲気下で50℃で6時間攪拌し、ろ過し、EAで洗浄し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(57-5)を未精製固体(1.3g、88%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=184.2[M+H]
【0655】
工程5:5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-6)
5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-5)のDCM(1.3g、7.1mmol)溶液に、BocO(3.9g、18mmol)およびDMAP(0.87g、7.1mmol)を0℃で加え、混合物を60℃で4時間攪拌し、混合物を冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(57-6)(2.3g、85%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=384.1[M+H]+
【0656】
工程6:tert-ブチル N-tert-ブトキシカルボニル-N-[6-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-3-オキソ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(57-7)
水素化ホウ素ナトリウム(0.41g、11.0mmol)を、メタノール(20mL)中の5-[ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-カルボン酸メチル(57-6)(2.1g、5.48mmol)の攪拌溶液に0℃で少しずつ加えた。2時間後、メタノールを真空中で除去した。混合物を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させ、ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)でのクロマトグラフィーにより、表題化合物(57-7)を淡黄色固体(1.6g、82%)として得た。
LC-MS(ESI):m/z=356.3[M+H]+
【0657】
工程7:tert-ブチル N-[6-(ブロモメチル)-2-メチル-3-オキソ-ピリダジン-4-イル]-N-tert-ブトキシカルボニル-カルバメート(57-8)
無水DCM(30mL)中の四臭化炭素(3.0g、9.0mmol)を、DCM(15mL)中のtert-ブチル N-tert-ブトキシカルボニル-N-[6-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-3-オキソ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(57-7)(1.6g、4.5mmol)およびトリフェニルホスフィン(2.36g、9.0mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を濃縮する前に一晩攪拌した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)を用いたクロマトグラフィーにより、表題化合物(57-8)を淡黄色固体(1.2g、64%)として得た。
LC-MS(ESI):m/z=418.2[M+H]
【0658】
工程8:tert-ブチル N-[(1R)-2-[[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(57-9)
水素化ナトリウム(95mg、3.94mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル]カルバメート(0.69g、3.94mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で20分間攪拌し、次いで混合物に、0℃でtert-ブチル N-tert-ブトキシカルボニル-N-[6-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-3-オキソ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(57-8)(1.1g、2.63mmol)を加え、室温で4時間攪拌後、混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(57-9)(0.9g、80%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=413.1[M+1]
【0659】
工程9:4-アミノ-6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-2-メチル-ピリダジン-3-オン(57-10)
トリフルオロ酢酸(2mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(57-9)(0.6g、1.5mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(57-10)(0.28g.91%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=213.2[M+H]
【0660】
工程10:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(57-11)
4-アミノ-6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-2-メチル-ピリダジン-3-オン(57-10)(200mg、0.94mmol)および中間体B(308mg、0.94mmol)をDMF(5mL)に溶解し、この溶液に、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(397mg、1.41mmol)および1-メチルイミダゾール(387mg、4.71mmol)を室温で加えた。室温での1時間の攪拌後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(57-11)(210mg、43%)を白色固体として得た。
LC-MS(ESI):m/z=521.1[M+H]
【0661】
工程11:tert-ブチル((R,1E,1E,3E)-3,7-ジメチル-3,9-ジオキソ-3,3-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(57-12)
tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(57-11)(200mg、0.38mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(250mg、0.77mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(20mg)を加えた。反応混合物を、N下、85℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(57-12)(130mg、70%)を白色固体として得た。
LC-MS(ESI):m/z=485.0[M+H]
【0662】
工程12:(R,1E,1E,3E)-3,7-ジメチル-1-(メチルアミノ)-3,3-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-36,9-ジオン
tert-ブチル((R,1E,1E,3E)-3,7-ジメチル-3,9-ジオキソ-3,3-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(57-12)(120mg、0.25mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で3時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(50mg、53%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=385.2[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.75(s,1H),8.48(s,1H),8.23(s,1H),8.17-8.07(m,2H),6.30(s,1H),4.45(dd,2H),4.05-3.96(m,1H),3.71(s,3H),3.68-3.62(m,1H),3.58-3.53(m,1H),2.92(d,3H),1.18(d,3H).
実施例58:
【化80】
【0663】
工程1:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(58-1)
4-アミノ-6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-2-メチル-ピリダジン-3-オン(57-10)(220mg、1.04mmol)および中間体C(340mg、1.04mmol)をDMF(5mL)に溶解し、この溶液に、DIPEA(0.67g、5.18mmol)およびHATU(0.6g、1.55mmol)を室温で加えた。6時間後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(58-1)(0.31g、57.4%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=521.2[M+H]
【0664】
工程2:tert-ブチル((1E,3E,7R)-3,7-ジメチル-3,9-ジオキソ-3,3-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(58-2)
tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-6-クロロ-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8-イル]-N-メチル-カルバメート(58-1)(220mg、0.42mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(275mg、0.84mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(30mg)を加えた。反応混合物を、N雰囲気下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(58-2)(160mg、78.2%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=485.2[M+H]
【0665】
工程3:(15E,34E,7R)-31,7-ジメチル-18-(メチルアミノ)-31,36-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-36,9-ジオン
tert-ブチル((1E,3E,7R)-3,7-ジメチル-3,9-ジオキソ-3,3-ジヒドロ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-a]ピリダジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(58-2)(180mg、0.372mmol)およびp-TsOH(192mg、1.11mmol)のDCM(10mL)溶液を、40℃で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例58(110mg、77%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=385.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.50(s,1H),8.58(d,1H),8.14(s,1H),7.89(s,1H),7.72-7.64(m,1H),6.49(s,1H),4.58(d,1H),4.26(d,1H),4.15-4.03(m,1H),3.71(s,3H),3.64-3.58(m,1H),3.49-3.41(m,1H),2.89(d,3H),1.13(d,3H).
実施例59:
【化81】
【0666】
工程1:6-クロロ-3-メトキシ-ピリダジン-4-アミン(59-2)
59-1(5.0g、30.5mmol)のDMSO(20mL)溶液に、LiOH(1.46g、61mmol)およびメタノール(30mL)を室温で加え、反応混合物を80℃で12時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(59-2)(4.1g、85%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=160.1[M+H]
【0667】
工程2:tert-ブチル N-(6-クロロ-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-3)
6-クロロ-3-メトキシ-ピリダジン-4-アミン(59-2)(4.0g、25.16mmol)のDCM溶液に、BocO(11.0g、50.31mmol)、トリエチルアミン(7.6g、75.5mmol)およびDMAP(307mg、2.52mmol)を0℃で加え、混合物を室温で3時間攪拌し、混合物を冷水で処理し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(59-3)(3.71g、57%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=260.2[M+H]+
【0668】
工程3:tert-ブチル N-(3-メトキシ-6-ビニル-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-4)
tert-ブチル N-(6-クロロ-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-3)(3.5g、13.51mmol)およびトリブチル(ビニル)すず(8.57g、27.03mmol)のDMF(30mL)溶液に、CuCl(4.01g、40.53mmol)、Pd(PPh(1.56g、1.35mmol)を、N雰囲気下、室温で加え、混合物を80℃で4時間攪拌し、次いで冷水で処理し、EtOAcで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(59-4)(2.58g、76%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=252.1[M+H]
【0669】
工程4:tert-ブチル N-(6-ホルミル-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-5)
tert-ブチル N-(3-メトキシ-6-ビニル-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-4)(2.5g、10mmol)のDCM(30mL)溶液に、RuCl(225mg、1mmol)および4-メチルモルホリン N-オキシド(3.51g、30mmol)を0℃で加え、室温に温め、1時間攪拌し、次いで冷水で処理し、EtOAcで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(59-5)(1.87g、74%)を得た。LC-MS(ESI):m/z=254.1[M+H]
【0670】
工程5:tert-ブチル N-[6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(59-6)
水素化ホウ素ナトリウム(537mg、14.2mmol)を、THF(10mL)中のtert-ブチル N-(6-ホルミル-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル)カルバメート(59-5)(1.8g、7.1mmol)の攪拌溶液に0℃で少しずつ加えた。室温での2時間の攪拌後、THFを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(59-6)を未精製固体(1.7g、94%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=256.1[M+H]
【0671】
工程6:tert-ブチル N-[6-(ブロモメチル)-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(59-7)
無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(4.42g、13.34mmol)を、無水ジエチルエーテル(15mL)中のtert-ブチル N-[6-(ヒドロキシメチル)-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(59-6)(1.7g、6.67mmol)およびトリフェニルホスフィン(3.50g、13.34mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を濃縮する前に一晩攪拌した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)を用いたクロマトグラフィーにより、表題化合物(59-7)を淡黄色固体(1.08g、51%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=318.1[M+H]
【0672】
工程7:tert-ブチル N-[(1R)-2-[[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-6-メトキシ-ピリダジン-3-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(59-8)
水素化ナトリウム(273mg、6.82mmol、60%)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)カルバメート(0.9g、5.11mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃でtert-ブチル N-[6-(ブロモメチル)-3-メトキシ-ピリダジン-4-イル]カルバメート(59-7)(1.08g、3.41mmol)を加え、30分後、混合物を、冷水で処理し、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(59-8)(930mg、66%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=413.2[M+1]
【0673】
工程8:6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-3-メトキシ-ピリダジン-4-アミン(59-9)
トリフルオロ酢酸(2mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[[5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-6-メトキシ-ピリダジン-3-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(59-8)(200mg、0.48mmol)のDCM(8mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(59-9)(95mg.92%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=213.2[M+H]
【0674】
工程9:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-6-メトキシ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(59-10)
6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]-3-メトキシ-ピリダジン-4-アミン(59-9)(95mg、0.45mmol)および中間体B(145mg、0.45mmol)をDMF(5mL)に溶解し、この溶液に、HATU(256mg、0.67mmol)およびDIPEA(116mg、0.90mmol)を室温で加えた。3時間後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(59-10)(108mg、46%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=521.0[M+H]+.
【0675】
工程10:tert-ブチル((R,1E,1E)-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(59-11)
tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(5-アミノ-6-メトキシ-ピリダジン-3-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(59-10)(108mg、0.21mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、CsCO(136mg、0.42mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(40mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(59-11)(22mg、21.7%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=485.1[M+H]
【0676】
工程11:(R,1E,1E)-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphan)-9-オン
tert-ブチル((R,1E,1E)-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(5,3)-ピリダジナシクロノナファン(pyridazinacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(59-11)(14mg、0.044mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.25mL)のDCM(2mL)溶液を、室温で3時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例59(5mg、50%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=385.1[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.85(s,1H),8.38(s,1H),8.09(s,1H),7.22(s,1H),6.39(s,1H),5.51(s,1H),4.80(dd,2H),4.24(s,3H),4.22-4.18(m,1H),3.73-3.68(m,1H),3.62-3.55(m,1H),3.13(d,3H),1.35(d,3H).
実施例60:
【化82】
【0677】
工程1:8-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボン酸メチル(60-2)
(60-1)(2.0g、7.84mmol)およびtert-ブチルカルバメート(1.41g、11.76mmol)の1,4-ジオキサン(100mL)溶液に、t-BuONa(1.2g、11.76mmol)、Pd(dba)(1.44g、1.57mmol)およびDpephos(1.7g、3.14mmol)をN雰囲気下で加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(60-2)(450mg、20%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=292.3[M+H]
【0678】
工程2:tert-ブチル N-[6-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル]カルバメート(60-3)
水素化ホウ素ナトリウム(176mg、4.64mmol)を、メタノール(10mL)中の8-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-カルボン酸メチル(60-2)(0.54g、1.86mmol)の攪拌溶液に室温で少しずつ加えた。次いでこの混合物を50℃に温め、1時間攪拌し、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(60-3)を未精製固体(0.27g、55%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=264.3[M+H]
【0679】
工程3:tert-ブチル N-[6-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル]カルバメート(60-4)
無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(0.68g、2.06mmol)を、無水ジエチルエーテル(15mL)中のtert-ブチル N-[6-(ヒドロキシメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル]カルバメート(60-3)(0.27g、1.03mmol)およびトリフェホスフィン(0.54g、2.06mmol)の攪拌溶液に滴加した。混合物を濃縮する前に一晩攪拌した。ヘキサン中の酢酸エチル(0~10%)を用いたクロマトグラフィーにより、表題化合物(60-4)を淡黄色固体(0.18g、54%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=327.2[M+H]
【0680】
工程4:tert-ブチル N-[(1R)-2-[[8-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(60-5)
水素化ナトリウム(44mg、1.1mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)カルバメート(0.19g、1.1mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、この混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃でtert-ブチル N-[6-(ブロモメチル)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-イル]カルバメート(60-4)(0.18g、0.55mmol)を加え、室温に温め、1時間攪拌し、冷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(60-5)(0.2g、86%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=421.5[M+H]
【0681】
工程5:6-[[(2R)-2-アミノプロポキシ]メチル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-8-アミン(60-6)
トリフルオロ酢酸(1mL)を、tert-ブチル N-[(1R)-2-[[8-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(60-5)(0.2g、0.48mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、この混合物を室温で2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(60-6)(0.11g.100%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=221.3[M+H]
【0682】
工程6:tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(8-アミノイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(60-7)
tert-ブチル N-[3-[[(1R)-2-[(8-アミノイミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(60-6)(0.11g、0.5mmol)および中間体B(0.32g、0.5mmol)を、DMF(5mL)に溶解し、この溶液に、N,N,N’,N’-テトラメチルクロロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(0.21g、0.75mmol)および1-メチルイミダゾール(0.08g、1.0mmol)を室温で加えた。3時間攪拌後、溶液混合物を、EA(30mL)で希釈し、水(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、表題化合物(60-7)(0.12g、45%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=529.0[M+H]
【0683】
工程7:tert-ブチル メチル((R,1E,1E,3E)-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(8,6)-イミダゾ[1,2-a]ピリジナシクロノナファン(pyridinacyclononaphane)-1-イル)カルバメート(60-8)
(60-7)(120mg、0.23mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、CsCO(150mg、0.46mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(120mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(60-8)(80mg、72%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=493.5[M+H]
【0684】
工程8:(R,1E,1E,3E)-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(8,6)-イミダゾ[1,2-a]ピリジナシクロノナファン(pyridinacyclononaphan)-9-オン
tert-ブチル メチル((R,1E,1E,3E)-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジナ-3(8,6)-イミダゾ[1,2-a]ピリジナシクロノナファン(pyridinacyclononaphane)-1-イル)カルバメート(60-8)(80mg、0.16mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.5mL)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物である例60(20mg、29.5%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 8.50(d,1H),8.29(d,1H),8.14(s,1H),7.99(s,1H),7.77(d,1H),7.50(d,1H),4.52(q,2H),4.13-4.03(m,1H),3.59(dd,1H),3.49(dd,1H),2.99(s,3H),1.22(d,3H).LC-MS(ESI):m/z=393.5[M+H]
実施例62:
【化83】
【0685】
工程1:3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(62-2)
3-フルオロ-4-メトキシ-ベンズアルデヒド(62-1)(3.6g、23.37mmol)を濃硫酸(30mL)に溶解し、-10℃に冷却した。濃硫酸(4mL)中の濃硝酸(2.5mL)を、20分間にわたって滴加した。-10℃未満でさらに1時間攪拌した後、混合物を砕氷に注いだ。沈殿物をろ過により回収し、ジクロロメタン(40mL)と飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、真空中で蒸発させて、表題化合物(62-2)(1.6g、34.23%)を油状物として得た。LC-MS(ESI):m/z=200.1[M+H]
【0686】
工程2:(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル]メタノール(62-3)
水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、10.04mmol)を、0℃で、メタノール(20mL)中の3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-ベンズアルデヒド(62-2)(1.6g、8.0mmol)の攪拌溶液に少しずつ加えた。2時間後、メタノールを真空中で除去した。残渣を、冷水で処理し、ジクロロメタンで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで真空中で蒸発させて、表題化合物(62-3)を未精製固体(1.4g、87.06%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=202.1[M+H]
【0687】
工程3:5-(ブロモメチル)-1-フルオロ-2-メトキシ-3-ニトロ-ベンゼン(62-4)。
(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メタノール(62-3)(1.4g、6.96mmol)およびトリフェホスフィン(2.61g、9.95mmol)の無水ジエチルエーテル(30mL)溶液に、無水ジエチルエーテル(5mL)中の四臭化炭素(3.3g、9.95mmol)を滴加した。混合物を一晩攪拌した後、粘着性油状物まで濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより、表題化合物(62-4)を淡黄色固体(1.3g、70.97%)として得た。LC-MS(ESI):m/z=264.1[M+H]
【0688】
工程4:tert-ブチルN-[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(62-5)
水素化ナトリウム(144mg、3.61mmol)を、0℃でTHF(15mL)中のtert-ブチル N-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)カルバメート(0.63g、3.61mmol)の攪拌溶液に少しずつ加え、この混合物を0℃で10分間攪拌し、次いで混合物に、0℃で5-(ブロモメチル)-1-フルオロ-2-メトキシ-3-ニトロ-ベンゼン(62-4)(0.95g、3.61mmol)を加え、30分後、混合物を、冷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)し、次いで残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(62-5)(0.63g、48.83%)を褐色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=359.1[M+H]
【0689】
工程5:(2R)-1-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]プロパン-2-アミン(62-6)
トリフルオロ酢酸(1.5mL)を、tert-ブチルN-[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバメート(62-5)(0.63g、1.76mmol)のDCM(5mL)溶液に加え、この混合物を2時間攪拌し、混合溶液を蒸発させて乾燥し、その後、表題化合物(62-6)(0.6g.91.46%)を褐色液体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。LC-MS(ESI):m/z=259.2[M+H]
【0690】
工程6:tert-ブチルN-[5-クロロ-3-[[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(62-7)
(2R)-1-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]プロパン-2-アミン(62-6)(0.6g、1.6mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、この溶液に、HATU(0.91g、2.41mmol)、DIPEA(0.41g、3.2mmol)および中間体B(0.52g、1.6mmol)を室温で加えた。18時間後、溶液混合物を、EA(50mL)で希釈し、水(2×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(62-7)(545mg、59.89%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=567.2[M+H]
【0691】
工程7:tert-ブチルN-[3-[[(1R)-2-[(3-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシ-フェニル]メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]-5-クロロ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(62-8)
tert-ブチルN-[5-クロロ-3-[[(1R)-2-[(3-フルオロ-4-メトキシ-5-ニトロ-フェニル)メトキシ]-1-メチル-エチル]カルバモイル]ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル]-N-メチル-カルバメート(62-7)(545mg、0.96mmol)をエタノール(45mL)およびHO(15mL)に溶解し、鉄粉末(540mg、9.62mmol)およびNHCl(310mg、5.77mmol)を溶液に加え、次いで、反応混合物を3時間で85℃に加熱し、室温まで冷却した後、反応物をろ過し、ろ液を真空中で除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)により精製し、表題化合物(62-8)(450mg、87.2%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=537.1[M+H]
【0692】
工程8:tert-ブチル((7R,E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-9-オキソ-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphane)-1-イル)(メチル)カルバメート(62-9)
(62-8)(450mg、0.84mmol)の1,4-ジオキサン(100mL)溶液に、CsCO(820mg、2.51mmol)および第3-t-Bu-Xphos-Pd(250mg)を加えた。反応混合物を、N下、80℃で、2時間攪拌した。室温に冷却後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(62-9)(220mg、52.50%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=501.3[M+H]
【0693】
工程9:(7R,E)-3-フルオロ-3-メトキシ-7-メチル-1-(メチルアミノ)-5-オキサ-2,8-ジアザ-1(6,3)-イミダゾ[1,2-b]ピリダジナ-3(1,3)-ベンゼナシクロノナファン(benzenacyclononaphan)-9-オン
(62-9)(220mg、0.44mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)のDCM(5mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水とDCMとの間で分配した。水層を、NaHCOで塩基性化し、DCMで抽出した。一つに合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(71mg、40.34%)を白色固体として得た。LC-MS(ESI):m/z=401.3[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.56(s,1H),8.40-8.14(m,2H),7.14(s,1H),6.62(d,1H),6.22(d,1H),5.38(s,1H),4.53(dd,2H),4.18(dd,1H),4.03(d,3H),3.57(m,2H),3.10(d,3H),1.34(d,3H).
【0694】
実施例A.TYK2 JH2ドメイン結合アッセイ
JH2ドメインに対する本明細書に記載の化合物の結合定数を、KINOMEscan(登録商標)アッセイ(DiscoveRx社)の以下のプロトコルにより決定した。ヒトTYK2(JH2ドメイン-シュードキナーゼ)の部分長構築物(参照配列NP_003322.3に基づくアミノ酸G556からD888)とNFkBのDNA結合ドメインとの融合タンパク質を、一過的にトランスフェクトされたHEK293細胞において発現する。これらのHEK293細胞から、製造業者の指示に従って、プロテアーゼ阻害剤カクテルコンプリート(Roche社)およびホスファターゼ阻害剤カクテルセットII(Merck社)の存在下で、M-PER抽出緩衝液(Pierce社)中で、抽出物を調製する。TYK2(JH2ドメイン-シュードキナーゼ)融合タンパク質は、発現抽出物に直接付加する、qPCR読み出し用のアンプリコンに融合したNFkB結合部位を含有するキメラ二本鎖DNAタグで標識される(結合反応におけるDNAタグの最終濃度は0.1nMである)。
【0695】
ストレプトアビジン被覆磁気ビーズ(Dynal M280)を、ビオチン化低分子リガンドで30分間、室温で処理して、結合アッセイ用のアフィニティ樹脂を生成した。リガンド付きビーズを、過剰なビオチンでブロッキングし、ブロッキング緩衝液(SeaBlock(Pierce社)、1%BSA、0.05%Tween20、1mMのDTT)で洗浄して、非結合リガンドを除去し、非特異的結合を減少させる。
【0696】
結合反応は、16μlのDNAタグ付きキナーゼ抽出物、3.8μlのリガンド付きアフィニティビーズ、および0.18μlの被験化合物(PBS/0.05%Tween 20/10mMのDTT/0.1%BSA/2μg/mlの超音波処理したサケ精子DNA)を組み合わせることによって構築される。抽出物は、≧10,000倍の全ストック希釈(DNAタグ付き酵素の最終濃度<0.1nM)で、いずれの酵素精製工程なしで、結合アッセイに直接使用される。抽出物にDNAタグを装填し、2工程プロセスで結合反応内に希釈する。第一の抽出物は、10nMのDNAタグを含有する1倍(1×)結合緩衝液(PBS/0.05%Tween 20/10mMのDTT/0.1%BSA/2μg/mlの超音波処理したサケ精子DNA)中で1:100に希釈する。この希釈は、室温で15分間平衡化され、その後、1倍結合緩衝液中で1:100に希釈される。被験化合物は、100%DMSO中の111倍(111×)ストックとして調製された。Kdは、3点のDMSO対照点とともに、11点の3倍化合物希釈系列を使用して決定した。Kd測定用のすべての化合物は、100%DMSO中、音響伝達(acoustic transfer)(非接触分注)により分配する。次いで化合物を、アッセイ内に直接希釈し、それによりDMSOの最終濃度が0.9%となった。すべての反応は、ポリプロピレン384ウェルプレートにおいて実施された。各々の最終量は0.02mlであった。アッセイを、室温で1時間振とうしながらインキュベートする。次いで、ビーズをペレット化し、洗浄緩衝液(1×PBS、0.05%Tween 20)で洗浄して、置き換わったキナーゼおよび被験化合物を除去する。次いで洗浄したビーズを溶出緩衝液(1×PBS、0.05%Tween 20、0.5μMの非ビオチン化アフィニティリガンド)中に再懸濁させ、30分間振とうしながら室温でインキュベートした。溶出液中のキナーゼ濃度をqPCRにより測定した。qPCR反応は、0.15μMのアンプリコンプライマーと0.15μMのアンプリコンプローブとを含有する7.5μLのqPCRマスターミックスに2.5μLのキナーゼ溶出液を加えることにより構築される。qPCRプロトコルは、95℃での10分のホットスタートと、それに続く、95℃で15秒間、60℃で1分間の35サイクルとからなる。
【0697】
被験化合物は、100%DMSO中の111倍(111×)ストックとして調製される。Kdは、3点のDMSO対照点とともに、11点の3倍化合物希釈系列を使用して決定した。Kd測定用のすべての化合物は、100%DMSO中、音響伝達(acoustic transfer)(非接触分注)により分配する。次いで化合物を、アッセイ内に直接希釈し、それによりDMSOの最終濃度が0.9%となった。Kdは、化合物の最高濃度に30,000nMを使用して決定される。Kd測定は、二つ組で実施される。
【0698】
結合定数(Kd)は、以下のヒル(Hill)方程式を使用し、標準的な用量応答曲線を用いて計算した:
【数1】
【0699】
Hill Slope(Hill勾配)は、-1に設定した。曲線は、レーベンバーグ-マーカート(Levenberg-Marquardt)アルゴリズムに当てはめた非線形最小二乗法を用いて当てはめた(Levenberg,K.,A method for the solution of certain non-linear problems in least squares,Q.Appl.Math.2,164-168(1944))。
【0700】
結果を表1に示す。
【表1】
【0701】
実施例B:ヒトPBMCにおける、IL-12誘導型pSTAT4
新鮮なヒトPBMCを、10%FBSを含むRPMI 1640培地中に再懸濁した。細胞を、200,000細胞/ウェルの濃度で丸底96ウェルプレートに播種した。被験化合物の10点希釈系列(最高用量は10uM、1:5希釈)を、液体ディスペンサー(Tecan D300e)を使用して当該ウェルに加え、37℃で1時間インキュベートした。次いで、ヒトIL-12組み換えタンパク質(R&D Systems社)を、最終濃度10ng/mlで当該ウェルに加え、37℃で15分間インキュベートした。細胞溶解物を調製し、メーカーのプロトコルに従って、Phospho STAT4(Tyr693)キット(Meso Scale Discovery社)により分析した。
【0702】
阻害率の計算については、各ウェルの相対的pSTAT4シグナル=各ウェルのpSTAT4シグナル-ベースラインの平均pSTAT4シグナルとした。
【0703】
阻害率%=(IL-12処理ウェルの平均pSTAT4シグナル-各化合物含有ウェルのpSTAT4シグナルの相対値)/IL-12処理ウェルの平均pSTAT4シグナル*100%
【0704】
曲線は、化合物濃度(x軸)に対する阻害率%(y軸)としてグラフ化し、normalized response(正規化応答)に対するLog(inhibitor(阻害剤))--GraphPad Prism7.0によるVariable slope(可変勾配)、に当てはめた。
【0705】
結果を表2に示す。
【表2】
【0706】
実施例C:ヒトPBMCにおける、INFα誘導型pSTAT3またはpSTAT5
新鮮なヒトPBMCを、10%FBSを含むRPMI 1640培地中に再懸濁した。細胞を、200,000細胞/ウェルの濃度で丸底96ウェルプレートに播種した。被験化合物の10点希釈系列(最高用量は10uM、1:5希釈)を、液体ディスペンサー(Tecan D300e)を使用して当該ウェルに加え、37℃で1時間インキュベートした。次いで、ヒトINFα組み換えタンパク質(R&D Systems社)を、最終濃度5000単位/mlで当該ウェルに加え、37℃で15分間インキュベートした。細胞溶解物を調製し、メーカーのプロトコルに従って、Phospho STAT3(Tyr705)細胞キット(Cisbio社)、またはPhospho STAT5(Tyr693)キット(Meso Scale Discovery社)により分析した。
【0707】
阻害率の計算については、各ウェルの相対的pSTATシグナル=各ウェルのpSTATシグナル-ベースラインの平均pSTATシグナルとした。
【0708】
阻害率%=(INFα処理ウェルの平均pSTATシグナル-各化合物含有ウェルのpSTATシグナルの相対値)/INFα処理ウェルの平均pSTATシグナル*100%
【0709】
曲線は、化合物濃度(x軸)に対する阻害率%(y軸)としてグラフ化し、normalized response(正規化応答)に対するLog(inhibitor(阻害剤))--GraphPad Prism7.0によるVariable slope(可変勾配)、に当てはめた。
対照はBMS-986165である:
【化84】
【0710】
結果を表3に示す。
【表3-1】
【表3-2】
【0711】
実施例D:JAK1 JH2ドメインおよびJAK2 JH1ドメインの結合アッセイ
上述のTYK2 JH2結合の方法と同様に、JAK1 JH2ドメインおよびJAK2 JH1ドメインの結合アッセイを、DiscoverX社のKINOMEscan(商標)を使用して行ったが、キナーゼドメインを変更した。これらのアッセイを実施して、被験化合物のJAK1 JH2ドメインとJAK2 JH1ドメインに対する結合選択性を比較した。結果を表4に示す。
【表4】
【0712】
実施例E:ヒトPBMCにおける、ヒトPBMCにおける、GM-CSF誘導型pSTAT5およびIL-2誘導型pSTAT5
上述のヒトPBMCにおけるINFα誘導型pSTAT5に対する方法と同様に、これらのアッセイを実施して、被験化合物がヒトPBMCにおけるJAK1.JAK2、およびJAK3の経路に対して交差活性を有するか否かを確認した。手順は記載されるとおりであったが、刺激を10ng/mlのGM-CSF、または20ng/mlのIL-2へ変更した。データを表5に示す。
【表5】
実施例F:薬物動態試験
【0713】
被験化合物の薬物動態は、オスのSDラットで評価され、経口胃管栄養法およびIV(静脈内)注射を介して投与された。被験化合物は、経口胃管栄養法では0.5%メチルセルロース中に懸濁させ、またIV注射では5%のDMSO/5%のSolutol/90%の生理食塩水に溶解させた。動物は投与前に一晩絶食した。血漿試料を、投与前、および投与後0.5、1、3、6、9、12、および24時間で採取した。試料をLC/MS/MSにより分析し、各時点での被験化合物の濃度を線形回帰により決定した。薬物動態パラメータは、Pheonix WinNonlinを使用して血漿濃度から計算された。PKの結果を表6に要約した。
【表6】
【0714】
実施例G:医薬組成物
実施例G1:非経口組成物
注射による投与に適した非経口医薬組成物を調製するために、本明細書に記載の化合物の水溶性塩100mgをDMSOに溶解し、次いで10mLの0.9%滅菌生理食塩水と混合する。当該混合物は、注射による投与に適した単位剤形に組み込まれる。
【0715】
実施例G2:経口組成物
経口送達用の医薬組成物を調製するために、本明細書に記載の化合物100mgを、750mgのデンプンと混合する。当該混合物は、例えば硬質ゼラチンカプセルなどの経口投与に適した経口単位剤形に組み込まれる。
【0716】
実施例G3:舌下(硬質ロゼンジ)組成物
例えば硬質ロゼンジなどのバッカル送達用の医薬組成物を調製するために、420mgの粉末混合糖、1.6mLのライトコーンシロップ、2.4mLの蒸留水、および0.42mLのミント抽出物と、100mgの本明細書に記載の化合物を混合する。当該混合物を穏やかに混ぜ、型に注いで、バッカル投与に適したロゼンジを成形する。
【0717】
本明細書に記載される実施例および実施形態は、例示のみを目的としている。一部の実施形態では、様々な変形または変更が、開示の範囲および添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。