(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
H04L 67/50 20220101AFI20241112BHJP
H04M 1/724 20210101ALI20241112BHJP
H04N 21/436 20110101ALI20241112BHJP
H04N 21/658 20110101ALI20241112BHJP
H04N 21/438 20110101ALI20241112BHJP
【FI】
H04L67/50
H04M1/724
H04N21/436
H04N21/658
H04N21/438
(21)【出願番号】P 2023173634
(22)【出願日】2023-10-05
(62)【分割の表示】P 2022069450の分割
【原出願日】2007-09-26
【審査請求日】2023-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松原 孝志
(72)【発明者】
【氏名】中出 真弓
(72)【発明者】
【氏名】山崎 正裕
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 宏行
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】特許第7364733(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-101/00
H04M 1/00
H04N 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して取得したコンテンツを表示可能な表示装置であって、
前記表示装置は、リモコンを介したユーザの操作入力により、インターネットを介して取得するコンテンツの指定処理が可能であり、
コンテンツを表示可能な表示部と、
前記リモコンとは異なる端末であってインターネットを介して取得するコンテンツを表示可能な表示画面を有するモバイル端末と通信可能な通信部と、
前記表示部を制御可能な制御部と、
前記インターネットを介して取得するコンテンツについての表示制御を行うソフトウェアを記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、
前記リモコンを介したユーザの操作入力に応じて第1のコンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第1のコンテンツを表示している第1の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末と第1の通信を行ったときに、前記第1の通信以外の操作入力を要さずに、前記表示部での前記第1のコンテンツの表示を終了し、前記モバイル端末と前記第1の通信を行う前に前記モバイル端末の前記表示画面で表示していた表示内容が動的に変化するコンテンツと同じコンテンツであって表示内容が動的に変化する第2のコンテンツを、インターネットを介して取得し、前記第2のコンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第2のコンテンツが表示されている状態であって、かつ、前記表示部に表示されている前記第2のコンテンツの表示内容について、前記モバイル端末と前記通信部とによる第2の通信による操作を受け入れる状態である第2の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末と第3の通信を行ったときに、前記第2の状態を終了する制御と、を行うものであり、
前記第1の通信には、前記通信部による、前記モバイル端末からの前記第2のコンテンツのURLを含む情報の受信を含み、
前記制御部による前記第2のコンテンツの前記表示部への表示は、前記メモリに記憶された前記ソフトウェアに基づいてなされ、
前記表示部における前記第2のコンテンツの表示の開始においては、前記第2のコンテンツの初期の表示内容で表示が開始されるのではなく、前記第1の通信に基づいて表示内容が変化した表示状態で前記第2のコンテンツの表示が開始される、
表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記第2の通信には、前記通信部による、前記モバイル端末からの前記第2のコンテンツの画面表示の動作を制御する情報の受信を含むことを特徴とする、表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置において、
前記モバイル端末はスマートフォンである、表示装置。
【請求項4】
インターネットを介して取得したコンテンツを表示可能な表示装置であって、
前記表示装置は、リモコンを介したユーザの操作入力により、インターネットを介して取得するコンテンツの指定処理が可能であり、
コンテンツを表示可能な表示部と、
前記リモコンとは異なる端末であってインターネットを介して取得するコンテンツを表示可能な表示画面を有するモバイル端末と通信可能な通信部と、
前記表示部を制御可能な制御部と、
前記インターネットを介して取得するコンテンツについての表示制御を行うソフトウェアを記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、
前記リモコンを介したユーザの操作入力に応じて第1のコンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第1のコンテンツを表示している第1の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末からの第1の情報の受信を行ったときに、前記第1の情報の受信以外の操作入力を要さずに、前記表示部での前記第1のコンテンツの表示を終了し、前記モバイル端末からの前記第1の情報の受信を行う前に前記モバイル端末の前記表示画面で表示していた表示内容が動的に変化するコンテンツと同じコンテンツであって表示内容が動的に変化する第2のコンテンツを、インターネットを介して取得し、前記第2のコンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第2のコンテンツが表示されている状態であって、かつ、前記表示部に表示されている前記第2のコンテンツの表示内容について、前記モバイル端末からの第2の情報の受信による操作を受け入れる状態である第2の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末からの第3の情報の受信を行ったときに、前記第2の状態を終了する制御と、を行うものであり、
前記第1の情報と前記第2の情報は異なり、
前記第1の情報は、前記第2のコンテンツのURLを含み、
前記制御部による前記第2のコンテンツの前記表示部への表示は、前記メモリに記憶された前記ソフトウェアに基づいてなされ、
前記表示部における前記第2のコンテンツの表示の開始においては、前記第2のコンテンツの初期の表示内容で表示が開始されるのではなく、前記第1の情報の受信に基づいて表示内容が変化した表示状態で前記第2のコンテンツの表示が開始される、
表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置において、
前記第2の
情報には、前記通信部による、前記モバイル端末からの前記第2のコンテンツの画面表示の動作を制御する情報の受信を含むことを特徴とする、表示装置。
【請求項6】
請求項5に記載の表示装置において、
前記モバイル端末はスマートフォンである、表示装置。
【請求項7】
インターネットを介して取得した
映像コンテンツを表示可能な表示装置であって、
前記表示装置は、リモコンを介したユーザの操作入力により、インターネットを介して取得する
映像コンテンツの指定処理が可能であり、
映像コンテンツを表示可能な表示部と、
前記リモコンとは異なる端末であってインターネットを介して取得する映像コンテンツを表示可能な表示画面を有するモバイル端末と通信可能な通信部と、
前記表示部を制御可能な制御部と、
前記インターネットを介して取得する映像コンテンツについての表示制御を行うソフトウェアを記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、
前記リモコンを介したユーザの操作入力に応じて第1の映像コンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第1の映像コンテンツを表示している第1の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末と第1の通信を行ったときに、前記第1の通信以外の操作入力を要さずに、前記表示部での前記第1の映像コンテンツの表示を終了し、前記モバイル端末と前記第1の通信を行う前に前記モバイル端末の前記表示画面で表示していた映像コンテンツと同じコンテンツである第2の映像コンテンツを、インターネットを介して取得し、前記第2の映像コンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第2の映像コンテンツが表示されている状態であって、かつ、前記表示部に表示されている前記第2の映像コンテンツの表示内容について、前記モバイル端末と前記通信部とによる第2の通信による操作を受け入れる状態である第2の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末と第3の通信を行ったときに、前記第2の状態を終了する制御と、を行うものであり、
前記第1の通信には、前記通信部による、前記モバイル端末からの前記第2の映像コンテンツのURLを含む情報の受信を含み、
前記制御部による前記第2の映像コンテンツの前記表示部への表示は、前記メモリに記憶された前記ソフトウェアに基づいてなされ、
前記表示部における前記第2の映像コンテンツの表示の開始においては、前記第2の映像コンテンツの初期の表示内容で表示が開始されるのではなく、前記第1の通信に基づいて表示内容が変化した表示状態で前記第2の映像コンテンツの表示が開始される、
表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の表示装置において、
前記第2の通信には、前記通信部による、前記モバイル端末からの前記第2の映像コンテンツの画面表示の動作を制御する情報の受信を含む、表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載の表示装置において、
前記モバイル端末はスマートフォンである、表示装置。
【請求項10】
インターネットを介して取得した
映像コンテンツを表示可能な表示装置であって、
前記表示装置は、リモコンを介したユーザの操作入力により、インターネットを介して取得する
映像コンテンツの指定処理が可能であり、
映像コンテンツを表示可能な表示部と、
前記リモコンとは異なる端末であってインターネットを介して取得する
映像コンテンツを表示可能な表示画面を有するモバイル端末と通信可能な通信部と、
前記表示部を制御可能な制御部と、
前記インターネットを介して取得する映像コンテンツについての表示制御を行うソフトウェアを記憶するメモリと、
を備え、
前記制御部は、
前記リモコンを介したユーザの操作入力に応じて第1の映像コンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第1の映像コンテンツを表示している第1の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末からの第1の情報の受信を行ったときに、前記第1の情報の受信以外の操作入力を要さずに、前記表示部での前記第1の映像コンテンツの表示を終了し、前記モバイル端末からの前記第1の情報の受信を行う前に前記モバイル端末の前記表示画面で表示していた映像コンテンツと同じコンテンツである第2の映像コンテンツを、インターネットを介して取得し、前記第2の映像コンテンツを前記表示部に表示し、前記表示部に前記第2の映像コンテンツが表示されている状態であって、かつ、前記表示部に表示されている前記第2の映像コンテンツの表示内容について、前記モバイル端末からの第2の情報の受信による操作を受け入れる状態である第2の状態にする制御と、
前記通信部が前記モバイル端末からの第3の情報の受信を行ったときに、前記第2の状態を終了する制御と、を行うものであり、
前記第1の情報と前記第2の情報は異なり、
前記第1の情報は、前記第2の映像コンテンツのURLを含み、
前記制御部による前記第2の映像コンテンツの前記表示部への表示は、前記メモリに記憶された前記ソフトウェアに基づいてなされ、
前記表示部における前記第2の映像コンテンツの表示の開始においては、前記第2の映像コンテンツの初期の表示内容で表示が開始されるのではなく、前記第1の情報の受信に基づいて表示内容が変化した表示状態で前記第2の映像コンテンツの表示が開始される、
表示装置。
【請求項11】
請求項10に記載の表示装置において、
前記第2の情報は前記第2の映像コンテンツの画面表示の動作を制御する情報である、表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の表示装置において、
前記モバイル端末はスマートフォンである、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットサイトやテレビ番組を閲覧可能な携帯電話が普及している。一方、ネットワークに接続可能なテレビも普及し始めている。このような中、携帯電話で視聴したコンテンツと同一のコンテンツをテレビで使い勝手良く視聴するための技術や、携帯電話をテレビを操作するリモコンとして利用する技術が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、放送受信機能を備えた携帯電話において、視聴した放送番組の視聴履歴や再生指示信号を映像再生装置を送信する携帯電話が開示されている。この携帯電話によると、外出中に観た番組を、帰宅後に大画面で再度観ることや、外出先での空いた時間に番組の一部を視聴し、続きや、その前後、あるいは番組の最初から最後までを帰宅後に屋内の録画再生装置で鑑賞する事が可能となる。
【0004】
また、特許文献2には、携帯電話と情報処理装置と表示装置とを含むシステムにおいて、携帯電話にURL情報付きのメールデータが受信された場合にそのメールデータを無線通信により情報処理装置へ転送し、携帯電話から無線通信により転送されてくる前記メールデータを情報処理装置において受信して当該メールデータを表示装置に表示させ、表示装置に表示されたメールデータの中のURL情報に対する操作が行われた場合、そのURL情報に基づき上記無線通信とは異なる無線通信ネットワークに接続されるサーバ装置へアクセスして取得される情報を表示装置に表示させることが記載されている。
【0005】
また、特許文献3には、通常別の機能を有する通信端末装置を、他の通信端末装置を遠隔操作するリモコンとして用いることが記載されている。
【0006】
また、特許文献4には、インターネットを介してテレビ会議用サーバと接続され、前記テレビ会議用サーバと情報の授受を行なうことのできる携帯電話と、通信機能により前記携帯電話と接続されることにより前記情報を表示することのできる表示機器とを用いて、テレビ会議用サーバとネットワークを介して接続された機器の制御を行なうテレビ会議システムであって、前記携帯電話が有する第1のディスプレイには前記情報を文字で表示する第1のテレビ電話画面を表示し、前記表示機器の有する第2のディスプレイに前記情報に含まれる画像情報を表示する第2のテレビ電話画面を表示する情報表示手段を有することを特徴とするテレビ会議システムが記載されている。また、特許文献4には、携帯電話を用いて監視カメラの遠隔操作を行い、その映像をPCの表示画面に表示させるシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2006-286855号公報(要約)
【文献】特開2005-135346号公報(要約)
【文献】特開2006-338406号公報(段落番号0152)
【文献】特開2007-74265号公報(請求項7、段落番号0068)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の携帯端末等は、外出中に観た番組を、帰宅後に大画面で再度観たいとか、外出先での空いた時間に番組の一部を視聴し、続きや、その前後、あるいは番組の最初から最後までを帰宅後に屋内の録画再生装置で鑑賞したい等の要望に応えるために(段落番号0006)、過去に視聴を終えた番組を一覧表示し(
図7)、その中から選択された番組を映像再生装置で再生させる構成を採る。
【0009】
しかし、携帯端末で今まさに視聴しているコンテンツの視聴を、映像再生装置に引継ぎたいという要望が存在する。例えば、映像再生装置が設置されている室内において、ユーザが携帯端末で番組を視聴しており、その視聴を引継ぐ場合である。
【0010】
このような場合、特許文献1記載の携帯端末によると、ユーザは、携帯端末での視聴を終了し、さらに過去に視聴した番組のリストから映像再生装置に再生させたい番組を選択する操作が必要となる。このため、操作の手順が多いという問題がある。
【0011】
特許文献2記載のメール端末によると、URLを送信することにより、インターネットサイトを携帯電話で視聴していたかの情報を情報処理装置が受信することができる。しかし、特許文献2記載のメール端末を用いると、情報処理装置側で、インターネットサイトを視聴しようとする場合には、ユーザは情報処理装置を操作する必要がある。このため、操作の手順が多いという問題がある。
【0012】
特許文献3及び特許文献4には、通信端末装置で視聴していたコンテンツの視聴をテレビ等に引継ぐことが記載されていない。従って、通信端末装置で今まさに視聴しているコンテンツの視聴を、映像再生装置に引継ぐ場合には、ユーザは、例え携帯端末をリモコンに用いたとしても携帯端末での視聴の終了の操作と、映像再生装置での映像の再生操作等をそれぞれ行う必要があり、操作の手順が多いという問題がある。
【0013】
このように、携帯端末で今まさに視聴しているコンテンツの視聴を、映像再生装置に引継ごうとする場合に、より円滑に連携動作を行わせることについては記載されていなかった。
【0014】
本発明は、かかる問題を考慮した上で、携帯端末でのコンテンツの視聴を円滑に情報処理装置に引継ぐことが可能な携帯端末、情報処理装置、コンテンツ表示システム及びコンテンツ表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施の態様は、例えば特許請求の範囲に記載されるように構成すればよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、携帯端末でのコンテンツの視聴を円滑に情報処理装置に引継ぐことが可能な携帯端末、情報処理装置、コンテンツ表示システム及びコンテンツ表示方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施例1及び実施例2のインターネット接続端末及びモバイル端末の動作環境を示す概観図である。
【
図2】実施例1のインターネット接続端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】実施例1のモバイル端末の構成を示すブロック図である。
【
図4】実施例1ないし実施例3のインターネット接続端末及びモバイル端末の画面表示の遷移の例を示す図である。
【
図5】実施例1のインターネット接続端末及びモバイル端末の動作を説明する流れ図である。
【
図6】実施例2のインターネット接続端末の構成を示すブロック図である。
【
図7】実施例2のモバイル端末の構成を示すブロック図である。
【
図8】実施例2のインターネット接続端末及びモバイル端末の動作を説明する流れ図である。
【
図9】実施例3の操作履歴の構成を示すデータ構成図である。
【
図10】実施例3の操作履歴の構成を示すデータ構成図である。
【
図11】実施例3の送信データの構成を示すデータ構成図である。
【
図12】実施例3のインターネット接続端末及びモバイル端末の動作を説明する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を適用した各実施例について説明する。
【実施例1】
【0019】
以下の実施例では、携帯端末の一例としてモバイル端末、情報処理装置の一例としてインターネット接続端末100、コンテンツの一例としてインターネットサイトについて説明する。
【0020】
本実施例のインターネット接続端末100及びモバイル端末101は、インターネットに接続しインターネットサイトが提供するホームページを表示することが可能な端末である。
図1は、入力部102、基地局103、インターネット104、によりインターネット接続端末100及びモバイル端末101がインターネット104への接続する際の関連設備及び接続環境の概要を示す。モバイル端末101は、例えば、携帯電話、PDA、スマートフォン等の可搬性のある情報処理端末をいう。
【0021】
入力部102は、モバイル端末101の入力装置であり、例えば、複数のボタン等で構成される。ユーザは入力部102が備えるキーやボタン、ダイヤルを用いてモバイル端末101に対する操作を行う。
【0022】
基地局103は、モバイル端末101がインターネットに接続する際に無線で通信を行う基地局である。
【0023】
インターネット104は、いわゆるWebサーバや各種のインターネット上のサービスの集合を概念的に示したものであり、インターネット接続端末100や基地局103が接続される。モバイル端末101は基地局103を介してインターネット104に接続する。
【0024】
インターネット接続端末100は、例えば、テレビ装置、STB、DLNA(Digital Living Network Alliance)対応ホームサーバ等、映像を出力する機能を有し、インターネットに接続する機能を有する装置である。インターネット接続端末100は、インターネットに接続しホームページ等を表示することが可能であると同時に、地上波やBS、CS、インターネット等で配信されるデジタル放送を視聴することが可能である。インターネット接続端末100は、例えば
図2に示すように、デジタル放送受信部200、デジタル放送信号処理部201、システム制御部202、音声処理部203、スピーカ204、映像処理部205、表示部206、ネットワーク通信部207、インターネットブラウザ208、データ保存部209、データ送受信部210、を備える。
【0025】
デジタル放送受信部200は、所望の放送データをアンテナやケーブルから受信し、受信した信号に基づき、後述するデジタル放送信号処理部201でデジタル処理が可能なデータを復元する回路である。
【0026】
デジタル放送信号処理部201は、例えば、デマックスを行う信号分離器、復号処理を行う複合装置等で構成される。デジタル放送信号処理部201は、デジタル放送受信部200から得られるデジタル放送のデータを入力し、当該データに含まれる音声データと映像データとを分離し、それぞれ、後述する音声処理部203と映像処理部205とで処理可能なデータ形式に変換して出力する。
【0027】
システム制御部202は、例えばマイクロプロセッサから構成され、デジタル放送の再生やインターネットへのアクセスに必要な各処理部の動作を制御する。
【0028】
音声処理部203は例えば、AD変換器等で構成する。音声処理部203は、デジタル放送信号処理部201から供給されたデジタル音声データをアナログ音声データに変換し、スピーカ204に出力する。
【0029】
スピーカ204は、音声処理部203から供給されたアナログ音声データを音声に変換して放音する。
【0030】
映像処理部205は、例えば、ASIC、FPGA、MPU等の処理装置により構成される。映像処理部205は、デジタル放送信号処理部201や後述するインターネットブラウザ208から供給された映像データを、表示部206で処理可能な形態に変換して出力する。
【0031】
表示部206は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示装置で構成される。表示部206は、表示パネルとパネル制御回路とパネル制御ドライバとから構成され、映像処理部205から供給されるデータで構成される映像を表示パネルに表示する。ここで、インターネット接続端末がSTB(セットトップボックス)や、DLNA対応ホームサーバである場合は、表示部206を備えるかわりに、RGBフォーマット等で構成される映像信号を、外部の表示機器に出力する。
【0032】
ネットワーク通信部207は、例えばインターネットに接続可能な通信モジュール等で構成される。ネットワーク通信部207は、システム制御部202の要求に従い、インターネット104に対し所定のデータを送受信する。
【0033】
インターネットブラウザ208は、システム制御部202の指示に従い、ネットワーク通信部207を介してインターネット104から取得したコンテンツの表示制御や管理を行うソフトウェアである。インターネットブラウザ208は、メモリ内に記憶され、システム制御部202がデータ保存部から読み出して制御を行う。また、インターネットブラウザ208は、専用の回路によって実装してもよい。
【0034】
また、インターネットブラウザ208に表示するURLは、後述するデータ送受信部210やネットワーク通信207より受信したり、あるいは図示しないリモコン等によってユーザが入力することにより取得する。
【0035】
データ保存部209は、フラッシュメモリや光ディスク、または磁気ディスク等の情報記録装置により構成され、受信したデジタル放送の番組情報やインターネット104から取得したコンテンツや、各処理部の動作に必要なデータを記憶する。
【0036】
データ送受信部210は、モバイル端末101などの外部の端末と例えばBluetoothや無線LAN等の規格に準拠した無線通信を行う通信装置で構成する。データ送受信部210は、当該通信で得たデータや信号をシステム制御部202に出力する。
【0037】
モバイル端末101は、
図3に示すように、通信部300、システム制御部301、インターネットブラウザ302、データ保存部303、映像処理部304、表示部305、データ送受信部306、を備える。
【0038】
通信部300は、基地局103と無線通信を行う機能を備えており、後述するシステム制御部301の要求に従い、必要なデータの送受信を基地局103に対して行う。通信部300は、例えば例えばフロントエンドモジュール等の送受信装置により構成される。
【0039】
システム制御部301は、例えばMPU、マイクロプロセッサ等の情報処理装置から構成され、インターネットへのアクセスやその他のモバイル端末101の動作に必要な各処理部の制御を行う。
【0040】
インターネットブラウザ302は、システム制御部301の指示に従い、通信部300及び基地局103を介してインターネット104から取得したコンテンツの管理と表示制御とを行うソフトウェアである。インターネットブラウザ302は、メモリ内に記憶され、システム制御部301がデータ保存部から読み出して制御を行う。また、インターネットブラウザ302は、専用の回路によって実装してもよい。また、インターネットサイトのURLは、後述するURLの入力部102や、通信部300やデータ送受信部306によって取得する構成とする。
【0041】
データ保存部303は、フラッシュメモリ等から構成され、インターネット104から取得したコンテンツや各処理部の動作に必要なデータを記憶する。
【0042】
映像処理部304は、例えばMPU等の処理装置で構成される。映像処理部304は、インターネットブラウザ302から供給されたコンテンツを、表示部305で処理可能な形態に変換して出力する。
【0043】
表示部305は、例えば、表示パネルとパネル制御回路とパネル制御ドライバとから構成され、映像処理部304から供給されるデータで構成される映像を表示パネルに表示する。
【0044】
データ送受信部306は、インターネット接続端末100などの外部の端末と例えばBluetooth(登録商標)や無線LAN等の規格に準拠した無線通信を行い、それらの通信で得たデータや信号をシステム制御部301に出力する。
【0045】
インターネット接続端末100及びモバイル端末101は、後述する通り、モバイル端末101に表示中のインターネットサイトをインターネット接続端末100で表示し、さらにユーザはモバイル端末101を用いてインターネット接続端末100を操作することが可能であり、
図4に示すように、状態A、画面表示401、ボタン表示402、画面表示403、状態B、画面表示404、ボタン表示405、画面表示406、によりインターネット接続端末100及びモバイル端末101の画面の構成や画面遷移の概要が示される。
【0046】
状態Aは、ユーザがモバイル端末101でインターネット閲覧中の両端末の画面の状態を示している。画面表示401は、モバイル端末101の表示部305にインターネットサイトを表示した際の例を示している。また、ボタン表示402はモバイル端末101の表示部305内に表示されるアイコンであり、該ボタン表示402と関係するボタンの操作により行われる動作の関係を表示する。ボタン表示405も同様である。本例では、ユーザが入力部102を用いてボタン表示402の選択に対応するボタンを押下することにより、後述するインターネットサイトの表示をインターネット接続端末100に切り替える処理が行われる。当該ボタンには通常携帯電話の他の機能が割り当てられており、モバイル端末101にてインターネットサイトを表示している場合に切り替え処理に割り当てられる構成としてもよい。画面表示403はインターネット接続端末の表示部206にテレビ番組を表示した際の例を示している。
【0047】
状態Bは、ユーザがインターネット接続端末100でインターネット閲覧中の両端末の画面状態を示している。画面表示404はモバイル端末101の表示部305にモバイル端末101を使用してインターネット接続端末100を操作する際の操作ガイド表示した際の例を示している。また、該画面表示404が表示されている間は、モバイル端末101はインターネット接続端末100に対して操作することが可能となる。画面表示406はインターネット接続端末の表示部206にインターネットサイトを表示した際の例を示している。また、該画面表示406では、前記画面状態401でモバイル端末101に表示されていたインターネットサイトのホームページがインターネット接続端末100に表示されている様子を示している。本例では、ユーザが入力部102を用いてボタン表示405の選択に対応するボタンを押下することにより、後述するインターネットサイトの表示をインターネット接続端末100から携帯端末101に切り替える処理が行われる。
【0048】
ここで、状態Aから状態Bに切り替わる場合には、モバイル端末101上でのインターネットサイトの表示は終了する。また、状態Bから状態Aに切り替わる場合には、インターネット接続端末100でのインターネットサイトの表示は終了する。
【0049】
なお、ボタン表示402、405及びそれらに対応するボタンの代わりに、タッチパネル式の入力装置を備えてもよい。
【0050】
次に、上記構成のインターネット接続端末100及びモバイル端末101の動作を
図2、
図3、
図4、及び
図5のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
インターネット接続端末100は、デジタル放送を受信再生中に、ユーザの操作によりモバイル端末101から無線通信にてインターネットサイトのURLが送信されると、該URLが示すインターネットサイトを表示する。また、この表示に続いてモバイル端末101によるインターネット接続端末100の操作を受け付けるものである。
【0052】
先ず、インターネット接続端末100がデジタル放送を受信再生する動作について
図2を参照して説明する。
【0053】
ユーザが、インターネット接続端末100に対し、図示しないリモコン等を用いた操作により、デジタル放送の受信再生の開始を指示したとする。
【0054】
この場合、インターネット接続端末100は前記指示に応答して、データ送受信部210が前記リモコンから受信したデジタル放送の受信再生の開始を指示する信号を、所定の情報に置換してシステム制御部202に通知する。システム制御部202は、デジタル放送受信部200、デジタル放送信号処理部201、音声処理部203、映像処理部205に、受信処理の開始する指示を与える。
【0055】
前記システム制御部202からの指示により、デジタル放送受信部200は、アンテナ及びケーブルから得られる信号に基づき、デジタル放送信号処理部201でデジタル処理可能なデータを復元する。また、復元したデータをデジタル放送信号処理部201に出力する。
【0056】
デジタル放送信号処理部201は、受信したデータに含まれる映像データや音声データを分離し、各々を所定の映像信号や音声信号に変換して出力する。また、この際に映像信号と音声信号が対応して出力されるように、各々の信号の出力タイミングの同期を取る。
【0057】
音声処理部203はデジタル放送信号処理部201から受けた音声信号をスピーカ204の入力に適した信号に変換し出力する。これにより、スピーカ204から音声が出力される。
【0058】
一方、映像処理部205はデジタル放送信号処理部201から受けた映像信号を表示部206の入力に適した信号に変換し出力する。これにより、表示部206から映像が出力される。
【0059】
以上の一連の動作により、インターネット接続端末100によりデジタル放送の受信再生がなされる。
【0060】
次に、インターネット接続端末100がインターネット104にアクセスし、インターネットサイトを表示する動作について
図2を参照して説明する。
【0061】
ユーザが、入力部102等を用いてインターネット接続端末100に対し、後述するように、モバイル端末101を用いて、無線通信によりインターネットサイトのURLを送信したとする。この場合、インターネット接続端末100は前記URLの送信に応答して、データ送受信部210にて前記無線通信のデータを受信し、該データから得られるURLをシステム制御部202に通知する。
【0062】
システム制御部202はインターネットブラウザ208に該URLを出力する。該URLを受け取ったインターネットブラウザ208は、システム制御部202およびネットワーク通信部207を介して該URLが示すインターネットサイトにアクセスし、インターネットサイトのホームページのデータを受信する。
【0063】
ネットワーク通信部207は、例えばHTTP等の通信プロトコルを用いてインターネット104にアクセスし、前記インターネットサイトのホームページのデータを受信し、システム制御部202を介して、該データをインターネットブラウザ208に出力する。インターネットブラウザ208は受信した該データからホームページとして表示する画像を構成し、該画像を映像処理部205の入力に適した映像信号に変換して出力する。
【0064】
映像処理部205はインターネットブラウザ208から得られる映像信号を表示部206の入力に適した信号に変換し出力する。これにより、表示部206から前記ホームページの画像が出力される。また、前記の一連の動作において、一時的に端末内に蓄積するデータがある場合には、インターネットブラウザ208が必要に応じて該データをデータ保存部209に保存する。
【0065】
モバイル端末101は、インターネットサイトを表示中に後述する所定のユーザ操作を行うことにより、無線通信にて該インターネットサイトのURLをインターネット接続端末100に送信し、該送信に続いてモバイル端末101がインターネット接続端末100を操作可能な状態になり、ユーザがモバイル端末100を用いてインターネット接続端末100を操作することを可能にするものである。
【0066】
先ず、モバイル端末101が基地局103を介してインターネット104にアクセスし、インターネットサイトを表示する動作について
図3を参照して説明する。
【0067】
ユーザがモバイル端末101の入力部102を介してモバイル端末101に対する所定の操作を行い、モバイル端末101にあるインターネットサイトの表示を指示したとする。
【0068】
この場合、モバイル端末101のシステム制御部301は入力部102を介して受けた前記ユーザの指示により、インターネットサイトの表示を行うインターネットブラウザ302を起動する。システム制御部301は、該インターネットブラウザ302が、通信部300を介して、起動直後に表示するインターネットサイトにアクセスし、該インターネットサイトのホームページのデータを受信するように指示を与える。
【0069】
通信部300は無線通信にて基地局103と通信を行い、該基地局103を介してインターネット104にアクセスし、前記インターネットサイトのホームページのデータを受信する。さらに通信部300はシステム制御部301を介して、該データをインターネットブラウザ302に出力する。インターネットブラウザ302は受信した該データからホームページとして表示する画像を構成し、該画像を映像処理部304の入力に適した映像信号に変換して出力する。映像処理部304はインターネットブラウザ302から得られる映像信号を表示部305の入力に適した信号に変換し出力する。これにより、表示部305から前記ホームページの画像が出力される。また、前記の一連の動作において、一時的に端末内に蓄積するデータがある場合には、インターネットブラウザ302が必要に応じて該データをデータ保存部303に保存する。
【0070】
同様に、モバイル端末101は、ユーザの入力により、またはハイパーリンクに組込まれているURLを取得し、このURLが示すインターネットサイトにアクセスするように制御する。また、システム制御部301は、インターネットブラウザ302が表示したインターネットサイトのURLをデータ保存部303に記憶するように制御する。
【0071】
次に、インターネット接続端末100とモバイル端末101を用いて、モバイル端末101で表示するインターネットサイトをインターネット接続端末100で表示し、この表示に続いてモバイル端末101によりインターネット接続端末100を操作する動作の詳細について
図4及び
図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0072】
図5では、モバイル端末101の動作を枠500の中に示し、インターネット接続端末100の動作を枠513の中に示している。以降の説明では枠500内の動作の流れと枠513内の動作の流れを並行して説明することにより、モバイル端末101とインターネット接続端末100のそれぞれの動作の流れと、両端末の動作の流れにおける関係を同時に説明する。また以降の説明では、モバイル端末101を一例として携帯電話とし、インターネット接続端末100を一例としてインターネット接続機能を有するテレビとする。
【0073】
先ず、ユーザは予め、携帯電話に対し、所定の設定画面にて後述するインターネットの閲覧を行う対象となるテレビの種類を、例えば入力部102を用いてメーカや型番の指定により設定する(ステップ501)。ここで、データ保存部303には、入力された型番等の番号と、ユーザになされる操作と、送信すべき信号や情報とを対応づけて記憶している。そして、制御手段301がデータ保存部を入力された操作と、送信する情報とを対応づけることによりテレビへ送信するコマンドを設定する。このコマンドの設定により、テレビに認識されうるコマンドを携帯電話から送信可能な状態となる。
【0074】
ユーザは所定の操作によりテレビの電源を入れ、テレビは先に述べた仕組みによりデジタル放送受信部200から受信する放送を受信再生する(ステップ514)。前記ステップ514はユーザがテレビを単体で使用する場合の状態であり、この状態をテレビの通常モードとする。電源が入っている状態とは、少なくとも主電源が入っている状態を指す。
【0075】
ユーザは携帯電話に所定のインターネットの表示を開始する操作を行う。該操作により、携帯電話の表示部305には画面表示401に示すようにインターネットサイトが表示され、ユーザはインターネットサイトを閲覧することができる(ステップ502)。
【0076】
前記ステップ501と502はユーザが携帯電話を単体で使用する場合の状態であり、この状態を携帯電話の通常モードとする。
【0077】
前記インターネットサイトの閲覧中に、ユーザが該インターネットサイトをテレビで閲覧しようとしたとする。この場合、ユーザは携帯電話の表示部305内に表示されるボタン402表示を選択する操作を入力部102によって行う(ステップ503)。前記操作により、携帯電話は該インターネットサイトの表示をテレビに切り換える処理を行うための状態である表示切り換えモードとなる。
【0078】
携帯電話が表示切り換えモードになると、携帯電話のシステム制御部301は、表示中のインターネットサイトのURLを、データ送受信部306を介してテレビに送信する(ステップ504)。また、システム制御部301は、URLを送信した後に、またはURLを送信するとともに、携帯端末上でのインターネットサイトの表示を終了するように、表示部305等を制御する。また、携帯電話は、URLとともに、テレビに対して、インターネットサイトの表示を指示する信号を送信する構成としてもよい。
【0079】
テレビは前記URLをデータ送受信部210を介して携帯電話から受信し(ステップ515)、先に述べた手順により前記URLが示すインターネットサイトに接続し、画面表示406に示すように、表示部206にインターネットサイトを表示する(ステップ516)。前記ステップ516により、テレビは携帯電話からの操作を受け付ける状態になり、この状態を外部操作受入モードとする。また、ステップ516の動作により、テレビの表示は、それ以前に表示していたコンテンツから携帯電話から受信したURLに対応するコンテンツに切り替わる。
【0080】
一方、携帯電話では、前記URLを送信した後に、システム制御部301が入力部102の一部のキーを用いて、後述するテレビを操作可能な構成となり、この状態を操作切り換えモードとする。表示部305には、例えば画面表示404に示すように該キーの押下により可能な操作の内容をユーザに説明する表示を行う(ステップ505)。
【0081】
ここで、前記テレビを操作可能な構成とは、入力部102の一部のキーを押下することにより、ステップ501で設定された種類のテレビが判別可能な、テレビに対する操作を示すデータを送信することであり、該データは例えばステップ501で設定された種類のテレビのリモコンが送信するデータと同じ内容となる。これにより、ユーザが前記テレビに表示中のインターネットサイトの選択項目の移動や、選択項目の決定などの操作を行おうとした場合には、携帯電話の前記入力部102のキーのうち、画面表示404が示す操作内容に対応するキーを押下することにより、携帯電話からテレビに対して該操作の指示を示す情報や信号を送信する(ステップ506)。本ステップの動作により携帯電話はテレビのリモコンとして機能する。また、本ステップの動作は例えば制御301の制御により行う。
【0082】
携帯電話から前記操作の指示を示す情報や信号をデータ送受信部210により受信したテレビは、システム制御部201の制御によりインターネットを表示する画面表示406の画面やインターネットブラウザ208の動作に該指示の内容を反映させる(ステップ517)。
【0083】
上述のようなユーザがテレビでインターネットサイトを閲覧する状態から、再び携帯電話でインターネットサイトを閲覧する状態に戻ろうとした場合、ユーザは携帯電話の表示部305内に表示されるボタン表示405を選択する操作を行う(ステップ507)。該操作により、携帯電話はデータ送受信部306を介した通信によりインターネットの表示の終了を示すデータをテレビに送信する(ステップ508)。また、システム制御部202は、URLを送信した後に、またはURLを送信するとともに、テレビ上でのインターネットサイトの表示を終了するように、表示部206等を制御する。
【0084】
データ送受信部210により前記データを受信したテレビは、インターネットサイトの表示を中止する(ステップ518)。さらに、最後にテレビが表示していたインターネットサイトのURLをデータ送受信部210を介して携帯電話に送信し(ステップ519)、インターネットの表示を開始する前に表示していたテレビ番組を例えば画面表示403のように表示する(ステップ520)。前記ステップ520ではテレビは再びテレビ単体で動作する状態となり、通常モードとなる。また、ステップ520においては、テレビは携帯電話からURLを受信する以前に表示していたコンテンツの表示を再開する。なお、ステップ520にて、テレビはインターネットサイトの表示を終了するのみでもよい。ユーザは、テレビの表示を終了する操作の手間を軽減することが可能となる。
【0085】
また、携帯電話は、前記最後にテレビが表示していたインターネットサイトのURLを受信し、該URLのインターネットサイトにアクセスし、表示を行う(ステップ510)。この動作により、インターネットサイトの表示がテレビから携帯電話に切り替わるため、携帯電話は表示切り換えモードとなる。このステップの動作は、例えば制御部301の制御によって行われる。また、このステップの動作により携帯電話においてインターネットサイトの表示が再開されることになる。
【0086】
この際、システム制御部301は携帯電話からテレビを操作するために使用していた入力部102の一部のキーに割り当てる機能を変更し、通常の携帯電話を操作するキーとして扱う(ステップ511)。また、画面表示は例えば画面表示404から画面表示401に切り替わり、ユーザは画面表示401のように表示されるインターネットサイトの閲覧を継続する(ステップ512)。ステップ512では再び携帯電話単体で動作する状態に復帰するため、携帯電話は通常モードとなる。
【0087】
このように、モバイル端末101で閲覧するインターネットサイトのURLを無線通信によりインターネット接続端末100に送信し、該URLを受信したインターネット接続端末100にてインターネットサイトを表示し、さらにユーザがインターネットサイトを表示したインターネット接続端末100の操作をモバイル端末101を用いて行う。
【0088】
モバイル端末101は、ユーザがインターネットの表示をインターネット接続端末100に切り換えるためのボタンを一度押下するだけで、モバイル端末101が単体で動作する通常モードから、インターネット接続端末100に表示を切り換える表示切り換えモードになり、さらにこれに続いてインターネット接続端末100をモバイル端末101で操作する操作切り換えモードに次々と遷移する。また、再びモバイル端末101でインターネットを表示する際にも、インターネットをモバイル端末101で見るためのボタンを一度押下するだけで、操作切り換えモードを終了し、表示切り換えモードに遷移し、さらに通常モードに復帰するという一連の動作を行う。
【0089】
これにより、ユーザは新しくインターネットサイトの表示を行おうとする端末に対して操作することなく、モバイル端末100だけを用いた簡単な操作によりインターネットサイトをより大きな画面で表示し、さらにモバイル端末100を継続して用いて新しくインターネットサイトを表示した端末の操作を行うことができ、ユーザはインターネットサイトの表示を異なる端末間で円滑に切り替えることができる。
【0090】
なお、上述の実施例において、画面表示406ではインターネット接続端末101の表示部206に全画面表示でインターネットサイトを表示しているが、インターネットサイトは画面の一部に表示されてもよい。
【0091】
本実施例では、インターネットサイトをモバイル端末101で閲覧している場合において、インターネット網を介して行う通信と、受信した情報を映像として出力する処理とを行う主体が、モバイル端末101からインターネット接続装置100に切り替わることとなる。このため、例えばインターネット接続装置100がインターネット網を介して通信を行う通信速度がモバイル端末101ネットワーク網を介して行う通信速度よりも高速である場合には、ユーザは、インターネットサイト閲覧のための操作をモバイル端末101で行える一方、より高速な通信によりインターネットサイトの閲覧を行うことが可能となる。
【0092】
また、本実施例では、インターネット接続端末の例として、テレビ装置、セットボックス装置、DLNA対応サーバがあると述べた。本実施例をこれらの機器に適用すると、以下述べる状況下において発生する問題点を解決することができる。
【0093】
例えば、これらのテレビ等の情報処理装置は、リビング等に設置され、複数人で共同利用される事が多い。このため、テレビ等のディスプレイを利用した視聴を、急遽中断する必要がある場合がある。具体的には、複数人でテレビを視聴することとなり、個人がインターネットサイトの表示がしにくくなる場合である。
【0094】
この場合において、ユーザがインターネットサイト等の視聴をモバイル端末100にて継続するには、例えば、テレビの表示をインターネットサイトの表示画面を消し、通信機能付きの携帯電話のブラウザを起動し、ディスプレイで表示していたURLを携帯電話に入力することにより、通信機能付き携帯電話により視聴を継続する事が考えられる。しかし、この方法では操作に多大なステップがかかるという問題がある。
【0095】
これに対して、本実施例のモバイル端末101、インターネット接続装置100によると、例えば上記のような問題点を解決し、表示と通信の主体をモバイル端末101からインターネット接続装置100に切り換えるのみならず、インターネット接続装置100からモバイル端末に切り換える動作を使い勝手良く行えることが可能となる。
【0096】
なお、本実施例においては、コンテンツ情報の例として、インターネットサイトについて説明したが、本実施形式においてはこれに限らず、テレビ番組等、その他のコンテンツを示す情報でもよい。また、識別情報の例として、URLについて説明したが、これに限られるものではない。例えば、識別情報としてもテレビ番組のチャンネルを示す情報等を行ってもよい。
【実施例2】
【0097】
次に、実施例2について説明する。本実施例では、実施例1のインターネット接続端末100及びモバイル端末101において、URLの送受信や各種操作の指示の送受信に用いる通信に赤外線通信を用いて実施例1と同等の動作を実現する方法について説明する。
【0098】
以下、本実施例を図面に基づいて説明する。また、以下において、先の実施例と均等なものには同一の符号を付し、その説明は重複を避ける為に割愛する。
【0099】
図6に示す実施例2のインターネット接続端末100は、
図2に示す実施例1と異なり、データ送受信部210が赤外線送受信部600となっており、該赤外線送受信部600は、例えば、製造メーカー等によって規定される赤外線コマンドの通信フォーマットや、IrDA規格に準拠した赤外線通信を用いてデータの送受信を行う。
【0100】
図7に示す実施例2のモバイル端末101は、
図3に示す実施例1と異なり、データ送受信部306が赤外線送受信部700となっており、該赤外線送受信部700は例えばIrDA規格に準拠した赤外線の信号を用いてデータの送受信を行う。
【0101】
以下
図6と
図7及び
図8のフローチャートを参照して本実施例の動作を説明する。本実施例では、インターネット接続端末100は、デジタル放送を受信再生中に、ユーザの操作によりモバイル端末101から赤外線通信にてインターネットサイトのURLが送信されてくると、該インターネットサイトを表示し、この表示に続いてモバイル端末101によるインターネット接続端末100の操作を赤外線通信にて受け付けるものである。
【0102】
図8は、本発明の実施例1で用いた
図5のフローチャートに、太枠で示すステップを加えたものである。
図8は
図5と同様に、モバイル端末101の動作を枠500の中に示し、インターネット接続端末100の動作を枠513の中に示しており、以降の説明では枠500内の動作の流れと枠513内の動作の流れを並行して説明することにより、モバイル端末101とインターネット接続端末100のそれぞれの動作の流れと、両端末の動作の流れにおける関連を同時に説明する。また以降の説明では、モバイル端末101の例として携帯電話とし、インターネット接続端末100の例としてインターネット接続機能を有するテレビとする。
【0103】
先ず、ユーザは予め、携帯電話に対し、所定の設定画面にて後述するインターネットの閲覧を行う対象となるテレビの種類を、例えば入力部102を用いてメーカや型番の指定により設定する(ステップ501)。本実施例においては、コマンドは、例えば、テレビにおいて受信及び処理を行うことができる汎用の赤外線コマンドとする。汎用の赤外線コマンドは、例えばPPM(Pulse Position Modulation)信号の形式で送信されるコマンドとする。また、汎用の赤外線コマンドのフォーマットは、例えばメーカ毎に定められ、付属するリモコンとの通信に利用されるフォーマットとする。
【0104】
ユーザは所定の操作によりテレビの電源を入れ、テレビは先に述べた仕組みによりデジタル放送受信部200から受信する放送を受信再生する(ステップ514)。
【0105】
ユーザは携帯電話に所定のインターネットの表示を開始する操作を行う。該操作により、携帯電話の表示部305には画面表示401に示すようにインターネットサイトが表示され、ユーザはインターネットサイトを閲覧することができる(ステップ502)。
【0106】
前記インターネットサイトの閲覧中に、ユーザが該インターネットサイトをテレビで閲覧しようとしたとする。この場合、ユーザは携帯電話の表示部305内に表示されるボタン402を選択する操作を行う(ステップ503)。
【0107】
前記操作により、携帯電話の赤外線送受信部700は、ステップ501にて設定された種類のテレビが認識可能な赤外線コマンドの送信により、テレビに対してIrDAの通信の開始を指示する(ステップ800)。当該赤外線コマンドを受信したテレビはIrDAの通信を開始し(ステップ801)、携帯電話に対してIrDAの通信の接続を要求する(ステップ802)。一方、携帯電話は、ステップ800にて赤外線コマンドを送信した直後に、IrDAの接続を開始する準備をし、テレビからの前記IrDAの通信の接続を要求に応答し、テレビと携帯電話間のIrDAの通信の接続が確立する(ステップ803)。また、システム制御部301は、URLを送信した後に、またはURLを送信するとともに、モバイル端末101上でのインターネットサイトの表示を終了するように、表示部305等を制御する。
【0108】
前記IrDAの通信の接続が確立されたことを受け、携帯電話のシステム制御部301は、表示中のインターネットサイトのURLを、赤外線送受信部700によるIrDAの通信を介してテレビに送信する(ステップ504)。
【0109】
テレビは前記URLを赤外線送受信部600を介して携帯電話から受信する(ステップ515)。さらにテレビは携帯電話に対してURLの受信に成功したことを示すデータを赤外線送受信部600によるIrDAの通信を介して携帯電話に送信する(ステップ804)。携帯電話は前記URLの受信に成功したことを示すデータを受信すると(ステップ805)、赤外線送受信部700によるIrDAの通信を切断する(ステップ806)。該切断により、テレビも赤外線送受信部600によるIrDAの通信を終了し、図示せぬリモコンなどから受け付ける通常の赤外線コマンドを受け付ける状態となる。さらに、先に述べた手順により前記URLが示すインターネットサイトに接続し、画面表示406に示すように、表示部206にインターネットサイトを表示する(ステップ516)。
【0110】
一方、携帯電話では、前記URLを送信した後に、システム制御部301が入力部102の一部のキーを用いて、後述するテレビを操作可能な構成にし、表示部305には、例えば画面表示404に示すように該キーの押下により可能な操作の内容をユーザに説明する表示を行う(ステップ505)。ここで、前記テレビを操作可能な構成とは、入力部102の一部のキーを押下することにより、ステップ501で設定された種類のテレビが判別可能なテレビを操作する赤外線コマンドを赤外線送受信部700を介して送信することであり、該赤外線コマンドは例えばステップ501で設定された種類のテレビの図示せぬリモコンが送信する赤外線コマンドと同じ内容となる。これにより、ユーザが前記テレビに表示中のインターンネットサイトの選択項目の移動や、選択項目の決定などの操作を行おうとした場合には、携帯電話の前記入力部102のキーのうち、画面表示404が示す操作内容に対応するキーを押下することにより、携帯電話からテレビに対して該操作の指示を送信する(ステップ506)。
【0111】
携帯電話から前記操作の指示を受信したテレビは、インターネットを表示する画面表示406の画面やインターネットブラウザ208の動作に該指示の内容を反映させる(ステップ517)。
【0112】
上述のようなユーザがテレビでインターネットサイトを閲覧する状態から、再び携帯電話でインターネットサイトを閲覧する状態に戻ろうとした場合、ユーザは携帯電話の表示部305内に表示されるボタン表示405を選択する操作を行う(ステップ507)。該操作により、携帯電話は赤外線送受信部700を介したインターネットの表示の終了を示す赤外線コマンドをテレビに送信する(ステップ508)。
【0113】
前記赤外線コマンドを受信したテレビは、インターネットサイトの表示を中止する(ステップ518)。さらに、テレビはIrDAの通信を開始し、携帯電話にIrDAの通信の接続を要求する(ステップ808)。一方、携帯電話はステップ508で赤外線コマンドを送信した直後に、IrDAの通信を開始し、テレビからの前記IrDAの通信の接続を要求を受け、IrDAの通信の接続が確立する(ステップ809)。
【0114】
前記通信の接続が確立されたことを受け、テレビは最後にテレビが表示していたインターネットサイトのURLを赤外線送受信部600を介して携帯電話に送信する(ステップ519)。携帯電話は当該URLを受信し(ステップ509)、URLの受信成功を示すデータをIrDAの通信によりテレビに送信する(ステップ810)。テレビは当該データを受信し(ステップ811)、赤外線送受信部600によるIrDAの通信を終了し、図示せぬリモコンなどから受け付ける通常の赤外線コマンドを受け付ける状態となる(ステップ812)。さらに、テレビはインターネットの表示を開始する前に表示していたテレビ番組を例えば画面表示403のように表示する(ステップ520)。
【0115】
一方、前記最後にテレビが表示していたインターネットサイトのURLを受信した携帯電話は、IrDAによる通信を終了し(ステップ813)、該URLのインターネットサイトにアクセスし、表示を行う(ステップ510)。この際、システム制御部301は携帯電話からテレビを操作するために使用していた入力部102の一部のキーにわりあてる機能を変更し、通常の携帯電話を操作するキーとして扱う(ステップ511)。また、画面表示は例えば画面表示404から画面表示401に切り替わり、ユーザは画面表示401のように表示されるインターネットサイトの閲覧を継続する(ステップ512)。
【0116】
このように、モバイル端末101で閲覧するインターネットサイトのURLを赤外線通信によりインターネット接続端末100に送信し、該URLを受信したインターネット接続端末100にてインターネットサイトを表示し、さらにユーザがインターネットサイトを表示したインターネット接続端末100の操作をモバイル端末101を用いて行う。また、これらのURLや操作の指示の送信に際し、テレビがリモコンなどから受信する赤外線コマンドによる通信とIrDAによる通信を上述のように切り替えながら携帯電話を用いたテレビの操作を実現する。
【0117】
これにより、ユーザは新しくインターネットサイトの表示を行おうとする端末に対して操作することなく、モバイル端末100だけを用いた簡単な操作によりインターネットサイトをより大きな画面で表示し、さらにモバイル端末100を継続して用いて新しくインターネットサイトを表示した端末の操作を行うことができ、ユーザはインターネットサイトの表示を異なる端末間で円滑に切り替えることができる。
【0118】
なお、本実施例の構成では、前記URLを送信する際にIrDAの通信を用いているが、IrDAの通信の通信に限らず、他の通信手段を用いてもよい。
【0119】
また、本実施例では、インターネット接続端末100の例として、テレビ装置、セットボックス装置、DLNA対応サーバがあると述べたが、本実施例をこれらの機器に適用すると以下述べる状況下において発生する問題点を解決することができる。
【0120】
例えば、テレビ装置に用いられる汎用の赤外線コマンドでは、送受信できるコマンドの種類が限定されている、あるいは通信速度に制限がある。一方、URLや、操作情報を示す信号は、単にリモコンで電源をオンオフするために送受信する信号に比べて、その情報量が多い。このため、汎用の赤外線コマンドを利用した場合は、URLや操作情報を携帯端末と情報処理装置の間で送受信することはできない、あるいはできても情報の送受信に時間がかかるという問題点がある。
【0121】
一方、IrDAに準拠した通信を行う場合は、情報を送受信するために、モバイル端末101とインターネット接続端末100との間で通信を確立する必要がある。このため、汎用コマンドからIrDAに通信の切り換えを行わない場合には、常に情報処理装置側で、IrDAによる通信を待ち受ける状態にする必要がある。そして、常に接続を確立しておく状態とすると、インターネット接続端末100が他の機器との赤外線通信を行えなくなるという不具合が生ずる。
【0122】
これに対して本実施例では、汎用の赤外線コマンドによる命令をトリガーにして通信を切り換えるため、上記不具合を解消し、使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0123】
なお、本実施例では、IrDAによる通信を例として説明したが、例えば、Bluetoothによる通信や、無線LAN等の無線通信、音波による通信等の近距離通信を利用することも可能である。情報の送受信に通信リンクを確立させておく必要がある通信方式で通信を行う際には、本実施例は特に有用となる。
【0124】
なお、本実施例においては、コンテンツ情報の例として、インターネットサイトについて説明したが、本実施形式においてはこれに限らず、テレビ番組等、その他のコンテンツを示す情報でもよい。また、識別情報の例として、URLについて説明したが、これに限られるものではない。例えば、識別情報としてもテレビ番組のチャンネルを示す情報等を行ってもよい。
【実施例3】
【0125】
次に実施例3について説明する。本実施例では、実施例1のインターネット接続端末100及びモバイル端末101において、URLの送受信や各種操作の指示の送受信を行う際に、単にURLが示すインターネットサイトを表示するのみならず、モバイル端末101でインターネットサイトを表示していた状態まで、モバイル端末101からインターネット接続装置100に引き継ぐ動作を実現する方法について説明する。
【0126】
ここで、表示している状態とは、例えば、認証が必要なインターネットサイトについてモバイル端末101で、ログイン後の画面を表示させている状態をいう。また、表示している状態とは、例えば、URLが変わらぬまま動的にコンテンツの表示状態が変化するインターネットサイトにおける変化後の表示状態をいう。
【0127】
そして、表示の状態を示す情報として、例えば表示部305での表示に影響を与えたユーザの操作の履歴を示す情報がある。表示の状態を示す情報として、URLには含まれず、インターネットサイトを閲覧する場合に表示画面305の表示に影響を与える情報を含んでもよい。また、表示の状態を示す情報として、Shift-JISやEUC、UTF-8等の文字エンコードを示す情報でもよい。また、例えば、表示の状態を示す情報として、Cookieをでもよい。また、表示の状態を示す情報は、モバイル端末101でインターネットサイトを表示させている場合において、表示が切り替わる際に表示部305に表示されていたポインターの位置や、スクロールバーの位置等を示す情報でもよい。また、ポインター等の位置については、表示画面中におけるポインターの相対的な位置を示す情報でもよい。これにより、モバイル端末101とインターネット接続端末100の表示領域の大きさが異なる場合でも、その相対的な位置をインターネット接続端末100において再現可能となる。
【0128】
以下、本実施例を図面に基づいて説明する。なお、本説明では、認証処理を伴うインターネットサイトをモバイル端末101からインターネット接続端末100に引き継ぐ例について説明する。また、以下において、先の実施例と均等なものには同一の符号を付し、その説明は重複を避ける為に割愛する。
【0129】
図9は、本実施例において認証処理を伴うインターネットサイトをユーザが閲覧する際に、モバイル端末101が記録する該インターネットサイトに対するユーザ操作の操作履歴900のデータの構成要素と内容の一例を示しており、モバイル端末101は該操作履歴900をデータ保存部303に保存する。
【0130】
この操作履歴900に含まれる情報としては、例えば、テキストボックスに入力した文字列や、インターネットサイト上でクリックされたボタンやアイコンを示す情報や、リストボックス上で選択された内容を示す情報がある。また、操作履歴900に含まれる情報として、このような操作の結果として表示されるURLを示す情報を含んでもよい。
【0131】
図10は、本実施例においてURLが変更することなく動的に内容が変化するインターネットコンテンツをユーザが閲覧する際に、モバイル端末101が記録する該インターネットコンテンツに対するユーザ操作の操作履歴1000のデータの構成要素と内容の一例を示しており、モバイル端末101は該操作履歴1000をデータ保存部303に保存する。操作履歴1000には、例えば、クリックされた座標の位置を示す情報が含まれる。
【0132】
図11は、本実施例においてモバイル端末101がインターネット接続端末100に送信する送信データ1100を示しており、該送信データ1100は、データ長やデータ種別の識別情報が記載されたヘッダ・データ1101と、インターネットサイトのURL1102と、操作履歴900とから構成される。
【0133】
以下、
図9と
図10と
図11及び
図12のフローチャートを参照して本実施例の動作を説明する。本実施例では、モバイル端末101は、例えば、ユーザが閲覧するインターネットサイトが、認証処理を伴うインターネットサイトや、URLが変更することなく動的に内容が変化するインターネットコンテンツ等である場合に、該インターネットサイトに対するユーザ操作の操作履歴900を記録する。また、実施例1と同様の方法で、モバイル端末101は、インターネット接続端末100にインターネットサイトのURLを送信する際に、該URLに加え、該操作履歴900とから構成される送信データ1100を送信する。さらに、インターネット接続端末100は、前記送信データ1100を受信することにより、該URLが示すインターネットサイトにアクセスし、該操作履歴900が示すユーザ操作と同じ操作を表示したインターネットサイトに対して行い、前記操作を終えた状態のインターネットサイトの表示を行うものである。
【0134】
図12は、本発明の実施例1で用いた
図5のフローチャートに、太枠で示すステップを加えたものである。
図12は
図5と同様に、モバイル端末101の動作を枠500の中に示し、インターネット接続端末100の動作を枠513の中に示しており、以降の説明では枠500内の動作の流れと枠513内の動作の流れを並行して説明する。つまり、モバイル端末101とインターネット接続端末100のそれぞれの動作の流れと、両端末の動作の流れにおける関連を同時に説明する。また、以降の説明では、モバイル端末101を一例として携帯電話とし、インターネット接続端末100を一例としてインターネット接続機能を有するテレビとする。
【0135】
本実施例では、ステップ502においてユーザがインターネットサイトを閲覧している際に、ユーザが該インターネットサイトに対して選択、入力等の操作を行うごとに、携帯電話は操作履歴900及び操作履歴1000をデータ保存部209に記録する(ステップ1201)。
【0136】
なお、このとき携帯電話はユーザが閲覧したすべてのインターネットサイトに関する操作履歴900及び操作履歴1000を記録する必要はなく、例えば、URLがHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Security)ではじまるなどセキュリティが重要なインターネットサイトである場合や、ASP(Active Server Pages)等の機能で動的に生成されたインターネットサイトである場合や、表示したインターネットサイトのドキュメントの構成情報にいわゆるFLASH(登録商標)等のインタラクティブなコンテンツが含まれる場合などに、これらのインターネットサイトに関してのみ操作履歴900及び操作履歴1000を記録しても良い。インターネットサイトがFLASHやASPのコンテンツを含む場合には、そのソースファイルにタグにより定義されているため、携帯電話はこのタグによりサイトの種類を判別することができる。
【0137】
また、インターネットサイトが動的に生成されたインターネットサイト等である場合にも、全ての操作履歴を操作履歴1100の中に記憶する必要はない。操作履歴の中でも、表示に変化を与えた操作に関する履歴を記録する構成としてもよい。例えば、インターネットサイトが動的なFLASHコンテンツを含むものである場合には、操作履歴には、その動的なコンテンツに対してなされたクリックや文字列入力等の操作を記録する構成としてもよい。
【0138】
次に、本実施例ではステップ503でユーザが該インターネットサイトをテレビで閲覧しようとし、携帯電話の表示部305内に表示されるボタン表示402に対応するボタンを選択する操作を行った際に、携帯電話は、前記操作履歴900または操作履歴1000を記録する起点となったインターネットサイトのURL1102と、前記操作履歴900または操作履歴1000とを含み、さらにヘッダ・データ1101を付加した送信データ1100を構成し、該送信データ1100をテレビに送信する。また、システム制御部301は、URLを送信した後に、携帯端末上でのインターネットサイトの表示を終了するように、表示部305等を制御する。
【0139】
一方、テレビは前記送信データ1100を受信すると(ステップ1203)、前記URL1102のインターネットサイトにアクセスし、前記操作履歴900または操作履歴1000にて示される操作を該インターネットサイトに対して行い、該操作を行った後の状態のインターネットサイトを表示する(ステップ1204)。
【0140】
なお、ステップ509及びステップ519において、テレビから携帯電話にURLを送信し、インターネットサイトにアクセスし表示を行う端末を再び携帯電話に戻す場合にも、上述と同様の方法を用いる。
【0141】
このように、ユーザが携帯電話で閲覧するインターネットサイトが、認証処理を伴うインターネットサイトであるか、URLが変更することなく動的に内容が変化するインターネットコンテンツ等の場合に、テレビは、データ保存部209に該インターネットサイトに対するユーザ操作の操作履歴900及び操作履歴1000を記録する。さらに、テレビは、操作履歴900及び操作履歴1000を記録する起点となったインターネットサイトのURLと、操作履歴900及び操作履歴1000とから構成される送信データ1100をテレビに送信する。また、テレビは、前記送信データ1100を受信したテレビが該URLが示すインターネットサイトにアクセスし、該インターネットサイトに操作履歴900及び操作履歴1000が示す操作を行い、前記操作を終えた状態のインターネットサイトの表示を行う。
【0142】
これにより、ユーザは、同一のインターネットサイトへのアクセスを異なる端末間で切り換える際に、閲覧中のインターネットサイトが、認証処理を伴うインターネットサイトであるか、URLが変更することなく動的に内容が変化するインターネットコンテンツである場合も、新しくインターネットサイトにアクセスする端末に対して、再度認証処理やコンテンツ操作を行うことなく、円滑にアクセスの切り替えを行うことができる。
【0143】
また、表示情報を送信せずに、URLを携帯電話よりURLをテレビ等の情報処理装置に送信する場合、情報処理装置では、該URLが示すインターネットサイトが、何も表示に影響を与えるような操作がされていない状態で表示されることとなる。従って、インターネットサイトの構造が複雑であればあるほど、単に表示しているURLを送信してから、携帯電話での操作を反映させた状態になるまで多くの操作が必要となるが、本実施例のモバイル端末101及びインターネット接続端末100によると、その操作の手間を軽減することが可能となる。
【0144】
以上、各実施例について説明したが。モバイル端末101に代えて、その他の情報処理端末としても、インターネットによる通信と、複数の端末間で、円滑なアクセスの切り替えを行うことができる。
【符号の説明】
【0145】
100・・・インターネット接続端末、101・・・モバイル端末、102・・・入力部、103・・・基地局、104・・・インターネット、200・・・デジタル放送受信部、201・・・デジタル放送信号処理部、202・・・システム制御部、203・・・音声処理部、204・・・スピーカ、205・・・映像処理部、206・・・表示部、207・・・ネットワーク通信部、208・・・インターネットブラウザ、209・・・データ保存部、210・・・データ送受信部、300・・・通信部、301・・・システム制御部、302・・・インターネットブラウザ、303・・・データ保存部、304・・・映像処理部、305・・・表示部、306・・・データ送受信部、401・・・画面表示、402・・・ボタン表示、403・・・画面表示、404・・・画面表示、405・・・ボタン表示、406・・・画面表示、600・・・赤外線送受信部、700・・・赤外線送受信部、900・・・操作履歴、1000・・・操作履歴、1100・・・送信データ、1101・・・ヘッダ・データ、1102・・・URL