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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 35/28 20060101AFI20241114BHJP
   B41J 2/325 20060101ALI20241114BHJP
   B41J 17/32 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B41J35/28
B41J2/325 A
B41J17/32 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022540184
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(86)【国際出願番号】 JP2021026770
(87)【国際公開番号】W WO2022024809
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2020131097
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】加納 康年
【審査官】大関 朋子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-246873(JP,A)
【文献】特開2018-202630(JP,A)
【文献】特開平09-020042(JP,A)
【文献】実開昭63-092766(JP,U)
【文献】国際公開第2011/115594(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 35/28
B41J 2/325
B41J 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーマルヘッドが支持されたヘッド支持面を備えた本体と、
板状のカセットベースと、前記カセットベースの前記ヘッド支持面に対向する対向面の所定方向における一方側に設けられ、リボン供給ロールを回転可能に支持する供給ロール軸と、前記対向面の前記所定方向における他方側に設けられ、リボン巻取ロールを回転可能に支持する巻取ロール軸とを備え、前記供給ロール軸と前記巻取ロール軸の軸線方向に沿って前記本体の前記ヘッド支持面に着脱されるカセットと
を備え、
前記リボン供給ロールから繰り出され、前記サーマルヘッドを経て前記リボン巻取ロールに巻き取られるインクリボンのインクを、前記サーマルヘッドの加熱により被印刷媒体に転写して印刷を行う印刷装置において、
前記カセットベースの前記対向面に設けられた被ガイド部と、
前記本体の前記ヘッド支持面における前記被ガイド部と対向する位置に設けられ、前記被ガイド部を前記軸線方向に沿って前記ヘッド支持面側の規定位置までガイドして位置決めするガイド部と、
前記被ガイド部に設けられ、前記ガイド部により前記規定位置に位置決めされた状態で前記ガイド部にロックするロック手段と、
前記ロック手段のロックを解除する解除手段と
を備えたことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記被ガイド部は、前記カセットベースの前記対向面において、前記所定方向における前記供給ロール軸と前記巻取ロール軸の間にあって、前記カセット装着時において、前記所定方向及び前記軸線方向と直交する直交方向における前記供給ロール軸を基準にして前記サーマルヘッドとは反対側の部位に設けられたこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記カセットベースの前記対向面とは反対側の外面に設けられ、ユーザが把持可能な把持部を備え、
前記解除手段は、前記把持部に設けられたこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記被ガイド部は、前記対向面から前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる棒状のシャフトを備え、
前記ガイド部は、前記ヘッド支持面から前記対向面側に向けて且つ前記軸線方向と平行に延び、前記シャフトを内側に挿入することにより、前記シャフトを前記規定位置までガイドして位置決めするガイド筒体を備え、
前記ロック手段は、
前記シャフトの外周面に設けた開口部から、前記シャフトの径方向内側から外側に向けて出退可能に設けられ、前記ガイド筒体により前記規定位置までガイドされた状態で、前記開口部を介して前記ガイド筒体の外周面に設けられた被係合穴に係合可能な係合部を備え、
前記解除手段は、前記シャフトに設けられ、前記係合部を径方向内側に移動させ、前記被係合穴から離脱させること
を特徴とする請求項1から3の何れか一に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記シャフトは、
前記対向面に固定され、前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる筒状のホルダと、
前記ホルダ内に同軸上に配置されると共に、前記ホルダの前記ヘッド支持面側に向く先端部から前記ヘッド支持面側に延びる筒状のガイドシャフトと
を備え、
前記解除手段は、
前記ホルダ及び前記ガイドシャフト内に配置され、前記ホルダ及び
前記ガイドシャフトの長さ方向に沿って移動可能に設けられた棒状のセンターシャフトを備え、
前記ロック手段は、
前記センターシャフトを前記カセットベース側に常時付勢する第一付勢手段を備え、
前記係合部は球体であり、前記ガイドシャフトと前記センターシャフトの間であって、
前記センターシャフトの外周面と摺動可能に配置され、前記第一付勢手段により前記カセットベース側に移動した前記センターシャフトの前記外周面と接触する第一状態で、前記開口部から露出する前記球体の一部が前記被係合穴と係合し、
前記センターシャフトの前記外周面において、前記第一状態で前記球体の一部が接触する位置よりも前記カセットベース側の位置には、
前記センターシャフトの径方向内側に向けて窪んだ凹部が設けられ、
前記解除手段は、
前記センターシャフトを前記第一付勢手段の付勢に抗して前記ヘッド支持面側に移動させ、前記球体の位置に前記凹部を配置することにより、前記第一状態から前記球体が前記凹部と接触する第二状態に変位し、前記被係合穴から前記球体が離脱することによって、前記ロックを解除すること
を特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記ガイドシャフトは、前記ホルダ内にて軸回りに回転自在に支持され、
前記ホルダ内に設けられ、前記ガイドシャフトを前記軸回りの一方に常時付勢する第二付勢手段と、
前記ガイド筒体の前記外周面に設けられ、前記ガイド筒体の前記カセットベース側に向く一端部から前記被係合穴に向けて前記軸回りの前記一方とは反対側に傾斜して延び、前記開口部から露出する前記球体の一部を、前記一端部から前記被係合穴までガイドするガイド溝と
を備えたこと
を特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記第二付勢手段は、捩じりコイルばねであること
を特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記解除手段は、前記センターシャフトの前記ホルダ側に位置する一端部に固定され、前記センターシャフトを前記ヘッド支持面側に押し込む為の操作部を備えたこと
を特徴とする請求項5又は6に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記シャフトは、
前記対向面に固定され、前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる筒状のホルダと、
前記ホルダ内に同軸上に配置されると共に、前記ホルダの前記ヘッド支持面側に向く先端部から前記ヘッド支持面側に延びる筒状のガイドシャフトと
を備え、
前記解除手段は、
前記ホルダ及び前記ガイドシャフト内に配置され、前記ホルダ及び前記ガイドシャフトの長さ方向に沿って移動可能に同軸上に設けられた棒状の第1シャフト及び第2シャフトを備え、
前記ガイド筒体は、前記カセットが前記本体に装着された状態にあるとき、第2のシャフトに当接して前記ガイドシャフトの長さ方向の前記ヘッド支持面側への動きを制限する当接部を備え、
前記ロック手段は、
前記第1シャフトと前記第2シャフトの間に配され、前記カセットが前記本体に装着された状態にあるとき、前記第1シャフトを前記カセットベース側に付勢する第三付勢手段を備え、
前記係合部は球体であり、前記第1シャフトと前記ガイドシャフトの間であって、
前記第1シャフトの外周面と摺動可能に配置され、前記第三付勢手段により前記カセットベース側に移動した前記第1シャフトの前記外周面と接触するロック状態で、前記開口部から露出する前記球体の一部が前記被係合穴と係合し、
前記第1シャフトの前記外周面において、前記ロック状態で前記球体の一部が接触する位置よりも前記カセットベース側の位置には、前記第1シャフトの径方向内側に向けて窪んだ凹部が設けられ、
前記解除手段は、
前記第1シャフトを前記第三付勢手段の付勢に抗して前記ヘッド支持面側に移動させ、前記球体の位置に前記凹部を配置することにより、前記ロック状態から前記球体が前記凹部と接触する解放状態に変位し、前記被係合穴から前記球体が離脱することによって、前記ロックを解除すること
を特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、インクリボンが支持されたリボンカセットが印刷装置本体に着脱される熱転写型の印刷装置を開示する。リボンカセットのカセットベースには、二本の位置決めガイド軸とスライダ操作部が設けられる。二本の位置決めガイド軸は、カセットベースの左右両端に設けられ、リボンカセットの着脱方向に平行に延びる。スライダ操作部は、左右方向に移動可能に設けられる。カセットベースの内部では、連動バーがスライダ操作部に連動して左右方向に移動可能に設けられ、その連動バーの左右両端部に係止爪が夫々設けられる。
【0003】
リボンカセットを印刷装置本体に装着するとき、二本の位置決めガイド軸は、印刷装置本体に設けられた二つの位置決めガイド穴に夫々挿入されて嵌合する。リボンカセット装着後、スライダ操作部の操作で、二つの係止爪が連動バーを介してスライダ操作部に連動して左右方向に移動することで、印刷装置本体側に設けられた二つの被係止部に夫々係止し、装着状態がロックされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-202630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の印刷装置では、位置決めガイド軸と位置決めガイド穴で構成されるガイド機構と、係止爪と被係止部で構成されるロック機構とが互いに独立して異なる位置に設けられる。それ故、装置内のスペースが狭くなるという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、装置内のスペースを広く活用できる印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の印刷装置は、サーマルヘッドが支持されたヘッド支持面を備えた本体と、板状のカセットベースと、前記カセットベースの前記ヘッド支持面に対向する対向面の所定方向における一方側に設けられ、リボン供給ロールを回転可能に支持する供給ロール軸と、前記対向面の前記所定方向における他方側に設けられ、リボン巻取ロールを回転可能に支持する巻取ロール軸とを備え、前記供給ロール軸と前記巻取ロール軸の軸線方向に沿って前記本体の前記ヘッド支持面に着脱されるカセットとを備え、前記リボン供給ロールから繰り出され、前記サーマルヘッドを経て前記リボン巻取ロールに巻き取られるインクリボンのインクを、前記サーマルヘッドの加熱により被印刷媒体に転写して印刷を行う印刷装置において、前記カセットベースの前記対向面に設けられた被ガイド部と、前記本体の前記ヘッド支持面における前記被ガイド部と対向する位置に設けられ、前記被ガイド部を前記軸線方向に沿って前記ヘッド支持面側の規定位置までガイドして位置決めするガイド部と、前記被ガイド部に設けられ、前記ガイド部により前記規定位置に位置決めされた状態で前記ガイド部にロックするロック手段と、前記ロック手段のロックを解除する解除手段とを備えたことを特徴とする。本態様の印刷装置によれば、本体のヘッド支持面に設けられたガイド部に、ロック手段を設けたので、ガイド部とロック手段を同一位置に設けることができる。それ故、印刷装置は、ガイド部とロック手段を異なる位置に設けた構成に比べ、印刷装置内の限られたスペースを有効活用できる。また、被ガイド部をガイド部によって規定位置までガイドして位置決めした状態で、その被ガイド部をガイド部に対してロックができるので、被ガイド部のガイドとロックの操作を一連の動作で行うことができる。これにより、印刷装置は、使い勝手を向上できる。なお、「規定位置」とは、カセットの着脱方向において、カセットが本体に正常に装着されたときのガイド部に対する被ガイド部の予め規定された位置を意味する。
【0008】
請求項2の印刷装置の前記被ガイド部は、前記カセットベースの前記対向面において、前記所定方向における前記供給ロール軸と前記巻取ロール軸の間にあって、前記カセット装着時において、前記所定方向及び前記軸線方向と直交する直交方向における前記供給ロール軸を基準にして前記サーマルヘッドとは反対側の部位に設けられてもよい。それ故、カセットベースは、本体のヘッド支持面に対して所定方向においてバランスよく支持される。また、供給ロール軸と巻取ロール軸の間は、リボン供給ロールとリボン巻取ロールの夫々の厚みによって制約があるが、その直交方向における供給ロール軸を基準にしてサーマルヘッドとは反対側のデッドスペースに被ガイド部を設けることで、印刷装置内の限られたスペースを更に有効活用できる。
【0009】
請求項3の印刷装置は、前記カセットベースの前記対向面とは反対側の外面に設けられ、ユーザが把持可能な把持部を備え、前記解除手段は、前記把持部に設けられてもよい。本態様の印刷装置は、把持部に解除手段を設けたので、ユーザは把持部を把持しながら解除操作ができる。これにより、本態様は、使い勝手のよい印刷装置を提供できる。
【0010】
請求項4の印刷装置の前記被ガイド部は、前記対向面から前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる棒状のシャフトを備え、前記ガイド部は、前記ヘッド支持面から前記対向面側に向けて且つ前記軸線方向と平行に延び、前記シャフトを内側に挿入することにより、前記シャフトを前記規定位置までガイドして位置決めするガイド筒体を備え、前記ロック手段は、前記シャフトの外周面に設けた開口部から、前記シャフトの径方向内側から外側に向けて出退可能に設けられ、前記ガイド筒体により前記規定位置までガイドされた状態で、前記開口部を介して前記ガイド筒体の外周面に設けられた被係合穴に係合可能な係合部を備え、前記解除手段は、前記シャフトに設けられ、前記係合部を径方向内側に移動させ、前記被係合穴から離脱させてもよい。本態様の印刷装置によれば、シャフトをガイド筒体に挿入することで、シャフトが規定位置まで自動的にガイドされる。規定位置までガイドされた状態で、係合部が被係合穴に係合することで、シャフトがガイド筒体にロックされる。シャフトをガイド筒体に挿入する一動作で、ガイドとロックを同時にできるので、操作性が向上する。また、係合部を被係合穴から離脱させることで、ロックを容易に解除できる。
【0011】
請求項5の印刷装置の前記シャフトは、前記対向面に固定され、前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる筒状のホルダと、前記ホルダ内に同軸上に配置されると共に、前記ホルダの前記ヘッド支持面側に向く先端部から前記ヘッド支持面側に延びる筒状のガイドシャフトとを備え、前記解除手段は、前記ホルダ及び前記ガイドシャフト内に配置され、前記ホルダ及び前記ガイドシャフトの長さ方向に沿って移動可能に設けられた棒状のセンターシャフトを備え、前記ロック手段は、前記センターシャフトを前記カセットベース側に常時付勢する第一付勢手段を備え、前記係合部は球体であり、前記ガイドシャフトと前記センターシャフトの間であって、前記センターシャフトの外周面と摺動可能に配置され、前記第一付勢手段により前記カセットベース側に移動した前記センターシャフトの前記外周面と接触する第一状態で、前記開口部から露出する前記球体の一部が前記被係合穴と係合し、前記センターシャフトの前記外周面において、前記第一状態で前記球体の一部が接触する位置よりも前記カセットベース側の位置には、前記センターシャフトの径方向内側に向けて窪んだ凹部が設けられ、前記解除手段は、前記センターシャフトを前記第一付勢手段の付勢に抗して前記ヘッド支持面側に移動させ、前記球体の位置に前記凹部を配置することにより、前記第一状態から前記球体が前記凹部と接触する第二状態に変位し、前記被係合穴から前記球体が離脱することによって、前記ロックを解除してもよい。本態様の印刷装置によれば、センターシャフトをガイドシャフト内で移動させ、第一状態にすることで、球体の一部を開口部から露出させ、被係合穴に係合させることでき、シャフトをガイド筒体に対してロックすることができる。また、センターシャフトを第一状態から第二状態にすることで、球体が開口部から内側に移動して被係合穴から離脱するので、ロックを容易に解除できる。
【0012】
請求項6の印刷装置の前記ガイドシャフトは、前記ホルダ内にて軸回りに回転自在に支持され、前記ホルダ内に設けられ、前記ガイドシャフトを前記軸回りの一方に常時付勢する第二付勢手段と、前記ガイド筒体の前記外周面に設けられ、前記ガイド筒体の前記カセットベース側に向く一端部から前記被係合穴に向けて前記軸回りの前記一方とは反対側に傾斜して延び、前記開口部から露出する前記球体の一部を、前記一端部から前記被係合穴までガイドするガイド溝とを備えてもよい。シャフトをガイド筒体の内側に沿って挿入すると共に、シャフトの開口部から露出する球体の一部を、ガイド溝に沿ってヘッド支持面側に押し込む。このとき、球体は、ガイド溝に沿って第二付勢手段の付勢方向とは反対方向にガイドされるので、ガイドシャフトは、球体と共に同一方向に回転する。球体が被係合穴までガイドされたとき、第二付勢手段の付勢によってガイドシャフトは軸回りの一方に付勢されて引き戻され、球体が被係合穴に係合してロックする。これにより、シャフトをガイド筒体に対して挿入する一動作だけで、ガイドとロックを行うことができる。
【0013】
請求項7の印刷装置の前記第二付勢手段は、捩じりコイルばねであってもよい。これにより、ガイドシャフトに対して、軸回りの一方に付勢力を容易に掛けることができる。
【0014】
請求項8の印刷装置の前記解除手段は、前記センターシャフトの前記ホルダ側に位置する一端部に固定され、前記センターシャフトを前記ヘッド支持面側に押し込む為の操作部を備えてもよい。ユーザは操作部をヘッド支持面側に押し込むだけでロックを解除できるので、解除操作をより簡単に行うとことができる。それ故、印刷装置は、使い勝手を向上できる。
【0015】
請求項9の印刷装置の前記シャフトは、前記対向面に固定され、前記ヘッド支持面側に向けて前記軸線方向と平行に延びる筒状のホルダと、前記ホルダ内に同軸上に配置されると共に、前記ホルダの前記ヘッド支持面側に向く先端部から前記ヘッド支持面側に延びる筒状のガイドシャフトとを備え、前記解除手段は、前記ホルダ及び前記ガイドシャフト内に配置され、前記ホルダ及び前記ガイドシャフトの長さ方向に沿って移動可能に同軸上に設けられた棒状の第1シャフト及び第2シャフトを備え、前記ガイド筒体は、前記カセットが前記本体に装着された状態にあるとき、第2のシャフトに当接して前記ガイドシャフトの長さ方向の前記ヘッド支持面側への動きを制限する当接部を備え、前記ロック手段は、前記第1シャフトと前記第2シャフトの間に配され、前記カセットが前記本体に装着された状態にあるとき、前記第1シャフトを前記カセットベース側に付勢する第三付勢手段を備え、前記係合部は球体であり、前記第1シャフトと前記センターシャフトの間であって、前記第1シャフトの外周面と摺動可能に配置され、前記第三付勢手段により前記カセットベース側に移動した前記第1シャフトの前記外周面と接触するロック状態で、前記開口部から露出する前記球体の一部が前記被係合穴と係合し、前記第1シャフトの前記外周面において、前記ロック状態で前記球体の一部が接触する位置よりも前記カセットベース側の位置には、前記第1シャフトの径方向内側に向けて窪んだ凹部が設けられ、前記解除手段は、前記第1シャフトを前記第三付勢手段の付勢に抗して前記ヘッド支持面側に移動させ、前記球体の位置に前記凹部を配置することにより、前記ロック状態から前記球体が前記凹部と接触する解放状態に変位し、前記被係合穴から前記球体が離脱することによって、前記ロックを解除してもよい。本態様の印刷装置によれば、第1シャフトをガイドシャフト内で移動させ、ロック状態にすることで、球体の一部を開口部から露出させ、被係合穴に係合させることでき、シャフトをガイド筒体に対してロックすることができる。また、第1シャフトをロック状態から解除状態にすることで、球体が開口部から内側に移動して被係合穴から離脱するので、ロックを容易に解除できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】印刷装置1の斜視図。
図2】本体3からカセット4を前方に引き出したときの印刷装置1の斜視図。
図3】カセット4の斜視図。
図4】本体3の斜視図。
図5図1に示すI-I線矢視方向断面図。
図6】カセット4を破断して一部を拡大した斜視図。
図7】位置決めシャフト50の断面図(第1状態)。
図8】位置決めシャフト50の断面図(第2状態)。
図9】位置決めシャフト50の先端側がガイド筒体38に挿入された状態を示す斜視図。
図10図9の状態から更に位置決めシャフト50がガイド筒体38に挿入された状態を示す斜視図。
図11図10の状態から更に位置決めシャフト50がガイド筒体38に挿入された状態を示す斜視図。
図12図11の状態から更に位置決めシャフト50がガイド筒体38に挿入された状態を示す斜視図。
図13】位置決めシャフト50がガイド筒体38にロックされた状態を示す斜視図。
図14】第2の実施形態の位置決めシャフト50がガイド筒体38に挿入された状態を示す断面図。
図15】第2の実施形態の位置決めシャフト50がガイド筒体38にロックされた状態を示す断面図。
図16】第2の実施形態の位置決めシャフト50のロックが解除された状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。図1に示す印刷装置1は、包装材供給ロール(図示略)から繰り出した帯状の包装材(図示略)を下部に対して左方から右方に通過させ、所望の文字や図形を印刷可能である。
【0018】
印刷装置1の構成を説明する。図1に示すように、印刷装置1は略直方体状に形成され、化粧外板2を備える。化粧外板2は、印刷装置1の前後方向軸周りの外周面を覆い、印刷装置1に着脱可能である。なお、図4図5においては、化粧外板2を省略する。印刷装置1は、本体3とカセット4を備え、前後方向に分離可能である。化粧外板2は本体3側に装着可能であり、カセット4がその化粧外板2の内部に挿入される。図2に示すように、カセット4は、カセット4側に設けられた後述の供給ロール軸43と巻取ロール軸44の軸線方向(前後方向)に沿って挿抜操作することで、本体3に対して着脱可能である。
【0019】
カセット4の構造を説明する。図2図3に示すように、カセット4は、印刷装置1の前側に配置され、カセットベース41、ハンドル42、供給ロール軸43、巻取ロール軸44、2本のガイドローラ45,46、位置決めシャフト50等を備える。
【0020】
カセットベース41は、正面視略矩形状に形成される。ハンドル42は、カセットベース41の前面41A側に設けられ、把持部421、上支持部422、下支持部423を備える。把持部421は、前面41Aから前方に離間した位置で上下方向に延設され、ユーザによって把持される。上支持部422は、カセットベース41の上端部の中央部と、把持部421の上端部との間に渡設される。下支持部423は、カセットベース41の下端部の中央部と、把持部421の下端部との間に渡設される。これにより、ハンドル42は、カセットベース41の上端部と下端部の夫々の中央部の間を上下方向に渡すようにして設けられる。ハンドル42は、本体3に対してカセット4を着脱させる際にユーザに把持される。把持部421の前面上部には、リリースボタン56が設けられる。リリースボタン56は、後述の位置決めシャフト50による本体3へのロックを解除する為に、ユーザによって前方から押下される。
【0021】
図3に示すように、供給ロール軸43と巻取ロール軸44は、カセットベース41の背面41Bで、上下方向の中央位置より上方側に左右方向に並んで設けられる。供給ロール軸43は左側、巻取ロール軸44は右側に配置される。供給ロール軸43と巻取ロール軸44は、背面41Bから後方に延設され、中心軸周りに回転可能に設けられる。供給ロール軸43には、予め一連の帯状のインクリボン(図示略)がその一端を固定し巻回される。巻取ロール軸44には、インクリボンの他端が固定されて供給ロール軸43から繰り出されたインクリボンをロール状に巻き取る。
【0022】
ガイドローラ45は、背面41Bの左下角部に設けられる。ガイドローラ46は、背面41Bの右下角部に設けられる。ガイドローラ45,46は背面41Bから後方へ延設に延設され、中心軸周りに回転可能に設けられる。供給ロール軸43から繰り出されたインクリボンは、2本のガイドローラ45,46の夫々の外周面に当接して屈曲した搬送経路を介して、最後に巻取ロール軸44に案内される。
【0023】
位置決めシャフト50は、背面41Bにおいて、供給ロール軸43と巻取ロール軸44の間の中央上部に設けられる。この位置は左右方向において供給ロール軸43と巻取ロール軸44との間(実施例では中央)の領域であって、上下方向ではカセットベース41のほぼ上端に位置する。この位置は、後述するようにインクリボンの使用量にかかわらず、インクリボンの繰り出し及び巻き取りに関して干渉することの無い位置であり、カセット4装着時においてもサーマルヘッド39が位置する下方とは反対側になるので、前記サーマルヘッド39の動作を阻害することがない。背面41Bの位置決めシャフト50が設けられる位置には、貫通穴411が設けられる(図5参照)。貫通穴411は、カセットベース41を前後方向に貫通し、ハンドル42の上支持部422内部に設けられた挿通穴425(図6参照)と前後方向において連通する。挿通穴425は前後方向に延び、その前端部は、把持部421の前面上部において開口する(図1参照)。
【0024】
位置決めシャフト50は、横断面が略円形の棒状に形成され、挿通穴425と貫通穴411の内側に対して前後方向に挿入される。位置決めシャフト50は、カセットベース41の背面41Bから後方に突出して延びる。位置決めシャフト50は、本体3の後述のガイド筒体38(図3参照)に挿入され、規定位置に位置決めされた状態でロックされる。リリースボタン56は、位置決めシャフト50の前端部に固定される。リリースボタン56は、把持部421の前面上部の開口から前方に突出する。なお、位置決めシャフト50の具体的構造については後述する。
【0025】
本体3の構造を説明する。図4は、化粧外板2を取り外した状態の本体3を図示する。図4に示すように、本体3は、本体ベース31、カバー部32、供給ロール軸受部33、巻取ロール軸受部34、軸受部35、支軸36、ガイド筒体38、サーマルヘッド39、ヘッド駆動部311、機構駆動部312等を備える。本体ベース31は、正面視略矩形形状に形成され、その前面31Aは、カセット4の装着時にカセットベース41の背面41Bと対向する。カバー部32は、本体ベース31の背面側に設けられ、略直方体の箱状に形成される。カバー部32は、本体ベース31の背面側に設けられる後述の機構駆動部312を取り囲んで保護する。
【0026】
供給ロール軸受部33と巻取ロール軸受部34は、本体ベース31の前面31Aにおいて、カセット4の供給ロール軸43と巻取ロール軸44の夫々に対応する位置に設けられる。供給ロール軸受部33は、供給ロール軸43の先端が突き当てられた状態で支持しつつ、リボン供給ロール(図示略)を巻回可能に供給ロール軸43へ回転駆動力を伝達する。巻取ロール軸受部34は、巻取ロール軸44の先端が突き当てられた状態で支持しつつ、リボン巻取ロール(図示略)を巻回可能に巻取ロール軸44へ回転駆動力を伝達する。
【0027】
軸受部35は、本体ベース31の前面31Aにおいて、カセット4のガイドローラ45に対応する配置に設けられる。軸受部35は、ガイドローラ45の先端部45Aと係合することで、ガイドローラ45を回転可能に支持する。支軸36は、本体ベース31の前面31Aにおいて、カセット4のガイドローラ46に対応する配置に設けられる。支軸36はガイドローラ46の中央の軸穴に挿入され、ガイドローラ46を回転可能に支持する。
【0028】
ガイド筒体38は、前面31Aにおいて、供給ロール軸受部33と巻取ロール軸受部34の間の中央上部に設けられ、カセット4の位置決めシャフト50に対応する配置に設けられる。ガイド筒体38は、前面31Aから前方に延びる略円筒状に形成され、前方から位置決めシャフト50を挿入可能である。ガイド筒体38は、上部と下部に一対のガイド溝380を備える。各ガイド溝380は、前側から後側にかけて順に、傾斜部381、直線部382、被係合穴383を備える。傾斜部381は、平面視において、ガイド筒体38の前端から軸線に対して右後方に傾斜する直線状に形成される。直線部382は、傾斜部381の後端から後方に延びる直線状に形成され、傾斜部381よりも短い。被係合穴383は、直線部382の後端から左方に屈曲し、平面視略矩形状に形成される。ガイド溝380の幅は、位置決めシャフト50の後述のボール57,58を案内できる程度であればよい。
【0029】
サーマルヘッド39は、前後方向に多数の熱電素子を配列して備える。ヘッド駆動部311は、前面31Aの下側に設けられ、サーマルヘッド39を左右方向及び上下方向に移動可能に支持する。機構駆動部312は、本体ベース31の背面側に設けられ、各種モータ等の複数のアクチュエータを集合して備える。機構駆動部312は、制御部(図示略)から受信した制御指令に基づき、供給ロール軸受部33、巻取ロール軸受部34、ヘッド駆動部311、サーマルヘッド39を夫々駆動する。なお、制御部は、印刷装置1内に設けてもよく、印刷装置1に有線又は無線で通信可能に接続された端末(図示略)に設けてもよい。
【0030】
図6図8を参照し、位置決めシャフト50の構造を説明する。位置決めシャフト50は、ホルダ51、ガイドシャフト53、固定リング52、キャップ54、センターシャフト55、リリースボタン56、ボール57,58、円筒カラー61、リリースばね62、ロックばね63等を備える。なお、ホルダ51、ガイドシャフト53、固定リング52、キャップ54、リリースボタン56、円筒カラー61は樹脂製、センターシャフト55、ボール57,58は金属製であるが、材質についてはこれらに限定しない。
【0031】
ホルダ51は、左右方向に延びる短軸円筒状に形成される。ホルダ51の外周面の右側には、固定フランジ511が設けられる。固定フランジ511は、右側面視略三角形状に形成され、一対の固定穴513(図9参照)を備える。固定フランジ511の前面は、カセットベース41の背面41Bと当接する。固定フランジ511は、2本のネジ512で、一対の固定穴513を介してカセットベース41の背面41Bに固定される。
【0032】
ガイドシャフト53は、前後方向に延びる長軸筒状に形成され、ホルダ51の内側に同軸上に挿入して配置される。ガイドシャフト53は内部にガイド穴531を備える。ガイド穴531は前後方向に延びる。ガイドシャフト53は、ホルダ51の後端部から後方に突出して延びる。ガイドシャフト53の前端側の外周面には、径方向内側に縮径する縮径部532が設けられる。ガイドシャフト53の外周面における縮径部532の後側に近接する位置に、係止リング65が固定される。係止リング65は、ガイドシャフト53の外周面から径方向外側に突出する。係止リング65は、ホルダ51の前端部の上部に対して前方から当接する。
【0033】
ガイドシャフト53の外周面における係止リング65よりも後側には、貫通穴533が設けられる。貫通穴533は、ガイドシャフト53に対してガイドシャフト53の長さ方向に直交する上下方向に貫通する。貫通穴533に対して下部から略円柱状のピン67が着脱可能に挿入固定される。ガイドシャフト53の長さ方向の中央部よりも後端側には、段部536が設けられる。段部536は、径方向内側に縮径し且つ所定長さを有する略円筒状である。段部536には、上下一対の穴534,535が設けられる。穴534,535は丸穴であり、上下方向に貫通する。穴534,535の径は、後述のボール57,58が上下方向に挿通可能であればよい。
【0034】
固定リング52は、ホルダ51と略同一径であって、且つ左右方向に延びる短軸筒状に形成される。固定リング52は、ガイドシャフト53に外側に装着され、ホルダ51の後端部に当接した状態で、ガイドシャフト53に固定ネジ521で固定される。これにより、固定リング52はガイドシャフト53と一体化する。固定リング52は、ホルダ51の後端部と当接することで、ガイドシャフト53の前方への移動を規制する。係止リング65は、ホルダ51の前端部と当接することで、ガイドシャフト53の後方への移動を規制する。それ故、ガイドシャフト53は、ホルダ51に対して前後方向において位置決めされる。
【0035】
キャップ54は、前後方向に延びる略筒状に形成される。キャップ54は内部にガイド穴541を備える。キャップ54は、ガイドシャフト53の後端側に対して同軸上に装着される。これにより、ガイド穴541とガイドシャフト53のガイド穴531は互いに同軸上に連通する。
【0036】
センターシャフト55は、前後方向に延びる棒状に形成される。センターシャフト55は、ガイドシャフト53及びキャップ54のガイド穴531,541内に同軸上に挿入して配置され、ガイドシャフト53及びキャップ54の長さ方向に沿って移動可能に支持される。センターシャフト55の前端側は、ガイドシャフト53の縮径部532から前方に突出する。センターシャフト55の前端部には、ボタン固定部551が設けられる。センターシャフト55の前後方向の略中央部の外周面には、径方向内側に向かって縮径する凹部552が設けられる。
【0037】
リリースボタン56は、前後方向に延びる短軸の略円柱状に形成され、ボタン固定部551に固定される。リリースボタン56の後端面には、前方に向けて凹んだ略リング状の溝部561が設けられる。
【0038】
ボール57,58は、ガイドシャフト53の穴534,535の夫々の内側に配置される。ボール57,58は、ガイドシャフト53のガイド穴531内において、センターシャフト55の外周面と接触し、センターシャフト55の移動に伴ってセンターシャフト55の外周面と摺動する。
【0039】
円筒カラー61は、前後方向に延びる短軸円筒状に形成され、ガイドシャフト53の段部536の外周面に装着される。円筒カラー61には、上下一対の露出穴611,612が設けられる。露出穴611,612は、ガイドシャフト53の上下一対の穴534,535に対応する位置に設けられる。露出穴611,612の径は、ボール57,58の径よりも小さい。これにより、円筒カラー61は、ボール57,58の夫々の一部を露出穴611,612から外方に突出させることができると共に、ボール57,58が露出穴611,612から外方に抜け出るのを防止できる。
【0040】
リリースばね62は、前後方向に延びる円筒状の圧縮コイルばねであり、軸方向に荷重をかけるとその逆方向に押し戻す押し戻しばねである。リリースばね62は、センターシャフト55の前端側に装着される。リリースばね62の前端部は、リリースボタン56の溝部561に対して後方から挿入され、溝部561の奥側の壁面と当接する。リリースばね62の後端部は、ガイドシャフト53の前端部と当接する。これにより、リリースボタン56を後方に押下すると、リリースばね62は、その押下する荷重に応じて、リリースボタン56を前方に押し戻すように作用する。
【0041】
ロックばね63は、捩じりコイルばねであり、ガイドシャフト53の前端側の縮径部532の外周面に装着される。ロックばね63の前端側の一端部631は、ガイドシャフト53の縮径部532に固定される。ロックばね63の後端側の他端部632は、ハンドル42の上支持部422の挿通穴425の内周面に設けられた被係止部(図示略)に係止する。ロックばね63は、軸線を中心に前端側から見て時計回り(右回り)に巻かれている。それ故、ホルダ51に対して、ガイドシャフト53及びキャップ54を、軸線を中心に前端側から見て時計回り(右回り)に回転させると、ロックばね63は巻き方向と同じ方向に巻き込まれるので、ガイドシャフト53及びキャップ54をセンターシャフト55を中心に前端側から見て反時計回り(左回り)に押し戻す方向に作用する。
【0042】
図7図8を参照し、位置決めシャフト50の第1状態と第2状態の切替えを説明する。位置決めシャフト50は、リリースボタン56の操作で、第1状態と第2状態の相互に変位可能である。図7に示す位置決めシャフト50は、第1状態である。第1状態において、リリースばね62は、リリースボタン56を前方に付勢する。これにより、ガイドシャフト53のガイド穴531の内側において、センターシャフト55は、リリースボタン56と一体して前方に移動する。このとき、ボール57,58の各位置には、センターシャフト55の外周面のうち凹部552より後方部分が位置する。それ故、ボール57,58は、センターシャフト55の外周面によって径方向外側に押され、露出穴611,612からボール57,58の夫々の一部が突出する。
【0043】
図7に示す第1状態において、リリースばね62のバネ力に抗して、リリースボタン56を後方に押し込むと、ガイドシャフト53のガイド穴531の内側において、センターシャフト55は後方に移動する。このとき、ボール57,58はガイドシャフト53の外周面を摺動し、センターシャフト55の凹部552の位置と相対する。それ故、ボール57,58は径方向内側に移動可能となるので、外部から押し込まれることにより、露出穴611,612から内側に移動し、第2状態に切り替わる。
【0044】
位置決めシャフト50をガイド筒体38に挿入してロックする方法を説明する。ユーザは、カセット4を本体3に装着する為、カセット4のハンドル42を把持し、本体3の前側にカセット4を配置する。カセット4のカセットベース41の背面41Bは、本体3の本体ベース31の前面31Aと対向する。背面41B側の位置決めシャフト50は、前面31A側のガイド筒体38と対向する。
【0045】
図2に示すように、ユーザは、位置決めシャフト50の先端側をガイド筒体38に挿入する。位置決めシャフト50は第1状態なので、上側の露出穴611からボール57の一部が上方に突出し、下側の露出穴612からボール58の一部が下方に突出する。ユーザは、上側の露出穴611から突出するボール57の一部を、ガイド筒体38の上側のガイド溝380の前端側に挿入する。これと同時に、ユーザは、下側の露出穴612から突出するボール58の一部を、ガイド筒体38の下側のガイド溝380の前端側に挿入する。
【0046】
ユーザはハンドル42を把持した状態で、カセット4を本体3側に移動させる。図10図11に示すように、位置決めシャフト50がガイド筒体38の奥側に押し込まれるにつれ、ボール57,58は、ガイド溝380の傾斜部381に沿って移動する。ボール57,58が傾斜部381に沿って移動することで、ボール57,58は、センターシャフト55を中心に前端側から見て時計回り(右回り)に回動する。これに伴い、ガイドシャフト53及びキャップ54は、ロックばね63のバネ力に抗して、ボール57,58と一体してセンターシャフト55を中心に、前端側から見て時計回り(右回り)に回転する。
【0047】
図12に示すように、ボール57,58が傾斜部381から直線部382に沿って移動すると、ガイドシャフト53及びキャップ54の回転は停止する。そして、ボール57,58が直線部382からガイド溝380の最後端に当接すると、位置決めシャフト50の後方への移動は制限されるので、ガイド筒体38に対して位置決めシャフト50は規定位置に位置決めされる。そして、ロックばね63のバネ力によって、ガイドシャフト53及びキャップ54がセンターシャフト55を中心に、前端側から見て反時計回り(左回り)に回転して押し戻され、ボール57,58は被係合穴383に係合する(図13参照)。これにより、位置決めシャフト50は、ガイド筒体38に対してロック状態となり、カセット4は本体3に装着される。
【0048】
このように、印刷装置1において、位置決めシャフト50をガイド筒体38に挿入するだけの一動作で、位置決めシャフト50のガイドとロックを同時にできるので、操作性を向上できる。また、ボール57,58を被係合穴383から離脱させることで、ロック状態を容易に解除できる。
【0049】
位置決めシャフト50のロックを解除してガイド筒体38から抜く方法を説明する。図1の状態において、ユーザはカセット4のハンドル42を把持した状態で、把持した方の手の親指でリリースボタン56を押下する。すると、センターシャフト55が後方に押し込まれて凹部552とボール57,58の位置関係が変化し、位置決めシャフト50は第1状態(図7参照)から第2状態(図8参照)となる。ユーザはハンドル42を手前に引き、ガイド筒体38から位置決めシャフト50を引き抜く。このとき、ボール57,58は、露出穴611,612の夫々の内縁部によってガイドシャフト53の内側に押し込まれるので、ガイド筒体38へのロックが解除される。これにより、ユーザは、位置決めシャフト50をガイド筒体38から容易に引き抜くことができ(図2参照)、カセット4を本体3から容易に取り外すことができる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の印刷装置1は、本体3とカセット4を備える。本体3の前面31Aは、サーマルヘッド39を支持する。カセット4は、板状のカセットベース41、供給ロール軸43、巻取ロール軸44を備える。供給ロール軸43は、カセットベース41の前面31Aに対向する背面41Bの左側に設けられ、リボン供給ロール(図示略)を回転可能に支持する。巻取ロール軸44は、背面41Bの右側に設けられ、リボン巻取ロール(図示略)を回転可能に支持する。カセット4は、供給ロール軸43と巻取ロール軸44の軸線方向に沿って本体3の前面31Aに着脱される。印刷装置1は、リボン供給ロールから繰り出され、サーマルヘッド39を経てリボン巻取ロールに巻き取られるインクリボンのインクを、サーマルヘッド39の加熱により被印刷媒体に転写して印刷を行う。
【0051】
印刷装置1は、位置決めシャフト50、ガイド筒体38、ボール57,58、センターシャフト55、リリースボタン56を更に備える。位置決めシャフト50は、カセット4のカセットベース41の背面41Bに設けられる。ガイド筒体38は、本体3の前面31Aにおける位置決めシャフト50と対向する位置に設けられ、位置決めシャフト50を軸線方向に沿って前面31A側の規定位置までガイドして位置決めする。ボール57,58は、位置決めシャフト50に設けられ、ガイド筒体38により規定位置に位置決めされた状態でガイド筒体38にロックする。リリースボタン56はロックを解除する為にユーザにより押下される。リリースボタン56押下によりセンターシャフト55が押し込まれ、ボール57,58が退避可能となりロックが解除される。
【0052】
このように、印刷装置1は、本体3の前面31Aに設けられたガイド筒体38に、ボール57,58を設けたので、印刷装置1内の限られたスペースを有効活用できる。また、位置決めシャフト50をガイド筒体38によって規定位置までガイドして位置決めした状態で、その位置決めシャフト50をガイド筒体38に対してロックできるので、使い勝手を向上できる。
【0053】
また、位置決めシャフト50は、カセットベース41の背面41Bにおける供給ロール軸43と巻取ロール軸44の間の中央上部に設けられる。それ故、カセットベース41は、本体3の前面31Aに対して左右方向においてバランスよく支持される。また、供給ロール軸43と巻取ロール軸44の間は、リボン供給ロールとリボン巻取ロールの夫々の厚みによって制約があるが、その上方のデッドスペースに位置決めシャフト50を設けたことで、印刷装置1内の限られたスペースの更なる有効活用が可能となる。
【0054】
また、カセット4は、ハンドル42を備える。ハンドル42は、カセットベース41の前面41Aに設けられ、ユーザが把持可能である。リリースボタン56は、ハンドル42に設けられるので、ロックの解除操作を容易にできる。
【0055】
以上説明にて、位置決めシャフト50は本発明の「シャフト」の一例である。露出穴611,612は本発明の「開口部」の一例である。ボール57,58は本発明の「球体」の一例である。リリースばね62は本発明の「第一付勢手段」の一例、ロックばね63は本発明の「第二付勢手段」の一例である。リリースボタン56は本発明の「操作部」の一例である。本体3の本体ベース31の前面31Aは、本発明の「ヘッド支持面」の一例である。カセット4のカセットベース41の背面41Bは本発明の「対向面」の一例である。
【0056】
本発明は上記実施形態の他に種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態の印刷装置1は、包装材を下部に対して左方から右方に通過させて印刷するものであるが、左方から右方に通過させて印刷するものであってもよい。また、サーマルヘッド39のヘッド駆動部311の構成についても自由に変更可能である。
【0057】
また、位置決めシャフト50は、カセットベース41の背面41Bにおける供給ロール軸43と巻取ロール軸44の間の中央上部に設けられるが、サーマルヘッド39及びヘッド駆動部311の位置によっては、背面31Bの中央付近、若しくは中央下部に生じたデッドスペースに位置決めシャフト50を設けてもよい。これに対応するようにして、ガイド筒体38の位置を変えてもよい。さらには、位置決めシャフト50の位置に応じて、ハンドル42に設けるリリースボタン56の位置も変えてもよい。また、操作部はリリースボタン56に替えて、ハンドル42裏面に配置されたレバー若しくはトリガーによりセンターシャフト55の状態を変化させてロックを解除するものであっても良い。
【0058】
また、位置決めシャフト50はガイドシャフト53の外周面の上下にボール57,58を出退可能に設けるが、ボールの数は1個でもよく、2個以上であってもよい。また、ボール57,58の位置は、ガイドシャフト53の外周面の上下以外の位置であってもよい。
【0059】
また、位置決めシャフト50をガイド筒体38に挿入する際、ガイド筒体38のガイド溝380の形状に従い、ガイドシャフト53及びキャップ54を、センターシャフト55を中心に前端側から見て時計回りに回転させるが、ガイド溝380の形状を逆向きにし、ガイドシャフト53及びキャップ54を、センターシャフト55を中心に前端側から見て反時計回りに回転させてもよい。この場合、ロックばね63を巻き方向が逆のものを使用すればよい。
【0060】
また、上記実施形態は、ガイドシャフト53の段部536に円筒カラー61を装着し、円筒カラー61に設けた露出穴611,612により、ボール57,58の抜けを防止しつつ、それらの一部を外方に露出させているが、例えば、円筒カラー61を省略し、穴534,535の夫々の径を小さくすることで、ボール57,58の抜けを防止しつつ、ボール57,58の一部を外方に露出させてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、ガイドシャフト53の後端部にキャップ54を同軸上に装着するが、ガイドシャフト53とキャップ54が一体となったガイドシャフトを用いてもよい。
【0062】
以下、図14図16を参照し、本発明の第2の実施形態を説明する。図中の符号で同じ番号のものは説明の追記が無ければ上述の実施形態と同様の構成を示すものであり、詳細な説明は省略する。第2の実施形態では、位置決めシャフト50,ガイド筒体38に変えて位置決めシャフト500,ガイド筒体138を使用する。
【0063】
位置決めシャフト500の構造を説明する。位置決めシャフト500は、ホルダ51、ガイドシャフト53、固定リング52、キャップ54、センターシャフト550、リリースボタン56、ボール57,58、円筒カラー61を備える。一方、位置決めシャフト500は、上述の実施形態の位置決めシャフト50と異なり、リリースばね62、ロックばね63は備えない。
【0064】
センターシャフト550は、前後方向に延びる棒状に形成される。センターシャフト550は、前後方向に並んだ第1シャフト5501と第2シャフト5502と、前記2つのシャフト5501,5502の間を繋ぐ圧縮ばね5503で構成される。センターシャフト550は、ガイドシャフト53及びキャップ54のガイド穴531,541内に同軸上に挿入して配置され、ガイドシャフト53及びキャップ54の長さ方向に沿って移動可能に支持される。センターシャフト550(第1シャフト5501)の前端側は、ガイドシャフト53の縮径部532から前方に突出する。センターシャフト550(第1シャフト5501)の前端部には、ボタン固定部551が設けられる。センターシャフト550(第1シャフト5501)の前後方向の略中央部の外周面には、径方向内側に向かって縮径する凹部552が設けられる。また、一端が第1シャフト5501に他端がキャップ54に接続され、第1シャフト5501を後方向へ付勢する付勢ばね5504が設けられている。尚、付勢ばね5504のばねの力(ばね定数)は、圧縮ばね5503のばねの力(ばね定数)よりも弱く設定されている。
【0065】
ボール57,58は、ガイドシャフト53の穴534,535の夫々の内側に配置される。ボール57,58は、ガイドシャフト53のガイド穴531内において、センターシャフト550(第1シャフト5501)の外周面と接触し、センターシャフト550(第1シャフト5501)の移動に伴ってセンターシャフト550(第1シャフト5501)の外周面と摺動する。
【0066】
円筒カラー61は、前後方向に延びる短軸円筒状に形成され、上述の実施形態と同様にガイドシャフト53の段部536の外周面に装着される。円筒カラー61には、上下一対の露出穴611,612が設けられる。これにより、円筒カラー61は、ボール57,58の夫々の一部を露出穴611,612から外方に突出させることができると共に、ボール57,58が露出穴611,612から外方に抜け出るのを防止できる。
【0067】
尚、位置決めシャフト500においては、ガイドシャフト53及びキャップ54は、ホルダ51に対して、軸線を中心とした位置が固定されており、回転不能に取り付けられている。
【0068】
ガイド筒体138は、前面31Aから前方に延びる略円筒状に形成され、前方から位置決めシャフト500を挿入可能である。ガイド筒体138は、一対の被係合穴383と当接部384を備える。被係合穴383は、それぞれ平面視円形状に形成される。当接部384はガイド筒体138内部に設けられ、前後方向において、カセット4を本体3に装着した際に位置決めシャフト500のキャップ54後端が当接する位置に配置されている。また、その装着状態において、一対の被係合穴384は露出穴611,612と対面する位置に配置している。
【0069】
図14図16を参照し、位置決めシャフト500の状態の切替え、及び位置決めシャフト500をガイド筒体138に挿入してロックする方法を説明する。図14に示す位置決めシャフト500は、カセット4を本体3に装着する前の初期状態である。初期状態において、リリースボタン56は後方に押し込まれた状態にあり、ガイドシャフト53のガイド穴531の内側において、センターシャフト550は、付勢ばね5504の付勢を受けてリリースボタン56と一体して後方に移動している。このとき、ボール57,58の各位置には、センターシャフト550(第1シャフト5501)の外周面のうち凹部552と相対する。それ故、ボール57,58は径方向内側に移動可能となるので、外部から押し込まれることにより、露出穴611,612から内側に移動している。この時、第2シャフト5502は圧縮ばね5503に後方へ押されて、第2シャフト5502の後端部分がキャップ54のガイド穴から露出して突出した状態にある。
【0070】
前述の実施形態と同様に、第2の実施形態においても、ユーザは、カセット4を本体3に装着する為、カセット4のハンドル42を把持し、本体3の前側にカセット4を配置する。カセット4のカセットベース41の背面41Bは、本体3の本体ベース31の前面31Aと対向する。背面41B側の位置決めシャフト500は、前面31A側のガイド筒体138と対向する。
【0071】
図14に示すように、ユーザは、位置決めシャフト500の先端側をガイド筒体138に挿入する。位置決めシャフト500は初期状態なので、露出穴611,612からボール57,58が外方に突出せず、ガイド筒体138の内壁と干渉しない。よって、ユーザは、抵抗を感じることなくスムースに、位置決めシャフト500をガイド筒体138に挿入させることができる。
【0072】
ユーザはハンドル42を把持した状態で、カセット4を本体3側に移動させる。位置決めシャフト500がガイド筒体138の奥側に押し込まれるにつれ、第2シャフト5502の後端が当接部384に当たり、第2シャフト5502がキャップ54に対して前方へ移動される。第2シャフト5502が前方へ移動すると、圧縮ばね5503の付勢力により第1シャフト5501も前方へ移動させる力を受ける。
【0073】
センターシャフト550が前方に移動しようとすることで、ボール57,58は、センターシャフト550(第1シャフト5501)の外周面のうち凹部552より後方部分が当接する。それ故、ボール57,58は、センターシャフト550(第1シャフト5501)の外周面によって径方向外側に押され、露出穴611,612からボール57,58の夫々の一部が突出しようとする。但し、挿入途中ではガイド筒内138の内壁に干渉して完全には突出できない。
【0074】
図15に示すように、位置決めシャフト500がガイド筒体138の一番奥まで押し込まれると、露出穴611,612の位置と一対の被係合穴384の位置がそろい、ボール57,58がガイド筒内138内壁の干渉から解放されて外方へ突出する。それに伴い、圧縮ばね5503に付勢されていた第1シャフト5501もガイドシャフト53及びキャップ54に対して前方へ移動される。よって、第1シャフト5501の外周面のうち凹部552より後方部分の外周面でボール57,58を径方向外側に押すことになり、露出穴611,612を介して被係合穴384からボール57,58の夫々の一部が突出して位置決めシャフト500をロックする。また、センターシャフト550(第1シャフト5501)の移動により、リリースボタン56もガイドシャフト53及びキャップ54から前方に移動して押し込み可能な状態に遷移する。また、付勢ばね5504は圧縮された状態になる。これにより、位置決めシャフト50は、ガイド筒体38に対してロック状態となり、カセット4は本体3に装着される。
【0075】
このように、印刷装置1において、位置決めシャフト500をガイド筒体138に挿入するだけの一動作で、位置決めシャフト500のガイドとロックを同時にできるので、操作性を向上できる。また、ボール57,58を被係合穴383から離脱させることで、ロック状態を容易に解除できる。
【0076】
位置決めシャフト500のロックを解除してガイド筒体138から抜く方法を説明する。図15の状態において、ユーザはカセット4のハンドル42を把持した状態で、把持した方の手の親指でリリースボタン56を、圧縮ばね5503のバネ力に抗して、後方へ押下する。すると、第1シャフト5501が後方に押し込まれて凹部552とボール57,58の位置関係が変化し、位置決めシャフト500はロック状態(図15参照)から解放状態(図16参照)となる。ユーザはハンドル42を手前に引き、ガイド筒体138から位置決めシャフト500を引き抜く。このとき、ボール57,58は、露出穴611,612の夫々の内縁部によってガイドシャフト53の内側に押し込まれるので、ガイド筒体138へのロックが解除される。これにより、ユーザは、位置決めシャフト500をガイド筒体138から容易に引き抜くことができ、カセット4を本体3から容易に取り外すことができる。位置決めシャフト500が引き抜かれ、当接部384からキャップ54が離れると、第2シャフト5502がキャップ後端から突出可能となり、圧縮バネ5503のリリースボタン56押圧時に生じたバネ力が解放される。また、付勢ばね5504も圧縮状態から解放された状態に戻る。これにより、リリースボタン56が後方に押し込まれた状態が保持され、図14に示す初期状態に位置決めシャフト500は切替わる。
【0077】
上記第2の実施形態では、ボール57,58は装着の初めから突出することはないので、ガイド筒体138とほぼほぼ干渉することはない。よって、ユーザは抵抗を感じることなく軽い力でカセット4を本体3へ装着させることができる。また、干渉しないので、ボール57,58の摩耗等による損傷を極めて小さくすることができる。
【0078】
以上説明にて、位置決めシャフト500は本発明の「シャフト」の一例である。露出穴611,612は本発明の「開口部」の一例である。ボール57,58は本発明の「球体」の一例である。リリースボタン56は本発明の「操作部」の一例である。圧縮ばね5503は本発明の「第三付勢部材」の一例である。
【符号の説明】
【0079】
1 印刷装置
3 本体
4 カセット
31A 前面
33 供給ロール軸受部
34 巻取ロール軸受部
38,138 ガイド筒体
39 サーマルヘッド
41 カセットベース
41A 前面
41B 背面
42 ハンドル
43 供給ロール軸
44 巻取ロール軸
50,500 位置決めシャフト
51 ホルダ
53 ガイドシャフト
55,550 センターシャフト
56 リリースボタン
57 ボール
58 ボール
61 円筒カラー
62 リリースばね
63 ロックばね
380 ガイド溝
381 傾斜部
383 被係合穴
611,612 露出穴
図1
図2
図3
図4
図5
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図15
図16