(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】信号処理システム、信号処理装置、信号処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
G06F3/01 560
(21)【出願番号】P 2020169328
(22)【出願日】2020-10-06
【審査請求日】2023-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598121341
【氏名又は名称】慶應義塾
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】小幡 光一
(72)【発明者】
【氏名】岸 啓補
(72)【発明者】
【氏名】若元 友輔
(72)【発明者】
【氏名】南澤 孝太
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 美奈
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/244755(WO,A1)
【文献】特開2000-329784(JP,A)
【文献】特開2019-126632(JP,A)
【文献】特開2017-189368(JP,A)
【文献】国際公開第2020/054415(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/198229(WO,A1)
【文献】特開2017-005709(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0354186(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
A47C 7/00 - 16/04
H04R 1/02
A63F 13/00 - 13/98
A63G 1/00 - 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムにおいて、
前記振動情報に応じた子機の振動が、当該子機を利用するユーザに伝達される振動の強度を示す振動強度を取得する取得部と、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、
を備え、
前記取得部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、
前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する、
信号処理システム。
【請求項2】
親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムにおいて、
前記振動情報に応じた子機の振動が、当該子機を利用するユーザに伝達される振動の強度を示す振動強度を取得する取得部と、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、
を備え、
前記強度制御部は、同一の空間に配置された複数の子機のそれぞれの親機までの距離に応じ
た重み係数を用いて算出した複数の子機のそれぞれにより検知された振動強度の重みづけ平均値に基づいて複数の子機のそれぞれの前記強度情報
が前記距離に依らない値となるように制御する、
信号処理システム。
【請求項3】
前記取得部は、振動の周波数に応じた前記振動強度を取得し
前記強度制御部は、振動の周波数ごとに前記強度情報を制御する、
請求項1または請求項2に記載の信号処理システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を検出する振動センサから前記振動強度を取得し
前記強度制御部は、前記振動センサの周波数特性を用いて、前記振動強度を補正し、補正した前記振動強度に基づいて、前記強度情報を制御する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の信号処理システム。
【請求項5】
前記取得部は、子機を含む座面にユーザが着座した場合における、当該ユーザに伝達される前記振動強度を取得する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の信号処理システム。
【請求項6】
子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機の信号処理装置において、
前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する通信部と、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、
を有し、
前記通信部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、
前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する、
信号処理装置。
【請求項7】
子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機の信号処理装置において、
前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する通信部と、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、
を有し、
前記強度制御部は、同一の空間に配置された複数の子機のそれぞれの親機までの距離に応じ
た重み係数を用いて算出した複数の子機のそれぞれにより検知された振動強度の重みづけ平均値に基づいて複数の子機のそれぞれの前記強度情報
が前記距離に依らない値となるように制御する、
信号処理装置。
【請求項8】
親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムの信号処理方法であって、
取得部が、前記振動情報に応じて振動する子機における振動強度を取得し、
強度制御部が、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御し、
前記取得部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、
前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する、
信号処理方法。
【請求項9】
親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムの信号処理方法であって、
取得部が、前記振動情報に応じて振動する子機における振動強度を取得し、
強度制御部が、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御し、
前記強度制御部は、同一の空間に配置された複数の子機のそれぞれの親機までの距離に応じ
た重み係数を用いて算出した複数の子機のそれぞれにより検知された振動強度の重みづけ平均値に基づいて複数の子機のそれぞれの前記強度情報
が前記距離に依らない値となるように制御する、
信号処理方法。
【請求項10】
子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機のコンピュータを、
前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する受信手段、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御手段、
として機能させ、
前記受信手段において、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、
前記強度制御手段において、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する、
プログラム。
【請求項11】
子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機のコンピュータを、
前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する受信手段、
前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御手段、
として機能させ、
前記強度制御手段において、同一の空間に配置された複数の子機のそれぞれの親機までの距離に応じ
た重み係数を用いて算出した複数の子機のそれぞれにより検知された振動強度の重みづけ平均値に基づいて複数の子機のそれぞれの前記強度情報
が前記距離に依らない値となるように制御する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号処理システム、信号処理装置、信号処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
椅子に搭載した振動トランスデューサを用いて本や映像に合わせた振動を提示することによって臨場感や印象の定着度を向上するシステムが実現されている。このシステムを用いて絵本を教室などで複数人の幼児に読み聞かせるために、振動情報をワイヤレスシステムで伝送している。
【0003】
このようなシステムでは、読み手側の機器から幼児が座っているそれぞれの機器に、振動の波形を示す振動情報が送信される。幼児が座っているそれぞれの機器は、この振動情報を受信し、受信した振動の波形に応じて椅子を振動させる。この際、機器に座っている幼児に伝わる振動の強度を調整した上で読み聞かせを行う必要がある。
【0004】
波形の振幅を調整する方法として、波形が音波である場合には、スピーカーから出力される音波をマクロフォンによって取得する方法がある。この方法では、例えば、マクロフォンによって取得した音波が、任意の音量や周波数特性となるようにフィードバック制御する。また、機械の振動をセンサによりセンシングして振動を抑制する方法がある。例えば、特許文献1では、音声を再生する機器において、機器の筐体におけるビビリや共振など、音声を再生する際に不具合となり得る振動を、筐体の振動をセンシングすることにより抑制する方法が提案されている。また、特許文献2では、映像などを視聴する際に映像のタイミングに合わせて振動などのアクチュエーションを制御する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-207584号公報
【文献】特表2005-523612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1の技術は、音波を調整するものであり、振動の波形を調整するものではない。特許文献2では、振動させるタイミングを調整するものであり、ユーザに伝達される振動の強度を調整することができない。ユーザに振動を体感させるようなデバイスでは、利用するユーザの体格や設置する環境などの利用状況によって、ユーザに伝達される振動の強度が変化する。このようなデバイスにおいて、ユーザに伝達される振動の強度を調整できることが望まれていた。
【0007】
上述の課題を鑑み、本発明は、ユーザに振動を体感させるデバイスにおいて、ユーザに伝達される振動の強度を調整することができる信号処理システム、信号処理装置、信号処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る信号処理システムは、親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムにおいて、前記振動情報に応じた子機の振動が、当該子機を利用するユーザに伝達される振動の強度を示す振動強度を取得する取得部と、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、を備え、前記取得部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する。
【0009】
本発明の一態様に係る信号処理装置は、子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機の信号処理装置において、前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する通信部と、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御部と、を有し、前記通信部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する。
【0011】
本発明の一態様に係る信号処理方法は、親機から子機に伝送される振動情報に応じて子機を振動させる信号処理システムの信号処理方法であって、取得部が、前記振動情報に応じて振動する子機における振動強度を取得し、強度制御部が、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御し、前記取得部は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、前記強度制御部は、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御する。
【0012】
本発明の一態様に係るプログラムは、子機に伝送した振動情報に応じて子機を振動させる親機のコンピュータを、前記振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する受信手段、前記振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する強度制御手段、として機能させ、前記受信手段において、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得し、前記強度制御手段において、前記振動強度に応じて複数の子機のそれぞれを複数のグループに分類し、前記グループごとに前記強度情報を制御するプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザに伝達される振動の強度を取得し、取得した振動の強度に基づいて振動の強度を示す情報を制御することができる。したがって、ユーザに振動を体感させるデバイスにおいて、ユーザに伝達される振動の強度を調整することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る信号処理システムの概要の説明図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態に係る信号処理システムにおける親機の内部構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る信号処理システムにおける子機の内部構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態における子機の構造の例を示すである。
【
図5】本発明の第1の実施形態における信号処理システムが行う処理の説明図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係る信号処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第3の実施形態に係る信号処理システムが行う処理を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第4の実施形態に係る通信チャンネルの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る信号処理システム1の概要の説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る信号処理システム1は、親機10と、複数の子機20-1、20-2、…、20-N(Nは任意の整数)とから構成される。なお、以下の説明では、特に子機20-1~20-Nを区別しないときには、単に子機20と呼ぶ場合がある。
【0018】
親機10は、無線通信により、情報をブロードキャスト送信(一斉送信)する。子機20-1~20-Nは、親機10からの情報を受信する。ここでは、信号処理システム1は、本の読み聞かせに合わせて振動の制御を行うシステムであり、親機10から子機20-1~20-Nにブロードキャスト送信される情報は振動情報である。振動情報は、子機20を振動させる際の振動の波形を示す情報である。
【0019】
読み手40は、親機10を持って、本の朗読を行う。子機20-1~20-Nは、椅子30-1~30-Nの内部に実装されている。子供50-1~50-Nは、子機20-1~20-Nが実装された椅子30-1~30-N上に座って、読み手40が読み上げる本を聞いている。
【0020】
ここで、読み手40は、所望のタイミングで親機10に振動情報を入力する。親機10に振動情報を入力すると、この振動情報が子機20-1~20-Nに送られる。子機20-1~20-Nは、親機10からの振動情報を受信すると、これに応じて椅子30-1~30-Nを振動させ、子供50-1~50-Nに振動を伝える。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に係る信号処理システム1における親機10の内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、親機10は、インターフェース部11と、通信部13と、制御部14とを備える。
【0022】
インターフェース部11は、制御部14に対して、各種の情報の入出力を行う。インターフェース部11としては、ディスプレイ、タッチパネル、キーボード、ポインティングデバイス等を含む。読み手40は、インターフェース部11を操作して、子機20-1~20-Nに振動情報をブロードキャスト送信することができる。通信部13は、他の機器と無線通信を行う。通信部13としては、無線LAN(IEEE802.11)やBlueTooth(IEEE802.15)、アナログAM・FMラジオ波等を用いることができる。制御部14は、親機10の全体の制御を行う。なお、親機10としては、スマートフォンやタブレット端末等の汎用の携帯端末を用いることができる。
【0023】
親機10から子機20に振動情報を送信する場合、親機10は、振動情報を音声パケットで送信できるように、振動情報の周波数帯域を周波数シフトしている。すなわち、振動情報の周波数帯域は音声情報の周波数帯域より低域側にあり、周波数制限を受けるため、そのまま伝送することは難しい。そこで、親機10は、例えば振動情報を時間軸圧縮することで、周波数帯域を高域にシフトし、音声パケットに振動情報を挿入して、通信部13からブロードキャスト送信を行っている。なお、振動情報を高域側にシフトする方法は、時間軸圧縮する方法に限らず、他の方法で行っても良い。
【0024】
図3は、本発明の実施形態に係る信号処理システム1における子機20の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、子機20は、振動発生部21と、振動取得部23と、通信部24と、制御部25とを備える。
【0025】
振動発生部21は振動トランスデューサであり、制御部25の制御の下に、電気信号を機械的な振動情報に変換する。振動取得部23は、入力した機械的な振動情報をピックアップマイクなどによって電気信号に変換して、制御部25に取り込む。通信部24は、他の機器と無線通信を行う。また、通信部24は、データの中継を行うことができる。通信部24としては、無線LAN(IEEE802.11)やBlueTooth(IEEE802.15)等を用いることができる。制御部25は、子機20の全体の制御を行う。
【0026】
前述したように、親機10から子機20には、振動情報がブロードキャスト送信されてくる。この振動情報は、高域側に周波数シフトされ、音声パケットで送信されてくる。子機20は、振動情報を含む音声パケットを受信すると、振動情報の周波数帯域を元の周波数帯域に戻し、振動発生部21を駆動する。
【0027】
本発明の実施形態では、子機20の振動の強度(以下、振動強度という)を制御する機能を備える。具体的には、本実施形態では、子機20の振動強度を取得する機能、および取得した振動強度を基に、子機20を振動させる際の振動強度を制御する機能を備える。本実施形態では、親機10が強度情報を制御する場合を例に説明する。すなわち、通信部13は、振動取得部23により検出された実際の振動強度を受信(取得)する機能を有する。また、制御部14は、通信部13によって取得された振動強度に基づいて、子機20を振動させる振動強度を制御する機能を備える。
【0028】
本実施形態では、親機10が、特定の1台の子機20により検知された振動強度に基づいて、振動情報を調整する方法について説明する。ここでの特定の子機20は、読み聞かせの空間の広さや子機20の配置状況等に応じて任意に決定されてよい。例えば、調整に用いられる特定の1台の子機20は、複数の子機20が配置される空間の重心となる位置、或いはその近傍に配置される子機20である。
【0029】
ここで、本発明の実施形態に係る子機20の構造について
図4を用いて説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態における子機の構造の例を示す図である。
図4に示すように、子機20は、例えば、椅子30の座面Sの裏側に設けられる。また、椅子30は、例えば、床Fの上に配置される。
【0030】
振動発生部21は、座面Sの裏側に接するように配置される。このように、振動発生部21は、振動部材(ここでは、座面S)に接し、尚且つ、ユーザ(ここでは、子供50)と直接には接しない箇所に設けられる。例えば、振動発生部21は、振動部材を介してユーザが接する側と対向する側に設けられる。或いは、振動発生部21は、クッションなどの振動部材に内包されて設けられていてもよい。振動発生部21が振動部材に接して設けられることにより、振動部材に接するユーザに振動を伝達することが可能となる。また、振動発生部21が、ユーザと直接に接することなく、振動部材を介して振動を伝えることにより、振動発生部21による直接的な振動とは異なる間接的な振動がユーザに伝わる。ここでの間接的な振動とは、例えば、床Fを伝って伝達される、他の椅子の振動である。
【0031】
振動取得部23は、例えば、椅子30の座面Sの裏側に設けられる。このように、振動取得部23は、振動部材のうち、ユーザが振動部材に接する位置の近傍に設けられる。これにより、振動取得部23は、ユーザに実際に伝達される振動を検出することが可能である。
【0032】
ここで、子機20を振動させる振動強度を制御する方法について
図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態における信号処理システムが行う処理の説明図である。
【0033】
図5(a)には、試験用の振動波形(以下、試験用振動波形という)が示されている。
図5(a)の横軸は時間、縦軸は周波数をそれぞれ示している。試験用振動波形は、試験用に子機20を振動させる場合に親機10から子機20に送信される、振動情報に示される波形である。
図5(a)には、時系列に沿って、段階的に周波数が変化する波形を、試験用振動波形とする例が示されている。例えば、具体的な例として、音声信号の周波数特性を制御する音響機器(イコライザを)参考にして、8バンド~16バンド程度の周波数帯域ごとに調整することが考えられる。この場合、制御部14は、8バンド~16バンド程度に振動帯域を分割した、それぞれの帯域の周波数をもつ振動波形を試験用振動波形として、一定の時間間隔で、順に送信する。
【0034】
なお、試験用振動波形は、
図5(a)で示される波形に限定されることはない。試験用振動波形は、制御する対象に応じて定められる任意の波形であってよい。ここでの制御する対象とは、振動を制御する際における制御の対象であって、例えば、振動の強度、周波数、或いは強度と周波数との両方などである。例えば、振動の強度のみを制御(調整)の対象とする場合、試験用振動波形は、一定の振幅、および一定の周波数をもつサイン波、又はインパルスなどである。インパルスは、例えば、瞬間的に振幅をもつ波形である。振動の周波数ごとに強度を制御(調整)する場合、試験用振動波形は、
図5(a)のような、連続的または段階的に周波数を変化させた振動波形である。この場合、試験用振動波形の振幅は、既知の値(例えば、一定値)とする。
【0035】
図5(b)には、振動取得部23の感度特性が示されている。
図5(b)の横軸は周波数、縦軸は検知感度をそれぞれ示している。
図5(b)に示すように、一般に、振動取得部23などの振動強度を検出するセンサは、周波数に応じて感度が異なる。つまり、同じ強度の振動であっても、振動の周波数が異なる場合、同一強度で振動強度を検出することができない場合がある。例えば、この図では、周波数が低い帯域において、振動強度がほとんど検出されないが、周波数が低い帯域から特定の周波数までは、周波数が高くなるにつれて検知感度が上昇する。また、特定の周波数を超える帯域については、周波数が高くなるにつれて検知感度が徐々に下降する。振動取得部23の感度特性は、予め測定され、例えば、親機10の図示しない記憶部などに記憶される。
【0036】
図5(c)には、
図5(a)の試験用振動波形に対する子機20の応答特性が示されている。
図5(c)の横軸は時間、縦軸は相対的な振動強度をそれぞれ示している。
図5(c)に示すように、
図5(a)の試験用振動波形、つまり、振幅が一定の波形を送信した場合であっても、実際には周波数に応じて異なる強度で振動する場合がある。このように周波数に応じて異なる強度で振動が検知される理由として、上述した
図5(b)で示した振動強度を検出するセンサの感度特性、および床Fや座面Sなどの振動部材の振動特性が考えられる。ここでの振動特性は、振動の伝わり易さの特性や固有振動による特性である。振動特性は、例えば、周波数が低い振動は減衰することなく遠方まで伝達され、周波数が高い振動は減衰し易く近傍に伝達されるが、遠方にはほとんど伝達されないなどの特性である。また、振動特性は、振動部材の物性と寸法などから決定される固有振動に対する共振や共鳴などによる特性である。
図5(c)に示すように、制御部14は、応答特性を用いて、時間ごとの平均値の強度(Average gain)を算出してもよい。ここで平均値の算出に用いる時間間隔は、
図5(a)に示す、一定の周波数をもつ振動波形を送信する時間間隔に対応させることが望ましい。これにより、周波数ごとに振動強度の平均値を算出することができる。
【0037】
図5(d)には、
図5(c)の応答特性を、
図5(b)周波数特性を用いて補正した特性が示されている。
図5(d)の横軸は周波数、縦軸は相対的な振動強度をそれぞれ示している。
図5(d)に示すように、制御部14は、子機20から得られた応答特性を、振動取得部23の感度特性を用いて補正するようにしてもよい。これにより、実際の振動強度により近い強度を算出することが可能である。なお、
図5(d)では、灰色の系列にて補正前の強度、黒色の系列にて補正前の強度(Effective gain)を示している。このように、例えば、制御部14は、周波数ごとに振動強度を補正する。
【0038】
図5(e)には、
図5(d)の応答特性を用いて振動情報を制御する場合の制御の例が示されている。
図5(e)の横軸は周波数(EQ band(イコライザバンド))、縦軸は振動情報の振幅をそれぞれ示している。
図5(e)に示すように、制御部14は、補正後の応答特性が、調整の目標(Calibration Target)とする特性(以下、目標特性という)となるように、振動情報に示す振動波形の振幅(「強度情報」の一例)を調整する。例えば、
図5(a)に示す、一定の振幅をもつ振動波形が、特定の周波数である場合に目標特性より小さい振動強度にて検知されている場合、その特定の周波数の振動波形の振幅を、他の周波数の振動波形の振幅よりも大きくなるように制御(調整)する。一方、特定の周波数をもつ振動波形が、目標特性より大きい振動強度にて検知されている場合、その特定の周波数の振動波形の振幅を、他の周波数の振動波形の振幅よりも小さくなるように制御(調整)する。
【0039】
なお、
図5(e)では、目標特性が、周波数に依らず一定の強度となる特性である場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されることはない。目標特性は、任意の特性であってよい。目標特性は、周波数帯域が低いほうから高いほうに向かうにしたがって振動強度が大きくなる、高域を強調するような特性であってもよい。目標特性は、特定の周波数帯域の振動強度が大きく、特定の周波数帯域との差が大きくなるにしたがって振動強度が小さくなる、特定の帯域のみを強調するような特性であってもよい。目標特性は、例えば、読み聞かせの内容、読み聞かせで用いる振動の内容、或いはユーザにおける振動に対する一般的な感度特性等に応じて、決定される。
【0040】
図6は、本発明の第1の実施形態に係る信号処理システム1が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
(ステップST1)親機10は、試験用の振動情報を子機20に送る。試験用の振動情報には、予め定められた所定の振幅及び周波数を持つ試験用振動波形が示されている。子機20は、試験用の振動情報を受信し、受信した情報に示される試験用振動波形に応じて振動発生部21を振動させる。これにより、子機20は、子供50に試験用の振動を伝達させる。
【0042】
(ステップST2)親機10は、子機20から振動強度を受信する。子機20は、振動取得部23により、子供50が着座する座面Sの振動強度を検知し、検知した振動強度を親機10に送信する。これにより、親機10は、子機20から振動強度を受信する。
【0043】
(ステップST3)親機10は、受信した振動強度に基づいて、振動情報を制御する。親機10は、例えば実際に検知された振動強度が、試験用振動波形に示した強度と比較して大きい場合、読み聞かせの最中に送信する振動波形の振幅を、試験用振動波形の振幅より小さい振幅とする。一方、親機10は、実際に検知された振動強度が、試験用振動波形に示した強度と比較して地裁場合、読み聞かせの最中に送信する振動波形の振幅を、試験用振動波形の振幅より大きい振幅とする。親機10は、振動させる周波数や周波数帯域に応じて、互いに異なる調整をしてもよい。親機10は、受信した振動強度を、振動取得部23の感度特性を用いて補正し、補正後の振動強度に基づく調整をしてもよい。
【0044】
以上説明したように、第1の実施形態の信号処理システム1は、親機10から子機20に伝送される振動情報に応じて子機20を振動させる。信号処理システム1は、通信部13と、制御部14とを備える。通信部13は、「取得部」の一例である。通信部13は、振動情報に応じた子機20の振動が、当該子機20を利用する子供50に伝達される振動の強度を示す振動強度を受信(取得)する。制御部14は、「強度制御部」の一例である。制御部14は、振動強度に基づいて、振動情報に示される振動波形の振幅(「振動の強度を示す強度情報」の一例)を制御(調整)する。
【0045】
これにより、第1の実施形態の信号処理システム1では、子機20(ユーザに振動を体感させるデバイス)に振動情報を伝送して、子機20を振動させることができる。また、振動情報に応じた子機20の振動がユーザに伝達される振動の強度を取得することができる。このため、実際の振動強度に応じて振動情報を制御することが可能である。したがって、ユーザに振動を体感させるデバイスにおいて、ユーザに伝達される振動の強度を調整することが可能である。
【0046】
また、第1の実施形態の信号処理システム1では、通信部13は、振動の周波数に応じた振動強度を取得する。制御部14は、振動の周波数ごとに強度情報を制御する。これにより、床Fや座面Sなどの振動部材が振動を伝達する特性などに起因して、同じ強度であっても周波数に応じて振動強度が変化してしまう場合であっても、ユーザに伝達される振動の強度を調整することが可能である。
【0047】
また、第1の実施形態の信号処理システム1では、通信部13は、振動情報に応じて振動する子機における振動の強度を検出する振動取得部23から振動強度を取得する。振動取得部23は、「振動センサ」の一例である。制御部14は、振動取得部23の周波数特性を用いて、前記振動強度を補正し、補正した振動強度に基づいて、強度情報を制御する。これにより、第1の実施形態の信号処理システム1では、振動取得部23の感度特性に起因して、同じ振動強度であっても周波数に応じて検知される振動強度が変化してしまう場合であっても、ユーザに伝達された実際の振動の強度に補正することが可能である。したがって、精度よく振動情報を調整することが可能である。
【0048】
また、第1の実施形態の信号処理システム1では、通信部13は、子機20を含む座面Sに子供50が着座した場合における、当該子供50に伝達される振動強度を取得する。これにより、第1の実施形態の信号処理システム1では、座面Sに着座するユーザの体格に応じた振動情報を取得することができる。したがって、ユーザの体格に応じた調整が可能となる。
【0049】
また、第1の実施形態の親機10は、通信部13と、制御部14とを有する。親機10は、「信号処理装置」の一例である。通信部13は、振動情報に応じて振動する子機20における振動の強度を示す振動強度を子機から受信する。制御部14は、振動強度に基づいて、振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する。これにより、上述した効果と同様の効果を奏する。
【0050】
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態について説明する。本実施形態では、親機10が、複数の子機20のそれぞれにより検知された振動強度に基づいて、振動情報を調整する。親機10は、通信部13により複数の子機20のそれぞれにより検知された振動強度を受信する。制御部14は、受信したそれぞれ振動強度を用いて、振動情報を調整する。
【0051】
例えば、制御部14は、複数の子機20のそれぞれにより検知された振動強度の代表値を算出する。代表値は、複数の子機20のそれぞれにより検知された振動強度に、統計的な手法を適用することにより算出される統計量である。代表値は、例えば、単純加算平均値、重みづけ平均値、最大値、最小値、最頻値などである。重みづけ平均値は、例えば、親機10から子機20までの距離に応じた重みづけ係数をそれぞれの振動強度に乗算し、乗算後のそれぞれの強度の平均値である。この場合、距離に応じた重みづけ係数は、例えば、距離が大きくなるにしたがって値が大きくなる係数である。これにより、距離に応じた振動の減衰を考慮することが可能となる。
【0052】
以上説明したように、第2の実施形態の信号処理システム1では、通信部13は、複数の子機20のそれぞれから振動強度を受信(取得)する。制御部14は、それぞれの振動強度に基づいて、振動情報を制御(調整)する。これにより、第2の実施形態の信号処理システム1では、複数の子機20のそれぞれの振動強度を用いて振動情報を制御することが可能である。したがって、1台の子機20の振動強度を用いる場合と比較して、精度よく振動の強度を調整することが可能である。
【0053】
また、第2の実施形態の子機20は、振動取得部23と、制御部25とを有する。子機20は、「信号処理装置」の一例である。振動取得部23は、振動情報に応じた振動の強度を検出する。制御部25は、振動取得部23により検出された振動強度に基づいて、前記振動情報に示される振動の強度を示す強度情報を制御する。これにより、上述した効果と同様の効果を奏する。
【0054】
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態について説明する。本実施形態では、子機20が、振動情報を調整する。子機20は、振動取得部23により振動強度を検知する。制御部25は、振動取得部23により検知された振動強度を用いて、振動情報を調整する。
【0055】
図7は、本発明の第3の実施形態に係る信号処理システム1が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】
(ステップST11)子機20は、親機10から送信された試験用の振動情報を受信する。
【0057】
(ステップST12)子機20は、振動取得部23により、子供50が着座する座面Sの振動強度を検知する。これにより、子機20は、振動強度を取得する。
【0058】
(ステップST3)子機20は、検知した振動強度に基づいて、振動情報を調整する。子機20が振動情報を調整する方法は、親機10が振動情報を調整する方法と同様である。このため、その説明を省略する。
【0059】
なお、子機20により振動情報が調整される場合、本番(読み聞かせ)における振動情報の制御は、親機10が行ってもよいし、子機20が行うようにしてもよい。本番における振動情報の制御を親機10が行う場合、例えば、子機20は、調整結果を示す情報を親機10に通知する。親機10は、受信した情報に基づいて、読み聞かせの際に子機20に送信する振動情報を制御する。一方、本番における振動情報の制御を子機20が行う場合、子機20は、読み聞かせの際に親機10から受信する振動情報を、調整結果を用いて制御する。
【0060】
以上説明したように、第3の実施形態の信号処理システム1は、振動取得部23と、制御部25とを備える。振動取得部23は、「取得部」の一例である。振動取得部23は、振動情報に応じた子機20の振動が、当該子機20を利用する子供50に伝達される振動の強度を示す振動強度を検知(取得)する。制御部25は、「強度制御部」の一例である。制御部25は、振動強度に基づいて、振動情報に示される振動波形の振幅(「振動の強度を示す強度情報」の一例)を制御(調整)する。これにより、第3の実施形態の信号処理システム1では、上述した効果と同様の効果を奏する。
【0061】
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態について説明する。本実施形態では、親機10が、複数の子機20を振動強度に応じてクループ化し、クループごとに異なる振幅の振動情報を送信する。
【0062】
ここで想定しているグループは、子機20を利用するユーザの体格に応じたグループである。例えば、大人が子機20を利用する場合と、子供が利用する場合とで、同じ振動情報に基づく振動であっても、振動強度が異なることが考えられる。このように、子機20を利用するユーザに、様々な体格のユーザが混在している場合、それぞれの体格に応じた振動情報を送信できるほうが好ましい。この対策として、本実施形態では、複数の子機20を振動強度に応じてクループ化する。親機10は、クループごとに異なる振幅の振動情報を送信する。親機10は、複数のチャンネルを使用して、それぞれのグループに振動情報を送信する。ここでのチャンネルは、親機10と子機20との通信に用いられる周波数帯域(チャンネル)である。
【0063】
図8は、本発明の第4の実施形態に係る通信チャンネルの説明図である。
図8では、チャンネルごとに、対象ユーザと、振動強度の重み係数とが対応付けられたチャンネル情報が示されている。チャンネル情報は、例えば、親機10の図示しない記憶部に記憶される。チャンネル情報は、例えば、チャンネルIDと、対象ユーザと、重み係数と、対象子機などの項目を備える。チャンネルIDはチャンネルを一意に識別する情報である。対象ユーザは、チャンネルIDで特定されるチャンネルにて送信される振動情報が想定するユーザである。重み係数は、チャンネルIDで特定されるチャンネルで送信する振動情報の振幅に乗じる係数である。対象子機は、チャンネルIDで特定されるチャンネルで振動情報を送信する子機20である。
【0064】
親機10は、
図8に示すような表を用いて、子機20を分類し、分類した結果に基づいて、必要に応じて複数のチャンネルを用いて振動情報を送信する。この場合、分類した結果に応じて、子機20に振動情報を受信するチャンネルの設定を行う。或いは、親機10は、分類した結果を子機20に通知し、分類に応じた重み係数で振動発生部21を振動させるように子機20に指示するようにしてもよい。この場合、1つのチャンネルで振動情報を送信することが可能となり、複数チャンネルを使用する必要がない。
【0065】
以上説明したように、第4の実施形態の信号処理システム1では、通信部13は、複数の子機におけるそれぞれの前記振動強度を取得する。制御部14は、振動強度に応じて、複数の子機のそれぞれを複数のチャンネルのいずれかに分類し、複数のチャンネルごとに前記強度情報を制御する。これにより、第4の実施形態の信号処理システム1では、子機20を利用するユーザに、様々な体格のユーザが混在している場合であっても、それぞれの体格に応じた振動情報を送信することができる。
【0066】
上述した実施形態における信号処理システム1、親機10、および子機20の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0067】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1…信号処理システム、10…親機(信号処理装置)、11…インターフェース部、13…通信部(取得部)、14…制御部(強度制御部)、20…子機(信号処理装置)、21…振動発生部、23…振動取得部(振動センサ)(取得部)、24…通信部、25…制御部(強度制御部)