(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】生産機械
(51)【国際特許分類】
A23J 3/26 20060101AFI20241112BHJP
A23L 13/00 20160101ALI20241112BHJP
A23J 3/16 20060101ALI20241112BHJP
【FI】
A23J3/26
A23L13/00 E
A23J3/16 501
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023124821
(22)【出願日】2023-07-31
【審査請求日】2023-09-04
(31)【優先権主張番号】202222046957.2
(32)【優先日】2022-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523290849
【氏名又は名称】林旻頤
【氏名又は名称原語表記】Lin, Ming-Yi
【住所又は居所原語表記】4F., No. 23, Ln. 335, Zhongzheng Rd., Shilin Dist., Taipei City 111, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】林立緯
【審査官】高山 敏充
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-152876(JP,A)
【文献】特開平06-327411(JP,A)
【文献】特表2014-516251(JP,A)
【文献】国際公開第1996/036242(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第114343051(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111838401(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23J
A23L
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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1モーターと、
植物性タンパク質混合物を受け取り、前記第1モーターの駆動により、前記植物性タンパク質混合物に含まれる各種の原材料を撹拌混合する原材料混合機と、
前記原材料混合機に連通され、前記原材料混合機により撹拌混合された前記植物性タンパク質混合物を受け取って貯蔵する原材料貯蔵バレルと、
前記原材料貯蔵バレルに接続され、前記原材料貯蔵バレルを真空する真空ポンプと、
前記原材料貯蔵バレルに隣接され、前記原材料貯蔵バレルに貯蔵された前記植物性タンパク質混合物の排出速度を制御する第2モーターと、
前記原材料貯蔵バレル内の前記植物性タンパク質混合物を移送する原材料送出ポンプと、
前記原材料送出ポンプに連通され、前記原材料送出ポンプによって移送された前記植物性タンパク質混合物を受け取り且つ加圧する加圧ポンプと、
前記加圧ポンプに連通され且つ前記植物性タンパク質混合物を受け取り、前記植物性タンパク質混合物を設定時間加熱し、前記植物性タンパク質混合物が加熱設定温度まで加熱された後、前記植物性タンパク質混合物を冷却設定温度に冷却する加熱・冷却装置と、
前記加熱・冷却装置によって冷却された前記植物性タンパク質混合物を受け取り、前記植物性タンパク質混合物に対し、押し出すプロセスを実行し、前記植物性タンパク質混合物を
繊維化材料に形成させる繊維化冷却金型と、
前記繊維化冷却金型に連結され、前記繊維化冷却金型から前記
繊維化材料を受け取って成形して人造肉を形成する、成形金型と、
前記成形金型に連結され、前記人造肉を排出する出口とを備える、ことを特徴とする生産機械。
【請求項2】
前記加圧ポンプの圧力範囲が0.1MPa~20MPaである、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項3】
前記設定時間が3秒~100秒である、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項4】
前記加熱設定温度が100℃~140℃である、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項5】
前記冷却設定温度が60℃~95℃である、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項6】
前記植物性タンパク質混合物に含まれる原材料が脱皮大豆である、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項7】
前記原材料送出ポンプが遠心ポンプ、スクリューポンプまたは油圧ポンプで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項8】
前記加圧ポンプがギアポンプ、ロータポンプ、スクリューポンプまたはプランジャーポンプで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項9】
前記繊維化冷却金型の吐出口のサイズが50μm~1000μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【請求項10】
前記繊維化冷却金型の吐出口の断面積と前記加熱・冷却装置の管路の断面積との比率が1:5~1:20である、ことを特徴とする請求項1に記載の生産機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産機械に関し、特に、加圧ポンプを備え、人造肉を製造する生産機械に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康や食資源の観点から、動物性タンパク質の代替品として大豆などのタンパク質含有量の高い植物性タンパク質が世界的に注目され、その需要は徐々に増加している。
【0003】
マメ科植物には植物性タンパク質、特に大豆タンパク質が豊富に含まれており、硫黄含有アミノ酸の含有量が低いことを除けば基本的に動物性タンパク質に匹敵できる。既存の技術では、動物性タンパク質の代わりとして植物性タンパク質を使用することができ、植物性タンパク質に不足している含硫アミノ酸は合成アミノ酸で解決でき、風味や味などは、フレーバー、香味料、または調理技術により解決できる。
【0004】
しかし、現在、植物性タンパク質の推進が直面している最大の問題は、人造肉(バイオニック人工繊維肉または湿式紡糸タンパク質とも呼ばれる)の価格が高すぎることである。価格が高い理由の1つは、現在、人造肉生産機械は非常に高価であり、生産エネルギー消費量も高いからである。また、既存の人造肉製造装置は主に二軸押出機であるが、二軸押出機にはエネルギー消費量が多く、生産量が多く、価格が高いという欠点もある。さらに、二軸押出機は使用する原材料や水分含有量に対する要求が高いため、人造肉に使用される原材料の価格が高くなり、二軸押出機では高水分の製品を生産することができず、人造肉の種類が制限される。また、従来の人造肉製造機では高価な分離大豆タンパク質しか原料として使用できないため、人造肉の価格はさらに高騰している。
【0005】
したがって、上記の欠点を解決できる、人造肉を製造する生産機械をいかに開発するかが、現在解決すべき最も緊急の課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、エネルギー消費量が多く、体積が大きく、原材料の特性が要求され、高含水人造肉が生産できないなど、二軸押出機で構成される従来の人造肉の生産機械が直面する問題を解決できる、人造肉を製造するための生産機械を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、生産機械を提供する。前記生産機械は、第1モーターと、植物性タンパク質混合物を受け取り、前記第1モーターの駆動により、前記植物性タンパク質混合物に含まれる各種の原材料を撹拌混合する原材料混合機と、前記原材料混合機に連通され、前記原材料混合機により撹拌混合された前記植物性タンパク質混合物を受け取って貯蔵する原材料貯蔵バレルと、前記原材料貯蔵バレルに接続され、前記原材料貯蔵バレルを真空する真空ポンプと、前記原材料貯蔵バレルに隣接され、前記原材料貯蔵バレルに貯蔵された前記植物性タンパク質混合物の排出速度を制御する第2モーターと、前記原材料貯蔵バレル内の前記植物性タンパク質混合物を移送する原材料送出ポンプと、前記原材料送出ポンプに連通され、前記原材料送出ポンプによって移送された前記植物性タンパク質混合物を受け取り且つ加圧する加圧ポンプと、前記加圧ポンプに連通され且つ前記植物性タンパク質混合物を受け取り、前記植物性タンパク質混合物を設定時間加熱し、前記植物性タンパク質混合物が加熱設定温度まで加熱された後、前記植物性タンパク質混合物を冷却設定温度に冷却する加熱・冷却装置と、前記加熱・冷却装置によって冷却された前記植物性タンパク質混合物を受け取り、前記植物性タンパク質混合物に対し、押し出すプロセスを実行し、前記植物性タンパク質混合物を繊維化材料に形成させる繊維化冷却金型と、前記繊維化冷却金型に連結され、前記繊維化冷却金型から前記繊維化材料を受け取って成形して人造肉を形成する、成形金型と、前記成形金型に連結され、前記人造肉を排出する出口とを備える。
好ましくは、前記加圧ポンプの圧力範囲が0.1MPa~20MPaである。
好ましくは、前記設定時間が3秒~100秒である。
好ましくは、前記加熱設定温度が100℃~140℃である。
好ましくは、前記冷却設定温度が60℃~95℃である。
好ましくは、前記植物性タンパク質混合物に含まれる原材料が脱皮大豆である。
好ましくは、記原材料送出ポンプが遠心ポンプ、スクリューポンプまたは油圧ポンプで構成される。
好ましくは、前記加圧ポンプがギアポンプ、ロータポンプ、スクリューポンプまたはプランジャーポンプで構成される。
好ましくは、前記繊維化冷却金型の吐出口のサイズが50μm~1000μmである。
好ましくは、前記繊維化冷却金型の吐出口の断面積と前記加熱・冷却装置の管路の断面積との比率が1:5~1:20である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の有益な効果は、本発明が人造肉を製造するための生産機械を提供し、前記生産機械は、加圧ポンプによって人造肉を製造するので、二軸押出機によって構成される従来の人造肉の生産機械と比較して、本発明の生産機械は、エネルギー消費量が少なく、体積が小さく、原材料の特性に対する要件が低く、水分の多い(高含水)人造肉製品を製造できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の好ましい実施形態における生産機械の構造図である。
【符号の説明】
【0010】
1:生産機械、2:第1モーター、3:原材料混合機、4:第2モーター、5:真空ポンプ、6:原材料貯蔵バレル、7:原材料送出ポンプ、8:加圧ポンプ、9:加熱・冷却装置、10:繊維化冷却金型、11:成形金型、12:出口。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本出願の特徴および利点を具体化するいくつかの典型的な実施形態は、以下の内容で詳細に説明する。本発明は、技術的な思想から逸脱することなく様々な方法で変更することができ、その説明および図面は本発明の例示として示され、本発明がその例示に限定されない。
【0012】
図1は、本発明の好ましい実施形態における生産機械の構造概念図である。図に示すように、本発明の生産機械1は、人造肉を製造するためのものであり、第1モーター2、原材料混合機3、第2モーター4、真空ポンプ5、原材料貯蔵バレル6、原材料送出ポンプ7、加圧ポンプ8、加熱・冷却装置9、繊維化冷却金型10、成形金型11、および出口12を備える。
【0013】
原材料混合機3は、植物性タンパク質混合物を受け取り、第1モーター2の駆動により植物性タンパク質混合物に含まれている様々な原材料を撹拌混合するために用いられる。植物性タンパク質混合物に含まれている原材料は、細かく粉砕した脱皮大豆、大豆タンパク質粉末(例えば、分離大豆タンパク質、濃縮大豆タンパク質、脱皮低温大豆粕など)、そのほかの植物性タンパク質粉末(例えば、小麦タンパク質、緑豆タンパク質、豌豆タンパク質、ピーナッツタンパク質など)、でん粉、油、水、脂肪、香味料、コロイド、香辛料及び/又は動物性原材料などを含む。いくつかの実施形態では、細かく粉砕した脱皮大豆は、200メッシュ以上まで細かく粉砕した脱皮大豆であり、かつ脱皮大豆の油含量は18~20%である。
【0014】
原材料貯蔵バレル6の供給口(材料投入口)が原材料混合機3に接続され、原材料貯蔵バレル6の排出口(材料排出口)が原材料送出ポンプ7に接続される。原材料貯蔵バレル6は、原材料混合機3により撹拌混合された植物性タンパク質混合物を収容して貯蔵する貯蔵空間を提供する。真空ポンプ4は、原材料貯蔵バレル6の貯蔵空間に接続され、貯蔵空間内を真空環境とするために、原材料貯蔵バレル6の貯蔵空間を真空にする。
【0015】
第2モーター4は原材料貯蔵バレル6に隣接しており、原材料貯蔵バレル6内に貯蔵された植物性タンパク質混合物の排出速度を制御するために使用される。
【0016】
原材料送出ポンプ7が加圧ポンプ8に接続され、原材料送出ポンプ7は、原材料貯蔵バレル6から受け取った植物性タンパク質混合物を加圧ポンプ8に移送するために使用される。原材料送出ポンプ7の送出速度は、第2モーター4または加圧ポンプ8によって制御される。いくつかの実施形態では、原材料送出ポンプ7は、遠心ポンプ、スクリューポンプ、または油圧ポンプなどで構成されることができる。
【0017】
加圧ポンプ8は、原材料送出ポンプ7および加熱・冷却装置9と連通され、原材料送出ポンプ7から受け取った植物性タンパク質混合物を加圧する。加圧ポンプ8の圧力範囲は、0.1MPa~20MPaであるが、これに限定されない。加圧された植物性タンパク質混合物、加圧ポンプ8により、加熱・冷却装置9に送られる。いくつかの実施形態では、加圧ポンプ8は、例えば、ギアポンプ、ロータポンプ、スクリューポンプまたはプランジャーポンプなどで構成される。また、人造肉の産出量は、加圧ポンプ8の吐出口(図示せず)の口径に関係しており、口径が大きいほど吐出量が大きくなるが、圧力が低くなる。一方、口径が小さいほど圧力が大きくなるが、吐出量が少ない。もちろん、加圧ポンプ8の圧力範囲は、植物性タンパク質混合物の原材料の配合成分および希望生産の人造肉の種類によって異なり、本発明は上述した内容に限定されない。
【0018】
加熱・冷却装置9は、前記加圧ポンプ8に連通され、且つ加圧ポンプ8から植物性タンパク質混合物を受け取り、植物性タンパク質混合物が加熱設定温度まで加熱されるように、加熱・冷却装置9の加熱パイプライン(図示せず)において高温蒸気または油等を使用して植物性タンパク質混合物を設定時間加熱する。ここで、設定時間は、例えば、3秒~100秒であり、加熱設定温度は、例えば、100℃~140℃である。その後、加熱・冷却装置9は、自身の冷却パイプライン(図示せず)内で、冷水または冷油を用いて植物性タンパク質混合物を冷却設定温度、例えば、60℃~95℃に冷却する。なお、上述した加熱設定温度および設定時間は、植物性タンパク質混合物の原材料の配合成分や希望製造の人造肉の種類によって異なり、本発明は限定されない。いくつかの実施形態では、加熱・冷却装置9の加熱パイプラインまたは冷却パイプライン静的混合パイプ(Pipe Static Mixers、パイプ静的ミキサー)に直列に接続することができる。
【0019】
繊維化冷却金型10は、加熱・冷却装置9によって冷却された植物性タンパク質混合物を付け取り、植物性タンパク質混合物に押し出すプロセスを実行し、植物性タンパク質混合物を繊維化材料に形成させる。繊維化冷却金型10の孔隙(すなわち、繊維化冷却金型10の排出口)のサイズは、50μm~1000μmであってもよいが、これに限定されない。また、繊維化冷却金型10の孔隙の断面積と加熱・冷却装置9の管路の(例えば、加熱パイプラインまたは冷却パイプライン)の断面積との比率は、例えば、1:5~1:20である。いくつかの実施形態では、繊維化冷却金型10の孔隙は、円形、正方形、または短冊形(細長い長方形)であるが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
成形金型11は、繊維化冷却金型10に接続され、前記繊維化冷却金型10から繊維化材料を受け取り、成形金型11自体の形状に従って繊維化材料を成形して、対応する形状の人造肉を押し出し、且つ需要に応じて押し出された人造肉を切断する。出口12は、成形金型11に接続されており、成形金型11により成形された人造肉を排出する。
【0021】
いくつかの実施形態では、加圧ポンプ8が生成できる圧力能力は、使用されるポンプの種類および加圧ポンプ8のモーター(図示せず)の馬力(出力パワー)に関係する。また、加圧ポンプ8内の圧力は、加圧ポンプ8の吸入管路の断面積および繊維化冷却金型10の孔隙の断面積に正比例する。また、生産機械1内の材料は、加圧ポンプ8の圧力によって送料方向に押し出されることができる。
【0022】
二軸押出機で構成される従来の人造肉の生産機械は、スクリューを駆動するための高出力のモーターを必要とするため、平均1トンの低級品の生産には200kW/h以上の電力が必要であり、高級品の生産には数倍の低級品の消費電力が必要である。本願発明では、生産機械1が加圧ポンプ8を使用して人造肉を生産するため、1トンの低級品の生産には、50kW/h以下しか必要せず、高級品の場合でも、低級品の消費電力より1倍しか増えないから、本発明の生産機械1はエネルギーを大幅に節約することができる。また、従来の人造肉の生産機械は、スクリューの長さに応じて直線で供給、押し出し、混合、加熱、冷却することしかできないため、例えば19メートルの長さが必要となる。これによって、従来の人造肉の生産機械は大型となる。これに対し、本発明の生産機械1の加圧ポンプ8が加熱・冷却装置9に接続され且つ立体的に構成できるため、組立スペースが節約でき、本発明の生産機械1の体積は、従来の人造肉の生産機械の体積に比べて大幅に削減することができる(例えば、1倍以上体積が削減できる)。さらに、従来の人造肉の生産機械は、スクリューとスクリュースリーブの間に金属材料があり、クリューの回転に頼って材料を移送・押し出しするので、混練や摩擦による熱が生じ、良好なシール性が得られない。特に、材料に含まれる水分量が20~25%以上を超え、脂肪分が3%を超えると、材料の摩擦力が小さすぎて滑りが激しくなり、材料が逆流して入料ができなくなる。これによって、従来の人造肉の生産機械で製造された人造肉の水分含有量が60%以上になるのは困難である。これに対し、本発明の生産機械1が加圧ポンプ8を利用して人造肉を生産するので、60MPa以上の圧力になっても漏れが発生しないため、水分含有量が80%に達する人造肉を生産するだけでなく、原材料の高油分や高水分の問題も解決できる。したがって、本発明の生産機械1は、原材料および水分含有量に対する要求が低く、人造肉の原材料の価格が安くなり、且つ製造される人造肉の種類も比較的豊富である。また、従来の人造肉の生産機械では、原料として高価な分離大豆タンパク質しか使用できなかったが、本発明の生産機械1では、加圧ポンプ8を利用して人造肉を製造するので、分離大豆タンパク質の代わりに安価な脱皮大豆を使用することができ、人造肉の製造コストを大幅に削減することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、生産機械1は、熱エネルギー回収機械(図示せず)さらに備え、熱エネルギー回収機械が加熱・冷却装置9の冷却パイプラインに隣接するように設けられてもよい。熱エネルギー回収機械は、加熱・冷却装置9の冷却パイプラインによって冷却を行う時に熱エネルギーを吸収し、吸収された熱エネルギーを加熱・冷却装置9の加熱パイプラインに伝導して加熱を行うために使用される。
【0024】
以上のように、本発明は、人造肉を生産するための生産機械を提供し、前記生産機械が加圧ポンプを使用して人造肉を生産するので、二軸押出機によって構成された従来の人造肉の生産機械と比較して、本発明の生産機械は、エネルギー消費量が少なく、体積が小さく、原材料の特性に対する要件が低く、水分の多い(高含水)人造肉製品を製造できるという利点がある。
【0025】
上述した実施形態は、本発明を説明するための好ましい実施形態であり、本発明は、上述した実施形態に限定されない。また、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定される。本発明は、当業者による変更または改良を加えることができ、その変更または改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれる。