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特許7587036共有スペクトル上で設定アップリンクグラントを用いて産業用モノのインターネット(IIOT)をサポートする方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】共有スペクトル上で設定アップリンクグラントを用いて産業用モノのインターネット(IIOT)をサポートする方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0808 20240101AFI20241112BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20241112BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20241112BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20241112BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20241112BHJP
【FI】
H04W74/0808
H04W4/70
H04W16/14
H04W28/04 110
H04W72/23
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023524717
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-10
(86)【国際出願番号】 US2021052627
(87)【国際公開番号】W WO2022086683
(87)【国際公開日】2022-04-28
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】63/104,081
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/104,198
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イェ,シアンルン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジビン
(72)【発明者】
【氏名】ヌッゲハリ,パバン
【審査官】久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/033395(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/198499(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0260486(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンライセンススペクトルにおいて通信するための、UE内での方法であって、
前記Eが、アンライセンススペクトルにおいてデータを送信するための第1の設定アップリンクグラント構成と、前記アンライセンススペクトルにおいてデータを送信するための第2の設定アップリンクグラント構成とを基地局から受信するステップと、
前記UEが、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)送信スキームを使用して前記第1の設定アップリンクグラント構成についてデータパケットを生成するステップと、
前記UEが、前記第1の設定アップリンクグラント構成について第1のリッスン・ビフォア・トーク(LBT:Listen-Before-Talk)手順を実行するステップと、
前記第1のLBT手順が失敗したとの判断に応答して、
前記UEが、前記第2の設定アップリンクグラント構成を使用して前記データパケットを送信する機会を特定するステップと、
前記UEが、前記第2の設定アップリンクグラント構成について、第2のLBT手順を実行するステップと、
前記第2のLBT手順が成功したとの判断に応答して、前記UEが、HARQ再送信における前記機会を介して、前記第1のHARQ送信スキームとは異なる第2のHARQ送信スキームを使用して前記データパケットを前記基地局に送信するステップとを備える、方法。
【請求項2】
前記UEが、前記第2の設定アップリンクグラント構成よりも前記第1の設定アップリンクグラント構成を優先させるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEが、前記LBT手順が失敗したとの判断に応答して、前記第1の設定アップリンクグラント構成を優先解除するステップをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記UEが、再送信カウンタを構成するステップと、
前記UEが、再送信回数が前記再送信カウンタ以下であるとの判断に応答して、前記データパケットを前記基地局に再送信するステップとをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記UEが、前記UEが設定グラント再送信タイマを使用するように構成されていると判断するステップと、
前記UEが、前記設定グラント再送信タイマを開始するステップと、
前記UEが、前記設定グラント再送信タイマが期限切れになると前記再送信カウンタを再設定するステップとをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記UEが、前記UEがアンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するように構成されている判断するステップをさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記UEがアンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するように構成されているかどうかを判断するステップは、
前記UEが、前記UEが設定グラント再送信タイマを使用するように構成されていると判断するステップ、または
前記UEが、前記アンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するための指示をメッセージまたは制御要素で前記基地局から受信するステップ、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の設定アップリンクグラント構成のサイズが、前記データパケットのメディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)レイヤに関連付けられたプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)のサイズに一致すること、
前記MAC PDUを含む論理チャネルが、前記第2の設定アップリンクグラント構成を使用することを許可されること、または
前記MAC PDUを含む論理チャネルが、前記第2の設定アップリンクグラント構成の設定グラントタイプを使用することを許可されること、のうちの少なくとも1つである、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記UEが、前記MAC PDUを前記基地局に送信するためのプロセスを前記第1のHARQ送信スキームから前記第2のHARQ送信スキームに調整するステップをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された処理ハードウェアを備える、ユーザデバイス。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年10月22日に出願された、「共有スペクトル上で設定アップリンクグラントを用いて産業用モノのインターネット(IIOT)をサポートする方法(Method of Supporting Industrial Internet of Things (IIOT) with Configured Uplink Grants on a Shared Spectrum)」と題される米国仮特許出願番号第63/104,081号、および、2020年10月22日に出願された、「共有スペクトル上で産業用モノのインターネット(IIOT)をサポートする方法(Method of Supporting Industrial Internet of Things (IIOT) on a Shared Spectrum)」と題される米国仮特許出願番号第63/104,198号の出願日に対する優先権および利益を主張し、これらの出願の各々の開示全体は、引用によって本明細書に明示的に援用される。
【0002】
開示の分野
本開示は、無線通信に関し、より特定的にはアンライセンススペクトルまたは共有スペクトルにおいて産業用モノのインターネット(IIOT)データの送信をサポートすることに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
この背景技術の説明は、本開示の文脈を概して提示することを目的としている。本発明者らの研究は、この背景技術の項で説明される限り、出願時に他の態様では先行技術として資格がないかもしれない説明の態様とならんで、本開示に対する先行技術として明示的にも暗黙的にも認められるものではない。
【0004】
無線通信ネットワークの中には、互換性のあるデバイスが他の無線アクセス技術とアンライセンスキャリアを共有することを許可するものもある。そのような場合、共有される媒体の公正な使用を促進するために、アンライセンスキャリア内で動作するデバイスは、通常、メッセージを送信する前にチャネルアクセス手順を実行する必要がある。特に、デバイスは、アンライセンスキャリアを使用して情報を送信する前に当該キャリア上の他の通信を聞き取る(すなわち、エネルギを検出する)必要があり得て、それによって、当該アンライセンスキャリア上で動作する他のネットワーク/デバイスの通信との干渉を軽減または排除する。
【0005】
IIOTデータを有するUEが、データを送信するためのアップリンクグラントを2つ以上有している場合、メディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)レイヤは、利用可能なグラントのうちの1つだけを優先させて、他のグラントを優先させない。次に、MACレイヤは、優先させたグラントを使用して、IIOT送信のためにMACプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)を生成する。しかし、産業用モノのインターネット(IIOT)データがアンライセンススペクトル(NR-U)にデプロイされる状況では、IIOTデータを送信する際にリッスン・ビフォア・トーク(LBT:Listen-Before-Talk)の失敗が発生すると、MACレイヤはMAC PDUを自律的に(再)送信しないだろう。
【0006】
より具体的には、第五世代(5G)無線アクセス(「NR」)ネットワークのための第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標):3rd Generation Partnership Project)仕様、具体的にはNR-Uのための3GPPリリース16(Rel-16)は、設定グラント(configured grant)を使用して自律的再送信をサポートする。しかし、IIOTデータのための3GPPリリース17(Rel-17)は、自律的再送信をサポートしない。
【0007】
さらに、優先させたグラントが設定グラントである場合、UEがMAC PDUを再送信する必要があることを基地局は知らない。それゆえに、基地局がUEのために再送信をスケジューリングすることはなく、そのためにデータ損失が生じる。したがって、NR-U内で動作するIIOTデータでは、LBTの失敗が発生した際のより低いオーバーヘッドおよび遅延などの自律的再送信の利益を適宜増大させるとともに、自律的再送信の欠点の一部を軽減するチャンスがある。
【発明の概要】
【0008】
概要
LBTの失敗が発生した際にアンライセンススペクトルにおいてIIOTデータを自律的に(再)送信することをUEに行わせるために、UEは、優先させた設定アップリンクグラントを優先解除する。次に、UEは、当該IIOTデータを含むMAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する。UEは、設定アップリンクグラントのサイズがMAC PDUのサイズに一致すること、IIOTデータを含む論理チャネル(LCH:Logical CHannel)が設定グラント機会を使用することを許可されること、および/または、IIOTデータを含むLCHで設定グラント機会の設定グラントタイプが許可されることに基づいて、設定グラント機会を選択し得る。これらの条件が満たされる場合、MAC PDUに関連付けられたハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスは、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスに変更され得る。
【0009】
いくつかの実現例では、UEは、UEがHARQ再送信用に構成されているかどうかを判断し得る。UEがHARQ再送信用に構成されている場合、UEは、HARQ再送信を実行してMAC PDUを再送信する。一方、UEがHARQ再送信用に構成されていない場合、UEは、別の設定グラント機会を選択し、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスを使用して、HARQ新送信を実行してMAC PDUを再送信する。
【0010】
いくつかの実現例では、基地局は、UEに再送信カウンタを提供し得る。再送信回数が再送信カウンタ未満である場合、UEは、MAC PDUを再送信し得る。そうでなければ、UEは、MAC PDUの再送信を停止する。
【0011】
これらの技術の1つの例示的な実施形態は、アンライセンススペクトルにおいて通信チャネルを介してIIOTデータを送信するための、UE内での方法である。上記方法は、処理ハードウェアを使用してUE内で実行することができ、アンライセンススペクトルにおいてデータを送信するための1つまたは複数の設定アップリンクグラントを基地局から受信するステップと、上記1つまたは複数の設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させるステップと、上記優先させた設定アップリンクグラントについてデータパケットを生成するステップと、上記基地局に対してリッスン・ビフォア・トーク(LBT)手順を実行するステップとを含む。上記LBT手順が失敗したとの判断に応答して、上記方法は、上記データパケットを送信する別の設定グラント機会を特定するステップと、上記別の設定グラント機会を介して上記データパケットの第1の送信を上記基地局に送信するステップとを含む。
【0012】
これらの技術の別の例示的な実施形態は、上記の方法を実行するように構成された、処理ハードウェアを有するユーザデバイスである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の自律的(再)送信技術を実現する例示的な無線通信ネットワークのブロック図である。
図2】設定アップリンクグラントを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための例示的な手順のメッセージング図である。
図3】設定アップリンクグラントおよび再送信カウンタを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための例示的な手順のメッセージング図である。
図4図1のUEにおいて実行することができる、通信チャネルを介してIIOTデータを送信する際の、設定アップリンクグラントを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための例示的な方法のフロー図である。
図5図1のUEにおいて実行することができる、通信チャネルを介してIIOTデータを送信する際の、設定アップリンクグラントを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための別の例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面の詳細な説明
本開示の技術を使用して、UEなどの通信デバイスは、送信(たとえば、UEの構成を必要とするアップリンク送信)の開始の遅延を少なくするように、共有キャリア上でIIOTデータの送信をサポートするための手順を実行する。「キャリア」という語は、本明細書で用いられる場合、所与の無線アクセスネットワーク内の少なくとも1つのチャネルに対応する任意のタイプの周波数スペクトルまたは帯域であり得る。さらに、「共有」キャリアという語は、本明細書で用いられる場合、異なる無線アクセスネットワークおよび/もしくは技術によって共有されるアンライセンスキャリア、または、何らかの他の方法でおよび/もしくは何らかの他の理由で共有されるキャリア(たとえば、単一の無線アクセスネットワークの複数のデバイス間でのみ共有されるキャリア)であり得る。
【0015】
これらの技術について、主に5G NR技術を参照して、より具体的にはアンライセンスキャリアを介した5G NRネットワークの動作(すなわち、NR-U動作)を参照して以下で説明する。しかし、本開示の技術は、他の無線アクセス技術および/または他のタイプの共有キャリア(たとえば、単一の無線アクセスネットワークのデバイスによって共有されるライセンス帯域)にも適用することができる。ライセンス帯域の場合、以下で説明するタイプのチャネルアクセス手順は、実行されても実行されなくてもよい。
【0016】
最初に図1を参照して、無線通信ネットワーク100は、UE102を含み、UE102は、以下でさらに説明するように、無線通信を行うことができる任意の好適なデバイスであり得る。無線通信ネットワーク100は、NR-Uセル106に関連付けられるとともに、5Gコアネットワーク(5GC)110に(直接的または間接的に)接続される基地局104も含む。基地局104は、たとえば5G Node B(gNB)、分散ユニットgNB(gNB-DU)、または統合されたアクセスバックホール(IAB:Integrated Access Backhaul)ノードとして動作し得る。図1は、基地局104を、セル106のみに仕えるものとして示しているが、基地局104は、図1に示されていない1つまたは複数の追加のセルもカバーし得る、ということが理解される。一般的に、無線通信ネットワーク100は、任意の数の基地局を含むことができ、これらの基地局の各々は、1つ、2つ、3つ、またはその他の好適な数のセルをカバーしてもよい。
【0017】
UE102を含む、セル106内で動作する5G NR UEは、アンライセンスキャリアと、基地局104および5GC110を動作させるサービスプロバイダ専用に割り当てられた無線スペクトルの部分とを利用することができる。5G NRエアーインターフェイスを使用してデータをやりとりする際、UE102および基地局104は、他の無線アクセスネットワークの他のデバイスとアンライセンスキャリアを共有する場合がある。たとえば、他のUE(図1には図示せず)は、基地局104および5GC110を動作させるサービスプロバイダの加入者であり得て、アンライセンスキャリアを介して基地局104と通信することが可能であり得る。追加的にまたは代替的に、アンライセンスキャリアを利用する他のUEは、異なる無線アクセス技術を使用して、基地局104以外の基地局またはネットワークノードと通信し得る。図1は、UE102および基地局104がアクセスポイント(AP:Access Point)112と共存する1つのそのようなシナリオの一例を示している。AP112は、IEEE802.11規格のうちの1つに従って無線ローカルエリアネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)内で動作する際にアンライセンスキャリアの少なくとも一部を含むか、またはその中に含まれるスペクトルを利用することができる。AP112は、たとえば他のUEなどの、図1に示されていない1つまたは複数の他のデバイスと通信するように構成され得る。他の実現例および/またはシナリオでは、UE102および基地局104も、またはその代わりに、他の無線アクセス技術に従って動作するデバイスと共存する。さらに別の実現例および/またはシナリオでは、基地局104は、5GC110に接続しておらず、(たとえば、AP112と同様の)APとして動作することができる。したがって、たとえば、無線通信ネットワーク100は、5GC110を省略してもよく、または特定のシナリオでは5GC110のみを使用してもよい。
【0018】
UE102は、処理ハードウェア120を備えており、処理ハードウェア120は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、1つまたは複数の汎用プロセッサが実行することができる命令を格納する非一時的なコンピュータ読取可能メモリとを含み得る。追加的にまたは代替的に、処理ハードウェア120は、たとえば無線通信チップセットなどの特別目的処理ユニットを含んでもよい。処理ハードウェア120は、自律的送信モジュール122を含む。自律的送信モジュール122は、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアの任意の好適な組み合わせを使用して実現することができる。
【0019】
動作時、自律的送信モジュール122は、設定アップリンクグラントを基地局104から取得して、当該設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させて、優先させた設定アップリンクグラントを介してデータパケットを送信する。次に、自律的送信モジュール122は、LBT手順などのチャネルアクセス手順を実行して、NR-Uセル106内の共有キャリアにアクセスする。チャネルアクセス手順が失敗すると、自律的送信モジュール122は、設定アップリンクグラントを優先解除して、データパケットを送信するための別の設定グラント機会を特定する。次に、自律的送信モジュール122は、HARQ新送信を介して別の設定グラント機会を使用してデータパケットを送信する。
【0020】
基地局104は、処理ハードウェア130を備えており、処理ハードウェア130は、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、CPU)と、1つまたは複数の汎用プロセッサが実行することができる命令を格納する非一時的なコンピュータ読取可能メモリとを含み得る。追加的にまたは代替的に、処理ハードウェア130は、たとえば無線通信チップセットなどの特別目的処理ユニットを含んでもよい。図1の例示的な実現例における処理ハードウェア130は、再送信構成モジュール132を含む。
【0021】
再送信構成モジュール132は、NR-U再送信を実行するようにUE102を構成するための指示を、RRCメッセージ、MAC CEまたはダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)で送信する。再送信構成モジュール132は、送信回数が再送信カウンタ以下である場合にUEがデータパケットを再送信することができるように、再送信カウンタでUE102を構成するための指示も送信し得る。
【0022】
わかりやすくするために、図1は、UE102および基地局104のさまざまな構成要素を示していない。上記の構成要素に加えて、たとえば、UE102および基地局104は、無線信号を送受信するように構成されたさまざまなハードウェア、ファームウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を含むそれぞれの送受信機を含む。処理ハードウェア120および処理ハードウェア130は、さまざまな接続確立手順を実行するため、さまざまなRRCもしくはモビリティ管理(MM:Mobility Management)を実行するため、または他のネットワーク要素と通信するなどのために、必要に応じてコマンドを送信してそれぞれの送受信機と情報をやりとりすることができる。
【0023】
上記のように、いくつかの無線通信ネットワークは、互換性のあるデバイスが他の無線アクセス技術とアンライセンスキャリアを共有することを可能にする。そのような場合、共有される媒体の公正な使用を促進するために、アンライセンスキャリア内で動作するデバイスは、通常、メッセージを送信する前にチャネルアクセス手順を実行する必要がある。たとえば、NR-Uでは、ユーザデバイス(たとえば、UE)は、アンライセンスキャリアを使用してPUCCH情報を基地局(たとえば、gNB)に送信する前に、チャネル占有時間(COT:Channel Occupancy Time)を確立するための成功的なLBT手順を実行しなければならない。
【0024】
また、上記のように、LBTの失敗が発生すると、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントを用いてIIOTデータを含むMAC PDUを自律的に(再)送信することができない。さらに、優先させた設定アップリンクグラントについて、UE102がMAC PDUを再送信する必要があることを基地局104は知らないため、UE102のために再送信をスケジューリングすることができない。したがって、LBTの失敗が発生すると、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントを優先解除する。次に、UE102は、IIOTデータを含むMAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する。次に、UE102は、選択された設定グラント機会を使用してMAC PDUを再送信し得る。
【0025】
図2は、複数のアップリンクグラントでUE102を構成することを基地局104が決定する(202)例示的な手順200を示す図である。次に、基地局104は、設定アップリンクグラントをUEに送信する(204)。IIOTデータを基地局104に送信するために、UE102は、設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させる(206)。次に、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントについて基地局104に対してLBT手順を実行する(208)。LBT手順が成功すると(218)、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQ送信においてMAC PDUを送信する(220)。
【0026】
一方、LBT手順が失敗すると(210)、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントを優先解除する(212)。次に、UE102は、MAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する(214)。UE102は、別の設定グラント機会が特定の条件を満たすかどうかを判断することによって別の設定グラント機会を選択してもよい。これらの条件は、設定アップリンクグラントのサイズがMAC PDUのサイズに一致すること、MAC PDUを含むLCHが設定グラント機会を使用することを許可されること、および/または、MAC PDUを含むLCHで設定グラント機会の設定グラントタイプが許可されることを含み得る。
【0027】
これらの条件が満たされる場合、UE102は、設定グラント機会を選択して、選択された設定グラント機会を使用してMAC PDUのHARQ送信を実行し得る(216)。いくつかのシナリオでは、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスは、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQプロセスとは異なっていてもよい。したがって、UE102は、MAC PDUを送信するためのHARQプロセスを、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスに変更し得る。
【0028】
UE102は、UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されているかどうかを判断し得る。たとえば、UE102は、UE102が設定グラント再送信タイマで構成されているかどうかを判断し得る。UE102が設定グラント再送信タイマで構成されている場合、UE102はアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されている。他の実現例では、アンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用にUE102を構成する指示を基地局104がRRCメッセージ、MAC CEまたはDCIを介して送信してもよい。
【0029】
UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されている場合、UE102は、HARQ再送信を実行して、設定アップリンクグラントを使用してMAC PDUを再送信するため、設定アップリンクグラントを優先解除したり別の設定グラント機会を選択したりしなくてもよい。一方、UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されていない場合、UE102は、設定アップリンクグラントを優先解除して、上記のやり方で別の設定グラント機会を選択する。次に、UE102は、HARQ新送信を実行して、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスを使用してMAC PDUを再送信する。
【0030】
図3は、UE102が再送信カウンタで構成される例示的な手順300を示す図である。いくつかの実現例では、UE102が予め格納された再送信カウンタリミットを取得し得る(305-1)か、または、基地局104が再送信カウンタリミットをUE102に提供し得る(305-2)。IIOTデータを基地局104に送信するために、UE102は、設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させて(306)、再送信カウンタを開始する(307)。次に、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントについて基地局104に対してLBT手順を実行する(308)。LBT手順が成功すると(318)、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQ送信においてMAC PDUを送信する(320)。
【0031】
一方、LBT手順が失敗すると(310)、UE102は、再送信カウンタをインクリメントして、優先させた設定アップリンクグラントを優先解除する(312)。次に、UE102は、MAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する(314)。次に、UE102は、選択された設定グラント機会のためのMAC PDUのHARQ送信を生成する(316)。さらに、UE102は、再送信カウンタが再送信カウンタリミットを超えるかどうかを判断する。再送信カウンタが再送信カウンタリミットを超える場合、UE102は再送信を停止する。そうでなければ、UE102は、基地局104に対してLBT手順を再び実行して(308)、生成されたHARQ送信を介してMAC PDUを再送信する。
【0032】
いくつかの実現例では、UE102は、設定グラントタイマを開始し得て、設定グラントタイマの実行中、再送信回数が再送信カウンタリミット以下である場合、UE102は、HARQ再送信またはHARQ新送信においてMAC PDUを再送信し得る。そうでなければ、UE102は、MAC PDUの再送信を停止し得る。設定グラントタイマが期限切れになるかまたは確認が受信されると、再送信カウンタはリセットされ得る。いくつかの実現例では、設定グラントタイマは、特定のHARQプロセス用に構成されてもよく、同一のHARQプロセスIDが期間中に新たな送信に関連付けられることを防止する。一方、再送信カウンタは、同一のHARQプロセスIDが新たな送信に関連付けられることを防止しないため、MAC PDUを送信するためのHARQプロセスは、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスに変更され得る。
【0033】
図4は、通信チャネルを介してIIOTデータを送信する際の、設定アップリンクグラントを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための例示的な方法400を示す図である。方法400は、UE102などのユーザデバイスにおいて実行される。ブロック402において、UE102は、設定アップリンクグラントを基地局104から受信する(たとえば、図2におけるイベント204)か、または、UE102は、以前に基地局104から受信されてUE102に格納された設定グラントを取得する。
【0034】
ブロック404において、UE102は、設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させる(たとえば、図2におけるイベント206)。ブロック406において、UE102は、IIOTデータを含み得るMAC PDUなどのデータパケットを生成し、当該MAC PDUは、優先させた設定アップリンクグラントについて基地局104に送信される。次に、ブロック408において、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントについて基地局104に対してLBT手順などのチャネルアクセス手順を実行する(たとえば、図2におけるイベント208)。LBT手順が成功すると、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQ送信においてMAC PDUを送信する(ブロック412)(たとえば、図2におけるイベント220)。
【0035】
一方、LBT手順が失敗すると、UE102は、設定アップリンクグラントを優先解除する(ブロック414)(たとえば、図2におけるイベント212)。次に、UE102は、MAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する(ブロック416)(たとえば、図2におけるイベント214)。UE102は、別の設定グラント機会が特定の条件を満たすかどうかを判断することによって別の設定グラント機会を選択してもよい。これらの条件は、設定アップリンクグラントのサイズがMAC PDUのサイズに一致すること、MAC PDUを含むLCHが設定グラント機会を使用することを許可されること、および/または、MAC PDUを含むLCHで設定グラント機会の設定グラントタイプが許可されることを含み得る。
【0036】
これらの条件が満たされる場合、UE102は、設定グラント機会を選択して、選択された設定グラント機会を使用してMAC PDUのHARQ新送信を実行する(ブロック418)(たとえば、図2におけるイベント216)。いくつかのシナリオでは、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスは、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQプロセスとは異なっていてもよい。したがって、UE102は、MAC PDUを送信するためのHARQプロセスを、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスに変更し得る。
【0037】
いくつかの実現例では、UE102は、UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されているかどうかを判断し得る。たとえば、UE102は、UE102が設定グラント再送信タイマで構成されているかどうかを判断し得る。UE102が設定グラント再送信タイマで構成されている場合、UE102は、アンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されている。他の実現例では、アンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用にUE102を構成する指示を基地局104がRRCメッセージ、MAC CEまたはDCIを介して送信してもよい。
【0038】
UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されている場合、UE102は、HARQ再送信を実行して、設定アップリンクグラントを使用してMAC PDUを再送信するため、設定アップリンクグラントを優先解除したり別の設定グラント機会を選択したりしなくてもよい。一方、UE102がアンライセンススペクトルにおけるHARQ再送信用に構成されていない場合、UE102は、HARQ新送信を実行して、選択された設定グラント機会のためのHARQプロセスを使用してMAC PDUを再送信する。
【0039】
図5は、通信チャネルを介してIIOTデータを送信する際の、設定アップリンクグラントを使用したアンライセンススペクトルにおける自律的(再)送信のための別の例示的な方法500を示す図である。方法500は、UE102などのユーザデバイスにおいて実行される。方法500は、図4における方法400と同様であるが、方法500では、UE102は再送信カウンタで構成されている。
【0040】
ブロック502において、UE102は、再送信カウンタリミットの表示を取得する(たとえば、図3におけるイベント305-1または305-2)。再送信カウンタリミットはUE102に予め格納されていてもよく、または基地局104が再送信カウンタリミットをUE102に提供してもよい。
【0041】
UE102は、設定アップリンクグラントを基地局104から受信するか、または、UE102は、以前に基地局104から受信されてUE102に格納された設定グラントを取得する。UE102は、設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させ、IIOTデータを含み得るMAC PDUなどのデータパケットを生成し、当該MAC PDUは、優先させた設定アップリンググラントについて基地局104に送信される。
【0042】
次に、ブロック504において、UE102は、再送信カウンタを開始する(たとえば、図3におけるイベント307)。ブロック506において、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントについて基地局104に対してLBT手順などのチャネルアクセス手順を実行する(たとえば、図3におけるイベント308)。LBT手順が成功すると、UE102は、優先させた設定アップリンクグラントのためのHARQ送信においてMAC PDUを送信する(ブロック510)(たとえば、図3におけるイベント320)。
【0043】
一方、LBT手順が失敗すると、UE102は、再送信カウンタをインクリメントし(ブロック512)(たとえば、図3におけるイベント311)、設定アップリンクグラントを優先解除する。次に、UE102は、MAC PDUを送信する別の設定グラント機会を選択する(ブロック514)(たとえば、図3におけるイベント314)。UE102は、選択された設定グラント機会を使用してMAC PDUのHARQ新送信を生成し得る(ブロック516)(たとえば、図3におけるイベント316)。
【0044】
さらに、UE102は、再送信カウンタが再送信カウンタリミットを超えるかどうかを判断する。再送信カウンタが再送信カウンタリミットを超える場合、UE102は再送信を停止する。そうでなければ、UE102は、基地局104に対してLBT手順を再び実行して、生成されたHARQ送信を介してMAC PDUを再送信する(ブロック506)。
【0045】
本開示に記載されている技術の実施形態は、任意の数の以下の局面を単独でまたは組み合わせて含み得る。
【0046】
1.アンライセンススペクトルにおいて通信チャネルを介して産業用モノのインターネット(IIOT)データを送信するための、UE内での方法であって、UE内の処理ハードウェアが、アンライセンススペクトルにおいてデータを送信するための1つまたは複数の設定アップリンクグラントを基地局から受信するステップと、上記処理ハードウェアが、上記1つまたは複数の設定アップリンクグラントのうちの1つを優先させるステップと、上記処理ハードウェアが、上記優先させた設定アップリンクグラントについてデータパケットを生成するステップと、上記処理ハードウェアが、上記基地局に対してリッスン・ビフォア・トーク(LBT)手順を実行するステップと、上記LBT手順が失敗したとの判断に応答して、上記処理ハードウェアが、上記データパケットを送信する別の設定グラント機会を特定するステップと、上記処理ハードウェアが、上記別の設定グラント機会を介して上記データパケットの第1の送信を上記基地局に送信するステップとを備える、方法。
【0047】
2.上記処理ハードウェアが、上記LBT手順が失敗したとの判断に応答して、上記優先させた設定アップリンクグラントを優先解除するステップをさらに備える、局面1に記載の方法。
【0048】
3.上記処理ハードウェアが、再送信カウンタを構成するステップと、上記処理ハードウェアが、再送信回数が上記再送信カウンタ以下であるとの判断に応答して、上記データパケットの上記第1の送信を上記基地局に再送信するステップとをさらに備える、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0049】
4.上記処理ハードウェアが、上記UEが設定グラント再送信タイマを使用するように構成されていると判断するステップと、上記処理ハードウェアが、上記設定グラント再送信タイマを開始するステップと、上記処理ハードウェアが、上記設定グラント再送信タイマが期限切れになると上記再送信カウンタを再設定するステップとをさらに備える、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0050】
5.上記処理ハードウェアが、上記UEがアンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するように構成されているかどうかを判断するステップと、上記UEが上記アンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するように構成されていないとの判断に応答して、上記処理ハードウェアが、上記データパケットを送信する上記別の設定グラント機会を特定するステップと、上記処理ハードウェアが、上記別の設定グラント機会を使用して上記データパケットの第2の送信を上記基地局に送信するステップとをさらに備える、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0051】
6.上記UEがアンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するように構成されているかどうかを判断するステップは、上記処理ハードウェアが、上記UEが設定グラント再送信タイマを使用するように構成されていると判断するステップ、または、上記処理ハードウェアが、上記アンライセンススペクトルにおいて再送信を実行するための指示をメッセージまたは制御要素で上記基地局から受信するステップ、のうちの少なくとも1つを含む、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0052】
7.上記第2の送信は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)再送信である、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0053】
8.上記データパケットを送信する別の設定グラント機会を特定するステップは、上記処理ハードウェアが、上記別の設定グラント機会を特定するステップを含み、上記別の設定グラント機会のサイズが、上記データパケットのメディアアクセス制御(MAC)レイヤに関連付けられたプロトコルデータユニット(PDU)のサイズに一致すること、上記MAC PDUを含む論理チャネルが、上記別の設定グラント機会を使用することを許可されること、または、上記MAC PDUを含む論理チャネルが、上記別の設定グラント機会の設定グラントタイプを使用することを許可されること、のうちの少なくとも1つである、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0054】
9.上記MAC PDUは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信スキームを使用して送信され、上記優先させた設定アップリンクグラントのための第1のHARQ送信スキームは、上記別の設定グラント機会のための第2のHARQ送信スキームとは異なっており、上記方法はさらに、上記処理ハードウェアが、上記MAC PDUを上記基地局に送信するためのプロセスを上記第1のHARQ送信スキームから上記第2のHARQ送信スキームに調整するステップを備える、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0055】
10.上記第1の送信は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)新送信である、先行する局面のいずれか1つに記載の方法。
【0056】
11.請求項1~10のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された処理ハードウェアを備える、ユーザデバイス。
【0057】
以下の追加の考慮事項も上記の記載に適用される。
本開示の技術が実現され得るユーザデバイス(たとえば、UE102)は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルゲーム機、販売時点情報管理(POS:Point-Of-Sale)端末、ヘルスモニタリングデバイス、ドローン、カメラ、メディアストリーミングドングルもしくは別のパーソナルメディアデバイス、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス、ワイヤレスホットスポット、フェムトセル、またはブロードバンドルータなどの、無線通信を行うことができる任意の好適なデバイスであり得る。さらに、ユーザデバイスは、場合によっては、車両のヘッドユニットまたは先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)などの電子システムに組み入れられてもよい。さらに、ユーザデバイスは、モノのインターネット(IoT:Internet-of-Things)デバイスまたはモバイルインターネットデバイス(MID:Mobile-Internet Device)として動作してもよい。ユーザデバイスは、タイプによって、1つまたは複数の汎用プロセッサ、コンピュータ読取可能メモリ、ユーザインターフェイス、1つまたは複数のネットワークインターフェイス、1つまたは複数のセンサなどを含んでもよい。
【0058】
本開示では、特定の実現例は、ロジックまたは複数の構成要素もしくはモジュールを含むものとして説明されている。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、非一時的な機械読取可能媒体上に格納されたコード)またはハードウェアモジュールであってもよい。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行することができる有形のユニットであって、特定の態様で構成または配置され得る。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するように永続的に構成された専用の回路またはロジックを(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)または特定用途向け集積回路(ASIC:Application-Specific Integrated Circuit)などの特別目的プロセッサとして)備え得る。ハードウェアモジュールは、特定の動作を実行するようにソフトウェアによって一時的に構成されたプログラマブルロジックまたは回路(たとえば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含される)も備え得る。専用であるとともに永続的に構成された回路または(たとえば、ソフトウェアによって構成される)一時的に構成された回路にハードウェアモジュールを実装する決定は、コストおよび時間の考慮事項によって推し進められることができる。
【0059】
ソフトウェアで実現される場合、上記の技術は、オペレーティングシステム、複数のアプリケーションによって使用されるライブラリ、特定のソフトウェアアプリケーションなどの一部として提供することができる。ソフトウェアは、1つもしくは複数の汎用プロセッサまたは1つもしくは複数の特別目的プロセッサによって実行することができる。
【0060】
本開示を読むことにより、当業者は、本明細書に開示されている原理を通して、IIOTデータの送信をサポートするためのさらに他の代替的な構造設計および機能設計を理解するであろう。したがって、特定の実現例およびアプリケーションが例示され、説明されてきたが、開示されている実現例は、本明細書に開示されている厳密な構成および構成要素に限定されるものではない、ということが理解されるべきである。添付の特許請求の範囲に規定されている精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に開示されている方法および装置の配置、動作および詳細に対して、当業者に明らかであろうさまざまな修正、変更および変形がなされてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5