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特許7587306情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法
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  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 1/68 20060101AFI20241113BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20241113BHJP
【FI】
G01S1/68
G01S5/02 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023118017
(22)【出願日】2023-07-20
【審査請求日】2023-07-20
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516192925
【氏名又は名称】Tangerine株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】平井 清人
(72)【発明者】
【氏名】成田 雅弘
【審査官】佐藤 宙子
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-000941(JP,A)
【文献】特開2020-187534(JP,A)
【文献】特開2018-087810(JP,A)
【文献】特許第7300222(JP,B1)
【文献】特開2022-142241(JP,A)
【文献】特開2021-135210(JP,A)
【文献】特開2021-15485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/00- 1/68
G01S 5/00- 5/14
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された複数の設置場所にそれぞれ固定されて設置され、当該設置場所にそれぞれ対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を、当該設置場所にそれぞれ対応して設定された所定範囲内に届くよう送信する複数の第一送信装置と、
移動体に設けられ、当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信する第二送信装置と、
ビーコン情報を受信する携帯型の受信装置と、
前記受信装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、
を備え、
前記受信装置は、前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信し、予め設定された時間範囲内に前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信したと判断した場合に、前記第一送信装置から受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二送信装置から受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、予め設定された時間範囲内に複数の前記第一ビーコン情報と1つ又は複数の前記第二ビーコン情報とを受信した場合に、前記第一送信装置から受信した全ての前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二送信装置から受信した全ての前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた前記関連付け情報を前記管理サーバに送信する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、予め設定された時間範囲内に1つ又は複数の前記第一ビーコン情報と複数の前記第二ビーコン情報とを受信した場合に、前記第一送信装置から受信した全ての前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二送信装置から受信した全ての前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた前記関連付け情報を前記管理サーバに送信する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応して予め登録された前記設置場所の位置情報に基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、受信した前記第一ビーコン情報の受信電波強度を検出し、当該受信電波強度を前記関連付け情報に含めて前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応する前記位置情報と前記受信電波強度とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項4に記載の情報処理システムであって、
それぞれ異なる複数の前記設置場所にそれぞれ前記第一送信装置が設置されており、
各前記第一送信装置は、設置されている前記設置場所毎に異なる前記第一識別情報を含む前記第一ビーコン情報を送信するよう構成されている、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、予め設定された時間範囲内に前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信する毎に前記関連付け情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報を蓄積すると共に、蓄積した前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応する前記位置情報に基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
それぞれ異なる複数の前記移動体にそれぞれ前記第二送信装置が設けられており、
各前記第二送信装置は、設けられている前記移動体毎に異なる前記第二識別情報を含む前記第二ビーコン情報を送信するよう構成されている、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記第二送信装置は、複数の前記設置場所が設定された施設内において移動される前記移動体に設けられている、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、複数の前記設置場所が設定された施設内において移動する人物が所持する携帯型情報処理端末である、
情報処理システム。
【請求項11】
携帯型の受信装置が、
予め設定された複数の設置場所にそれぞれ固定されて設置された複数の第一送信装置から、当該設置場所にそれぞれ対応して設定された所定範囲内に届くよう送信される当該設置場所にそれぞれ対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信し、
予め設定された時間範囲内に前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信したと判断した場合に、前記第一送信装置から受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二送信装置から受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する情報処理装置にネットワークを介して送信する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
人物の行動を計測するために、ビーコンと呼ばれる無線通信端末が利用されることがある。例えば、特許文献1では、店舗に設置されたビーコンと、顧客が所持する携帯型端末と、サーバと、を用いて、店舗における顧客の来店状況を計測している。具体的に、特許文献1では、店舗に設置したビーコンから店舗識別情報を含むビーコン情報を送信し、携帯型端末がビーコン情報を受信してサーバに通知することで、携帯型端末を所持する顧客が店舗に来店したことを検知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7121666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1では、検出される人物がビーコン情報を受信する携帯型端末を所持している必要があり、かかる携帯型端末を所持していない人物を検出することができない。また、人物に限らず、移動体の位置を検出する場合には、移動体にビーコン情報を受信する携帯型端末が装備されていなければ、かかる移動体の位置を検出することができない。例えば、病院では台車に搭載された医療機器が移動されて使用されたり、工場では台車に搭載された計測機器が移動されて使用されることがある。このような移動体が、広い場所や複雑な間取りの場所などで移動されると、かかる移動体の位置を容易に検出することができない。
【0005】
このため、本開示の目的は、移動体の位置を容易に検出することができない、ことを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態である情報処理システムは、
予め設定された設置場所に固定されて設置され、当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する第一送信装置と、
移動体に設けられ、当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信する第二送信装置と、
ビーコン情報を受信する携帯型の受信装置と、
前記受信装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、
を備え、
前記受信装置は、受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
という構成をとる。
【0007】
また、本開示の一形態である情報処理装置は、
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信する携帯型の受信装置に、ネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記受信装置にて受信された、前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記受信装置から取得する取得部と、
前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する推定部と、
を備えた、
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の一形態である情報処理方法は、
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信する携帯型の受信装置に、ネットワークを介して接続される情報処理装置が、
前記受信装置にて受信された、前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記受信装置から取得し、
前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の一形態である情報処理方法は、
携帯型の受信装置が、
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信し、
受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する情報処理装置にネットワークを介して送信する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、以上のように構成されることにより、移動体の位置を容易に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示における情報処理システムの全体構成を示す概略図である。
図2】情報処理システムを構成する装置の構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システムにおける情報の流れを示す図である。
図4】情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本開示の第1の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0013】
[構成]
本実施形態における情報処理システムは、施設内を移動する移動体の位置を検出するために利用される。例えば、本実施形態では、施設は病院であることとし、移動体は、病院内で利用される治療機器や検査機器などの医療機器であることとし、かかる医療機器が台車に搭載されて病院内を移動可能であることとする。但し、本開示における情報処理システムは、いかなる施設内において移動されるいかなる移動体の位置を検出することに利用されてもよい。例えば、施設は工場であることとし、移動体は工場内で利用される計測機器や作業機器などであってもよい。また、移動体は、物体であることに限定されず、人物であってもよい。例えば、病院内を移動する医師や看護師といった医療従事者が移動体であってもよい。
【0014】
図1に示すように、情報処理システムは、病院である施設内に設置された第一送信装置11,12,13と、施設内を移動しうる医療機器である移動体Mに設けられた第二送信装置20と、施設内を移動する医師や看護師などの医療従事者である人物が所持する携帯型の情報処理端末であるユーザ端末30と、ユーザ端末30にネットワークNに接続された管理サーバ40と、を備えて構成されている。以下、各構成について詳述する。
【0015】
第一送信装置11,12,13は、施設内に設置されており、Bluetooth(登録商標)といった近距離無線通信にて一定の時間間隔や任意のタイミングでビーコン情報を送信するよう構成されている。例えば、第一送信装置11,12,13は、施設の壁や天井、柱などの固定部材に固定されて設置されており、それぞれ100ms間隔で第一ビーコン情報を送信している。
【0016】
本実施形態では、施設内に複数の第一送信装置11,12,13が設置されており、施設内において予め設定された複数の設置場所R1,R2,R3にそれぞれ設置されている。図1の例では、設置場所R1に第一送信装置11が設置されており、別の設置場所R2に別の第一送信装置12が設置されており、さらに別の設置場所R3にさらに別の第一送信装置13が設置されている。なお、各設置場所R1,R2,R3は、図1の点線で区切られるような所定範囲の各領域にそれぞれ対応していることとする。
【0017】
そして、第一送信装置11,12,13は、それぞれが設置されている設置場所R1,R2,R3にそれぞれ対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信するよう構成されている。例えば、設置場所R1に設置されている第一送信装置11は、設置場所R1に固有の第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信し、設置場所R2に設置されている第一送信装置12は、設置場所R2に固有の第一識別情報を含む第一ビーコン情報W1を送信し、設置場所R3に設置されている第一送信装置13は、設置場所R3に固有の第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する。
【0018】
また、第一送信装置11,12,13は、それぞれが設置されている設置場所R1,R2,R3にそれぞれ対応して設定された所定範囲の領域内に、第一ビーコン情報が届く電波強度で、第一ビーコン情報を送信するよう設定されている。例えば、設置場所R2に設置されている第一送信装置12は、図1に示す点線で囲まれた設置場所R2に対応する領域内に第一ビーコン情報が届くような電波強度で、設置場所R2に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する。このため、第一送信装置12が送信する第一ビーコン情報は、第一送信装置12に近い位置で受信するほど、その受信電波強度が強いこととなる。但し、第一送信装置11,12,13は、自身が設置された設置場所とは異なる設置場所に対応する領域まで第一ビーコン情報が届くような電波強度で送信してもよい。
【0019】
第二送信装置20は、施設内で移動される移動体に設置されており、Bluetooth(登録商標)といった近距離無線通信にて一定の時間間隔や任意のタイミングでビーコン情報を送信するよう構成されている。例えば、第二送信装置20は、施設である病院内を移動する移動体Mである医療機器の所定箇所や、医療機器を搭載した台車に設置されており、それぞれ100ms間隔で第一ビーコン情報を送信している。
【0020】
本実施形態では、第二送信装置20は、施設である病院内で使用される複数の医療機器である移動体それぞれに設置されている。そして、第二送信装置20は、それぞれが設置されている移動体Mにそれぞれ対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信するよう構成されている。例えば、図1に示す医療機器である移動体Mに設置されている第二送信装置20は、移動体Mに固有の第二識別情報を含む第二ビーコン情報W2を送信し、図示しない他の移動体に設置されている第二送信装置20は、当該他の移動体に固有の第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信する。
【0021】
なお、上述した第一送信装置11,12,13が送信する第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報と、第二送信装置20が送信する第二ビーコン情報に含まれる第二識別情報とは、それぞれ異なる情報である。つまり、全てのビーコン情報に含まれる識別情報は、それぞれ固有である。
【0022】
また、第二送信装置20は、自身の周囲の所定距離の範囲内に第二ビーコン情報が届く電波強度で、第二ビーコン情報を送信するよう設定されている。例えば、図1に示すように、第二送信装置20が設置場所R2に対応する領域内に位置する場合には、かかる領域内における自身の周囲の数十cmから数mの範囲内に第二ビーコン情報が届くような電波強度で、設置されている移動体Mに対応する第二識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する。特に、第二送信装置20は、第一送信装置11,12,13による第一ビーコン情報の送信範囲よりも狭い送信範囲、つまり、第一ビーコン情報よりも弱い電波強度で、第二ビーコン情報を送信すると望ましい。換言すると、第二送信装置20は、当該第二送信装置20に対して予め設定された距離の範囲内に位置するよう近接したユーザ端末30にて受信されるよう、第二ビーコン情報を送信すると望ましい。但し、第二送信装置20は、第一送信装置11,12,13と同様の送信範囲となるような電波強度で第二ビーコン情報を送信してもよい。なお、第二送信装置20が送信する第二ビーコン情報は、第二送信装置20に近い位置で受信するほど、その受信電波強度が強いこととなる。
【0023】
以上のように、第一送信装置11,12,13と第二送信装置20とが構成されていることにより、医療機器である移動体Mが位置している領域内には、かかる移動体Mに設けられた第二送信装置20からは移動体Mに固有の第二識別情報を含む第二ビーコン情報が送信され、同一の領域内の設置場所に設置された第一送信装置11からはかかる設置場所に固有の第一識別情報を含む第一ビーコン情報が送信されることとなる。例えば、図1に示す設置場所R2に医療機器である移動体Mが位置している場合には、設置場所R2に対応する領域内に、設置場所R2に固有の第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体Mに固有の第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、が送信されることとなる。
【0024】
人物Pが所持する携帯型のユーザ端末30は、演算装置、記憶装置、送受信装置等を備えた一般的な情報処理装置にて構成される。一例として、本実施形態におけるユーザ端末30は、病院内を移動しうる医療従事者といった人物Pが所持するスマートフォンである。但し、ユーザ端末30は、医療従事者が所持していることに限らず、施設である病院内を移動しうる患者や来訪者などいかなる人物Pに所持されているものであってもよい。
【0025】
そして、ユーザ端末30には、施設である病院が提供するアプリケーションが組み込まれている。アプリケーションは、演算装置がプログラムを実行することでユーザ端末30に組み込まれ、図2に示すようにビーコン処理部31を構築する。
【0026】
ビーコン処理部31は、周囲に発信されている受信可能な強度のビーコン情報を、送受信装置を介して受信する機能を有する。ビーコン処理部31が受信するビーコン情報は、上述したように、各設置場所R1,R2,R3にそれぞれ設置された第一送信装置11,12,13から送信された第一ビーコン情報や、各医療機器である各移動体Mにそれぞれ設けられた第二送信装置20から送信された第二ビーコン情報である。そして、ビーコン処理部31は、第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを受信すると、第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報と、第二ビーコン情報に含まれる第二ビーコン情報と、を関連付けたビーコンログ(関連付け情報)を、ネットワークNを介して管理サーバ40に送信する機能を有する。
【0027】
このとき、ビーコン処理部31は、同時に第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを受信した場合に、受信した第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報と、受信した第二ビーコン情報に含まれる第二識別情報と、を関連付けたビーコンログを管理サーバ40に送信する。ここで、上述した「同時」とは、予め設定された時間範囲内であることとする。つまり、「同時」とは、2つのビーコン情報を完全に同一の時刻に受信することに限らず、例えば、1秒間といった所定の時間範囲内に第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを受信した場合のことを言うこととする。但し、ビーコン処理部31は、いかなる時間範囲内を同時と判断してもよく、予め設定された基準により同時と判断されるタイミングで第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを受信した場合に、受信した第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを関連付けたビーコンログを管理サーバ40に送信するよう構成されてもよい。なお、ビーコン処理部31は、上述したように第一ビーコン情報と第二ビーコン情報とを同時と判断されるタイミングで受信する毎に、ビーコンログを管理サーバ40に送信する。
【0028】
また、ビーコン処理部31は、第一ビーコン情報を受信した際に、かかる第一ビーコン情報の受信電波強度を検出してもよい。そして、ビーコン処理部31は、検出した第一ビーコン情報の受信電波強度を、ビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。つまり、ビーコン処理部31は、受信した第一ビーコン情報と、その受信電波強度と、を関連付けて管理サーバ40に送信してもよい。このとき、受信した第一ビーコン情報の受信電波強度は、かかる第一ビーコン情報を発信している第一送信装置11との距離が近いほど高い値になる。また、同様に、ビーコン処理部31は、第二ビーコン情報を受信した際に、かかる第二ビーコン情報の受信電波強度を検出して、検出した第二ビーコン情報の受信電波強度をビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。
【0029】
なお、ビーコン処理部31は、一定の時間範囲内つまり同時に、1つ又は複数の第一ビーコン情報と、1つ又は複数の第二ビーコン情報と、を受信した場合には、これらに含まれる全ての識別情報(第一識別情報及び第二識別情報)を関連付けたビーコンログを管理サーバ40に送信してもよい。このとき、ビーコン処理部31は、受信した全て又は一部のビーコン情報の受信電波強度を検出して、検出した全て又は一部の受信電波強度をビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。
【0030】
一例として、図3に示すように、ユーザ端末30を所持する人物Pが設置場所R2に対応する領域内に位置している場合には、ユーザ端末30のビーコン処理部31は、矢印Y1に示すように、設置場所R2に設置された第一送信装置12から送信された第一ビーコン情報W1を受信する。このとき、図3に示すように、設置場所R2に対応する領域に医療機器である移動体Mが位置していて、かかる移動体Mに設けられた第二送信装置20による第二ビーコン情報の送信範囲内にユーザ端末30を所持する人物Pが位置するよう接近したとする。すると、ユーザ端末30のビーコン処理部31は、矢印Y2に示すように、移動体Mに設けられた第二送信装置20から送信された第二ビーコン情報W2を受信する。そして、ビーコン処理部31は、受信した第一ビーコン情報に含まれる設置場所R2に対応する第一識別情報と、受信した第二ビーコン情報に含まれる医療機器である移動体Mに対応する第二識別情報と、を関連付けたビーコンログを管理サーバ40に送信する。このとき、ビーコン処理部31は、受信した各ビーコン情報の受信電波強度を検出して、かかる受信電波強度をビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。また、ビーコン処理部31は、さらに他の設置場所の第一ビーコン情報や他の医療機器である移動体の第二ビーコン情報を同時に受信した場合には、これらに含まれる他の識別情報もビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。
【0031】
管理サーバ40は、演算装置、記憶装置、送受信装置等を備えた1台又は複数台の一般的な情報処理装置にて構成される。管理サーバ40は、ネットワークNを介してユーザ端末30に接続可能である。そして、管理サーバ40は、図2に示すように、情報取得部41、位置推定部42、を備える。情報取得部41、位置推定部42の各機能は、演算装置が記憶装置に格納された各機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現することができる。また、管理サーバ40は、登録情報記憶部43、ビーコン情報記憶部44を備える。登録情報記憶部43、ビーコン情報記憶部44は、記憶装置により構成される。以下、各構成について詳述する。
【0032】
登録情報記憶部43は、上述したように第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報に対応する位置情報を記憶する。つまり、登録情報記憶部43には、第一識別情報に、当該第一識別情報を含む第一ビーコン情報を発信する第一送信装置が設置された設置場所の位置情報が予め対応付けられて登録されている。例えば、図1に示す設置場所R2に設置された第一送信装置12が発信する第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報に、設置場所R2を特定する位置情報が対応付けられていて登録されている。同様に、設置場所R1,R3それぞれに設置された各第一送信装置11,13がそれぞれ発信する各第一ビーコン情報に含まれる各第一識別情報に、それぞれ設置場所R1,R3を特定する位置情報が対応付けられていて登録されている。なお、位置情報は、例えば、緯度、経度、地表からの高さや、施設内における場所の名称(例えば、施設内の部屋名、通路名)、などの位置を特定する情報を含む。
【0033】
また、登録情報記憶部43は、上述したように第二ビーコン情報に含まれる第二識別情報に対応する移動体Mを特定する移動体情報を記憶する。つまり、登録情報記憶部43には、第二識別情報に、当該第二識別情報を含む第二ビーコン情報を発信する第二送信装置20が設けられた医療機器などの移動体Mを特定する移動体情報が予め登録されている。例えば、移動体Mが医療機器である場合には、医療機器の名称や製品番号などが移動体情報として第二識別情報に対応付けられて記憶されていることとなる。
【0034】
情報取得部41(取得部)は、上述したように病院である施設にてビーコン情報を受信したユーザ端末30から送信された、第一ビーコン情報に含まれる第一識別情報と、第二ビーコン情報に含まれる第二ビーコン情報と、が関連付けられたビーコンログを、送受信装置を介して取得する。そして、情報取得部41は、関連付けられた第一識別情報と第二識別情報とからなるビーコンログを、ビーコン情報記憶部44に記憶する。このとき、情報取得部41は、ビーコンログを時間情報と共に記憶する。例えば、情報取得部41は、ビーコンログに含まれる識別情報を含むビーコン情報をユーザ端末30が受信した時間情報や、ユーザ端末30がビーコンログを送信した時間情報、管理サーバ40がビーコンログを受信した時間情報を、ビーコンログと共に記憶する。なお、情報取得部41は、取得したビーコンログに上述した受信電波強度が含まれている場合には、かかる受信電波強度を含むビーコンログを記憶する。また、情報取得部41は、取得したビーコンログに、1つ又は複数の第一識別情報と1つ又は複数の第二識別情報とが含まれている場合には、これらを関連付けたまま記憶する。
【0035】
位置推定部42(推定部)は、上述したように取得したビーコンログとして関連付けられて記憶されている第一識別情報と第二識別情報とに基づいて、第二識別情報に対応する移動体Mの位置を推定する。具体的に、位置推定部41は、登録情報記憶部43から、ビーコンログの第一識別情報に対応する位置情報と、ビーコンログの第二識別情報に対応する移動体情報と、を取得する。そして、位置推定部41は、取得した位置情報に対応する位置を、移動体情報にて特定される移動体Mの位置として推定する。例えば、位置推定部41は、取得した位置情報が、図1に示す第一送信装置12が設置された設置場所R2である場合には、かかる設置場所R2に対応する領域内に、移動体情報にて特定される医療機器などの移動体Mが位置していると推定する。
【0036】
このとき、位置推定部41は、ビーコンログに含まれる第一識別情報の受信電波強度を利用して、移動体Mのさらに詳細な位置を推定してもよい。例えば、位置推定部41は、第一識別情報の受信電波強度の値が高い値であるほど、第一識別情報が含まれる第一ビーコン情報を発信している第一送信装置との距離が近い位置を、移動体Mの位置として推定してもよい。なお、位置推定部41は、ビーコンログに含まれる第二識別情報の受信電波強度を利用して、移動体Mのさらに詳細な位置を推知してもよい。例えば、位置推定部41は、第二識別情報の受信電波強度の値が高い値であるほど、上述したように推定した第一送信装置に対する位置により近い位置を、移動体Mの位置として推定する。
【0037】
なお、位置推定部41は、ビーコン情報記憶部44に蓄積されたビーコンログから、上述したように移動体Mの位置を推定してもよい。例えば、位置推定部41は、過去の特定時刻が関連付けられているビーコンログを読み出し、かかるビーコンログに含まれる関連付けられた第一識別及び第二識別情報から、第二識別情報に対応する移動体Mの位置を推定してもよい。また、位置推定部41は、ユーザ端末30からビーコンログを受信する度に、かかるビーコンログから移動体Mの位置を推定してもよい。
【0038】
また、位置推定部41は、取得したビーコンログにおいて、1つの第一識別情報に対して複数の第二識別情報が関連付けられている場合には、複数の第二識別情報にそれぞれ対応する各移動体Mの位置を、第一識別情報に対応する位置に基づいて推定してもよい。また、位置推定部41は、取得したビーコンログにおいて、複数の第一識別情報に対して1つ又は複数の第二識別情報が関連付けられている場合には、1つ又は複数の第二識別情報にそれぞれ対応する各移動体Mの位置を、複数の第一識別情報に対応する各位置及び複数の第一識別情報それぞれにおける受信電波強度に基づいて推定してもよい。例えば、位置推定部41は、受信電波強度が最も強い第一識別情報に対応する位置を移動体Mの位置としてもよく、各受信電波強度の比較から移動体Mの詳細な位置を推定してもよい。
【0039】
一例として、図3に示すように、ユーザ端末30を所持する人物Pが設置場所R2に対応する領域内に位置しており、ユーザ端末30が医療機器である移動体Mに接近している場合には、かかるユーザ端末30から送信されたビーコンログには、設置場所R2に対応する第一識別情報と、移動体Mに対応する第二識別情報と、が関連付けられていることとなる。この場合、位置推定部41は、ユーザ端末30から取得したビーコンログから、設置場所R2に対応する領域内に移動体Mが位置していると推定する。このとき、位置推定部41は、第一識別情報が含まれる第一ビーコン情報の受信電波強度から、設置場所R2に対応する領域内における移動体Mのさらに詳細な位置を推定する。例えば、受信電波強度の値が高いほど設置場所R2から近い位置を、移動体Mの位置として推定する。
【0040】
[動作]
次に、上述した情報処理システムの動作を説明する。ここでは、図3に示すように、ユーザ端末30を所持する人物Pが設置場所R2に対応する領域内に位置していることとする。
【0041】
まず、ユーザ端末30は、図3の矢印Y1に示すように、設置場所R2に設置された第一送信装置12から送信された第一ビーコン情報W1を受信する。このとき、設置場所R2に対応する領域に医療機器である移動体Mが位置していて、ユーザ端末30を所持する人物Pが移動体Mに接近し、移動体Mに設けられた第二送信装置20が送信する第二ビーコン情報W2の送信範囲にユーザ端末30が位置したとする。すると、ユーザ端末30は、図3の矢印Y2に示すように、移動体Mに設けられた第二送信装置20から送信された第二ビーコン情報W2を受信する。そして、ユーザ端末30は、第一ビーコン情報と第二ビーコン情報との受信タイミングが同一であると判断できる場合には(図4のステップS1でYes)、第一ビーコン情報に含まれる設置場所R2に対応する第一識別情報と、第二ビーコン情報に含まれる医療機器である移動体Mに対応する第二識別情報と、を関連付けたビーコンログを管理サーバ40に送信する(図3の矢印Y3、図4のステップS2)。なお、ユーザ端末30は、受信した各ビーコン情報の受信電波強度を検出して、かかる受信電波強度をビーコンログに含めて管理サーバ40に送信してもよい。
【0042】
続いて、管理サーバ40は、ユーザ端末30から送信されたビーコンログを受信して記憶する(図4のステップS3)。そして、管理サーバ40は、ビーコンログに含まれる関連付けられた第一識別情報と第二識別情報とに基づいて、第二識別情報に対応する移動体Mの位置を推定する(図4のステップS4)。具体的に、管理サーバ40は、ビーコンログの第一識別情報に対応する位置情報と、ビーコンログの第二識別情報に対応する移動体情報と、を登録情報記憶部43から取得し、このとき、図3に示す設置場所R2に対応する位置情報を取得したとすると、かかる設置場所R2に対応する領域内に、取得した移動体情報に対応する医療機器などの移動体Mが位置していると推定する。なお、管理サーバ40は、第一識別情報が含まれる第一ビーコン情報の受信電波強度から、設置場所R2に対応する領域内における移動体Mのさらに詳細な位置を推定してもよい。例えば、受信電波強度の値が高いほど設置場所R2から近い位置を、移動体Mの位置として推定してもよい。
【0043】
以上ように、上述した情報処理システムでは、固定設置された第一送信装置12からの第一ビーコン情報と、移動体Mに設置された第二送信装置20からの第二ビーコン情報と、をユーザなどが所持する受信装置であるユーザ端末30にて受信して、管理サーバ40に送信している。これにより、管理サーバ40にて、第二ビーコン情報に対応する移動体Mの位置を、第一ビーコン情報に対応する第一送信装置12の位置に基づいて推定することができる。その結果、移動体Mの位置を検出したい領域内に位置を検出するための多数の受信装置を設置したり、移動体M自体にビーコン情報を受信する受信装置を設置する必要がなく、簡易な構成及び低コストにて容易に移動体の位置を検出することができる。
【0044】
なお、本開示では、上述した移動体Mは、物体であることに限定されない。例えば、移動体Mは人物であってもよい。一例として、移動体Mである人物は、病院内を移動する医師であってもよい。この場合、第二送信装置20は、小型で携帯型発信装置やスマートフォンなどの携帯型端末自体で構成され、移動体Mである人物がポケットに入れたりするなどして所持することができる。そして、上述したユーザ端末30は、病院内を移動する看護師などの他の医療従事者などによって所持される情報処理端末で構成することができる。これにより、病院内における医師などの人物である移動体Mの位置を容易に推定することができる。
【0045】
以上、上記実施形態等を参照して本開示を説明したが、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、上述した管理サーバ40が備える機能のうちの少なくとも一以上の機能は、ネットワーク上のいかなる場所に設置され接続された情報処理装置で実行されてもよく、つまり、いわゆるクラウドコンピューティングで実行されてもよい。
【0046】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0047】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本開示における情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、プログラムの構成の概略を説明する。但し、本開示は、以下の構成に限定されない。
(付記1)
予め設定された設置場所に固定されて設置され、当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する第一送信装置と、
移動体に設けられ、当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信する第二送信装置と、
ビーコン情報を受信する携帯型の受信装置と、
前記受信装置にネットワークを介して接続される管理サーバと、
を備え、
前記受信装置は、受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
(付記2)
付記1に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、予め設定された基準により同時と判断されるタイミングで前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信した場合に、受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた前記関連付け情報を前記管理サーバに送信する、
情報処理システム。
(付記3)
付記2に記載の情報処理システムであって、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応して予め登録された前記設置場所の位置情報に基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
(付記4)
付記3に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、受信した前記第一ビーコン情報の受信電波強度を検出し、当該受信電波強度を前記関連付け情報に含めて前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応する前記位置情報と前記受信電波強度とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
(付記5)
付記3に記載の情報処理システムであって、
それぞれ異なる複数の前記設置場所にそれぞれ前記第一送信装置が設置されており、
各前記第一送信装置は、設置されている前記設置場所毎に異なる前記第一識別情報を含む前記第一ビーコン情報を送信するよう構成されている、
情報処理システム。
(付記6)
付記5に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、同時に前記第一ビーコン情報と前記第二ビーコン情報とを受信する毎に前記関連付け情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記関連付け情報を蓄積すると共に、蓄積した前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報に対応する前記位置情報に基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理システム。
(付記7)
付記5に記載の情報処理システムであって、
それぞれ異なる複数の前記移動体にそれぞれ前記第二送信装置が設けられており、
各前記第二送信装置は、設けられている前記移動体毎に異なる前記第二識別情報を含む前記第二ビーコン情報を送信するよう構成されている、
情報処理システム。
(付記8)
付記7に記載の情報処理システムであって、
前記第二送信装置は、複数の前記設置場所が設定された施設内において移動されて利用される物体である前記移動体に設けられている、
情報処理システム。
(付記9)
付記7に記載の情報処理システムであって、
前記第二送信装置は、複数の前記設置場所が設定された施設内において移動する人物に所持されることで、当該人物である前記移動体に設けられている、
情報処理システム。
(付記10)
付記5に記載の情報処理システムであって、
前記受信装置は、複数の前記設置場所が設定された施設内において移動する人物が所持する携帯型情報処理端末である、
情報処理システム。
(付記11)
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信する携帯型の受信装置に、ネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記受信装置にて受信された、前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記受信装置から取得する取得部と、
前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する推定部と、
を備えた情報処理装置。
(付記12)
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信する携帯型の受信装置に、ネットワークを介して接続される情報処理装置が、
前記受信装置にて受信された、前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記受信装置から取得し、
前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
情報処理方法。
(付記13)
携帯型の受信装置が、
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信し、
受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する情報処理装置にネットワークを介して送信する、
情報処理方法。
(付記14)
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信する携帯型の受信装置に、ネットワークを介して接続される情報処理装置に、
前記受信装置にて受信された、前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記受信装置から取得し、
前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて、前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する、
処理を実行させるプログラム。
(付記15)
携帯型の受信装置に、
予め設定された設置場所に固定されて設置された第一送信装置から送信される当該設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報と、移動体に設けられた第二送信装置から送信される当該移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報と、を受信し、
受信した前記第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した前記第二ビーコン情報に含まれる前記第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を、前記関連付け情報に含まれる前記第一識別情報と前記第二識別情報とに基づいて前記第二識別情報に対応する前記移動体の位置を推定する情報処理装置にネットワークを介して送信する、
処理を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0048】
11,12,13 第一送信装置
20 第二送信装置
30 ユーザ端末
31 ビーコン処理部
40 管理サーバ
41 情報取得部
42 位置推定部
43 登録情報記憶部
44 ビーコン情報記憶部
M 移動体
P 人物
【要約】
【課題】移動体の位置を容易に検出することができないこと。
【解決手段】本開示の情報処理システムは、予め設定された設置場所に固定されて設置され、設置場所に対応する第一識別情報を含む第一ビーコン情報を送信する第一送信装置11,12,13と、移動体Mに設けられ、移動体に対応する第二識別情報を含む第二ビーコン情報を送信する第二送信装置20と、ビーコン情報を受信する携帯型の受信装置30と、受信装置にネットワークを介して接続される管理サーバと40、を備える。受信装置30は、受信した第一ビーコン情報に含まれる前記第一識別情報と、受信した第二ビーコン情報に含まれる第二識別情報と、を関連付けた関連付け情報を管理サーバ40に送信し、管理サーバ40は、関連付け情報に含まれる第一識別情報と第二識別情報とに基づいて、第二識別情報に対応する移動体の位置を推定する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4