(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム、そのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置、その情報処理装置において実行されるプログラム、そのコンピュータシステムに含まれるユーザ装置において実行されるプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/854 20110101AFI20241113BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20241113BHJP
H04N 21/2668 20110101ALI20241113BHJP
H04L 67/55 20220101ALI20241113BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20241113BHJP
【FI】
H04N21/854
H04N21/258
H04N21/2668
H04L67/55
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2023012085
(22)【出願日】2023-01-30
(62)【分割の表示】P 2019007831の分割
【原出願日】2018-03-27
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】P 2017250561
(32)【優先日】2017-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514326443
【氏名又は名称】livepass株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】榛木 敬仁
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-528882(JP,A)
【文献】特開2010-176675(JP,A)
【文献】特表2010-509630(JP,A)
【文献】特開2009-239479(JP,A)
【文献】国際公開第2016/133057(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04L 67/55
G06Q 30/0241
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置であって、前記コンピュータシステムは、ユーザによって使用されるユーザ装置と、前記情報処理装置とは別個の情報処理装置とをさらに含み、
前記情報処理装置および前記別個の情報処理装置は、前記ユーザ装置と通信可能に接続されており、
前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報が、前記別個の情報処理装置から前記ユーザ装置に提供され、
前記ユーザ情報は、前記ユーザ装置が、前記ユーザ情報に少なくとも基づいて、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成するために使用され、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画を特定するための動画特定情報を含み、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まず、
前記動画特定情報は、前記ユーザ装置によって、前記情報処理装置に提供され、
前記情報処理装置は、
前記ユーザ装置から提供された前記動画特定情報に基づいて前記複数のベース動画を特定することと、
前記特定された複数のベース動画を前記ユーザ装置に提供することと
を行うように構成されており、
前記複数のベース動画は、前記ユーザ情報とともに、前記再生シナリオ情報に従った前記ユーザのためのパーソナライズド動画の生成および再生を実行するために使用される、情報処理装置。
【請求項2】
パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記コンピュータシステムは、ユーザによって使用されるユーザ装置と、前記情報処理装置とは別個の情報処理装置とをさらに含み、
前記情報処理装置は、プロセッサ部を含み、
前記情報処理装置および前記別個の情報処理装置は、前記ユーザ装置と通信可能に接続されており、
前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報が、前記別個の情報処理装置から前記ユーザ装置に提供され、
前記ユーザ情報は、前記ユーザ装置が、前記ユーザ情報に少なくとも基づいて、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成するために使用され、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画を特定するための動画特定情報を含み、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まず、
前記動画特定情報は、前記ユーザ装置によって、前記情報処理装置に提供され、
前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、
前記ユーザ装置から提供された前記動画特定情報に基づいて前記複数のベース動画を特定することと、
前記特定された複数のベース動画を前記ユーザ装置に提供することと
を少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせ、
前記複数のベース動画は、前記ユーザ情報とともに、前記再生シナリオ情報に従った前記ユーザのためのパーソナライズド動画の生成および再生を実行するために使用される、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム、そのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置、その情報処理装置において実行されるプログラム、そのコンピュータシステムに含まれるユーザ装置において実行されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上のマーケテイングツールとして、動画広告が普及してきている。特に、企業がすでに保有している顧客の個人情報や属性情報といったユーザ情報を利用して、顧客である視聴者毎にオリジナルの動画を生成して配信する、いわゆるパーソナライズド動画、という動画広告を用いた動画プロモーションが行われている。このようなパーソナライズド動画を活用することにより、視聴者の興味関心を高めつつ、視聴者の属性や行動特性に合わせた動画配信が可能となる。
【0003】
上述したようなインターネット上における動画配信で用いられる技術として、ウェブブラウザを使用してウェブページに埋め込まれた動画プレイヤーで、動画ファイルを再生するHTML5 Video等の技術が存在する。
【0004】
パーソナライズド動画ファイルを生成する技術としては、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1では、データベースサーバよりユーザ情報を動画生成サーバに取り込み、動画生成サーバ上でユーザ情報を用いて動画ファイルを生成して、配信サーバよりパーソナライズド動画を配信する方法が示されている。具体的には、動画生成サーバにて動画のフレーム毎にユーザ情報を埋め込んだ画像を合成し、各画像を動画ファイルにエンコードして、生成された動画ファイルを配信サーバにアップロードして動画配信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、近年では、IT(Information Technology)化の進展に伴い、個人情報の利用が著しく拡大し、個人情報保護の重要性が一層高まっている。このため、多数の視聴者に、より個人に密着したユーザ情報を利用したパーソナライズド動画のサービスを提供する際に、大量の個人情報の漏洩リスクを如何に回避するかが課題となっている。
【0007】
上述の特許文献1に記載の方法では、動画生成サーバにて一連の動画生成処理を行なっており、大量のユーザ情報を動画生成サーバに取り込むこととなる。ところが、一般的に、ユーザ情報提供企業と動画生成配信サービス提供企業とは異なっており、ユーザ情報に含まれる、氏名、電子メールアドレス、電話番号、口座番号、クレジットカード番号、資産情報といった重要な個人情報を、第三者である外部の動画生成配信サービス提供企業に開示することは、個人情報保護やセキュリティリスクの観点で大きな問題となる。このため、外部システムによるパーソナライズド動画サービスの提供は困難である。
【0008】
また、動画ファイルのエンコードは一般的に長い処理時間が必要であり、動画ファイルのサイズは一般的にかなり大きく(例えば、数十MB)、配信サーバへのアップロードも長い時間を必要とする。このため、動画視聴時に動画ファイルを生成する方式の場合、視聴が可能となるまで長時間視聴者を待たせることになる。また、一人の動画を生成するためにサーバの処理が占有されるため、多数の視聴者の同時アクセスに対処するためには、多数の高性能な動画生成サーバを使用して並列処理を行う必要がある。この場合、視聴者数の増加に伴い、動画生成サーバの台数を増やすことでサーバにかかるコストが増大することとなる。
【0009】
このため、視聴者全員分の動画ファイルを予め生成しておく運用も考えられるが、生成動画数が増えるに従い、全動画の生成完了までに長い時間が必要となる。また、動画を生成するデータ等に誤りや変更があった場合に、動画の再生成にはさらに時間がかかることとなり、柔軟に修正・変更に対応することが困難となる。
【0010】
以上のように、パーソナライズド動画を配信する従来の方法には、ユーザ情報が漏洩するリスクがあるという課題と、動画を生成するために時間およびコストがかかるという課題がある。
【0011】
本発明の目的の1つは、ユーザ情報が漏洩するリスクがあるという課題、および、動画を生成するために時間およびコストがかかるという課題の両方を解決することが可能なコンピュータシステムを提供することである。
【0012】
また、本発明の目的の他の1つは、新しいパーソナライズド動画を提供することが可能なコンピュータシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の1つの局面において、本発明のコンピュータシステムは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムであり、前記コンピュータシステムは、ユーザによって使用されるユーザ装置と、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを含み、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とは、別個の装置であり、前記ユーザ装置は、前記第1の情報処理装置および前記第2の情報処理装置と通信可能に接続されており、前記第1の情報処理装置が、前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報を前記ユーザ装置に提供し、前記第2の情報処理装置が、1つ以上のベース動画を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記第1の情報処理装置から提供された前記ユーザ情報と、前記第2の情報処理装置から提供された前記1つ以上のベース動画とに基づいて、前記ユーザのためのパーソナライズド動画の生成および再生を実行する。
【0014】
本発明の1つの実施形態では、前記1つ以上のベース動画は、複数のベース動画であり、前記ユーザ装置が、前記ユーザ情報に少なくとも基づいて、前記複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成し、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画を特定するための動画特定情報を含み、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まず、前記ユーザ装置が、前記動画特定情報を前記第2の情報処理装置に提供し、前記第2の情報処理装置が、前記動画特定情報に基づいて前記複数のベース動画を特定し、前記特定された複数のベース動画を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記再生シナリオ情報に従って、前記第2の情報処理装置から提供された前記複数のベース動画に基づいて、前記パーソナライズド動画の生成および再生を実行してもよい。
【0015】
本発明の1つの実施形態では、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画の再生順序を特定するための再生順序特定情報をさらに含み、前記ユーザ装置が、前記再生シナリオ情報に従って、前記再生順序特定情報によって特定された再生順序で、前記第2の情報処理装置から提供された前記複数のベース動画に基づいて、前記パーソナライズド動画の生成および再生を実行してもよい。
【0016】
本発明の1つの実施形態では、前記再生シナリオ情報は、前記ユーザ情報の属性を設定するための属性設定情報をさらに含み、前記ユーザ装置が、前記再生シナリオ情報に従って、前記属性設定情報によって設定された属性を反映するように、前記第2の情報処理装置から提供された前記複数のベース動画に基づいて、前記パーソナライズド動画の生成および再生を実行してもよい。
【0017】
本発明の1つの実施形態では、前記第1の情報処理装置が、前記再生シナリオ情報を生成するための再生シナリオ生成情報を特定するための再生シナリオ生成情報特定情報を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記第1の情報処理装置から提供された前記再生シナリオ生成情報特定情報を前記第2の情報処理装置に転送し、前記第2の情報処理装置が、前記再生シナリオ生成情報特定情報に基づいて前記再生シナリオ生成情報を特定し、前記特定された再生シナリオ生成情報を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記ユーザ情報と前記再生シナリオ生成情報とに基づいて、前記再生シナリオ情報を生成してもよい。
【0018】
本発明の1つの実施形態では、前記第1の情報処理装置が、前記パーソナライズド動画の基礎となる1つ以上のベース動画を特定するための動画特定情報を前記ユーザ装置に提供し、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まず、前記ユーザ装置が、前記第1の情報処理装置から提供された前記動画特定情報を前記第2の情報処理装置に転送し、前記第2の情報処理装置が、前記動画特定情報に基づいて前記1つ以上のベース動画を特定し、前記特定された1つ以上のベース動画を前記ユーザ装置に提供してもよい。
【0019】
本発明の1つの実施形態では、前記コンピュータシステムは、前記ユーザ装置と通信可能に接続されているリアルタイム情報提供装置をさらに含み、前記リアルタイム情報提供装置が、リアルタイム情報を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記ユーザ情報と、前記リアルタイム情報と、前記1つ以上のベース動画とに基づいて、前記パーソナライズド動画の生成および再生を実行してもよい。
【0020】
本発明の1つの実施形態では、前記第1の情報処理装置が、前記リアルタイム情報を特定するためのリアルタイム情報特定情報を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置が、前記リアルタイム情報特定情報に基づいて前記リアルタイム情報提供装置にリアルタイム情報を要求することにより、前記リアルタイム情報提供装置が、前記リアルタイム情報を前記ユーザ装置に提供してもよい。
【0021】
本発明の1つの実施形態では、前記第1の情報処理装置は、ユーザ認証が成功した場合にのみ、前記ユーザ情報を前記ユーザ装置に提供してもよい。
【0022】
本発明の1つの局面において、本発明の情報処理装置は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置であり、前記コンピュータシステムは、ユーザによって使用されるユーザ装置と、前記情報処理装置とは別個の情報処理装置とをさらに含み、前記情報処理装置および前記別個の情報処理装置は、前記ユーザ装置と通信可能に接続されており、前記情報処理装置が、前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報を前記ユーザ装置に提供し、前記ユーザ装置に提供された前記ユーザ情報は、前記別個の情報処理装置から前記ユーザ装置に提供された1つ以上のベース動画とともに、前記ユーザのパーソナライズド動画の生成および再生を実行するために使用される。
【0023】
本発明の1つの局面において、本発明のプログラムは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置において実行されるプログラムであり、前記コンピュータシステムは、ユーザによって使用されるユーザ装置と、前記情報処理装置とは別個の情報処理装置とをさらに含み、前記情報処理装置および前記別個の情報処理装置は、前記ユーザ装置と通信可能に接続されており、前記情報処理装置は、プロセッサ部を含み、前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報を前記ユーザ装置に提供することを少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせ、前記ユーザ装置に提供された前記ユーザ情報は、前記別個の情報処理装置から前記ユーザ装置に提供された1つ以上のベース動画とともに、前記ユーザのパーソナライズド動画の生成および再生を実行するために使用される。
【0024】
本発明の1つの局面において、本発明のプログラムは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステムに含まれるユーザ装置において実行されるプログラムであり、前記コンピュータシステムは、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とをさらに含み、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置とは、別個の装置であり、前記ユーザ装置は、前記第1の情報処理装置および前記第2の情報処理装置と通信可能に接続されており、前記ユーザ装置は、プロセッサ部を含み、前記プログラムは、前記プロセッサ部によって実行されると、前記第1の情報処理装置から提供された前記ユーザの個人情報を示すユーザ情報と、前記第2の情報処理装置から提供された1つ以上のベース動画とに基づいて、前記ユーザのためのパーソナライズド動画の生成および再生を実行することを少なくとも実行することを前記プロセッサ部に行わせる。
【0025】
本発明の1つの実施形態では、前記1つ以上のベース動画は、複数のベース動画であり、前記プログラムは、前記ユーザ情報に少なくとも基づいて、前記複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成することであって、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画を特定するための動画特定情報を含み、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まない、ことと、前記動画特定情報を前記第2の情報処理装置に提供することであって、前記第2の情報処理装置が、前記動画特定情報に基づいて前記複数のベース動画を特定する、ことと、前記特定された複数のベース動画を前記第2の情報処理装置から受信することとをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせ、前記パーソナライズド動画の生成および再生は、前記再生シナリオ情報に従って、前記第2の情報処理装置から受信された前記複数のベース動画に基づいて、実行されてもよい。
【0026】
本発明の1つの実施形態では、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画の再生順序を特定するための再生順序特定情報をさらに含み、前記パーソナライズド動画の生成および再生は、前記再生シナリオ情報に従って、前記再生順序特定情報によって特定された再生順序で、前記第2の情報処理装置から受信された前記複数のベース動画に基づいて、実行されてもよい。
【0027】
本発明の1つの実施形態では、前記再生シナリオ情報は、前記複数のベース動画の属性を設定するための属性設定情報をさらに含み、前記パーソナライズド動画の生成および再生は、前記再生シナリオ情報に従って、前記属性設定情報によって設定された属性を反映するように、前記第2の情報処理装置から受信された前記複数のベース動画に基づいて、実行されてもよい。
【0028】
本発明の1つの実施形態では、前記プログラムは、前記再生シナリオ情報を生成するための再生シナリオ生成情報を特定するための再生シナリオ生成情報特定情報を前記第1の情報処理装置から受信することと、前記再生シナリオ生成情報特定情報を前記第2の情報処理装置に転送することであって、前記第2の情報処理装置が、前記再生シナリオ生成情報特定情に基づいて前記再生シナリオ生成情報を特定する、ことと、前記再生シナリオ生成情報を前記第2の情報処理装置から受信することと、前記ユーザ情報と前記再生シナリオ生成情報とに基づいて、前記再生シナリオ情報を生成することとをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせてもよい。
【0029】
本発明の1つの実施形態では、前記プログラムは、前記パーソナライズド動画の基礎となる1つ以上のベース動画を特定するための動画特定情報を前記第1の情報処理装置から受信することであって、前記動画特定情報は、前記ユーザの個人情報を含まない、ことと、前記動画特定情報を前記第2の情報処理装置に転送することであって、前記第2の情報処理装置が、前記動画特定情報に基づいて前記1つ以上のベース動画を特定する、ことと、前記特定された1つ以上のベース動画を前記第2の情報処理装置から受信することとをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせてもよい。
【0030】
本発明の1つの実施形態では、前記コンピュータシステムは、前記ユーザ装置と通信可能に接続されているリアルタイム情報提供装置をさらに含み、前記プログラムは、リアルタイム情報を前記リアルタイム情報提供装置から受信することと、前記ユーザ情報と、前記リアルタイム情報と、前記1つ以上のベース動画とに基づいて、前記パーソナライズド動画の生成および再生を実行することをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせてもよい。
【0031】
本発明の1つの実施形態では、前記プログラムは、前記リアルタイム情報を特定するためのリアルタイム情報特定情報を前記第1の情報処理装置から受信することと、前記リアルタイム情報特定情報に基づいて前記リアルタイム情報提供装置にリアルタイム情報を要求することにより、前記リアルタイム情報提供装置から前記リアルタイム情報を受信することとをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせてもよい。
【0032】
本発明の1つの実施形態では、前記プログラムは、ログイン情報を前記第1の情報処理装置に送信することであって、前記第1の情報処理装置が、前記ログイン情報に基づいてユーザ認証に成功したか否かを判定し、前記ユーザ認証に成功した場合にのみ、前記ユーザ情報を前記ユーザ装置に送信する、ことと、前記ユーザ情報を前記第1の情報処理装置から受信することとをさらに実行することを前記プロセッサ部に行わせてもよい。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム、そのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置、その情報処理装置において実行されるプログラム、そのコンピュータシステムに含まれるユーザ装置において実行されるプログラムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1B】
図1Bは、ユーザ装置に表示される画面100を示す図である。
【
図1C】
図1Cは、ユーザ装置に表示される画面110を示す図である。
【
図1D】
図1Dは、ユーザ装置に表示される画面120を示す図である。
【
図1E】
図1Eは、ユーザ装置に表示される画面130を示す図である。
【
図1F】
図1Fは、ユーザ装置に表示される画面140を示す図である。
【
図1G】
図1Gは、ユーザ装置に表示される画面150を示す図である。
【
図2】
図2は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200の構成の一例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、ユーザデータベース部241に格納されている情報の構成の一例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、サービスデータベース部242に格納されている情報の構成の一例を示す図である。
【
図3C】
図3Cは、動画データベース部251に格納されている情報の構成の一例を示す図である。
【
図3D】
図3Dは、スクリプトデータベース部252に格納されている情報の構成の一例を示す図である。
【
図3E】
図3Eは、再生要素データベース部253に格納されている情報の構成の一例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの一例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す図である。
【
図5A】
図5Aは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す図である。
【
図5B】
図5Bは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す図である。
【
図6A】
図6Aは、動画再生ページを表示するための動画再生ページ情報600aの一例を示す図である。
【
図6B】
図6Bは、動画再生ページを表示するための動画再生ページ情報600bの一例を示す図である。
【
図6C】
図6C(a)は、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコード600cの一例を示す図である。
図6C(b)は、リアルタイム情報600c’の一例を示す図である。
【
図7-1】
図7は、再生制御スクリプト700の一例を示す図である。
【
図7-2】
図7は、再生制御スクリプト700の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、再生シナリオ情報800の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、パーソナライズド動画の生成および再生の手法の一例を示す図である。
【
図10A】
図10Aは、1つのベース動画に基づくパーソナライズド動画の生成および再生の処理の一例を示す図である。
【
図10B】
図10Bは、再生シナリオ情報を用いたパーソナライズド動画の生成および再生の処理の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200’の構成の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200’’の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本明細書において用いられる用語を定義する。
【0036】
「パーソナライズド動画」とは、特定の個人の個人情報に応じてその特定の個人向けにカスタマイズされた動画をいう。「パーナライズド動画」は、例えば、特定の個人の個人情報が内容に反映された動画や、特定の個人の個人情報に応じた情報(例えば、特定の個人の個人情報に応じて生成された情報または特定の個人の個人情報に応じて取得された情報)が内容に反映された動画などを含む。
【0037】
「個人情報」とは、特定の個人に関する情報をいう。個人情報は、例えば、ユーザID、パスワード、氏名、性別、生年月日、財産、地位、身分、買い物傾向、過去の購入履歴、過去の閲覧履歴、過去の行動履歴などを含む。本明細書では、「個人情報」は、「ユーザ情報」とも呼ばれる。
【0038】
「ベース動画」とは、パーソナライズド動画を生成するための基礎となる動画をいう。
【0039】
「再生シナリオ」とは、複数のベース動画をどのように再生するかを規定したものをいう。
【0040】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0041】
1.営業マンに依存しない新しい営業手法
図1Aは、営業手法を説明するための概念図を示す。
図1A(a)は、従来の営業手法を示す概念図であり、
図1A(b)は、営業マンに依存しない新しい営業手法を示す概念図である。
【0042】
図1A(a)に示されるように、従来では、営業マン11~16がそれぞれの顧客21~26に電話したりメールしたり直接会いに行くことによって営業が行われていた。しかしながら、営業マンの営業手法は経験やノウハウに基づくものがほとんどであり、ベテランの営業マンでなければ顧客を満足させるような説明をすることが困難であるという課題があった。
【0043】
図1A(b)に示されるように、本発明では、動画を提供する側において「動画配信ボタン」を押すだけで、顧客21~26のそれぞれにその顧客向けのパーソナライズド動画が一斉に提供されることによって、または、動画を視聴する側において「動画視聴ボタン」を押すだけで、顧客21~26のそれぞれにその顧客向けのパーソナライズド動画が個別に提供されることによって、営業が行われる。例えば、それぞれの顧客に提供されるパーソナライズド動画は、それぞれの顧客の個人情報(例えば、顧客の氏名)を動画のコンテンツに反映させたものに加えて、または、それに代えて、顧客の個人情報に応じて(例えば、顧客の男女別、年代別、会員レベル別など)、再生される動画の種類、複数の動画が再生される場合における複数の動画の再生順序、再生される動画のレイアウト、再生される動画の表示態様(例えば、テキストの内容、動画の背景色・模様・装飾など)のうちの少なくとも1つを変化させたものであってもよい。あるいは、それぞれの顧客に提供されるパーソナライズド動画は、その顧客の個人情報(例えば、顧客の買い物傾向)に応じた内容を反映させたものであってもよい。あるいは、それぞれの顧客に提供されるパーソナライズド動画は、その顧客向けにカスタマイズされた動画にリアルタイム情報(すなわち、顧客がそのパーソナライズド動画を視聴した時刻に同期して生成されたまたは取得された情報)を反映させたものであってもよい。このように、特定の顧客向けに動画をカスタマイズしたものをパーソナライズド動画としてその特定の顧客に提供することにより、営業マンに依存しない営業手法を実現することが可能である。これにより、「営業マンの代わりに動画が働く世の中を実現する」ことが可能である。
【0044】
2.パーソナライズド動画の提供を受けるためのユーザインタフェース
以下、パーソナライズド動画の提供を受けるためのユーザインタフェースの一例を説明する。
【0045】
図1Bは、ユーザ装置に表示される画面100を示す。画面100は、ユーザがユーザ装置を使用してウェブサイトにアクセスするために表示される画面(ログイン画面)の一例である。
【0046】
図1Bに示される例では、画面100は、ユーザのお客様番号(ユーザID)を入力するためのユーザID入力領域101と、ユーザのパスワードを入力するためのパスワード入力領域102と、ユーザによって選択されることが可能なように構成されたログイン領域103とを含む。画面100において、ユーザが、ユーザID入力領域101にユーザのお客様番号を入力し、パスワード入力領域102にユーザのパスワードを入力した後、ログイン領域103を選択することによって、ログイン処理を実行することをユーザ装置に行わせることが可能である。なお、ログイン処理を実行するためには、ユーザIDおよびパスワードは、予め登録されていることが必要である。
【0047】
ユーザIDおよびパスワードが予め登録されていない場合には、
図1Bに示される画面100がユーザ装置に表示される代わりに、ユーザIDおよびパスワードを登録するための画面が表示されるようにしてもよい。これにより、このウェブサイトを初めて利用するユーザは、ユーザIDおよびパスワードの登録手続きを初めに行い、ユーザIDおよびパスワードの登録後、後述される
図1Cに示される画面を閲覧することが可能である。
【0048】
図1Cは、ユーザ装置に表示される画面110を示す。画面110は、
図1Bに示される画面100においてユーザがユーザIDおよびパスワードを入力してログイン領域103を選択することによって画面100から遷移した画面の一例である。
図1Cに示される画面110は、「高橋」という名前のユーザがログインした場合の画面の一例である。
【0049】
図1Cに示される例では、画面110は、動画を再生するための動画再生領域111と、ユーザに対するメッセージを表示するためのメッセージ表示領域112とを含む。動画再生領域111は、動画の再生開始前や再生中断時には、動画サムネイルを表示するように構成されている。動画サムネイルは、ユーザによって選択されることが可能なように構成されている。ユーザが、動画再生領域111に表示される動画サムネイルを選択すると(例えば、ユーザが動画サムネイルの中央に表示される再生ボタンをタップすると)、ユーザ向けのパーソナライズド動画の再生が開始される。これにより、ユーザは、自分向けのパーソナライズド動画を視聴することが可能である。
図1Cに示される例では、メッセージ表示領域112には、「高橋様専用の動画をご用意しました」というメッセージが表示されている。このメッセージは、「高橋」という名前のユーザに向けられたメッセージの一例である。このメッセージは、
図1Cに示されるメッセージに限定されない。メッセージ表示領域112には、そのユーザに向けられた任意のメッセージが表示されることが可能である。
【0050】
なお、
図1Cに示される例では、動画再生領域111に表示される動画サムネイルの数は1つであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、動画再生領域111に複数の動画サムネイルが表示されるようにしてもよい。あるいは、動画再生領域111がスクロール可能またはスワイプ可能に構成されている場合には、ユーザが動画再生領域111に対してスクロール操作またはスワイプ操作をすることによって他の動画サムネイルが表示されるようにしてもよい。
【0051】
図1Dは、ユーザ装置に表示される画面120を示す。画面120は、
図1Cの画面110においてユーザが動画再生領域111に表示される動画サムネイルを選択することによって画面110から遷移した画面の一例である。
【0052】
動画再生領域111には、ユーザ向けのパーソナライズド動画が再生される。
図1Dに示される例では、動画再生領域111には、「高橋様 いつもご利用いただきありがとうございます。」というメッセージ付きのパーソナライズド動画が再生されている。このメッセージは、「高橋」という名前のユーザに向けられたパーソナライズド動画に付けられたメッセージの一例である。このメッセージは、
図1Dに示されるメッセージに限定されない。動画再生領域111には、そのユーザに向けられた任意のメッセージ付きの任意のパーソナライズド動画が表示されることが可能である。
【0053】
このように、動画再生領域111には、ログインしたユーザごとに異なるパーソナライズド動画が再生されることが可能である。これにより、ユーザは、自分向けのパーソナライズド動画を視聴することが可能である。その結果、自分向けのパーソナライズド動画を視聴したユーザは、万人に一律の動画を視聴した場合に比べてより強いインパクトを受けやすい。従って、パーソナライズド動画の内容が広告動画(例えば、新製品紹介など広告動画)である場合には、そのパーソナライズド動画を視聴したユーザに対する広告訴求効果が大きいといえる。
【0054】
図1Eは、ユーザ装置に表示される画面130を示す。画面130は、パーソナライズド動画の再生が続行されることによって画面120から遷移した画面の一例である。画面130は、リアルタイム情報が反映されたパーソナライズド動画が再生されている画面の一例である。
【0055】
動画再生領域111には、ユーザ向けのパーソナライズド動画が再生される。
図1Eに示される例では、「今日は雨。湿度80%。髪の乱れ、気になりますよね。トリートメントはいかがでしょうか。」というメッセージ付きのパーソナライズド動画が再生されている。このメッセージには、「雨」という天気に関するリアルタイム情報と、「湿度80%」という湿度に関するリアルタイム情報とが反映されている。このメッセージは、「高橋」という名前のユーザに向けられたパーソナライズド動画に付けられたメッセージの一例である。このメッセージは、
図1Eに示されるメッセージに限定されない。動画再生領域111には、任意のリアルタイム情報が反映された任意のメッセージ付きの任意のパーソナライズド動画が表示されることが可能である。
【0056】
このように、動画再生領域111には、リアルタイム情報が反映されたメッセージ付きのパーソナライズド動画が再生されることが可能である。これにより、ユーザは、リアルタイム情報が反映された自分向けのパーソナライズド動画を視聴することが可能である。その結果、リアルタイム情報が反映された自分向けのパーソナライズド動画を視聴したユーザは、単に「トリートメントはいかがでしょうか。」というようなリアルタイム情報が反映されていない自分向けのパーソナライズド動画を視聴した場合に比べてより強いインパクトを受けやすい。従って、パーソナライズド動画の内容が広告動画(例えば、新製品紹介など広告動画)である場合には、そのパーソナライズド動画を視聴したユーザに対する広告訴求効果が大きいといえる。
【0057】
また、リアルタイム情報は、メッセージに反映されるだけでなく、パーソナライズド動画の背景にも反映されるようにしてもよい。例えば、「雨」という天気に関するリアルタイム情報が、パーソナライズド動画の背景に反映されることにより、寒色を用いた雨の模様付きのパーソナライズド動画としてもよい。あるいは、湿度に関するリアルタイム情報が、パーソナライズド動画の背景に反映されることにより、湿度の%数値に応じて雨の模様の数が異なるような(例えば、湿度の%数値が高いほど雨の模様の数が増大するような)雨の模様付きのパーソナライズド動画としてもよい。
【0058】
さらに、
図1Eに示される「今日は雨。湿度80%。髪の乱れ、気になりますよね。トリートメントはいかがでしょうか。」というメッセージ付きのパーソナライズド動画を「ヘアケアに関心があるユーザ」(例えば、過去にヘアケア製品を購入したことがあるユーザや、過去にヘアケアに関する記事を閲覧したことがあるユーザ、過去に美容院を利用したことがあるユーザなど)に宛てて提供するようにしてもよい。このように、ユーザの個人情報(例えば、過去の購入履歴、過去の閲覧履歴、過去の行動履歴など)に基づいてパーソナライズド動画(動画広告)を提供するユーザを絞り込むことによって、広告訴求効果をさらに高めることが可能である。これは、ユーザの個人情報に応じてパーソナライズド動画の配信先を絞り込む場合の一例である。
【0059】
図1Fは、ユーザ装置に表示される画面140を示す。画面140は、パーソナライズド動画の再生が続行されることによって画面130から遷移した画面の一例である。画面140は、パーソナライズド動画の再生中にユーザが入力するための領域またはパーソナライズド動画の再生中にユーザによって選択されることが可能な領域を含む画面の一例である。
【0060】
図1Fに示される例では、画面140の動画再生領域111の中に、製品Aに関する領域141と、製品Bに関する領域142と、製品Cに関する領域143とが表示されている。製品Aに関する領域141、製品Bに関する領域142、製品Cに関する領域143のそれぞれは、ユーザによって選択されることが可能なように構成されている。製品Aに関する領域141には、製品Aを示す概略情報(例えば、製品名、製品画像)が提示されている。製品Bに関する領域142、製品Cに関する領域143についても同様である。ユーザが、製品Aに関する領域141を選択すると(例えば、製品Aに関する領域141をタップすると)、製品Aに関するベース動画が再生される。製品Bに関する領域142、製品Cに関する領域143についても同様である。なお、
図1Fに示される例では、画面140の動画再生領域111の中に表示される領域の数は3つであるが、本発明はこれに限定されない。画面140の動画再生領域111の中に表示される領域の数は1つ以上の任意の数であり得る。
【0061】
図1Gは、ユーザ装置に表示される画面150を示す。画面150は、
図1Fに示される画面140においてユーザが製品Aに関する領域141を選択したことによって画面140から遷移した画面の一例である。
【0062】
動画再生領域111には、製品Aに関するベース動画が再生される。
図1Gに示される例では、「製品A 髪に潤いを与え、髪のパサつきを抑えます。」というメッセージ付きのベース動画が再生されている。このメッセージは、製品Aを紹介するメッセージの一例である。このメッセージは、
図1Gに示されるメッセージに限定されない。動画再生領域111には、製品Aに関する任意のメッセージ付きの任意のベース動画が表示されることが可能である。また、動画再生領域111には、メッセージに加えて、または、メッセージに代えて、製品Aを紹介するための任意の他の詳細情報(例えば、製品名、製品画像、ブランド名、製品の特長)が表示され得る。
【0063】
このように、パーソナライズド動画の再生中にユーザが入力することを可能にする、または、パーソナライズド動画の再生中にユーザが選択することを可能にすることによって、ユーザがパーソナライズド動画を視聴した時点でのユーザの興味や嗜好に沿ったパーソナライズド動画をユーザに提示することが可能である。
【0064】
3.コンピュータシステムの構成
図2は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200の構成の一例を示す。
【0065】
コンピュータシステム200は、少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nと、ユーザ情報を提供することが可能なように構成されているユーザ情報管理装置220と、1つ以上のベース動画を提供することが可能なように構成されている動画提供装置230とを含む。少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、(例えば、ワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web:WWW)を使用して)インターネット260を介して、ユーザ情報管理装置220および動画提供装置230と通信可能なように構成されている。ここで、Nは、1以上の任意の整数である。ユーザ情報管理装置220は、第1のデータベース部240に接続されている。動画提供装置230は、第2のデータベース部250に接続されている。
【0066】
コンピュータシステム200は、リアルタイム情報を提供することが可能なように構成されているリアルタイム情報提供装置270をさらに含んでいてもよい。この場合、少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、インターネット260を介して、リアルタイム情報提供装置270と通信可能なようにさらに構成されている。
【0067】
少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、インターネットに260に接続可能に構成された任意のタイプの端末装置であり得る。少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートウォッチ端末等の携帯無線端末であることが好ましいが、これらに限定されない。少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、デスクトップPC、ラップトップPC、ノートPC等のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0068】
ユーザ装置2101は、インターネット260を介した通信を制御するインターフェース部211と、1つ以上のCPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサ部212と、メモリ部213とを有している。なお、ユーザ装置2102~210Nの構成は、ユーザ装置2101の構成と同一であるため、ここではその説明を省略する。
【0069】
メモリ部213には、オペレーションシステム(OS)等の基本プログラムのほかに、パーソナライズド動画を提供するサービスを受けるために必要な処理を実行するためのプログラム(アプリケーションプログラム)がインストールされている。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部213にインストールするかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部213にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、インターネット260などのネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部213にインストールされるようにしてもよいし、光ディスクやUSBなどの記憶媒体を介してメモリ部213にインストールされるようにしてもよい。プロセッサ部212は、メモリ部213に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、ユーザ装置2101は、コンピュータシステム200の一部を構成するクライアント装置として機能することが可能である。
【0070】
あるいは、ユーザ装置2101は、メモリ部213にプリインストールされているWebブラウザの組み込みプログラムまたは追加プログラムを利用してWebサイトにアクセスすることが可能である。この場合、ユーザ装置2101は、アプリケーションプログラムをメモリ部313にインストールすることなく、Webブラウザ上でサービスを利用することが可能である。
【0071】
ユーザ情報管理装置220は、インターネット260を介した通信を制御するインターフェース部221と、1つ以上のCPUを含むプロセッサ部222と、メモリ部223とを含む。ユーザ情報管理装置220のハードウェア構成は問わない。ユーザ情報管理装置220は、その機能を実現できる限り任意のハードウェア構成をとり得る。
【0072】
メモリ部223には、オペレーションシステム(OS)等の基本プログラムのほかに、パーソナライズド動画を提供するために必要な処理を実行するためのプログラム(サーバプログラム)がインストールされている。プロセッサ部222は、メモリ部223に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、ユーザ情報管理装置220は、コンピュータシステム200の一部を構成するサーバ装置(管理サーバ)として機能することが可能である。
【0073】
ユーザ情報管理装置220には、第1のデータベース部240が接続されている。第1のデータベース部240は、ユーザデータベース部241と、サービスデータベース部242とを含む。
【0074】
動画提供装置230は、インターネット260を介して少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nと通信することが可能なように構成されている。動画提供装置230のメモリ部(図示せず)には、オペレーションシステム(OS)等の基本プログラムのほかに、1つ以上のベース動画を提供するために必要な処理を実行するためのプログラム(サーバプログラム)がインストールされている。動画提供装置230のプロセッサ部(図示せず)は、メモリ部に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、動画提供装置230は、コンピュータシステム200の一部を構成するサーバ装置(配信サーバ)として機能することが可能である。
【0075】
動画提供装置230には、第2のデータベース部250が接続されている。第2のデータベース部250は、動画データベース部251と、スクリプトデータベース部252と、再生要素データベース部253とを含む。
【0076】
なお、
図2に示される実施形態では、少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nがインターネット260を介してユーザ情報管理装置220および動画提供装置230と通信可能であると説明したが、本発明はこれに限定されない。インターネット260の代わりに任意のタイプのネットワークを用いることも可能である。また、
図2に示される実施形態では、少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nとユーザ情報管理装置220との間の通信と、少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nと動画提供装置230との間の通信とが同一のネットワークを介して実現されているが、本発明はこれに限定されない。少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nとユーザ情報管理装置220との間の通信と、少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nと動画提供装置230との間の通信とは、同一のネットワークを介して実現されてもよいし、異なる別個のネットワークを介して実現されてもよい。
【0077】
また、
図2に示される実施形態では、第1のデータベース部240は、ユーザ情報管理装置220の外部に設けられているが、その態様は問わない。例えば、第1のデータベース部240は、ユーザ情報管理装置220の単一の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。あるいは、第1のデータベース部240は、ユーザ情報管理装置220の内部に設けられることも可能である。第1のデータベース部240の構成は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、第1のデータベース部240は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。さらに、第1のデータベース部240に含まれる各データベース部の構成もまた特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、第1のデータベース部240に含まれる各データベース部もまた、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。
【0078】
同様に、
図2に示される実施形態では、第2のデータベース部250は、動画提供装置230の外部に設けられているが、その態様は問わない。例えば、第2のデータベース部250は、動画提供装置230の単一の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。あるいは、第2のデータベース部250は、動画提供装置230の内部に設けられることも可能である。第2のデータベース部250の構成は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、第2のデータベース部250は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。さらに、第2のデータベース部250に含まれる各データベース部の構成もまた特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、第2のデータベース部250に含まれる各データベース部もまた、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。
【0079】
図3Aは、ユーザデータベース部241に格納されている情報の構成の一例を示す。
【0080】
ユーザデータベース部241には、ユーザに関する情報(ユーザ情報)が格納されている。ユーザ情報は、ユーザを識別するための情報(例えば、ユーザID)によって識別されることが可能である。ユーザデータベース部241には、例えば、ユーザが予め設定したパスワード、ユーザの氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、Eメールアドレス、顔写真がさらに格納されている。なお、ユーザIDおよびパスワードがユーザデータベース部241に格納されていることにより、ユーザIDおよびパスワードは登録されているとみなされる。
【0081】
図3Bは、サービスデータベース部242に格納されている情報の構成の一例を示す。
【0082】
サービスデータベース部242には、ユーザ情報管理装置220を運営する企業が提供しているサービスに関する情報(サービス情報)が格納されている。サービス情報は、ユーザを識別するための情報(例えば、ユーザID)に関連付けられている。サービスデータベース部242には、例えば、カード種別、現在のポイント、今月の請求金額、買い物傾向を示す情報がさらに格納されている。なお、サービス情報は、個人情報の一例である。
【0083】
図3Cは、動画データベース部251に格納されている情報の構成の一例を示す。
【0084】
動画データベース部251には、動画に関する情報が格納されている。動画に関する情報は、動画を識別するための情報(例えば、動画ID)によって識別されることが可能である。動画データベース部251には、例えば、ベース動画、画像データ、音声データ、フォントデータ、色データ、模様データ、装飾データがさらに格納されている。
【0085】
図3Dは、スクリプトデータベース部252に格納されている情報の構成の一例を示す。
【0086】
スクリプトデータベース部252には、再生シナリオ生成情報(例えば、再生制御スクリプト)に関する情報が格納されている。再生シナリオ生成情報に関する情報(例えば、再生制御スクリプト)は、再生制御スクリプトを識別するための情報(例えば、スクリプトID)によって識別されることが可能である。スクリプトデータベース部252には、例えば、再生動画構成決定データ、属性決定データがさらに格納されている。再生動画構成決定データおよび属性決定データは、例えば、JavaScript(登録商標)コードなどを用いて記述されたデータである。
【0087】
図3Eは、再生要素データベース部253に格納されている情報の構成の一例を示す。
【0088】
再生要素データベース部253には、再生要素に関する情報が格納されている。再生要素に関する情報は、再生要素を識別するための情報(例えば、再生要素ID)によって識別されることが可能である。再生要素データベース部253には、例えば、描画色、テキストフォント、エフェクト種別、表示文字列、読み上げ文字列、レイアウト情報、画像ファイルリンク、音声ファイルリンクがさらに格納されている。
【0089】
4.コンピュータシステムの処理
図4Aは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの一例を示す。
図4Aに示される処理を実行することにより、ユーザ装置は、ユーザ情報とベース動画とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行することが可能である。以下、
図4Aに示される各ステップを説明する。
【0090】
ステップS401:ユーザ装置210
1は、ログイン要求の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1が、ユーザによってユーザ装置210
1に入力されたログイン情報(例えば、ログインIDおよびパスワード)をユーザ情報管理装置220に送信することによって達成される。ログイン情報は、例えば、
図1Bに示される画面100のユーザインタフェースを介してユーザ装置210
1に入力される。
【0091】
ステップS402:ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1から受信されたログイン情報(例えば、ユーザIDおよびパスワード)に関連するユーザ情報が第1のデータベース部240内のユーザデータベース部241に格納されているか否かを判定することによって達成される。この判定結果が「Yes」である場合には、ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証が成功したと判定し、ログイン情報に関連するユーザ情報(例えば、
図3Aに示されるユーザ情報)をユーザデータベース部241から取得する。この判定結果が「No」である場合には、ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証が失敗したと判定し、ログインに失敗した旨を示す情報をユーザ装置210
1に送信する。
【0092】
なお、ステップS402において、個人を識別可能でありかつ第三者による個人の特定が困難なログイン情報(例えば、暗号化文字列、UUID)を用いてユーザ認証の処理を行うようにしてもよい。これにより、ステップS401におけるユーザによるログイン情報の入力操作を省略することが可能である。
【0093】
ステップS403:ユーザ情報管理装置220は、ユーザデータベース部241から取得されたユーザ情報と、ベース動画を特定するための動画特定情報とをユーザ装置2101に送信する。動画特定情報は、例えば、動画データベース部251に格納されているベース動画の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む。ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報にかかわらず固定の動画特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよいし、ユーザ情報に応じて可変の動画特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよい。なお、ユーザ情報および動画特定情報は、別々のデータ形式で別々にユーザ装置2101に送信されてもよいし、単一のデータ形式(例えば、動画再生ページ情報というデータ形式)で一緒にユーザ装置2101に送信されてもよい。
【0094】
ステップS404:ユーザ装置210
1は、動画再生要求検出の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1が、ユーザが動画再生要求を入力するための画面を表示し、ユーザが動画再生要求を入力したことを検出することによって達成される。例えば、ユーザが
図1Cに示される画面110に示される動画再生領域111に表示される動画サムネイルを選択すると、ユーザ装置210
1は、ユーザが動画再生要求を入力したことを検出する。
【0095】
ステップS405:ユーザ装置2101は、ベース動画提供要求の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザが動画再生要求を入力したことを検出したことに応答して、ユーザ情報管理装置220から受信された動画特定情報を動画提供装置230に転送することによって達成される。
【0096】
ステップS406:動画提供装置230は、ベース動画特定の処理を実行する。この処理は、例えば、動画特定情報を用いて第2のデータベース部250内の動画データベース部251に格納されているベース動画を特定することによって達成される。動画特定情報が、動画データベース部251に格納されているベース動画の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む場合には、この処理は、例えば、そのアドレス(例えば、URL)を用いて動画データベース部251に格納されているベース動画の位置を特定することによって達成される。なお、特定されるベース動画は、映像および音声の組み合わせによって構成されていてもよいし、映像のみによって構成されていてもよいし、音声のみによって構成されていてもよい。
【0097】
ステップS407:動画提供装置230は、ベース動画提供の処理を実行する。この処理は、例えば、ステップS406において特定されたベース動画をユーザ装置2101に提供することによって達成される。
【0098】
ステップS408:ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報と、動画提供装置230から提供されたベース動画とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行する。
【0099】
ステップS408における処理は、例えば、ユーザ情報を
図9に示されるレイヤーD2のどの位置にどのタイミングで表示するかを表す所定のユーザ情報表示プラン情報がベース動画に予めコード化されており、その所定のユーザ情報表示プラン情報に従って、ユーザ情報とベース動画とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生することによって達成される。この処理の詳細は、例えば、
図10Aを参照して後述される。
【0100】
なお、
図4Aを参照して説明された実施形態では、ユーザ情報がステップS403においてユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供される例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。ユーザ情報がユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供されるタイミングは、ステップS403以降かつステップS408より前の任意のタイミングであってもよい。
【0101】
また、ステップS408におけるユーザ装置2101による処理は、動画をダウンロードすることに並行してその動画を再生していくストリーミング方式で実行されてもよいし、動画をダウンロードすることが完了した後に動画を再生する方式で実行されてもよい。
【0102】
図4Bは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す。
図4Bに示される処理を実行することにより、ユーザ装置は、ユーザ情報とベース動画とリアルタイム情報とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行することが可能である。以下、
図4Bに示される各ステップを説明する。なお、
図4Bに示される各ステップのうち
図4Aに示されるステップと同一のステップには、
図4Aに示されるステップ番号と同一のステップ番号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0103】
ステップS401:ユーザ装置2101は、ログイン要求の処理を実行する。
【0104】
ステップS402:ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証の処理を実行する。
【0105】
ステップS403’:ユーザ情報管理装置220は、ユーザデータベース部241から取得されたユーザ情報と、ベース動画を特定するための動画特定情報と、リアルタイム情報を特定するためのリアルタイム情報特定情報とをユーザ装置2101に送信する。動画特定情報は、例えば、動画データベース部251に格納されているベース動画の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む。リアルタイム情報特定情報は、例えば、リアルタイム情報提供装置270が提供するWebサイト(例えば、気象情報Webサイト)の位置を示すアドレス(例えば、URL)と、そのWebサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報(例えば、「現在の天気」、「現在の湿度」など)とを含む。ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報にかかわらず固定の動画特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよいし、ユーザ情報に応じて可変の動画特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよい。同様に、ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報にかかわらず固定のリアルタイム情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよいし、ユーザ情報に応じて可変のリアルタイム情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよい。なお、ユーザ情報および動画特定情報およびリアルタイム情報特定情報は、別々のデータ形式でユーザ装置2101に送信されてもよいし、単一のデータ形式(例えば、動画再生ページ情報というデータ形式)で一緒にユーザ装置2101に送信されてもよいし、ユーザ情報および動画特定情報のみが単一のデータ形式(例えば、動画再生ページ情報というデータ形式)で(すなわち、リアルタイム情報特定情報がユーザ情報および動画特定情報とは別個のデータ形式で)ユーザ装置2101に送信されてもよい。
【0106】
ステップS404:ユーザ装置2101は、動画再生要求検出の処理を実行する。
【0107】
ステップS404’-1:ユーザ装置2101は、リアルタイム情報提供要求の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザ情報管理装置220から受信されたリアルタイム情報特定情報をリアルタイム情報提供装置270に転送することによって達成される。
【0108】
ステップS404’-2:リアルタイム情報提供装置270は、リアルタイム情報特定の処理を実行する。この処理は、例えば、リアルタイム情報特定情報を用いて、パーソナライズド動画に反映されるべきリアルタイム情報を特定することによって達成される。リアルタイム情報特定情報が、リアルタイム情報提供装置270が提供する気象情報Webサイトの位置を示すアドレス(URL)と、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報として「現在の天気」、「現在の湿度」とを含む場合には、この処理は、例えば、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供されるべき情報として「現在の天気」、「現在の湿度」を特定することによって達成される。
【0109】
ステップS404’-3:リアルタイム情報提供装置270は、リアルタイム情報提供の処理を実行する。この処理は、例えば、ステップS404’-2において特定されたリアルタイム情報をユーザ装置2101に提供することによって達成される。リアルタイム情報特定情報が、リアルタイム情報提供装置270が提供する気象情報Webサイトの位置を示すアドレス(URL)と、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報として「現在の天気」、「現在の湿度」とを含む場合には、この処理は、例えば、「現在の天気」=「雨」、「現在の湿度」=「80%」を示す情報がリアルタイム情報としてユーザ装置2101に提供することによって達成される。
【0110】
ステップS405:ユーザ装置2101は、ベース動画提供要求の処理を実行する。
【0111】
ステップS406:動画提供装置230は、ベース動画特定の処理を実行する。
【0112】
ステップS407:動画提供装置230は、ベース動画提供の処理を実行する。
【0113】
ステップS408’:ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報と、動画提供装置230から提供されたベース動画と、リアルタイム情報提供装置270から提供されたリアルタイム情報とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行する。この処理は、例えば、上述したステップS408の処理において生成および再生されるパーソナライズド動画にリアルタイム情報を反映させることによって達成される。
【0114】
なお、
図4Bを参照して説明された実施形態では、ユーザ情報がステップS403’においてユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供される例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。ユーザ情報がユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供されるタイミングは、ステップS403’以降かつステップS408’より前の任意のタイミングであってもよい。
【0115】
また、
図4Bを参照して説明された実施形態では、ステップS404’-1~S404’-3は、ステップS404の後かつステップS405の前のタイミングで実行されるように説明されているが、本発明はこれに限定されない。ステップS404’-1~S404’-3は、ステップS404の後かつステップS409の前の任意のタイミングで実行され得る。すなわち、リアルタイム情報の提供を要求する一連の処理(ステップS404’-1~S404’-3)、および、ベース動画の提供を要求する一連の処理(ステップS405~S408)は、時間的に並行して行われてもよいし、ベース動画の提供を要求する一連の処理が、リアルタイム情報の提供を要求する一連の処理の後に行われてもよい。
【0116】
図5Aは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す。
図5Aに示される処理を実行することにより、ユーザ装置210
1は、再生シナリオ情報と複数のベース動画とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行することが可能である。以下、
図5Aに示される各ステップを説明する。
【0117】
ステップS501:ユーザ装置210
1は、ログイン要求の処理を実行する。このステップは、
図4Aに示されるステップS401と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
【0118】
ステップS502:ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証の処理を実行する。このステップは、
図4Aに示されるステップS402と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
【0119】
ステップS503:ユーザ情報管理装置220は、ユーザデータベース部241から取得されたユーザ情報と、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成するための再生シナリオ生成情報を特定するための再生シナリオ生成情報特定情報とをユーザ装置2101に送信する。再生シナリオ生成情報特定情報は、例えば、スクリプトデータベース部252に格納されている再生シナリオ生成情報の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む。ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報にかかわらず固定の再生シナリオ生成情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよいし、ユーザ情報に応じて可変の再生シナリオ生成情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよい。なお、ユーザ情報および再生シナリオ生成情報特定情報は、別々のデータ形式で別々にユーザ装置2101に送信されてもよいし、単一のデータ形式(例えば、動画再生ページ情報というデータ形式)で一緒にユーザ装置2101に送信されてもよい。
【0120】
ステップS504:ユーザ装置210
1は、動画再生要求検出の処理を実行する。このステップは、
図4Aに示されるステップS404と同様であるため、その詳しい説明を省略する。
【0121】
ステップS505:ユーザ装置2101は、再生シナリオ生成情報提供要求の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザが動画再生要求を入力したことを検出したことに応答して、ユーザ情報管理装置220から受信された再生シナリオ生成情報特定情報を動画提供装置230に転送することによって達成される。
【0122】
ステップS506:動画提供装置230は、再生シナリオ生成情報特定の処理を実行する。この処理は、例えば、再生シナリオ生成情報特定情報を用いて第2のデータベース部250内のスクリプトデータベース部252に格納されている再生シナリオ生成情報を特定することによって達成される。例えば、再生シナリオ生成情報特定情報が、
図7を参照して説明される動画再生制御スクリプトである場合には、この処理は、例えば、スクリプトデータベース部252に格納されている動画再生制御スクリプトを特定するによって達成される。なお、再生シナリオ生成情報の一例は、
図7を参照して説明される動画再生制御スクリプト(ただし、リアルタイム情報特定情報を除く)であるが、これに限定されない。なお、特定されるベース動画は、映像および音声の組み合わせによって構成されていてもよいし、映像のみによって構成されていてもよいし、音声のみによって構成されていてもよい。
【0123】
ステップS507:動画提供装置230は、再生シナリオ生成情報提供の処理を実行する。この処理は、例えば、ステップS506において特定された再生シナリオ生成情報をユーザ装置2101に提供することによって達成される。
【0124】
ステップS508:ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報と、動画提供装置230から提供された再生シナリオ生成情報とに基づいて、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成する処理を実行する。再生シナリオ情報は、複数のベース動画を特定するための動画特定情報を少なくとも含む。再生シナリオ情報は、その複数のベース動画の再生順序を特定するための再生順序特定情報と、その複数のベース動画の属性(例えば、動画の背景色、模様、装飾)を設定するための属性設定情報とをさらに含み得る。この再生シナリオ情報によって、パーソナライズド動画としてユーザに提供される動画が、どのような種類の動画であるか、どのような再生順序でベース動画が再生される動画であるか、どのようなレイアウトで表示される動画であるか、どのような表示態様で表示される動画であるかを制御することが可能である。
【0125】
ステップS509:ユーザ装置2101は、再生シナリオ情報に基づいて、複数のベース動画提供要求の処理を実行する。この処理は、例えば、再生シナリオ情報に含まれる動画特定情報を動画提供装置230に送信することによって達成される。
【0126】
ステップS510:動画提供装置230は、複数のベース動画特定の処理を実行する。この処理は、例えば、動画特定情報を用いて第2のデータベース部250内の動画データベース部251に格納されている複数のベース動画を特定することによって達成される。動画特定情報が、動画データベース部251に格納されている複数のベース動画の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む場合には、この処理は、例えば、そのアドレス(例えば、URL)を用いて動画データベース部251に格納されている複数のベース動画の位置を特定することによって達成される。なお、特定される複数のベース動画は、映像および音声の組み合わせによって構成されていてもよいし、映像のみによって構成されていてもよいし、音声のみによって構成されていてもよい。
【0127】
ステップS511:動画提供装置230は、複数のベース動画提供の処理を実行する。この処理は、例えば、ステップS510において特定された複数のベース動画をユーザ装置2101に提供することによって達成される。本実施形態では、提供される複数のベース動画は、全ユーザに共通の動画と、特定のユーザ用の動画(例えば、男性向けの動画、ゴールドカード所有者向けの動画)とを含んでいてもよいし、特定のユーザ用の動画のみを含んでいてもよい。
【0128】
ステップS512:ユーザ装置210
1は、ユーザ装置210
1によって生成された再生シナリオ情報に従って、動画提供装置230から提供された複数のベース動画に基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行する。この処理の詳細は、例えば、
図10B、
図11を参照して後述される。
【0129】
なお、
図5Aを参照して説明された実施形態では、ユーザ情報がステップS503においてユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供される例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。ユーザ情報がユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供されるタイミングは、ステップS503以降かつステップS508より前の任意のタイミングであってもよい。
【0130】
図5Bは、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200において実行される処理のフローの他の一例を示す。
図5Bに示される処理を実行することにより、ユーザ装置210
1は、再生シナリオ情報と複数のベース動画とリアルタイム情報とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行することが可能である。以下、
図5Bに示される各ステップを説明する。なお、
図5Bに示される各ステップのうち
図5Aに示されるステップと同一のステップには、
図5Aに示されるステップ番号と同一のステップ番号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0131】
ステップS501:ユーザ装置2101は、ログイン要求の処理を実行する。
【0132】
ステップS502:ユーザ情報管理装置220は、ユーザ認証の処理を実行する。
【0133】
ステップS503’:ユーザ情報管理装置220は、ユーザデータベース部241から取得されたユーザ情報と、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成するための再生シナリオ生成情報を特定するための再生シナリオ生成情報特定情報と、リアルタイム情報を特定するためのリアルタイム情報特定情報とをユーザ装置2101に送信する。再生シナリオ生成情報特定情報は、例えば、スクリプトデータベース部252に格納されている再生シナリオ生成情報の位置を示すアドレス(例えば、URL)を含む。ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報にかかわらず固定の再生シナリオ生成情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよいし、ユーザ情報に応じて可変の再生シナリオ生成情報特定情報をユーザ装置2101に送信するようにしてもよい。なお、ユーザ情報および再生シナリオ生成情報特定情報は、別々のデータ形式でユーザ装置2101に送信されてもよいし、単一のデータ形式(例えば、動画再生ページ情報というデータ形式)で一緒にユーザ装置2101に送信されてもよい。
【0134】
ステップS504:ユーザ装置2101は、動画再生要求検出の処理を実行する。
【0135】
ステップS505:ユーザ装置2101は、再生シナリオ生成情報提供要求の処理を実行する。
【0136】
ステップS506:動画提供装置230は、再生シナリオ生成情報特定の処理を実行する。なお、再生シナリオ生成情報の一例は、
図7を参照して説明される動画再生制御スクリプトである。
【0137】
ステップS507:動画提供装置230は、再生シナリオ生成情報提供の処理を実行する。
【0138】
図7を参照して説明される再生シナリオ生成情報には、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコードが含まれているため、ユーザ装置210
1は、動画提供装置230から再生シナリオ生成情報を受信すると、リアルタイム情報の提供を要求可能になる(例えば、ユーザ情報に含まれる住所情報と「現在の天気」および「現在の湿度」とをリアルタイム情報特定情報として転送することが可能になる)。ここで、リアルタイム情報特定情報は、例えば、ユーザ情報の一部(例えば、ユーザ情報に含まれる住所情報)と、リアルタイム情報提供装置270が提供するWebサイト(例えば、気象情報Webサイト)の位置を示すアドレス(例えば、URL)と、そのWebサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報(例えば、「現在の天気」、「現在の湿度」など)とを含み得る。また、
図7を参照して説明される実施形態では、ユーザ情報に依存したコードが使用されているが、本発明はこれに限定されない。再生シナリオ生成情報特定情報と同様に、動画提供装置230がユーザ情報にかかわらず固定のコードをユーザ装置210
1に送信することにより、ユーザ情報非依存のリアルタイム情報特定情報を実現するようにしてもよいし、動画提供装置230がユーザ情報に応じて可変のコードをユーザ装置210
1に送信することにより、ユーザ情報依存のリアルタイム情報特定情報を実現するようにしてもよい。
【0139】
ステップS507’-1:ユーザ装置2101は、リアルタイム情報提供要求の処理を実行する。この処理は、例えば、ユーザ情報管理装置220から受信されたリアルタイム情報特定情報をリアルタイム情報提供装置270に転送することによって達成される。
【0140】
ステップS507’-2:リアルタイム情報提供装置270は、リアルタイム情報特定の処理を実行する。この処理は、例えば、リアルタイム情報特定情報を用いて、パーソナライズド動画に反映されるべきリアルタイム情報を特定することによって達成される。リアルタイム情報特定情報が、リアルタイム情報提供装置270が提供する気象情報Webサイトの位置を示すアドレス(URL)と、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報として「現在の天気」、「現在の湿度」とを含む場合には、この処理は、例えば、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供されるべき情報として「現在の天気」、「現在の湿度」を特定することによって達成される。
【0141】
ステップS507’-3:リアルタイム情報提供装置270は、リアルタイム情報提供の処理を実行する。この処理は、例えば、ステップS504’-2において特定されたリアルタイム情報をユーザ装置2101に提供することによって達成される。リアルタイム情報特定情報が、リアルタイム情報提供装置270が提供する気象情報Webサイトの位置を示すアドレス(URL)と、その気象情報Webサイトからリアルタイムに提供してもらいたい情報として「現在の天気」、「現在の湿度」とを含む場合には、この処理は、例えば、「現在の天気」=「雨」、「現在の湿度」=「80%」を示す情報がリアルタイム情報としてユーザ装置2101に提供することによって達成される。
【0142】
ステップS508:ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報と、動画提供装置230から提供された再生シナリオ生成情報とに基づいて、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成する処理を実行する。
【0143】
ステップS509:ユーザ装置2101は、再生シナリオ情報に基づいて、複数のベース動画提供要求の処理を実行する。
【0144】
ステップS510:動画提供装置230は、複数のベース動画特定の処理を実行する。
【0145】
ステップS511:動画提供装置230は、複数のベース動画提供の処理を実行する。
【0146】
ステップS512’:ユーザ装置2101は、ユーザ装置2101によって生成された再生シナリオ情報に従って、動画提供装置230から提供された複数のベース動画と、リアルタイム情報提供装置270から提供されたリアルタイム情報とに基づいて、パーソナライズド動画を生成および再生する処理を実行する。この処理は、例えば、上述したステップS512の処理において生成および再生されるパーソナライズド動画にリアルタイム情報を反映させることによって達成される。
【0147】
なお、上述した実施形態では、ユーザ装置2101は、ステップS512’においてのみリアルタイム情報を使用するが、本発明はこれに限定されない。例えば、ステップS508に代えて、ステップS508’として、ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報と、動画提供装置230から提供された再生シナリオ生成情報と、リアルタイム情報提供装置270から提供されたリアルタイム情報とに基づいて、複数のベース動画の再生シナリオを示す再生シナリオ情報を生成する処理を実行するようにしてもよい。これにより、ユーザ装置2101は、動画提供装置230から、リアルタイム情報が反映された複数のベース動画(例えば、リアルタイム情報が「雨」に関する情報である場合には、雨の模様が背景に反映された複数のベース動画)を提供されることが可能である。
【0148】
また、上述した実施形態では、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコードが再生シナリオ生成情報内に含まれている例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。
図4Bを参照して説明された実施形態と同様に、
図5BのステップS503’において、ユーザ情報管理装置220が、ユーザ情報および再生シナリオ生成情報特定情報とともに、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコードをユーザ装置210
1に提供するようにしてもよい。
【0149】
このように、ユーザ情報は、動画提供装置230に提供されることがないため、無用なユーザ情報の漏洩を防止することができ、セキュリティの向上を図ることができる。また、再生シナリオ情報を用いてパーソナライズド動画の生成および再生を行った場合、個人情報(例えば、ユーザの属性(例えば、男性または女性、ゴールドカード所有者またはシルバーカード所有者またはブロンズカード所有者))に応じて異なるパーソナライズド動画を提供することが可能である。さらに、リアルタイム情報を反映してパーソナライズド動画の生成および再生を行った場合、個人情報とリアルタイム情報とが相俟ってよりユーザ志向の動画になるため、ユーザに対してより訴求効果を発揮するものになる。さらに、パーソナライズド動画の再生中にパーソナライズド動画に対してユーザの選択・入力を受け付けることができるようにすることにより、ユーザの個人情報だけでなくユーザの現在の趣味嗜好にも依存したパーソナライズド動画の提示を実現することが可能である。
【0150】
なお、
図5Bを参照して説明された実施形態では、ユーザ情報がステップS503’においてユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供される例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。ユーザ情報がユーザ情報管理装置220からユーザ装置210
1に提供されるタイミングは、ステップS503’以降かつステップS508より前の任意のタイミングであってもよい。
【0151】
また、上述した実施形態では、リアルタイム情報提供装置270は、Webサイトを提供するものして説明したが、本発明は、これに限定されない。リアルタイム情報提供装置270は、ユーザ装置2101にリアルタイム情報を提供するという機能を達成することが可能である限り、任意の構成を有することが可能である。すなわち、リアルタイム情報提供装置270は、任意のハードウェアおよび/または任意のソフトウェアによって実現されることが可能である。また、上述した実施形態では、リアルタイム情報は、ユーザ装置2101の外部(すなわち、リアルタイム情報提供装置270)からユーザ装置2101に提供されたが、本発明はこれに限定されない。リアルタイム情報は、ユーザ装置2101の内部(例えば、メモリ部213)から提供されてもよい。
【0152】
図6Aは、動画再生ページを表示するための動画再生ページ情報600aの一例を示す。動画再生ページ情報600aは、ユーザ情報管理装置220において生成される。動画再生ページ情報600aは、例えば、
図4AのステップS403において、ユーザ情報および動画特定情報の両方をユーザ装置210
1に送信するために用いられる。
【0153】
図6Aに示される例では、動画再生ページ情報600aは、iframeタグ610に記載されている動画特定情報と、scriptタグ620に記載されているユーザ情報とを含む。
図6Aに示される例では、動画再生ページ情報600aは、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLファイルで形成されている。
【0154】
図6Aに示されるiframeタグ610による記述は、
図1Cを参照して説明された動画再生領域111を表している。
図6Aに示される例では、動画提供企業のドメイン(動画提供装置230)の動画のURLが、iframeタグ610のsrc属性に指定されている。この動画のURLは、上述した動画IDに関連付けられている。
【0155】
図6Aに示されるscriptタグ620には、ユーザ情報が埋め込まれている。
図6Aに示される例では、ユーザ情報は、ユーザID、名前、カード種別、請求対象月、今月請求金額、現在のポイントを含むが、本発明はこれらに限定されない。scriptタグ620に埋め込まれているユーザ情報は、性別、生年月日、買い物傾向なども含んでいてもよい。
図6Aに示される例では、ユーザ情報は、JavaScriptコードを用いて、JSON(JavaScript Object Notation)形式で記述されている。例えば、HTML5以降のJavaScriptで使用可能な、セキュアなクロスドメイン通信が可能なwindow.postMessageメソッドを用いて、scriptタグ部分620に直接データを送信することにより、装置外部へデータを送信することなしに、ブラウザ内部でドメインが異なるウェブページのJavaScriptコード間でのデータの受け渡しが可能である。また、iframeタグ610が埋め込まれたページ(親ページ)と、iframe内で表示されるページ(子ページ)のドメインとが異なる場合(すなわち、クロスドメインの場合)、子ページ側から親ページ側の情報に直接アクセスできない仕組みとすることにより、ユーザ情報管理装置220側の意図しない個人情報の漏洩リスクを回避することができる。
【0156】
図6Bは、動画再生ページを表示するための動画再生ページ情報600bの一例を示す。動画再生ページ情報600bは、ユーザ情報管理装置220において生成される。動画再生ページ情報600bは、例えば、
図4BのステップS403’においてユーザ情報および動画特定情報の両方をユーザ装置210
1に送信するために用いられる。
【0157】
図6Bに示される例では、動画再生ページ情報600bは、iframeタグ610に記載されている動画特定情報と、scriptタグ620’に記載されているユーザ情報とを含む。
図6Bに示される例では、動画再生ページ情報600bは、
図6Aの動画再生ページ情報600aと同様に、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLファイルで形成されている。
【0158】
図6Bに示されるiframeタグ610は、
図6Aに示されるiframeタグ610と同一であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0159】
図6Bに示される動画再生ページ情報600bには、ユーザ情報が埋め込まれている。
図6Bに示される例では、ユーザ情報は、ユーザID、名前、性別、住所、おすすめ商品1、おすすめ商品2、おすすめ商品3を含むが、本発明はこれらに限定されない。動画再生ページ情報600bのユーザ情報に含まれる住所情報は、より詳細に後述されるように、例えば、リアルタイム情報を取得するために、リアルタイム情報特定情報として利用されることが可能である。動画再生ページ情報600bに含まれるユーザ情報は、JavaScriptコードを用いて、JSON(JavaScript Object Notation)形式で記述されているが、これは動画再生ページ情報600aと同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
【0160】
図6C(a)は、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコード600cの一例を示す。
図6C(a)に示されるコード600cは、ユーザ情報管理装置220において生成される。コード600cは、例えば、
図4BのステップS403’において、
図6Bに示される動画再生ページ情報600bとは別にユーザ装置210
1に送信される。あるいは、コード600cが動画再生ページ情報600bに組み込まれることにより、ユーザ情報と動画特定情報とリアルタイム情報特定情報とが一体的にユーザ装置210
1に送信されることができるようにしてもよい。
【0161】
図6C(a)に示される例では、リアルタイム情報は、現在の天気および現在の湿度であり、コード600cには、user_data.d3(すなわち、
図6Bに示される動画再生ページ情報600bのユーザ情報に含まれる住所情報)を用いて「今日は〇〇。湿度□□。」というコメント(再生要素)を生成するコードが記載されている。従って、
図6C(a)に示される例では、住所情報と「現在の天気」および「現在の湿度」とがリアルタイム情報特定情報である。なお、〇〇には、天気(例えば、晴れ、曇り、雨、雪など)が代入され、□□には、湿度(例えば、0%、10%、20%などの任意の数値)が代入される。
【0162】
図6C(b)は、リアルタイム情報600c’の一例を示す。
図6C(b)に示されるリアルタイム情報600c’は、
図6C(a)に示されるコード600cを用いてユーザ装置210
1が天気および湿度をリアルタイム情報として取得する場合のリアルタイム情報である。
【0163】
図6C(b)に示される例では、リアルタイム情報600c’は、天気が「雨」であり、かつ、湿度が「80%」である。ユーザ装置210
1は、このリアルタイム情報600c’をリアルタイム情報提供装置270から受信すると、
図1Eに示されるような「天気は雨。湿度80%。」というコメント(再生要素)を生成することが可能である。
【0164】
なお、
図6C(a)を参照して説明された例では、リアルタイム情報特定情報としてユーザ情報に含まれる住所情報を用いてリアルタイム情報を取得することが説明されたが、本発明はこれに限定されない。リアルタイム情報は、リアルタイム情報特定情報としてユーザ情報に含まれる任意の情報を用いて取得することが可能である。また、
図6C(a)を参照して説明された例では、現在の天気および現在の湿度がリアルタイム情報の一例として説明されたが、本発明はこれに限定されない。リアルタイム情報は、リアルタイムに生成または取得され得る任意の情報であり得る。
【0165】
なお、
図5AのステップS503においてユーザ情報および再生シナリオ生成情報特定情報の両方をユーザ装置210
1に送信するために用いられる動画再生ページ情報は、動画特定情報を用いることを除き、
図6Aの動画再生ページ情報600aと同様であり、再生シナリオ生成情報特定情報についての記述の一例は、iframeタグ610のsrc属性に指定された、動画提供企業のドメイン(動画提供装置230)の再生シナリオ生成情報のURLである。この再生シナリオ生成情報のURLは、上述したスクリプトIDに関連付けられている。また、
図5BのステップS503’においてユーザ情報および再生シナリオ生成情報特定情報およびリアルタイム情報特定情報をユーザ装置210
1に送信するために用いられる動画再生ページ情報は、動画特定情報およびリアルタイム情報特定情報を用いることを除き、
図6Aの動画再生ページ情報600aと同様であり、再生シナリオ生成情報特定情報についての記述の一例は、
図5AのステップS503の動画再生ページ情報における再生シナリオ生成情報特定情報についての記述と同様であり、リアルタイム情報特定情報についての記述の一例は、後述される
図7におけるリアルタイム情報特定情報についての記述と同様である。
【0166】
また、ユーザ装置2101は、プロセッサ部212によってプログラムが実行されることによって構築されるウェブブラウザ(図示せず)および動画プレイヤー(再生手段)(図示せず)を備え、パーソナライズド動画は動画プレイヤー上で生成および再生されるようにしてもよい。この場合、ユーザ装置2101は、ユーザ情報管理装置220から動画再生ページ情報600aが提供されると、動画再生ページ情報600aのiframeタグ610に従ってウェブブラウザ上に動画プレイヤーを起動するようにしてもよい。なお、動画プレイヤーは、ユーザ装置2101のウェブブラウザ内で動作するHTMLおよびJavaScriptで記述されたウェブページとして実装されているものとする。すなわち、動画プレイヤーは、ユーザ装置2101のプロセッサ部212がプログラムを実行することによって実現される動画再生処理を実行するものである。また、動画プレイヤーは、動画再生コンテンツに依存しない動画再生に関する処理(例えば、ユーザ情報の受信処理、動画再生制御スクリプトの読み込みや実行、動画再生画面の表示、ユーザによる再生制御操作(再生開始や停止等)など)を実行するように構成されていてもよい。なお、動画プレイヤーは、ウェブブラウザの代わりに、ユーザ装置2101上で動作するアプリケーションソフトウェアに組み込まれたウェブブラウザモジュール(WebView)内で動作するものであってもよい。
【0167】
図7は、再生制御スクリプト700の一例を示す。上述したように、再生制御スクリプト700は、再生シナリオ生成情報の一例である。再生制御スクリプト700は、例えば、
図5AのステップS508において、再生シナリオ情報を生成するために用いられる。
【0168】
図7に示される例では、再生制御スクリプト700は、ユーザ装置210
1上で実行されるプログラムである。再生制御スクリプト700は、再生される動画の構成をユーザ情報に基づいて決定するための再生動画構成決定情報710と、ユーザ情報の属性をユーザ情報に基づいて決定するための属性決定情報720とを含む。また、再生制御スクリプト700には、リアルタイム情報特定情報を転送するためのコード730も含まれている。このコード730は、
図6C(a)を参照して説明されたコード600cと同様の構成を有する。
【0169】
図7に示される例では、再生動画構成決定情報710は、全ユーザに共通の1番目の動画として動画ID「A」の動画(ファイル名「A.mp4」、動画長さ10)の情報と、ユーザが男性か女性かに応じて変化する2番目の動画(男性用動画は動画ID「B」の動画(ファイル名「B.mp4」、動画長さ20)、女性用動画は動画ID「C」の動画(ファイル名「C.mp4」、動画長さ10))の情報とを含む。これにより、2番目の動画をユーザが男性か女性かに応じて変化させることが可能である。加えて、再生動画構成決定情報710は、パーソナライズド動画の再生中のユーザからの入力に応じて変化する3番目の動画(第1の領域(例えば、第1の選択可能領域141)が選択された場合には動画ID「D」の動画、第2の領域(例えば、第2の選択可能領域142)が選択された場合には動画ID「E」の動画、第3の領域(例えば、第3の選択可能領域143)が選択された場合には動画ID「F」の動画)の情報をさらに含んでいてもよい。これにより、3番目の動画を再生中のユーザからの入力に応じて変化させることが可能である。なお、再生動画構成決定情報710に含まれる動画の情報はこれらに限定されない。
【0170】
また、
図7に示される例では、属性決定情報720は、ユーザ情報に基づいて各動画の背景色、模様、装飾が変わり得るように構成されている。さらに、属性決定情報720は、リアルタイム情報に基づいて各動画の背景色、模様、装飾が変わり得るように構成されていてもよい。
【0171】
なお、2番目の動画がユーザの性別に応じて異なる例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。2番目の動画は、ユーザ情報に含まれる任意の情報に応じて異なってもよい。
【0172】
また、1番目が共通の動画、2番目がユーザ情報依存の動画、3番目がユーザ入力依存の動画の例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。パーソナライズド動画は、共通の動画および/またはユーザ情報依存の動画および/またはユーザ入力依存の動画のうちの任意の組み合わせによって構成されていてもよい。
【0173】
また、
図7に示される実施形態では、再生される動画の順序は予め決められているが、本発明はこれに限定されない。再生動画構成決定情報710は、再生される動画の順序がユーザ情報および/またはユーザからの入力によって変化し得るように構成されていてもよい。
【0174】
属性決定情報720は、
図6Aまたは
図6Bに示されるscriptタグ620に含まれるデータとリンクしている。例えば、属性決定情報720の表示文字列は、
図6Aに示されるscriptタグ620の「d1」とリンクしている。これにより、
図6Aに示されるscriptタグ620の「d1」が「高橋」である場合には、属性決定情報720の表示文字列に「高橋」というユーザ情報が反映される。また、例えば、属性決定情報720の描画色は、
図6Bに示されるscriptタグ620’の「d2」とリンクしている。これにより、
図6Aに示されるscriptタグ620の「d2」が「ゴールド」である場合、または、
図6Bに示されるscriptタグ620’の「d2」が「女」である場合には、属性決定情報720の描画色に「ゴールド」の色が反映される。
【0175】
さらに、
図7に示される例では、再生制御スクリプト700の再生動画構成決定情報710において「if」を用いて場合分けすることにより再生シナリオ情報を生成することが実現される例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。再生シナリオ情報は、任意の態様で生成され得る。例えば、再生制御スクリプト700において乱数を用いて場合分けを行って再生シナリオ情報を生成することが実現されるようにしてもよい。
【0176】
図8は、再生シナリオ情報800の一例を示す。再生シナリオ情報800は、例えば、
図5AのステップS508において生成される。
【0177】
図8に示される例では、再生シナリオ情報800は、再生される動画のリストが示されている再生動画情報810と、ユーザ情報の属性を設定するための属性設定情報820とを含む。
図8に示される例では、再生シナリオ情報800は、JSON形式で記述されている。パーソナライズド動画は、再生シナリオ情報800に従って、再生動画情報810および属性設定情報820に記載されたとおりに再生される。
【0178】
図8に示される例では、再生動画情報810は、再生される複数のベース動画を特定するための動画特定情報として、動画ID「A」、「B」、「D」、「E」、「F」を含み、再生される複数のベース動画の再生順序を特定するための再生順序特定情報として、「1番目の動画=動画ID「A」、2番目の動画=動画ID「B」、3番目の動画=動画ID「D」または動画ID「E」または動画ID「F」」という情報を含む。
【0179】
属性設定情報820は、再生要素ID、対象動画の動画ID、対象動画の開始時間、対象動画の終了時間、再生要素種別、再生要素の各種パラメータ(表示文字列、読み上げ文字列、レイアウト情報、画像ファイル名、音声ファイル名、フォント指定、描画色、エフェクト種別、リンク先URL)を含む。
図8に示される例では、属性設定情報820は、動画ID「A」の再生位置1~9秒の間にテキスト表示で「高橋様」という文字列を(x,y,w,h)=(240,108,340,45)の範囲に左寄せで表示することを示しており、フォントスタイルはボールド体、フォントサイズは45px、フォント種別はsans-serif、描画色は黒、表示エフェクトはフェード・イン・アウトで行うことを示している。また、リアルタイム情報がパーソナライズド動画に反映される場合、属性設定情報820は、リアルタイム情報の各種パラメータ(表示文字列、読み上げ文字列、レイアウト情報、画像ファイル名、音声ファイル名、フォント指定、描画色、エフェクト種別)をさらに含んでいてもよい。
【0180】
図9は、パーソナライズド動画の生成および再生の手法の一例を示す。
【0181】
本発明のパーソナライズド動画には、2つのレイヤーが存在し、それらのレイヤーを重ねて同期させて表示することによってパーソナライズド動画D3がユーザに提示される。一方のレイヤーD1には、動画提供装置230から提供された動画が表示され、他方のレイヤーD2には、ユーザ情報管理装置220から提供されたユーザ情報が表示される。リアルタイム情報がパーソナライズド動画に反映される場合には、リアルタイム情報は、レイヤーD2に表示され得る。なお、レイヤーD2は、HTMLのcanvasタグを使用するものであってもよいし、ボタン入力やテキスト入力を可能にするためにHTMLのタグを使用するものであってもよい。
【0182】
図10Aは、1つのベース動画に基づくパーソナライズド動画の生成および再生の処理の一例を示す。この処理は、
図4AのステップS408において実行される処理の一例である。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1に含まれるプロセッサ部212によって実行される。なお、
図4Aを参照して上述されたように、ユーザ情報を
図9に示されるレイヤーD2のどの位置にどのタイミングで表示するかを表す所定のユーザ情報表示プラン情報がベース動画に予めコード化されているものとする。以下、
図10Aに示される各ステップを説明する。
【0183】
ステップSA1001:再生動画の現在の再生位置が取得される。例えばパーソナライズド動画の再生開始直後のとき、再生動画の再生時間0秒から数秒(例えば、1秒、2秒、3秒、5秒、10秒)が取得される。
【0184】
ステップSA1002:ユーザ情報が1件取得される。取得されるユーザ情報は、ユーザ情報提供装置220から提供されたユーザ情報のうちの1つである。
【0185】
ステップSA1003:取得されたユーザ情報の開始時間から終了時間までに、現在の再生動画の再生位置が含まれているか否かが判定される。この判定結果が「Yes」である場合には、処理はステップSA1004に進み、この判定結果が「No」である場合には、処理はステップSA1005に進む。
【0186】
ステップSA1004:ベース動画に予めコード化されている所定のユーザ情報表示プラン情報に従って、取得されたユーザ情報の処理が実行される。例えば、所定のユーザ情報表示プラン情報が、「[d1]様 いつもご利用いただきありがとうございます。」を再生開始1秒~4秒まで表示するものである場合、取得されたユーザ情報の「高橋」を[d1]に当てはめることによって、所定のユーザ情報表示プラン情報に従った取得されたユーザ情報の処理が達成される。
【0187】
ステップSA1005:次の再生要素が存在するか否かが判定される。この判定結果が「Yes」である場合には、処理はステップSA1002に戻り、この判定結果が「No」である場合には、処理は終了(正常終了)する。
【0188】
なお、
図4Bに示される実施形態では、
図4Aの実施形態のパーソナライズド動画にリアルタイム情報を反映する必要があるが、
図10AのステップSA1001~SA1005において、そのリアルタイム情報をユーザ情報と同様に取り扱うことによって、リアルタイム情報が反映されたパーソナライズド動画の生成および再生の処理が達成される。
【0189】
図10Bは、再生シナリオ情報を用いたパーソナライズド動画の生成および再生の処理の一例を示す。この処理は、
図5AのステップS512において実行される処理の一例である。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1に含まれるプロセッサ部212によって実行される。以下、
図10Bに示される各ステップを説明する。
【0190】
ステップSB1001:再生動画の現在の再生位置が取得される。例えばパーソナライズド動画の再生開始直後のとき、再生動画の再生時間0秒から数秒(例えば、1秒、2秒、3秒、5秒、10秒)が取得される。
【0191】
ステップSB1002:再生要素が再生シナリオ情報から1件取得される。取得される再生要素は、属性設定情報820に含まれる再生要素IDによって識別される再生要素のうちの1つである。
【0192】
ステップSB1003:取得された再生要素の開始時間から終了時間までに、現在の再生動画の再生位置が含まれているか否かが判定される。この判定結果が「Yes」である場合には、処理はステップSB1004に進み、この判定結果が「No」である場合には、処理はステップSB1005に進む。
【0193】
ステップSB1004:属性設定情報820に設定された情報に従って、取得された再生要素の処理が実行される。
【0194】
ステップSB1005:次の再生要素が存在するか否かが判定される。この判定結果が「Yes」である場合には、処理はステップSB1002に戻り、この判定結果が「No」である場合には、処理はステップSB1006に進む。
【0195】
ステップSB1002~SB1005の一連の処理を1秒間に再生動画のフレームレートと同じ回数を繰り返すことによって、再生動画に同期して各再生要素の処理が行われる。
【0196】
ステップSB1006:次の再生動画が存在するか否かが判定される。この判定結果が「Yes」である場合には、処理はステップSB1001に戻り、この判定結果が「No」である場合には、処理は終了(正常終了)する。
【0197】
図11は、再生要素の処理の一例を示す。この処理は、
図5AのステップS512において実行される処理の一例である。この処理は、例えば、ユーザ装置210
1に含まれるプロセッサ部212によって実行される。以下、
図11に示される各ステップを説明する。
【0198】
ステップ1101:再生要素の種別が識別される。再生要素の種別が「テキスト」であると識別された場合には、処理はステップS1102に進み、再生要素の種別が「画像」であると識別された場合には、処理はステップS1103に進み、再生要素の種別が「音声」であると識別された場合には、処理はステップS1104に進み、再生要素の種別が「テキスト発話」であると識別された場合には、処理はステップS1105に進み、再生要素の種別が「ボタン」であると識別された場合には、処理はステップS1106に進み、再生要素の種別が「テキスト入力」であると識別された場合には、処理はステップS1107に進む。
【0199】
ステップS1102:テキストを表示する処理が実行される。
【0200】
ステップS1103:画像を表示する処理が実行される。
【0201】
ステップS1104:音声を再生する処理が実行される。
【0202】
ステップS1105:テキストを発話する処理が実行される。
【0203】
ステップS1106:ボタンを表示する処理が実行される。
【0204】
ステップS1107:テキスト入力部を表示する処理が実行される。
【0205】
なお、
図11に示される例では、テキスト、画像、音声、テキスト発話、ボタン、テキスト入力の各要素種別の処理を実行する例が説明されたが、これら以外の再生要素を追加して処理することも可能である。
【0206】
なお、
図4Aのステップ408における再生要素の処理は、
図11に示される一連の処理と同様である。また、
図4Bのステップ408’における再生要素の処理は、
図11に示される一連の処理に加えて、
図11のステップS1101において再生要素の種別が「リアルタイム情報」であると識別された場合には、処理はステップS1108に進み、ステップS1108として、リアルタイム情報を表示する処理が実行されるようにする。
【0207】
また、
図5Bのステップ512’におけるパーソナライズド動画の生成および再生の処理は、
図10Bに示される処理と同様であり、
図5Bのステップ512’における再生要素の処理は、
図4Bのステップ408’における再生要素の処理と同様である。
【0208】
5.その他の実施形態
以下に説明される実施形態は、ユーザ情報が動画再生ページ情報に埋め込まれる形式でユーザ装置に提供する場合における
図2の実施形態の変形例である。
【0209】
図12は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200’の構成の一例を示す。なお、
図12に示される構成要素のうち
図2に示される構成要素と同一の構成要素には、
図2に示される参照番号と同一の参照番号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0210】
図6Aに示される実施形態では、ユーザ情報管理装置220が動画再生ページ情報600aにユーザ情報を埋め込んだ状態でユーザ情報をユーザ装置に提供する例示が説明されたが、本実施形態では、ユーザ情報管理装置220は、ユーザ情報を直接ユーザ装置に提供しない。
【0211】
コンピュータシステム200’は、少なくとも1つのユーザ装置210
1~210
Nと、ユーザ情報管理システムと、1つ以上のベース動画を提供することが可能なように構成されている動画提供装置230とを含む。
図12において、ユーザ情報管理システムは、破線によって表されている。動画提供装置230は、第2のデータベース部250に接続されている。
【0212】
ユーザ情報管理システムは、ユーザ情報を提供することが可能なように構成されているユーザ情報管理装置220と、動画再生ページを表示するための動画再生ページ情報を提供することが可能なように構成されている再生ページ提供装置220’とを備える。ユーザ情報管理装置220は、第1のデータベース部240に接続されている。再生ページ提供装置220’は、インターネット260を介して外部(例えば、動画提供装置230)からアクセスすることができないように構成されている。少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、インターネット260を介して、ユーザ情報管理装置220および動画提供装置230と通信可能なように構成されている。
【0213】
ユーザ情報管理装置220のプロセッサ部212は、ユーザ装置からログイン情報を受信すると、ログイン認証した後、再生ページ提供装置220’が提供する動画再生ページのアドレス情報(例えば、URL)を生成する。次に、ユーザ情報管理装置220のプロセッサ部212は、ログイン情報に関連付けられたユーザ情報を第1のデータベース部240から取得し、取得されたユーザ情報に対応する情報をアドレス情報のパラメータとしてアドレス情報に付加する。ここで、ユーザ情報に対応する情報は、
図6Aまたは
図6Bのscriptタグ620に記述されているようなJSON形式のデータをBase64エンコードした文字列(またはJSON形式のデータを暗号化した文字列)である。次いで、ユーザ情報管理装置220のプロセッサ部212は、動画再生ページのアドレス情報をユーザ装置に提供する。この動画再生ページのアドレス情報の提供の態様は任意である。動画再生ページのアドレス情報は、例えば、Eメールを用いてユーザ装置に提供されてもよいし、動画再生ページのアドレス情報の二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))が印刷された印刷物(例えば、ダイレクトメール、請求明細書)をユーザに郵送するようにしてもよい。次に、ユーザ装置は、動画再生ページのアドレス情報を読み取ることにより、再生ページ提供装置220’に対して動画再生ページの提供を要求する。再生ページ提供装置220’は、ユーザ情報に対応する情報をBase64デコードする(または、暗号化されている場合には復号化した後にBase64デコードする)ことにより、ユーザ情報に対応する情報を元のJSON形式のユーザ情報に戻し、動画再生ページにユーザ情報を埋め込んだ状態でユーザ情報をユーザ装置に提供する。
【0214】
なお、上述した実施形態では、再生ページ提供装置220’がユーザ情報に対応する情報をデコードした例が説明されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、再生ページ提供装置220’がユーザ情報に対応する情報をデコードすることなく、動画再生ページ情報を用いてユーザ情報に対応する情報をユーザ装置に提供し、ユーザ装置がユーザ情報に対応する情報をデコードするようにしてもよい。
【0215】
図13は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム200’’の構成の一例を示す。なお、
図13に示される構成要素のうち
図2に示される構成要素と同一の構成要素には、
図2に示される参照番号と同一の参照番号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0216】
図2に示される実施形態では、ユーザ情報がユーザ情報管理装置220からユーザ装置に提供される例が説明されたが、本実施形態では、ユーザ情報は、パーソナライズド動画の初回再生時にユーザによって入力されるか、または、ユーザ装置が予め有している(すなわち、記憶している)。
【0217】
コンピュータシステム200’’は、少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nと、コンテンツを配信することが可能なように構成されているコンテンツ配信装置280と、1つ以上のベース動画を提供することが可能なように構成されている動画提供装置230とを含む。動画提供装置230は、第2のデータベース部250に接続されている。少なくとも1つのユーザ装置2101~210Nのそれぞれは、インターネット260を介して、コンテンツ配信装置280および動画提供装置230と通信可能なように構成されている。なお、コンテンツ配信装置280は、不特定多数のユーザがアクセス可能なウェブサイト(例えば、キャンペーンサイト)を提供している。
【0218】
本実施形態では、
図2などを参照して説明された実施形態と同様に、ユーザ装置は、コンテンツ配信装置280から動画再生ページ情報が提供され、動画提供装置230から1つ以上のベース動画が提供される。なお、コンテンツ配信装置280が提供する動画再生ページ情報は、ユーザ情報を含まない。ユーザ装置(より具体的には、ユーザ装置において実行されるプログラム)は、パーソナライズド動画の初回再生時、ユーザ情報の入力をユーザに要求する。この場合、ユーザ装置は、入力されたユーザ情報をメモリ部213に記憶しておくことにより、パーソナライズド動画の2回目以降の再生時、そのユーザ情報が自動的にパーソナライズド動画に反映されるようにすることができる。あるいは、ユーザ装置は、パーソナライズド動画の初回再生時、メモリ部213に予め記憶していたユーザ情報をパーソナライズド動画に反映するようにしてもよい。本実施形態では、メモリ部213は、例えば、ウェブページのJavaScriptから使用可能なHTML5のWeb Storageである。なお、上述したプログラムは、メモリ部213に記憶されていてもよいし、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体は、例えば、可搬性を有する媒体(例えば、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ)であり得る。
【0219】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0220】
本発明は、パーソナライズド動画を提供するためのコンピュータシステム、そのコンピュータシステムに含まれる情報処理装置、その情報処理装置において実行されるプログラム、そのコンピュータシステムに含まれるユーザ装置において実行されるプログラム等を提供するものとして有用である。
【符号の説明】
【0221】
200 コンピュータシステム
2101~210N ユーザ装置
220 ユーザ情報管理装置
230 動画提供装置
240 第1のデータベース部
250 第2のデータベース部
260 インターネット