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特許7587086同期ネットワーク構築方法、値札システム、コンピュータ機器および記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-11
(45)【発行日】2024-11-19
(54)【発明の名称】同期ネットワーク構築方法、値札システム、コンピュータ機器および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20241112BHJP
   H04W 40/22 20090101ALI20241112BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20241112BHJP
   H04W 40/34 20090101ALI20241112BHJP
【FI】
H04W56/00 110
H04W40/22
H04W84/18 110
H04W40/34
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024515540
(86)(22)【出願日】2023-04-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2023090494
(87)【国際公開番号】W WO2023207946
(87)【国際公開日】2023-11-02
【審査請求日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】202210436190.6
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520367544
【氏名又は名称】漢朔科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hanshow Technology Co.Ltd.
【住所又は居所原語表記】Floor 4,Building 1 and Floor 7,Building 5,Jiaxing Guangfu Innovation Park,No.1288 Kanghe Road,Xiuzhou District,Jiaxing,Zhejiang 314031 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】吉亞平
(72)【発明者】
【氏名】姜起
(72)【発明者】
【氏名】梁敏
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-199676(JP,A)
【文献】特開2006-050460(JP,A)
【文献】再公表特許第2018/012106(JP,A1)
【文献】国際公開第2022/057456(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106507479(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108092732(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0034719(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0335479(US,A1)
【文献】米国特許第11153687(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
値札システムに応用される同期ネットワーク構築方法であって、
店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、
前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、
トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて、各基地局から上位基地局まで距離が最も近いことを調整原則とし、1つの基地局に複数の上位基地局が存在する場合、距離が最も近い上位基地局を目標上位基地局として選択して、前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、
前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、を含む
ことを特徴とする同期ネットワーク構築方法。
【請求項2】
前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得るステップは、
前記マスタ基地局に直接接続された下位基地局を第1階層のセカンダリ基地局とし、前記第1階層のセカンダリ基地局に接続された1階層下の基地局を第2階層のセカンダリ基地局とし、第N階層のセカンダリ基地局まで順次類推するステップと、
前記マスタ基地局をタイムスロット起点として、階層の順に第1階層のセカンダリ基地局から第N階層のセカンダリ基地局に送受信タイムスロットを割り当てて、前記送受信タイムスロット周期表を得るステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項3】
店舗内の全ての基地局の間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築した後、
前記初期ネットワークトポロジー構造内に互いに独立した少なくとも2つのサブネットワークが存在する場合、各サブネットワークに対応する目標サブネットワークトポロジー構造を取得するステップと、
前記目標サブネットワークトポロジー構造に基づいて、各サブネットワークに対応する送受信タイムスロット周期サブ表を得て、対応する送受信タイムスロット周期サブ表に基づいて各サブネットワークにおける基地局に同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項2に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項4】
全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させた後、
現在の基地局が予め設定された時間内に前記目標ネットワークトポロジー構造における前記現在の基地局の上位基地局である第1の目標基地局から送信された同期信号を受信しない場合、または受信した同期信号の強度が予め設定された閾値よりも小さい場合、前記現在の基地局にレンジングモードを起動させて現在の基地局に最も近い第2の目標基地局を取得するステップと、
前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属する場合、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第1の更新ネットワークトポロジー構造を得るステップと、
全ての基地局に前記第1の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項5】
前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属しない場合、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第2の更新ネットワークトポロジー構造を得るステップと、
前記第2の更新ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局に送受信タイムスロットを再割り当てして送受信タイムスロット周期更新表を得るステップと、
全ての基地局に前記第2の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期更新表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項6】
前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップは、
現在の基地局をルートノードとして、現在の基地局に直接接続された基地局を第1層深さ基地局とするステップと、
前記第1層深さ基地局に接続された次の層の基地局が存在する場合、前記次の層の基地局を第2層深さ基地局として、第M層深さ基地局がトラバースされるまで順次類推するステップと、
前記第M層深さ基地局に接続された基地局が存在しない場合、前記現在の基地局のトポロジー深さをMに設定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項7】
第X層深さ基地局に接続された次の層の基地局に前記第X層深さ基地局または第X-1層深さ基地局に属する目標深さ基地局が存在する場合、前記目標深さ基地局は、第X+1層深さ基地局とされないステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項6に記載の同期ネットワーク構築方法。
【請求項8】
サーバと、基地局と、電子値札とを含む値札システムであって、
前記サーバは、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、
前記サーバは、さらに、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得、
前記サーバは、さらに、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて、各基地局から上位基地局まで距離が最も近いことを調整原則とし、1つの基地局に複数の上位基地局が存在する場合、距離が最も近い上位基地局を目標上位基地局として選択して、前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得、
前記サーバは、さらに、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得、
前記基地局が前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信して、前記値札システムの同期ネットワークを得る
ことを特徴とする値札システム。
【請求項9】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器において、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1から7のいずれか1項に記載の同期ネットワーク構築方法のステップが実現される
ことを特徴とするコンピュータ機器。
【請求項10】
コンピュータプログラムが記憶されている読み取り可能な記憶媒体において、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1から7のいずれか1項に記載の同期ネットワーク構築方法のステップが実現される
ことを特徴とする読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2022年04月25日に提出された出願番号が202210436190.6である中国発明特許出願の優先権を要求し、上記特許出願に開示された全ての内容を本願の一部として援用する。
【0002】
本願は、通信の技術分野に関し、具体的には、同期ネットワーク構築方法、値札システム、コンピュータ機器および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
電子値札システムの各小売分野における応用がますます広くなり、店舗の規模もますます大きくなるにつれて、店舗内に複数の基地局を配置する必要があり、ここに、複数の基地局は、非同期セルラーネットワークを介して通信するが、従来の非同期セルラーネットワークでは、店舗内の複数の基地局に送受信される信号が非同期であり、使用されるタイムスロットが衝突しやすいため、複数の基地局に送受信される信号間の干渉を引き起こし、基地局と値札との通信が失敗してしまうおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これにより分かるように、従来技術における電子値札システムにおける複数の基地局間で信号を送受信する際に互いに干渉するという問題が存在し、電子値札システムの精度および安定性を低下させ、複数の基地局がある店舗の実際のニーズを満たさない。
【0005】
従来技術に存在する欠点に対して、本願で提供される同期ネットワーク構築方法、値札システム、コンピュータ機器および記憶媒体は、従来技術における電子値札システムにおける複数の基地局間で信号を送受信する際に互いに干渉するという問題を解決し、同期ネットワークを構築することによって、複数の基地局間で時間同期を維持させ、且つ同期ネットワークがタイムスロット単位でデータを送受信することで信号の干渉を防止し、電子値札システムの安定性およびデータスループット能力を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様により、本願は、値札システムに適用される同期ネットワーク構築方法を提供し、前記同期ネットワーク構築方法は、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、を含む。
【0007】
また、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得るステップは、前記マスタ基地局に直接接続された下位基地局を第1階層のセカンダリ基地局とし、前記第1階層のセカンダリ基地局に接続された1階層下の基地局を第2階層のセカンダリ基地局として、第N階層のセカンダリ基地局まで順次類推するステップと、前記マスタ基地局をタイムスロット起点として、階層の順に第1階層のセカンダリ基地局から第N階層のセカンダリ基地局に送受信タイムスロットを割り当てて、前記送受信タイムスロット周期表を得るステップと、を含む。
【0008】
また、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築した後、前記同期ネットワーク構築方法は、前記初期ネットワークトポロジー構造内に互いに独立した少なくとも2つのサブネットワークが存在する場合、各サブネットワークに対応する目標サブネットワークトポロジー構造を取得するステップと、前記目標サブネットワークトポロジー構造に基づいて、各サブネットワークに対応する送受信タイムスロット周期サブ表を得て、対応する送受信タイムスロット周期サブ表に基づいて各サブネットワークにおける基地局に同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、をさらに含む。
【0009】
また、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させた後、前記同期ネットワーク構築方法は、現在の基地局が予め設定された時間内に前記目標ネットワークトポロジー構造における前記現在の基地局の上位基地局である第1の目標基地局から送信された同期信号を受信しない場合、または受信した同期信号の強度が予め設定された閾値よりも小さい場合、前記現在の基地局にレンジングモードを起動させて現在の基地局に最も近い第2の目標基地局を取得するステップと、前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属する場合、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第1の更新ネットワークトポロジー構造を得ることと、全ての基地局に前記第1の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む。
【0010】
また、前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属しない場合、前記同期ネットワーク構築方法は、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第2の更新ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記第2の更新ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局に送受信タイムスロットを再割り当てして送受信タイムスロット周期更新表を得るステップと、全ての基地局に前記第2の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期更新表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む。
【0011】
また、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップは、現在の基地局をルートノードとして、現在の基地局に直接接続された基地局を第1層深さ基地局とするステップと、前記第1層深さ基地局に接続された次の層の基地局が存在する場合、前記次の層の基地局を第2層深さ基地局として、第M層深さ基地局がトラバースされるまで順次類推するステップと、前記第M層深さ基地局に接続された基地局が存在しない場合、前記現在の基地局のトポロジー深さをMに設定するステップと、を含む。
【0012】
また、前記同期ネットワーク構築方法は、第X層深さ基地局に接続された次の層の基地局に前記第X層深さ基地局または第X-1層深さ基地局に属する目標深さ基地局が存在する場合、前記目標深さ基地局は、第X+1層深さ基地局とされないステップをさらに含む。
【0013】
第2の態様により、本願は、値札システムを提供し、前記値札システムは、サーバと、基地局と、電子値札とを含み、前記サーバは、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、前記サーバは、さらに、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得、前記サーバは、さらに、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得、前記サーバは、さらに、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得、前記基地局が前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信して、前記値札システムの同期ネットワークを得る。
【0014】
第3の態様により、本願は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されるとともにプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器を提供し、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップとを実現する。
【0015】
第4の態様により、本願は、コンピュータプログラムが記憶されている読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、を実現する。
【0016】
従来技術に比べて、本願は以下の有益な効果を有する。
【0017】
本願は、全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、さらにトポロジー深さとレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、目標ネットワークトポロジー構造を得て、最後に目標ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて、全ての基地局に割り当てられた送受信タイムスロットに基づいて同期信号を送受信させることによって、値札システムの同期ネットワークを得て、従来の非同期セルラーネットワークでは複数の基地局に対してタイムスロットを統一的にスケジューリングできず、タイムスロット衝突、信号間干渉が発生しやすく、基地局と値札との通信が失敗してしまうという問題を解決し、時間リソースを十分に利用して、システム通信のデータスループット能力を最大化し、同期ネットワークを構築することによって、複数の基地局間で時間同期を維持し、且つ同期ネットワークがタイムスロット単位でデータを送受信することで信号干渉を防止し、電子値札システムの安定性およびデータスループット能力を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本願の実施例または従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例または従来技術の説明に使用される必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩的な労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。図において、
【0019】
図1】本願の実施例により提供される同期ネットワーク構築方法の概略フローチャートである。
図2】本願の実施例により提供される値札システムの概略構成図である。
図3】本願の実施例により提供される初期ネットワークトポロジーの概略構成図である。
図4】本願の実施例により提供される目標ネットワークトポロジーの概略構成図である。
図5】本願の実施例により提供される送受信タイムスロット周期表の概略タイミングチャートである。
図6】本願の実施例により提供される別の同期ネットワーク構築方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の実施例の目的、技術的解決手段および利点をより明確にするために、以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確且つ完全に説明し、明らかに、説明された実施例は、本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が進歩的な労働をせずに取得した他の全ての実施例は、いずれも本願の権利範囲に属する。
【0021】
第1の態様により、本願は、同期ネットワーク構築方法を提供し、具体的には、以下の実施例を含む。図1に示すものは、本願の実施例により提供される同期ネットワーク構築方法の概略フローチャートであり、図1に示すように、前記同期ネットワーク構築方法が値札システムに適用され、かつ、前記値札システムがサーバと、基地局と、電子値札とを含む場合、具体的には、以下のステップを含む。
【0022】
ステップS101であって、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築する。
【0023】
なお、図2に示すように、本実施例における各店舗の値札システムは、いずれもサーバと、複数の基地局と、幾つかの電子値札とを含み、サーバは、基地局を介して電子値札にトリガー情報または制御命令等を送信し、各基地局は、トリガー情報または制御命令を含むデータ信号と同期信号とを定時的に送信する。
【0024】
本実施例において、サーバは、レンジング信号を順次送信するように店舗内の全ての基地局を制御し、各基地局が受信した他の基地局から送信されたフィードバック信号の強度に基づいて、各基地局と他の基地局とのレンジング結果を得て、前記サーバは、さらに、全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、図3に示すように、ここに、レンジング結果は、通信なし、遠距離および近距離を含むが、これらに限られず、初期ネットワークトポロジー構造における基地局間の線分の長さは、遠距離または近距離として示すことができ、図3におけるAP1は、基地局1を示し、AP2は基地局2を示し、…、AP11は基地局11を示す。
【0025】
ステップS102であって、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得る。
【0026】
実施例において、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップは、具体的に、現在の基地局をルートノードとして、現在の基地局に直接接続された基地局を第1層深さ基地局とするステップと、前記第1層深さ基地局に接続された次の層の基地局が存在する場合、前記次の層の基地局を第2層深さ基地局として、第M層深さ基地局がトラバースされるまで順次類推するステップと、前記第M層深さ基地局に接続された基地局が存在しない場合、前記現在の基地局のトポロジー深さをMに設定するステップと、を含む。
【0027】
例を挙げて説明すると、図3に示すように、AP1をルートノードとする場合、AP2、AP3およびAP4は、第1層深さ基地局であり、AP5、AP6、AP7、AP8およびAP9は、第2層深さ基地局であり、AP10およびAP11は、第3層深さ基地局であるため、AP1のトポロジー深度は、3であり、AP2をルートノードとする場合、AP5、AP6、AP4およびAP1は、第1層深さ基地局であり、AP10、AP7、AP3は、第2層深さ基地局であり、AP11、AP8およびAP9は、第3層深さ基地局であるため、AP2のトポロジー深度は、3であり、順次類推すると、AP11をルートノードとする場合、AP7は、第1層深さ基地局であり、AP4、AP3は、第2層深さ基地局であり、AP6、AP1、AP8およびAP9は、第3層深さ基地局であり、AP2は、第4層深さ基地局であり、AP5は、第5層深さ基地局であり、AP10は、第6層深さ基地局であるため、AP11のトポロジー深度は、6である。
【0028】
なお、第X層深さ基地局に接続された次の層の基地局に前記第X層深さ基地局または第X-1層深さ基地局に属する目標深さ基地局が存在する場合、前記目標深さ基地局は、第X+1層深さ基地局とされない。例えば、AP1をルートノードとする場合、AP2、AP3およびAP4は、第1層深さ基地局であり、AP2に接続された次の層の基地局にAP4があり、原則としてAP4は、AP5およびAP6と第2層深さ基地局に属すべきであるが、AP4は、既に第1層深さ基地局に属するため、第2層深さ基地局にAP4が含まれず、本実施例におけるAP4は、上記の目標深さ基地局に相当する。
【0029】
ステップS103であって、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、目標ネットワークトポロジー構造を得る。
【0030】
本実施例において、前記目標ネットワークトポロジー構造において、各基地局は、1つの上位基地局のみに接続され、且つ同じ階層の基地局同士は、互いに接続されない。
【0031】
なお、本実施例におけるトポロジー深さが最も浅いとは、トポロジー深さ値が最も小さいことを示し、AP1のトポロジー深さを3、AP2のトポロジー深さを4、AP3のトポロジー深さを4、……、AP11のトポロジー深さを6とし、AP1のトポロジー深さ値が最も小さければ、基地局AP1をマスタ基地局とする。
【0032】
基地局間の通信干渉を防止するために、初期ネットワークトポロジー構造に対して修正調整を行う必要があり、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局まで距離が最も近いことを調整原則とし、1つの基地局に複数の上位基地局が存在する場合、距離が最も近い上位基地局を目標上位基地局として選択し、且つ同じ階層の基地局同士は、互いに接続されないことによって、図4に示す目標ネットワークトポロジー構造を得る。
【0033】
ステップS104であって、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得る。
【0034】
本実施例において、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得るステップは、前記マスタ基地局に直接接続された下位基地局を第1階層のセカンダリ基地局とし、前記第1階層のセカンダリ基地局に接続された1階層下の基地局を第2階層のセカンダリ基地局として、第N階層のセカンダリ基地局まで順次類推するステップと、前記マスタ基地局をタイムスロット起点として、階層の順に第1階層のセカンダリ基地局から第N階層のセカンダリ基地局に送受信タイムスロットを割り当てて、前記送受信タイムスロット周期表を得るステップと、を含む。
【0035】
なお、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局にタイムスロットを割り当てる場合、前記マスタ基地局をタイムスロット起点とし、次に第1階層のセカンダリ基地局における各基地局にタイムスロットを順次割り当てて、第1階層のセカンダリ基地局における各基地局へのタイムスロットの割り当てが完了した後、次に第2階層のセカンダリ基地局にタイムスロットを割り当てて、最後の階層のセカンダリ基地局への割り当てが完了するまで順次類推することによって、図5に示すような送受信タイムスロット周期表を得て、目標ネットワークトポロジー構造における全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、電子値札システムにおける基地局の同期を実現し、前記値札システムの同期ネットワークを得て、図5において、T1は、同期信号を送信する周期を示し、T2は、同期信号を送信する時間長を示す。
【0036】
従来技術に比べて、本実施例は、以下の有益な効果を有する。
【0037】
本実施例は、全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、さらにトポロジー深さとレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、目標ネットワークトポロジー構造を得て、最後に目標ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて、全ての基地局に割り当てられた送受信タイムスロットに基づいて同期信号を送受信させることによって、値札システムの同期ネットワークを得て、従来の非同期セルラーネットワークでは複数の基地局に対してタイムスロットを統一的にスケジューリングできず、タイムスロット衝突、信号間干渉が発生しやすく、基地局と値札との通信が失敗してしまうという問題を解決し、時間リソースを十分に利用して、システム通信のデータスループット能力を最大化し、同期ネットワークを構築することによって、複数の基地局間で時間同期を維持し、且つ同期ネットワークがタイムスロット単位でデータを送受信することで信号干渉を防止し、電子値札システムの安定性およびデータスループット能力を向上させる。
【0038】
本願の他の実施例において、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させた後、前記同期ネットワーク構築方法は、現在の基地局が予め設定された時間内に前記目標ネットワークトポロジー構造における前記現在の基地局の上位基地局である第1の目標基地局から送信された同期信号を受信しない場合、または受信した同期信号の強度が予め設定された閾値よりも小さい場合、前記現在の基地局にレンジングモードを起動させて現在の基地局に最も近い第2の目標基地局を取得するステップと、前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属する場合、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第1の更新ネットワークトポロジー構造を得るステップと、全ての基地局に前記第1の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む。
【0039】
なお、図4におけるAP6を例として、AP6が位置を移動し、または/およびAP2が位置を移動し、または/およびAP2に故障が発生した場合、AP6がAP2から送信された同期信号を受信できなかったり、受信した同期信号の強度が弱くなったりして、AP6の正常な通信に影響を与えないように、AP6がレンジングモードを起動し、距離が最も近いAP4が測定されるとともに、AP6の上位基地局をAP4に修正し、AP2とAP4が目標ネットワークトポロジー構造においていずれも第1階層のセカンダリ基地局に属するため、AP6の上位基地局を修正したが、目標ネットワークトポロジー構造のトポロジー深さおよび基地局の階層を変更しないため、依然としてこの前の送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号の送受信を行うことができる。
【0040】
また、前記第1の目標基地局と前記第2の目標基地局が前記目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属しない場合、前記同期ネットワーク構築方法は、前記第2の目標基地局を前記現在の基地局の上位基地局として前記目標ネットワークトポロジー構造を調整して、第2の更新ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記第2の更新ネットワークトポロジー構造に基づいて各基地局に送受信タイムスロットを再割り当てして送受信タイムスロット周期更新表を得るステップと、全ての基地局に前記第2の更新ネットワークトポロジー構造において前記送受信タイムスロット周期更新表に基づいて同期信号を送受信させるステップと、をさらに含む。
【0041】
なお、図4におけるAP7を例として、AP7が位置を移動し、または/およびAP4が位置を移動し、または/およびAP4に故障が発生した場合、AP7がAP4から送信された同期信号を受信できなかったり、受信した同期信号の強度が弱くなったりして、AP7の正常な通信に影響を与えないように、AP7は、レンジングモードを起動し、距離が最も近いAP6が測定されるとともに、AP7の上位基地局をAP6に修正し、AP4およびAP6が目標ネットワークトポロジー構造において同一の階層に属しないため、AP7の上位基地局を修正するだけではなく、目標ネットワークトポロジー構造のトポロジー深さおよび基地局の階層を修正したため、送受信タイムスロット周期表は、修正後のネットワークトポロジー構造に従って再割り当てを行って、送受信タイムスロット周期更新表を得て、修正後のネットワークトポロジー構造における全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期更新表に基づいて同期信号を送受信させる必要がある。
【0042】
これにより分かるように、本実施例における同期ネットワークにおいて、基地局は、複数の基地局の同期信号またはレンジング信号を監視することによって、基地局が移動した後で最適な上位基地局を選択して通信することを実現することができ、基地局が移動した後に正常に通信できないという問題を解決した。
【0043】
図2を参照してわかるように、電子値札1-Nは、基地局1の通信値札に属するが、電子値札1-Nも基地局2の通信範囲に属し、実際には電子値札1-Nも基地局2と通信することができるが、従来の非同期セルラーネットワークにおいて電子値札1-Nは、基地局1のデータ信号しか受信できず、他の基地局の信号を監視することができないため、基地局を跨いで移動して最適な基地局を選択して通信することを実現できない。上記問題を解決するために、電子値札は、同様に基地局から送信された同期信号をモニタリングして接続された基地局を交換する必要があるか否かを判断してもよく、その交換過程は、上記基地局が上位基地局を交換する原理と同じであり、ここでは、詳しい説明を省略する。
【0044】
本願の別の実施例において、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築した後に、前記同期ネットワーク構築方法は、前記初期ネットワークトポロジー構造内に互いに独立した少なくとも2つのサブネットワークが存在する場合、各サブネットワークに対応する目標サブネットワークトポロジー構造を取得するステップと、前記目標サブネットワークトポロジー構造に基づいて、各サブネットワークに対応する送受信タイムスロット周期サブ表を得て、対応する送受信タイムスロット周期サブ表に基づいて各サブネットワークにおける基地局に同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップとをさらに含む。
【0045】
なお、より複雑な店舗のシーン、例えば複数階、複数の離れた領域のシーンにさらに適応するために、ネットワークを複数のサブネットワークに分ける方式で同期ネットワークの構築をそれぞれ行うことができ、具体的なプロセスは、図6に示すとおりである。
【0046】
サーバは、全ての店舗内の基地局に対してレンジングプロセスを起動するステップS201と、
サーバは、レンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップS202と、
店舗の全ての基地局が接続可能であるか否かを判断し、全ての基地局が接続可能である場合、ステップS204を実行し、全ての基地局が接続可能でない場合、ステップS205を実行するステップS203と、
サーバは、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、トポロジーが最も浅い基地局をマスタ基地局として選択し、他の基地局をセカンダリ基地局にするステップS204と、
接続可能な基地局を1つのサブネットワークとみなし、合計でL個のサブネットワークを有するステップS205と、
サーバは、マスタ基地局が同期信号を送信し、セカンダリ基地局がトポロジー関係に基づいて最も強い基地局に同期して追跡するようにを制御するステップS206と、
サーバは、トポロジー関係に基づいて、隣接する基地局のタイムスロットが隣接することを割り当て原則として、基地局に送受信タイムスロットを割り当てるステップS207と、
全てのサブネットワーク処理が完了したか否かを判断し、完了した場合、ステップS209を実行し、完了していない場合、ステップS204を実行するステップS208と、
基地局は、割り当てられた送受信タイムスロットに基づいて同期信号を周期的に送信し、1階層上の基地局の同期信号を周期的に受信するとともに同期を維持するステップS209と、
値札は、基地局の同期信号を周期的に追跡し監視し、同期を維持するとともに、通信には基地局を交換する必要があるか否かを判断するステップS210と、がある。
【0047】
つまり、前記初期ネットワークトポロジー構造に互いに独立した少なくとも2つのサブネットワークが存在する場合、ステップS101~ステップS104の方法に基づいて各サブネットワークに対してネットワークトポロジー構造の調整と送受信タイムスロット周期表の構築を行って、対応する送受信タイムスロット周期表に基づいて各サブネットワークにおける基地局に同期信号を送受信させることによって、全てのサブネットワークからなるネットワークトポロジー構造を前記値札システムの同期ネットワークとする。
【0048】
さらに、複数の基地局が同期されたタイムスロット割り当ては、同様に、サービスデータを送受信し、データ送受信の干渉を回避し、システム通信のデータスループットを向上させるために使用され得る。
【0049】
本実施例により提供される電子値札システムの同期ネットワーク構築方法は、従来の非同期セルラーネットワークでは複数の基地局に対してタイムスロットを統一的にスケジューリングできず、タイムスロット衝突、信号間干渉が発生しやすく、基地局と値札との通信が失敗してしまうという問題を解決し、時間リソースを十分に利用して、システム通信のデータスループット能力を最大化する。さらに、同期ネットワークは、同期信号を提供することができ、値札は、複数の基地局の同期信号を監視することによって、基地局を跨いで移動したことを発見するとともに最適な基地局を選択して、値札が移動した後に正常に通信できない問題を解決することができる。
【0050】
第2の態様により、本願は、値札システムを提供し、前記値札システムは、具体的には、サーバと、基地局と、電子値札とを含み、前記サーバは、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築し、前記サーバは、さらに、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得、前記サーバは、さらに、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得、前記サーバは、さらに、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得、前記基地局が前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信して、前記値札システムの同期ネットワークを得る。
【0051】
第3の態様により、本願の実施例は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されるとともにプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器を提供し、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、を実現する。
【0052】
第4の態様により、本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、店舗内の全ての基地局間のレンジング結果に基づいて基地局の初期ネットワークトポロジー構造を構築するステップと、前記初期ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局をルートノードとしてトポロジー深さトラバースを行って、各基地局に対応するトポロジー深さを得るステップと、トポロジー深さが最も浅い基地局をマスタ基地局とし、各基地局から上位基地局までのレンジング結果に基づいて前記初期ネットワークトポロジー構造を調整して、各基地局が1つの上位基地局のみに接続される目標ネットワークトポロジー構造を得るステップと、前記目標ネットワークトポロジー構造に基づいて、各基地局に送受信タイムスロットを割り当てて送受信タイムスロット周期表を得て、全ての基地局に前記送受信タイムスロット周期表に基づいて同期信号を送受信させて、前記値札システムの同期ネットワークを得るステップと、を実現する。
【0053】
上記実施例の方法における全部または一部のフローを実現するには、コンピュータプログラムにより関連するハードウェアを命令することによって完成されることができ、前記プログラムは、不揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されることができ、該プログラムが実行される場合、上記各方法の実施例のフローを含むことができることを当業者に理解されることができる。ここに、本願により提供される各実施において用いられるメモリ、ストレージ、データベース、または他の媒体の任意の参照は、いずれも不揮発性メモリおよび/または揮発性メモリを含むことができる。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)またはフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)または外部キャッシュメモリを含むことができる。例示的には、RAMは、例えば、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDRSDRAM)、エンハンスドSDRAM(ESDRAM)、シンクロナスリンク(Synchlink)DRAM(SLDRAM)、メモリバス(Rambus)ダイレクトRAM(RDRAM)、ダイレクトメモリバスダイナミックRAM(DRDRAM)、およびメモリバスダイナミックRAM(RDRAM)などの様々な形式で得られるが、これらに限られない。
【0054】
なお、本明細書において、例えば「第1の」および「第2の」などのような関係用語は、1つのエンティティまたは操作を他のエンティティまたは操作から区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらのエンティティまたは操作の間にこのような実際の関係または順序が存在することを要求または暗示するものではない。そして、用語「含む」、「包含」またはその任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図することによって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品またはデバイスは、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素も含み、または、このようなプロセス、方法、物品またはデバイスに固有の要素も含む。より多くの制限がない場合、「1つの…を含む」という語句によって限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品またはデバイスに他の同じ要素が存在することを排除されない。
図1
図2
図3
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図5
図6