(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】充電中に温度補償を提供するための温度センサを有するバッテリ充電装置、およびバッテリ充電装置の充電を補償するために消耗又は放電したバッテリの温度を測定する方法。
(51)【国際特許分類】
H02J 7/04 20060101AFI20241112BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
H02J7/04 Q
H02J7/04 C
H01M10/48 P
H01M10/48 301
(21)【出願番号】P 2022525345
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 US2020058401
(87)【国際公開番号】W WO2021087390
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-22
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-26
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517284935
【氏名又は名称】ザ・ノコ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Noco Company
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】マクブライド,ジェイムズ ピー
(72)【発明者】
【氏名】スタンフィールド,ジェイムズ リチャード
(72)【発明者】
【氏名】サイモン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヌック,ジョナサン ルイス
(72)【発明者】
【氏名】アンダーヒル,デレク マイケル
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】稲葉 崇
【審判官】寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-82956(JP,A)
【文献】特開平9-149556(JP,A)
【文献】登録実用新案第3182855(JP,U)
【文献】特開平3-222635(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-3/12
B60L 7/00-13/00
B60L 15/00-58/40
H01M 10/42-10/48
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置であって、装置は、
バッテリ充電装置の外の温度を測定または近似するための1つ以上の周囲温度センサと、
1つ以上の周囲温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を制御するコントローラと、
バッテリ充電装置の内部温度を測定または近似するための内部温度センサと、を含み、
コントローラは、入力信号を1つ以上の周囲温度センサから、および内部温度センサから受信し、1つ以上の周囲温度センサおよび内部温度センサの1つ以上の温度差に基づいて、バッテリ充電装置の充電動作を制御し、
コントローラは、1つ以上の温度差に基づいて、放電または消耗したバッテリの充電速度を可変に制御する、
バッテリ充電装置。
【請求項2】
1つ以上の周囲温度センサが、バッテリ充電装置が動作している環境の温度を感知する温度センサを含む、
請求項1に記載のバッテリ充電装置。
【請求項3】
1つ以上の周囲温度センサが、バッテリ充電装置の1つ以上の部品と、放電または消耗したバッテリとの温度差を感知するために配置された温度センサを含む、
請求項1に記載のバッテリ充電装置。
【請求項4】
温度センサが、バッテリ充電装置を放電または消耗したバッテリに接続するためのバッテリクランプ上に配置された、
請求項3に記載のバッテリ充電装置。
【請求項5】
1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置のハウジングまたはケーシングと接続または関連している、
請求項2に記載のバッテリ充電装置。
【請求項6】
1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置のバッテリケーブルアセンブリと接続または関連している、
請求項2に記載のバッテリ充電装置。
【請求項7】
正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含む、請求項1に記載のバッテリ充電装置。
【請求項8】
強制モードは所定の期間動作するように構成されている、請求項7に記載のバッテリ充電装置。
【請求項9】
所定の期間が5分である、請求項8に記載のバッテリ充電装置。
【請求項10】
強制モードは所定の期間動作するように構成され、所定の期間の満了により強制モードが終了した後、充電式バッテリ充電装置は著しく放電したバッテリの電圧を計測する、請求項8に記載のバッテリ充電装置。
【請求項11】
著しく放電したバッテリが通常の開始電圧閾値を上回っている場合、充電式バッテリ充電装置は通常モードでの充電を開始する、請求項10に記載のバッテリ充電装置。
【請求項12】
著しく放電したバッテリ電圧が低すぎる場合、充電式バッテリ充電装置はスタンバイまたはオフモードに復帰する、請求項11に記載バッテリ充電の装置。
【請求項13】
ユーザインタフェースはユーザが強制モードを選択できるよう構造および配置されている、請求項7に記載のバッテリ充電装置。
【請求項14】
ユーザインタフェースは充電式バッテリ充電装置が強制モードにある場合、ユーザフィードバックを与えるように構成される、請求項13に記載のバッテリ充電装置。
【請求項15】
ユーザフィードバックは発光ダイオード(LED)の点灯により提供される、請求項14に記載のバッテリ充電装置。
【請求項16】
著しく放電したバッテリは鉛酸バッテリである、請求項7に記載のバッテリ充電装置。
【請求項17】
著しく放電したバッテリは、オープンバッテリ管理システム(BMS)を含む過放電リチウムイオンバッテリである、請求項7に記載のバッテリ充電装置。
【請求項18】
バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法であって、
バッテリ充電装置の外の周囲温度を検出するステップと、
検出周囲温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を制御するステップと、
バッテリ充電装置内の内部温度を検出するステップと、を含み、
バッテリ充電装置の充電動作は、周囲温度と内部温度との温度差に基づいて制御される、
方法。
【請求項19】
放電または消耗したバッテリの充電速度は、温度差に基づいて変化する、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
温度差の増大は、充電速度を減少させる、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
周囲温度は、放電または消耗したバッテリの近くで検出される、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
周囲温度が、バッテリ充電装置を放電または消耗したバッテリに接続するためのバッテリクランプ上に配置された温度センサを使用して測定される、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
放電または消耗したバッテリに対して検出された閾値温度を超える温度を検出すると放電または消耗したバッテリの充電は終了される、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
放電または消耗したバッテリに対して検出された閾値温度を超える温度を検出すると放電または消耗したバッテリの充電は開始されない、
請求項21に記載の方法。
【請求項25】
バッテリ充電装置は、バッテリ充電装置の充電動作に先立ってバッテリ充電装置の温度を測定する、
請求項18に記載の方法。
【請求項26】
バッテリ充電装置は、バッテリ充電装置の充電動作に先立って放電または消耗したバッテリの温度を測定する、
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
温度差の増大は、コントローラに、放電または消耗したバッテリの充電速度を遅くさせる、
請求項1に記載のバッテリ充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度センサ、例えば、周囲温度センサを有し、消耗した(depleted)または放電した(discharged)バッテリの充電時に温度補償(temperature compensation)を行うバッテリ充電装置、およびバッテリ充電装置におけるバッテリ温度測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉛酸バッテリ(lead-acid battery)の電圧は温度に強く依存する。一般的な鉛酸バッテリは、25℃を基準として-3.3mV/℃/セルの温度依存性があると言われている。したがって、50℃環境下にある12Vバッテリは、25℃環境下にある同じバッテリと比較して、(-3.3mV/℃/セル)×(6セル)×(50℃-25℃)=-495mVの電圧差を持つことになる。
【0003】
バッテリを充電する場合、温度による電圧差が充電の効果に大きく影響することがある。25℃で最適化された充電器では、高温のバッテリは過充電になり、低温のバッテリは充電不足になる。
【0004】
したがって、放電または消耗したバッテリを充電する際に、例えば周囲温度などの温度の変動に対応するように構成された改良型バッテリ充電器を提供する必要性が存在する。具体的には、バッテリ充電器による温度補償を実施するために、放電または消耗したバッテリの温度を近似推測する簡単で費用対効果の高い方法または態様を提供する必要性が存在する。
【0005】
さらに、「スマート」バッテリ充電器(すなわちスマートチャージャ)は、それらが適切に使用されることを保証するために、様々な保護機能を実装している。一般的に実装されている保護機能の1つは、充電サイクルを開始する前にバッテリ電圧を測定することである。 バッテリ電圧が低すぎる場合、スマートバッテリチャージャは充電を開始しない。
【0006】
通常の使用では、一般的な鉛酸バッテリはスマートチャージャが充電できないほど電圧が低くなることはない。しかし、バッテリに電流負荷をかけ、接続したままにしておくと、バッテリの電圧が0Vに近くなることがある。この場合、一般的なスマートバッテリチャージャは充電サイクルを開始しない。
【0007】
スマートチャージャは、リチウムイオンセルからなるバッテリパックと、異常時にリチウムイオンセルを外部バッテリ端子から切り離すように構成されたバッテリマネジメントシステム(BMS)を使用する。リチウムイオンセルが内部で切断されると、外部バッテリ端子で電圧が0Vを測定することになる。BMSの実装によっては、過放電状態の後、エラー状態が解除されても、外部バッテリ電圧は0Vのままである。バッテリを回復させるには、外部電圧を印加する必要がある。しかし、一般的なスマートバッテリチャージャは、バッテリ電圧が0Vであることを検出すると、充電サイクルを開始しないため、充電電圧を印加することはない。
【0008】
したがって、低電圧保護を完全に排除することなく、著しく放電した(deeply discharged)バッテリを充電できるスマートバッテリ充電器、システム、および方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、温度補償を行うように構成されたバッテリ充電装置に向けられている。例えば、バッテリ充電装置は、消耗または放電したバッテリの温度を感知するための1つ以上の温度センサを備え、バッテリ充電装置は、温度補償を提供するように構成されている。さらに、本発明は、バッテリ充電装置において温度補償を提供するためにバッテリ温度を測定するシステムおよび方法に向けられている。
【0010】
バッテリ充電装置は、例えば、温度バッテリの温度(例えば、放電または消耗したバッテリの周囲温度)に基づいて、その充電電圧閾値を変更するように構成される。
【0011】
温度補償を行う際の課題の1つは、バッテリの温度を測定する温度センサの設置場所である。理想的には、放電または消耗したバッテリの上に温度センサを設置することである。しかし、そのためには追加の配線や、放電または消耗したバッテリにセンサを取り付ける方法が必要になる。そのため、コスト増大、信頼性の低下、複雑化など、が発生する可能性があり、それらは全て好ましくない事態である。
【0012】
温度センサは、バッテリ充電装置のハウジングまたはケーシングの内部に配置することができる。バッテリ充電装置はバッテリと同じ環境に置かれているので、バッテリ充電装置の内部で測定された温度は、バッテリの温度に近い近似値と考えられるかもしれない。しかし、この方法では、内部電子機器の発熱による充電装置内部の温度上昇に問題がある場合がある。
【0013】
内部電子機器によって発生するバッテリ充電装置のハウジングまたはケーシング内の加熱環境を回避するために、例えば、温度センサは、内部電子機器を含む区画から分離され絶縁されたハウジングまたはケーシングの内部または外部に位置する別の区画(例えば、プラスチックハウジングまたはケーシングに射出成形された電子機器の区画および温度センサの別の区画)に配置することが可能である。
【0014】
別の例として、1つ以上の温度センサは、バッテリケーブルアセンブリ(例えば、プラグ、ケーブル、コネクタ及び/又はバッテリクランプを含むバッテリケーブルアセンブリ)上に位置することができる。具体的には、1つ以上の温度センサは、バッテリケーブルアセンブリのプラグ、ケーブル、コネクタ、及び/又はバッテリクランプ上に配置されるか、又はそれらに関連付けられることが可能である。
【0015】
バッテリ充電装置は、1つ以上の温度センサ(例えば、周囲バッテリセンサ)を備えることができる。代替的に、または追加的に、バッテリケーブルアセンブリは、1つ以上の温度センサを備えることができる。複数の温度センサを設けることにより、バッテリ充電装置の1つ以上の部品又は構成要素の温度及び周囲温度、並びにバッテリ充電装置の1つ以上の部品又は構成要素、バッテリケーブルアセンブリ、及び/又は放電又は消耗したバッテリ間の温度差を感知及び測定することができる。
【0016】
1つ以上の温度センサは、バッテリ充電装置の内部電子機器に有線接続(例えばマイクロコントローラへの接続)することができ、及び/又は内部電子機器に無線接続(例えばワイヤレスリンク)することができる。
【0017】
例えば、温度センサは、充電サイクルの開始時に温度を測定する。この時に測定された温度は、温度補償アルゴリズムに適用され、充電サイクル全体を通して使用される。充電サイクルの開始前に温度が測定されるため、充電器の内部電子機器による温度上昇は無視できる。このようにして測定された温度は、実際のバッテリ温度の合理的な近似値と考えることができる。
【0018】
温度センサが故障した場合、バッテリの過充電や充電不足を防ぐため、バッテリ充電器にはフェイルセーフ方式が含まれている。センサの故障や損傷により、測定温度が安全な範囲外になった場合、充電器は充電電圧を安全なレベル内に維持する。
【0019】
本発明によるバッテリ充電装置(例えば、スマートバッテリ充電器)は、例えば、12Vおよび24Vの両方の鉛酸バッテリ(例えば、湿式、ジェル、MF、EFB、AGMバッテリ)および/またはリチウムイオンバッテリに用いるための携帯用および自動バッテリ充電器であってもよい。スマートバッテリ充電装置は、例えば、自動車、ボート、RV、SUV、ディーゼルトラック、オートバイ、ATV、スノーモービル、パーソナルウォータークラフト、芝刈り機、および他の車両または装置を充電するために構築および配置されている。また、スタータバッテリやディープサイクルバッテリ(deep-cycle battery)をフル充電しておくバッテリ保全器(battery maintainer)としても使用できる。また、例えば、過充電のない安全かつ効率的な充電のために、バッテリの動作を監視することもできる。スマートバッテリ充電装置は、例えば、性能の低いバッテリを若返らせるために、バッテリ脱硫器(desulfator)を内蔵することができる。
【0020】
本発明は、著しく放電したバッテリの電圧が0V(すなわちゼロボルト)付近であっても、バッテリ充電装置が著しく放電したバッテリの充電を開始することを可能にする、「強制モード」(例えば、商標FORCE MODE)として指定された特殊充電モードまたは機能からなる、バッテリ充電装置(例えばスマートバッテリ充電器)である。これは、オープンBMS(open BMS)により、バッテリ充電装置が、著しく放電した鉛酸バッテリを充電するため、及び/又は過放電リチウムバッテリを回復するために使用することを可能にする。例えば、バッテリ充電装置は、自動的に強制モードを開始するように構成することができ、又はユーザがバッテリ充電装置を強制的に強制モードを開始させる(例えば、強制モードボタンを押す)ことができる。
【0021】
強制モード機能は、著しく放電したバッテリ(例えば著しく放電した車両バッテリ)のバッテリ電圧が最小閾値以下である場合に、バッテリ充電装置がバッテリ充電モードに入ることを可能にするものである。その目的は、バッテリ充電装置が、例えば、著しく放電した鉛酸バッテリを充電できるようにすること、および、バッテリ充電装置の過放電したリチウムイオンバッテリにおいてバッテリ管理システム(BMS)をリセットすることである。
【0022】
強制モードは、安全上の理由から短時間に制限されていることを除けば、通常の充電モードと同じように動作する。強制モードのタイムアウト時間は、例えば5分であるが、充電される著しく放電したバッテリの特定の用途、タイプ、サイズによって長くなったり短くなったりする可能性がある。
【0023】
強制モードが指定された強制モード時間の経過により終了した後、バッテリ充電装置はバッテリ電圧を確認する。バッテリ電圧が通常の始動電圧の閾値を超えている場合、バッテリ充電装置は通常モードで充電を開始する。バッテリ電圧がまだ低すぎる場合、バッテリ充電装置はスタンバイまたはオフモードに戻る。
【0024】
強制モードは通常のバッテリ電圧低下チェックを行わずに動作するため、ユーザインタフェースはモードの明示的な選択が必要であり、このモードであることをユーザにフィードバックを提供する。
【0025】
本発明の一態様によれば、著しく放電した車両バッテリをジャンプスタートさせるためのバッテリ充電装置が提供され、
内部電源と、
正極性および負極性出力を有する任意の出力ポートと、
正極性および負極性出力と回路接続され、正極性および負極性出力の間に接続された車両バッテリの存在を検出するように構成された車両バッテリ絶縁(isolation)センサと、
正極性および負極性出力と回路接続され、正極性および負極性出力の間に接続された車両バッテリの極性を検出するように構成された逆極性(reverse polarity)センサと、
内部電源と出力ポートの間に接続されたパワーFETスイッチと、
車両絶縁センサと逆極性センサから入力信号を受信し、パワーFETスイッチに出力信号を提供するように構成されたマイクロコントローラであって、出力ポートにおける車両バッテリの存在および車両バッテリの正負端子と正負極性出力との適正な極性での接続を示すセンサからの信号に応じてパワーFETスイッチをオンにして内部電源を出力ポートに接続するようにするマイクロコントローラと、を含む。
【0026】
本発明の別の態様によれば、内部電源は、充電式リチウムイオンバッテリパックである。
【0027】
本発明のさらに別の態様によれば、充電またはジャンパケーブル装置が提供され、それは、内部電源を有する手持ち型バッテリ充電器ブースタ装置の出力ポートに差し込むように構成されたプラグと、その1つのそれぞれの端部でプラグと一体化した一対のケーブルと、を有し、一対のケーブルはその別のそれぞれの端部でバッテリの端子に別々に接続するように構成されている。
【0028】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置である。
【0029】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、充電動作は、バッテリ充電装置のコントローラによって受け取られた1つ以上の温度センサからの1つ以上の入力信号によって制御される。
【0030】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、1つ以上の温度センサは複数の温度センサである。
【0031】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置に接続または関連している。
【0032】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置に接続または関連しており、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置のハウジングまたはケーシングと接続または関連している。
【0033】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置に接続または関連しており、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置のバッテリケーブルアセンブリと接続または関連している。
【0034】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置に接続または関連しており、1つ以上の温度センサはバッテリ充電装置のハウジングまたはケーシングと、およびバッテリ充電装置のバッテリケーブルアセンブリと接続または関連している。
【0035】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含む。
【0036】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成されている。
【0037】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、所定の期間が5分である。
【0038】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、所定の期間の満了により強制モードが終了した後、充電式バッテリ充電装置は著しく放電したバッテリの電圧を計測する。
【0039】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、所定の期間の満了により強制モードが終了した後、充電式バッテリ充電装置は著しく放電したバッテリの電圧を計測し、著しく放電したバッテリが通常の開始電圧閾値を上回っている場合、充電式バッテリ充電装置は通常モードでの充電を開始する。
【0040】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、所定の期間の満了により強制モードが終了した後、充電式バッテリ充電装置は著しく放電したバッテリの電圧を計測し、著しく放電したバッテリが通常の開始電圧閾値を上回っている場合、充電式バッテリ充電装置は通常モードでの充電を開始し、著しく放電したバッテリ電圧が低すぎる場合、充電式バッテリ充電装置はスタンバイまたはオフモードに復帰する。
【0041】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、ユーザインタフェースはユーザが強制モードを選択できるよう構造および配置されている。
【0042】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、ユーザインタフェースはユーザが強制モードを選択できるよう構造および配置されており、ユーザインタフェースは充電式バッテリ充電装置が強制モードにある場合、ユーザフィードバックを与えるように構成される。
【0043】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、強制モードは所定の期間動作するように構成され、ユーザインタフェースはユーザが強制モードを選択できるよう構造および配置されており、ユーザインタフェースは充電式バッテリ充電装置が強制モードにある場合、ユーザフィードバックを与えるように構成され、ユーザフィードバックは発光ダイオード(LED)の点灯により提供される。
【0044】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、著しく放電したバッテリは鉛酸バッテリである。
【0045】
本明細書は、放電または消耗したバッテリを充電するためのバッテリ充電装置に関するものであって、装置は、放電または消耗したバッテリの温度を測定または近似するための1つ以上の温度センサと、1つ以上の温度センサから入力信号を受け取り、バッテリ充電装置の充電動作を補償するコントローラと、を含む又はそれらから成る装置であり、正極端子及び負極端子を有する充電式バッテリと、充電式バッテリの正極端子に接続又は連結可能な正極バッテリケーブルと、充電式バッテリの負極端子に接続又は連結可能な負極バッテリケーブルと、著しく放電したバッテリの出力電圧を測定する検出器と、充電式バッテリ充電装置の1つ以上のコンポーネント又は部品に接続されたプログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCI)であって充電装置の動作を制御するように構成及び配置されているMCIと、MCIに接続されたユーザインタフェースであって、充電式バッテリ充電装置の1つ以上の機能またはモードを表示するように構成および配置されたユーザインタフェースと、著しく放電したバッテリの充電を制御するように構成および配置されたコントローラであって、たとえバッテリ電圧が0ボルト付近であっても著しく放電したバッテリを充電するための強制モードを有するコントローラと、をさらに含み、著しく放電したバッテリは、オープンバッテリ管理システム(BMS)を含む過放電リチウムイオンバッテリである。
【0046】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成る。
【0047】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、検出温度は、放電または消耗したバッテリの周囲温度である。
【0048】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、温度は特定の充電モード中に検出される。
【0049】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、温度はバッテリ充電装置の充電動作中にリアルタイムで検出される。
【0050】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、温度は所定長さの時間だけ検出される。
【0051】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、放電または消耗したバッテリの充電は、バッテリ充電装置に対して検出された閾値温度を超える温度に達すると終了される。
【0052】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、放電または消耗したバッテリに対して検出された閾値温度を超える温度を検出すると放電または消耗したバッテリの充電は終了される。
【0053】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、放電または消耗したバッテリに対して検出された閾値温度を超える温度を検出すると放電または消耗したバッテリの充電は開始されない。
【0054】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、バッテリ充電装置は、バッテリ充電装置の充電動作に先立ってバッテリ充電装置の温度を測定する。
【0055】
本明細書は、バッテリ充電装置を用いて、放電または消耗したバッテリを充電する方法に関するものであって、方法は、放電または消耗したバッテリの温度を検出するステップと、放電または消耗したバッテリの検出温度に基づいてバッテリ充電装置の充電動作を補償するステップと、を含む、又はそれらから成り、バッテリ充電装置は、バッテリ充電装置の充電動作に先立って放電または消耗したバッテリの温度を測定する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】
図1は、本発明に係るバッテリ充電装置の斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1および2に示すバッテリ充電装置の正面図であり、電源コードアセンブリ、およびバッテリケーブルとバッテリクランプを備えたバッテリ充電ケーブルアセンブリが示されている。
【
図4】
図4は、別のバッテリケーブルアセンブリの正面図であり、正負のバッテリクランプに、又は著しく放電したバッテリの正負端子に直接取り付けるための正負のアイレットコネクタが備えられている。
【
図5】
図5は、強制モードの機能および動作の例示的実施形態を示すフロー図である。
【
図6】
図6は、本発明に係る別のバッテリ充電装置の斜視図であり、バッテリケーブルとバッテリ充電ケーブルアセンブリは、取り外されている。
【
図7】
図7は、
図6のバッテリ充電装置を示す斜視図であり、バッテリクランプを備えたバッテリ充電ケーブルアセンブリが取り付けられている。
【
図8】
図8は、
図6に示すバッテリ充電装置の機能ブロック図である。
【
図9A】
図9Aは、
図6に示すバッテリ充電装置の例示的な実施形態の模式的回路図である。
【
図9B】
図9Bは、
図6に示すバッテリ充電装置の例示的な実施形態の模式的回路図である。
【
図9C】
図9Cは、
図6に示すバッテリ充電装置の例示的な実施形態の模式的回路図である。
【
図10】
図10は、
図6のバッテリ充電装置の斜視図であり、ディスプレイ114の様々な特徴を示す。
【
図11】
図11は、
図6~10に示すバッテリ充電装置とともに使用するバッテリケーブルアセンブリの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本発明に係るバッテリ充電装置310を
図1~3に示す。
【0058】
バッテリ充電装置310は、バッテリ充電装置310の電子部品を収容するハウジングまたはケーシング312と、電子ディスプレイ314(すなわちグラフィックユーザインタフェース(GUI))と、インレットプラグ320およびA/Cプラグ322を有するA/C電源コードアセンブリ318を収容するためのA/Cインレットポート316と、アウトレットプラグ328を有するバッテリケーブルアセンブリ326を収容するための出力ポート324と、雄型プラグコネクタ330と、を含む。
【0059】
一端に位置する雌型プラグコネクタ334と、その反対側の端に位置する正バッテリクランプ336及び負バッテリクランプ338とを有する別のバッテリケーブルアセンブリ332が、
図3に示されている。バッテリケーブルアセンブリ326の雄型プラグコネクタ330は、バッテリケーブルアセンブリ332の雌型プラグコネクタ334に取り外し可能に接続される。
【0060】
代替的に、バッテリケーブルアセンブリ332’(
図4)は、一端に位置する雌型プラグコネクタ334’と、その反対端に位置する正バッテリケーブルアイレットコネクタ336及び負バッテリケーブルアイレットコネクタ338とを備えている。正バッテリケーブルアイレットコネクタ336は、正バッテリクランプに接続するか、又は著しく放電したバッテリの正極端子に直接接続することができる。負バッテリケーブルアイレットコネクタ338は、負バッテリクランプに接続するか、又は著しく放電したバッテリの負極端子に直接接続することができる。このアイレットコネクタ336及び338は、バッテリクランプのセットと比較して、より永続的なタイプの、著しく放電したバッテリとの接続を提供する。
【0061】
電子ディスプレイ314は、以下の機能またはインジケータを含む。
1)強制モードLED(314A)
2)充電レベルLED(314B)
3)スタンバイLED(314C)
4)「プッシュ&ホールド」ディバイダ(314D)
5)12V リチウムLED(314E)
6)24V COLD/AGM LED(314F)
7)24V NORM LED(314G)
8)12V AGM+ LED(314H)
9)13.6V 供給LED(314I)
10)12V 修理LED(314J)
11)12V COLD/AGM LED(314K)
12)12V NORM LED(314L)
13) モードボタン(314M)、および
14) エラーLED(314N)。
【0062】
温度センサ及び補償
バッテリ充電装置310は、
図3に示すように、1つ以上の温度センサ(例えば、周囲温度センサ)を備えている。例えば、バッテリ充電装置310は、単一の周囲温度センサ、または、複数の周囲温度センサを備える。
【0063】
A/C充電コード(charging cord)アセンブリ318は、一端に位置するA/Cプラグ322と、反対側の端に位置するインレットプラグ320とを備える電気コードを含む。A/Cプラグ322は、壁コンセント(例えば、標準的な壁コンセント)に取り外し可能に接続し、インレットプラグ320は、バッテリ充電装置310のインレットポート316に取り外し可能に接続する。
【0064】
A/C充電コードアセンブリ318の電気コードは、温度センサ344を備え、インレットプラグ320は、温度センサ346を備え、及び/又はA/Cプラグ322は、温度センサ364を備えている。温度センサ364は、例えば、プラグ322の導体から電気的に絶縁され、及び/又は、温度センサがバッテリ充電装置310の動作中にプラグ322の温度及び/又はプラグ322が取り外し可能に接続される電気コンセントの温度を測定するように(例えば、熱伝導性ジェル、接着剤又は他の材料を使用して)熱的に結合され得る。
【0065】
ここでも、バッテリ充電装置310は、1つ以上の温度センサ345を備える。1つ以上の温度センサ345は、バッテリ充電装置310内に位置することができる。例えば、1つ以上の温度センサ345の1つは、内部電子機器を含む区画と共に位置する温度センサ及び/又はバッテリ充電装置310の内部電子機器を含む区画から隔離されたハウジング又はケーシング312の別の区画内に位置する1つ以上の温度センサ345を含むことができる。区画のうちの1つまたは両方は、ハウジングまたはケーシング312に対して外部に位置する環境と連通する1つまたは複数の通気孔または換気孔を備えることができる。
【0066】
代替的に、熱感知ヘッドまたは温度センサ345の一部は、ハウジングまたはケーシングに対して外部に位置して、内部の電気部品に接続された内部配線を有してもよく、または温度センサ345は、外部に位置しハウジングまたはケーシング312に接続された別の筐体に配置されてもよい。別の代替案として、温度センサ345は、ディスプレイ314によって収容される、その一部となる、またはそれに接続される。
【0067】
バッテリケーブルアセンブリ326は、一端にアウトレットプラグ328が設けられたバッテリケーブル(例えば、正ケーブルと負ケーブルの組み合わせ)と、反対端に設けられた雄型電気コネクタ330とを含む。アウトレットプラグ328は、バッテリ充電装置310の出力ポート324に取り外し可能に接続し、雄型電気コネクタは、バッテリケーブルアセンブリ332の雌型電気コネクタ334に着脱可能に接続する。アウトレットプラグ328は、温度センサ350を備え、バッテリケーブルは、温度センサ352を備え、及び/又は、雄型電気コネクタ330は、温度センサ330を備えている。
【0068】
バッテリケーブルアセンブリ322は、一端に雌型電気コネクタ334が設けられたバッテリケーブル(例えば、正ケーブルと負ケーブルの組み合わせ)と、反対端に設けられた正バッテリクランプ336及び負バッテリクランプ338とを含む。雌型電気コネクタ334は、バッテリケーブルアセンブリ326の雄型電気コネクタ330に取り外し可能に接続し、正バッテリクランプ336は、放電または消耗したバッテリの正バッテリ端子に取り外し可能に接続し、負バッテリクランプ338は、放電または消耗したバッテリの負バッテリ端子に取り外し可能に接続する。
【0069】
雌型電気コネクタ334は温度センサ356を備え、バッテリケーブルは温度センサ358を備え、正バッテリクランプ336は温度センサ360を備え、および/または負バッテリクランプ338は温度センサ362を備える。
【0070】
バッテリ充電装置310は、
図3に示すように、単一の温度センサ、複数の温度センサ、及び/又は温度センサのセット全体を備えることができる。温度センサは、バッテリ充電装置310の内部電子機器に(例えば、追加の第3の電気絶縁ワイヤを使用して)配線されること、及び/又は(例えば、無線リンクを使用して)無線で接続されることが可能である。
【0071】
1つ以上の温度センサが、例えば、バッテリ充電装置310の内部電子機器に電気的に接続される。例えば、1つ以上の温度センサは、バッテリ充電装置310のマイクロコントローラに電気的に接続されている。
【0072】
バッテリ充電装置310(例えば、マイクロコントローラ)は、1つ以上の温度センサから単一の入力及び/又は複数の入力を受信するように構成され得る。例えば、1つ以上の温度センサは、バッテリ充電装置310がその中で動作している環境の周囲温度を感知している。
【0073】
バッテリ充電装置310(例えば、マイクロコントローラ)は、1つ以上の温度センサからの1つ以上の信号を選択的に検出するように構成することができる。これにより、バッテリ充電装置310は、各温度センサの温度を決定することが可能となり、2つ以上の温度センサ間の温度差を決定して、バッテリ充電装置310の動作の制御又は補償を提供することができる。例えば、内部電子を含む区画の温度上昇を内部温度センサから検出して、バッテリ充電装置310の1つ以上の態様又は機能を制御し、周囲温度を周囲温度センサから検出して、バッテリ充電装置310の同じ又は異なる態様又は機能のうちの1つ以上を制御することができる。内部温度と周囲温度の決定された温度差は、バッテリ充電デバイスの同じまたは異なる態様または機能を制御することができる。
【0074】
例えば、閾値以上の内部温度は、バッテリ充電装置310の動作を自動的にシャットダウンする。例えば、温度差の増大は、バッテリ充電装置310による放電または消耗したバッテリの充電を遅くさせる。例えば、放電または消耗したバッテリの閾値以上の温度は、バッテリ充電装置310の動作をシャットダウンする。例えば、バッテリ充電装置と放電または消耗したバッテリとの間に位置するセンサの温度差は、バッテリ充電装置310の充電速度を可変に制御する(例えば、電圧および/または電流を可変に制御する)。
【0075】
バッテリ充電装置310(例えば、マイクロコントローラ)は、1つ以上の温度センサから1つ以上の信号をリアルタイムで(例えば、バッテリ充電装置310の充電動作中に)受信するように構成されることができる。代替的に、1つ以上の信号は、異なる時間に、及び/又はバッテリ充電装置310の特定の動作状態及び/又は放電または消耗したバッテリの状態に応じてサンプリングすることができる。
【0076】
強制モード機能
「強制モード」と呼ばれる特別な充電モード機能と方法により、バッテリ電圧が0V付近でもユーザは強制的に充電を開始させることができる。これにより、激しく放電した鉛酸バッテリの充電や、オープンBMSの過放電リチウムバッテリの回復に充電器を使用することができる。
【0077】
強制モードは、安全上の理由から短時間に制限されていることを除けば、通常の充電モードと同じように動作する。強制モードのタイムアウト時間は5分であるが、用途や充電するバッテリのタイプやサイズによっては、それより長くなったり短くなったりすることがある。
【0078】
強制モードが指定された時間の経過により終了した後、充電器はバッテリ電圧をチェックする。バッテリ電圧が通常の起動電圧の閾値を超えている場合、充電器は通常モードで充電を開始する。バッテリ電圧がまだ低すぎる場合、充電器はスタンバイモードまたはオフモードに戻る。
【0079】
強制モードは通常のバッテリ電圧低下チェックを行わずに動作するため、ユーザインタフェースではモードの明示的な選択を要求し、このモードであることをユーザにフィードバックする。
【0080】
強制モード機能及び方法は、例えば、バッテリ充電装置310に適用することができる。例えば、ディスプレイ314にLED314A(
図1)を設け、強制モード機能が「オン」であることを示すことができる。バッテリ充電装置310は、強制モード機能を自動的に「オン」及び「オフ」にするように構成することができる(例えば、バッテリ充電装置310が著しく放電したバッテリに適切に接続され、バッテリ充電装置310が「オン」になると強制モード機能が自動的にオンされる)。代替的に、バッテリ充電装置310に、強制モード機能を手動で「オン」及び「オフ」にするためのスイッチ(例えば、ディスプレイ314上のボタン)を設けることができる。
【0081】
著しく放電したバッテリを初期充電するための例示的な強制モードのフロー図を
図7に示す。フロー図は次のことを示す。
開始310 - 強制モードは、最初、スタンバイモードである。
判断312 - モードボタンが5秒押され、バッテリ電圧が1V(ボルト)未満である。 著しく放電したバッテリ電圧が検出され、1V未満であるかどうかが判断される。
YESの場合、工程314に進む - すべてのモードLEDが点滅する。
NOの場合、スタート310に戻る。
工程314 - 全てのモードLEDが点滅する(モード選択)。
判断316 - モードが選択されたか?
YESの場合、判断318に進む - クランプは逆に接続されているか?
NOの場合、判断316の前に戻る。
判断318 - クランプは逆に接続されているか?
YESの場合、工程320に進む - 極性反転LEDが点灯する。
NOの場合、判断322に進む - バッテリ電圧は保護電圧より高いか?
工程320 - 極性反転LEDが点灯する。
判断322 - バッテリ電圧は保護電圧より高いか?
YESの場合、工程326に進む - 高電圧LEDが点灯する。
NOの場合、工程330に進む - 強制モードが開始され、クランプにライブ電圧(live voltage)がかかり(たとえプラグを抜いていても)、燃料ゲージLEDがチェイス(chase:流れる光)点灯し、5分でタイムアウトする。
判断324 - (バッテリ)クランプのプラグが外れているか?
YESの場合、開始310に戻る。
NOの場合、判断324の前に戻る。
工程326 - 高電圧LEDが点灯する。
判断328 - OVP状態から外れたか?
YESの場合、スタート310に戻る。
NOの場合、判断328の前に戻る。
工程330 - 強制モードが開始され、(バッテリ)クランプにライブ電圧がかかり(たとえプラグを抜いていても)、燃料ゲージLEDがチェイス点灯し、5分でタイムアウトする。
【0082】
本発明に係る別のバッテリ充電装置110を
図6および
図7に示す。
【0083】
バッテリ充電装置110は、バッテリ充電装置110の電子部品を含むハウジングまたはケーシング112と、電子ディスプレイ114(すなわちグラフィックユーザインタフェース(GUI))と、正バッテリクランプ118(
図2)を有する正バッテリケーブル116と、負バッテリクランプ122(
図2)を有する負バッテリケーブル120を含む。
【0084】
図3は、本発明の一態様によるバッテリ充電装置(例えば、手持ち式(handheld)バッテリブースタ)の機能ブロック図である。手持ち式バッテリブースタの重要部分には、リチウムポリマバッテリパック32があり、従来の12ボルトの鉛酸バッテリまたは弁調整鉛酸バッテリによって供給される車両エンジンをジャンプスタートさせるのに十分なエネルギーを蓄えている。一例の実施形態では、高サージリチウムポリマバッテリパックは、351P構成で3つの3.7V、2666mAhのリチウムポリマバッテリを含んでいる。その結果、11.1V、2666Ah(3.7Vで8000Ah、29.6Wh)のバッテリパックが提供される。連続放電電流は25C(または200A)、バースト放電電流は50C(または400A)である。バッテリパックの最大充電電流は8000mA(8アンペア)である。
【0085】
プログラム可能なマイクロコントローラユニット(MCU)1は、様々な入力を受け取り、情報出力と制御出力を生成する。プログラム可能なMCU1は、さらに、ハードウェアの変更を必要とせずに、機能およびシステムパラメータの更新を可能にすることによって、システムに柔軟性を提供する。一例の実施形態によれば、2K×15ビットのフラッシュメモリを有する8ビットマイクロコントローラが、システムを制御するために使用される。そのようなマイクロコントローラの1つは、HT67F30であり、これは、Holtek Semiconductor Inc.から入手可能である。
【0086】
車両バッテリリバース(reverse)センサ10は、手持ち式バッテリブースタ装置が車両の電気系統に接続されているときに、車両バッテリ72の極性を監視する。以下に説明するように、ブースタ装置は、車両バッテリ72の端子がブースタ装置の誤った端子に接続された場合に、リチウムバッテリパックが接続されることを防止する。車両バッテリ絶縁センサ12は、ブースタ装置に車両バッテリ72が接続されているか否かを検出し、出力端子に良品(例えば充電可能な)バッテリが接続されていなければ、リチウムバッテリパックがブースタ装置の出力端子に接続されることを防止する。
【0087】
スマートスイッチFET回路15は、車両バッテリが存在し(絶縁センサ12によって提供される検出信号に応答して)、かつ正しい極性で接続されているとMCU1によって判断された場合(リバースセンサ10によって提供される検出信号に応答して)のみ、手持ち式バッテリブースタリチウムバッテリを車両の電気系統に電気的に切り換える。リチウムバッテリ温度センサ20は、リチウムバッテリパック32の温度を監視して、高い周囲温度条件やジャンプスタート中の過大な電流引き込みによる過熱を検出する。リチウムバッテリ電圧測定回路24は、リチウムバッテリパック32の電圧を監視して、充電動作中に電位が高くなりすぎたり、放電動作中に電位が低くなりすぎたりするのを防止する。
【0088】
リチウムバッテリ逆充電保護ダイオード28は、車両バッテリ72に供給される充電電流が、車両の電気システムからリチウムバッテリパック32に逆流することを防止する。フラッシュライトLED回路36は、暗い条件下で車両のボンネットの下の照明を向上させるためのフラッシュライト機能を提供し、また、車両が潜在的に危険な場所で停止している可能性があるときに安全目的のためにSOSおよびストロボ照明機能を提供するために提供されている。電圧レギュレータ42は、マイクロコントローラおよびセンサの内部動作電圧の調整を行う。オン/オフ手動モードおよびフラッシュライトスイッチ46は、ユーザが手持ち式バッテリブースタ装置の電源オンを制御し、車両にバッテリがない場合に手動オーバーライド操作を制御し、フラッシュライト機能を制御することを可能にする。手動ボタンは、ブースタ装置の電源がオンになっているときのみ機能する。このボタンを使用すると、バッテリがない車両、またはバッテリ電圧が低すぎてMCUによる自動検出が不可能な車両をジャンプスタートさせることができる。手動モードの不用意な作動を防ぐために、ユーザが手動オーバーライドボタンを所定の時間(3秒など)押し続けると、内部リチウムイオンバッテリの電力が車両バッテリ接続ポートに切り替わる。ただし、車両バッテリを逆接続した場合は手動オーバーライドの例外となる。車両バッテリが逆接続されている場合、内部リチウムイオンバッテリの電力は車両バッテリ接続ポートに決して切り替えられてはならない。
【0089】
USB充電回路52は、任意のUSB充電器電源からの電力を、リチウムバッテリパック32を充電するための充電電圧および電流に変換する。USB出力56は、スマートフォン、タブレット、及び他の充電可能な電子機器を充電するためのUSBポータブル充電器を提供する。動作インジケータLED60は、リチウムバッテリの容量状態を視覚的に示すとともに、スマートスイッチの作動状態(車両の電気系統に電力が供給されていることを示す)を表示する。次に、
図2A~2Cの模式図を参照して、手持ち式ブースタ装置の詳細な動作を説明する。
図2Aに示すように、マイクロコントローラユニット1が全ての入出力の中心となっている。バッテリリバースセンサ10は、入力ピン1および2で車両バッテリ72の端子に接続された光結合型アイソレータフォトトランジスタ(4N27)を含み、ピン1のリード導体(負極端子CB-に関連する)にはダイオードD8があり、バッテリ72が正しい極性でブースタデバイスの端子に接続されると光カプラ(optcoupler)LED11が電流を通さないので消灯して、「1」または高出力(high output)信号をマイクロコントローラ1に与えるように構成されている。車両バッテリ絶縁センサ12は、入力ピン1および2で車両バッテリ72の端子に接続された光結合型アイソレータフォトトランジスタ(4N27)を含み、ピン1のリード導体(正極端子CB+に関連する)にダイオードD7を備え、バッテリ72が正しい極性でブースタ装置の端子に接続されている場合、光カプラLED11Aは電流を流すのでオンになり、「0」または低出力信号をMCUに提供して、手持ち式ブースタ装置のジャンパ出力端子間にバッテリがあることを示すようにする。
【0090】
車両バッテリ72が逆極性で手持ち式ブースタ装置に接続されている場合、リバースセンサ10の光カプラLED11は電流を導通し、マイクロコントローラユニット1に「0」または低出力信号を供給する。さらに、手持ち式ブースタ装置にバッテリが接続されていない場合、絶縁センサ12のオプトカプラLED11Aは電流を通さないため、オフになり、手持ち式ブースタ装置にバッテリが接続されていないことを示す「1」または高出力信号をMCUに供給する。これらの特定の入力を使用して、MCU1のマイクロコントローラソフトウェアは、スマートスイッチFET15をオンにし、それによってリチウムバッテリパックをブースタ装置のジャンパ端子に接続することが安全である時を決定することができる。その結果、車両バッテリ72がブースタ装置に全く接続されていないか、または逆極性で接続されている場合、MCU1はスマートスイッチFET15をオンにしないようにし、リチウムバッテリパックの火花発生/短絡を防止することが可能である。
【0091】
図2Bに示すように、FETスマートスイッチ15は、マイクロコントローラ1の出力によって駆動される。FETスマートスイッチ15は、3つのFET(Q15、Q18、Q19)を並列に含み、リチウムバッテリパックからの電力の分配をFETに分散させる。そのマイクロコントローラ出力がロジックロー(logic low)に駆動されると、FET16はすべて高抵抗状態になり、したがって、内部リチウムバッテリ負の接点17から車両バッテリ72負の接点に電流が流れないようにする。マイクロコントローラ出力がロジックハイ(logic high)に駆動されると、FET16(Q15、Q18、Q19)は低抵抗状態となり、内部リチウムバッテリパック負の接点17(LB-)から車両バッテリ72負の接点(CB-)へ自由に電流を流すことができるようになる。このようにして、マイクロコントローラソフトは、車のエンジンをジャンプスタートさせるために、内部リチウムバッテリパック32と車両バッテリ72との接続を制御する。
図2Aに戻ると、内部リチウムバッテリパックの電圧は、回路24とマイクロコントローラ1のアナログ-デジタル入力の1つを使用して正確に測定することができる。回路24は、メイン3.3Vレギュレータ42の電圧がオンであるときに感知し、レギュレータ42の電圧がオンであるときにトランジスタ23をオンにするように設計されている。トランジスタ23が導通しているとき、FET22をオンにし、それによって内部リチウムバッテリの正の接点(LB+)に分圧器21への導電経路を与え、より低い電圧範囲をマイクロコントローラにもたらし、読み取らせることができる。この入力を用いて、マイクロコントローラのソフトウェアは、リチウムバッテリの電圧が放電動作中に低すぎるか、充電動作中に高すぎるかを判断し、電子部品の損傷を防ぐために適切な措置を講じることができる。
【0092】
図2Aの参照を続けると、内部リチウムバッテリパック32の温度は、2つの負温度係数(NTC)装置20によって正確に測定することができる。これらは、温度が上昇するとその抵抗値が減少する装置である。この回路は分圧器であり、その結果をマイクロコントローラ1の2つのアナログ・デジタル(A/D)入力にもたらす。マイクロコントローラのソフトウェアは、内部リチウムバッテリの温度が高すぎてジャンプスタートを許可できない場合を判断し、設計に安全性を付加することができる。
【0093】
メイン電圧レギュレータ回路42は、内部リチウムバッテリ電圧を、マイクロコントローラ1だけでなく、ブースタ装置の他のコンポーネントによって内部動作電力として利用される、調整された3.3ボルトに変換するように設計されている。3つのリチウムバッテリ逆充電保護ダイオード28(
図2B参照)は、電流が内部リチウムバッテリパック32から自動車バッテリ72にのみ流れ、自動車バッテリから内部リチウムバッテリには流れないようにするために設置されている。このようにして、車の電気システムがそのオルタネータから充電している場合、内部リチウムバッテリを逆充電する(それによって損傷する)ことはできず、さらなる階層の安全性を提供する。主電源オンスイッチ46(
図2A)は、ワンプッシュで、製品がオフ状態であればオン、オン状態であればオフできるように、ダブルポール、ダブルスロー(double pole、 double throw)動作が可能な組み合わせである。また、この回路では、オンスイッチが作動したときにマイクロコントローラ出力47を使用して電源を「生かし続ける」ようにしている。スイッチが押されると、マイクロコントローラはこの出力をハイロジックレベルにし、スイッチが離されたときに電源をオンにしておく。こうすることで、オン/オフスイッチが再び作動したときや、リチウムバッテリの電圧が下がりすぎたときに、マイクロコントローラが電源を切るタイミングを制御することができる。また、マイクロコントローラのソフトウェアには、予め設定された時間(例えば、8時間など)が経過しても使用されなければ電源をオフにするタイマが含まれている。
図2Bに示すフラッシュライトLED回路45は、フラッシュライトLEDの動作を制御する。マイクロコントローラ1からの2つの出力は、2つの別々のLEDの専用である。したがって、LEDは、ストロボとSOSパターンのために独立してソフトウェア制御されることができ、ブースタ装置にさらに追加の安全機能を提供する。LEDインジケータは、オペレータが製品で何が起こっているかを理解するために必要なフィードバックを提供する。4つの別々のLED61(
図2A)は、マイクロコントローラ1の対応する個別の出力によって制御され、内部リチウムバッテリの残りの容量を示す表示を提供する。これらのLEDは、25%、50%、75%、100%(赤、赤、黄、緑)の容量表示で「燃料ゲージ」タイプのフォーマットで制御される。LEDインジケータ63(
図2B)は、車両バッテリ72が逆極性で接続された場合に、ユーザに視覚的な警告を与える。「ブースト」およびオン/オフLED62は、ブースタ装置がジャンプスタート電力を提供しているとき、およびブースタ装置がオンになっているときに、それぞれ視覚的な表示を提供する。
【0094】
内部リチウムバッテリパック32からスマートフォンなどの携帯電子機器を充電するためのUSB出力56回路(
図2C)が含まれている。マイクロコントローラ1からの制御回路57により、内部リチウムバッテリの容量が少なくなりすぎないように、ソフトウェア制御でUSB出力56をオン/オフすることができる。USB出力は、標準的なUSBコネクタ58で装置の外部に取り出され、これは、それを必要とする特定のスマートフォンへの充電を可能にするために必要な標準的な分圧器を含んでいる。USB充電回路52は、標準的なUSB充電器を用いて内部リチウムバッテリパック32を充電することを可能にする。この充電入力は、標準的なマイクロUSBコネクタ48を使用し、標準的なケーブルを使用することができる。標準的なUSB充電器から供給される5Vの電位は、DC-DCコンバータ49を用いて、内部リチウムバッテリパックの充電に必要な12.4Vの電圧に高く変圧される。DC-DCコンバータ49は、マイクロコントローラ1からの出力により、回路53を介してオン/オフすることができる。
【0095】
このようにして、マイクロコントローラソフトウェアは、A/D入力22によってバッテリ電圧が高すぎると測定された場合、充電をオフにすることができる。追加の安全性は、内部リチウムバッテリセル51に充電残量(balance)を提供するリチウムバッテリ充電コントローラ50を使用して、内部リチウムバッテリへの過充電を排除するのを助けるために提供される。このコントローラはまた、内部リチウムバッテリの過放電を排除するための重複した安全性を提供する。
【0096】
図5は、本発明の例示的な実施形態に係る手持ち装置110を示す図である。112はケーシングである。114は、ディスプレイである。114Aは、電源投入スイッチである。114Bは、LEDの「燃料ゲージ」インジケータである。114Cは、12V出力ポート122に電力が供給されていることを示すための「ブーストオン」インジケータである。114Dは、車両バッテリが極性に関して不適切に接続されていることを示すための「極性反転(reverse)」インジケータである。114Eは、操作のために電源が投入されていることを示すための「電源オン」インジケータである。118は、内部リチウムイオンバッテリを充電するためのUSB入力ポートである。118Aは、USB入力ポート118のための取り外し可能なカバーである。120は、内部リチウムイオンバッテリからの電力を、スマートフォン、タブレット、音楽プレーヤ等の他の電子機器に供給するためのUSB出力ポートである。120Aは、USB出力ポート120の取り外し可能なカバーである。122は、後述するケーブル装置210に接続可能な12V出力ポートである。
【0097】
図6は、手持ち式装置110と共に使用するために特に設計されたジャンパケーブル装置210を示す。装置210は、手持ち式装置110の12V出力ポート122に差し込むように構成されたプラグ212を有する。正バッテリケーブル214及び負バッテリケーブル218は、プラグ212と一体化され、それぞれ、リングコネクタ216A及び220Aを介して正バッテリクランプ216及び負バッテリクランプ220に接続されている。12V出力ポート122とプラグ212は、プラグ212が特定の向きで12V出力ポート122にのみ適合するように寸法決めされており、したがって、そこに示されるように、正バッテリクランプ216が正極性に対応し、負バッテリクランプ220が負極性に対応することが保証される。
【0098】
さらに、リング端子216Aおよび216Bは、バッテリクランプ216および229をバッテリケーブル214および218から切断し、その後、車両バッテリの端子に直接取り外し可能に接続することを可能にする。この機能は、例えば、バッテリケーブル214および218302bを車両のバッテリに恒久的に取り付けるために有用である。バッテリ電圧が消耗または放電した場合、プラグ212を12V出力ポート122に単に差し込むだけで、手持ち式ブースタ装置110を、消耗または放電した車両バッテリに適切に接続することが可能である。
【0099】
本発明はこのように説明されたが、当業者には、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、本発明を多くの方法で変化させることができることが明らかであろう。そのようなあらゆる変形は、以下の請求項の範囲内に包含されることが意図されている。