(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】収容容器、および、混合容器セット
(51)【国際特許分類】
B65D 47/06 20060101AFI20241113BHJP
【FI】
B65D47/06 400
(21)【出願番号】P 2021002468
(22)【出願日】2021-01-09
【審査請求日】2023-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000206185
【氏名又は名称】大成化工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166899
【氏名又は名称】鳥巣 慶太
(74)【代理人】
【識別番号】100085291
【氏名又は名称】鳥巣 実
(74)【代理人】
【識別番号】100117798
【氏名又は名称】中嶋 慎一
(74)【代理人】
【識別番号】100221006
【氏名又は名称】金澤 一磨
(74)【代理人】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】小川 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩史
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-157080(JP,A)
【文献】特開2012-012061(JP,A)
【文献】米国特許第04433800(US,A)
【文献】実開平03-117665(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する容器本体と、
前記容器本体の口部に形成された開口部に、前記開口部を閉止するように水平状態で嵌着された蓋部材と、
前記容器本体の口部の外周に、前記容器本体の軸方向に沿って移動可能に挿着された略キャップ形状のアダプター部材と、を備え、
前記アダプター部材が、
前記容器本体の口部の外周に、前記容器本体の軸方向に沿って移動可能に挿着するためのアダプター本体と、
前記アダプター部材に形成された流通開口部と、
前記容器本体の口部の蓋部材の一方の端部側に対峙するように、前記アダプター部材の内周側に延設された当接用突設部と、を備え、
前記口部の断面が円形であって、前記口部の内径と前記蓋部材の外径が略同一の大きさであり、
前記容器本体内に収容された内容物を使用する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成され
、
前記容器本体の口部の蓋部材に対峙するように、前記アダプター部材中央から、アダプター部材の内側に延設された仕切り板が形成され、前記仕切り板によって、前記少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成されていることを特徴とする収容容器。
【請求項2】
前記容器本体の蓋部材が、鉛直方向に回動して、少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収容容器。
【請求項3】
前記アダプター部材の当接用突設部が、周方向に一定間隔離間した複数の当接用突設部から形成され、前記当接用突設部の間の空間に、当接部流路が形成されていることを特徴とする請求項1から
2のいずれかに記載の収容容器。
【請求項4】
前記容器本体の蓋部材の一方の端部側の当接用突設部の高さが最も高く、周方向に離間した当接用突設部の高さが、漸次低くなるように構成されていることを特徴とする請求項
3に記載の収容容器。
【請求項5】
前記容器本体の口部の蓋部材が回動した後、前記仕切り板と蓋部材とが、平行に位置するように構成されていることを特徴とする請求項
3から
4のいずれかに記載の収容容器。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器内に収容した内容物と、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合するための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されていることを特徴とする混合容器セット。
【請求項7】
請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器内に収容した内容物と、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合し、吐出させるための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されている混合容器と、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、前記収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外して、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部に脱着自在に装着され、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するためのスポイド部材と、
を備えることを特徴とする混合容器セット。
【請求項8】
請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器内に収容した内容物と、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合し、吐出させるための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、請求項1から
5のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されている混合容器とを備え、
前記収容容器の底部が、スポイド形状に形成されており、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するように構成されていることを特徴とする混合容器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容容器の容器本体に収容した、例えば、液体、粉粒体、または、固形物などの内容物(以下、「内容物」と言う)を使用する際に、内容物が外部に流出する内部流路を形成するようにした収容容器に関する。
【0002】
なお、以下、本明細書において、「混合」とは、収容容器の容器本体に収容した内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合する場合、空になった被混合物収容容器内に、収容容器の容器本体に収容した内容物を詰め替える場合の両方の意味を含むものである。
【背景技術】
【0003】
従来、例えば、化粧品、試薬、飲料、食品などの分野において、被混合物収容容器内に収容した被混合物に対して、使用時に収容容器内に収容した内容物を混合することが行われている。このような場合、従来より、以下のように混合する方法が用いられている。
【0004】
すなわち、先ず、
図23(A)に示したように、被混合物収容容器100の口部102を閉止している、例えば、ゴム栓などの蓋部材を取り外す。
【0005】
そして、収容容器104内に収容した内容物を、収容容器104の先端のスポイド部106を介して、被混合物収容容器100の口部102から、被混合物収容容器100内に導入している。
【0006】
その後、
図23(B)に示したように、被混合物収容容器100の口部102に、スポイド部材108を装着する。そして、
図23(B)の矢印で示したように、スポイド部材108が装着された被混合物収容容器100全体を、左右に振って内容物と被混合物とを混合する。
【0007】
この状態で、
図23(C)に示したように、スポイド部材108が装着された被混合物収容容器100全体を、天地逆さまにして、
図23(C)に示したように、スポイド部材108の先端のスポイド部110を指などで両側から押して、スポイド部材108の先端の吐出開口部を介して、混合物を吐出させるようにしている。
【0008】
しかしながら、このような混合方法では、
図23(A)に示したように、収容容器104内に収容した内容物を、被混合物収容容器100の口部102から、被混合物収容容器100内に導入する際に、被混合物収容容器100が倒れて、こぼれてしまうことがあった。
【0009】
また、この際に、収容容器104の先端のスポイド部106から、被混合物収容容器100の外側に付着して汚染してしまうこともあった。
【0010】
このため、特許文献1(特開2013-177182号公報)には、詰め替え作業を簡便に行うことができ、詰め替え時に、内容物がこぼれ難い詰め替え容器が提案されている。
【0011】
すなわち、特許文献1の詰め替え容器200は、
図24(A)に示したように、内容物を収容する容器本体202の口部202aに装着され、容器本体202内に開口する連通孔204が形成された装着筒206を備えている。
【0012】
また、装着筒206の軸方向に沿って、容器本体202の外側に配設された注出部208を備えている。この注出部208は、収容容器210の口部210aに当接されている。
【0013】
また、注出部208は、連通孔204を介して、容器本体202内に連通する注出孔208aが形成されている。
【0014】
そして、注出部208と装着筒206とを連結するように、圧縮変形自在に形成された連結筒212を備えている。
【0015】
さらに、装着筒206には、連通孔204を閉塞するシール部214が、嵌着されている。また、シール部214と注出部208の間には、押し込み部216が立設されている。
【0016】
そして、
図24(A)の矢印に示したように、注出部208を、装着筒206に対して、軸方向に接近する方向に移動することによって、
図24(B)に示したように、連結筒212が蛇腹状に変形するとともに、押し込み部216によって、シール部214が、容器本体202内に押し込まれる。
【0017】
これにより、押し込み連通孔218が開放されて、容器本体202の内容物が、収容容器210内に詰め替えられるように構成されている。
【0018】
また、特許文献2(特許第6263401号公報)には、詰め替え作業を簡便に行うことができ、詰め替え時に、内容物がこぼれ難い詰め替え容器が提案されている。
【0019】
すなわち、特許文献2の詰め替え容器300は、
図25(A)に示したように、内容物が収容される容器本体302を備えている。
【0020】
また、容器本体302の口部304に、スライド移動可能に装着された操作部材306を備えている。さらに、容器本体302の口部304を閉塞する閉塞体308を備えている。
【0021】
この操作部材306は、収容容器310の口部312内に差し込み可能な挿入筒314を備えている。また、操作部材306は、口部312の開口端縁に係止する係止片316を備えている。
【0022】
そして、閉塞体308は、ヒンジ部318を介して、挿入筒314連結されるとともに、ヒンジ部318を中心として、
図25(B)に示したように、回動可能な閉塞板320を備えている。
【0023】
また、閉塞体308は、容器本体302の口部304の内側に嵌合するとともに、
図25(B)の矢印に示したように、閉塞板320の回動にともなって、容器本体302の口部304を開放可能に変形するシール筒322を備えている。
【0024】
さらに、閉塞体308は、閉塞板320が回動した際に、容器本体302の口部304の内側に係止されて、閉塞板320のそれ以上の回動を規制する、係止部324を備えている。
【0025】
このように構成することによって、
図25(A)の矢印に示したように、容器本体202を、収容容器210の方向に移動させる。
【0026】
これによって、
図25(B)の矢印に示したように、容器本体302の口部304の一方側の先端部が、閉塞板320の一方側を押し下げて、閉塞板320が、ヒンジ部318を中心に回動して開放されて、
図25(B)の矢印に示したように、1つの流路が形成されて、容器本体302の内容物が、収容容器310内に詰め替えられるように構成されている。
【0027】
また、特許文献3(特許第5409416号公報)には、詰め替え作業を簡便に行うことができ、詰め替え時に、内容物がこぼれ難い詰め替え容器が提案されている。
【0028】
すなわち、特許文献3の詰め替え容器400は、
図26(A)に示したように、内容物が収容される容器本体402を備えている。
【0029】
容器本体402の口部404には、栓部材406が装着されている。この栓部材406は、注出口408が形成された装着部410を備えている。そして、注出口408には、注出口408を閉塞するシール部412が嵌着されている。
【0030】
また、装着部410には、注出口408を径方向の外側から囲むように立設された案内壁部414が形成されている。
【0031】
そして、案内壁部414に、軸方向に沿ってスライド移動可能に装着された操作部材416が備えられている。
【0032】
また、操作部材416には、注出口408と対峙するように配設された開封押圧体418を備えている。この開封押圧体418は、先細り形状の棒状または板状であり、2つの軸方向の長さが相違する開封押圧体418a、開封押圧体418bとから構成されている。
【0033】
そして、操作部材416には、収容容器420の口部422に連結可能な連結筒部424を備えている。
【0034】
さらに、案内壁部414に脱着可能に装着され、注出口408側方向の操作部材416のスライド移動を規制するストッパーの機能を有する規制部材426を備えている。
【0035】
このように構成される特許文献3の詰め替え容器400は、
図26(B)に示したように、規制部材426を取り外して、容器本体402と、収容容器420とを、軸方向に移動できるようにする。
【0036】
そして、
図26(A)の矢印に示したように、容器本体402と、収容容器420とを、軸方向に相対的に接近移動させて、操作部材416の開封押圧体418が、栓部材406のシール部412に接近して押し当てられる。
【0037】
これにより、開封押圧体418が、を押圧して、注出口408内で回動して、注出口408の一方側が開放されて、
図26(B)の矢印に示したように、1つの流路が形成されて、容器本体402の内容物が、収容容器420内に詰め替えられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0038】
【文献】特開2013-177182号公報
【文献】特許第6263401号公報
【文献】特許第5409416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0039】
しかしながら、このような従来の特許文献1の詰め替え容器200では、
図24(B)に示したように、連結筒212が蛇腹状に変形するとともに、押し込み部216によって、シール部214が、容器本体202内に押し込まれ、自由に内容物内で浮いた状態になる。
【0040】
従って、
図24(B)に示したように、容器本体202の内容物が、収容容器210内に落下する際に、容器本体202の内容物の流れによって、シール部214が、押し込み部216に再びひかかった状態になるおそれがある。
【0041】
そのため、シール部214の位置によっては、押し込み連通孔218がほとんど閉止された状態になってしまい、容器本体202の内容物の流れが阻害され、収容容器210内への詰め替えに、支障をきたすおそれがある。
【0042】
また、容器本体202から収容容器210内への内容物の流れと、収容容器210から容器本体202への空気の流路が2つなく、流路が1つしか存在しない。
【0043】
そのため、容器本体202の収容容器210への内容物の流出と、容器本体202内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じてしまい、容器本体202の内容物の収容容器210内への詰め替えに、支障をきたすおそれがある。
【0044】
また、特許文献2の詰め替え容器300でも、
図25(B)の矢印に示したように、係止部324と、容器本体302の口部304の内側との間に形成される流路が1つしか存在しない。
【0045】
すなわち、容器本体302から収容容器310内への内容物の流れと、収容容器310から容器本体302への空気の流路が2つなく、流路が1つしか存在しない。
【0046】
そのため、容器本体302の内容物の収容容器310内への流出と、容器本体302内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じてしまい、容器本体302の内容物の収容容器310内への詰め替えに、支障をきたすおそれがある。
【0047】
また、特許文献3の詰め替え容器400でも、
図26(B)に示したように、シール部412の注出口408の他方側が栓部材406と当接した状態である。
【0048】
このため、
図26(B)の矢印に示したように、容器本体402から収容容器420内への内容物の流れと、収容容器420から容器本体402への空気の流路が2つなく、流路が1つしか存在しない。
【0049】
そのため、容器本体402の内容物の収容容器420内への流出と、容器本体402内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じてしまい、容器本体402の内容物の収容容器420内への詰め替えに、支障をきたすおそれがある。
【0050】
本発明は、このような現状に鑑み、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の流出が円滑に行える収容容器を提供することを目的とする。
【0051】
また、本発明は、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがなく、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0052】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の収容容器は、
内容物を収容する容器本体と、
前記容器本体の口部に形成された開口部に、前記開口部を閉止するように水平状態で嵌着された蓋部材と、
前記容器本体の口部の外周に、前記容器本体の軸方向に沿って移動可能に挿着された略キャップ形状のアダプター部材とを備え、
前記アダプター部材が、
前記容器本体の口部の外周に、前記容器本体の軸方向に沿って移動可能に挿着するためのアダプター本体と、
前記アダプター部材に形成された流通開口部と、
前記容器本体の口部の蓋部材の一方の端部側に対峙するように、前記アダプター部材の内周側に延設された当接用突設部とを備え、
前記口部の断面が円形であって、前記口部の内径と前記蓋部材の外径が略同一の大きさであり、
前記容器本体内に収容された内容物を使用する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成され、
前記容器本体の口部の蓋部材に対峙するように、前記アダプター部材中央から、アダプター部材の内側に延設された仕切り板が形成され、前記仕切り板によって、前記少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0053】
このように構成することによって、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる。
【0054】
これにより、アダプター部材の当接用突設部が、容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、容器本体の口部に形成された開口部が開口される。
【0055】
その結果、容器本体の口部に形成された開口部、アダプター部材に形成された流通開口部を介して、容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成されることになる。
【0056】
従って、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の流出が円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0057】
また、本発明の収容容器は、前記容器本体の蓋部材が、鉛直方向に回動して、少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0058】
このように構成することによって、容器本体の蓋部材が、鉛直方向に回動するので、容器本体の蓋部材によって、少なくとも2つの内部流路が形成されることになるとともに、流れ自体が、蓋部材に阻害されることなく円滑に流れることになる。
【0059】
従って、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、容器本体の内容物の流出が、さらに円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0060】
また、本発明の収容容器は、
前記容器本体の口部の蓋部材に対峙するように、前記アダプター部材中央から、アダプター部材の内側に延設された仕切り板が形成され、
前記仕切り板によって、前記少なくとも2つの内部流路が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0061】
このように構成することによって、アダプター部材中央から、アダプター部材の内側に延設された仕切り板によって、少なくとも2つの内部流路が形成されることになる。
【0062】
従って、仕切り板によって区画された、少なくとも2つの内部流路容器が形成されて、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、容器本体の内容物の流出が、さらに円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0063】
また、本発明の収容容器は、前記アダプター部材の当接用突設部が、周方向に一定間隔離間した複数の当接用突設部から形成され、前記当接用突設部の間の空間に、当接部流路が形成されていることを特徴とする。
【0064】
このように構成することによって、当接用突設部の間の空間に形成された当接部流路によって、複数の流路が形成されていることになる。
【0065】
従って、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、当接部流路によって形成される複数の流路によって、容器本体の内容物の流出が、さらに円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0066】
また、本発明の収容容器は、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側の当接用突設部の高さが最も高く、周方向に離間した当接用突設部の高さが、漸次低くなるように構成されていることを特徴とする。
【0067】
このように構成することによって、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる際に、先ず、高さが最も高い当接用突設部に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動し始める。
【0068】
そして、その後、高さが、漸次低くなった周方向に離間した当接用突設部によって、蓋部材の回動が、一定の回動中心の周りを正確に回動して、回動が円滑に行われることになる。
【0069】
その結果、容器本体の口部に形成された開口部が、確実に開口されることになり、容器本体の口部に形成された開口部、アダプター部材に形成された流通開口部を介して、容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が、確実に形成されることになる。
【0070】
従って、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上確実に存在し、容器本体の内容物の流出が、さらに円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0071】
また、本発明の収容容器は、前記容器本体の口部の蓋部材が回動した後、前記仕切り板と蓋部材とが、平行に位置するように構成されていることを特徴とする。
【0072】
このように、容器本体の口部の蓋部材が回動した後、仕切り板と蓋部材とが、平行に位置するように構成されていることが、内容物の流出を円滑に行うためには望ましい。
【0073】
また、本発明の混合容器セットは、
前述のいずれかに記載の収容容器内に収容した内容物と、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合するための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、前述のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されていることを特徴とする。
【0074】
このように構成することによって、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる。
【0075】
これにより、アダプター部材の当接用突設部が、容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、容器本体の口部に形成された開口部が開口される。
【0076】
その結果、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0077】
従って、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セットを提供することができる。
【0078】
また、本発明の混合容器セットは、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合し、吐出させるための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、前述のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されている混合容器と、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、前記収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外して、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部に脱着自在に装着され、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するためのスポイド部材と、
を備えることを特徴とする。
【0079】
このように構成することによって、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる。
【0080】
これにより、アダプター部材の当接用突設部が、容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、容器本体の口部に形成された開口部が開口される。
【0081】
その結果、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0082】
従って、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セットを提供することができる。
【0083】
また、容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外す。
【0084】
そして、スポイド部材を、被混合物収容容器の口部に形成された開口部に、脱着自在に装着して、スポイド部材の先端の開閉自在な開口部から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0085】
また、本発明の混合容器セットは、
前述のいずれかに記載の収容容器内に収容した内容物と、
被混合物収容容器内に収容した被混合物とを混合し、吐出させるための混合容器セットであって、
被混合物を収容した被混合物収容容器と、
前記被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、前述のいずれかに記載の収容容器のアダプター部材のアダプター本体が、脱着自在に装着され、
前記容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合する際に、
前記アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、前記容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させることによって、
前記アダプター部材の当接用突設部が、前記容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、
前記容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、前記容器本体の口部に形成された開口部が開口され、
前記容器本体の口部に形成された開口部、前記アダプター部材に形成された流通開口部を介して、前記容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成され、
前記容器本体内に収容された内容物が、被混合物収容容器内に入り、被混合物収容容器内に収容した被混合物と混合されるように構成されている混合容器とを備え、
前記収容容器の底部が、スポイド形状に形成されており、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するように構成されていることを特徴とする。
【0086】
このように構成することによって、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる。
【0087】
これにより、アダプター部材の当接用突設部が、容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、容器本体の口部に形成された開口部が開口される。
【0088】
その結果、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0089】
従って、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セットを提供することができる。
【0090】
また、容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、収容容器の底部が、スポイド形状に形成されており、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するように構成されているので、被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外したり、被混合物収容容器の口部に形成された開口部にスポイド部材を脱着自在に装着する必要がない。
【0091】
従って、そのまま、スポイド形状の収容容器の底部の先端の開閉自在な開口部から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0092】
このように構成することによって、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがなく、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えを円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0093】
本発明の収容容器によれば、容器本体内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材を容器本体の軸方向に沿って、容器本体の口部の蓋部材に接近する方向に移動させる。
【0094】
これにより、アダプター部材の当接用突設部が、容器本体の蓋部材の一方の端部側に当接して、容器本体の蓋部材が、容器本体の口部に形成された開口部内で回動することによって、容器本体の口部に形成された開口部が開口される。
【0095】
その結果、容器本体の口部に形成された開口部、アダプター部材に形成された流通開口部を介して、容器本体内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路が形成されることになる。
【0096】
従って、容器本体から外部への内容物の流れと、容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の流出が円滑に行える収容容器を提供することができる。
【0097】
また、本発明の混合容器セットによれば、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の被混合物収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0098】
従って、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セットを提供することができる。
【0099】
また、本発明の混合容器セットによれば、容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外す。
【0100】
そして、スポイド部材を、被混合物収容容器の口部に形成された開口部内に、脱着自在に装着して、先端の開閉自在な開口部から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0101】
また、容器本体内に収容された内容物と、被混合物収容容器内に収容した被混合物を混合した後に、収容容器の底部が、スポイド形状に形成されており、先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するように構成されているので、被混合物収容容器の口部に形成された開口部内から、収容容器のアダプター部材のアダプター本体を取り外したり、被混合物収容容器の口部に形成された開口部にスポイド部材を脱着自在に装着する必要がない。
【0102】
従って、そのまま、スポイド形状の収容容器の底部の先端の開閉自在な開口部から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0103】
さらに、本発明の混合方法によれば、容器本体から被混合物収容容器内への内容物の流れと、被混合物収容容器から容器本体への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体の内容物の収容容器内への流出と、容器本体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがなく、容器本体の内容物の被混合物収容容器への混合、詰め替えを円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【
図1】
図1は、本発明の収容容器10の分解斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の収容容器10の斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の収容容器10の正面図である。
【
図4】
図4は、本発明の収容容器10の側面図である。
【
図5】
図5は、本発明の収容容器10の上面図である。
【
図6】
図6は、本発明の収容容器10の縦断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の収容容器10において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の縦断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の収容容器10において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の
図7と天地を逆にした状態の縦断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11を示す分解斜視図である。
【
図14】
図14は、
図9の混合容器セット11において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の斜視図である。
【
図15】
図15は、
図9の混合容器セット11において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の縦断面図である。
【
図16】
図16は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11の別の実施例を示す正面図で、
図16(A)は、本発明の被混合物収容容器40を示す正面図、
図16(B)は、本発明の収容容器10を示す正面図、
図16(C)は、本発明のスポイド部材50を示す正面図である。
【
図17】
図17は、本発明の混合容器セット11において、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44から、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を、取り外す状態を説明する縦断面図である。
【
図18】
図18は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着する状態を説明する正面図である。
【
図19】
図19は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着した状態を説明する正面図である。
【
図20】
図20は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着した状態で、スポイド部材50の蓋部52を取り外した状態を説明する正面図である。
【
図21】
図21は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11の別の実施例を示す分解斜視図である。
【
図23】
図23は、被混合物収容容器内に収容した被混合物に対して、使用時に収容容器内に収容した内容物を混合する方法を説明する概略図である。
【
図24】
図24は、特許文献1の詰め替え容器200を説明する概略図である。
【
図25】
図25は、特許文献2の詰め替え容器300を説明する概略図である。
【
図26】
図26は、特許文献3の詰め替え容器400を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0105】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
【0106】
図1は、本発明の収容容器10の分解斜視図、
図2は、本発明の収容容器10の斜視図、
図3は、本発明の収容容器10の正面図、
図4は、本発明の収容容器10の側面図、
図5は、本発明の収容容器10の上面図、
図6は、本発明の収容容器10の縦断面図、
図7は、本発明の収容容器10において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の縦断面図、
図8は、本発明の収容容器10において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の
図7と天地を逆にした状態の縦断面図である。
【0107】
図1~
図8において、符号10は、全体で本発明の収容容器を示している。
【0108】
図1~
図8に示したように、本発明の収容容器10は、例えば、液体、粉粒体、または、固形物などの内容物を収容する容器本体12を備えている。
【0109】
そして、
図6に示したように、容器本体12の口部12aの内周側には、後述する蓋部材16の厚さ分の幅の図示しないが嵌着用溝部が周方向に形成されており、この嵌着用溝部内に、円板形状の蓋部材16が、水平状態で嵌着されている。
【0110】
これにより、容器本体12の口部12aに形成された開口部12cに、蓋部材16が、開口部12cを閉止するように水平状態で嵌着されている。
【0111】
また、容器本体12の口部12aの外周に、容器本体12の軸方向に沿って移動可能に挿着された略キャップ形状のアダプター部材20を備えている。
【0112】
このアダプター部材20は、容器本体12の口部12aの外周に、容器本体12の軸方向に沿って移動可能に挿着するためのアダプター本体22を備えている。
【0113】
すなわち、アダプター本体22の内径の大きさは、容器本体12の口部12aの外径の大きさより僅かに大きく形成されて、アダプター本体22が、容器本体12の軸方向に沿って移動可能に構成されている。
【0114】
また、容器本体12の口部12aの外周には、周方向に外側に突設する係止部12bが形成されている。なお、容器本体12の係止部12bの外径の大きさは、アダプター本体22の内径の大きさと略同一に形成されている。
【0115】
これにより、アダプター本体22が、容器本体12の軸方向に沿って、摺動状態で移動可能に構成されている。
【0116】
なお、
図1に示したように、アダプター本体22の端部近傍の内周に、容器本体12の係止部12bを係止するための係止用溝部24を形成している。
【0117】
これにより、容器本体12の係止部12bを係合するようにして、容器本体12の口部12aと、アダプター部材20のアダプター本体22との間のストッパーの機能を持たせるようにしている。
【0118】
この実施例の場合には、
図1に示したように、係止用溝部24は、周方向に中心角度90度離間した4個の係止用溝部24から形成されている。また、この係止用溝部24は、内側方向に突設する軸方向に離間した2つの突設部からそれぞれ形成されている。
【0119】
また、アダプター部材20のアダプター本体22から、先端方向に延設されたアダプター先端部26を備えている。なお、アダプター先端部26の外径は、アダプター本体22の外径よりも小さく形成されている。
【0120】
アダプター先端部26の先端には、
図1~
図6に示したように、複数の流通開口部21、すなわち、この実施例では、周方向に中心角度90度離間した4個の流通開口部21が、形成されている。
【0121】
なお、この場合、流通開口部21は、アダプター先端部26の先端の底部に開口する底部開口部21aと、アダプター先端部26の先端の側部に開口する縦長の側部開口部21bとから構成され、流通がより容易になるように形成されている。
【0122】
また、
図6に示したように、容器本体12の口部12aの蓋部材16の一方の端部16a側に対峙するように、アダプター部材20のアダプター先端部26から、アダプター本体22の内周側に延設された、当接用突設部28が形成されている。
【0123】
この実施例の場合、
図6に示したように、アダプター部材20の当接用突設部28が、周方向に一定間隔離間した、複数の円弧状の板形状の当接用突設部28から形成されている。
【0124】
なお、この実施例では、
図6において、左側とその周上両側の合計3個の(
図6において、手前側の当接用突設部28は見えていないが)円弧状の板形状の当接用突設部28から形成されている。
【0125】
そして、当接用突設部28の間の空間に、当接部流路30が形成されていることになる。
【0126】
これにより、後述するように、容器本体12から外部への内容物の流れと、容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、当接部流路30によって形成される複数の当接部流路30によって、容器本体12の内容物の流出が、さらに円滑に行えるように構成されている。
【0127】
また、容器本体12の口部12aの蓋部材16の一方の端部16a側の当接用突設部28aの高さが最も高く、周方向に離間した当接用突設部28bの高さが、漸次低くなるように構成されている。
【0128】
このように構成することによって、後述するように、容器本体12内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる際に、先ず、高さが最も高い当接用突設部28aに当接して、容器本体12の蓋部材16が、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c内で回動し始める。
【0129】
そして、その後、高さが、漸次低くなった周方向に離間した当接用突設部28bによって、蓋部材16の回動が、一定の中心を通る回動中心(
図6、
図7において手前側と奥側に)の周りを正確に回動して、回動が円滑に行われる。
【0130】
なお、蓋部材16の外径が、容器本体12の口部12aの内径と略同一の大きさになっており、回動が終了した後にも、蓋部材16は、容器本体12の口部12a内に保持されたままであり、内容物の流出の際に流れを阻害しないように構成されている。
【0131】
一方、
図6に示したように、容器本体12の口部12aの蓋部材16に対峙するように、アダプター先端部26の内側の底部の中央部分から、アダプター部材20の内側に、蓋部材16に向かって延設された仕切り板31が形成されている。
【0132】
この仕切り板31によって、後述するように、少なくとも2つの内部流路S1、内部流路S2が形成されるように構成されている。
【0133】
なお、この実施例の場合、
図6~
図7に示したように、2つの内部流路S1、内部流路S2内に、それぞれ2個の流通開口部21が、形成されている。
【0134】
さらに、
図1~
図6に示したように、アダプター部材20のアダプター本体22と、容器本体12の本体部13の肩部13aとの間に、口部12aの周囲に脱着自在に装着されるストッパー部材32を備えている。
【0135】
図1に示したように、ストッパー部材32は、容器本体12の口部12aの周囲に嵌着する円弧形状のバネの機能を有するストッパー本体34を備えている。また、ストッパー本体34の一端側には、開口端36a、開口端36bが形成されている。さらに、これらの開口端36a、開口端36bの反対側に、ストッパー本体34から外側に立設するように形成された板状の摘まみ部38を備えている。
【0136】
このストッパー部材32によって、後述するように、容器本体12内に収容された内容物を使用する際に、容器本体12の口部12aの周囲から、ストッパー部材32を取り外して、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させることができるように構成されている。
【0137】
このように構成される本発明の収容容器10は、容器本体12内に収容された内容物を使用する際に、以下のようにして使用される。
【0138】
先ず、
図6の矢印Aで示したように、ストッパー部材32の摘まみ部38を、例えば、指などで把持して、引っ張ることによって、バネの機能を有するストッパー本体34の作用によって、ストッパー本体34の一端側の開口端36a、開口端36bが広がって、容器本体12の口部12aの周囲から、ストッパー部材32を取り外すことができる。
【0139】
そして、この状態で、
図6~
図7の矢印Bで示したように、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる。
【0140】
これによって、
図6~
図7に示したように、アダプター部材20の当接用突設部28が、容器本体12の蓋部材16の一方の端部16a側に当接する。
【0141】
また、容器本体12の口部12aの蓋部材16の一方の端部16a側の当接用突設部28aの高さが最も高く、周方向に離間した当接用突設部28bの高さが、漸次低くなるように構成されている。
【0142】
従って、容器本体12内に収容された内容物を使用する際に、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる際に、先ず、高さが最も高い当接用突設部28aに当接して、容器本体12の蓋部材16が、
図6の矢印Cで示したように、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c内で回動し始める。
【0143】
そして、その後、高さが、漸次低くなった周方向に離間した当接用突設部28bによって、蓋部材16の回動が、一定の中心を通る回動中心(
図6、
図7において手前側と奥側に)の周りを正確に回動して、回動が円滑に行われることになる。
【0144】
その結果、容器本体12の口部12aに形成された開口部12cが、確実に開口されることになり、
図7の矢印に示したように、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c、アダプター部材20のアダプター先端部26に形成された流通開口部21を介して、容器本体12内に収容された内容物が外部に流出する少なくとも2つの内部流路D1、内部流路D2が、確実に形成されることになる。
【0145】
従って、容器本体12から外部への内容物の流れと、容器本体12への空気の流路が2つ以上確実に存在し、容器本体12の内容物の流出が、さらに円滑に行える。
【0146】
この場合、
図7に示したように、容器本体12の蓋部材16が、鉛直方向に回動して、少なくとも2つの内部流路D1、内部流路D2が形成されるように構成されている。
【0147】
このように構成することによって、容器本体12の蓋部材16が、鉛直方向に回動するので、容器本体12の蓋部材16によって、少なくとも2つの内部流路D1、内部流路D2が形成されることになるとともに、流れ自体が、蓋部材16に阻害されることなく円滑に流れることになる。
【0148】
従って、容器本体12から外部への内容物の流れと、容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、容器本体12の内容物の流出が、さらに円滑に行える。
【0149】
また、当接用突設部28の間の空間に、当接部流路30が形成されている。
【0150】
これにより、後述するように、容器本体12から外部への内容物の流れと、容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、当接部流路30によって形成される複数の当接部流路30によって、容器本体12の内容物の流出が、さらに円滑に行えるように構成されている。
【0151】
また、
図6に示したように、容器本体12の口部12aの蓋部材16に対峙するように、アダプター先端部26の内側の底部の中央部分から、アダプター部材20の内側に、蓋部材16に向かって延設された仕切り板31が形成されている。
【0152】
この仕切り板31によって、少なくとも2つの内部流路S1、内部流路S2が形成されるように構成されている。
【0153】
従って、仕切り板31によって区画された、少なくとも2つの内部流路S1、内部流路S2が形成されて、容器本体12から外部への内容物の流れと、容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、しかも、容器本体12の内容物の流出が、さらに円滑に行える。
【0154】
なお、この場合、
図7に示したように、容器本体12の口部12aの蓋部材16が回動した後、仕切り板31と蓋部材16とが、平行に位置するように構成されていることが、内容物の流出を円滑に行うためには望ましい。
【0155】
また、この実施例の場合、容器本体12の蓋部材16が、鉛直方向に回動するように構成したが、必ずしも、鉛直にまで回動する必要がない。
この場合、仕切り板31も、必ずしも鉛直方向に位置する必要がなく、仕切り板31と蓋部材16とが、平行に位置するようにすれば良い。
また、流れが阻害されない程度であれば、正確に仕切り板31と蓋部材16とが、平行に位置しなくても良い。
【0156】
また、この実施例の場合、アダプター本体22の先端に、アダプター先端部26を設けて、アダプター先端部26に、流通開口部21を設けた。しかしながら、アダプター先端部26を設けず、アダプター本体22に直接、流通開口部21を設けることも可能である。
また、この場合には、アダプター本体22の内側に、蓋部材16に向かって延設された仕切り板31が設けられる。
【0157】
なお、本発明の収容容器10を、
図7に示したように配置して、例えば、容器本体12内の揮発性の液体(芳香剤などの使用)からなる内容物を使用するようにしても良い。
【0158】
また、本発明の収容容器10を、
図8に示したように、
図7と天地を逆にした状態に配置して、容器本体12内の内容物を、アダプター部材20のアダプター先端部26に形成された流通開口部21を介して、吐出して使用するようにしても良い。
【0159】
なお、アダプター部材20のアダプター先端部26に形成された流通開口部21の数、配置位置、当接用突設部28の数、配置位置、ならびに、仕切り板31の数、配置位置は、特に限定されるものではない。
【0160】
(実施例2)
図9は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11を示す分解斜視図、
図10は、
図9の混合容器セット11の斜視図、
図11は、
図9の混合容器セット11の正面図、
図12は、
図9の混合容器セット11の側面図、
図13は、
図9の混合容器セット11の上面図、
図14は、
図9の混合容器セット11において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の斜視図、
図15は、
図9の混合容器セット11において、容器本体12内に収容された内容物を使用する際の縦断面図である。
【0161】
この実施例の収容容器10は、
図1~
図8に示した実施例1の収容容器10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0162】
この実施例の混合容器セット11は、
図9~
図15に示したように、
図1~
図8に示した実施例1の収容容器10内に収容した内容物と、被混合物収容容器40内に収容した被混合物とを混合するための混合容器セット11である。
【0163】
なお、この場合、前述したように、「混合」とは、収容容器10の容器本体12に収容した内容物と、被混合物収容容器40内に収容した被混合物とを混合する場合、空になった被混合物収容容器40内に、収容容器10の容器本体12に収容した内容物を詰め替える場合の両方の意味を含むものである。
【0164】
この実施例の混合容器セット11では、
図9~
図15に示したように、被混合物を収容した被混合物収容容器40を備えている。
【0165】
被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内に、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26が、脱着自在に装着されている。
【0166】
なお、この場合、
図15に示したように、アダプター先端部26の基端部の外周には、係合用突設部25が形成されており、これにより、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内に、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26がきつく嵌着して、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26の抜け落ちによる内容物の漏洩が防止されるように構成されている。
【0167】
そして、上記実施例1と同様にして、容器本体12内に収容された内容物と、被混合物収容容器40内に収容した被混合物を混合する際に、以下のようにして使用される。
【0168】
先ず、ストッパー部材32の摘まみ部38を、例えば、指などで把持して、引っ張ることによって、バネの機能を有するストッパー本体34の作用によって、ストッパー本体34の一端側の開口端36a、開口端36bが広がって、容器本体12の口部12aの周囲から、ストッパー部材32を取り外す。
【0169】
そして、この状態で、容器本体12を被混合物収容容器40側に押し込むことで、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる。
【0170】
これにより、上記実施例1と同様にして、アダプター部材20の当接用突設部28が、容器本体12の蓋部材16の一方の端部16a側に当接して、容器本体12の蓋部材16が、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c内で回動することによって、容器本体12の口部12aに形成された開口部12cが開口される。
【0171】
その結果、容器本体12から被混合物収容容器40内への内容物の流れと、被混合物収容容器40から容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40内への流出と、容器本12体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0172】
従って、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40への混合、詰め替えが円滑に行える混合容器セット11を提供することができる。
【0173】
(実施例3)
図16は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11の別の実施例を示す正面図で、
図16(A)は、本発明の被混合物収容容器40を示す正面図、
図16(B)は、本発明の収容容器10を示す正面図、
図16(C)は、本発明のスポイド部材50を示す正面図、
図17は、本発明の混合容器セット11において、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44から、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を、取り外す状態を説明する縦断面図、
図18は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着する状態を説明する正面図、
図19は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着した状態を説明する正面図、
図20は、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、スポイド部材50を脱着自在に装着した状態で、スポイド部材50の蓋部52を取り外した状態を説明する正面図である。
【0174】
この実施例の混合容器セット11は、
図9~
図15に示した実施例1の混合容器セット11と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0175】
この実施例の混合容器セット11は、
図16に示したように、被混合物収容容器40と、アダプター部材20とストッパー部材32が装着された容器本体12から構成される収容容器10と、スポイド部材50とから構成される。
【0176】
なお、スポイド部材50には、薄肉になった縦長の凹部形状の押圧部58が、略中央部分に、複数個(この実施例では、周方向に中心角度120度離間して3個)形成されており、これにより吐出操作が容易になっている。
【0177】
そして、使用に際しては、被混合物収容容器40の口部を閉止している、例えば、ゴム栓などの蓋部材を取り外し、実施例2の
図9~
図15と同様に、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内に、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を、脱着自在に装着する。
【0178】
そして、実施例1~2と同様に、先ず、ストッパー部材32の摘まみ部38を、例えば、指などで把持して、引っ張ることによって、バネの機能を有するストッパー本体34の作用によって、ストッパー本体34の一端側の開口端36a、開口端36bが広がって、容器本体12の口部12aの周囲から、ストッパー部材32を取り外す。
【0179】
そして、この状態で、容器本体12を被混合物収容容器40側に押し込むことで、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる。
【0180】
これにより、上記実施例1~実施例2と同様にして、アダプター部材20の当接用突設部28が、容器本体12の蓋部材16の一方の端部16a側に当接して、容器本体12の蓋部材16が、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c内で回動することによって、容器本体12の口部12aに形成された開口部12cが開口される。
【0181】
その結果、容器本体12から被混合物収容容器40内への内容物の流れと、被混合物収容容器40から容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40内への流出と、容器本12体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0182】
従って、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40への混合、詰め替えが円滑に行える。
【0183】
その後、
図17の矢印Eで示したように、容器本体12内に収容された内容物と、被混合物収容容器40内に収容した被混合物を混合した後に、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内から、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を取り外す。
【0184】
そして、
図18の矢印、
図19に示したように、被混合物収容容器40の口部42の外周に形成した雄ネジ部46と、図示しないが、スポイド部材50の基端部50aに形成された、雌ネジ部を螺着することによって、スポイド部材50を、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に脱着自在に装着する。
【0185】
この状態で、
図20に示したように、スポイド部材50の先端部56に形成された雄ネジ部56aと、図示しない、スポイド部材50の蓋部52の雌ネジ部との螺着状態を解除して、スポイド部材50の蓋部52を取り外す。
【0186】
従って、スポイド部材50を、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44に、脱着自在に装着して、スポイド部材50の先端の開閉自在な開口部から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0187】
なお、スポイド部材50の先端部56に形成された雄ネジ部56aと、スポイド部材50の蓋部52の雌ネジ部との螺着状態としたが、いわゆるスナップフィット形式の係合であっても良い。
【0188】
(実施例4)
図21は、本発明の収容容器10を用いた混合容器セット11の別の実施例を示す分解斜視図、
図22は、
図21の混合容器セット11の正面図である。
【0189】
この実施例の混合容器セット11は、
図16~
図20に示した実施例3の混合容器セット11と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0190】
この実施例の混合容器セット11は、スポイド部材50の代わりに、収容容器10の底部が、スポイド形状に形成された、スポイド部60を形成している。
【0191】
なお、このスポイド部60にも、上記実施例3と同様に、薄肉になった縦長の凹部形状の押圧部68が、略中央部分に、複数個(この実施例では、周方向に中心角度120度離間して4個)、形成されており、これにより吐出操作が容易になっている。
【0192】
そして、使用に際しては、図示しないが、実施例2の
図9~
図15と同様に、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内に、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を、脱着自在に装着する。
【0193】
そして、実施例1~2と同様に、先ず、ストッパー部材32の摘まみ部38を、例えば、指などで把持して、引っ張ることによって、バネの機能を有するストッパー本体34の作用によって、ストッパー本体34の一端側の開口端36a、開口端36bが広がって、容器本体12の口部12aの周囲から、ストッパー部材32を取り外す。
【0194】
そして、この状態で、容器本体12を被混合物収容容器40側に押し込むことで、アダプター部材20を容器本体12の軸方向に沿って、容器本体12の口部12aの蓋部材16に接近する方向に移動させる。
【0195】
これにより、上記実施例1~実施例2と同様にして、アダプター部材20の当接用突設部28が、容器本体12の蓋部材16の一方の端部16a側に当接して、容器本体12の蓋部材16が、容器本体12の口部12aに形成された開口部12c内で回動することによって、容器本体12の口部12aに形成された開口部12cが開口される。
【0196】
その結果、容器本体12から被混合物収容容器40内への内容物の流れと、被混合物収容容器40から容器本体12への空気の流路が2つ以上存在し、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40内への流出と、容器本12体内への空気の流入が交互に生じる、いわゆる「脈動現象」が生じることがない。
【0197】
従って、容器本体12の内容物の被混合物収容容器40への混合、詰め替えが円滑に行える。
【0198】
この状態で、スポイド部60の先端部66に形成された雄ネジ部66aと、スポイド部60の蓋部材62の雌ネジ部との螺着状態を解除して、スポイド部60の蓋部材62を取り外す。
【0199】
従って、スポイド部60の先端の開閉自在な開口部から、混合物を吐出するように構成されているので、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44内から、収容容器10のアダプター部材20のアダプター先端部26を取り外したり、上記実施例3のように、被混合物収容容器40の口部42に形成された開口部44にスポイド部材50を脱着自在に装着する必要がない。
【0200】
従って、そのまま、スポイド形状の収容容器10の底部の先端の開閉自在な開口部(すなわち、スポイド部60の先端の開閉自在な開口部64)から、適量分混合物を吐出することができ、極めて便利である。
【0201】
なお、スポイド部60の先端部66に形成された雄ネジ部66aと、スポイド部60の蓋部材62の雌ネジ部との螺着状態としたが、いわゆるスナップフィット形式の係合であっても良い。
【0202】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0203】
本発明は、収容容器の容器本体に収容した、例えば、液体、粉粒体、または、固形物などの内容物を使用する際に、内容物が外部に流出する内部流路を形成するようにした収容容器に適用することができる。
【0204】
また、本発明は、収容容器内に収容した内容物と、被混合物収容容器内に収容した、例えば、液体、粉粒体、または、固形物などの被混合物とを混合するための混合容器セットに適用することができる。
【符号の説明】
【0205】
10 収容容器
11 混合容器セット
12 容器本体
12a 口部
12b 係止部
12c 開口部
13 本体部
13a 肩部
16 蓋部材
16a 端部
20 アダプター部材
21 流通開口部
21a 底部開口部
21b 側部開口部
22 アダプター本体
24 係止用溝部
25 係合用突設部
26 アダプター先端部
28 当接用突設部
28a 当接用突設部
28b 当接用突設部
30 当接部流路
31 仕切り板
32 ストッパー部材
34 ストッパー本体
36a 開口端
36b 開口端
38 摘まみ部
40 被混合物収容容器
42 口部
44 開口部
46 雄ネジ部
50 スポイド部材
50a 基端部
52 蓋部
56 先端部
56a 雄ネジ部
58 押圧部
60 スポイド部
60a 先端
62 蓋部材
64 開口部
66 先端部
66a 雄ネジ部
68 押圧部
100 被混合物収容容器
102 口部
104 収容容器
106 スポイド部
108 スポイド部材
110 スポイド部
200 詰め替え容器
202 容器本体
202a 口部
204 連通孔
206 装着筒
208 注出部
208a 注出孔
210 収容容器
210a 口部
212 連結筒
214 シール部
216 押し込み部
218 押し込み連通孔
300 詰め替え容器
302 容器本体
304 口部
304a 先端部
306 操作部材
308 閉塞体
310 収容容器
312 口部
314 挿入筒
316 係止片
318 ヒンジ部
320 閉塞板
322 シール筒
324 係止部
400 詰め替え容器
402 容器本体
404 口部
406 栓部材
408 注出口
410 装着部
412 シール部
414 案内壁部
416 操作部材
418 開封押圧体
418a 開封押圧体
418b 開封押圧体
420 収容容器
422 口部
424 連結筒部
426 規制部材
A 矢印
B 矢印
C 矢印
D1、D2 内部流路
E 矢印
S1 内部流路
S2 内部流路