(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
A63F5/04 511E
A63F5/04 651
(21)【出願番号】P 2020118697
(22)【出願日】2020-07-09
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】503106797
【氏名又は名称】株式会社エンターライズ
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】山岡 裕也
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-225614(JP,A)
【文献】特開2015-157045(JP,A)
【文献】特開2008-245799(JP,A)
【文献】特開2020-081211(JP,A)
【文献】特開2021-094338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示窓を介して表示される複数の図柄
と、前記図柄以外の表示物と、前記図柄および前記表示物を除いた背景領域とをそれぞれ
有する複数の回転リールと、
遊技者によりそれぞれ操作可能なスタートスイッチおよび複数のストップスイッチと、
前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行い、対応する前記図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されることで入賞する役の当否を決定する内部抽せん部と、
前記スタートスイッチが操作された場合は、前記回転リールを回転させ、前記ストップスイッチが操作された場合は、前記内部抽せんにより当せんした役と前記ストップスイッチが操作されたタイミングとに応じて、操作された前記ストップスイッチに対応する前記回転リールを停止させる回転リール制御部と、
前記有効ライン上に停止した前記図柄以外の前記回転リールの領域の表示態様を変化させることが可能なリール表示制御部と
を備え、
前記領域の表示態様を変化させることには、
前記回転リールを光で照らすことにより前記表示物の表示態様のみを変化させることを含むが、前記回転リールを光で照らすこ
とにより前記
背景領域の表示態様を変化させることが含まれない、遊技機。
【請求項2】
前記リール表示制御部は、前記内部抽せんの結果に基づいて、前記表示態様を変化させるか否かを決定する、請求項
1の遊技機。
【請求項3】
前記リール表示制御部は、遊技状態に基づいて、前記表示態様を変化させるか否かを決定する、請求項
1の遊技機。
【請求項4】
前記リール表示制御部は、前記回転リールが停止した状態、前記ストップスイッチを操作する順番、および、前記ストップスイッチを操作するタイミングの少なくともいずれかに応じて、前記表示態様を変化させるか否かを決定する、請求項
1の遊技機。
【請求項5】
前記リール表示制御部は、抽せんにより、前記表示態様を変化させるか否かを決定する、請求項
1の遊技機。
【請求項6】
前記リール表示制御部は、前記回転リールが回転しているか否かにより異なる態様で前記表示態様を変化させる、請求項1から
5のいずれか1つの遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の回転リールに表示した模様のうち有効ライン上に位置する模様を、バックライトによりそれぞれ照射するようにした遊技機が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の遊技機では、バックライトが有効ライン上に位置する模様のみを照射するように構成されているに過ぎない。
【0005】
本発明は、回転リールの表示態様を自由に変化させることができる遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、複数の図柄がそれぞれ配置されている複数の回転リールと、遊技者によりそれぞれ操作可能なスタートスイッチおよび複数のストップスイッチと、前記スタートスイッチの操作に伴って内部抽せんを行い、対応する前記図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されることで入賞する役の当否を決定する内部抽せん部と、前記スタートスイッチが操作された場合は、前記回転リールを回転させ、前記ストップスイッチが操作された場合は、前記内部抽せんにより当せんした役と前記ストップスイッチが操作されたタイミングとに応じて、操作された前記ストップスイッチに対応する前記回転リールを停止させる回転リール制御部と、前記有効ライン上に停止した前記図柄以外の前記回転リールの領域の表示態様を変化させることが可能なリール表示制御部とを備える遊技機を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、リール表示制御部により有効ライン上に停止した図柄以外の回転リールの領域の表示形態を自由に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態の遊技機であるスロットマシンの前面図。
【
図3】
図1のスロットマシンの回転リールの配列を示す図。
【
図5】
図1のスロットマシンの回転リールの配列を示す図。
【
図6】
図1のスロットマシンの有効ラインを示す模式図。
【
図7】
図1のスロットマシンの第1遊技状態を説明するための図。
【
図8】
図1のスロットマシンの第2遊技状態を説明するための図。
【
図9】
図1のスロットマシンの遊技区間を説明するための図。
【
図10】
図1のスロットマシンの内部抽せんテーブルの内容を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態のスロットマシン1(遊技機の一例)は、
図1に示すように、直方体形状の筺体10を備えている。この筺体10は、前面(すなわち、
図1の紙面貫通方向の手前側の面)に図示しない開口部と、この開口部を開閉可能な板状の前扉20とを有している。
【0010】
前扉20は、その略中央部分に設けられた透光性の表示窓21を有し、筺体10に対してロック可能に取り付けられている。表示窓21は、前扉20により筺体10の開口部を閉鎖した状態で、後述する各回転リール41,42,43の表面に配置された複数の図柄を視認可能に配置されている。
【0011】
また、筺体10は、表示装置の例である液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24を有している。液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24の各々は、前扉20の表示窓21の上部に配置されている。遊技中の各種の演出は、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を用いて行われる。例えば、液晶表示装置22は、遊技中に各種の演出画像(演出動画)を表示したり、所定の情報等を表示したりする。また、電飾装置23は、所定の条件を満たした場合に、所定のパターンで点灯または消灯し、スピーカ24は、所定の条件を満たした場合に、所定の音を出力する。
【0012】
また、筺体10は、メダルが払い出される払い出し口25、払い出し口25から払い出されたメダルを貯留する下皿26および操作部30を有している。払い出し口25、下皿26および操作部30の各々は、前扉20の表示窓21の下部に配置されている。
【0013】
操作部30は、遊技媒体の一例としてのメダルを投入するためのメダル投入口31と、メダルをベットするためのベットスイッチ32と、前扉20に操作可能に設けられ操作により各回転リール41,42,43を回転させるスタートスイッチ33と、前扉20に操作可能に設けられ操作により回転中の各回転リール41,42,43を停止させるストップスイッチ34,35,36とを有している。操作部30の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。また、メダル投入口31には図示しないメダルセンサが設けられており、遊技者によるメダル投入口31へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。
【0014】
なお、操作部30には、他に、精算スイッチ(図示せず)および表示部の一例の貯留メダル表示部(図示せず)等が設けられている。この貯留メダル表示部は、貯留されたメダルの数に加えて、後述する遊技区間が有利区間であることが表示可能に構成されている。
【0015】
また、スロットマシン1は、
図2に示すように、スロットマシン1全体を制御する制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ80、および、メダルを払い出すホッパーユニット81を備えている。制御装置100、回転リールユニット40、回転リール位置検出センサ80、および、ホッパーユニット81は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示せず)、スロットマシン1の設定値を変更するときに管理者が操作する操作スイッチ82等と共に、筺体10の内部に配置されている。
【0016】
回転リールユニット40は、筺体10の内部略中央に配置され、フレームに対して同一軸心上に回転可能に支持された複数の回転リール(本実施形態では、
図3に示すように、3つの回転リール41,42,43)と、これら回転リール41,42,43をそれぞれ駆動するステッピングモータ61,62,63(
図2参照)と、各回転リール41,42,43を照射する照明手段90(
図2参照)とを備える。
【0017】
各回転リール41,42,43は、一例として、中空円筒状で、
図4に示すように、拡散層44、第1印刷層45、第2印刷層46、第3印刷層47を含む複数層で構成されている。第1印刷層45の中央部には、
図3に示すように、周方向に沿って間隔を空けて配列された複数の第1図柄51が設けられている。第1図柄51は、ベルまたはチェリー等の有効ライン上に並ぶことにより役を構成するものが該当する。ここでは、第1図柄51が設けられる領域は種々の色彩で構成された透光性を有する材料で構成され、背後から後述する白色のLED73からの光によって視認可能に表示される。第2印刷層46および第3印刷層47の各々は、印刷色が施された彩色部49と、印刷色のない非彩色部50とで構成されている。第2印刷層46および第3印刷層47の彩色部49は、例えば、色彩が相違している(例えば、第2印刷層46が青、第3印刷層47が赤)。第2印刷層46および第3印刷層47の非彩色部50は、各回転リール41,42,43の幅方向両端部にそれぞれ配置され、役を構成する図柄とは関係のない形状(例えば、ハートマーク、手形)を有している。ここでは一例として、第2印刷層46の非彩色部50を第2図柄52(
図3および
図4では、代替として四角形で図示している。)とし、第3印刷層47の非彩色部50を第3図柄52(
図3および
図4では、代替として三角形で図示している。)とする。
【0018】
ステッピングモータ61,62,63は、スタートスイッチ33を操作することにより駆動を開始し、ストップスイッチ34,35,36を操作することにより停止する。
【0019】
照明手段90は、例えば、第2印刷層46および第3印刷層47の彩色部49と同色の光を発するLED(light emitting diode)を含む異なる色で発光する複数のLEDで構成されている。一例として、照明手段90は、
図3に示すように、青色、赤色、白色の3つのLED91,92,93で構成することができる。LED91,92は回転リール41,42,43の内側、LED93は回転リール41,42,43の外側にそれぞれ配置されている。第2印刷層46の彩色部49が青色であれば、青色のLED91から出射された光は非彩色部50のみを透過する。これにより、非彩色部50の形状である第2図柄52が視認可能に表示される。また、第3印刷層47の彩色部49が赤色であれば、赤色のLED92から出射された光は非彩色部50のみを透過する。これにより、非彩色部50の形状である第3図柄53が視認可能に表示される。そして、LED93から白色の光を照射すると、第1印刷層45での反射により第1図柄51のみが視認可能に表示される。LED91,92が点灯していても、第1図柄51および第2図柄52は表示されない。つまり、いずれのLED91,92,93を点灯させるのかで、いずれの回転リール41,42,43のいずれの図柄51,52,53を表示させるのかを決めることができる。
【0020】
ここで、スロットマシン1で行われる遊技の概要について説明する。
【0021】
図1に示すように、スロットマシン1で遊技を行う場合、まず、メダルをメダル投入口31から投入する、または、ベットスイッチ32を操作することにより貯留しているメダル(すなわち、クレジット)を使用して、メダルをベットする。予め設定されている規定の枚数(例えば、1~3枚)のメダルがベットされると、有効ラインが有効化され、スタートスイッチ33の操作が可能な状態、すなわち、遊技が開始可能な状態になる。このとき、遊技状態等に応じて設定されている規定の枚数を超えて投入されたメダルは、クレジットとして貯留される。
【0022】
有効ラインは、
図6に示すように、役の入賞を決定するための仮想ラインであり、この有効ラインによって、表示窓21に表示される各回転リール41,42,43の第1図柄51が、それぞれ1つずつ連結されている。このスロットマシン1では、有効ラインは、例えば、下段ライン70で構成され、所定枚数(例えば、3枚)のメダルがベットされることにより有効化される。なお、一例として、このスロットマシン1の表示窓21に表示される第1図柄51は、各回転リール41,42,43につき3図柄である。
【0023】
遊技が開始可能な状態でスタートスイッチ33が操作されると、スロットマシン1内で行われる電子計算機によるくじ(以下、内部抽せんという。)が行われ、各回転リール41,42,43の回転が開始される。この状態で、いずれかのストップスイッチ34,35,36が操作されると、操作されたストップスイッチ34,35,36に対応する回転リール41,42,43が停止し、表示窓21に、当せんした役に応じた結果が表示される。全ての回転リール41,42,43が停止すると、入賞した役に応じて、所定の枚数のメダルが払い出され、1ゲームが終了する。この実施形態では、全ての回転リール41,42,43が停止した状態で、内部抽せんにより当せんした役毎に設定された図柄の組み合わせが、有効ライン70上に配置された場合に、有効ライン70上に配置された図柄の組み合わせに対応する役が入賞したと判定される。
【0024】
このように、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33およびストップスイッチ34,35,36を操作して、遊技の結果を得る一連の動作を遊技という。遊技の単位はゲームであり、1ゲームを単位遊技という。
【0025】
遊技には遊技区間が設定されている。遊技区間は、指示機能に係る処理が行われるか否かを決定するための状態であり、一例として、
図9に示すように、通常区間と有利区間とで構成されている。
【0026】
通常区間は、指示機能に係る処理および抽せんを実行不可能な区間である。後述するように、通常区間では内部抽せんが行われ、その結果に基づいて行われる区間移行抽せんに当せんすることにより有利区間に移行する。通常区間は、後述する第3遊技状態が一般遊技状態で進行する。
【0027】
有利区間は、指示機能に係る処理および抽せんを実行可能な区間であり、通常区間から移行して終了条件を満たすまで設定される。有利区間には、遊技状態が一般遊技状態で進行する有利区間と、遊技状態が特別遊技状態(すなわち、ART)で進行する有利区間とが含まれる。指示機能とは、出玉に影響する操作手順(例えば、押し順役の押し順)または操作方法を何らかの方法によって遊技者に教える機能である。例えば、ストップスイッチ34,35,36を所定の操作手順で操作することで入賞可能な押し順役の押し順を指示する機能、または、ストップスイッチ34,35,36の操作が行われたときの回転リール41,42,43の位置が予め定められた操作位置であった場合に入賞可能な役の操作位置を指示する機能が該当する。遊技区間が有利区間である場合にのみ、遊技状態としてARTが設定される。
【0028】
また、遊技中は、遊技状態に基づいて内部抽せんが行われる。遊技状態には、
図7および
図8に示すように、第1遊技状態および第2遊技状態が含まれる。
【0029】
第1遊技状態は、内部抽せんにより当せんする役(以下、単に当せん役という。)のうち、リプレイ役の当せん確率を決定するための遊技状態であり、一例として、
図7に示すように、RT0~RT4で構成されている。
【0030】
RT0は、一種BB終了後、設定変更時、あるいは、RT状態の初期化時(すなわち、RAMクリア時)に設定される(言い換えると、RT状態がRT1~4からRT0に移行する)。
【0031】
RT1は、RT状態がRT0のときに行われた内部抽せんの結果、シングルボーナス(SB)に当せんし、かつ、SBが入賞しなかった場合(すなわち、SBを取りこぼした場合)に設定される(言い換えると、RT状態がRT0からRT1に移行する)。
【0032】
RT2は、RT状態がRT1のときに行われた内部抽せんの結果、RT2移行リプレイに当せんし、かつ、RT2移行リプレイが入賞した場合に設定される(言い換えると、RT状態がRT1からRT2に移行する)。なお、後述する押し順ベルに設定されている押し順通りにストップスイッチ34,35,36の操作が行われなかった場合(例えば、押し順ベルを取りこぼした場合)、RT状態はRT2からRT1に移行する。
【0033】
RT3は、RT状態がRT2のときに行われた内部抽せんの結果、RT3移行リプレイに当せんし、かつ、RT3移行リプレイが入賞した場合に設定される(言い換えると、RT状態がRT2からRT3に移行する)。RT3では、RT0~2よりも内部抽せんによる再遊技(すなわち、リプレイ)の当せん確率が高く設定されている。
【0034】
RT4は、一種BBに当せん後、一種BBが入賞した場合に設定される(言い換えると、RT0~3からRT4に移行する)。一種BBは、一種特別役物に係る連続作動装置(いわゆるビッグボーナス)である。
【0035】
RT4に移行したときから払い出されたメダルが所定枚数(例えば、100枚)に到達することで、RT状態がRT4からRT0に移行する。RT4は、出玉率が約100%になる(すなわち、メダルが現状維持となる、または、メダルが微増あるいは微減する)ように構成されており、区間移行抽せんおよびART抽せんが行われない。
【0036】
第2遊技状態は、遊技中に行われる演出を決定するための状態であり、一例として、
図8に示すように、一般遊技状態、ARTおよび一種BB実施状態で構成されている。
【0037】
一般遊技状態は、指示機能が発生しない遊技状態であり、ART終了後、ART抽せんに当せんするまで設定される。
【0038】
ARTは、指示機能が発生する特別遊技状態の一例であり、ART抽せんに当せんした後、RT3移行リプレイに当せんした場合に設定され、遊技状態がARTに設定されたときから経過した遊技数が遊技可能な遊技数(すなわち、ARTゲーム数)に到達することで終了する。ARTでは、RT状態をRT3に移行させるのに必要な移行リプレイに加えて、メダルの払い出しのある押し順役(この実施形態では、押し順ベル)の押し順の報知が行われる。押し順役の押し順の報知は、例えば、液晶表示装置22を介して行われる。なお、ARTは、ゲーム数管理型またはセット数管理型のいずれであってもよい。
【0039】
一種BB実施状態は、一種特別役物に係る連続作動装置が作動した状態で遊技が行われる遊技状態である。一種BB実施状態は、一種BBが入賞して一種BBが終了するまで設定される。一種BBが終了すると、一種BB実施状態から一種BBが入賞したときの遊技状態が設定される。
【0040】
次に、制御装置100について説明する。制御装置100は、
図2に示すように、メイン制御部110とサブ制御部120とで構成されている。
【0041】
メイン制御部110およびサブ制御部120の各々は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムまたはデータ等を記憶しておくROMおよびRAM等を備えている。メイン制御部110は、内部抽せん部111と、回転リール制御部112と、遊技結果判定部113と、区間制御部114と、遊技状態制御部115と、計測部116と、設定値制御部117とを有し、遊技を進行させるための制御を行う。サブ制御部120は、演出制御部121と、リール表示制御部122とを有し、各種演出等を行うための制御を行う。
【0042】
以下に説明するメイン制御部110およびサブ制御部120の各部は、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。
【0043】
内部抽せん部111は、複数の内部抽せんテーブルを有し、スタートスイッチ33の操作の受付に伴って内部抽せんを行う。詳しくは、内部抽せん部111は、スタートスイッチ33の操作を受け付けたときのRT状態を判定し、判定したRT状態に基づいて内部抽せんテーブル(
図10参照)を選択する。そして、内部抽せん部111は、選択した内部抽せんテーブルと、スタートスイッチ33の操作を受け付けたときに取得される乱数とに基づいて内部抽せんを行う。
【0044】
回転リール制御部112Aは、スタートスイッチ33または各ストップスイッチ34、35、36の操作の受付に伴って回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、各回転リール41,42,43の回転を開始または停止させる(すなわち、回転リール41,42,43の回転を制御する)。
【0045】
遊技結果判定部113は、内部抽せんの結果および回転リール41,42,43の停止制御の結果に基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果には、例えば、有効ライン上に揃った第1図柄51に基づいて、当せんした役が入賞したか否かの判定が含まれる。
【0046】
遊技結果判定部113は、判定した遊技の結果、または、精算スイッチの操作の受付に基づいて、ホッパーユニット50を制御し、メダルの払い出しを行う。遊技の結果に基づいて払い出されたメダル(すなわち、役の当せんまたは入賞により得られたメダル)は、まず、クレジットとして貯留される。そして、メダルを貯留した結果、クレジットの上限(例えば、50枚)を超えた場合には、その上限を超えた分のメダルがホッパーユニット50から払い出される。また、1枚以上の貯留メダルがある場合(すなわち、クレジットが1以上の場合)に精算スイッチが操作された場合には、貯留されているメダルがホッパーユニット50から払い出される。
【0047】
区間制御部114は、複数の遊技区間(この実施形態では、通常区間および有利区間)の中から遊技区間を設定する。
【0048】
遊技状態制御部115は、複数の遊技状態のそれぞれで1つの遊技状態を設定する。
【0049】
計測部116は、例えば、遊技結果判定部113により判定された遊技の結果に基づいて、遊技区間が有利区間に設定された以降に経過した遊技数(すなわち、有利区間消化ゲーム数)、および、遊技区間が有利区間に設定された以降のメダルの差枚数を計測する。また、例えば、計測部116は、全ての回転リール41,42,43が定常回転となった以降に設定された起算点から経過した時間を計測する。さらに、計測部116は、ART開始権が付与されたときから経過した遊技数を計測する。
【0050】
設定値制御部117は、管理者が操作部45を操作することにより、遊技に対する有利度合い(例えば、機械割)が異なる複数の設定値(この実施形態では6つ)の中から1つの設定値を設定する。有利度合いの差は、例えば、所定の役に対する内部抽せんの当せん確率に差を設けることで実現している。また、設定値制御部117は、有利区間への移行率、AT抽せん、AT上乗せ抽せん等の出玉関連の有利度合を設定する。
【0051】
演出制御部121は、例えば、内部抽せんが行われた遊技状態と、内部抽せんの結果とに基づいて、1ゲーム毎に演出を決定し、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を介して決定された演出を実行する。
【0052】
リール表示制御部122は、例えば、照明手段90を制御して、有効ライン70上に停止した図柄以外の回転リール41,42,43の領域の表示態様を変化させる。回転リール41,42,43の領域には、例えば、表示窓21に表示された回転リール41,42,43における図柄を除いた背景領域と、表示窓21に表示された回転リール41,42,43における有効ライン70上に配置された図柄以外の図柄とが含まれる。有効ライン上の図柄を変化させることは、入賞図柄を変化させることに相当し、遊技機の規則上認められないおそれがある。一方で、遊技者はリール窓から有効ライン上の図柄以外の入賞には関係のない領域も視認できる。そこで、遊技(入賞)に直接関係しない有効ライン上の図柄以外を演出的な側面から有効利用すべく変化させる。これにより、遊技者が視認可能なリール窓内を無駄なく有効活用することができる。また、遊技に影響を与えることなく、回転リール41,42,43による演出を発生させ、遊技性を向上させることができる。筐体の盤面に回転リールを模した演出を映したもの(例えば、ビデオリール)であれば、遊技者は演出の一環として図柄の画像が変化していると容易に想像できる。しかし、ステッピングモータ61,62,63によって回転する物理的な回転リール41,42,43の表示態様が変化することは遊技者が容易に想像できるものではない。このため、回転リール41,42,43の表示態様を変化させるという遊技者にとって想定外のことを実行することで、遊技をより一層面白くすることができる。
【0053】
具体的には、リール表示制御部122は、内部抽せん部111での抽せん結果に基づいて、第1図柄51以外の第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させるか否かを決定する。すなわち、内部抽せん結果、当せんした役毎に表示形態を相違させる決定を行うことができる。例えば、一種BB等、特別役に当せんした場合、回転リール41,42,43を青色のLED91で照明して第2図柄52を視認可能に表示させ、中ベルや右ベル等の小役が当せんした場合、回転リール41,42,43を赤色のLED92で照明して第3図柄53を視認可能に表示させる。また、見た目は有効ライン以外で図柄(例えば、スイカ)が揃っているように見えて、実は有効ライン上の図柄が揃っているような場合、有効ライン上の図柄やその背景を変化させることで役を強調できる。
【0054】
また、リール表示制御部122は、遊技状態に基づいて、第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させるか否かを決定することもできる。例えば、リール表示制御部122は、遊技状態がARTとなった場合、回転リール41,42,43を青色のLED91で照明して第2図柄を視認可能に表示させ、一種BB実施状態に移行した場合、赤色のLED92で照明して第3図柄を視認可能に表示させる。これにより、リール窓から回転リール41,42,43の表示態様を視認するだけで遊技状態を把握することができる。
【0055】
また、リール表示制御部122は、回転リール41,42,43が停止した状態、ストップスイッチを操作する順番、および、ストップスイッチを操作するタイミングの少なくともいずれかに応じて、第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させるか否かを決定することもできる。例えば、リール表示制御部122は、ストップスイッチ34,35,36を操作する順番が、ART中に報知されたメダルの払い出しのある押し順役の押し順通りである場合、回転リール41,42,43を青色のLED91で照明して第2図柄52を視認可能に表示させ、押し順通りでない場合、赤色のLED92で照明して第3図柄53を視認可能に表示させる。また、押し順役の押し順通りに押されたストップスイッチ34,35または36に対応する回転リール41,42または43でのみLED91または92を点灯させるようにしてもよい。なお、ストップスイッチ34,35,36の操作前に、正解押し順と不正解押し順を区別できるように表示態様を変化させるようにしてもよい。
【0056】
また、リール表示制御部122は、抽せんにより、回転リール41,42,43の領域の表示態様を変化させるか否かを決定することもできる。例えば、リール表示制御部122は、毎ゲーム抽せんを行い、この抽せんに当せんした場合に、回転リール41,42,43の第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させる。なお、表示態様の変化に係る抽せんは、任意の要素(例えば、内部抽せんにより当せんした役、遊技状態)を基に行うことができる。また、回転リール41,42,43の領域の表示形態を変化させることで、ART抽せんのモードの高低を回転リール41,42,43で示唆したり、その示唆確率を設定や別のモードで管理したりすることもできる。
【0057】
また、リール表示制御部122は、回転リール41,42,43が回転しているか否かにより異なる態様で第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させることもできる。例えば、リール表示制御部122は、回転リール41,42,43が回転している間は、青色および赤色のLED91,92の両方で回転リール41,42,43を照明し、第2図柄52および第3図柄53の両方を視認可能に表示させる。そして、回転リール41,42,43の回転が停止すれば、青色および赤色のLED91,92の両方を点滅させる。また、回転リール41,42,43が回転している間は、第2図柄52および第3図柄53の表示態様を変化させず、停止後に青色または赤色のLED91,92を点灯または点滅させるようにしてもよい。
【0058】
なお、リール表示制御部122は、現在の出玉率が100%以上か未満かに応じて、回転リール41、42、43の領域の表示態様を変化させるか否かを決定することもできる。
【0059】
前記構成のスロットマシンによれば、表示窓21に表示された有効ライン上に位置する第1図柄以外を識別可能に表示することができる。したがって、種々のシーンに応じて表示形態を異ならせ、遊技者を楽しませることが可能となる。
【0060】
本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0061】
制御装置100は、ソフトウェアと協働して所定の機能を実行するCPUに代えて、ハードウェアのみで所定の機能を実現するように専用に設計されているFPGA(field-programmable gate array)、または、ASIC(application specific integrated circuit)を含んでいてもよい。
【0062】
メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれ異なる基板に設けてもよいし、同一基板上に設けてもよい。すなわち、メイン制御部110およびサブ制御部120は、それぞれがCPU、ROMおよびRAM等を備えていてもよいし、CPU、ROMおよびRAM等を共有していてもよい。
【0063】
押し順役は、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞する場合に限らない。押し順役は、例えば、所定の位置でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよいし、所定の位置に加え、所定の押し順でストップスイッチ34,35,36を操作することにより入賞するようにしてもよい。
【0064】
内部抽せんテーブルは、
図10に示されている情報に限らず、スロットマシンの設計に応じて、他の任意の情報を含むことができる。
【0065】
有効ラインは、少なくとも1本設定されていればよく、2本以上であっても構わない。
【0066】
メダルをベットする数で有効ラインの位置を変化させるようにしているのであれば、その変化に応じて図柄を変化させる個所を変更できるようにしてもよい。
【0067】
RTごとに、揃うリプレイのラインを変化させ、回転リール41,42,43では有効ライン上に揃う図柄以外の領域が点灯または点滅するようにしてもよい。例えば、遊技者に対しては有効ラインの上段に図柄が沿っているように見えるが、実際には有効ラインの下段に対応する図柄の組み合わせが揃う役(例えば、リプレイ)をスロットマシン1が有している場合、有効ラインの上段に揃う図柄の表示態様を変化させるようにしてもよい。
【0068】
可能であれば、メイン制御部110の構成をサブ制御部120に設けてもよいし、サブ制御部120の構成をメイン制御部110に設けてもよい。
【0069】
前記実施形態では、照明手段90(例えば、LED)で照明する領域のうち、表示窓21に表示された回転リール41,42,43の第1図柄51以外の領域は第2図柄52と第3図柄53としたが、第1図柄51を除いた背景領域全てを含むように構成してもよい。また、この領域は、表示窓21に表示された回転リール41,42,43における有効ライン上に配置された図柄以外の第1図柄51を含むように構成してもよい。これによれば、表示形態をさらに多様化させることができる。
【0070】
前記実施形態では、回転リール41,42,43を照射する光の色が相違する照明手段90(例えば、LED)のいずれを点灯させるのかで表示態様を変化させるようにしたが、第1図柄51が表示される中央領域を照明する第1照明手段(LED91)と、第2図柄52および第3図柄53が表示される両側領域をそれぞれ照明する色彩の相違する第2照明手段(LED92)および第3照明手段(LED93)とをそれぞれ設けるようにしてもよい。具体的に、
図11に示すように、回転リール43(回転リール41,42についても同様な構成であるので図示せず)の中央領域と両側領域との間には仕切壁38,39が形成され、各領域を照明する照明手段90(中央領域はLED91、両側領域はLED92,93)からの光が隣の領域には漏れないようにしている。また回転リール41,42,43の背景部分には黒色の背景層48が形成されている。なお、仕切壁38,39は遊技者から視認できないように、回転リール41,42,43の内側に形成されていてもよい。
【0071】
この場合、通常時は、中央領域を照明する第1照明手段のみを点灯して第1図柄51のみを視認可能に表示させる。第2照明手段および第3照明手段は消灯しているので、両側領域は背景層48の黒色となり第2図柄52および第3図柄53は表示されない。所定条件下で、両側領域、または右か左のいずれかの領域を第2照明手段および第3照明手段で照明して第2図柄52または第3図柄53のいずれか一方または両方を視認可能に表示するようにすればよい。
【0072】
前記実施形態では、回転リール41,42,43の背後すなわち内側から照明する照明手段90(第1照明手段)を配置するようにしたが、表面すなわち外側の両側領域を照明する照明手段(第2照明手段)を配置するようにしてもよい。第2照明手段は、第1照明手段よりも第1図柄51を照明する際の照度が明るくなるものを使用する。回転リール41,42,43の両側領域にはハーフミラー加工を施し、第2照明手段で照明することにより、たとえ第1照明手段で両側領域を照明したとしても第2図柄52および第3図柄53が視認可能に表示されないようにすることができる。また、第2照明手段による輝度を調整し、第1照明手段により照明する際の色彩を選択(青色LED91を点灯または赤色LED92を点灯)することで、第2図柄52または第3図柄53を視認可能に表示させるようにしてもよい。
【0073】
前記実施形態では、第1図柄51以外として、第2図柄52または第3図柄53のいずれかの表示形態を変化させる態様について説明したが、有効ライン以外に位置する第1図柄51の一部又は全部の表示形態を変化させるようにしてもよい。この場合、照明手段による照明は、有効ライン上の第1図柄51と、それ以外の位置の第1図柄51とに分けることができるようにする必要がある。例えば、LEDで有効ライン上の第1図柄51のみを照射できるように仕切りを設ける等の手段が考えられる。そして、成立役に寄与しない有効ライン以外の第1図柄51の表示形態を変化させることで、成立役に関係する第1図柄51を表示しつつも、成立役に関係のない第1図柄51を、内部抽せんに当せんしたとき等、別の用途に役立てることができる。
【0074】
前記実施形態では、回転リール41,42,43の内側にLED91,92を配置し、外側にLED93を配置するようにしたが、これらLED91,92,93を回転リール41,42,43自体に設けるようにしてもよい。
【0075】
前記実施形態では、照明手段による回転リール41,42,43の照明は、内部抽せんの結果に基づいて変化させるようにしたが、次のようにしてもよい。
【0076】
遊技区間が通常区間または有利区間のいずれかで照明手段による回転リール41,42,43の照明方法を相違させるようにしてもよい。例えば、通常区間であれば青色のLED91で回転リール41,42,43を照射して第2図柄52を視認可能な状態とし、有利区間であれば赤色のLED72で回転リール41,42,43を照射して第3図柄53を視認可能な状態としてもよい。
【0077】
スイカ、チェリー等の小役やリプレイ役が成立した場合、役物(役物連続作動装置)が成立した場合、または有効ライン上に特定の第1図柄51が揃った場合などの特定の条件下で、照明手段による回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。例えば、前記条件下となれば、青色や赤色のLED91,92で回転リール41,42,43を照明して第2図柄52や第3図柄53を視認可能な状態としてもよい。
【0078】
回転リール41,42,43を停止させた際の第1図柄51の停止形によって照明手段による回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。例えば、特定の第1図柄51が平行に揃ったり、斜めに揃ったりすることで、青色や赤色のLED91,92で回転リール41,42,43を照明して第2図柄52や第3図柄53を視認可能な状態としてもよい。但し、特定の第1図柄51が揃っていなくてもLED91,92,93による回転リール41,42,43の照明を相違させることも可能である。
【0079】
ストップスイッチ34,35,36の押し順や押すタイミングでLED91,92,93による回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。例えば、ストップスイッチ34,35,36を左から順に押した場合には第2図柄52を視認可能に表示させる一方、右から順に押した場合には第3図柄53を視認可能に表示させるようにしてもよい。また、ストップスイッチ34,35,36を押すタイミングが早い場合には第2図柄52を視認可能に表示させる一方、遅い場合には第3図柄53を視認可能に表示させるようにしてもよい。さらに、スイカなど、所定押下タイミング(正解押下タイミング)でストップスイッチ34,35,36が押下された場合に入賞する、いわゆる遊技者による目押しが必要な当せん役がある。そこで、目押しが必要な場合と、そうでない場合とを区別可能に、LEDによる回転リールの照明方法を異ならせるようにしてもよい。
【0080】
また、ARTの終了が近いことや、滞在中のモードを知らせるために、LED91,92,93による回転リール41,42,43の照明方法を異ならせるようにしてもよい。
【0081】
また、LED91,92が出射する光強度を制御することで、第2図柄52や第3図柄53が徐々に浮かび上がったり消えて見えたりするようにしてもよい。
【0082】
設定されている第1遊技状態に応じてLED91,92,93による回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。例えば、リプレイ役の当せん確率が高い(例えば、RT3)場合には赤色のLED92で回転リール41,42,43を照明し、リプレイの当せん確率が低い場合(例えば、R1およびR2)には青色のLED91で回転リール41,42,43を照明するようにしてもよい。
【0083】
特別役が成立したが持ち越し状態となった場合、すなわち一種BB又はRBに内部当せんしたが入賞が成立せず、内部中となった場合、回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。例えば、一種BBに内部当せんしたが入賞しなかった場合、赤色のLED92で回転リール41,42,43を照明し、RBに内部当せんしたが入賞しなかった場合、青色のLED91で回転リール41,42,43を照明するようにしてもよい。
【0084】
演出制御部121で、液晶表示装置22、電飾装置23、およびスピーカ24を介して決定された演出を実行する際、例えば、液晶表示装置22での表示や、スピーカ24から出力する音に応じて回転リール41,42,43の照明方法を相違させることもできる。
【0085】
以上、回転リール41,42,43の照明方法を相違させる場合の種々の変化条件の例を説明したが、これらの変化条件は適宜組み合わせることもできる。例えば、通常区間と有利区間とでストップスイッチ34,35,36の押し順によって回転リール41,42,43の照明方法を相違させるようにしてもよい。但し、同じ変化条件であっても、必ずしも変化させなければならない訳ではない。例えば、回転リール41,42,43の照明方法を相違させるか否かは抽せんにより決定してもよい。
【0086】
前記実施形態では、LED91,92から照射する光は赤色と青色としたが、これに限らず、例えば、赤色と緑色、橙色と青色等、青系と赤系で構成される種々の組み合わせとすることができる。
【0087】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 スロットマシン
10 筺体
20 前扉
22 液晶表示装置
33 スタートスイッチ
34,35,36 ストップスイッチ
41,42,43 回転リール
100 制御装置
111 内部抽せん部
112 回転リール制御部
122 リール表示制御部
115 遊技状態制御部