(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】マルチファイラインダクタを使用した高エネルギー容量性変換デバイス
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20241113BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241113BHJP
B60L 53/53 20190101ALI20241113BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20241113BHJP
【FI】
H02M3/155 H
H02J7/00 P
B60L53/53
H02J7/02 G
(21)【出願番号】P 2021559460
(86)(22)【出願日】2020-03-20
(86)【国際出願番号】 US2020024033
(87)【国際公開番号】W WO2020191367
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2023-03-10
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521437769
【氏名又は名称】リチャード エイチ.シェラット アンド スーザン ビー.シェラット レヴォカブル トラスト ファンド
【氏名又は名称原語表記】RICHARD H.SHERRATT AND SUSAN B.SHERRATT REVOCABLE TRUST FUND
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】エルフマン,ブライアン
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-516521(JP,A)
【文献】特開2017-131004(JP,A)
【文献】特開2008-281685(JP,A)
【文献】特開平01-157274(JP,A)
【文献】特開2015-083461(JP,A)
【文献】特開平07-067332(JP,A)
【文献】特開2013-055867(JP,A)
【文献】特表2018-529306(JP,A)
【文献】特開2015-035849(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0161690(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
H02J 7/02
H02J 7/00
B60L 53/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのバンクA及びBに配置されたコンデンサを使用する
高電圧(HV)バンクを提供することと、
監視コントローラによって制御されたマルチファイラインダクタ及びスイッチング回路を通じてコンデンサベースの
サービス電圧(SV)バンク及び負荷に前記HVバンクを結合することと、
バンクA又はBのより完全に充電されたバンクから当該バンクの充電を使い果たすまで前記SVバンクを充電することと、
前記バンクの充電が使い果たされると、バンクA又はBの使い果たされた前記バンクから
他方のバンクにスイッチングして前記SVバンクを充電することと、
前記他方のバンクが前記SVバンクを充電する際に、使い果たされた前記バンクを電源によって充電することと、
規定の展開期間にわたって2つの前記バンクの間で前記スイッチング及び充電プロセスを繰り返すことと、を
含み、
前記マルチファイラインダクタは、フェライトトロイダル形状コア周りに巻きつけられた銅ワイヤの2つの巻線を有するバイファイラトロイダルインダクタを備え、
前記監視コントローラは、前記HVバンク及び前記SVバンクの間の前記スイッチング回路の制御を同期するためのパルスジェネレータを含む、方法。
【請求項2】
前記HVバンクの各バンクの前記コンデンサは、各々1~10
メガジュールのオーダの静電容量を有する超コンデンサを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SVバンクは、各々1~10
メガジュールのオーダの静電容量を有する超コンデンサを備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記インダクタは、前記トロイダル形状コアに形成された規定の距離のギャップを備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記スイッチング回路は、前記巻線間の接続をスイッチングし、1つの巻線が、規定の接続構成におけるスナバ回路を通じて短絡される、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記電源は、発電機と、ディーゼル、ガソリン、プロパン又は天然ガスのうちの1つによって駆動される内燃機関と、を含む発電設備(発電機セット)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記スイッチング回路は4つのスイッチ(S1、S2、S3及びS4)を備え、S1は、前記HVバンクに前記インダクタを結合し、S2及びS3は、各それぞれのバンクA及びBのための2つのセクションの間をスイッチングし、S4は、交互のバンクスイッチングプロセスのために前記HVバンクのバンクA又はBの間をスイッチングする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記パルスジェネレータは、前記HVバンクA及びB並びに前記SVバンクの使い果たし及び充電レベルのための規定の閾値電圧に基づいて前記SVバンクの充電を同期してトリガし、前記SVバンクの充電は、前記SVバンクの115V~120Vの範囲で1つの電圧ステップに応答してトリガされる、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
2つのバンクA及びBに配置されたコンデンサを使用する
高電圧(HV)バンクと、
マルチファイラインダクタを通じてコンデンサベースの
サービス電圧(SV)バンク及び負荷に前記HVバンクを結合する伝送セクションと、
バンクA又はBのより完全に充電されたバンクから当該バンクの充電を使い果たすまで前記SVバンクを充電する充電回路と、
前記バンクの充電が使い果たされると、バンクA又はBの使い果たされた前記バンクから
他方のバンクにスイッチングして前記SVバンクを充電するスイッチング回路であって、前記充電回路は、その後、
前記他方のバンクが前記SVバンクを充電する際に、使い果たされた前記バンクを電源によって充電する、スイッチング回路
と、
前記HVバンク及び前記SVバンクの間に配置された監視制御回路であって、規定の展開時間にわたって2つの前記バンクの間で前記スイッチング及び充電プロセスを繰り返すように前記スイッチング回路を制御する監視制御回路と、を備え、
前記スイッチング回路は4つのスイッチ(S1、S2、S3及びS4)を備え、S1は、前記HVバンクに前記インダクタを結合し、S2及びS3は、各それぞれのバンクA及びBのための2つのセクションの間をスイッチングし、S4は、交互のバンクスイッチングプロセスのために前記HVバンクのバンクA又はBの間をスイッチングする、システム。
【請求項10】
前記HVバンク及び前記SVバンクの各バンクの少なくとも1つの前記コンデンサは、各々1~10メガジュールのオーダの静電容量を有する超コンデンサを備える、請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
前記マルチファイラインダクタは、フェライトトロイダル形状コア周りに巻きつけられた銅ワイヤの2つの巻線を有するバイファイラトロイダルインダクタを備える、請求項
9に記載のシステム。
【請求項12】
前記インダクタは、前記トロイダル形状コアに形成された規定の距離のギャップを備える、請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
前記スイッチング回路は、前記巻線の間の接続をスイッチングし、1つの巻線は、規定の接続構成においてスナバ回路を通じて短絡される、請求項
11に記載のシステム。
【請求項14】
前記スイッチング回路は、サービス電圧バンク充電期間、又は、
パルス電力の電力パルス間の期間のいずれかの間であるように、前記巻線の間への割り当てをスイッチングする、請求項
13に記載のシステム。
【請求項15】
前記電源は、発電機と、ディーゼル、ガソリン、プロパン又は天然ガスのうちの1つによって駆動される内燃機関と、を含む発電設備(発電機セット)を備える、請求項
9に記載のシステム。
【請求項16】
前記HVバンクA及びB並びに前記SVバンクの使い果たし及び充電レベルのための規定の閾値電圧に基づいて前記SVバンクの充電を同期してトリガするパルスジェネレータをさらに備え、前記SVバンクの充電は、前記SVバンクの115V~120Vの範囲で1つの電圧ステップに応答してトリガされる、請求項
9に記載のシステム。
【請求項17】
電気自動車充電ステーションの少なくとも一部を備える負荷をさらに備える、請求項
16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本願は、2019年3月20日に出願された発明の名称「マルチファイラインダクタを使用した高エネルギー容量性変換デバイス」の米国仮特許出願第62/821,386号の優先権を主張する。
【0002】
[0002] 実施形態は、概して、エネルギー伝送回路に関し、より具体的には、高レベルのエネルギーを有用な電圧に変換するためにインダクタに容量性エネルギーをインテリジェントにスイッチングすることに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 特定のタイプのバッテリ化学は、発電設備(発電機セット)及び他の発電装置によって生成されたエネルギーを貯蔵するためにしばしば使用される。これらの再充電可能なバッテリとは異なり、他のタイプのバッテリは再充電されることができない。両タイプのバッテリに共通するのは、バッテリ電圧が、その「有用な充電」を定義する、完全に充電された状態からほとんど放電された状態まで比較的平坦な放電曲線を有するという事実である。言い換えれば、その有用なエネルギー範囲にわたって、バッテリ電圧がほんの数パーセントだけ減少する場合がある。この比較的平坦な放電曲線は、負荷を駆動するためのバッテリの有用性を定義する。これらの理由により、バッテリ出力電圧は一般的に、様々な用途に適合するようにアップ又はダウンに変換される場合があり、したがって、一般的に使用されるバッテリ電圧コンバータに至る。
【0004】
[0004] コンデンサは、別の一般的なタイプのエネルギー貯蔵デバイスである。しかしながら、エネルギー貯蔵電荷移動装置として、コンデンサは漸近エネルギー放電曲線に依存し、かつ、すべてのコンデンサがこの特性パラメータを表示する。例えば、コンデンサの放電曲線は、50%低下し得るが、負荷がかかった状態での放電サイクル中にそのエネルギー量の75%を放電する。バッテリ放電曲線(平坦)とコンデンサ放電曲線(漸近)とのこれらの違いにより、バッテリで効率的に機能し得る特定の変換手法は、コンデンサでは効率的ではない場合があると推測され得る。
【0005】
[0005] バッテリも比較的低電圧のエネルギー貯蔵装置である。例えば、現在の鉛蓄電池はセル電圧あたり約1.5Vを生成する一方で、リチウムイオンバッテリは3.0Vをわずかに超える電圧を生成し得る。いずれの場合も、電気自動車又は同様の用途で12V、24V、48V又は数百ボルトなどの有用なコモン電圧を達成するため、バッテリはスタックされなければならない。したがって、高い電力需要を満たすためには、並列バッテリスタックが使用される必要があり得る。
【0006】
[0006] 一方で、コンデンサは、非常に高い電圧を貯蔵することができる。同様の回路原理が適用される一方で、コンデンサの貯蔵電圧は一般にその絶縁破壊電圧によってのみ制限される。したがって、仮想の1000ボルト、1.0ファラッドのコンデンサを使用すると、このコンデンサは(C×V2)/2又は500kJ(キロジュール)を貯蔵することができるが、漸近放電曲線は、375kJ(75%)のエネルギーを抽出するためにその電圧が500V(50%)まで減少することに留意されたい。言い換えれば、コンデンサの場合、エネルギーが高いほど、電圧の降下がより多種多様になり、また、コンデンサの電圧を変換するためにバッテリエネルギーコンバータが使用された場合、変換の効率はさらに低下する。したがって、広い電圧範囲で動作するコンデンサエネルギーコンバータを単に設計するだけでは十分ではなく、広範囲の電圧にわたる有用な電圧にエネルギーを効率的に変換するエネルギーコンバータを設計することが十分である。
【0007】
[0007] 超コンデンサは概して、他のコンデンサよりもはるかに高い貯蔵値、おそらく電解コンデンサよりも単位体積あたり数千倍のオーダで多くのエネルギーを有するが、電圧制限が低いコンデンサを具体化する。超コンデンサの1つの有利な使用法は、ディーゼル(又は他の燃料タイプ)発電機セットによって充電される高電圧(又は「HV」)コンデンサバンクとしてである。エネルギーが高電圧(HV)コンデンサバンクを介してそのサービス電圧(又は「SC」)コンデンサバンクに変換されるとき、発電機セットはその最も効率的なRPMで充電する一方で、サービスバンクは、ほぼ同じ効率でその負荷を0.0~100%まで供給する。このようにして、発電機セットは、常にその最大効率で稼働し、かつ、発電機セットの様々なRPM、及び、様々な負荷条件で通常被る関連の効率の低下を克服するのに役立つ。
図1Aは、現在知られているように、典型的な発電機セットの効率対燃料消費量を示している。
図1Aのグラフ100に示すように、負荷のパーセンテージ(水平軸)を示す効率曲線102は、特定の燃料消費104のレベルの減少に対して上方に上昇する。
【0008】
[0008] 現在採用されているように、バッテリ高出力メガジュール(MJ)エネルギー変換システムは、様々なスイッチング及び線形構成で一般的に知られている。例としては、1)スイッチングコンバータ又はいわゆる「降圧コンバータ」、2)変圧器ベースのリニアコンバータが含まれる。高エネルギー容量性エネルギー変換の場合、直接指数関数的に容量性の下降エネルギー放電電圧がバッテリシステムの概してフラットライン放電電圧と相関しないので、スイッチングコンバータの効率が大幅に低下する。一方で、変圧器ベースのシステムを組み込んだメガジュールサイズの変換線形回路は、前述の同じ効率上の欠陥を被るだけでなく、とりわけ、これらの用途のために温度制御された大きなコンポーネントを必要とすることがよくある。さらに、上記の制限に加えて、リニアコンバータ及びスイッチャコンバータの両方が、動作するためにDCから周波数への変換とDCへの変換を必要とする。これらの種類の効率を制限する変換は、以下に開示される実施形態には現れない場合がある。
【0009】
[0009] 米国特許第9,287,701号及び第9,713,993号(これらは両方とも本願の譲受人に譲渡され、かつ、それらの全体が本明細書に組み込まれる)に開示されたもののような現在の開発は、それへの電気的損失の相応の減少を伴う変圧器と周波数成分とを排除することによるなど、スイッチングの数の必要性を最小限に抑える改善されたシステムをもたらした。その結果、これらの解決策は、高電圧コンデンサエネルギー貯蔵スイッチ及びサービス電圧(SV)コンデンサバンクに給電するインダクタを備える必要なコンポーネントを最小限に抑える。
【0010】
[0010] しかしながら、インダクタに高電流を流すと、逆起電力とそれに関連するスプリアス電圧とが破壊され、他の悪影響が生じる可能性があることも知られている。接地(並列)回路又は非接地(直列)回路のいずれかで構成されている場合でも、インダクタ全体で1.0H(ヘンリー)でわずかな50Aを短時間(例えば、10ミリ秒)切り替える例を検討する。スイッチが開くと、電流は50.0Aから0.0Aに急激に降下する。この急激な電流の減少は、最大5000ボルトの逆起電力に相当し得る。これを微分形式でキャストすると、式1.0が得られる。
【0011】
[0011] この点は、静的な仮定の場合に基づいていることに留意されたい。より現実的な現実世界の状況では、動的(静的と比較して)インダクタンスLは、連続的に変化する量であり、かつ、B/H(又はB-H)曲線対透磁率μ対電流Iに完全に依存する。この動的関係が
図1Bに図表に示されており、
図1Bは、磁束密度114、透磁率112及び磁化力116の異なる値についてのB/H曲線120及び透磁率曲線118を示している。B/H曲線120は、特定の材料の磁束密度(B)114及び磁場強度(H)116の間の関係を示している。これらの値は、B=H
μmの関係を通じて、材料の磁化Mによって相互に関連している。したがって、式1.0に暗示され得る初期透磁率(μ
initial)は、いくつかのB/Hμの図解の1つにすぎない。例えば、ある参考文献(McLyman)には、μ
Δ、透磁率の増分、及び、μ
max、最大透磁率などの、材料に敏感な1ダース以上の図解が記載されている。
【0012】
[0012] 概して、エネルギーの効率的な変換を提供するため、高エネルギー/高電圧貯蔵システムは、逆起電力、熱負荷及び他の同様の影響による重大な悪影響を克服するメカニズムを必要とする。したがって、必要とされるものは、インテリジェントな監視、制御及びスイッチング方式を有する高度なコンデンサ及びインダクタデバイスを採用して、高レベルの生成エネルギーを有用な電圧に効率的に変換するエネルギー変換システムである。
【0013】
[0013] 背景技術セクションで論じた主題は、背景技術セクションでの言及の結果としての単なる先行技術であると想定されるべきではない。同様に、背景技術セクションで言及した又は背景技術セクションの主題に関連する問題は、先行技術で以前に認識されてきたものと想定されるべきではない。背景技術セクションの主題は、単に異なるアプローチを表しており、それ自体が発明であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0014] 以下の図面では、同一の参照番号は同一の構成要素を示している。図面は様々な例を示しているが、本明細書に記載されている1以上の実施形態及び実装は、図面に示されている例に限定されない。
【0015】
【
図1A】[0015] 現在知られている、典型的な発電機セットの効率対燃料消費を示している。
【
図1B】[0016] 磁束密度及び磁化力の異なる値に対するB/H曲線及び透磁率を示している。
【
図2】[0017] ある実施形態における、バイファイラ巻線インダクタによって形成されたソースEMFの推定波形200を示している。
【
図3】[0018] ある実施形態における、容量性貯蔵システムを使用する高電圧充電システムの全体図である。
【
図4】[0019] ある実施形態における、バイファイラ又はマルチファイラ巻きフェライトトロイドインダクタを組み込んだ高電圧高エネルギー容量性変換システムを示している。
【
図5】[0020] ある実施形態における、
図4の監視制御コンポーネントの簡略化された図を示している。
【
図6A】[0021] ある実施形態における、
図5のHVバンク内の超コンデンサセルの例示的な構成を示している。
【
図6B】[0022]
図6Aの例示的なコンデンサバンクのエネルギー対電圧の例示的な棒グラフである。
【
図7】[0023] ある実施形態における、監視制御、スイッチング及びSVバンクへのインダクタ接続のブロック図である。
【
図8】[0024] ある実施形態における、HVバンクセクションの例示的なスイッチングトポグラフィを示している。
【
図9A】[0025] 一実施形態における、
図8で使用される発電機スイッチの接点割り当てを示している。
【
図9B】[0026] 一実施形態における、
図8の充電スケジュールのテーブルを示している。
【
図10】[0027] ある実施形態における、S1スイッチを通じてHVコンデンサバンクを充電するためのタイミング図である。
【
図11A】[0028] ある実施形態における、バイファイラインダクタを通じてHV容量性バンクからSVバンクに電力を変換する全体的な方法を示すフローチャートである。
【
図11B】[0029] ある実施形態における、スイッチアレイを通じて各々2つのセクションを有する2つのHV容量性バンクを充電する方法を示すフローチャートである。
【
図12】[0030] ある実施形態における、容量性変換システムで使用されるトロイダルバイファイラインダクタを示している。
【
図13】[0031] 一実施形態における、
図12のインダクタ用のギャップを有する磁気コアのいくつかの詳細を示している。
【
図14】[0032] 一実施形態における、
図12のインダクタと共に使用するためのスナバ回路を示している。
【
図15】[0033] 起電力(EMF)の抑制時の
図12のインダクタの有利な効果の一例を示している。
【
図16】[0034] ある実施形態における、電位計プローブを有する監視制御回路を示している。
【
図17】[0035]
図16の実施形態のためのサンプリングコンデンサ電位計プローブのより詳細な図である。
【
図18】[0036] 一実施形態における、
図16及び
図17のプローブの特定の割り当てを示す表1及び表2を包含する。
【
図19】[0037] 一実施形態における、S1スイッチのスイッチングのための1ボルトの増分でのSVバンクの増加及びHVバンクの対応の減少を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0038] 記載された実施形態の原理を示す添付の図とともに、1以上の実施形態の詳細な説明が以下に提供される。本発明の技術の態様は、そのような実施形態に関連して説明されるが、任意の一実施形態に限定されないことを理解されたい。むしろ、本範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、かつ、記載された実施形態は、多数の代替物、修正及び同等物を包含する。例示の目的のために、これらの特定の詳細の一部又は全部がない状態で特許請求の範囲に従って実施され得る、記載された実施形態の完全な理解を提供するために以下の説明に多数の特定の詳細が記載される。明確化のため、実施形態に関連する技術分野において知られた技術項目は詳細に記載されていないので、記載された実施形態は不必要に不明瞭にならない。
【0017】
[0039] 記載された実施形態は、プロセス、装置、システム、より大きなシステム内のデバイス又はコンポーネント、方法又は製造品としてを含む、多くの方法で実施されることができることを理解されたい。
【0018】
[0040] 実施形態は、高度な容量性及び誘導性コンポーネント並びにインテリジェントな監視、制御及びスイッチングメカニズムの使用を通じて、高エネルギーレベルで生成された電気エネルギーを有用な電圧に変換する電気コンポーネント及び回路に向けられている。実施形態は、逆起電力及び熱負荷などの破壊的影響を最小限に抑える又は打ち負かすために、マルチファイラ巻線を有するインダクタ又は誘導回路にも向けられている。こうしたインダクタは、高電圧(HV)コンデンサバンクに結合された充電回路、高電圧をインダクタにスイッチングするためのスイッチング回路、及びサービス電圧(SV)コンデンサバンクを充電するための出力回路を備える発電機セット装置で使用されることができる。SVバンクは、負荷がかかっている場合にのみアクティブになってもよく、かつ、制御回路は、スイッチが特定の電圧制限の間で動作するようにSVバンクを監視する。インダクタは、効果的なエネルギー処理を改善するマルチファイラ巻きトロイダルインダクタを備えてもよい。
【0019】
[0041] 発電機セットは、発電機及びエンジン(又は他の電源)を組み合わせて単一ユニットを形成する。発電機は、電磁誘導のプロセスを使用して動作し、このプロセスでは、ソースが磁場内で導電体を移動させ、その間に電流を生成する電圧差を作り出すことによって電荷の流れを誘導する。エンジンは、ディーゼル、ガソリン、プロパンなどの燃料を燃焼させてもよい。発電機セットは、実用的な規模で構築されることができ、かつ、連続負荷の提供、バックアップ生成、ピークシェービング又はポータブル使用など、様々な用途向けに設計されることができる。
【0020】
[0042] インダクタは多くの回路用途を有している。その用途のうちの1つはエネルギー貯蔵装置である。したがって、インダクタは任意の数の形状で構成されてもよい。いくつかは、複数のコイル、複数のコア又はそれらの組み合わせなど、より複雑なインダクタが構築され得るように、形状の組み合わせであってもよい。その周りにワイヤが巻かれるコアは、空気又は磁性材料であってもよい。インダクタは、マイクロスケールからメガスケールまで(例えば、建物のサイズのオーダで)構築されることができる。サイズを決定するのは、一般的にインダクタの電圧対電流関数である。
【0021】
[0043] 説明したように、インダクタは多面的である。インダクタには、単純なシングルコイルインダクタとは対照的に、様々な構成で複数のワイヤが巻かれてもよい。概して、これらはマルチファイラ巻線と呼ばれる場合がある。この命名法では、二重巻線インダクタがバイファイラと呼ばれる場合があり、三重巻線インダクタはトリファイラと呼ばれる場合があり、また、四重巻線インダクタはクアッドファイラと呼ばれることもある。
【0022】
[0044] インダクタ/変圧器の設計における別の重要なパラメータは、磁束飽和Bsatである(例えば、Colonel McLyman、2011年、1~8ページ、以下参照、CRCプレス)。この点、磁性材料は、フェライト、粉末、鉄合金などのいくつかの媒体カテゴリに分類され、各々典型的なBsat点を有する。これらの材料のうち、フェライトはとりわけ最も低いBsatを有し得る。McLymanはさらに、他のそのような材料と比較して、どの磁性材料が特定のパラメータ上の利点を有するかをさらに列挙している。例えば、フェライトの特定の有能な品質が、Bsat及びキュリー温度が比較的低いにもかかわらず望ましい場合がある。したがって、フェライトは特定の優れたパラメータを有している可能性があるが、最も低いBsatを有している可能性がある。
【0023】
[0045] 高電流に対するフェライトの低いBsat点を緩和する1つの可能な方法は、磁気構造にギャップを挿入することであり得る。より具体的には、トロイダル形態などの特定の磁気構造がギャップ構成に役立ち得る。したがって、特定の実装では、トロイダルフェライトが最も有利な構成であり得る。
【0024】
[0046] 別の可能な設計アプローチは、マルチファイラ巻線を採用することであり得る。例えば、バイファイラリレー巻線である。さらに、これは逆起電力の影響を軽減するのに役立つ。逆起電力は、一般に、誘導された電流の方向に対抗する誘導電磁力(EMF)のことを示し、かつ、大規模発電機セットなどの高エネルギー用途における誘導回路の静的及び動的動作の両方に関して重要な問題である。一実施形態では、バイファイラ巻きフェライトトロイドインダクタを使用して、記載された実施形態の特定のデバイス及び回路における逆起電力を改善する。この減少した逆起電力は、AC又はDC励起の場合に、スナバ回路によって短絡又は接続されるバイファイラ巻線のうちの1つによってさらに有効にされる。
【0025】
[0047] バイファイラ巻きフェライトトロイドインダクタの特定のテストでも、フェライトの低飽和点Bsatに関して見られ得るように、重要なコンパニオンの利点が明らかになった。
【0026】
[0048] 高エネルギー、高電流(すなわち、高エネルギー)用途では、磁気構造は式2.0によって設定された制限内に収まる必要がある。
【0027】
[0049] 式2.0では、エルステッド(Oe)の左辺のHはソースEMFに等しい。右辺は、センチメートルのトロイドの円形サイズleを、巻線数×ピーク電流N×Iの積で割った関係に等しい(注:0.4πは記数法の変換を表す)。例えば、I=100Aの場合、Hは、70代のOeで現れ得る。ここで、フェライトは約15Oeで飽和する。特定のテストは、Bsat点の3倍のピーク電流であると考えられたもので飽和を示さなかったが、代わりに、実際のピーク電流はBsat点の内側にあることが判明した。この効果は、SVバンクの静電容量に、バイファイラ巻線によって追加された静電容量を加えたものに起因する。
【0028】
[0050]
図2は、ある実施形態において、バイファイラ巻線によって形成されたソースEMFの推定波形を示している。曲線200の波形は、パルス(又は方形)波(通常は数ミリ秒ごと)を生成するSVバンク負荷スイッチS1によってスイッチを入れられる。バイファイラ巻きフェライトトロイドインダクタL1の両端の電流はS1=T0でゼロであるので、「平均」、「中央値」及び「モード」とラベル付けされているように、X=0から(3つのうちの)1番目及び2番目の垂直点までに傾きが形成されていることがわかる。。電流Iは、L1を流れ始めると、1)銅巻線、2)誘導性リアクタンス、及び3)静電容量の合計によって形成された様々な抵抗を克服しなければならない。波形200の傾きはこれらの成分のベクトル和を表す。主成分はその静電容量の合計であり、これは主に(排他的ではないが)SVバンクと、バイファイラ巻線によって生成される追加の静電容量と、を備える。
【0029】
[0051] 曲線200の波形の傾きは、時間の経過に伴うエネルギーの積分であり、以下の式3.0で与えられるものに近似する。
【0030】
[0052] 波形の傾きのピーク電流は、仮想の静的計算が示すよりもはるかに小さい。したがって、バイファイラ巻線インダクタ(L1)は2つの属性を提供する。バイファイラ巻線インダクタ(L1)は、第1に、逆起電力を軽減し、第2に、SVコンデンサバンクに結合された時にBsatの内部のエネルギー変換を増加させる。
【0031】
[0053] 特定のテストでは、インダクタの動作中に温度上昇がほとんど又はまったくないことも示した。まず、フェライト銅線巻きトロイドでは、一次抵抗は銅線からのものである。数学的には、温度上昇は、電流(I)の2乗に銅線抵抗を掛けたものに、インダクタを流れる電流の時間を掛けたものすべてを容量で割ったものに等しい。したがって、式4.0に示す。
【0032】
[0054] この温度上昇効果の抑制は断熱負荷として表される。すなわち、変換されるエネルギーの時間は、熱分散を引き起こさないように非常に短い。したがって、前述の2つの属性に加えて、与えられたフェライトは相対的に低いキュリー温度点を有し、断熱負荷の第3の重要な属性が提供される。
【0033】
[0055] 断熱負荷に関しては、電圧振幅Vを通じて容量性負荷Cを充電する場合、定電圧源を使用する従来の充電回路が、Ediss=[(I2R)(デューティサイクル)]で与えられるようにエネルギーを放散することが知られている一方で、コンデンサCに即した抵抗Rを有する定電流源を使用する理想的な断熱充電回路は、Ediss=I2Rt=(Q2R)/t=CV2((RC)/t)で与えられるようにエネルギーを放散する。したがって、理論的には、断熱充電は、従来の充電のエネルギー効率を0.5(t/(RC))の倍率で改善する。
【0034】
[0056] さらに、断熱負荷、インダクタの特定の実施形態の有効性、及びSVバンク統合に関して、フェライトなどの特定の磁性材料は比較的小さな電流で飽和する。次に、フェライトなどの特定の磁性材料は、事実上、渦電流をほとんど又はまったく生成しないため、効率を向上させる。高エネルギーの変換(メガジュール超えなど)では、大電流が必要とされ、このことは、そうした効率的な磁性材料の使用を妨げているように見え得る二分法である。しかしながら、効率の低い磁性材料になると、メガジュール変換はかなりのエネルギー損失にさらされることになる。この点を強調すると、5%の損失(95%の効率)はメガジュールレベルの損失を意味する。飽和曲線にはいくつかの要因がある。例えば、フェライトトロイド巻きコアの小さな開口部(ギャップ)は飽和曲線を延長し、電流許容誤差を改善する。もう1つは、メガジュールエネルギー源をコンデンサストレージバンクに変換することによるなど、インダクタの静電容量によるものであり得る。確かに、インダクタの静電容量が大きいと、高電流Iが許容され得る。
【0035】
[0057] 例示的な実施形態では、サービス電圧コンデンサバンク(SVバンク)は、充電サイクルVDCによって117.5VDCの電圧に設定される。すなわち、サービス電圧コンデンサバンク(SVバンク)は、126VDCに充電され、その後、5秒かけて負荷に放出される。サービス電圧コンデンサバンク(SVバンク)は、その後、数パルスで約114VDCに再充電され、126VDCに戻る。言い換えると、SVバンク静電容量は、126VDCと114VDCとの間で5秒間動作する実施形態のように、その設計負荷が、各パルスが電圧を126VDCまで約1ボルト戻すように設定されるパルス列を有する値に設定される。パルス幅は数ミリ秒まで短縮される。これにより、断熱負荷デューティサイクルのシークエルが有効になる。断熱負荷効果にもかかわらず、前述のパルスの実施形態は、同様に、いわゆる圧縮電流をもたらし、メガジュールの高電流値は、より小さなゲージの銅巻線で変換され得る。前述の圧縮電流効果、そして最も重要なことに、比較的大きな電流Iによる断熱負荷にも関わらず、パルスプロセス全体を通じて曲線を飽和以下に平坦化する。特定のテストが、インダクタの動作中に温度上昇がほとんど又はまったくないことも示した。まず、フェライト銅線巻きトロイダルインダクタでは、主な抵抗は銅線からのものである。数学的には、温度上昇は、電流(I)の2乗に銅線抵抗を掛け、インダクタを流れる電流の時間を掛けたものすべてを容量で割ったものに等しい。したがって、上記の式4.0に示す:ΔT=I2TΔt/C。この式は、静電容量によって制限されるソースの間の関係を説明しており、温度上昇効果は断熱負荷の結果となる。
【0036】
高エネルギー容量性変換システム
[0058] 実施形態は、逆起電力を低減し、高電流積分を提供し、かつ、断熱負荷問題を低減して高エネルギー高電圧コンデンサシステムからのサービス電圧コンデンサバンクを通じた有用な電圧へのより効率的な変換を可能にする、バイファイラ又はマルチファイラ巻きフェライトトロイドインダクタを組み込んだ高電圧、高エネルギー容量性変換システムを含む。インダクタの構成及び特性に関する詳細は、この説明の後半で、
図12~
図15に関して提供される。
【0037】
[0059] このインダクタを含む容量性変換システムは、メガジュール(MJ)システムと呼ばれることがあり、かつ、高電圧コンデンサシステムからのエネルギーを効率的に変換する電力変換器ユーティリティソリューションを表す。容量性変換システムは、バッテリを使用するとともに降圧コンバータなどのスイッチングコンバータを採用する既知の従来技術のシステムに対して大きな利点を提供する。上述したように、これらのシステムは、高電圧ストレージ側からロードドライバ線形サービス電圧まで大量のエネルギーを計測することができる容量性変換システムによって克服される欠点を有する。
【0038】
[0060]
図3は、ある実施形態における、容量性ストレージシステムを使用する高電圧充電システムの全体図である。システム300全体は、2つのバンクA及びBを備えてもよい高電圧コンデンサバンク304のための充電システムを含む。実施形態は、発電機セットによって動作するように構成されるが、EMFの任意のソースが使用されてもよい。
【0039】
[0061] HVバンク304は、充電パス301を介して発電機セット302によって充電される。発電機セット302は、ディーゼル、ガソリン、プロパン、天然ガスなどによって駆動される発電器を加えた任意の適切な内燃機関(ICE)であってもよく、かつ、通常、吸引又は過給(例えば、ターボ又は過給)されてもよい。燃料電池又はバッテリなど、任意の他の実行可能な電源によって実装されてもよい。発電機セットは、HVバンクA及びBを充電することができる単純な線間電圧(例えば、115VAC)電源であってもよい。発電機セット302及びHVコンデンサバンク304は、バンク304が比較的短時間、すなわち、分や時間ではなく秒のオーダで充電されることができるように構成及びペアリングされるべきである。
【0040】
[0062] 一実施形態では、HVバンク304は、1~10メガジュールのオーダの静電容量を有する超コンデンサに基づくが、実施形態はそのように限定されない。電解コンデンサなどを含む、用途及び設置の規模に応じた適切なコンデンサが使用されてもよい。セラミックコンデンサなど、開発され得る他のコンデンサも可能である。一実施形態では、HVバンクは2つのバンク(A及びB)に分割されてもよく、各バンクは、例えば、180EAのスタックされた4000F×2.85Vの超コンデンサセルを包含してもよい。一実装例では、この配置により、3MJの静電容量のために22.22Fで510Vの完全充電を生じさせる。空乏(50%電圧、250V)では、エネルギーのおよそ75%(又は2.1MJ)がHVバンクから変換される。この時点(約250V)で、現在のHVバンク(A又はB)が充電を開始し、かつ、負荷が他方のバンク(B又はA)に切り替えられる。上記値は一例に過ぎず、実施形態はそのように限定されない。用途の要件及び制約に応じて、HVバンクの適切な構成、サイズ、組成及び静電容量が使用されてもよい。
【0041】
[0063] システム300に示すように、HVコンデンサバンク304は、監視制御(SC)回路306を通じてサービス電圧(SV)コンデンサバンク308に結合される。SC回路306は、システム内のスイッチングを制御し、かつ、コンポーネント間で信号をルーティングする電子制御モジュールである。一実施形態では、スイッチングはパルスジェネレータによって制御され、かつ、SCユニットは、スイッチングでプログラム可能な制御を提供するための1以上のプロセッサを含んでもよい。
【0042】
[0064] 一実施形態では、SVバンクはまた、HVバンクのものと同様の超コンデンサを備える。しかしながら、SVバンクにはコンデンサのうちの1つのバンクしか通常は提供されない。代替的に、必要な出力電圧及び負荷レベルに応じて、任意のタイプのコンデンサ又はコンデンサのセット/アレイがSVバンクに使用されてもよい。
【0043】
[0065] 概して、スイッチは、機械式スイッチ、ソリッドステートスイッチ、並びに/又は、ソリッドステート及び機械式スイッチの組み合わせのうちのいずれか1以上を指す。本明細書で使用される場合、スイッチは、第1端子及び第2端子並びに制御端子を含む。制御端子が閉状態である時、第1端子及び第2端子は接続される又は閉じられる。制御端子が開状態である時、第1端子及び第2端子は開いている又は接続されていない。
【0044】
[0066] SVコンデンサバンク308の放電側は負荷312を駆動する。任意選択的なDC電圧レギュレータ310が提供されてもよい。こうしたコンポーネントは、負荷を駆動するためのDC-ACインバータを含んでもよい。
【0045】
[0067]
図4は、
図3のHV充電システムのより詳細な図である。
図4は、ある実施形態における、バイファイラ又はマルチファイラ巻きフェライトトロイドインダクタを組み込んだ高電圧高エネルギー容量性変換システムを示している。
図4に示すように、容量性変換システム400は、発電機セット410によって充電されるHV静電容量バンクの2つのバンクA及びB(402、404)を備える。全体的な監視制御機能(
図3の306)は、HV(高電圧)制御ユニット408とSV(サービス電圧)制御ユニット414との間で分割される。バンクA402とバンクB404との間のスイッチングは、監視制御機能のHV制御部分408によって制御されるバンクスイッチングユニット406によって制御される。物理スイッチS4(412)は、監視制御ユニット408からの制御信号に応答して、バンクAとバンクBとの間をスイッチングする。
図4の実施形態は、スイッチS1(416)及びSV制御ユニット414によって制御されるインダクタL1(418)を含む。SV制御ユニット414はSVバンク420の負荷422への結合も制御する。
【0046】
[0068] 一実施形態では、システム400は、高電圧(HV)ストレージ側から負荷電圧まで、スイッチS1、316を介してエネルギーを測定する。バッテリベースの電力変換器などの以前のシステムでは、通常、スイッチングコンバータ又は降圧コンバータが使用される。しかしながら、上述したように、降圧コンバータは固定周波数を特徴とする一方で、
図4の高電圧高エネルギー容量性変換システムの実施形態は、この固定周波数成分を除去する。
【0047】
[0069] 命名法に関しては、式5.0に示すように、システム400で変換され、かつ、ジュール(J)で測定されるエネルギーは、推定比誘電率×電圧の2乗×静電容量のすべてを2で割ったものに等しい。
【0048】
[0070] システム400では、エネルギーは、スイッチの開状態又は閉状態によって制御されるように、スイッチS1によって計測される。スイッチS1がオンになる時、HVバンク402/404がインダクタL1(418)に接続される。電圧降下の量の差は、S1がオフにされた時にそのように変換されたジュール量にほぼ等しい。これを式4.1に示す。
【0049】
[0071] HVバンク又はSVバンクのいずれかの測定された電圧(式5.1の右辺、Jconverted)は、S1が開いている(又はオフになっている)場合の相対電圧として式5.0に従って定義される。言い換えれば、相対電圧は瞬間的な静的電圧に等しくなる。対照的に、S1が閉じられている(有効になっている)時、HVバンク又はSVバンクのいずれかの測定された電圧は、式5.0に従ってカイネティック電圧として定義される。この実施形態では、S1は、SVバンクに負荷がかかっている時(すなわち、負荷422に接続されている時)にのみ閉じられる。
【0050】
[0072] 瞬間的な静電圧に関して、高エネルギー高電圧コンデンサバンクは超コンデンサとしてのみ利用可能であるので、そうした超コンデンサは、明確な連続的な静的リーク電流を有する。その結果、少量の電流が継続的に漏洩するので、連続的な電圧測定(例えば、6.5桁のDVMなどの長いメータによる)は、同等の電圧損失を示し、相対電圧が瞬間的な静的測定に等しいことを意味する。
【0051】
[0073] 説明の目的で、「測定」は、特定のデューティサイクルの計算された特定のパルス幅に対して閉じられたスイッチS1として定義される。この場合、「計算された」とは、HV/SVバンク電圧を監視し、かつそれによって適切なS1パルス幅を設定するための様々な一般的なデジタル/アナログ回路の計算として定義される。例えば、SVバンク電圧を監視すること、かつ、現在のHVバンク電圧を測定することによってS1パルス幅を設定すること、かつ、S1を開くアルゴリズムを通じて電圧を計算すること。その後、HVバンク電圧が測定を通じて使い果たされた時点で、S1がオフにされる。「一般的な」とは、日常の生産及び使用(例:商業、工業並びに軍事製品及び機器)に組み込まれているアナログ/デジタル回路を意味することに留意されたい。一般的な回路の1つのタイプは、SVバンク電圧を監視し、約1ボルトに等しい電圧を追加し;これにより、測定されたSVバンク電圧が測定を通じて増加された時点で、スイッチS1がオフにされる。
【0052】
[0074]
図5は、ある実施形態における、
図4の監視制御コンポーネントの簡略化された表現を示している。
図5の図解500に示すように、監視制御ユニット504は、HVバンク502とSVバンク506との間に配置される。HVバンク502は、2つのバンク、バンクA及びバンクBを有し、各々は、いくつかのスタックされた超コンデンサセルを有し、かつ、各バンク間及び各バンク内のセル間でエネルギーを転送するための2セクションスイッチングを有する。SVバンクセクション506は、負荷スイッチ510を通じて負荷512に結合されたSVバンクストレージシステム508を有する。SVバンク508へのエネルギーの転送は、スイッチS4及びS1並びにインダクタL1によって制御される。一実施形態では、L1は、バイファイラ巻きトロイドインダクタであり、かつ、以下でより詳細に説明される。
図5に示す代表的な構成及び動作値のいくつかは、バンクA及びBのセルの数、並びに、HVセクション及びSVセクションの電圧レベルが、例えば、提供されるだけであり、かつ、他の値及び構成が使用されてもよい。
【0053】
[0075]
図5に示すように、HVバンク部分502は、2つの別個の内部バンクA及びBを備える。これらのバンクの各々は、いくつかのスタックされた超コンデンサを備える。
図6Aは、ある実施形態における、
図5のHVバンク内の超コンデンサセルの例示的な構成を示している。
図6Aは、180セルの例示的な超コンデンサスタックを示している。スタックは、セル1からセル89まで、かつ、セル90からセル180までの2つの半部分に分割される。これらの2つの半部分は、セクションA及びセクションBとして示される。これにより、各セクションを別個に充電することによりより低い電圧で発電機セット(又は他のEMFソース)がスタック全体を充電することができるようにスイッチング構成が使用されることができるため、充電機能が促進される。スタックのコンデンサの数及び構成は、システムの制約及び要件に応じて異なり得ることに留意されたい。スタックは、実用的な数のセルを包含することができ、かつ、セルを分割するセクションの数も、発電機セットの電力及び充電要件に応じて変化し得る。例えば、セルは4つのセクション又は8つのセクションなどに分割されることができる。
【0054】
[0076] HVバンク502で使用される超コンデンサは、活性化炭素電極又は誘導体を有する二重層コンデンサ(EDLC)、遷移金属酸化物を有する疑似コンデンサ、又は高い電気化学的疑似容量を有する導電性ポリマー電極、又は非対称電極を有するハイブリッドコンデンサなど、任意の適切なタイプの超コンデンサであってもよい。
図5は、超コンデンサセルのスタックを示しているが、必要な及び/又は所望のストレージ容量を達成する任意の同等の構造が使用されてもよいことに留意されたい。
【0055】
[0077]
図6Bは、
図6Aの例示的なコンデンサバンクのエネルギー対電圧の例示的な棒グラフである。
図6Bに示すように、25%でのジュールのエネルギーはレベル612である一方、50%での電圧はレベル614である。これは、エネルギーに対して発散する電圧振幅があることを示している。すなわち、コンデンサバンク(又は任意のコンデンサ)電圧は、75%のエネルギー範囲で50%減少する。
【0056】
[0078]
図7は、ある実施形態における、SVバンクへの監視制御、スイッチング及びインダクタ接続のブロック図である。図解700に示すように、S4バンクスイッチは、HVバンクセクションのバンクAとバンクBとの間で選択する。このスイッチ設定は、監視制御ユニット702からの制御信号とともに、インダクタL1 708に係合又はから切り離すスイッチS1の状態を制御する。一実施形態では、
図7に示すように、インダクタL1は(2つのコイルを有する)バイファイラ巻きインダクタであり、かつ、L1の第2巻線の両端が、短絡される又はダイオード/抵抗ネットワーク(スナバ)に結合されることができる。HVバンクセクションからのエネルギーは、インダクタL1(スイッチS1が閉じている時)を通じてSVバンク704に供給され、負荷デマンドスイッチS5を通じて負荷706に供給される。
図7に示すように、SVバンクは、例えば、115V~120Vに維持される電圧を有する。SVバンクは120Vで示されており、かつ、充電するためのトリガポイントは115Vに設定される。図解700は、117.5V+/-2.5Vで電圧を制御する機能を強調することを目的とした分離量を示している。
【0057】
[0079]
図7はまた、HVバンクのS2/S3スイッチアレイに制御信号を提供するための監視制御ユニット702からの制御信号701を示している。
図5に示すように、HVバンク502は、8つのスイッチ機能のセットに分割された2つの別個のスイッチS2及びS3を包含する。
図8は、ある実施形態における、HVバンクセクションの例示的なS2/S3スイッチングトポグラフィを示している。
図8は、
図5のスイッチング及び発電機セット回路502のより詳細な図を表している。システム800は、2つのHVバンクA及びBの構成を示し、各々が、セル1~90を有するセクション1及びセル91~180を有するセクション2で示されるスタックされた超コンデンサセルの2つのセクションを有する。これは、発電機セット充電器810による充電のために4つの別個の領域802~808を形成する。領域802は、Aバンクのセクション1(A1で示される)であり、かつ、スイッチS2A1及びS3A1を包含し、;領域804は、Bバンクのセクション1(B1で示される)であり、かつ、スイッチS3B1及びS2B1を包含し;領域806は、Aバンクのセクション2(A2で示される)であり、かつ、スイッチS2A2及びS3A2を包含し;領域808は、Bバンクのセクション2であり、かつ、スイッチS3A2及びS3B2を包含する。スイッチS2及びS3は、2つのバンクA及びBの各々を、一度に1つのセクションを充電するための2つのセクションに分割する。
図8は、発電機セット810がバンクA、セクション1(A2)を充電する場合のこれらのスイッチのいくつかの例示的な図式の接続を示している。充電機能は、(
図7に示すように)その対応のバンクがスイッチS4を通じてスイッチS1に接続されている間、完全に独立して作動する。バンクの第2セクションは、完全に充電されると、1つのバンク(セル1~180)として再接続される。対応の逆電圧が全電圧の約50%に降下した時点で、その対応のバンクが給電を受け取り、使い果たされたバンクがその後に同じ方法で充電される。
【0058】
[0080]
図9Aは、ある実施形態において、
図8で使用される発電機スイッチの接点割り当てを示す。
図9Aは、例示的な実施形態において、S2A1、S2A2、S2B1、S2B2、S3A1、S3A2、S3B1、及びS3B2と示される特定の接点の構成と、セクション1及び2へのそれぞれの割り当てと、を示している。
【0059】
[0081]
図9Bは、一実施形態において、
図8の充電スケジュールの表を示している。この例では、バンクBの図に示すように、セクション1及び2が直列に接続されている時、バンク全体の電圧は510Vである。発電機セットは、各セクション(1又は2)に200Aを供給し、バンクAの図に示すように、各々を255Vに別個に充電する。バンク全体の電圧は510Vである。50%まで使い果たされると、バンク全体の電圧は約255Vである。各セクションは約123V(255Vの50%)である。各セクションは、約123Vから255Vまで200Aで充電される。2つのセクションが単一のバンクに再接続される時、電圧はその後約510Vに戻される。
【0060】
[0082]
図3に関して上述したように、監視制御回路306は、HVコンデンサバンクとSVコンデンサバンクとの間のスイッチング回路の制御を同期させるためのパルスジェネレータを含む。
図10は、ある実施形態における、S1スイッチを通じたHVコンデンサバンクを充電するためのタイミング図である。
【0061】
[0083] 波形1002は、スイッチS1がインダクタL1を通じて7Aなどの特定のレベルT1の電流をどのようにパルス化するかを示している。
図7に関して述べたように、SVバンク704は、SVバンク電圧が負荷706の両端で放電するように、115V~120Vに維持される。その時点で、スイッチS1は短時間(例えば、数ミリ秒)、又は、SVバンク電圧を115Vから116Vに上昇させるのに十分な時間だけ、有効にされる。短い時間(例えば、100ミリ秒)の後、第2L1パルスが有効にされ、SVバンク電圧がさらに1ボルト、すなわち116Vから117Vに上昇させられる。連続L1パルスは、SVバンク電圧を120Vに戻す。これは波形1008として示され、115から120Vに上昇するSVバンク電圧を示している。SVバンク電圧を、完全に充電されたレベルの120Vに上昇させるための全時間が波形1004として示されている。波形1006は、各L1パルス1002で減少するHVバンク電圧の近似値を表している。特定の電圧レベルを説明したが、実施形態はそのように限定されず、かつ、実際の電圧範囲及び値は、システム構成及び要件に応じて変化し得る。
【0062】
[0084]
図11Aは、ある実施形態において、バイファイラインダクタを通じてHV容量性バンクからSVバンクに電力を変換する全体的な方法を示すフローチャートである。
図11Aのフローチャートは、インダクタを通じてHVコンデンサバンク及びSVコンデンサバンクが結合されて、HVバンクがバンクA及びバンクBに分割された、
図5に示すシステムアーキテクチャに関する。
図11Aのプロセスは、ステップ1101で、2つのバンクA及びバンクBに配置された超コンデンサを使用してHVバンクセクションを提供又は展開することから開始する。各バンクは、
図6Aに示すような、いくつかのスタックされた超コンデンサセルを備えてもよい。HVバンクは、ステップ1103で、バイファイラ(又はマルチファイラ)インダクタを通じて超コンデンサSVバンクセクション及び負荷に結合される。インテリジェントに制御された伝送及びスイッチングネットワークを通じて、SVバンクは、どちらが完全に充電されているか、どちらが他方より充電されているかに応じて、HVバンクセクションのバンク(A又はB)の1つから充電される。SVバンクは、ステップ1105で、HVバンクが使い果たされるまで、このHVバンクから充電される。使い果たしは、充電バンクの規定の最小閾値電圧レベル以下の電圧レベルとして定義されてもよい。使い果たされると、ステップ1107で、監視コントローラは、使い果たされたバンクから、十分に又は完全に充電されるべき他方のバンクにスイッチングし、SVバンクを充電する。使い果たされたバンクは、ステップ1109で、他方のHVバンクがSVバンクを充電する際に、発電機セット(又は他の電源)によって充電される。HVバンクの電圧レベルは、ステップ1111で、使い果たしについて連続的又は定期的にチェックされ、交互の充電及びスイッチングステップが、所望の展開期間にわたって連続的に実行される。
【0063】
[0085] 上述したように、HVバンクは、充電プロセスを最適化するために別々のセクションに分割されてもよい。
図11Bは、ある実施形態において、スイッチアレイを通じて各々2つのセクションを有する2つのHV容量性バンクを充電する方法を示すフローチャートである。
図11Bのフローチャートは、
図5に示すシステムアーキテクチャに関すし、2つのHVバンクA及びHVバンクBがあり、各々が2つのセクション1及び2を有し、かつ、スイッチS1、S2、S3及びS4によって制御される。
図11Bは、
図11Aに示すプロセスのもう少し詳細な表現を表している。
図11Bのプロセスは、2つのバンクA及びバンクBの電圧レベルを測定することから開始する。この測定ステップは、ステップ1102で、HVバンクセクションのいずれかの使い果たされたバンクA又はBをチェックする。その後、ステップ1104で、使い果たされたバンク(A又はB)はリクエストを発行する。リクエストに応答して、スイッチS4は、ステップ1110で、使い果たされたバンク(A又はB)と充電されたバンク(B又はA)との間をスイッチングする。その後、使い果たされたバンクは、ステップ1112で、パルスジェネレータからのS1パルスのためにスイッチングされる。その後、ステップ1106で、使い果たされたバンクは2つのセクション1及び2にスイッチングされる。これらの測定値は、ステップ1108で、2つのセクション1及び2の間で多重化される。これらの2つのセクションについて、ステップ1109で、プロセスは、セクション1(ステップ114)又はセクション2(ステップ116)のいずれかを約125Vから約250Vまで充電する。両方のセクションが充電された後、これら2つのセクションは、ステップ1120で、互いに再接続される。
【0064】
トロイダルバイファイラインダクタ
[0086]
図7に示すように、インダクタL1は、バイファイラ巻きトロイドインダクタである。前述したように、こうしたインダクタは、(1)逆起電力の制限、(2)B/H曲線インダクタンスの経時的な膨張、及び(3)断熱負荷の属性を提供する。
図10に示すようなSVバンクの充電時間に関して、インダクタL1は、SVバンク電圧を1ボルト増分で増加させるための有効時間を最小化するという別の利点も提供する。
図5及び
図6Aを参照すると、HVバンクセクションは2つのバンクA及びバンクBに分割される。一実施形態では、各バンクは、180個のEAスタック4000F×2.85V超コンデンサセルを包含する。22.2222Fで510Vに完全に充電されると、各バンクは3MJのエネルギーを保持する。使い果たされた時、又は、電圧(250V)の50%の場合、エネルギーの約75%(又は2.1MJ)はHVバンクから変換される。この時点で、約250Vで、現在のHVバンクが充電を開始し、かつ、負荷が他方のバンクにスイッチングされる。SVバンクの静電容量はHVバンクに等しいが、その超コンデンサは、それらがHVバンクの場合のように直列ではなく並列に結合される。したがって、SVバンクを約1ボルトだけ上昇させるために、約8MJから10MJを必要とする。これは、SVバンク電圧を115Vから120Vに上昇させることが約40MJの変換になることを意味する。インダクタL1の電流Iの従来のパルス変換は数百ミリ秒のオーダである。しかしながら、
図2に示すように、ピーク電流は、特異なピーク電流よりはるかに小さくなる。このため、スイッチS1は数ミリ秒しかオンにならない。このことは、全体的な充電デューティサイクルがそれに応じて減少されることを意味する。
【0065】
[0087]
図12は、磁気コア14、磁気コア周りのバイファイラ巻線12、インダクタ端子ペア(ITP)1及びITP2と呼ばれる2つの端子ペアを含むL1として示される単一コイルインダクタを示し、各端子ペアは、バイファイラ巻線で別個の磁気ワイヤに結合される。ある実施形態では、シングルコイルインダクタは、磁気コア周りに巻線コンポーネントを含み、巻線コンポーネントは、本質的に、ITP1及びITP2に結合されたバイファイラ巻線から構成されることに留意されたい。
【0066】
[0088] シングルコイルインダクタL1は、磁気コア14周りのバイファイラ巻線12を使用して、エネルギー変換を促進し、断熱負荷の有効性を改善し、かつ、逆起電力を減少させる。本明細書で使用される場合、バイファイラ巻線という用語は、少なくとも2本の平行な磁気ワイヤを指す。磁気コア14はトロイダルコアを指す。磁気コア14は、別個の材料コンポーネントとして配置された、又は、1以上の複合材料コンポーネントとして混合された、1以上の磁性材料から構成されてもよい。別個の材料コンポーネントがある状況では、コアはこれらの別個の材料コンポーネントから形成される。特定の実装形態では、フェライトなどの単一の材料が使用されて磁気コアを製造してもよい。
【0067】
[0089] シングルコイルインダクタは2対の端子:バイファイラ巻線12の第1磁気ワイヤに電気的に結合された第1端子ペア(ITP1)を含む。第2端子ペア(ITP2)は、バイファイラ巻線の第2磁気ワイヤに電気的に結合される。第2端子ペアは逆起電力を最小化するように適合される。例えば、第2端子ペアの2つの端子は、逆起電力を最小化するために電気的に結合されてもよい。
【0068】
[0090] 本明細書で使用される場合、バイファイラ巻線12は平行磁気ワイヤを指し、平行磁気ワイヤは、互いに局所的にすべて平行であり、ワイヤの各々が互いに他方から絶縁材料によって電気的に絶縁されたリボンを形成し得る少なくとも2つの磁気ワイヤを包含する製品を指す。ある実施形態では、磁気ワイヤは、電気絶縁体で個別に被覆されていてもいなくてもよい。磁気ワイヤは、2つの絶縁材料のシートの間に平行に埋め込まれても埋め込まれなくてもよく、これらは一緒になってワイヤと絶縁材料を接合し、平行に接合された磁気ワイヤリボンを形成する。その後、絶縁された磁気ワイヤは、互いに平行に配置されてもよく、かつ、互いに接合されて平行に接合された磁気ワイヤリボンを形成してもよい。磁気ワイヤは、主に金属、例えば銅又はアルミニウムから、2以上の金属の合金から、おそらくアルミニウムの内層及び銅の外層を含む層状ワイヤから構成されてもよい。別の代替の層ワイヤは、銅の内層及びアルミニウムの外層を包含してもよい。
【0069】
[0091] 前述したように、高電流に対するフェライトの低いB
sat点を軽減する1つの方法は、磁気構造にギャップを挿入することであってもよい。トロイダル磁気構造(マルチファイラ構成のいずれか)はギャップ構成に適している。したがって、一実施形態では、
図12のトロイダル磁気コア14は、
図13に示すように、ギャップを有するように構成され、
図13は、ギャップ16を有するトロイダルコアとしての磁気コア14のいくらかの詳細を示している。ギャップ16は、フェライトコアの低いB
sat点を軽減するという有利な効果を最適化するようなサイズを有してもよい。
【0070】
[0092] また、前述のように、バイファイラインダクタの第2巻線の両端は、短絡されるか、又は、ダイオード/抵抗ネットワーク(スナバ)に結合されることができる。
図14は、その2つの端子が第2インダクタ端子ペア(ITP2)の端子に結合されたスナバ回路をさらに含む、
図12の装置を示している。スナバ回路は、抵抗器及びコンデンサの直列回路の2つの端子を含む抵抗器及びコンデンサ(RC)スナバ20の1以上として実装されてもよく、抵抗器及びコンデンサ(RC)スナバ20は、単一コイルインダクタの両端の逆起電力を低減するように集合的に適合される。第1端子ペアに結合するために使用される2つの接点を包含する単一の整流ダイオードを含むダイオードスナバも、シングルコイルインダクタの両端の逆起電力を低減するように適合される。RCDスナバは、ダイオードと直列に結合された抵抗及びコンデンサの並列結合を含む。RCDスナバは2つの端子を有する。RCDスナバの第1端子は、ダイオードに結合されていない抵抗及びコンデンサの並列結合へのものである。RCDスナバの第2端子は、並列結合には結合されていないダイオードの第2端子へのものである。
【0071】
[0093]
図15は、逆起電力(EMF)を抑制する際のシングルコイルインダクタの有利な効果を示しており、その結果、磁場崩壊の時間が遅延される。ある実施形態では、エネルギー伝送は、磁場が崩壊する前の時間中に動作する。したがって、
図15は、従来の磁場崩壊1504と比較した遅延磁場崩壊1502を示している。あるさらなる実施形態では、エネルギー伝送は、常に電流が一方向に移動する状態で、時間間隔にわたる小さな電圧差の連続的なインパルスとして実装される。シングルコイルインダクタL1を横切って伝送される電気エネルギーの1以上のソースがあってもよい。
【0072】
計測機能
[0094] 動作の過程で、電圧レベル、電流、応答時間などの連続測定が行われ、
図11A及び
図11Bに示す充電及びスイッチング機能が最適に実行されることを確実にする。これらの値の正確な測定及び比較を確実にするため、特定の計測/測定(メトロロジ)機能及びコンポーネントが含まれる。一実施形態では、容量性エネルギー変換デバイスの計測機能は、(1)48V(又は同様の)超コンデンサスイッチング設定であり得る隔離された低ノイズ電源(PP-1)、(2)高度に調整された電源電圧V
CC及びPP-1によって駆動される基準電圧V
ref(これらの電源は約35℃で温度制御され得るので、低ppmの安定性及び精度を生じさせる)、(3)プローブ、及び、(4)上述した回路の論理設計、を備える。
【0073】
[0095]
図5の監視制御機能及びコンポーネント504は特定の要素を備える。これらには、多重化スイッチ、いくつか(例えば、3つ)の電位計プローブ、いくつかのDAC(デジタル-アナログコンバータ)回路、クロックジェネレータ及び特別に設計された電源が含まれる。これらにより、コンデンサの2つのHVバンクと1つのSVバンクとの動作と、1つのバンクが常に電力を供給できる一方で、他方のバンクが連続的に2つのセクションの発電機セットによって充電されるように、2つのHVバンクを交互に配置する動作調整と、を可能にする。
【0074】
[0096] 実際の動作では、SVバンクは1ボルトの増分でシングルパルスS1を介して充電される一方で、公称電圧ウィンドウは(この実施形態では)115V~120Vである。しかしながら、現実の世界では、そのウィンドウは最大114V又は最大121V、若しくは、その他の可能な偏差であってもよい。同じことがHVバンク測定にも当てはまる。継続的な電力供給を確保するためにバンクをスイッチングする過程で、50%の使い果たしポイントが55%を下回ってもよい。一実施形態では、測定システムは、固定値と比較するためにDAC回路に給電する電位計プローブを含む。例えば、あるDAC回路は、その負荷に給電するSVバンクを監視する。電圧が115Vに降下すると、S1が有効にされる。パルス幅は、DAC回路が約1ボルトから116Vまでの電圧上昇でS1をオフにすることによって設定される。任意の整定時間(例えば、50ミリ秒)が提供され、S1を約1ボルトから117Vに、かつ121Vなどまで再び有効にされることができる。他の同様のDAC回路が使用されて空乏電圧及び充電電圧を監視することができる。
【0075】
[0097] DC計測に関して、実際の要件は、20ppm未満のオーダの精度及び安定性を有する電圧比較を行うことである。その理由は、HVバンクが(10:1)/2にスケールダウンされる必要があり、SVバンクは10:1にスケールダウンされるからである。したがって、DC計測グレードの回路が必要である。各DACのVrefは、20ppm未満より4倍良い必要があり、又は、約5ppm以下である必要がある。一実施形態では、これは、20Vに二重にスタックされたカスタム10V Vrefデバイスを通じて達成される。これらの回路は、カスタムハウジングによってEMI(電磁干渉)及び温度を保護されている。
【0076】
[0098] 電位計プローブには、サンプリングコンデンサが使用される。これは、0.25%ポリ、テフロン又はサファイアの平行板構成であってもよい。サンプリングは、サンプリングコンデンサC11の両側にあるメークビフォアブレークスイッチングシステムを通じて達成される。したがって、これにより、両方のバンクによって発生する可能性のあるすべてのスプリアス電圧からプローブが隔離される。電位計は、C11に実質的に電圧負荷をかけることなく、正確な電圧サンプリングを保証する。
【0077】
[0099]
図16は、ある実施形態において、電位計プローブを有する監視制御回路1602を示している。
図16は、それぞれのマルチプレクサスイッチ(Mxスイッチ)を通じて特定のHVバンクセクションに結合された2つのサンプリングコンデンサ電位計プローブ1603及び1604を示している。第3プローブ1605は、SVバンクに結合される。図解1606は、電位計プローブで使用する特定のDAC基準回路を示している。
【0078】
[00100]
図17は、
図16の実施形態のためのサンプリングコンデンサ電位計プローブのより詳細な図である。
【0079】
[00101]
図18は、一実施形態における、
図16及び
図17のプローブの特定の割り当てを示す表1及び表2を包含する。ある特定の接続が示されているが、実施形態はそのように限定されず、かつ、他の割り当ても可能である。
【0080】
[00102]
図19は、一実施形態において、S1スイッチのスイッチングのための1ボルト増分でのSVバンク1904の増加及び対応のHVバンク1906の減少を示すタイミング図である。
図19に示すように、クロックジェネレータ1902は、プローブDR-3の信号パルスを通じてS1を交互に有効化及びオフにする。この図解は、
図18の表2に割り当てられた基準回路に関連している。
【0081】
用途
[00103] 本明細書に記載の電力コンバータの実施形態は、ハイブリッド車両の用途などの様々な異なる用途で使用されてもよい。別の用途は、エレベータバックアップシステムで使用されるものであってもよい。こうしたシステムは、常時オンのプライマリ電源充電器として、完全にパッシブである可能性がある。したがって、それは何年も使用せずに止まっている場合があり;また、定期的な検査及びメンテナンスを必要とするバッテリシステムの代替品とは異なり、容量性ベースのMJ電力コンバータではそうした継続的な注意は必要とされない。有効にされたとき、エレベータに障害が発生したり、プライマリ電源又はバックアップ電源に障害が発生したりした場合、そうしたシステムは、エレベータのストールによって閉じ込められた乗っている人が、安全に退出すること及び/又はファーストレスポンダをサポートすることができるようにする。
【0082】
[00104] 電力コンバータの別の例示的な実施形態は、電気自動車のEV充電システムに組み込まれてもよい。この構成では、いくつかの潜在的な用途がある。1つは、道端でのロードサイドアシスタンスのような、道路上での急速充電用である。もう1つは、電力コンバータが充電器の電力を増大させることができる充電器の場所である。例えば、50kW SAE International DC Combo(CCS)充電器ステーション。CCSに電力変換器によって50kWを補充することによって、12MJシステムは充電時間を約半分に短縮する。この実施形態は、電力コンバータが、充電システムを通じて利用可能であるのと同じくらい遅く又は速く充電され得るという点で、別の有益な属性を示している。例えば、115VAC MPS充電電源の場合、本明細書で説明する1分間の充電ではなく、MPS電力コンバータを再充電するのにおそらく2分かかる可能性がある。より遅い充電源の場合、電力コンバータはより低いデューティサイクルとなることが分かる。
【0083】
[00105] 一般に、電気自動車の充電ステーションは、3つの基準のうちの1つに準拠している。1)SAE Int’l J1772レベル1及びレベル2;2)SAE International Fast Charge Combo(CCS)、Tesla Supercharger;3)CHAdeMO(日本)。これらの基準は、充電器が自動車メーカのバッテリシステムを安全かつ効率的に充電することを保証するために、様々な国際充電ステーションメーカによってサポートされている。しかしながら、同様に適切であるのは、リチウムイオンサイズ充電と充電時間と間の共通性である。すべてのEVはリチウムイオンバッテリの化学的性質を使用しているので、充電器の種類やその基準に関わらず、同じエネルギー定格が適用される。同じエネルギー定格の例として、充電されたバッテリパックの現在のEV範囲は200マイル強である。そのため、GM BOLT EV(CCS)、Tesla Model3(Tesla)、又は日産リーフ(CHAdeMO)のいずれであっても、バッテリパックはただしく約60kWである。そのため、該当する基準がどれであれ、60kWのバッテリパックを使用する場合、充電量は常に60kWのバッテリパックに近くなる。この共通性は、部分的に、電力コンバータの充電アプリケーションを定義する。60kWで72分間200マイルのBolt EV CCS充電器定格を使用すると、MPS電力コンバータはさらに60kWを追加し、MSP充電の期間の72分間を半分に短縮することができる。一例として、連続的に充電されるMJ MPS電力コンバータは、60kWを36分間追加することができ;200マイルの範囲のための元の充電時間(72分)を半分に短縮する。
【0084】
[00106] 急速充電(例えば、ロードサイドアシスタンスのため)に関しては、3分間の1回充電で約10マイルの範囲が追加される。これは、高速道路を降りて充電ステーションに向かうのに十分であり得る。充電ステーションのバックアップや、充電ステーションの待ち行列を緩和するなど、別の可能性がある。これらはほんの一部の例示的な用途であり、他の多くの又は同様の用途も使用されてもよいことが理解される。
【0085】
[00107] 実施形態は、2つのバンクA及びバンクBに配置された超コンデンサを使用してHVバンクセクションを提供することと、監視コントローラによって制御されるマルチファイラインダクタ及びスイッチング回路を通じて超コンデンサのSVバンクセクション及び負荷にHVバンクを結合することと、充電バンクが使い果たされるまで、バンクA又はバンクBのより完全に充電されたバンクからSVバンクを充電することと、充電バンクを使い果たすと、バンクA又はバンクBの使い果たされたバンクから他方のバンクにスイッチングしてSVバンクを充電することと、他方のHVバンクがSVバンクを充電する際に、使い果たされたバンクを電源によって充電することと、規定の展開期間中、2つのバンク間でスイッチングと充電とのプロセスを繰り返すこととを含む方法に関する。マルチファイラインダクタは、トロイダルフェライトコア周りに巻かれた2以上の独立したコイルを有するトロイダルインダクタであってもよく、フェライトコアはギャップを有してもよい。超コンデンサは、1~10メガジュールのオーダの静電容量を有してもよい。
【0086】
[00108] 一実施形態では、各バンクA及びバンクBは、180個のEAスタック4000F×2.85V超コンデンサセルを包含する。電源は、発電機と、ディーゼル、ガソリン、プロパン又は天然ガスのうちの1つによって駆動される内燃機関と、を含む発電機セットを備えていてもよい。充電バンクの使い果たしは、充電バンクの規定の最小閾値電圧レベル以下の電圧レベルとして規定されてもよい。一実施形態では、各バンクA及びバンクBは、電源による最適な充電のために2つのセクションに分割される。スイッチング回路は、S1、S2、S3及びS4で示される4つのスイッチであってもよく、かつ、S1はインダクタをHVバンクに結合し、S2及びS3は各それぞれのバンクA及びバンクBの2つのセクション間でスイッチングし、S4は、交互バンクスイッチングプロセスのためにHVバンクのバンクA又はバンクB間でスイッチングする。HVバンクA及びB並びにSVバンクの使い果たし及び充電レベルに対して規定の閾値電圧に基づいてSVバンクの充電を同期及びトリガするパルスジェネレータがあってもよく、かつ、SVバンクの充電は、SVバンクの115V~120Vの範囲で1電圧ステップに応答してトリガされてもよい。
【0087】
[00109] 実施形態はさらに、高電流入力エネルギーを有用な電圧レベルに変換するための誘導デバイスに向けられており、誘導デバイスは、トロイダルフェライトコア周りに巻きつけられた2以上の巻線と、2つのバンクA及びBに配置された超コンデンサを使用して、スイッチS1を通じてHVバンクセクションに結合された入力端子のセットと、SVバンクセクション及び負荷に結合された出力端子のセットと、を備え、SVバンクセクションは、バンクA又はBの相対的な充電レベルに応じて、2つのバンクA及びBのうちの1つによって充電される。フェライトコアは、ギャップを有してもよく、誘導デバイスは、スナバに結合された端子のセットをさらに備えてもよい。一実施形態では、構成コンポーネントは、逆起電力(EMF)を低減し、高電流統合を提供し、断熱負荷の問題を軽減し、SVバンク電圧を増大させるための有効時間を最小限に抑え、すべてHVバンクからSVバンクへのエネルギーのより効率的な変換を可能にするように構成される。
【0088】
[00110] 実施形態はさらに、容量性エネルギー伝送デバイスに向けられており、伝送デバイスは、2つのバンクA及びBに配置された超コンデンサを使用するHVバンクセクションと、監視コントローラによって制御されるマルチファイラインダクタ及びスイッチング回路を通じてHVバンクを超コンデンサSVバンクセクション及び負荷に結合する伝送セクションと、充電バンクが使い果たされるまでバンクA又はBのより完全に充電されたバンクからSVバンクを充電し、かつ、充電バンクが使い果たされると、使い果たされたバンクからバンクA又はBの他方のバンクに切り替えてSVバンクを充電し、かつさらに、他方のHVバンクがSVバンクを充電する際に、使い果たされたバンクを電源によって充電する、充電制御パスと、規定の展開期間の間、2つのバンク間でスイッチング及び充電のプロセスを繰り返す制御回路と、を備える。マルチファイラインダクタは、ギャップのあるトロイダルフェライトコア周りに巻かれた2以上の独立したコイルを有するトロイダルインダクタであってもよく、電源は、発電機と、ディーゼル、ガソリン、プロパン又は天然ガスのうちの1つによって駆動される内燃機関と、を含む発電機セットを備える。超コンデンサは、1~10メガジュールのオーダの静電容量を有してもよく、各バンクA及びBは、180個のEAスタック4000F×2.85V超コンデンサセルを包含する。一実施形態では、充電バンクの使い果たしは、充電バンクの規定の最小閾値電圧レベル以下の電圧レベルとして規定され、各バンクA及びBは、電源による最適な充電のために2つのセクションに分割される。スイッチング回路は、S1、S2、S3及びS4で示される4つのスイッチであってもよく、かつ、S1はインダクタをHVバンクに結合し、S2及びS3は各それぞれのバンクA及びBの2つのセクションの間でスイッチングし、S4は、交互バンクスイッチングプロセスのためのHVバンクのバンクA又はBの間でスイッチングし、かつ、HVバンクA及びB、並びにSVバンクの使い果たし及び充電レベルの規定の閾値電圧に基づいてSVバンクの充電を同期及びトリガするパルスジェネレータをさらに備え、SVバンクの充電は、SVバンクの115V~120Vの範囲にわたる1つの電圧ステップに応答してトリガされる。
【0089】
[00111] 破壊的な逆起電力を最小化又は打破するためのマルチファイラ巻線を有するインダクタ又は誘導回路の実施形態が概して説明される。インダクタなどは、高電圧(HV)コンデンサバンクへの充電回路と、そのようなHVを磁気構造に切り替えるためのスイッチング回路(S1)と、サービス電圧コンデンサバンク(SV)を充電するための出力回路と、を備える発電機セット装置で使用されることができる。SVバンクは負荷がかかっている場合にのみアクティブであってもよく、制御回路は、S1が特定の電圧制限の間で動作するようにSVバンクを監視する。インダクタは、効果的なエネルギー処理と断熱負荷効果とを改善するマルチファイラ巻きトロイダルインダクタを備えてもよい。実施形態は、超コンデンサに蓄積されたエネルギーをマルチファイラトロイダルインダクタにインテリジェントにスイッチングし、高レベルのエネルギーを有用な電圧に変換することを含む。
【0090】
[00112] 特定の実施形態は、特定の例示的な構成及び構成要素に関して説明及び図示されたが、実施形態はそのように限定されず、任意の実際の構成、組成、動作範囲又は構成要素の選択が可能であることを理解されたい。同様に、ある特定の値及び動作パラメータが本明細書に提供される。そのような例は、例示のみを目的としており、実施形態はそのように限定されない。記載された機能を達成するために、任意の適切な代替物が当業者によって使用されてもよい。
【0091】
[00113] 明確にするため、本明細書のプロセス及び方法は、特定の流れで示されたが、本発明の精神から逸脱することなく、他のシーケンスが可能であってもよく、かつ、いくつかは並行して実行されてもよいことを理解されたい。さらに、ステップは細分化又は結合されてもよい。
【0092】
[00114] 文脈上明確に別段の定めがない限り、本説明及び特許請求の範囲全体を通じて、「備える」、「備えている」などの用語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包括的な意味で解釈されるべきであり、すなわち、「含むが限定されない」という意味で解釈されるべきである。単数形又は複数形を使用する用語には、それぞれ複数形又は単数形も含まれれる。さらに、「本明細書で」、「以下」、「上」、「下」という用語及び同様の意味の用語は、本願全体を指し、かつ、本願の任意の特定の部分を指すものではない。「又は」という用語が2以上の項目のリストを参照して使用される時、その用語は、用語の次の解釈のすべてをカバーする:リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて及びリスト内のアイテムの任意の組み合わせ。
【0093】
[00115] 本明細書で引用されているすべての参考文献は、参照により組み込まれることを意図している。1以上の実装は、例として、かつ、特定の実施形態に関して説明されたが、1以上の実装は、開示された実施形態に限定されないことが理解されるべきである。それどころか、当業者には明らかであるように、それは様々な修正及び同様の配置をカバーすることを意図している。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなすべての修正及び同様の構成を包含するように、最も広い解釈を与えられるべきである。