(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】レンジフード
(51)【国際特許分類】
F24F 7/06 20060101AFI20241114BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20241114BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20241114BHJP
F24F 11/526 20180101ALI20241114BHJP
F24C 15/20 20060101ALN20241114BHJP
【FI】
F24F7/06 101Z
F24F7/007 C
F24F11/77
F24F11/526
F24C15/20 Z
(21)【出願番号】P 2020152980
(22)【出願日】2020-09-11
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000237374
【氏名又は名称】富士工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【氏名又は名称】根本 恵司
(74)【代理人】
【識別番号】100150773
【氏名又は名称】加治 信貴
(74)【代理人】
【識別番号】100099472
【氏名又は名称】杉山 猛
(72)【発明者】
【氏名】梁取 崇
(72)【発明者】
【氏名】吉本 達郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】大岩 雄志
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-225138(JP,A)
【文献】特開2005-038611(JP,A)
【文献】特開2008-215741(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0224127(US,A1)
【文献】特開2018-173246(JP,A)
【文献】特開2019-056507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/06
F24F 7/007
F24F 11/77
F24F 11/526
F24C 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した
油煙を前記フード内に捕集して
屋外に排出するレンジフードにおいて、
前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、
前記報知手段は、複数の報知パターンを有し、各タイマーが設定した加熱調理時間になった時の報知パターンをそれぞれ異なるものとしたことを特徴とするレンジフード。
【請求項2】
フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した
油煙を前記フード内に捕集して
屋外に排出するレンジフードにおいて、
前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、
前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、
前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段は、音と照明による報知を行い、
前記最後のタイマー以外のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段は、音による報知を行うようにした
ことを特徴とするレンジフード。
【請求項3】
フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した
油煙を前記フード内に捕集して
屋外に排出するレンジフードにおいて、
前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、
前記報知手段は音による報知を行い、
前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、
前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段が発する音と、前記最後のタイマー以外のタイマーが設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段が発する音が異なるようにした
ことを特徴とするレンジフード。
【請求項4】
フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した
油煙を前記フード内に捕集して
屋外に排出するレンジフードにおいて、
前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、
前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、
前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となるまでは、前記送風機を停止してレンジフードを運転停止できないようにした
ことを特徴とするレンジフード。
【請求項5】
フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した
油煙を前記フード内に捕集して
屋外に排出するレンジフードにおいて、
前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、
前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、
前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記送風機が駆動してレンジフードを所定の時間残置運転とするようにした
ことを特徴とするレンジフード。
【請求項6】
請求項1-5いずれかに記載のレンジフードにおいて、
前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが、設定した加熱調理時間になったごとに、前記送風機の風量を変更する音声を発するようにしたレンジフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器により加熱調理することで発生した油煙等を屋外などに排出するレンジフードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のレンジフードが提案されている。例えば、特許文献1に開示されたように、フードと、送風機とを備え、送風機を駆動することで加熱調理器により加熱調理することで発生した油煙等をフード内に捕集して屋外に排出するレンジフードが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、加熱調理器による加熱調理をする際に、加熱調理時間を加熱調理の内容などに応じた所定の時間とすることで、効率よく加熱調理することが行われている。例えば、キッチンタイマーに所定の加熱調理時間をセットし、キッチンタイマーがタイムアップすることで加熱調理する人が所定の加熱調理時間となったことを知ることができるようにしている。
一方、加熱調理器としては、複数の加熱部を備え、複数の加熱部で加熱調理することがある。この場合に、各加熱部による加熱調理時間が同一で、同時に加熱調理開始すれば一つのキッチンタイマーに所定の加熱調理時間を設定すればよいが、各加熱部による加熱調理時間が異なる場合、各加熱部による加熱調理が時間差を置いて行われる場合には、複数のキッチンタイマーを準備し、各キッチンタイマーに異なる加熱調理時間をそれぞれ設定し、各キッチンタイマーがタイムアップしたことで、加熱調理する人が各加熱部による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを知ることができるようにしなければならない。
【0005】
このように、複数の加熱部による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを、加熱調理する人が知ることができるようにするためには、加熱調理器とは別に複数のキッチンタイマーを準備しなければならず、その複数のキッチンタイマーの置き場所に困ることがあるばかりか、キッチンタイマーの準備を忘れた場合には、加熱調理する人が所定の加熱調理時間となったことを知ることができない。
【0006】
本発明は、上記の課題解決するためになされたものであり、その目的は、キッチンタイマーを用いることなく、複数の加熱部による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを、加熱調理する人に報知できるレンジフードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のレンジフードは、フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した油煙を前記フード内に捕集して屋外に排出するレンジフードにおいて、前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、前記報知手段は、複数の報知パターンを有し、各タイマーが設定した加熱調理時間になった時の報知パターンをそれぞれ異なるものとしたことを特徴とするレンジフードである。
本発明の第1のレンジフードによれば、加熱調理する人は、報知パターンにより設定した加熱調理時間となったタイマーを知ることができ、それによって、どの加熱部による加熱調理が加熱調理時間となったかを推測することが可能である。したがって、加熱調理する人は加熱調理時間となった加熱部を停止するなどの処置を正しくでき、設定した加熱調理時間で正確に加熱調理することが可能である。
【0009】
本発明の第2のレンジフードは、フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した油煙を前記フード内に捕集して屋外に排出するレンジフードにおいて、前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段は、音と照明による報知を行い、前記最後のタイマー以外のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段は、音による報知を行うようにしたことを特徴とするレンジフードである。
本発明の第2のレンジフードによれば、最後のタイマーが設定した加熱調理時間となったことと、最後のタイマー以外が設定した加熱調理時間となったことを識別することができ、加熱調理する人は、最後のタイマーが設定した加熱調理時間となったことで、加熱調理器の複数の加熱部により加熱調理している際に、全ての加熱部による加熱調理が終了したことを知ることが可能となる。
【0010】
本発明の第3のレンジフードは、フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した油煙を前記フード内に捕集して屋外に排出するレンジフードにおいて、前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、前記報知手段は音による報知を行い、前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段が発する音と、前記最後のタイマー以外のタイマーが設定した加熱調理時間となった時に、前記報知手段が発する音が異なるようにしたことを特徴とするレンジフードである。
本発明の第3のレンジフードによれば、最後のタイマーが設定した加熱調理時間となったことと、最後のタイマー以外が設定した加熱調理時間となったことを識別することができ、加熱調理する人は、最後のタイマーが設定した加熱調理時間となったことで、加熱調理器の複数の加熱部により加熱調理している際に、全ての加熱部による加熱調理が終了したことを知ることが可能となる。
【0011】
本発明の第4のレンジフードは、フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した油煙を前記フード内に捕集して屋外に排出するレンジフードにおいて、前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となるまでは、前記送風機を停止してレンジフードを運転停止できないようにしたことを特徴とするレンジフードである。
本発明の第4のレンジフードによれば、加熱調理中に、加熱調理する人が、誤ってレンジフードを運転停止する操作をしてもレンジフードが運転停止することが無く、加熱調理をすることで発生した油煙等がレンジフードの周辺に滞留することがない。
【0012】
本発明の第5のレンジフードは、フードと、送風機を備え、前記送風機を駆動することで、加熱調理で発生した油煙を前記フード内に捕集して屋外に排出するレンジフードにおいて、前記フードに、異なる加熱調理時間を設定することが可能な複数のタイマーと、前記複数のタイマーのそれぞれに対して加熱調理時間の設定およびタイマー動作の開始を行うためのタイマー操作部と、報知手段を設け、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが設定した加熱調理時間になったごとに、前記報知手段が報知を行うようにし、前記設定する加熱調理時間の長さとタイマー動作を開始する時期とで、前記複数のタイマーにおける最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーを決定し、前記最後のタイマーが、設定した加熱調理時間となった時に、前記送風機が駆動してレンジフードを所定の時間残置運転とするようにしたことを特徴とするレンジフードである。
本発明の第5のレンジフードによれば、加熱調理終了後に残っている油煙等や臭気を排出できる。
【0013】
本発明の第1-第5のレンジフードのいずれかにおいては、前記複数のタイマーにおける1つのタイマーが、設定した加熱調理時間になったごとに、前記送風機の風量を変更する音声を発するようにしたレンジフードとすることができる。
これにより、1つのタイマーが設定した加熱調理時間となるごとに、加熱調理する人に送風機の風量変更操作をすることを促すことができ、送風機を必要に応じた風量とすることが可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明のレンジフードによれば、キッチンタイマーを用いることなく、複数の加熱部による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを、加熱調理する人に報知できる。
したがって、キッチンタイマーの置き場所に苦労することがなく、いつでも加熱調理時間を設定して、設定した加熱調理時間となったことを、加熱調理する人に報知できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明のレンジフードの実施の形態を示す全体正面図である。
【
図2】本発明のレンジフードの制御部分の実施の形態を示す構成説明図である。
【
図3】本発明のレンジフードの制御部分におけるタイマー操作部の第2の実施の形態を示す構成説明図である。
【
図4】本発明のレンジフードの制御部分におけるタイマー操作部の第3の実施の形態を示す構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態を
図1、
図2に基づいて説明する。
図1はレンジフードの全体正面図、
図2は制御部分の実施の形態を示す構成説明図である。
図1に示すように、レンジフード1はフード10と、フード10に設けた送風機11を備えている。送風機11はファン11aと、ファン11aを回転するモータ11bを有し、モータ11bでファン11aを回転して送風機11を駆動することで、加熱調理器2の加熱部20で加熱調理することで発生する油煙等をフード10内に捕集し、図示しない配管などで屋外に排出する。
加熱調理器2は、複数の加熱部20を備えている。例えば、第1加熱部20-1、第2加熱部20-2、第3加熱部20-3の3つの加熱部を備えている。これに限ることはなく、加熱部20の数は2つでも4つ以上でもよい。
【0017】
フード10には、照明12と、制御部13と、操作部14と、表示部15と、スピーカー16などが設けてある。照明12は、点灯、消灯が加熱調理する人により視認できるように設けてある。
制御部13は、所定の加熱調理時間を設定するタイマー30と、記憶部40を有している。
操作部14は、レンジフード運転信号を制御部13に入力するレンジフード運転操作部50と、タイマー制御信号を制御部13に入力するタイマー操作部60を有している。
表示部15はタイマー30に設定した加熱調理時間を表示し、加熱調理する人が視認できるように設けてある。
制御部13は、レンジフード運転操作部50から入力されたレンジフード運転信号に基づいてモータ11b、照明12等を制御する。つまり通常のレンジフード運転制御をする。
制御部13は、更にタイマー操作部60から入力されたタイマー制御信号に基づいてタイマー30を制御するとともに、タイマー30に設定した加熱調理時間を、表示部15に表示する。
【0018】
図2に示すように、制御部13は、複数のタイマー30を備えている。例えば、第1タイマー30-1と、第2タイマー30-2と、第3タイマー30-3を備えている。つまり、加熱調理器2の加熱部20の数と同一の数のタイマー30を備えている。なお、加熱調理器2の加熱部20の数よりも多い数のタイマー30を備えるようにしてもよい。このようにすれば、加熱部20の数が異なる加熱調理器2に対応できるレンジフードとなる。
以下の説明においては、第1加熱部20-1で加熱調理する際の加熱調理時間を第1タイマー30-1で設定し、第2加熱部20-2で加熱調理する際の加熱調理時間を第2タイマー30-2で設定し、第3加熱部20-3で加熱調理する際の加熱調理時間を第3タイマー30-3で設定することとするが、これに限ることはない。
記憶部40には、操作部14から入力された信号に基づく動作指令などが記憶してある。
【0019】
レンジフード運転操作部50は、強運転ボタン51、中運転ボタン52、弱運転ボタン53、停止ボタン54、照明ボタン55などを有している。
強運転ボタン51を操作することで制御部13に強運転信号が入力され、制御部13はモータ11bを高速回転し、送風機11は大風量で駆動する。中運転ボタン52を操作することで制御部13に中運転信号が入力され、制御部13はモータ11bを中速回転し、送風機11は中風量で駆動する。弱運転ボタン53を操作することで制御部13に弱運転信号が入力され、制御部13はモータ11bを低速回転し、送風機11は少風量で駆動する。
停止ボタン54を操作することで制御部13に停止信号が入力され、制御部13はモータ11bを回転停止し、送風機11は停止する。
照明ボタン55を操作することで制御部13に照明点灯信号が入力され、照明12が点灯する。この状態で照明ボタン55を再度操作すると制御部13に照明消灯信号が入力され、点灯している照明12が消灯する。すなわち、レンジフード運転操作部50は通常のレンジフードと同様である。
【0020】
タイマー操作部60は、テンキーやダイヤルなどの加熱調理時間設定手段61と、設定完了手段62と、第1タイマー動作開始手段63と、第2タイマー動作開始手段64と、第3タイマー動作開始手段65と、ストップ手段66などを有している。
加熱調理時間設定手段61は、加熱部20による加熱調理の内容などにより所定の加熱調理時間を制御部13に入力する。制御部13は、タイマー30が動作開始してからタイムアップするまでの時間を、入力された所定の加熱調理時間とする。つまりタイマー30に所定の加熱調理時間を設定する。これとともに、タイマー30に設定された加熱調理時間を、表示部15に表示する。
設定完了手段62は、制御部13に、所定の加熱調理時間をタイマー30に設定完了した設定完了信号を入力する。制御部13は、加熱調理時間設定手段61をクリアし、再度加熱調理時間設定手段61により所定の加熱調理時間を制御部13に入力できるようにする。
【0021】
第1タイマー動作開始手段63は、制御部13に第1タイマー30-1のタイマー動作開始信号を入力する。制御部13はタイマー動作開始信号により第1タイマー30-1を動作開始する。
第2タイマー動作開始手段64は、制御部13に第2タイマー30-2のタイマー動作開始信号を入力する。制御部13はタイマー動作開始信号により第2タイマー30-2を動作開始する。
第3タイマー動作開始手段65は、制御部13に第3タイマー30-3のタイマー動作開始信号を入力する。制御部13はタイマー動作開始信号により第3タイマー30-3を動作開始する。
ストップ手段66は、制御部13にタイマー停止信号を入力する。制御部13は、タイマー停止信号が入力されることで、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3をタイムアップする。
【0022】
第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に所定の加熱調理時間を設定する動作を説明する。
調理する人は、タイマー操作部60の加熱調理時間設定手段61を操作し、第1加熱部20-1による加熱調理の内容などにより第1の加熱調理時間、つまり第1加熱部20-1による加熱調理時間を制御部13に入力する。制御部13は、入力された第1の加熱調理時間を第1タイマー30-1に設定するとともに、設定した加熱調理時間を表示部15に表示する。
これにより、第1タイマー30-1に第1の加熱調理時間が設定される。
調理する人は、表示部15に表示された設定加熱時間を目視して正しく設定されたことを確認し、タイマー操作部60の設定完了手段62を操作し、設定完了信号を制御部13に入力する。制御部13は、加熱調理時間設定手段61をクリアする。
【0023】
調理する人は、タイマー操作部60の加熱調理時間設定手段61を再度操作し、第2加熱部20-2による加熱調理の内容などにより第2の加熱調理時間、つまり第2加熱部20-2による加熱調理時間を制御部13に入力する。制御部13は、入力された第2の加熱調理時間を第2タイマー30-2に設定するとともに、設定した加熱調理時間を表示部15に表示する。
これにより、第2タイマー30-2に第2の加熱調理時間が設定される。
調理する人は、表示部15に表示された設定加熱時間を目視して正しく設定されたことを確認し、タイマー操作部60の設定完了手段62を操作し、設定完了信号を制御部13に入力する。制御部13は、加熱調理時間設定手段61をクリアする。
【0024】
調理する人は、タイマー操作部60の加熱調理時間設定手段61を再度操作し、第3加熱部20-3による加熱調理の内容などにより第3の加熱調理時間、つまり第3加熱部20-3による加熱調理時間を制御部13に入力する。制御部13は、入力された第3の加熱調理時間を第3タイマー30-3に設定するとともに、設定した加熱調理時間を表示部15に表示する。
これにより、第3タイマー30-3に第3の加熱調理時間が設定される。
調理する人は、表示部15に表示された設定加熱時間を目視して正しく設定されたことを確認し、タイマー操作部60の設定完了手段62を操作し、設定完了信号を制御部13に入力する。制御部13は、加熱調理時間設定手段61をクリアする。
これにより、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に第1、第2、第3の加熱調理時間がそれぞれ設定される。
【0025】
調理する人は、第1加熱部20-1による加熱調理の開始と同時に、第1タイマー動作開始手段63を操作し、制御部13に第1タイマー30-1のタイマー開始信号を入力する。制御部13は、第1タイマー30-1を動作開始する。
調理する人は、第2加熱部20-2による加熱調理の開始と同時に、第2タイマー動作開始手段64を操作し、制御部13に第2タイマー30-2のタイマー開始信号を入力する。制御部13は、第2タイマー30-2を動作開始する。
調理する人は、第3加熱部20-3による加熱調理の開始と同時に、第3タイマー動作開始手段65を操作し、制御部13に第3タイマー30-3のタイマー開始信号を入力する。制御部13は、第3タイマー30-3を動作開始する。
【0026】
第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に設定した加熱調理時間がたった時の動作を説明する。
第1タイマー30-1が、動作開始してから設定した第1の加熱調理時間が経過した時、つまり設定した第1の加熱調理時間に到達した時(タイムアップした時)に、制御部13は照明12を動作、またはスピーカー16から音を発生して設定した第1の加熱調理時間になったことを報知する。
第2タイマー30-2が、動作開始してから設定した第2の加熱調理時間が経過した時、つまり設定した第2の加熱調理時間に到達した時(タイムアップした時)に、制御部13は照明12を動作、またはスピーカー16から音を発生して設定した第2の加熱調理時間になったことを報知する。
【0027】
第3タイマー30-3が、動作開始してから設定した第3の加熱調理時間が経過した時、つまり設定した第3の加熱調理時間に到達した時(タイムアップした時)に、制御部13は照明12を動作、またはスピーカー16から音を発生して設定した第3の加熱調理時間になったことを報知する。
なお、設定した第1の加熱調理時間に到達する直前、設定した第2の加熱調理時間に到達する直前、設定した第3の加熱調理時間に到達する直前に、照明12を動作、またはスピーカー16から音を発するようにしてもよい。
つまり、照明12とスピーカー16は、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に設定した加熱調理時間となったことを報知する報知手段である。なお、照明12と、スピーカー16を組み合わせて報知手段とすることもできる。
【0028】
したがって、本発明のレンジフードは、キッチンタイマーを用いることなく、第1タイマー30-1に設定した第1の加熱調理時間、第2タイマー30-2に設定した第2の加熱調理時間、第3タイマー30-3に設定した第3の加熱調理時間となったことを、加熱調理する人に報知できる。
これにより、調理する人は、第1加熱部20-1による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを知ることができるし、第2、第3加熱部20-2、20-3による加熱調理が設定した加熱調理時間となったことを知ることができる。
【0029】
照明12の動作、つまり、報知パターンは、消灯している照明12を点灯する動作、点灯している照明12を点滅する動作、点灯している照明12の照度を変更する動作、点灯している照明12を消灯する動作、点灯している照明12の色調を変更する動作の内の1つの動作である。
照明12の動作により加熱調理時間になったことを報知することで、視覚的にわかりやすい報知であり、周囲がうるさくとも所定の加熱調理時間となったことを加熱調理する人に報知することができる。しかも、レンジフード1の照明12を用いて報知するので、キッチンタイマーを用いる必要がなく、キッチンタイマーの置き場所に苦労することがなく、いつでも加熱調理時間を設定して加熱調理する人に報知できる。
【0030】
スピーカー16が発する音、つまり報知パターンは、アラーム音、音声、カウントダウン、音楽のいずれか一つである。
音により設定した加熱調理時間となったことを報知することで、加熱調理する人がレンジフード1から離れていて照明12を視認できなくとも、音により報知に気づくことができる。しかも、レンジフード1に設けたスピーカー16を用いて報知するので、キッチンタイマーを用いる必要がなく、キッチンタイマーの置き場所に苦労することがなく、いつでも加熱調理時間を設定して加熱調理する人に報知できる。
【0031】
タイマー操作部60は、複数のタイマー30ごとに加熱調理時間設定手段61を有するものとすることもできる。
例えば、
図3に示すように、第1、第2、第3加熱調理時間設定手段61-1、61-2、61-3を設け、第1加熱調理時間設定手段61-1により第1の加熱調理時間を制御部13に入力し、第1タイマー30-1に第1の加熱調理時間を設定する。第2加熱調理時間設定手段61-2により第2の加熱調理時間を制御部13に入力し、第2タイマー30-2に第2の加熱調理時間を設定する。第3加熱調理時間設定手段61-3により第3の加熱調理時間を制御部13に入力し、第3タイマー30-3に第3の加熱調理時間を設定する。
【0032】
第1、第2、第3タイマー動作開始手段63、64、65は、第1、第2、第3加熱調理時間設定手段61-1、61-2、61-3と隣接して配置し、操作し易いようにしてある。
この場合には、設定完了手段62は設けていないが、設けることもできる。
これにより、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に加熱調理時間を設定する操作がやり易いとともに、誤操作する虞が少なく、加熱調理時間を正確に設定することができる。
【0033】
また、複数のタイマー30ごとにタイマー操作部60を設けることもできる。
例えば、
図4に示すように、第1、第2、第3タイマー操作部60-1、60-2、60-3を設ける。
第1タイマー操作部60-1は、第1加熱調理時間設定手段61-1と、第1タイマー動作開始手段63と、ストップ手段66を有し、第1加熱調理時間設定手段61-1を操作することで、第1タイマー30-1に第1の加熱調理時間を設定する。
第2タイマー操作部60-2は、第2加熱調理時間設定手段61-2と、第2タイマー動作開始手段64と、ストップ手段66を有し、第2加熱調理時間設定手段61-2を操作することで、第2タイマー30-2に第2の加熱調理時間を設定する。
第3タイマー操作部60-3は、第3加熱調理時間設定手段61-3と、第3タイマー動作開始手段65と、ストップ手段66を有し、第3加熱調理時間設定手段61-3を操作することで、第3タイマー30-3に第3の加熱調理時間を設定する。
【0034】
これにより、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3に加熱調理時間を設定する操作がよりやり易いとともに、誤操作する虞がより少なく加熱調理時間を正確に設定できる。
なお、第1、第2、第3タイマー操作部60-1、60-2、60-3に設定完了手段62は設けていないが、設けることもできる。
【0035】
複数のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時に報知する報知パターンを、各タイマー30ごとに異なる報知パターンとすることができる。
第1タイマー30-1が設定した加熱調理時間となった時に報知する報知パターンを、スピーカー16が発するアラーム音、音声、カウントダウン、音楽のいずれか1つ、または照明12の点灯動作、点滅動作、消灯動作、照度変更動作、色調変更動作のいずれか1つとする。例えば、アラーム音または点灯動作とする。
第2タイマー30-2が設定した加熱調理時間となった時に報知する報知パターンを、スピーカー16が発するアラーム音、音声、カウントダウン、音楽における第1タイマー30-1の報知に用いた以外のいずれか1つ、または照明12の点灯動作、点滅動作、消灯動作、照度変更動作、色調変更動作における第1タイマー30-1の報知に用いた以外のいずれか1つとする。例えば、音声または点滅動作とする。
【0036】
第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となった時に報知する報知パターンを、スピーカー16が発するアラーム音、音声、カウントダウン、音楽における第1、第2タイマー30-1、30-2の報知に用いた以外のいずれか1つ、または照明12の点灯動作、点滅動作、消灯動作、照度変更動作、色調変更動作における第1、第2タイマー30-1、30-2の報知に用いた以外のいずれか1つとする。例えば、音楽または照度変更動作とする。
【0037】
これにより、加熱調理する人は、報知パターンにより設定した加熱調理時間となったタイマー30を知ることができ、それによって、どの加熱部20による加熱調理が加熱調理時間となったかを推測することが可能である。例えば、報知パターンがアラーム音または点灯動作であれば、第1加熱部20-1による加熱調理が加熱調理時間となったことを推測することができる。報知パターンが音声または点滅動作であれば、第2加熱部20-2による加熱調理が加熱調理時間となったことを推測することができる。報知パターンが音楽または照度変更動作であれば、第3加熱部20-3による加熱調理が加熱調理時間となったことを推測することができる。
したがって、加熱調理する人は加熱調理時間となった加熱部20を停止するなどの処置を正しくでき、設定した加熱調理時間で正確に加熱調理することが可能である。
【0038】
加熱調理する人は、複数の加熱部20による加熱調理が全て終了した時に、レンジフードの運転を中止するなどの操作をすることがあるので、加熱調理する人が、複数の加熱部20による加熱調理が全て終了したことを知ることが重要である。
そこで、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知パターンを、その最後のタイマー以外のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知パターンと異ならせることで、加熱調理する人が、複数の加熱部20による調理が全て終了したことを知ることができるようにする。
そこで、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー以外のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知パターンをスピーカー16から発する音とし、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知パターンを照明12の動作と、スピーカー16から発する音とする。
【0039】
例えば、設定した加熱調理時間となる順番が、第1タイマー30-1が最初に設定した加熱調理時間となり、第2タイマー30-2が2番目に設定した加熱調理時間となり、最後に第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となる場合には、第3タイマー30-3が最後のタイマーで、第1、第2タイマー30-1、30-2が最後のタイマー以外のタイマーである。
そこで、第1、第2タイマー30-1、30-2が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンをスピーカー16から発する音とし、第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンを照明12の動作とスピーカー16から発する音とする。
【0040】
これにより、照明の動作と音による報知がなされたことで、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー(第3タイマー30-3)が加熱調理時間となったことを知ることができるので、加熱調理する人は、複数の加熱部20(第1、第2、第3加熱部20-1、20-2、20-3)による加熱調理が全て終了したことを知ることができる。
しかも、最後のタイマー(第3タイマー30-1)が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンに照明12の動作を使用し、最後のタイマー以外のタイマー(第1、第2タイマー30-1、30-2)が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンは音のみであるから、最後の報知とそれ以外の報知を識別しやすい。
【0041】
これに限ることはなく、次のようにすることができる。
各タイマー30の報知パターンをスピーカー16から発する音とし、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時の報知音と、それ以前に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー以外のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時の報知音を異なるものとする。
例えば、設定した加熱調理時間となる順番が、第1タイマー30-1が最初に設定した加熱調理時間となり、第2タイマー30-2が2番目に設定した加熱調理時間となり、最後に第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となる場合には、第3タイマー30-3が最後のタイマーで、第1、第2タイマー30-1、30-2が最後のタイマー以外のタイマーである。
【0042】
そこで、第1、第2タイマー30-1、30-2が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンをスピーカー16から発するアラーム音とし、第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンをスピーカー16から発する音楽とする。
または、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3が設定した加熱調理時間となった時の報知パターンをスピーカー16から発するアラーム音とし、かつ、アラーム音の種類を異なるものとする。例えば、第1タイマー30-1が設定した加熱調理時間となった時のアラーム音を、「ピッピッピ」とし、第2タイマー30-2が設定した加熱調理時間となった時のアラーム音を、「ピピッピピッ」とし、第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となった時のアラーム音を、「ピーピー」とする。
さらには、アラーム音以外の音とし、その音の種類を変える。
これにより、報知パターンを識別し、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー(第3タイマー30-3)が加熱調理時間となったことを知ることができるので、加熱調理する人は、複数の加熱部20による加熱調理が全て終了したことを知ることができる。
しかも、音の違いで最後のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知と、最後のタイマー以外のタイマーが設定した加熱調理時間となった時の報知を識別するので、識別しやすい。
また、各タイマー30の報知を照明12の動作とし、照明12の点滅の間隔を異ならせる、色調を異ならせることなどで、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー(第3タイマー30-3)が加熱調理時間となったことを知ることができるようにしてもよい。
【0043】
複数のタイマー30が設定した加熱調理時間となる順番は、複数のタイマー30が同時に動作開始する場合には、設定した加熱調理時間の長さによって決まる。例えば、第1タイマー30-1に設定した加熱調理時間が最も短く、第2タイマー30-2に設定した加熱調理時間が次に短く、第3タイマー30-3に設定した加熱調理時間が最も長い場合は、設定した加熱調理時間となる順番は、第1タイマー30-1が最初に設定した加熱調理時間となり、次に第2タイマー30-2が設定した加熱調理時間となり、最後に第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となる。
したがって、第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3の報知パターンを、先に述べた報知パターンとすればよい。
【0044】
複数のタイマー30が設定した加熱調理時間となる順番は、複数のタイマー30が時間差をおいて動作開始する場合には、設定した加熱調理時間の長さと動作開始する時間差によって決まる。例えば、第1タイマー30-1に設定した加熱調理時間をT1、第2タイマー30-2に設定した加熱調理時間をT2、第3タイマー30-3に設定した加熱調理時間をT3とし、動作開始は第2タイマー30-2、第3タイマー30-3、第1タイマー30-1の順序で、第2タイマー30-2と第3タイマー30-3との動作開始時間差をt1、第3タイマー30-3と第1タイマー30-1の動作開始時間差をt2とした場合には、T2と、T3+t1と、T1+t1+t2を比較することで、設定した加熱調理時間となる順番が決まる。
【0045】
例えば、T2<T3+t1<T1+t1+t2であれば、第2タイマー30-2が最初に設定した加熱調理時間となり、次に第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となり、第1タイマー30-1が最後に設定した加熱調理時間となる。
T3+t1<T1+t1+t2<T2であれば、第3タイマー30-3が最初に設定した加熱調理時間となり、次に第1タイマー30-1が設定した加熱調理時間となり、第2タイマー30-2が最後に設定した加熱調理時間となる。
タイマー動作開始時間差は、制御部13に入力されるタイマー動作開始信号の時間差で判るので、上記の各時間は制御部13により演算することができる。その演算結果により第1、第2、第3タイマー30-1、30-2、30-3の報知パターンを、先に述べた報知パターンとすればよい。
【0046】
本発明のレンジフードは、レンジフード運転操作部50の停止ボタン54を操作することで、モータ11bの回転が停止して送風機11が停止し、レンジフードの運転が停止する。
このために、加熱調理する人が、加熱調理中に誤って停止ボタン54を操作すると、レンジフードが運転停止し、加熱調理により発生した油煙等を屋外に排出できなくなり、油煙等がレンジフードの周辺に滞留してしまう。
そこで、本発明では、先に述べた最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となって報知するまでは、レンジフード運転操作部50の停止ボタン54を操作してもレンジフードが運転停止しないようにしている。
【0047】
例えば、制御部13を次のような構成としている。つまり、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となる以前に、停止ボタン54から停止信号が制御部13に入力されも、制御部13はモータ11bの回転を停止せずに回転し続ける構成としている。
これにより、加熱調理中に送風機11が停止することがないので、レンジフードは運転停止することがない。
したがって、加熱調理する人が、加熱調理中に誤って停止ボタン54を操作してもレンジフードが運転停止しないので、加熱調理により発生した油煙等がレンジフードの周辺に滞留することがない。
なお、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となった後に、停止ボタン54から停止信号が制御部13に入力された時には、制御部13はモータ11bを回転停止し、レンジフードを運転停止する。
【0048】
本発明のレンジフードにおいては、1つのタイマー30が設定した加熱時間となったごとに報知するので、加熱調理する人は、報知を知ったごとに1つの加熱部20を停止して加熱調理を終了することがある。この場合には、加熱調理している加熱部20の数が少なくなる。
一方、加熱調理している加熱部20の数が少なくなると、加熱調理により発生する油煙等の量が減少する。
そこで本発明は、1つのタイマー30が設定した加熱調理時間となり、報知するごとに、送風機11の風量を減少する音声を発して、加熱調理する人に送風機11の風量減少操作を促すようにしている。
これにより、送風機11の風量を、加熱調理している加熱部20の数に応じた風量とすることが可能であるから、送風機11の風量を必要に応じた風量とすることが可能である。
【0049】
例えば、設定した加熱調理時間となる順番が、第1タイマー30-1が最初で、第2タイマー30-2が2番目で、第3タイマー30-3が最後で、送風機11は大風量で駆動している場合は、次のようにする。
第1タイマー30-1が設定した加熱調理時間となって報知をすると同時に、スピーカー16から送風機風量減少の音声を発する。この場合の送風機風量減少の音声は、「中運転ボタン52の操作」とすることができる。
加熱調理する人は、送風機風量減少の音声を聞くことで、レンジフード運転操作部50を操作して送風機11の風量を減少する。例えば、中運転ボタン52を操作して送風機11の風量を中風量とする。
【0050】
第2タイマー30-2が設定した加熱調理時間となって報知をすると同時に、スピーカー16から送風機風量減少の音声を発する。この場合の送風機風量減少の音声は、「弱運転ボタン53の操作」とすることができる。
加熱調理する人は、送風機風量減少の音声を聞くことで、レンジフード運転操作部50を操作して送風機11の風量を減少する。例えば、弱運転ボタン53を操作して送風機11の風量を少風量とする。
第3タイマー30-3が設定した加熱調理時間となって報知をすると同時に、スピーカー16から送風機風量減少(ゼロ)の音声を発する。この場合の送風機風量減少の音声は、「停止ボタン54の操作」とすることができる。
加熱調理する人は、送風機風量減少の音声を聞くことで、レンジフード運転操作部50を操作して送風機11の風量を減少する。例えば、停止ボタン54を操作して送風機11の風量をゼロとする。
なお、加熱調理の内容などによっては、加熱調理している加熱部20の数が少なくなったとしても、送風機11の風量を多くする必要がある場合があるので、その場合には、報知と同時に、スピーカー16から送風機風量増の音声を発するようにする。すなわち、送風機11の風量を変更する音声を発するようにする。
【0051】
加熱調理の内容などによっては、全ての加熱部20による加熱調理が終了した後に、油煙等や臭気等が残っていることがある。
先に述べたように、最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時の報知により、加熱調理する人が、停止ボタン54を操作してレンジフードを運転停止すると、残っている油煙等や臭気等を排出できない。
また、最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時の報知と同時に、送風機11を停止してレンジフードが自動的に運転停止するようにした場合にも、残っている油煙等や臭気等を排出できない。
【0052】
そこで本発明は、最後に設定した加熱調理時間となる最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となって報知すると同時に、送風機11を所定の時間だけ少風量で駆動してレンジフードを所定の時間残置運転するようにしている。
これにより、加熱調理する人が、停止ボタン54を操作した場合でも、レンジフードが自動的に運転停止するようにした場合でも、全ての加熱部20による加熱調理が終了した後に残っている油煙等や臭気等を排出することができる。
例えば、レンジフード運転操作部50に残置運転ボタン(図示せず)を設け、残置運転ボタンから残置運転信号が制御部13に入力された状態で、最後のタイマー30が設定した加熱調理時間となった時に送風機11を所定の時間だけ駆動してレンジフードを残置運転するようにする。
【符号の説明】
【0053】
1…レンジフード、2…加熱調理器、10…フード、11…送風機、11a…ファン、11b…モータ、12…照明、13…制御部、14…操作部、15表示部、16…スピーカー、20…加熱部、20-1…第1加熱部、20-2…第2加熱部、20-3…第3加熱部、30…タイマー、30-1…第1タイマー、30-2…第2タイマー、30-3…第3タイマー、40…記憶部、50…レンジフード運転操作部、60…タイマー操作部、61…加熱調理時間設定手段、61-1…第1加熱調理時間設定手段、61-2…第2加熱調理時間設定手段、61-3…第3加熱調理時間設定手段、63…第1タイマー動作開始手段、64…第2タイマー動作開始手段、65…第3タイマー動作開始手段。