(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】補助情報を伝送する方法、端末機器とネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04W 74/0833 20240101AFI20241113BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20241113BHJP
【FI】
H04W74/0833
H04W8/24
(21)【出願番号】P 2023505450
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 CN2021108572
(87)【国際公開番号】W WO2022022488
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-01-25
(31)【優先権主張番号】202010746030.2
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(72)【発明者】
【氏名】呉 凱
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】特表2023-512969(JP,A)
【文献】国際公開第2021/147580(WO,A1)
【文献】Samsung,Considerations on access barring and UE capability,3GPP TSG RAN WG1 #101-e R1-2003913,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_101-e/Docs/R1-2003913.zip>,2020年05月25日
【文献】Huawei, HiSilicon,Other aspects for reduced capability devices,3GPP TSG RAN WG1 #101-e R1- 2004612,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_101-e/Docs/R1-2004612.zip>,2020年05月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器により実行される補助情報を伝送する方法であって、
ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、
前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、
前記ターゲットメッセージには、前記補助情報の報告の論理チャネルIDである識別子が含まれる、補助情報を伝送する方法。
【請求項2】
前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送する前に、前記方法は、
第一の条件によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定することをさらに含み、ここで、前記第一の条件は、
前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するようにネットワークにより配置されることと、
前記端末機器のタイプによって、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを決定することと
、
前記ターゲットメッセージがMSG-Aを含む場合に、MSG-AのTBS又はコードレートが、予め設定される値以下であることとのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットメッセージがMSG-3メッセージである場合に、前記MSG-3メッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを、RARによって指示するか、又はTC-RNTIによりスクランブルされたPDCCHによって指示する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することは、
ターゲットプリアンブルを使用する場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
各SSB又はCSI-RSのROリソースに対応する前記ターゲットプリアンブルは異なる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記端末機器は、アイドル状態又は非アクティブ化状態にある、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ネットワーク機器により実行される補助情報を伝送する方法であって、
ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、
端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、
前記ターゲットメッセージには、前記補助情報の報告の論理チャネルIDである識別子が含まれる、補助情報を伝送する方法。
【請求項9】
前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することは、
ターゲットプリアンブルが検出された場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項1から7のいずれか1項に記載の補助情報を伝送する方法を実現する、端末機器。
【請求項12】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項8から11のいずれか1項に記載の補助情報を伝送する方法を実現する、ネットワーク機器。
【請求項13】
非揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項1から7のいずれか1項に記載の補助情報を伝送する方法を実現する、コンピュータプログラム。
【請求項14】
非揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項8から11のいずれか1項に記載の補助情報を伝送する方法を実現する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2020年07月29日に中国特許局で提出された、出願番号が202010746030.2であり、発明名称が「補助情報を伝送する方法、端末機器とネットワーク機器」である中国特許出願の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、本発明に参照として取り込まれる。
【0002】
本発明の実施例は通信分野に関し、特に補助情報を伝送する方法、端末機器とネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0003】
ニューラジオ(New Radio、NR)では、ユーザ端末(User Equipment、UE)は、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続態に入った後にのみ、UE能力などの補助情報を報告することができる。それによって、ネットワーク機器は、接続態になった後にのみ、補助情報を取得し、且つ補助情報に基づいて配置又はスケジューリングを行うことができる。この場合に、ネットワーク機器は、接続態の前に補助情報を取得できず、接続態の前にUEを合理的に配置又はスケジューリングできないため、伝送性能に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例の目的は、接続態の前に補助情報を取得することにより、接続態の前にUEを合理的に配置又はスケジューリングし、伝送性能を向上させることができる補助情報を伝送する方法、端末機器とネットワーク機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の態様によれば、端末機器により実行される補助情報を伝送する方法を提供し、前記方法は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0006】
第二の態様によれば、ネットワーク機器により実行される補助情報を伝送する方法を提供し、前記方法は、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0007】
第三の態様によれば、補助情報を伝送する装置を提供し、この装置は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するための伝送モジュールを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0008】
第四の態様によれば、補助情報を伝送する装置を提供し、この装置は、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信するための受信モジュールを含み、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0009】
第五の態様によれば、端末機器を提供し、この端末機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0010】
第六の態様によれば、ネットワーク機器を提供し、このネットワーク機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第二の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第七の態様によれば、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体にはプログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様又は第二の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0012】
第八の態様によれば、コンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム製品は、非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記プログラムが少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、第一の態様又は第二の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0013】
第九の態様によれば、本出願の実施例は、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様又は第二の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例による補助情報を伝送する方法、端末機器とネットワーク機器は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送し、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、接続態の前に補助情報を取得することにより、接続態の前にUEを合理的に配置又はスケジューリングし、伝送性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施例の応用可能な無線通信システムのブロック図を示す。
【
図2】本発明の実施例による補助情報を伝送する方法の概略的フローチャートを示す。
【
図3】本発明の実施例による補助情報を伝送する方法の概略的フローチャートを示す。
【
図4】本発明の実施例による補助情報を伝送する方法の概略的フローチャートを示す。
【
図5】本発明の実施例による補助情報を伝送する方法の概略的フローチャートを示す。
【
図6】本発明の一つの実施例による端末機器の構造概略図である。
【
図7】本発明の一つの実施例によるネットワーク機器の構造概略図である。
【
図8】本発明の別の実施例によるネットワーク機器の構造概略図である。
【
図9】本発明の別の実施例による端末機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記説明した図面は、本出願に対するさらなる理解を提供するために用いられ、本出願の一部を構成し、本出願の例示的な実施例及びその説明は、本出願を説明するためのものであり、本出願への不適切な限定を構成するものではない。以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0017】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能である。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0018】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述は、例示の目的でニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しているとともに、以下の大部分の記述においてNR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第六世代(6th Generation、6G)通信システムに適用されてもよい。
【0019】
図1は、本出願の実施例の応用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)(又はノートパソコンと呼ばれる)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットディバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例の端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてNRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0020】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による補助情報を伝送する方法を詳細に説明する。
【0021】
図2に示すように、本発明の一つの実施例は、補助情報を伝送する方法200を提供し、この方法は、端末機器により実行されてもよく、言い換えれば、この方法は、端末機器にインストールされているソフトウェア又はハードウェアにより実行されてもよく、この方法は、以下のステップを含む。
【0022】
S202:ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送する。
【0023】
ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含む。
【0024】
ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel、RACH)プロセスは、二つの実現方式に分けられてもよく、一つは、4ステップRACHプロセスであり、もう一つは、2ステップRACHプロセスである。
【0025】
一つの実現方式では、4ステップRACHプロセスでは、UEは、まずネットワークにRACHプロセスの第一のメッセージ(msg1)を送信し、ランダムアクセスプリアンブル(preamble code)を含み、ネットワークは、preambleを検出した後、このpreambleに対応するランダムアクセス応答(Random Access Response、RAR)を含む第二のメッセージ(msg2)を送信し、UEは、msg2を受信した後、RARの指示に基づき、RACHプロセスの第三のメッセージ(msg3)を送信し、ネットワークは、msg3を受信した後、競合解決識別子(contention resolution ID)を含む第四のメッセージ(msg4)を送信し、UEは、msg4を受信すれば、4ステップのランダムアクセスを完了する。4ステップRACHプロセスである場合に、前記ターゲットメッセージは、RACHプロセスのMSG-3メッセージである。
【0026】
別の実現方式では、2ステップRACHプロセスでは、UEは、まずMSG-Aを送信し、MSG-Aは、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)preambleと物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)の二つのステップで構成される。PUSCHの伝送情報には、UE-ID情報が含まれてもよい。ネットワークは、UEによって送信されるMSG-Aを受信した後、UEにMSG-Bを送信する。ネットワークによりMSGB無線ネットワーク一時識別子(MSGB-Radio Network Temporary Identifier、MSGB-RNTI)を介してスクランブルされた物理下りリンク制御チャネル(Physical downlink control channel、PDCCH)によってスケジューリングされる物理下りリンク共有チャネル(Physical downlink shared channel、PDSCH、PDSCH)には、UE-IDが含まれてもよく、UEは、MSG-Aで送信されたUE-IDを検出した後、競合の解決に成功したと見なし、且つネットワークにMSG-Bのハイブリッド自動再送要求応答(Hybrid automatic repeat request acknowledgement、HARQ-ACK)をフィードバックする。二ステップRACHプロセスが採用される場合に、前記ターゲットメッセージは、MSG-Aメッセージである。
【0027】
前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大の多入力多出力層(Multiple Input Multiple Output layerと、MIMO layer)と、前記端末機器の受信アンテナ数と、無線リソース管理(Radio resource management、RRM)測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0028】
低能力のUE(Reduced capability UEs、RedCap UE)を例として説明し、UEがサポートする受信アンテナ数が少なく、又はアンテナ利得が低く、又はサポートする帯域幅が狭いため、ネットワーク機器は、上記ターゲット情報がRRC接続の確立前に補助情報を伝送することで、RedCap UEを識別し、又はRedCap UEが報告する補助情報を取得することができ、それによってRedCap UEに対して的を射た配置又はスケジューリングを行い、伝送性能を向上させる。
【0029】
本発明の実施例による補助情報を伝送する方法は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送し、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、端末機器は、RRC接続を確立する前にその補助情報を報告することができ、それによってネットワーク機器がこの端末機器に対して的を射た配置又はスケジューリングを行うことができ、伝送性能を向上させる。
【0030】
図3に示すように、本発明の一つの実施例は、補助情報を伝送する方法300を提供し、この方法は、端末機器により実行されてもよく、言い換えれば、この方法は、端末機器にインストールされているソフトウェア又はハードウェアにより実行されてもよく、この方法は、以下のステップを含む。
【0031】
S301:第一の条件によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定する。
【0032】
ここで、前記第一の条件は、
前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するようにネットワークにより配置されることと、
前記端末機器のタイプによって、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを決定することと、
前記端末機器によって測定される、RSRPと、RSRQと、経路損失値とのうちの少なくとも一つを含む測定情報が、予め設定される閾値より高い又は低いことと、
前記ターゲットメッセージがMSG-Aを含む場合に、MSG-AのTBS又はコードレートが、予め設定される値以下であることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0033】
一つの実現方式では、ネットワーク配置によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定してもよい。前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するようにネットワークにより配置される場合、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送し、逆である場合、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送しない。
【0034】
別の実現方式では、前記端末機器のタイプによって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定してもよい。
【0035】
また別の実現方式では、予め設定される条件によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定してもよく、ここで、前記予め設定される条件は、以下の条件のうちの少なくとも一つを含む。
【0036】
条件1:前記端末機器が測定したリファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)、又はリファレンス信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、又は経路損失が、予め設定される閾値より高い又は低い。
【0037】
条件2:前記ターゲットメッセージがMSG-Aを含む場合に、MSG-Aの伝送ブロックサイズ(Transport Block Size、TBS)又はコードレートが予め設定される値以下である。又は、ネットワーク配置の変調とコーディング方案(Modulation and coding scheme、MCS)レベルに基づいて決定し、MCSインデックスが予め設定される値以下である場合に、MSG-Aはターゲット情報を伝送するために用いられてもよい。
【0038】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージがMSG-3メッセージである場合に、RAR又は伝送配置RNTI(Transmission Configuration-RNTI、TC-RNTI)によってスクランブルされたPDCCHによって、前記MSG-3メッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを指示する。
【0039】
S302:ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送する。
【0040】
前のステップでターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを決定した場合に、本ステップを実行する。具体的には、
図2の実施例のステップS202と同じ又は類似する記述を採用することができ、繰り返し部分は、ここでこれ以上説明しない。
【0041】
別の実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。この識別子は、予め設定されるビットの組み合わせであってもよく、又は一つの論理チャネルIDであってもよい。
【0042】
一つの実現方式では、前記端末機器は、アイドル状態又は非アクティブ化状態にある。
【0043】
本発明の実施例による補助情報を伝送する方法は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送し、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、端末機器は、RRC接続を確立する前にその補助情報を報告することができ、それによってネットワーク機器がこの端末機器に対して的を射た配置又はスケジューリングを行うことができ、伝送性能を向上させる。
【0044】
図4に示すように、本発明の一つの実施例は、補助情報を伝送する方法400を提供し、この方法は、端末機器により実行されてもよく、言い換えれば、この方法は、端末機器にインストールされているソフトウェア又はハードウェアにより実行されてもよく、この方法は、以下のステップを含む。
【0045】
S402:ターゲットプリアンブルを使用する場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送する。
【0046】
本ステップは、
図2の実施例のステップS202、
図3の実施例のステップS302と同じ又は類似する記述を採用することができ、繰り返し部分は、ここでこれ以上説明しない。
【0047】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。
【0048】
一つの実現方式では、各SSB又はCSI-RSのROリソースに対応する前記ターゲットプリアンブルは異なる。一つの実現方式では、各SSB又はCSI-RSに関連するpreamble indexのセットは、異なってもよい。例えば、一つのセルは、4つのSSB又はCSI-RSを有し、関連するpreamble indexは、それぞれSSB#0->0-16、SSB#1->17-32、SSB#3->33-48、SSB#4->49-64である。ここで、SSB#0に対して、SSB#0->0-X-1は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送しないpreambleインデックスであり、SSB#0->X-Yは、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するpreambleインデックスであり、X<Y<=16である。別の実現方式では、異なるpreambleインデックスを使用して異なる補助情報の報告量のセットに対応し、例えば、第一のpreambleセットは、第一の情報組み合わせの報告に対応し、第二のpreambleセットは、第二の情報組み合わせの報告に対応するなどである。
【0049】
別の実現方式では、各SSB又はCSI-RSのROリソースに対応する前記ターゲットプリアンブルは、同じであってもよい。
【0050】
本発明の実施例による補助情報を伝送する方法は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送し、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含み、端末機器は、RRC接続を確立する前にその補助情報を報告することができ、それによってネットワーク機器がこの端末機器に対して的を射た配置又はスケジューリングを行うことができ、伝送性能を向上させる。
【0051】
以上、
図2~4を結び付けて本発明の実施例の補助情報を伝送する方法を詳細に記述した。以下は、
図5を結び付けて、本発明の別の実施例の補助情報を伝送する方法について詳細に記述する。理解できるように、ネットワーク機器側から記述されるネットワーク機器と端末機器とのインタラクションは、
図2~4に示す方法における端末機器側の記述と同じであり、説明の繰り返しを回避するために、関連記述を適切な省略する。
【0052】
図5は、本発明の実施例の補助情報を伝送する方法の実現フローチャートであり、ネットワーク機器側に用いられてもよい。
図5に示すように、この方法500は、以下のステップを含む。
【0053】
S502:ターゲットメッセージを介して補助情報を受信する。
【0054】
ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0055】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。
【0056】
一つの実現方式では、前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することは、ターゲットプリアンブルが検出された場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを含む。
【0057】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。
【0058】
以上様々な実現方式の具体的な実行ステップは、
図2~4の実施例に記述されたものと類似しており、これ以上説明しない。
【0059】
説明すべきこととして、本出願の実施例による補助情報を伝送する方法は、実行本体が補助情報を伝送する装置であってもよく、又はこの装置における上記方法のローディングを実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、補助情報を伝送する装置が補助情報を伝送する方法のローディングを実行することを例として、本出願の実施例による補助情報を伝送する方法を説明する。
【0060】
図6は、本発明の実施例の補助情報を伝送する装置の構造概略図である。
図6に示すように、補助情報を伝送する装置600は、伝送モジュール610を含む。
【0061】
伝送モジュール610は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するために用いられ、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0062】
一つの実現方式では、伝送モジュール610は、第一の条件によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定するために用いられ、ここで、前記第一の条件は、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するようにネットワークにより配置されることと、前記端末機器のタイプによって、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを決定することと、前記端末機器によって測定される、RSRPと、RSRQと、経路損失値とのうちの少なくとも一つを含む測定情報が、予め設定される閾値より高い又は低いことと、前記ターゲットメッセージがMSG-Aを含む場合に、MSG-AのTBS又はコードレートが、予め設定される値以下であることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0063】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージがMSG-3メッセージである場合に、前記MSG-3メッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを、RARによって指示するか、又はTC-RNTIによりスクランブルされたPDCCHによって指示する。
【0064】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。
【0065】
一つの実現方式では、前記伝送モジュール610は、ターゲットプリアンブルを使用する場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するために用いられる。
【0066】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。
【0067】
一つの実現方式では、各SSB又はCSI-RSのROリソースに対応する前記ターゲットプリアンブルは異なる。
【0068】
一つの実現方式では、前記装置は、端末機器に用いられ、前記端末機器は、アイドル状態又は非アクティブ化状態にある。
【0069】
本出願の実施例における補助情報を伝送する装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的には、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などであってもよく、非移動電子機器は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0070】
本出願の実施例における補助情報を伝送する装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)(登録商標)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0071】
本発明の実施例による装置600は、本発明の実施例に対応する
図2~4のプロセスを参照することができ、且つ、この装置600における各ユニット/モジュールと上記他の操作及び/又は機能は、それぞれ
図2~4における該当するプロセスを実現するために用いられ、且つ同じ又は同等の技術的効果をすることができ、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0072】
図7は、本発明の実施例の補助情報を伝送する装置の構造概略図である。
図7に示すように、補助情報を伝送する装置700は、受信モジュール710を含む。
【0073】
受信モジュール710は、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信するために用いられ、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0074】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。
【0075】
一つの実現方式では、受信モジュール710は、ターゲットプリアンブルを使用する場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信するために用いられる。
【0076】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。本出願の実施例における補助情報を伝送する装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的には、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などであってもよく、非移動電子機器は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0077】
本出願の実施例における補助情報を伝送する装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)(登録商標)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。
【0078】
本発明の実施例による装置700は、本発明の実施例に対応する方法500のプロセスを参照することができ、且つ、この装置700における各ユニット/モジュールと上記他の操作及び/又は機能は、それぞれ方法500における該当するプロセスを実現するために用いられ、且つ同じ又は同等の技術的効果をすることができ、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0079】
具体的には、本出願の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。
図800に示すように、このネットワーク側機器800は、アンテナ801と、無線周波数装置802と、ベースバンド装置803とを含む。アンテナ801と無線周波数装置802とが接続される。上りリンク方向において、無線周波数装置802は、アンテナ801を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置803に送信して処理させる。下りリンク方向において、ベースバンド装置803は、送信する情報を処理し、無線周波数装置802に送信し、無線周波数装置802は、受信した情報を処理した後にアンテナ801を介して送出する。
【0080】
上記周波数帯域処理装置は、ベースバンド装置803に位置してもよく、以上の実施例においてネットワーク側機器により実行される方法は、ベースバンド装置803に実現されてもよく、このベースバンド装置803は、プロセッサ804とメモリ805を含む。
【0081】
ベースバンド装置803は、例えば少なくとも一つのベースバンドボードを含んでもよく、このベースバンドボード上に複数のチップが設置され、
図8に示すように、そのうちの一つのチップは、例えばプロセッサ804であり、メモリ805と接続されて、メモリ805におけるプログラムを呼び出し、以上の方法の実施例に示すネットワーク機器操作を実行する。
【0082】
このベースバンド装置803は、ネットワークインターフェース806をさらに含んでもよく、無線周波数装置802との情報のやり取りに用いられ、このインターフェースは、例えば共通公衆無線インターフェース(common public radio interface、CPRIと略称)である。
【0083】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器は、メモリ805に記憶されており、且つプロセッサ804上で運行できる命令又はプログラムをさらに含み、プロセッサ804は、メモリ805における命令又はプログラムを呼び出し、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを実行し、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0084】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。
【0085】
一つの実現方式では、前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することは、ターゲットプリアンブルが検出された場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を受信することを含む。
【0086】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。
【0087】
具体的な実行プロセスは、
図5の実施例に記載のとおりであり、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0088】
図9は、本出願の実施例を実現する端末機器のハードウェア構造概略図である。
【0089】
この端末機器900は、無線周波数ユニット901と、ネットワークモジュール902と、オーディオ出力ユニット903と、入力ユニット904と、センサ905と、表示ユニット906と、ユーザ入力ユニット907と、インターフェースユニット908と、メモリ909と、プロセッサ910などの部材とを含むが、それらに限らない。
【0090】
当業者であれば理解できるように、端末機器900は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ910にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図9に示す端末機器構造は、端末機器に対する限定を構成せず、端末機器は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0091】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット904は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)9041とマイクロホン9042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ9041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット906は、表示パネル9061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル9061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット907は、タッチパネル9071及び他の入力機器9072を含む。タッチパネル9071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル9071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器9072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0092】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット901は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後、プロセッサ910に処理させ、また、上りリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット901は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器と、送受信機と、カプラと、低雑音増幅器と、デュプレクサなどとを含むが、それらに限らない。
【0093】
メモリ909は、ソフトウェアプログラム又は命令及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ909は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができる。なお、メモリ909は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスであってもよい。
【0094】
プロセッサ910は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ910は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ910に統合されなくてもよい。
【0095】
ここで、プロセッサ910は、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するために用いられ、ここで、前記ターゲットメッセージは、MSG-3メッセージ又はMSG-Aメッセージを含み、前記補助情報は、前記端末機器の所望のパワー補償値と、帯域幅能力と、前記端末機器がサポートする変調方式と、前記端末機器の最大のMIMO layerと、前記端末機器の受信アンテナ数と、RRM測定レポートと、ターゲットサービングセルと、所望のPDCCHアグリゲーションレベルと、所望の繰り返し伝送回数と、送信パワー能力とのうちの少なくとも一つを含む。
【0096】
一つの実現方式では、プロセッサ910は、第一の条件によって前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを決定するために用いられ、ここで、前記第一の条件は、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送するようにネットワークにより配置されることと、前記端末機器のタイプによって、前記ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを決定することと、前記端末機器によって測定される、RSRPと、RSRQと、経路損失値とのうちの少なくとも一つを含む測定情報が、予め設定される閾値より高い又は低いことと、前記ターゲットメッセージがMSG-Aを含む場合に、MSG-AのTBS又はコードレートが、予め設定される値以下であることとのうちの少なくとも一つを含む。
【0097】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージがMSG-3メッセージである場合に、前記MSG-3メッセージを介して補助情報を伝送するかどうかを、RARによって指示するか、又はTC-RNTIによりスクランブルされたPDCCHによって指示する。
【0098】
一つの実現方式では、前記ターゲットメッセージには、補助情報の報告の識別子が含まれる。
【0099】
一つの実現方式では、前記の、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することは、ターゲットプリアンブルを使用する場合に、ターゲットメッセージを介して補助情報を伝送することを含む。
【0100】
一つの実現方式では、前記ターゲットプリアンブルは、ネットワークによって指示される。
【0101】
一つの実現方式では、各SSB又はCSI-RSのROリソースに対応する前記ターゲットプリアンブルは異なる。
【0102】
一つの実現方式では、前記端末機器は、アイドル状態又は非アクティブ化状態にある。
【0103】
本発明の実施例による端末機器900は、本発明の実施例に対応する方法200~400のプロセスを参照することができ、且つ、この端末機器900における各ユニット/モジュールと上記他の操作及び/又は機能は、それぞれ方法200~400における該当するプロセスを実現するために用いられ、且つ同じ又は同等の技術的効果をすることができ、簡潔のため、ここでこれ以上説明しない。
【0104】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体上にはプログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記の補助情報を伝送する方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0105】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例における前記の電子機器内のプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0106】
本出願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記プログラム製品が非揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記プログラムが少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、上記の補助情報を伝送する方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0107】
本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記の補助情報を伝送する方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0108】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0109】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0110】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0111】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。