(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】移動式防護柵トレーラ
(51)【国際特許分類】
E01F 13/02 20060101AFI20241113BHJP
E01F 13/04 20060101ALI20241113BHJP
B60P 3/00 20060101ALI20241113BHJP
【FI】
E01F13/02 Z
E01F13/04 Z
B60P3/00 Z
(21)【出願番号】P 2023143207
(22)【出願日】2023-09-04
【審査請求日】2024-06-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509274407
【氏名又は名称】中日本ハイウェイ・メンテナンス名古屋株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】310013141
【氏名又は名称】東邦車輛株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 正祉
(72)【発明者】
【氏名】小池 克尊
(72)【発明者】
【氏名】廣江 昭博
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 岳
(72)【発明者】
【氏名】若沢 典生
(72)【発明者】
【氏名】久恒 敏彦
【審査官】山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-031873(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0219611(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02492398(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 13/00 - 13/12
B60P 3/00 - 3/42
B60R 21/00
B62D 53/00 - 53/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
路上で作業を行う作業員の安全を確保するための移動式防護柵トレーラであって、
トラクタに接続支持される第1プラットフォームと、
車輪を有する第2プラットフォームと、
前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとの間に、それぞれ長さが伸縮可能な、かつ、前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動可能な一対の前後方向に延びるビーム部材と、
前記各ビーム部材の両端部をそれぞれ前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとに、前記移動式防護柵トレーラの幅方向に独立して移動可能
に接続する接続機構と、
前記各ビーム部材をそれぞれ独立して前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させる移動手段と、を備え、
前記接続機構は、前記各ビーム部材を前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に案内可能な、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に延びる案内部材
、及び、前記各ビーム部材の両端部に取付けられ、前記案内部材を挟むように配置される一対の板状部材と、該一対の板状部材を支持する支持部と、を含む延在部材を備え、
前記案内部材は、その一端から他端に向かって、又は、他端から一端に向かって漸次縮径することを特徴とする移動式防護柵トレーラ。
【請求項2】
前記一対のビーム部材は、前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとの間に、互いに異なる高さに配置された上段のビーム部材と、下段のビーム部材とから構成され、
前記上段のビーム部材は、前記移動手段によって、前記上段のビーム部材又は前記下段のビーム部材を前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させた際、前記下段のビーム部材の上方に位置することを特徴とする、請求項1に記載の移動式防護柵トレーラ。
【請求項3】
前記接続機構の前記案内部材は、互いに異なる高さに配置され、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に延びる、前記上段のビームを案内する一対の上段の案内シャフトと、前記下段のビーム部材を案内する一対の下段の案内シャフトとであり、
前記一対の上段の案内シャフトは、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向右側から左側に向かって縮径し、前記一対の下段の案内シャフトは、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向左側から右側に向かって縮径するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の移動式防護柵トレーラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の路面上で作業する作業員を保護する移動式防護柵トレーラに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、作業員が道路の路面の点検、補修等の作業を行う際、作業領域(車両非進入領域)を確保するために、路面上にロードコーン又は柵等を置いている。また、例えば、特許文献1には、チェーンで連結したブロックを路面に載置させることで車両進入防止柵を構成して、作業員が作業するための作業領域を確保することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、作業員が道路の路面の点検、補修等の作業を行う場合、安全に作業を行うことができる作業領域を迅速に確保することが望まれている。しかしながら、道路の幅方向の勾配、坂道、カーブ等の道路状況によっては作業領域を確保するのに時間を要することがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、道路の状況に係わらず作業領域を安全かつ迅速に確保することを可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の態様を例示するものであり、本発明の多様な構成要素の理解を容易にするために、項分けして説明するものである。以下の各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明を実施する最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、または、さらに他の構成要素を付加した態様についても、本発明の一態様になり得るものである。
【0007】
(1)路上で作業を行う作業員の安全を確保するための移動式防護柵トレーラであって、トラクタに接続支持される第1プラットフォームと、車輪を有する第2プラットフォームと、前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとの間に、それぞれ長さが伸縮可能な、かつ、前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動可能な一対の前後方向に延びるビーム部材と、前記各ビーム部材の両端部をそれぞれ前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとに、前記移動式防護柵トレーラの幅方向に独立して移動可能に接続する接続機構と、前記各ビーム部材をそれぞれ独立して前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させる移動手段と、を備え、前記接続機構は、前記各ビーム部材を前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に案内可能な、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に延びる案内部材、及び、前記各ビーム部材の両端部に取付けられ、前記案内部材を挟むように配置される一対の板状部材と、該一対の板状部材を支持する支持部と、を含む延在部材を備え、前記案内部材は、その一端から他端に向かって、又は、他端から一端に向かって漸次縮径する移動式防護柵トレーラ(請求項1)。
【0008】
本項に係る移動式防護柵トレーラにおいて、走行時にはその全長が最短(すなわち、一対のビーム部材の伸縮範囲内の最短)になるように、第1プラットフォームと第2プラットフォームとの間に設けられ、互いに異なる高さに配置された一対のビーム部材を移動式防護柵トレーラの前後方向(移動式防護柵トレーラの長手方向)に縮めるように運用する。一方、路面作業に用いる際には、一対のビーム部材を移動式防護柵トレーラの前後方向に延ばし、移動手段を用いて一対のビーム部材の一方を移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させる、すなわち、移動式防護柵トレーラの幅方向の一方に一対のビーム部材を寄せる。その結果、第1プラットフォームと第2プラットフォームと一対のビーム部材とで囲まれた作業領域が構成される。これにより、作業者が作業領域内で点検、補修等の作業を行えるものとなる。また、一対のビーム部材が延びることで、作業領域の面積を拡大され、点検、補修等の作業を広範囲に行えることとなる。
さらに、二車線の路面上、又は、三車線の左車線及び右車線の路面上で作業する際、移動式防護柵トレーラの開口側(すなわち、積層された一対のビーム部材の反対側)を路側帯側又は中央分離帯側とは反対側へと寄せるように配置させることにより、作業領域が第1プラットフォーム、第2プラットフォーム、一対のビーム部材及び路側帯側又は中央分離帯側によって囲まれるため、作業員の安全が確保されるものとなる。
接続機構の案内部材は、各ビーム部材を第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向に案内可能にその一端から他端に向かって、又は、他端から一端に向かって漸次縮径することにより、一対のビーム部を移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させるとき、各ビーム部材の移動時の抵抗が軽減されるため、一対のビーム部を円滑に移動させるものとなる。
【0009】
(2)上記(1)項において、前記一対のビーム部材は、前記第1プラットフォームと前記第2プラットフォームとの間に、互いに異なる高さに配置された上段のビーム部材と、下段のビーム部材とから構成され、前記上段のビーム部材は、前記移動手段によって、前記上段のビーム部材又は前記下段のビーム部材を前記移動式防護柵トレーラの幅方向に移動させた際、前記下段のビーム部材の上方に位置する移動式防護柵トレーラ(請求項2)。
【0010】
本項に係る移動式防護柵トレーラにおいて、一対のビーム部材が互いに異なる高さに配置された上段のビーム部材と、下段のビーム部材とから構成されているため、上段のビーム部材又は下段のビーム部材を第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向に移動させた際には、上段のビーム部材が下段のビーム部材の上方に配置される。これにより、上段のビーム部材又は下段のビーム部材が第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向の一側で積層された状態で配置され、第1プラットフォームと、第2プラットフォームと、上段のビーム部材又は下段のビーム部材とで囲まれた作業領域が構成される。その結果、上段のビーム部材及び下段のビーム部材の、路面からの高さ寸法が十分確保され、かつ、高強度の柵として機能し、車両が一対のビーム部材に衝突したとしても、一対のビーム部材を乗り越えることができず、作業領域内への進入を防ぐものとなり、作業者が作業領域内で点検、補修等の作業を行えるものとなる。
【0011】
(3)上記(2)項において、前記接続機構の前記案内部材は、互いに異なる高さに配置され、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向に延びる、前記上段のビームを案内する一対の上段の案内シャフトと、前記下段のビーム部材を案内する一対の下段の案内シャフトとであり、前記一対の上段の案内シャフトは、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向右側から左側に向かって縮径し、前記一対の下段の案内シャフトは、前記第1プラットフォーム及び前記第2プラットフォームの幅方向左側から右側に向かって縮径するように構成されている移動式防護柵トレーラ(請求項3)。
【0012】
本項に係る移動式防護柵トレーラにおいて、互いに異なる高さに配置され、第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向に延びる、上段のビームを案内する一対の上段の案内シャフトと、下段のビーム部材を案内する一対の下段の案内シャフトとを備えることで、上段のビーム及び下段のビームを第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向に円滑に移動させるものとなる。
また、一対の上段の案内シャフトが第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向右側から左側に向かって縮径し、一対の下段の案内シャフトが第1プラットフォーム及び第2プラットフォームの幅方向左側から右側に向かって縮径するように構成されているため、高速道路の路面の点検、補修箇所の状態、道路の幅方向の勾配、坂道、カーブ等の道路状況に応じて、上段のビーム又は下段のビームのいずれか一方を一対の上段の案内シャフト及び一対の下段の案内シャフトの縮径方向に向かって移動させることで、迅速に作業領域を確保することができるものとなる。また、上段のビーム又は下段のビームの移動の抵抗が抑えられるものとなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のように構成したことにより、道路の状況に係わらず作業領域を安全かつ迅速に確保することを可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る走行時(非作業時)の移動式防護柵トレーラの側面図である。
【
図2】
図1に示す移動式防護柵トレーラの上面図である。
【
図3】
図1に示す移動式防護柵トレーラの背面図である。
【
図6】
図1に示す移動式防護柵トレーラの作業時の側面図である。
【
図7】
図6に示す移動式防護柵トレーラの上面図である。
【
図8】
図6に示す移動式防護柵トレーラの部分拡大側面図である。
【
図9】ビーム部材を移動式防護柵トレーラの幅方向の一側に寄せる動作を示した図であり、(a)はビーム部材を寄せる前の図であり、(b)はビーム部材を寄せた後の図である。
【
図10】
図9に示すビーム部材の戻し動作を示した図であり、(a)はビーム部材を戻る前の図であり、(b)はビーム部材を戻した後の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態に係る移動式防護柵トレーラの構成を
図1~
図10に基づいて詳細に説明する。ここで、以下の説明では、高速道路で作業する場合について説明する。
【0016】
移動式防護柵トレーラ1は、
図1~
図3に示すように、トラクタ3に連結された状態を示すものであり、第1プラットフォーム11と、第2プラットフォーム13と、一対のビーム部材15,15と、接続機構17と、移動手段19(
図9及び
図10参照)と、衝撃緩衝機構21と、情報表示機構23と、を備えている。
【0017】
第1プラットフォーム11は、その前部がカプラ5(
図1及び
図6参照)を介してトラクタ3に着脱可能に連結されている。また、第1プラットフォーム11は、その後部が後述する接続機構17を介して一対のビーム部材15,15と連結されている。さらに、第1プラットフォーム11の後部(
図1の紙面右側)には、道路の路面Gの点検、補修等の作業時、第1プラットフォーム11を支持しつつ、移動式防護柵トレーラ1を路面G上に固定する、上下方向に伸縮可能な前側補助脚7が設けられている。
【0018】
第2プラットフォーム13は、その前部が後述する接続機構17を介して一対のビーム部材15,15と連結されている。また、第2プラットフォーム13は、その下部に、道路の路面Gの点検、補修等の作業時、移動式防護柵トレーラ1を路面G上に固定するためのアウトリガー9(
図1及び
図6参照)が設けられている。このアウトリガー9は、作業時に第2プラットフォーム13のエアサスペンション(図示せず)の車高調整により路面Gに接触する。第2プラットフォーム13の後部には、衝撃緩衝機構21と、ナンバープレート4の取付位置を変位可能にする変位機構25とが設けられている。また、第2プラットフォーム13の上面には、情報表示機構23が設けられている。
【0019】
一対のビーム部材15,15は、
図1,
図2,
図6及び
図7に示すように、それぞれが伸縮可能な、2つの断面視矩形の中空部材からなり、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13との間に、互いに異なる高さに配置され、後述する移動手段19によって、互いに干渉しないように移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動可能である。また、一対のビーム部材15,15は、移動式防護柵トレーラ1の幅方向所定の位置にロックするためのロック機構(図示せず)によって、ロック及びアンロックされる。一対のビーム部材15,15(上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15b)は、内筒部31と、外筒部33と、複数のピン35とを備える。上段のビーム部材15aは、その長手方向の外面に沿って上下方に延びる板材39aを有する。下段のビーム部材15bは、その長手方向の外面に沿って上方に延びる板材39bを有している。また、下段のビーム部材15bには、その上部に、移動手段19のチェーンブロック51のロックフック57又は紐状部材55を引っ掛けるための掛止フック61が設けられている(
図9及び
図10参照)。内筒部31は、その一端が接続機構17に接続され、他端が外筒部33に摺動可能に挿入されている。この内筒部31には、両端近傍にピン35を挿入する複数のピン孔37,37が設けられている(
図2及び
図7参照)。外筒部33は、その内寸法が内筒部31の外寸法より大きく設定され、一端近傍(すなわち、接続機構17に接続される端部の反対側)にピン35を挿入するピン孔37(
図2,
図6,
図7及び
図8参照)が設けられている。外筒部33の他端は、接続機構17に接続されている。ピン35は、一対のビーム部材15,15の伸縮、すなわち、内筒部31の、外筒部33に対する摺動をロックするためのものである。
【0020】
接続機構17は、
図4,
図5及び
図8に示すように、一対のビーム部材15,15の両端部(内筒部31の一端及び外筒部33の他端)を、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13とに、移動式防護柵トレーラ1の幅方向に独立して移動可能に、かつ、第1プラットフォーム11に第2プラットフォーム13を牽引可能に接続するためのものである。この接続機構17は、第1プラットフォーム11の後部及び第2プラットフォーム13の前部に設けられ、一対の案内部材
45及び延在部材43を備える。
【0021】
一対の案内部材
45は、
図4,
図5及び
図8に示すように、上下段からなる円筒状のシャフトであり、第1プラットフォーム11の後部及び第2プラットフォーム13の前部にそれぞれ設けられ、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bを第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13の幅方向に案内するものである。上段の案内シャフト45a,45aは、上段のビーム部材15aに対応し、下段の案内シャフト45b,45bは、下段のビーム部材15bに対応している。また、第1プラットフォーム11側の及び第2プラットフォーム13側の上段の案内シャフト45a,45aは、その一端から他端、すなわち、第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13の幅方向右側(
図2の紙面上側)から幅方向左側(
図2の紙面下側)に向かって直径が漸次縮径するように構成され、具体的には、一端側の直径D
R1140mmから他端側の直径D
L1130mmに漸次縮径するように構成されている。第1プラットフォーム11側の及び第2プラットフォーム13側の下段の案内シャフト45b,45bは、その他端から一端、すなわち、第1プラットフォーム11の及び第2プラットフォーム13のから幅方向右側(
図2の紙面上側)に向かって直径が漸次縮径するように構成され、具体的には、一端側の直径D
L2140mmから他端側の直径D
R2130mmに漸次縮径するように構成されている。
【0022】
延在部材43は、
図4,
図5及び
図8に示すように、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bの両端部に取付けられ、上段の案内シャフト45a及び下段の案内シャフト45bのそれぞれを挟むように配置される一対の板状部材47,47と、この板状部材47,47を支持する支持部49とを少なくとも含む。一対の板状部材47,47は、第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13の幅方向に移動可能に、支持部49から第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13に向かって延びている。支持部49は、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bの両端に取付けられている。
【0023】
移動手段19は、
図9及び
図10に示すように、下段のビーム部材15bを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させるものであり、第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13のそれぞれに設けられている。この移動手段19は、チェーンブロック51と、滑車53と、紐状部材55とから構成されている。チェーンブロック51は、走行時には移動式防護柵トレーラ1内に収納され、ビーム部材15(本実施形態では下段のビーム部材15b)を移動させるとき、チェーンブロック51のロックフック57を第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13に設けられた掛止部59に引掛けて用いられる。滑車53は、掛止部59に対向するように第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13に取付けられている。紐状部材55は、ワイヤ、ロープ、チェーン等の索状部材であり、走行時には移動式防護柵トレーラ1内に収納され、一対のビーム部材15,15を移動させるとき、滑車53に掛け回しつつ、一端をチェーンブロック51のロックフック57に接続させ、他端を下段のビーム部材15bの掛止フック61に引掛けて用いられる。
【0024】
衝撃緩衝機構21は、
図1及び
図6等に示すように、第2プラットフォーム13の後部に取付けられており、走行時には折畳まれた状態で第2プラットフォーム13上に格納されており(
図1及び
図2参照)、作業時には衝撃緩衝機構21を展開させて第2プラットフォーム13の後部から延びるように配置される(
図6及び
図7参照)。この衝撃緩衝機構21は、道路の路面補修、路面点検等の作業時における車両の衝突による衝撃を吸収することができる様々な形式の衝撃緩衝機構を適用することができる。
【0025】
情報表示機構23は、
図1及び
図6に示すように、情報表示部63を含み、この情報表示部63がトラクタ3の進行方向の後方に向くように、第2プラットフォーム13の上面に立設されている。この情報表示機構23は、トラクタ3から供給された電力によって作動される。また、情報表示機構23には、警告灯65が設けられている。
【0026】
次に、移動式防護柵トレーラ1の使用方法について、
図1~
図10を参照しながら説明する。
まず、移動式防護柵トレーラ1を、予め設置されたロードコーンによって囲まれた作業現場まで走行させる。走行時では、
図1~
図3に示すように、移動式防護柵トレーラ1の全長が最短(すなわち、一対のビーム部材15,15の伸縮範囲内の最短)になるように、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13との間に設けられた一対のビーム部材15,15(上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15b)が移動式防護柵トレーラ1の前後方向(移動式防護柵トレーラ1の長手方向)に縮められている。また、衝撃緩衝機構21は、折畳まれた状態で第2プラットフォーム13上に格納されており、前側補助脚7及びアウトリガー9は、収納された状態である(
図1参照)。
【0027】
そして、作業現場に到着し、トラクタ3を停止させた後、衝撃緩衝機構21を展開させて、第2プラットフォーム13の後部から延びるように配置する。このとき、衝撃緩衝機構21によって、ナンバープレート4が隠れるので、変位機構25によってナンバープレート4を上方に配置させる。
【0028】
その後、一対のビーム部材15,15の内筒部31の一端側のピン孔37及び外筒部33のピン孔37に挿通されたピン35,35を取外す。その後、トラクタ3を所定の距離前進させて、内筒部31を外筒部33内に沿ってスライドさせて、一対のビーム部材15,15を延ばす。そして、所定の位置まで延ばされた後、ピン35,35を内筒部31の他端側のピン孔37及び外筒部33のピン孔37に挿入させて、内筒部31を外筒部33にロックさせる(
図6及び
図7参照)。これにより、内筒部31が外筒部33内に沿ってスライドしなくなり、一対のビーム部材15,15の伸長が維持される。
【0029】
そして、前側補助脚
7を延ばして路面Gに接触させ(
図6参照)、かつ、アウトリガー
9を第2プラットフォーム13のエアサスペンションの車高調整により路面Gに接触させて、移動式防護柵トレーラ1を路面Gに固定する。
【0030】
そして、移動手段19によって、下段のビーム部材15bを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させる。具体的には、
図9に示すように、チェーンブロック51のロックフック57の一方を第1プラットフォーム11に設けられた掛止部59に引掛ける。その後、紐状部材55を滑車53に掛けて、紐状部材55の一端をチェーンブロック51のロックフック57の他方に接続し、紐状部材55の他端を下段のビーム部材15bの掛止フック61に引掛ける。その後、作業者がチェーンブロック51を操作することで、ロックフック57の他方に接続された紐状部材55をチェーンブロック51側に引き寄せる。これにより、下段のビーム部材15bが上段のビーム部材15a側に移動する。このとき、第1プラットフォーム11側の及び第2プラットフォーム13側の下段の案内シャフト45b,45bは、その直径D
L2,D
R2が車両の後方から前方を見て、第1プラットフォーム11の及び第2プラットフォーム13の幅方向左側から幅方向右側に向かって直径D
L2,D
R2が漸次縮径されている(本実施形態では、直径D
L2140mmから直径D
R2130mmに縮径されている)。このため、道路の幅方向の勾配、坂道、カーブ等の道路状況に係わらず、下段のビーム部材15bの幅方向左側から幅方向右側への移動時の抵抗が、移動に伴う一対の板状部材47,47との寸法差の拡大により(すなわち、下段の案内シャフト45b,45bと一対の板状部材47,47との間隙の拡大により)軽減されるため、下段のビーム部材15bを円滑に移動させられる。移動手段19は、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13との近傍位置にそれぞれ設けられており、上記作業は、二名の操作者がタイミングを合わせて行うものである。また、上記作業に動力源は不要であり、人力のみによって作業を行うものである。そして、下段のビーム部材15bが所定の位置まで移動することで、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bが積層された状態で配置され(
図9(b)参照)、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13と一対のビーム部材15,15とで囲まれた作業領域2(
図7参照)が構成される。また、一対のビーム部材15,15間に隙間が形成されるが、この隙間は一対のビーム部材15,15に設けられた板材39a,39bにより覆われる。
ここで、前述のごとく移動手段19は、第2プラットフォーム13側にも設けられているが、第1プラットフォーム11に設けられた移動手段19と同様の構成であるため詳細な説明は省略する。
【0031】
そして、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bが積層された状態で、ロック機構(図示せず)によって、下段のビーム部材15bをロックする。これにより、作業者が安全に作業を行うことができる作業領域2が形成され、その作業領域2内で路面Gの点検、補修等の作業を安全に行うことができる。また、なお、衝撃緩衝機構21の展開作業は、一対のビーム部材15,15を伸長した後でもよく、適宜作業順番を変更してもよい。
【0032】
次に、移動式防護柵トレーラ1の作業形態から走行形態に戻す場合、下段のビーム部材15bのロックを解除させて、下段のビーム部材15bを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させる。具体的には、
図10を参照して、チェーンブロック51のロックフック57の一方を第1プラットフォーム11に設けられた掛止部59に引掛けつつ、ロックフック57の他方を下段のビーム部材15bの掛止フック61に引掛ける。その後、チェーンブロック51を操作して、下段のビーム部材15bをチェーンブロック51側に引き寄せる(
図10(a)参照)。そして、下段のビーム部材15bが所定の位置まで移動された後(
図10(b)参照)、下段のビーム部材9bをロックする。
【0033】
そして、前側補助脚7を第1プラットフォーム11に収納し、かつ、アウトリガー9を第2プラットフォーム13のエアサスペンションの車高調整により収納し、移動式防護柵トレーラ1の、路面Gに対する固定を解除する。
【0034】
そして、内筒部31の他端側のピン孔37及び外筒部33のピン孔37に挿入されたピン35,35を取外して、その後、トラクタ3を所定の距離後退させ、内筒部31を外筒部33内にスライドさせる。そして、内筒部31を所定の距離スライドさせた後、ピン35,35を内筒部31の一端側のピン孔37及び外筒部33のピン孔37に挿通させて、内筒部31を外筒部33に固定する。
【0035】
そして、展開された衝撃緩衝機構21を第2プラットフォーム13に折畳んで格納し、変位機構25によってナンバープレート4を下方に配置させる。これにより、移動式防護柵トレーラ1の全長が最短となって、トラクタ3が走行可能となり、別の作業場への移動に適した態様となる。なお、衝撃緩衝機構21の展開作業は、一対のビーム部材15,15の収縮前でもよく、適宜作業順番を変更してもよい。
【0036】
以上、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、以下のような作用効果を奏するものとなる。
走行時には、移動式防護柵トレーラ1の全長が最短になるように、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13との間に設けられ、互いに異なる高さに配置された一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の前後方向(移動式防護柵トレーラ1の長手方向)に縮めるように運用する。一方、路面G作業に用いる際には、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の前後方向に延ばし、移動手段19を用いて一対のビーム部材15,15の一方を移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させる、すなわち、移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一方に一対のビーム部材15,15を寄せる。このとき、一対のビーム部材15,15が互いに異なる高さに配置されているため、下段のビーム部材15bを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させたとき、下段のビーム部材15bは、上段のビーム部材15aの下方に配置される。その結果、一対のビーム部材15,15が移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一側で積層された状態で配置され、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13と一対のビーム部材15,15とで囲まれた作業領域2が設けられる。これにより、作業者が作業領域2内で点検、補修等の作業を行うことが可能となる。また、一対のビーム部材15,15が延びることで、作業領域2の面積を拡大され、点検、補修等の作業を広範囲に行えることとなる。
【0037】
また、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、道路の二車線の路面G上、又は、三車線の左車線及び右車線の路面G上で作業する際、移動式防護柵トレーラ1の開口側(すなわち、積層された一対のビーム部材15,15の反対側)を路側帯側又は中央分離帯側に対向させるように配置させることにより、作業領域2が第1プラットフォーム11、第2プラットフォーム13、一対のビーム部材15,15及び路側帯側又は中央分離帯側によって囲まれるため、作業員の安全が確保される。
【0038】
さらに、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、一対のビーム部材15,15が積層される構造をなしているため、一対のビーム部材15,15の、路面Gからの高さ寸法が十分確保され、かつ、高強度の柵として機能し、車両が一対のビーム部材15,15に衝突したとしても、一対のビーム部材15,15を乗り越えることができず、作業領域2内への進入を防ぐことができる。
【0039】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一側に寄せた状態の時、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の幅方向の片側に寄った状態でその位置にロックされるので、上段及び下段のビーム部材15a,15bが外力を受けてもその位置が変化することがない。さらに、移動式防護柵トレーラ1を傾斜路面に停車させても、一対のビーム部材15,15の、移動式防護柵トレーラ1の幅方向の移動を防ぐことが可能となる。また、走行時にも一対のビーム部材15,15を幅方向の互いに反対側の端部にロックすることで、走行時の安定性を確保することができる。一対のビーム部材15,15は、移動式防護柵トレーラ1の走行時は車両としての必要な強度を確保する強度部材として機能し、作業時には作業領域2内の作業者の安全性を確保する柵として機能する。
【0040】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、上段の案内シャフト45a,45aは、第1プラットフォーム11の及び第2プラットフォーム13の幅方向右側から幅方向左側に向かって直径DL1,DR1が漸次小さくなるように構成され、また、下段の案内シャフト45b,45bは、第1プラットフォーム11の及び第2プラットフォーム13の幅方向左側から幅方向右側に向かって直径DL2,DR2が漸次縮径するように構成されている。これにより、上段のビーム部材15a又は下段のビーム部材15bの移動時の抵抗が、移動に伴う一対の板状部材47,47と上段の案内シャフト45a,45a及び下段の案内シャフト45b,45bの寸法差の拡大により軽減されるため、高速道路の路面Gの点検、補修箇所の状態、道路の幅方向の勾配、坂道、カーブ等の道路状況に係わらず、円滑に移動させることができ、迅速に作業領域2を確保することができる。
【0041】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、上段のビーム部材15aの長手方向の外面に沿って上下方に延びる板材39aを有し、下段のビーム部材15bの長手方向の外面に沿って上方に延びる板材39bを有することにより、両側面視で各ビーム部材15,15及び板材39a,39bの高さ方向の総和寸法が同一乃至略同一となり、外観的なバランスが確保されるとともに、一対のビーム部材15,15の強度を板材39a,39bによって補完することができる。
【0042】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一方に寄せたとき、すなわち、一対のビーム部材15,15が積層されたとき、一対のビーム部材15,15の間の隙間が板材39a,39bにより覆われるため、隙間からの異物の侵入又は飛び出しを防ぐことができる。
【0043】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、走行中の車両が移動式防護柵トレーラ1の後部に衝突した際、第2プラットフォーム13の後方に設けられた衝撃緩衝機構21により、車両と移動式防護柵トレーラ1との衝突時の衝撃を吸収する。これにより、衝突に伴う第2プラットフォーム13の、移動式防護柵トレーラ1の前方(第1プラットフォーム11側)への押出しが抑えられ、作業領域2内で作業する作業員の安全を確保することができる。
【0044】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1よれば、第2プラットフォーム13上に設けられた情報表示機構17によって、道路の点検中、補修中等の任意の情報を表示することで、道路を走行する車両の運転手に注意を促すことが可能となる。さらに、変位機構25によって、トラクタ3のナンバープレート4の位置を適宜変位させることで、路面Gの点検、補修等の作業時、衝撃緩衝機構21を第2プラットフォーム13の後部に配置させてもナンバープレート29を見やすい位置に配置することができる。
【0045】
なお、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、高速道路の路面Gの点検、補修等の作業について説明しているが、一般道路(例えば、二車線の路面、又は、三車線の左車線及び右車線の路面等)の点検、補修等の作業にも適用してもよい。
【0046】
また、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、上段のビーム部材15a及び下段のビーム部材15bは、断面視矩形を呈しているが、円筒状、六角形、八角形等の多角形、断面視コ字状、断面視I字状等の他の形状であってもよい。
【0047】
さらに、一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、移動手段19によって、下段のビーム部材15bを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させているが、作業現場に応じて上段のビーム部材15aを移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させるようにしてもよい。また、移動手段19は、上段のビーム部材15a又は下段のビーム部材15bを第1プラットフォーム11及び第2プラットフォーム13の幅方向に移動させるためにチェーンブロックを用いているが、油圧シリンダ、エアシリンダ又は油圧ウインチ等の他の移動手段を用いてもよい。
【0048】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、一対のビーム部材15,15の伸縮は、トラクタ3の前進又は後退によって行われているが、移動式防護柵トレーラ1に油圧等の補助動力を設けて、補助動力によって一対のビーム部材15,15を伸縮させてもよい。
【0049】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、一対のビーム部材15,15が積層された状態時、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一方に寄せた側とは反対側にバランスウェイトを設けてもよい。これにより、移動式防護柵トレーラ1のバランスを保つことができる。
【0050】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、上段のビーム部材15aの長手方向の外面に沿って上下方に延びる板材39aを有し、下段のビーム部材15bの長手方向の外面に沿って上方に延びる板材39bを有しているが、一対のビーム部材15,15の長手方向の外面に沿って上方へと延びるパネル、シート等のブラインド部材を設けるようにしてもよい。これにより、作業領域2が覆い隠され、かつ、異物の侵入又は飛び出しを防ぐことが可能となる。さらに、作業場を通過する車両内からの視線を防ぎ、いわゆる見物渋滞を防ぐことができる。
【0051】
一実施形態に係る移動式防護柵トレーラ1において、一対のビーム部材15,15の、第1及び第2プラットフォーム11,13の幅方向の移動を防ぐために、上段及び下段のビーム部材15a,15bが積層された状態時(作業時)、上段及び下段のビーム部材15a,15bの端部近傍位置と、第1及び第2プラットフォーム11,13の上段及び下段のビーム部材15a,15bの端部から幅方向に離れた位置とに接続する斜交い部材を設けるようにしてもよい。なお、走行時には、斜交い部材は、移動式防護柵トレーラ1に収納される。
【符号の説明】
【0052】
1…移動式防護柵トレーラ、11…第1プラットフォーム、13…第2プラットフォーム、15…一対のビーム部材、17…接続機構、19…移動手段、45…案内部材
【要約】
【課題】道路の状況に係わらず作業領域を安全かつ迅速に確保することを可能とすることを目的とするものである。
【解決手段】移動式防護柵トレーラ1において、路面作業に用いる際、一対のビーム部材15,15を移動式防護柵トレーラ1の前後方向に延ばし、移動手段19を用いて下段のビーム部材を移動式防護柵トレーラ1の幅方向に移動させる。これにより、下段のビーム部材は、上段のビーム部材15aの下部に配置される。その結果、一対のビーム部材15,15が移動式防護柵トレーラ1の幅方向の一側で積層された状態で配置され、第1プラットフォーム11と第2プラットフォーム13と一対のビーム部材15,15とで囲まれた作業領域2が設けられる。これにより、作業領域2が第1プラットフォーム11、第2プラットフォーム13及び一対のビーム部材15,15によって囲まれるため、作業員の安全が確保され、作業者が作業領域2内で点検、補修等の作業を安全に行うことができる。
【選択図】
図7