(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】無人航空機の自動ドッキング
(51)【国際特許分類】
B64D 45/04 20060101AFI20241113BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20241113BHJP
B64D 47/08 20060101ALI20241113BHJP
B64F 1/12 20060101ALI20241113BHJP
B64U 70/95 20230101ALI20241113BHJP
B64U 70/97 20230101ALI20241113BHJP
B64U 80/25 20230101ALI20241113BHJP
【FI】
B64D45/04 B
B64C39/02
B64D47/08
B64F1/12
B64U70/95
B64U70/97
B64U80/25
(21)【出願番号】P 2022522620
(86)(22)【出願日】2020-10-14
(86)【国際出願番号】 US2020055537
(87)【国際公開番号】W WO2021076595
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-10-13
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520297148
【氏名又は名称】スカイディオ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYDIO,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コズレンコ,エフゲニー
(72)【発明者】
【氏名】ジュー,ジャック
(72)【発明者】
【氏名】クロス,ガレス
(72)【発明者】
【氏名】トミク,テオドル
(72)【発明者】
【氏名】ブライ,アダム
(72)【発明者】
【氏名】バックラック,エイブラハム
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0187724(US,A1)
【文献】特許第6551627(JP,B1)
【文献】特開2005-115623(JP,A)
【文献】特表2018-528123(JP,A)
【文献】国際公開第2018/198126(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/151947(WO,A1)
【文献】特開2017-124758(JP,A)
【文献】特表2019-526206(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0039286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 39/02
B64D 45/04
B64D 47/08
B64F 1/12
B64U 30/293
B64U 70/00 -80/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
推進機構、画像センサ、および処理装置を含む無人航空機と、
ボックスと、
格納式アームであって、
着陸面がボックスの外側に位置決めされることができるように格納式アームの端部に位置決めされた着陸面であって、着陸面が無人航空機を保持するように構成された漏斗形状を有し、無人航空機のバッテリの導電接点と係合可能な導電接点を含む、着陸面と、
着陸面上のフィデューシャルであって、フィデューシャルが非対称パターンを有する視覚タグとして構成される、フィデューシャルと
を含む格納式アームと
を含むドックと
を備えるシステムであって、処理装置は、
無人航空機がドックの近傍にある第1の場所まで飛行するように推進機構を制御し、
画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスし、
1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出し、
1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定し、
フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面上に着陸するように推進機構を制御する
ように構成される、システム。
【請求項2】
フィデューシャルがルートフィデューシャルであり、ルートフィデューシャルよりも大きい補助フィデューシャルをさらに含み、処理装置が、
1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出し、
1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定し、
補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面の近傍の第1の場所まで飛行するように推進機構を制御する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
ボックスが、第1の配置において着陸面を囲み、第2の配置において着陸面を露出させるように構成さ
れ、補助フィデューシャルが、ボックスの外面に配置される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
処理装置が、
無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御し、
無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御し、
着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御し、
安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御する
ように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
処理装置が、
最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認し、
着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させる
ように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
ドックが、ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを行うことによって、
ボックスが着陸面を囲む、第1の配置から
、着陸面がボックスから露出される、第2の配置に自動的に移行するように構成される、請求項
1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
推進機構がプロペラを含み、処理装置が、
着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、プロペラを自動的に折り畳む
ように構成される、請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
ドックが、ボックスの上部内面に取り付けられ、無人航空機が格納式アームによってボックス内の静止位置に引き込まれる際に無人航空機の本体と係合するように位置決めされたソフトローラを含む、請求項
6または
7に記載のシステム。
【請求項9】
着陸面が、漏斗
形状の底部において無人航空機の底面に適合する
ように成形される、請求項1から
8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
導電接点が、漏斗
形状の底部に位置決めされ
る、請求項
9に記載のシステム。
【請求項11】
ドックが、無人航空機が着陸面上にある間に画像センサを覆う無人航空機のレンズに空気を吹き付けるように位置決めされた1つ以上の空気圧ブロワを含む、請求項1から
10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
ドックの近傍の第1の場所まで飛行するように無人航空機の推進機構を制御すること
であって、ドックが、
ボックスと、
格納式アームであって、格納式アームが、
着陸面がボックスの外側に位置決めされることができるように格納式アームの端部に位置決めされた着陸面であって、着陸面が無人航空機を保持するように構成された漏斗形状を有し、無人航空機のバッテリの導電接点と係合可能な導電接点を含む、着陸面と、
着陸面上のフィデューシャルであって、フィデューシャルが非対称パターンを有する視覚タグとして構成される、フィデューシャルと
を含む格納式アームと
を含む、ことと、
無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすることと、
1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出することと、
1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定するステップと、
フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御することと
を含む、方法。
【請求項13】
フィデューシャルがルートフィデューシャルであり、
1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出することであって、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルよりも大きい、ことと、
1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定することと、
補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面の近傍の第1の場所に飛行するように推進機構を制御することと
を
さらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
ドック
の第1の配置において着陸面を囲
むことと、
ドックの第2の配置において着陸面を露出させる
こととを
さらに含み、補助フィデューシャルが、ボックスの外面に配置される、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御することと、
無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御することと、
着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御することと、
安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御することと
を
さらに含む、請求項
12から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認することと、
着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させることと
を
さらに含む、請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
無人航空機が着陸面上にある間に
、無人航空機のバッテリを自動的に充電することを
さらに含む、請求項
12から
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを行うことによって、ドックを
、ボックスが着陸面を囲む、第1の配置から
、着陸面がボックスから露出される、第2の配置に自動的に移行させる
こと
をさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項19】
着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、
無人航空機上のプロペラを自動的に折り畳むこと
を
さらに含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
ドック内に位置決めされた空気圧ブロワを使用して、無人航空機が着陸面上にある間にレンズに空気を吹き付けることにより、画像センサを覆う無人航空機のレンズを自動的に洗浄することを含む、請求項
12から
19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすることと、
1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出すること
であって、補助フィデューシャルが、
ボックスと、
格納式アームであって、格納式アームが、
着陸面がボックスの外側に位置決めされることができるように格納式アームの端部に位置決めされた着陸面であって、着陸面が無人航空機を保持するように構成された漏斗形状を有し、無人航空機のバッテリの導電接点と係合可能な導電接点を含む、着陸面と、
着陸面上のルートフィデューシャルであって、ルートフィデューシャルが非対称パターンを有する視覚タグとして構成される、ルートフィデューシャルと
を含む格納式アームと
を含む無人航空機のドック上に配置された非対称パターンを有する視覚タグである、ことと、
1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定することと、
補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機がルートフィデューシャルの近傍の第1の位置へ飛行するように無人航空機の推進機構を制御することと、
第1の位置から撮影された1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてルートフィデューシャルを検出することであって、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルより大きい、ことと、
1つ以上の画像に基づいてルートフィデューシャルの姿勢を決定することと、
ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機がルートフィデューシャルに着陸するように推進機構を制御することと
を含む、方法。
【請求項22】
無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御することと、
無人航空機が着陸面上のルートフィデューシャルに向かって降下を行うように推進機構を制御することと、
着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、推進機構を制御して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機を着陸面上の所定の高さでホバリングさせることと、
安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御することと
を
さらに含む、請求項
21に記載の方法。
【請求項23】
最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認することと、
着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させることと
を
さらに含む、請求項
22に記載の方法。
【請求項24】
無人航空機が着陸面上にある間に
、無人航空機のバッテリを自動的に充電すること
を含む、請求項
21から
23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを行うことによって、ドックを
、ボックスが着陸面を囲む、第1の配置から
、着陸面がボックスから露出される、第2の配置に自動的に移行させること
をさらに含む、請求項
21から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、
無人航空機上のプロペラを自動的に折り畳むこと
を
さらに含む、請求項
25に記載の方法。
【請求項27】
ドック内に位置決めされた空気圧ブロワを使用して、無人航空機が着陸面上にある間にレンズに空気を吹き付けることにより、画像センサを覆う無人航空機のレンズを自動的に洗浄すること
を
さらに含む、請求項
21から
26のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年10月15日に出願された米国仮出願第62/915,639号の優先権を主張し、そのそれぞれの内容は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、無人航空機の自動ドッキングに関する。
【背景技術】
【0003】
以前の無人航空機(例えば、ドローン)用基地局は、通常、サービス対象となるドローンよりも一辺が少なくとも3倍以上大きい大型の筐体で構成される。ドローンは、通常、非常に正確な全地球測位システム(GPS)位置データの利用可能性に依存して、大きな基地局の外郭内のどこかに着陸し、その後、多関節ロボットアームがドローンのバッテリを物理的に交換できるように着陸パッド上でドローンを位置合わせする複雑な機械的方法、またはドローンをバッテリ充電できる電源装置に接続する何らかの他の方式に依存する。これらの従来のシステムは、大型で機械的に複雑で高価であり、GPSが使えない環境では適切に機能しない可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、添付の図面と併せて読むと、以下の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な慣例に従って、図面の様々な対象物は、実物大ではないことが強調される。それどころか、様々な特徴の寸法は、明確にするために任意に拡大または縮小される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、無人航空機の自律着陸を容易にするためのドックの一例の説明図である。
【
図2】
図2は、着陸面への自律着陸のために構成された無人航空機の一例の説明図である。
【
図3A】
図3Aは、無人航空機の自律着陸を容易にするためのシステムの一例の説明図である。
【
図3B】
図3Bは、無人航空機がドック内に封入された状態で無人航空機の自律着陸を容易にするためのシステムの一例の説明図である。
【
図4】
図4は、無人航空機のハードウェア構成の一例のブロック図である。
【
図5】
図5は、無人航空機用のドックのハードウェア構成の一例のブロック図である。
【
図6】
図6は、着陸面上の少なくとも1つのフィデューシャルを使用して無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセスの一例のフローチャートである。
【
図7】
図7は、無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセスの一例のフローチャートである。
【
図8】
図8は、無人航空機を自律的に着陸させるための最終アプローチを行うためのプロセスの一例のフローチャートである。
【
図9】
図9は、異なるスケールでのフィデューシャルのシーケンスを使用して無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセスの一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
自律型無人航空機の価値と課題の多くは、ロバストで完全な自律型ミッションを可能にすることにある。本明細書で開示されるのは、無人航空機(UAV)の無人の充電、離陸、着陸、およびミッション計画を可能にするドックプラットフォームである。いくつかの実装は、そのようなプラットフォームの信頼性の高い動作と、多種多様な消費者および商業アプリケーションによってシステムにアクセスできるようにする関連するアプリケーションプログラミングインターフェース設計とを可能にする。
【0007】
ドローンを動作させるための最大の制限要因の1つは、バッテリである。典型的なドローンは、新しいバッテリパックを必要とする前に20-30分間動作することができる。これは、自律型ドローンが人間の介入なしに動作できる時間に制限を設けるものである。バッテリパックが消耗すると、オペレーターはドローンを着陸させ、バッテリパックをフル充電されたものと交換しなければならない。バッテリ技術は改善され続け、より高いエネルギー密度を達成しているが、改善は段階的で、自律的な運用を持続するための明確なロードマップを描くことはできないかもしれない。定期的な人間の介入の必要性を軽減するアプローチは、ある種の自動化された基地局を使用してバッテリ管理動作を自動化することである。
【0008】
本明細書に開示されたいくつかの方法は、視覚追跡および制御ソフトウェアを活用して、はるかに小さいターゲットへのピンポイント着陸を行うことができる。基地局に対する絶対位置追跡を支援するために視覚的フィデューシャルを使用することによって、UAV(例えば、ドローン)を、様々な環境条件において5cm×5cmのターゲットに確実に当てることができる場合がある。これは、複雑な作動または大きな構造を必要とせずに、UAVの構造の残りの部分の下に延びるUAVのバッテリを一組の充電接点に導くのに役立つ、小さな受動的漏斗形状の助けによって、UAVを非常に正確に位置決めすることができることを意味する。これにより、基地局の基本的な実装は、一組のバネ接点と視覚タグを中に備えた漏斗状のネストで構成されるだけでよい。また、UAVが着陸時に遭遇する乱流の地面の影響を軽減するために、このネストを地面より高くし、ネスト自体の形状を着陸時にUAVのプロップウォッシュの中央に留まるように十分に小さくすることが可能である。GPSが使えない環境でも信頼性の高い動作を可能にするために、ネスト内のフィデューシャル(例えば、小さな視覚タグ)を、基地局近くの地面に敷かれた柔軟なマットや近くの壁に取り付けられたものなど、着陸ネストの外のどこかにあるより大きなフィデューシャル(例えば、大きな視覚タグ)で補うことができる。補助的な視覚タグは、UAVのミッションの過程で蓄積され得る視覚慣性オドメトリ(VIO)ナビゲーションドリフトにかかわらず、UAVがGPSを使えない環境において着陸ネストに対する絶対位置を再取得するために、かなり離れた場所からUAVによって容易に発見されることができる。最後に、UAVが広いエリアをカバーするためには、UAVとの信頼性の高い通信リンクが維持されなければならない。ほとんどの場合、理想的な着陸と充電の場所は送信機を配置するのに良い所ではないので、通信回路は、最大のカバレッジのために所望のミッション空間のどこか高いところと中心に理想的に置かれる別のレンジ-拡張モジュールに置かれることができる。
【0009】
このようなシステムの単純性および低コスト性は、より複雑で高価なバッテリ交換システムと比較した場合、バッテリが再充電される間にUAVが利用できない時間の量を補うものである。多くのユースケースでは間欠的な運用で十分であり、より多くのUAVカバレッジを必要とするユーザは、別のUAVと基地局システムを追加することでUAVの利用可能性を単純に増やすことができる。このような、より安く、より多くのアプローチは、大規模で高価なバッテリ交換システムに対してコスト競争力を持ち、また、単一障害点によるシステム全体の停止を排除することにより、システムの信頼性を大幅に向上させることができ得る。
【0010】
UAV(例えば、ドローン)を要素から保護する必要があるが、UAVがアクセスできる既存の構造物が利用できないユースケースについては、UAVネストを小さなカスタム小屋に組み入れることができる。この小屋は、風よけとして機能し、強風の中でもUAVが中に入って精密な着陸を行うことができる屋根のない玄関エリアに取り付けられた、UAVが下に着陸する屋根のあるセクションで構成することができる。このようなシェルターの有用な特徴の1つは、壁の下部の全周囲に沿った開放部または通気部で、ドローンの下降気流が内部を乱流的に循環して安定した飛行に悪影響を与えるのではなく、構造物を離れるようにすることである。
【0011】
UAV(例えば、ドローン)を埃、寒さ、盗難などからよりロバストに安全にする必要があるユースケースでは、機械化された「ボックス入りドローン」筐体が使用され得る。例えば、UAV自体よりほんの少し大きい引き出しのようなボックスをUAVのドックとして使用することができる。いくつかの実装では、ボックスの側面の電動ドアは、UAVの下降気流から外れないように180度開くことができる。例えば、ボックスの中で、充電ネストは、UAVが離陸または着陸するときにボックスから十分に離れてUAVを保持する伸縮する線形スライドに取り付けられてもよい。いくつかの実装では、UAVが着陸すると、スライドはUAVをボックスの中に引き戻し、UAVはプロップをゆっくりと後方に回転させて小さいスペースに折り畳み、ドアの邪魔にならないように移動させることができる。これにより、ボックスの設置面積を、UAVがプロペラで掃き出す面積よりも小さくすることができる。いくつかの実装では、ドアとそのモータを接続する2本のバーリンクは、一度閉じると、外側からドアを引っ張ることによってモータをバックドライブすることができないように、中心を越えて回転するように設計されており、効果的にドアをロックする。例えば、UAVは、スライドの運動の最後の数センチメートルを活用して、ソフトローラでUAVをネストにしっかりと押し付けるリンク機構によって、ネスト内に物理的に固定されてもよい(例えば、
図3Bのソフトローラ310を参照されたい)。一旦固定されると、ボックスは、UAVを外すことなく安全に輸送され、あるいは反転させることさえできる。
【0012】
この作動式筐体設計は、着陸時に地面効果を避けるためにUAVが地面より十分に高いことを保証する高架台上に、棚に取り付けるかまたは自立させることができる。ボックスの正方形のプロファイルは、多数のドローンが互いに干渉することなく同時に離陸および着陸できるように、各ボックスがその下のボックスに対して90°回転するマルチドローンハイブ構成のために複数のボックスを互いに積み重ねることを容易にする。ボックスが閉じられるとUAVは筐体内に物理的に固定されるため、ボックスを車またはトラックに取り付けて、ヴィークルの移動中に充電の中断を経験することを避けることができる。例えば、UAVがボックスから横に展開する実装では、ボックスを壁にフラッシュマウントして、着陸または離陸していないときに完全に邪魔にならないようにすることを確かにすることができる。
【0013】
閉じたとき、ボックスは、非常に高い侵入保護(IP)等級を有するようにすることができ、多くの屋外環境でシステムを機能させるために初歩的な冷却および加熱システムを装備することができる。例えば、吸気冷却ファンを覆う高効率粒子吸着(HEPA)フィルタを使用して、筐体内部を環境中の埃から保護することができる。ボックスの上部に内蔵されたヒーターは、冬型の場所で積もった雪を溶かすことができる。
【0014】
例えば、ボックスの上部および側面は、無線周波数を遮断しない材料で作ることができ、通信範囲拡張装置のバージョンをモバイルアプリケーション用にボックス自体の中に組み込むことができ、UAV(例えば、ドローン)が充電中にGPSロックを維持でき、瞬時に展開できるようにすることができる。いくつかの実装では、窓をドアに組み込むことができ、またはドアとボックスの側面パネルを透明にして、UAVが展開する前にその周囲を見ることができ、UAVがそれ自体のセキュリティカメラとして機能して盗難または破壊行為を抑止することができるようにすることができる。
【0015】
いくつかの実装では、ドローンがボックスにスライドする、またはボックスから出たりするたびにナビゲーションカメラレンズがきれいに拭き取られるように、ばね仕掛けのマイクロファイバワイパをボックス内に配置することが可能である。いくつかの実装では、ボックス内の小型ダイヤフラムポンプは、小型圧力容器を充電することができ、その後、ボックス内の小型ノズルを通して空気を吹き付けることによって、ドローンのすべてのレンズを洗浄するために使用することができる。
【0016】
例えば、ボックスは、坂道や不整地にあるヴィークルを補償するために、発射時または着陸時にボックスを持ち上げたり傾けたりすることができる取り付けベース内に隠された3つのリニアアクチュエータによって、ヴィークルに取り付けることができる。
【0017】
いくつかの実装では、ボックスは、一旦スライドまたはスイングして開くと、着陸ネストが側方に出るのではなく、外気中に伸びることを可能にするボックスの上部の単一または二重のドアを含むことができる。これはまた、UAVのプロペラウォッシュ(wash)を妨害する障害物または表面(これは安定した着陸をより難しくする)から離れながら小さな目標に着陸するUAVの能力を利用し、そしてUAVが着陸すると、UAVとネストは安全な筐体の中に格納され得る。
【0018】
無人航空機内の処理装置上および/またはUAV用のドック内の処理装置上で動作するソフトウェアを使用して、本明細書に記載の自律着陸技術を実施することができる。
【0019】
例えば、ロバスト推定および再局在化手順は、多数のスケールで着陸面を有するドックの視覚的再局在化を含んでもよい。例えば、UAVソフトウェアは、GPSから視覚定位への遷移をサポートしてもよい。いくつかの実装では、ドック周辺の任意のフィデューシャル(例えば、視覚タグ)のデザイン、サイズ、および方向がサポートされる場合がある。例えば、ソフトウェアは、スプリアス検出の検出と拒否を可能にすることができる。
【0020】
例えば、UAVの離着陸手順は、モデルベースの風推定および/またはモデルベースの風補償を使用する風のロバストな計画および制御を含んでもよい。例えば、UAVの離着陸手順は、ドックの着陸面のすぐ上で停止することができる着陸「ホーニング手順」を含んでもよい。風の強い環境では、制御よりも状態推定や視覚的検出の方が正確なので、着陸をコミットする前に、実際のヴィークルと着陸面上のフィデューシャルの間の位置、速度、角度誤差が小さくなるまで待つ。例えば、UAVの離着陸手順には、ドック固有の着陸検出と中止の手順が含まれていてもよい。例えば、ドックとの実際の接触が検出され、システムが着陸成功とニアミスとを区別してもよい。例えば、UAVの離着陸手順は、自己引き込み式プロペラを可能にするために、低速の逆モータ回転を採用することを含んでもよい。
【0021】
いくつかの実装では、UAVのための離着陸手順は、故障の場合に所定の着陸位置を設定すること;別のボックスに行くこと;ボックスが混雑している場合にドックの上に着陸するオプションなど、故障の場合とフォールバック動作に対するサポートを含むことができる。
【0022】
例えば、単一ドローン、単一ドック動作のためのアプリケーションプログラミングインターフェース設計が提供されてもよい。例えば、スキルは、スケジュールに基づいて、または、バッテリ寿命もしくは再充電レートがある限り行われてもよい。
【0023】
例えば、M個のドックを有するN個のドローン動作のためのアプリケーションプログラミングインターフェース設計が提供されてもよい。いくつかの実装では、ミッションパラメータは、UAV(例えば、ドローン)が、重複してミッションパラメータを常に満たすように自動的に送り出され、呼び戻されるように、定義されてもよい。
【0024】
無人航空機(UAV)は、ドックに収まるようにプロペラを自動的に折り畳むように構成されてもよい。例えば、ドックは、完全なUAVよりも小さくてもよい。持続的な動作は、多数のUAVのドッキング、充電、ミッションを行うこと、ドッキングの待機、および/または連携充電によって実現できる。いくつかの実装では、UAVがドック内の所定の位置にある間に、例えば、UAVの自動整備は:バッテリの充電、センサの清掃、UAVの清掃および/または乾燥、より一般的には、プロペラの交換、および/またはバッテリの交換を含み得る。
【0025】
UAVは、ドリフトに対するロバスト性を提供するために、感知様式(例えば、視覚慣性オドメトリ(VIO)および全地球測位システム(GPS)ベースの動作)の組合せを使用してその状態(例えば、位置および向きを含む姿勢)を追跡することができる。
【0026】
いくつかの実装では、離陸および着陸の間、UAVがドックに近づくと、UAVは常に着陸地点にホーンインする。ホーニングプロセスは、風、地面効果、および他の外乱に対して離着陸手順をロバストにすることができる。例えば、インテリジェントホーニングは、位置、方位、および軌道を利用して、非常に厳しい公差内に収まるようにすることができる。いくつかの実装では、リアモータは、入るためにリバースし得る。
【0027】
いくつかの実装は:小型、安価、および単純なドック;格納機構は積み重ねを可能にして着陸の周りの空気力学的乱流問題を軽減し得る;より正確であり得る堅牢な視覚的着陸;UAVの充電、保守、および保管中にタイトパックを可能にするプロペラの自動格納;人間の介入なしにドッキング中にヴィークルがサービスを受け得る;ドック、SDK、ヴィークル、およびサービス(ハードウェアおよびソフトウェア)を介した多数のヴィークルの持続的自律的動作のような以前のシステムに対する利点を提供し得る。
【0028】
図1は、無人航空機の自律着陸を容易にするためのドック100の一例を示す説明図である。ドック100は、フィデューシャル120を有する着陸面110と、バッテリ充電器のための充電接点130とを含む。ドック100は、ドア142を有する直方体形状のボックス140を含む。ドック100は、着陸面110を支持し、無人航空機の離陸および着陸を容易にするために、着陸面110をボックス140の外側に位置決めすること、または無人航空機の保管および/または整備のために着陸面110をボックス140の内部に配置することを可能にする格納式アーム150を含む。ドック100は、ボックス140の外側上面に、第2の、補助フィデューシャル122を含む。ルートフィデューシャル120および補助フィデューシャル122は、小さな着陸面110への正確な着陸を可能にするために、ドックに対する無人航空機の視覚的位置決め用に検出および使用されてもよい。例えば、
図6のプロセス600は、ドック100の着陸面110に無人航空機を着陸させるために使用されてもよい。例えば、
図9のプロセス900は、ドック100の着陸面110に無人航空機を着陸させるために使用されてもよい。ドック100は、ドック100の動作および無人航空機との連携を制御するために、
図5に描かれているような電子機器を含んでもよい。
【0029】
ドック100は、無人航空機(例えば、
図2の無人航空機200)を保持するように構成された着陸面110と、着陸面110上のフィデューシャル120とを含む。着陸面110は、漏斗の底面で無人航空機の底面に適合するように形成された漏斗形状を有する。漏斗のテーパ状の側面は、着陸中に無人航空機の底面を漏斗の底部上の中心位置に機械的に案内するのに役立ち得る。例えば、漏斗の底部における隅は、航空ヴィークルの底面が着陸面110の漏斗形状の底部に収まった後に、航空ヴィークルが着陸面110上で回転するのを防止するために役立ち得る。例えば、フィデューシャル120は、無人航空機の画像センサで撮影されたフィデューシャル120の画像に基づいて、無人航空機に対するフィデューシャル120の姿勢(すなわち、位置および向き)をロバストに検出および決定することができる非対称パターンを含んでもよい。例えば、フィデューシャル120は、ApriTagファミリーの視覚タグを含んでもよい。
【0030】
ドック100は、漏斗の底に位置決めされた着陸面110上のバッテリ充電器の導電接点130を含む。ドック100は、無人航空機が着陸面110上にある間にバッテリを充電するように構成された充電器を含む。
【0031】
ドック100は、第1の配置(
図4に示す)において着陸面110を囲み、第2の配置(
図1および
図3に示す)において着陸面110を露出するように構成されたボックス140を含む。ドック100は、ボックス140のドア142を開くことと、格納式アーム150を伸ばして着陸面110をボックス140の内側からボックス140の外側に移動させることとを含むステップを行うことによって、第1の配置から第2の配置に自動的に移行するように構成されてもよい。補助フィデューシャル122は、ボックス140の外面に配置される。
【0032】
ドック100は、格納式アーム150を含み、着陸面110は、格納式アーム150の端部に配置される。格納式アーム150が伸長したとき、着陸面110はドック100のボックス140から離れた位置にあり、着陸時に無人航空機のプロペラからのプロペラウォッシュを低減または防止し、着陸作業を簡略化することができる。格納式アーム150は、着陸時のプロペラウォッシュの問題をさらに軽減するために、プロペラウォッシュをリダイレクトするための空力的カウリングを含んでもよい。
【0033】
例えばフィデューシャル120は、ルートフィデューシャルであってもよく、補助フィデューシャル122は、無人航空機がドック100に接近する際に遠方からの視覚的位置決めを容易にするためにルートフィデューシャル120より大きい。例えば、補助フィデューシャル122の面積は、ルートフィデューシャル120の面積の25倍であってもよい。例えば、補助フィデューシャル122は、無人航空機の画像センサで撮影された補助フィデューシャル122の画像に基づいて、無人航空機に対する補助フィデューシャル122の姿勢(すなわち、位置および向き)をロバストに検出および決定することができる非対称パターンを含んでもよい。例えば、補助フィデューシャル122は、ApriTagファミリーの視覚タグを含んでもよい。例えば、無人航空機の処理装置(例えば、処理装置510)は、無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像の少なくとも1つにおいて補助フィデューシャル122を検出し;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャル122の姿勢を決定し;補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面110の近傍の第1の場所に飛行するように推進機構を制御するように構成されてもよい。したがって、補助フィデューシャル122は、ルートフィデューシャル120の検出を可能にするために、無人航空機が着陸面110に十分に接近することを容易にし得る。
【0034】
図2は、着陸面110に自律的に着陸するように構成された無人航空機200の一例を示す説明図である。無人航空機200は、推進機構210と、画像センサ220と、処理装置(例えば、処理装置410)(
図2には示されていない)とを含む。また、無人航空機200は、無人航空機200の底に取り付けられたバッテリパック240内のバッテリを含み、バッテリ充電を可能にするための導電接点230を有する。意図された接続の視覚化を支援するために、
図1の着陸面110の拡大図が
図2に再現される。例えば、
図6のプロセス600は、ドック100の着陸面110に無人航空機200を着陸させるために使用されてもよい。例えば、
図9のプロセス900は、無人航空機200をドック100の着陸面110に着陸させるために使用されてもよい。無人航空機200は、無人航空機200の動作およびドック100との連携を制御するために、
図4に描かれているような電子機器を含んでもよい。
【0035】
バッテリパック240の底面は、無人航空機200の底面である。バッテリパック240は、漏斗形状の底で着陸面110に適合する形状である。無人航空機200が着陸面110に最終アプローチすると、バッテリパック240の底は着陸面110と接触し、漏斗のテーパ状の側面によって漏斗の底の中心の場所に機械的に誘導されることになる。着陸が完了すると、バッテリパック240の導電接点は、着陸面110上の導電接点130と接触し、電気的接続を行い、無人航空機200のバッテリの充電を可能にすることができる。ドック100は、無人航空機200が着陸面110上にある間にバッテリを充電するように構成された充電器を含んでもよい。
【0036】
無人航空機200は、推進機構210を含む。本例では、推進機構210は、プロペラを含む。例えば、無人航空機200は、クアッドコプター型ドローンであってもよい。いくつかの実装では、ドック100に入るときにプロペラを自動的に折り畳むように構成された処理装置は、ドックが、推進機構210のプロペラによって掃き出される面積よりも小さい設置面積を有することを可能にし得る。
【0037】
図3Aは、無人航空機200の自律着陸を容易にするためのシステム300の一例を示す説明図である。システム300は、
図2の無人航空機200と、
図1のドック100とを含む。
図3Aは、ドック100が、ドア142を開き、格納式アーム150を伸ばして離着陸を容易にする配置で描かれている。無人航空機200は、ドック100の着陸面110に静止している。このシーンは、離陸直前であってもよいし、着陸直後であってもよい。
【0038】
着陸後、格納式アーム150を収縮して無人航空機200をドック100のボックス140の内部に引き込み、
図3Bに描かれた配置に移行することができる。無人航空機200の処理装置(例えば、処理装置410)は、着陸面110上の無人航空機200をボックス140の中に引き込むために格納式アーム150を格納している間にプロペラを回転させて自動的にプロペラを折り畳むように構成されてもよい。例えば、無人航空機200がボックス140内にスライドする際に、ゆっくりと回転するプロペラがボックス140の側面に押し付けられ、プロペラの羽根が一緒に折り畳まれるようにしてもよい。
【0039】
図3Bは、無人航空機200がドック100内に封入された状態で無人航空機200の自律着陸を容易にするためのシステム300の一例を示す説明図である。
図3Bは、無人航空機200の保管および/または保守を容易にするために、ドア142が閉じられ、格納式アーム150が収縮した配置のドック100を描いている。無人航空機200は、ドック100のボックス140の内側で、着陸面110に静止している。ドック100は、ボックス140の上部内面に取り付けられたソフトローラ310を含み、ソフトローラ310は、無人航空機200が格納式アーム150によってボックス140の内部の静止位置に引き込まれると、無人航空機200の本体と係合するように位置決めされる。ソフトローラ310からの下向きの圧力は、無人航空機200を着陸面110に押し下げ、所定の位置に確実に保持することができる。これにより、無人航空機200がボックス140内で外れて、無人航空機200のバッテリとドック100の充電器との接続が中断されることを防止することができる。これにより、システム300を(例えば、車、トラック、または他の大型ヴィークルにおいて)安全に輸送することができる。
【0040】
図3Bには示されていないが、いくつかの実装では、ドック100は、無人航空機200の部品(例えば、レンズ)を自動的に洗浄するように構成された構成要素を含む。例えば、ドック100は、無人航空機200が着陸面110上にある間に画像センサ220を覆う無人航空機200のレンズに空気を吹き付けるように位置決めされた1つ以上の空気圧ブロワを含んでもよい。例えば、ドック100は、無人航空機200がボックス140にスライドするまたはボックス140から出るたびに、画像センサ220を覆う無人航空機200のレンズをきれいに拭き取るように位置決めされた1つ以上のばね仕掛けのマイクロファイバワイパを含んでもよい。
【0041】
図4は、無人航空機400のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ハードウェア構成は、処理装置410、データ記憶デバイス420、センサインターフェース430、通信インターフェース440、推進制御インターフェース442、ユーザインターフェース444、および処理装置410が他の構成要素にアクセスし得るインターコネクト450を含んでもよい。例えば、無人航空機400は、無人航空機(例えば、無人航空機200)であってもよいし、無人航空機の一部であってもよい。無人航空機400は、無人航空機400の自動メンテナンスを容易にするために、ドック(例えば、ドック100)上の1つ以上のフィデューシャルを検出し、1つ以上のフィデューシャルの姿勢の推定値を使用して、小さな着陸面に着陸するよう構成されてもよい。例えば、無人航空機400は、
図6のプロセス600、および/または
図9のプロセス900を実施するように構成されてもよい。
【0042】
処理装置410は、データ記憶デバイス420に記憶されている命令を実行するように動作可能である。いくつかの実装では、処理装置410は、命令が実行されている間、データ記憶デバイス420から読み出された命令を一時的に記憶するためのランダムアクセスメモリを備えたプロセッサである。処理装置410は、それぞれが単一または多数の処理コアを有する単一または複数のプロセッサを含んでもよい。あるいは、処理装置410は、データを操作または処理することができる別のタイプのデバイス、または多数のデバイスを含んでもよい。例えば、データ記憶デバイス420は、ソリッドステートドライブ、読み取り専用メモリデバイス(ROM)、光ディスク、磁気ディスク、または非一時性のコンピュータ可読メモリなどの任意の他の適切なタイプの記憶デバイスなどの不揮発性情報記憶デバイスであってよい。データ記憶デバイス420は、処理装置410による検索または処理のためにデータを記憶することができる別のタイプのデバイス、または多数のデバイスを含んでもよい。処理装置410は、インターコネクト450を介してデータ記憶デバイス420に記憶されたデータにアクセスし、操作することができる。例えば、データ記憶デバイス420は、処理装置410による実行時に、処理装置410に動作(例えば、
図6のプロセス600および/または
図9のプロセス900を実施する動作)を行わせる、処理装置410によって実行可能な命令を記憶してもよい。
【0043】
センサインターフェース430は、1つ以上のセンサ(例えば、画像センサ220を含む)からデータ(例えば、温度測定値、圧力測定値、全地球測位システム(GPS)データ、加速度測定値、角速度測定値、磁束測定値、および/または可視スペクトル画像)を制御および/または受信するように構成されてもよい。いくつかの実装では、センサインターフェース430は、導線上の1つ以上のセンサデバイスとの通信のためのシリアルポートプロトコル(例えば、I2CまたはSPI)を実装してもよい。いくつかの実装では、センサインターフェース430は、低電力、短距離通信(例えば、ヴィークルエリアネットワークプロトコル)を介して1つ以上のセンサグループと通信するための無線インターフェースを含んでもよい。
【0044】
通信インターフェース440は、他のデバイス、例えば、ペアリングされたドック(例えば、ドック100)、専用コントローラ、またはユーザコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォンまたはタブレット)との通信を容易にする。例えば、通信インターフェース440は、Wi-Fiネットワーク、Bluetoothリンク、またはZigBeeリンクを介した通信を容易にし得る無線インターフェースを含んでもよい。例えば、通信インターフェース440は、シリアルポート(例えば、RS-232またはUSB)を介した通信を容易にし得る有線インターフェースを含んでもよい。通信インターフェース440は、ネットワークを介した通信を容易にする。
【0045】
推進制御インターフェース442は、処理装置によって、推進システム(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラを含む)を制御するために使用されてもよい。例えば、推進制御インターフェース442は、処理装置410からのデジタル制御信号をアクチュエータ(例えば、それぞれのプロペラを駆動する電気モータ)用のアナログ制御信号に変換するための回路を含んでもよい。いくつかの実装では、推進制御インターフェース442は、処理装置410との通信のためのシリアルポートプロトコル(例えば、I2CまたはSPI)を実装してもよい。いくつかの実装では、推進制御インターフェース442は、低電力、短距離通信(例えば、ヴィークルエリアネットワークプロトコル)を介して1つ以上のセンサグループと通信するための無線インターフェースを含んでもよい。
【0046】
ユーザインターフェース444は、ユーザからの/ユーザへの情報の入出力を可能にする。いくつかの実装では、ユーザインターフェース444は、ディスプレイを含むことができ、これは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ(例えば、OLEDディスプレイ)、または他の適切なディスプレイであり得る。例えば、ユーザインターフェース444は、タッチスクリーンを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース444は、ボタンを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース444は、タッチパッド、タッチスクリーンなどの位置入力デバイス;または他の適切な人間または機械インターフェースデバイスを含んでもよい。
【0047】
例えば、インターコネクト450は、システムバス、または有線もしくは無線ネットワーク(例えば、ヴィークルエリアネットワーク)であってもよい。いくつかの実装(
図4には示されていない)において、無人航空機400のいくつかの構成要素は、ユーザインターフェース444のように省略されてもよい。
【0048】
図5は、無人航空機用ドック500のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ハードウェア構成は、処理装置510、データ記憶デバイス520、センサインターフェース530、通信インターフェース540、アクチュエータ制御インターフェース542、ユーザインターフェース544、および処理装置510が他の構成要素にアクセスし得るインターコネクト550を含んでもよい。例えば、ドック500は、ドック(例えば、ドック100)であってもよいし、ドックの一部であってもよい。ドック500は、無人航空機の自動メンテナンス(例えば、充電および/または清掃)を容易にするために、無人航空機(例えば、無人航空機200)を小さな着陸面上に受け入れるように構成されてもよい。
【0049】
処理装置510は、データ記憶デバイス520に記憶されている命令を実行するように動作可能である。いくつかの実装では、処理装置510は、命令が実行されている間、データ記憶デバイス520から読み出された命令を一時的に記憶するためのランダムアクセスメモリを備えたプロセッサである。処理装置510は、それぞれが単一または多数の処理コアを有する単一または複数のプロセッサを含んでもよい。あるいは、処理装置510は、データを操作または処理することができる別のタイプのデバイス、または複数のデバイスを含んでもよい。例えば、データ記憶デバイス520は、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、読み取り専用メモリデバイス(ROM)、光ディスク、磁気ディスク、または非一時性のコンピュータ可読メモリなどの任意の他の適切なタイプの記憶デバイスなどの不揮発性情報記憶デバイスであってもよい。データ記憶デバイス520は、処理装置510による検索または処理のためにデータを記憶することができる別のタイプのデバイス、または多数のデバイスを含んでもよい。処理装置510は、インターコネクト550を介してデータ記憶デバイス520に記憶されたデータにアクセスし、操作することができる。例えば、データ記憶デバイス520は、処理装置510による実行時に、処理装置510に動作(例えば、ドアの開閉、格納式アームの伸縮、バッテリの充電、またはUAVの一部の清掃)を行わせる、処理装置510によって実行可能な命令を記憶してもよい。
【0050】
センサインターフェース530は、1つ以上のセンサ(例えば、画像センサ220を含む)からデータ(例えば、温度測定値、圧力測定値、全地球測位システム(GPS)データ、加速度測定値、角速度測定値、磁束測定値、および/または可視スペクトル画像)を制御および/または受信するように構成されてもよい。いくつかの実装では、センサインターフェース530は、導線上の1つ以上のセンサデバイスとの通信のためのシリアルポートプロトコル(例えば、I2CまたはSPI)を実装してもよい。いくつかの実装では、センサインターフェース530は、低電力、短距離通信(例えば、ヴィークルエリアネットワークプロトコル)を介して1つ以上のセンサグループと通信するための無線インターフェースを含んでもよい。
【0051】
通信インターフェース540は、他のデバイス、例えば、ペアリングされたUAV(例えば、無人航空機200)、専用コントローラ、またはユーザコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォンまたはタブレット)との通信を容易にする。例えば、通信インターフェース540は、Wi-Fiネットワーク、Bluetoothリンク、またはZigBeeリンクを介した通信を容易にし得る無線インターフェースを含んでもよい。例えば、通信インターフェース540は、シリアルポート(例えば、RS-232またはUSB)を介した通信を容易にし得る有線インターフェースを含んでもよい。通信インターフェース540は、ネットワークを介した通信を容易にする。
【0052】
アクチュエータ制御インターフェース542は、処理装置によって、1つ以上のアクチュエータ(例えば、格納式アーム150を駆動する電気モータ)を制御するために使用されてもよい。例えば、アクチュエータ制御インターフェース542は、処理装置510からのデジタル制御信号をアクチュエータ(例えば、ドア142の開閉を駆動する電気モータまたは空気圧スプレー装置)用のアナログ制御信号に変換するための回路を含んでもよい。いくつかの実装では、アクチュエータ制御インターフェース542は、処理装置510との通信のためにシリアルポートプロトコル(例えば、I2CまたはSPI)を実装してもよい。いくつかの実装では、アクチュエータ制御インターフェース542は、低電力、短距離通信を介して1つ以上のセンサグループと通信するための無線インターフェースを含んでもよい。
【0053】
ユーザインターフェース544は、ユーザからの/ユーザへの情報の入出力を可能にする。いくつかの実装では、ユーザインターフェース544は、ディスプレイを含むことができ、これは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ(例えば、OLEDディスプレイ)、または他の適切なディスプレイであり得る。例えば、ユーザインターフェース544は、タッチスクリーンを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース544は、ボタンを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース544は、タッチパッド、タッチスクリーンなどの位置入力デバイス;または他の適切な人間または機械インターフェースデバイスを含んでもよい。
【0054】
例えば、インターコネクト550は、システムバス、または有線もしくは無線ネットワーク(例えば、ヴィークルエリアネットワーク)であってもよい。いくつかの実装(
図5には示されていない)において、ドック500のいくつかの構成要素は、ユーザインターフェース544のように省略されてもよい。
【0055】
図6は、着陸面上の少なくとも1つのフィデューシャルを使用して無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセス600の一例のフローチャートである。プロセス600は、フィデューシャルを有する無人航空機用の着陸面を含むドックの近傍の第1の場所に飛行するように無人航空機を制御すること610と;無人航空機の画像センサを用いて撮影した1つ以上の画像にアクセスすること620と;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出すること630と;1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定すること640と;フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御すること650とを含む。例えば、プロセス600は、無人航空機200によって実施されてもよい。例えば、プロセス600は、無人航空機400によって実施されてもよい。
【0056】
プロセス600は、無人航空機が、無人航空機を保持するように構成された着陸面(例えば、着陸面110)、および着陸面上のフィデューシャル(例えば、フィデューシャル120)、を含むドック(例えば、漏斗状のネストまたはドック100)の近傍の第1の場所に飛行するように、無人航空機(例えば、無人航空機200)の推進機構を制御すること610を含む。例えば、無人航空機は、ドックのGPS座標を記憶しており、GPSデータおよび/または視覚慣性オドメトリを使用して、ドック100の近傍の場所にナビゲートすることができる。これらの位置特定技術の分解能は、ドックの小さな着陸面に着陸するのに十分な精度で位置特定するには不十分かもしれないが、ドックまたは関連する補助フィデューシャルの視界内に入るには十分であり得る。いくつかの実装では、ナビゲーションフレームにおけるドックの場所は、対応するGPS(lat、long)座標を保存するために使用できる。この座標はグローバルであるため、VT0ドリフトの影響を受けにくい。ドックに戻るとき、ドローンはまずGPS座標(~3-5mの精度)まで飛行し、次に1つ以上のフィデューシャルの視覚的検出を使用して、ドックにさらに狙いを定める(hone into)ことができる。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進システム(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御610してもよい。
【0057】
プロセス600は、無人航空機の画像センサ(例えば、画像センサ220)を用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすること620を含む。例えば、1つ以上の画像は、無人航空機がドックの着陸面に向かって飛行する際に撮影された一連の画像(例えば、ビデオのフレーム)を含んでもよい。例えば、1つ以上の画像は、赤外線画像および/または可視スペクトル画像を含んでもよい。1つ以上の画像は、アクセスすること620の前に、様々な量の処理を受けてもよい。例えば、1つ以上の画像の前処理は、多数のソースからの画像データを結合してもよい(例えば、無人航空機上の多数の画像センサからの画像をスティッチングする)。1つ以上の画像は、様々な方法でアクセス620されてもよい。例えば、1つ以上の画像は、センサインターフェース(例えば、センサインターフェース430)を介して画像センサから直接読み出すことによって、またはインターコネクト(例えば、インターコネクト450)を介してメモリ(例えば、データ記憶デバイス420)から直接読み出すことによって、アクセス620されてもよい。
【0058】
プロセス600は、1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出すること630を含む。例えば、コンピュータビジョン技術が、1つ以上の画像のうちの1つにおいてフィデューシャルを検出すること630で適用されてもよい。いくつかの実装では、1つ以上のより大きなスケールにおける追加の補助フィデューシャルがドックに関連付けられ、ドックに近づくようにナビゲートし、小さな着陸面に直接位置する最小のフィデューシャルであるルートフィデューシャルのビューを撮影するのに十分なほど近づくために、視覚的位置決めに使用することができる。より大きなスケールでの補助フィデューシャルのユースケースについては、
図9に関連して説明する。
【0059】
プロセス600は、1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定すること640を含む。姿勢は、無人航空機に対する相対的なものであり得る。いくつかの実装では、フィデューシャルの姿勢を推定するために使用される座標フレームは、通常の飛行のために走っている視覚慣性オドメトリ(VIO)システム(例えば、ベースの画像および慣性測定ユニットデータ)を使用して推定される同じナビゲーションフレームである。これは、カメラ画像が整列される低ドリフト慣性フレームを提供し得る。例えば、ドック固有のフィデューシャル(例えば、視覚マーカー)上の検出630は、それぞれのカメラの画像で起こるかもしれず、較正されたカメラモデルは、それらの点をナビゲーションフレームに投影するために使用される。1つまたは多数のフィデューシャルが画像で検出された場合、それらの三次元位置および方向は、無人航空機の意図された最終的な静止位置の真下にある小さな「ルート」フィデューシャル、および任意の補助フィデューシャルとルートフィデューシャルとの間の相対的三次元変換(例えば、回転および移動)を同時に最適化するドック固有の最適化問題に追加される。いくつかの実装では、フィデューシャル(例えば、視覚タグ)の姿勢とそれらの相対的な変換は、非線形最適化プログラムに変数として追加される。1つ以上のフィデューシャルの新たな観測に際して、最適化は、これらの姿勢と変換をさらに洗練させる。非線形最適化プログラムは、視覚タグデータ、視覚慣性オドメトリ(VIO)ナビゲーションシステムデータ、およびGPSナビゲーションシステムデータを使用して、タグとヴィークルの姿勢および変換を解く非線形推定フィルタとして実装することができる。ドローンがいずれのフィデューシャルも見ずに長期間飛行する場合、ナビゲーションフレームはドリフトしやすくなる。共同最適化問題では、1つのフィデューシャルの観測があれば、すべてのフィデューシャルの位置、最重要なことには着陸面上のルートフィデューシャルの位置を回復することができる。フィデューシャル(例えば、視覚タグ)の大きさは、異なる検出距離を提供するように設計することができる。「ルート」フィデューシャル(例えば、フィデューシャル120)は、最も小さい。いくつかの実装では、着陸手順では、着陸を確定するために、ルートフィデューシャル自体のフレッシュな検出の特定の閾値を必要とする。最終結果は、ルートフィデューシャルの相対的な姿勢の更新された推定値であり、これは、ルートフィデューシャルがマークされた着陸面(例えば、着陸面110)に無人航空機を着陸させるために使用され得る、無人航空機に対する姿勢を決定するために使用され得るものである。
【0060】
プロセス600は、フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御すること650を含む。いくつかの実装では、特殊な状態機械を使用するホーニング手順が、無人航空機を着陸面に着陸させるために使用される。例えば、
図7のプロセス700は、無人航空機を着陸させるために使用されてもよい。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進システム(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御650して着陸させてもよい。いくつかの実装では、ドックは、格納式アーム(例えば、格納式アーム150)を含み、着陸面は、格納式アームの端部に位置決めされ、これは、着陸動作中に経験されるプロペラウォッシュを低減するのに役立ち得る。
【0061】
図7は、無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセス700の一例のフローチャートである。プロセス700は、着陸面の上方の場所まで飛行するように推進機構を制御すること710と;無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御すること720と;着陸面の上方の所定の高さに到達することに応答して、無人航空機の姿勢および速度に関する誤差推定値が安定条件を満たすまで、着陸面の上方の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御すること730と;安定条件が満たされたことに応答して、着陸面にタッチダウンする最終アプローチを行うように推進機構を制御すること740とを含む。例えば、プロセス700は、最終的な着陸運動に近づくとルートフィデューシャルの姿勢の推定値を磨くために使用されてもよい。例えば、プロセス700は、無人航空機200によって実施されてもよい。例えば、プロセス700は、無人航空機400によって実施されてもよい。
【0062】
プロセス700は、無人航空機(例えば、無人航空機200)が着陸面(例えば、着陸面110)の上方の場所まで飛行するように推進機構を制御すること710を含む。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進システム(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御650して、着陸面の上方の場所まで飛行させることができる。
【0063】
プロセス700は、無人航空機が着陸面上のフィデューシャル(例えば、フィデューシャル120)に向かって降下するように推進機構を制御すること720を含む。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進機構(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御650して、着陸面のフィデューシャルに向けて降下させてもよい。例えば、フィデューシャルはルートフィデューシャルであってもよく、いくつかの実装では、補助フィデューシャルの検出は、ルートフィデューシャルの検出と共に、ルートフィデューシャルの姿勢のジョイントモデルを更新するために使用され続ける。いくつかの実装では、ルートフィデューシャルが完全に見えている降下の間、ルートフィデューシャルの検出のみが、着陸に使用されるルートフィデューシャルの姿勢の推定値を更新するために使用され、より大きい補助フィデューシャルの検出は無視される。いくつかの実装では、降下段階において、無人航空機は、ルートフィデューシャルにゆっくりと近づき、検出システムの健康(例えば、ドック場所の推定分散、最新の視覚的検出の時期が補助タグ上にあった、および/またはルートタグ上の検出の時期と数)を監視する。
【0064】
プロセス700は、着陸面上の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度に関する誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さ(例えば、5センチメートル)でホバリングするように推進機構を制御するステップを含む。着陸のための最終アプローチは、着陸プロセスの重要な段階であるため、最終アプローチを行う前に、状態推定値が有利な条件で収束するのを待つことが有益である場合がある。いくつかの実装では、ホバー段階において、無人航空機は、無人航空機の位置、速度、および向きの誤差が最終アプローチに移行するのに十分小さくなるようにルートフィデューシャルの近くで待機する。
【0065】
プロセス700は、安定条件が満たされることに応答して、着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを無人航空機が行うように推進機構を制御すること740を含む。例えば、最終アプローチシーケンスは、降下よりも速く、ドックの着陸面への着陸を完了させることを目的としていてもよい。例えば、
図8のプロセス800は、最終アプローチを行う際に実施されてもよい。
【0066】
図8は、無人航空機を自律的に着陸させるための最終アプローチを行うためのプロセス800の一例のフローチャートである。適切なドック着陸とニアミス/不時着との間の違いを検出するために使用することができる特定の合図が存在する。一般に、着陸検出は、ドローンのローターレートによるヴィークルに予想される空気力と、無人航空機の慣性測定ユニット(IMU)によって推定される力との差を計算することによって行われる。着陸面(例えば、着陸面110)が特定の方法でドローンを抱きかかえるので、ドックによって無人航空機の本体に付与される力を受動的に感知することができる。いくつかの実装では、着陸面の輪郭をよりよく感知するために、ヴィークルの動きを探すために制御システムを通じてヴィークル本体にトルクを能動的に注入することもできる。
【0067】
プロセス800は、最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値(例えば、加速度および角速度)を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認すること810を含む。着陸面(例えば、着陸面110)との接触の衝撃は、無人航空機に特徴的な力を生じさせ、これらの力は、慣性データに反映され得る。例えば、慣性測定データは、着陸面の適切な係合に関連するこれらのパラメータの期待される範囲に対応する閾値と比較されてもよい。例えば、機械学習モジュール(例えば、ニューラルネットワーク)は、着陸面が適切に係合したかどうかを慣性測定データに基づいて区別するように訓練されてもよい。
【0068】
(ステップ825で)着陸面が適切に係合されていない場合、最終アプローチを中止する830。(ステップ825で)着陸面が適切に係合されている場合、推進システムを用いて無人航空機にトルクを加え840、無人航空機の回転が止まったかどうかを確認する855。(ステップ855で)回転が止まっていない場合は、最終アプローチを中止し830;(ステップ855で)(例えば着陸面110の漏斗の底の隅によって)回転が止まっている場合は、着陸成功手順を完了させる860。
【0069】
無人機が着陸面に着陸した後、ドック(例えば、ドック100)および無人航空機は、(例えば、無人航空機を格納およびシャットダウンするため、および/または無人航空機に対する自動保守サービス(例えば、充電および/または清掃)を開始するため)着陸手順を完了する860ように調整してもよい。例えば、ドックは、ドックの第1の配置において着陸面を囲み、ドックの第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含んでもよい。ドックは、ボックスのドアを開けること、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを実行することによって、ドックを第1の配置から第2の配置に自動的に移行させるように構成されていてもよい。いくつかの実装では、推進機構はプロペラを含み、着陸後の手順は、着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによってプロペラを自動的に折り畳むことを含む。例えば、着陸後の手順は、無人航空機が着陸面上にある間に、ドックに含まれる充電器を用いて無人航空機のバッテリを自動的に充電することを含んでもよい。例えば、着陸後の手順は、無人航空機が着陸面上にある間に、ドックに位置決めされた空気圧ブロワを使用してレンズに空気を吹き付けることにより、画像センサを覆う無人航空機のレンズを自動的に洗浄することを含んでもよい。
【0070】
プロセス800は、着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機が上昇するように推進機構を制御することによって最終アプローチを中止すること830を含んでもよい。例えば、着陸を中止すること830は、制御システムを再びオンにし、ドックの上方の所望の位置を指令することを含んでもよい。これは、無人航空機がドックの近傍を離れ、別の予めプログラムされた計画(例えば、ドックの隣の地面に着陸する、別の場所に行く、または別のドックに行く)を実行する中止シーケンスなど、様々な回復方法によって流すことができる。
【0071】
図9は、異なるスケールでのフィデューシャルのシーケンスを使用して無人航空機を自律的に着陸させるためのプロセス900の一例のフローチャートである。プロセス900は、フィデューシャルを有する無人航空機用の着陸面を含むドックの近傍の第1の場所に飛行するように無人航空機を制御すること910と;無人航空機の画像センサを用いて撮影した1つ以上の画像にアクセスすること920と;1つ以上の画像の少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出すること930と;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定すること940と;補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、着陸面の近傍の第1の場所に飛行するように推進機構を制御すること950と;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて着陸面のルートフィデューシャルを検出すること960と、1つ以上の画像に基づいてルートフィデューシャルの姿勢を決定すること970と;ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、着陸面に無人航空機が着陸するように推進機構を制御すること980とを含む。例えば、プロセス900は、無人航空機200によって実施されてもよい。例えば、プロセス900は、無人航空機400によって実施されてもよい。
【0072】
プロセス900は、無人航空機が、無人航空機を保持するように構成された着陸面(例えば、着陸面110)、および着陸面上のフィデューシャル(例えば、フィデューシャル120)、を含むドック(例えば、漏斗状のネストまたはドック100)の近傍の第1の場所まで飛行するように無人航空機(例えば、無人航空機200)の推進機構を制御すること910を含む。例えば、無人航空機は、ドックのGPS座標を記憶しており、GPSデータおよび/または視覚慣性オドメトリを使用して、ドック100の近傍の場所にナビゲートすることができる。これらの位置特定技術の分解能は、ドックの小さな着陸面に着陸するのに十分な精度で位置特定するには不十分かもしれないが、ドックまたは関連する補助フィデューシャルの視界内に入るには十分であり得る。いくつかの実装では、ナビゲーションフレームのドックの場所は、対応するGPS(緯度、経度)座標を保存するために使用することができる。この座標はグローバルであるため、VIOドリフトの影響を受けにくい。ドックに戻るとき、ドローンはまずGPS座標(~3-5mの精度)まで飛行し、次に1つ以上のフィデューシャルの視覚的検出を使用して、ドックにさらに狙いを定めることができる。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進システム(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御910してもよい。
【0073】
プロセス900は、無人航空機の画像センサ(例えば、画像センサ220)を用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすること920を含む。例えば、1つ以上の画像は、無人航空機がドックの着陸面に向かって飛行する際に撮影された一連の画像(例えば、ビデオのフレーム)を含んでもよい。例えば、1つ以上の画像は、赤外線画像および/または可視スペクトル画像を含んでもよい。1つ以上の画像は、アクセスすること920の前に、様々な量の処理を受けてもよい。例えば、1つ以上の画像の前処理は、複数のソースからの画像データを結合してもよい(例えば、無人航空機上の複数の画像センサからの画像をスティッチングする)。1つ以上の画像は、様々な方法でアクセス920されてもよい。例えば、1つ以上の画像は、センサインターフェース(例えば、センサインターフェース430)を介して画像センサから直接読み出すことによって、またはインターコネクト(例えば、インターコネクト450)を介してメモリ(例えば、データ記憶デバイス420)から直接読み出すことによって、アクセス920されてもよい。
【0074】
プロセス900は、1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャル(例えば、補助フィデューシャル122)を検出すること930を含む。補助フィデューシャルは、ルートフィデューシャルよりも大きくてもよく、ルートフィデューシャルは、ドックの着陸面上に位置する。例えば、コンピュータビジョン技術が、1つ以上の画像のうちの1つにおいて補助フィデューシャルを検出930するために適用されてもよい。例えば、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルよりも大きいことにより、ドックに近づいてナビゲートし、小さな着陸面に直接位置する最小フィデューシャルであるルートフィデューシャルのビューを撮影するのに十分に近づくために、視覚的位置決めに使用することができる場合がある。いくつかの実装では、異なるスケールでの複数の補助フィデューシャル(例えば、視覚タグ)を使用して、ドックにどんどん近づき、最終的にドック上の小型着陸台と着陸の最終目標を示すルートフィデューシャルの直接ビューに反復ズームインすることができる。
【0075】
プロセス900は、1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定すること940を含む。姿勢は、無人航空機に対する相対的なものであり得る。いくつかの実装では、フィデューシャルの姿勢を推定するために使用される座標フレームは、通常の飛行のために実行されている視覚慣性オドメトリ(VIO)システム(例えば、ベースの画像および慣性測定ユニットデータ)を使用して推定される同じナビゲーションフレームである。これは、カメラ画像が整列される低ドリフト慣性フレームを提供し得る。例えば、ドック固有のフィデューシャル(例えば、視覚マーカー)上の検出930は、それぞれのカメラの画像で起こるかもしれず、較正されたカメラモデルは、それらの点をナビゲーションフレームに投影するために使用される。画像内で1つまたは多数のフィデューシャルが検出930された場合、それらの三次元位置および方向は、無人航空機の意図された最終静止位置の真下にある小さな「ルート」フィデューシャル、および任意の補助フィデューシャルとルートフィデューシャルとの間の相対三次元変換(例えば回転および移動)を同時に最適化するドック固有の最適化問題に加えられることがある。いくつかの実装では、フィデューシャル(例えば、視覚タグ)の姿勢とそれらの相対的な変換は、非線形最適化プログラムに変数として追加される。1つ以上のフィデューシャルの新たな観測に際して、最適化は、これらの姿勢と変換をさらに洗練させる。非線形最適化プログラムは、視覚タグデータ、視覚慣性オドメトリ(VIO)ナビゲーションシステムデータ、およびGPSナビゲーションシステムデータを使用して、タグとヴィークルの姿勢および変換を解く非線形推定フィルタとして実装することができる。ドローンがいずれのフィデューシャルも見ずに長期間飛行する場合、ナビゲーションフレームはドリフトしやすくなる。共同最適化問題では、1つのフィデューシャルの観測があれば、すべてのフィデューシャルの位置、最重要なことには着陸面上のルートフィデューシャルの位置を回復することができる。フィデューシャル(例えば、視覚タグ)の大きさは、異なる検出距離を提供するように設計することができる。「ルート」フィデューシャル(例えば、フィデューシャル120)は、最も小さい。
【0076】
プロセス900は、補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面の近傍の場所に飛行するように推進機構を制御するステップ950を含む。例えば、処理装置(例えば、処理装置410)は、推進制御インターフェース(例えば、推進制御インターフェース442)を使用して、推進機構(例えば、電気モータによって駆動される1つ以上のプロペラ)を制御950して、着陸面の近傍の場所まで飛行させることができる。いくつかの実装では、ドックは、(例えば、
図3Bに示すような)第1の配置で着陸面(例えば、着陸面110)を囲み、(例えば、
図3Aに示すような)第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックス(例えば、ボックス140)を含み、補助フィデューシャル(例えば、補助フィデューシャル122)は、ボックスの外面に配置される。
【0077】
プロセス900は、1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて着陸面上のルートフィデューシャルを検出すること960を含む。例えば、ルートフィデューシャルは、
図6のプロセス600のステップ630に関連して説明したように、検出960されてもよい。
【0078】
プロセス900は、1つ以上の画像に基づいてルートフィデューシャルの姿勢を決定すること970を含む。例えば、ルートフィデューシャルの姿勢は、
図6のプロセス600のステップ640に関連して説明したように決定970されてもよい。
【0079】
プロセス900は、ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御するステップ980を含む。例えば、推進機構は、
図6のプロセス600のステップ650に関連して説明したように、無人航空機を着陸面に着陸させるために、ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、制御980されてもよい。例えば、ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御すること980は、
図7のプロセス700を実施することを含んでもよい。
【0080】
第1の態様において、本明細書に説明される主題は、推進機構、画像センサ、および処理装置を含む無人航空機と;無人航空機を保持するように構成された着陸面、および着陸面上のフィデューシャルを含むドックとを含むシステムにおいて具現化され得、処理装置は:無人航空機がドックの近傍にある第1の場所まで飛行するように推進機構を制御し;画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスし;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出し;1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定し;フィデューシャルの姿勢に基づいて無人航空機が着陸面上に着陸するように推進機構を制御するように構成される。
【0081】
第1の態様において、フィデューシャルはルートフィデューシャルであってもよく、システムは、ルートフィデューシャルよりも大きい補助フィデューシャルをさらに含んでもよく、処理装置は:1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出し;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定し;補助フィデューシャルの姿勢に基づいて無人航空機が着陸面の近傍の第1の場所まで飛行するように推進機構を制御するように構成されてもよい。ドックは、第1の配置において着陸面を囲み、第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含んでもよい。補助フィデューシャルは、ボックスの外面に配置されてもよい。第1の態様において、処理装置は:無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御し;無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御し;着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御し;安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御する、ように構成されてもよい。第1の態様において、処理装置は:最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認し;着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させるように構成されてもよい。第1の態様において、ドックは格納式アームを含んでもよく、着陸面は格納式アームの端部に位置決めされる。例えば、ドックは、ドックの第1の配置において着陸面を囲み、ドックの第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含み、ドックは、ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させること、を含むステップを行うことによって、第1の配置から第2の配置に自動的に移行するように構成される。第1の態様において、推進機構はプロペラを含んでもよく、処理装置は:着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、プロペラを自動的に折り畳むように構成されてもよい。第1の態様において、ドックは、ボックスの上部内面に取り付けられ、無人航空機が格納式アームによってボックス内の静止位置に引き込まれる際に無人航空機の本体と係合するように位置決めされたソフトローラを含んでもよい。第1の態様において、着陸面は、漏斗の底面において無人航空機の底部に適合する形状の漏斗形状を有してもよい。例えば、ドックは、漏斗の底に位置決めされた着陸面上のバッテリ充電器の導電接点を含んでもよい。第1の態様において、無人航空機はバッテリを含み、ドックは、無人航空機が着陸面上にある間にバッテリを充電するように構成された充電器を含んでもよい。第1の態様において、ドックは、無人航空機が着陸面上にある間に画像センサを覆う無人航空機のレンズに空気を吹き付けるように位置決めされた1つ以上の空気圧ブロワを含んでもよい。第1の態様は、この段落に説明された特徴の任意の組合せを含んでもよい。
【0082】
第2の態様では、本明細書に記載の主題は、無人航空機が、無人航空機を保持するように構成された着陸面および着陸面上のフィデューシャルを含むドックの近傍の第1の場所まで飛行するように無人航空機の推進機構を制御することと;無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすることと;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出することと;1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定することと;フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御することとを含む方法において具現化することができる。
【0083】
第2の態様において、フィデューシャルはルートフィデューシャルであってもよく、方法は:1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出することであって、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルよりも大きい、ことと;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定することと、補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面の近傍の第1の場所に飛行するように推進機構を制御することとを含んでもよい。例えば、ドックは、第1の配置において着陸面を囲み、第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含み、補助フィデューシャルは、ボックスの外面に配置されてもよい。第2の態様において、方法は、無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御することと、無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御することと、着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御することと、安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御することと、を含んでもよい。第2の態様において、方法は、最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認することと、着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させることと、を含んでもよい。第2の態様において、ドックは、格納式アームを含み、着陸面は、格納式アームの端部に位置決めされてもよい。例えば、ドックは、ドックの第1の配置において着陸面を囲み、ドックの第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含んでもよく、方法は:ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを行うことによって、ドックを第1の配置から第2の配置に自動的に移行させることをさらに含んでもよい。例えば、推進機構はプロペラを含んでもよく、方法は、着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、プロペラを自動的に折り畳むことを含んでもよい。第2の態様において、方法は、無人航空機が着陸面上にある間に、ドックに含まれる充電器を用いて無人航空機のバッテリを自動的に充電することを含んでもよい。第2の態様において、方法は、ドック内に位置決めされた空気圧ブロワを使用して、無人航空機が着陸面上にある間にレンズに空気を吹き付けることにより、画像センサを覆う無人航空機のレンズを自動的に洗浄することを含んでもよい。第2の態様は、本段落で説明した特徴の任意の組合せを含んでもよい。
【0084】
第3の態様では、本明細書に記載された主題は、プロセッサによって実行されると:無人航空機が、無人航空機を保持するように構成された着陸面および着陸面上のフィデューシャルを含むドックの近傍の第1の場所まで飛行するように無人航空機の推進機構を制御することと;無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすることと;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてフィデューシャルを検出することと;1つ以上の画像に基づいてフィデューシャルの姿勢を決定することと;フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機が着陸面に着陸するように推進機構を制御することとを含む動作のパフォーマンスを容易にする命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体において具現化することができる。
【0085】
第3の態様において、フィデューシャルはルートフィデューシャルであってもよく、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると:1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出することであって、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルよりも大きい、ことと;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定することと;補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、推進機構が無人航空機を着陸面の近傍の第1の場所へ飛行するように推進機構を制御することを含む動作のパフォーマンスを容易にする命令を含んでもよい。第3の態様において、ドックは、第1の配置において着陸面を囲み、第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含み、補助フィデューシャルは、ボックスの外面に配置されてもよい。第3の態様において、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると:無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御することと;無人航空機が着陸面上のフィデューシャルに向かって降下するように推進機構を制御することと;着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御することと;安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御することとを含む動作のパフォーマンスを容易にする命令を含んでもよい。第3の態様において、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると:最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認することと、着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させることとを含むパフォーマンスを容易にする命令を含んでもよい。第3の態様では、ドックは、格納式アームを含み、着陸面は、格納式アームの端部に位置決めされてもよい。第3の態様は、本段落に記載の特徴の任意の組合せを含んでもよい。
【0086】
第4の態様では、本明細書に記載の主題は、無人航空機の画像センサを用いて撮影された1つ以上の画像にアクセスすることと;1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいて補助フィデューシャルを検出することと;1つ以上の画像に基づいて補助フィデューシャルの姿勢を決定することと;補助フィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機がルートフィデューシャルの近傍の第1の位置へ飛行するように無人航空機の推進機構を制御することと;第1の位置から撮影された1つ以上の画像のうちの少なくとも1つにおいてルートフィデューシャルを検出することであって、補助フィデューシャルがルートフィデューシャルより大きい、ことと;1つ以上の画像に基づいてルートフィデューシャルの姿勢を決定することと;ルートフィデューシャルの姿勢に基づいて、無人航空機がルートフィデューシャルに着陸するように推進機構を制御することとを含む方法において具現化することができる。
【0087】
第4の態様において、ルートフィデューシャルは着陸面上にあってもよく、方法は:無人航空機が着陸面の上方の第2の場所まで飛行するように推進機構を制御することと;無人航空機が着陸面上のルートフィデューシャルに向かって降下を行うように推進機構を制御することと;着陸面の上方の所定の高さに到達したことに応答して、無人航空機の姿勢および速度の誤差推定値が安定条件を満たすまで、無人航空機が着陸面上の所定の高さでホバリングするように推進機構を制御することと;安定条件が満たされたことに応答して、無人航空機が着陸面にタッチダウンするための最終アプローチを行うように推進機構を制御することとを含んでもよい。第4の態様では、方法は:最終アプローチが行われている間、無人航空機の慣性測定値を監視して、着陸面が適切に係合したかどうかを確認することと;着陸面が適切に係合されていないという決定に応答して、無人航空機を上昇させるように推進機構を制御することによって、最終アプローチを中止させることとを含んでもよい。例えば、ドックは、第1の配置において着陸面を囲み、第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含み、補助フィデューシャルは、ボックスの外面に配置されてもよい。第4の態様において、ドックは、格納式アームを含み、着陸面は、格納式アームの端部に位置決めされてもよい。例えば、ドックは、ドックの第1の配置において着陸面を囲み、ドックの第2の配置において着陸面を露出させるように構成されたボックスを含んでもよく、方法は:ボックスのドアを開くこと、および格納式アームを伸ばして着陸面をボックスの内側からボックスの外側に移動させることを含むステップを行うことによって、ドックを第1の配置から第2の配置に自動的に移行させることをさらに含んでもよい。例えば、推進機構はプロペラを含んでもよく、方法は、着陸面上の無人航空機をボックスの中に引き込むために格納式アームが格納されている間にプロペラを回転させることによって、プロペラを自動的に折り畳むことを含んでもよい。第4の態様において、無人航空機が着陸面上にある間に、ドックに含まれる充電器を用いて無人航空機のバッテリを自動的に充電することを含んでもよい。第4の態様において、方法は、ドック内に位置決めされた空気圧ブロワを使用して、無人航空機が着陸面上にある間にレンズに空気を吹き付けることにより、画像センサを覆う無人航空機のレンズを自動的に洗浄することを含んでもよい。第4の態様は、本段落で説明した特徴の任意の組合せを含んでもよい。
【0088】
本開示は、特定の実施形態に関連して説明されてきたが、本開示は、開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、添付の請求項の範囲内に含まれる様々な修正および同等の構成をカバーすることが意図されており、この範囲は、すべてのそのような修正および同等の構造を包含するように最も広い解釈を与えられると理解されるべきである。