(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】インパクト工具
(51)【国際特許分類】
B25B 21/02 20060101AFI20241113BHJP
B25B 23/18 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
B25B21/02 Z
B25B23/18
B25B21/02 G
(21)【出願番号】P 2021057666
(22)【出願日】2021-03-30
【審査請求日】2023-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】手島 治樹
(72)【発明者】
【氏名】平林 徳夫
【審査官】荻野 豪治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/149790(US,A1)
【文献】特開2013-237119(JP,A)
【文献】特開2008-30126(JP,A)
【文献】特開2011-161606(JP,A)
【文献】特開2018-8356(JP,A)
【文献】特開2012-139748(JP,A)
【文献】特開2013-39654(JP,A)
【文献】特開2008-173698(JP,A)
【文献】特開2000-323913(JP,A)
【文献】特開2020-55074(JP,A)
【文献】特開2003-231067(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 1/00 - 5/02
B23B 45/00 - 45/16
B25D 1/00 - 17/32
B25B 23/00 - 23/18
B25C 1/00 - 1/18
B25C 7/00
B24B 23/00 - 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータにより駆動される打撃機構と、
先端工具が装着され前記打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、
前記打撃機構を収容するハンマケースと、
前記ハンマケースの少なくとも一部を覆う弾性リングと、
前記弾性リングに接触するライトユニットと、
前記ハンマケースの少なくとも一部、前記弾性リングの少なくとも一部、及び前記ライトユニットを覆うカバーと、を備え
、
前記弾性リングは、筒部とフランジ部とを有し、前記筒部は、内周面が前記ハンマケースと対面し、弾性力によりハンマケースを締め付ける、
インパクト工具。
【請求項2】
前記ライトユニットは、前記弾性リングと前記カバーとに挟まれる、
請求項1に記載のインパクト工具。
【請求項3】
前記ライトユニットは、ライト基板と、前記ライト基板の前面に配置されるライトと、を有し、
前記ライト基板が、前記弾性リングと前記カバーとに挟まれる、
請求項2に記載のインパクト工具。
【請求項4】
前記弾性リングの少なくとも一部は、前記カバーよりも前方に配置され、前記ハンマケースと前記カバーとに挟まれる、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のインパクト工具。
【請求項5】
前記弾性リングは、前記ハンマケースに密着する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインパクト工具。
【請求項6】
前記弾性リングは、前記カバーの少なくとも一部に密着する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインパクト工具。
【請求項7】
前記ライトユニットは、前記弾性リングと前記カバーとにより形成される密閉空間に配置される、
請求項6に記載のインパクト工具。
【請求項8】
前記カバーは、前記ライトユニットから射出された照明光を透過する光透過部を有する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のインパクト工具。
【請求項9】
モータと、
前記モータにより駆動される打撃機構と、
先端工具が装着され前記打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、
前記打撃機構を収容するハンマケースと、
前記ハンマケースの少なくとも一部を覆う弾性リングと、
前記弾性リングに接触するライトユニットと、
前記ハンマケースの少なくとも一部、前記弾性リングの少なくとも一部、及び前記ライトユニットを覆うカバーと、を備え
、
前記弾性リングの少なくとも一部は、前記カバーよりも前方に配置され、前記ハンマケースと前記カバーとに挟まれる、
インパクト工具。
【請求項10】
モータと、
前記モータにより駆動される打撃機構と、
先端工具が装着され前記打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、
前記打撃機構を収容
し、前記アンビルを支持するベアリング支持部を有するハンマケースと、
前記
ベアリング支持部を覆う弾性リングと、
前記弾性リングに接触するライトユニットと、
前記ハンマケースの少なくとも一部、前記弾性リングの少なくとも一部、及び前記ライトユニットを覆うカバーと、を備える、
インパクト工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、インパクト工具に関する。
【背景技術】
【0002】
インパクト工具に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、ライトを備えるインパクトドライバが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インパクト工具の作動により振動が発生する。振動によりライトが破損する可能性がある。
【0005】
本開示は、振動によるライトの破損を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、インパクト工具を開示する。インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ハンマケースの少なくとも一部を覆う弾性リングと、弾性リングに接触するライトユニットと、ハンマケースの少なくとも一部、弾性リングの少なくとも一部、及びライトユニットを覆うカバーと、を備えてもよい。
【0007】
また、インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ハンマケースの少なくとも一部を覆うカバーと、カバーに固定されるライトユニットと、を備えてもよい。
【0008】
また、インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ライト基板及びライト基板の前面に配置されるライトを有するライトユニットと、モータ及びハンマケースの少なくとも一部を収容するハウジングと、ライト基板に一体成形され、ハウジングに固定される合成樹脂製の支持部材と、を備えてもよい。
【発明の効果】
【0009】
上記の構成によれば、振動によるライトの破損が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るインパクト工具を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るインパクト工具の上部を示す側面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るインパクト工具の上部を示す平面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るインパクト工具の上部を示す断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係るインパクト工具の上部を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、
図5からカバーが外された状態のインパクト工具を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、
図5からカバーが外された状態のインパクト工具を示す正面図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態の変形例に係るインパクト工具の一部を示す断面図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係るインパクト工具の上部を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、第2実施形態に係るカバーとライトユニットとを示す後方からの斜視図である。
【
図14】
図14は、第2実施形態に係るカバーとライトユニットと樹脂部とを示す後方からの斜視図である。
【
図15】
図15は、第2実施形態に係るインパクト工具の一部を示す断面図である。
【
図16】
図16は、第2実施形態に係るインパクト工具の一部を示す断面図である。
【
図17】
図17は、第2実施形態に係るインパクト工具を示す分解斜視図である。
【
図18】
図18は、第3実施形態に係るインパクト工具の上部を示す斜視図である。
【
図20】
図20は、第3実施形態に係るカバーとライトユニットとを示す前方からの分解斜視図である。
【
図21】
図21は、第3実施形態に係るカバーとライトユニットとを示す後方からの分解斜視図である。
【
図22】
図22は、第3実施形態に係るインパクト工具の一部を示す断面図である。
【
図23】
図23は、第3実施形態に係るインパクト工具の一部を示す断面図である。
【
図24】
図24は、第3実施形態に係るインパクト工具を示す分解斜視図である。
【
図25】
図25は、第4実施形態に係るインパクト工具の上部を示す斜視図である。
【
図27】
図27は、第4実施形態に係るライトユニットを示す前方からの斜視図である。
【
図28】
図28は、第4実施形態に係るライトユニット及び支持部材を示す前方からの斜視図である。
【
図29】
図29は、第4実施形態に係るライトユニット及び支持部材を示す後方からの斜視図である。
【
図30】
図30は、第4実施形態に係るインパクト工具を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ハンマケースの少なくとも一部を覆う弾性リングと、弾性リングに接触するライトユニットと、ハンマケースの少なくとも一部、弾性リングの少なくとも一部、及びライトユニットを覆うカバーと、を備えてもよい。
【0012】
上記の構成では、ハンマケースの少なくとも一部が弾性リングに覆われ、ライトユニットが弾性リングに接触されることにより、ハンマケースの振動がライトユニットに伝達されることが抑制される。そのため、振動によるライトの破損が抑制される。また、ライトユニットが弾性リングに接触された後、カバーに覆われることにより、インパクト工具の組立性が向上する。また、ライトユニットは、カバーに保護される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトユニットは、弾性リングとカバーとに挟まれてもよい。
【0014】
上記の構成では、インパクト工具の組立性が向上する。また、ライトユニットは、弾性リング及びカバーに支持される。また、弾性リングにより、ハンマケースの振動及び熱がライトユニットに伝達されることが抑制される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトユニットは、ライト基板と、ライト基板の前面に配置されるライトと、を有してもよい。ライト基板が、弾性リングとカバーとに挟まれてもよい。
【0016】
上記の構成では、インパクト工具の組立性が向上する。また、ライト基板が弾性リングとカバーとに挟まれることにより、ライトユニットが弾性リング及びカバーに支持される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、弾性リングの少なくとも一部は、カバーよりも前方に配置され、ハンマケースとカバーとに挟まれてもよい。
【0018】
上記の構成では、弾性リングがハンマケースとカバーとにより固定される。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、弾性リングは、ハンマケースに密着してもよい。
【0020】
上記の構成では、弾性リングの弾性力(締め付け力)により、弾性リングがハンマケースに密着して、ハンマケースに弾性リングが固定される。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、弾性リングは、カバーの少なくとも一部に密着してもよい。
【0022】
上記の構成では、弾性リングの弾性力(圧入力)により、弾性リングがカバーに密着して、カバーに弾性リングが固定される。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトユニットは、弾性リングとカバーとにより形成される密閉空間に配置されてもよい。
【0024】
上記の構成では、ライトユニットが密閉空間に配置されることにより、ライトユニットに対する防水効果及び防塵効果が向上する。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバーは、ライトユニットから射出された照明光を透過する光透過部を有してもよい。
【0026】
上記の構成では、ライトユニットは、カバーの光透過部により保護される。また、ライトユニットから射出された照明光は、光透過部を透過してインパクト工具の前方に照射される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ハンマケースの少なくとも一部を覆うカバーと、カバーに固定されるライトユニットと、を備えてもよい。
【0028】
上記の構成では、ライトユニットが固定されたカバーでハンマケースが覆われるので、ハンマケースの振動がライトユニットに伝達されることが抑制される。そのため、振動によるライトの破損が抑制される。また、インパクト工具の組立性が向上する。また、ライトユニットは、カバーに保護される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、インパクト工具は、カバーとライトユニットとを固定する樹脂部又はゴム部を備えてもよい。
【0030】
上記の構成では、樹脂部又はゴム部によりカバーとライトユニットとが固定される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、樹脂部又はゴム部は、カバーとライトユニットとの間隙に充填されてもよい。
【0032】
上記の構成では、カバーとライトユニットとの間隙に充填される樹脂部又はゴム部により、カバーとライトユニットとが固定される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトユニットは、ライト基板と、ライト基板の前面に配置されるライトと、を有してもよい。樹脂部又はゴム部は、ライト基板の前面、側面、及び後面のそれぞれに接触してもよい。
【0034】
上記の構成では、ライト基板が樹脂部又はゴム部により保護される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバーは、ライトから射出された照明光が透過する光透過部を有してもよい。
【0036】
上記の構成では、ライトは、カバーの光透過部により保護される。また、ライトから射出された照明光は、光透過部を透過してインパクト工具の前方に照射される。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、カバーは、ライトから射出された照明光が通過する開口を有してもよい。
【0038】
上記の構成では、ライトから射出された照明光は、カバーの開口を介してインパクト工具の前方に照射される。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトユニットは、ライト基板に固定される固定部及びライトの光射出面に対向する光透過部を有するライトカバーを有してもよい。開口にライトカバーの少なくとも一部が配置されてもよい。
【0040】
上記の構成では、ライトカバーの少なくとも一部がカバーの開口に配置されることにより、ライトカバーがカバーに支持される。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ライトの光射出面とライトカバーとの間に空隙が形成されてもよい。
【0042】
上記の構成では、ライトの光射出面から射出された照明光が空隙を通過することにより、照明光の光量の低下が抑制される。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態において、インパクト工具は、モータ及びハンマケースの少なくとも一部を収容するハウジングを備えてもよい。カバーは、ハウジングに固定されてもよい。
【0044】
上記の構成では、カバーがハウジングに固定されるので、インパクト工具の組立性が向上する。
【0045】
1つ又はそれ以上の実施形態において、インパクト工具は、モータと、モータにより駆動される打撃機構と、先端工具が装着され打撃機構により回転方向に打撃されるアンビルと、打撃機構を収容するハンマケースと、ライト基板及びライト基板の前面に配置されるライトを有するライトユニットと、モータ及びハンマケースの少なくとも一部を収容するハウジングと、ライト基板に一体成形され、ハウジングに固定される合成樹脂製の支持部材と、を備えてもよい。
【0046】
上記の構成では、ライト基板と支持部材とが一体成形され、支持部材がハウジングに固定されるので、ハンマケースの振動がライトユニットに伝達されることが抑制される。また、インパクト工具の組立性が向上する。
【0047】
1つ又はそれ以上の実施形態において、支持部材は、ライト基板に固定される固定部と、ハウジングに掛けられるフック部と、を有してもよい。
【0048】
上記の構成では、支持部材のフック部がハウジングに掛けられることにより、ハンマケースの振動がライトユニットに伝達されることが抑制される。また、インパクト工具の組立性が向上する。
【0049】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ハウジングは、左ハウジングと右ハウジングとを含んでもよい。フック部は、左ハウジングに掛けられる左フック部と、右ハウジングに掛けられる右フック部と、を含んでもよい。
【0050】
上記の構成では、左フック部が左ハウジングに掛けられ、右フック部が右ハウジングに掛けられた後、左ハウジングと右ハウジングとが固定されることにより、ハンマケースの振動がライトユニットに伝達されることが抑制される。また、インパクト工具の組立性が向上する。
【0051】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。実施形態においては、左、右、前、後、上、及び下の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、インパクト工具1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。インパクト工具1は、動力源としてモータ6を有する。
【0052】
実施形態において、モータ6の回転軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称し、回転軸AXの周囲を周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称し、回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。
【0053】
回転軸AXは、前後方向に延伸する。軸方向一方側は、前方であり、軸方向他方側は、後方である。また、径方向において、回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。
【0054】
[第1実施形態]
<インパクト工具>
図1は、本実施形態に係るインパクト工具1を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係るインパクト工具1の上部を示す側面図である。
図3は、本実施形態に係るインパクト工具1の上部を示す平面図である。
図4は、本実施形態に係るインパクト工具1の上部を示す断面図である。
【0055】
本実施形態において、インパクト工具1は、ねじ締め工具の一種であるインパクトドライバである。インパクト工具1は、ハウジング2と、リヤカバー3と、ハンマケース4と、弾性リング50と、カバー5と、モータ6と、減速機構7と、スピンドル8と、打撃機構9と、アンビル10と、ビットスリーブ11と、ファン12と、バッテリ装着部13と、トリガスイッチ14と、正逆転切換レバー15と、操作パネル16と、手元モード切換ボタン17と、ライトユニット18とを備える。
【0056】
ハウジング2は、合成樹脂製である。本実施形態において、ハウジング2は、ナイロン製である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと、左ハウジング2Lの右方に配置される右ハウジング2Rとを含む。左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとは、複数のねじ2Sにより固定される。ハウジング2は、一対の半割れハウジングにより構成される。
【0057】
ハウジング2は、モータ収容部21と、グリップ部22と、バッテリコネクト部23とを有する。
【0058】
モータ収容部21は、筒状である。モータ収容部21は、モータ6、ベアリングボックス24の一部、及びハンマケース4の後部を収容する。
【0059】
グリップ部22は、モータ収容部21から下方に突出する。トリガスイッチ14は、グリップ部22の上部に設けられる。グリップ部22は、作業者に握られる。
【0060】
バッテリコネクト部23は、グリップ部22の下端部に接続される。前後方向及び左右方向のそれぞれにおいて、バッテリコネクト部23の外形の寸法は、グリップ部22の外形の寸法よりも大きい。
【0061】
リヤカバー3は、合成樹脂製である。リヤカバー3は、モータ収容部21の後方に配置される。リヤカバー3は、ファン12の少なくとも一部を収容する。ファン12は、リヤカバー3の内周側に配置される。リヤカバー3は、モータ収容部21の後端部の開口を覆うように配置される。
【0062】
モータ収容部21は、吸気口19を有する。リヤカバー3は、排気口20を有する。ハウジング2の外部空間の空気は、吸気口19を介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間の空気は、排気口20を介してハウジング2の外部空間に流出する。
【0063】
ハンマケース4は、金属製である。本実施形態において、ハンマケース4は、アルミニウム製である。ハンマケース4は、筒状である。ハンマケース4は、モータ収容部21の前部に接続される。ハンマケース4の後部にベアリングボックス24が固定される。ベアリングボックス24の外周部にねじ山が形成される。ハンマケース4の内周部にねじ溝が形成される。ベアリングボックス24のねじ山とハンマケース4のねじ溝とが結合されることにより、ベアリングボックス24とハンマケース4とが固定される。ハンマケース4は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。ベアリングボックス24の一部及びハンマケース4の後部は、モータ収容部21に収容される。ベアリングボックス24は、モータ収容部21及びハンマケース4のそれぞれに固定される。
【0064】
ハンマケース4は、減速機構7、スピンドル8、打撃機構9、及びアンビル10の少なくとも一部を収容する。減速機構7の少なくとも一部は、ベアリングボックス24の内側に配置される。減速機構7は、複数のギヤを含む。
【0065】
弾性リング50は、ハンマケース4の表面の少なくとも一部を覆う。弾性リング50は、ゴム製である。ライトユニット18は、弾性リング50に接触するように配置される。
【0066】
カバー5は、ハンマケース4の表面の少なくとも一部、弾性リング50の表面の少なくとも一部、及びライトユニット18を覆う。カバー5は、合成樹脂製である。本実施形態において、カバー5は、ポリカーボネート樹脂製である。カバー5は、ハンマケース4を保護する。カバー5は、ハンマケース4とインパクト工具1の周囲の物体との接触を抑制する。カバー5は、ハンマケース4と作業者との接触を抑制する。
【0067】
モータ6は、インパクト工具1の動力源である。モータ6は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ6は、ステータ26と、ロータ27とを有する。ステータ26は、モータ収容部21に支持される。ロータ27の少なくとも一部は、ステータ26の内側に配置される。ロータ27は、ステータ26に対して回転する。ロータ27は、前後方向に延伸する回転軸AXを中心に回転する。
【0068】
ステータ26は、ステータコア28と、前インシュレータ29と、後インシュレータ30と、コイル31とを有する。
【0069】
ステータコア28は、ロータ27よりも径方向外側に配置される。ステータコア28は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ステータコア28は、筒状である。ステータコア28は、コイル31を支持する複数のティースを有する。
【0070】
前インシュレータ29は、ステータコア28の前部に設けられる。後インシュレータ30は、ステータコア28の後部に設けられる。前インシュレータ29及び後インシュレータ30のそれぞれは、合成樹脂製の電気絶縁部材である。前インシュレータ29は、ティースの表面の一部を覆うように配置される。後インシュレータ30は、ティースの表面の一部を覆うように配置される。
【0071】
コイル31は、前インシュレータ29及び後インシュレータ30を介してステータコア28に装着される。コイル31は、複数配置される。コイル31は、前インシュレータ29及び後インシュレータ30を介してステータコア28のティースの周囲に配置される。コイル31とステータコア28とは、前インシュレータ29及び後インシュレータ30により電気的に絶縁される。複数のコイル31は、ヒュージング端子38を介して接続される。
【0072】
ロータ27は、回転軸AXを中心に回転する。ロータ27は、ロータコア32と、ロータシャフト33と、ロータ磁石34と、センサ用磁石35とを有する。
【0073】
ロータコア32及びロータシャフト33のそれぞれは、鋼製である。ロータシャフト33は、ロータシャフト33の前部は、ロータコア32の前端面から前方に突出する。ロータシャフト33の後部は、ロータコア32の後端面から後方に突出する。
【0074】
ロータ磁石34は、ロータコア32に固定される。ロータ磁石34は、円筒状である。ロータ磁石34は、ロータコア32の周囲に配置される。
【0075】
センサ用磁石35は、ロータコア32に固定される。センサ用磁石35は、円環状である。センサ用磁石35は、ロータコア32の前端面及びロータ磁石34の前端面に配置される。
【0076】
前インシュレータ29にセンサ基板37が取り付けられる。センサ基板37は、ねじ29Sにより前インシュレータ29に固定される。センサ基板37は、中心に孔が設けられた円板状の回路基板と、回路基板に支持される回転検出素子とを有する。センサ基板37の少なくとも一部は、センサ用磁石35に対向する。回転検出素子は、ロータ27のセンサ用磁石35の位置を検出することにより、ロータ27の回転方向の位置を検出する。
【0077】
ロータシャフト33は、ロータベアリング39に回転可能に支持される。ロータベアリング39は、ロータシャフト33の前部を回転可能に支持する前側ロータベアリング39Fと、ロータシャフト33の後部を回転可能に支持する後側ロータベアリング39Rとを含む。
【0078】
前側ロータベアリング39Fは、ベアリングボックス24に保持される。ベアリングボックス24は、ベアリングボックス24の後面から前方に窪む凹部24Aを有する。前側ロータベアリング39Fは、凹部24Aに配置される。後側ロータベアリング39Rは、リヤカバー3に保持される。ロータシャフト33の前端部は、ベアリングボックス24の開口を介してハンマケース4の内部空間に配置される。
【0079】
ロータシャフト33の前端部にピニオンギヤ41が形成される。ピニオンギヤ41は、減速機構7の少なくとも一部に連結される。ロータシャフト33は、ピニオンギヤ41を介して減速機構7に連結される。
【0080】
減速機構7は、モータ6よりも前方に配置される。減速機構7は、ロータシャフト33とスピンドル8とを連結する。減速機構7は、ロータ27の回転をスピンドル8に伝達する。減速機構7は、ロータシャフト33の回転速度よりも低い回転速度でスピンドル8を回転させる。減速機構7は、遊星歯車機構を含む。
【0081】
減速機構7は、複数のギヤを有する。減速機構7のギヤは、ロータ27により駆動される。
【0082】
減速機構7は、ピニオンギヤ41の周囲に配置される複数のプラネタリギヤ42と、複数のプラネタリギヤ42の周囲に配置されるインターナルギヤ43とを有する。ピニオンギヤ41、プラネタリギヤ42、及びインターナルギヤ43のそれぞれは、ハンマケース4及びベアリングボックス24に収容される。複数のプラネタリギヤ42のそれぞれは、ピニオンギヤ41に噛み合う。プラネタリギヤ42は、ピン42Pを介してスピンドル8に回転可能に支持される。スピンドル8は、プラネタリギヤ42により回転される。インターナルギヤ43は、プラネタリギヤ42に噛み合う内歯を有する。インターナルギヤ43は、ベアリングボックス24に固定される。インターナルギヤ43は、ベアリングボックス24に対して常に回転不可能である。
【0083】
モータ6の駆動によりロータシャフト33が回転すると、ピニオンギヤ41が回転し、プラネタリギヤ42がピニオンギヤ41の周囲を公転する。プラネタリギヤ42は、インターナルギヤ43の内歯に噛み合いながら公転する。プラネタリギヤ42の公転により、ピン42Pを介してプラネタリギヤ42に接続されているスピンドル8は、ロータシャフト33の回転速度よりも低い回転速度で回転する。
【0084】
スピンドル8は、モータ6の少なくとも一部よりも前方に配置される。スピンドル8は、ステータ26よりも前方に配置される。スピンドル8の少なくとも一部は、ロータ27よりも前方に配置される。スピンドル8の少なくとも一部は、減速機構7の前方に配置される。スピンドル8は、ロータ27により回転される。スピンドル8は、減速機構7により伝達されたロータ27の回転力により回転する。
【0085】
スピンドル8は、フランジ部8Aと、フランジ部8Aから前方に突出するスピンドルシャフト部8Bとを有する。プラネタリギヤ42は、ピン42Pを介してフランジ部8Aに回転可能に支持される。スピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。スピンドル8は、回転軸AXを中心に回転する。スピンドル8は、スピンドルベアリング44に回転可能に支持される。スピンドル8の後端部に凸部8Cが設けられる。凸部8Cは、スピンドルベアリング44の内側に配置される。スピンドルベアリング44は、凸部8Cを支持する。
【0086】
ベアリングボックス24は、スピンドル8の周囲の少なくとも一部に配置される。スピンドルベアリング44は、ベアリングボックス24に保持される。ベアリングボックス24は、ベアリングボックス24の前面から後方に窪む凹部24Bを有する。スピンドルベアリング44は、凹部24Bに配置される。
【0087】
打撃機構9は、モータ6により駆動される。モータ6の回転力は、減速機構7及びスピンドル8を介して打撃機構9に伝達される。打撃機構9は、モータ6により回転するスピンドル8の回転力に基づいて、アンビル10を回転方向に打撃する。打撃機構9は、ハンマ47と、ボール48と、コイルスプリング49とを有する。ハンマ47を含む打撃機構9は、ハンマケース4に収容される。
【0088】
ハンマ47は、減速機構7よりも前方に配置される。ハンマ47は、スピンドル8の周囲に配置される。ハンマ47は、スピンドル8に保持される。ボール48は、スピンドル8とハンマ47との間に配置される。コイルスプリング49は、スピンドル8及びハンマ47のそれぞれに支持される。
【0089】
ハンマ47は、筒状である。ハンマ47は、スピンドルシャフト部8Bの周囲に配置される。ハンマ47は、スピンドルシャフト部8Bが配置される孔47Aを有する。
【0090】
ハンマ47は、モータ6により回転される。モータ6の回転力は、減速機構7及びスピンドル8を介してハンマ47に伝達される。ハンマ47は、モータ6により回転するスピンドル8の回転力に基づいて、スピンドル8と一緒に回転可能である。ハンマ47の回転軸とスピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。ハンマ47は、回転軸AXを中心に回転する。
【0091】
ボール48は、鉄鋼のような金属製である。ボール48は、スピンドルシャフト部8Bとハンマ47との間に配置される。スピンドル8は、ボール48の少なくとも一部が配置されるスピンドル溝8Dを有する。スピンドル溝8Dは、スピンドルシャフト部8Bの外面の一部に設けられる。ハンマ47は、ボール48の少なくとも一部が配置されるハンマ溝47Bを有する。ハンマ溝47Bは、ハンマ47の内面の一部に設けられる。ボール48は、スピンドル溝8Dとハンマ溝47Bとの間に配置される。ボール48は、スピンドル溝8Dの内側及びハンマ溝47Bの内側のそれぞれを転がることができる。ハンマ47は、ボール48に伴って移動可能である。スピンドル8とハンマ47とは、スピンドル溝8D及びハンマ溝47Bにより規定される可動範囲において、軸方向及び回転方向のそれぞれに相対移動することができる。
【0092】
コイルスプリング49は、ハンマ47を前方に移動させる弾性力を発生する。コイルスプリング49は、フランジ部8Aとハンマ47との間に配置される。ハンマ47の後面にリング状の凹部47Cが設けられる。凹部47Cは、ハンマ47の後面から前方に窪む。凹部47Cの内側にワッシャ45が設けられる。コイルスプリング49の後端部は、フランジ部8Aに支持される。コイルスプリング49の前端部は、凹部47Cの内側に配置され、ワッシャ45に支持される。
【0093】
アンビル10の少なくとも一部は、ハンマ47よりも前方に配置される。アンビル10は、先端工具が挿入される工具孔10Aを有する。工具孔10Aは、アンビル10の前端部に設けられる。先端工具は、アンビル10に装着される。また、アンビル10の後端部にスピンドル凹部10Bが設けられる。スピンドルシャフト部8Bの前端部に凸部が設けられる。スピンドルシャフト部8Bの前端部に設けられた凸部がスピンドル凹部10Bに挿入される。
【0094】
アンビル10は、ロッド状のアンビルボディ101と、アンビル突起部102とを有する。工具孔10Aは、アンビルボディ101の前端部に設けられる。先端工具は、アンビルボディ101に装着される。アンビル突起部102は、アンビル10の後端部に設けられる。アンビル突起部102は、アンビルボディ101の後端部から径方向外側に突出する。
【0095】
アンビル10は、ベアリング46に回転可能に支持される。アンビル10の回転軸とハンマ47の回転軸とスピンドル8の回転軸とモータ6の回転軸AXとは一致する。アンビル10は、回転軸AXを中心に回転する。ベアリング46は、ハンマケース4に保持される。実施形態において、ベアリング46は、前後方向に2つ配置される。
【0096】
なお、ベアリング46の種類として、鉄スリーブ(油含侵メタル)が例示される。
【0097】
ハンマ47の少なくとも一部は、アンビル突起部102に接触可能である。ハンマ47の前部に前方に突出するハンマ突起部が設けられる。ハンマ47のハンマ突起部とアンビル突起部102とが接触可能である。ハンマ47とアンビル突起部102とが接触している状態で、モータ6が駆動することにより、アンビル10は、ハンマ47及びスピンドル8と一緒に回転する。
【0098】
アンビル10は、ハンマ47により回転方向に打撃される。例えば、ねじ締め作業において、アンビル10に作用する負荷が高くなると、モータ6が発生する動力だけではアンビル10を回転させることができなくなる状況が発生する場合がある。モータ6が発生する動力だけではアンビル10を回転させることができなくなると、アンビル10及びハンマ47の回転が停止する。スピンドル8とハンマ47とは、ボール48を介して軸方向及び周方向のそれぞれに相対移動可能である。ハンマ47の回転が停止しても、スピンドル8の回転は、モータ6が発生する動力により継続される。ハンマ47の回転が停止している状態で、スピンドル8が回転すると、ボール48がスピンドル溝8D及びハンマ溝47Bのそれぞれにガイドされながら後方に移動する。ハンマ47は、ボール48から力を受け、ボール48に伴って後方に移動する。すなわち、ハンマ47は、アンビル10の回転が停止された状態で、スピンドル8が回転することにより、後方に移動する。ハンマ47が後方に移動することにより、ハンマ47とアンビル突起部102との接触が解除される。
【0099】
コイルスプリング49は、ハンマ47を前方に移動させる弾性力を発生する。後方に移動したハンマ47は、コイルスプリング49の弾性力により、前方に移動する。ハンマ47は、前方に移動するとき、ボール48から回転方向の力を受ける。すなわち、ハンマ47は、回転しながら前方に移動する。ハンマ47が回転しながら前方に移動すると、ハンマ47は、回転しながらアンビル突起部102に接触する。これにより、アンビル突起部102は、ハンマ47により回転方向に打撃される。アンビル10には、モータ6の動力とハンマ47の慣性力との両方が作用する。したがって、アンビル10は、高いトルクで回転軸AXを中心に回転することができる。
【0100】
ビットスリーブ11は、アンビル10の前部の周囲に配置される。ビットスリーブ11は、工具孔10Aに挿入された先端工具を保持する。
【0101】
ファン12は、モータ6のステータ26よりも後方に配置される。ファン12は、モータ6を冷却するための気流を生成する。ファン12は、ロータ27の少なくとも一部に固定される。ファン12は、ブッシュ12Aを介してロータシャフト33の後部に固定される。ファン12は、後側ロータベアリング39Rとステータ26との間に配置される。ファン12は、ロータ27の回転により回転する。ロータシャフト33が回転することにより、ファン12は、ロータシャフト33と一緒に回転する。ファン12が回転することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸気口19を介してハウジング2の内部空間に流入する。ハウジング2の内部空間に流入した空気は、ハウジング2の内部空間を流通することにより、モータ6を冷却する。ハウジング2の内部空間を流通した空気は、ファン12が回転することにより、排気口20を介してハウジング2の外部空間に流出する。
【0102】
バッテリ装着部13は、バッテリコネクト部23の下部に配置される。バッテリ装着部13は、バッテリパック25に接続される。バッテリパック25は、バッテリ装着部13に装着される。バッテリパック25は、バッテリ装着部13に着脱可能である。バッテリパック25は、二次電池を含む。実施形態において、バッテリパック25は、充電式のリチウムイオン電池を含む。バッテリ装着部13に装着されることにより、バッテリパック25は、インパクト工具1に電力を供給することができる。モータ6は、バッテリパック25から供給される電力に基づいて駆動する。
【0103】
トリガスイッチ14は、グリップ部22に設けられる。トリガスイッチ14は、モータ6を起動するために作業者に操作される。トリガスイッチ14が操作されることにより、モータ6の駆動と停止とが切り換えられる。
【0104】
正逆転切換レバー15は、グリップ部22の上部に設けられる。正逆転切換レバー15は、作業者に操作される。正逆転切換レバー15が操作されることにより、モータ6の回転方向が正転方向及び逆転方向の一方から他方に切り換えられる。モータ6の回転方向が切り換えられることにより、スピンドル8の回転方向が切り換えられる。
【0105】
操作パネル16は、バッテリコネクト部23に設けられる。操作パネル16は、モータ6の制御モードを切り換えるために作業者に操作される。操作パネル16は、打撃力スイッチ16Aと、専用スイッチ16Bとを有する。打撃力スイッチ16A及び専用スイッチ16Bのそれぞれは、作業者に操作される。打撃力スイッチ16A及び専用スイッチ16Bの少なくとも一方が操作されることにより、モータ6の制御モードが切り換えられる。
【0106】
手元モード切換ボタン17は、トリガスイッチ14の上部に設けられる。手元モード切換ボタン17は、作業者に操作される。手元モード切換ボタン17が操作されることにより、モータ6の制御モードが切り換えられる。
【0107】
<ライトユニット>
図5は、本実施形態に係るインパクト工具1の上部を示す斜視図である。
図6は、
図5からカバー5が外された状態のインパクト工具1を示す斜視図である。
図7は、
図5のA-A線断面矢視図である。
図8は、
図5のB-B線断面矢視図である。
図9は、
図5からカバー5が外された状態のインパクト工具を示す正面図である。
【0108】
インパクト工具1は、ハンマケース4と、弾性リング50と、ライトユニット18と、カバー5とを備える。
【0109】
ハンマケース4は、打撃機構9を収容する。ハンマケース4は、第1筒部であるハンマ収容部401と、第2筒部であるベアリング支持部402とを有する。ハンマ収容部401は、筒状である。ハンマ収容部401は、打撃機構9の周囲に配置される。ハンマ収容部401は、少なくともハンマ47を収容する。ベアリング支持部402は、筒状である。ベアリング支持部402は、ハンマ収容部401よりも前方に配置される。ベアリング支持部402の外径は、ハンマ収容部401の外径よりも小さい。ベアリング支持部402は、ベアリング46の周囲に配置される。ベアリング支持部402は、ベアリング46を支持する。ベアリング支持部402の後端部の周囲に、ハンマ収容部401の前面401Fが配置される。
【0110】
弾性リング50は、ハンマケース4の表面の少なくとも一部を覆う。弾性リング50は、筒部50Aと、フランジ部50Bとを有する。筒部50Aは、ベアリング支持部402の周囲に配置される。フランジ部50Bは、筒部50Aの後端部に配置される。フランジ部50Bは、ハンマ収容部401の前面401Fに対向する。
【0111】
弾性リング50は、弾性リング50の弾性力により、ハンマケース4を締め付ける。弾性リング50は、ハンマケース4の表面に密着する。筒部50Aの内面は、ベアリング支持部402の外面に密着する。フランジ部50Bの後面は、ハンマ収容部401の前面401Fに密着する。
【0112】
ライトユニット18は、照明光を射出する。ライトユニット18は、アンビル10及びアンビル10の周辺を照明光で照明する。ライトユニット18は、アンビル10の前方を照明光で照明する。また、ライトユニット18は、アンビル10に装着された先端工具及び先端工具の周辺を照明光で照明する。
【0113】
ライトユニット18は、ハンマケース4の前部に配置される。ライトユニット18は、弾性リング50に支持される。ライトユニット18は、筒部50Aの周囲の少なくとも一部に配置される。
【0114】
ライトユニット18は、ライト基板60と、ライト61とを有する。
【0115】
ライト基板60は、筒部50Aの周囲の少なくとも一部に配置される。ライト基板60の後面は、フランジ部50Bの前面に接触する。ライト基板60は、プリント配線板(PCB:Printed Circuit Board)を含む。ライト基板60は、ライト61に接続される配線を有する。
【0116】
ライト61は、照明光を射出する光源である。ライト61は、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含む。ライト61は、ライト基板60に支持される。ライト基板60の配線を介してライト61に電力が供給される。ライト61は、ライト基板60の前面に配置される。複数のライト61がライト基板60に配置される。ライト61は、照明光を射出する光射出面64を有する。光射出面64は、前方を向く。ライト61の前面は、光射出面64を含む。複数のライト61は、アンビル10及びアンビル10の周辺を照明する。
【0117】
カバー5は、筒状である。カバー5は、ハンマケース4の表面の少なくとも一部を覆う。カバー5は、弾性リング50の表面の少なくとも一部を覆う。カバー5は、ライトユニット18を覆う。
【0118】
カバー5の少なくとも一部は、ライト基板60及びライト61よりも前方に配置される。カバー5は、ライト61の光射出面64から射出された照明光が通過する光透過部65を有する。カバー5の少なくとも一部は、光射出面64に対向する。カバー5は、光透過性の合成樹脂製である。実施形態において、カバー5は、ポリカーボネート樹脂製である。光射出面64に対向するカバー5の一部が、ライトユニット18から射出された照明光を透過する光透過部65として機能する。。実施形態において、ライト61の光射出面64と光透過部65とは、間隙を介して対向する。
【0119】
光透過部65は、レンズ作用を有しない。光透過部65は、ライト61の光射出面64から射出された光を屈折させない。光透過部65は、例えば平行平板でもよい。なお、光透過部65は、レンズ作用を有してもよい。光透過部65は、ライト61の光射出面64から射出された光を拡散してもよい。
【0120】
カバー5は、ライト基板60及びライト61を保護する。カバー5は、インパクト工具1の周囲と物体とライト基板60及びライト61との接触を抑制する。カバー5は、ライト基板60及びライト61に対する水分の浸入を抑制する防水機能を有する。カバー5は、ライト基板60及びライト61に対する塵の侵入を抑制する防塵機能を有する。
【0121】
ライトユニット18は、弾性リング50とカバー5とに挟まれる。本実施形態において、ライト基板60が、弾性リング50とカバー5とに挟まれる。ライト基板60の後面は、弾性リング50のフランジ部50Bの前面に接触する。ライト基板60の前面は、カバー5の前部に設けられた対向面50Cに接触する。対向面50Cは、後方を向く。径方向内側を向くライト基板60の内面は、弾性リング50の筒部50Aの外面に接触する。径方向外側を向くライト基板60の外面は、カバー5の内面に接触する。ライト基板60は、フランジ部50Bの前面とカバー5の対向面50Cとにより前後方向から挟まれる。ライト基板60は、筒部50Aの外面とカバー5の内面とにより径方向から挟まれる。
【0122】
弾性リング50の少なくとも一部は、カバー5よりも前方に配置される。弾性リング50の少なくとも一部は、ハンマケース4とカバー5とに挟まれる。本実施形態において、筒部50Aの前端部は、カバー5の前端部よりも前方に配置される。筒部50Aは、カバー5の前端部とベアリング支持部402の外面とにより径方向から挟まれる。ライトユニット18は、弾性リング50とカバー5とにより形成される空間Saに配置される。
【0123】
ライト基板60は、ベアリング支持部402及び筒部50Aの径方向外側に配置される。本実施形態において、ベアリング支持部402の少なくとも一部は、回転軸AXと直交する面内において6角形状である。筒部50Aは、ベアリング支持部402の外形に合わせて、6角形状に形成されている。
【0124】
本実施形態において、ライト基板60は、2つ設けられる。
図9に示すように、ライト基板60は、回転軸AXよりも左側に設けられるライト基板60Lと、回転軸AXよりも右側に設けられる他方のライト基板60Rとを含む。ライト基板60は、筒部50Aの外形に沿うように角部60Cを有する。
【0125】
ライト61は、回転軸AXの周囲に複数設けられる。実施形態において、ライト61は、回転軸AXよりも左側に設けられる複数の左ライト611と、回転軸AXよりも右側に設けられる複数の右ライト612とを含む。右ライト612は、左ライト611と同じ数だけ設けられる。
【0126】
本実施形態において、左ライト611は、ライト基板60Lに2つ設けられる。右ライト612は、ライト基板60Rに2つ設けられる。左ライト611は、左ライト611Aと左ライト611Bとを含む。右ライト612は、右ライト612Aと右ライト612Bとを含む。
【0127】
径方向において、回転軸AXと左ライト611Aとの距離と、回転軸AXと左ライト611Bとの距離と、回転軸AXと右ライト612Aとの距離と、回転軸AXと右ライト612Bとの距離とは、実質的に等しい。回転軸AXを通り且つ回転軸AXと直交する対角線La及び対角線Lbを規定した場合、左ライト611Aと右ライト612Bとは、対角線La上に配置され、左ライト611Bと右ライト612Aとは、対角線Lb上に配置される。また、左ライト611A及び右ライト612Aは、回転軸AXよりも上方に配置され、左ライト611B及び右ライト612Bは、回転軸AXよりも下方に配置される。上下方向において、左ライト611Aの位置と右ライト612Aの位置とは、実質的に等しい。上下方向において、左ライト611Bの位置と右ライト612Bの位置とは、実質的に等しい。左右方向において、左ライト611Aの位置と左ライト611Bの位置とは、実質的に等しい。左右方向において、右ライト612Aの位置と右ライト612Bの位置とは、実質的に等しい。回転軸AXを通り上下方向に延伸する対称軸を規定した場合、左ライト611(611A,611B)と右ライト612(612A,612B)とは、線対称である。
【0128】
インパクト工具1を組み立てる場合、ハンマケース4の表面の少なくとも一部が弾性リング50に覆われるように、ハンマケース4に弾性リング50が装着される。ハンマケース4に弾性リング50が装着された後、ライトユニット18と弾性リング50とが接触するように、ライトユニット18が弾性リング50に装着される。弾性リング50にライトユニット18が装着された後、ハンマケース4の少なくとも一部、弾性リング50の少なくとも一部、及びライトユニット18を覆うように、カバー5が装着される。カバー5が装着された後、ハンマケース4及びカバー5の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれる。ハンマケース4及びカバー5の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれた後、複数のねじ2Sにより左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定される。また、リヤカバー3がねじ(不図示)によりモータ収容部21の後部に固定される。
【0129】
<インパクト工具の動作>
次に、インパクト工具1の動作について説明する。例えば、加工対象にねじ締め作業を実施するとき、ねじ締め作業に使用される先端工具(ドライバビット)が、アンビル10の工具孔10Aに挿入される。工具孔10Aに挿入された先端工具は、ビットスリーブ11により保持される。先端工具がアンビル10に装着された後、作業者は、グリップ部22を握ってトリガスイッチ14を操作する。トリガスイッチ14が操作されると、バッテリパック25からモータ6に電力が供給され、モータ6が起動し、同時にライト61が点灯する。モータ6の起動により、ロータ27のロータシャフト33が回転する。ロータシャフト33が回転すると、ロータシャフト33の回転力がピニオンギヤ41を介してプラネタリギヤ42に伝達される。プラネタリギヤ42は、インターナルギヤ43の内歯に噛み合った状態で、自転しながらピニオンギヤ41の周囲を公転する。プラネタリギヤ42は、ピン42Pを介してスピンドル8に回転可能に支持される。プラネタリギヤ42の公転により、スピンドル8は、ロータシャフト33の回転速度よりも低い回転速度で回転する。
【0130】
ハンマ47とアンビル突起部102とが接触している状態で、スピンドル8が回転すると、アンビル10は、ハンマ47及びスピンドル8と一緒に回転する。アンビル10が回転することにより、ねじ締め作業が進行する。
【0131】
ねじ締め作業の進行により、アンビル10に所定値以上の負荷が作用した場合、アンビル10及びハンマ47の回転が停止する。ハンマ47の回転が停止している状態で、スピンドル8が回転すると、ハンマ47は、後方に移動する。ハンマ47が後方に移動することにより、ハンマ47とアンビル突起部102との接触が解除される。後方に移動したハンマ47は、コイルスプリング49の弾性力により、ハンマ47は、回転しながら前方に移動する。ハンマ47が回転しながら前方に移動することにより、アンビル10は、ハンマ47により回転方向に打撃される。これにより、アンビル10は、高いトルクで回転軸AXを中心に回転する。そのため、ねじは加工対象に高いトルクで締め付けられる。
【0132】
<効果>
以上説明したように、本実施形態において、インパクト工具1は、モータ6と、モータ6により駆動される打撃機構9と、先端工具が装着され打撃機構9により回転方向に打撃されるアンビル10と、打撃機構9を収容するハンマケース4と、ハンマケース4の少なくとも一部を覆う弾性リング50と、弾性リング50に接触するライトユニット18と、ハンマケース4の少なくとも一部、弾性リング50の少なくとも一部、及びライトユニット18を覆うカバー5と、を備える。
【0133】
上記の構成では、ハンマケース4の少なくとも一部が弾性リング50に覆われ、ライトユニット18が弾性リング50に接触されることにより、ハンマケース4の振動がライトユニット18に伝達されることが抑制される。そのため、振動によるライト61の破損が抑制される。また、ライトユニット18が弾性リングに接触された後、カバー5に覆われることにより、インパクト工具1の組立性が向上する。また、ライトユニット18は、カバー5に保護される。
【0134】
本実施形態において、ライトユニット18は、弾性リング50とカバー5とに挟まれる。
【0135】
上記の構成では、インパクト工具1の組立性が向上する。また、ライトユニット18は、弾性リング50及びカバー5に支持される。また、弾性リング50により、ハンマケース4の振動及び熱がライトユニット18に伝達されることが抑制される。
【0136】
本実施形態において、ライトユニット18は、ライト基板60と、ライト基板60の前面に配置されるライト61と、を有する。ライト基板60が、弾性リング50とカバー5とに挟まれる。
【0137】
上記の構成では、インパクト工具1の組立性が向上する。また、ライト基板60が弾性リング50とカバー5とに挟まれることにより、ライトユニット18が弾性リング50及びカバー5に支持される。
【0138】
本実施形態において、弾性リング50の少なくとも一部は、カバー5よりも前方に配置され、ハンマケース4とカバー5とに挟まれる。
【0139】
上記の構成では、弾性リング50がハンマケース4とカバー5とにより固定される。
【0140】
本実施形態において、弾性リング50は、ハンマケース4に密着する。
【0141】
上記の構成では、弾性リング50の弾性力(締め付け力)により、弾性リング50がハンマケース4に密着して、ハンマケース4に弾性リング50が固定される。
【0142】
本実施形態において、カバー5は、ライトユニット18から射出された照明光を透過する光透過部65を有する。
【0143】
上記の構成では、ライトユニット18は、カバー5の光透過部65により保護される。また、ライトユニット18から射出された照明光は、光透過部65を透過してインパクト工具1の前方に照射される。
【0144】
<第1実施形態の変形例>
図10は、本実施形態の変形例に係るインパクト工具1の一部を示す断面図である。上述の実施形態においては、弾性リング50がハンマケース4を締め付けるように弾性力を発生することとした。すなわち、弾性リング50は、縮径するように弾性変形して、ハンマケース4に密着することとした。弾性リング50は、拡径するように弾性変形して、カバー5の少なくとも一部に密着してもよい。例えば、弾性リング50がカバー5に圧入されることにより、弾性リング50とカバー5とが密着してもよい。
【0145】
図10に示す例において、筒部50Aの外面とカバー5の先端部の内面とが密着し、筒部50Aの外面とカバー5の先端部の内面との境界Gaがシールされる。また、フランジ部50Bの外面とカバー5の内面とが密着し、フランジ部50Bの外面とカバー5の内面との境界Gbがシールされる。これにより、ライトユニット18は、弾性リング50とカバー5とにより形成される密閉空間Sbに配置される。ライトユニット18が密閉空間Sbに配置されることにより、ライトユニット18に水分が浸入したり、ライトユニット18に塵が侵入したりすることが抑制される。
【0146】
以上説明したように、本実施形態の変形例において、弾性リング50は、カバー5の少なくとも一部に密着する。
【0147】
上記の構成では、弾性リング50の弾性力(圧入力)により、弾性リング50がカバー5に密着して、カバー5に弾性リング50が固定される。
【0148】
本実施形態の変形例において、ライトユニット18は、弾性リング50とカバー5とにより形成される密閉空間Sbに配置される。
【0149】
上記の構成では、ライトユニット18が密閉空間Sbに配置されることにより、ライトユニット18に対する防水効果及び防塵効果が向上する。
【0150】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0151】
図11は、本実施形態に係るインパクト工具1Bの上部を示す斜視図である。インパクト工具1Bは、ハンマケース4と、モータ6及びハンマケース4の少なくとも一部を収容するモータ収容部21を含むハウジング2と、ハンマケース4の少なくとも一部を覆うカバー501とを有する。ライトユニット181は、カバー501に固定される。カバー501は、モータ収容部21に固定される。
【0152】
図12は、
図11からカバー501が外された状態のインパクト工具1Bを示す斜視図である。なお、後述するように、ライトユニット181とカバー501とは一体成形されるため、ライトユニット181とカバー501とを分離することが困難である。
図12は、ライトユニット181の構造を説明するための図である。
【0153】
ライトユニット181は、ライト基板60と、ライト基板60の前面に配置されるライト61とを有する。本実施形態に係るライトユニット181は、上述の実施形態で説明したライトユニット18と同様の構造である。
【0154】
カバー501の少なくとも一部は、ライト61の光射出面64に対向する。カバー501は、ライト61から射出された照明光が透過する光透過部65を有する。
【0155】
図13は、本実施形態に係るカバー501とライトユニット18とを示す後方からの斜視図である。カバー501は、カバー部501Aと、リング部501Bと、フック部501Cとを有する。カバー部501Aは、ハンマ収容部401の外面の少なくとも一部を覆う。カバー部501Aは、筒状である。リング部501Bは、カバー部501Aの前端部に配置される。リング部501Bは、ライト基板60を支持する。ライト基板60は、ライト61の光射出面64が前方を向くようにリング部501Bに支持される。リング部501Bは、光透過部65を含む。フック部501Cは、カバー部501Aの後部に配置される。フック部501Cは、ハウジング2に掛けられる。
【0156】
図14は、本実施形態に係るカバー501とライトユニット181と樹脂部66とを示す斜視図である。
図14に示すように、カバー501とライトユニット18とは、樹脂部66により固定される。ライトユニット181とカバー501とは、樹脂部66により一体成形される。
【0157】
ライト61の光射出面64が前方を向くようにライト基板60がリング部501Bに支持された後、ライト基板60の後方からライトユニット18及びカバー501に溶融状態の合成樹脂が供給される。合成樹脂が固化されることにより樹脂部66が形成される。合成樹脂が固化されることによりライト基板60とカバー501とが樹脂部66により固定される。カバー501とライトユニット18と樹脂部66とは一体成形される。
【0158】
図15及び
図16のそれぞれは、本実施形態に係るインパクト工具1Bの一部を示す断面図である。
図15は、樹脂部66が設けられていない場合のカバー501及びライトユニット18を示す断面図である。
図16は、樹脂部66が設けられている場合のカバー501及びライトユニット18を示す断面図である。
【0159】
図15に示すように、樹脂部66が設けられていない場合、カバー501とハンマケース4とライトユニット18との間に間隙Scが形成される。
【0160】
図16に示すように、樹脂部66は、カバー501とライトユニット181との間隙Scに充填される。樹脂部66の少なくとも一部は、ライトユニット181とハンマケース4との間の空間に配置される。また、樹脂部66の少なくとも一部は、カバー501とハンマケース4との間の空間に配置される。樹脂部66は、ライト基板60の前面、側面、及び後面のそれぞれに接触する。
【0161】
図17は、本実施形態に係るインパクト工具1Bを示す分解斜視図である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとを含む。本実施形態において、カバー501の少なくとも一部は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれることによって、ハウジング2に固定される。本実施形態において、カバー部501Aの後部及びフック部501Cが、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。
【0162】
フック部501Cは、カバー部501Aの後部に複数設けられる。左ハウジング2Lの内面及び右ハウジング2Rの内面のそれぞれに、フック部501Cが掛けられる凹部201が設けられる。
【0163】
ハンマケース4の一部に、カバー501を位置決めする凸部4Aが設けられる。カバー501の一部に開口501Dが設けられる。開口501Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマケース4とカバー501とが位置決めされる。
【0164】
インパクト工具1Bを組み立てる場合、ハンマ収容部401の外面がカバー部501Aに覆われるように、ハンマケース4とカバー501とが接続される。
図14に示したように、カバー501とライトユニット181とは、樹脂部66により一体成形されている。開口501Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマ収容部401の外面がカバー部501Aに覆われる。ハンマケース4とカバー501とが接続された後、ハンマケース4及びカバー501の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれる。フック部501Cは、左ハウジング2L及び右ハウジング2Rのそれぞれに設けられている凹部201に掛けられる。カバー501の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれた後、複数のねじ2Sにより左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定される。また、リヤカバー3がねじ(不図示)によりモータ収容部21の後部に固定される。
【0165】
なお、カバー501とライトユニット181とは、樹脂部66に代えて、ゴム部により固定されてもよい。
【0166】
以上説明したように、本実施形態において、インパクト工具1Bは、モータ6と、モータ6により駆動される打撃機構9と、先端工具が装着され打撃機構9により回転方向に打撃されるアンビル10と、打撃機構9を収容するハンマケース4と、ハンマケース4の少なくとも一部を覆うカバー501と、カバー501に固定されるライトユニット181と、を備える。
【0167】
上記の構成では、ライトユニット181が固定されたカバー501でハンマケース4が覆われるので、ハンマケース4の振動がライトユニット181に伝達されることが抑制される。そのため、振動によるライト61の破損が抑制される。また、インパクト工具1Bの組立性が向上する。また、ライトユニット181は、カバー501に保護される。
【0168】
本実施形態において、インパクト工具1Bは、カバー501とライトユニット181とを固定する樹脂部66又はゴム部を備える。
【0169】
上記の構成では、樹脂部66又はゴム部によりカバー501とライトユニット181とが固定される。
【0170】
本実施形態において、樹脂部66又はゴム部は、カバー501とライトユニット181との間隙Scに充填される。
【0171】
上記の構成では、カバー501とライトユニット181との間隙Scに充填される樹脂部66又はゴム部により、カバー501とライトユニット181とが固定される。
【0172】
本実施形態において、ライトユニット181は、ライト基板60と、ライト基板60の前面に配置されるライト61と、を有する。樹脂部66又はゴム部は、ライト基板60の前面、側面、及び後面のそれぞれに接触する。
【0173】
上記の構成では、ライト基板60が樹脂部66又はゴム部により保護される。
【0174】
本実施形態において、カバー501は、ライト61から射出された照明光が透過する光透過部65を有する。
【0175】
上記の構成では、ライト61は、カバー5の光透過部65により保護される。また、ライト61から射出された照明光は、光透過部65を透過してインパクト工具1Bの前方に照射される。
【0176】
本実施形態において、インパクト工具1Bは、モータ6及びハンマケース4の少なくとも一部を収容するハウジング2を備える。カバー501は、ハウジング2に固定される。
【0177】
上記の構成では、カバー501がハウジング2に固定されるので、インパクト工具1Bの組立性が向上する。
【0178】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0179】
図18は、本実施形態に係るインパクト工具1Cの上部を示す斜視図である。インパクト工具1Cは、ハンマケース4と、モータ6及びハンマケース4の少なくとも一部を収容するモータ収容部21を含むハウジング2と、ハンマケース4の少なくとも一部を覆うカバー502とを有する。ライトユニット182は、カバー502に固定される。カバー502は、モータ収容部21に固定される。
【0180】
図19は、
図18からカバー502が外された状態のインパクト工具1Cを示す斜視図である。なお、後述するように、ライトユニット182とカバー502とは一体成形されるため、ライトユニット182とカバー502とを分離することが困難である。
図19は、ライトユニット182の構造を説明するための図である。
【0181】
本実施形態において、ライトユニット182は、ライト基板600と、ライト基板600の前面に配置されるライト61と、ライトカバー62とを有する。
【0182】
本実施形態において、ライト基板600は、回転軸AXよりも左側に配置されるライト基板600Lと、回転軸AXよりも右側に配置されるライト基板600Rとを含む。
【0183】
ライトカバー62は、ライト基板600Lの前面及びライト基板600Lに搭載されているライト61を覆うように配置される。ライトカバー62は、ライト基板600Rの前面及びライト基板600Rに搭載されているライト61を覆うように配置される。
【0184】
本実施形態において、カバー502は、ライト61から射出された照明光が通過する開口502Eを有する。開口502Eにライトカバー62の少なくとも一部が配置される。
【0185】
図20は、本実施形態に係るカバー502とライトユニット182とを示す前方からの分解斜視図である。
図21は、本実施形態に係るカバー502とライトユニット182とを示す後方からの分解斜視図である。カバー502は、カバー部502Aと、リング部502Bと、フック部502Cとを有する。カバー部502Aは、ハンマ収容部401の外面の少なくとも一部を覆う。カバー部502Aは、筒状である。リング部502Bは、カバー部502Aの前端部に配置される。開口502Eは、リング部502Bに設けられる。リング部502Bの後面に、ライトユニット182が配置される凹部502Fが形成される。開口502Eは、凹部502Fの内側に設けられる。ライトユニット182は、ライト61の光射出面64が前方を向くように、凹部502Fに配置される。また、ライトユニット182は、光射出面64及びライトカバー62の少なくとも一部が開口502Eの内側に配置されるように、凹部502Fに配置される。フック部502Cは、カバー部502Aの後部に配置される。フック部502Cは、ハウジング2に掛けられる。
【0186】
ライト基板600Lは、2つ設けられる。ライト基板600Rは、2つ設けられる。1つのライト基板600Lに1つのライト61が搭載される。1つのライト基板600Rに1つのライト61が搭載される。本実施形態において、2つのライト基板600Lは、ライトカバー62により一体成形される。
【0187】
図22及び
図23のそれぞれは、本実施形態に係るインパクト工具1Cの一部を示す断面図である。カバー502とライトユニット182とは、樹脂部67により固定される。カバー502とライトユニット182とは、樹脂部67により一体成形される。ライトユニット182がカバー502の凹部502Fに配置された後、ライト基板600の後方からライトユニット182及びカバー502に溶融状態の合成樹脂が供給される。合成樹脂が固化されることにより樹脂部67が形成される。合成樹脂が固化されることによりライトユニット182とカバー502とが樹脂部66により固定される。カバー502とライトユニット182と樹脂部67とは一体成形される。
図22は、樹脂部67が設けられていない場合のカバー502及びライトユニット182を示す断面図である。
図23は、樹脂部67が設けられている場合のカバー502及びライトユニット182を示す断面図である。
【0188】
図22に示すように、ライトカバー62は、径方向外側を向くライト基板600の外面及び径方向内側を向くライト基板600の内面に固定される。また、ライトカバー62の少なくとも一部は、ライト61の光射出面64に間隙を介して対向する。ライトカバー62は、ライト基板600に固定される固定部62Aと、ライト61の光射出面64に対向する光透過部62Bとを有する。ライトカバー62の少なくとも一部は、開口502Eに配置される。
【0189】
図23に示すように、樹脂部67は、ライト基板600の後面に接触するように設けられる。樹脂部67は、ライト基板600及びカバー5のそれぞれに接続される。ライト61の光射出面64とライトカバー62の光透過部62Bとの間に空隙Sdが形成される。
【0190】
図24は、本実施形態に係るインパクト工具1Cを示す分解斜視図である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとを含む。本実施形態において、カバー502の少なくとも一部は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれることによって、ハウジング2に固定される。本実施形態において、カバー部502Aの後部及びフック部502Cが、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。
【0191】
フック部502Cは、カバー部501Aの後部に複数設けられる。左ハウジング2Lの内面及び右ハウジング2Rの内面のそれぞれに、フック部502Cが掛けられる凹部202が設けられる。
【0192】
ハンマケース4の一部に、カバー502を位置決めする凸部4Aが設けられる。カバー502の一部に開口502Dが設けられる。開口502Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマケース4とカバー502とが位置決めされる。
【0193】
インパクト工具1Cを組み立てる場合、ハンマ収容部401の外面がカバー部502Aに覆われるように、ハンマケース4とカバー502とが接続される。カバー502は、樹脂部67によりライトユニット182と一体成形されている。開口502Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマ収容部401の外面がカバー部502Aに覆われる。ハンマケース4とカバー502とが接続された後、ハンマケース4及びカバー502の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれる。フック部502Cは、左ハウジング2L及び右ハウジング2Rのそれぞれに設けられている凹部202に掛けられる。カバー502の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれた後、複数のねじ2Sにより左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定される。また、リヤカバー3がねじ(不図示)によりモータ収容部21の後部に固定される。
【0194】
以上説明したように、本実施形態において、カバー502は、ライト61から射出された照明光が通過する開口502Eを有する。
【0195】
上記の構成では、ライト61から射出された照明光は、カバー502の開口502Eを介してインパクト工具1Cの前方に照射される。本実施形態においても、ハンマケース4の振動がライトユニット182に伝達されることが抑制される。
【0196】
本実施形態において、ライトユニット182は、ライト基板600に固定される固定部62A及びライト61の光射出面64に対向する光透過部62Bを有するライトカバー62を有する。開口502Eにライトカバー62の少なくとも一部が配置される。
【0197】
上記の構成では、ライトカバー62の少なくとも一部がカバー502の開口502Eに配置されることにより、ライトカバー62がカバー502に支持される。
【0198】
本実施形態において、ライト61の光射出面64とライトカバー62との間に空隙Sdが形成される。
【0199】
上記の構成では、ライト61の光射出面64から射出された照明光が空隙Sdを通過することにより、照明光の光量の低下が抑制される。
【0200】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0201】
図25は、本実施形態に係るインパクト工具1Dの上部を示す斜視図である。インパクト工具1Dは、ハンマケース4と、モータ6及びハンマケース4の少なくとも一部を収容するモータ収容部21を含むハウジング2と、ハンマケース4の少なくとも一部を覆うカバー503とを有する。ライトユニット183は、カバー503に覆われる。カバー503は、モータ収容部21に固定される。
【0202】
図26は、
図25からカバー503が外された状態のインパクト工具1Dを示す斜視図である。ライトユニット183は、ライト基板60と、ライト基板60の前面に配置されるライト61とを有する。本実施形態に係るライトユニット183は、上述の実施形態で説明したライトユニット18と同様である。
【0203】
本実施形態において、インパクト工具1Dは、ライト基板60に一体成形され、ハウジング2に固定される合成樹脂製の支持部材70を備える。
【0204】
カバー503の少なくとも一部は、ライト61の光射出面64に対向する。カバー503は、ライト61から射出された照明光が透過する光透過部68を有する。
【0205】
図27は、本実施形態に係るライトユニット183を示す前方からの斜視図である。
図28は、本実施形態に係るライトユニット183及び支持部材70を示す前方からの斜視図である。
図29は、本実施形態に係るライトユニット183及び支持部材70を示す後方からの斜視図である。
【0206】
ライトユニット183は、ライト基板60Lと、ライト基板60Rと、ライト基板60Lの前面に配置される2つのライト61と、ライト基板60Rの前面に配置される2つのライト61とを有する。
【0207】
支持部材70は、ライト基板60に固定される固定部71と、ハウジング2に掛けられるフック部72と、固定部71とフック部72とを繋ぐアーム部73とを有する。
【0208】
支持部材70は、ライト基板60Lを支持する支持部材70Lと、ライト基板60Rを支持する支持部材70Rとを含む。
【0209】
固定部71は、ライト61を覆わないようにライト基板60に固定される。固定部71は、ライト基板60Lに固定される固定部71Lと、ライト基板60Rに固定される固定部71Rとを含む。固定部71Lは、ライト基板60Lの前面及び後面のそれぞれに固定される。固定部71Lは、ライト基板60Lと一体成形される。固定部71Rは、ライト基板60Rの前面及び後面のそれぞれに固定される。固定部71Rは、ライト基板60Rと一体成形される。
【0210】
フック部72は、固定部71Lに接続されるフック部72L(左フック部)と、固定部71Rに接続されるフック部72R(右フック部)とを含む。フック部72Lは、左ハウジング2Lに掛けられる。フック部72Rは、右ハウジング2Rに掛けられる。
【0211】
アーム部73は、固定部71Lとフック部72Lとを繋ぐアーム部73Lと、固定部71Rとフック部72Rとを繋ぐアーム部73Rとを含む。
【0212】
支持部材70Lは、固定部71Lと、フック部72Lと、アーム部73Lとを有する。支持部材70Rは、固定部71Rと、フック部72Rと、アーム部73Rとを有する。
【0213】
図30は、本実施形態に係るインパクト工具1Dを示す分解斜視図である。ハウジング2は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとを含む。
【0214】
カバー503は、カバー部503Aと、リング部503Bと、フック部503Cとを有する。カバー部503Aは、ハンマ収容部401の外面の少なくとも一部を覆う。カバー部503Aは、筒状である。リング部503Bは、カバー部503Aの前端部に配置される。リング部503Bは、ライト基板60の前面及びライト61の光射出面64に対向する。リング部503Bは、光透過部68を含む。フック部503Cは、カバー部503Aの後部に配置される。フック部503Cは、ハウジング2に掛けられる。カバー部503Aの一部にノッチ部503Gが設けられる。支持部材70Lのアーム部73Rは、ノッチ部503Gに配置される。
【0215】
本実施形態において、支持部材70の少なくとも一部は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれることによって、ハウジング2に固定される。また、カバー503の少なくとも一部は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれることによって、ハウジング2に固定される。本実施形態において、アーム部73の後部及びフック部72が、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。カバー部503Aの後部及びフック部503Cが、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとに挟まれる。
【0216】
左ハウジング2Lの内面及び右ハウジング2Rの内面のそれぞれに、フック部72が掛けられる凹部203が設けられる。また、左ハウジング2Lの内面及び右ハウジング2Rの内面のそれぞれに、フック部503Cが掛けられる。
【0217】
ハンマケース4の一部に、カバー503を位置決めする凸部4Aが設けられる。カバー503の一部に位置決め部503Dが設けられる。本実施形態において、位置決め部503Dは、カバー503の一部に形成された開口である。位置決め部503Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマケース4とカバー503とが位置決めされる。なお、位置決め部503Dは、カバー503の一部に形成されたノッチ(凹部)でもよい。ノッチに凸部4Aが配置されることによっても、ハンマケース4とカバー503とが位置決めされる。
【0218】
インパクト工具1Dを組み立てる場合、ライトユニット183と一体成形された支持部材70がハンマケース4に装着される。支持部材70がハンマケース4に装着された後、ハンマ収容部401の外面がカバー部503Aに覆われるように、ハンマケース4とカバー503とが接続される。位置決め部503Dに凸部4Aが配置されることにより、ハンマ収容部401の外面がカバー部503Aに覆われる。ハンマケース4とカバー503とが接続された後、ハンマケース4、支持部材70の少なくとも一部、及びカバー501の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれる。フック部72は、左ハウジング2L及び右ハウジング2Rのそれぞれに設けられている凹部203に掛けられる。フック部503Cは、左ハウジング2L及び右ハウジング2Rのそれぞれに掛けられる。支持部材70の少なくとも一部及びカバー503の少なくとも一部が左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとにより挟まれた後、複数のねじ2Sにより左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定される。また、リヤカバー3がねじ(不図示)によりモータ収容部21の後部に固定される。
【0219】
以上説明したように、本実施形態において、インパクト工具1Dは、モータ6と、モータ6により駆動される打撃機構9と、先端工具が装着され打撃機構9により回転方向に打撃されるアンビル10と、打撃機構9を収容するハンマケース4と、ライト基板60及びライト基板60の前面に配置されるライト61を有するライトユニット183と、モータ6及びハンマケース4の少なくとも一部を収容するハウジング2と、ライト基板60に一体成形され、ハウジング2に固定される合成樹脂製の支持部材70と、を備える。
【0220】
上記の構成では、ライト基板60と支持部材70とが一体成形され、支持部材70がハウジング2に固定されるので、ハンマケース4の振動がライトユニット183に伝達されることが抑制される。また、インパクト工具1Dの組立性が向上する。
【0221】
本実施形態において、支持部材70は、ライト基板60に固定される固定部71と、ハウジング2に掛けられるフック部72と、を有する。
【0222】
上記の構成では、支持部材70のフック部72がハウジング2に掛けられることにより、ハンマケース4の振動がライトユニット183に伝達されることが抑制される。また、インパクト工具1Dの組立性が向上する。
【0223】
本実施形態において、ハウジング2は、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとを含む。フック部72は、左ハウジング2Lに掛けられるフック部72L(左フック部)と、右ハウジング2Rに掛けられるフック部72R(右フック部)と、を含む。
【0224】
上記の構成では、フック部72L(左フック部)が左ハウジング2Lに掛けられ、フック部72R(右フック部)が右ハウジング2Rに掛けられた後、左ハウジング2Lと右ハウジング2Rとが固定されることにより、ハンマケース4の振動がライトユニット183に伝達されることが抑制される。また、インパクト工具1Dの組立性が向上する。
【0225】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、ライト61は、回転軸AXよりも左側に設けられる複数の左ライト611と、回転軸AXよりも右側に左ライト611と同じ数だけ設けられる右ライト612と、を含むこととした。ライト61は、回転軸AXの周囲に複数設けられていればよい。例えば、ライト61は、回転軸AXの上方に配置されてもよい。
【0226】
上述の実施形態においては、インパクト工具(1等)がインパクトドライバであることとした。インパクト工具(1等)は、インパクトレンチでもよい。
【0227】
上述の実施形態において、インパクト工具(1等)の電源は、バッテリパック25でなくてもよく、商用電源(交流電源)でもよい。
【符号の説明】
【0228】
1…インパクト工具、1B…インパクト工具、1C…インパクト工具、1D…インパクト工具、2…ハウジング、2L…左ハウジング、2R…右ハウジング、2S…ねじ、3…リヤカバー、4…ハンマケース、4A…凸部、5…カバー、6…モータ、7…減速機構、8…スピンドル、8A…フランジ部、8B…スピンドルシャフト部、8C…凸部、8D…スピンドル溝、9…打撃機構、10…アンビル、10A…工具孔、10B…スピンドル凹部、11…ビットスリーブ、12…ファン、12A…ブッシュ、13…バッテリ装着部、14…トリガスイッチ、15…正逆転切換レバー、16…操作パネル、16A…打撃力スイッチ、16B…専用スイッチ、17…手元モード切換ボタン、18…ライトユニット、19…吸気口、20…排気口、21…モータ収容部、22…グリップ部、23…バッテリコネクト部、24…ベアリングボックス、24A…凹部、24B…凹部、25…バッテリパック、26…ステータ、27…ロータ、28…ステータコア、29…前インシュレータ、29S…ねじ、30…後インシュレータ、31…コイル、32…ロータコア、33…ロータシャフト、34…ロータ磁石、35…センサ用磁石、37…センサ基板、38…ヒュージング端子、39…ロータベアリング、39F…前側ロータベアリング、39R…後側ロータベアリング、41…ピニオンギヤ、42…プラネタリギヤ、42P…ピン、43…インターナルギヤ、44…スピンドルベアリング、45…ワッシャ、46…ベアリング、47…ハンマ、47A…孔、47B…ハンマ溝、47C…凹部、48…ボール、49…コイルスプリング、50…弾性リング、50A…筒部、50B…フランジ部、50C…対向面、60…ライト基板、60C…角部、60L…ライト基板、60R…ライト基板、61…ライト、62…ライトカバー、62A…固定部、62B…光透過部、64…光射出面、65…光透過部、66…樹脂部、67…樹脂部、68…光透過部、70…支持部材、70L…支持部材、70R…支持部材、71…固定部、71L…固定部、71R…固定部、72…フック部、72L…フック部(左フック部)、72R…フック部(左フック部)、73…アーム部、73L…アーム部、73R…アーム部、101…アンビルボディ、102…アンビル突起部、181…ライトユニット、182…ライトユニット、183…ライトユニット、201…凹部、202…凹部、203…凹部、401…ハンマ収容部(第1筒部)、401F…前面、402…ベアリング支持部(第2筒部)、501…カバー、501A…カバー部、501B…リング部、501C…フック部、501D…開口、502…カバー、502A…カバー部、502B…リング部、502C…フック部、502D…開口、502E…開口、502F…凹部、503…カバー、503A…カバー部、503B…リング部、503C…フック部、503D…位置決め部、503G…ノッチ部、600…ライト基板、600L…ライト基板、600R…ライト基板、611…左ライト、611A…左ライト、611B…左ライト、612…右ライト、612A…右ライト、612B…右ライト、AX…回転軸、Ga…境界、Gb…境界、La…対角線、Lb…対角線、Sa…空間、Sb…密閉空間、Sc…間隙、Sd…空隙。