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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】ユーザ端末
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20241112BHJP
   G06F 9/451 20180101ALI20241112BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F9/451
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023551588
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(86)【国際出願番号】 JP2022036122
(87)【国際公開番号】W WO2023054451
(87)【国際公開日】2023-04-06
【審査請求日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】P 2021157539
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100183081
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 大志
(72)【発明者】
【氏名】山本 直樹
(72)【発明者】
【氏名】濱谷 尚志
(72)【発明者】
【氏名】山田 渉
(72)【発明者】
【氏名】落合 桂一
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-041175(JP,A)
【文献】特開2016-013151(JP,A)
【文献】特開2019-028806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 9/451
A63F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、
前記複数のアプリケーションの各々に対して、各前記アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、
所定期間にユーザによって利用された前記アプリケーションの利用量と重みとに基づいて、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用度を算出する算出部と、
前記利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、
を備え
前記表示制御部は、前記画面表示の制御として、前記ユーザの顔画像を前記ユーザ端末の画面内の一部の領域に表示する、ユーザ端末。
【請求項2】
前記ユーザ端末を利用中の前記ユーザの顔を撮影する撮影部を更に備え、
前記表示制御部は、前記画面表示の制御として、前記撮影部によりリアルタイムに撮影された前記ユーザの顔を示す前記顔画像を前記ユーザ端末の画面内の一部の領域に表示する、
請求項に記載のユーザ端末。
【請求項3】
利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、
前記複数のアプリケーションの各々に対して、各前記アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、
所定期間にユーザによって利用された前記アプリケーションの利用量と重みとに基づいて、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用度を算出する算出部と、
前記利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記画面表示の制御として、前記ユーザ端末の画面の色彩又は画素数を変化させる、ユーザ端末。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記利用度が前記閾値を超えた後も前記ユーザが前記ユーザ端末を利用し続けている場合に、前記ユーザ端末の画面の色彩又は画素数を徐々に変化させることにより、前記ユーザ端末の画面の視認性を徐々に低下させる、
請求項に記載のユーザ端末。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記利用度が前記閾値を超えた後も前記ユーザが前記ユーザ端末を利用し続けている場合に、前記ユーザ端末の画面の画素数の減少及び増加を交互に繰り返す、
請求項に記載のユーザ端末。
【請求項6】
利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、
前記複数のアプリケーションの各々に対して、各前記アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、
所定期間にユーザによって利用された前記アプリケーションの利用量と重みとに基づいて、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用度を算出する算出部と、
前記利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、
を備え、
前記設定部は、
過去期間における前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用実績に基づいて、各前記アプリケーションの前記所定期間当たりの平均利用量である第1平均利用量と、全アプリケーションの前記所定期間当たりの平均利用量である第2平均利用量と、を算出し、
前記第2平均利用量と各前記アプリケーションの前記第1平均利用量とに基づいて、各前記アプリケーションの前記重みを設定する、ユーザ端末。
【請求項7】
利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、
前記複数のアプリケーションの各々に対して、各前記アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、
所定期間にユーザによって利用された前記アプリケーションの利用量と重みとに基づいて、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用度を算出する算出部と、
前記利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、
を備え、
前記設定部は、
過去期間における前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用実績に基づいて、各前記アプリケーションの前記所定期間当たりの平均利用量である第1平均利用量と、複数のユーザについて集計された各前記アプリケーションの前記所定期間当たりの平均利用量である第3平均利用量と、を算出し、
各前記アプリケーションの前記第1平均利用量及び前記第3平均利用量に基づいて、各前記アプリケーションの前記重みを設定する、ユーザ端末。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記所定期間に前記ユーザが利用した前記アプリケーションの利用量と前記第3平均利用量とを比較し、
比較結果に基づいて、前記画面表示の制御が適用される期間を決定する、
請求項に記載のユーザ端末。
【請求項9】
利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、
前記複数のアプリケーションの各々に対して、各前記アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、
所定期間にユーザによって利用された前記アプリケーションの利用量と重みとに基づいて、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用度を算出する算出部と、
前記利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、前記ユーザによる前記ユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記画面表示の制御が適用される適用期間を設定し、
前記画面表示の制御が開始された後に前記ユーザ端末が利用されていない期間が前記適用期間を経過した際に、前記画面表示の制御の適用を終了し、
前記画面表示の制御が開始されてから前記画面表示の制御の適用が終了するまでの間に前記ユーザ端末が利用された場合には、前記ユーザ端末が利用された時間に応じて前記適用期間を延長する、ユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、ユーザ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザ端末(情報端末装置)にインストールされたアプリケーション毎に利用制限時間を設定し、アプリケーションの利用時間が利用制限時間に到達する前に、警告メッセージを画面に表示する仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-57845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今、ユーザ端末の長時間利用(使いすぎ)による身体的又は精神的な健康障害の発生が問題となっている。具体的には、近年、ユーザ端末の長時間利用によって、目が疲れたり、肩が凝ったりするVDT(Visual Display Terminals)症候群に罹患する人が増えている。上記特許文献1に開示された仕組みによれば、アプリケーション毎に利用制限時間を詳細に設定できる。しかし、ユーザは、各アプリケーションをそれぞれの利用制限時間に到達するまで利用できる。このため、例えばユーザ端末に複数のアプリケーションがインストールされている場合、上記仕組みによってアプリケーション毎に利用制限時間を設定したとしても、ユーザ端末のトータルの利用時間が長くなる場合がある。すなわち、上記仕組みには、ユーザ端末の長時間利用を抑制する観点において、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明の一側面は、複数のアプリケーションを利用可能な状況において、ユーザ端末の長時間利用を効果的に抑制することが可能なユーザ端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係るユーザ端末は、利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションを実行可能に構成されたユーザ端末であって、複数のアプリケーションの各々に対して、各アプリケーションに応じた重みを設定する設定部と、所定期間にユーザによって利用されたアプリケーションの利用量と重みとに基づいて、ユーザによるユーザ端末の利用度を算出する算出部と、利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、ユーザ端末の画面表示の制御を実行することによって、ユーザによるユーザ端末の利用を阻害する表示制御部と、を備える。
【0007】
本発明の一側面に係るユーザ端末においては、アプリケーション毎に重みが設定され、所定期間における各アプリケーションの利用量及び重みに基づいて、ユーザ端末の利用度が算出される。そして、利用度が閾値を超えた場合に、ユーザ端末の利用を阻害するための画面表示の制御が実行される。上記構成によれば、アプリケーション毎に個別の重みを設定することにより、1つのアプリケーションだけでなく、複数のアプリケーションに対するユーザの利用を総合的に判断して、ユーザ端末の利用度を算出することができる。そして、利用度が一定以上となった場合に、画面表示の制御を実行することにより、ユーザにユーザ端末の利用の中断を促すことができる。従って、上記ユーザ端末によれば、複数のアプリケーションを実行可能な状況において、ユーザ端末の長時間利用を効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、複数のアプリケーションを利用可能な状況において、ユーザ端末の長時間利用を効果的に抑制することが可能なユーザ端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
図2】アプリケーションの重み付けの第1例及び第2例を示す図である。
図3】画面表示の制御の第1例を示す図である。
図4】画面表示の制御の第2例を示す図である。
図5】画面表示の制御の第3例及び第4例を示す図である。
図6】画面表示の制御が適用される適用期間の第1例を示す図である。
図7】ユーザ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、一実施形態に係るユーザ端末10の機能構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、ユーザによって利用される端末装置である。ユーザ端末10は、画面表示を行うディスプレイ(出力装置1006)を少なくとも備えている。ユーザ端末10は、複数のアプリケーションを実行可能に構成されている。すなわち、ユーザ端末10には、予め複数のアプリケーションがインストールされている。ユーザは、ユーザ端末10を操作することによって任意のアプリケーションを選択して実行することができる。
【0012】
ユーザ端末10の例としては、携帯電話機、スマートフォン、タブレット等の携帯端末が挙げられる。ただし、ユーザ端末10は、上記例に限られない。例えば、ユーザ端末10は、ラップトップPC等の可搬型のPCであってもよいし、デスクトップPC等の据置型のPCであってもよい。また、ユーザ端末10は、ヘッドマウントディスプレイ、スマートウォッチ等のようにユーザの身体の一部に装着されるウェアラブル端末であってもよい。
【0013】
ユーザ端末10は、ユーザによるユーザ端末10の長時間利用(使いすぎ)を抑制するための機能を有している。より具体的には、ユーザ端末10は、所定期間においてユーザ端末の利用度が予め定められた閾値を超えた場合に、ユーザ端末の利用を阻害するための画面表示を行うように構成されている。本実施形態では一例として、所定期間は、1日(0:00-24:00の24時間)である。ただし、所定期間は上記に限られない。例えば、ユーザによるユーザ端末10の連続利用を抑制したい場合には、上記所定期間は、「ユーザがユーザ端末10を連続して利用し続けている期間」と定義されてもよい。
【0014】
図1に示されるように、ユーザ端末10は、設定部11と、記憶部12と、算出部13と、表示制御部14と、撮影部15と、を有する。
【0015】
設定部11は、利用制限の対象として予め定められた複数のアプリケーションの各々に対して、各アプリケーションに応じた重みを設定する。一例として、設定部11は、過去期間におけるユーザによるユーザ端末10の利用実績に基づいて、アプリケーション毎の重みを設定する。過去期間としては、例えば、直近の1週間、1ヶ月間、1年間等の任意の長さの期間を用いることができる。利用実績とは、アプリケーション毎の利用時間(ユーザが各アプリケーションを利用した時間)、利用回数(例えば、予め定められた所定操作(例えば、SNSのメッセージ投稿等)を行った回数、アプリケーションの起動回数等)等を示す情報である。本実施形態では一例として、利用実績は、アプリケーション毎の利用時間である。例えば、過去期間における利用実績が上位N位(Nは2以上の任意の整数)までのアプリケーションが、利用制限の対象となるアプリケーションとして設定され得る。
【0016】
本実施形態では、過去期間の利用実績は、記憶部12に記憶されている。設定部11は、記憶部12にアクセスすることにより、過去期間の利用実績を参照する。図2を参照して、重み付けの第1例及び第2例について説明する。
【0017】
(重み付けの第1例)
図2の(A)は、重み付けの第1例を示している。第1例では、設定部11は、過去期間の利用実績に基づいて、利用制限の対象の各アプリケーションAi(i=1,…,N)の所定期間(本実施形態では「1日(24時間)」)当たりの平均利用時間MTi(第1平均利用量)と、利用制限の対象の全アプリケーションの所定期間当たりの平均利用時間MT(第2平均利用量)と、を算出する。
【0018】
図2の(A)の例では、メールアプリであるアプリケーションA1の平均利用時間MT1は「10分」であり、ゲームアプリであるアプリケーションA2の平均利用時間MT2は「60分」であり、SNSアプリであるアプリケーションA3の平均利用時間MT3は「80分」である。また、利用制限の対象の全アプリケーションの平均利用時間MTは「40分」である。
【0019】
第1例では、設定部11は、全アプリケーションの平均利用時間MTと各アプリケーションAiの平均利用時間MTiとに基づいて、各アプリケーションAiの重みWiを設定する。一例として、設定部11は、下記式(1)に基づいて、各アプリケーションAiの重みWiを設定する。すなわち、設定部11は、全アプリケーションの平均利用時間MTに対する各アプリケーションAiの平均利用時間MTiの割合を各アプリケーションAiの重みWiとして設定する。
式(1):Wi=MTi/MT
【0020】
その結果、図2の(A)の例では、アプリケーションA1の重みW1は「0.25(=10/40)」と設定され、アプリケーションA2の重みW2は「1.50(=60/40)」と設定され、アプリケーションA3の重みW3は「2.00(=80/40)」と設定される。
【0021】
第1例によれば、ユーザによる平均利用時間が大きいアプリケーション(すなわち、ユーザ端末10の長時間利用に与える影響が大きいアプリケーション)ほど、大きい重みが設定されることになる。すなわち、ユーザ端末10の長時間利用に対する寄与度が大きいアプリケーションほど利用制限の度合いが大きくなるように、各アプリケーションの重み付けを適切に行うことができる。その結果、ユーザ端末10の長時間利用を効果的に抑制することが可能となる。
【0022】
(重み付けの第2例)
図2の(B)は、重み付けの第2例を示している。第2例では、設定部11は、第1例と同様に、過去期間の利用実績に基づいて、各アプリケーションAi(i=1,…,N)の所定期間(本実施形態では「1日(24時間)」)当たりの平均利用時間MTi(第1平均利用量)を算出する。また、第2例では、設定部11は、着目するユーザ(ユーザ端末10のユーザ)以外のユーザを含めた複数のユーザ(ユーザ群)について集計された各アプリケーションAiの所定期間当たりの平均利用時間GTi(第3平均利用量)を取得する。
【0023】
図2の(B)の例では、アプリケーションA1についてのユーザ群の平均利用時間GT1は「25分」であり、アプリケーションA2についてのユーザ群の平均利用時間GT2は「20分」であり、アプリケーションA3についてのユーザ群の平均利用時間GT3は「50分」である。
【0024】
第2例では、設定部11は、各アプリケーションAiの平均利用時間MTiとユーザ群の平均利用時間GTiとに基づいて、各アプリケーションAiの重みWiを設定する。一例として、設定部11は、下記式(2)に基づいて、各アプリケーションAiの重みWiを設定する。すなわち、設定部11は、ユーザ群の平均利用時間GTiに対する平均利用時間MTiの割合を各アプリケーションAiの重みWiとして設定する。
式(2):Wi=MTi/GTi
【0025】
その結果、図2の(B)の例では、アプリケーションA1の重みW1は「0.40(=10/25)」と設定され、アプリケーションA2の重みW2は「3.00(=60/20)」と設定され、アプリケーションA3の重みW3は「1.60(=80/50)」と設定される。
【0026】
第2例によれば、ユーザ群の平均利用時間GTiに対するユーザの平均利用時間MTiが大きいアプリケーションほど、大きい重みが設定されることになる。すなわち、ユーザの利用時間がユーザ群の傾向から把握される適正な利用時間(すなわち、平均利用時間GTi)を超えているアプリケーションに対する利用制限の度合いが大きくなるように、各アプリケーションの重み付けを適切に行うことができる。その結果、適正な利用時間を超えるアプリケーションの利用を抑制することにより、ユーザによるユーザ端末10の長時間利用を効果的に抑制することが可能となる。
【0027】
算出部13は、所定期間(すなわち、直近の所定期間)にユーザによって利用されたアプリケーションの利用量と重みとに基づいて、ユーザによるユーザ端末10の利用度を算出する。アプリケーションの利用量は、例えば、利用時間、利用回数(例えば、予め定められた所定操作(例えば、SNSのメッセージ投稿等)を行った回数、アプリケーションの起動回数等)等である。本実施形態では、アプリケーションの利用量として、アプリケーションの利用時間を用いる。
【0028】
算出部13は、例えば、下記式(3)に基づいて、所定期間の利用度URを算出する。下記式(3)において、「UTi」は、所定期間にユーザが利用したアプリケーションAi(i=1,…,N)の利用時間を示す。すなわち、算出部13は、各アプリケーションAiの重みWi及び利用時間UTiの積を全てのアプリケーションについて足し合わせた数値を、利用度URとして算出する。
式(3):UR=Σ (Wi×UTi)
【0029】
表示制御部14は、算出部13により算出された利用度URが予め定められた閾値dを超えた場合に、ユーザ端末10の画面表示の制御を実行することによって、ユーザによるユーザ端末10の利用を阻害する。
【0030】
撮影部15は、ユーザ端末10を利用中のユーザの顔を撮影する。例えば、撮影部15は、ユーザ端末10のディスプレイの近傍において、画面の前方(すなわち、ユーザ端末10の利用時において、ユーザの顔が位置する方向)を撮影可能に配置されたカメラによって構成され得る。撮影部15は、ユーザ端末10を利用中のユーザの顔をリアルタイムに撮影する。
【0031】
以下、図3図5を参照して、ユーザ端末10の利用を阻害するための画面表示の制御の第1例~第4例について説明する。
【0032】
(画面表示の制御の第1例)
図3に示されるように、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた場合に、ユーザの顔画像IMをユーザ端末10の画面SC内の一部の領域(図3の例では、左上隅の領域)に表示してもよい。図3の左側は、利用度URが閾値dを超える前の状態(すなわち、顔画像IMが画面SC内に表示されていない状態)を示している。図3の右側は、利用度URが閾値dを超えた後の状態(すなわち、顔画像IMが画面SC内に表示されている状態)を示している。
【0033】
画面SC内に表示させるための顔画像IMは、予め撮影されてユーザ端末10内(例えば記憶部12)に記憶されてもよい。この場合、表示制御部14は、記憶部12にアクセスして顔画像IMを取得し、当該顔画像IMを画面SC内に表示すればよい。或いは、表示制御部14は、撮影部15によりリアルタイムに撮影されたユーザの顔を示す顔画像IMを、画面SC内の一部の領域に表示してもよい。
【0034】
第1例に係る画面表示の制御によれば、画面SC内の一部を顔画像IMで隠すことでユーザ端末10の利用を阻害(邪魔)することができる。さらに、ユーザ自身の顔画像IMを画面SC内に表示することにより、心理的効果として、ユーザ端末10の長時間利用に対する後ろめたい気持ちをユーザに抱かせることができる。その結果、ユーザにユーザ端末10の利用の中断を効果的に促すことができる。
【0035】
さらに、撮影部15によりリアルタイムに撮影されたユーザの顔を示す顔画像IMを画面SC内に表示する場合には、ユーザ端末10の長時間利用によって疲れた状態のユーザの顔をユーザに提示することが可能となる。すなわち、ユーザ端末10の長時間利用によって自身が疲れていることをユーザに自覚させることができる。その結果、ユーザにユーザ端末10の利用の中断をより一層効果的に促すことができる。
【0036】
(画面表示の制御の第2例)
図4に示されるように、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた場合に、ユーザ端末10の画面SCの色彩(例えば、RGB値)を変化させてもよい。例えば、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた後もユーザがユーザ端末10を利用し続けている場合に、画面SCの色彩を徐々に変化させることにより、画面SCの視認性を徐々に低下させてもよい。
【0037】
図4の例では、表示制御部14は、RGB値(色彩の一例)に色毎の調整値を乗じることにより、RGB値を変化させる。利用度URが閾値dを超えるまでは、各色(緑(G)、赤(R)、青(B))の調整値はいずれも「1」である。すなわち、利用度URが閾値dを超えるまでは、画面SCのRGB値には、システム(ユーザ端末10)又はユーザによって設定された設定値がそのまま適用される。一方、利用度URが閾値dを超えてからもユーザがユーザ端末10を利用し続けることによって利用度URが更に増大していく場合、一例として、表示制御部14は、利用度URの増大に応じて、赤(R)の調整値を徐々に増加させ、青(B)の調整値を徐々に低下させる。その結果、利用度URの増大に応じて、画面SCのRGB値が変化し、視認性が徐々に低下する。
【0038】
第2例に係る画面表示の制御によれば、利用度URが閾値dを超えた場合に、画面SCの色彩(本実施形態では、RGB値)を変更して視認性を低下させることにより、ユーザにユーザ端末10の利用の中断を効果的に促すことができる。
【0039】
(画面表示の制御の第3例)
図5に示されるように、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた場合に、ユーザ端末10の画面SCの画素数(解像度)を変化させてもよい。
【0040】
図5の第1パターンに示されるように、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた後もユーザがユーザ端末10を利用し続けている場合に、画面SCの画素数を利用度URの増大に応じて徐々に変化(減少)させることにより、画面SCの視認性を徐々に低下させてもよい。第1パターンによれば、画面SCの画素数を変更して視認性を低下させることにより、ユーザにユーザ端末10の利用の中断を効果的に促すことができる。
【0041】
図5の第2パターンに示されるように、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた後もユーザがユーザ端末10を利用し続けている場合に、画面SCの画素数の減少及び増加を交互に繰り返してもよい。第2パターンによれば、画面SCに対するユーザの集中(没入)が阻害される。その結果、ユーザにユーザ端末10の利用の中断を効果的に促すことができる。
【0042】
表示制御部14は、上述した画面表示の制御が適用される適用期間を設定する。以下、適用期間のいくつかの例について説明する。
【0043】
(適用期間の第1例)
図6に示されるように、表示制御部14は、ユーザによってユーザ端末10が連続して利用されている場合に、ユーザ端末10の利用開始時点(時点t0)から利用度URが閾値dを超えた時点(時点t1)までの期間T1と同じ長さの期間を適用期間D1として設定してもよい。
【0044】
表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えて画面表示の制御が開始された後(すなわち、時点t1以降)にユーザ端末10が利用されていない期間が適用期間D1を経過した際に、画面表示の制御の適用を終了する。すなわち、仮に、時点t1において表示制御部14による画面表示の制御が実行されたことを契機としてユーザが即時にユーザ端末10の利用を中断した場合には、時点t1から適用期間D1が経過した時点で、画面表示の制御の適用が終了される。そして、表示制御部14は、適用期間D1が満了した際に、利用度URをリセットする。従って、時点t1から適用期間D1を経過した後にユーザがユーザ端末10の利用を再開した場合には、表示制御部14による画面表示の制御は実行されない。ただし、画面表示の制御が開始されてから画面表示の制御の適用期間D1が終了するまでの間にユーザ端末10が利用された場合には、表示制御部14は、ユーザ端末10が利用された時間に応じて適用期間D1を延長する。
【0045】
図6の例では、ユーザは、利用度URが閾値dを超えて画面表示の制御(例えば、上述した画面表示の制御の第1例~第3例のいずれか)が開始された時点t1以降もユーザ端末10の利用を継続し、時点t2においてユーザ端末10の利用を中断した。すなわち、この例では、時点t1から時点t2までの期間T2において、ユーザは、表示制御部14による画面表示の制御が開始されているにもかかわらず、ユーザ端末10を利用し続けた。なお、ユーザ端末10の利用が中断された時点は、例えば、ユーザ端末10の電源ボタンが押下されること等によって画面表示がOFFにされた時点である。このような場合、表示制御部14は、画面表示の制御の開始後(時点t1以降)にユーザ端末10が利用された時間(図6の例では期間T2)に応じて適用期間D1を延長する。図6の例では、表示制御部14は、期間T2と同じ長さの期間を延長期間D2として設定する。この場合、ユーザ端末10の利用が中断された時点t2から延長期間が付加された適用期間(すなわち「D1+D2」)が経過する時点t3まで、画面表示の制御が適用される。すなわち、時点t2から時点t3までの期間T3に、ユーザが再度ユーザ端末10の利用を再開した場合(すなわち、画面表示がONにされた場合)には、上述した表示制御部14による画面表示の制御が実行される。すなわち、上述した画面表示の第1例が実行される場合には、画面SC内に顔画像IMが表示される。
【0046】
第1例に係る適用期間によれば、画面表示の制御が開始された後に、ユーザによるユーザ端末10の利用が継続された場合に、継続して利用された時間に応じた延長期間D2をペナルティとして課すことによって、ユーザに対してユーザ端末10の利用の中断を効果的に促すことができる。より具体的には、第1例に係る適用期間が設定される場合、画面表示の制御が開始された後なるべく早くユーザ端末10の利用を中断することで、画面表示の制御が適用される期間をなるべく短くすることができる。このため、第1例に係る適用期間によれば、画面表示の制御が開始された後にすぐにユーザ端末10の利用を中断することをユーザに促すことができる。
【0047】
(適用期間の第2例)
表示制御部14は、所定期間にユーザが利用したアプリケーションAiの利用時間UTiと上述した平均利用時間GTiとを比較し、比較結果に基づいて、画面表示の制御が適用される適用期間を決定してもよい。例えば、表示制御部14は、一般的な利用傾向(すなわち、平均利用時間GTi)と比較して利用時間が長かった上位K位までの各アプリケーションAiについて、上記所定期間におけるアプリケーションAiの利用時間UTiと平均利用時間GTiとの差(UTi-GTi)を算出する。そして、表示制御部14は、上記差の大きさの順位が上位K位までの各アプリケーションAiについて算出された上記差の総和(すなわち、「Σ (UTi-GTi)」)を適用期間(すなわち、利用度URが閾値dを超えてから表示制御部14による画面表示の制御が無効になるまでの期間)として設定してもよい。
【0048】
第2例に係る適用期間によれば、一般的な利用量よりも多く利用した分の時間をユーザに対するペナルティ(すなわち、表示制御部14による画面表示の制御が実行される期間)として設定することができる。従って、一般的な利用量を超えるアプリケーションの利用を控えることをユーザに促すことができる。なお、利用量として利用時間ではなく利用回数を用いる場合には、利用回数の差に応じた期間(例えば、「利用回数の差」と「予め定められた長さの単位期間」との積等)を適用期間として設定すればよい。
【0049】
なお、適用期間は上述した第1例及び第2例に限られない。例えば、単純に、予め設定された固定期間(例えば30分等)が適用期間として用いられてもよい。
【0050】
次に、図7を参照して、ユーザ端末10の動作の一例(実施形態に係る情報処理方法を含む)について説明する。
【0051】
ステップS1において、設定部11は、例えば、上述した重み付けの第1例又は第2例(図2参照)を実行することにより、利用制限の対象として定められた各アプリケーションAiの重みWiを設定する。
【0052】
ステップS2において、算出部13は、ユーザ端末10がユーザによって利用中であるか否かを判定する。ユーザ端末10がユーザによって利用中である場合(ステップS2:YES)、算出部13は、例えば上述した式(3)を用いることにより、利用度URを算出する(ステップS3)。一方、ユーザ端末10がユーザによって利用中でない場合(ステップS2:NO)には、ユーザ端末10がユーザによって利用されるまでステップS3の処理は実行されない。
【0053】
ステップS4において、表示制御部14は、ステップS3において算出された利用度URが閾値dを超えたか否かを判定する。利用度URが閾値dを超えた場合(ステップS4:YES)、表示制御部14は、画面表示の制御(例えば上述した画面表示の制御の第1例~第3例のいずれか)を実行する。一例として、表示制御部14による画面表示の制御は、上述した適用期間が満了するまで適用される。表示制御部14は、適用期間の満了後に画面表示の制御を終了すると共に、利用度をリセットする。その後、ユーザは、ユーザ端末10を通常どおりに利用することが可能となる。
【0054】
以上説明したユーザ端末10においては、アプリケーションAi毎に重みWiが設定され、所定期間における各アプリケーションAiの利用量(本実施形態では、利用時間)及び重みWiに基づいて、ユーザ端末10の利用度URが算出される。そして、利用度URが閾値dを超えた場合に、ユーザ端末10の利用を阻害するための画面表示の制御が実行される。上記構成によれば、アプリケーションAi毎に個別の重みWiを設定することにより、1つのアプリケーションだけでなく、複数のアプリケーションに対するユーザの利用を総合的に判断して、ユーザ端末10の利用度URを算出することができる。そして、利用度URが一定以上となった場合に、画面表示の制御を実行することにより、ユーザにユーザ端末10の利用の中断を促すことができる。従って、ユーザ端末10によれば、複数のアプリケーションを実行可能な状況において、ユーザ端末10の長時間利用を効果的に抑制することができる。
【0055】
なお、上記実施形態では、所定期間における各アプリケーションの利用時間を各アプリケーションの利用量として用いたが、所定期間における各アプリケーションの利用回数を各アプリケーションの利用量として用いてもよい。或いは、所定期間における各アプリケーションの利用時間及び利用回数の両方に基づく指標値が各アプリケーションの利用量として用いられてもよい。
【0056】
また、上述した重み付けの第1例及び第2例においては、アプリケーションの利用時間を利用量として用いたため、平均利用時間MTi,MT,GTiが、第1平均利用量、第2平均利用量、及び第3平均利用量として用いられたが、アプリケーションの利用回数を利用量として用いる場合には、平均利用時間MTiの代わりに「各アプリケーションAiの所定期間当たりの平均利用回数」が用いられてもよく、平均利用時間MTの代わりに「全アプリケーションの所定期間当たりの平均利用回数」が用いられてもよく、平均利用時間GTiの代わりに「ユーザ群について集計された各アプリケーションAiの所定期間当たりの平均利用回数」が用いられてもよい。
【0057】
また、ユーザ端末10の利用を阻害するための画面表示の制御は、上述した第1例~第3例に限られない。また、上述した第1例~第3例のうちの2つ以上の制御が組み合わされてもよい。例えば、表示制御部14は、利用度URが閾値dを超えた場合に、ユーザの顔画像IMを画面SC内に表示しつつ、色彩(RGB値)及び画素数を変化させてもよい。
【0058】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0059】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。
【0060】
例えば、本開示の一実施の形態におけるユーザ端末10は、本開示の情報処理方法を行うコンピュータとして機能してもよい。図8は、本開示の一実施の形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0061】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、図8に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0062】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0063】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
【0064】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末10の各機能部(例えば、表示制御部14等)は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0065】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る情報処理方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0066】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0067】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0068】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカ、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0069】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0070】
また、ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0071】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0072】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0073】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0074】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0075】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0076】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0077】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0078】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0079】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0080】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々な情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々な情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0081】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0082】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0083】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0084】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0085】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0086】
10…ユーザ端末、11…設定部、13…算出部、14…表示制御部、15…撮影部、IM…顔画像、SC…画面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8