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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】レシピ提案システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20241113BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20241113BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q10/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020185178
(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公開番号】P2022076493
(43)【公開日】2022-05-20
【審査請求日】2023-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】森脇 実
(72)【発明者】
【氏名】田原 麻美
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-331159(JP,A)
【文献】特開2020-101967(JP,A)
【文献】特開2012-003319(JP,A)
【文献】特開2010-061276(JP,A)
【文献】特開2005-293382(JP,A)
【文献】特開2019-045980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの指示を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられたユーザの指示に基づき、使用する食材に関して検索基準が異なる複数のレシピ検索方法のなかから選択されたレシピ検索方法を用いて1つ以上のレシピを選択するレシピ選択部と、
前記レシピ選択部により選択された前記1つ以上のレシピを出力する情報出力部と、
前記ユーザが保有する食材を示す在庫情報を管理する食材管理部と、
を備え、
前記複数のレシピ検索方法は、前記在庫情報に含まれる少なくとも1つの食材の使用を必須とする第1レシピ検索方法と、前記在庫情報に含まれる食材を使用することの優先度が前記第1レシピ検索方法よりも低い第2レシピ検索方法とを含み、
前記レシピ選択部は、前記第2レシピ検索方法において、前記在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを、参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択し、
前記レシピ選択部は、前記在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、第1食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い第1食材を抽出し、第2食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い第2食材を抽出し、前記第1食材および前記第2食材の両方を含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択し、前記第1食材および第2食材の両方を含むレシピよりも低い優先度で、前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピを選択する、
シピ提案システム。
【請求項2】
前記情報出力部は、前記在庫情報に基づき、前記ユーザが保有する食材の少なくとも一部を表示させ、
前記受付部は、前記情報出力部により前記ユーザが保有する食材の少なくとも一部が表示された状態で、前記ユーザが保有する食材のなかから使用候補の食材を選択するユーザの指示を受け付け、
前記レシピ選択部は、前記第1レシピ検索方法において、前記受付部により受け付けられた前記使用候補の食材を含むレシピを選択する、
請求項に記載のレシピ提案システム。
【請求項3】
前記レシピ選択部は、前記第2レシピ検索方法において、使用候補の食材を選択するユーザの指示を伴わずに、前記在庫情報に基づき前記ユーザが保有する食材を含むレシピを前記複数のレシピのなかから優先して選択する、
請求項1または請求項2に記載のレシピ提案システム。
【請求項4】
前記第1食材分類は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか1つであり、
前記第2食材分類は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか他の1つである、
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項5】
前記情報出力部は、所定数のレシピを出力するように設定され、
前記レシピ選択部は、前記第1食材および前記第2食材の両方を含むレシピの数である第1数が前記所定数よりも少ない場合、前記所定数と前記第1数との差分以下である第2数に応じて前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピを選択する、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項6】
前記レシピ選択部は、前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピの数が前記第2数よりも多い場合、所定の手順に基づき前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピのなかから前記第2数のレシピを不規則に選択する、
請求項に記載のレシピ提案システム。
【請求項7】
前記情報出力部は、前記第1食材および第2食材の両方を含むレシピと、前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピとを含む前記所定数のレシピを、前記所定の手順または別の手順に基づき不規則に並び替えて表示部に表示させる、
請求項に記載のレシピ提案システム。
【請求項8】
前記情報出力部は、食材の購入日または摂取期限に基づいて前記レシピ選択部によりレシピが選択された場合、前記レシピに含まれる購入日または摂取期限が所定条件を満たす食材を報知する、
請求項から請求項のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、レシピ提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが食材を入力するとレシピを提案するシステムが知られている。システムは、さらなる利便性の向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-092120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性を向上させることができるレシピ提案システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のレシピ提案システムは、受付部と、レシピ選択部と、情報出力部と、食材管理部とを持つ。前記受付部は、ユーザの指示を受け付ける。前記レシピ選択部は、前記受付部により受け付けられたユーザの指示に基づき、使用する食材に関して検索基準が異なる複数のレシピ検索方法のなかから選択されたレシピ検索方法を用いて1つ以上のレシピを選択する。前記情報出力部は、前記レシピ選択部により選択された前記1つ以上のレシピを出力する。前記食材管理部は、前記ユーザが保有する食材を示す在庫情報を管理する。前記複数のレシピ検索方法は、前記在庫情報に含まれる少なくとも1つの食材の使用を必須とする第1レシピ検索方法と、前記在庫情報に含まれる食材を使用することの優先度が前記第1レシピ検索方法よりも低い第2レシピ検索方法とを含む。前記レシピ選択部は、前記第2レシピ検索方法において、前記在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを、参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択する。前記レシピ選択部は、前記在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、第1食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い第1食材を抽出し、第2食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い第2食材を抽出し、前記第1食材および前記第2食材の両方を含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択し、前記第1食材および第2食材の両方を含むレシピよりも低い優先度で、前記第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピを選択する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態のレシピ提案システムの全体構成を示す図。
図2】実施形態の冷蔵庫を示す正面図。
図3】実施形態の制御部の機能構成を示すブロック図。
図4】実施形態の食材管理部の機能構成を示すブロック図。
図5】実施形態の在庫リストデータベースの内容の一例を示す図。
図6】実施形態の買い物リストデータベースの内容の一例を示す図。
図7】実施形態の食材データベースの内容の一例を示す図。
図8】実施形態のレシピサーバの機能構成を示すブロック図。
図9】実施形態のアプリケーションサーバの機能構成を示すブロック図。
図10】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図11】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図12】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図13】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図14】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図15】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図16】実施形態の表示画面の一例を示す図。
図17】実施形態のレシピ提案システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のレシピ提案システムを、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。「XX」および「YY」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。以下では「データベース」を「DB」と表記する。「貯蔵室の温度」は、例えば、貯蔵室の空気温度を意味する。
【0008】
(実施形態)
[1.レシピ提案システムの全体構成]
以下、レシピ提案システム1の全体構成について説明する。
図1は、実施形態のレシピ提案システム1の全体構成を示す図である。レシピ提案システム1は、冷蔵庫101、サーバ200及び端末機器300を備える。ネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、公衆回線、電話回線、無線基地局などのうち1つ以上を含む。
【0009】
「レシピ」とは、食材の調理方法を含む情報である。レシピは、食材に係る情報、調理時間、調理に必要とする家電機器、摂取可能人数(すなわち何人分の料理か)、摂取期限、料理の熱量、料理を宣伝する情報、料理を示す画像又は映像、料理の塩分及び調理の難易度などを含んでも良い。なお、「レシピ」は、レシピ情報の一例である。「摂取」とは、料理(または食材)を食べることを意味する。
【0010】
「食材」の例としては、穀物、野菜、果物、油、海藻、薬味、魚介類、肉、卵、乳、骨、調味料、香料、加工食品、乾物及び食品添加物などが挙げられる。なお、食材は調理されていないものに限定されない。例えば、食材は調理されたものであっても良い。「料理」とは、食材を調理したものをいう。なお、「料理」は食材そのものを含んでも良い。
【0011】
「調理する」ことの例としては、食材を洗浄すること、食材を切ること、食材を煮ること、食材を焼くこと、食材を炒めること、食材を蒸すこと、食材を和えること、食材を揚げること、食材を茹でること、食材を凍らせること、食材を干すことなどをいう。なお、「調理する」ことは上記の例に限定されない。なお、「調理する」ことは上記の例を2つ以上組み合わせたことで有っても良い。
【0012】
「食材に係る情報」の例としては、食材の名称、食材の量、食材の状態、食材の原産地、食材の種類などが挙げられる。「摂取期限」とは、摂取に関わる期限である。「摂取期限」の例としては、賞味期限、消費期限が挙げられる。
【0013】
冷蔵庫101は、ユーザUの住居に設置される。冷蔵庫101は家電機器の一例である。冷蔵庫101は食材の貯蔵及び食材の管理を行う。冷蔵庫101は、例えば住居内のルータRを介してネットワークNWと接続され、サーバ200と通信可能である。また、冷蔵庫101は、例えばルータRおよびネットワークNWを介して端末機器300と通信可能である。
【0014】
冷蔵庫101には、食材管理を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーション1と称する)と、レシピ提案を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーション2と称する)がインストールされている。アプリケーション1及びアプリケーション2は冷蔵庫101において起動する。なお、アプリケーション1及びアプリケーション2は1つのアプリケーションとして実装されても良い。「アプリケーションプログラム」は、コンピュータソフトウェアの一例である。
【0015】
なお、レシピ提案システム1は、複数の冷蔵庫101を備えても良い。また、レシピ提案システム1が備える冷蔵庫101の用途は家庭用に限定されない。例えば、冷蔵庫101はユーザUの勤務先に係る業務用冷蔵庫又は業務用冷凍庫であっても良い。また、レシピ提案システム1は冷蔵庫101の代わりに、食材の貯蔵及び食材の管理を行える家電機器を備えも良い。なお、レシピ提案システム1は冷蔵庫101に加えて、食材の貯蔵及び食材の管理を行える家電機器を備えも良い。冷蔵庫101の詳細な構成については後述する。
【0016】
端末機器300は、例えば、ユーザUが使用する移動体端末である。端末機器300の例としては、スマートフォン、タブレット端末機器などが挙げられる。端末機器300は、ネットワークNWと接続され、冷蔵庫101とサーバ200に通信可能である。また、端末機器300は接続ケーブルを介して冷蔵庫101と通信可能であっても良い。上記接続ケーブルの例としては、USB(Universal Serial Bus)ケーブルが挙げられる。
【0017】
端末機器300は、表示画面310を有する。表示画面310は、画像や映像を表示可能な画面と、画面に重ねて設けられたタッチセンサとを含む。端末機器300には、冷蔵庫101に代えて/加えて、上述したアプリケーション1またはアプリケーション2の少なくとも一方がインストールされている。アプリケーション1及びアプリケーション2は、端末機器300において起動する。端末機器300は、上記例に限定されず、パーソナルコンピュータや、入力機能を有したテレビジョン受像機などでも良い。表示画面310(または端末機器300)は、「表示部」の一例である。
【0018】
サーバ200は、レシピに係る様々なサービスを提供する。サーバ200は、ルータRに含まれる情報処理部、および/またはネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。
【0019】
サーバ200は、レシピサーバ200Aと、アプリケーションサーバ200Bとを含む。「アプリケーションサーバ」は、アプリケーションプログラムサーバと称されてもよい。レシピサーバ200Aは、例えば、1台以上のサーバ装置(クラウドサーバ)により構成される。アプリケーションサーバ200Bは、例えば、1台以上のサーバ装置(クラウドサーバ)により構成される。レシピサーバ200A及びアプリケーションサーバ200Bは1つのサーバ装置により実現されても良い。レシピサーバ200A及びアプリケーションサーバ200Bについては、詳しく後述する。
【0020】
[2.冷蔵庫]
以下、冷蔵庫101の詳細な構成について説明する。
【0021】
[2-1.冷蔵庫の全体構造]
以下、冷蔵庫101の全体構造について説明する。
図2は、冷蔵庫101を示す正面図である。冷蔵庫101は、例えば、筐体110、複数の扉130、表示装置140、アクチュエータ150、制御部160、カメラ170、スピーカ180及びマイク190を含む。
【0022】
筐体110の内部には、複数の貯蔵室(保存部屋)120が設けられている。複数の貯蔵室120は、例えば、冷蔵室121、チルド室122、野菜室123、製氷室124、小冷凍室125、および主冷凍室126を含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室121が配置され、冷蔵室121の下方に野菜室123が配置され、野菜室123の下方に製氷室124および小冷凍室125が配置され、製氷室124および小冷凍室125の下方に主冷凍室126が配置されている。ただし、貯蔵室120の配置は、上記例に限定されない。これら複数の貯蔵室120は、複数の扉130によってそれぞれ開閉可能に閉じられる。
【0023】
表示装置140の例としては、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどが挙げられる。表示装置140は、画像および/または映像を表示可能な表示画面141を含む。また、表示装置140は、表示画面141に重ねて設けられたタッチセンサ142を含む。なお、図2に示す冷蔵庫101における表示装置140の位置は一例である。表示画面141(または表示装置140)は、「表示部」の別の一例である。
【0024】
アクチュエータ150は、冷却用の冷媒を圧縮して冷却器に送る圧縮機と、冷却器により冷却された冷気を各貯蔵室120に送る送風機などを含む。
【0025】
制御部160は、表示装置140およびアクチュエータ150などを制御する。例えば、制御部160は、タッチセンサ142を介して、表示画面141に対するユーザUの操作を受け付け可能である。制御部160は、アクチュエータ150を制御することで、冷蔵庫101の各貯蔵室120の設定温度帯の変更、チルド室122の制御モードの変更、通常運転と比べて主冷凍室126を急速に冷却する「急速冷凍」、通常運転と比べて速く氷を作る「急速製氷」などの冷蔵庫101の機能を実行可能である。
【0026】
図3は、制御部160の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部160は、食材管理部161及び通信モジュール162を含む。食材管理部161の詳細については後述する。
【0027】
通信モジュール162は通信用回路などを含み、ルータRと接続可能である。冷蔵庫101は通信モジュール162によりルータRと接続して、サーバ200及び端末機器300と通信可能である。
【0028】
カメラ170は、筐体110の内部または扉130に設けられる。図2に示すカメラ170の位置は一例である。カメラ170により撮影された食材の画像は冷蔵庫101の食材管理に用いられる。
【0029】
スピーカ180およびマイク190は、扉130に設けられる。スピーカ180およびマイク190が設けられた部分の近傍には、音声が通過しやすいように開口が設けられている。スピーカ180およびマイク190は、ケーブルを介して冷蔵庫101の制御部160に接続される。スピーカ180及びマイク190は制御部160によって制御される。
【0030】
[4-2.食材管理部]
以下、制御部160の食材管理部161の詳細について説明する。
図4は、食材管理部161の機能構成を示すブロック図である。食材管理部161は、情報処理部520および記憶部530を含む。食材管理部161は在庫情報を管理する。在庫情報とはユーザUが保有する食材を示す情報である。在庫情報の詳細については後述する。
【0031】
[4-2-1.情報処理部]
情報処理部520は、指示受付部521、登録情報管理部522、表示制御部523、音声処理部524、制御指示生成部525、および応答生成部526を含む。ただし、情報処理部520の一部または全部の構成要素は、冷蔵庫101に代えて、サーバ200又は端末機器300に設けられてもよい。
【0032】
指示受付部521は、端末機器300の表示画面310によって受け付けられたユーザUの操作を示す情報を、通信モジュール162を介して端末機器300から受け取る。また、指示受付部521は、表示装置140によって受け付けられたユーザUの操作を示す情報を表示装置140から受け取る。指示受付部521は、端末機器300又は表示装置140から受け取る情報を登録情報管理部522に送信する。
【0033】
登録情報管理部522は、指示受付部521から受け取る情報に基づき、後述する各種DBを更新する。上記「各種DB」は、在庫リストDB601、買い物リストDB602、ユーザ設定DB604、常備品DB605及び遠隔操作登録DB607である。登録情報管理部522は、後述する音声処理部524により解析された内容(発話によるユーザUの指示)を示す情報を、音声処理部524から受け取る。
【0034】
登録情報管理部522は、指示受付部521から受け取る情報に代えて/加えて、音声処理部524から受け取る情報に基づき「各種DB」を更新可能である。登録情報管理部522の動作については詳しく後述する。以下の説明で「ユーザUの操作」または「ユーザUの入力」とは、指示受付部521によって受け付けられたユーザUの操作、または後述する音声処理部524によって分析されたユーザUの操作を意味する。
【0035】
表示制御部523は各種DBの内容に基づき、表示用データおよび制御信号を生成する。上記「表示用データ」は、端末機器300の表示画面310に表示させる画像または映像を含む。なお、「表示用データ」は、表示装置140の表示画面141に表示させる画面又は映像を含んでも良い。
【0036】
表示制御部523は、生成した表示用データおよび制御信号を、通信モジュール162を介して表示装置140又は端末機器300に送信する。表示装置140又は端末機器300は表示用データ及び制御信号を受信する。表示装置140又は端末機器300は、受信した表示用データ及び制御信号に基づいて、食材管理に係る表示を行う。これにより、ユーザUは食材管理に係る情報を把握できる。
【0037】
なお、「表示画面に表示させる」とは、表示制御部523から表示用データおよび/または制御信号を直接に与えることで表示画面141又は表示画面310に表示させる意味に限定されない。「表示画面に表示させる」とは、表示装置140又は端末機器300に対して外部(例えばサーバ200)から表示用データおよび/または制御信号を与えることで、画像や映像を表示画面141又は表示画面310に表示させることも含み得る。
【0038】
音声処理部524は、マイク190によって取得された音声を示す信号をマイク190から受け取る。なお、音声処理部524は、端末機器300によって取得された音声を示す信号を、通信モジュール162を介して端末機器300から受け取っても良い。
【0039】
例えば、音声処理部524は取得した音声を示す信号のなかで、トリガワード以外の音声を示す信号を受け取る。音声処理部524は受け取った音声を示す信号を分析する。例えば、音声処理部524は、音声認識処理を行うことで音声を示す信号をテキスト化し、テキスト化された音声を示す信号に対して自然言語処理を行うことで意味解釈を行う。音声処理部524は、音声を示す信号の分析結果を、制御指示生成部525、および応答生成部526に出力する。
【0040】
制御指示生成部525は、音声処理部524による音声を示す信号の分析結果に基づき、ユーザUの発話に冷蔵庫101に対する指示が含まれる場合、その指示を受け付ける。上記「冷蔵庫101に対する指示」の例としては、各貯蔵室120の設定温度帯の変更、チルド室122の制御モードの変更、「急速冷凍」、または「急速製氷」などの指示などが挙げられる。
【0041】
制御指示生成部525は、「冷蔵庫101に対する指示」に対応する制御指示を生成する。食材管理部161は、制御指示生成部525により生成された制御指示に基づきアクチュエータ150を駆動させる。アクチュエータ150が駆動することにより、ユーザUが所望する制御を実現する。
【0042】
応答生成部526は音声DB608(後述)を参照し、スピーカ180から出力させる音声を示す信号を生成する。応答生成部526は、音声処理部524により分析されたユーザUの発話に対して回答すべき内容がある場合や、ユーザUに報知すべき内容がある場合、上記「音声を示す信号」を生成する。応答生成部526は、生成した音声を示す信号をスピーカ180に送信する。
【0043】
スピーカ180は、応答生成部526により生成された音声を示す信号を受信する。スピーカ180は音声を示す信号に基づいて、スピーカ180が備える振動板を振動させる。振動板が振動することにより、冷蔵庫101の周辺の空気が振動する。ユーザUは空気の振動により音声を示す信号に係る音声を認知できる。
【0044】
なお、応答生成部526は生成した音声を示す信号を端末機器300に送信しても良い。音声を示す信号を受信した端末機器300が備えるスピーカは、上記スピーカ180と同様に動作する。
【0045】
[4-2-2.各種DB]
記憶部530は、在庫リストDB601、買い物リストDB602、食材DB603、ユーザ設定DB604、常備品DB605、履歴DB606、遠隔操作登録DB607、および音声DB608を記憶する。在庫リストDB601、買い物リストDB602、ユーザ設定DB604、常備品DB605、履歴DB606は、ユーザU毎に準備されている。
【0046】
以下では、説明の便宜上、食材管理用のDBとして上記複数のDBが存在する例を示す。しかし、これらDBは一体のものとして管理されても良い。この場合、後述する特定のリスト(買い物リストや候補リスト)に表示させることを示す識別情報(例えばタグ)が各食材の登録に付与されても良い。なお、以下に説明する各種DBに対する処理(例えば食材の登録、削除、確認)は、登録情報管理部522により実行される。
【0047】
[4-2-2-1.在庫リストDB]
図5は、在庫リストDB601の内容の一例を示す図である。「在庫リスト」とは、ユーザUが保有する食材が管理されるリストである。以下の説明では「在庫リスト」を「食材リスト」又は「在庫情報」と称することがある。
【0048】
在庫リストDB601には、ユーザUの家庭に在庫として存在する食材が登録される。在庫リストDB601には、冷蔵庫101の内部に保存される食材に限らず、冷蔵庫101の外部で保存(例えば常温で保存)される食材も登録される。なお、在庫リストDB601には、複数の冷蔵庫101の内部に保存される食材が登録されても良い。なお、在庫リストDB601には、冷蔵庫101に存在する食材のみが登録されても良い。在庫リストDB601に登録された情報は、上述した「在庫情報」の一例である。
【0049】
在庫リストDB601では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「保存場所」、「購入日」、「賞味期限」(または「消費期限」)、「数量」、「単位」、および「履歴」が対応付けられて登録される。
【0050】
「食材毎」とは、例えば同時に購入された同じ食材を意味する。言い換えると、同じ種類であっても、ある日時に購入された食材と、別の日時に購入された食材は、別の食材として登録される。なお、ここでいう「購入日」とは、特定の食材が新たに登録された登録日、すなわち在庫量が増えた日を指し、その食材の入手経路が購入ではなかった場合も含む意味で用いる。
【0051】
「食材分類」は、食材の区分を意味する。本実施形態では、「食材分類」として、「野菜」、「果物」、「肉類」、「魚介・海藻類」、「卵・乳製品」、「豆・豆製品」、「加工食品」、「ごはん・パン類」、「麺類」、「飲料」、「冷凍食品」、「甘味類」、「調味料」、「香辛料」、「お惣菜」、および「その他」である16種類の食材分類が設定されている。ただし、上記区分は例であり、食材分類の区分は適宜設定可能である。
【0052】
「保存場所」は、食材が保存された場所を意味する。本実施形態では、「保存場所」として、「冷蔵室」、「野菜室」、「冷凍室」、および「その他」である4種類の保存場所が設定されている。「冷蔵室」は、冷蔵室121とチルド室122とを纏めた領域に対応する。「野菜室」は、野菜室123に対応する。「冷凍室」は、小冷凍室125と主冷凍室126とを纏めた領域に対応する。「その他」は、冷蔵庫101の外部の保存場所に対応する。
【0053】
ただし、上記区分は例であり、保存場所の区分は適宜設定可能である。例えば、冷蔵室121とチルド室122とは互いに別の保存場所として区分されても良い。小冷凍室125と主冷凍室126とは互いに別の保存場所として区分されても良い。さらに言えば、保存場所の区分は、「冷蔵室の最上段」、「冷蔵室の右扉ポケット」のように細かく区分されてもよい。「保存場所」は、「保存部屋」または「保存領域」と称されてもよい。以下では説明の便宜上、「冷蔵室121」という場合、チルド室122を含み得る概念であり、主冷凍室126という場合、小冷凍室125を含み得る概念である。
【0054】
「数量」には、食材の最新の数量が登録される。「履歴」には、食材が減少した場合に、減少後の数量および減少した日時などを示す情報が登録される。
【0055】
登録情報管理部522は、例えばユーザUの操作に基づき、在庫リストDB601に対する食材の登録、削除、確認を行う。本実施形態では、登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材の賞味期限(または消費期限)の所定日数前(例えば1日前)に、賞味期限(または消費期限)が近い食材があることを端末機器300に通知する。この通知は、プッシュ通知として端末機器300の表示画面310に表示される。なおこの通知は、プッシュ通知として表示装置140の表示画面141に表示されても良い。
【0056】
登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材の賞味期限(または消費期限)が経過した場合、賞味期限(または消費期限)が経過した食材を在庫リストDB601から自動で削除し、後述するゴミ箱DB603および候補リストDB604に食材の登録を移す。
【0057】
「在庫リスト」は制御部160の制御によって、端末機器300の表示画面310に「食材リスト」として表示される。なお、「在庫リスト」は表示装置140に「食材リスト」として表示されても良い。
【0058】
[4-2-2-2.買い物リストDB]
図6は、買い物リストDB602の内容の一例を示す図である。「買い物リスト」とは、買い忘れを防止するためにユーザUが買い物時に参照可能なリストであり、ユーザUの購入予定(例えば明示の購入意思)が確認された食材のリストである。
【0059】
「買い物リスト」は、後述する候補リストと比べて購入可能性が高いリストである。ただし、「買い物リスト」は、ユーザUの明示の購入意思に限らず、ユーザUの常備意思(ある食材を常備品として保有する意思)に基づく推定で登録された食材を含んでも良い。
【0060】
「買い物リスト」に登録される食材は、例えば、後述する「候補リスト」に一度登録された後、ユーザUの意思(ユーザUの操作)に基づいて「候補リスト」から「買い物リスト」に移動されることで「買い物リスト」に登録される。ただし、「買い物リスト」に登録される食材は、候補リストを経由せずに、ユーザUの操作に基づいて「買い物リスト」に直接登録されてもよい。「買い物リスト」は、制御部160の制御により端末機器300の表示画面310に表示される。なお、「買い物リスト」は表示装置140に表示されても良い。
【0061】
買い物リストDB602には、「買い物リスト」として表示させる食材が登録される。買い物リストDB602では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「数量」、および「単位」が対応付けられて登録されている。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、買い物リストDB602に対する食材の登録、削除、確認を行う。
【0062】
[4-2-2-3.食材DB]
図7は、食材DB603の内容の一例を示す図である。食材DB603は、複数のユーザUに対して共通して設定されたデフォルトのDBである。食材DB603は、後述する食材情報の自動入力に用いられる。食材DBに登録されている食材は、一般的に流通する多数の食材が登録されている。
【0063】
食材DB603では、食材毎に、「食材名」、「食材名の受付候補」、「食材分類」、「食材分類のアイコン」、「デフォルトの保存場所(推奨される保存場所)」、「賞味期限(または消費期限)」が対応付けられて登録されている。「食材分類」、「食材分類のアイコン」、「デフォルトの保存場所」、「賞味期限(または消費期限)」の各々は、「付随情報」の一例である。
【0064】
「食材名の受付候補」としては、食材の名称の入力ブレを考慮した1つ以上の受付候補が登録されている。例えば、食材がプチトマトである場合、「プチトマト(片仮名表記)」に加え、「ぷちとまと(平仮名表記)」、「トマト」などが登録されている。
【0065】
「デフォルトの保存場所」は、冷蔵庫101の内部または冷蔵庫101の外部の保存場所であって、食材の保存に適した保存場所が登録されている。上述したように、「保存場所」は、冷蔵室121が棚を有する場合、「冷蔵室121の最上段」のような特定の貯蔵室120の中で他の場所と区別される一部の場所を示す区分でも良い。
【0066】
ここで、冷蔵庫101は、機種によって貯蔵室120の配置が異なる。このため、食材に対して推奨される保存場所が機種によって異なる場合がある。そこで本実施形態では、食材DB603は、例えば冷蔵庫101の機種毎に準備されている。言い換えると、食材DB603は、冷蔵庫101の機種によって異なる。
【0067】
登録情報管理部522は、後述する遠隔操作登録DB607を参照して得られる冷蔵庫101の機種情報に基づき、ユーザUの冷蔵庫101の機種を特定し、特定した機種に対応する食材DB603を選択する。なお、冷蔵庫101の機種毎に異なった情報を準備するのは、食材DB603全体ではなく、食材DB603のうち保存場所を示す情報など一部の情報だけに限ってもよい。
【0068】
[4-2-2-4.その他のDB]
図4に戻り説明を続ける。記憶部530には、上述したDBの他に、ユーザ設定DB604、常備品DB605、履歴DB606、遠隔操作登録DB607、および音声DB608が記憶されている。
【0069】
ユーザ設定DB604は、ユーザUによって登録された情報である。ユーザ設定DB604には、後述する食材情報の自動入力に柔軟性を持たせるため、食材DBに対するユーザU固有の変更設定が登録される。例えば、ユーザ設定DB604には、食材と保存場所とのユーザU固有の対応関係が登録されている。
【0070】
具体的には、食材DB603では、「鶏肉」に対するデフォルトの保存場所として「冷蔵室」が登録されている。ユーザUは、鶏肉を購入した際に冷蔵室に保存するよりも冷凍室に保存するほうが多い場合、「鶏肉」と「冷凍室」とを対応付けてユーザ設定DB604に登録することができる。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、ユーザ設定DB604の登録、削除、確認を行う。
【0071】
常備品DB605には、ユーザUがよく利用する食材(例えば在庫を切らしたくない食材)が登録されている。常備品DB605には、ユーザUによって常備を希望する旨が「宣言」された食材(特別食材)が登録される。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、常備品DB605の登録、削除、確認を行う。
【0072】
履歴DB606は、ユーザ設定DB604に代えて、またはユーザ設定DB604と組み合わせて利用可能である。履歴DB606は、例えばユーザUの明示的な登録によらず、食材の保存に関するユーザUの履歴(冷蔵庫101の使用履歴)が登録される。登録情報管理部522は、履歴DB606を参照することで、ある食材に対して、どの貯蔵室120がよく利用されるかという情報が得ることができる。履歴DB606は、在庫リストDB601に対するユーザUの登録結果、および/または、冷蔵庫101のカメラ170の撮影結果などに基づいて生成される。
【0073】
遠隔操作登録DB607には、冷蔵庫101毎に、「管理ID」、「機種」、および「遠隔操作用に登録された端末機器の管理ID」が対応付けられて登録されている。表示制御部523は、端末機器300から受信する端末機器300の管理IDに基づいて遠隔操作登録DB607からユーザの冷蔵庫101の機種を特定し、特定した冷蔵庫101を遠隔操作可能とする。
【0074】
音声DB608には、ユーザUの発話の意味解釈を行うための辞書、および応答用の音声を示す信号を生成するための音声情報などが登録されている。
【0075】
[3.サーバ]
以下、サーバ200の詳細な構成について説明する。
【0076】
[3-1.レシピサーバ]
以下、レシピサーバ200Aの詳細な構成について説明する。
図8はレシピサーバ200Aの機能構成を示すブロック図である。レシピサーバ200Aは、通信部201、レシピ設定部202及び記憶部203を含む。なお、図8に示すレシピサーバ200Aの構成は一例である。レシピサーバ200Aは1つまたは複数の装置により構成される。なお、レシピサーバ200Aは異なる箇所に設けられた複数の装置により構成されても良い。
【0077】
通信部201は、後述するアプリケーションサーバ200Bから信号を受信する。また、通信部201はアプリケーションサーバ200Bに信号を送信する。なお、通信部201は、ルータR又は端末機器300と接続しても良い。すなわち、レシピサーバ200Aは冷蔵庫101又は端末機器300と通信可能であっても良い。
【0078】
レシピ設定部202は、レシピサーバ200Aのオペレータからレシピの新規登録を受け入れて、記憶部203にレシピを記録する。上記「レシピサーバ200Aのオペレータ」の例としては、家電機器の製造業者、レシピサーバ200Aの管理業者、一般的な料理愛好家、または家電機器のユーザ(例えばユーザUを含む複数のユーザ)などが挙げられる。なお、レシピ設定部202は、レシピサーバ200Aのオペレータがレシピを入力しない場合であっても、レシピサーバ200A以外のサーバなどからレシピを受け入れても良い。
【0079】
記憶部203は、レシピ設定部202により記録されるレシピを記憶する。なお、記憶部203はレシピ設定部202と別の箇所に設けられても良い。例えば、記憶部203は家電機器の製造業者のデータセンターに設けられても良い。
【0080】
[3-2.アプリケーションサーバ]
以下、アプリケーションサーバ200Bの詳細な構成について説明する。
図9はアプリケーションサーバ200Bの機能構成を示すブロック図である。アプリケーションサーバ200Bは、受付部204、レシピ選択部(レシピ提案部)205及び情報出力部206を含む。なお、図9に示すアプリケーションサーバ200Bの構成は一例である。アプリケーションサーバ200Bは1つまたは複数の装置により構成される。なお、アプリケーションサーバ200Bは異なる箇所に設けられた複数の装置により構成されても良い。
【0081】
[3-2-1.受付部]
以下、受付部204の詳細について説明する。
受付部204は、ルータR、レシピサーバ200A及び端末機器300から信号を受信する。また、受付部204は、ルータR、レシピサーバ200A及び端末機器300に信号を送信する。すなわち、アプリケーションサーバ200Bは、冷蔵庫101、レシピサーバ200A及び端末機器300と通信可能である。
【0082】
受付部204は、例えば冷蔵庫101、レシピサーバ200A及び端末機器300から受信する信号に基づき、ユーザUの指示を受け付ける。すなわち、ユーザUは端末機器300に、ユーザUの指示を示す入力をする。端末機器300はユーザUの指示を示す入力を受け付ける。端末機器300は、ユーザUの指示を示す信号をアプリケーションサーバ200Bに送信する。受付部204は、端末機器300からユーザUの指示を示す信号を受信する。これは、ユーザUが表示装置140に指示を入力する場合も同様である。これにより、受付部204は、ユーザUの指示を受け付ける。なお、以下では、複数のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザUの指示を「選択指示」と称する。
【0083】
また、受付部204は、所定の状態でユーザUが保有する食材のなかから使用候補の2つ以上の食材を選択するユーザUの操作を受け付ける。
【0084】
以下において、「ユーザUが保有する食材」を「あるもの」または「在庫食材」と称する場合がある。上記「2つ以上の食材」とは、「2種類以上の食材」である。なお、「2つ以上の食材」は「2種類以上の食材」に限定されない。「2つ以上の食材」は、例えば、購入日または保存部屋の登録が異なる同じ種類の食材であってもよい。上記「所定の状態」とは、例えば、情報出力部206(後述)により在庫食材の少なくとも一部が所定の優先順序で表示された状態である。上記「所定の優先順序」の例としては、在庫食材の購入日順、在庫食材の摂取期限順、在庫食材の名称順などが挙げられる。
【0085】
なお、受付部204は、「所定の状態」でのユーザUの操作を、「所定の状態」ではない状態で受け付けても良い。すなわち、ユーザUが操作するときに「所定の状態」で有れば良い。ユーザUが操作した後においては「所定の状態」でなくても良い。
【0086】
ユーザUは、端末機器300のアプリケーション2を起動させる。端末機器300は、アプリケーション2が起動した旨の信号をアプリケーションサーバ200Bに送信する。アプリケーションサーバ200Bは、アプリケーション2が起動した旨の信号を受け付ける。アプリケーションサーバ200Bは、在庫リストDB601を読み込んで在庫食材を特定する。なお、アプリケーションサーバ200Bは、「あるもの検索(後述)」の入力を受け付けた後に、在庫リストDB601を読み込んでも良い。情報出力部206は、在庫食材を所定の優先順序で表示する旨の信号を、端末機器300に送信する。端末機器300は、上記信号を受信して、アプリケーション2上において、在庫食材を所定の優先順序で表示する。なお、ユーザUが表示装置140のアプリケーション2を起動させた場合の動作も、上記と同様である。この場合、表示装置140の表示画面141に在庫食材が所定の優先順序で表示される。
【0087】
ユーザUは所定の優先順序で表示された在庫食材のなかから、使用候補の食材を選択する。表示装置140又は端末機器300はユーザUが上記食材を選択する操作を受け付ける。表示装置140又は端末機器300は上記ユーザUの操作を示す信号を、アプリケーションサーバ200Bに送信する。受付部204はユーザUの操作を受け付ける。なお、上記の説明以外の受付部204の詳細な動作については後述する。
【0088】
[3-2-2.レシピ選択部]
以下、レシピ選択部205の詳細について説明する。
レシピ選択部205は、使用する食材に関して検索基準が異なる複数のレシピ検索方法のなかから選択されたレシピ検索方法を用いて1つ以上のレシピを選択する。「レシピを選択する」とは、参照可能な複数のレシピを検索して条件に該当する1つ以上のレシピを抽出することを意味する。レシピ選択部205は、受付部204により受け付けられたユーザUの指示に基づき、参照可能な複数のレシピのなかからレシピを選択する。「参照可能な複数のレシピ」とは、例えば、レシピサーバ200Aの記憶部203に登録された複数のレシピである。
【0089】
レシピ検索方法の例としては、「あるもの必須検索」、「あるもの優先検索」、「カテゴリ検索」、「フリーワード検索」、および「閲覧履歴検索」などが挙げられる。なお、レシピ検索方法は上記の例に限定されない。以下において、レシピ検索方法を説明する。なお、以下において、レシピ選択部205が選択したレシピを「レシピ1」と称する場合が有る。なお本実施形態において以下の説明で「食材」とは、料理を構成する主役または準主役となる食材を意味し、調味料や香料、薬味などは含まない意味で用いる。
【0090】
[3-2-2-1.あるもの必須検索]
以下、あるもの必須検索について説明する。
あるもの必須検索は、在庫情報に含まれる少なくとも1つの食材の使用を必須とするレシピを検索する方法である。すなわち、あるもの必須検索は、「あるもの(在庫食材)」を使用するレシピを検索する方法である。あるもの必須検索は、第1レシピ検索方法の一例である。
【0091】
あるもの必須検索は、例えば、使用候補の食材を選択するユーザUの指示を伴うものである。本実施形態では、情報出力部206は、あるもの必須検索において、在庫情報(例えば在庫リストDB601基づき、在庫食材の少なくとも一部を表示画面310または表示画面141(以下「表示部」と称する)に表示させる。受付部204は、情報出力部206により在庫食材の少なくとも一部が表示された状態で、在庫食材のなかから使用候補の食材を選択するユーザの指示を受け付ける。
【0092】
本実施形態では、受付部204は、在庫食材のなかから使用候補の食材として複数の食材を選択するユーザの指示を受け付け可能である。本実施形態では、レシピ選択部205は、使用候補の食材として複数の食材を選択するユーザの指示が受付部204により受け付けられた場合、それら複数の食材のうち少なくともいずれか1つを含むレシピを選択する。ただし、レシピ選択部205は、使用候補の食材として複数の食材を選択するユーザの指示が受付部204により受け付けられた場合、それら複数の食材の全部を含むレシピのみを選択するようにしてもよい。
【0093】
そして、レシピ選択部205は、あるもの必須検索において、受付部204により受け付けられた使用候補の食材を含むレシピを選択する。例えば、食材A、食材B、食材C、食材D、食材Eが在庫食材であるとする。ユーザUは食材A、食材B、食材Cを「使用候補の食材」として選択する。レシピ選択部205は、食材A、食材B及び食材Cのうち1つ以上(好ましくは2つ以上、さらに好ましくは3つ以上)を含むレシピを選択する。なお、あるもの必須検索の具体例については後述する。
【0094】
[3-2-2-2.あるもの優先検索]
以下、あるもの優先検索について説明する。
あるもの優先検索は、在庫情報に含まれる食材を使用することの優先度が「あるもの必須検索」より低い検索方法である。すなわち、あるもの優先検索は、在庫食材(調味料をや香料、薬味は除く)を全く使用しないレシピを含むことを許容する検索方法である。以下において、「あるもの(在庫食材)を使用すること」を、検索条件1と称する。また、以下において、検索条件1以外の検索条件を、検索条件2と称する。「あるもの優先検索」における検索条件1の優先度は、「あるもの必須検索」における検索条件1の優先度より低い。あるもの優先検索は、第2レシピ検索方法の一例である。
【0095】
レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、使用候補の食材を選択するユーザUの指示を伴わずに、在庫情報に基づきユーザUが保有する食材を含むレシピを優先して選択する。また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、在庫食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択する。また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材をより多く含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択する。
【0096】
例えば、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、在庫情報に基づき第1食材及び第2食材を抽出し、第1食材および第2食材の両方を含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択する。以下において、第1食材および第2食材の両方を含むレシピをレシピ2と称する場合が有る。また、レシピ選択部205は、第1食材および第2食材の両方を含むレシピよりも低い優先度で、第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピを選択する。以下において、第1食材または第2食材のいずれかを含むレシピをレシピ3と称する場合が有る。
【0097】
本実施形態では、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、在庫情報に基づき第1食材、第2食材、第3食材を抽出し、第1食材、第2食材、第3食材の全てを含むレシピを参照可能な複数のレシピのなかから優先して選択する。この場合、第1食材、第2食材、第3食材の全てを含むレシピが「レシピ2」の一例に該当し得る。また、レシピ選択部205は、第1食材、第2食材、第3食材の全てを含むレシピよりも低い優先度で、第1食材、第2食材、第3食材のうちいずれか2つを含むレシピを選択する。この場合、第1食材、第2食材、第3食材のうちいずれか2つを含むレシピが「レシピ3」の一例に該当し得る。また、レシピ選択部205は、第1食材、第2食材、第3食材のうちいずれか2つを含むレシピよりも低い優先度で、第1食材、第2食材、第3食材のうちいずれか1つを含むレシピを選択する。この場合、第1食材、第2食材、第3食材のうちいずれか1つを含むレシピが「レシピ4」の一例に該当し得る。
【0098】
「第1食材」とは、第1食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い食材である。「第2食材」とは、第2食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い食材である。「第3食材」とは、第3食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い食材である。「第1食材分類」は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか1つである。「第2食材分類」は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか他の1つである。「第3食材分類」は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれかさらに別の1つである。
【0099】
なお、「第4食材分類」が設定されていても良い。「第4食材分類」は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか1つである。なお、「第4食材」が設定されていても良い。「第4食材」は、第4食材分類に属する食材のなかで購入日が古いまたは摂取期限が近い食材である。
【0100】
また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、レシピ選択部205により選択された(すなわち検索されて条件に該当することで抽出された)レシピ2の数である第1数が所定数よりも少ない場合、第2数に応じてレシピ3を追加で選択する(すなわち、追加で検索して抽出する)。上記「所定数」は、予め設定される数である。例えば、「所定数」は、レシピの提案を要求するユーザUの指示に対する応答として、表示装置140または端末機器300に一度に出力されるレシピの数である。言い換えると、「所定数」は、レシピの提案を要求するユーザUの指示に対する応答として、表示画面141または表示画面310に一度に表示されるレシピの数である。「一度に表示される」とは、表示画面において一部が隠れた状態からスクロールにより順に表示される場合なども含む。
【0101】
「第2数」は、所定数と第1数との差分に相当する数または上記差分よりも少ない数である。また、レシピ選択部205は、レシピ選択部205により選択された(すなわち検索されて条件に該当することで抽出された)レシピ3の数が第2数よりも多い場合、所定のルール(所定の手順)に基づきレシピ3のなかから第2数のレシピを不規則に選択する。上記「所定のルール」は、予め設定されるルールである。「不規則に選択する」ことは、特定の手法に限定されないが、例えば、レシピ選択部205により乱数を生成し、生成された乱数に基づきレシピを選択することにより実現される。
【0102】
レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、第1数と第2数との合計が「所定数」よりも少ない場合、第3数に応じてレシピ4を追加で選択する(すなわち、追加で検索して抽出する)。「第3数」は、第1数と第2数との合計と「所定数」との差分に相当する数または上記差分よりも少ない数である。レシピ選択部205は、レシピ選択部205により選択された(すなわち検索されて条件に該当することで抽出された)レシピ4の数が第3数よりも多い場合、所定のルール(所定の手順)に基づきレシピ4のなかから第3数のレシピを不規則に選択する。なお、あるもの優先検索の具体例については後述する。
【0103】
[3-2-2-3.カテゴリ検索]
以下、カテゴリ検索について説明する。カテゴリ検索は、ユーザUの指示に係るカテゴリを含むレシピを検索する方法である。上記「カテゴリ」の例としては、料理のカテゴリ、料理に係るシーン、料理に係る目的、料理のテーマ、料理に係る気分、料理に係る季節などが挙げられる。
【0104】
上記「料理のカテゴリ」の例としては、野菜のおかず、お肉のおかず、魚介のおかず、サラダ、ごはんもの、シチュー・スープ・汁物、パスタ・グラタン、麺、たまご・大豆加工品、海藻・乾物・こんにゃく、お菓子、離乳食などが挙げられる。
【0105】
「料理に係るシーン」の例としては、和、洋、中、アジア、その他が挙げられる。上記「その他」の例としては、欧州、北アメリカ、オセアニア及びアジアを除く地域の国々などが挙げられる。「料理に係る目的」の例としては、主食、主菜、副菜、汁物(副菜)、ドリンク、デザートなどが挙げられる。
【0106】
「料理のテーマ」の例としては、定番、おもてなし、イベント、時間(簡単)、健康などが挙げられる。「料理に係る気分」の例としては、さっぱり、こってり、甘い、辛い、すっぱいなどが挙げられる。「料理に係る季節」の例としては、春、夏、秋、冬、年中が挙げられる。
【0107】
また、上記「カテゴリ」は、時短レシピ、おもてなしレシピ、お花見弁当、バレンタインなどを含んでも良い。また、カテゴリ検索は、ユーザUの指示に係るカテゴリを複数含むレシピを検索する方法であっても良い。
【0108】
[3-2-2-4.フリーワード検索]
以下、フリーワード検索について説明する。フリーワード検索は、ユーザUが入力した任意単語(フリーワード)に係るレシピを検索する方法である。上記「任意単語に係るレシピ」の例としては、任意単語を含むレシピ、任意単語と関連付けられたレシピなどが挙げられる。
【0109】
[3-2-2-5.閲覧履歴検索]
以下、閲覧履歴検索について説明する。閲覧履歴検索は、ユーザUの閲覧履歴に係るレシピを検索する方法である。「閲覧履歴」の例としては、ユーザUと関連付けられたアプリケーションサーバ200Bのログ、ユーザUの端末機器300から受信したアプリケーションサーバ200Bのログ、端末機器300のアプリケーション2のログ及びユーザUのアプリケーション2における入力内容などが挙げられる。
【0110】
[3-2-3.情報出力部]
以下、情報出力部206について説明する。情報出力部206は、レシピ選択部205により選択された1つ以上のレシピ(レシピ1)を出力する。情報出力部206はレシピ1を示す信号を端末機器300又は表示装置140に送信することで、レシピ1を出力する。レシピ1を示す信号を受信した端末機器300又は表示装置140は、レシピ1を表示画面310又は表示画面141に表示する。ユーザUはレシピ1を認知できる。
【0111】
ユーザUは所定の希望に係る調理をするため、レシピを参照する。ユーザUがアプリケーション2を起動する。ユーザUは希望に係る指示を入力する。受付部204はユーザUの指示を受け付ける。レシピ選択部205は、ユーザUの指示及びレシピ検索方法に基づいて、レシピを選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。表示画面310又は表示画面141はレシピ1を表示する。ユーザUは希望に係るレシピ1を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0112】
また、情報出力部206は、在庫情報に基づき、ユーザUが保有する食材の少なくとも一部を表示させる。すなわち、情報出力部206は在庫食材を表示させる。情報出力部206は、食材管理部161から在庫食材を示す信号を受信する。情報出力部206は、在庫食材を示す信号を受信する。情報出力部206は、在庫食材を示す信号を表示装置140又は端末機器300に送信する。表示装置140又は端末機器300は、在庫食材を示す信号を受信する。表示装置140又は端末機器300は、受信した信号に基づいて、表示画面141又は表示画面310に在庫食材を表示させる。これにより、情報出力部206は在庫食材を表示させる。また、これによりユーザUは在庫食材を認知できる。
【0113】
ユーザUは在庫食材を使用して調理するため、レシピを参照する。情報出力部206は在庫食材を表示させる。ユーザUは在庫食材を認知できる。ユーザUはレシピを選択する場合において、在庫食材を使用するレシピを探すことができる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0114】
また、情報出力部206は、在庫食材を表示画面に表示させる。受付部204は、在庫食材が表示画面に表示させられた「所定の状態」で、ユーザUの指示を受け付ける。レシピ選択部205はユーザUの指示などに基づいてレシピを選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。ユーザUは在庫食材に係るレシピ1を認知できる。ユーザUは在庫食材が表示させられた状態で指示をするができ、在庫食材に係るレシピの参照の手間を削減できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0115】
上述したように、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、レシピ選択部205により選択された(すなわち検索されて条件に該当することで抽出された)レシピ2の数である第1数が所定数よりも少ない場合、第2数に応じてレシピ3を追加で選択する(すなわち、追加で検索して抽出する)。レシピ選択部205は、レシピ選択部205により選択された(すなわち検索されて条件に該当することで抽出された)レシピ3の数が第2数よりも多い場合、所定のルール(所定の手順)に基づきレシピ3のなかから第2数のレシピを不規則に選択する。
【0116】
本実施形態では、情報出力部206は、第1数のレシピ2と、不規則に選択された第2数のレシピ3とを含む所定数のレシピを表示画面に表示させる場合、これら所定数のレシピを上記所定の手順(すなわち、レシピ3を不規則に選択する手順)または別の手順に基づき、不規則に並び替えて表示画面に表示させる。その結果、表示画面における並び順として、レシピ2とレシピ3とが入り混じった順序で、レシピ2およびレシピ3が表示される。「不規則に並び替える」ことは、特定の手法に限定されないが、例えば、情報出力部206により乱数を生成し、生成された乱数に基づきレシピを並び替えることにより実現される。
【0117】
別の例では、情報出力部206は、第1数のレシピ2と、第2数のレシピ3と、不規則に選択された第3数のレシピ4を含む所定数のレシピを表示画面に表示させる場合、これら所定数のレシピを上記所定の手順(すなわち、レシピ4を不規則に選択する手順)または別の手順に基づき、不規則に並び替えて表示画面に表示させる。その結果、表示画面における並び順として、レシピ2、レシピ3、およびレシピ4が入り混じった順序で、レシピ2、レシピ3、およびレシピ4が表示される。
【0118】
本実施形態では、情報出力部206は、食材の購入日または摂取期限に基づいてレシピ選択部205によりレシピが選択された場合、レシピに含まれる購入日または摂取期限が所定条件を満たす食材(以下、食材1と称する)を報知する。食材1の例としては、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材などが挙げられる。「所定条件」は、例えば、購入日が古いまたは摂取期限がある日数以内である場合などが挙げられる。これについては、具体的に後述する。
【0119】
[4.具体例]
以下、レシピ提案システム1の動作の具体例について説明する。以下に説明する具体例において、アプリケーション2は端末機器300で起動している。以下において説明する画面は、アプリケーション2が起動している端末機器300の表示画面310の一例である。なお、以下において説明する画面は、アプリケーション2が起動している表示装置140の表示画面141であっても良い。
【0120】
[4-1.あるもの必須検索の具体例]
以下、あるもの必須検索の具体例を説明する。
図10は表示画面310の一例である。A1の部分には3つのアイコンが設けられている。それぞれのアイコンには、レシピ検索方法が示されている。ユーザUがアイコンを操作すると、当該アイコンが示すレシピ検索方法に基づいて、画面が遷移される。
【0121】
図11は表示画面310の一例である。ユーザUがA1の部分の「あるもの必須」のアイコンを操作すると、図10の画面が図11の画面に遷移される。
【0122】
B1の部分は、上記「所定の状態」に係る部分である。B1に示す「所定の優先順序」は、食材名順、購入日順(食材の購入日順)、賞味期限順(食材の摂取期限順)である。上記「食材名順」の例としては、食材の名称の頭文字を平仮名順で示した順序が挙げられる。上記「購入日順」の例としては、食材の購入日が速い順で示した順序が挙げられる。上記「賞味期限順」の例としては、食材の賞味期限が速い順で示した順序が挙げられる。図11のB1の部分には、冷蔵室121に貯蔵されているあるものが表れている。
【0123】
B2の部分には5つのアイコンが設けられている。それぞれのアイコンには、在庫食材に係る貯蔵の場所が示されている。上記貯蔵の場所は、全部(全貯蔵室120)、冷蔵室(冷蔵室121)、野菜室(野菜室123)、冷凍室(小冷凍室125、主冷凍室126)である。ユーザUは、B2のいずれかのアイコンを操作することにより、当該貯蔵室120の食材を所定の優先順序で表示した表示画面310を表示させることができる。
【0124】
B3の部分には、食材の購入日順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の購入日順のアイコンを入力することにより、食材を購入日順に表示した表示画面310を表示させることができる。B4の部分には、食材の賞味期限順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の賞味期限順のアイコンを入力することにより、食材を賞味期限順に示した表示画面310を表示させることができる。
【0125】
B5の部分には、食材の名称順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の名称順のアイコンを入力することにより、食材を名称順に示した表示画面310を表示させることができる。B6の部分には、キャンセルのアイコンが設けられている。ユーザUはキャンセルのアイコンを入力することにより、図11の画面を図10の画面に遷移させることができる。
【0126】
B1の部分に表示されるあるものは、賞味期限が切れていないものに限定される。上記「賞味期限が切れていない」とは、賞味期限がレシピ提案システム1の動作する当日以降のことをいう。ユーザUは在庫食材を使用して調理するため、レシピを参照する。しかし、在庫食材であっても、賞味期限が切れている食材を使用すると、ユーザUの身体に不調が起こり得る。B1の部分に表示されるあるものは、賞味期限が切れていないものに限定される。ユーザUは賞味期限が切れていない在庫食材を使用したレシピを参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合においてユーザUの健康上のリスクを抑えられる。
【0127】
なお、ユーザUが身体を表示画面310に接触させたままB7方向にスワイプすることで、賞味期限が切れている在庫食材(以下、廃棄対象と称する)が表示される。情報出力部206は、廃棄対象をユーザUが注意高く認知できるように表示してもよい。
【0128】
図12は表示画面310の一例である。ユーザUがB1の部分の在庫食材を入力すると、図11の画面が図12の画面に遷移される。在庫食材の入力は、例えば、B1で表示されている食材の表示をユーザがタップする(押下する)ことで行われる。
【0129】
C1の部分には、ユーザUが入力(選択)した在庫食材が表れている。冷蔵室121に「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」が貯蔵されているとする。「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」は「在庫食材」として、図11のB1の部分に表示される。ユーザUがB1の部分の「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を選択すると、図12のようにC1の部分に、「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」が表示される。
【0130】
本実施形態では、アプリケーション2はユーザUから4つ以上のあるものの入力を受け付けない。アプリケーション2はユーザUから1つの在庫食材、2つの在庫食材又は3つの在庫食材の入力を受け付ける。食材を使用できるレシピは限定されている。そのため、ユーザUが在庫食材を4つ以上入力すると、レシピ選択部205がレシピ1を選択できない場合が有る。アプリケーション2はユーザUから4つ以上の在庫食材の入力を受け付けない。アプリケーション2が受け付けた入力に基づいて、レシピ提案システム1がレシピを選択できる場合が増える。そのため、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合においてユーザUの利便性を向上できる。なお、アプリケーション2はユーザUから4つ以上の入力を受け付けても良い。
【0131】
C2の部分には、キャンセルのアイコンが設けられている。ユーザUはキャンセルのアイコンを入力することにより、図12の画面を図10の画面に遷移させることができる。
【0132】
C3の部分には、決定のアイコンが設けられている。ユーザUが決定のアイコンを操作すると、レシピ選択部205は「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を、レシピサーバ200Aに照らし合わせる。レシピ選択部205は上記照らし合わせにより、「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を使用するレシピを選択する。レシピ選択部205により選択されたレシピ1の例としては、ピーナツバナナケーキ、スリランカ風ココナッツカレー、オーブンでお好み焼き、シンガポールチキンライス、3種の旨辛手羽先、豚肉の梅風味蒸し、スペアリブと野菜のオーブン焼き、ホタテとしめじのパングラタン及び鶏肉と野菜焼きなどである。情報出力部206はレシピ1を端末機器300に出力する。その後、図12の画面は図13の画面(後述)に遷移される。なお、ユーザUが在庫食材を入力していない場合、アプリケーション2は決定のアイコンの入力を受け付けない。
【0133】
図13は表示画面310の一例である。D1の部分には、レシピ1のうち8つのレシピ(以下、レシピ1-1と称する)が表示されている。レシピ1-1の例としては、ピーナツバナナケーキ、スリランカ風ココナッツカレー、オーブンでお好み焼き、シンガポールチキンライス、3種の旨辛手羽先、豚肉の梅風味蒸し、スペアリブと野菜のオーブン焼き及びホタテとしめじのパングラタンである。ユーザUが身体を表示画面310に接触させたままD2方向にスワイプすることで、レシピ1-1でないレシピ1(以下、レシピ1-2と称する)が表示される。レシピ1-2の例としては、鶏肉と野菜焼きなどが挙げられる。
【0134】
D3の部分には矢印のアイコンが設けられている。ユーザUは矢印のアイコンを入力することにより、図13の画面を図12の画面に遷移できる。すなわち、ユーザUは矢印のアイコンを操作して、再度、在庫食材を入力することができる。ユーザUは在庫食材を使用して調理するため、レシピを参照する。しかし、参照したレシピにおいて、ユーザUが摂取を希望する料理が無い場合も有る。ユーザUは矢印のアイコンを操作して、再度、在庫食材を入力することができる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0135】
図13の画面において、ユーザUは選択指示の入力ができる。例えば、ユーザUがD1の部分の文字または画像の部分をタップする(押下する)ことで、選択指示の入力ができる。ユーザUがD4の部分の画像又は「シンガポールチキンライス」の文字をタップする(押下する)ことで、ユーザUはシンガポールチキンライスのレシピを選択指示できる。レシピが選択指示されると、図13の画像は図14の画像(後述)に遷移される。図14は表示画面310の一例である。ユーザUが選択指示をすると、情報出力部206は当該選択指示に係るレシピを図14のように表示する。これにより、ユーザUが選択指示したレシピを参照することができる。
【0136】
[4-2.あるもの優先検索の具体例]
以下、あるもの優先検索の具体例について説明する。
図15は表示画面310の一例である。E1の部分には3つのアイコンが設けられている。それぞれのアイコンには、レシピ検索方法が示されている。ユーザUがアイコンを入力すると、当該アイコンが示すレシピ検索方法に基づいて、画面が遷移される。
【0137】
図16は表示画面310の一例である。ユーザUがE1の部分の「おまかせ」のアイコンを操作すると、図15の画面が図16の画面に遷移される。
【0138】
図16の表示画面310は、あるもの優先検索により検索されたレシピを表示している。なお、あるもの優先検索の詳細な動作については、後述する。図16の表示画面310が表示するレシピは、情報出力部206が出力したレシピである。情報出力部206は、所定のルールに基づき、所定数のレシピを不規則に並び替えて出力する。すなわち、図16に示す表示画面310は、不規則に並び替えられたレシピを表示している。
【0139】
ユーザUが表示画面310をF2方向でスワイプすることで、表示画面310は別のレシピを表示する。また、表示画面310は、F3の部分にレシピに使用する食材の名称を表示する。例えば、F3の部分には、各レシピに使用される食材であって、購入日または摂取期限が所定条件を満たす食材(食材1)が表示される。本実施形態では、各レシピに使用される食材であって、「あるもの優先検索」で検索条件として設定された最大4つの第1食材、最大4つの第2食材、最大4つの第3食材のうち、当該レシピに含まれる食材が表示される。「あるもの優先検索」で検索条件として設定された食材であることは、「所定条件を満たす食材」の一例である。これにより、ユーザUはレシピに使用する食材さらに言えば、レシピで使用される食材であって摂取期限が近い食材)の名称を認知できる。ユーザUは必要な食材を認知した上で、レシピを選択することができる。
【0140】
ユーザUがF4の部分を入力(選択指示)することにより、図16の画面が図14の画面に遷移される。これにより、ユーザUは選択指示したレシピを参照することができる。
【0141】
[5.レシピ提案システムの動作]
以下、レシピ提案システム1の動作のうち、あるもの優先検索の動作に説明する。図17はあるもの優先検索の動作を示す図である。
【0142】
あるもの優先検索を開始する(S101)。例えば、アプリケーション2が起動する。その後、図15の表示画面310において、「おまかせ」が操作される。端末機器300はあるもの優先検索の開始を示す信号をサーバ200に送信する。受付部204は信号を受信する。これにより、あるもの優先検索が開始する。
【0143】
レシピ選択部205は、在庫食材の登録情報を要求する信号を、食材管理部161に送信する(S102)。例えば、第1食材分類が「肉類」および「魚介・海藻類」であり、第2食材分類が「加工食品」であり、第3食材分類が「野菜」であるとする。レシピ選択部205は、食材管理部161に上記食材分類に係る在庫食材の登録情報を要求する信号(以下、信号1と称する)を送信する。すなわち、レシピ選択部205は、「肉類・魚介・海藻類」、「加工食品」、および「野菜う」の食材分類ごとに、在庫食材の登録情報を要求する信号1を送信する。
【0144】
以下において信号1について詳細に説明する。信号1において、要求する在庫食材の登録情報の数は、食材分類ごとに4つの食材に関するものを上限とする。この4つの食材は、各食材分類において、摂取期限又は購入日により優先度が設定される。例えば、「加工食品」の食材分類においては、賞味期限が本日以降であり、且つ賞味期限が近い在庫食材の登録情報の優先度が高く設定される。
【0145】
レシピ選択部205は、食材管理部161からS102の要求に対する信号を受信する。すなわち、レシピ選択部205は、在庫食材の登録情報を示す信号を受信する(S103)。これにより、レシピ選択部205は、最大4つの第1食材(第1食材分類に属する食材)の登録情報、最大4つの第2食材(第2食材分類に属する食材)の登録情報、および最大4つの第3食材(第3食材分類に属する食材)の登録情報を取得する。
【0146】
レシピ選択部205は、あるもの優先検索を行う(S104)。例えば、レシピ選択部205は、S103で取得した最大4つの第1食材のうちいずれか1つの第1食材、最大4つの第2食材のうちいずれか1つの第2食材、および最大4つの第3食材のうちいずれか1つの第3食材の全てを含むレシピ2が存在するか検索し、そのようなレシピ2が1つ以上存在する場合、当該1つ以上のレシピ2を選択する。仮に、そのようなレシピ2が上記所定数を超えて存在する場合、レシピ選択部205は、検索されて抽出された上記所定数を超えるレシピ2のなかから、上記所定数のレシピ2を所定のルール(手順)に従い不規則に選択する。「不規則に選択する」とは、例えば、上述したように乱数を用いて決定ことを意味する。
【0147】
上記レシピ2の検索は、最大4つの第1食材と、最大4つの第2食材と、最大4つの第3食材の組み合わせに対して行われる。本実施形態では、レシピ選択部205は、最大4つの第1食材には1から4の識別子(例えば1から4の序列)を付与し、最大4つの第2食材には1から4の識別子(例えば1から4の序列)を付与し、最大4つの第3食材には1から4の識別子(例えば1から4の序列)を付与する。そして、上記組み合わせは、例えば同じ識別子(同じ序列)同士の組み合わせ(すなわち最大4通り)のみ検索される。このような構成によれば、同じ食材を使用したレシピばかりが提案されることを抑制することができる。なお、レシピ選択部205は、最大4つの第1食材と、最大4つの第2食材と、最大4つの第3食材の全ての組み合わせ(4×4×4=64通り)のレシピ2を検索するようにしてもよい。
【0148】
レシピ選択部205は、選択されたレシピ2の数(第1数)が所定数未満である場合、第2数のレシピ3を選択する。例えば、レシピ選択部205は、最大4つの第1食材にのうちいずれか1つの第1食材、最大4つの第2食材のうちいずれか1つの第2食材、および最大4つの第3食材のうちいずれか1つの第3食材のうち、2つ食材の組み合わせ(すなわち、第1食材と第2食材の組み合わせ、第1食材と第3食材の組み合わせ、および第2食材と第3食材の組み合わせ)を含むレシピ3が存在するか検索し、そのようなレシピ3が1つ以上存在する場合、当該1つ以上のレシピ3を選択する。
【0149】
レシピ選択部205は、選択されたレシピ2の数(第1数)とレシピ3の数(第2数)の合計が所定数未満である場合、第3数のレシピ4を選択する。例えば、レシピ選択部205は、最大4つの第1食材にのうちいずれか1つの第1食材、最大4つの第2食材のうちいずれか1つの第2食材、または最大4つの第3食材のうちいずれか1つの第3食材を含むレシピ4が存在するか検索し、そのようなレシピ4が1つ以上存在する場合、当該1つ以上のレシピ4を選択する。
【0150】
レシピ選択部205は、選択されたレシピ2の数(第1数)とレシピ3の数(第2数)とレシピ4の数(第4数)の合計が所定数未満である場合、上述した最大4つの第1食材、最大4つの第2食材、および最大4つの第3食材を含まない1つ以上のレシピを所定のアルゴリズムで選択する。
【0151】
情報出力部206は、S104で選択されたレシピの並べ替えを行う(S105)。例えば、情報出力部206は、乱数生成関数により生成された乱数と、レシピのIDとを関連付ける。情報出力部206は、レシピのIDに関連付けられた乱数に基づいて、レシピの並び順を特定する。乱数生成関数により生成される乱数は不規則であるため、レシピの並び順も不規則になる。
【0152】
情報出力部206は、S105で並べ替えられた複数のレシピを表示画面310に表示させる(S106)。情報出力部206は、レシピ及びレシピの並び順を示す信号を端末機器300に送信する。端末機器300は信号を受信する。端末機器300は受信した信号に基づいてレシピを表示画面310に表示する。例えば、表示画面310は図16のような画面を表示する。
【0153】
受付部204は、選択指示を受け付ける(S107)。
情報出力部206は、選択指示に係るレシピの内容を表示画面310に表示させる(S108)。例えば、表示画面310は図14のような画面を表示する。
【0154】
[6.利点]
【0155】
ユーザUがレシピを参照する場合、在庫食材が少ない(または不足する)場合が有る。この場合、ユーザUが参照できるレシピの数は、在庫食材が多い場合に比べて少なくなる。また、在庫食材のみに基づく検索では、ユーザUが希望するレシピが検索できない場合が有る。レシピ選択部205は、「あるもの必須検索」より検索条件1の優先度の低い「あるもの優先検索」でレシピを選択することが可能である。検索条件1の優先度を下げて検索することで、ユーザUはより多くのレシピ又はより希望に沿うレシピを参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0156】
また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、使用候補の食材を選択するユーザUの指示を伴わずに、在庫食材を含むレシピを優先して選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。ユーザUはレシピ1を認知できる。ユーザUが在庫食材に係る指示をしなくても、ユーザUは在庫食材に係るレシピ1を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0157】
また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、在庫食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを優先して選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。ユーザUはレシピ1を認知できる。
【0158】
ユーザUは摂取するために食材を用意する。食材には購入日から一定期間の摂取期限が存在する。摂取期限を超過すると、ユーザUは食材を摂取ことが困難となる。レシピ選択部205は、あるもの優先おまかせ検索において、「あるもの」の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを優先して選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。ユーザUはレシピ1を認知できる。ユーザUはレシピのなかから食材の摂取期限などに係るレシピを探さなくても、摂取期限などに係るレシピ1を参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0159】
また、レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材をより多く含むレシピを優先して選択する。ユーザUは摂取するために複数の食材を用意する。食材には購入日から一定期間の摂取期限が存在する。摂取期限を超過すると、ユーザUは食材を摂取ことが困難となる。しかし、ユーザUが、複数の食材の摂取期限などを考慮してレシピを参照するには手間がかかる。レシピ選択部205は、あるもの優先検索において、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材をより多く含むレシピを優先して選択する。ユーザUは複数の食材の摂取期限などに係るレシピを参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0160】
レシピ選択部205は、レシピ2を優先して選択し、レシピ2よりも低い優先度でレシピ3を選択する。情報出力部206はレシピ2、レシピ3を出力する。ユーザUはレシピ2、レシピ3を認知できる。
【0161】
ユーザUは所定の食材分類に係る料理を摂取するため、レシピを参照する。レシピ選択部205は、レシピ2を優先して選択し、レシピ2よりも低い優先度でレシピ3を選択する。ユーザUは所定の食材分類が複数含まれるレシピ2又は何れかの食材分類に係るレシピ3を参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0162】
また、レシピ選択部205が選択するレシピ2、レシピ3は、第1食材分類と第2食材分類にかかるレシピである。第1食材分類と、第2食材分類は、肉類または魚介類を含む食材分類、加工食品を含む食材分類、または野菜を含む食材分類のいずれか1つである。このような構成によれば、第1食材分類で摂取期限が近い食材と、第2食材分類で摂取期限が近い食材とを組み合わせたレシピを提案することができる。なお、レシピ提案システム1において、上記の食材分類以外の食材分類が指定されていても良い。
【0163】
ユーザUは肉類、魚介類、加工食品又は野菜に係る料理を摂取するため、レシピを参照する。レシピ選択部205は、レシピ2を優先して選択し、レシピ2よりも低い優先度でレシピ3を選択する。これにより、複数の食材分類において摂取期限が近い食材を組み合わせたレシピを優先してユーザに提案することができる。
【0164】
また、情報出力部206は、所定数のレシピを出力するように設定される。上記「所定数」は、予め設定される数である。レシピ選択部205は、レシピ2の数である第1数が所定数よりも少ない場合、第2数に応じてレシピ3を選択する。これにより、複数の食材分類において摂取期限が近い食材を組み合わせたレシピが限られる場合でも、多くのレシピをユーザに提案することができる。
【0165】
ユーザUは希望に係る料理をするため、レシピを参照する。参照できるレシピが少なくなると、ユーザUが希望に係る料理を参照できる可能性が低くなる。情報出力部206は、所定数のレシピを出力するように設定される。レシピ選択部205は、レシピ2の数である第1数が所定数よりも少ない場合、第2数に応じてレシピ3を選択する。情報出力部206はレシピ2、レシピ3を出力部する。ユーザUは所定数のレシピを認知できる。すなわち、ユーザUは所定数のレシピのなかから、希望に係るレシピを参照できる可能性が高くなる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0166】
レシピ選択部205は、レシピ3の数が第2数よりも多い場合、所定のルールに基づきレシピ3のなかから第2数のレシピを不規則に選択する。情報出力部206は不規則に選択されたレシピを出力する。ユーザUは不規則に選択されたレシピを認知できる。これにより、例えば、特定の食材の使用に偏ったレシピではなく、色々な種類の食材を使用した多様なレシピを提案することができる。
【0167】
本実施形態では、情報出力部206は、所定のルールまたは別のルールに基づき、所定数のレシピを不規則に並び替えて出力する。仮に、レシピが一定の規則に基づいて並ばれていると、ユーザUは当該規則に偏ったレシピを参照し続けることになる。これと比べて、所定数のレシピを不規則に並び替えて出力する場合、ユーザUは不規則に並び替えられたレシピを認知できる。そのため、ユーザUが参照するレシピは多様になる可能性が有る。
【0168】
ユーザUは料理をするため、レシピを参照する。料理には複数の食材が使用される。当該複数の食材が摂取期限を超えると、ユーザUは当該食材を摂取することが困難となる。レシピ選択部205は、レシピに含まれる複数の食材のスコアの合計に基づきレシピを選択する。情報出力部206はレシピ1を出力する。ユーザUはレシピ1を認知できる。ユーザUは1つの食材の摂取期限などに係るレシピではなく、料理に使用される複数の食材の摂取期限などに係るレシピを参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0169】
ユーザUは食材を摂取期限の前に摂取するため、食材の摂取期限を認知する必要が有る。食材の購入日または摂取期限に基づいてレシピ選択部205によりレシピが選択された場合、レシピに含まれる購入日または摂取期限が所定条件を満たす食材(食材1)を報知する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0170】
(コンピュータ構成)
コンピュータは、プロセッサ、メインメモリ、ストレージ、インタフェースを備える。
上述の冷蔵庫101、サーバ200及び端末機器300は、コンピュータに実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージに記憶されている。プロセッサは、プログラムをストレージから読み出してメインメモリに展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサは、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリに確保する。
【0171】
プログラムは、コンピュータに発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータは、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサによって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
【0172】
ストレージの例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージは、コンピュータのバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェースまたは通信回線を介してコンピュータに接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータに配信される場合、配信を受けたコンピュータが当該プログラムをメインメモリに展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージは、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0173】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0174】
実施形態のレシピ提案システム1は、受付部204と、レシピ選択部205と、情報出力部206を持つ。前記受付部は204、ユーザUの指示を受け付ける。前記レシピ選択部205は、前記受付部204により受け付けられたユーザUの指示に基づき、使用する食材に関して検索基準が異なる複数のレシピ検索方法のなかから選択されたレシピ検索方法を用いて1つ以上のレシピを選択する。前記情報出力部206は、前記レシピ選択部205により選択された前記1つ以上のレシピを出力する。このような構成によれば、ユーザUの利便性を向上できる。
【0175】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0176】
1…レシピ提案システム、101…冷蔵庫、200…サーバ、204…受付部、205…レシピ選択部、206…情報出力部、300…端末機器、U…ユーザ、R…ルータ、NW…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17