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特許7587049ステントデバイスおよびステントデリバリーシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】ステントデバイスおよびステントデリバリーシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/90 20130101AFI20241112BHJP
【FI】
A61F2/90
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023544877
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(86)【国際出願番号】 JP2021032146
(87)【国際公開番号】W WO2023032084
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2024-02-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100207789
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 良平
(72)【発明者】
【氏名】野口 俊
(72)【発明者】
【氏名】青木 裕
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 吉彦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 守
(72)【発明者】
【氏名】若林 徹
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-505687(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第2346559(GB,A)
【文献】国際公開第2021/166156(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/07
A61F 2/82-2/945
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤを編み込んで筒状に形成されたステントと、
前記ステントの内側に配置された内カバーと、前記ステントの外側に配置された外カバーと、を重ね合わせて形成されたカバーと、
を備え、
前記カバーは、
前記内カバーと前記外カバーとが固定された固定部と、
前記内カバーと前記外カバーとにより形成され、前記ワイヤを収容する収容部と、
を有し、
前記収容部は、通常収容部と、前記通常収容部より径方向に広がった拡張収容部と、を有し、
前記ステントは、軸方向の一方である第一方向側に屈曲して凸となる山型屈曲部と、前記軸方向の他方である第二方向側に屈曲して凸となる谷型屈曲部と、が交差する掛合部を有し、
前記拡張収容部は、前記掛合部を収容する、
ステントデバイス。
【請求項2】
前記拡張収容部は、少なくとも一部が前記固定部と前記径方向から見て重なる位置まで変位可能である、
請求項1に記載のステントデバイス。
【請求項3】
前記外カバーは、一部が前記外側に膨らんで形成された外拡張部を有し、
前記拡張収容部は、前記外カバーの前記外拡張部と、軸方向に沿って延びる前記内カバーの一部と、により形成される、
請求項1に記載のステントデバイス。
【請求項4】
前記外拡張部の少なくとも一部は、前記固定部と前記径方向から見て重なる位置まで変位可能である、
請求項3に記載にステントデバイス。
【請求項5】
前記拡張収容部は、前記固定部である第一固定部と第二固定部との間に配置され、
前記第一固定部から前記第二固定部までの前記外カバーの経路長は、前記第一固定部から前記第二固定部までの前記内カバーの経路長よりも長い、
請求項3に記載にステントデバイス。
【請求項6】
前記拡張収容部を形成する前記外カバーの前記外拡張部の表面積は、前記拡張収容部を形成する前記内カバーの前記一部の表面積より大きい、
請求項3に記載にステントデバイス。
【請求項7】
前記外カバーは、一部が前記外側に膨らんで形成された外拡張部を有し、
前記内カバーは、一部が前記内側に膨らんで形成された内拡張部を有し、
前記拡張収容部は、前記外カバーの前記外拡張部と、前記内カバーの前記内拡張部と、により形成される、
請求項1に記載のステントデバイス。
【請求項8】
前記固定部と前記拡張収容部とは、前記軸方向に配列する、
請求項に記載のステントデバイス。
【請求項9】
前記拡張収容部に収容された前記山型屈曲部は、前記固定部と前記径方向から見て重なる位置まで前記第一方向に移動可能である、
請求項に記載のステントデバイス。
【請求項10】
前記拡張収容部に収容された前記谷型屈曲部は、前記固定部と前記径方向から見て重なる位置まで前記第二方向に移動可能である、
請求項に記載のステントデバイス。
【請求項11】
複数の前記掛合部は、周方向に配置され、
前記拡張収容部は、前記周方向に連続した領域に形成され、前記複数の前記掛合部を収容する、
請求項から請求項10のいずれか一項に記載のステントデバイス。
【請求項12】
前記ステントは、直線部が交差する直線交差部を有し、
前記通常収容部は、前記直線交差部を収容する、
請求項に記載のステントデバイス。
【請求項13】
操作部と、
前記操作部から遠位側で延びるように構成される外筒部材と、
前記操作部から遠位側で延びるように構成され、前記外筒部材の内側にある内筒部材と、
前記外筒部材と前記内筒部材の間に収容され、請求項1から請求項10および請求項12のいずれか一項に記載のステントデバイスと、
を備え、
前記操作部は、前記外筒部材または前記内筒部材を長手方向に移動させることで前記ステントデバイスを留置するよう構成される、
ステントデリバリーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステントデバイスおよびステントデリバリーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
消化管等に生じた狭窄や閉塞(以下、「狭窄等」と称する。)に対して、ステントを留置して拡張する手技が知られている。ステントを狭窄等に留置するためにステントデリバリーシステムが用いられている。ステントデリバリーシステムは、内視鏡の処置具チャネルを挿通してステントを狭窄等まで搬送する。
【0003】
ステントに薄い皮膜(カバー)を被覆したステントデバイス(カバードステント)が使用されている。皮膜(カバー)を被覆したステントデバイスは、狭窄等における細胞や血液のステント内への浸潤を防ぐことができる。
【0004】
特許文献1には、屈曲状態をそのまま維持しやすいカバードステントが記載されている。特許文献1に記載のカバードステントは、外側に位置するテープと内側に位置するテープとをワイヤの間の菱形空間部を通過させて接着させることで形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】日本国特表2017-522091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1等に記載されたカバードステントは、外側に位置するテープと内側に位置するテープとの接着部分がワイヤの移動を妨げる場合がある。ワイヤの移動が接着部分に妨げられると、カバードステントは曲がりにくい。
【0007】
上記事情を踏まえ、本発明は、ワイヤが薄い皮膜(カバー)に被覆されていても湾曲しやすいステントデバイスおよび当該ステントデバイスを備えたステントデリバリーシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様に係るステントデバイスは、ワイヤを編み込んで筒状に形成されたステントと、前記ステントの内側に配置された内カバーと、前記ステントの外側に配置された外カバーと、を重ね合わせて形成されたカバーと、を備え、前記カバーは、前記内カバーと前記外カバーとが固定された固定部と、前記内カバーと前記外カバーとにより形成され、前記ワイヤを収容する収容部と、を有し、前記収容部は、通常収容部と、前記通常収容部より径方向に広がった拡張収容部と、を有し、前記ステントは、軸方向の一方である第一方向側に屈曲して凸となる山型屈曲部と、前記軸方向の他方である第二方向側に屈曲して凸となる谷型屈曲部と、が交差する掛合部を有し、前記拡張収容部は、前記掛合部を収容する。
【0009】
本発明の第二の態様に係るステントデリバリーシステムは、操作部と、前記操作部から遠位側で延びるように構成される外筒部材と、前記操作部から遠位側で延びるように構成され、前記外筒部材の内側にある内筒部材と、前記外筒部材と前記内筒部材の間に収容される上記のステントデバイスと、を備え、前記操作部は、前記外筒部材または前記内筒部材を長手方向に移動させることで前記ステントデバイスを留置するよう構成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明のステントデバイスは、ワイヤが薄い皮膜(カバー)に被覆されていても湾曲しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第一実施形態に係るステントデバイスを備える内視鏡システムの全体構成を示す図である。
図2】同ステントデバイスの全体構成を示す図である。
図3】同ステントデバイスのステントの全体構成を示す図である。
図4図3に示すF2領域における同ステントの展開図である。
図5図2に示すF1領域における同ステントデバイスを示す図である。
図6図5に示すS1-S1線に沿う断面図である。
図7図5に示すS2-S2線に沿う断面図である。
図8】一方に湾曲した同ステントデバイスの一部を透過して表示した図である。
図9図8に示すS3-S3線に沿う断面図である。
図10】他方に湾曲した同ステントデバイスの一部を透過して表示した図である。
図11図10に示すS4-S4線に沿う断面図である。
図12】同ステントデバイスの拡張収容部の変形例を示す図である。
図13】本発明の第二実施形態に係るステントデバイスの断面図である。
図14】同ステントデバイスの断面図である。
図15】同ステントデバイスの断面図である。
図16】本発明の第三実施形態に係るステントデバイスの断面図である。
図17】同ステントデバイスの断面図である。
図18】同ステントデバイスの断面図である。
図19】同ステントデバイスの変形例の断面図である。
図20】同ステントデバイスの同変形例の断面図である。
図21】同ステントデバイスの別の変形例の断面図である。
図22】同ステントデバイスの同変形例の断面図である。
図23】本発明の第四実施形態に係るステントデバイスの展開図である。
図24】本発明の第五実施形態に係るステントデバイスの一部を示す図である。
図25】捩じれた同ステントデバイスの一部を示す図である。
図26】同ステントデバイスの変形例の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態に係るステントデバイス100を備える内視鏡システム300について、図1から図11を参照して説明する。図1は、内視鏡システム300の全体構成を示す図である。
【0013】
[内視鏡システム300]
内視鏡システム300は、内視鏡200と、内視鏡200のチャネルに挿通されるステントデリバリーシステム150と、を備える。
【0014】
[内視鏡200]
内視鏡200は、公知の側視型の軟性内視鏡であり、長尺の挿入部210と、挿入部210の基端部に設けられた操作部220と、を備える。なお、内視鏡200は直視型の軟性内視鏡であってもよい。
【0015】
挿入部210は、先端部に設けられた先端硬質部211と、先端硬質部211の基端側に設けられた湾曲操作可能な湾曲部212と、湾曲部212の基端側に設けられた可撓管部213と、を有する。先端硬質部211の側面には、ライトガイド215およびCCDを有する撮像ユニット216が外部に露出した状態で設けられている。
【0016】
挿入部210には、ステントデリバリーシステム150等の内視鏡用処置具を挿通させるための処置具チャネル230が形成されている。処置具チャネル230の先端部230aは、先端硬質部211の側面において開口している。処置具チャネル230の基端部は、操作部220まで延びている。
【0017】
処置具チャネル230の先端硬質部211には、起上台214が設けられている。起上台214の基端部は、先端硬質部211に回転可能に支持されている。起上台214の先端部に固定された不図示の起上台操作ワイヤは、挿入部210内を通して基端側に延びている。
【0018】
湾曲部212は、上下方向や左右方向に湾曲自在に構成されている。湾曲部212の先端側に操作ワイヤの先端が固定されている。操作ワイヤは挿入部210内を通して操作部220まで延びている。
【0019】
操作部220の基端側には、操作ワイヤを操作するノブ223や撮像ユニット216等を操作するスイッチ224が設けられている。使用者は、ノブ223を操作することで湾曲部212を所望の方向に湾曲させることができる。
【0020】
操作部220の先端側には、処置具チャネル230に連通する鉗子口222が設けられている。使用者は、鉗子口222からステントデリバリーシステム150等の内視鏡用処置具を挿入することができる。鉗子口222には体液の漏れを防ぐために鉗子栓225が取り付けられる。
【0021】
[ステントデリバリーシステム150]
ステントデリバリーシステム150は、全体として細長に形成され、ステントデバイス100と、外筒部材160と、内筒部材170と、操作部140と、を備える。
【0022】
外筒部材160は、樹脂等で筒状に形成されており、可撓性を有する。外筒部材160は、内視鏡200の処置具チャネル230を挿通可能である。
【0023】
内筒部材170は、外筒部材160の内径よりも小さい外径を有し、外筒部材160の内部空間(ルーメン)に通すことができる。内筒部材170は、樹脂等で形成されており、可撓性を有する。内筒部材170の先端には、外筒部材160の外径よりも大きい外径を有するチップ180が設けられている。
【0024】
ステントデバイス100は、図1に示すように、ステントデリバリーシステム150の先端部に収容される。ステントデバイス100は、内部に内筒部材170が通されて縮径した状態で、内筒部材170と外筒部材160との間の隙間に収容される。
【0025】
操作部140は、外筒部材160および内筒部材170の基端側に接続し、外筒部材160を内筒部材170に対して相対的に長手方向に移動可能に構成される。操作者は操作部を操作することにより、外筒部材160が内筒部材170に対して移動させることで収容されたステントデバイス100を露出させた結果、ステントデバイス100を留置することができる。また、ステントを露出させている際に、操作者が外筒部材160が内筒部材170に対して逆の方向に移動させるよう操作することで、ステントデバイス100を内筒部材170と外筒部材160との間の隙間に再収容させることもできる。
【0026】
[ステントデバイス100]
図2は、ステントデバイス100の全体構成を示す図である。
ステントデバイス100は、胆管、食道、十二指腸、小腸、大腸等の消化器系体内管腔等に留置され、主として管腔を拡張・保持する目的で使用される。ステントデバイス100は、ステント110と、カバー120と、を備える。ステントデバイス100は、ワイヤを編み込んで形成されたステント110をカバー120で被覆したカバードステントである。
【0027】
以降の説明において、ステントデバイス100の長手軸方向(軸方向)Aの一方を「第一方向A1」といい、ステントデバイス100の長手軸方向Aの他方を「第二方向A2」という。
【0028】
[ステント110]
図3は、ステント110の全体構成を示す図である。
ステント110は、ワイヤを編み込んで形成されており、円筒形状を有する。
【0029】
図4は、図3に示すF2領域におけるステント110の展開図である。
ステント110は、屈曲を繰り返しながら周方向Cに傾いて延びるワイヤWにより、網目を周面に有する円管状に形成されている。ステント110は、複数の直線交差部1と、複数の掛合部2と、を有する。
【0030】
直線交差部1は、ワイヤWの直線部10が直線交差して形成される。直線部10は、ワイヤWの略直線状の部分であり、ゆるやかに湾曲している部分も含む。
【0031】
掛合部(絡合部)2は、山型屈曲部3と、谷型屈曲部4とが交差して形成される。山型屈曲部(山)3は、周方向Cに傾いて延びるワイヤWが長手軸方向Aに折り返して屈曲し、第一方向A1側に凸となる凸部である。谷型屈曲部(谷)4は、周方向に傾いて延びるワイヤWが長手軸方向Aに折り返して屈曲し、第二方向A2側に凸となる凸部(第一方向A1側に凹となる凹部)である。掛合部2において、山型屈曲部3と谷型屈曲部4とがフック状に交差することで、山型屈曲部3と谷型屈曲部4とは、分離不能ではあるが相対移動可能に連結される。
【0032】
本実施形態においては、周方向Cに隣り合う掛合部2は、長手軸方向Aにおいて略同じ位置に配置される。また、長手軸方向Aに隣り合う掛合部2は、周方向Cにおいて略同じ位置に配置される。
【0033】
図3に示すように、複数の直線交差部1は、周方向Cに平行に配置される。また、複数の直線交差部1は、周方向Cに平行に配置される。複数の直線交差部1が配置される第一領域E1と、複数の掛合部2が配置される第二領域E2とは、長手軸方向Aにおいて交互に配置される。
【0034】
[カバー120]
図5は、図2に示すF1領域におけるステントデバイス100を示す図である。図6は、図5に示すS1-S1線に沿う断面図である。図7は、図5に示すS2-S2線に沿う断面図である。カバー120は、ステント110の全体を被覆している。カバー120は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリウレタン不織布などの柔軟性を有する素材で形成されており、細胞や血液の浸潤を防ぐことができる。
【0035】
カバー120は、図6および図7に示すように、ステント110の径方向Rにおける内側R1に配置された内カバー5と、ステント110の径方向Rにおける外側R2に配置された外カバー6と、を重ね合わせて形成されている。内カバー5と外カバー6とは、一体に形成されたものであってもよいし、別々に形成されたものであってもよい。具体的には、カバー120は、内カバー5と外カバー6とが固定された固定部7と、ワイヤWを収容する収容部8と、を有する。
【0036】
固定部(固定領域)7は、図5に示すよう、長手軸方向Aに隣り合う掛合部2に挟まれた領域であって、山型屈曲部3と谷型屈曲部4とに囲まれた略菱形領域に形成されている。固定部7は、図6に示すように、内カバー5と外カバー6とを接着や圧着等により固定した領域である。内カバー5と外カバー6とは固定されているため、ワイヤWは固定部7を通過できない。
【0037】
収容部(非固定領域)8は、固定されていない内カバー5と外カバー6とにより形成された領域である。収容部8は、内カバー5と外カバー6とに挟まれた内部領域にワイヤWを収容する。収容部8は、図6および図7に示すように、通常収容部81と、通常収容部81より径方向Rに広がった拡張収容部82と、を有する。
【0038】
通常収容部81は、図5および図7に示すように、長手軸方向Aに沿って延びる内カバー5と、長手軸方向Aに沿って延びる外カバー6と、により形成される。通常収容部81は、複数の直線交差部1が周方向Cに配置される第一領域E1に形成される。通常収容部81は、内カバー5と外カバー6とに挟まれた内部領域に、直線交差部1と直線交差部1の近傍のワイヤWとを収容する。
【0039】
拡張収容部82は、図5および図6に示すように、長手軸方向Aに沿って延びる内カバー5の一部である非拡張部51と、外カバー6の一部が外側R2に膨らんで形成された外拡張部62と、により形成される。拡張収容部82は、複数の掛合部2が周方向Cに配置される第二領域E2に形成される。拡張収容部82は、内カバー5と外カバー6とに挟まれた内部領域に、周方向Cに配置される複数の掛合部2を収容する。なお、拡張収容部82は、掛合部2ごとに分離して形成されていてもよい。
【0040】
図6に示すS1-S1線に沿う断面において、固定部7と拡張収容部82とは交互に一つずつ配置される。また、図6に示すS1-S1線に沿う断面において、内カバー5の非拡張部51は、外カバー6の外拡張部62の開口を塞いでいる。
【0041】
図6に示すように、外拡張部62の少なくとも一部は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで変位可能である。なお、外カバー6の外拡張部62は、伸縮性を有していてもよく、変形することにより固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで変位可能であってもよい。
【0042】
図6に示すように、長手軸方向Aにおいて拡張収容部82を挟んで両側に配置された固定部7を第一固定部71と第二固定部72と定義する。第一固定部71から第二固定部72までの外カバー6の経路長L2は、第一固定部71から第二固定部72までの内カバー5の経路長L1よりも長い。
【0043】
拡張収容部82を形成する外カバー6の外拡張部62の表面積は、拡張収容部82を形成する内カバー5の非拡張部51の表面積より大きい。
【0044】
図7に示すS2-S2線に沿う断面において、通常収容部81と拡張収容部82とは交互に一つずつ配置される。また、図7に示すS2-S2線に沿う断面において、拡張収容部82の内部領域は、通常収容部81の内部領域と連通している。
【0045】
[ステントデバイス100の動作]
次に、ステントデバイス100の湾曲動作を説明する。以降の説明において、湾曲方向における内側に配置される掛合部2を、「内側掛合部2A」という。また、湾曲方向における外側に配置される掛合部2を、「外側掛合部2B」という。
【0046】
図8は、一方に湾曲したステントデバイス100の一部を透過して表示した図である。図9は、図8に示すS3-S3線に沿う断面図である。拡張収容部82に収容された内側掛合部2Aの山型屈曲部3は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第一方向A1に移動できる。拡張収容部82に収容された内側掛合部2Aの谷型屈曲部4は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第二方向A2に移動できる。そのため、ステントデバイス100の湾曲動作において、内側掛合部2Aの山型屈曲部3と谷型屈曲部4とが遠ざかる動作が固定部7によって妨げられない。
【0047】
図10は、他方に湾曲したステントデバイス100の一部を透過して表示した図である。図11は、図10に示すS4-S4線に沿う断面図である。拡張収容部82に収容された外側掛合部2Bの山型屈曲部3は、谷型屈曲部4と接触するまで第二方向A2に移動できる。拡張収容部82に収容された外側掛合部2Bの谷型屈曲部4は、山型屈曲部3と接触するまで第一方向A1に移動できる。そのため、ステントデバイス100の湾曲動作において、外側掛合部2Bの山型屈曲部3と谷型屈曲部4とが近付く動作が固定部7によって妨げられない。
【0048】
[ステントデリバリーシステム150の動作]
ステントデリバリーシステム150を含む内視鏡システム300を用いたステント留置方法を、胆管内にステントデバイス100を留置する手技を例として説明する。
【0049】
術者は口等の自然開口から患者の体腔内に内視鏡200の挿入部210を挿入する。その際、術者は必要に応じてノブ223等を操作して湾曲部212を湾曲させる。
【0050】
術者は、内視鏡200の処置具チャネル230にガイドワイヤを通し、内視鏡200で観察しながらガイドワイヤを胆管内に挿入する。続いて術者は、X線透視下でガイドワイヤを操作して胆管内の狭窄部位を突破させ、ガイドワイヤの先端部を狭窄部位(目標位置)よりも肝臓側に移動させる。
【0051】
術者は、内視鏡200の鉗子栓225から突出したガイドワイヤの基端部を、ステントデリバリーシステム150のチップ180の貫通孔に挿入する。
【0052】
術者は、ガイドワイヤを保持しながらステントデリバリーシステム150を押し込むことにより、ガイドワイヤに沿ってステントデリバリーシステム150を前進させる。ステントデリバリーシステム150の先端部が内視鏡200の処置具チャネル230の先端部から突出する。ステントデリバリーシステム150の先端部が狭窄部位(目標位置)を突破したら、術者はステントデリバリーシステム150を進退させて、ステントデバイス100の留置位置を決定する。なお、術者はガイドワイヤを用いずにステントデリバリーシステム150を処置具チャネル230に挿入してもよい。
【0053】
ステントデバイス100の目標位置を決定したら、術者は、外筒部材160を内筒部材170に対して後退させる。その結果、図1に示すように、ステントデバイス100が先端側から徐々に露出して拡張する。
【0054】
ステントデバイス100が完全に露出すると、ステントデバイス100は、全体において拡張し、ステントデバイス100の内径が、内筒部材170の外径よりも大きくなる。これに伴い、ステントデバイス100と内筒部材170との係止が解除される。
【0055】
ステントデバイス100と内筒部材170との係止が解除された後、術者が内筒部材170を後退させると、ステントデバイス100は留置位置に留まり、内筒部材170がステントデバイス100から抜去される。
【0056】
術者は、ステントデバイス100を除くステントデリバリーシステム150を体外に引き出すと、ステントデバイス100の留置手技が終了する。
【0057】
本実施形態に係るステントデバイス100によれば、ステント110がカバー120に被覆されていても湾曲しやすい。掛合部2が湾曲方向における内側に配置されている場合も、外側に配置されている場合も、固定部7により湾曲動作が妨げられない。
【0058】
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および以下で示す変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0059】
(変形例1-1)
本実施形態において、拡張収容部82は、内カバー5の非拡張部51と外カバー6の外拡張部62とにより形成される。しかしながら、拡張収容部82の態様はこれに限定されない。図12は、拡張収容部82の変形例である拡張収容部82Aを示す図である。拡張収容部82Aは、内カバー5の一部が内側R1に膨らんで形成された内拡張部52と、長手軸方向Aに沿って延びる外カバー6の一部である非拡張部61と、により形成される。
【0060】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について、図13から図15を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。第二実施形態に係るステントデバイス100Bは、第一実施形態に係るステントデバイス100と同様に、ステントデリバリーシステム150に収容される。ステントデバイス100Bは、ステント110と、カバー120Bと、を備える。
【0061】
図13は、固定部7と拡張収容部82,82Aとを含むステントデバイス100Bの断面図である。図14は、通常収容部81と拡張収容部82,82Aとを含むステントデバイス100Bの断面図である。図15は、内側掛合部2Aを含むステントデバイス100Bの断面図である。
【0062】
カバー120Bは、図13および図14に示すように、長手軸方向Aに拡張収容部82と拡張収容部82Aとが交互に一つずつ配列する。カバー120Bは、第一実施形態のカバー120と比較して径方向Rにかさばりにくい。そのため、術者は、ステントデバイス100Bをステントデリバリーシステム150からリリースしやすい。また、術者は、ステントデバイス100Bをステントデリバリーシステム150にリキャプチャしやすい。
【0063】
図15に示すように、拡張収容部82に収容された内側掛合部2Aの山型屈曲部3は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第一方向A1に移動できる。拡張収容部82に収容された内側掛合部2Aの谷型屈曲部4は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第二方向A2に移動できる。そのため、ステントデバイス100Bの湾曲動作において、内側掛合部2Aの山型屈曲部3と谷型屈曲部4とが遠ざかる動作が固定部7によって妨げられない。
【0064】
本実施形態に係るステントデバイス100Bによれば、ステント110がカバー120Bに被覆されていても湾曲しやすい。掛合部2が湾曲方向における内側に配置されている場合も、外側に配置されている場合も、固定部7により湾曲動作が妨げられない。
【0065】
以上、本発明の第二実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0066】
(変形例2-1)
上記実施形態において、長手軸方向Aに拡張収容部82と拡張収容部82Aとが交互に一つずつ配列する。しなしながら、拡張収容部82と拡張収容部82Aの配列態様はこれに限定されない。例えば、拡張収容部82と拡張収容部82Aは、連続する2個の拡張収容部82と、1個の拡張収容部82Aとが交互に配列していてもよい。
【0067】
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態について、図16から図18を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。第三実施形態に係るステントデバイス100Cは、第一実施形態に係るステントデバイス100と同様に、ステントデリバリーシステム150に収容される。ステントデバイス100Cは、ステント110と、カバー120Cと、を備える。
【0068】
図16は、固定部7と拡張収容部82Cを含むステントデバイス100Cの断面図である。図17は、通常収容部81と拡張収容部82Cとを含むステントデバイス100Cの断面図である。図18は、内側掛合部2Aを含むステントデバイス100Cの断面図である。
【0069】
カバー120Cは、図16および図17に示すように、第一実施形態の拡張収容部82の代わりに拡張収容部82Cを有する。拡張収容部82Cは、内カバー5の一部が内側R1に膨らんで形成された内拡張部52Cと、外カバー6の一部が外側R2に膨らんで形成された外拡張部62Cと、により形成される。拡張収容部82Cは、内カバー5と外カバー6とに挟まれた内部領域に、掛合部2を収容する。
【0070】
カバー120Cは、第一実施形態のカバー120と比較して径方向Rにかさばりにくい。そのため、術者は、ステントデバイス100Cをステントデリバリーシステム150からリリースしやすい。また、術者は、ステントデバイス100Cをステントデリバリーシステム150にリキャプチャしやすい。
【0071】
図18に示すように、拡張収容部82Cに収容された内側掛合部2Aの山型屈曲部3は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第一方向A1に移動できる。拡張収容部82Cに収容された内側掛合部2Aの谷型屈曲部4は、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで第二方向A2に移動できる。そのため、ステントデバイス100Cの湾曲動作において、内側掛合部2Aの山型屈曲部3と谷型屈曲部4とが遠ざかる動作が固定部7によって妨げられない。
【0072】
本実施形態に係るステントデバイス100Cによれば、ステント110がカバー120Cに被覆されていても湾曲しやすい。掛合部2が湾曲方向における内側に配置されている場合も、外側に配置されている場合も、固定部7により湾曲動作が妨げられない。
【0073】
以上、本発明の第三実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0074】
(変形例3-1)
図19および図20は、拡張収容部82Cの変形例である拡張収容部82C1の断面図である。拡張収容部82C1は、拡張収容部82Cと同様に、内拡張部52Cと外拡張部62Cとにより形成されている。拡張収容部82C1において、外拡張部62Cは、第一方向A1側に延びた状態で固定部7に接着部9により取り付けられている。また、内拡張部52Cは、第二方向A2側に延びた状態で固定部7に接着部9により取り付けられている。拡張収容部82C1は、径方向Rにかさばりにくく、また、掛合部2の動作を妨げない。
【0075】
(変形例3-2)
図21および図22は、拡張収容部82Cの変形例である拡張収容部82C2の断面図である。拡張収容部82C2は、拡張収容部82Cと同様に、内拡張部52Cと外拡張部62Cとにより形成されている。拡張収容部82C2において、外拡張部62Cの先端部62tは山型屈曲部3に固定されている。また、拡張収容部82C2において、内拡張部52Cの先端部52tは谷型屈曲部4に固定されている。図22に示すように、拡張収容部82C1は、径方向Rにかさばりにくい。
【0076】
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態について、図23を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。第四実施形態に係るステントデバイス100Dは、第一実施形態に係るステントデバイス100と同様に、ステントデリバリーシステム150に収容される。ステントデバイス100Dは、ステント110Dと、カバー120Dと、を備える。
【0077】
図23はステントデバイス100Dを周方向Cに展開した展開図である。
ステント110Dは、第一実施形態のステント110と比較して、複数の直線交差部1と複数の掛合部2の配置のみが異なる。ステント110Dにおいて、複数の直線交差部1が配置される第一領域E1と、複数の掛合部2が配置される第二領域E2とは、長手軸方向Aにおいて交互に配置される。第一領域E1は、長手軸方向Aに沿って螺旋状に配置される。また、第二領域E2は、長手軸方向Aに沿って螺旋状に配置される。
【0078】
カバー120Dは、内カバー5と外カバー6とが固定された固定部7と、ワイヤWを収容する収容部8Dと、を有する。
【0079】
収容部(非固定領域)8Dは、収容部8と同様に、固定されていない内カバー5と外カバー6とにより形成された領域である。収容部8Dは、通常収容部81Dと、通常収容部81Dより径方向Rに広がった拡張収容部82Dと、を有する。
【0080】
通常収容部81Dは、複数の直線交差部1が長手軸方向Aに沿って螺旋状に配置される第一領域E1に形成される。拡張収容部82Dは、複数の掛合部2が長手軸方向Aに沿って螺旋状に配置される第二領域E2に形成される。
【0081】
本実施形態に係るステントデバイス100Dによれば、ステント110Dがカバー120Dに被覆されていても湾曲しやすい。掛合部2が湾曲方向における内側に配置されている場合も、外側に配置されている場合も、固定部7により湾曲動作が妨げられない。
【0082】
以上、本発明の第四実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0083】
(変形例4-1)
ステントの編み方は、第一実施形態のステント110や第四実施形態のステント110Dに限定されない。ステントの編み方は他のものであってよい。
【0084】
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態について、図24および図25を参照して説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。第五実施形態に係るステントデバイス100Eは、第一実施形態に係るステントデバイス100と同様に、ステントデリバリーシステム150に収容される。ステントデバイス100Eは、ステント110と、カバー120Eと、を備える。
【0085】
図24は、ステントデバイス100Eの一部を示す図である。
カバー120Eは、第一実施形態のカバー120と同様に、ステント110の径方向Rにおける内側R1に配置された内カバー5と、ステント110の径方向Rにおける外側R2に配置された外カバー6と、を重ね合わせて形成されている。具体的には、カバー120Eは、内カバー5と外カバー6とが固定された固定部7と、ワイヤWを収容する収容部8Eと、を有する。
【0086】
収容部(非固定領域)8Eは、収容部8と同様に、固定されていない内カバー5と外カバー6とにより形成された領域である。収容部8Eは、通常収容部81Eと、通常収容部81Eより径方向Rに広がった拡張収容部82Eと、を有する。
【0087】
通常収容部81Eは、複数の掛合部2が長手軸方向Aに配列する第三領域E3に形成される。拡張収容部82Eは、複数の直線交差部1が長手軸方向Aに配列する第四領域E4に形成される。拡張収容部82Eは、内カバー5と外カバー6とに挟まれた内部領域に、長手軸方向Aに配置される複数の直線交差部1と直線交差部1の近傍のワイヤWを収容する。
【0088】
図25は、捩じれたステントデバイス100Eの一部を示す図である。
ステントデバイス100Eが捩じられた場合であっても、図25のように、直線交差部1と直線交差部1の近傍のワイヤWは、固定部7と径方向Rから見て重なる位置まで移動できる。
【0089】
本実施形態に係るステントデバイス100Eによれば、ステント110がカバー120Dに被覆されていても捩じりやすい。
【0090】
以上、本発明の第五実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0091】
(変形例5-1)
図26は、ステントデバイス100Eの変形例であるステントデバイス100E1の展開図である。ステントデバイス100E1は、ステント110Dと、カバー120Eと、を備える。拡張収容部82Eは、長手軸方向Aに沿って連続する領域として形成される。そのため、ステント110Dのように直線交差部1および掛合部2が長手軸方向Aに沿って螺旋状に配置される場合であっても、拡張収容部82Eの製造コストが低い。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、カバーで被覆したステントに適用することができる。
【符号の説明】
【0093】
300 内視鏡システム
200 内視鏡
150 ステントデリバリーシステム
140 操作部
160 外筒部材
170 内筒部材
180 チップ
100,100B,100C,100D,100E ステントデバイス
110,110D ステント
120,120B,120C,120D,120E カバー
1 直線交差部
10 直線部
2 掛合部(絡合部)
3 山型屈曲部(山)
4 谷型屈曲部(谷)
5 内カバー
6 外カバー
7 固定部
8 収容部
81 通常収容部
82 拡張収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26