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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】発電セル積層体の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/2404 20160101AFI20241113BHJP
   H01M 8/2465 20160101ALI20241113BHJP
   H01M 8/10 20160101ALI20241113BHJP
【FI】
H01M8/2404
H01M8/2465
H01M8/10 101
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021007936
(22)【出願日】2021-01-21
(65)【公開番号】P2022112213
(43)【公開日】2022-08-02
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】大久保 雄貴
【審査官】山本 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-016770(JP,A)
【文献】特開2019-140064(JP,A)
【文献】特開2000-048850(JP,A)
【文献】特開2009-205919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00- 8/0297
H01M 8/08- 8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造方法であって、
載置台から前記積層方向に突出し、且つ前記載置台に対して前記積層方向に相対移動可能に支持されるガイドバーに、前記積層単位に設けられた位置決め部を沿わせることで、複数の前記積層単位を積層位置にガイドしつつ前記載置台に積層する積層工程と、
複数の前記積層単位が積層された前記載置台に加圧部を接近させて、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮する圧縮工程と、
を有し、
前記圧縮工程では、前記位置決め部に沿わせた状態の前記ガイドバーの全体を、前記加圧部の移動方向と同方向に移動させながら、複数の前記積層単位を圧縮する、発電セル積層体の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の発電セル積層体の製造方法において、
前記圧縮工程では、前記ガイドバーと前記加圧部とを一体に同速度で移動させる発電セル積層体の製造方法。
【請求項3】
電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造方法であって、
載置台から前記積層方向に突出するガイドバーに、前記積層単位に設けられた位置決め部を沿わせることで、複数の前記積層単位を積層位置にガイドしつつ前記載置台に積層する積層工程と、
複数の前記積層単位が積層された前記載置台に加圧部を接近させて、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮する圧縮工程と、
を有し、
前記圧縮工程では、前記位置決め部に沿わせた状態の前記ガイドバーを、前記加圧部の移動方向と同方向に移動させながら、複数の前記積層単位を圧縮し、且つ前記ガイドバーを、前記加圧部が移動する速度とは異なる速度で移動させる発電セル積層体の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2記載の発電セル積層体の製造方法において、
前記ガイドバーは、前記積層方向に移動可能に支持機構に支持されることで、前記ガイドバーの延在方向が前記積層方向に沿った状態で維持される発電セル積層体の製造方法。
【請求項5】
請求項4記載の発電セル積層体の製造方法において、
前記支持機構は、前記加圧部及び前記載置台の少なくとも一方に前記積層方向に沿って形成され、且つ前記ガイドバーが前記積層方向に移動可能に挿入される支持穴を有する発電セル積層体の製造方法。
【請求項6】
電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造方法であって、
載置台から前記積層方向に突出するガイドバーに、前記積層単位に設けられた位置決め部を沿わせることで、複数の前記積層単位を積層位置にガイドしつつ前記載置台に積層する積層工程と、
複数の前記積層単位が積層された前記載置台に加圧部を接近させて、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮する圧縮工程と、
を有し、
前記圧縮工程では、前記位置決め部に沿わせた状態の前記ガイドバーを、前記加圧部の移動方向と同方向に移動させながら、複数の前記積層単位を圧縮し、
前記ガイドバーは、前記積層方向に移動可能に支持機構に支持されることで、前記ガイドバーの延在方向が前記積層方向に沿った状態で維持され、
前記支持機構は、前記載置台から前記積層方向に突出し、且つ前記ガイドバーの一部が前記積層方向に摺動可能に収容される凹部が形成された支持バーを有する発電セル積層体の製造方法。
【請求項7】
電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造方法であって、
載置台から前記積層方向に突出するガイドバーに、前記積層単位に設けられた位置決め部を沿わせることで、複数の前記積層単位を積層位置にガイドしつつ前記載置台に積層する積層工程と、
複数の前記積層単位が積層された前記載置台に加圧部を接近させて、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮する圧縮工程と、
を有し、
前記圧縮工程では、前記位置決め部に沿わせた状態の前記ガイドバーを、前記加圧部の移動方向と同方向に移動させながら、複数の前記積層単位を圧縮し、
前記ガイドバーは、前記積層方向に移動可能に支持機構に支持されることで、前記ガイドバーの延在方向が前記積層方向に沿った状態で維持され、
前記支持機構は、前記ガイドバーの延在方向に直交する軸線回りに回転可能に前記ガイドバーに接触する回転部材を有する発電セル積層体の製造方法。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1項に記載の発電セル積層体の製造方法において、
前記セパレータは、互いに対向する一組の長辺と、互いに対向する一組の短辺と、を有する矩形状であり、
前記位置決め部は、前記セパレータの前記一組の短辺の一方に設けられた第1位置決め部と、前記一組の短辺の他方に設けられた第2位置決め部と、前記一組の長辺の何れか一方に設けられた第3位置決め部と、を有する発電セル積層体の製造方法。
【請求項9】
請求項8記載の発電セル積層体の製造方法において、
前記第1位置決め部と前記第2位置決め部とは、前記セパレータの対角位置に配置され、
前記第3位置決め部は、前記長辺の中央に配置される発電セル積層体の製造方法。
【請求項10】
電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造装置であって、
前記積層単位が複数積層される載置台と、
前記載置台に対して前記積層方向に沿って接近又は離間することが可能な加圧部と、
前記載置台から前記積層方向に突出し、前記積層単位に設けられた位置決め部に沿うことで、前記載置台に載置される前記積層単位を積層位置にガイドするガイドバーと、
を備え、
前記ガイドバーは、前記載置台に対して前記積層方向に相対移動可能に支持され、
複数の前記積層単位が積層された前記載置台に前記加圧部が接近して、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮するとき、前記ガイドバーは、前記位置決め部に沿うとともに、前記ガイドバーの全体が、前記加圧部の移動方向と同方向に移動する、発電セル積層体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を複数積層して得られる発電セル積層体の製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、燃料電池は、発電セル(単位燃料電池)を複数積層した発電セル積層体と、該発電セル積層体の積層方向の両端側に配設したエンドプレート等とを備える燃料電池スタックの形態で用いられる。発電セルは、電解質膜・電極構造体を一組のセパレータで挟んで構成される。また、発電セルには、エンドプレート等を介して積層方向に圧縮荷重(締付荷重)が付加される。
【0003】
この種の燃料電池スタックでは、発電セル積層体の各電解質膜・電極構造体に反応ガス等の流体を供給するべく、所謂、内部マニホールドを構成することがある。この場合、流体のシール性を良好に確保するべく、発電セル積層体の積層単位が高精度に位置決めされた状態で積層されている必要がある。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1に開示される組立装置を用いて発電セル積層体を組み立てることが考えられる。この組立装置は、台座プレートと、台座プレートに接近又は離間する可動プレートと、台座プレートに突設されたノックピンとを有する。積層単位には、ノックピンが挿通される位置決め孔が予め設けられている。位置決め孔にノックピンを挿通して、位置決め孔の内周面をノックピンの外周面に沿わせながら、台座プレート上に複数の積層単位をそれぞれ積層する。これにより、台座プレート上には、複数の積層単位が互いに位置決めされた状態で積層される。この台座プレートに対して可動プレートを接近させ、台座プレートと可動プレートとの間で複数の積層単位を積層方向に圧縮すること等により、発電セル積層体が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-196849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のようにして積層した複数の積層単位の相対位置を維持するためには、位置決め孔にノックピンを沿わせた状態で、複数の積層単位に圧縮力を加える必要がある。しかしながら、この場合、位置決め孔の内周面とノックピンの外周面との間に生じる摩擦等によって、積層単位に曲げ応力が生じることで、積層単位が変形し易くなる懸念がある。発電セル積層体では、隣接するセパレータとの間の所定の間隔を保って電気的に絶縁した状態で維持する必要があるため、積層単位において特にセパレータの変形を抑制することが求められる。
【0007】
本発明は、この種の問題を解決するものであり、積層単位同士の位置ずれ及びセパレータの変形が抑制された発電セル積層体を得ることが可能な発電セル積層体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造方法であって、載置台から前記積層方向に突出するガイドバーに、前記積層単位に設けられた位置決め部を沿わることで、複数の前記積層単位を積層位置にガイドしつつ前記載置台に積層する積層工程と、複数の前記積層単位が積層された前記載置台に加圧部を接近させて、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮する圧縮工程と、を有し、前記圧縮工程では、前記位置決め部に沿わせた状態の前記ガイドバーを、前記加圧部の移動方向と同方向に移動させながら、複数の前記積層単位を圧縮する。
【0009】
本発明の別の一態様は、電解質膜の両側に電極が配設された電解質膜・電極構造体と、セパレータとを重ね合わせた積層単位を積層方向に複数積層して発電セル積層体を得る発電セル積層体の製造装置であって、前記積層単位が複数積層される載置台と、前記載置台に対して前記積層方向に沿って接近又は離間することが可能な加圧部と、前記載置台から前記積層方向に突出し、前記積層単位に設けられた位置決め部に沿うことで、前記載置台に載置される前記積層単位を積層位置にガイドするガイドバーと、を備え、複数の前記積層単位が積層された前記載置台に前記加圧部が接近して、前記載置台と前記加圧部との間で複数の前記積層単位を圧縮するとき、前記ガイドバーは、前記位置決め部に沿うとともに、前記加圧部の移動方向と同方向に移動する。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、複数の積層単位を載置台に積層する際、積層単位の位置決め部をガイドバーに沿わせることで、複数の積層単位を積層位置にガイドすることができる。これにより、複数の積層単位を互いの位置ずれが抑制された状態で積層することができる。
【0011】
また、上記のようにして積層した複数の積層単位を載置台と加圧部との間で圧縮する際、位置決め部に沿わせた状態のガイドバーを加圧部の移動方向(圧縮方向)と同方向に移動させる。載置台上の複数の積層単位の積層方向の長さは、加圧部を介して押圧される分、短くなる。すなわち、載置台上の各積層単位は、加圧部を介して押圧されることで、載置台側に向かって、加圧部の移動方向と同方向に移動する。このため、位置決め部に沿わせた状態のガイドバーを上記の移動方向に移動させることで、位置決め部とガイドバーとの間に生じる摩擦力を低減できる。
【0012】
その結果、複数の積層単位を圧縮する際、位置決め部にガイドバーを沿わせて、積層単位の相対位置を維持しても、積層単位に曲げ応力が生じることを抑制できる。ひいては、積層単位のセパレータが変形することを抑制できる。
【0013】
以上から、本発明によれば、積層単位同士のずれ及びセパレータの変形が抑制された発電セル積層体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る発電セル積層体の製造方法を適用して得られる発電セル積層体を備える燃料電池スタックの斜視図である。
図2】発電セルの分解斜視図である。
図3】セパレータ(第1バイポーラプレート)の酸化剤ガス流路側の正面図である。
図4】本実施形態に係る発電セル積層体の製造装置の概略平面図である。
図5図4のV-V線矢視概略断面図である。
図6図5の載置台に加圧部を接近させた説明図である。
図7図6の載置台にさらに加圧部を接近させた説明図である。
図8】変形例に係る製造装置の部分断面図である。
図9】積層単位の積層位置と移動速度との関係図である。
図10】別の変形例に係る製造装置の概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る発電セル積層体の製造方法及び製造装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
【0016】
本実施形態に係る発電セル積層体の製造方法及び製造装置10(図4図7)を適用して得られる図1の発電セル積層体12は、積層方向(矢印A方向)に積層された複数の発電セル14を有する。また、発電セル積層体12は、例えば、不図示の燃料電池電気自動車等の燃料電池車両に搭載される燃料電池スタック16を構成する。
【0017】
図1に示すように、燃料電池スタック16は、発電セル積層体12の積層方向の一端側(矢印A1側)に、ターミナルプレート18a、インシュレータ20a及びエンドプレート22aが外方に向かってこの順に配設されている。また、発電セル積層体12の積層方向の他端側(矢印A2側)には、ターミナルプレート18b、インシュレータ20b及びエンドプレート22bが外方に向かってこの順に配設されている。
【0018】
インシュレータ20a、20bは、例えば、ポリカーボネート(PC)やフェノール樹脂等の絶縁性材料から形成される。なお、インシュレータ20a、20bのそれぞれは、積層方向に重ね合わされた複数枚(例えば、2枚)から構成してもよい。また、不図示ではあるが、インシュレータ20a、20bの各々の発電セル積層体12に臨む面に、発電セル積層体12から離間する側に陥没する凹部が形成され、該凹部内にターミナルプレート18a、18bがそれぞれ配設されてもよい。
【0019】
エンドプレート22a、22bの各辺間には、連結バー24が配置される。各連結バー24は、両端がエンドプレート22a、22bの内面にボルト等を介して固定され、発電セル積層体12に積層方向の圧縮荷重(締付荷重)を付与する。なお、燃料電池スタック16では、エンドプレート22a、22bを端板とする筐体を備え、該筐体内に発電セル積層体12等を収容するように構成してもよい。
【0020】
図2に示すように、発電セル14は、樹脂枠付きMEA26と、該樹脂枠付きMEA26を挟持する一組のセパレータ28とを有する。樹脂枠付きMEA26は、電解質膜・電極構造体(MEA)30の外周を樹脂枠部材32によって囲むことで構成されている。電解質膜・電極構造体30は、電解質膜34と、該電解質膜34の一方(矢印A2側)の面に設けられたアノード電極36と、電解質膜34の他方(矢印A1側)の面に設けられたカソード電極38とを有する。
【0021】
電解質膜34は、例えば、水分を含んだパーフルオロスルホン酸の薄膜等の固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)であり、アノード電極36及びカソード電極38に挟持される。なお、電解質膜34は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用することもできる。
【0022】
アノード電極36は、何れも不図示のアノード電極触媒層及びアノードガス拡散層を有する。アノード電極触媒層は、電解質膜34の一方(矢印A2側)の面に接合される。アノードガス拡散層は、アノード電極触媒層に積層される。カソード電極38は、何れも不図示のカソード電極触媒層及びカソードガス拡散層を有する。カソード電極触媒層は、電解質膜34の他方(矢印A1側)の面に接合される。カソードガス拡散層は、カソード電極触媒層に積層される。
【0023】
アノード電極触媒層は、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、イオン導電性高分子バインダとともにアノードガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される。カソード電極触媒層は、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、イオン導電性高分子バインダとともにカソードガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される。
【0024】
カソードガス拡散層及びアノードガス拡散層は、カーボンペーパ又はカーボンクロス等の導電性多孔質シートから形成される。カソード電極触媒層とカソードガス拡散層との間、及びアノード電極触媒層とアノードガス拡散層との間の少なくとも一方に、多孔質層(不図示)を設けてもよい。
【0025】
樹脂枠部材32は、額縁状であり、例えば、その内周端縁部が、電解質膜・電極構造体30の外周縁部に接合されている。このように電解質膜・電極構造体30の外周に樹脂枠部材32を設けることで、比較的高額な電解質膜34について、1枚の発電セル14を構成するために必要とされる分の面積を小さくすること等が可能になる。
【0026】
樹脂枠部材32と電解質膜・電極構造体30との接合構造は特に限定されるものではないが、例えば、カソードガス拡散層の外周端縁部とアノードガス拡散層の外周端縁部との間に樹脂枠部材32の内周端縁部が挟持されることとしてもよい。この場合、樹脂枠部材32の内周端面は、電解質膜34の外周端面に近接してもよいし、当接してもよいし、重なってもよい。
【0027】
上記の接合構造に代えて、電解質膜34の外周縁部をカソードガス拡散層及びアノードガス拡散層よりも外方に突出させ、該電解質膜34の外周縁部の両側に枠形状のフィルムを設けることで樹脂枠部材32を構成してもよい。すなわち、樹脂枠部材32は、積層された複数枚の枠状のフィルムが接着剤等により接合されることで構成されてもよい。
【0028】
図1及び図2に示すように、発電セル14、エンドプレート22a及びインシュレータ20a、20bの長辺方向の一端側(矢印B1側)の縁部には、酸化剤ガス入口連通孔40aと、冷却媒体入口連通孔42aと、燃料ガス出口連通孔44bとが矢印C方向に配列して設けられる。発電セル14、エンドプレート22a及びインシュレータ20a、20bの長辺方向の他端側(矢印B2側)の縁部には、燃料ガス入口連通孔44aと、冷却媒体出口連通孔42bと、酸化剤ガス出口連通孔40bとが矢印C方向に配列して設けられる。
【0029】
酸化剤ガス入口連通孔40aには、例えば、酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給される。冷却媒体入口連通孔42aは、例えば、純水、エチレングリコール、オイル等の少なくとも何れかが冷却媒体として供給される。燃料ガス出口連通孔44bからは、例えば、水素含有ガス等の燃料ガスが排出される。燃料ガス入口連通孔44aには、燃料ガスが供給される。冷却媒体出口連通孔42bからは、冷却媒体が排出される。酸化剤ガス出口連通孔40bからは、酸化剤ガスが排出される。
【0030】
発電セル積層体12における各発電セル14、エンドプレート22a及びインシュレータ20a、20bのそれぞれに設けられた酸化剤ガス入口連通孔40aは、積層方向に互いに連通する。つまり、酸化剤ガス入口連通孔40aは、エンドプレート22a、インシュレータ20a、20b、発電セル積層体12を積層方向に貫通する。同様に、冷却媒体入口連通孔42a、燃料ガス出口連通孔44b、燃料ガス入口連通孔44a、冷却媒体出口連通孔42b、酸化剤ガス出口連通孔40bのそれぞれも、エンドプレート22a、インシュレータ20a、20b、発電セル積層体12を積層方向に貫通する。
【0031】
本実施形態では、各発電セル14に対して、酸化剤ガス入口連通孔40a、冷却媒体入口連通孔42a、燃料ガス出口連通孔44b、燃料ガス入口連通孔44a、冷却媒体出口連通孔42b、酸化剤ガス出口連通孔40b(以下、これらを総称して単に「連通孔」ともいう)がそれぞれ1個ずつ設けられている例を示す。しかしながら、各発電セル14に設けられる各連通孔の個数は特に限定されず、単数であってもよく、複数であってもよい。また、各連通孔の形状及び配置も、図1及び図2に記載の本実施形態のものには限定されず、要求される仕様に応じて適宜設定することができる。
【0032】
図2に示すように、セパレータ28は、矢印C方向に互いに対向する一組の長辺と、矢印B方向に互いに対向する一組の短辺とを有する矩形状である。セパレータ28は、積層した第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48の外周を溶接、ろう付け、かしめ等により一体に接合することで形成されている。第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48の各々は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、チタン板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属薄板の断面を波形にプレス成形して構成される。
【0033】
また、セパレータ28は、第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48を接合して構成されるものに限定されず、1枚の金属プレート(バイポーラプレート)から構成されてもよい。また、セパレータ28の外縁には、絶縁性樹脂材料が設けられていてもよい。
【0034】
セパレータ28として発電セル積層体12に組み込まれた第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48のそれぞれは、樹脂枠付きMEA26に向かう面であるMEA側面46a、48aと、その裏面である冷媒側面46b、48bとを有する。
【0035】
図3に示すように、第1バイポーラプレート46のMEA側面46aには、矢印B方向に直線状に延在する複数本の突条部が設けられている。これらの突条部同士の間の溝内に直線状の酸化剤ガス流路50が設けられている。なお、突条部及び酸化剤ガス流路50は波状であってもよい。酸化剤ガス流路50は、酸化剤ガス入口連通孔40a及び酸化剤ガス出口連通孔40bに流体的に連通することで、セパレータ28の面方向(矢印B、C方向)に酸化剤ガスを流通させる。
【0036】
また、第1バイポーラプレート46のMEA側面46aには、樹脂枠付きMEA26(図2)に向かって突出するメタルビードシール52aが例えば、プレス成形により一体に設けられている。MEA側面46aにはメタルビードシール52aに代えて、ゴム等の弾性材料からなる凸状弾性シールが設けられてもよい。
【0037】
第1バイポーラプレート46のメタルビードシール52aは、酸化剤ガス流路50、酸化剤ガス入口連通孔40a及び酸化剤ガス出口連通孔40bのそれぞれを互いに連通させるように、これらの外周を一体に周回する。また、メタルビードシール52aは、燃料ガス入口連通孔44a、燃料ガス出口連通孔44b、冷却媒体入口連通孔42a及び冷却媒体出口連通孔42bのそれぞれを個別に周回して、酸化剤ガス流路50に対する燃料ガスや冷却媒体の流入を防止する。
【0038】
図2に示すように、第2バイポーラプレート48のMEA側面48aには、矢印B方向に直線状に延在する複数本の突条部が設けられている。これらの突条部同士の間の溝内に直線状の燃料ガス流路54が設けられている。なお、突条部及び燃料ガス流路54は波状であってもよい。燃料ガス流路54は、燃料ガス入口連通孔44a及び燃料ガス出口連通孔44bに流体的に連通することで、セパレータ28の面方向(矢印B、C方向)に燃料ガスを流通させる。
【0039】
また、第2バイポーラプレート48のMEA側面48aには、樹脂枠付きMEA26に向かって突出するメタルビードシール52bが例えば、プレス成形により一体に設けられている。MEA側面48aには、メタルビードシール52bに代えて、ゴム等の弾性材料からなる凸状弾性シールが設けられてもよい。
【0040】
第2バイポーラプレート48のメタルビードシール52bは、燃料ガス流路54、燃料ガス入口連通孔44a及び燃料ガス出口連通孔44bのそれぞれを互いに連通させるように、これらの外周を一体に周回する。また、メタルビードシール52bは、酸化剤ガス入口連通孔40a、酸化剤ガス出口連通孔40b、冷却媒体入口連通孔42a及び各冷却媒体出口連通孔42bのそれぞれを個別に周回して、燃料ガス流路54に対する酸化剤ガスや冷却媒体の流入を防止する。
【0041】
互いに接合される第1バイポーラプレート46の冷媒側面46bと第2バイポーラプレート48の冷媒側面48bとの間には、冷却媒体流路56が設けられる。冷却媒体流路56は、冷却媒体をセパレータ28の面方向(矢印B、C方向)に流通させるべく、冷却媒体入口連通孔42aと冷却媒体出口連通孔42bとに流体的に連通する。
【0042】
冷却媒体流路56は、酸化剤ガス流路50が形成された第1バイポーラプレート46のMEA側面46aの裏面形状と、燃料ガス流路54が形成された第2バイポーラプレート48のMEA側面48aの裏面形状とが重なり合って形成される。また、互いに対向する第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48の冷媒側面46b、48bにおいて、連通孔の周囲同士は、溶接、ろう付け等によって接合されている。
【0043】
発電セル積層体12は、例えば、1枚のセパレータ28(第1バイポーラプレート46及び第2バイポーラプレート48)と、1枚の樹脂枠付きMEA26(電解質膜・電極構造体30)とを重ね合わせて接合した積層単位E(図2)を複数積層することで形成される。積層単位Eでは、樹脂枠部材32の外縁部が、溶着や接着によりセパレータ28の外縁部に予め接合されている。なお、積層単位Eは、1枚のセパレータ28と、1枚の樹脂枠付きMEA26とを重ね合わせて接合したものには限定されない。積層単位Eは、複数積層することで、最終的に発電セル積層体12を形成可能な単位であればよい。また、樹脂枠部材32とセパレータ28とが接合されていない状態で積層単位Eが構成されてもよい。
【0044】
積層単位Eのセパレータ28には、位置決め部58が設けられている。複数の積層単位Eを積層する際、各積層単位Eの位置決め部58が積層方向に重ね合わせられることで、積層単位E同士が正確に位置決めされる。本実施形態では、位置決め部58は、セパレータ28の縁部を外側から内側に向かって切り欠いた形状の溝(凹部)である。また、位置決め部58の積層方向視の形状は矩形状であることとする。
【0045】
以下では、位置決め部58について、セパレータ28の縁部の外側から内側に向かう方向の長さを深さともいい、セパレータ28の縁部に沿う方向の長さを幅ともいう。なお、位置決め部58の積層方向視の形状は、特に上記に限定されるものではなく、例えば円弧状であってもよいし、矩形状以外の多角形でもよい。また、位置決め部58の積層方向視の形状が多角形である場合、角丸であってもよい。さらに位置決め部58は、セパレータ28の外周に設けた貫通孔でもよい。
【0046】
また、図3に示すように、本実施形態では、位置決め部58は、第1位置決め部58aと、第2位置決め部58bと、第3位置決め部58cとを有している。すなわち、1枚のセパレータ28に、合計3個の位置決め部58が設けられている。第1位置決め部58aは、セパレータ28の矢印B1側の短辺における矢印C1側端部の近傍に設けられている。
【0047】
第2位置決め部58bは、セパレータ28の矢印B2側の短辺における矢印C2側端部の近傍に設けられている。すなわち、第1位置決め部58aと、第2位置決め部58bとは、セパレータ28の対角位置に配置されている。なお、第1位置決め部58aと、第2位置決め部58bとは、矢印C方向に逆の位置関係であってもよい。
【0048】
第3位置決め部58cは、セパレータ28の矢印C2側の長辺の略中央に設けられている。以下では、第1位置決め部58a、第2位置決め部58b、第3位置決め部58cを互いに区別しない場合等には、これらを総称して単に位置決め部58ともいう。
【0049】
なお、積層単位Eに対して位置決め部58が設けられる配置や個数は、上記に限定されるものではなく、例えば、セパレータ28や、樹脂枠付きMEA26の形状等に応じて種々に設定することができる。また、本実施形態では、図2に示すように、発電セル14において、樹脂枠部材32の外縁部は、セパレータ28の外縁部に重ねられる。この樹脂枠部材32の外縁部には、セパレータ28の位置決め部58に対向する部分に、溝部32aが設けられている。積層方向視において、溝部32aの大きさは、位置決め部58の大きさよりも大きい。
【0050】
以下、図1図3を参照しつつ、発電セル積層体12を備える燃料電池スタック16の動作について、簡単に説明する。燃料電池スタック16で発電を行う場合、燃料ガス入口連通孔44aに燃料ガスが供給され、酸化剤ガス入口連通孔40aに酸化剤ガスが供給され、冷却媒体入口連通孔42aに冷却媒体が供給される。
【0051】
図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔40aから酸化剤ガス流路50に導入され、該酸化剤ガス流路50に沿って矢印B方向に移動しつつ、電解質膜・電極構造体30のカソード電極38に供給される。一方、燃料ガスは、図2に示すように、燃料ガス入口連通孔44aから燃料ガス流路54に導入され、該燃料ガス流路54に沿って矢印B方向に移動しつつ、電解質膜・電極構造体30のアノード電極36に供給される。
【0052】
従って、各電解質膜・電極構造体30では、カソード電極38に供給される酸化剤ガスと、アノード電極36に供給される燃料ガスとが、カソード電極触媒層及びアノード電極触媒層内で電気化学反応により消費されて、発電が行われる。
【0053】
電気化学反応で消費されなかった酸化剤ガス(酸化剤排ガス)は、酸化剤ガス流路50から酸化剤ガス出口連通孔40bへと流入し、該酸化剤ガス出口連通孔40bを矢印A方向に流れて燃料電池スタック16から排出される。同様に、電気化学反応で消費されなかった燃料ガス(燃料排ガス)は、燃料ガス流路54から燃料ガス出口連通孔44bへと流入し、燃料ガス出口連通孔44bを矢印A方向に流れて燃料電池スタック16から排出される。
【0054】
冷却媒体は、冷却媒体入口連通孔42aから冷却媒体流路56に導入され、該冷却媒体流路56に沿って矢印B方向に移動しつつ、電解質膜・電極構造体30と熱交換する。熱交換後の冷却媒体は、冷却媒体出口連通孔42bに流入し、冷却媒体出口連通孔42bを矢印A方向に流れて燃料電池スタック16から排出される。
【0055】
以下、図4図7を主に参照しつつ、本実施形態に係る発電セル積層体12の製造装置10(以下、単に、製造装置10ともいう)について説明する。製造装置10は、例えば、矢印Xで示す積層方向に積層単位Eを複数積層して、図1の発電セル積層体12を得る場合に適用することができる。本実施形態では、複数の積層単位Eを下側(矢印X2側)から上側(矢印X1側)に向かって積層していくこととする。すなわち、製造装置10に関する積層単位Eの積層方向は上下方向(重力方向)に沿う。
【0056】
製造装置10は、載置台60と、加圧部62と、駆動機構64と、ガイドバー66と、支持機構68とを備える。なお、図4の製造装置10では、加圧部62及び駆動機構64の図示を省略している。また、図4の積層単位Eでは、位置決め部58を除く構成の図示を省略している。載置台60は、積層単位Eが積層方向(矢印X方向)に積層される載置面70を有する。加圧部62は、駆動機構64により駆動されることで、載置台60に対して積層方向に沿って接近又は離間することが可能である。
【0057】
載置台60の載置面70より外側には、積層方向に延在するガイドポスト72が突設されている。また、加圧部62には、図6及び図7に示すように、加圧部62が載置台60に所定の距離まで接近すると、ガイドポスト72と係合する係合部74が設けられている。本実施形態では、係合部74は、加圧部62に設けられた貫通孔であり、ガイドポスト72が摺動可能に挿通されることで、ガイドポスト72と係合する。係合部74がガイドポスト72に係合した状態で、加圧部62が載置台60に対して接近又は離間することにより加圧部62の移動方向が積層方向に沿うようにガイドされる。
【0058】
また、加圧部62には、加圧面76と、当接部78とが設けられている。図6及び図7に示すように、加圧面76は、加圧部62が載置台60に接近した際に、載置面70上に積層された積層単位Eに当接する。当接部78は、加圧部62が載置台60に接近した際に、ガイドバー66の上面に当接する。
【0059】
ガイドバー66は、載置台60の載置面70から積層方向に突出し、且つ載置面70に対して積層方向に移動可能となっている。このため、加圧部62の当接部78をガイドバー66の上面に当接させた状態で、加圧部62をさらに載置台60に接近させることで、ガイドバー66を加圧部62と一体に同速度で移動させることが可能になっている。
【0060】
本実施形態では、ガイドバー66は、積層方向に沿って延在する角棒状である。以下では、ガイドバー66の延在方向の載置台60側を基端側(矢印X2側)ともいい、載置台60と反対側を先端側(矢印X1側)ともいう。ガイドバー66は、載置面70に積層される積層単位Eに設けられた位置決め部58の個数や配置に対応して設けられる。このため、本実施形態では、図4に示すように、積層単位Eの第1位置決め部58a、第2位置決め部58b、第3位置決め部58cのそれぞれに対応する3本のガイドバー66が載置台60に設けられている。これらの3本のガイドバー66は、載置面70に対する配置を除いて、互いに同様に構成することができる。
【0061】
図5図7に示すように、具体的には、ガイドバー66は、本体部80と、狭小部82と、ストッパ部84とを有している。本体部80と、狭小部82と、ストッパ部84とは、ガイドバー66の延在方向の先端側から基端側に向かってこの順に配置されている。図示を省略するが、狭小部82とストッパ部84とは分離可能に一体化されている。本体部80の延在方向において、該本体部80の先端側の大部分は、載置面70から積層方向に突出する。本体部80が載置面70から突出する長さは、発電セル積層体12を構成する所定の個数の積層単位Eを載置面70上に積層したときの、複数の積層単位Eの積層方向の長さよりも長くなっている。
【0062】
また、本体部80は、挿通部86と露出部88とを有している。挿通部86は、載置面70に積層単位Eが積層される際、該積層単位Eの位置決め部58に挿通される。露出部88は、挿通部86が位置決め部58に挿通された際、積層方向視で位置決め部58の外側に配置される。つまり、本体部80の積層方向視の形状は、位置決め部58の積層方向視の形状に対応する。本実施形態では、ガイドバー66の積層方向視の形状は矩形状であり、位置決め部58の幅方向に沿う辺の長さは、位置決め部58の幅よりも僅かに短い。また、位置決め部58の深さ方向に沿う辺の長さは、位置決め部58の深さよりも長い。
【0063】
上記のように挿通部86を位置決め部58に挿通した状態で、該位置決め部58をガイドバー66に沿わせつつ、載置面70に積層単位Eを積層することで、積層単位Eを載置面70上の所定の積層位置にガイドすることができる。このようにして載置面70上に積層された複数の積層単位Eは、各々の位置決め部58がガイドバー66を介して積層方向に重ね合わされる。これによって、複数の積層単位Eを互いに位置決めした状態で積層することが可能になる。
【0064】
不図示ではあるが、狭小部82の延在方向に直交する断面の外形寸法は、本体部80及びストッパ部84の上記の外形寸法よりも小さい。このため、本体部80と狭小部82との間には、第1段差部90が形成される。また、狭小部82とストッパ部84との間には第2段差部92が形成される。本実施形態では、本体部80及びストッパ部84の各々の上記の外形寸法は互いに同じであることとするが、互いに異なっていてもよい。
【0065】
本体部80の基端側と、狭小部82と、ストッパ部84とは、載置台60に積層方向に沿って形成された支持穴94に挿入され、且つ該支持穴94内を積層方向に沿って移動可能となっている。不図示ではあるが、支持穴94の延在方向に直交する断面の寸法は、本体部80及びストッパ部84の上記の外形寸法と同じが僅かに大きくなっている。このため、本体部80及びストッパ部84は、支持穴94内を積層方向に沿って摺動可能であり、これによって、ガイドバー66の延在方向が積層方向に沿った状態で維持される。
【0066】
支持穴94には、該支持穴94に挿入されたガイドバー66の第1段差部90と第2段差部92との間に、絞り部96が設けられている。絞り部96は、支持穴94の延在方向視において、支持穴94の内壁面から、該支持穴94の中心に向かって突出し、且つ中心に狭小部82が挿通される貫通孔96aが形成されている。不図示ではあるが、支持穴94の延在方向に直交する方向の貫通孔96aの断面の寸法は、本体部80及びストッパ部84の上記の外形寸法よりも小さく、狭小部82の上記の外形寸法より僅かに大きくなっている。
【0067】
絞り部96の先端側の端面96bは、第1段差部90と間隔を置いて対向する。これらの絞り部96の先端側の端面96bと、第1段差部90との間には、弾性部材98が配置されている。本実施形態では、弾性部材98は、コイルばねであり、その伸縮方向が積層方向に沿う。また、弾性部材98の内径側に、狭小部82が挿通されている。この弾性部材98により、ガイドバー66は、載置面70から突出する方向に弾発付勢される。
【0068】
絞り部96の基端側の端面96cは、第2段差部92に当接可能に対向する。上記のように、弾性部材98により弾発付勢されるガイドバー66は、絞り部96の基端側の端面96cと第2段差部92とが当接することで、載置面70から突出する方向へのそれ以上の移動が規制される(図5)。また、図6及び図7に示すように、絞り部96の先端側の端面96bと第1段差部90との間で弾性部材98が圧縮される方向に弾性変形することで、ガイドバー66は、載置面70に進入する方向に移動可能となっている。この際、第2段差部92は、絞り部96の基端側の端面96cから離間する。
【0069】
載置台60のガイドバー66の近傍には、該ガイドバー66に沿って積層方向に突出する支持バー100が設けられている。支持バー100は、載置台60に固定され、且つガイドバー66の露出部88が積層方向に摺動可能に収容される凹部102(図4)が形成されている。支持バー100の載置面70からの突出長さは、後述するように載置面70上で圧縮された複数の積層単位Eの積層方向の長さ(図7)よりも短くなっている。支持バー100及び載置台60の支持穴94は、ガイドバー66を積層方向に移動可能に支持することで、該ガイドバー66の延在方向を積層方向に沿った状態で維持することが可能な支持機構68を構成する。
【0070】
製造装置10は、基本的には上記のように構成される。以下、本実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法について、図5図7の製造装置10を用いて、積層単位Eを複数積層することで、図1の発電セル積層体12を得る場合を例に挙げて説明する。
【0071】
この発電セル積層体12の製造方法では、先ず、積層工程を行う。積層工程では、図5に示すように、駆動機構64により加圧部62を載置台60から離間する位置に移動させる。これにより、加圧部62の当接部78も、ガイドバー66から離間する。このため、ガイドバー66は、弾性部材98の弾発力により、載置台60の支持穴94に対して、第2段差部92が、絞り部96の基端側の端面96cに当接する位置に配置される。すなわち、載置面70からの本体部80の突出長さが最大となる。
【0072】
この状態において、載置面70に、発電セル積層体12を構成する所定の個数の積層単位Eを積層していく。具体的には、積層単位Eの位置決め部58のそれぞれに、ガイドバー66の挿通部86を積層方向に挿通する。そして、挿通部86に位置決め部58を沿わせながら、上方から下方に向かって積層単位Eを移動させる。この移動は、位置決め部58に挿通部86を挿通した状態で、載置面70上に積層単位Eを落下させることによって行ってもよい。
【0073】
上記のように挿通部86に位置決め部58を沿わせることで、積層単位Eは、積層位置にガイドされる。このようにして、複数の積層単位Eのそれぞれを積層位置にガイドしつつ積層することで、各積層単位Eの位置決め部58は、ガイドバー66を介して積層方向に重ね合わせられた状態で位置決めされる。すなわち、載置面70上に所定の個数の積層単位Eを、互いの位置ずれが抑制された状態で積層することができる。
【0074】
次に、圧縮工程を行う。圧縮工程では、積層工程において複数の積層単位Eが積層された載置台60に対して、駆動機構64により加圧部62を接近させる。これにより、図6に示すように、加圧部62の加圧面76が積層単位Eに当接する。また、加圧部62の当接部78がガイドバー66の先端側に当接する。この状態から、図7に示すように、さらに加圧部62を載置台60に接近させることで、載置台60の載置面70と加圧部62の加圧面76との間で複数の積層単位Eを圧縮する。
【0075】
この際、当接部78を介してガイドバー66も加圧部62に押圧される。このため、ガイドバー66は、弾性部材98の弾発力に抗して、載置台60の支持穴94の内部に進入する方向に移動する。つまり、圧縮工程では、位置決め部58に挿通部86を沿わせた状態のガイドバー66を、加圧部62の移動方向と同方向に移動させながら、複数の積層単位Eを圧縮する。
【0076】
なお、圧縮工程において、加圧面76と積層単位Eとが当接するタイミングは、当接部78とガイドバー66の先端側とが当接するタイミングと同じであってもよいし、これよりも早くてもよい。例えば、加圧面76及び当接部78の積層方向における相対位置を調整することや、ガイドバー66の本体部80の載置面70からの突出長さを調整すること等によって、加圧面76が積層単位Eに当接するタイミングと、当接部78がガイドバー66に当接するタイミングとを調整することが可能である。このため、圧縮工程では、積層単位Eが圧縮されて移動を開始するタイミングと、ガイドバー66が移動を開始するタイミングとの関係を調整することが可能である。
【0077】
次に、例えば、不図示の固定機構により、複数の積層単位Eを圧縮工程で圧縮された状態に維持する。これによって、積層単位E同士が位置決めされた状態で圧縮荷重が付与された発電セル積層体12を得ることができる。
【0078】
なお、圧縮工程で複数の積層単位Eに加えられる圧縮荷重の大きさは、必要に応じて種々に設定することが可能である。また、圧縮工程は、解放工程を挟んで複数回行われてもよい。解放工程では、駆動機構64により加圧部62を載置台60から離間する方向に移動させて圧縮荷重を低減又はゼロにする。これにより、複数の積層単位Eに対して、例えば、初期クリープを進行させるためのエージング処理等を施すことも可能である。
【0079】
以上から、本実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法及び製造装置10では、複数の積層単位Eを載置台60に積層する際、積層単位Eの位置決め部58をガイドバー66に沿わせることで、複数の積層単位Eを積層位置にガイドすることができる。これにより、複数の積層単位Eを互いの位置ずれが抑制された状態で積層することができる。
【0080】
また、上記のようにして積層した複数の積層単位Eを載置台60と加圧部62との間で圧縮する際、位置決め部58に沿わせた状態のガイドバー66を加圧部62の移動方向(圧縮方向)と同方向に移動させる。載置台60上の複数の積層単位Eの積層方向の長さは、加圧部62を介して押圧される分、短くなる。すなわち、載置台60上の各積層単位Eは、加圧部62を介して押圧されることで、載置台60側に向かって、加圧部62の移動方向と同方向に移動する。このため、位置決め部58に沿わせた状態のガイドバー66を上記の移動方向に移動させることで、位置決め部58とガイドバー66との間に生じる摩擦力を低減できる。特に、積層方向の上側(矢印X1側)に配置された積層単位Eに生じる摩擦力を効果的に低減できる。
【0081】
その結果、複数の積層単位Eを圧縮する際、位置決め部58にガイドバー66を沿わせて、積層単位Eの相対位置を維持しても、積層単位Eに曲げ応力が生じることを抑制できる。ひいては、積層単位Eのセパレータ28が変形することを抑制できる。従って、本実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法及び製造装置10によれば、積層単位E同士のずれ及びセパレータ28の変形が抑制された発電セル積層体12を得ることができる。
【0082】
上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法の圧縮工程では、ガイドバー66と加圧部62とを一体に同速度で移動させることとした。この場合、加圧部62を駆動する駆動機構64により、ガイドバー66を加圧部62とともに容易に移動させることができるため、発電セル積層体12の製造工程や、製造装置10の構成を簡素化することが可能になる。
【0083】
しかしながら、圧縮工程では、例えば、図8に示す、変形例に係る製造装置104を用いて、ガイドバー66を、加圧部62が移動する速度とは異なる速度で移動させてもよい。図8の製造装置104は、載置面70から突出する本体部80の突出長さが、図5の製造装置10の本体部80の突出長さに比べて延長されていること、加圧部62にガイドバー66が挿通される支持穴106が形成されていること、ガイドバー66をそれぞれ駆動するガイドバー駆動機構108が、加圧部62を駆動する駆動機構64とは別に設けられていることを除いて、図4図7に示す製造装置10と同様に構成されている。複数のガイドバー駆動機構108は、共通の駆動装置(不図示)により、ガイドバー66のそれぞれを同時に駆動してもよい。
【0084】
図8に示すように、加圧部62の支持穴106は、積層方向に沿って加圧部62に貫通形成された貫通孔である。加圧部62の支持穴106には、ガイドバー66の先端側が積層方向に移動可能に挿入される。支持穴106の延在方向に直交する断面の寸法は、本体部80の上記の外形寸法と同じが僅かに大きくなっている。このため、ガイドバー66は、支持穴106内を積層方向に沿って摺動可能であり、これによって、ガイドバー66の延在方向が積層方向に沿った状態で維持される。つまり、加圧部62の支持穴106は、載置台60の支持穴94及びガイドバー66と同様に支持機構68を構成する。
【0085】
加圧部62が載置台60に所定の距離まで接近すると、ガイドバー66の先端側は、加圧部62の支持穴106を貫通して、加圧部62よりも上方に突出する。ガイドバー駆動機構108は、例えば、加圧部62の上方に設けられ、加圧部62から突出した本体部80の先端を介してガイドバー66を駆動する。
【0086】
ここで、上記の通り、圧縮工程において、複数の積層単位Eを圧縮する際、載置台60上の各積層単位Eは、載置台60側に向かって、加圧部62の移動方向と同方向に移動する。これら各々の積層単位Eが移動する移動速度は、例えば、図9に例示するように、載置面70からの積層方向の距離が大きいほど、すなわち、積層方向の位置が上にあるほど大きくなる。これは、積層方向の下側にある積層単位Eは上側にある積層単位Eと比べ自重により圧縮され、積層方向の厚さが小さくなっているのと、積層方向の上側にある積層単位Eの単位時間内の移動距離は、積層方向の下側にある積層単位Eの単位時間内の移動距離が累積されたものとなるからである。
【0087】
圧縮工程では、位置決め部58に沿わせたガイドバー66を上記の移動方向に移動させる移動速度を、積層単位Eが移動する移動速度に近づけることで、位置決め部58とガイドバー66との間に生じる摩擦力を効果的に低減できる。
【0088】
図8の製造装置104では、ガイドバー駆動機構108によって、加圧部62とは個別にガイドバー66の移動速度を調整することができる。このため、例えば、圧縮工程において、複数の積層単位Eを圧縮する際、載置面70上で積層方向の中間に配置される積層単位Eの移動速度に合わせてガイドバー66を移動させることができる。すなわち、加圧部62の移動速度よりも小さい移動速度でガイドバー66を移動させることができる。
【0089】
これによって、発電セル積層体12を構成する積層単位Eの全体において、位置決め部58とガイドバー66との間に生じる摩擦力を効果的に低減できる。ひいては、セパレータ28が変形することを効果的に抑制できる。
【0090】
なお、ガイドバー駆動機構108は、載置面70上で圧縮される複数の積層単位Eの各々の移動速度を平均した平均移動速度に合わせてガイドバー66を移動させてもよい。また、ガイドバー駆動機構108は、加圧部62の移動速度の40%~60%の速度、好ましくは、加圧部62の移動速度の半分(50%)の速度でガイドバー66を移動させてもよい。
【0091】
上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法では、ガイドバー66は、積層方向に移動可能に支持機構68に支持されることで、ガイドバー66の延在方向が積層方向に沿った状態で維持されることとした。この場合、位置決め部58をガイドバー66の挿通部86に沿わせつつ載置面70に積層単位Eを積層する際や、ガイドバー66を位置決め部58に沿わせた状態で加圧部62の移動方向に移動させる際等に、ガイドバー66が積層方向に対して傾斜することや、変形することを抑制できる。その結果、積層単位E同士の位置ずれが効果的に抑制された発電セル積層体12を得ることが可能になる。
【0092】
上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法では、支持機構68は、加圧部62及び載置台60の少なくとも一方に積層方向に沿って形成され、且つガイドバー66が積層方向に移動可能に挿入される支持穴94、106を有することとした。この場合、支持穴94、106内でガイドバー66を移動させる簡単な構成により、ガイドバー66を積層方向に移動可能に支持することが可能になる。
【0093】
上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法では、支持機構68は、載置台60から積層方向に突出し、且つガイドバー66の一部が積層方向に摺動可能に収容される凹部102が形成された支持バー100を有することとした。この場合、支持バー100の凹部102内でガイドバー66を移動させる簡単な構成により、ガイドバー66を積層方向に移動可能に支持することが可能になる。
【0094】
なお、図4図7の製造装置10では、載置台60に設けられた支持穴94と、支持バー100とから支持機構68が構成されることとした。また、図8の製造装置104では、載置台60に設けられた支持穴94と、支持バー100と、加圧部62に設けられた支持穴106とから支持機構68が構成されることとした。しかしながら、支持機構68の構成は、特にこれらに限定されるものではない。
【0095】
例えば、図10に示す製造装置110のように、支持機構68は、ガイドバー66の延在方向に直交する軸線回りに回転可能にガイドバー66に接触する回転部材112を有していてもよい。なお、図10の製造装置110は、支持バー100に代えて、回転部材112等を備えることを除いて、図4図7の製造装置10と同様に構成されている。
【0096】
回転部材112は、例えば、ボールベアリングやローラベアリング等の転がり軸受や、すべり軸受等のように、軸線回りに回転可能な部材から構成される。回転部材112の軸線を形成する回転軸116は、載置台60に突設された軸固定部114に固定されている。回転軸116は、ガイドバー66の露出部88に間隔を置いて対向し、且つガイドバー66の延在方向に直交する方向に延在している。
【0097】
回転部材112は、上記のように配置された回転軸116に支持されることで、ガイドバー66の露出部88に回転可能に接触する。この場合、回転部材112とガイドバー66との間に生じる摩擦を低減できるため、ガイドバー66を積層方向に良好に移動可能としつつ、ガイドバー66の延在方向を積層方向に沿った状態で維持することが可能になる。
【0098】
上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法では、セパレータ28は、互いに対向する一組の長辺と、互いに対向する一組の短辺と、を有する矩形状であり、位置決め部58は、セパレータ28の一組の短辺の一方に設けられた第1位置決め部58aと、一組の短辺の他方に設けられた第2位置決め部58bと、一組の長辺の何れか一方に設けられた第3位置決め部58cと、を有することとした。
【0099】
また、上記の実施形態に係る発電セル積層体12の製造方法では、第1位置決め部58aと第2位置決め部58bとは、セパレータ28の対角位置に配置され、第3位置決め部58cは、長辺の中央に配置されることとした。
【0100】
上記のように位置決め部58を設けることで、積層工程において、積層単位E同士の位置ずれを効果的に抑制できるとともに、圧縮工程において、セパレータ28に変形が生じることを効果的に抑制できる。
【0101】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【0102】
例えば、上記の実施形態では、位置決め部58は、セパレータ28の縁部を外側から内側に向かって切り欠いた形状の溝(凹部)であることとした。また、ガイドバー66は、位置決め部58に挿通される挿通部86を有する角棒状であることとした。しかしながら、位置決め部58及びガイドバー66の形状は、上記に限定されるものではない。位置決め部58及びガイドバー66は、位置決め部58をガイドバー66に沿わせつつ、積層単位Eを載置面70上に積層することで、積層単位Eを積層位置にガイドすることが可能な形状であればよい。
【0103】
不図示ではあるが、例えば、位置決め部58は、セパレータ28の外縁部からセパレータ面方向の外側に突出する突部であってもよい。この場合、ガイドバー66には、積層方向に沿って延在する溝が形成される。この溝に位置決め部58を挿通した状態で、積層単位Eを載置面70上に積層することで、積層単位Eを積層位置にガイドすることが可能である。また、不図示ではあるが、位置決め部58は、セパレータ28を厚さ方向に貫通する貫通孔であってもよい。また、ガイドバー66は、丸棒状であってもよい。
【0104】
また、図8の製造装置104では、加圧部62の上方にガイドバー駆動機構108が設けられ、載置台60の支持穴94内に弾性部材98が設けられることとしたが、特にこれには限定されない。例えば、図8の製造装置104は、ガイドバー駆動機構108や、弾性部材98に代えて、ガイドバー66を下方から駆動する不図示のシリンダ等をガイドバー駆動機構として備えてもよい。
【符号の説明】
【0105】
10、104、110…製造装置 12…発電セル積層体
28…セパレータ 30…電解質膜・電極構造体
34…電解質膜 36…アノード電極
38…カソード電極 58…位置決め部
58a…第1位置決め部 58b…第2位置決め部
58c…第3位置決め部 60…載置台
62…加圧部 66…ガイドバー
68…支持機構 94、106…支持穴
100…支持バー 102…凹部
112…回転部材 E…積層単位
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10