(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】業務報告システム、業務報告方法及び業務報告プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20241113BHJP
【FI】
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2020157655
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2023-09-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.令和2年04月22日に株式会社シンクスマイルにて本発明に係る業務報告システムについて説明 2.令和2年05月10日にモバイルフォース株式会社のウェブサイト(https://mobileforce.jp/pokebiz/pokecom/)にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】507070386
【氏名又は名称】みらいコンサルティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】西村 洋一
(72)【発明者】
【氏名】曽良 俊介
(72)【発明者】
【氏名】岡田 烈司
(72)【発明者】
【氏名】岡部 浩二
(72)【発明者】
【氏名】小鷹 寛美
(72)【発明者】
【氏名】福田 芳明
(72)【発明者】
【氏名】下阪 安勝
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-112979(JP,A)
【文献】特開2020-052664(JP,A)
【文献】特開2007-072836(JP,A)
【文献】特開2007-272425(JP,A)
【文献】特開2017-072903(JP,A)
【文献】特開2004-287575(JP,A)
【文献】日報を参照しながら「週報」を書く方法,[online],株式会社gamba,2018年06月27日,インターネット<URL:https://www.getgamba.com/help/archives/15641/,https://www.getgamba.com/help/post/lets-post-notes/>,[2024年6月14日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
報告者から、
2日以上1か月未満の所定の周期で区切られる期間における業務に係る状況についての第1報告データ及び当該業務に係る状況についての感情を示す第1感情データの入力を受け付ける第1入力部と、
前記報告者から、日における業務の実績に関する第2報告データの入力を受け付け、前記日に関連付けて記憶部に記録する第2入力部と、
前記第1報告データ及び前記第1感情データの入力時に、前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを前記報告者に提示する第2提示部と、
前記第1報告データ及び前記第1感情データ
、並びに前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを、前記報告者に関連付けられた
複数の被報告者に提示する第1提示部と、
前記複数の被報告者から、前記報告者に前記第1報告データについてのコメントデータと、ポジティブな内容のみからなる選択肢の中から選択された当該第1報告データについての受容を示す受容データの入力を受け付ける第3入力部と、
前記コメントデータ及び前記受容データを、前記報告者に提示する第3提示部と
を備え
、
前記第1提示部は、前記複数の被報告者のそれぞれに、前記第1報告データ及び前記第1感情データ
並びに前記第2報告データに加え、さらに他の被報告者による前記コメントデータ及び前記受容データを提示する
業務報告システム。
【請求項2】
前記第2報告データには、前記日における業務に係る工数を含む
請求項1に記載の業務報告システム。
【請求項3】
前記第2報告データは、プロジェクトの種類を表す情報と、前記日において当該プロジェクトに係る工数とを含む
請求項2に記載の業務報告システム。
【請求項4】
前記期間は1週間の周期で区切られる
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の業務報告システム。
【請求項5】
前記報告者に第1被報告者を含む複数の被報告者が関連付けられ、
前記第1提示部は、前記第1報告データ及び前記第1感情データを、前記第1被報告者に提示し、前記第1被報告者の承認の後、前記第1報告データ及び前記第1感情データを他の被報告者に提示する
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の業務報告システム。
【請求項6】
コンピュータが、報告者から、
2日以上1か月未満の所定の周期で区切られる期間における業務に係る状況についての第1報告データ及び当該業務に係る状況についての感情を示す第1感情データの入力を受け付けるステップと、
前記コンピュータが、前記報告者から、日における業務に係る実績に関する第2報告データの入力を受け付け、前記日に関連付けて記憶部に記録するステップと、
前記コンピュータが、前記第1報告データ及び前記第1感情データの入力時に、前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを前記報告者に提示するステップと、
前記コンピュータが、前記第1報告データ及び前記第1感情データ
、並びに前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを、前記報告者に関連付けられた
複数の被報告者に提示するステップと、
前記コンピュータが、前記複数の被報告者から、前記報告者に前記第1報告データについてのコメントデータと、ポジティブな内容のみからなる選択肢の中から選択された当該第1報告データについての受容を示す受容データの入力を受け付けるステップと、
前記コンピュータが、前記コメントデータ及び前記受容データを、前記報告者に提示するステップと
を備え
、
前記複数の被報告者に前記第1報告データ及び前記第1感情データ
並びに前記第2報告データを提示するステップでは、前記複数の被報告者のそれぞれに、さらに他の被報告者による前記コメントデータ及び前記受容データを提示する
業務報告方法。
【請求項7】
コンピュータを、
報告者から、
2日以上1か月未満の所定の周期で区切られる期間における業務に係る状況についての第1報告データ及び当該業務に係る状況についての感情を示す第1感情データの入力を受け付ける第1入力部、
前記報告者から、日における業務に係る実績に関する第2報告データの入力を受け付け、前記日に関連付けて記憶部に記録する第2入力部、
前記第1報告データ及び前記第1感情データの入力時に、前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを前記報告者に提示する第2提示部、
前記第1報告データ及び前記第1感情データ
、並びに前記期間内の日に関連付けられた前記第2報告データを、前記報告者に関連付けられた
複数の被報告者に提示する第1提示部、
前記複数の被報告者から、前記報告者に前記第1報告データについてのコメントデータと、ポジティブな内容のみからなる選択肢の中から選択された当該第1報告データについての受容を示す受容データの入力を受け付ける第3入力部、
前記コメントデータ及び前記受容データを、前記報告者に提示する第3提示部
として機能させ、
前記第1提示部は、前記複数の被報告者のそれぞれに、前記第1報告データ及び前記第1感情データ
並びに前記第2報告データに加え、さらに他の被報告者による前記コメントデータ及び前記受容データを提示する
業務報告プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、業務報告システム、業務報告方法及び業務報告プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、業務日報に基づいて社員のモチベーションの変化を検知する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、業務報告には、報告者の感情が現れず、報告事項が淡々と記述されることがある。そのため、業務報告の文言のみから報告者の感情を読み取ることが困難であることがある。すなわち、同じ事柄についての報告において、報告者が当該事柄を肯定的に受け止めているか、否定的に受け止めているかが不明であることがある。報告者の感情を読み誤ると、被報告者は報告者の業務を適切に判断できない可能性がある。
【0005】
本開示の目的は、報告者の業務報告において当該業務に係る感情を読み取ることができる業務報告システム、業務報告方法及び業務報告プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、業務報告システムは、報告者から、業務に係る状況についての第1報告データ及び当該業務に係る状況についての感情を示す第1感情データの入力を受け付ける第1入力部と、前記第1報告データ及び前記第1感情データを、前記報告者に関連付けられた被報告者に提示する第1提示部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、被報告者は、報告者の業務報告において当該業務に係る感情を読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態に係る業務報告システムの構成を示す概略図である。
【
図2】第1の実施形態に係る業務報告サーバの構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係る日報データの入力方法を示すフローチャートである。
【
図4】第1の実施形態に係る日報ページの例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係る工数入力ページの例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る日報入力ページの例を示す図である。
【
図7】第1の実施形態に係る週報データの入力方法を示すフローチャートである。
【
図8】第1の実施形態に係る週報ページの例を示す図である。
【
図9】第1の実施形態に係る週報編集ページの例を示す図である。
【
図10】第1の実施形態における第一承認者による週報データの承認方法を示すフローチャートである。
【
図11】第1の実施形態に係る承認待ち一覧ページの例を示す図である。
【
図12】第1の実施形態に係る週報閲覧ページの例を示す図である。
【
図13】第1の実施形態における役職者による週報データの受容方法を示すフローチャートである。
【
図14】第1の実施形態に係る報告一覧ページの例を示す図である。
【
図15】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〈第1の実施形態〉
《業務報告システム1の構成》
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、第1の実施形態に係る業務報告システム1の構成を示す概略図である。業務報告システム1は、企業の従業者等である報告者から業務報告を受け付け、当該報告者の上司等である被報告者に当該業務報告を提示する。第1の実施形態に係る業務報告システム1は、報告者の業務についての感情を業務報告と共に受け付け、被報告者に提示する。また業務報告システム1は、被報告者による業務報告についてのフィードバックコメントを報告者に提示する。
【0010】
業務報告システム1は、業務報告サーバ100と、複数の利用者端末200とを備える。業務報告サーバ100は、報告者による業務報告及び被報告者によるフィードバックコメントを管理する。利用者端末200は、業務報告システム1の利用者によって操作される端末である。業務報告サーバ100と、利用者端末200とは互いにネットワークを介して接続される。利用者端末200はPC(Personal Computer)であって、ウェブブラウザアプリケーションなどを用いて業務報告サーバ100にアクセスする。
【0011】
図2は、第1の実施形態に係る業務報告サーバ100の構成を示す概略ブロック図である。業務報告サーバ100は、認証部101、利用者記憶部102、日報入力部103、週報入力部104、フィードバック入力部105、日報記憶部106、週報記憶部107、フィードバック記憶部108、表示制御部109を備える。
【0012】
認証部101は、ネットワークを介して接続される利用者端末200からID及びパスワードなどの認証情報の入力を受け付け、利用者記憶部102を参照して利用者の認証を行う。
【0013】
利用者記憶部102は、認証テーブルと関係テーブルとを記憶する。認証テーブルは、利用者のID、パスワード、名前、職位を関連付けて保持する。関係テーブルは、報告者のID(報告者ID)と、当該報告者の報告を最初に受容し(approve)、承認する(acknowledge)被報告者である第一承認者のID(被報告者ID)とを関連付けて保持する。報告者と被報告者との関係は必ずしも一対一に限られない。一人の報告者による報告が複数の第一承認者の一人によって承認されてもよいし、一人の報告者が複数の報告者についての第一承認者であっててもよい。また、報告が第一承認者によって承認されると、当該報告は一定以上の職位に属する利用者に提示される。これにより、当該報告は一定の職位以上に属する複数の利用者からの受容を得ることができる。
【0014】
日報入力部103は、報告者から日報データの入力を受け付ける。日報は、日における業務に係る状況についての報告である。日報データは、日付と、プロジェクト名と、時間で表される工数と、文字列で表される報告データと、アイコンで表される感情データとを含む。工数は、対象となる日に当該プロジェクトに費やした時間を示す。日報における感情データは、「期待を超える」、「期待通り」、「期待を下回る」及び「期待より大幅減」の中から1つが選択される。なお、感情データは、アイコンでなく、文字列などの他の形式で表されるラベルデータであってもよい。
【0015】
週報入力部104は、報告者から週報データの入力を受け付ける。週報は、週における業務に係る状況についての報告である。週報データは、期間と、文字列で表される報告データと、アイコンで表される感情データとを含む。週報における感情データは、「充実」、「普通」、「忙しい」及び「苦しい」の中から1つが選択される。
【0016】
フィードバック入力部105は、被報告者から、週報に対するフィードバックデータの入力を受け付ける。フィードバックデータは、文字列で表されるコメントデータと、アイコンで表される受容データとを含む。受容データは、「FANTASTIC」、「GREAT」、「NICE」及び「CHECKED」の中から1つが選択される。受容データの選択肢は、ポジティブな内容のみを含む。なお、受容データは、アイコンでなく、文字列などの他の形式で表されるラベルデータであってもよい。
【0017】
日報記憶部106は、報告者IDに関連付けて、日報IDと、日報データを記憶する。
週報記憶部107は、報告者IDに関連付けて、週報IDと、週報データを記憶する。
フィードバック記憶部108は、週報IDに関連付けて、被報告者IDと、フィードバックデータとを記憶する。
表示制御部109は、利用者端末200に表示させる画面を生成し、利用者端末200に出力する。
【0018】
《業務報告システム1の動作》
利用者が利用者端末200を操作し、業務報告サーバ100にアクセスすると、業務報告サーバ100の表示制御部109は、認証情報の入力フォームを含むログイン画面を生成し、利用者端末200に送信する。利用者端末200は、ログイン画面を受信すると、当該ログイン画面をディスプレイに表示させる。利用者がログイン画面に従って認証情報を入力すると、利用者端末200は、認証情報を業務報告サーバ100に送信する。
【0019】
業務報告サーバ100の認証部101は、利用者端末200から認証情報を受信すると、認証情報を利用者記憶部102の認証テーブルと照合し、利用者の認証処理を行う。表示制御部109は、認証された利用者のポータル画面を生成し、利用者端末200に送信する。ポータル画面には、日報ページへのリンク、週報ページへのリンクが少なくとも含まれる。また利用者が被報告者である場合、さらに承認待ち一覧ページへのリンクが含まれる。また利用者が一定以上の職位に属する場合、さらに報告一覧ページへのリンクが含まれる。
【0020】
《報告者による日報の入力》
図3は、第1の実施形態に係る日報データの入力方法を示すフローチャートである。
図4は、第1の実施形態に係る日報ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて日報ページのリンクを選択すると、利用者端末200は、日報ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、日報ページのリクエストを受信すると(ステップS20)、図示しない勤怠データベースから、当該利用者に係る勤怠データを取得する(ステップS21)。また表示制御部109は、日報記憶部106を参照し、当該利用者に係る日報データを取得する(ステップS22)。表示制御部109は、ステップS21、S22で取得したデータに基づいて日報ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS23)。日報ページは、
図4に示すように、直近の日付と、当該日付に係る勤怠データと、当該日付についての日報の有無を示すフラグとを関連付けたリストを含む。リストの各行には、当該行に係る日付についての工数入力ページへのリンクが付される。
【0021】
図5は、第1の実施形態に係る工数入力ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて日報ページの中から一の日付に係る工数入力ページのリンクを選択すると、利用者端末200は、工数入力ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、工数入力ページのリクエストを受信すると(ステップS24)、選択された日付における工数入力ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS25)。工数入力ページは、
図5に示すように、プロジェクトの名称の入力欄と、当該プロジェクトに費やした工数の入力欄と、当該プロジェクトに係る日報のリンクアイコンと、入力された工数の合計と勤怠データに係る勤務時間との差の時間表示と、申請ボタンとを含む。日報記憶部106に既に日報データが記録されている場合、表示制御部109は当該日報データが示す情報を各入力欄に表示させる。
【0022】
図6は、第1の実施形態に係る日報入力ページの例を示す図である。
利用者が、対象の日付に係るプロジェクトの名称を入力し、日報のリンクアイコンを押下すると、利用者端末200は、日報入力ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。(ステップS26:日報)。表示制御部109は、選択されたリンクアイコンに係るプロジェクトについての日報入力ページを生成する(ステップS27)。日報入力ページは、
図6に示すように、日付の表示欄と、プロジェクトの名称の表示欄と、当該プロジェクトに係る業務についての感情データの入力欄と、業務についての報告データの入力欄と、削除ボタンと、保存ボタンとを含む。日報記憶部106に既に日報データが記録されている場合、表示制御部109は当該日報データが示す情報を各入力欄に表示させる。感情データの入力欄には、感情データの選択肢がアイコンとして表示される。
【0023】
利用者が利用者端末200を用いて保存ボタンを押下すると(ステップS28:保存)、業務報告サーバ100の表示制御部109は、日報入力ページを閉じ、ステップS25に処理を戻す(ステップS29)。なお、日報入力ページが閉じられても、業務報告サーバ100は、日報入力ページに入力された感情データ及び報告データを保持する。
他方、利用者が利用者端末200を用いて削除ボタンを押下すると、業務報告サーバ100の表示制御部109は、日報入力ページを閉じ、ステップS25に処理を戻す(ステップS30)。このとき、業務報告サーバ100は、日報入力ページに入力された感情データ及び報告データを破棄する。
【0024】
利用者が、対象の日付に係るプロジェクトの名称及び工数を入力し、申請ボタンを押下すると(ステップS26:申請)、日報入力部103は、プロジェクトの名称ごとに、利用者ID、日付及び工数、並びにステップS29で保持された感情データ及び報告データを関連付けて、日報記憶部106に記録する(ステップS31)。そして、業務報告サーバ100の表示制御部109は、工数入力ページを閉じ(ステップS32)、処理を終了する。
【0025】
《報告者による週報の入力・閲覧》
図7は、第1の実施形態に係る週報データの入力方法を示すフローチャートである。
図8は、第1の実施形態に係る週報ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて週報ページのリンクを選択すると、利用者端末200は、週報ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、週報ページのリクエストを受信すると(ステップS40)、表示制御部109は、週報記憶部107を参照し、当該利用者に係る週報データを取得する(ステップS41)。表示制御部109は、ステップS41で取得した週報データに基づいて週報ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS42)。週報ページは、
図8に示すように、対象月度と、当該月度における各週である対象期間と、当該週についての週報データの有無と、週報データの編集ボタンとを関連付けたリストを含む。当該リストのうち、週報データがある週に係る行には、当該週に係る週報のスニペット及び閲覧ボタンが含まれる。当該リストのうち、週報データがない週に係る行には、当該週に係る週報の編集ボタンが含まれる。週報データの閲覧ボタン及び編集ボタンには、当該週についての週報編集ページへのリンクが張られている。
【0026】
図9は、第1の実施形態に係る週報編集ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて週報ページの中から一の週に係る閲覧ボタン又は編集ボタンを選択すると、利用者端末200は、週報編集ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、週報編集ページのリクエストを受信すると(ステップS43)、日報記憶部106を参照し、当該利用者に係る選択された週に属する日付の日報データを取得する(ステップS44)。また、表示制御部109は、フィードバック記憶部108を参照し、当該利用者に係る選択された週の週報についてのフィードバックデータを取得する(ステップS45)。表示制御部109は、選択された週における週報編集ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS46)。
【0027】
週報編集ページには、
図9に示すように、選択した週における業務に係る状況についての報告データの入力欄、当該業務に係る状況についての感情を示す感情データの選択ボタン、選択した週に属する日付の日報データの一覧、及びフィードバックデータの一覧が表示される。これにより、利用者は、週報データの編集時には、自身の過去の業務内容とその時の感情とを振り返りながら週報データを作成することができる。また、利用者は、週報データについての被報告者からのコメントを閲覧することができる。なお、
図9に示す感情データの選択ボタンがクリックされると、表示制御部109は、複数の感情データのアイコンを選択可能に提示する。利用者は、提示された複数のアイコンから1つを選択することで、感情データを入力する。週報入力部104は、報告データ又は感情データが編集されるたびに、週報記憶部107が記憶する週報データを更新する(ステップS47)。
【0028】
《第一承認者による週報の閲覧》
図10は、第1の実施形態における第一承認者による週報データの承認方法を示すフローチャートである。
図11は、第1の実施形態に係る承認待ち一覧ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて承認待ち一覧ページのリンクを選択すると、利用者端末200は、承認待ち一覧ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、承認待ち一覧ページのリクエストを受信すると(ステップS60)、利用者記憶部102の関係テーブルを参照し、第一承認者としての当該利用者IDに関連付けられている報告者IDを特定する。つまり、表示制御部109は、当該利用者によって承認される報告者を特定する(ステップS61)。表示制御部109は、週報記憶部107を参照し、ステップS61で特定された報告者IDに係る週報データを取得する(ステップS62)。表示制御部109は、ステップS62で取得した週報データに基づいて承認待ち一覧ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS63)。承認待ち一覧ページは、
図11に示すように、対象月度と、報告者の氏名と、報告日と、承認待ちのデータとを関連付けたリストを含む。リストには、承認待ちのデータとして、交通費精算や休日申請などの週報データ以外のデータが含まれていてもよい。当該リストのうち、承認待ちの週報データを示す行には、週報閲覧ページへのリンクが張られている。
【0029】
図12は、第1の実施形態に係る週報閲覧ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて承認待ち一覧ページの中から週報データに係る一の行を選択すると、利用者端末200は、週報閲覧ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、週報閲覧ページのリクエストを受信すると(ステップS64)、日報記憶部106を参照し、ステップS61で特定された報告者IDに係る選択された週に属する日付の日報データを取得する(ステップS65)。表示制御部109は、選択された週における週報閲覧ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS66)。
【0030】
週報閲覧ページには、
図12に示すように、選択した週報データに係る報告データ及び感情データ、選択した週に属する日付の日報データの一覧、並びにフィードバックデータの入力ブロックが表示される。フィードバックデータの入力ブロックには、フィードバックコメントの入力欄と、報告者の業務についての受容を示す受容データの選択ボタンと、登録ボタンとが含まれる。これにより、利用者は、報告者からの報告データを閲覧しつつ、感情データのアイコンから当該報告に係る報告者の感情を読み取ることができる。これにより、利用者は報告者の感情により沿ったフィードバックコメントを入力することができる。
図9に示す受容データの選択ボタンがクリックされると、表示制御部109は、複数の受容データのアイコンを選択可能に提示する。利用者は、提示された複数のアイコンから1つを選択することで、受容データを入力する。受容データの選択肢はポジティブな内容のみからなる。これにより、フィードバックデータによって報告者のモチベーションを低下させることを防ぐことができる。なお、第一承認者による最初の閲覧時には、週報閲覧ページに他の利用者によるフィードバックデータが登録されいない。
登録ボタンが押下されると、週報入力部104は、フィードバック記憶部108が記憶するフィードバックデータを更新する(ステップS67)。
【0031】
《役職者による週報の閲覧》
図13は、第1の実施形態における役職者による週報データの受容方法を示すフローチャートである。
図14は、第1の実施形態に係る報告一覧ページの例を示す図である。
利用者が、利用者端末200を用いて報告一覧ページのリンクを選択すると、利用者端末200は、報告一覧ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、報告一覧ページのリクエストを受信すると(ステップS80)、フィードバック記憶部108及び週報記憶部107を参照し、少なくとも1つのフィードバックデータが付与された週報データを取得する(ステップS81)。週報データに少なくとも1つのフィードバックデータが付与されているということは、当該週報データが第一承認者によって承認されていることを示す。つまり、業務報告サーバ100は、第一承認者によって承認された週報データを役職者に提示する。
【0032】
表示制御部109は、ステップS81で取得した週報データに基づいて報告一覧ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS82)。報告一覧ページは、
図14に示すように、対象月度と、報告者の氏名と、対象期間の週と、当該週についての週報データのスニペットとを関連付けたリストを含む。当該リストの各行には、週報閲覧ページへのリンクが張られている。
【0033】
利用者が、利用者端末200を用いて報告一覧ページの中から一の行を選択すると、利用者端末200は、週報閲覧ページのリクエストを業務報告サーバ100に送信する。業務報告サーバ100の表示制御部109は、週報閲覧ページのリクエストを受信すると(ステップS83)、日報記憶部106を参照し、選択された週報データの報告者IDによって策際され、当該週に属する日付の日報データを取得する(ステップS84)。表示制御部109は、
図12に示すように選択された週における週報閲覧ページを生成し、利用者端末200に送信する(ステップS85)。役職者に提示される週報閲覧ページには、他の利用者によるフィードバックデータの一覧が含まれる。登録ボタンが押下されると、週報入力部104は、フィードバック記憶部108が記憶するフィードバックデータを更新する(ステップS86)。
【0034】
《作用・効果》
このように、第1の実施形態に係る業務報告システム1は、報告者から、業務に係る状況についての報告データ及び当該業務に係る状況についての感情を示す感情データの入力を受け付け、報告データ及び感情データを、報告者に関連付けられた被報告者に提示する。これにより、被報告者は、報告者の業務報告において当該業務に係る感情を読み取ることができる。また、報告データ及び感情データの組み合わせが時系列として記録されることにより、業務報告システム1は、被報告者に報告者の思考の傾向や業務の適格性を捉えるための材料を提供することができる。また、上記の報告データ及び感情データは被報告者にのみ提示される。これにより、報告者が他の同僚の目を気にせずに、本音で感情を表すことを期待することができる。
【0035】
また、第1の実施形態に係る業務報告システム1は、報告データとして日報データと週報データの入力をそれぞれ受け付け、日報データと週報データを被報告者に提示する。これにより、被報告者は週報データが示す報告者の総括的な週の報告と、当該週の個別の状況についての報告とをそれぞれ確認することができる。なお、第1の実施形態に係る業務報告システム1は、週報データの入力を受け付けるが、期間の区切りは週に限られず、2日以上の所定の周期で区切られる期間であってよい。なお、報告者の記憶が新しいうちに報告がなされることが好ましいことから、当該期間は1か月より短いことが好ましい。
【0036】
また、第1の実施形態に係る業務報告システム1は、週報データの入力時に、その週に属する日報データを報告者に提示する。これにより、報告者は、その週の出来事を振り返りながら週報データを作成することができる。
【0037】
また、第1の実施形態に係る業務報告システム1は、被報告者から、報告者に週報データについてのコメントデータと、ポジティブな内容のみからなる選択肢の中から選択された受容データの入力を受け付け、当該コメントデータ及び受容データを報告者に提示する。これにより、被報告者による週報データの登録のモチベーションを高めることができ、また被報告者と報告者との間の信頼関係が醸成されることを期待することができる。また、これにより、報告者が被報告者の感情に寄り添ったコメントを受け取ることができるため、報告者に自発的に報告を作成することを促すことができる。
【0038】
また、第1の実施形態に係る業務報告サーバ100は、週報データを、報告者に関連付けられた第一承認者に提示し、第一承認者よる承認の後に、当該週報データを一定以上の職位に属する利用者(役職者)に提示する。つまり、第1の実施形態において第一承認者及び役職者は、被報告者である。週報データが第一承認者による承認を経て、役職者に提示されることで、報告者は第一承認者との間で週報データをブラッシュアップさせてから役職者に提示させることができる。なお、他の実施形態に係る業務報告サーバ100は、第一承認者による承認を経ずに複数の被報告者に週報データを提示してもよい。また、他の実施形態においては、第一承認者以外の被報告者も、利用者記憶部102の関係テーブルにおいて報告者に関連付けられていてよい。
【0039】
〈他の実施形態〉
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。すなわち、他の実施形態においては、上述の処理の順序が適宜変更されてもよい。また、一部の処理が並列に実行されてもよい。
上述した実施形態に係る業務報告システム1は、業務報告サーバ100及び利用者端末200から構成されるが、単独のコンピュータによって構成されるものであってもよい。また、業務報告サーバ100の機能は複数のコンピュータによって実現されるものであってもよい。
【0040】
〈コンピュータ構成〉
図13は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ500は、プロセッサ501、メインメモリ502、ストレージ503、インタフェース504を備える。
上述の業務報告サーバ100及び利用者端末200は、コンピュータ500に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ503に記憶されている。プロセッサ501は、プログラムをストレージ503から読み出してメインメモリ502に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ501は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ502に確保する。プロセッサ501の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0041】
プログラムは、コンピュータ500に発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータ500は、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサ501によって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。このような集積回路も、プロセッサの一例に含まれる。
【0042】
ストレージ503の例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ503は、コンピュータ500のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース504または通信回線を介してコンピュータ500に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ500に配信される場合、配信を受けたコンピュータ500が当該プログラムをメインメモリ502に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ503は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0043】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージ503に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…業務報告システム 100…業務報告サーバ 101…認証部 102…利用者記憶部 103…日報入力部 104…週報入力部 105…フィードバック入力部 106…日報記憶部 107…週報記憶部 108…フィードバック記憶部 109…表示制御部 200…利用者端末 500…コンピュータ 501…プロセッサ 502…メインメモリ 503…ストレージ 504…インタフェース