(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】試料容器を把持及び/又は配置するためのシステム、装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/04 20060101AFI20241113BHJP
A61J 3/00 20060101ALI20241113BHJP
G01N 1/04 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
G01N35/04 G
A61J3/00 301
G01N1/04 J
(21)【出願番号】P 2023541871
(86)(22)【出願日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 US2022012151
(87)【国際公開番号】W WO2022155225
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-08-03
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521084389
【氏名又は名称】ティーエムアールダブリュ ライフサイエンシーズ,インコーポレイテツド
【氏名又は名称原語表記】TMRW Life Sciences, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Hudson Street, Suite 102, New York, New York 10013 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】クレイヴン,ジェームズ,ノーマン
(72)【発明者】
【氏名】ライリィ,イアン,ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,マシュー
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-529938(JP,A)
【文献】実開平01-142861(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0190056(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0100868(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109922887(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/04
A61J 3/00
G01N 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料容器のアレイからの、及び/又は、試料容器のアレイへの個々の試料容器の把持及び/又は配置のシステムであって、前記システムは、
レシーバであって、近位端と、遠位端と、前記レシーバの前記遠位端に開口を有するレセプタクルと、を有し、前記レセプタクルは主軸と、前記主軸に対して横方向に測定される横方向内側寸法のセットとを有し、前記レセプタクルの横方向内側寸法は、その中の単一の容器の少なくとも一部分の横方向外側寸法のセットを収容するように寸法決めされ、前記レセプタクルの少なくとも一部分は、前記試料容器の単一のものの前記主軸を中心とする回転を物理的に防止すると同時に前記主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされる、該レシーバと、
近位端及び遠位端を有する駆動シャフトと、
前記駆動シャフトの前記遠位端にあり、前記駆動シャフトと共に並進及び回転する係合ヘッドと、を備え、
前記駆動シャフトは、前記試料容器の前記単一のものが少なくとも部分的に前記レシーバの前記レセプタクル内に位置づけられるとき、前記係合ヘッドを、選択的に、前記試料容器の前記単一のものの第一部分から遠位にあるいは前記第一部分に近接して位置づけするように前記主軸と平行に並進可能であり、少なくとも、前記試料容器の前記単一のものの前記第一部分に近接して位置づけられるとき、前記係合ヘッドの少なくとも一部を前記試料容器の前記単一のものの前記第一部分と係合あるいは係合解除させ、一方、前記レシーバの前記レセプタクルの少なくとも一部は、前記試料容器の前記単一のものが前記主軸を中心として回転することを防止するように、前記駆動シャフトは、前記主軸を中心として時計回り方向あるいは反時計回り方向に選択的に回転可能である、システム。
【請求項2】
前記レシーバは近位部分及び遠位部分を含み、前記遠位部分は、前記近位部分の遠位端に位置付けられ、前記近位部分又は前記遠位部分のうちの少なくとも1つは、前記主軸を中心とする前記試料容器の前記単一のものの回転を物理的に防止すると同時に、前記主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされた前記レセプタクルの前記一部を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記遠位部分は、前記容器のアレイの平面から規定された距離だけ前記レセプタクルの前記開口を離間させるために遠位に延在するスタンドオフのセットを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記試料容器は、前記試料容器の前記アレイ内に、前記試料容器のうちの最も近接するものの最外側部分の間に規定された間隔をあけて配置され、前記レシーバの前記遠位部分は、前記試料容器のうちのいずれか1つが前記レシーバの前記レセプタクル内に配置されたときに、前記試料容器のすべての隣接するものとの規定されたクリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記係合ヘッドは、ベースと、一対のラグとを含み、前記ラグの各々は前記ベースから下方に延びるステムと、前記ステムから半径方向内向きに延びるフィンガーとを備え、前記フィンガーは前記主軸の半径方向内向きに離間された最遠位部分を有し、前記ラグの各々の前記フィンガーは、前記主軸の周りに、前記ラグの前記フィンガーの他のものと同じ回転方向に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
試料容器が各々、バイアル及びキャップを含み、前記キャップがハンドルを有し、前記キャップがバイアルにねじ結合され、前記ラグは、前記駆動シャフトの反時計回りの回転が、前記キャップが前記バイアルに締め付けられる方向に前記ラグを前記キャップの前記ハンドルに係合させ、前記駆動シャフトの時計回りの回転が、前記ラグに前記キャップの前記ハンドルを係合解除させるように、前記主軸の周りに配置される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記駆動シャフト及び前記係合ヘッドの並進及び回転を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、
前記1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと、をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記試料容器の前記単一のものに対する前記係合ヘッドの位置を検出するように配置された少なくとも1つの位置センサーをさらに備え、前記少なくとも1つの位置センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、前記1つ又は複数のアクチュエータに制御信号を提供して、前記試料容器の前記第一部分に対して、前記係合ヘッドを並進的に位置づける、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記係合ヘッドに対する前記試料容器の前記単一のものの向きを検出するように配置された少なくとも1つの方向センサーをさらに備え、前記少なくとも1つの方向センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、前記1つ又は複数のアクチュエータに制御信号を提供して、前記試料容器の前記第一部分に対して、前記レシーバ、前記レセプタクル、又は前記係合ヘッドのうちの少なくとも1つを回転的に整列させる、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムの1つ又は複数の部分上の霜の蓄積を検出する少なくとも1つの霜検出器であって、前記少なくとも1つの霜検出器は、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、検出された霜の蓄積に少なくとも部分的に基づいて制御信号を提供する、該少なくとも1つの霜検出器と、
前記システム内の少なくとも1つの場所に熱を提供するように選択的に動作可能である少なくとも1つの熱源を備える少なくとも1つのデフロスタであって、前記少なくとも1つのデフロスタは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合される、該少なくとも1つのデフロスタと、をさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び係合部材が把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも一部を形成し、さらに、
前記把持及び/又は配置ヘッドが並進するように取り付けられるレールと、
少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムからの信号に応答して、前記把持及び/又は配置ヘッドの並進を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、を含む、請求項1~6のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
霜の蓄積が少なくとも1つのアクチュエータが前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、前記レシーバから前記試料容器の前記単一のものを手動で除去する手動オーバーライド機構をさらに備え、前記手動オーバーライド機構は、前記駆動シャフトから横方向に延び、任意選択的に、前記レシーバの内部へのアクセスを選択的に提供する前記レシーバの側壁内のスロットを含む、少なくとも1つのハンドルを含む、請求項1~6のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合ヘッドは全て、把持及び/又は配置ヘッドの一部であり、
前記レシーバは近位部分及び遠位部分を含み、前記遠位部分は、前記近位部分よりも前記レシーバの遠位端側に位置付けられ、前記試料容器のアレイから前記試料容器の前記単一のものを取り出すために、少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは、アクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記試料容器の前記1つに近接して移動させ、
ii)少なくとも前記レシーバの前記遠位部分を並進させて、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも一部を包囲し、
iii)前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記係合ヘッドを前記試料容器の前記単一のものの第二部分に近接して位置付け、
iv)前記駆動シャフトを前記主軸を中心に第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドと係合させる一方で、少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りで回転することを防止し、
v)前記駆動シャフトを前記伸長位置から前記後退位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバ内にさらに引き込み、
vi)前記把持及び配置ヘッドを前記試料容器の前記アレイから離れるように並進させる、請求項1~6のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合ヘッドは全て把持及び/又は配置ヘッドの一部であり、前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは少なくとも1つのアクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上に並進させ、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置に並進させ、
iii)前記駆動シャフトを前記主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの第二部分を前記係合ヘッドから係合解除させ、一方、少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りで回転することを防止し、
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置から離れるように並進させる、請求項1~6のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、iii)前記駆動シャフトを前記主軸の周りで前記第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドから係合解除した後であって、iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する前記位置から離れるように並進させる前に、前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから押し出す、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
試料容器のアレイから又は前記アレイに個々の試料容器を把持するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記試料容器の単一のものの近位に移動させるステップと、
ii)前記レシーバの少なくとも遠位部分を並進させて、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも一部分を包囲するステップと、
iii)前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記係合ヘッドを前記試料容器の前記単一のものの第二部分に近接して位置づけするステップと、
iv)前記駆動シャフトを主軸の周りで第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドと係合させる一方で、少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りに回転することを防止するステップと、
v)前記駆動シャフトを前記伸長位置から前記後退位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバ内にさらに引き込むステップと、
vi)前記把持及び配置ヘッドを前記試料容器の前記アレイから離れるように並進させるステップと、を含む方法。
【請求項17】
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのセンサーを介して、霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
個々の試料容器を目的地位置に配置するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上に並進させるステップと、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置に並進させるステップと、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りを第二回転方向に回転させて、前記試料容器の単一のものの第二部分を前記係合ヘッドから係合解除する一方で、少なくとも1つの第一係合機構は、前記試料容器の前記単一のものが前記主軸を中心として回転するのを防止するステップと、
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接している位置から離れるように並進させるステップと、を含む方法。
【請求項21】
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
iii)前記駆動シャフトを、前記主軸の周りを第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドから係合解除するステップの後であって、iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接している位置から離れるように並進させるステップの前に、前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから押し出すステップをさらに含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのセンサーを介して、霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
個々の試料容器を目的地位置に配置するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上へ位置づけるステップと、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から伸長位置に並進させて、前記目的地位置までの垂直距離を減少させるステップと、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の単一のものの並進を制限しないことによって、前記レシーバの一部分に、前記レシーバの内部から前記試料容器の単一のものを解放させるステップと、を含む方法。
【請求項26】
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置から引き出す一方で、前記試料容器の前記単一のものを前記目的地位置に残す、ステップをさらに含む、請求項
25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、例えば極低温環境における、試料容器のアレイから試料容器を把持する、及び/又は試料容器のアレイへ試料容器を配置する等、試料容器を把持及び/又は配置する(又は、ピックアンド/オアプレース、pick and/or place)ためのシステム、装置、及び/又は方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
凍結保存による細胞及び組織の長期保存は、組織工学、不妊治療及び生殖医療、再生医療、幹細胞、血液バンキング、動物株保存、臨床試料保存、移植医学、及びインビトロ薬物試験を含む複数の分野において広範な影響を有する。これは、液体窒素などの物質中に生物学的試料及び試料ホルダを配置することによって、試料ホルダ内又は試料ホルダ上に含まれる生物学的試料(例えば、卵母細胞、胚、生検材料)が急速に冷却されるガラス化のプロセスを含み得る。これは生体試料のガラス様凝固又はガラス状状態(例えば、分子レベルのガラス構造)をもたらし、これは細胞内及び細胞外氷の非存在を維持し(例えば、細胞損傷及び/又は死滅を低減し)、解凍に際し、解凍後の細胞生存率を改善する。生存性を確実にするために、ガラス化された生物学的試料は次いで、典型的には、凍結保存に寄与する温度、例えば、マイナス196℃である液体窒素デュワー又は他の容器中に連続的に保存される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
試料ホルダは例えば、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、凍結保存スティック又は凍結保存スパチュラの形態をとってもよい。試料ホルダは、典型的には試料容器内に配置される。試料容器は典型的にはバイアル及びキャップを含み、キャップは、バイアルの内部にアクセスするためにバイアルから選択的に取り外し可能である。いくつかの例では、2つ以上の試料ホルダが単一の試料容器内に配置され得る。他の例では、出願人自身の特許出願に記載されているように、試料ホルダをキャップに取り付けるか又は固定し得る。キャップは例えば、嵌合ねじ山又はスナップ嵌めを介してバイアルに取り外し可能に取り付けられてもよい。本出願人自身の特許出願にも記載されているように、試料容器及び/又は1つ又は複数の試料ホルダでさえ、例えば、試料容器又は試料ホルダ上に作られた直接マーキング又はしるし、1つ又は複数のラベル(例えば、印刷された又は手書きのしるしを有するラベル)、1つ又は複数の機械可読記号(例えば、1次元又はバーコード記号;2次元コード記号)及び/又は1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ(例えば、無線周波数識別(RFID)トランスポンダ)のうちの1つ又は複数の形態の識別情報を含み得る。無線周波数識別と呼ばれるが、RFIDは典型的には電磁スペクトルの無線周波数及び/又はマイクロ波周波数部分における無線送信を包含することに留意されたい。したがって、本明細書における無線又は無線周波数への言及は明確に別段の指示がない限り、電磁スペクトルの無線周波数範囲に限定されることを意図せず、典型的には、電磁スペクトルのマイクロ波周波数範囲も含むことを意味する。
【0004】
生物試料を正確に識別、管理、在庫管理、保管、及び/又は回収できることは典型的には任意のシステム又は施設(例えば、インビトロ受精(IVF)施設)の目的とみなされる。ガラス化はマーキング又はしるし、ラベル、及び/又は機械可読記号に直接損傷を及ぼし得る。いずれにせよ、無線トランスポンダの無線インタロゲーション(又は、問い合わせ/質問/interrogation)は、識別のためのより完全に自動化されたアプローチとして好ましい場合がある。
【0005】
多くの実施形態における試料容器は例えば、必要とされる保管間隔の量を最小限にするため、及び/又は与えられた空間の体積に保管され得る(例えば、極低温冷蔵庫(又は、冷凍機/冷凍庫/フリーザー)又はデュワーの体積に保管される)試料の数を最大限にするために、互いに近接して間隔を空けられる。例えば、複数の試料容器はキャリア、トレイ又は棚に配列されてもよく、試料容器は互いに数センチメートル以内に間隔を空けて配置される。保管空間(例えば、極低温冷蔵庫又はデュワー)は複数のこれらのキャリア、トレイ又は棚を、例えば、中心軸の周りに、中心軸に沿って2つ以上のレベルでアレイ状にしたものを含み得る。
【0006】
従来、複数の試料容器を保持するキャリア、トレイ又は棚全体が、極低温環境から回収され、及び/又は極低温環境内に配置される。1つ又は限られた数の試料容器のみの回収が望まれ得るが、キャリア、トレイ又は棚全体を回収する従来のアプローチは、曝露されるべきものより多くの試料容器を非極低温温度に曝露する。アレイ内の試料容器の密接な間隔は、試料容器をアレイから取り出すこと及び/又は試料容器をアレイ内に配置することを困難にし得る。極低温環境に限定されないが、そのような困難は試料容器が極低温冷蔵庫又はデュワーなどの極低温環境に配置される場合に悪化する可能性があり、従って、極低温環境は典型的には極低温冷蔵庫又はデュワーの上部の単一の開口又はすき間を通して、極低温環境の内部への限定されたアクセスを提供する。
【0007】
本明細書では、試料容器のアレイが極低温冷蔵庫又はデュワー内に配置されている場合であっても、試料容器のアレイから個々の試料容器を把持する又は取り出すこと、及び/又は個々の試料容器を試料容器のアレイ内に配置することによって提示される様々な問題に有利に対処する様々なシステム、装置及び方法が説明される。これは、有利には他の試料容器の非極低温への曝露を低減するか又は排除することさえできる。そのようなものはまた、有利には、極低温貯蔵又は非極低温貯蔵のいずれからであろうと、試料容器の回収及び/又は配置を自動化し、手作業を減らし、精度を高め、及び/又は試料容器及び試料容器によって保持される試料の追跡を改善し得る。
【0008】
試料容器のアレイから及び/又は試料容器のアレイに個々の試料容器を把持及び/又は配置するシステムであって、以下を含むように要約し得る:近位端と、遠位端と、この遠位端に開口を有するレセプタクルとを有するレシーバであって、レセプタクルは、主軸と、主軸に対して横方向に測定される横方向内側寸法のセットとを有し、レセプタクルの横方向内側寸法はその中の単一の容器の少なくとも一部分の横方向外側寸法のセットを収容するように寸法決めされ、レセプタクルの少なくとも一部分は、試料容器の単一のものの主軸の周りの回転を物理的に防止すると同時に主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされる、該レシーバと、近位端及び遠位端を有する駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端にあり、駆動シャフトと共に並進及び回転する係合ヘッドと、を備え、駆動シャフトは主軸と平行に並進可能であり、試料容器の単一のものが少なくとも部分的にレシーバのレセプタクル内に位置づけられるとき、係合ヘッドを選択的に試料容器の単一のものの第一部分から遠位にあるいはそれに近接して位置付けし、少なくとも、試料容器の単一のものの第一部分に近接して位置付けられるとき、駆動シャフトは前記主軸を中心として時計回り方向あるいは反時計回り方向に選択的に回転可能であり、係合ヘッドの少なくとも一部を試料容器の単一のものの第一部分と係合あるいは係合解除させ、一方、レシーバのレセプタクルの少なくとも一部が、試料容器の単一のものが前記主軸を中心として回転することを防止する。
【0009】
係合ヘッドはベースと、一対のラグとを含むことができ、ラグの各々はベースから下方に延びるステムと、ステムから半径方向内向きに延びるフィンガーとを備え、フィンガーは主軸の半径方向内向きに離間された最遠位部分を有する。ラグの各々のフィンガーは、主軸の周りに、ラグの他方のフィンガーと同じ回転方向に配置されてもよい。
【0010】
上記システムは、駆動シャフト及び係合ヘッドの並進及び回転を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムとをさらに含み得る。システムは1つ又は複数のセンサー、例えば、位置センサー、方向センサー、霜検出器、及び/又は抵抗センサー又は検出器(例えば、移動に対する抵抗、例えば、並進に対する抵抗を感知又は検出するための)をさらに含み得る。
【0011】
上記システムは、1つ又は複数の構成要素上に蓄積した霜を除去するように動作可能な1つ又は複数のデフロスタをさらに含み得る。
【0012】
上記システムは例えば、霜の蓄積が少なくとも1つのアクチュエータが試料容器の単一のものをレシーバから首尾よく除去(又は、処理/dispense)することを妨げる場合であっても、試料容器の単一のものをレシーバから手動で除去する手動オーバーライド機構をさらに含み得る。
【0013】
システムは試料容器によって又は試料容器上に担持された人間可読及び/又は機械可読記号を光学的に読み取るために、無線トランスポンダ及び/又は光学リーダに質問するための無線インタロゲータ(interrogator)を含み得る。
【0014】
試料容器のアレイから、又は、試料容器のアレイに個々の試料容器を把持するための方法は、レシーバと、駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備えるシステムを使用し得る。本方法は、i)把持及び/又は配置ヘッドを試料容器の1つの近位に移動させるステップと、ii)レシーバの少なくとも遠位部分を並進させて、試料容器の単一のものの少なくとも一部を包囲するステップと、iii)駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、係合ヘッドを試料容器の単一のものの第二部分に近接して位置づけするステップと、iv)駆動シャフトを前記主軸の周りで第一回転方向に回転させて試料容器の単一のものの第二部分を係合ヘッドと係合させる一方で、少なくとも1つの第一係合機構(又は、特徴、engagement feature)は試料容器の単一のものが前記主軸の周りで回転することを防止するステップと、v)駆動シャフトを伸長位置から後退位置に並進させて試料容器の単一のものをレシーバにさらに引き込むステップと、vi)把持及び配置ヘッドを試料容器のアレイから離れるように並進させるステップとを含むものとして要約され得る。
【0015】
個々の試料容器を目的地位置に配置するための方法は、レシーバと、駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備えるシステムを使用し得る。上記方法は、i)把持及び/又は配置ヘッドを目的地位置の上に並進させるステップと、ii)把持及び/又は配置ヘッドを少なくともレシーバが目的地位置に近接する位置に並進させるステップと、iii)駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、試料容器の単一のものの第二部分を係合ヘッドから係合解除する一方で、少なくとも1つの第一係合機構は試料容器の単一のものが主軸の周りで回転することを防止するステップと、iv)把持及び/又は配置ヘッドを少なくともレシーバが目的地位置に近接する位置から離れるように並進させるステップと、を含むものとして要約され得る。
【0016】
上記方法は、iii)駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、試料容器の単一のものの第二部分を係合ヘッドから係合解除するステップの後で、iv)把持及び/又は配置ヘッドを、少なくともレシーバが目的地位置に近接している位置から離れるように並進させるステップの前に、駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、試料容器の単一のものをレシーバから押し出すステップをさらに含み得る。
【0017】
上記方法のいずれかは、位置、向き、又は霜の蓄積のうちの1つ又は複数を感知することをさらに含み得る。上記方法は、1つ又は複数の構成要素の霜を除くことをさらに含み得る。
【0018】
上記方法のいずれかは、無線トランスポンダへの無線問い合わせ及び/又は試料容器によって又は試料容器上に担持された人間が読み取り可能な及び/又は機械が読み取り可能な記号を光学的に読み取ることをさらに含み得る。
【0019】
試料容器のアレイから個々の試料容器を把持及び/又は配置するためのシステムは、近位端と、遠位端と、内部と、内部と流体連通するポートと、外部から内部へのアクセスを提供する遠位端の開口とを有するレシーバであって、内部及び開口は試料容器の単一のものの少なくとも一部をその中に受け入れるように寸法決めされた横方向内側寸法のセットを有する、レシーバと、ポートを介してレシーバの内部に負圧を提供して、試料容器の単一のものを、レシーバの内部に少なくともさらに内側に空気圧で引き込むように結合された導管と、レシーバの内部に試料容器の単一のものを選択的に機械的に保持するための、主軸の周りに回転可能な駆動シャフトと、駆動シャフトの移動を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータとを含むものとして要約され得る。
【0020】
上記システムは、導管を介してポートに流体連通可能に結合された真空源をさらに含み得る。
【0021】
上記システムは、1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと、真空源又は真空源とポートとの間に流体連通可能に配置された弁のうちの少なくとも1つとをさらに含み得る。
【0022】
上記システムは、1つ又は複数の構成要素上に蓄積した霜を除去するように動作可能な1つ又は複数のデフロスタをさらに含み得る。
【0023】
上記システムは例えば、霜の蓄積が少なくとも1つのアクチュエータが試料容器の単一のものをレシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、試料容器の単一のものをレシーバから手動で除去する手動オーバーライド機構をさらに含み得る。
【0024】
上記システムは試料容器によって又は試料容器上に担持された人間可読及び/又は機械可読記号を光学的に読み取るために、無線トランスポンダ及び/又は光学リーダに質問する無線インタロゲータを含み得る。
【0025】
上記方法は、試料容器のアレイから個々の試料容器を把持するためのシステムを使用することができ、このシステムは、レシーバと、駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備える。本方法は、i)把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から、試料容器の単一のもの少なくとも一部がレシーバの開口を介してレシーバ内に受容される伸長位置に並進させるステップと、ii)レシーバの内部に負圧を印加して、試料容器の単一のものをレシーバの内部にさらに引き込むステップと、iii)駆動シャフトを主軸の周りで第一回転方向に回転させて、レシーバの一部に、試料容器の単一のものの並進を制限することによって、レシーバの内部に試料容器の単一のものを保持させるステップと、を含むものとして要約され得る。
【0026】
上記方法は試料容器の単一の1つがレシーバの内部に残っている一方で、試料容器のアレイから把持及び/又は配置ヘッドを引き出すことをさらに含み得る。
【0027】
上記方法は個々の試料容器を目的地位置に配置するためのシステムを使用することができ、システムは、レシーバと、駆動シャフトと、駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備える。本方法はi)把持及び/又は配置ヘッドを目的地位置の上に位置づけるステップと、ii)把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から伸長位置に並進させて、目的地位置までの垂直距離を減少させるステップと、iii)駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、レシーバの一部分に、試料容器の単一のものの並進を制限しないことによって、レシーバの内部から試料容器の単一のものを解放させるステップと、を含むものとして要約され得る。
【0028】
上記方法は、iv)把持及び/又は配置ヘッドをアレイ目的地位置から引き出す一方で、試料容器の単一のものが目的地位置に残る、ステップをさらに含み得る。
【0029】
上記方法はさらに、iii)駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、レシーバの一部分に、試料容器の単一のものの並進を制限しないことによって、レシーバの内部から試料容器の単一のものを解放させるステップの後に、レシーバの内部に正圧を印加して、レシーバの内部から試料容器の単一のものをさらに押し出すことを含み得る。
【0030】
上記方法のいずれかは、位置、向き、又は霜の蓄積のうちの1つ又は複数を感知することをさらに含み得る。上記方法は、1つ又は複数の構成要素の霜を取り除くことをさらに含み得る。
【0031】
上記方法のいずれかは、無線トランスポンダへの無線問い合わせ及び/又は試料容器によって又は試料容器上に担持された人間が読み取り可能な及び/又は機械が読み取り可能な記号を光学的に読み取ることをさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図面において、同一の参照番号は、同様の要素又は作用を示す。図面における要素の寸法及び相対位置は、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。例えば、様々な要素の形状及び角度は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、これらの要素のいくつかは図面の見やすさを改善するために任意に拡大され、配置され得る。さらに、描かれた要素の特定の形状は、必ずしも特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝えることを意図するものではなく、図面における認識を容易にするためにのみ選択されていてもよい。
【
図1】
図1は、例示的な一実施形態による、試料容器のアレイから試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの正面、左、上面等角図である。
【
図2】
図2は、
図1の試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの正面、右、底面等角図である。
【
図3】
図3は、
図1の試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの一部の正面、左面、上面等角図である。
【
図4】
図4は、
図1の試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの一部の正面、右、底面等角図である。
【
図5】
図5は、係合ヘッドをより良く例示するために2つのフレーム部材が取り外された、
図3の試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの部分の拡大図である。
【
図7A】
図7Aは、例示的な一実施形態による、真空ベースのシステムの一部によって部分的に受容された試料容器の単一のものとともに、試料容器のアレイから試料容器を把持及び/又は配置するための真空ベースのシステムの正面右下等角図である。
【
図7B】
図7Bは、別の例示的な実施形態による、機械システムの一部分によって部分的に受容された試料容器の単一のものとともに、試料容器のアレイから試料容器を把持及び/又は配置するための機械システムの正面右下等角図である。
【
図8A】
図8Aは、
図7Aの試料容器を、試料容器の単一のものと共に、把持及び/又は配置するための真空ベースのシステムの分解図である。
【
図8B】
図8Bは、
図7Bの試料容器を、試料容器の単一のものと共に、把持及び/又は配置するための機械システムの分解図である。
【
図9A】
図9Aは、少なくとも1つの図示された実施形態による、周辺フランジを備え、足又はスタンドオフのセットを有する遠位ブロック又はスリーブとして図示される、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの遠位部分の底面、前面、右側等角図である。
【
図9B】
図9Bは、少なくとも1つの図示された実施形態による、周辺フランジを備え、足又はスタンドオフのセットを有する遠位ブロック又はスリーブとして図示された、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの遠位部分の上面、前面、右側等角図である。
【
図10A】
図10Aは、少なくとも1つの図示された実施形態による、中間ブロック又はスリーブとして図示された、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの中間部分の底面、正面、右側等角図である。
【
図10B】
図10Bは、少なくとも1つの図示された実施形態による、中間ブロック又はスリーブとして図示された、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの中間部分の上面、前面、右側面等角図である。
【
図11A】
図11Aは、少なくとも1つの図示された実施形態による、遠位フランジ及び近位フランジを有する管状本体を有する近位ブロック又はスリーブとして図示された、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの近位部分の底面、前面、右側等角図である。
【
図11B】
図11Bは、少なくとも1つの図示された実施形態による、遠位フランジ及び近位フランジを有する管状本体を有する近位ブロック又はスリーブとして図示された、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのレシーバの近位部分の上面、前面、右側等角図である。
【
図12】
図12は、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのピボットプレート及びいくつかのベアリングの上面正面等角図であり、ピボットプレートは円形プロファイルを有するプレート、中央通路、及びプレートを通って延在し、ベアリングが乗る、中央通路の半径方向外側に離間されたいくつかの弓形スロットとして示されている。
【
図13A】
図13Aは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのトルクカプラの底面、前面、右側等角図であり、少なくとも1つの図示された実装形態による、遠位端に環状ベースを有するものとして図示され、近位端にプレートを有し、プレートの厚さを通って延在するいくつかの弓形スロットを有するものとして図示され、環状ベースをプレートに結合するいくつかのストランドを有する。
【
図13B】
図13Bは、少なくとも1つの図示された実施形態による、遠位端に環状ベースを有し、近位端にプレートを有し、プレートの厚さを通って延在するいくつかの弓形スロットを有する、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのトルクカプラの上面、前面、右側面等角図である。
【
図14A】
図14Aは、
図7A及び
図8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのカバーの底面、前面、右側等角図であり、少なくとも1つの図示された実装形態による、1つ又は複数の貫通孔を有するベース及びいくつかの弓形突起を有するように図示され、弓形突起は、トルクカプラのプレートの弓形スロットのそれぞれの1つを通して受容されるように寸法決めされ、成形され、配置される。
【
図14B】
図14Bは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのカバーの上面、前面、右側面等角図であり、少なくとも1つの図示された実施形態による、ベースと、1つ又は複数の貫通孔を有するいくつかの弓形突起とを有するように図示され、弓形突起は、トルクカプラのプレートの弓形スロットのそれぞれの1つを通って受容されるように寸法決めされ、形状決めされ、配置される。
【
図15A】
図15Aは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドの駆動シャフトの底面、前面、右側等角図であり、その遠位端にヘッドを有するロッドを有するように図示され、遠位ヘッドは、少なくとも1つの図示された実装形態による、カバーの弓形突起の貫通孔と整列するためのいくつかの貫通孔を含む。
【
図15B】
図15Bは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドの駆動シャフトの上面、前面、右側面等角図であり、その遠位端にヘッドを有するロッドを有するように図示され、遠位ヘッドは、少なくとも1つの図示された実装形態による、カバーの弓形突起の貫通孔と整列するためのいくつかの貫通孔を含む。
【
図16A】
図16Aは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのカラーの底面、前面、右側等角図であり、その遠位端にフランジを有するステムを有するように図示され、カラーは少なくとも1つの図示された実装形態による、駆動シャフトのヘッドに締結可能であり、それらの間に密閉容積を形成する。
【
図16B】
図16Bは、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムの把持及び/又は配置ヘッドのカラーの上面、前面、右側面等角図であり、その遠位端にフランジを有するステムを有するように図示され、カラーは少なくとも1つの図示された実装形態による、駆動シャフトのヘッドに締結可能であり、それらの間に密閉容積を形成する。
【
図17】
図17は、少なくとも1つの図示された実施形態による、
図7A及び
図8Aの真空ベースのシステムの一部の断面図であり、そのレシーバ内に配置された単一の試料容器を示す。
【
図18】
図18は、少なくとも1つの図示された実施形態による、
図1、2、7B及び8Bの機械システム、ならびに/又は
図7A及び8Aの真空ベースのシステムを制御するための制御システムの概略図である。
【
図19】
図19は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、複数の試料容器をアレイ状に保持する例示的な試料棚の等角図である。
【
図20】
図20は、少なくとも1つの図示された実装形態による、試料容器のアレイから試料容器の単一のものをピックするための把持及び/又は配置ヘッドを有する、
図1、2、7B及び8Bの機械システムを動作させる方法を示すフロー図である。
【
図21】
図21は
図1、2、7B及び8Bの機械システムを動作させる方法を示す流れ図であり、少なくとも1つの図示された実施形態による、試料容器のうちの1つを配置するための把持及び/又は配置ヘッドを有する。
【
図22】
図22は、少なくとも1つの図示された実装形態による、試料容器のアレイから試料容器の単一のものをピックするための把持及び/又は配置ヘッドを有する、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムを動作させる方法を示すフロー図である。
【
図23】
図23は、少なくとも1つの図示された実装形態による、試料容器のうちの1つを配置するための把持及び/又は配置ヘッドを有する、
図7A及び8Aの真空ベースのシステムを動作させる方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の説明では、様々な開示された実装形態の完全な理解を与えるために、いくつかの具体的な詳細が説明される。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細のうちの1つ又は複数がなくても、又は他の方法、構成要素、材料などを用いて、実装が実施され得ることを認識するであろう。他の例では、無線トランスポンダ、インタロゲータ又は質問システム、コンピュータシステム、サーバコンピュータ、及び/又は通信ネットワークに関連する周知の構造は実装の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細には示されていないか又は説明されていない。
【0034】
文脈上別段の要求がない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprising)」という用語は「含む(including)」と同義であり、包括的又は非限定的である(すなわち、追加の、引用されていない要素又は方法の動作を排除しない)。
【0035】
本明細書全体を通して、「1つの実装」又は「実装」という言及は、その実装に関連して説明される特定の機能、構成又は特徴が少なくとも1つの実装に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一実装形態では」又は「実装形態では」という表現の出現は、必ずしもすべてが同じ実装形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実装形態において任意の適切な方法で組み合わされ得る。
【0036】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は文脈が明らかに別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。用語「又は」は文脈が明らかに別異のことを示さない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で使用されることにも留意されたい。
【0037】
本明細書で提供される見出し及び開示の要約は、便宜上のものにすぎず、実装形態の範囲又は意味を解釈するものではない。
【0038】
図1~
図6は、例示された一実施形態による、試料容器を把持及び/又は配置するための機械システム100を示す。
【0039】
機械システム100は、把持及び/又は配置ヘッド102を含む。把持及び/又は配置ヘッド102は、第一レール104aに沿って移動するように取り付けられる。第一レール104aは例えば、把持及び/又は配置ヘッド102が垂直に並進することを可能にするように、垂直に延在してもよい。そのようなものは、例えば、把持及び/又は配置ヘッド102が例えば、極低温エンクロージャの上部のドア又はアクセスポートを介して、密閉された極低温環境(例えば、極低温冷蔵庫、デュワー又は他の極低温エンクロージャ)の内部と外部との間で移動されることを可能にし得る。
【0040】
把持及び/又は配置ヘッド102は、レシーバ106と、駆動シャフト108と、係合ヘッド110と、1つ又は複数のアクチュエータ、例えば並進モータ112a及び回転モータ112bとを含む。
【0041】
レシーバ106は、近位端114aと、遠位端114bと、レシーバ106の遠位端114bに開口118(
図2)を有するレセプタクル116とを有する。
【0042】
図示されるように、レシーバ106及びレセプタクル116は2つ以上の部品から形成されてもよいが、いくつかの実装形態ではレシーバ106が単一部品の単一構造の形態をとってもよい。図示されるように、レシーバ106は、近位部分106a及び遠位部分106bを備える。
【0043】
図5に最も良く示されるように、レシーバ106の遠位部分106bは、ブロック又はスリーブ120の近位端でそこから横方向に延在する周辺フランジ122と、ブロック又はスリーブ120の遠位端でそこから縦方向に延在又は突出する一組の足又はスタンドオフ124(
図5では1つだけがコールアウト)とを有するブロック又はスリーブ120として示される。ブロック又はスリーブ120は、ブロック又はスリーブ120の内部126へのアクセスを提供する開口118を含む。ブロック又はスリーブ120の開口118及び/又は内部126は、単一の試料容器1902(
図19)の外形(又は、プロファイル、輪郭、profile)を収容するような寸法及び/又は形状である外形を有する。ブロック又はスリーブ120の周辺フランジ122は例えば、1つ又は複数の締結具(
図1~4では符号は付されず(コールアウトされず)、
図5では省略される)を介して、遠位部分106bが近位部分106aに結合されることを可能にするために、貫通孔128(
図5では1つだけコールアウトする)を有してもよい。
【0044】
レシーバ106の近位部分106aはベース132aと、頂部132bと、ベース132aと頂部132bとの間に延在し、それらの間に内部136を画定するフレーム部材又はストラット134とを備える、フレーム又はケージ130として図示される。(4つのフレーム部材又はストラット134が
図1~
図4に示されており、フレーム部材又はストラット134のうちの2つが
図5から省略されて、内部136及び係合ヘッド110の一部分のより良好な図を提供する。)近位部分106aの内部136は単一の試料容器1902(
図19)の外形を収容するような寸法及び/又は形状の外形を有するが、ブロック又はスリーブ120の内部126又は開口118よりも大きいはめ合い公差を有してもよい。近位部分106aの内部136、又はその一部は外部に開いていてもよく、あるいは1つ又は複数の側壁が内部136を囲んでもよい。近位部分106aのベース132aは近位部分106aが例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、ねじ付き締結具、例えば、ねじ又はボルト及びナット)を介して、遠位部分106aに結合されることを可能にする貫通孔を有し得る。近位部分106aの頂部132bは近位部分106aが例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、
図1~4には示されておらず、
図5から省略されているねじ付き締結具、例えば、ねじ又はボルト及びナット)を介して、把持及び/又は配置ヘッド102の他の部分に結合されることを可能にするために、貫通孔(コールアウトされていない)を有してもよい。
【0045】
レセプタクル116は、主軸138と、主軸138に対して横方向に測定される一組の横方向内側寸法140とを有する。レセプタクル116の横方向内側寸法140は、単一の容器1902(
図19)の少なくとも一部分の一組の横方向外側寸法1914(
図19)をその中に収容するように寸法決めされる。レセプタクル116の少なくとも一部分は主軸138を中心とする試料容器1902(
図19)の単一のものの回転を物理的に防止し、同時に主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされる。例えば、最小部分におけるレセプタクル116の横方向内側寸法140は単一の容器1902の最も広い部分とのすきまばめ又は締りばめ(例えば、変形することなく物理的に接触し、同時に回転を防止する)のいずれかを提供するように寸法設定される(
図19)。例えば、レセプタクル116又はその一部は非円形プロファイル、例えば、D字形プロファイル、長方形プロファイルを有してもよく、又は
図5に示されるように、レセプタクル116は、2対の平行な側面(例えば、長方形直方体)と、側面の対の間の丸みを帯びた又は弓形の角とを有する正方形プロファイルを有してもよい。そのようなものは、単一の試料容器1902の一部又は全部を受容し(
図19)、一方、単一の試料容器1902の回転を防ぐ、又は、単一の試料容器1902の回転を設定された角度範囲内に制限し得る。
【0046】
図1~
図4に最もよく示されるように、駆動シャフト108は、近位端142a及び遠位端142bを有する。駆動シャフト108は概して細長い部材であり、並進変位及び回転の伝達を可能にする様々な形態をとり得る。駆動シャフト108は例えば、中実ロッド又は中空ロッドの形態をとり得る。円筒形ロッドとして示されているが、駆動シャフト108は非円形プロファイル、例えば、D字形プロファイル、正方形プロファイルを含む矩形プロファイル、又は六角形又は八角形プロファイルなどの多角形プロファイルを有し得る。駆動シャフト108は、金属、プラスチック、又はそれらの組み合わせで作製されてもよい。
【0047】
係合ヘッド110は、駆動シャフト108の遠位端142bに配置され、駆動シャフト108とともに並進及び回転する。係合ヘッド110は駆動シャフト108の一体的な単一の部分であってもよく、又は駆動シャフト108に物理的に結合されるか、さもなければ直接的に又は間接的に取り付けられた別個の部分であってもよい。係合ヘッド110は試料容器1902の単一のものがレシーバ106のレセプタクル116内に位置付けられるときに、試料容器1902の単一のものの一部分(
図19)と係合するための、1つ又は複数の係合機構を含む。例えば、
図5及び
図6に最もよく示されるように、係合ヘッド110は、ベース144(
図6でコールアウト)と、一対のラグ146a、146bとを含む。ラグ146a、146bの各々はベース144の周囲の直径方向に対向する位置に配置され、ベース144から長手方向外向きに(例えば、垂直に)延在する、ステム148a、148b(
図6でコールアウト)を備える。ラグ146a、146bの各々は、それぞれのステム148a、148bから半径方向内向きに斜めに延びるフィンガー150a、150b(
図6でコールアウト)を備え、フィンガー150a、150bは各々、レセプタクル116の主軸138の半径方向内向きに離間された最遠位部分を有する。ラグ146a、146bの各々のフィンガー150a、150bは、ラグ146a、146bの他方のフィンガー150a、150bと主軸138を中心に同じ回転方向に配置される。ステム148a、148bは、フィンガー150a、150bとベース144との間に隙間が存在するようにする。
【0048】
試料容器1902(
図1)がそれぞれバイアル及びキャップを含み、キャップがハンドルを有し、キャップがバイアルに螺合される。ラグは、駆動シャフト108が反時計回りに回転すると、ラグ146a、146b、特にフィンガー150a、150bが、キャップがバイアルに締め付けられる方向にキャップのハンドルと係合し、駆動シャフト108が時計回りに回転すると、ラグ146a、146bがキャップのハンドルから係合解除されるように、主軸138の周りに配置される。反対方向又は逆方向のねじ山付きキャップ及びバイアルの場合は、逆方向での係合及び係合解除となる。
【0049】
把持及び/又は配置ヘッド102は選択的に、駆動シャフト108を支持してレセプタクル116を主軸に沿って並進させ、主軸138を中心に回転させる1つ又は複数のベアリング152(
図1及び3に1つのみを示す)を含み得る。ベアリング152は、例えば支持プレート156(
図1-
図4)に取り付けられた1つ又は複数のブラケット154a(
図1-
図4)を介して支持されてもよい。把持及び/又は配置ヘッド102は任意選択的に、駆動シャフト108の一部が係合ヘッド110の後退位置と係合ヘッド110の伸長位置との間で移動する際に並進するガイドチューブ158(
図1-
図4)を含み得る。伸長位置では、係合ヘッド110が後退位置に対して遠位に配置され、例えば、ブロック又はスリーブ120の内部に配置された単一の試料容器1902(
図1)の一部分(例えば、キャップ上のハンドル)に接触して係合するように配置される。ガイドチューブ158は例えば、支持プレート156に取り付けられた1つ又は複数のブラケット154bを介して支持されてもよい。
【0050】
並進モータ112a及び回転モータ112bは、それぞれのドライブトレイン又はトランスミッション160a、160bを介して駆動シャフト108に結合され得る。例えば、並進モータ112aは、第二レール104bに結合され、駆動シャフトを駆動して、第二レール104bに沿って、典型的には垂直方向に並進させ得る。並進モータ112a、回転モータ112b、及び/又はそれぞれのドライブトレイン又はトランスミッション160a、160b(
図2)は、支持プレート156によって支持され得る。並進モータ112a及び回転モータ112bとして示されているが、把持及び/又は配置ヘッド102のアクチュエータは他の形態をとることができ、例えば、アクチュエータのうちの1つ又は複数は1つ又は複数のソレノイドの形態をとり得る。並進モータ112a及び回転モータ112bは、例えば1つ又は複数のモータコントローラ1838(
図18)を介して、1つ又は複数の制御システムによって供給される信号を介して制御又は動作され得る。
【0051】
駆動シャフト108は並進モータ112a及びそれぞれのドライブトレイン又はトランスミッション160aを介して、主軸138と平行に並進可能であり、試料容器1902の単一のもの(
図1)がレシーバ106のレセプタクル116内に少なくとも部分的に位置付けられるとき、選択的に係合ヘッド110を試料容器1902の単一のものの第一部分から遠位に配置したり第一部分に近接して配置したりする。少なくとも、試料容器1902の単一のものの第一部分に近接して配置されたとき、駆動シャフト108は回転モータ112b及びそれぞれのドライブトレイン又はトランスミッション160bを介して、主軸138を中心として選択的に時計回り方向及び反時計回り方向に回転可能であり、係合ヘッド110の少なくとも一部分(例えば、ラグ146a、146b)が試料容器1902の単一のものの第一部分と係合及び係合解除を交互に行い、一方、レシーバ106のレセプタクル116の少なくとも一部分が、試料容器1902の単一のものが主軸138を中心として回転することを防止する。
【0052】
前述のように、把持及び/又は配置ヘッド102は例えば、把持及び/又は配置ヘッド102を並進させるために、1つ又は複数のドライブトレイン又はトランスミッション164a、164bを介して駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータ、例えば、モータ162a、162bによって、第一レール104aに沿って並進するように駆動され得る。モータ162a、162bは例えば、1つ又は複数のモータコントローラ1838(
図18)を介して、1つ又は複数の制御システムによって供給される信号を介して制御又は動作され得る。
【0053】
図7B及び8Bは、別の例示的な実施形態による、試料容器を把持及び/又は配置するための機械システム100の一部分を示す。構成要素のいくつかは
図1-
図6の実装形態のものと同様であるか、又は同一でさえあり、したがって、同じ参照番号は同様又は同一の構成要素に使用される。以下では、重要な相違点の一部のみを説明する。特に、
図7B及び
図8Bの実装形態におけるレシーバ106は
図1-
図6の実装形態のレシーバ106に関していくつかの差異を有し、その結果、製造設計がより単純になる。
【0054】
図7B及び8Bの実施形態におけるレシーバ106の近位部分106dは、長手方向に延在する空洞を有するブロックである。近位部分106dの長手方向に延在する空洞は駆動シャフト108によって上方に引かれたときに単一の試料容器1902の上部(例えば、キャップ1902)を受容し、近位部分106dの長手方向に延在する空洞内に受容されたときに、長手方向軸の周りの単一の試料容器1902の回転を防止するような寸法及び形状であり得る。
【0055】
図7B及び
図8Bの実施形態におけるレシーバ106の遠位部分106eは
図1-
図6の実施形態のレシーバ106の遠位部分106bと同様であり、その長手方向軸に沿っていくぶん細長く、足又はスタンドオフ124の各対の間の側面にアーチ形状のスロットを有する。遠位部分106eは、長手方向に延在する空洞を含む。遠位部分106eの長手方向に延在する空洞は駆動シャフト108によって上方に引かれたときに単一の試料容器1902の下部(例えば、バイアル部分1904)を受容し、長手方向に延在する空洞遠位部分106e内に受容されたときに、長手方向軸の周りの単一の試料容器1902のバイアル部分1904の回転を防止するように、寸法決め及び成形され得る。引っ込められた位置又は構成へと上方に引かれると、バイアル部分1904の底部は遠位部分106eの空洞に対してちょうど同一平面を越えて延び、そこからわずかに突出してもよい。
【0056】
図7B及び
図8Bの実装形態におけるレシーバ106の中間部分106fは、
図1-
図6の実装形態のレシーバ106の近位部分106aと同様である。中間部分106fは近位部分106dと遠位部分106eとの間に延在し、それらの間に内部136を画定する、フレーム部材又はストラット134のセットを備える、フレーム又はケージとして図示される。(
図7B及び8Bでは、4つのフレーム部材又はストラット134のうちの2つのみが見える。)近位部分106aの内部が単一の試料容器1902の外形を収容するような寸法及び/又は形状の外形を有する(
図19)。中間部分106fの内部、又はその一部は外部に開いていてもよく、あるいは1つ又は複数の側壁が内部を囲んでもよい。中間部分106fは中間部分106fが近位部分106d及び/又は遠位部分106eに、例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、ねじ付き締結具、例えば、ねじ又はボルト及びナット)を介して結合されることを可能にする貫通孔を有することができる。
【0057】
また、
図8Bには、ブッシュ(又は、ブッシング)127が示されており、これを介して駆動ロッド108が受容され、回転可能に取り付けられている。ブッシュは、典型的には駆動ロッド108の遠位端142b及び係合ヘッド110の上方に配置され、ガイドチューブ158内に配置される。
【0058】
また、
図7B及び8Bには、チューブ129が示されている。チューブ129は異常又はエラー状態の場合に、極低温流体(例えば、液体窒素)の流れを単一の試料容器1902に供給する。そのようなものは、単一の試料容器1902をうまく把持又は配置することができない場合、あるいは把持及び/又は配置ヘッド102がさもなければ、詰まったり、動作不能になったりする場合に、単一の試料容器1902を液体窒素でフラッディングし得る。
【0059】
図1-6、7B、及び8Bの実装形態はシャフト108に直接又は間接的に上向き(すなわち、重力に逆らって)の磁力を及ぼすように配置された1つ又は複数の磁石を含むことができ、モータ(例えば、モータ162a)によって能動的に下向きに駆動されない限り、シャフト108を付勢し、それによって、停電又は他の制御喪失の場合にシャフト108が下向きに落ちるのを防ぐ。これは、コンテナ、バイアル又はビーコンへのアクセスが任意の不測の事態の間、少なくとも手動でアクセス可能であり、把持及び/又は配置ヘッド102によって遮断されないことを有利に保証し得る。1つ又は複数の磁石は例えば、永久磁石又は電気磁石の形態をとり得るが、永久磁石は電力の損失の場合に悪影響を受けないので、永久磁石が好ましい場合がある。
【0060】
図18を参照して説明されるように、以下の機械システム100、把持及び/又は配置ヘッド102及び/又は制御システムは様々な条件(例えば、位置、向き、機械的抵抗、霜の有無)を感知するように位置決めされた1つ又は複数のセンサー(例えば、機械的エンコーダ、光学エンコーダ、磁気エンコーダ、電磁誘導エンコーダ、ロータリエンコーダ、リニアエンコーダ、位置エンコーダ、レベルセンサー、カメラ、赤外線送信機及びレシーバ対、リードスイッチ、ホール効果センサー、温度センサー又は熱電対、湿度センサー、力センサー、圧力センサー、ロードセル、振動センサー、流量又は体積センサー)を含み得る。以下の
図18を参照して説明するように、機械システム100及び/又は把持及び/又は配置ヘッド102は、機械システム100の一部分、把持及び/又は配置ヘッド102の一部分、及び/又は試料容器1902(
図19)を除霜するように選択的に動作可能な1つ又は複数の除霜装置を含み得る。
【0061】
少なくともいくつかの実装形態では、
図1、
図2、
図7B及び
図8Bの機械システム100は例えば、霜の蓄積が少なくとも1つのアクチュエータが試料容器の単一のものをレシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、試料容器の単一のものをレシーバから手動で除去する手動オーバーライド機構を含み得る。手動オーバーライド機構は例えば、駆動シャフトから横方向に延びる少なくとも1つのハンドル、例えばノブを含み得る。手動オーバーライド機構は任意選択的に、ボルトアクションライフルといくつかの点で同様の、レシーバの側壁内のスロットと、側壁を介してレシーバの内部に横方向にアクセスすることを選択的に提供するカバーとを含み得る。
【0062】
図7A及び8Aは試料容器のアレイから試料容器を把持及び/又は配置するための真空ベースのシステム700を示し、これは、1つの図示された実施形態による、真空ベースのシステム700の一部によって部分的に受容された試料容器1902の単一のものとともに図示される。
【0063】
真空ベースのシステム700は、把持及び/又は配置ヘッド702を含む。把持及び/又は配置ヘッド702はレール(例えば、第一レール104a、
図1)に沿って移動するように取り付けることができる。第一レール104aは例えば、把持及び/又は配置ヘッド702が垂直に並進することを可能にするように、垂直に延在してもよい。そのようなものは、例えば、把持及び/又は配置ヘッド702が例えば、極低温エンクロージャの上部のドア又はアクセスポートを介して、密閉された極低温環境(例えば、極低温冷蔵庫、デュワー又は他の極低温エンクロージャ)の内部と外部との間で移動されることを可能にし得る。
【0064】
把持及び/又は配置ヘッド702は、レシーバ706、駆動シャフト708、真空導管710を含む。把持及び/又は配置ヘッド702は1つ又は複数のアクチュエータ、例えば、1つ又は複数のソレノイド又は電気モータ1836a、1836b、1836c(
図18)及び/又は1つ又は複数の真空源1842(
図18)を含んでもよく、又はそれらと結合されてもよい。本明細書及び特許請求の範囲における真空という用語の使用は負圧、例えば、大気圧未満又は隣接する周囲における周囲圧力未満の圧力を指し、通常、絶対真空又はゼロ圧力をいくらか上回ることに留意されたい。
【0065】
レシーバ706は、近位端714aと、遠位端714bと、レシーバ706の遠位端714bに開口718bを有するレセプタクル716(
図8でコールアウト)とを有する。
【0066】
図示のように、レシーバ706及びレセプタクル716は2つ又はそれ以上の部品から形成されてもよいが、いくつかの実装形態ではレシーバ706が単一部品の一体構造の形態をとってもよい。図示のように、レシーバ706は近位部分706aと、遠位部分706bと、中間部分706cとを備え、中間部分706cは近位部分706aと遠位部分706bとの間に配置される。
【0067】
図9A及び
図9Bに最も良く示されるように、レシーバ706の遠位部分706bは遠位ブロック又はスリーブ720bとして示され、遠位ブロック又はスリーブ720bの近位端において、そこから横方向に延在する周辺フランジ722を有し、遠位ブロック又はスリーブ720bの遠位端において、そこから長手方向に延在又は突出する一組の足又はスタンドオフ724を有する。遠位ブロック又はスリーブ720bは遠位ブロック又はスリーブ720bの内部への、例えば、レシーバ706の外部からのアクセスを提供する開口718bを有する貫通通路726bを含む。遠位ブロック又はスリーブ720bの開口718b及び/又は貫通通路726bは、単一の試料容器1902の外形を収容するような寸法及び/又は形状である外形を有する(
図7A及び8A)。遠位ブロック又はスリーブ720bの周辺フランジ722は、遠位部分706bが例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、
図7A及び8Aには示されないねじ付き締結具)を介して、中間部分106cに連結されることを可能にするために、穴728b(例えば、
図9A及び9Bに1つだけ示されるねじ付き穴)を有し得、
図9A及び9Bから省略される。
【0068】
図10A及び
図10Bに最もよく示されるように、レシーバ706の中間部分706cは、中間ブロック又はスリーブ720cとして示される。中間ブロック又はスリーブ720cは、中間ブロック又はスリーブ720cの内部へのアクセスを提供する開口718cを有する貫通通路726cを含む。中間ブロック又はスリーブ720cの開口718c及び/又は貫通通路726cは、単一の試料容器1902(
図7A及び8A)の外形を収容するような寸法及び/又は形状である外形を有する。中間ブロック又はスリーブ720cは穴728c(
図10A及び10Bの各々において2つだけが示される)を有し、中間部分706cが遠位部分706aに連結され、例えば1つ又は複数の締結具(
図7A及び8Aにおいてコールアウトされない)を介して近位部分706bに連結されることを可能にし、
図10A及び10Bから省略される。
図10Bに最もよく示されるように、1つ又は複数のベアリング736は、レシーバ706の中間部分706cの近位端に結合されてもよい。
【0069】
図11A及び11Bに最もよく示されるように、レシーバ106の近位部分706aは、近位ブロック又はスリーブ720bとして示される。近位ブロック又はスリーブ720aは、その遠位端から横方向に延在する遠位フランジ732aと、その近位端から横方向に延在する近位フランジ732bとを有する管状本体部分734を備える。近位ブロック又はスリーブ720bは、近位ブロック又はスリーブ720aの内部へのアクセスを提供する開口718aを有する貫通通路726aを含む。近位部分706aの開口718a及び/又は貫通通路726aは単一の試料容器1902(
図7A及び8A)の外形を収容するような寸法及び/又は形状の外形を有し得るが、遠位ブロック又はスリーブ720bの開口718b及び/又は貫通通路726b、又は中間ブロック又はスリーブ720cの対応する開口718c及び/又は貫通通路726cよりも大きいはめ合い公差を有し得る。近位部分706aの内部又は貫通通路736aは横方向に囲まれ、近位端の開口718cは真空又は負圧が近位部分706aの内部に確立されることを可能にする真空ポートを提供し、これは単一の試料容器1902(
図7A及び8A)を、単一の試料容器1902の一部が遠位及び/又は中間ブロック又はスリーブ702a、720c内に受容された位置から貫通通路726aの内部に内側に引き込むために有利に使用され得る。
【0070】
近位部分706aの遠位フランジ732aは穴728a(例えば、ねじ穴)を有して、近位部分706aが例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、ねじ付き締結具、例えば、
図11A及び11bに図示されないねじ又はボルト)を介して、及び/又は1つ又は複数のベアリング736(
図10B)及びピボットプレート(又は、旋回プレート/pivot plate)1202(以下に説明される)を介して、中間部分706cに結合されることを可能にし得る。近位部分706aの近位フランジ732bは近位部分706bが例えば、1つ又は複数の締結具(例えば、
図1-3には示されておらず、
図11A及び11Bから省略されているねじ付き締結具)を介して、把持及び/又は配置ヘッド102(以下に説明される)のカバー1402(
図14A、14B)に結合されることを可能にするために、穴728aを有し得る。
【0071】
上述のように、レシーバ706の近位部分706aの近位端は、ピボットプレート1202に結合され得る。
図12に最もよく示されるように、ピボットプレート1202は例えば、ディスクの形態をとることができ、中央通路1204を有する。中央通路1204は、単一の試料容器1902(
図7A及び8A)の外形を収容するような寸法及び/又は形状の外形を有する。中央通路1204は単一の試料容器1902(
図7A及び8A)が遠位部分706b、中間部分706c、ピボットプレート1202、及び近位部分706a内を通過するか、又はそれらを通って延びることができるように、レシーバ706の近位部分706a、遠位部分706b、及び中間部分706c(
図7A及び8A)の貫通通路726a、726b、726cと整列する。
【0072】
ピボットプレート1202はまた、中央通路1204の半径方向外側に離間された、いくつか(例えば、4つ)の弓形スロット1206a、1206b、1206c、1206d(まとめて1206)を有し得る。弓形スロット1206は、ベアリング736のそれぞれを受容するように寸法決めされた幅を有する。ピボットプレート1202は、規定された角度範囲を旋回することを可能にする。
【0073】
ピボットプレート1202はまた、ピボットプレート1202が以下で説明するトルクカプラ1302(
図13A、13B)に物理的に結合されることを可能にするために、いくつかの穴728d(例えば、ねじ穴)を含む。
【0074】
図13A及び13Bに最もよく示されるように、トルクカプラ1302は、近位端1304a、遠位端1304bを有する。トルクカプラ1302は遠位端1304bに環状ベース1306を有し、近位端1304aにディスクの形態のプレート1308を有する。トルクカプラ1302は、環状ベース1306をプレート1308に結合する複数のストランド1310(4つが示されている)を有する。ストランド1310は、長手方向軸1312の半径方向外側に離間されて、中間部分706c(
図11A、11B)を受け入れることができる空間1314を画定する。ストランド1310の各々は例えば、螺旋形状を有してもよく、複数のストランド1310は、中間部分706cの周りに螺旋ケージ1316を形成する。複数のストランド1310はトルクを伝達するために、長手方向軸1312の周りの回転において十分に剛性であるが、振動を減衰させるために、軸方向力(例えば、長手方向軸1312に沿った圧縮及び/又は張力)に従い得る。
【0075】
トルクカプラ1302の遠位端1304bにおける環状ベース1306は複数の穴728e(例えば、ねじ穴、
図13A)を有し、これは、環状ベース1306が例えば、締結具(
図13A、13Bには図示せず)、例えば、ねじ付きねじ又はボルトを介して、ピボットプレート1202(
図12)に物理的に結合されることを可能にする。
【0076】
トルクカプラ1302の近位端1304aにおけるプレート1308は長手方向軸1312の半径方向外側に離間された多数の(例えば、3つの)弓形スロット1318を含む。弓形スロット1318はプレート1308の厚さ全体を貫通して延び、したがって、貫通スロットを構成する。弓形スロット1318は、それ自体がレシーバ706の近位部分706aにその近位端において取り付けられる、以下で説明するカバー1402(
図14A、14B)のそれぞれの弓形突起を受容するように寸法決めされ、形状決めされ、及び/又は配置され、それによって、トルクカプラ1302をレシーバ706の中間部分706cと回転可能に結合し、以下で説明するように流体(例えば、気流、負圧又は真空)を提供する。
【0077】
図14A及び14Bに最も良く示されるように、カバー1402はベース1404、例えば、ベース1404の上面1408から上方に(例えば、垂直に)延在するいくつかの弓形突起1406a、1406b、1406c(まとめて1406で示される3つ)を有する円形プレートを含む。ベース1404はまた、ベース1404がレシーバ706の近位部分706aにその近位端において固定されることを可能にし、それによって、レシーバ706の近位部分706aの近位端においてチャンバを作り出す、いくつかの穴728f(例えば、ねじ穴)を含み得る。
【0078】
弓形突起1406は、長手方向軸の半径方向外側に離間される。弓形突起1406はそれぞれ、長手方向軸に向かって半径方向に面する弓形面1410aと、長手方向軸に対して半径方向外向きに面する弓形面1410bとを有し得る。カバー1402の弓形突起1406の位置は長手方向軸線を中心として半径方向及び角度方向の両方であり、カバー1402の弓形突起1406の形状及び寸法はトルクカプラ1302のプレート1308の弓形スロット1318の位置及び形状及び寸法と一致し、トルクカプラ1302のプレート1308の弓形スロット1318のそれぞれと嵌合するか、又はそれらによって密接に受容される。
【0079】
弓形突起1406の各々はレシーバの中間部分の内部(例えば、囲まれた空洞)に適用されるべき空気流又は圧力(例えば、負圧又は真空、正圧)のための導管を提供するために、ベースをやはり通過する1つ又は複数の貫通孔1412(数個だけコールアウト)を含む。したがって、カバー1402は代替的に、マニホールドとして説明されてもよい。
【0080】
カバー1402の弓形突起1406の最近位部分は、駆動シャフト708(
図7A及び8A)のヘッド1502(以下に説明する)の遠位表面と接合し(又は、接触し/interface)、駆動シャフト708、及びヘッド1502は
図15A及び15Bに最もよく示されている。
【0081】
図15A及び
図15に最もよく示されるように、駆動シャフト708は、駆動シャフト708の遠位端1504にヘッド1502を有する細長い部材、例えばロッドの形態をとり得る。ヘッド1502はプレート1506、例えば、凹部又は内部容積15010を画定するための直立した周壁又は縁部1508を有するディスクの形態をとることができる。駆動シャフト708は、フロア1512で終端してもよく、又はプレート1506を通って延びてもよい。プレート1506は、カバー1402のそれぞれの貫通孔1412と整列又は結合するように配置され、配向され、寸法決めされ、及び/又は成形されるいくつかの貫通孔1514を有し、それを通る流体伝導経路を提供する。
【0082】
ヘッド1502はまた、以下に説明するように、ヘッド1502をカラー1602(
図16A及び16Bに最もよく示されている)に物理的に結合又は締結することを可能にするいくつかの穴728g(例えば、ねじ穴)を含み得る。
【0083】
図16A及び16Bに最もよく示されるように、カラー1602は、ステム1604及びカラー1602の遠位端から半径方向外向きに延在するフランジ1606を有するステム1604を含む。フランジ1606はカラー1602がヘッド1502に物理的に結合又は固定されることを可能にするいくつかの穴728h(例えば、ねじ穴)を含み得る。ヘッド1502に結合されると、カラー1602及びヘッド1502は、それらの間に空洞を形成する。ステム1604は、カラー1602及びヘッド1502によって形成された空洞の内部への流体伝導経路を提供する中央通路1608を有する。
【0084】
図7A及び8Aに最もよく示されるように、チューブ又はシースの形態の真空導管710は駆動シャフト708の一部を受容し、真空導管710に対する駆動シャフト708の回転を可能にする。真空導管710はまた、駆動シャフト708によって占有されていない真空導管710の内部の容積内に、負圧又は正圧さえ含む、空気流のための導管を提供する。真空導管710はその近位端にカプラ750aを有し、真空源(例えば、真空ポンプ、ベンチュリ)からの供給ラインへの取り外し可能な結合、又は恒久的な結合さえも提供し得る。真空導管710はカラー1602への取り外し可能な又は永久的な結合を提供するために、その遠位端にカプラ750bを有し得る。
【0085】
真空ベースのシステム700の記載された把持及び/又は配置ヘッド702は、源によって生成又は製造された圧力(例えば、負圧又は真空、正圧)がレシーバ706の内部に伝達されることを可能にする、流体伝導経路を提供する。例えば、真空は、真空導管710の近位端に供給される。真空は、カラー1602の中央通路1608(
図16A、16B)によって、ヘッド1502(
図15A、15B)及びカバー1402によって形成されたチャンバ内に供給される。ヘッド1502のベース1506の貫通孔1514は、レシーバ706の近位部分706a(
図11A、11B)の近位端に規定された内部容積内に真空を供給する。レシーバ706の近位部分706aの貫通通路726aはレシーバ706の近位部分706aからの真空をレシーバ706の中間部分706c(
図10A、10B)の貫通通路726cに流体連通可能に結合し、次いで、レシーバ706の遠位部分706b(
図9A、9B)の貫通通路726bに真空を流体連通可能に結合する。近位端で負圧を供給することにより、単一の試料容器1902を、例えば、単一の試料容器1902のキャップ1906(
図19)を近位部分706aの貫通通路726a内に引き込む等、レシーバ706の中に引き込む、又はさらに中に引き込むことができる。加えて、又は代替として、近位端で正圧を供給するにより、単一の試料容器1902を、レシーバ706から外に押し出す、又はさらに外に押し出すことができる。
【0086】
図17は少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図7A及び
図8Aの真空ベースのシステム700の一部分を示し、そのレシーバ706内に配置された単一の試料容器1902を示す。
【0087】
単一の試料容器1902のキャップ1906はレシーバ706の近位部分706aの貫通通路726a内に配置され、一方、バイアル部分1904の大部分はレシーバ706の中間部分706c及び遠位部分706bそれぞれの貫通通路726c、726bを通って延びる。特に、キャップ1906は、単一の試料容器1902のバイアル1904の対応する外寸法よりも大きい外寸法を有し得る。
【0088】
使用中、トルクカプラ1302は駆動シャフト708の回転をレシーバ706の近位部分706aの回転に伝達し、一方、レシーバ706の中間及び遠位部分706c、706bは、ピボットプレート1308によって固定されたままである。トルクの印加は、近位部分706aを回転させる。近位部分706aの内部通路726aはキャップ1906の部分と係合し、したがって、単一の試料容器1902は、近位部分706aとともに回転する。中間及び遠位部分706c、706bに対する単一の試料容器1902の回転は、中間部分706c及び/又はその貫通通路726cの近位端における開口のプロファイルを、単一の試料容器1902のキャップ1906の遠位部分の対応するプロファイルともはや整列させず、それによって、単一の試料容器1902の、レシーバ706の長手方向軸に対する並進を防止する。この時点で、単一の試料容器1902の並進が物理的に防止されるので、真空の適用は停止され得る。
【0089】
少なくともいくつかの実装形態では、
図7A及び
図8Aの真空ベースのシステム700が、例えば、霜の蓄積が少なくとも1つのアクチュエータが試料容器の単一のものをレシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、試料容器の単一のものをレシーバから手動で除去する手動オーバーライド機構を含み得る。手動オーバーライド機構は例えば、駆動シャフトから横方向に延びる少なくとも1つのハンドル、例えばノブを含み得る。手動オーバーライド機構は任意選択的に、ボルトアクションライフルといくつかの点で同様の、レシーバの側壁内のスロットと、側壁を介してレシーバの内部に横方向にアクセスすることを選択的に提供するカバーとを含み得る。
【0090】
図18は、少なくとも1つの図示された実装形態による、機械システム100(
図1、2、7B、及び8B)及び/又は真空ベースのシステム700(
図7A及び8A)の一部であり得るか、又はそれらに通信可能に結合され得る制御システム1802を示す。
【0091】
制御システム1802は1つ又は複数のプロセッサ、例えば、1つ又は複数のマイクロプロセッサ1804、1つ又は複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)1806、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、及び/又はプログラムされた論理を実行するように動作可能な1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のうちの1つまたは複数を含み得る。制御システム1802はまた、非一時的プロセッサ可読記憶媒体、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)及び/又はFLASH1808などの不揮発性メモリ、及び/又はランダムアクセスメモリ(RAM)1810などの揮発性メモリを含み得る。ROM/FLASH1808及びRAM1810は1つ又は複数の通信チャネル、例えば、電力バス、命令バス、アドレスバス、コマンドバスなどを介してマイクロプロセッサ1814に通信可能に結合される。マイクロプロセッサ1804は論理、例えば、非一時的プロセッサ可読媒体(例えば、ROM/FLASH1806、RAM1808)に記憶された論理を、プロセッサ実行可能命令及び/又はデータの1つ又は複数のセットとして実行する。マイクロプロセッサ1804はまた、通信無線機1812及び関連するアンテナ1814及び/又は有線通信ポート1816に通信可能に結合されて、外部システムに情報及びデータを提供し、及び/又はそこから命令を受信し得る。少なくともいくつかの実装形態では、制御システム1802が単一の試料容器に問い合わせるように配置された1つ又は複数のアンテナを含み得る。制御システム1802はまた、1つ又は複数のアンテナに通信可能に結合され、単一の試料容器に物理的に結合された1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから問い合わせ信号を送信し、応答信号を受信するように動作可能な、例えば無線周波数識別(RFID)インタロゲータ(などのインタロゲータを含み得る。いくつかの実装形態では、少なくとも1つのシールドが単一の試料容器以外のすべての試料容器を少なくとも1つのアンテナから遮蔽するように配置され、選択された単一の試料容器が問い合わせられ、識別されることを可能にする。
【0092】
制御システム1802は、1つ又は複数のセンサーを含み得る。
【0093】
例えば、制御システム1802は、プロセッサ1804、1806と通信可能に結合された1つ又は複数の位置センサー1818(2つが示されている)を含み得る。位置センサー1818は例えば、1つ又は複数の試料容器1902に対して、把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8A)の位置を検出するように位置決め及び/又は配向され得る。位置センサー1818は、試料容器1902の単一のものに対する係合ヘッド110(
図1、2、7B、及び8B)の位置を検出するように配置及び/又は配向され得る。位置センサー1818はレシーバ106(
図1、2、7B、及び8B)、706(
図7A及び8A)、又はその一部に対する試料容器1902の単一のものの位置を検出するように、位置決め及び/又は配向され得る。プロセッサ1804、1806は位置センサー1818によって検出された位置に基づいて制御信号を提供し、例えば、少なくとも1つのアクチュエータ(例えば、並進モータ)に制御信号を提供して、把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8A)、又はその一部(例えば、駆動シャフト108)を並進させる。
【0094】
例えば、制御システム1802は、プロセッサ1804、1806と通信可能に結合された1つ又は複数の方向センサー1820(2つが示されている)を含み得る。方向センサー1820は例えば、1つ又は複数の試料容器1902に対し、把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8A)の一部分に対する、試料容器1902の単一のもの又はその一部分(例えば、キャップ1906上のハンドル1912)の配向を検出するように、位置決め及び/又は配向され得る。例えば、方向センサー1820は、係合ヘッド又はそのラグに対するキャップ1906上のハンドル1912の方向を検出し得る。例えば、制御システム1802は1つ又は複数のエンコーダからのフィードバックを用いて、試料容器1902及び/又はそのキャップ1906上のハンドル1912の向きを決定することができ、例えば、試料容器1902の向きを決定するために、試料容器1902の一部分との係合時のモータ(例えば、回転モータ162b)の失速を表すエンコーダからのタイミングフィードバック(timing feedback)を用いる。プロセッサ1804、1806は方向センサー1820によって検出された位置に基づいて制御信号を提供し、例えば、少なくとも1つのアクチュエータ(例えば、回転モータ)に制御信号を提供して、把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8A)の一部を回転させ、例えば、駆動シャフト108、708を回転させる。
【0095】
例えば、制御システム1802はシステムの1つ又は複数の部分上の霜の蓄積を検出する1つ又は複数の霜検出器を含むことができ、少なくとも1つの霜検出器はプロセッサ1804、1806と通信可能に結合され、プロセッサ1804、1806は検出された霜の蓄積に少なくとも部分的に基づいて制御信号を提供する。霜検出器は様々な形態をとることができ、例えば、1つ又は複数の霜センサー1822(2つが示されている)及び/又は1つ又は複数の抵抗センサー1824である。
【0096】
霜センサー1822は例えば、レシーバ106、706の一部分、駆動シャフト108、708、及び/又は単一の試料容器1902の一部分上の霜の蓄積を検出し得る。霜センサー1822は例えば、例えば、周囲光を使用して、又は従来の白色光を含む波長の混合とは異なり得る特定の波長のアクティブ照明を介して、霜の存在及び/又は不在を光学的に検出し得る。霜センサー1822は例えば、LIDARを使用して、存在だけでなく、霜の蓄積の広がりも検出し得る。
【0097】
抵抗センサー1824は把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7A及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8A)の1つ又は複数の構成要素の動き(又は、運動motion)に対する抵抗又は抵抗の変化、例えば、駆動シャフト108、708の並進及び/又は回転における抵抗又は抵抗の変化を検出し得る。抵抗センサー1824は例えば、起電力又は反作用トルクを検出する回路(例えば、トルクセンサー又はトランスデューサ、トルクセル、歪みゲージ)を含み得る。
【0098】
プロセッサ1804、1806は霜センサー1822及び/又は抵抗センサー1824によって検出された霜に基づいて制御信号を提供し、例えば、少なくとも1つのアクチュエータ(例えば、並進モータ、回転モータ)に制御信号を提供して、把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)又は把持及び/又は配置ヘッド702(
図7A及び8B)の一部を並進及び/又は回転させ、例えば、駆動シャフト108、708を並進又は回転させる。追加又は代替として、プロセッサ1804、1806は霜センサー1822及び/又は抵抗センサー1824によって検出された霜に基づいて制御信号を提供して、例えば、1つ又は複数のデフロスタ1826(2つが示されている)を作動させ、例えば、レシーバ106、706の一部分、駆動シャフト108、708及び/又は単一の試料容器1902の一部分上の上に蓄積された霜の霜取りを行う。追加又は代替として、プロセッサ1804、1806は霜センサー1822及び/又は抵抗センサー1824によって検出された霜に基づいて制御信号を提供して、例えば、通知又は警告を提示させ、手動の点検修理(service)又は手動の介入を必要とし得る潜在的な問題をエンドユーザに通知する。
【0099】
例えば、制御システム1802は、プロセッサ1804、1806と通信可能に結合された1つ又は複数の光学センサー1828(2つが示されている)を含み得る。光学センサー1828は試料容器1902の単一のもの又はその一部を検出するために、及び/又は試料容器1902の単一のものによって又はその上に担持される情報(例えば、1次元又は2次元の機械可読記号)を検出又は光学的に読み取るために、位置決め及び/又は配向され得る。光学センサー1828は試料容器1902の単一のもの又はその一部を検出するために、及び/又は試料容器1902の単一のものの内部を撮像して、その内容物を決定又は評価するために、位置決め及び/又は配向され得る。光学センサー1828は、様々な形態をとり得る。例えば、光学センサー1828は、周囲照明又はアクティブ照明を用いた機械可読シンボルの撮像と共に使用するための、電荷結合素子(CCD)の線形又は二次元アレイの形態をとり得る。また、例えば、光学センサー1828は、光のスポットが機械可読記号を横切って移動されるアクティブ照明を使用する「フライングスポット」機械可読記号リーダと共に使用するためのフォトダイオードの形態をとり得る。情報は、試料容器1902の単一のもの又はその内容物を一意に識別する情報を含み得る。
【0100】
例えば、制御システム1802は、プロセッサ1804、1806と通信可能に結合された1つ又は複数の無線インタロゲータ1830を含み得る。無線インタロゲータ1830は、1つ又は複数の質問無線機1832と、質問無線機(又は、ラジオ)1832に通信可能に結合された1つ又は複数の質問アンテナ1834とを含み得る。無線インタロゲータ1830は1つ又は複数のミキサ、フィルタ、増幅器アナログデジタル変換器、及び/又は問い合わせ信号の送信及び戻り信号の処理を引き起こすように動作可能な他の電気及び電子構成要素、例えばRFIDインタロゲータで使用される構成要素を含み得る。1つ又は複数のプロセッサ、例えばDSP1806は例えば、送信機セクションを制御し、質問無線機1832の受信機セクションから信号(例えば、I/Q信号)を受信するために、質問無線機1832に通信可能に結合され得る。DSP1806は受信信号(例えば、I/Q信号)に対して前処理を実行して、例えば、受信信号からベースバンドをフィルタリングするためのベースバンドフィルタを含む、受信信号から情報(例えば、一意の識別子)を抽出し得る。
【0101】
質問アンテナ1834は試料容器1902の単一のものがレシーバ106、706内に正しく配置されたときに、試料容器1902の単一のものによって、又はその上に担持された無線トランスポンダ(例えば、無線周波数識別(RFID)トランスポンダ)に質問するように配置及び/又は配向され、試料容器1902の単一のものによって、又はその上に担持された無線トランスポンダ内に符号化された情報を無線で検出又は読み取ることができる。情報は、試料容器1902の単一のもの又はその内容物を一意に識別する情報を含み得る。情報は例えば、識別情報(例えば、試料容器1902の一意の識別子、試料、患者名又は識別子、及び/又は生年月日、臨床識別子、臨床医識別子、処置、時間、日付)のうちの任意の1つ又は複数を含み得る。
【0102】
センサーは例えば、接触スイッチ、瞬間スイッチ、光学検出器、例えば赤外線発光ダイオード及びセンサー対、距離計、飛行時間カメラのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0103】
問い合わせ(例えば、問い合わせサイクル)又は光学読み取りは、例えば、試料容器1902がレシーバ106、706内の特定の位置にある(例えば、完全に挿入された)ことの検出に応答して、自動及び自律的にトリガされてもよい。自動及び自律的にトリガされる問い合わせ及び/又は光学読み取りは、質問アンテナ1834に対する試料容器1902によって運ばれる無線トランスポンダのアンテナの正しい位置決めに基づいてトリガされるので、全体的な情報捕捉を改善し得る。試料容器1902からの情報の自動及び自律的なトリガ光学捕捉は、光学センサー1828に対して光学的に読み取り可能な情報を有する試料容器1902の一部分の正確な位置決めに基づいてトリガされるので、試料容器1902からの情報の全体的な光学捕捉を改善し得る。
【0104】
制御システム1802は、1つ又は複数のアクチュエータ又は変換器を含み得る。
【0105】
例えば、制御システム1802は1つ又は複数の電気モータ(例えば、ステッピングモータ)1836a、1836b、1836cを含み得る。電気モータ1836a、1836b、1836cは例えば、並進モータ112a、回転112b、及びモータ162a、162b(
図1、
図2、
図7B、及び
図8B)に対応し得る。例えば、1つ又は複数のモータ(例えば、162a、162b)を駆動可能に結合して、ターゲット(例えば、容器、バイアル又はビーコンのアレイ)に対して把持及び/又は配置ヘッド102を1つ又は複数のレールに沿って移動(例えば、並進)させることができ、一方で、1つ又は複数のモータ(例えば、112a)を駆動可能に結合して、ターゲット(例えば、単一の容器、バイアル又はビーコン)に対してシャフト108、したがってその係合ヘッド110を移動(例えば、並進)させることができ、1つ又は複数のモータ(例えば、112b)を駆動可能に結合して、ターゲット(例えば、単一の容器、バイアル又はビーコン)に対してシャフト108、したがって、その係合ヘッド110を動かして(例えば回転させて)、係合ヘッド110の少なくとも一部分(例えば、ラグ146a、146b)に試料容器1902の単一のものの第一部分との係合及び係合解除を交互に引き起こさせることができる制御システム1802は、プロセッサ1804から制御信号を受信するように通信可能に結合され、それに応じてモータ1836a、1836b、1836cを制御するための信号を提供するように通信可能に結合された1つ又は複数のモータコントローラ1838を含み得る。
【0106】
例えば、制御システム1802は、1つ又は複数の真空サブシステム1840(1つが示されている)を含み得る。真空サブシステム1840は例えば、真空源、例えば、真空ポンプ1842又はベンチュリを含むことができ、これは、負圧を生成するように動作される。真空サブシステム1840は例えば、真空源(例えば、真空ポンプ1842)に流体連通可能に結合されたリザーバ1844を含み、その上に流体(例えば、空気)の低圧リザーバを維持することができる。真空サブシステム1840は例えば、把持及び/又は配置ヘッド702の真空導管710に流体連通可能に結合され得て、その中に負圧又は真空を誘導し得る1つ又は複数のポート1846を含み得る。ポート1846は任意の多種多様な機械的連結器、例えば、ねじ付き連結器、バヨネット連結器、戻り止めなどを含むことができ、これらは、取り外し可能な物理的連結又は永久的な物理的連結さえも可能にし得る。真空サブシステム1840は例えば、リザーバ1844とポート1846との間の流体連通を、例えば手動で、及び/又はプロセッサ1804によって提供される制御信号に応答して制御するように動作可能な1つ又は複数の値(又は、弁)1848を含み得る。弁1848は、流体の流れ、特にガスの流れを制御するのに一般に使用される多種多様な形態のいずれかをとり得る。
【0107】
例えば、制御システム1802は例えば、駆動シャフト108、708上のレシーバ106、706の一部分及び/又は単一の試料容器1902の一部分上に蓄積された霜の霜取り又は除去を選択的に行うことができる1つ又は複数のデフロスタ1826を含み得る。デフロスタ1826は、システム内の少なくとも1つの場所に熱を提供するように選択的に動作可能な1つ又は複数の熱源1850を含み得る。熱源1850は様々な形態のいずれかを取り得、例えば、電気抵抗放射熱素子であってもよい。デフロスタ1826は、熱源1850によって生成された熱を、霜が堆積した、又は霜が堆積すると予想される1つ又は複数の構成要素に伝導的に循環させるように選択的に動作可能な1つ又は複数の送風機又はファン1852を含み得る。熱源1850及び/又は送風機又はファン1852は、少なくとも1つのプロセッサ1804と通信可能に結合され、それによって制御し得る。
【0108】
制御システム1802は、ユーザインターフェース(UI)1852を含み得る。UI1852は1つ又は複数のユーザインターフェース(UI)構成要素、例えば、1つ又は複数のスイッチ、トリガ、ディスプレイスクリーン(例えば、LCDディスプレイ)、ライト(例えば、LED)、スピーカ、マイクロフォン、触覚エンジン、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含むことができ、タッチセンシティブディスプレイスクリーンを介して、制御システム1802への入力及び/又は制御システム1802からの出力を可能にするように動作可能なユーザ選択可能アイコンを表示する。UI構成要素は、ユーザが動作を制御すること、及び/又は任意選択で情報を受信することを可能にする。例えば、ユーザは把持及び/又は配置ヘッド102、702の動作を引き起こすために、ボタン、キー又はトリガを押し得る。
【0109】
上記は把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7B及び8B)、702(
図7A及び8A)をレール104aに沿って並進させることを含む自動化された動作に関して説明及び図示されているが、いくつかの実装形態では把持及び/又は配置ヘッド102(
図1、2、7A及び8A)、702(
図7A及び8A)はロボット付属物に取り付けられた、又はその一部であるアームツール又はエンドエフェクタ(図示せず)の端部の形態をとり得、位置決め及びトリガは例えば、少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムからの信号に応答して把持及び配置(又は、ピックアンドプレース)動作の一部として、完全に自動化され得る(すなわち、ロボットによって自律的に実行され得る)。
【0110】
上記は自動又は自律動作に関して説明されているが、いくつかの実装形態では問い合わせデバイス又はシステムが1つ又は複数の態様の手動動作を可能にし得る。
【0111】
図19は、1つの例示的な実施形態による、アレイ状に配置された複数の試料容器1902を含むホルダ1900を示す。
【0112】
ホルダ1900は試料容器1902のそれぞれの容器が、例えば垂直方向に配置され、保持され得る、位置1900aのアレイ(1つのみコールアウト)を含み得る。
【0113】
各試料容器1902は、バイアル1904及びキャップ1906を含み得る。バイアル1904は概して管状であり、その外部から内部又は内部容積を画定する1つ又は複数の壁を含む。壁又はその一部は例えば、透明であり得る。バイアル1904は、典型的には外部から内部へのアクセスを提供する開口(見えない)をその上部に含む。バイアル1904は、その頂部に近接して連結機構(見えない)を含むことができ、キャップ1906をそこに取り外し可能に固定できる。連結機構は例えば、ねじ山、戻り止め、又はバヨネットマウントの一部の形態をとってもよい。
【0114】
角の断面又は輪郭が丸い正方形を有するものとして図示されているが、いくつかの実装形態ではバイアル1904が他の非円形の断面又は輪郭、例えば、楕円形の断面又は輪郭、長方形の断面又は輪郭、正方形の断面又は輪郭、D字形の断面又は輪郭、六角形の断面又は輪郭、又は八角形の断面又は輪郭を有し得る。いくつかの例では、バイアル1904がその長手方向軸又は長さに沿って互いに異なる2つ以上の異なる断面又は輪郭を有し得る。
【0115】
キャップ1906はバイアルにその頂部で結合し、外部から内部へのアクセスの提供と防止を交互に提供するように移動可能である。いくつかの実装形態ではキャップ1906がバイアル1904から完全に取り外し可能であり、一方、他の実装形態ではキャップ1906が開口から取り外されたときでさえ、バイアル1904に係留されたままであり得る。キャップ1906は、バイアル1904の連結機構と相補的である相補的な連結機構1908を含み得る。相補的な連結機構は例えば、ねじ山、戻り止め、又はバイアル1904の連結機構と係合するように寸法決めされ、配置され、又は他の方法で構成された差し込みマウントの一部の形態をとり得る。
【0116】
バイアル1904及びキャップ1906を含む試料容器1902は多種多様な形態のいずれかをとることができ、多種多様な材料(例えば、プラスチック)、例えば、極低温、及び/又は室温と極低温との間の繰り返しサイクルに耐えるのに適した材料から構成し得る。バイアル1904及び/又はキャップ1906はバイアルの内部への及び内部からの流体(例えば、液体窒素、空気)の出入りを可能にする1つ又は複数のポート1910a及び/又は通気孔1910bを含み得る。いくつかの実装形態では、キャップ1906が係合を容易にする1つ又は複数の係合機構、例えばハンドル1912を含み得る。
【0117】
試料容器1902は試料容器1902の長手方向軸に沿った1つ又は複数の位置で測定した試料容器1902の少なくとも1つの部分(例えば、キャップ1906、バイアル1904)の外側寸法を表す一組の外側寸法1914を有する。例えば、
図19はキャップ1906の1組の外側寸法1914を示し、これは第一対の平行な側面の外側部分の間の第一寸法と、第二対の平行な側面の外側部分の間の第二寸法と、垂直な側面の間に延びる2つの角の外側部分の間の第三寸法とを含む(例えば、第三寸法は直径方向に対向する角を横切って延びる)。一組の外側寸法1914は例えば、レシーバ106、706に受容される試料容器1902の単一のものの最大部分の外側横寸法であり得る。少なくともいくつかの実装形態ではバイアル1904及びキャップ1906が同様の又はさらに同じ外形を有するが、キャップ1906の外側の横方向の寸法は典型的にはバイアル1904の対応する外側横寸法よりもわずかに大きい。前述のように、レシーバ706、706の内部通路は試料容器1902の単一のものの少なくとも一部の外側寸法がその中に受容されることを可能にし、少なくともいくつかの実装形態では、試料容器1902の単一のものがレシーバ106、706内で回転することを防止又は抑制する形状又はプロファイル及び内側寸法を有する。例えば、レシーバ706の近位部分706aの内部通路726aは、キャップ1906の外側横寸法を密着して受け入れる内側横寸法を有し得る。対照的に、レシーバ106は、試料容器1902の単一のものの回転を拘束せず、むしろ係合ヘッド110に依存してそのように拘束し得る。したがって、レシーバ106はキャップ1906の外側横寸法を緩く受容するような内側横寸法を有し得る。
【0118】
試料容器1902は1つ又は複数の試料ホルダ(見えない)を保持することができ、これは、1つの例示された実施形態によれば、生物学的試料を保持し得る多種多様な形態のいずれかをとり得る。例えば、試料ホルダは、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、スティック又はスパチュラの形態をとってもよい。試料ホルダは様々な材料(例えば、プラスチック)、例えば、極低温、及び/又は室温と極低温との間の繰り返しサイクルに耐えるのに適した材料のいずれかから構成されてもよい。
【0119】
1つ又は複数の無線トランスポンダ(見えない)、例えば無線周波数識別(RFID)トランスポンダは、試料容器1902に物理的に関連付けられる。例えば、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダは、バイアル1904に物理的に固定され、例えばその上に成形され、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又はさらに焼きばめを介してそれに固定され得る。また、例えば、1つ又は複数の無線トランスポンダがキャップ1906に物理的に固定されてもよく、例えば、その上に成形されてもよく、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又は焼きばめを介してそれに固定されてもよい。加えて、又は代替的に、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダは例えば、試料ホルダ102に物理的に固定され、例えば、その上に成形され、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又はさらに焼きばめを介してそこに固定され得る。
【0120】
典型的にはワイヤレストランスポンダがアンテナを有し、アンテナの送信の主軸がバイアル1904の長手方向軸又は長さと整列されるように固定されるが、そのようなことは説明される実施形態の動作に必要ではない。バイアル1904、キャップ1906又は試料ホルダに取り付けられているかどうかにかかわらず、ワイヤレストランスポンダのアンテナはまた、いくつかの固定点(例えば、キャップ1906の上部又はバイアル1904の上部)から、バイアル1904の長手方向軸又は長さに沿って規定された距離に配置される。
【0121】
1つ又は複数の光学的に読み取り可能な記号(見えない)、例えば機械読み取り可能な記号(例えば、バーコード記号又はQRコード(登録商標)記号のような1次元又は2次元の機械読み取り可能な記号)及び/又は人間が読み取り可能な記号(例えば、英数字記号)は、試料容器1902によって保持されるか、又はその中又はその上に刻印され得る。
【0122】
図20は、少なくとも1つの図示された実装形態による、試料容器のアレイから試料容器の単一のものを把持するための把持及び/又は配置ヘッド102を有する機械システム100(
図1、2、7B及び8B)を動作させる方法2000を示す。
【0123】
方法は例えば、電源オンイベント、ユーザ入力、又は呼び出しルーチンからの呼び出しに応答して、2002で開始し得る。
【0124】
2004において、把持及び/又は配置ヘッド102は、試料容器のアレイ内の選択された単一の試料容器の位置の上に配置されるように移動される。
【0125】
2006において、機械システム100の制御システムは、試料容器のうちの選択された単一のもの又はその一部の回転方向を決定する。例えば、制御システムは試料容器のうちの選択された単一のものの一部分(例えば、キャップのハンドル)の画像(例えば、上面図の画像)を使用して、その一部分の向きを決定するための画像処理を実行し得る。
【0126】
2008において、機械システム100の制御システムは、選択された単一の試料容器の少なくとも一部分をレセプタクルの一部分内に受け入れた状態で、選択された単一の試料容器の少なくとも一部分を試料容器又はその一部分のアレイ内に位置決めする。例えば、制御システムは単一の試料容器の少なくとも一部分がレシーバ106の一部分の内部通路内に配置されるまで、単一の試料容器に向かって(例えば、下向きに)把持及び/又は配置ヘッド102を移動させる信号をモータコントローラに送信し得る。
【0127】
2010において、機械システム100の制御システムは単一の試料容器の一部分(例えば、キャップ上のハンドル)に近接して係合ヘッドを位置決めする。例えば、制御システムは、モータに単一の試料容器のキャップ上のハンドルに向かって(例えば、下方に)駆動シャフトを延ばさせる信号をモータコントローラに送ることができる。制御システムは駆動シャフトを規定された距離並進させることができ、又は1つ又は複数のセンサーからの信号に依拠して、係合ヘッドが単一の試料容器の一部分の部分に対して適切に位置決めされたときを決定し得る。
【0128】
2012において、機械システム100の制御システムは駆動シャフトを回転させて、係合ヘッドの一部分(例えば、ラグ)を単一の試料容器の一部分(例えば、キャップ上のハンドル)に係合させる。例えば、制御システムは単一の試料容器のキャップ上のハンドルにラグが物理的に係合するように、モータに駆動シャフトを回転させる(例えば、反時計回り、時計回り)信号をモータコントローラに送信してもよい。
【0129】
2014において、機械システム100の制御システムは駆動シャフトを後退させて、容器をアレイから引き出し、さらにレシーバ内に引き込む。例えば、制御システムは単一の試料容器のキャップ上のハンドルと物理的に係合されたラグを用いて、モータに駆動シャフトを(例えば、上方に)後退させる信号をモータコントローラに送信してもよい。制御システムは駆動シャフトを規定された距離並進させることができ、又は1つ又は複数のセンサーからの信号に依拠して、係合ヘッドがレシーバの一部に対して適切に位置決めされたときを決定し得る。
【0130】
2016において、機械システム100の制御システムは把持及び/又は配置ヘッド102を引き出し又は後退させて、例えば、把持及び/又は配置ヘッド102を、レシーバ内に配置された単一の試料容器とともに、極低温冷蔵庫又はデュワーから移動させる。例えば、制御システムは、モータに、把持及び/又は配置ヘッド102を試料容器のアレイから(例えば、上方に)離れて、例えば、把持及び/又は配置ヘッド102がアレイから取り除かれ、任意選択的に極低温冷蔵庫又はデュワーから取り除かれるまで移動させる信号をモータコントローラに送信し得る。
【0131】
方法2000は例えば、再び呼び出されるまで、2018で終了し得る。あるいは、方法2000が試料容器のアレイから追加の試料容器を把持するか又は取り出すために繰り返すことができる。
【0132】
図21は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、試料容器の単一のものを配置するための把持及び/又は配置ヘッド102を備えた機械システム100(
図1、2、7B及び8B)を動作させる方法2100を示す。
【0133】
方法は例えば、電源投入イベント、ユーザ入力、又は呼び出しルーチンからの呼び出しに応答して、2102で開始し得る。
【0134】
2104において、把持及び/又は配置ヘッド102は、単一の試料容器が配置される、例えば、試料容器のアレイ内に配置される、目的地位置(destination location)の上に配置されるように移動される。
【0135】
2106において、機械システム100の制御システムは、目的地位置に対してZ軸に沿って把持及び/又は配置ヘッド102を位置決めする。例えば、制御システムはモータに、把持及び/又は配置ヘッド102を目的地位置に向かって(例えば、下向きに)並進させ、レシーバの遠位端を目的地位置に近接して位置決めさせる信号を、モータコントローラに送信してもよい。
【0136】
2108において、機械システム100の制御システムは駆動シャフトを回転させて、係合ヘッドの一部分(例えば、ラグ)を単一の試料容器の一部分(例えば、キャップ上のハンドル)から係合解除させる。例えば、制御システムは、ラグが単一の試料容器のキャップ上のハンドルを物理的に係合解除するように、モータに駆動シャフトを回転させる(例えば、時計回り、反時計回り)信号をモータコントローラに送信してもよい。
【0137】
任意選択で、2110において、機械システム100の制御システムは、単一の試料容器をレシーバ106から押し出す。例えば、制御システムは例えば任意の自然抵抗又は霜の形成に起因する抵抗に打ち勝つように、モータに駆動シャフトを(例えば、下方に)延ばす信号をモータ制御装置に送信し得る。制御システムは駆動シャフトを規定された距離並進させることができ、又は1つ又は複数のセンサーからの信号に依拠して、係合ヘッドが、単一の試料容器をレシーバから押し出すことに関して適切に位置付けられるときを決定し得る。
【0138】
2112において、機械システム100の制御システムは把持及び/又は配置ヘッド102を待機位置に移動させ、例えば、Z軸に沿って把持及び/又は配置ヘッド102を目的地位置から離れるように並進させる。例えば、制御システムはモータに、把持及び/又は配置ヘッド102を目的地位置から離れるように(例えば、上方に)並進させる信号をモータコントローラに送信し得る。その一部として、制御システムはまた、任意選択的に、駆動シャフトの係合ヘッドをレシーバの近位部分まで上方に並進させ得る。
【0139】
方法2100は例えば、再び呼び出されるまで、2014で終了し得る。あるいは、方法2100が試料容器のアレイから追加の試料容器を把持するか又は取り出すために繰り返すことができる。
【0140】
図22は、少なくとも1つの図示された実装形態による、試料容器のアレイから試料容器の単一のものをピックするための把持及び/又は配置ヘッド702を有する真空ベースのシステム700(
図7A及び8A)を動作させる方法2200を示す。
【0141】
方法は例えば、電源投入イベント、ユーザ入力、又は呼び出しルーチンからの呼び出しに応答して、2202で開始し得る。
【0142】
2204において、把持及び/又は配置ヘッド702は、試料容器のアレイ内の選択された単一の試料容器の位置の上に配置されるように移動される。
【0143】
2206において、機械システム100の制御システムは、選択された単一の試料容器の少なくとも一部分をレセプタクルの一部分内に受け入れた状態で、選択された単一の試料容器の少なくとも一部分を試料容器又はその一部分のアレイ内に位置決めする。例えば、制御システムは単一の試料容器の少なくとも一部分がレシーバ706の一部分の内部通路内に配置されるまで、単一の試料容器に向かって(例えば、下向きに)把持及び/又は配置ヘッド702を移動させる信号をモータコントローラに送信し得る。
【0144】
2208において、機械システム100の制御システムは負圧又は真空を印加して、試料容器の単一のものをアレイから引き出し、さらにレシーバ706内に引き込む。例えば、制御システムは、レシーバ706の近位部分706aの貫通通路を介して負圧又は真空を印加させる真空源及び/又はバルブコントローラを制御するための信号を送信し得る。
【0145】
2210において、機械システム100の制御システムは駆動シャフトを回転させて、レシーバの一部分に、単一の試料容器の並進(例えば、レシーバの下方又は外側への)を防止させる。例えば、制御システムはモータが駆動シャフト708を回転(例えば、反時計回り、時計回り)させて、レシーバ706の近位部分706aがレシーバ706の中間部分706c及び/又は遠位部分706bに対して回転するように、モータコントローラに信号を送信してもよく、このとき、その貫通通路726c、726bの内側プロファイルはもはや、近位部分706aの貫通通路の内側プロファイル及び/又は単一試料容器の外側プロファイルと整列しない。
【0146】
任意選択的に、2212において、機械システム100の制御システムは、試料容器の単一のものがレシーバ706内に物理的に保持された状態で、負圧又は真空の印加を停止する。例えば、制御システムは、負圧又は真空の印加を停止させる真空源及び/又はバルブコントローラを制御するための信号を送信し得る。
【0147】
2214において、機械システム100の制御システムは把持及び/又は配置ヘッド702を引き出し又は後退させて、例えば、把持及び/又は配置ヘッド702を、レシーバ706内に配置された単一の試料容器とともに、極低温冷蔵庫又はデュワーから移動させる。例えば、制御システムは、試料容器のアレイから把持及び/又は配置ヘッド702を(例えば、上方に)離れるように、例えば、把持及び/又は配置ヘッド702がアレイから離れ(又は、取り除かれclear of)、任意選択的に極低温冷蔵庫又はデュワーから離れるまで、モータに移動させる信号をモータコントローラに送信し得る。
【0148】
方法2200は例えば、再び呼び出されるまで、2216で終了し得る。あるいは、方法2200が試料容器のアレイから追加の試料容器を把持するか又は取り出すために繰り返すことができる。
【0149】
図23は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、試料容器の単一のものを配置するための把持及び/又は配置ヘッド702を有する真空ベースのシステム700(
図7A及び8A)を動作させる方法2300を示す。
【0150】
方法は例えば、電源投入イベント、ユーザ入力、又は呼び出しルーチンからの呼び出しに応答して、2302で開始し得る。
【0151】
2304において、把持及び/又は配置ヘッド702は単一の試料容器が配置される、例えば、試料容器のアレイ内に配置される、目的位置の上に配置されるように移動される。
【0152】
2306において、機械システム100の制御システムは、目的地位置に対してZ軸に沿って把持及び/又は配置ヘッド702を位置決めする。例えば、制御システムはモータに、把持及び/又は配置ヘッド702を目的地位置に向かって(例えば、下向きに)並進させ、レシーバの遠位端を目的地位置に近接して位置決めさせる信号を、モータコントローラに送信してもよい。
【0153】
任意選択的に、2308において、機械システム100の制御システムは、試料容器の単一のものがレシーバ706内に物理的に保持された状態で、負圧又は真空の印加を停止する。例えば、制御システムは、負圧又は真空の印加を停止させる真空源及び/又はバルブコントローラを制御するための信号を送信し得る。
【0154】
2310において、機械システム100の制御システムは駆動シャフトを回転させて、レシーバの一部分に単一の試料容器の並進(例えば、レシーバの下方又は外側への)を防止することを停止させる。例えば、制御システムは、レシーバ706の近位部分706aがレシーバ706の中間部分706c及び/又は遠位部分706bに対して回転するように、モータに駆動シャフト708を(例えば、時計回りに、反時計回りに)回転させる信号をモータコントローラに送信することができ、このとき、その貫通通路726c、726bの内側プロファイルは、近位部分706aの貫通通路の内側プロファイル及び/又は単一の試料容器の外側プロファイルと整列する。
【0155】
2312において、機械システム100の制御システムは把持及び/又は配置ヘッド702を待機位置に移動させ、例えば、Z軸に沿って把持及び/又は配置ヘッド702を目的位置から離れるように並進させる。例えば、制御システムはモータに、把持及び/又は配置ヘッド702を目的位置から離れるように(例えば、上方に)並進させる信号をモータコントローラに送信し得る。
【0156】
方法2300は例えば、再び呼び出されるまで、2014で終了し得る。あるいは、方法2300が試料容器のアレイから追加の試料容器を把持するか又は取り出すために繰り返すことができる。
【0157】
前述の詳細な説明は、ブロック図、概略図及び実施例を使用することによって、デバイス及び/又はプロセスの様々な実装形態を示している。これらのブロックダイヤグラム、概略図及び実施例は1つ又は複数の機能及び/又は動作を含んでいるが、当業者には明らかなように、これらのブロックダイヤグラム、流れ図及び実施例におけるそれぞれの機能及び/又は動作は個々に及び/又は一括して、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は事実上任意のこれらの組み合わせによって実装し得る。一実装形態では、本主題が特定用途向け集積回路(ASIC)を介して実装され得る。しかしながら、本明細書に開示される実装は全体的に又は部分的に、標準的な集積回路において、1つ又は複数のコンピュータ上で実行される1つ又は複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つ又は複数のコンピュータシステム上で実行される1つ又は複数のプログラムとして)、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)上で実行される1つ又は複数のプログラムとして、ファームウェアとして、又はそれらの実質的に任意の組合せとして、等価的に実装されることができ、ソフトウェア及び/又はファームウェアのための回路を設計すること及び/又はコードを書き込むことは、本開示に照らして、十分に当業者の技術の範囲内であることを認識されたい。
【0158】
当業者は本明細書に記載された方法又はアルゴリズムの多くが、追加の行為を採用してもよく、いくつかの行為を省略してもよく、及び/又は指定されたものとは異なる順序で行為を実行してもよいことを認識するであろう。
【0159】
加えて、当業者は、本明細書で教示される機構が様々な形態でプログラム製品として配布されることが可能であり、例示的な実装形態が配布を実際に実行するために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず等しく適用されることを理解するであろう。信号担持媒体の例としてはフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、CD ROM、デジタルテープ及びコンピュータメモリなどの記録可能なタイプの媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0160】
上述の様々な実装形態は、さらなる実装形態を提供するために組み合わせることができる。それらが本明細書の特定の教示及び定義と矛盾しない限り、米国特許出願、米国特許出願、外国特許出願、及び非特許公報、例えば、米国特許出願第63/087,000号、米国特許出願第16/593,062号、米国特許出願第62/936,133号、米国特許出願第63/026,526号、米国特許出願第29/748,815号、国際出願第PCT/US2019/054722号、米国特許出願第17/082,359号、米国特許出願第17/083,179号、米国特許出願第63/082,789号106,533号;米国特許出願第63/136,886号;及び米国特許出願第63/253,856号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。実装形態の態様は、必要に応じて、様々な特許、出願及び刊行物のシステム、回路及び概念を採用して、さらに別の実装形態を提供するように修正され得る。
【0161】
これら及び他の変更は、上記の詳細な説明に照らして、実装形態に対して行うことができる。概して、以下の特許請求の範囲では、使用される用語が特許請求の範囲を、本明細書及び特許請求の範囲で開示される特定の実装形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに、すべての可能な実装形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。下記は、本願の出願当初に記載の発明である。
<請求項1>
試料容器のアレイからの、及び/又は、試料容器のアレイへの個々の試料容器の把持及び/又は配置のシステムであって、前記システムは、
レシーバであって、近位端と、遠位端と、前記レシーバの前記遠位端に開口を有するレセプタクルと、を有し、前記レセプタクルは主軸と、前記主軸に対して横方向に測定される横方向内側寸法のセットとを有し、前記レセプタクルの横方向内側寸法は、その中の単一の容器の少なくとも一部分の横方向外側寸法のセットを収容するように寸法決めされ、前記レセプタクルの少なくとも一部分は、前記試料容器の単一のものの前記主軸を中心とする回転を物理的に防止すると同時に前記主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされる、該レシーバと、
近位端及び遠位端を有する駆動シャフトと、
前記駆動シャフトの前記遠位端にあり、前記駆動シャフトと共に並進及び回転する係合ヘッドと、を備え、
前記駆動シャフトは、前記試料容器の前記単一のものが少なくとも部分的に前記レシーバの前記レセプタクル内に位置づけられるとき、前記係合ヘッドを、選択的に、前記試料容器の前記単一のものの第一部分から遠位にあるいは前記第一部分に近接して位置づけするように、前記主軸と平行に並進可能であり、少なくとも、前記試料容器の前記単一のものの前記第一部分に近接して位置づけられるとき、前記係合ヘッドの少なくとも一部を前記試料容器の前記単一のものの前記第一部分と係合あるいは係合解除させ、一方、前記レシーバの前記レセプタクルの少なくとも一部は、前記試料容器の前記単一のものが前記主軸を中心として回転することを防止するように、前記駆動シャフトは、前記主軸を中心として時計回り方向あるいは反時計回り方向に選択的に回転可能である、システム。
<請求項2>
前記レセプタクルが、非円形のプロファイルを有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項3>
前記レセプタクルは、2対の平行な側面を有するプロファイルを有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項4>
前記レセプタクルの前記プロファイルが、前記平行な側面の間に弓形の角を有する、請求項2に記載のシステム。
<請求項5>
前記レセプタクルが、前記主軸に沿って測定される、前記試料容器の単一のものの長さと少なくとも同じ長さである内側長さを有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項6>
前記レシーバは近位部分及び遠位部分を含み、前記遠位部分は、前記近位部分の遠位端に位置付けられる、請求項1に記載のシステム。
<請求項7>
前記近位部分又は前記遠位部分のうちの少なくとも1つは、前記主軸を中心とする前記試料容器の前記単一のものの回転を物理的に防止すると同時に、前記主軸に対する並進を可能にするように寸法決めされた前記レセプタクルの前記一部を含む、請求項6に記載のシステム。
<請求項8>
前記遠位部分は、前記容器のアレイの平面から規定された距離だけ前記レセプタクルの前記開口を離間させるために遠位に延在するスタンドオフのセットを含む、請求項6に記載のシステム。
<請求項9>
前記フレームは、長方形の直方体フレームを含む、請求項6に記載のシステム。
<請求項10>
管状の前記試料容器は、前記管状の試料容器の前記アレイ内に、前記管状の試料容器のうちの最も近接するものの最外側部分の間に規定された間隔をあけて配置され、前記レシーバの前記遠位部分は前記管状の試料容器のうちのいずれか1つが前記レシーバの前記レセプタクル内に配置されたときに、前記管状の試料容器のすべての隣接するものとの規定されたクリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項6に記載のシステム。
<請求項11>
前記主軸に沿った並進及び前記主軸を中心とした回転のために前記駆動シャフトを支持する少なくとも1つのベアリングをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項12>
前記係合ヘッドは、ベースと、一対のラグとを含む、請求項1に記載のシステム。
<請求項13>
前記ラグの各々は前記ベースから下方に延びるステムと、前記ステムから半径方向内向きに延びるフィンガーとを備え、前記フィンガーは前記主軸の半径方向内向きに離間された最遠位部分を有する、請求項12に記載のシステム。
<請求項14>
前記ラグの各々の前記フィンガーは、前記主軸の周りに、前記ラグのうちの他方のものの前記フィンガーと同じ回転方向に配置される、請求項13に記載のシステム。
<請求項15>
試料容器が各々、バイアル及びキャップを含み、前記キャップがハンドルを有し、前記キャップがバイアルにねじ結合され、前記ラグは、前記駆動シャフトの反時計回りの回転が、前記キャップが前記バイアルに締め付けられる方向に前記ラグを前記キャップの前記ハンドルに係合させ、前記駆動シャフトの時計回りの回転が、前記ラグに前記キャップの前記ハンドルを係合解除させるように、前記主軸の周りに配置される、請求項12に記載のシステム。
<請求項16>
前記駆動シャフト及び前記係合ヘッドの並進及び回転を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータをさらに備え、前記少なくとも1つのアクチュエータが、電気ステッピングモータ又はソレノイドのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
<請求項17>
前記単一の試料容器に問い合わせるように配置された少なくとも1つのアンテナと、
前記単一の試料容器以外の試料容器を前記少なくとも1つのアンテナから遮蔽する少なくとも1つの遮蔽体と、をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
<請求項18>
前記1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムをさらに備える、請求項16に記載のシステム。
<請求項19>
前記試料容器の前記単一のものに対する前記係合ヘッドの位置を検出するように配置された少なくとも1つの位置センサーをさらに備え、前記少なくとも1つの位置センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、前記少なくとも1つのアクチュエータに制御信号を提供して、前記試料容器の前記第一部分に対して、前記係合ヘッドを並進的に位置づける、請求項18に記載のシステム。
<請求項20>
前記係合ヘッドに対する前記試料容器の前記単一のものの向きを検出するように配置された少なくとも1つの方向センサーをさらに備え、前記少なくとも1つの方向センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、前記少なくとも1つのアクチュエータに制御信号を提供して、前記試料容器の前記第一部分に対して、前記レシーバ、前記レセプタクル、又は前記係合ヘッドのうちの少なくとも1つを回転的に整列させる、請求項18に記載のシステム。
<請求項21>
前記システムの1つ又は複数の部分上の霜の蓄積を検出する少なくとも1つの霜検出器をさらに備え、前記少なくとも1つの霜検出器は、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが、検出された霜の蓄積に少なくとも部分的に基づいて制御信号を提供する、請求項18に記載のシステム。
<請求項22>
前記少なくとも1つの霜検出器は、前記第一部材上、前記第二部材上、又は前記試料容器の前記単一のもの上の霜の蓄積を検出するための少なくとも1つのセンサーを備える、請求項21に記載のシステム。
<請求項23>
前記少なくとも1つの霜検出器が、前記係合ヘッドの移動に対する抵抗又は抵抗の増加を検出する、請求項21に記載のシステム。
<請求項24>
前記システム内の少なくとも1つの場所に熱を提供するように選択的に動作可能である少なくとも1つの熱源を備える少なくとも1つのデフロスタをさらに備え、前記少なくとも1つのデフロスタは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合される、請求項21に記載のシステム。
<請求項25>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合部材が把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも一部を形成し、さらに、
前記把持及び/又は配置ヘッドが並進するように取り付けられるレールと、
前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムからの信号に応答して、前記把持及び/又は配置ヘッドの並進を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、を含む、請求項1~24のいずれかに記載のシステム。
<請求項26>
霜の蓄積が前記少なくとも1つのアクチュエータが前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、前記レシーバから前記試料容器の前記単一のものを手動で除去する手動オーバーライド機構をさらに備え、前記手動オーバーライド機構は、前記駆動シャフトから横方向に延び、任意選択的に、前記レシーバの内部へのアクセスを選択的に提供する前記レシーバの側壁内のスロットを含む、少なくとも1つのハンドル(例えば、ノブ)を含む、請求項1~24のいずれかに記載のシステム。
<請求項27>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合ヘッドは全て、把持及び/又は配置ヘッドの一部であり、前記試料容器のアレイから前記試料容器の前記単一のものを取り出すために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは、前記アクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記試料容器の前記1つに近接して移動させ、
ii)少なくとも前記レシーバの前記遠位部分を並進させて、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも一部を包囲し、
iii)前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記係合ヘッドを前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分に近接して位置付け、
iv)前記駆動シャフトを前記主軸を中心に第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドと係合させる一方で、前記少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りで回転することを防止し、
v)前記駆動シャフトを前記伸長位置から前記後退位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバ内にさらに引き込み、
vi)前記把持及び配置ヘッドを前記試料容器の前記アレイから離れるように並進させる、請求項1~24のいずれかに記載のシステム。
<請求項28>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合ヘッドは全て把持及び/又は配置ヘッドの一部であり、前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上に並進させ、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置に並進させ、
iii)前記駆動シャフトを前記主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドから係合解除させ、一方、前記少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りで回転することを防止し、
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置から離れるように並進させる、請求項1~24のいずれかに記載のシステム。
<請求項29>
前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、iii)前記駆動シャフトを前記主軸の周りで前記第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドから係合解除した後であって、iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する前記位置から離れるように並進させる前に、前記駆動シャフトを前記後退位置から前記伸長位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから押し出す、請求項28に記載のシステム。
<請求項30>
試料容器のアレイから又は前記アレイに個々の試料容器を把持するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記試料容器の前記1つの近位に移動させるステップと、
ii)前記レシーバの少なくとも遠位部分を並進させて、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも一部分を包囲するステップと、
iii)前記駆動シャフトを後退位置から伸長位置に並進させて、前記係合ヘッドを前記試料容器の前記単一のものの第二部分に近接して位置づけするステップと、
iv)前記駆動シャフトを前記主軸の周りで第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの前記第二部分を前記係合ヘッドと係合させる一方で、前記少なくとも1つの第一係合機構は前記試料容器の前記単一のものが前記主軸の周りに回転することを防止するステップと、
v)前記駆動シャフトを前記伸長位置から前記後退位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバ内にさらに引き込むステップと、
vi)前記把持及び配置ヘッドを前記試料容器の前記アレイから離れるように並進させるステップと、を含む方法。
<請求項31>
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項30に記載の方法。
<請求項32>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも1つの部分の位置を検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
<請求項33>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
<請求項34>
少なくとも1つのセンサーを介して、霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、前記霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
<請求項35>
少なくとも1つの無線インタロゲータを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分によって又はその上に担持された少なくとも1つの無線トランスポンダに無線で問い合わせてそこから情報を読み取るステップと、
前記無線インタロゲータから前記少なくとも1つの無線トランスポンダから読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
<請求項36>
少なくとも1つの光学センサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分から情報を光学的に読み取るステップと、
前記少なくとも1つの光学センサーからの読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項30に記載の方法。
<請求項37>
個々の試料容器を目的地位置に配置するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上に並進させるステップと、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接する位置に並進させるステップと、
iii)前記駆動シャフトを前記主軸の周りを第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの第二部分を前記係合ヘッドから係合解除する一方で、前記少なくとも1つの第一係合機構は、前記試料容器の前記単一のものが前記主軸を中心として回転するのを防止するステップと、
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接している位置から離れるように並進させるステップと、を含む方法。
<請求項38>
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項37に記載の方法。
<請求項39>
iii)前記駆動シャフトを、前記主軸の周りを第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの第二部分を前記係合ヘッドから係合解除するステップの後であって、iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを、少なくとも前記レシーバが前記目的地位置に近接している位置から離れるように並進させるステップの前に、前記駆動シャフトを前記後退位置から前記伸長位置に並進させて、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから押し出すステップをさらに含む、請求項37又は38に記載の方法。
<請求項40>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも1つの部分の位置を検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
<請求項41>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
<請求項42>
少なくとも1つのセンサーを介して、霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、前記霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
<請求項43>
少なくとも1つの無線インタロゲータを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分によって又はその上に担持された少なくとも1つの無線トランスポンダに無線で問い合わせて、そこから情報を読み取るステップと、
前記無線インタロゲータから前記少なくとも1つの無線トランスポンダから読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
<請求項44>
少なくとも1つの光学センサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分から情報を光学的に読み取るステップと、
前記少なくとも1つの光学センサーから読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
<請求項45>
試料容器のアレイから個々の試料容器を把持及び/又は配置するためのシステムであって、前記システムは、
近位端と、遠位端と、内部と、前記内部との流体連通を提供するポートと、前記遠位端における開口とを有するレシーバであって、前記開口は、前記レシーバの外部から前記内部へのアクセスを提供し、前記内部及び前記開口は、前記試料容器の単一のものの少なくとも一部をその中に受け入れるように寸法決めされた横方向内側寸法のセットを有する、該レシーバと、
前記ポートを介して前記レシーバの前記内部に負圧を提供して、前記試料容器の単一のものを、前記レシーバの前記内部に少なくともさらに内側に空気圧で引き込むように結合された導管と、
主軸の周りを回転可能な駆動シャフトであって、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバの前記内部に選択的に機械的に保持する、該駆動シャフトと、
前記駆動シャフトの移動を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、を備えるシステム。
<請求項46>
前記導管を介して前記ポートに流体連通的に結合された真空源をさらに備える、請求項45に記載のシステム。
<請求項47>
前記1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと、前記真空源又は前記真空源と前記ポートとの間に流体連通可能に配置された弁のうちの少なくとも1つと、をさらに備える、請求項45に記載のシステム。
<請求項48>
前記導管は、近位端と、遠位端と、そこを通って延びる通路とを有する真空シャフトを備える、請求項45に記載のシステム。
<請求項49>
前記駆動シャフトは前記真空シャフトの前記通路を通って延在し、前記駆動シャフトによって占有されていない前記通路の容積が、前記負圧のための流体連通可能な経路を提供する、請求項48に記載のシステム。
<請求項50>
前記導管は、前記真空シャフトの前記遠位端を前記レシーバの近位端に嵌合し、前記真空シャフトの前記通路を前記レシーバの前記ポートと流体連通可能に結合するように整列する複数の通路を有する、嵌合構成要素のセットを備える、請求項45に記載のシステム。
<請求項51>
嵌合構成要素のセットは、それぞれがその少なくとも1つの端部に、又はそれに近接して配置されたそれぞれのフランジを有する複数の管状部材を備え、前記管状部材のそれぞれが、前記真空シャフトの前記通路を前記レシーバの前記ポートと流体連通可能に結合するように、他の管状部材の貫通孔と整列する多数の貫通孔を有する、請求項50に記載のシステム。
<請求項52>
嵌合構成要素のセットは、
前記嵌合構成要素の他のものを前記レシーバに物理的に結合し、振動を減衰しながらトルクを伝達する、少なくとも1つの振動減衰器をさらに備える、請求項51に記載のシステム。
<請求項53>
前記レシーバの前記遠位端から遠位方向に延びて、前記レシーバの前記遠位端を容器の前記アレイの平面から規定された距離離間させるスタンドオフのセットをさらに備える、請求項51に記載のシステム。
<請求項54>
前記少なくとも1つのアクチュエータは、電気ステッピングモータ又はソレノイドのうちの少なくとも1つを含む、請求項45に記載のシステム。
<請求項55>
前記1つ又は複数のアクチュエータを制御するように通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムをさらに備える、請求項54に記載のシステム。
<請求項56>
前記レシーバの少なくとも一部に対する前記試料容器の前記単一のものの位置を検出するように配置された少なくとも1つの位置センサーであって、前記少なくとも1つの位置センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは、前記レシーバの前記内部内の前記試料容器の前記単一のものの検出された位置に少なくとも部分的に基づいて制御信号を提供する、該少なくとも1つの位置センサーをさらに備える、請求項55に記載のシステム。
<請求項57>
前記レシーバの前記開口に対する前記試料容器の前記単一のものの向きを検出するように配置された少なくとも1つの方向センサーであって、前記少なくとも1つの方向センサーは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムに通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは、前記少なくとも1つのアクチュエータに制御信号を提供して、前記試料容器の少なくとも一部に対して前記レシーバの前記開口の少なくとも1つを回転的に整列させる、該少なくとも1つの方向センサーをさらに備える、請求項55に記載のシステム。
<請求項58>
前記システムの1つ又は複数の部分上の霜の蓄積を検出する少なくとも1つの霜検出器であって、前記少なくとも1つの霜検出器は、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合され、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは、検出された霜の蓄積に少なくとも部分的に基づいて制御信号を提供する、該少なくとも1つの霜検出器をさらに備える、請求項55に記載のシステム。
<請求項59>
前記少なくとも1つの霜検出器は、前記第一部材上、前記第二部材上、又は前記試料容器の前記単一のもの上の霜蓄積を検出するための少なくとも1つのセンサーを備える、請求項58に記載のシステム。
<請求項60>
前記少なくとも1つの霜検出器が、前記係合ヘッドの移動に対する抵抗又は抵抗の増加を検出する、請求項58に記載のシステム。
<請求項61>
前記システム内の少なくとも1つの位置に熱を提供するように選択的に動作可能である少なくとも1つの熱源を備える少なくとも1つのデフロスタであって、前記少なくとも1つのデフロスタは、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムと通信可能に結合される、該少なくとも1つのデフロスタをさらに備える、請求項58に記載のシステム。
<請求項62>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合部材が把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも一部を形成し、さらに、
前記把持及び/又は配置ヘッドが並進するように取り付けられるレールと、
前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムからの信号に応答して、前記把持及び/又は配置ヘッドの並進を制御するように駆動可能に結合された1つ又は複数のアクチュエータと、を備える、請求項45~61のいずれかに記載のシステム。
<請求項63>
霜の蓄積が前記少なくとも1つのアクチュエータが前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバから首尾よく除去することを妨げる場合であっても、前記レシーバから前記試料容器の前記単一のものを手動で除去する手動オーバーライド機構であって、前記手動オーバーライド機構は前記駆動シャフトから横方向に延びる少なくとも1つのハンドル(例えば、ノブ)を含み、任意選択的に、前記レシーバの内部へのアクセスを選択的に提供する、前記レシーバの側壁内のスロットを含む、該手動オーバーライド機構をさらに備える、請求項45~61のいずれかに記載のシステム。
<請求項64>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合部材が把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも一部を形成し、前記試料容器のアレイから前記試料容器の前記単一のものを取り出すために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも一部が前記レシーバの前記開口を介して前記レシーバ内に受容される伸長位置に並進させ、
ii)前記レシーバの内部に負圧を印加して、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバの前記内部にさらに引き込み、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限することによって、前記レシーバの一部に、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバの前記内部に保持させる、請求項45~61のいずれかに記載のシステム。
<請求項65>
前記試料容器のアレイから前記試料容器の前記単一のものを取り出すために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、さらに、iv)試料容器の前記アレイから前記把持及び/又は配置ヘッドを引き出す一方で、前記試料容器の前記単一のものは前記レシーバの前記内部に残す、請求項64に記載のシステム。
<請求項66>
前記レシーバ、前記駆動シャフト、及び前記係合部材が、把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも一部を形成し、前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムが前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上に位置づけ、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から伸長位置に並進させて、前記目的地位置までの垂直距離を低減し、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限しないことによって、前記レシーバの一部に、前記レシーバの前記内部から前記試料容器の前記単一のものを解放させる、請求項45~61のいずれかに記載のシステム。
<請求項67>
前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、さらに、iv)前記アレイ目的地位置から前記把持及び/又は配置ヘッドを引き出す一方で、前記試料容器の前記単一のものを前記目的地位置に残す、請求項66に記載のシステム。
<請求項68>
前記試料容器の前記単一のものを目的地位置に配置するために、前記少なくとも1つのプロセッサベースの制御システムは前記少なくとも1つのアクチュエータを制御して、さらに、iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで前記第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限しないことによって、前記レシーバの前記一部に、前記レシーバの前記内部から前記試料容器の前記単一のものを解放させた後に、前記レシーバの内部内に正圧を印加して、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバの前記内部からさらに押し出す、請求項66に記載のシステム。
<請求項69>
試料容器のアレイから個々の試料容器を把持するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から、前記試料容器の前記単一のもの少なくとも一部が前記レシーバの前記開口を介して前記レシーバ内に受容される伸長位置に並進させるステップと、
ii)前記レシーバの内部に負圧を印加して、前記試料容器の前記単一のものを前記レシーバの前記内部にさらに引き込むステップと、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第一回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限することによって、前記レシーバの一部に、前記レシーバの前記内部に前記試料容器の前記単一のものを保持させるステップと、を含む方法。
<請求項70>
試料容器の前記アレイから前記把持及び/又は配置ヘッドを引き出す一方で、前記試料容器の前記単一のものは、前記レシーバの前記内部に残すステップをさらに含む、請求項69記載の方法。
<請求項71>
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項69に記載の方法。
<請求項72>
少なくとも1つのセンサーを介して前記把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも1つの部分の位置を検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項69に記載の方法。
<請求項73>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項69に記載の方法。
<請求項74>
少なくとも1つのセンサーを介して霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項69に記載の方法。
<請求項75>
少なくとも1つの無線インタロゲータを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分によって又はその上に担持された少なくとも1つの無線トランスポンダに無線で問い合わせ、そこから情報を読み取るステップと、
前記無線インタロゲータから前記少なくとも1つの無線トランスポンダから読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項69に記載の方法。
<請求項76>
少なくとも1つの光学センサーを介して前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分から情報を光学的に読み取るステップと、
前記少なくとも1つの光学センサーから読み取った上記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項69に記載の方法。
<請求項77>
個々の試料容器を目的地位置に配置するためのシステムの動作方法であって、前記システムは、レシーバと、駆動シャフトと、前記駆動シャフトの遠位端にある係合ヘッドとを備える把持及び/又は配置ヘッドを備え、前記方法は、
i)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記目的地位置の上へ位置づけるステップと、
ii)前記把持及び/又は配置ヘッドを後退位置から伸長位置に並進させて、前記目的地位置までの垂直距離を減少させるステップと、
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限しないことによって、前記レシーバの一部分に、前記レシーバの前記内部から前記試料容器の前記単一のものを解放させるステップと、を含む方法。
<請求項78>
前記動作は、列挙された順序で連続的に実行される、請求項77に記載の方法。
<請求項79>
iv)前記把持及び/又は配置ヘッドを前記アレイ目的地位置から引き出す一方で、前記試料容器の前記単一のものを前記目的地位置に残す、ステップをさらに含む、請求項77又は78に記載の方法。
<請求項80>
iii)前記駆動シャフトを主軸の周りで第二回転方向に回転させて、前記試料容器の前記単一のものの並進を制限しないことによって、前記レシーバの一部分に、前記レシーバの前記内部から前記試料容器の前記単一のものを解放させるステップの後に、前記レシーバの内部に正圧を印加して、前記レシーバの前記内部から前記試料容器の前記単一のものをさらに押し出すステップをさらに含む、請求項77又は78に記載の方法。
<請求項81>
少なくとも1つのセンサーを介して前記把持及び/又は配置ヘッドの少なくとも1つの部分の位置を検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項77に記載の方法。
<請求項82>
少なくとも1つのセンサーを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分の位置又は向きの少なくとも1つを検知するステップと、
前記少なくとも1つのセンサーからの位置又は向きの情報の少なくとも1つを、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項77に記載の方法。
<請求項83>
少なくとも1つのセンサーを介して霜の蓄積の存在を検出するステップと、
デフロスタを作動させて、前記霜の蓄積を減らすステップと、をさらに含む、請求項77に記載の方法。
<請求項84>
少なくとも1つの無線インタロゲータを介して、前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分によって又はその上に担持された少なくとも1つの無線トランスポンダに無線で問い合わせ、そこから情報を読み取るステップと、
前記無線インタロゲータから前記少なくとも1つの無線トランスポンダから読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項77に記載の方法。
<請求項85>
少なくとも1つの光学センサーを介して前記試料容器の前記単一のものの少なくとも1つの部分から情報を光学的に読み取るステップと、
前記少なくとも1つの光学センサーからの読み取った前記情報を、前記把持及び/又は配置ヘッドの動作を制御する少なくとも1つのプロセッサに提供するステップと、をさらに含む、請求項77記載の方法。