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特許7587696情報処理装置、端末装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-12
(45)【発行日】2024-11-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、端末装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241113BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023528800
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(86)【国際出願番号】 JP2021022667
(87)【国際公開番号】W WO2022264259
(87)【国際公開日】2022-12-22
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平川 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】坂口 壮太
(72)【発明者】
【氏名】村田 聡
(72)【発明者】
【氏名】並木 勝平
(72)【発明者】
【氏名】久田 亮太
(72)【発明者】
【氏名】木全 隆一
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-031992(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0046193(US,A1)
【文献】特開2020-119166(JP,A)
【文献】国際公開第2020/136811(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/136812(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段と、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段と、を備え
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含み、
前記関連度は、前記今回の作業エリアと前記過去の作業エリアとの間における前記作業エリアの広さに係数を掛けた値の差であり、前記係数は前記作業性情報に対応し、
前記関連度は、前記差が小さいほど高い
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記係数は、傾斜、水辺、物体及び植物に関する係数の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記エリア情報は、作業の区分に関する区分情報を含み、
前記広さ情報は、前記作業の区分ごとの面積についての情報を含み、
前記作業性情報は、前記作業の区分ごとの作業性に関する情報を含み、
前記時間情報は、前記作業の区分ごとの作業時間についての情報を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記エリア情報として、ユーザが入力した情報を取得する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記取得手段は、前記エリア情報として、前記作業エリアを撮影可能な装置の撮影画像に基づく情報を取得する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記エリア情報は、作業の区分に関する区分情報を含み、
前記出力手段は、前記作業の区分ごとに、前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置であって、
前記出力手段は、前記作業の区分ごとに、前記関連度の高い所定数の前記履歴情報に含まれる情報を出力する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記作業性情報は、前記作業エリアの傾斜、前記作業エリアにおける作業機の非進入領域、前記作業エリア上に配置された物体及び前記作業エリア上の植物の種類、からなる群から選択される少なくとも1つについての情報を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記広さ情報は、作業対象の生垣の表面積についての情報を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項3又は7のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記作業の区分は、芝地作業、草地作業、手作業及び生垣作業、からなる群から選択される少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
請求項1から9までのいずれか1項に記載の情報処理装置に対して、今回の作業エリアに関するエリア情報を送信する送信手段と、
前記出力手段が出力した情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記情報を表示する表示手段と、を備える、
ことを特徴とする端末装置。
【請求項12】
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段を備えた情報処理装置の情報処理方法であって、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得された前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定工程と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定工程で特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力工程と、を含
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含み、
前記関連度は、前記今回の作業エリアと前記過去の作業エリアとの間における前記作業エリアの広さに係数を掛けた値の差であり、前記係数は前記作業性情報に対応し、
前記関連度は、前記差が小さいほど高い、情報処理方法。
【請求項13】
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段を備えた情報処理装置のコンピュータを、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段、
の各手段として機能させるためのプログラムであって、
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含み、
前記関連度は、前記今回の作業エリアと前記過去の作業エリアとの間における前記作業エリアの広さに係数を掛けた値の差であり、前記係数は前記作業性情報に対応し、
前記関連度は、前記差が小さいほど高い、プログラム
【請求項14】
サーバ装置と通信可能な端末装置のコンピュータに情報の表示方法を実行させるプログラムであって、
前記サーバ装置は、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段と、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段と、を備え、
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含み、
前記関連度は、前記今回の作業エリアと前記過去の作業エリアとの間における前記作業エリアの広さに係数を掛けた値の差であり、前記係数は前記作業性情報に対応し、
前記関連度は、前記差が小さいほど高く、
前記表示方法は、
前記サーバ装置に対して、今回の作業エリアに関するエリア情報を送信する送信工程と、
前記出力手段により出力された情報を受信する受信工程と、
前記受信工程で受信された前記情報を表示する表示工程と、を含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、端末装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公園や庭園等において、芝刈りや草刈り等の作業が造園業者(ランドスケーパ)によって行われることがある。造園業者は、芝刈り機(例えば特許文献1)、トリマー又はブロワー等の装置を用いて、或いは手作業で作業を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-118823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ランドスケーパは、依頼者から作業の依頼を受けると、作業対象のエリアを観察して作業時間を予測し、予測した作業時間に基づいて作業費用の見積もり等を行うことがある。作業時間の予測はランドスケーパの勘又は経験等に基づいて行われることがあるが、予測精度が安定しない場合もある。
【0005】
本発明は、ユーザが作業時間を予測するための情報を提示する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段と、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段と、を備え
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含み、
前記関連度は、前記今回の作業エリアと前記過去の作業エリアとの間における前記作業エリアの広さに係数を掛けた値の差であり、前記係数は前記作業性情報に対応し、
前記関連度は、前記差が小さいほど高い
ことを特徴とする情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが作業時間を予測するための情報を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
図1】一実施形態に係る作業時間予測システムの概要を示す図。
図2】作業時間の予測の対象となる作業エリアの一例を示す図。
図3】記憶部に記憶されるデータの一例を示す図。
図4】サーバ装置及び端末装置の制御例を示すシーケンス図。
図5】エリア情報の入力受付時の表示部の画面例を示す図。
図6】表示部の画面例を示す図。
図7図4の処理の具体例を示すフローチャート。
図8】芝地に関する過去の情報を示す図。
図9】一実施形態に係る作業時間予測システムの概要を示す図。
図10】サーバ装置及び端末装置の制御例を示すシーケンス図。
図11】表示部に表示される画面例を示す図。
図12】表示部の画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<第1実施形態>
<システムの概略>
図1は、一実施形態に係るシステムSY1の概要を示す図である。システムSY1は、ランドスケーパ等が公園や庭園等において芝刈りや草刈り等の作業を行うにあたり、作業に要する時間を予測するための過去の作業に関する情報を提供するシステムである。システムSY1は、サーバ装置1と端末装置2とを含む。サーバ装置1と端末装置2は、インターネット等のネットワークNWを介して通信可能に設けられる。
【0011】
サーバ装置1は、作業に要する時間を予測するための、過去の作業に関する情報を出力する情報処理装置として機能する。サーバ装置1は、処理部101と、記憶部102と、通信部103とを含む。処理部101と、記憶部102と、通信部103とは不図示のバスにより接続されている。処理部101はCPUに代表されるプロセッサであり、記憶部102に記憶されたプログラムを実行することにより、サーバ装置1に係る種々の機能を実現する。記憶部102は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等であり、処理部101が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。通信部103は、外部装置との通信インタフェースである。
【0012】
端末装置2は、例えば作業を行うユーザが操作する端末である。端末装置2は、例えばタブレットやスマートフォン、PC等であってもよい。端末装置2は、処理部201と、記憶部202と、通信部203と、表示部204と、入力部205とを含む。処理部201と、記憶部202と、通信部203と、表示部204と、入力部205とは不図示のバスにより接続されている。処理部201はCPUに代表されるプロセッサであり、記憶部202に記憶されたプログラムを実行することにより、端末装置2に係る種々の機能を実現する。記憶部202は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等であり、処理部201が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。通信部203は、外部装置との通信インタフェースである。
【0013】
表示部204は、各種情報を表示するユーザインタフェースである。例えば、表示部204は、液晶ディスプレイ又は有機ELパネル等であってもよい。また、入力部205は、ユーザからの入力を受け付けるユーザインタフェースである。例えば、入力部205は、タッチパネル、マウス等のポインティングデバイス、又はハードキー等であってもよい。
【0014】
なお、図1に1つの端末装置2が示されているが、サーバ装置1に対して2以上の端末装置2が通信可能に構成されてもよい。また、サーバ装置1は必要に応じて2以上の要素に分けられてもよい。すなわち、複数の装置が組み合わされることで作業時間予測装置としてのサーバ装置1が構成されてもよい。また、サーバ装置1が実現する機能の少なくとも一部が、PLD(Programmable Logic Device)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等、公知の半導体装置により実現されてもよい。
【0015】
<作業エリア>
図2は、作業時間の予測の対象となる作業エリア5の一例を示す図である。本実施形態の作業エリア5は、ランドスケーパによる作業の内容に応じて、芝地エリア51と、草地エリア52と、ハンドヘルドエリア53と、生垣エリア54とに分けられる。
【0016】
芝地エリア51は、芝生が植えられているエリアである。例えば、ランドスケーパは、乗用芝刈機61又は歩行用芝刈機(不図示)等によって芝刈作業を行う。或いは、自律型のロボット芝刈機等によって芝刈作業が行われてもよい。本実施形態では芝地エリア51には木58が植えられており、ランドスケーパは木58及びその周囲を避けながら作業を行う。すなわち、木58及びその周囲の領域は、作業機の非進入領域となる。
【0017】
草地エリア52は、草が生えているエリアである。例えば、ランドスケーパは、乗用草刈機62又は歩行用草刈機等によって草刈作業を行う。或いは、自律型のロボット草刈機等によって草刈作業が行われてもよい。本実施形態では、草地エリア52には池55が配置されており、ランドスケーパは池55及びその周囲を避けながら作業を行う。
【0018】
ハンドヘルドエリア53は、ランドスケーパが手作業を行うエリアである。本実施形態では、建物56又は通路57と隣接している部分は、乗用芝刈機61又は乗用草刈機62等による作業が困難なため、ランドスケーパがエッジャー等のハンドヘルド作業機63等を用いて手作業で作業を行う。
【0019】
生垣エリア54は、生垣が植えられているエリアである。例えば、ランドスケーパは、トリマー64を用いて生垣の外形を整える。
【0020】
なお、作業エリア5の分け方は作業内容に応じた便宜的なものであり、適宜設定が可能である。
【0021】
<データ構成>
図3は、記憶部102に記憶されるデータの一例を示す図である。本実施形態では、記憶部102には、作業履歴データベース1021が構築され、過去の作業に関する履歴情報が記憶されている。本実施形態では、履歴情報は、過去の作業エリアに関するエリア情報と、過去の作業時間に関する時間情報とが関連付けられた情報を含む。また、その他、履歴情報は、過去の作業費用の見積もりに関する情報を含む。本実施形態では、記憶部102は、エリアIDを用いて作業エリア毎に履歴情報を管理して記憶する。
【0022】
過去の作業エリアに関するエリア情報は、作業区分と、作業エリアの広さと、係数と、を含む。作業区分は、ランドスケーパが行う作業に応じて作業エリア内の領域を区分けしたものである。図3では、図2の作業エリア5に合わせて、芝地、草地、ハンドヘルド、及び生垣が作業区分として示されている。
【0023】
作業エリアの広さは、作業区分ごとにそれぞれ示されている。芝地、草地及びハンドヘルドについては、それぞれの面積が示されている。また、生垣については、作業対象となる部分の表面積が示されている。なお、生垣の広さは、例えば生垣の植えられている領域の面積で示されてもよい。しかしながら、生垣の広さを表面積で表すことにより、作業量をより適切に把握することができる。
【0024】
係数は、作業エリアの広さに掛けられる値である。本実施形態では、各係数は1~2の間の値に設定されている。この係数は、後述する作業エリアの関連度の特定において、作業エリアの広さだけでなく、作業エリアの作業のしやすさも考慮するために用いられる。例えば、作業エリアに傾斜がある場合又は作業エリアの水辺を避けながら作業を行う必要がある場合等においては、作業機の移動速度を低下させる必要がある等の理由により、作業に時間をより要することがある。よって、作業時間の増加の要因となる要素が作業エリア内に存在する場合に、作業エリアの広さに所定の係数を掛けた数値を作業エリアの関連度の特定に用いることで、作業エリアの作業のしやすさを考慮して作業エリアの関連度の特定を行うことができる。すなわち、ここでの広さ×係数の値は、作業エリアにおける作業のしやすさを加味した、作業エリアの関連度の特定に用いる情報であるといえる。
【0025】
本実施形態では、過去の作業エリアに関するエリア情報には、傾斜、水辺、物体及び植物に関する係数が含まれている。すなわち、作業エリアに傾斜がある場合、水辺がある場合、避ける必要のある物体がある場合等には、作業により時間を要すると考えられるため、これらの要因が係数として設定されている。また、作業エリアにおいて刈られる対象となる植物の種類によっては、硬くて刈りにくい等の理由により、作業に時間をより要することが考えられるため、植物の種類も係数として設定されている。なお、係数が設定される対象はこれらに限られず、適宜設定可能である。
【0026】
なお、本実施形態では、作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報として傾斜、水辺、物体及び植物に関する係数が含まれているが、作業性情報は係数以外の情報であってもよい。例えば、作業性情報は、作業エリアの平均斜度、水辺又は物体の面積、水辺又は物体の外周の長さ等、作業性に関する種々の情報であってもよい。また例えば、作業性情報は、作業エリアの日当たり、日照時間、温度、湿度、降水量等、天候に関する情報であってもよい。例えば、同じ植物でも日当たりや降水量等により成長度合いが変わってくるため、これらが作業時間に影響する場合がある。また例えば、作業当日や前日に雨が降った場合には、作業エリアのぬかるみ等が作業時間に影響する場合がある。よって、これらの情報に関して前述した係数が設定されてもよい。
【0027】
過去の作業時間に関する時間情報は、実作業時間、作業人数及び作業機台数を含む。また、作業費用の見積もりに関する情報としては、作業機の燃料消費量及び実際の費用(実費)が含まれる。また、本実施形態では、過去の作業時間に関する時間情報には、作業の区分ごとの、作業時間についての情報、作業人数についての情報及び作業台数についての情報が含まれている。
【0028】
<制御例>
図4は、サーバ装置1及び端末装置2の制御例を示すシーケンス図である。例えば、本シーケンスは、ランドスケーパ(ユーザ)が作業エリアの作業時間の予測及び費用の見積もりを行うための情報を出力する際に実行される。なお、以下の説明では、各ステップを単にS1等と表記する。
【0029】
S1で、処理部201は、今回の作業エリアに関するエリア情報の入力受付処理を実行する。処理部201は、入力部205に、ユーザの入力を受け付けるように命令する。ここで、図5は、エリア情報の入力受付時の表示部204の画面例を示す図である。本実施形態では、入力部205は、エリア情報として、作業エリアの広さに関する広さ情報、及び、作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報の入力を受け付ける。ここでは、「広さ」が広さ情報に対応し、「係数」が作業のしやすさに関する作業性情報に対応する。
【0030】
また、本実施形態では、入力部205は、エリア情報として、作業の区分に関する区分情報の入力を受付可能である。そして、入力部205は、各作業の区分ごとに広さ情報としての面積及び作業性情報としての係数の入力を受け付ける。作業の区分は、芝地作業、草地作業、手作業及び生垣作業の少なくとも1つを含んでもよい。また、本実施形態では、入力部205は、生垣については、作業対象部分の表面積を広さ情報として受け付ける。
【0031】
また、本実施形態では、入力部205は、関連する過去の作業結果を表示するための情報として、作業区分ごとの作業人数、作業機台数及び、参照する過去の作業の件数を受け付ける。
【0032】
また、本実施形態では、入力を受け付ける作業性情報として、作業エリアの傾斜、作業エリアにおける作業機の非進入領域、作業エリア上に配置された物体及び作業エリア上の植物の種類についての情報が含まれている。具体的には、入力部205は、各項目の係数を受付可能に構成されている。なお、入力を受け付ける係数の項目は限定されず、例示されている項目の少なくとも1つを含んでいてもよいし、例示されている項目以外の項目が含まれてもよい。
【0033】
S2で、通信部203は、処理部201からの命令に基づき、S1で取得されたエリア情報をサーバ装置1に送信する。
【0034】
S3で、サーバ装置1の処理部101は、端末装置2から送信されたエリア情報の受信処理を実行する。処理部101は、通信部103により、端末装置2から送信されたエリア情報を受信する。すなわち、処理部101は、端末装置2からの情報の受信により、今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する。さらに言えば、処理部101は、エリア情報として、ユーザが端末装置2に入力した情報を取得する。
【0035】
S4で、処理部101は、関連度を特定する。処理部101は、S3で取得したエリア情報と、過去の作業エリアに関するエリア情報及び過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報との関連度を特定する。本ステップの詳細については後述する。また、ここでの関連度は、今回の作業エリアのエリア情報と過去の作業エリアについての履歴情報の関連性の高さを示す指標となり得るものであればよい。例えば、後述する例で言えば、今回の作業エリアと過去の作業エリアとの間における広さ×係数の値の差などが関連度として用いられ得る。
【0036】
S5で、処理部101は、出力内容を特定する。ここでは、処理部101は、S4で特定された関連度に応じた優先度で履歴情報に含まれる情報が出力されるように、出力内容を特定する。例えば、処理部101は、S4で特定された関連度と、S1で受け付けた参照する作業の件数等の情報に基づいて、出力内容を特定する。例えば、本実施形態では、受け付けた参照する作業の件数は3件であるので、処理部101は、各作業の区分について、関連度の高い順に3件のデータを出力内容として特定する。すなわち、処理部101は、複数の作業エリアの履歴情報のうち、今回の作業エリアのエリア情報との関連度の高い所定数の履歴情報に含まれる情報を出力内容として特定してもよい。なお、本実施形態では、予め指定された数の過去の作業エリアに関する情報が出力内容として特定されているが、出力内容の特定方法はこれに限られない。例えば、関連度に閾値を設け、関連度が閾値以上となるデータを全て出力内容に含めてもよい。例えば、後述するように、作業エリアの広さ×係数の値で関連度を特定する場合、今回の作業エリアとの当該値の差が所定値以内又は所定割合以内の過去の作業エリアに関する情報が出力内容に含まれてもよい。
【0037】
S6で、通信部103は、処理部101からの命令に基づき、情報を出力する。すなわち、処理部101は、通信部103を介して、S5で特定した内容を端末装置2に対して出力する。なお、本実施形態では、処理部101は、作業の区分ごとに、関連度に応じた優先度で出力する。より具体的には、処理部101は、作業の区分ごとに、今回の作業との関連度の高い過去の作業エリアでの作業結果を複数(本例では3件ずつ)、出力する(図6参照)。
【0038】
S7で、端末装置2の処理部201は、サーバ装置1から送信された情報の受信処理を実行する。処理部201は、通信部203により、サーバ装置1から送信された情報を受信する。
【0039】
S8で、処理部201は、受信した情報の表示処理を実行する。処理部201は、表示部204に、S7で受信した情報に関する表示をするよう命令する。図6は、サーバ装置1の出力結果に関する表示部204の画面例を示す図である。表示部204は、作業の区分ごとに、今回の作業との関連度の高い過去の作業エリアでの作業結果を3件ずつ表示する。
【0040】
具体的には、図6では、作業区分のうち芝地及び草地について、今回の作業エリアと関連度の高い3件の過去の作業エリアでの作業結果が示されている。例えば、処理部101は、ユーザによる「次ページ」のボタンの入力を入力部205により受け付けた場合に、ハンドヘルド及び生垣について、今回の作業エリアと関連度の高い3件の過去の作業エリアでの作業結果を表示部204に表示させてもよい。
【0041】
図7は、S4のステップの具体例を示すフローチャートである。
S401で、処理部101は、作業時間の予測の対象区分を選択する。例えば、処理部101は、対象区分として、芝地を選択する。
【0042】
S402で、処理部101は、過去データの関連度を特定する。図8は、芝地に関する過去の情報を示す図である。ここで、本実施形態では、作業履歴データベース1021により作業エリア毎に履歴情報が管理されているが、必要に応じて特定の作業区分(図8の例では芝地)のデータを取り出して使用可能に構成されているものとする。
【0043】
例えば、処理部101は、区分IDがA0001~A0003の各データについて、今回の作業エリアとの関連度をそれぞれ特定する。関連度の特定方法は適宜設定可能である。例えば、処理部101は、過去の作業エリアの広さ×係数の値と、今回の作業エリアの広さ×係数の値の近さに基づいて、関連度を特定してもよい。そして、処理部101は、これらの値が近い順に、今回の作業エリアとの関連度が高いと判断してもよい。本実施形態では、今回の作業エリアの芝地の広さ×係数の値は、
450(広さ)×1.3(傾斜係数)×1.4(物体係数)=819
である(図5参照)。また、区分IDがA0001の作業エリアの広さ×係数の値が900、区分IDがA0002の作業エリアの広さ×係数の値が720、区分IDがA0003の作業エリアの広さ×係数の値が1200である。よって、処理部101は、A0001、A0002、A0003の順に、今回の作業エリアとの関連度が高いと判断してもよい。
【0044】
また例えば、処理部101は、過去の作業エリアの係数の値に基づいて、関連度を特定してもよい。例えば、処理部101は、区分IDがA0001~A0003の各データについて、今回の作業エリアの各係数との差の絶対値の和、又は差の二乗和等を関連度の指標としてもよい。また、処理部101は、これらの値が小さい順に今回の作業エリアとの関連度が高いと判断してもよい。
【0045】
S403で、処理部101は、関連度を未特定の区分があるか否かを確認し、未特定の区分があればS401に戻り、なければ本フローチャートを終了する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態によれば、履歴情報に含まれる情報が今回の作業エリアのエリア情報との関連度に応じた優先度で出力されるので、ユーザが作業時間を予測するための情報を提示することができる。よって、ユーザは今回の作業エリアと関連性のある過去の作業エリアでの履歴情報を参照して作業時間を予測することができるので、結果として作業時間の予測精度が向上する。
【0047】
<第2実施形態>
図9は、一実施形態に係るシステムSY2の概要を示す図である。第2実施形態では、システムSY2は、作業エリアを撮影する撮影装置3を含む。以下、第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略する。
【0048】
撮影装置3は、今回の作業エリアに関する情報としての撮影画像を撮影するための装置である。撮影装置3は、例えばドローンのような飛行体であってもよく、上空から作業エリアを撮影可能に構成されてもよい。また例えば、撮影装置3は、作業エリア上を走行可能な移動体であってもよい。移動体は、例えば自律芝刈り機等の作業機であってもよく、作業機に設けられた周辺検知用のカメラが後述する撮影部304として機能してもよい。また例えば、撮影装置3は、監視カメラ等であってもよい。なお、撮影装置3は、ランドスケーパが所有するものでもよいし、作業エリアの管理者等が所有するものでもよい。或いは、撮影装置3は、作業エリアの利用者等の一般ユーザが所有するデジタルカメラやスマートフォン等の携帯端末であってもよい。撮影装置3は、処理部301と、記憶部302と、通信部303と、撮影部304と、移動部305とを含む。処理部301と、記憶部302と、通信部303と、撮影部304と、移動部305とは不図示のバスにより接続されている。
【0049】
処理部301はCPUに代表されるプロセッサであり、記憶部302に記憶されたプログラムを実行することにより、撮影装置3に係る種々の機能を実現する。記憶部302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等であり、処理部301が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。通信部303は、外部装置との通信インタフェースである。撮影部304は、例えばカメラであり、静止画又は動画を撮影可能に構成される。移動部305は、撮影装置3を移動させる。例えば、撮影装置3がドローンの場合には、移動部305は、プロペラと、プロペラを駆動させるモータ等により構成され得る。なお、撮影装置3が作業エリアに設置された監視カメラ又はデジタルカメラ等の携帯端末の場合等には、移動部305が省略される。
【0050】
本実施形態では、撮影装置3は通信部303により端末装置2と有線又は無線で接続可能である。例えば、撮影部304で撮影された作業エリアの画像が、通信部303により端末装置2に送信される。ここでの通信方式は公知の技術を適宜採用可能であるが、端末装置2と撮影装置3とは、例えばWi‐Fi(Wireless Fidelity)やBluetooth(登録商標)等により通信可能であってもよい。或いは、撮影装置3は、サーバ装置1又は端末装置2インターネット等のネットワークNWを介して通信可能であってもよい。なお、図9では、1つの撮影装置3が示されているが、2以上の撮影装置3が端末装置2と通信可能であってもよい。
【0051】
図10は、サーバ装置1、端末装置2及び撮影装置3の制御例を示すシーケンス図である。
S21で、処理部301は、撮影部304及び移動部305を制御して、作業エリアを撮影する。なお、本ステップで得られる撮影画像は、静止画でもよいし、動画でもよい。例えば、撮影装置3がドローンや自律芝刈り機等の場合、撮影装置3は、端末装置2からエリア撮影の指示等を受信したことに基づいて作業エリアの撮影を開始する。
【0052】
S22で、通信部303は、処理部301からの命令に基づき、S21で取得された撮影画像を端末装置2に送信する。
【0053】
なお、本実施形態では撮影装置3から端末装置2に撮影画像が送信されるが、撮影装置3からサーバ装置1に撮影画像が送信されてもよい。この場合、サーバ装置1は、端末装置2から撮影画像の送信要求を受け付けると、端末装置2に対して撮影画像を送信してもよい。すなわち、撮影装置3の撮影画像がサーバ装置1に蓄積され、端末装置2が必要に応じてサーバ装置1から蓄積された撮影画像を取得する構成も採用可能である。なお、サーバ装置1は、撮影装置3から受信した撮影画像をそのまま端末装置2に送信してもよいし、端末装置2がその後の処理で必要とする撮影画像を抽出したり、所定の画像処理を施したりした上で端末装置2に送信してもよい。
【0054】
S23で、端末装置2の処理部201は、撮影装置3から送信された撮影画像の受信処理を実行する。処理部201は、通信部203により、撮影装置3から送信された撮影画像を受信する。
【0055】
S24で、処理部201は、受信した撮影画像を用いて、エリア判定処理を実行する。この処理は、撮影した作業エリアを、作業区分で区分けするための処理である。作業エリアの区分けには、公知の画像処理技術を適宜採用可能である。
【0056】
S25で、処理部201は、S24での判定結果の確認処理を実行する。図11は、判定結果確認処理において表示部204に表示される画面例を示す図である。図11では、撮影画像に基づき、作業エリアが、芝地と判定された芝地判定エリア71、草地と判定された草地判定エリア72、ハンドヘルドと判定されたハンドヘルド判定エリア73及び生垣と判定された生垣判定エリア74に区分けされている。また、芝地判定エリア71の木58及びその周囲は、作業機の作業機の非進入領域76と判定されている。さらに、草地判定エリア72の池55は、水辺75と判定されている。ユーザは、表示部204に表示された確認画面をもとに、作業エリアの判定が適切に行われていれば入力部205により確定ボタンを押下する。一方で、作業エリアの判定が適切に行われていない場合には、入力部205により修正ボタンを押下する。修正ボタンが押下された場合、処理部201は、再度S24のエリア判定処理を行ってもよい。或いは、表示部204の画面上で各判定領域がユーザにより修正可能に構成されてもよい。
【0057】
S26で、処理部201は、エリア情報の入力受付処理を実行する。図12は、エリア情報の入力受付時の表示部204の画面例を示す図である。本実施形態では、画面の太枠2041内の数値については、処理部201により生成される。すなわち、処理部201は、撮影装置3の撮影画像及びS24のエリア判定処理の結果に基づき、芝地判定エリア71、草地判定エリア72、ハンドヘルド判定エリア73及び生垣判定エリア74のそれぞれの広さを特定する。また、撮影画像の画像処理により、作業エリア内の傾斜、水辺、避けるべき物体又は植物種等を特定する。本実施形態では、撮影装置3の撮影画像に基づいてエリア情報が生成されるので、ユーザによる当該情報の入力の手間を低減することができる。本実施形態では、ユーザは、参照する過去の作業の件数を入力すればよい。
【0058】
その後のS2以降のステップは図4と同様のため説明を省略するが、本実施形態では、サーバ装置1は、作業エリアに関するエリア情報として、作業エリアを撮影可能な撮影装置3の撮影画像に基づく情報を取得する。したがって、過去の作業に関する情報の提供に際しユーザの手間を低減することができる。
【0059】
なお、本実施形態では、S24のエリア判定処理を端末装置2が実行しているが、サーバ装置1が実行してもよい。サーバ装置1がエリア判定処理を実行することで、端末装置2側の処理負荷を低減することができる。この場合、S22において、撮影装置3の撮影画像がサーバ装置1に送信されてもよい。そして、サーバ装置1は、エリア判定処理の実行後に、S25で端末装置2が判定結果の確認処理を実行するのに必要な情報を端末装置2に対して送信してもよい。
【0060】
<他の実施形態>
上記実施形態では、サーバ装置1が今回の作業エリアとの過去の作業エリアとの関連度と特定し、関連度に応じた優先度で情報を出力する情報処理装置として機能するが、端末装置2がそのような情報処理装置として機能してもよい。この場合、端末装置2は、入力部205によりユーザの入力を受け付けることにより、今回の作業エリアに関する情報を取得してもよい。或いは、端末装置2は、撮影装置3から撮影画像を受信して、その画像に対してエリア判定処理等を行うことにより、今回の作業エリアに関する情報を取得してもよい。また、このような場合、例えば、端末装置2の記憶部202に過去の作業の履歴情報を記憶するデータベースが構築されてもよい。そして、処理部201は、記憶部202に記憶されているデータベースの情報に基づいて、関連度の特定を行ってもよい。また、上記実施形態のサーバ装置1においては、関連度に応じた優先度での情報の出力として、端末装置2への情報の送信を行っている。一方、本実施形態では、端末装置2の処理部201は、関連度に応じた優先度での情報の出力として、表示部204への情報の表示を行ってもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、ランドスケーパが公園又は庭園等において芝刈りや草刈り等の作業を行う際の作業時間の予測のために情報が出力されているが、他の種類の作業に対しても、上記実施形態の構成を適用可能である。例えば、除雪機による除雪作業、農機による耕作作業、建設機械による整地作業等にも上記実施形態の構成を適用可能である。
【0062】
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は、以下の作業時間予測装置、情報処理装置、端末装置、情報処理方法及びプログラムを少なくとも開示する。
【0063】
1.上記実施形態の情報処理装置(例えば1)は、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段(例えば102)と、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段(例えば101,S3)と、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段(例えば101,S4)と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段(例えば101,S6)と、を備える。
【0064】
この実施形態によれば、履歴情報に含まれる情報が今回の作業エリアのエリア情報との関連度に応じた優先度で出力されるので、ユーザは今回の作業エリアと関連性のある過去の作業エリアでの履歴情報を参照して作業時間を予測することができる。したがって、作業時間の予測精度を向上することができる。
【0065】
2.上記実施形態によれば、
前記エリア情報は、前記作業エリアの広さに関する広さ情報と、前記作業エリアにおける作業のしやすさに関する作業性情報と、を含む。
【0066】
この実施形態によれば、作業性情報も考慮して履歴情報に含まれる情報が出力されるので、ユーザは作業エリアにおける作業のしやすさも考慮して作業時間の予測を行うことができる。
【0067】
3.上記実施形態によれば、
前記エリア情報は、作業の区分に関する区分情報を含み、
前記広さ情報は、前記作業の区分ごとの面積についての情報を含み、
前記作業性情報は、前記作業の区分ごとの作業性に関する情報を含み、
前記時間情報は、前記作業の区分ごとの作業時間についての情報を含む。
【0068】
この実施形態によれば、作業の区分ごとに履歴情報に含まれる各情報が出力されることになるので、ユーザは作業の区分ごとに作業時間の予測を行うことができる。
【0069】
4.上記実施形態によれば、
前記取得手段は、前記エリア情報として、ユーザが入力した情報を取得する。
【0070】
この実施形態によれば、ユーザの入力情報に基づいて出力手段により情報が出力されるので、簡易な構成でユーザが作業時間を予測するのに必要な情報を出力することができる。
【0071】
5.上記実施形態によれば、
前記取得手段は、前記エリア情報として、前記作業エリアを撮影可能な装置(例えば3)の撮影画像に基づく情報を取得する。
【0072】
この実施形態によれば、取得手段がエリア情報として撮影画像に基づく情報を取得するので、ユーザがエリア情報を入力する手間を低減することができる。
【0073】
6.上記実施形態によれば、
前記エリア情報は、作業の区分に関する区分情報を含み、
前記出力手段は、前記作業の区分ごとに、前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する。
【0074】
この実施形態によれば、作業の区分ごとに、履歴情報に含まれる情報を、今回の作業エリアのエリア情報との関連度に応じた優先度で出力することができる。
【0075】
7.上記実施形態によれば、
前記出力手段は、前記作業の区分ごとに、前記関連度の高い所定数の前記履歴情報に含まれる情報を出力する。
【0076】
この実施形態によれば、ユーザは、作業の区分ごとに、今回の作業エリアのエリア情報との関連度の高い履歴情報に含まれる情報を、複数、見比べることができる。
【0077】
8.上記実施形態によれば、
前記作業性情報は、前記作業エリアの傾斜、前記作業エリアにおける作業機の非進入領域、前記作業エリア上に配置された物体及び前記作業エリア上の植物の種類、からなる群から選択される少なくとも1つについての情報を含む。
【0078】
この実施形態によれば、出力手段は、作業のしやすさをより適切に反映した情報を出力することができる。
【0079】
9.上記実施形態によれば、
前記広さ情報は、作業対象の生垣の表面積についての情報を含む。
【0080】
この実施形態によれば、出力手段は、作業量をより適切に反映した情報を出力することができる。
【0081】
10.上記実施形態によれば、
前記作業の区分は、芝地作業、草地作業、手作業及び生垣作業、からなる群から選択される少なくとも1つを含む。
【0082】
この実施形態によれば、出力手段は、作業の区分に応じてより適切な情報を出力することができる。
【0083】
11.上記実施形態の端末装置は、
上記1.~10.の情報処理装置に対して、今回の作業エリアに関するエリア情報を送信する送信手段(例えば203,S2)と、
前記出力手段が出力した情報を受信する受信手段(例えば203,S7)と、
前記受信手段が受信した前記情報を表示する表示手段(例えば204,S8)と、を備える。
【0084】
この実施形態によれば、情報処理装置の出力結果を確認可能な端末装置が提供される。
【0085】
12.上記実施形態の情報処理方法は、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段を備えた情報処理装置の情報処理方法であって、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得工程(例えばS3)と、
前記取得工程で取得された前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定工程(例えばS4)と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定工程で特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力工程(例えばS6)と、を含む。
【0086】
この実施形態によれば、履歴情報に含まれる情報が今回の作業エリアのエリア情報との関連度に応じた優先度で出力されるので、ユーザは今回の作業エリアと関連性のある過去の作業エリアでの履歴情報を参照して作業時間を予測することができる。したがって、作業時間の予測精度を向上することができる。
【0087】
13.上記実施形態のプログラムは、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段(例えば102)を備えた情報処理装置(例えば1)のコンピュータを、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段(例えばS3)、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段(例えばS4)、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段(例えばS6)、
の各手段として機能させる。
【0088】
この実施形態によれば、履歴情報に含まれる情報が今回の作業エリアのエリア情報との関連度に応じた優先度で出力されるので、ユーザは今回の作業エリアと関連性のある過去の作業エリアでの履歴情報を参照して作業時間を予測することができる。したがって、作業時間の予測精度を向上することができる。
【0089】
14.上記実施形態のプログラムは、
サーバ装置(例えば1)と通信可能な端末装置(例えば2)のコンピュータに情報の表示方法を実行させるプログラムであって、
前記サーバ装置(例えば1)は、
過去の作業エリアに関するエリア情報及び前記過去の作業エリアでの作業時間に関する時間情報が関連付けられた履歴情報を記憶する記憶手段(例えば102)と、
今回の作業エリアに関するエリア情報を取得する取得手段(例えば101,S3)と、
前記取得手段が取得した前記エリア情報と、前記記憶手段に記憶された前記履歴情報との関連度を特定する特定手段(例えば101,S4)と、
前記履歴情報に含まれる情報を、前記特定手段により特定された前記関連度に応じた優先度で出力する出力手段(例えば101,S6)と、を備え、
前記表示方法は、
前記サーバ装置に対して、今回の作業エリアに関するエリア情報を送信する送信工程(例えばS2)と、
前記出力手段により出力された情報を受信する受信工程(例えばS7)と、
前記受信工程で受信された前記情報を表示する表示工程(例えばS8)と、を含む。
【0090】
この実施形態によれば、情報処理装置の出力結果を端末装置で確認することができる。
【0091】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0092】
1:サーバ装置、2:端末装置、101:処理部
図1
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図3
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