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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】生検デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20241112BHJP
【FI】
A61B10/02 110K
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023518235
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-06
(86)【国際出願番号】 US2021050196
(87)【国際公開番号】W WO2022066464
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】63/081,483
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】シャウブフート、アンドリュー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】スカッティ、ジェームズ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】クリスタキス、ローラ イー.
(72)【発明者】
【氏名】デルフォス、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】リチャーズ、ローラ イー.
(72)【発明者】
【氏名】クリンカー、アマンダ
【審査官】喜々津 徳胤
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-520749(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0187919(US,A1)
【文献】米国特許第05827305(US,A)
【文献】特表2019-536594(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/00 - 10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位部と、遠位部と、内腔とを有する長尺部材であって、前記内腔は近位開口部及び遠位開口部を含むとともに、前記長尺部材の前記近位部から前記遠位部へ延在する、長尺部材と、
前記内腔内に配置され、インサート接触部を含む針と、
前記内腔内に配置されたインサートであって、前記インサートは、内腔接触部と、針接触部とを備え、前記インサートは、前記内腔内に配置された前記針の前記インサート接触部と係合し、前記針の回転配向を維持するように構成されるインサートとを備え
前記針接触部及び前記インサート接触部は対応する係合形体を含む、生検デバイス。
【請求項2】
前記インサートは、前記内腔内に配置された前記針の近位又は遠位の移動を制限する、請求項1に記載の生検デバイス。
【請求項3】
前記インサート接触部は、前記針の湾曲した表面から材料を除去することによって生成される平坦な表面を備える、請求項1に記載の生検デバイス。
【請求項4】
記針の前記インサート接触部は、前記針及び前記インサートが係合されるとき、前記インサートの前記針接触部に沿って摺動するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項5】
前記針内に配置されたポリマースタイレットを備える、請求項4に記載の生検デバイス。
【請求項6】
前記針は、前記インサート接触部が前記針接触部と係合されるとき、長手方向に摺動するように構成される、請求項4又は5に記載の生検デバイス。
【請求項7】
前記インサートの前記針接触部は、前記長尺部材の長手方向の軸線に沿って第1の長さだけ延在し、前記針の前記インサート接触部は、前記長尺部材の前記長手方向の軸線に沿って第2の長さだけ延在し、前記第1の長さは前記第2の長さよりも短い、請求項4から6のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項8】
前記内腔接触部が湾曲した表面を備え、前記針接触部が平坦な表面を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項9】
前記針接触部は、チャネル、溝、及びジグザグの内の1つ以上を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項10】
前記針接触部は、前記長尺部材の長手方向の軸線に沿って延在するチャネルを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項11】
前記長尺部材は第2の内腔を備え、前記内腔の前記遠位開口部は、前記第2の内腔の遠位開口部に直交する、請求項1から10のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項12】
記針は、第1の開口部及び第2の開口部を有する針内腔を含み、前記第1の開口部及び前記第2の開口部は、前記針の遠位半分にある、請求項1から11のいずれか一項に記載の生検デバイス。
【請求項13】
前記針内腔の前記第1の開口部は、前記針内腔の前記第2の開口部に直交する、請求項12に記載の生検デバイス。
【請求項14】
前記針の一部の周囲に配置されたシースを備え、前記シースは、前記針内腔の前記第1の開口部を覆う、請求項12又は13に記載の生検デバイス。
【請求項15】
前記針が、前記第1の開口部に隣接して配置されたスクープを備える、請求項12に記載の生検デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、医療デバイス、システム、及び方法に関する。特に、本開示は、生検デバイス、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生検は、組織又は細胞の構造及び組成を決定するために使用される一群の医学的診断検査である。生検処置において、細胞又は組織は、器官又は他の身体部分からサンプリングされて、例えば顕微鏡下でのそれらの分析を可能にする。触診又は放射線撮像等の表面的検査によって異常が発見された場合、生検は、疑わしい異常の性質を決定するために実行可能である。一般に、生検は、切除生検又は切開生検のいずれかに分類可能である。切除生検は、結節又は疑わしい領域の全体の除去を含み得る。一方、切開生検は、病変又は腫瘍の全体を除去しようとすることなく、異常組織の一部をサンプリングすることを含み得る。切開生検は、一般的には、切除生検よりも安全であり、外傷が少ない。切開生検の1つの種類である穿刺吸引細胞診(FNA)では、組織細胞の組織学的構造を保存することなく細胞が除去されるように、組織又は体液のサンプルが針で除去される。一般的には、FNAにおける針は、内視鏡の作用チャネルを通って挿入され、標的部位にアクセスし、組織サンプルを得る。
【0003】
これらの考慮事項を念頭に置くと、本開示のデバイス、システム、及び方法によって、様々な有利な医療結果が実現され得る。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本開示は、長尺部材と、インサートとを備える生検デバイスに関する。前記長尺部材は、近位部と、遠位部と、内腔とを有し得る。前記内腔は、近位開口部と、遠位開口部とを含んでもよく、前記長尺部材の前記近位部から前記遠位部まで延在し得る。前記インサートは前記内腔内に配置され得る。前記インサートは、内腔接触部及び針接触部を含み得る。前記インサートは、前記内腔内に配置された針のインサート接触部と係合し、前記針の回転配向を維持するように構成され得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、前記インサートは、前記内腔内に配置された前記針の近位又は遠位の移動を制限する。様々な実施形態では、前記インサート接触部は、前記針の湾曲した表面から材料を除去することによって生成される平坦な表面を備える。多くの実施形態では、前記デバイスは前記針を備え、前記針の前記インサート接触部は、前記針及び前記インサートが係合されるとき、前記インサートの前記針接触部に沿って摺動するように構成される。多くのそのような実施形態は、前記針内に配置されたポリマースタイレットを含む。いくつかのそのような実施形態では、前記針は、前記インサート接触部が前記針接触部と係合されるとき、長手方向に摺動するように構成される。様々なそのような実施形態では、前記インサートの前記針接触部は、前記長尺部材の長手方向の軸線に沿って第1の長さだけ延在し、前記針の前記インサート接触部は、前記長尺部材の前記長手方向の軸線に沿って第2の長さだけ延在し、前記第1の長さは前記第2の長さよりも短い。いくつかの実施形態では、前記内腔接触部は湾曲した表面を備え、前記針接触部は平坦な表面を備える。複数の実施形態では、前記針接触部は、チャネル、溝、及びジグザグの内の1つ以上を備える。いくつかの実施形態では、前記針接触部は、前記長尺部材の長手方向の軸線に沿って延在するチャネルを備える。様々な実施形態では、前記長尺部材は、第2の内腔を備え、前記内腔の前記遠位開口部は、前記第2の内腔の遠位開口部に直交する。多くの実施形態では、前記デバイスは前記針を備え、前記針は第1の開口部及び第2の開口部を有する針内腔を含み、前記第1の開口部及び前記第2の開口部は、前記針の遠位半分にある。多くのそのような実施形態では、前記針内腔の前記第1の開口部は、前記針内腔の前記第2の開口部に直交する。いくつかのそのような実施形態は、前記針の一部の周囲に配置されたシースを含み、前記シースは前記針内腔の前記第1の開口部を覆う。様々なそのような実施形態では、前記針は前記第1の開口部に隣接して配置されるスクープを備える。
【0006】
別の態様では、本開示は、長尺部材と、インサートと、針とを備えるシステムに関する。前記長尺部材は、近位部と、遠位部と、内腔とを有し得る。前記内腔は、近位開口部と、遠位開口部とを含んでもよく、前記長尺部材の前記近位部から前記遠位部へ延在し得る。前記インサートは前記内腔内に配置され得る。前記インサートは内腔接触部及び針接触部を含み得る。前記針は前記内腔内に配置されてもよく、インサート接触部を含んでもよい。前記針接触部及び前記インサート接触部は、対応する係合特徴を含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態は、前記針の内腔内に配置されたスタイレットを含む。いくつかのそのような実施形態では、前記スタイレットはポリマーを含む。様々な実施形態では、前記針は、前記針の遠位半分において、第1の開口部及び第2の開口部を有する針内腔を含み得る。様々なそのような実施形態では、前記針内腔の前記第1の開口部は、前記針内腔の前記第2の開口部に直交する。
【0008】
さらに別の態様では、本開示は方法に関する。本方法は、針接触部を有するインサートを形成することと、前記インサートの前記針接触部が前記針のインサート接触部に対応する前記インサート接触部を有する針を形成することと、前記針接触部を前記インサート接触部と係合させることと、前記インサート及び前記針を長尺部材の内腔内に配置することの内の1つ以上を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、本方法は、ポリマーからスタイレットを形成することと、前記針の内腔内に前記スタイレットを配置することの内の1つ以上を含み得る。様々な実施形態では、本方法は、前記インサートを前記内腔内に圧入することを含む。多くの実施形態では、本方法は、前記針を研削し、前記インサート接触部を形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、前記針をプレスして、前記インサート接触部を形成することを含む。複数の実施形態において、本方法は、スタンピングによって前記インサートを形成することを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、圧入を用いて前記インサート及び前記針を前記内腔内に配置することを含む。様々な実施形態では、本方法は、サーマルフィッティングを用いて、前記インサート及び前記針を前記内腔内に配置することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として記載され、添付の図面は概略的であり、縮尺通りに示されることを意図していない。図において、示された同一又はほぼ同一の各構成要素は、一般的には単一の数字によって示される。明確にする目的で、当業者に本開示を理解させるために図が必要ない場合、全ての構成要素が全ての図面においてラベル付けされるわけではなく、各実施形態の全ての構成要素が示されるわけでもない。
【0011】
図1A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスの遠位部の様々な態様を示す。
図1B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスの遠位部の様々な態様を示す。
図1C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスの遠位部の様々な態様を示す。
図1D】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスの遠位部の様々な態様を示す。
図1E】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスの遠位部の様々な態様を示す。
図2A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な長尺部材の様々な態様を示す。
図2B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な長尺部材の様々な態様を示す。
図2C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な長尺部材の様々な態様を示す。
図3A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的なインサート及び針を示す。
図3B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的なインサート及び針を示す。
図3C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的なインサート及び針を示す。
図3D】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的なインサート及び針を示す。
図4】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な長尺部材の様々な態様を示す。
図5A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
図5B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
図6】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の遠位部を示す。
図7】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の遠位部を示す。
図8A】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
図8B】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
図8C】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
図8D】本明細書に開示される1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための例示的な針の様々な態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
様々な実施形態は、一般に、穿刺吸引細胞診の間などに、組織サンプルを取得するための生検デバイス、システム、及び方法を対象とする。いくつかの実施形態は、特に、標的生検部位からの1つ以上の組織サンプルへのアクセス、取得、及び/又は保持を容易にするための特徴を有する生検デバイスを対象とする。一実施形態では、例えば、生検デバイスが、長尺部材の内腔内に配置されたインサートを有する長尺部材を含み得る。インサートは、内腔内に配置された針と係合して、針の回転配向を維持するように構成され得る。別の実施形態では、針が、組織サンプルを取得するための複数の開口部を含み得る。さらに別の実施形態では、螺旋構成要素が、組織サンプルを取得及び保持するために針内腔内に配置され得る。これら及び他の実施形態が記載され、クレームされる。
【0013】
組織サンプル取得におけるいくつかの課題は、生存サンプルを確実に取得すること(例えば、サンプルが小さすぎる、及び/又は生検標的部位からではない場合がある)、針の破損又はねじれを防止すること、並びに針の配向及び/又は入射角を制御することを含む。例えば、標的部位は小さく、かつ到達することが困難であり得る(例えば、肺の遠位領域に位置する)。多くの場合、各サンプルを取得した後、又は取得を試みた後に、針は患者から取り外され、再挿入される必要がある。さらに、針の入射角を調整することは、針が配置される内視鏡の再配置を必要とし得る。いずれも長い回復時間を要するとともに過度に侵襲的な処置につながり得る。さらに複雑なことに、針は壊れやすく、ねじれ等の損傷を受けやすいことがある。多くのそのような針は、大部分が保護シース又はカテーテル内に留まることを要求される。これら及び他の要因により、生検デバイス及び方法の能力が制限され、適用性が低下し、適応性が乏しくなり、機能が制限され得る。このような制限は、生検デバイスの品質及び有用性を大幅に低下させ、不十分なユーザ体験及び患者にとって有害な転帰の一因となり得る。
【0014】
従って、本開示の様々な実施形態は、標的生検部位からの1つ以上の組織サンプルへの正確かつ確実なアクセス、取得、及び/又は保持を容易にする特徴を有する生検デバイスを含む。多くの実施形態では、特徴の1つ以上は、内腔内に配置される配向針を制御し得る。様々な実施形態では、特徴の1つ以上は、針の入射角を調節すること、及び/又は身体内腔から除去せずに複数のサンプルを取得することを可能にし、より効率的及び/又は信頼できる生検処置をもたらし得る。例えば、長尺部材及び/又は長尺部材が配置される気管支鏡を再配置することなく、ある範囲又は領域にわたって組織サンプルを取得することが可能であることは、患者への外傷を直接的に低減し、転帰を改善可能である。いくつかの実施形態では、特徴の1つ以上は、スタイレット又は中実ボア等を介して、付加的な強度及び/又は耐久性を針に提供し得る。いくつかの実施形態では、特徴の1つ以上は、双方向組織取得等を介して、組織サンプルの量及び/又は品質を改善し得る。これら及び他の方法において、本明細書に記載される構成要素/技術は、生検デバイスを改善し得る。
【0015】
本明細書に含まれる開示は、例示的かつ説明的なものにすぎず、限定的なものではないことが理解され得る。本明細書で使用される場合、用語「備える」、「備えている」、又はこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を対象とすることが意図されており、そのため、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、又は器具は、それらの要素のみを含むのではなく、明示的に記載されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品、又は器具に固有の他の要素を含み得る。用語「例示的」は、「理想的」ではなく「例」の意味で使用される。内視鏡及び内視鏡システムが本明細書で参照されるが、内視鏡、内視鏡システム、又は内視鏡検査への参照は、開示される態様の可能な用途を制限するものとして解釈されるべきではない。例えば、開示される態様は、十二指腸内視鏡、気管支鏡、尿管鏡、結腸鏡、カテーテル、診断若しくは治療ツール若しくはデバイス、又は他の種類の医療デバイス若しくはシステムと併せて使用され得る。
【0016】
次に、図面を参照するが、同様の参照番号は、全体を通して同様の要素を参照するために使用される。以下の説明において、説明を目的として、本発明を十分に理解するために数々の具体的な詳細が記載されている。しかし、新たな実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施可能であることは明らかであり得る。他の例では、よく知られた構造及びデバイスは、その説明を容易にするためにブロック図の形態で示される。その意図は、特許請求の範囲内の全ての変更、均等物、及び代替物を対象とすることである。
【0017】
図1Aから図1Eは、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイス100の遠位部110の様々な態様を示す。より具体的には、図1Aは、針104-nが内部に配置されたプローブ103を含む生検デバイス100の断面図を含む。図1Bは、生検デバイス100のプローブ103の断面図を含む。図1Cは、針104-1、長尺部材102、及びプローブ103を含む生検デバイス100の斜視図を示す。図1Dは、針104-2、長尺部材102、及びプローブ103を含む生検デバイス100の斜視図を示す。図1Eは、針104-3、長尺部材102、及びプローブ103を含む生検デバイス100の斜視図を示す。様々な実施形態では、針104-1、104-2、104-3は、組織サンプルの取得のために3つの異なる入射角を提供し得る。針104-1、104-2、104-3、104-n(又は針104)は、長尺部材102の第1の内腔114-1内に選択的に配置され得る。超音波カテーテル106等の撮像デバイスは、長尺部材102の第2の内腔114-2内に配置され得る。いくつかの実施形態では、生検デバイス100の遠位部110は、気管支鏡の作用チャネルを通って挿入され、組織取得のために標的部位にアクセスし得る。図1Aから図1Eは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図1Aから図1Eの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0018】
本明細書に開示される1つ以上の生検デバイスは、展開構成にあるときに、組織サンプルを取得するための1つ以上の入射角を提供する所定の形状を有する1つ以上の針を含み得る。より一般的には、生検デバイス100は、近位部108及び遠位部110を有する長尺部材102を含み得る。多くの実施形態では、長尺部材102は、二重内腔カテーテルを含み得る。多くのそのような実施形態では、FNAのための針が、第1の内腔及び撮像変換器内に配置され得る。長尺部材102の遠位部110は、プローブ103を含み得る。プローブ103は、遠位開口部116-1、116-2を含み得る。図1Aに示される実施形態は、遠位開口部116-1に近接して延在する針106-n及び遠位開口部116-2に近接して延在する超音波カテーテル106を含む。
【0019】
図1Cから図1Eはそれぞれ、展開構成(すなわち、遠位開口部116-2から外に延在する)において針104-1、104-2、104-3をそれぞれ含む。針104の各々は、異なる展開構成を有し、異なる入射角をもたらす。例えば、針104-1は中立の入射角を有してもよく、針104-2は正の入射角を有してもよく、針104-3は負の入射角を有してもよい。これは、負から正まで変化する円弧を有する針を介して達成され得る。複数の入射角は、結節の異なる部分が生検されることを可能にする。より一般的には、複数の入射角は、組織サンプルが領域又はストリップの全体から取得されることを可能にする。さらに、長尺部材及び/又は長尺部材が配置される気管支鏡を再配置することなく、ある範囲又は領域にわたって組織サンプルを取得することが可能であることは、患者への外傷を直接的に低減し、転帰を改善可能である。
【0020】
針104-1、104-2、104-3の端部が内腔114-2内にあるとき、針は、図1Aの針104-nに示されるように、共通格納構成(すなわち、長尺部材102の長手方向の軸線112と整列する)にあり得る。様々な実施形態では、形状記憶材料は、格納構成と展開構成との間の移行を促進し得る。図2Aから図4に関して以下でより詳細に議論されるように、針の配向は、内腔内に配置されたインサートを介して制御され得る。配向制御は、開口部116-1に対して所定の方向に針を曲げることを容易にし得る。
【0021】
図示された実施形態では、プローブ103は斜面118を含む。斜面118は、針104の入射角を調整し得る。例えば、斜面118は、偏心結節の場合等に、針と標的部位との接触部位の半径方向のオフセットを容易にし得る。いくつかの実施形態では、針104は、1つ以上の複合屈曲又は屈曲部分を含み得る。例えば、第1の方向に第1の屈曲部があり、第2の方向に第2の屈曲部がある。いくつかの実施形態では、斜面118及び針104の1つ以上は、他の特性(例えば、1つ以上の寸法における接触部位オフセット)の中で、入射角のカスタマイズを容易にする。
【0022】
いくつかの実施形態では、プローブ103は、長尺部材102の遠位端に連結されたエンドキャップを備え得る。他の実施形態では、プローブ103は、長尺部材102の一部分を備え得る。例えば、プローブは、長尺部材102の遠位部分110を備え得る。さらに、プローブは、長尺部材と一体的に形成されてもよく、又は長尺部材とは別に形成されてもよい。より一般的には、プローブは、身体内腔に挿入される生検デバイスの遠位端を参照し得る。
【0023】
本明細書に開示される1つ以上の構成要素は、エラストマー及び/又はポリマー(例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、シリコーン、熱可塑性物質、又はプラスチック等)から構成され得る。本明細書に開示される様々な構成要素は、金属(例えば、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、又は合金等)から構成され得る。本明細書に開示されるいくつかの構成要素は、1つ以上の形状記憶材料(例えば、ニッケルチタン合金(ニチノール))を含み得る。例えば、針の屈曲又は屈曲部分は、ニチノールを含み得る。多くの実施形態では、様々な形状記憶材料の低減された曲げ強度が、例えば、斜面118による変形を防止するために利用され得る。
【0024】
図1Aを具体的に参照すると、針104-nは、スタイレット124を含み得る。スタイレットは、変形等の損傷に抵抗するために追加の部分完全性を提供し得る。多くの実施形態では、スタイレット124は、エンジニアリングプラスチック等の複合材料及び/又はポリマー材料を含み得る。様々な実施形態では、スタイレット124は、抽出部材として機能し、組織サンプルを針内腔から排出し得る。いくつかの実施形態では、針は、ハイポチューブを備えてもよく、又はそれを参照してもよい。1つ以上の実施形態では、針に対する厳密な公差を有する針シースは、肺結節等の標的部位を穿刺するために針のための十分なカラム強度を確実にし得る。
【0025】
図1Bを参照すると、プローブ103は、撮像窓120及びマーカー122を含む。多くの実施形態では、撮像窓120は、(例えば、超音波カテーテル106からの)撮像エネルギー波長を実質的に透過するプローブ103の1つ以上の部分を参照してもよく、一方、マーカー122は、撮像エネルギー波長を比較的透過させないプローブの1つ以上の部分を参照してもよい。マーカー244は、撮像エネルギー波長(例えば、超音波)を吸収する任意の媒体を備え得る。例えば、金属又は金属合金(例えば、ステンレス鋼又はニチノール)が使用され得る。いくつかの実施形態では、撮像窓の壁に埋め込まれたエアポケット等、非金属が使用され得る。
【0026】
様々な実施形態において、マーカー122は、追加で又は代わりに、X線撮像及び/又は蛍光透視撮像に写るように、放射線不透過性であり得る。いくつかの実施形態では、マーカー122は、展開構成で針がどこに位置付けられるかを、生成された画像において示すように位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、プローブ103は、生成された画像に基づいて位置付けられてもよく、長尺部材102は、軸回転させられて、プローブ103を回転させ、遠位開口部116-2を再配置させてもよい。例えば、長尺部材102の近位端に連結されたハンドルアセンブリを回転させて、生成された画像におけるマーカー122の表示に基づいて遠位開口部116-2を標的結節と整列し得る。いくつかのそのような例では、整列すると、1つ以上の針が、標的結節に接触及び/又は貫通するように使用され得る。様々な実施形態では、マーカーは、第2の内腔114-2の壁等の内腔の壁に埋め込まれ得る。理解されるように、デバイス回転(例えば、マーカー及び針の半径方向の配向)は、例えば、針の制御又は配向及び位置がより重要であってもよく、不規則な縁を有し、非対称形状であり、かつ身体内腔の全周の周りに延在しない等の標的組織を生検するとき、偏心結節のより効率的な生検を可能にする。
【0027】
一例として、マーカー122は、遠位開口部116-1から既知の角度で撮像窓の周囲に配向され得る。そのような場合、例えば、コア生検のために肺結節を標的とするとき、マーカー122は、意図された生検部位から既知の角度(例えば、オフセット角度)において放射状の超音波画像上で配向されてもよく、それにより、遠位開口部116-1を出る針が生検部位と正確に整列する(針の配向制御は、これをさらに補助し得る)。さらなるそのような例では、マーカー122は、放射状の超音波画像上で、意図された生検部位から180度反対側に配向され得る。多くの実施形態では、意図される生検部位からの既知の角度は、公差が提供され得るように構成され得る。例えば、マーカー122は、放射状の超音波画像上で、意図された生検部位から180±35度、配向され得る。オフセット角を利用することにより、針が標的部位に接触/穿刺する場所の指示を依然として提供しながらマーカー122が標的部位の直接画像撮像を遮るのを防ぐことができる。
【0028】
図2Aから図2Cは、本開示の1つ以上の実施形態に従った長尺部材202の様々な態様を示す。より具体的には、図2Aは、内腔214-1、214-2を有する長尺部材202の横断面図を示す。図2Bは、インサート228-1、228-2(又はインサート228)及び内腔214-2内に配置された針内腔226-1を有する針204-1を示す。図2Cは、内腔214内に配置された針内腔226-2を有する針204-2を備えたインサート228を示す。様々な実施形態では、インサート228は、針204の特徴と関連し、針の配向は、それが長尺部材202内で近位及び遠位に移動されるときに維持され得る。いくつかの実施形態では、インサート228は、針204の特徴と関連し、近位方向及び遠位方向の1つ以上における針の移動の範囲を制限し得る。例えば、針が内腔214-2から外へ近位に延在することができる距離は、制限され得る。いくつかの実施形態では、図2Aから図2Cは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図2Aから図2Cの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、針204-1及び/又は針204-2は、針104の1つ以上と同一又は類似し得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0029】
様々な実施形態では、針は、針の配向を維持するために、1つ以上のインサートと接触する1つ以上の表面を含み得る。図2Bを参照すると、針204-1は、インサート228-1と接触する第1の表面及びインサート228-2と接触する第2の表面を含む。同様に、図2Cを参照すると、針204-2は、インサート228-1と接触する第1の及び第2の表面並びにインサート228-2と接触する第2の表面を含む。図3Aから図3Dに関して以下でより詳細に記載するように、接触面は、内腔内の針の配向を制御するために様々な形状要素をとり得る。インサートと接触する針の表面は、研削、プレス、冷間加工、スタンピング、機械加工、多次元印刷、成形、及び鋳造等の様々な方法で準備され得る。針の接触面が形成される方法は、針内腔に影響を及ぼし得る。例えば、針204-2の針内腔226-2は、接触面を形成するための機械的プレスの使用に起因して、楕円形であり得る。しかし、針204-1の針内腔226-1は、接触面を形成するための研削の使用に起因して、円形のままであり得る。図示される実施形態に示すように、内腔214-1、214-2は、異なる直径を有し得る。様々な実施形態では、内腔の1つ以上の直径は、ねじれを防止するか、又はカラム強度を維持するように選択され得る。
【0030】
図3Aから図3Dは、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイス用の例示的なインサート328A-1、328A-2、328B、328C、328D及び針304B、304Cを示す。より具体的には、図3Aは、インサート328A-1、328A-2の横断面図を示す。インサート328A-1は、内腔接触部332A-1及び針接触部334A-1を含んでもよく、インサート328A-2は、内腔接触部332A-2及び針接触部334A-2を含んでもよい。図3Bは、針304Bと共にインサート328Bの横断面図を示す。インサート328Bは、内腔接触部332B及び針接触部334Bを含んでもよく、針304Bは、インサート接触部330B及び針内腔326Bを含んでもよい。図3Cは、針304Cと共にインサート328Cの横断面図を示す。インサート328Cは、内腔接触部332C及び針接触部334Cを含んでもよく、針304Bは、インサート接触部330B及び針内腔326Bを含んでもよい。図3Dは、インサート328Dの横断面図を示す。インサート328Dは、内腔接触部332D及び針接触部334Dを含み得る。いくつかの実施形態では、図3Aから図3Dは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図3Aから図3Dの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、針304Cは、インサート328Cとともに、本開示の範囲から逸脱することなく、生検デバイス100に組み込まれ得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0031】
様々な実施形態では、インサート328は、対応する針の特徴と関連し(例えば、インサート328B及び針304B)、配向(例えば、長尺部材の内腔内で近位及び遠位に移動させられるときの針の回転配向)を維持するように機能し得る。例えば、各インサートの針接触部は、対応する針のインサート接触部と係合し得る。いくつかの実施形態では、針は、インサートによってある範囲の配向に制限され得る。例えば、針は、内腔内で5度回転可能である。加えて、各インサートは、内腔内に配置されたときに内腔の壁に接触するための内腔接触部を含み得る。
【0032】
より一般的には、接触面は、任意の形状、輪郭、又はパターンをとり得る。例えば、接触面は、1つ以上の湾曲した、角度のある、及び/又は直線に沿った表面を含み得る。多くの実施形態では、接触面は、実質的に均一な断面形状を維持し得る。多くのそのような実施形態では、実質的に均一な横断面形状は、対応する接触面が互いに対して近位又は遠位に移動することを可能にする。いくつかの実施形態では、横断面形状の変化は、針の近位又は遠位の移動に対する制限を実施するために利用され得る。いくつかの実施形態では、対応する接触面が関連し得る。
【0033】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための長尺部材402の様々な態様を示す。より具体的には、図4は、内腔414-1、414-2を有する長尺部材402の側断面図を含む。図示される実施形態は、インサート接触部430及び/又は針接触部434の横断面形状の変化等に起因して、インサート428を有する針404の近位及び/又は遠位の移動を制限することを示す。いくつかの実施形態では、図4は、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図4の1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、インサート428及び針404は、インサート228-1及び針204-1と同一又は同様であり得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0034】
図5A及び図5Bは、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイス用の針504の様々な態様を示す。より具体的には、図5Aは、中実ボア535及び中実ボア535の遠位に開口部536-1、536-2を有する針内腔526を有する針504を含む。図示された実施形態では、開口部536-1、536-2は、互いに対して直交し得る。図5Bは、針の一部の周りに配置されたシース538を有する針504を含む。いくつかの実施形態では、図5A及び図5Bは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図5A及び図5Bの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、針504は、本開示の範囲から逸脱することなく、生検デバイス100に組み込まれ得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0035】
針504の中実ボア(又はコア)は、中空ボア針と比較して、増加したカラム強度及び増加した曲げ強度を有する頑丈な針をもたらし得る。これは、針を損傷することなく、針504が、内腔(例えば、超音波カテーテル又は二重内腔カテーテルの)から挿入され、そこから除去されることを可能にする。様々な実施形態では、サンプルが取得されているときに、開口部536-2は、空気が針から出ることを可能にし、組織サンプルをその中に取得及び保持する能力を妨げ又は制限する針内腔526内での圧力上昇を防止する。さらに、開口部536-2は、針内腔526からのサンプルの除去を容易にし得る。例えば、開口部536-2を介してスタイレットを挿入してサンプルを排出し得る。別の例では、開口部536-2を介して針内腔526の近位部分に正圧を生成して、サンプルを排出し得る。
【0036】
図5Bのシース538は、針504の一部を包囲する蒸気シールシースを備え得る。様々な実施形態では、シース538は、針504がサンプル部位から引き抜かれる際に、針内腔526内に真空を提供し得る。生成された真空は、針内腔526内により大きいサンプルを保持することができ、それによって、偏心結節のための改善された反復可能なサンプリングプロセスを提供する。いくつかの実施形態では、シース538は、一方向弁等の弁を含み得る。例えば、シース538は、流体が開口部536-2から出ることを可能にする一方向弁を含み、組織サンプルをその中に取得及び保持する能力を妨げ又は制限する針内腔526内の圧力上昇を回避するようにしても良い。
【0037】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための針604の遠位部分を示す。より具体的には、図6は、開口部636-1、636-2、スクープ640、及びトレイ643を有する針604の側面図を含む。多くの実施形態では、スクープ640は、多方向サンプル取得を可能にする。例えば、針604の遠位端における開口部636-1は、針が標的部位内へ近位に移動するとき、第1の組織サンプルを取得してもよく、スクープ640は、針が標的部位から外へ遠位に移動するとき、開口部636-2を介して、トレイ642内へ第2の組織サンプルを切り取ってもよい。いくつかの実施形態では、多方向サンプル取得は、サンプル取得のための線形及び/又は回転移動を含み得る。いくつかの実施形態では、図6は、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図6の1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、インサート428及び針404は、インサート228-1及び針204-1と同一又は同様であり得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0038】
いくつかの実施形態では、スクープ640は、折りたたみ構成と展開構成との間で移行し得る。いくつかの実施形態では、図6は、展開構成におけるスクープを示し得る。一方、折りたたみ構成では、スクープ640の1つ以上の部分がトレイ642内に移動し得る。例えば、折りたたみ構成では、スクープ640は、針604の円筒形部分の外径内に収まり得る。
【0039】
多くの実施形態では、スクープ640は、拡張構成において偏り得る。多くのそのような実施形態では、スクープ640は、スクープ640の近位表面上の圧力に起因して折りたたみ構成に移行し得る。例えば、スクープ640は、標的組織を遠位方向に貫通するときに折りたたみ構成に移行し得る。そのような例では、スクープ640は、標的組織から近位方向に除去される前に、又はそれに応答して、展開構成に戻り得る。従って、いくつかの実施形態では、スクープ640は形状記憶材料からなり得る。
【0040】
図7は、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための針704の遠位部分を示す。より具体的には、図7は、螺旋要素744が中に配置された針内腔726を有する針704の側断面図を含む。いくつかの実施形態では、螺旋構成要素744は、サンプル組織を切り取り、針内腔726内に引き込み得る。例えば、螺旋構成要素744は、水スクリューと同様に機能し得る。多くの実施形態では、螺旋構成要素は、電源によって回転され得る。1つ以上の実施形態では、電源はまた、超音波カテーテル106を用いた放射状の超音波撮像中等に、撮像変換器を回転させるために利用され得る。いくつかの実施形態では、図7は、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図7の1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、針504の中実ボアは、本開示の範囲から逸脱することなく、針704に組み込まれ得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0041】
図8Aから図8Dは、本開示の1つ以上の実施形態に従った生検デバイスのための針804の様々な態様を示す。より具体的には、図8Aは、針空洞852を有する貫通構成において、共に係合している構成要素850-1、850-2を有する針804の遠位部分を示す。図8Bは、針空洞852の基部854を示し、構成要素850-1、850-2は、サンプル除去構成において共に係合する。従って、構成要素850-1、850-2の1つ以上は、(インサート及び針と同様に)互いに対して直線的に移動し得る。図8Cは、空洞基部584に近接する針空洞852の横断面図を示す。いくつかの実施形態では、針804は、空洞基部854の近位の中実ボアまで移動し得る。図8Dは、インターロック機構851-1を含む構成要素850-1及びインターロック機構851-2を含む構成要素850-2を有する針804の横断面図を示す。多くの実施形態では、インターロック機構851-2は、中実ボアを備え得る。インターロック機構851-1、851-2は、一方の構成要素の近位端が他方の構成要素の遠位端を越えて移動させることなく、構成要素の分離を防止しながら、構成要素850がお互いに対して直線的に移動することを可能にする。いくつかの実施形態では、図8Aから図8Dは、本開示の1つ以上の他の構成要素と同一又は類似する1つ以上の構成要素を含み得る。さらに、図8Aから図8Dの1つ以上の構成要素、又はその態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施形態に組み込まれ得る。例えば、針404の針接触部434と係合する針404のインサート接触部430の態様は、構成要素850-1,850-2の互いに対する近位及び/又は遠位の移動を制限するように針804に組み込まれ得る。別の例では、インターロック機構851-1、851-2の横断面形状は、本開示の範囲から逸脱することなく、対応するインサート針対に組み込まれ得る。実施形態は、この事情に制限されない。
【0042】
本開示の医療デバイスは、気管支鏡に制限されず、例えば、カテーテル、尿管鏡、十二指腸内視鏡、結腸鏡、関節鏡、膀胱鏡、及び子宮鏡等を含んだ身体通路にアクセスするための様々な医療デバイスを含み得る。さらに、いくつかの実施形態では、内視鏡検査、内視鏡的な、内視鏡等への言及は、一般に、身体内腔に挿入される任意の医療デバイスを参照し得る。1つ以上の実施形態では、身体通路は、生検処置のためにアクセスされ得る。例えば、肺結節生検処置のために気管支鏡が患者に挿入され得る(肺結節の位置は、仮想マッピング及び/又は放射線医学等に基づいて事前に決定され得る)。気管支鏡が位置付けられると、医療用生検デバイスは、作用チャネルを通って挿入されてもよく、気管支鏡の遠位端(例えば、15センチメートル)を越えて外に出てもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、次に、肺結節のリアルタイム撮像を提供するために、撮像変換器が気道内で作動され得る。肺結節のリアルタイム撮像及びマーカー表示に基づいて、医療用撮像デバイスは、肺結節を生検するように位置付けられ得る。位置付けられると、生検針は、中空生検針内の1つ以上のコアサンプルを取得するために1回以上作動され得る。さらに、針を介した吸着及び吸引は、中空生検針からサンプル(複数)を除去するために使用され得る。さらに、このプロセスの1つ以上の工程は、結節の同じ又は他の場所において、及び/又は肺の同じ肺気道又は他の気道の他の場所において、必要に応じて繰り返され得る。
【0044】
本明細書で開示及び主張されている全てのデバイス及び/又は方法は、本開示を踏まえて過度の実験を行うことなく作製及び実行され得る。本開示のデバイス及び方法が、望ましい実施形態の観点から記載されているが、本開示の概念、趣旨及び範囲から逸脱することなく、デバイス及び/又は方法、及び本明細書に記載の方法の工程又は工程の順序に変更が適用され得ることは、当業者にとって明らかであろう。全てのそのような類似の置換及び変更が、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨、範囲及び概念内に考えられることは当業者にとって明らかである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D