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特許7587819ハンドプライヤ工具およびこれを組み立てる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ハンドプライヤ工具およびこれを組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
   B25B 7/12 20060101AFI20241114BHJP
   B25B 7/14 20060101ALI20241114BHJP
   B25B 7/02 20060101ALI20241114BHJP
   B25B 25/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B25B7/12
B25B7/14
B25B7/02
B25B25/00 D
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020203931
(22)【出願日】2020-12-09
(65)【公開番号】P2021091086
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】19215201.5
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】523076368
【氏名又は名称】ウェザーク・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】トーマス,グロックゼイセン
(72)【発明者】
【氏名】ギュントハルト,ゲプハルト
【審査官】小川 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-117656(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0164073(US,A1)
【文献】特開平07-164334(JP,A)
【文献】国際公開第2019/012272(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 7/12
B25B 7/14
B25B 7/02
B25B 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、前記可動プライヤジョー(5)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)前記第1プライヤ旋回部品(80)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)を備え、
f)前記第2プライヤ旋回部品(81)は、ベアリングジャーナルを有し、前記ベアリングジャーナルは、前記縁開口部(38;18;42)を介して前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の中に挿入され、前記ベアリングアイ(37;17;41)の中で旋回可能に軸支され、それによって前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
g)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が外面を備え、前記外面は、
ga)その長手延在(71)が前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より大きい外面領域(60a)を有し、
gb)その長手延在(70)が前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より小さい外面領域(61a)を有し、
h)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が完全に組み立てられたハンドプライヤ工具(1)にとっては到達されることができない前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の角度位置または角度領域の中だけで、前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)中に挿入可能であることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項2】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を、前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)または前記固定ハンドレバー(12)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、前記圧力レバー(3)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)第1のプライヤ旋回部品(80)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)を備え、
f)第2のプライヤ旋回部品(81)は、ベアリングジャーナルを有し、前記ベアリングジャーナルは、前記縁開口部(38;18;42)を介して前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の中に挿入され、前記ベアリングアイ(37;17;41)の中で旋回可能に軸支され、それによって前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
g)第2のプライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が外面を備え、前記外面は、
ga)その長手延在(71)が前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より大きい外面領域(60a)を有し、
gb)その長手延在(70)が前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の長手延在より小さい外面領域(61a)を有し、
h)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が完全に組み立てられたハンドプライヤ工具(1)にとっては到達されることができない第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の角度位置または角度領域の中だけで、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)中に挿入可能であることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項3】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を、前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、強制ロックのラチェット(8)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)第1のプライヤ旋回部品(80)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)を備え、
f)第2のプライヤ旋回部品(81)は、ベアリングジャーナルを有し、前記ベアリングジャーナルは、前記縁開口部(38;18;42)を介して前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の中に挿入され、前記ベアリングアイ(37;17;41)の中で旋回可能に軸支され、それによって前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
g)第2のプライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が外面を備え、前記外面は、
ga)その長手延在(71)が前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より大きい外面領域(60a)を有し、
gb)その長手延在(70)が前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の長手延在より小さい外面領域(61a)を有し、
h)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が完全に組み立てられたハンドプライヤ工具(1)にとっては到達されることができない第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の角度位置または角度領域の中だけで、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)中に挿入可能であることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項4】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、前記可動プライヤジョー(5)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)前記第1プライヤ旋回部品(80)は、
ea)縁開口部(18;42a)を有するベアリングアイ(17;41a)、および
eb)さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)
を備え、
f)前記第2プライヤ旋回部品(81)は、
fa)ベアリングジャーナル(29a;30a)および
fb)さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)および
fc)基本体
を備え、
g)前記第2プライヤ旋回部品(81)の基本体(26)が前記ベアリングジャーナル(29a;30a)と前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)の間に配置され、
h)前記ベアリングジャーナル(29a;30a)が前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)の中に配置され、前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に配置されることにより、前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
i)前記第1プライヤ旋回部品(80)が互いに対して並行に配向され距離を置いた第1および第2の側壁(22、23;47、48)を備え、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第1側壁(22;47)の中に前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)が形成され、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第2側壁(23;48)の中に前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)が形成され、
j)前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記第1側壁(22;47)が導入スリット(19)を備え、前記導入スリット(19)は、前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)に繋がり、
k)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)が、前記導入スリット(19)の領域中の組み立て角度位置のために配置された部分(82)の中で、
ka)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)より小さく形成され、
kb)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記両側壁(22、23)間の距離より小さい厚さを有するため、
前記第2プライヤ旋回部品(81)が前記第1プライヤ旋回部品(80)に、前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の前記組み立て角度位置で、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向に接近する際、
-前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に進入することができ、
前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)と連絡する前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)を通って貫通することができ、
組み立て角度位置から駆動角度位置への前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の相関角度の変化後に、前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向で、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の両前記側壁(22、23;47、48)の間に挟まれることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項5】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を、前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)または前記固定ハンドレバー(12)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、前記圧力レバー(3)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、
ea)縁開口部(18;42a)を有するベアリングアイ(17;41a)、および
eb)さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)
を備え、
f)前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、
fa)ベアリングジャーナル(29a;30a)および
fb)さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)および
fc)基本体
を備え、
g)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の基本体(26)が前記ベアリングジャーナル(29a;30a)と前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)の間に配置され、
h)前記ベアリングジャーナル(29a;30a)が前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)の中に配置され、前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に配置されることにより、前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
i)前記第1のプライヤ旋回部品(80)が互いに対して並行に配向され距離を置いた第1および第2の側壁(22、23;47、48)を備え、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第1の側壁(22;47)の中に前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)が形成され、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第2の側壁(23;48)の中に前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)が形成され、
j)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第1の側壁(22;47)が導入スリット(19)を備え、前記導入スリット(19)は、前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)に繋がり、
k)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)が、前記導入スリット(19)の領域中の組み立て角度位置のために配置された部分(82)の中で、
ka)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)より小さく形成され、
kb)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記両側壁(22、23)間の距離より小さい厚さを有するため、
前記第2のプライヤ旋回部品(81)が前記第1のプライヤ旋回部品(80)に、前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の前記組み立て角度位置で、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向に接近する際、
-前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に進入することができ、
-前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)と連絡する前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)を通って貫通することができ、
組み立て角度位置から駆動角度位置への前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の相関角度の変化後に、前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向で、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の両前記側壁(22、23;47、48)の間に挟まれることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項6】
a)可動ハンドレバー(4)および固定ハンドレバー(12)である2つのハンドレバー(4、12)、
b)可動プライヤジョー(5)および固定プライヤジョー(11)である2つのプライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)圧力レバー(3)として構成された駆動要素を有し、
cb)2つの前記ハンドレバー(4、12)を、前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有し、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、前記可動ハンドレバー(4)であり、前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、強制ロックのラチェット(8)である、
ハンドプライヤ工具(1)において、
e)前記第1のプライヤ旋回部品(80)は、
ea)縁開口部(18;42a)を有するベアリングアイ(17;41a)、および
eb)さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)
を備え、
f)前記第2のプライヤ旋回部品(81)は、
fa)ベアリングジャーナル(29a;30a)および
fb)さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)および
fc)基本体
を備え、
g)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の基本体(26)が前記ベアリングジャーナル(29a;30a)と前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)の間に配置され、
h)前記ベアリングジャーナル(29a;30a)が前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)の中に配置され、前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に配置されることにより、前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
i)前記第1のプライヤ旋回部品(80)が互いに対して並行に配向され距離を置いた第1および第2の側壁(22、23;47、48)を備え、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第1の側壁(22;47)の中に前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)が形成され、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第2の側壁(23;48)の中に前記さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)が形成され、
j)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記第1の側壁(22;47)が導入スリット(19)を備え、前記導入スリット(19)は、前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)に繋がり、
k)前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)が、前記導入スリット(19)の領域中の組み立て角度位置のために配置された部分(82)の中で、
ka)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)より小さく形成され、
kb)前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記両側壁(22、23)間の距離より小さい厚さを有するため、
前記第2のプライヤ旋回部品(81)が前記第1のプライヤ旋回部品(80)に、前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の前記組み立て角度位置で、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向に接近する際、
-前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に進入することができ、
-前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)と連絡する前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の前記導入スリット(19)を通って貫通することができ、
組み立て角度位置から駆動角度位置への前記第1および第2のプライヤ旋回部品(80、81)の相関角度の変化後に、前記第2のプライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向で、前記第1のプライヤ旋回部品(80)の両前記側壁(22、23;47、48)の間に挟まれることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
【請求項7】
前記第2プライヤ旋回部品(81が基本体(26)およびベアリングジャーナル(29、30;57)を備え、前記ベアリングジャーナル(29、30;57)が一体的に前記基本体(26)と結合することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項8】
前記ベアリングジャーナル(29a;30a)および前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)は、一体的に前記基本体(26)と結合することを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項9】
前記第1プライヤ旋回部品(80)の2つの前記ハンドレバー(4、12)が前記側壁(22、23;47、48)の領域でU字型の断面を有し、U字の両側脚がそれぞれ1つの側壁(22、23;47、48)を形成することを特徴とする、請求項4、5、6または8に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項10】
少なくとも1つの前記プライヤ旋回部品(80、81)が合成樹脂で製造されることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項11】
少なくとも1つの前記プライヤ旋回部品(80、81)が金属粉末射出成形法で製造されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項12】
前記ハンドプライヤ工具(1)が
a)圧着プライヤであり、
b)切断プライヤであり、または
c)パイププライヤである
ことを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項13】
a)2つの前記プライヤ旋回部品が旋回軸受(16)を介して互いに旋回可能に結合され、そこではベアリングボルト(6)が両前記プライヤ旋回部品の縁の閉じたベアリングアイ(15、55)の中に配置され、
b)全てのさらなる前記プライヤ旋回部品(80、81)が旋回軸受(40、64、75)のみを介して互いに旋回可能に結合され、それらにおいて少なくとも1つのベアリングジャーナル(57;29;30)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)の中に配置される
ことを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項14】
使用者によって前記ハンドレバー(4、12)にもたらされる手の力を前記プライヤジョー(5、11)まで伝達するために必要な全ての構成要素を含む機械的なプライヤ部分構造群が、
a)前記ベアリングボルト(6)、
b)場合により存在する前記ベアリングボルト(6)の固定に必要な固定部材および
c)最大4つのさらなる構成要素として
ca)固定ハンドレバーおよび固定プライヤジョーを形成する固定プライヤ部品、
cb)可動ハンドレバー
cc)可動プライヤジョーおよび
cd)圧力レバー
備える
ことを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)。
【請求項15】
a)ベアリングジャーナル(29)を縁の開いたベアリングアイ(17)に挿入することにより、圧力レバー(3)と、固定プライヤジョー(11)および固定ハンドレバー(12)を形成する固定プライヤ部品(2)の間に、第1旋回軸受(64)を取り付け、
b)ベアリングジャーナル(57)を縁の開いたベアリングアイ(37)に挿入することにより、可動ハンドレバー(4)と可動プライヤジョー(5)の間に第2旋回軸受(40)を取り付け、
c)ベアリングジャーナル(30)を縁の開いたベアリングアイ(41)に挿入することにより、前記圧力レバー(3)と前記可動ハンドレバー(4)の間に第3旋回軸受(75)を取り付け、
d)前記可動プライヤジョー(5)および前記固定プライヤ部品(2)の縁の閉じたベアリング孔(15、55)にベアリングボルト(6)を挿入し、前記ベアリングボルト(6)を前記ベアリング孔(15、55)から再び抜落することから保全することにより、前記可動プライヤジョー(5)と前記固定プライヤ部品(2)の間に第4旋回軸受(16)を取り付ける、
という工順ステップを有する、請求項1~14のいずれか1項に記載のハンドプライヤ工具(1)の組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にプレスプライヤ、圧着プライヤまたは切断プライヤであるハンドプライヤ工具(すなわち手で作動されるプライヤ工具)に関する。さらに本発明は、ハンドプライヤ工具を組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明のプレスプライヤは例えばソケット、菅または取り付け具の圧着に使用できる。このようなプレスプライヤは例えば文献、独国特許出願公開第19709639号明細書、独国特許発明第19834859号明細書、独国特許発明第19924086号明細書、独国特許発明第19924087号明細書、独国特許発明第19963097号明細書、独国特許発明第10346241号明細書、独国特許発明第102007001235[B4]号明細書、独国特許発明第102008005472号明細書、欧州特許出願公開第2995424号明細書および、欧州特許出願公開第2826598号明細書または、欧州特許出願公開第3208044号明細書のうちの1つに記載されている。
【0003】
本発明による圧着プライヤにより、ハンドレバーの手動作動を介して工作物の圧縮また
は圧着を行うことができる。この場合、圧着プライヤが、特に継続的な機械的接合および電気的接触の生成のために使用される。これは、好適にはプラグの任意の設計のケーブルまたは導電体との圧着によって行われる。使用するダイの形状に応じて異なる圧着工程が圧着プライヤで実施できる。例えば、導体がプラグの閉じた圧着ゾーンの中にまたは閉じたスリーブの中に挿入され、圧着ゾーンまたはスリーブの塑性変形によって圧着される閉じた圧着であることができる。しかし、プラグがその中に導体が上から挿入されることができる開いた圧着ゾーンを備える開いた圧着が生成されことも可能である。いくつかの本発明を限定しない例のみを挙げると、ここでは関連する圧着工具である
-DIN4623に準拠したケーブル端子
-DIN46329に準拠したアルミ製コネクタ
-DIN48201に準拠したアルミニウム製圧縮ケーブル端子
-DIN46234に準拠した圧着端子
-DIN46230に準拠したピンケーブル端子または
-“Werkzeuge fuer die professionelle Anwendung”,WEZAG GmbH Werkzeugfabrik,Veroeffentlichungs-Nr.10/11(有限会社WEZAG工具工場の公開番号10/11製品カタログ「専門的使用のための工具」)に記述されているようなケーブルまたは導体との接続のためのコネクタ、プラグ、またはケーブル端子
によって圧着されることができる。
【0004】
生成された圧着は、例えば閉じた圧着のための六角または六角形圧着、正方形圧着、B圧着、台形圧着、修正された台形圧着、楕円形圧着、心金圧着、または二心金圧着でありうる。開いた圧着は例えばV圧着またはB圧着、ロール圧着または二重ロール圧着として形成されうる。
【0005】
付加的にケーブルまたは導体とプラグの間の電気接続の生成のために、機械的な接続がいわゆる絶縁圧着を使って生成されることができる。ここでは閉じた絶縁圧着または開いた絶縁圧着(特にV圧着またはB圧着、O圧着またはOV圧着)が使用されることができる。
-一般的な圧着プライヤの形成、
-一般的な圧着プライヤの可能な使用領域および/または
-一般的な圧着プライヤを使って生成できる圧着接続の様々な可能な型式についてのさらなる情報は、
-“Crimptechnik, Herstellung prozesssicherer Verbindungen von elektrischen Leitern und Steckern”,WEZAG GmbH Werkzeugfabrik, Die Bibliothek der Technik 342, Verlag Moderne Industrie(「圧着技術、電気導体とプラグのより信頼性の高い接着の生成」、技術図書館342、近代産業出版、有限会社WEZAG工具工場)ISBN978-3-68236-027-7
を参照されたい。
【0006】
本発明の圧着プライヤは例えば、欧州特許出願公開第3208044号明細書、欧州特許出願公開第3012924号明細書、欧州特許出願公開第3012923号明細書、欧州特許出願公開第2698885号明細書、欧州特許出願公開第2672580号明細書、欧州特許出願公開第2463969号明細書、独国特許発明第37087272号明細書、独国特許発明第4023337号明細書、独国特許発明第4026332号明細書、独国特許発明第4039435号明細書、独国特許発明第4241224号明細書、独国特許発明第4427553号明細書、独国特許発明第19713580号明細書、独国特許発明第19753436号明細書、独国特許発明第19802287号明細書、独国特
許発明第19807737号明細書、独国実用新案第29803336号明細書、独国特許発明第19832884号明細書、独国特許発明第10056900号明細書、独国特許発明第10132413号明細書、独国特許発明第10140270[B4]号明細書、独国特許発明第102423450000号明細書、独国特許発明第102005003615号明細書、独国特許発明第102005003617号明細書、独国特許発明第102007038626号明細書、独国特許発明第102008003524[B4]号明細書、独国特許発明第102008012011号明細書、独国実用新案第202008003703号明細書、欧州特許出願公開第1724101号明細書、欧州特許出願公開第2305428号明細書、独国特許出願公開第102010061148号明細書、独国特許発明第102001052967[B4]号明細書に記載され、または本特許出願の出願日以前に出願人の側で販売されたCS10、CSV10、CSV10-LWL、CSV10-FFC、AE、CS8、CK100、CS30、CS KTVR、CE/CG、CS150、CS200、CS210、CP600の標識のある圧着工具プライヤによって形成される。
【0007】
本発明の切断工具は例えば、独国特許発明第4303180号明細書、欧州特許第3159088号明細書、または欧州特許出願公開第3159107号明細書に準拠して形成される手動作動されるケーブル切断プライヤでありえ、または本特許出願の出願日に出願人によりケーブルカッターSHの標識の元で販売された切断工具に相応して形成されうる。
【0008】
近年、ハンドプライヤ工具は益々、それによって(例えばプライヤ力または圧着力の監視および/またはプライヤジョーの作業ストロークまたはハンドプライヤ工具を使用した作業過程の実施の評価のような)追加機能が提供されるべき、電子アセンブリとともに形成されるようになった。このような追加機能および電子アセンブリの形成の可能性は、特に欧州特許出願公開第3572188号明細書から読み取ることができ、ここでは、同文献でテックパックとも呼ばれる、そのプライヤヘッドの領域に取り付けられた電子アセンブリにより、力伝達を保証するための、機械的なプライヤ部品が装備されている。
【0009】
非公開の欧州特許出願第18207344.5号明細書は、プライヤジョーに挿入されたダイを自動的に認識しうる電子検出装置を有する圧着プライヤを開示する。さらに同特許出願は圧着プライヤのネットワークへの統合を開示する。ネットワークは、圧着プライヤの他に、圧着プライヤと通信する中央コンピュータまたはスマートフォンを備え、中央コンピュータまたはスマートフォンはさらにクラウドストレージと通信する。このネットワークを介して、圧着プロセス、特に入力または検出される工作物、自動的に認識されるダイ、圧着力、および/または圧着経路を文書化でき、および/または自動検出された、または使用者が入力した工作物を、自動認識されたダイで圧縮できるかどうかの検査が実行される。
【0010】
独国特許出願公開第102005022188号明細書は、2つの切断ジョーがそれぞれねじボルトを介して接続ブラケットに旋回可能に軸支されたボルトカッターを開示する。ネジボルト間の距離は、ボルトカッターの切断ジョーの旋回軸間の距離を設定する。接続当て金継手の切断ジョーの刃とは反対側で、ハンドレバーにトグル駆動が形成され、両ハンドレバーの間に作用するトグル継手が関節結合されるため、ハンドレバーの旋回により切断ジョーの開閉動作が導き出されうる。刃の内側端の近くで第1切断ジョーに凸状の延長部が成形され、第2切断ジョーに凹状の窪みが設けられる。切断ジョーの閉動作により、第1切断ジョーの凸状延長部分が第2切断ジョーの凹状の窪みで転動し、このとき延長部と窪みの間の接触点がボルトカッターの長手方向に変化する。独国特許出願公開第102005022188号明細書でも、凸状の延長部が、凹状の窪みの内歯で転動する外歯を有することが提案されている。
【0011】
米国特許出願公開第2011/0214538号明細書は、相応の互いに対して転動する歯を備えた、ここではハンドレバーであるプライヤを開示する。
【0012】
本発明に最も近い先行技術を成形する独国特許出願公開第2854633号明細書は、両鋏部品がそれぞれハンドレバーおよびプライヤジョーを一体的に形成し、鋏継手を介して互いに結合された鋏状プライヤを開示する。鋏継手は、両鋏部品の縁が閉じたベアリングアイを貫通する旋回ボルトを備える。両鋏部品の間で、強制ロックが一度もたらされた部分的な閉位置を固定できるように形成され、鋏部品の両ハンドレバーに関節結合される強制ロックが機能する。強制ロックの有効範囲およびそれによって固定される閉位置を設定可能にするために、それを介して強制ロックがハンドレバーの様々な位置で関節結合されうる調整装置が提案される。調整装置の一実施形態では、ハンドレバーは、ハンドルの長手方向延長に対して前方に傾斜し、その中に様々な設定のために強制ロックのそれぞれ1つの端部領域によって担持されるピンが挿入されうるスロットを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】独国特許出願公開第19709639号明細書
【文献】独国特許発明第19834859号明細書
【文献】独国特許発明第19924086号明細書
【文献】独国特許発明第19924087号明細書
【文献】独国特許発明第19963097号明細書
【文献】独国特許発明第10346241号明細書
【文献】独国特許発明第102007001235 [B4]号明細書
【文献】独国特許発明第102008005472号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2995424号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2826598号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3208044号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3012924号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3012923号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2698885号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2672580号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2463969号明細書
【文献】独国特許発明第37087272号明細書
【文献】独国特許発明第4023337号明細書
【文献】独国特許発明第4026332号明細書
【文献】独国特許発明第4039435号明細書
【文献】独国特許発明第4241224号明細書
【文献】独国特許発明第4427553号明細書
【文献】独国特許発明第19713580号明細書
【文献】独国特許発明第19753436号明細書
【文献】独国特許発明第19802287号明細書
【文献】独国特許発明第19807737号明細書
【文献】独国実用新案第29803336号明細書
【文献】独国特許発明第19832884号明細書
【文献】独国特許発明第10056900号明細書
【文献】独国特許発明第10132413号明細書
【文献】独国特許発明第10140270 [B4]号明細書
【文献】独国特許発明第102423450000号明細書
【文献】独国特許発明第102005003615号明細書
【文献】独国特許発明第102005003617号明細書
【文献】独国特許発明第102007038626号明細書
【文献】独国特許発明第102008003524 [B4]号明細書
【文献】独国特許発明第102008012011号明細書
【文献】独国実用新案第202008003703号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1724101号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2305428号明細書
【文献】独国特許出願公開第102010061148号明細書
【文献】独国特許発明第102001052967 [B4]号明細書
【文献】独国特許発明第4303180号明細書
【文献】欧州特許第3159088号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3159107号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3572188号明細書
【文献】欧州特許出願第18207344.5号明細書
【文献】独国特許出願公開第102005022188号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/0214538号明細書
【文献】独国特許出願公開第2854633号明細書
【非特許文献】
【0014】
【文献】“Werkzeuge fuer die professionelle Anwendung”,WEZAG GmbH Werkzeugfabrik,Veroeffentlichungs-Nr.10/11(有限会社WEZAG工具工場の公開番号10/11製品カタログ「専門的使用のための工具」)
【文献】“Crimptechnik, Herstellung prozesssicherer Verbindungen von elektrischen Leitern und Steckern”,WEZAG GmbH Werkzeugfabrik,Die Bibliothek der Technik 342,Verlag Moderne Industrie(「圧着技術、電気導体とプラグのより信頼性の高い接着の生成」、技術図書館342、近代産業出版、有限会社WEZAG工具工場)ISBN978-3-68236-027-7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の課題は、必要な構成要素数および/または組み立ておよび/または分解という観点から改善されたハンドプライヤ工具を提供することである。さらに本発明の課題は、ハンドプライヤ工具の組み立てのための相応に改善された方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の課題は本発明により独立請求項の特徴によって解決される。本発明のさらなる好適な実施形態は従属請求項から読み取ることができる。
【0017】
本発明はハンドレバーおよびプライヤジョーを備えたハンドプライヤ工具に関する。ハンドレバーおよびプライヤジョーは駆動機構を介して、ハンドレバーの動作を介してプライヤジョーの動作が作業ストロークに亘ってもたらされるように互いに結合され、好適には駆動機構を使って、使用者の手のハンドレバーに加えられた力の適合した伝動も行われる。本発明を限定しない例のみを挙げると、駆動機構はトグルレバー駆動を有することができる。
【0018】
本発明の駆動機構は、前述のトグルレバー駆動の例では、トグルレバーでありうる駆動要素を有する。
【0019】
本発明のハンドプライヤ工具では(ハンドレバー、プライヤジョーおよび/または駆動要素でありうる)2つのプライヤ旋回部品が旋回軸受を介して互いに旋回可能に結合され、この旋回は旋回軸受によって設定された旋回軸を中心とし、ハンドプライヤ工具の作業ストロークの間に行われる。それによって旋回軸受の旋回軸を中心とするプライヤ旋回部品の旋回は、駆動機構によって設定された運動学に従い、プライヤジョーおよびハンドレバーの旋回と相関する。
【0020】
従来技術から公知の実施形態では、通常、2つのプライヤ旋回部品の間の旋回軸受の提供は、プライヤ旋回部品の位置合わせされたベアリング孔を通して延在し、旋回ボルトの段、サークリップ、スナップリングなどにより軸方向に固定されうる旋回ボルトを介して行われる。しかしこれは旋回軸受の成形のために(結合されるべきプライヤ旋回部品およびその孔の他に)旋回ボルトおよび少なくとも1つの付加的な固定部材を必要とするという結果を生み、それにより部材数が増加する。さらに旋回軸受の取り付けのためにまず両プライヤ旋回部品が、プライヤ旋回部品のベアリング孔がともに位置付けられるように、互いに対して正確に調整されなければならない。するとベアリングボルトが並んだベアリング孔の中に嵌入され、追加の安全措置が講じられなければならないため、それによって組み立ては比較的複雑なものとなる。
【0021】
本発明は旋回軸受の別の方法を提案する:本発明では第1プライヤ旋回部品がベアリングアイを有する。しかしこのベアリングアイは、ベアリング孔がそうであるように縁が閉じていない。むしろベアリングアイは縁開口部を有し、それはベアリングアイが断面の周囲で閉じた内側の輪郭を有さず、縁開口部に亘って開いた内輪郭を有することを意味する。第2プライヤ旋回部品はベアリングジャーナルを備える。このベアリングジャーナルは縁開口部を介してベアリングアイの中に挿入されうる。するとこのベアリングジャーナルがベアリングアイ中に挿入された状態で、ベアリングジャーナルはベアリングアイ中に旋回可能に軸支され、それによって旋回軸受が成形される。本発明では付加的な旋回ボルトの第1プライヤ旋回部品のベアリングアイ中への挿入が不要となることを可能にし、および/または場合により少なくとも1つの付加的な固定部材の使用および取り付けが不要となる。
【0022】
本発明の第1の提案では第2プライヤ旋回部品のベアリングジャーナルが、2つの異なる外面領域を有する外面を備える:第1外面領域では長手延在が縁開口部の長手延在より大きい。それに対して第2外面領域では長手延在が縁開口部の長手延在より小さい。それによって、ベアリングジャーナルの配置の際、第1外面領域の長手延在が、第1プライヤ旋回部品の縁開口部の長手延在の方向に配向され、ベアリングジャーナルの、第1プライヤ旋回部品のベアリングアイの縁開口部への進入は不可能となり、縁開口部を通じたベアリングアイからの抜落も不可能になるという結果を生む。それに対して第2外面領域はその長手延在で縁開口部の長手延在に並行に配向され、ベアリングジャーナルの縁開口部を通じたベアリングアイ中への進入が行われ、縁開口部を通じた分解も行われる。例えばベアリングジャーナルが基本的に円筒形に形成され、円筒形の外面が平坦部を有するとき、その長手延在が平坦部によって限定されるようにベアリングジャーナルが配向されるならば、ベアリングジャーナルのベアリングアイに関する組み立てまたは分解は縁開口部によって行われる。好適にはベアリングジャーナルと縁開口部を有するベアリングアイ間の結合の望ましくない解除を回避するために、完全に組み立てられたハンドプライヤ工具は、ハンドプライヤ工具の全作業ストロークに亘り、その中で第2外面領域の長手延在が第1プライヤ旋回部品の縁開口部の長手延在と一致する、ベアリングアイに対するベアリングジャーナルの配置を行わない。
【0023】
本発明は、旋回軸受がベアリングジャーナルおよび縁開口部を有するベアリングア
イ間のみに成形される実施形態を含む。(例えば両側でプライヤ旋回部品の基本体により)それぞれ1つのベアリングジャーナルが成形され、その後、両ベアリングジャーナルがそれぞれ受けを、もう1つのプライヤ旋回部品の割り当てられた縁の開いたベアリングアイの中に見出すことも可能である。これによって支持面が拡大され、プライヤ旋回部品の旋回の導入は場合により改善され、基本体の左右対称な支持がその両側で行われることができる。
【0024】
本発明の第2の提案では、第1プライヤ旋回部品が縁開口部を有するさらなるベアリングアイを備える。付加的に第1プライヤ旋回部品はさらなる縁の閉じたベアリングアイを有し、両ベアリングアイは互いに対して位置を合わせて配置される。第2プライヤ旋回部品はすでに説明されたベアリングジャーナルおよびさらなるベアリングジャーナルを有する。この場合、第2プライヤ旋回部品の基本体は、ベアリングジャーナルとさらなるベアリングジャーナルとの間に配置される。両ベアリングジャーナルは互いに対して位置を合わせて配置され、配向される。本発明のこの形態では、1つのベアリングジャーナルが縁開口部を有するベアリングアイ中に配置され、もう1つのベアリングジャーナルは縁の閉じたベアリングアイ中に配置される。これによって成形された旋回軸受の強度および旋回軸受の導入がさらに改善されうる。この場合、プライヤ旋回部品の材料が完全にベアリングアイの周りで円周方向に延在するため、縁の閉じたベアリングアイの軸受面が特に機械的に堅固で耐久的に形成される。さらに縁の閉じたベアリングアイは、割り当てられたベアリングジャーナルがベアリングアイから旋回面への任意の方向に抜け出せないことを保証する。むしろこのベアリングジャーナルは、ベアリングアイの旋回軸に沿った貫入方向のみで縁の閉じたベアリングアイ中に挿入され、これから取り外されうる。それに対して縁開口部を有するベアリングアイは、しかし最初に挙げた旋回軸受に対し限定された機能性を有しうる、付加的な旋回軸受を提供する。
【0025】
プライヤ旋回部品の形状および、特にその少なくとも1つのベアリングアイの領域での形状には、本発明の枠内で多様な可能性がある。そのためプライヤ旋回部品は1つまたは複数の板または任意の形体によって形成されうる。本発明の第2の提案では、(これによって形成されたベアリングアイの領域の)第1プライヤ旋回部品が、2つの互いに対して平行に配向され、距離を置いた側壁を有する。すると1つの第1側壁の中には縁開口部を有するベアリングアイが形成され、もう1つの第2側壁の中には、さらなる、場合により同様に縁開口部を有するベアリングアイ、または前述のさらなる縁の閉じたベアリングアイが形成されうる。
【0026】
本発明の特別な提案では、第1プライヤ旋回部品の第1側壁が、ベアリングアイの縁開口部に繋がる挿入スリットか、または縁開口部のみを備える。この提案では第2プライヤ旋回部品の基本体が、組み立ての間、挿入スリットおよび/または縁開口部の領域の組み立て角度位置に配置される、部分を有する。本発明では前述の部分が挿入スリットおよび/または縁開口部より小さく形成される。それによってこの第2プライヤ旋回部品の基本体の部分は、両側壁間の距離より小さい厚さを有する。この形態は、そこでプライヤ旋回部品が組み立て角度位置にもたらされ、旋回軸の方向に互いに対して近づく組み立てのために、ベアリングジャーナルが縁の閉じたベアリングアイの中に嵌入可能であり、同時に第2プライヤ旋回部品の基本体の前述の部分が、挿入スリットおよび/または縁開口部を通じ、その中で部分が第2側壁に当接する組み立て位置まで嵌入されうるという結果を生じる。そしてプライヤ旋回部品の相対角度が旋回軸を中心として組み立て角度位置から駆動角度位置に変わると、前述の部分は、2つの側壁の間で旋回軸の配向に相応する方向に挟まれる。この場合、組み立て角度位置が、組み立てのためのみに占められうる角度位置であり、これは作業ストロークの実施のためには到達されえない。
【0027】
両側壁は支柱または一体的な任意な形状の体でも形成されうる。
【0028】
本発明は、プライヤ旋回部品が基本体、および少なくとも1つのベアリングジャーナルを有する形態も含む。この場合、基本体が特に、旋回軸受からのまたは旋回軸受への駆動機構中の力伝導または支持のために使用され、ベアリングジャーナルは旋回軸受の成形のため、およびそれにより両プライヤ旋回部品間の旋回自由度の保証のために使用される。ここでベアリングジャーナルは、ベアリングボルトとして基本体とは分離して形成されることができ、それによってこれは例えば締まり嵌めを介して基本体の孔に挿入されることができ、または任意の他の方法で基本体と結合され、これに固定されることができる。しかし本発明は、好適にはベアリングジャーナルが基本体と一体的に結合されていることを提案する。これにより構成部品の多様性がさらに縮小され、組み立ての手間も省略できる。場合により一体的形態においてより大きい剛性も生じ、場合によって存在しうる遊びも少なくとも低減されうる。
【0029】
好適には第1プライヤ旋回部品が前述の側壁領域にU字型の断面を備え、この場合、U字の両側脚がそれぞれ側壁を形成する。
【0030】
本発明のハンドプライヤ工具の実施形態では、第2プライヤ旋回部品のベアリングジャーナルのベアリングアイからの抜落の防止が、第1プライヤ旋回部品の縁開口部により、一種の形状結合によって以下のように行われる:本発明では第2プライヤ旋回部品のベアリングジャーナルが(上記で組み立て角度位置と名付けられた)特殊な角度位置、またはプライヤ旋回部品の相関角度のための特殊な角度領域のみにおいて、第1プライヤ旋回部品のベアリングアイの縁開口部に挿入されることができる。すると完全に組み立てられたハンドプライヤ工具により、さらなるプライヤ旋回部品の相互作用の結果、この特殊な角度位置、または特殊な角度領域は到達されえない。そのため第2プライヤ旋回部品のベアリングジャーナルを第1プライヤ旋回部品のベアリングアイの縁開口部を通じて解除することは、完全に組み立てられたハンドプライヤ工具では不可能である。特殊な角度位置、または特殊な角度領域が再び生成されることができ、第2プライヤ旋回部品のベアリングジャーナルを縁開口部を通じて第1プライヤ旋回部品のベアリングアイから取り外しうる以前に、むしろまず、場合により特殊な安全装置を介して固定されたさらなるプライヤ旋回部品を取り外すことができる。
【0031】
これまでのように互いに結合されることのできるハンドプライヤ部品の選択には、本発明の枠内で多様な可能性がある。いくつかの本発明を限定しない例のみを挙げると、両方のプライヤ旋回部品の1つはハンドレバーでありえ、もう1つのプライヤ旋回部品はプライヤジョーでありうる。代替的または累積的にハンドプライヤの圧力レバーとの本発明の結合が可能であり、代替的または付加的に、本発明の結合を介してハンドレバーと強制ロックのラチェットとの間に旋回軸受が成形されることも可能である。この場合、強制ロックが、ハンドプライヤ工具の望ましくない開動作に対して、一度導入された作業ストロークの保全のために、ハンドレバーにかかった作動力を一時的に排除するため、および作業ストロークを完全に遂行させることを保証するためにも使われる。
【0032】
本発明で成形された旋回軸受を介して相互に結合されたプライヤ旋回部品は、ハンドプライヤ工具中の任意の機能および/または任意の形状を有することができる。任意の材料、特にアルミニウムまたは鋼のような金属材料を使用することが可能である。本発明のさらなる提案では、少なくとも1つのプライヤ旋回部品が合成樹脂によって製造されることができ、これには、それが完全に合成樹脂から成るか、または例えばガラス繊維強化プラスチック(FRPとも略される)のような繊維強化された合成樹脂などの、合成樹脂との複合材料が使用されることも含まれる(使用可能な合成樹脂材料および繊維材料、繊維の長さと配置、ファブリック、スクリム、ロービング、または一方向のファブリックまたはスクリムなどの使用については、2019年11月19日のウィキペディアのウェブ
サイト上の「ガラス繊維強化合成樹脂」についての記載と比較のこと)。
【0033】
本発明は代替的または付加的に、少なくとも1つのプライヤ旋回部品をMIM方法によって製造することを提案する。MIM方法とは金属粉末射出成形法と理解され、製造方法の実施、使用可能な材料および製造されるべき工作物の形状の要件に関しては、2019年11月19日の日付で閲覧されたウィキペディアのウェブサイト上の「金属粉末射出成形」の記載を参照されたい。
【0034】
基本的に本発明のハンドプライヤ工具は任意の目的のために使用されることができ、使用目的により形状という観点から適応されることができる。好適には本発明のハンドプライヤ工具は圧着プライヤ、切断プライヤ、パイププライヤである。
【0035】
ハンドプライヤ工具の組み立ての最後に、2つのプライヤ旋回部品が旋回軸受によって互いに旋回可能に結合されることができ、そこではベアリングボルトが両方のプライヤ旋回部品の縁の閉じたベアリングアイを通って延在し、このベアリングボルトの組み立てられた位置で、段およびサークリップのような付加的な固定部材を介してその軸方向固定がなされることを、本発明の特別な実施形態は提案する。しかしベアリングボルトがプライヤ旋回部品のベアリング孔の締まり嵌めの中に挿入され、または圧嵌されているとき、固定部材は適用されないこともある。全てのさらなるプライヤ旋回部品は、この特別な実施形態で、旋回軸受を介してのみ互いに結合され、そこではベアリングジャーナルの受けが、縁の開いたベアリングアイの中で行われる。基本的にベアリングジャーナルの縁の開いたベアリングアイからの抜落も可能であるならば、それはベアリングボルトが両方のプライヤ旋回部品の両方の縁の閉じたベアリングアイに取り付けられることにより防止される。なぜならこの取り付けにより、さらなるプライヤ旋回部品が、その中でベアリングジャーナルがベアリングアイの開口部から抜落することがそもそも可能になる、互いに対する相関位置に到達することが防止されるためである。このようなハンドプライヤ工具の組み立ては著しく簡易化される。なぜならまず様々なプライヤ旋回部品が「互いの中に嵌入される」だけでよく、ベアリングジャーナルのベアリングアイの開口部への進入、および組み立ての完了、およびそれによって、全てのプライヤ旋回部品の失われることのない結合が、唯一のベアリングボルトを最後の両プライヤ旋回部品の縁の閉じたベアリングアイに取り付けることで保証されうるためである。例えば、縁の閉じたベアリングアイを備え、ベアリングボルトを介して互いに旋回可能に結合される最後の両プライヤ旋回部品は、両プライヤジョーまたは固定的な、プライヤジョーを形成するプライヤ部品および他の可動プライヤジョーである。
【0036】
本発明のさらなる提案はハンドプライヤ工具の構成要素数および実行されるべき組み立て段階を(さらに)削減することに寄与する。本発明は、その中に機械的なプライヤ部分構造群が設けられる実施形態を提案する。このプライヤ部分構造群は、これが、使用者からハンドレバーにもたらされる手動力をプライヤジョーに伝達するために必要な、全ての構成要素を含むことにより定義される。このようにプライヤ部分構造群は特にハンドレバーとプライヤジョー自体ならびに、これらの間に介在する駆動機構の駆動要素を含み、ハンドレバーとプライヤジョー間の力の伝達に使われないさらなる構成要素は、機械的プライヤ部分構成群には属さない。本発明はこの場合、機械的プライヤ部分構造群がベアリングボルトのみ(ならびに場合により存在するベアリングボルトの固定に必要な、締まり嵌めを介してベアリングボルトを受ける際には必要ない構成要素)および最大4つのさらなる構成要素を備えることを提案する。ここで構成要素は、1つまたは複数の部分で形成されうる剛体部材でありうる。本発明を限定しない例のみを挙げると、4つのさらなる構成要素は:
-固定ハンドレバーおよび固定プライヤジョーを形成する固定プライヤ部品、
-可動ハンドレバー
-可動プライヤジョーおよび
-圧力レバー
でありうる。ハンドプライヤ工具が、機械的プライヤ部分構造群の構成要素ではない付加的な構成要素を備えうることも全く可能である。例えば付加的な開閉バネ、埋込取手、強制ロックの構成要素などが設けられうる。欧州特許出願公開第3572188号明細書から公知であるように、付加的に電子アセンブリを設けることも可能である。
【0037】
本発明の課題のさらなる解決は、上記で説明された種類のハンドプライヤ工具の組み立て方法によりもたらされる。この方法では第1工順ステップで第1旋回軸受の圧力レバーと固定プライヤ部品との間への取り付けが行われる。固定プライヤ部品は固定プライヤジョーおよび固定ハンドレバーを形成する。第1旋回軸受の取り付けはベアリングジャーナルを縁の開いたベアリングアイに挿入することで行われる。この場合、ベアリングジャーナルは圧力レバーまたは固定プライヤ部品に配置されることができ、それによって縁の開いたベアリングアイがもう1つの圧力レバーおよび固定プライヤ部品に配置される。これに続いて、第2旋回軸受、つまり可動ハンドレバーと可動プライヤジョーの間の旋回軸受が取り付けられる。この第2旋回軸受の取り付けも、ベアリングジャーナルを縁の開いたベアリングアイに挿入することで行われる。ここでもベアリングジャーナルは可動ハンドレバーまたは可動プライヤジョーに設けられることができ、ベアリングアイはもう1つの圧力ハンドレバーおよび可動プライヤジョーに配置される。これに続いて可動レバーと可動ハンドレバーの間の第3旋回軸受の取り付けが行われ、それはベアリングジャーナルを縁の開いたベアリングアイに挿入することで行われる。ここでもベアリングジャーナルは圧力レバーまたは可動ハンドレバーに配置されることができ、それによってベアリングアイはもう1つの圧力レバーまたは可動ハンドレバーに配置される。最後に可動プライヤジョーと固定プライヤ部品の間に第4旋回軸受の取り付けが行われる。これはベアリングボルトを可動プライヤジョーおよび固定プライヤ部品の縁の閉じたベアリング孔に挿入することで行われる。次にベアリングボルトがベアリング孔から再び抜落しないように固定が行われる。第4旋回軸受の取り付けおよびその固定により、第1、第2、第3旋回軸受もそれぞれのベアリングジャーナルの割り当てられたベアリングアイからの望ましくない再抜落に対して固定される。
【0038】
本発明の方法の発展形態では、ハンドプライヤ工具の開放バネのバネ脚点が固定プライヤ部品と結合され、それは好適には第1および第2旋回軸受の取り付けの間に行われる。さらにこの方法では別のバネ脚点を有する開放バネが固定プライヤジョーと結合され、それは好適には、第3旋回軸受の取り付けとともに、またはその後で(しかし場合により第2旋回軸受の取り付け後および、第4旋回軸受の取り付け前に)行われることが企図される。
【0039】
本発明の方法のもう1つのまたは付加的な発展形態では(例えば第1および第2スイベル接続の生成の間に)ロック要素のベアリング延長部が可動ハンドレバーの縁の開いたベアリングアイの中に挿入されることにより、強制ロックのロック要素の旋回軸受が可動ハンドレバーとともに組み立てられる。
【0040】
本発明の有利な発展形態は、特許請求の範囲、明細書、および図面から明らかになる。
【0041】
明細書中に挙げられた特徴、および複数の特徴の組合せの利点は単に例示的なものであり、代替的または累積的に効果を表してもよく、その際、これらの利点が本発明による実施形態によって必ずしも達成される必要はない。
【0042】
出願時の出願書類および特許の-保護範囲ではなく-開示内容に関しては次のとおりである:さらなる特徴は、図面、-特に複数の構造要素の図示された形状および相対寸法、
ならびにそれらの相対配置および作用結合から読み取れる。本発明の異なる実施形態の特徴、または異なる請求項の特徴の組合せが同様に、請求項の選択された引用との逸脱も可能であり、当該組み合わせによって示唆される。このことは、別個の図面に示されているか、またはこれらの図面の説明に挙げられた特徴にも関する。これらの特徴は、異なる請求項の特徴と組み合わせることもできる。同様に、特許請求の範囲に記載された本発明の他の実施形態に係る特徴が省略されてもよいが、これは付与された特許の独立請求項には適用されない。
【0043】
請求項および明細書に挙げられた特徴は、その数に関して、まさにその数または挙げられた数よりも大きい数が存在することと解されるべきである。その際に「少なくとも」という副詞の明示的な使用は必要でない。すなわち、例えば要素のことが問題である場合、これは正確に1つの要素、2つの要素、またはそれ以上の要素が存在し得ると解されるべきである。これらの特徴に別の特徴が補足されてもよいし、それぞれの成果物をなす特徴だけであってもよい。
【0044】
請求項に含まれる参照符号は、請求項により保護される対象の範囲を限定するものではない。これらの参照符号は、請求項を容易に理解する目的で用いられるにすぎない。
【0045】
以下に本発明が図示された好適な実施形態例を元にさらに解説され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1図1はハンドプライヤ工具の構成要素を空間分解図で示す。
図2図2図1のハンドプライヤ工具の構成要素、すなわち固定プライヤ部品を、各部品の空間的図面で示す。
図3図3図1のハンドプライヤ工具の構成要素、すなわち圧力レバーを、各部品の空間的図面で示す。
図4図4図1のハンドプライヤ工具の構成要素、すなわち可動ハンドレバーを、各部品の空間的図面で示す。
図5図5図1のハンドプライヤ工具の構成要素、すなわち可動プライヤジョーを各部品の空間的図面で示す。
図6図6はプライヤ工具の組み立て方法を概略的に示す。
図7図7は、その複数の構成要素を一緒に連続的に組み立てる、ハンドプライヤ工具の組み立てを側面図で示す。
図8図8は、その複数の構成要素を一緒に連続的に組み立てる、ハンドプライヤ工具の組み立てを側面図で示す。
図9図9は、その複数の構成要素を一緒に連続的に組み立てる、ハンドプライヤ工具の組み立てを側面図で示す。
図10図10は、その複数の構成要素を一緒に連続的に組み立てる、ハンドプライヤ工具の組み立てを側面図で示す。
図11図11は、その複数の構成要素を一緒に連続的に組み立てる、ハンドプライヤ工具の組み立てを側面図で示す。
図12図12は組み立てられたハンドプライヤ工具を空間的図面で示す。
図13図13は組み立てられたハンドプライヤ工具を縦断面図で示す。
図14図14は組み立てられたハンドプライヤ工具を背面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図では同じ、または比較可能な機能を有する構成要素が部分的に同じ参照符号で表示され、これらは部分的に補完的な文字a、b、…により互いから区別されうる。これらの構成要素にはこうして明細書および特許請求の範囲の中で部分的に、補完的な文字のない参照符号の使用によっても関連が示され、それによってこれらの構成要素の1つ、これらの
構成要素の複数のもの、またはこれらの構成要素全部が示されうる。
【0048】
図1はハンドプライヤ工具1を空間分解図で示す。ハンドプライヤ工具はハンドレバーを介して手動で作動される工具と理解され、そこではプライヤジョーが工作物と切断、押圧または圧着のために相互作用する。この場合、好適にハンドレバーの旋回が作業ストロークに亘って行われ、その間(ここで図示された実施形態例にあるような)プライヤジョーが作業ストロークに亘って互いに相関して旋回されることができ、または互いに対して並進的に移動することもでき、これについては特に申請者の識別番号「CS10」または「CSV10」を有する圧着プライヤと比較されたい。基本的にハンドプライヤ工具1は任意の設計を有することができ、冒頭で挙げた従来技術の様々な設計とも比較されたい。
【0049】
図1でハンドプライヤ工具1は固定プライヤ部品2、圧力レバー3、可動ハンドレバー4、可動プライヤジョー5、ベアリングボルト6、開放バネ7、強制ロックのロック要素8、強制ロックのロックバネ9、およびボルト10a、10bを備える。
【0050】
図2は固定プライヤ部品2を各部品の空間的図面で示す。固定プライヤ部品2は、ここでは一体的に互いに結合した固定プライヤジョー11ならびに固定ハンドレバー12を成形する。
【0051】
固定プライヤジョー11はダイ受け13を形成し、その中でダイの片方14(図13と比較)が受けられ、交換可能に保持されうる。ダイ受け13およびダイの片方14の形成という観点から、特に、この点に関して本特許申請の開示の対象とされている、独国特許発明第19802287号明細書が示唆される。さらに固定プライヤ部品2はベアリング孔15を備える。ハンドプライヤ工具の組み立てられた状態で、ベアリングボルト6は、プライヤジョー5、11の互いに対して旋回可能な軸受のための旋回軸受16を成形するため、ベアリング孔15を通って延在する。
【0052】
ハンドレバー12とプライヤジョー11の間に固定プライヤ部品2が縁開口部18を有するベアリングアイ17を備え、それらに挿入スリット19が繋がる。
【0053】
さらに固定プライヤ部品2は孔20、21を有し、孔20の中にボルト10aを例えば締まり嵌めによって挿入可能である。ボルト10aには開放バネ7のバネ脚点を掛合することができる。
【0054】
図示された実施形態例では、固定プライヤ部品2が少なくともU字型の断面に亘る縦方向の範囲の大部分を有し、U字の両側脚は、互いに対して平行に延在し、互いから距離を置いて配置された側壁22、23を形成する。固定プライヤ部品2のU字型の形状は、固定プライヤ部品2の剛性、断面二次モーメント、断面諸係数の増加を結果として生じさせる。そのことから固定プライヤ部品2の側壁22、23は2つの互いに対して距離を置いた支持箇所を、固定プライヤ部品2に保持された構成要素のために提供する。
【0055】
ダイ受け13は両側壁22、23の間でダイの片方のフランジを受ける。するとダイの片方の横断ボルトは側壁22、23の図示された半円筒形の接触面の中で固定プライヤジョー11に支持されうる。
【0056】
両側壁22、23は、2つの互いに対して位置合わせされたベアリング孔15a、15bをベアリングボルト6の受けのために提供する。相応に両側壁22、23をも使って、互いに対して位置合わせされた孔20a、20b、あるいは21a、21bも提供される。図示された実施形態例では、縁開口部18および導入スリット19を有するベアリングアイ17が、側壁22のみに設けられる。それに対して側壁23は、ベアリングアイ17
と位置合わせされた、縁開口部18を有さないベアリングアイ24を備える。好適にはベアリングアイ24は側壁23の中に孔25として形成される。
【0057】
図3は各部品の空間的図面で圧力レバー3を示す。圧力レバー3は基本体26および2つの基本体26と一体的に結合されたベアリングジャーナル体27、28を備える。ベアリングジャーナル体27は基本体26の両側に延在するベアリングジャーナル29a、29bを有する。相応に基本体26の両側にベアリングジャーナル体28のベアリングジャーナル30a、30bが延在する。基本体26によって提供されたベアリングジャーナル体27、28の間の結合領域は、トグルレバー31を成形する。さらに基本体26は受けまたは受けグロメット33を有する延長部32を有する。基本体26のさらなる延長部34の外面は強制ロックのロック歯部35を形成する。
【0058】
図4は各部品の空間的図面で可動ハンドレバー4を示す。可動ハンドレバー4はグリップ領域36を備える。組み立て位置において固定プライヤ部品2の反対側で、可動ハンドレバー4は縁開口部38を有するベアリングアイ37を備え、それらに挿入スリット39が繋がる。ベアリングアイ37は、可動プライヤジョー5の可動ハンドレバー4での旋回可能な関節結合のために使われる、旋回軸受40の提供に使われる。挿入スリット39は外へと配向される。ベアリングアイ37の直径は挿入スリット39の幅より大きい。
【0059】
可動ハンドレバー4は、内側に縁開口部42aを有するさらなるベアリングアイ41aを備える。縁開口部42aは可動ハンドレバー4のほぼ縦方向前方へ、つまりプライヤジョー5、11の方向に配向される。ベアリングアイ41aの部分的に円形の断面は(縁開口部42とは逆の側で)150°から180°、好適には160°から180°または170°から180°の領域の円周方向延在のみを有する。
【0060】
可動ハンドレバー4は縁開口部44を有するさらなるベアリングアイ43を備え、それらの中に導入スリット45が繋がる。ベアリングアイ43の直径は挿入スリット45および縁開口部44の幅より大きい。挿入スリット45は湾曲して形成され、まず構成要素とともに前方に延び、その後、挿入スリット45がその端側開口部領域で可動ハンドレバー4の長手延在にほぼ垂直に配向されるように湾曲する。
【0061】
ハンドレバー4はグリップ領域36への移行領域中にさらなる孔46を有する。
【0062】
必ずしも必要ではないが、可動ハンドレバー4も、U字の側脚を成形する側壁47、48を有するU字型の断面によって成形される。これは、両側壁47、48の中に前述の形状の特徴が実現されることが結果として生じ、つまり両側壁47、48の中に
旋回軸受40を成形する目的のために、縁開口部38a、38bおよび挿入スリット39a、39bを有するベアリングアイ37a、37bが、
-図示された実施形態例でベアリングアイ41aのみが縁開口部42aを備え、位置合わせされたベアリングアイ41bが縁を閉じて形成されるとき、ベアリングアイ41a、41bが、
-縁開口部44a、44bおよび割り当てられた挿入スリット45a、45bを有するベアリングアイ43a、43bが、ならびに
-孔46a、46bが
設けられる。しかし本発明の枠内で、図示された一対のベアリングアイ37、41、43の場合、1つのベアリングアイが縁開口部とともに形成され、もう1つの位置合わせされたベアリングアイが縁開口部なしで形成され、または一対の両方のベアリングアイが縁開口部とともに形成されることも可能である。
【0063】
可動ハンドレバー4の材料はベアリングアイ37、41の間でトグルレバー51を成形する。
【0064】
図5は各部品の空間的図面で可動プライヤジョー5を示す。可動プライヤジョー5は2つのプライヤジョー部品49、50を有し、それらはプライヤジョー部品49、50の位置合わせされた固定孔を介して貫通された固定ボルト52、または他の方法で剛性に互いに結合される。可動プライヤジョーの2部構成の形態および幾何学的な形成についてのさらなる情報に関しては、その開示が本特許申請の対象とされている、欧州特許出願公開第3553900号明細書も関連付けられる。しかしプライヤジョー5が一体的に形成されることも可能である。この場合には固定ボルト52は使用されない。
【0065】
図5では可動プライヤジョー5が大まかな近似で倒立したT字型で成形される。この場合、T字の横方向の脚の領域にダイの片方54のためのダイ受け53が成形され、これについては同様に独国特許発明第19802287号明細書を参照されたい。固定ボルト52はT字の垂直脚の交差領域でT字の水平領域とともに配置される。T字の垂直脚の自由端領域で、可動プライヤジョー5はベアリング孔55を備え、それを通って組み立てられた状態のベアリングボルト6が延在し、それによってベアリング孔55が、プライヤジョー5、11の旋回可能な結合のための旋回軸受16の部分となる。T字の水平脚のもう1つの端領域で、可動プライヤジョー5はベアリングジャーナル体56を有する。ベアリングジャーナル体56は2つのベアリングジャーナル57a、57bを有し、それらはプライヤジョー部品50の基本体58の両側に延在する。さらに可動プライヤジョー5、ここでは可動プライヤジョー部品50は、受け59または受けグロメットを備える。図示された実施形態例で、可動プライヤジョー5はダイ受け53の領域にU字型の断面を有し、その中にダイの片方54のフランジを挿入できる。U字型の断面はダイの片方54の剛性支持を保証する。
【0066】
ベアリングジャーナル57は部分円筒型の外面領域60ならびに平坦部85を有する外面領域61を備える。
【0067】
ベアリングジャーナル57a、57bは一体的にプライヤジョー5またはプライヤジョー部品50か、またはプライヤジョー5の孔の中に固定されたベアリングボルトによって形成されうる。
【0068】
図6はハンドプライヤ工具1の組み立て方法を概略的に示し、方法の説明は図7から図11に様々に示された組み立て段階に関連する。
【0069】
工順ステップ62では、ボルト10aが固定プライヤ部品2の孔20の中に挿入される。その後、工順ステップ63では、圧力レバー3が固定プライヤ部品2に(予め)取り付けられる。ここでは圧力レバー3のベアリングジャーナル29bが軸方向に固定プライヤ部品2のベアリングアイ24の中に挿入され、組み立て軸はベアリングジャーナル29の長手軸に相応し、組み立て軸はベアリングアイ17、24を通って延在する。この場合、圧力レバー3の真っ直ぐな背部77が挿入スリット19によって成形された導入面に沿って滑動できる。圧力レバー3の基本体26の部分82は側面図で導入スリット19および縁開口部18より寸法が小さいため、この部分82は側方から導入スリット19および縁開口部に進入し、部分が固定プライヤ部品2の側壁23に当接するまで、これらに嵌入されることができる。この組み立て状態は図7に示される。このような方法で旋回軸受64が成形され、これを介して圧力レバー26が旋回可能に固定プライヤ部品2に軸支される。この旋回を実現するために、基本体26の厚さは、部分82の領域で側壁22、23間の距離より小さく、そのため部分82は旋回により側壁22、23の間で動くことができる。
【0070】
工順ステップ65では、旋回軸受64の旋回自由度を利用して、圧力レバー3が固定プライヤ部品2で後方に旋回し、それによって部分82が側壁22、23の間で動き、部分82と側壁22、23の間に重複83が生じる。この重複83によって、分解が(分解軸でもある)組み立て軸の方向で阻止される。むしろ圧力レバー3の組み立ておよび分解は、固定プライヤ部分2とともに、または固定プライヤ部分2によって、図7の組み立て角度位置においてのみ可能である。しかしこの組み立て角度位置は、ハンドプライヤ工具1の全作業ストロークの間には到達されない。その後、開放バネ7が固定的に固定プライヤ部品2に保持されたボルト10aに掛着される。この部分組み立て状態は図8に示される。
【0071】
工順ステップ66ではラチェット8およびロックバネ9が可動ハンドレバー4に取り付けられる。ラチェット8はベアリングジャーナル67を備える。図示された実施形態例では、ラチェット8が湾曲した板金部品で製造され、ベアリングジャーナル67はここではラチェット延長部68によって形成されている。ラチェット8のベアリングジャーナル67は導入スリット45および縁開口部44を通って可動ハンドレバー4のベアリングアイ43に挿入される。ラチェット8にロックバネ9が掛着される。他のバネ脚点でロックバネ9は、可動ハンドレバー4の孔46と固定的に結合されたボルト10bに掛着される。ロックバネ9はベアリングジャーナル67を縁開口部44の反対側のベアリングアイ43の中に引き込むため、ラチェット8およびロックバネ9は、図9に示された部分組み立て段階で失われないように可動ハンドレバー4に保持される。
【0072】
工順ステップ69では可動プライヤジョー5の可動ハンドレバー4への取り付けが行われる。ここでは可動プライヤジョー5がハンドレバー4に向き合う組み立て角度位置にもたらされ、それは完全に組み立てられたハンドプライヤ工具が、全作業ストロークに亘って占めることはできない位置である。図10では可動プライヤジョー5のT字の水平脚が、ハンドレバー4の長手延在に対しておよそ垂直に配向される。これは外面領域61の平坦部85が導入スリット39に並行に配向されるという結果を生じさせる。これによってベアリングジャーナル57の、外面領域61の平坦化85の結果として縮小された延在70が、ベアリングジャーナル57を狭められた導入スリット39および縁開口部38を通して可動ハンドレバー4のベアリングアイ37に挿入するために、利用されうる。可動プライヤジョー5のベアリングジャーナル57および可動ハンドレバー4のベアリングアイ37は、可動プライヤジョー5を可動ハンドレバー4で旋回可能に軸支するための旋回軸受40を成形する。可動プライヤジョー5が図10に示された相関位置から、可動ハンドレバー4に、延在位置の方向に旋回されるとき、平坦化された外面領域61は縁開口部38に対して旋回され、それによってベアリングジャーナル57の拡大された延在71はその部分円筒形の外面領域60の中で、ベアリングジャーナル57のベアリングアイ37からの抜落を不可能にする効果をもたらす。
【0073】
工順ステップ72では、予め取り付けられた部分ユニット、つまり一方では図8の組み立て状態における固定プライヤ部品2、圧力レバーおよび開放バネ7の、もう一方では図10の組み立て状態における、ラチェット8およびロックバネ9ならびに可動プライヤジョー5を有する可動ハンドレバー4の、組み立てが行われる。この目的のためにまず、開放バネ7の自由バネ脚点が可動プライヤジョー5の受け59に掛合される。さらに可動ハンドレバー4がそれに旋回可能に保持される可動プライヤジョー5とともに、固定プライヤ部品2に旋回可能に保持される圧力レバー3に、圧力レバー3のベアリングジャーナル30a、30bが可動ハンドレバーのベアリングアイ41a、41bの中に進入できるように接近する。ここでベアリングジャーナル30が、ベアリングジャーナル30の長手軸に相応し、ベアリングアイ41を通って延在する組み立て軸に沿った組み立てにより軸方向にベアリングアイ41の中に進入する。ベアリングジャーナル30の周辺領域の基本体26の部分が縁開口部42の形状よりも小さい形状を有するため、この部分は側方から壁開口部42の中に進入できる。この運動の際、圧力レバー3の背部77が可動ハンドレバー4の導入面73に沿って滑動することにより、可動ハンドレバー4と圧力レバー3の間の滑動に導入が生じることが可能である。こうして達成された部分組み立て状態は図11に示される。
【0074】
その後、工順ステップ74では、固定プライヤ部品2のベアリング孔15および可動プライヤジョー5のベアリング孔55が位置合わせされた位置にもたらされるため、ベアリングボルト6はベアリング孔15、55を通って延在することができ、適応する固定部材または締まり嵌めを介して望ましくない抜落に対して固定されることができる。この位置で開放バネ7に張力がかかる。ベアリング孔15、55に揃った位置が与えられることにより、圧力レバー3の可動ハンドレバー4に対する相関的な旋回が行われる結果となる。この旋回の結果、ベアリングアイ41aおよび可動ハンドレバー4の外輪郭にある組み立て角度位置にもたらされた基本体26の部分は、可動ハンドレバー4の側壁47、48の間に進入し、それによって、組み立て角度位置の外での分解を不可能にする重複83が生じる。この組み立て角度位置も作業ストロークの進行中には到達されない。
【0075】
圧力レバー3のベアリングジャーナル30の、可動ハンドレバー4の受け41中にある受けは、トグル継手76を圧力レバー3によって成形されたトグルレバー31および、可動ハンドレバー4によって成形されたトグルレバー51のために成形する、旋回軸受75を提供する。トグルレバー51は旋回軸受40の中で可動ハンドレバー4および可動プライヤジョー5に関節結合し、トグルレバー31は旋回軸受64の中で固定プライヤ部品2に関節結合する。旋回軸受16は可動プライヤジョー5、11の間に取り付けられ、異なるベアリングジャーナルは(部分的に)縁の開いたベアリングアイから抜落できない。
【0076】
図11では可動ハンドレバー4が停止の結果、固定プライヤ部品2からさらに旋回によって離れることができないため、ジャーナル57およびベアリングアイの取り付け角度位置が再び到達され、ジャーナル57が縁開口部38を通ってアリングアイ37から抜落することができるように、ジャーナル57の平坦部を歪めることは不可能である。
【0077】
圧力レバー3のベアリングジャーナル30の可動ハンドレバー4の割り当てられたベアリングアイ41からの抜落が、ベアリングジャーナル30および割り当てられたベアリングアイ41の組み立て角度位置に戻る、可動ハンドレバー4のさらなる開動作を要求したとしても、それは不可能である。
【0078】
遂にはベアリングアイ17の縁開口部18からのベアリングジャーナル29の抜落が、押しレバー3が前方に動くことを要求したとしても、それは同様に不可能である。
【0079】
旋回軸受75の場合に1つのベアリングアイ41aの縁が開いており、もう1つのベアリングアイ41bの縁が閉じていることにより、および旋回軸受64の場合に1つのベアリングアイ17の縁が開いており、もう1つのベアリングアイ24の縁が閉じていることにより、場合により開放バネの作用の結果である、ハンドレバー4が開くときの圧力レバー3の移動が、および/または誤操作が、防止されることができる。
【0080】
固定プライヤジョー部品2も可動ハンドレバー4も、説明したように、U字型の断面を有する。これは曲がりやねじれに対する安定性を向上させる。基本的に、ハンドプライヤ工具1のこれらの構成要素が、並行する鋲で止められた板を有する板状の構造で製造されることも可能であるが、それによっては場合により、比較可能なプロファイル高さおよび材料剛性における同様の安定性が達成されることはできない。
【0081】
U字型の固定プライヤ部品2および/またはU字型の可動ハンドレバー4は板金部品の深絞りによって、または特に鋼製の金属粉末射出成形部品としても製造されることができる。圧力レバー3またはプライヤジョー部品49、50または個体で可動であるプライヤジョー5のようなさらなる構成要素も同様に、金属粉末射出成形またはインベストメント鋳造で製造されることができる。
【0082】
前述の(全部のまたは一部の)構成要素の、高強度プラスチックでの製造も可能であり、好適には、その強度が230N/mm2より大きい、250N/mm2より大きい、またはさらに280N/mm2より大きい合成樹脂が使用される。
【0083】
代替的または付加的に、開放バネ7に、1つのバネ脚点で圧力レバー3の受け33に掛合し、もう1つのバネ脚点で、固定プライヤ部品2の孔21を通して延在するボルトに関節結合する、さらなるバネが使用されることが可能である。
【0084】
ハンドレバー4、12とプライヤジョー5、11の間に、ここではトグルレバー駆動79として形成される駆動機構78が介在配置される。駆動機構78の駆動要素は、特に、可動ハンドレバー4および圧力レバー3によって形成されるトグルレバー31、51である。
【0085】
それを介して圧力レバー3が旋回可能に固定プライヤ部品2に対して軸支される旋回軸受64の場合、固定プライヤ部品2はベアリングアイ17、24を形成する第1プライヤ旋回部品80を成形し、圧力レバー3は、ベアリングアイ17に割り当てられるベアリングジャーナル29を提供する第2プライヤ旋回部品81を成形する。
【0086】
それを介して圧力レバー3が旋回可能に可動ハンドレバー4に対して軸支される旋回軸受75に関して、可動ハンドレバー4は、ベアリングアイ41を提供する第1プライヤ旋回部品80を成形し、圧力レバー3は、ベアリングアイジャーナル30を提供する第2プライヤ旋回部品81を成形する。
【0087】
それを介して可動プライヤジョー5が旋回可能に可動ハンドレバー4に軸支される旋回軸受40に関して、可動ハンドレバー4は、ベアリングアイ37を提供する第1プライヤ旋回部品80を成形し、可動プライヤジョー5は、ベアリングアイ37のためのベアリングジャーナル57を提供する第2プライヤ旋回部品81を成形する。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下を含む。
1.
a)ハンドレバー(4、12)、
b)プライヤジョー(5、11)および、
c)駆動機構(78)であって、
ca)駆動要素を有し、
cb)前記ハンドレバー(4、12)を前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有するハンドプライヤ工具(1)であり、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される2つのプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、
e)第1プライヤ旋回部品(80)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)を備え、
f)第2プライヤ旋回部品(81)のベアリングジャーナル(54;29;30)が前記縁開口部(38;18;42)を介して前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の中に挿入され、前記ベアリングアイ(37;17;41)の中で旋回可能に軸支され、それによって前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
g)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が外面を備え、前記外面は、
ga)その長手延在(71)が前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より大きい外面領域(60a)を有し、
gb)その長手延在(70)が前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記縁開口部(38;18;42)の長手延在より小さい外面領域(61a)を有し、
h)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記ベアリングジャーナル(57;29;30)が前記プライヤ旋回部品(80、81)の角度位置または角度領域の中だけで、前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記ベアリングアイ(37;17;41)の前記縁開口部(38;18;42)中に挿入可能であり、それは完全に組み立てられたハンドプライヤ工具(1)にとっては到達されることができないことを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
2.
a)ハンドレバー(4、12)、
b)プライヤジョー(5、11)および
c)駆動機構(78)であって、
ca)駆動要素を有し、
cb)前記ハンドレバー(4、12)を前記プライヤジョー(5、11)と、前記ハンドレバー(4、12)の相関運動を介して、前記プライヤジョー(5、11)の相関運動が作業ストロークに亘ってもたらされることができるように結合する
駆動機構(78)
を有するハンドプライヤ工具(1)であり、
d)旋回軸受(40;64;75)を介して互いに旋回可能に結合され、前記作業ストロークの間、互いに相関して旋回される2つのプライヤ旋回部品(80、81)が設けられ、
e)第1プライヤ旋回部品(80)が
ea)縁開口部(18;42a)を有するベアリングアイ(17;41a)、および
eb)さらなる縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)
を備え、
f)第2プライヤ旋回部品(81)が
fa)ベアリングジャーナル(29a;30a)および
fb)さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)
を備え、
g)前記第2プライヤ旋回部品(81)の基本体(26)が前記ベアリングジャーナル(29a;30a)と前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)の間に配置され、
h)前記ベアリングジャーナル(29a;30a)が前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)の中に配置され、前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に配置されることにより、前記旋回軸受(40;64;75)が成形され、
i)前記第1プライヤ旋回部品(80)が2つの互いに対して並行に配向され距離を置いた側壁(22、23;47、48)を備え、第1側壁(22;47)の中に前記縁開口部(18;42a)を有する前記ベアリングアイ(17;41a)が形成され、第2側壁(23;48)の中にさらなる前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)が形成され、
j)前記第1プライヤ旋回部品(80)の前記第1側壁(22;47)が前記ベアリングアイ(17)に繋がる導入スリット(19)および/または縁開口部(18;42a)を備え、
k)前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)が、前記導入スリット(19)および/または前記縁開口部(18;42a)の領域中の組み立て角度位置のために配置された部分(82)の中で、
ka)前記導入スリット(19)および/または前記縁開口部(18;42a)より小さく形成され、
kb)両側壁(22、23)間の距離より小さい厚さを有するため、
前記第2プライヤ旋回部品(81)が前記第1プライヤ旋回部品(80)に、前記プライヤ旋回部品(80、81)の前記組み立て角度位置で、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向に接近する際、
-前記さらなるベアリングジャーナル(29b;30b)が前記縁の閉じたベアリングアイ(24;41b)の中に進入することができ、
-前記導入スリット(19)および/または前記縁開口部(18;42a)と連絡する前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記導入スリット(19)および/または前記縁開口部(18;42a)を通って貫通することができ、
組み立て角度位置から駆動角度位置への前記プライヤ旋回部品(80、81)の相関角度の変化後に、前記導入スリット(19)および/または前記縁開口部(18;42a)と連絡する前記第2プライヤ旋回部品(81)の前記基本体(26)の前記部分(82)が、前記組み立て後に成形される旋回軸受(64)の旋回軸に相応する方向で、両前記側壁(22、23;47、48)の間に挟まれることを特徴とする、ハンドプライヤ工具(1)。
3.
前記第2プライヤ旋回部品(80)が基本体(26;58)および前記ベアリングジャーナル(29、30;57)を備え、前記ベアリングジャーナル(29、30;57)が一体的に前記基本体(26)と結合することを特徴とする、上記1または2に記載のハンドプライヤ工具(1)。
4.
前記第1プライヤ旋回部品(80)が前記側壁(22、23;47、48)の領域でU字型の断面を有し、U字の両側脚がそれぞれ1つの側壁(22、23;47、48)を形成することを特徴とする、上記2または上記2を引用する上記3に記載のハンドプライヤ工具(1)。
5.
少なくとも1つの前記ベアリングジャーナルおよび前記ベアリングアイを介して縁開口部と結合された両前記プライヤ旋回部品(80、81)が
a)ハンドレバー(4)およびプライヤジョー(5)および/または
b)ハンドレバー(4;12)および圧力レバー(3)および/または
c)ハンドレバー(4)および強制ロックのラチェット(8)
であることを特徴とする、上記1~4のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
6.
少なくとも1つの前記プライヤ旋回部品(80、81)が合成樹脂で製造されることを特徴とする、上記1~5のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
7.
少なくとも1つの前記プライヤ旋回部品(80、81)が金属粉末射出成形法で製造されることを特徴とする、上記1~6のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
8.
前記ハンドプライヤ工具(1)が
a)圧着プライヤであり、
b)切断プライヤであり、または
c)パイププライヤである
ことを特徴とする、上記1~7のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
9.
a)2つの前記プライヤ旋回部品が旋回軸受(16)を介して互いに旋回可能に結合され、そこではベアリングボルト(6)が両前記プライヤ旋回部品の縁の閉じたベアリングアイ(15、55)の中に配置され、
b)全てのさらなる前記プライヤ旋回部品(80、81)が旋回軸受(40、64、75)のみを介して互いに旋回可能に結合され、それらにおいて少なくとも1つのベアリングジャーナル(57;29;30)が縁開口部(38;18;42)を有するベアリングアイ(37;17;41)の中に配置される
ことを特徴とする、上記1~8のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
10.
使用者によって前記ハンドレバー(4、12)にもたらされる手の力を前記プライヤジョー(5、11)まで伝達するために必要な全ての構成要素を含む機械的なプライヤ部分構造群が、
a)前記ベアリングボルト(6)、
b)場合により存在する前記ベアリングボルト(6)の固定に必要な固定部材および
c)最大4つのさらなる構成要素のみを備える
ことを特徴とする、上記1~9のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)。
11.
a)ベアリングジャーナル(29)を縁の開いたベアリングアイ(17)に挿入することにより、圧力レバー(3)と、固定プライヤジョー(11)および固定ハンドレバー(12)を形成する固定プライヤ部品(2)の間に、第1旋回軸受(64)を取り付け、
b)ベアリングジャーナル(57)を縁の開いたベアリングアイ(37)に挿入することにより、可動ハンドレバー(4)と可動プライヤジョー(5)の間に第2旋回軸受(40)を取り付け、
c)ベアリングジャーナル(30)を縁の開いたベアリングアイ(41)に挿入することにより、前記圧力レバー(3)と前記可動ハンドレバー(4)の間に第3旋回軸受(75)を取り付け、
d)前記可動プライヤジョー(5)および前記固定プライヤ部品(2)の縁の閉じたベアリング孔(15、55)にベアリングボルト(6)を挿入し、前記ベアリングボルト(6)を前記ベアリング孔(15、55)から再び抜落することから保全することにより、前記可動プライヤジョー(5)と前記固定プライヤ部品(2)の間に第4旋回軸受(16)を取り付ける、
という工順ステップを有する、上記1~10のいずれか1つのハンドプライヤ工具(1)の組み立て方法。
【符号の説明】
【0088】
1 ハンドプライヤ
2 固定ハンドレバー
3 圧力レバー
4 可動ハンドレバー
5 可動プライヤジョー
6 ベアリングボルト
7 開放バネ
8 ロック要素
9 ロックバネ
10 ボルト
11 固定プライヤジョー
12 固定ハンドレバー
13 ダイ受け
14 ダイの片方
15 ベアリング孔
16 旋回軸受
17 ベアリングアイ
18 縁開口部
19 導入スリット
20 孔
21 孔
22 側壁
23 側壁
24 ベアリングアイ
25 孔
26 基本体
27 ベアリングジャーナル体
28 ベアリングジャーナル体
29 ベアリングジャーナル
30 ベアリングジャーナル
31 トグルレバー
32 延長部
33 受け
34 延長部
35 ロック歯部
36 グリップ領域
37 ベアリングアイ
38 縁開口部
39 導入スリット
40 旋回軸受
41 ベアリングアイ
42 縁開口部
43 ベアリングアイ
44 縁開口部
45 導入スリット
46 孔
47 側壁
48 側壁
49 プライヤジョー部品
50 プライヤジョー部品
51 トグルレバー
52 固定ボルト
53 ダイ受け
54 ダイの片方
55 ベアリング孔
56 ベアリングジャーナル体
57 ベアリングジャーナル
58 基本体
59 受け
60 外面領域
61 外面領域
62 工順ステップ
63 工順ステップ
64 旋回軸受
65 工順ステップ
66 工順ステップ
67 ベアリングジャーナル
68 ラチェット延長部
69 工順ステップ
70 延在
71 延在
72 工順ステップ
73 導入面
74 工順ステップ
75 旋回軸受
76 トグル継手
77 背部
78 駆動機構
79 トグルレバー駆動
80 第1プライヤ旋回部品
81 第2プライヤ旋回部品
82 部分
83 重複
84 旋回軸受
85 平坦部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14