(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ネスティングパレット
(51)【国際特許分類】
B65D 19/08 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
B65D19/08
(21)【出願番号】P 2024061178
(22)【出願日】2024-04-05
【審査請求日】2024-04-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】593232402
【氏名又は名称】親和パッケージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西田 明
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-074658(JP,U)
【文献】実開平03-059905(JP,U)
【文献】特開2023-018311(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視で矩形状の床パネルと、
前記床パネルの四つの角部にそれぞれ取り外し可能に立設される柱部材と、
を備えたネスティングパレットであって、
前記柱部材は、上端に、上に凸に突き出た第一嵌合突起が設けられ、
前記床パネルは、四つの角部のそれぞれに、
前記柱部材の下端部を受け入れる支持部材と、
前記支持部材の下方に配置される受け部材と、
を備え、
前記支持部材は、上端に、上に凸に突き出た第二嵌合突起が設けられ、
前記受け部材は、
他の前記ネスティングパレットの前記柱部材の前記第一嵌合突起が下から隙間なく嵌まり込む第一嵌合凹部と、
前記第一嵌合凹部に隣接して、他の前記ネスティングパレットの前記支持部材の前記第二嵌合突起が下から嵌まり込む第二嵌合凹部と、
を備え、
前記支持部材は、前記柱部材の側面部の一部分に添って配置される側板を備え、
前記柱部材は、断面視で矩形状を呈し、かつ、互いに対向する外側の第一側面部及び内側の第三側面部並びに互いに対向する内側の第二側面部及び外側の第四側面部を備え、
前記第一嵌合突起は、上端同士が接続されかつ下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がる二つの傾斜面部からなり、
前記支持部材は、前記柱部材において前記二つの傾斜面部のうちの外側に位置する傾斜面部と連なる前記第一側面部に添って配置される第一側板を備え、
前記支持部材は、前記柱部材の前記第二側面部及び前記第四側面部のうちの内側に位置する前記第二側面部に添って配置される第二側板をさらに備え、
前記第二嵌合突起は、前記第二側板の上端に設けられた二つの第一傾斜部を備え、
前記二つの第一傾斜部は、上端同士が接続されかつ下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がるように傾斜し、かつ、前記第一嵌合突起の前記二つの傾斜面部と同じ角度で傾斜する、ネスティングパレット。
【請求項2】
前記第二嵌合突起は、前記二つの第一傾斜部に直交するように設けられ、かつ、前記二つの第一傾斜部から離れる方向に低く傾斜する第二傾斜部をさらに備え、
前記受け部材は、前記第一嵌合突起の前記二つの傾斜面部及び前記第二嵌合突起の前記二つの第一傾斜部と面する第一位置決め面部及び第二位置決め面部と、前記第二嵌合突起の前記第二傾斜部と面する第三位置決め面部と、を備える、請求項
1に記載のネスティングパレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物流等において荷物の輸送や保管に使用されるネスティングパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばリターナブルケースやポールパレット等のネスティングパレットは、床パネルの各辺に側面パネルを取り付けたり、床パネルの四隅にポールを立てたりして、複数のパレットを上下に段積み可能とされている。
【0003】
例えば特許文献1では、床パネルの四つの角部に柱部材受けが設けられている。柱部材受けは、下側の椀状の基部と上側の筒状の本体部で構成される。柱部材受けの本体部に柱部材の下端部が上から挿入されることで柱部材が床パネルに立てられる。例えば二つのネスティングパレットを段積みする場合には、上段のネスティングパレットの柱部材受けの基部(雌部)に下段のネスティングパレットの柱部材の上端部(雄部)が下から挿入され、柱部材受けの基部の天面に柱部材の上端部の上面が当接した状態になることで、上段のネスティングパレットが下段のネスティングパレットの上に段積みされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二つのネスティングパレットを段積みする場合、上段のネスティングパレットはフォークリフト等の荷役機器を用いて下段のネスティングパレットの上に段積みされる。フォークリフト等の荷役機器を用いて上段のネスティングパレットを下段のネスティングパレットの上に正確に移動させて段積みするのは大変困難な作業である。そのため、二つのネスティングパレットを段積みする接続部分においては、雄部(特許文献1では下段のネスティングパレットにおける柱部材の上端部)を受け入れる雌部(特許文献1では上段のネスティングパレットにおける柱部材受けの基部)に、雄部を余裕をもって受け入れるためのクリアランスが必要となる。
【0006】
従来のネスティングパレットのように、接続部分にクリアランスが存在すると、クリアランスの分だけ上段のネスティングパレットが下段のネスティングパレットの上で位置ずれ可能である。そのため、荷役や輸送時に横方向の振動(横揺れ)が生じると上段のネスティングパレットが自由に動いてしまい、それに伴い下段のネスティングパレットに衝撃力が加わる。よって、ネスティングパレットのパネルや柱部材について衝撃力が加わっても容易に変形しないように強固なものにする必要があった。
【0007】
本開示は、上述した課題を解決できるネスティングパレットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のネスティングパレットは、上記課題を解決するため、以下の項1に記載のネスティングパレットを主題として包含する。
【0009】
項1.平面視で矩形状の床パネルと、
前記床パネルの四つの角部にそれぞれ取り外し可能に立設される柱部材と、
を備えたネスティングパレットであって、
前記柱部材は、上端に、上に凸に突き出た第一嵌合突起が設けられ、
前記床パネルは、四つの角部のそれぞれに、
前記柱部材の下端部を受け入れる支持部材と、
前記支持部材の下方に配置される受け部材と、
を備え
前記支持部材は、上端に、上に凸に突き出た第二嵌合突起が設けられ、
前記受け部材は、
他の前記ネスティングパレットの前記柱部材の前記第一嵌合突起が下から隙間なく嵌まり込む第一嵌合凹部と、
前記第一嵌合凹部に隣接して、他の前記ネスティングパレットの前記支持部材の前記第二嵌合突起が下から嵌まり込む第二嵌合凹部と、
を備え、
前記支持部材は、前記柱部材の側面部の一部分に添って配置される側板を備える、ネスティングパレット。
【0010】
また、本開示のネスティングパレットは、上記項1に記載のネスティングパレットの好ましい態様として、以下の項3に記載のネスティングパレットを包含する。
【0011】
項2.前記柱部材は、断面視で矩形状を呈し、かつ、互いに対向する外側の第一側面部及び内側の第三側面部並びに互いに対向する内側の第二側面部及び外側の第四側面部を備え、
前記第一嵌合突起は、上端同士が接続されかつ下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がる二つの傾斜面部からなり、
前記支持部材は、前記柱部材において前記二つの傾斜面部のうちの外側に位置する傾斜面部と連なる前記第一側面部に添って配置される第一側板を備える、項1に記載のネスティングパレット。
【0012】
また、本開示のネスティングパレットは、上記項2に記載のネスティングパレットの好ましい態様として、以下の項3に記載のネスティングパレットを包含する。
【0013】
項3.前記支持部材は、前記柱部材の前記第二側面部及び前記第四側面部のうちの内側に位置する前記第二側面部に添って配置される第二側板をさらに備え、
前記第二嵌合突起は、前記第二側板の上端に設けられた二つの第一傾斜部を備え、
前記二つの第一傾斜部は、上端同士が接続されかつ下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がるように傾斜し、かつ、前記第一嵌合突起の前記二つの傾斜面部と同じ角度で傾斜する、項2に記載のネスティングパレット。
【0014】
また、本開示のネスティングパレットは、上記項3に記載のネスティングパレットの好ましい態様として、以下の項4に記載のネスティングパレットを包含する。
【0015】
項4.前記第二嵌合突起は、前記二つの第一傾斜部に直交するように設けられ、かつ、前記二つの第一傾斜部から離れる方向に低く傾斜する第二傾斜部をさらに備え、
前記受け部材は、前記第一嵌合突起の前記二つの傾斜面部及び前記第二嵌合突起の前記二つの第一傾斜部と面する第一位置決め面部及び第二位置決め面部と、前記第二嵌合突起の前記第二傾斜部と面する第三位置決め面部と、を備える、項3に記載のネスティングパレット。
【発明の効果】
【0016】
本開示のネスティングパレットによれば、複数を上下に段積みした際に、上下のネスティングパレットの接続部分となる受け部材の第一嵌合凹部及び柱部材の第一嵌合突起は、隙間なく嵌まり込んでいるので、第一嵌合凹部及び第一嵌合突起において上段のネスティングパレットの位置ずれを生じさせるクリアランスがない。そのため、荷役や輸送時に横方向の振動(横揺れ)が生じても、上段のネスティングパレットが自由に動くのが抑制されるので下段のネスティングパレットに衝撃力が加わるのが抑制される。よって、荷役や輸送時に横方向の振動(横揺れ)により、下段のネスティングパレットの柱部材等が変形するのを抑制でき、上段のネスティングパレットを下段のネスティングパレットの上に安定して段積みできる。加えて、柱部材は、側面部の一部分に添って支持部材の側板が配置されているので、下段のネスティングパレットの柱部材は、直立状態から倒れないよう支持部材の側板によって支えられる。よって、柱部材等が変形するのを効果的に抑制できる。
【0017】
また、本開示のネスティングパレットは、支持部材は、上端に、上に凸に突き出た第二嵌合突起が設けられ、受け部材は、支持部材の第二嵌合突起が下から嵌まり込む第二嵌合凹部を備える。これにより、本開示のネスティングパレットによれば、四つの柱部材を床パネルから取り外した後、複数の床パネルを上下に段積みした際、に、支持部材の第二嵌合突起が受け部材の第二嵌合凹部に嵌まり込むことで、上段の床パネルを下段の床パネルの上に段積みできる。よって、ネスティングパレットを解体した後においても、複数の床パネルを上下に段積みできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は本開示の一実施形態に係るネスティングパレットの斜視図である。
【
図2】
図2は
図1のネスティングパレットの分解斜視図である。
【
図3】
図3は
図1のネスティングパレットの第二側面パネルを取り外した状態における斜視図である。
【
図4】
図4は柱部材の上端側の一部分を拡大して示す斜視図である。
【
図5】
図5は柱部材の下端側の一部分を拡大して示す斜視図である。
【
図6】
図6(A)は柱部材の上端側の一部分を拡大して示す側面図であり、
図6(B)は柱部材の平面図である。
【
図7】
図7(A)はピンの平面図であり、
図7(B)は受け金具の平面図である。
【
図8】
図8(A)はガイド板の正面図であり、
図8(B)は差込み板の正面図である。
【
図11】
図11は床パネルに備えられた支持部材を拡大して示す斜視図である。
【
図12】
図12は床パネルに備えられた支持部材を拡大して示す斜視図である。
【
図13】
図13は床パネルに備えられた支持部材を拡大して示す平面図である。
【
図16】
図16は
図1のネスティングパレットを上下に二つ段積みした状態における斜視図である。
【
図17】
図17は上下に二つ段積みしたネスティングパレットの接続部分を拡大して示す斜視図である。
【
図18】
図18は上下に二つ段積みしたネスティングパレットの接続部分を拡大して示す断面図である。
【
図19】
図19は
図1のネスティングパレットの床パネルを上下に二つ段積みした状態における斜視図である。
【
図20】
図20は上下に二つ段積みした床パネルの接続部分を拡大して示す斜視図である。
【
図21】
図21(A)及び(B)は上下に二つ段積みした床パネルの接続部分を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示のネスティングパレットに関する実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。ネスティングパレットは、荷物を収納して、荷物の保管や輸送等を行うためのものである。ネスティングパレットは、複数を上下に段積み可能に構成されている。
【0020】
<ネスティングパレットの概要>
図1から
図3は、本開示の一実施形態に係るネスティングパレット100を示す。本実施形態のネスティングパレット100は、荷物が載置される平面視で矩形状の床パネル1と、四つの柱部材2と、四つの側面パネル3,4とを備える。
【0021】
柱部材2は、床パネル1の四つの角部にそれぞれ取り外し可能に起立した状態で設けられる。側面パネル3,4は、左右に隣り合う二つの柱部材2の間にそれぞれ設けられ、床パネル1の四つの辺のそれぞれに沿って配置される。
【0022】
四つの側面パネル3,4は、互いに対向する一対の第一側面パネル3と、他の互いに対向する一対の第二側面パネル4とで構成される。本実施形態では、第二側面パネル4は、左右に隣り合う二つの柱部材2から容易に取り外すことが可能であり、二つの柱部材2に対して着脱可能である。第二側面パネル4を柱部材2から取り外すことで、ネスティングパレット100には、床パネル1上に荷物を出し入れできる出入口が形成される。
【0023】
次に、ネスティングパレット100の各構成部材について説明する。なお、以下の説明において、「内側」はネスティングパレット100の内部空間側を指し、「外側」は内側の反対側であるネスティングパレット100の外部空間側を指す。
【0024】
<柱部材の説明>
図1から
図6に示すように、柱部材2は、上下方向に延びる角筒状又は角柱状を呈する。本実施形態では、柱部材2は断面視で矩形の筒状を呈する。柱部材2は、互いに対向する外側の第一側面部21及び内側の第三側面部23と、互いに対向する内側の第二側面部22及び外側の第四側面部24とを備える。第一側面部21、第二側面部22、第三側面部23及び第四側面部24はこの順で周方向に連なる。また、柱部材2は、平坦な下端面を備える。詳細は後述するが、柱部材2を床パネル1が備える支持部材5に取り付けた状態では、柱部材2の下端面が支持部材5の底板50の上面に面する。
【0025】
柱部材2の上端には、上に凸に突き出た第一嵌合突起7が設けられる。第一嵌合突起7は、詳細は後述するが、
図16から
図18に示すように、複数のネスティングパレット100を上下に段積みした際に、上段の床パネル1が備える受け部材6の第一嵌合凹部61(
図15及び
図18に示す)に下から隙間なく嵌まり込む。
【0026】
本実施形態では、柱部材2の上端部は上に尖る三角形状を呈しており、第一嵌合突起7は、上方に向かうにつれて互いの間隔が狭まる二つの傾斜面部70,71で構成される。二つの傾斜面部70,71は、第一側面部21の上端及び第三側面部23の上端からそれぞれ延び、二つの傾斜面部70,71のうち、外側に位置する傾斜面部70は柱部材2の第一側面部21と連なり、内側に位置する傾斜面部71は柱部材2の第三側面部23と連なる。つまり、第一嵌合突起7は、二つの傾斜面部70,71が接続される上端(尾根)から二つの傾斜面部70,71の下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がるようテーパー状に延びた、上に尖る山形状を呈する。
【0027】
<第一側面パネルの説明>
図1から
図3に示すように、二つの第一側面パネル3は、それぞれが左右に隣り合う一対の柱部材2に固定される。本実施形態では、第一側面パネル3は、左右に隣り合う一対の柱部材2の間を上下に間隔をあけて延びる上下一対の横架材30と、一対の柱部材2及び一対の横架材30の間に張られた金網31と、を備える。横架材30は、水平方向に延びる角柱状又は角筒状を呈しており、両端面が一対の柱部材2の第二側面部22に例えば溶接等によって接合されることで、一対の柱部材2に固定される。なお、一対の柱部材2及び一対の横架材30の間には、金網31に代えて板材を設けてもよい。
【0028】
<第二側面パネルの説明>
図1及び
図2に示すように、二つの第二側面パネル4は、それぞれが左右に隣り合う一対の柱部材2の間に着脱可能に取り付けられる。本実施形態では、第二側面パネル4は、上下方向に延びる互いに対向する左右一対の垂直材40と、一対の垂直材40の間を上下に間隔をあけて延びる上下一対の横架材41と、一対の垂直材40及び一対の横架材41の間に張られた金網42と、を備える。垂直材40は、鉛直方向に延びる角柱状又は角筒状を呈する。横架材41は、水平方向に延びる角柱状又は角筒状を呈しており、両端面が一対の垂直材40の互いに対向する面に例えば溶接等によって接合されることで、垂直材40に固定される。なお、一対の垂直材40及び一対の横架材41の間には、金網42に代えて板材を設けてもよい。
【0029】
図2に示すように、各柱部材2の第四側面部24の上端側には、それぞれピン25が突き出た状態で設けられる。ピン25は、
図4及び
図7(A)に示すように、例えば先端に軸部よりもサイズの大きな皿頭を備えた棒状の突起である。
図2に示すように、四つの柱部材2の第四側面部24の下端側には、それぞれ受け金具26が設けられる。受け金具26は、
図5及び
図7(B)に示すように、断面視で「コ」の字状を呈している。受け金具26は、柱部材2の第四側面部24との間に上下方向に延びる差込み空間を形成するように第四側面部24に設けられる。ピン25及び受け金具26は、第二側面パネル4を左右に隣り合う一対の柱部材2に取り付けるためのものである。
【0030】
図2に示すように、各第二側面パネル4の一対の垂直材40の上端側には、ガイド板43が設けられる。ガイド板43には、
図8(A)に示すように、上下方向に延びる細長い縦孔44と、縦孔44の下端において縦孔44とつながる拡大孔45と、が形成されている。縦孔44はピン25の軸部が上下方向にスライド可能である一方で、ピン25の先端の皿頭が通過できない横幅を有する。拡大孔45は、ピン25の先端の皿頭が通過可能なサイズを有する。
【0031】
図2に示すように、各第二側面パネル4の一対の垂直材40の下端側には、差込み板46が設けられる。差込み板46は、
図8(B)に示すように、平面視で「L」の字状を呈する。差込み板46は、垂直材40から下方に突き出る係止部分が柱部材2の受け金具26の差込み空間に上から挿入されると、係止部分の下端部が受け金具26から下方に突き出て受け金具26の下端部に引っ掛かって、係止部分が容易には差込み空間から抜けないように、構成されている。
【0032】
第二側面パネル4は、ガイド板43の拡大孔45に柱部材2のピン25を通した後に、縦孔44にピン25を通すのをガイドにして下方に移動させることで、上端側が左右に隣り合う一対の柱部材2に固定される。また、その際に、第二側面パネル4の差込み板46が柱部材2の受け金具26に上から差し込まれることで、第二側面パネル4の下端側も左右に隣り合う一対の柱部材2に固定される。
【0033】
<床パネルの説明>
図1から
図3及び
図9から
図10に示すように、床パネル1は、平面視で矩形状の底板10と、平面視で矩形のフレーム状を呈する枠体11とを備える。底板10の上面は平坦であり、底板10上に荷物が載置される。枠体11は、四つの枠部材12を矩形状に組み合わせたものである。枠体11上に底板10が例えば溶接やボルト等によって接合され、これにより、底板10が枠体11に固定される。底板10の下面であり枠体11の内側には、底板10の強度を上げるために複数のリブ12が設けられる。
【0034】
<支持部材の説明>
床パネル1の四つの角部には、それぞれ支持部材5が設けられる。支持部材5は、柱部材2が着脱自在に取り付けられ、柱部材2の下端部20を上から受け入れて柱部材2が直立状態を維持できるように柱部材2を支持する。これにより、柱部材2は床パネル1に取り外し可能に立設される。
【0035】
図11から
図13及び
図15に示すように、支持部材5は、平面視で矩形状の底板50と、互いに対向する外側の第一側板51及び内側の第三側板53と、互いに対向する内側の第二側板52及び外側の第四側板54と、突出板55と、を備える。第一側板51、第二側板52、第三側板53及び第四側板54はこの順で連なり、底板50の四つの側縁から立ち上がる。突出板55は第二側板52から第四側板54とは反対側に突き出ている。
【0036】
第一側板51は枠体11の外側に枠体11と間隔をあけて配置され、第三側板53は枠体11の下に配置される。第四側板54は第三側板53よりも横幅が長く形成されており、第四側板54の一部分が枠体11の外面に例えば溶接やボルト等によって接合され、第二側板52の先端面が枠体11の外面に例えば溶接等によって接合される。枠体11の一組の互いに対向する一対の枠部材12の外側に、当該一対の枠部材12と並行して延びる外枠部材14がそれぞれ配置される。外枠部材14は連結部材15を介して枠部材12に固定され、外枠部材14の両端面が第二側板52の外面に例えば溶接等によって接合される。これにより、支持部材5は枠体11に固定され、
図13及び
図15に示すように、枠体11と第一側板51及び第四側板54との間に柱部材2の下端部20を挿入できる空間9が形成される。
【0037】
少なくとも第一側板51、第二側板52及び第四側板54は上下方向の長さが大きく形成されており、柱部材2を支持部材5に取り付けた状態では、柱部材2の下端部20が第一側板51、第二側板52、第三側板53及び第四側板54の内側に挿入され、柱部材2の下端が底板50に突き当たる。これにより、柱部材2は、側面部の一部分、つまりは、第一側面部21、第二側面部22及び第四側面部24に添ってそれぞれ配置された支持部材5の第一側板51、第二側板52及び第四側板54に支持されて、直立した状態が維持される。
【0038】
第二側板52の上端には、上に凸に突き出た第二嵌合突起8が設けられる。第二嵌合突起8は、
図11から
図13に示すように、複数のネスティングパレット100について各柱部材2や各側面パネル3,4を床パネル1から取り外して床パネル1だけの状態で上下に段積みした際に、上段の床パネル1が備える受け部材6の第二嵌合凹部62(
図15及び
図18に示す)に下から嵌まり込む。
【0039】
本実施形態では、第二側板52は、第一側板51及び第四側板54よりも上下方向の長さが大きく形成されており、第二側板52の上端は第一側板51の上端及び第四側板54の上端よりも上方に突き出る。第二側板52の上端部は上に尖る三角形状を呈しており、第二嵌合突起8は、第二側板52の上端に設けられた、上方に向かうにつれて互いの間隔が狭まる二つの第一傾斜部80A,80Bを構成要素として含む。二つの第一傾斜部80A,80Bは、互いが接続される上端(尾根)から下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がるようテーパー状に傾斜し、柱部材2の上端に設けられた第一嵌合突起7の二つの傾斜面部70,71と同じ角度で傾斜する。なお、同じ角度で傾斜するとは、水平方向に対して斜めに傾く角度をいう。
【0040】
突出板55は、第二側板52の横幅方向中央に位置し、上下方向の長さが大きく形成されている。突出板55の上端は、第一側板51の上端及び第四側板54の上端よりも上方に突き出ており、第二側板52の上端と同じ位置にある。突出板55の上端部は直角三角形状を呈しており、第二嵌合突起8は、突出板55の上端に設けられた、第二側板52の二つの第一傾斜部80A,80Bから離れる方向に低く傾斜する第二傾斜部81を構成要素として含む。つまり、第二嵌合突起8は、二つの第一傾斜部80A,80B及び一つの第二傾斜部81を備え、第二傾斜部81は、平面視において、二つの第一傾斜部80A,80Bが傾斜する方向と直交する方向に傾斜し、三つの傾斜部80A,80B,81により上に凸の角錐形状を呈している。
【0041】
支持部材5は、本実施形態では、四つの側板51-54及び突出板55を構成要素とし、五つの板51-55の組み合わせで構成されている。支持部材5の形状や構成要素は特に限定されず、柱部材2の下端部20を受け入れて柱部材2を支持でき、かつ、第二嵌合突起8を備えていれば、種々の形態を採用できる。
【0042】
<受け部材の説明>
床パネル1の四つの角部には、それぞれ受け部材6が設けられる。受け部材6は、
図16に示すように複数のネスティングパレット100を上下に段積みした際に、下段のネスティングパレット100が備える柱部材2との接続部分となる。また、
図19に示すように、複数のネスティングパレット100について各柱部材2や各側面パネル3,4を床パネル1から取り外して床パネル1だけの状態で上下に段積みした際に、下段の床パネル1が備える支持部材5との接続部分となる。
【0043】
図1から
図3及び
図9に示すように、受け部材6は、支持部材5の下方に配置される。枠体11の下方には、各枠部材に沿って延びる板状の基礎部材16が配置され、四つの基礎部材16は、それぞれ枠体11の四つの枠部材12に、上下方向に延びる補強部材17で連結される。受け部材6は、四つの基礎部材16を矩形状に配置した際の四つの角部にそれぞれ配置され、それぞれの受け部材6には、直角をなして配置される二つの基礎部材16が例えば溶接等によって接合される。
【0044】
図11及び
図14から
図15に示すように、受け部材6は、下端が開口しており、内部がくぼむことで、下に開口60のある凹部61,62を備える。凹部61,62は、隣接しており、本実施形態では、第一位置決め面部63、第二位置決め面部64及び第三位置決め面部65で形作られる。なお、凹部61,62は、間に境界がなく隣接しているが、境界があってもよい。
【0045】
第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64は、上に尖る山形状を呈するように傾斜している。つまり、第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64は、互いが接続される上端(尾根)から下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がるようテーパー状に傾斜している。第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64は、第一嵌合突起7の二つの傾斜面部70,71、及び、第二嵌合突起8の二つの第一傾斜部80A,80Bと同じ角度で傾斜する。
【0046】
第三位置決め面部65は、第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64から離れる方向に向かうにつれて低くなるように傾斜する。つまり、第三位置決め面部65は、平面視において、第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64が傾斜する方向と直交する方向に傾斜する。第三位置決め面部65は、第二嵌合突起8の第二傾斜部81と同じ角度で傾斜する。
【0047】
凹部61,62は、第三位置決め面部65側の第二嵌合凹部62と、反対側の第一嵌合凹部61と、を備える。第一嵌合凹部61は、
図15及び
図18に示すように、複数のネスティングパレット100を上下に段積みした際に、下段のネスティングパレット100が備える柱部材2の第一嵌合突起7が下から隙間なく嵌まり込む部分である。本実施形態では、
図18に示すように、第一嵌合凹部61を構成する第一位置決め面部63の一部分及び第二位置決め面部64の一部分に、第一嵌合突起7の二つの傾斜面部70,71がそれぞれ下から突き当たって面し、互いに隙間をあけずに接触する。この段積みの際に接続部分においては、上段のネスティングパレット100の位置ずれを生じさせるクリアランスがない。これにより、上段のネスティングパレット100を下段のネスティングパレット100の上に載置した際に上段のネスティングパレット100が自由に動くのが抑制され、複数のネスティングパレット100を安定して上下に段積みできる。
【0048】
なお、本実施形態では、凹部61,62は、第一位置決め面部63、第二位置決め面部64及び第三位置決め面部65と、直角に交差する二つの垂直面で構成された「L」の字状のガイド面部66とで形作られている。そして、複数のネスティングパレット100を上下に段積みした際に、上段のネスティングパレット100が備える受け部材6の第一嵌合凹部61にしたから嵌め込まれた下段のネスティングパレット100が備える柱部材2は、
図18に示すように、ガイド面部66によって第一側面部21及び第四側面部24が覆われて位置ずれしないように支持される。よって、上段のネスティングパレット100を、さらに位置ずれの発生を抑制した状態で下段のネスティングパレット100の上に安定して段積みできる。
【0049】
一方で、第二嵌合凹部62は、
図15及び
図21に示すように、複数のネスティングパレット100について各柱部材2や各側面パネル3,4を床パネル1から取り外して床パネル1だけの状態で上下に段積みした際に、下段の床パネル1が備える支持部材5の第二嵌合突起8が下から嵌まり込む。本実施形態では、
図21に示すように、第二嵌合凹部62を構成する第一位置決め面部63の一部分及び第二位置決め面部64の一部分に、第二嵌合突起8の二つの第一傾斜部80A,80Bがそれぞれ下から突き当たって面し、互いに隙間をあけずに接触する。この際、第二嵌合凹部62を構成する第三位置決め面部65には、第二嵌合突起8の第二傾斜部81が面し、第三位置決め面部65に対して第二傾斜部81が隙間をあけて配置されてもよいし、互いに隙間をあけずに接触していてもよい。これにより、上段の床パネル1を下段の床パネル1の上に位置ずれが抑制された安定した状態で段積みできる。
【0050】
受け部材6は、本実施形態では、
図11及び
図14に示すように、第一位置決め面部63及び第二位置決め面部64を備えた「へ」の字状に折れ曲がった屈曲板67、第三位置決め面部65を備えた平板68、及び、ガイド面部66を備えた「L」の字状に折れ曲がった屈曲板69を構成要素とし、三つの板67-69の組み合わせで構成されている。受け部材6の形状や構成要素は特に限定されず、第一嵌合凹部61及び第二嵌合凹部62を備えていれば、種々の形態を採用できる。
【0051】
<ネスティングパレットの組み立て・解体>
ネスティングパレット100の組み立ては、まず、床パネル1を床や地面等の上に置き、床パネル1の四つの辺に沿って四つの側面パネル3,4を設置する。この際、最初に、一対の柱部材2に固定された第一側面パネル3から設置する。一対の柱部材2の下端部20を床パネル1が備える支持部材5に上から挿入することで、一対の柱部材2を床パネル1の上に立てる。これに伴い、第一側面パネル3も床パネル1の上に設置される。次に、床パネル1の上に立てられ、かつ、間に第一側面パネル3がない一対の柱部材2に、第二側面パネル4を、ガイド板43及びピン25と、差込み板46及び受け金具26を用いて取り付ける。これにより、第二側面パネル4が床パネル1の上に設置される。これにより、ネスティングパレット100の組み立てが完了する。組み立てに際しては、ボルト等を使用しないので、簡単かつ短時間で組み立てを完了できる。
【0052】
ネスティングパレット100の解体は、第二側面パネル4を左右に隣り合う一対の柱部材2から取り外し、第一側面パネル3を第一側面パネル3が固定された一対の柱部材2ごと床パネル1から上方に引き抜くことで完了する。床パネル1から取り外した一対の柱部材2付きの第一側面パネル3及び第二側面パネル4は、床パネル1の上に横にして重ねて載置できる。
【0053】
<ネスティングパレットの段積み>
ネスティングパレット100は、
図16に示すように、複数を上下に段積みできる。下段のネスティングパレット100の上に、上段のネスティングパレット100を載置するには、上段に置くネスティングパレット100の床パネル1において枠体11と基礎部材16との間の空間にフォークリフトの左右一対のフォークを差し込んで上段に置くネスティングパレット100を持ち上げ、下段のネスティングパレット100の上に移動させる。そして、
図17及び
図18に示すように、上段に置くネスティングパレット100の床パネル1が備える受け部材6の第一嵌合凹部61に、下段のネスティングパレット100の柱部材2の上端にある第一嵌合突起7が嵌め込まれるよう、上段に置くネスティングパレット100を下降させる。この際、柱部材2の第一嵌合突起7が山形状の二つの傾斜面部70,71で構成され、受け部材6の第一嵌合凹部61が山形状の二つの位置決め面部63,64で構成されているので、柱部材2の第一嵌合突起7は傾斜に誘導されて円滑に受け部材6の第一嵌合凹部61に嵌まり込む。四つの柱部材2の第一嵌合突起7が四つの受け部材6の第一嵌合凹部61に嵌まり込むことで、二つのネスティングパレット100を上下に段積みできる。
【0054】
ネスティングパレット100を解体した後においても、
図19に示すように、複数の床パネル1を上下に段積みできる。下段の床パネル1の上に、上段の床パネル1を載置するには、上段に置く床パネル1をフォークリフトで持ち上げ、下段の床パネル1の上に移動させる。そして、
図20及び
図21に示すように、上段に置く床パネル1が備える受け部材6の第二嵌合凹部62に、下段の床パネル1が備える支持部材5の上端にある第二嵌合突起8が嵌め込まれるよう、上段に置く床パネル1を下降させる。この際、支持部材5の第二嵌合突起8が角錐形状の三つの傾斜部80A,80B,81で構成され、受け部材6の第二嵌合凹部62が角錐形状の三つの位置決め面部63,64,65で構成されているので、支持部材5の第二嵌合突起8は傾斜に誘導されて円滑に受け部材6の第二嵌合凹部62に嵌まり込む。四つの支持部材5の第二嵌合突起8が四つの受け部材6の第二嵌合凹部62に嵌まり込むことで、二つの床パネル1を上下に段積みできる。なお、段済みする床パネル1の上には、床パネル1から取り外した一対の柱部材2付きの第一側面パネル3及び第二側面パネル4を横にして重ねて載置しておいてもよい。
【0055】
<ネスティングパレットの作用・効果>
上述した本実施形態のネスティングパレット100は、平面視で矩形状の床パネル1と、床パネル1の四つの角部にそれぞれ取り外し可能に立設される柱部材2とを備え、柱部材2は、上端に、上に凸に突き出た第一嵌合突起7が設けられ、床パネル1は、四つの角部のそれぞれに、柱部材2の下端部20を受け入れる支持部材5と、支持部材2の下方に配置される受け部材6とを備え、受け部材6は、他のネスティングパレット100の柱部材2の第一嵌合突起7が下から隙間なく嵌まり込む第一嵌合凹部61を備え、支持部材5は、柱部材2の側面部21-24の一部分に添って配置される第一側板51を備える、ことを特徴とする。
【0056】
本実施形態のネスティングパレット100によれば、複数を上下に段積みした際に、上下のネスティングパレット100の接続部分となる受け部材6の第一嵌合凹部61及び柱部材2の第一嵌合突起7においては、上段のネスティングパレット100の位置ずれを生じさせるクリアランスがない。そのため、荷役や輸送時に横方向の振動(横揺れ)が生じても、上段のネスティングパレット100が自由に動くのが抑制されるので下段のネスティングパレット100に衝撃力が加わるのが抑制される。よって、荷役や輸送時に横方向の振動(横揺れ)により、下段のネスティングパレット100の柱部材2等が変形するのを抑制でき、上段のネスティングパレット100を下段のネスティングパレット100の上に安定して段積みできる。
【0057】
また、本実施形態のネスティングパレット100は、支持部材5は、上端に、上に凸に突き出た第二嵌合突起8が設けられ、受け部材6は、支持部材5の第二嵌合突起8が下から嵌まり込む第二嵌合凹部62をさらに備える、ことを特徴としている。
【0058】
この特徴により本実施形態のネスティングパレット100によれば、解体した後の床パネル1についても複数を上下に段積みできる。
【0059】
また、本実施形態のネスティングパレット100は、柱部材2は、断面視で矩形状を呈し、かつ、互いに対向する外側の第一側面部21及び内側の第三側面部23並びに互いに対向する内側の第二側面部22及び外側の第四側面部24を備え、第一嵌合突起7は、上端同士が接続されかつ下端に向かうにつれて互いの間隔が拡がる二つの傾斜面部70,71からなり、支持部材5は、柱部材2において二つの傾斜面部70,71のうちの外側に位置する傾斜面部70と連なる第一側面部21に添って配置される第一側板51を備える、ことを特徴としている。
【0060】
この特徴により本実施形態のネスティングパレット100によれば、複数を上下に段積みした際に、上段のネスティングパレット100には、
図16の矢印Xで示す横揺れが生じ得るが、下段のネスティングパレット100の柱部材2は、直立状態から外側に倒れないよう支持部材5の第一側板51によって支えられるので、柱部材2等が変形するのを効果的に抑制できる。
【0061】
<変形例>
以上、本開示のネスティングパレットの一実施形態について説明したが、本開示のネスティングパレットは上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形ができる。
【0062】
例えばネスティングパレット100は、ネスティングパレット100の上部開口を覆う天板パネルを備えていてもよい。
【0063】
例えばネスティングパレット100は、柱部材2の下端部20を床パネル1の支持部材5に挿入するだけで柱部材2を床パネル1に立設する構成を、柱部材2の下端部20を支持部材5に挿入すると、ロックがかかって容易には柱部材2を支持部材5から引き抜けない構成に変更してもよい。
【0064】
例えばネスティングパレット100は、第一側面パネル3及び第二側面パネル4の少なくとも一方を省略してもよい。
【0065】
例えばネスティングパレット100は、第一嵌合突起7及び第一嵌合凹部61の形状を適宜変更できる。第一嵌合突起7が第一嵌合凹部61に隙間なく嵌まり込む、つまりは、複数のネスティングパレット100を上下に段積みした際に、下段のネスティングパレットの上で上段のネスティングパレットを位置ずれ可能とするクリアランスが存在しないように第一嵌合突起7を第一嵌合凹部61に嵌合できれば、第一嵌合突起7及び第一嵌合凹部61は種々の形状を採用できる。
【0066】
例えばネスティングパレット100は、第二嵌合突起8及び第二嵌合凹部62の形状を適宜変更できる。第二嵌合突起8が第二嵌合凹部62に嵌まり込んで、下段の床パネル1の上に上段の床パネル1を載置できれば、第二嵌合突起8及び第二嵌合凹部62は種々の形状を採用できる。
【符号の説明】
【0067】
100 ネスティングパレット
1 床パネル
2 柱部材
5 支持部材
6 受け部材
7 第一嵌合突起
21 柱部材の第一側面部
22 柱部材の第二側面部
23 柱部材の第三側面部
24 柱部材の第四側面部
51 支持部材の第一側板
52 支持部材の第二側板
53 支持部材の第三側板
54 支持部材の第四側板
61 第一嵌合凹部
62 第二嵌合凹部
63 受け部材の第一位置決め面部
64 受け部材の第二位置決め面部
65 受け部材の第三位置決め面部
70 第一嵌合突起の傾斜面部
71 第一嵌合突起の傾斜面部
80A 第二嵌合突起の第一傾斜部
80A 第二嵌合突起の第一傾斜部
81 第二嵌合突起の第二傾斜部
【要約】
【課題】複数を上下に段積みした際に、下段のネスティングパレットの柱部材等が変形するのを抑制できるネスティングパレットの提供を目的とする。
【解決手段】ネスティングパレット100は、床パネル1と、床パネル1の四つの角部に取り外し可能に立設される柱部材2とを備え、柱部材2は上端に第一嵌合突起7が設けられ、床パネル1は四つの角部に柱部材2の下端部20を受け入れる支持部材5と、支持部材2の下方に配置される受け部材6とを備え、支持部材5は上端に第二嵌合突起8が設けられ、受け部材6は、他のネスティングパレット100の柱部材2の第一嵌合突起7が下から隙間なく嵌まり込む第一嵌合凹部61と、第一嵌合凹部61に隣接して他のネスティングパレット100の支持部材5の第二嵌合突起8が下から嵌まり込む第二嵌合凹部62とを備え、支持部材5は、柱部材2の側面部21-24の一部分に添って配置される第一側板51を備える。
【選択図】
図16