IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ドルチェ楽器の特許一覧

<>
  • 特許-横笛用補助器具 図1
  • 特許-横笛用補助器具 図2
  • 特許-横笛用補助器具 図3
  • 特許-横笛用補助器具 図4
  • 特許-横笛用補助器具 図5
  • 特許-横笛用補助器具 図6
  • 特許-横笛用補助器具 図7
  • 特許-横笛用補助器具 図8
  • 特許-横笛用補助器具 図9
  • 特許-横笛用補助器具 図10
  • 特許-横笛用補助器具 図11
  • 特許-横笛用補助器具 図12
  • 特許-横笛用補助器具 図13
  • 特許-横笛用補助器具 図14
  • 特許-横笛用補助器具 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】横笛用補助器具
(51)【国際特許分類】
   G10G 7/00 20060101AFI20241113BHJP
   G10D 7/026 20200101ALI20241113BHJP
【FI】
G10G7/00 100
G10D7/026
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020138505
(22)【出願日】2020-08-19
(65)【公開番号】P2021189419
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-07-31
(31)【優先権主張番号】P 2020095084
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】599082229
【氏名又は名称】株式会社ドルチェ楽器
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】安川 透
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10204605(US,B1)
【文献】特開2017-068110(JP,A)
【文献】特開平10-161519(JP,A)
【文献】特開2019-124836(JP,A)
【文献】特開平09-006334(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0190332(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10G 7/00-7/02
G10D 7/00-9/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管部と歌口を有する横笛に装着される横笛用補助器具であって、
前記横笛に固定される取り付け手段と、袋状の遮蔽壁を有し、
前記取り付け手段は、支持部材を有しており、
当該支持部材は、前記遮蔽壁と係合して前記遮蔽壁を着脱可能に保持するものであり、
前記遮蔽壁は、前記取付け手段によって前記歌口の近傍に装着され、前記遮蔽壁が前記管部を挟んで奏者の顔面に対向する位置に配されることを特徴とする横笛用補助器具。
【請求項2】
前記遮蔽壁は、前記歌口を上に向けた姿勢を基準として前記管部の下側から上側に至る位置に配されることを特徴とする請求項1に記載の横笛用補助器具。
【請求項3】
前記遮蔽壁は、前記管部の下側から上側にかけての部分が曲面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の横笛用補助器具。
【請求項4】
前記遮蔽壁は空気が通過するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の横笛用補助器具。
【請求項5】
記遮蔽壁が取り換え可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の横笛用補助器具。
【請求項6】
前記取付け手段は、弾性によって閉方向に付勢された掴み部を有し、弾性に抗して前記掴み部を開き、前記管部を掴ませることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の横笛用補助器具。
【請求項7】
前記掴み部は、一対の開閉片を有し、当該開閉片の少なくとも一方が弾性を有し、外力によって弾性変形させることによって前記開閉片同士の間隔を変化させるものであり、
前記開閉片の少なくとも一方に、指をかける係合部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の横笛用補助器具。
【請求項8】
前記取り付け手段は、一対の棒状の支持部材を有し、一方の支持部材が、前記遮蔽壁の一辺と係合し、他の支持部材が、前記遮蔽壁の他方の辺と係合して前記遮蔽壁を支持部材の上側から挟み込むことで前記遮蔽壁を装着するものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の横笛用補助器具。
【請求項9】
前記取り付け手段は、歌口の近傍に一定の間隔をあけて装着される一対の取り付け部材を有し、当該一対の取り付け部材にそれぞれ前記管部と係合する管部係合部と、前記支持部材が設けられており、
前記管部係合部は、側面形状が欠落部を有する略環状の部材で構成された弾性体であって、外力によって前記欠落部の間隔を広げることで管部に係合することが可能であることを特徴とする請求項8に記載の横笛用補助器具。
【請求項10】
前記取り付け手段は、前記管部と係合する一つの管部係合部と、前記一対の支持部材同士を繋ぐ接続部を有し、一方の支持部材が前記一つの管部係合部に結合されていることを特徴とする請求項8に記載の横笛用補助器具。
【請求項11】
前記取り付け手段は脚部を有しており、前記脚部により横笛を水平面上に静止状態で配置することが可能であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の横笛用補助器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器の補助器具、特に横笛に付加させる付属品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フルートをはじめとする横笛は、オーケストラ、ブラスバンド、演奏会等で広く用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-124836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2020年に入り、新型コロナが流行し、コーラス団体において集団感染が発生した。こういった中、楽器が原因となって感染が拡がるのではないか、という懸念も生まれてきている。
特にフルート等の横笛においては、口で穴を押さえて音を出す際に、空気の大半が外へ直接放出される。この時発生する飛沫の中に、新型コロナウィルスも含まれることになり、この飛沫を通じて感染が拡がっていく懸念がある。
本発明は、このフルート等の横笛で音を出す際に発生する飛沫の飛散を抑制することができる補助器具を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決するための態様は、管部と歌口を有する横笛に装着される横笛用補助器具であって、前記横笛に固定される取り付け手段と、遮蔽壁を有し、前記取り付け手段によって前記歌口の近傍に装着され、前記遮蔽壁が前記管部を挟んで奏者の顔面に対向する位置に配されることを特徴とする横笛用補助器具である。
【0006】
本態様の横笛用補助器具は、管部と歌口を有する横笛に装着され、横笛に固定される取り付け手段と、遮蔽壁を有している。
そして遮蔽壁は、取り付け手段によって歌口の近傍に装着される。
本態様の横笛用補助器具は、遮蔽壁が横笛の管部を挟んで奏者の顔面に対向する位置に配置されるので、フルートで音を出す際に発生する飛沫の飛散を抑制することができる。
【0007】
上記した態様において、前記遮蔽壁は、前記歌口を上に向けた姿勢を基準として前記管部の下側から上側に至る位置に配されることが望ましい。
【0008】
例えばフルートにおいては、奏者の吐く空気は、斜め下側に向かっても吹き出される。 本態様の横笛用補助器具では、遮蔽壁が、歌口を上に向けた姿勢を基準として前記管部の下側から上側に至る位置に配されている。そのため、奏者の斜め下向きに吹き出される息に含まれる飛沫も捕捉することができる。
【0009】
上記した各態様において、前記遮蔽壁は、前記管部の下側から上側にかけての部分が曲面であることが望ましい。
【0010】
本態様によると、飛沫の飛散を効率的に抑圧することができる。
【0011】
上記した各態様において、前記遮蔽壁は空気が通過するものであることが望ましい。
【0012】
本態様によると、鼻が遮蔽壁に近接した場合でも、奏者は呼吸動作を違和感なく行うことができる。また奏者の呼吸動作に伴う息が遮蔽壁を透過して外部空間に抜けていくので、遮蔽壁のない場合と比べて変わらない音色を保持することが可能となる。また奏者の息が遮蔽壁で反射して奏者に戻ってくることが抑制できるので、奏者に聞こえる音を遮蔽壁がない場合と同じ音に保持することも可能となる。
【0013】
上記した各態様において、遮蔽壁を着脱可能に保持する支持部材を有し、前記遮蔽壁が取り換え可能であることが望ましい。
【0014】
本態様によると、常に清潔な遮蔽壁を横笛に供することで、他者への空気感染をさらに避けることが可能となる。
【0015】
上記した各態様において、前記取り付け手段は、弾性によって閉方向に付勢された掴み部を有し、弾性に抗して前記掴み部を開き、前記管部を掴ませることが望ましい。
【0016】
本態様によると、横笛用補助器具の横笛への固定をしっかりしたものにすることができる。また横笛用補助器具の横笛からの脱着も容易に行える。
【0017】
上記した各態様において、前記掴み部は、一対の開閉片を有し、当該開閉片の少なくとも一方が弾性を有し、外力によって弾性変形させることによって前記開閉片同士の間隔を変化させるものであり前記開閉片の少なくとも一方に、指をかける係合部が設けられていることが望ましい。
【0018】
上記した各態様において、前記取り付け手段は、一対の支持部材を有し、一方の支持部材が、前記遮蔽壁の一辺と係合し、他の支持部材が、前記遮蔽壁の他の辺と係合するものであることが望ましい。
【0019】
本態様によると、遮蔽壁をしっかりと支持することができる。
【0020】
上記した態様において、前記取り付け手段は、一対の取り付け部材を有し、当該一対の取り付け部材にそれぞれ前記管部と係合する管部係合部と、前記支持部材が設けられていることが望ましい。
【0021】
本態様によると、遮蔽壁をしっかりと支持することができる。
【0022】
上記した態様において、前記取り付け手段は、前記管部と係合する一つの管部係合部と、前記一対の支持部材同士を繋ぐ接続部を有し、一方の支持部材が前記一つの管部係合部に結合されていることが望ましい。
【0023】
本態様によると、一つの管部係合部によって一対の支持部材が管部に取り付けられるので、取り付けが容易である。
【0024】
上記した各態様において、前記取り付け手段は脚部を有しており、前記脚部により横笛を水平面上に静止状態で配置することが可能であることが望ましい。
【0025】
本態様によると、横笛用補助器具に、横笛の転がり防止機能も持たせることができる。
【0026】
本態様によると、横笛用補助器具の横笛からの脱着が容易に行える。
【発明の効果】
【0027】
本発明の遮蔽壁は盾状のものであって、飛沫が直接飛散しない横笛を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施形態の横笛用補助器具を横笛に取り付けた状態の斜視図である。
図2図1の横笛用補助器具の取り付け手段を横笛に取り付けた状態の斜視図である。
図3】(a)は図2の取り付け手段の斜視図であり、(b)は側面図である。
図4図2の横笛に取り付けられた取り付け手段と遮蔽壁との関係を示す斜視図である。
図5】他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け手段を、横笛に取り付けた状態の斜視図である。
図6】さらに他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け手段の、(a)は斜視図であり、(b)は側面図である。
図7】さらに他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け手段の、(a)は斜視図であり、(b)は側面図である。
図8】さらに他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け部材及びスリーブの斜視図であり、(a)は取り付け部材単体の斜視図であり、(b)はフルートに装着した状態を示す。
図9図8の横笛用補助器具の取り付け部材の側面図であり、(a)は開閉片同士の間隔が拡がった状態を示し、(b)は開閉片同士の間隔が狭まった状態を示す。
図10】(a)、(b)、(c)は、さらに他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け部材の側面図である。
図11】さらに他の実施形態の横笛用補助器具の取り付け部材及びスリーブの斜視図であり、(a)は取り付け部材単体の斜視図であり、(b)はフルートに装着した状態を示す。
図12】本発明のさらに他の実施形態の横笛用補助器具であって、横笛に取り付けられた取り付け手段と遮蔽壁との関係を示す斜視図である。
図13図12に示す横笛用補助器具が装着された横笛を机上に置いた状態を示す正面図である。
図14】本発明のさらに他の実施形態の横笛用補助器具であって、横笛に取り付けられた取り付け手段と遮蔽壁との関係を示す斜視図である。
図15図14に示す横笛用補助器具の取り付け手段の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の横笛用補助器具5は、図1のように、管部2と歌口3とを有する横笛1に取り付けられるものである。ここで横笛1と称している楽器は、サイドブローン(side blown)と分類されるもので、ピッコロ、フルート、アルトフルート、バスフルート等の西洋楽器及び神楽器、龍笛、高麗笛等の雅楽器などを含むものである。本実施形態において、横笛1はフルートである。
【0030】
本実施形態の横笛用補助器具5は、図1のように取り付け手段10と、遮蔽壁9から構成されるものである。
本実施形態では、取り付け手段10は、二つの取り付け部材6、6から構成されるものである。さらに、図2のように、各々の取り付け部材6は、掴み部(管部係合部)7と、遮蔽壁9を支持する支持部材8とから構成される。
【0031】
掴み部7は、図3のように本体部30と、内装部材31によって構成されている。
本体部30は、スリットを有する筒状の部材である。
本体部30は、例えば弾性を有する硬質樹脂や金属によって成形された、側面形状が、略環状の部材である。即ち、掴み部7の本体部30は、側面形状が「C」状であり一部に欠落部32を有した円弧状である。
本体部30は、弾性を有していて側面形状が「C」状を維持し、外力によって欠落部32の間隔を広げることができる。即ち外力によって、環状部分を拡径することができる。
【0032】
掴み部(管部係合部)7は円弧状の開閉片17Aと、開閉片17Bが一つながりとなって全体形状が「C」状を呈する部材であると言える。開閉片17Aと開閉片17Bは、いずれも一端が互いに接続され、他端側が自由端となった部材と言える。自由端同士の間が、前記した欠落部32となっている。
本実施形態で採用する掴み部7は、一対の開閉片17A、開閉片17Bがつながったものであり、双方の開閉片17A、17Bは、ともに弾性を有し、外力によって弾性変形させることによって開閉片17A、17B同士の間隔を変化させることができる。
【0033】
二つの掴み部7a、7bは、同じ大きさのものであってもよいが、装着される横笛の径が、場所によって異なる場合には、二つの掴み部7の径を異ならせてもよい。
例えば、フルートでは、先に行くほど径が細くなっているので、一方の掴み部7aの径を他方の掴み部7bの径よりも小さくすることが望ましい。
【0034】
内装部材31は、ゴムや軟質樹脂の様な、滑りにくく、圧縮性を有する素材で作られたものである。内装部材31は、本体部30と相似形であり、本体部30の内面に接着されている。
【0035】
支持部材8は、棒状の部材であり、直線状の接続部33と、これに続く湾曲部(支持部)35を有している。
支持部材8は、掴み部7の背面であって、前記した欠落部32に対向する位置に接続部33の基端部が接続されている。湾曲部(支持部)35は、前記した掴み部7の外側であって、掴み部7から相当に離れた位置を取り巻く位置にある。
【0036】
取り付け部材6、6は、図1のように歌口3の近傍に一定の間隔をあけて装着される。その結果、歌口3の近傍であって、歌口3を挟む両側に一対の支持部材8、8が立設される。
また遮蔽壁9は管部2を挟んで奏者11の顔面に対向する位置に配置される。
【0037】
本実施形態で採用する遮蔽壁9は、正面視が四角形であって、3辺が閉塞し、一辺が開口した袋状の部材である。
遮蔽壁9は、対向する辺の内、一方の辺の内側に、一方の支持部材8の湾曲部(支持部)35が挿入され、他方の辺の内側に他方の支持部材8の湾曲部(支持部)35が挿入される。その結果、遮蔽壁9は、一方の支持部材8が遮蔽壁9の一辺と係合し、他の支持部材8が、他方の辺と係合する状態で、一対の支持部材8、8に支持される。
【0038】
遮蔽壁9は、図1のように、歌口3を上に向けた姿勢を基準として管部2の下側から上側に至る位置に配置されている。また遮蔽壁9は、取り付け部材6、6に取り付けられた状態においては、管部2の下側から上側にかけての部分が曲面を形成することとなる。
遮蔽壁9は、空気が通過する素材で作られていることが望ましい。また遮蔽壁9は、透明であることが望ましい。
【0039】
本実施形態の横笛用補助器具5においては、支持部材8、8は遮蔽壁9と係合し、遮蔽壁9を着脱可能に保持するものである。従って、遮蔽壁9は取り換え可能である。具体的には、支持部材8、8は棒状の部材であり、遮蔽壁9は図4のように下部が開放されている袋状の部材である。この袋状の遮蔽壁9の開放された下部を支持部材8、8に差し込むことで、遮蔽壁9は棒状の支持部材8、8によって保持された状態となる。一方、袋状の遮蔽壁9を上部側に持ち上げることで、遮蔽壁9は支持部材8、8から取り外すことができる。
【0040】
遮蔽壁9は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のプラスチック材料、あるいは透明な樹脂から構成される。
遮蔽壁9が透明である場合には、演者の視界を妨げることが無いので、指揮者を見る際において、妨げにならない。
遮蔽壁9は、またガーゼや不織布の様な通気性を有する素材で作られていてもよい。
遮蔽壁9が通気性を有する素材で作られている場合は、演者の息が抜けやすいので、苦しくならない。
また音の変化が少ない。特に響きの変化が小さい。
さらに、演者自身が聞く音の変化も小さい。
【0041】
また二つの掴み部7a、7bは、弾性によって閉状態に付勢されており、弾性に抗して掴み部7を開き、横笛1の管部2を掴ませるものである。弾性に抗して掴み部7a、7bが開くので、掴み部7a、7bの管部2への取り付けは容易である。また掴み部7a、7bは弾性によって閉状態に付勢されているので、使用状態において管部2に対して回転しない掴み部7a、7bを構成できる。二つの掴み部7a、7bの横笛1の管部2への取付位置において管部2の径が同一の大きさを示す場合は、掴み部7a、7bの径は同じ大きさである。一方、二つの掴み部7a、7bの横笛1の管部2への取付位置において管部2の径が異なる大きさを示す場合は、掴み部7a、7bの径は異なる大きさとすることが望ましい。
【0042】
以下、横笛用補助器具5の機能について具体的に説明する。
図1に示すように、奏者11はフルート等の横笛1を演奏時に、横笛1から音を奏するため歌口3に口12を近づけ、自己の口12から空気を送り込む。この時、奏者11が新型肺炎に感染していたとすると、奏者11の口12から空気とともに発せられる飛沫の中に新型コロナウィルスが含まれていることになる。従って、周囲の他の楽器の奏者あるいは合唱団の歌唱メンバーに新型コロナウィルスを飛散させる状況を引き起こす。演奏時間は一定の長期の時間にわたるものである場合が多く、且つ、周囲の奏者あるいは合唱団の歌唱メンバーと密な環境化に置かれるケースが多いので、周囲の奏者あるいは合唱団の歌唱メンバーに新型肺炎を感染させる可能性は相当数あるものと思われる。
【0043】
本実施形態の横笛用補助器具5を用いると、奏者11が発する飛沫が周囲の奏者あるいは歌唱メンバーに対する飛散を抑制することができる。
【0044】
具体的には、本実施形態では、図1のように横笛1の管部2の歌口3の近傍には横笛用補助器具5が装着されている。この横笛用補助器具5は遮蔽壁9と取り付け部材6を有するもので、遮蔽壁9が取り付け部材6によって横笛1の歌口3に装着され、かつ遮蔽壁9が管部2を挟んで奏者11の顔面に対向する位置に配されている。さらに、遮蔽壁9は歌口3を上に向けた姿勢を基準として管部2の下側から上側に至る位置に配されている。
以上の構成から、奏者の口12から飛散される飛沫は遮蔽壁9に遮られ、遮蔽壁9を超えて飛散することを抑制できる。
【0045】
遮蔽壁9は、図1のように管部2の下部から上部にかけての部分が曲線になるように装着されている。この構成により、遮蔽壁9を超えての飛沫の飛散をさらに抑制できる。
【0046】
本実施形態の横笛用補助器具5では、遮蔽壁9は二つの支持部材8、8によって保持されており、遮蔽壁9を交換可能である。従って、比較的長い期間、遮蔽壁9を使用した後に、清潔さを保つため遮蔽壁9を交換し常に清潔な状態を保つことが可能である。
【0047】
この交換を可能とするため、支持部材8、8は棒状の部材から構成されている。また遮蔽壁9は袋状に構成されており、取り替えることが可能である。ここで、袋状の遮蔽壁9を支持部材8、8の上側から挟み込むことで遮蔽壁9を装着することができる。遮蔽壁9は、また上側に持ち上げることで支持部材8、8から取り外すことができる。
【0048】
なお遮蔽壁9を空気が通過する部材で構成すると、図1のように演奏時に奏者11の鼻が遮蔽壁9に近接した場合でも、奏者11は呼吸動作を違和感なく行うことができる。また奏者11の呼吸動作に伴う息が遮蔽壁9を透過して外部空間に抜けていくので、横笛1の音色が、遮蔽壁9のない場合と比べて変わらない音色を保持することが可能となる。また奏者11の息が遮蔽壁9で反射して奏者11に戻ってくることが抑制できるので、奏者11に聞こえる音を遮蔽壁9がない場合と同じ音に保持することも可能となる。
【0049】
本実施形態の横笛用補助器具5においては、取り付け部材6、6の掴み部7、7は弾性によって閉方向に付勢されている。従って、使用時において、管部2を軸として回転することはない。一方、例えば遮蔽壁9を取り替える場合あるいは横笛1を細部にわたって清掃する場合、横笛用補助器具5の取り外しが必要となる。このような場合、本実施形態の横笛用補助器具5は、横笛用補助器具5の掴み部7、7を弾性に抗して開くだけで、簡単に取り外すことができる。
【0050】
遮蔽壁9の取り替え手順について、以下説明する。
最初に、横笛用補助器具5を横笛1から取り外す。横笛用補助器具5の二つの取り付け部材6、6において、各々の取り付け部材6、6の掴み部7、7は弾性によって閉方向に付勢されているので、横笛用補助器具5は横笛1にしっかりと装着されている。ここで、取り付け部材6、6の掴み部7、7を弾性に抗して開く。こうすることで、掴み部7、7の径方向の長さが横笛1の管部2の径方向の太さより大きくなり、掴み部7、7の管部2からの取り外しが可能となる。
【0051】
次に遮蔽壁9を二つの支持部材8、8から取り外す。遮蔽壁9は下部に開口を有する袋状の部材であるので、遮蔽壁9を上部側に持ち上げることで、遮蔽壁9は支持部材8、8から取り外される。
【0052】
そして新しい遮蔽壁9を支持部材8、8に取り付ける。遮蔽壁9は下部に開口を有する袋状の部材であるので、開口を支持部材8、8の上から下に降ろしていくことで、遮蔽壁9は支持部材8、8に取り付けられる。
【0053】
最後に横笛用補助器具5を横笛1に装着する。まず二つの取り付け部材6、6の各々の掴み部7、7を弾性に抗して開く。こうすることで、掴み部7、7の径方向の長さが横笛1の管部2の径方向の長さより大きくなり、掴み部7、7が管部2の外周の一部を覆うような位置に持っていった後に弾性に抗する状態から弾性によって閉方向に付勢されることになり、掴み部7、7は管部2を掴むこととなり、取り付け部材6が管部2に装着される。
【0054】
以上説明した手順は、取り付け部材6、6を横笛1から取り外して遮蔽壁9を取り換えるものであるが、取り付け部材6、6を横笛1に装着したままの状態で、遮蔽壁9を抜き去り、新たな遮蔽壁9を装着してもよい。
【0055】
以上説明した実施形態では、横笛用補助器具5は複数の分離した支持部材8、8,から構成されている。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、一対の支持部材8、8が結合されていてもよい。例えば、図5の取り付け手段16のように、前記した取り付け部材6、6が、接続部20で一体的に結合されたものであってもよい。
図5に示す取り付け手段16は、複数の分離した支持部19,19とそれらを接続する接続部20を有している。各支持部19,19には、支持部材8、8と掴み部(管部係合部)7がある。
【0056】
以上説明した実施形態では、支持部材8は曲線形状を有する棒状の部材から構成されていた。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、図6の支持部材28のように、直角で折れ曲がった直線状の部材から構成してもよい。
【0057】
以上説明した実施形態では、掴み部7は弾性によって閉方向に付勢する部材から構成されていた。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、図7のようにネジによって掴み部(管部係合部)37の径を小さくして管部2に固定する構成としてもよい。
【0058】
以下、本発明のさらに他の実施形態を説明する。図8乃至図13は、支持部材の変形例を示すものである。
図8に示す取り付け部材41は、先の実施形態と同様、支持部材50と掴み部(管部係合部)47とを有する。掴み部47は、スリットを有する筒状であり、前記した実施形態に比べてやや長い。掴み部47の周面には、リブ状の補強部60がある。支持部材50は、当該補強部60に一体的に固定されて
本実施形態では、掴み部47に係合部46が設けられている。
【0059】
本実施形態で採用する掴み部47も、図8のように二つの開閉片43A、43Bを有していると言え、双方の開閉片43A、43Bは、ともに弾性を有し、外力によって弾性変形させることによって開閉片43A、43Bの間隔を変化させることができる。
【0060】
掴み部47の外面には、補強部60が設けられている。補強部60は、掴み部47の幅方向中央に形成されたリブである。
本実施形態で採用する掴み部47では、一方の開閉片43Aに係合部46が設けられている。
係合部46は、補強部60の開閉片43Aの外側に相当する位置に形成された角状の突起であり、図8の様に、外側に開く形状に湾曲した指かけ部52を有している。係合部46は、つまみ片として機能する。
【0061】
掴み部47の他の構成は、先の実施形態と同様であり、開閉片43A、43Bは、例えば弾性を有する硬質樹脂や金属によって成形された略環状の部材である。本実施形態では、シリコンゴムによってつくられている。
掴み部47の開閉片43A、43Bは、側面形状が「C」状であり、図9にあるように一部に欠落部42を有した円弧状である。
開閉片43A、43Bは、弾性を有していて一体の「C」状を維持し、外力によって欠落部42の間隔を広げることができる。
【0062】
支持部材50は、曲線状の棒であり、その断面形状は扁平である。
支持部材50は、接続部48と支持部49が連続したものである。即ち支持部材50は、波状の形状を持つ接続部48と、これに続く湾曲状の支持部49によって構成されている。当該支持部49は、遮蔽壁9を支持する部位である。
本実施形態では、接続部48は、外側に開く形状に湾曲した指かけ部51を有している。
支持部材50は、補強部60の長手方向の中心部から突出している。接続部48の基端は、掴み部47の背面であって、前記した欠落部42に対向する位置にある。支持部49は、前記した掴み部47の外側であって、掴み部47から相当に離れた位置を取り巻く位置にある。
【0063】
本実施形態の取り付け部材41では、指かけ部51、52に指をかけてつまみ、掴み部47に外力を加えることによって、環状部分を拡径することができる。即ち図9(a)のように開閉片43A、43Bが横笛1の管部2をしっかりと掴んでいる状態から、例えば二本の指で係合部46と接続部48にFなる押圧を加えることで、図9(b)のように掴み部47が開く。
【0064】
本実施形態では、横笛1にスリーブ38を装着し、その上から取り付け部材41を取り付けている。
スリーブ38は、シリコンゴム等の軟質の素材で作られた部材であり、スリット40を有する管である。
取り付け部材41と横笛1との間に、スリーブ38を介在させることにより、横笛1が傷つくことを防ぐことができる。また取り付け部材41の滑りを抑制し、取り付け部材41をしっかりと固定することができる。
スリーブ38を介し横笛用補助器具を取り付ける方策は、推奨されるものであるが、スリーブ38は、必須ではなく、取り付け部材41を直接、横笛1に取り付けてもよい。
【0065】
以上説明した実施形態では、掴み部7、47の内周面は、連続した円弧面であるが、図10に示すように、掴み部83が二つの開閉片A、Bに分割されていてもよい。
図10に示す取り付け部材80、81、82では、二つの開閉片A、Bが補強部85で繋がっている。図10に示す取り付け部材80、81、82では、補強部85にたるみ部70がある。図10に示すたるみ部70は、補強部85の中間部が大きく外側に向かって蛇行した部位である。たるみ部70は、弾性ヒンジとして機能する。
【0066】
図10に示す取り付け部材80、81、82では、実施形態では、掴み部83は、実質的に二つの開閉片A、Bに分割されている。
図10に示す実施形態では、掴み部83が二つの開閉片A、Bに分割されており、補強部85のたるみ部70で両者が結合されているので、掴み部83をより大きく開くことができる。
【0067】
図10(a)に示す取り付け部材80は、図8に示す掴み部47を二つの開閉片A、Bに分割し、補強部85で二つの開閉片A、Bを繋いだ例である。補強部85には、弾性ヒンジとして機能するたるみ部70があり、二つの開閉片73A、Bを大きく開くことができる。
図10(a)に示す実施形態では、取り付け部材80は、欠落部42が横笛1の上側部にくる様に設置される。係合部46は、欠落部42に近い部分にある。
図10(a)に示す取り付け部材80では、接続部が指かけ部78となっており、係合部46と指かけ部78の間をつまんで係合部46が取り付けられた側の開閉片73Aを、弾性ヒンジたるたるみ部70を基端として揺動させ、欠落部42の間隔を広げる。
【0068】
図10(b)(c)は、他方の開閉片53B、63Bに係合部56、66を設けた例である。
図10(b)に示す実施形態では、欠落部42が横笛1の上側部にくる様に設置される。係合部56は、横笛1の下側となる。
図10(b)に示す取り付け部材81では、接続部が指かけ部58となっており、係合部56と指かけ部58の間をつまんで係合部56が取り付けられた側の開閉片53Bを、弾性ヒンジたるたるみ部70を基端として揺動させ、欠落部42の間隔を広げる。
【0069】
図10(c)に示す実施形態では、欠落部42が横笛1の下側部にくる様に設置される。係合部66は、横笛1の下側となる。
図10(c)に示す取り付け部材82では、接続部が指かけ部68となっており、係合部66と指かけ部68の間をつまんで係合部66が取り付けられた側の開閉片63Bを、弾性ヒンジたるたるみ部70を基端として揺動させ、欠落部42の間隔を広げる。
【0070】
以上説明した実施形態では、掴み部7、47、83は、いずれも筒状の部位を有している。
掴み部7、47、83を筒状とすることにより、横笛1との接触面積が増大し、横笛用補助器具を強固に固定することができる。
しかしながら本発明は、この構成に限定されるものではなく、例えば、図11(a)に示す取り付け部材86の様に幅Wが狭く、リング状の掴み部(管部係合部)87であってもよい。
リング状の掴み部87を採用する場合には、図11(b)に示すように、取り付け部材86と横笛1との間に、スリーブ38を介在させることが望ましい。
図1乃至図10に示した取り付け部材においても、掴み部(管部係合部)の形状が、リング状であってもよい。
【0071】
図12図13に示す横笛用補助器具95の取り付け部材96は、リング状の掴み部87を有している。また掴み部87は、二つの開閉片A、Bに分割されており、補強部88のたるみ部89で両者が結合されている。
取り付け部材96は、直線状の接続部(脚部)99aと、これに続く湾曲部(第一支持部)98を有している。取り付け部材96は、また係合部(脚部)99bを有している。
【0072】
掴み部87には、内装部材111が装着されている。
内装部材111は、図3の内装部材31と同じく、ゴムや軟質樹脂の様な、滑りにくく、圧縮性を有する素材で作られたものである。内装部材111は、掴み部87の本体部110と相似形であり、本体部110の内面に接着されている。本実施形態では、内装部材111は、掴み部87の内面だけでなく、掴み部87の開口部の外側にも回り込んでいる。
一方の開閉片Aに接続部99aが結合されている。本実施形態においても、二本の指で接続部99aと係合部99bにFなる押圧を加えることで、掴み部87が開く。
本実施形態では、直線状の接続部99aと、係合部99bによって脚部が構成されている。
即ち、図13に示すように、接続部99aと係合部99bは、略同じ長さであり、間隔をあけて並列状に配置されている。
取り付け部材96が横笛1に取り付けられた状態において、横笛1を机上に置くと、接続部99aと、図13の様に係合部99bが着地し、横笛1を支持することができる。
図12図13に示す実施形態体では、取り付け部材96を直接横笛1に装着している。
【0073】
以上説明した実施形態では、一対の開閉片A、Bは一体化されたものであったが、個別の部材であってヒンジでつながったものであってもよい。また以上説明した実施形態では、一対の開閉片A、Bが弾性を有していることを利用して開閉片同士の間隔を変化させるものであったが、バネによって開閉片同士の間隔を変化させるものであってもよい。
【0074】
以上説明した横笛用補助器具は、いずれも一対の掴み部を有し、二つの掴み部によって、横笛1に固定されるものであった。即ち、上記した実施形態は、いずれも一対の支持部材を有し、各支持部材が個別の掴み部によって横笛1に固定される。そして一方の支持部材が、前記遮蔽壁の一辺と係合し、他の支持部材が、前記遮蔽壁の他方の辺と係合する。
しかしながら本発明はこの構成に限定されるものではない。
図14に示す本実施形態の横笛用補助器具115は一つの掴み部87だけで、横笛1に固定されるものである。
【0075】
本実施形態の横笛用補助器具115においても、図14のように取り付け手段100と遮蔽壁9から構成されている。
また取り付け手段100は、一つの取り付け部材96と、第二支持部90及び接続部91によって構成されている。
取り付け部材96の形状及び構造は、図12図13に例示したものと略同一である。
異なる点は、湾曲部(第一支持部)98の自由端側がやや薄く加工された係合部となっていることである。
本実施形態では、取り付け手段100は、図12図13に示した取り付け部材96を採用しているが、図1乃至図11に示す様な構造のものであってもよい。
【0076】
第二支持部90は、前記した湾曲部(第一支持部)98と同様の形状であり、湾曲した板状であって、一端側が係合部となっている。
接続部91は、細い板状であり、やや湾曲している。接続部の両端には、幅方向に貫通する係合孔93が設けられている。
【0077】
本実施形態の横笛用補助器具115の取り付け手段100は、取り付け部材96と、第二支持部90及び接続部91が一体的に結合されたものである。
即ち、接続部91の一方の係合孔93に、第二支持部90が係合し、他方の係合孔93に、取り付け部材96の先端が係合して、3者が一体的に結合されている。
【0078】
取り付け手段100は、図14のように取り付け部材96の第一支持部98と、接続部91と、第二支持部90によって、3辺が囲まれた枠を構成するものである。
【0079】
本実施例においては、取り付け部材96の第一支持部98の先端を接続部91の係合孔93に挿入することで、取り付け部材96と接続部91を一体化するものである。この時、第一支持部98と第二支持部90が両者の湾曲部を含めて、平行状態を保つ形状に予め構成されている。
【0080】
本実施形態においては、一つの取り付け部材96によって横笛用補助器具115は、図14のように歌口3の近傍に装着される。そして袋状の遮蔽壁9の開放された下部を棒状の第一支持部98および第二支持部90に差し込むことで、遮蔽壁9は保持される状態となる。
本実施形態の取り付け手段においても、一対の支持部材を有し、一方の支持部材が、前記遮蔽壁の一辺と係合し、他の支持部材が、前記遮蔽壁の他方の辺と係合する。
一方、袋状の遮蔽壁9を上部側に持ち上げることで、遮蔽壁9は第一支持部98および第二支持部90から取り外すことができる。なお本実施例においては、遮蔽壁9は、図4の遮蔽壁9と同じものを用いている。
【0081】
本実施形態の横笛用補助器具115の取り付け部材96は、脚部99a、99bを有している。従い、横笛用補助器具115を横笛1に取り付けることで、横笛の転がり防止機能も持たせることができる。
【0082】
以上の実施形態の遮蔽壁9は袋状の部材である。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、遮蔽壁9の支持部材8に対応する位置に、棒状の支持部材8、8を収容できる管状の部材を取り付けた構成とすることもできる。即ち、遮蔽壁9の管状の部材に支持部材8を挿通することで、遮蔽壁9は保持状態となり、遮蔽壁9を上部側に持ち上げることで、遮蔽壁9は保持支持部材8、8から取り外すことができる。
【0083】
以上の実施形態の遮蔽壁9は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のプラスチック材料等から構成されるが、本発明の遮蔽壁9の材料はこれに限定されるものではなく、透明な樹脂で、袋状に加工できる材料ならば本発明の遮蔽壁9を構成することができる。またガーゼや不織布によって、本実施形態の遮蔽壁9を構成できる。
【0084】
遮蔽壁9は、取り換え可能であることが望ましいが、支持部材8と一体であって取り換えできないものであってもよい。
【0085】
上記の実施形態の横笛はフルートである。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、サイドブローン(side blown)と分類される楽器、即ちピッコロ、フルート、アルトフルート、バスフルート等の西洋楽器及び神楽器、龍笛、高麗笛等の雅楽器などに用いてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 横笛
2 管部
3 歌口
5、95、115 横笛用補助器具
6、41、80、81、82、86、96 取り付け部材
7、37、47、83、87 掴み部(管部係合部)
8、28、50、59、69、79 支持部材
9 遮蔽壁
10、16、100 取り付け手段
11 奏者
12 奏者の口
46、56、66 係合部
90 第二支持部
91 接続部
98 第一支持部
99a 接続部(脚部)
99b 係合部(脚部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15