(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】薄いガラスシートの成形方法
(51)【国際特許分類】
C03B 13/04 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
C03B13/04
(21)【出願番号】P 2020530320
(86)(22)【出願日】2018-12-03
(86)【国際出願番号】 US2018063561
(87)【国際公開番号】W WO2019112931
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-12-03
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-31
(32)【優先日】2017-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】フレドホルム,アラン マーク
【合議体】
【審判長】深草 祐一
【審判官】増山 淳子
【審判官】後藤 政博
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/169430(WO,A1)
【文献】特開2010-275182(JP,A)
【文献】特表2014-520059(JP,A)
【文献】特表2016-532620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B13/00-13/18
C03B17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスシートを成形する方法において、該方法が、
一対の成形ロールの上面に溶融ガラスの供給を提供する工程であって、前記一対の成形ロールが成形ギャップによって離間されており、前記成形ギャップが約800μm以下の幅を有しており、前記溶融ガラスが約
150ポアズ(約
15Pa・s)以下の粘度
及び約150ポアズ(約15Pa・s)以下の液相粘度を有する、工程;
前記一対の成形ロールを少なくとも10m/分の速度で回転させて、前記溶融ガラスからガラスシートを連続的に成形する工程であって、前記ガラスシートが、前記成形ギャップを通過した直後に約800μm以下の厚さを有する、工程
を含
み、
溶融ガラス送給装置から供給された際、前記溶融ガラスの前記粘度が前記液相粘度より低い、方法。
【請求項2】
前記ガラスシートが、約1.7以上の屈折率を有するガラス組成物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガラスシートが前記成形ギャップの幅に垂直な方向に測定された幅を有しており、前記ガラスシートの前記幅の前記ガラスシートの前記厚さに対する比が約100以上である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガラスシートの前記厚さが約30μm以下で変動する、請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記溶融ガラスが前記一対の成形ロールの上面にプールを形成する、請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記溶融ガラスが単一の点源から供給される、請求項1~
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記溶融ガラスが複数の点源から供給される、請求項1~
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ガラスシートをヒータに向ける工程をさらに含み、該ヒータが100℃を超える温度で動作するように構成される、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ガラスシートが、前記成形ギャップから少なくとも0.75mの距離において10
10ポアズ(10
9Pa・s)未満の粘度を有する、請求項
8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2017年12月4日出願の米国仮特許出願第62/594,175号に対する優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、ガラス成形のためのプロセスに関し、より詳細には、ガラスシートを成形するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0003】
例えば1mm未満の厚さを有する非常に薄いガラスシートに対する市場の需要が存在する。このような薄いガラスシートは、消費者向け電子機器に利用することができる。これらのガラスシートは、一定の厚さを有し、比較的平らでなければならない。しかしながら、このような薄いガラスシートを製造するために、切断及び/又は研磨手段などの高価及び/又は時間のかかる工程が必要になる場合がある。加えて、ガラスシートの用途は、比較的高い屈折率など、ガラスの特別な特性を要求する場合がある。例えば、比較的高い屈折率を有する薄いガラスシートをOLED照明デバイス及び拡張現実電子デバイスに組み込むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような高屈折率ガラスは、標準的なシート成形動作と相容れない特性を有する場合がある。したがって、薄いガラス基板をより効率的かつ低コストで製造するためのプロセスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つ以上の実施形態によれば、ガラスシートは、一対の成形ロールの上面に溶融ガラスの供給を提供する工程、及び一対の成形ロールを回転させて溶融ガラスからガラスシートを連続的に成形する工程を含む方法によって成形することができる。一対の成形ロールは成形ギャップによって離間させることができ、成形ギャップは約800μm以下の幅を有することができる。溶融ガラスは、約200ポアズ(約20Pa・s)以下の粘度を有することができる。ガラスシートは、成形ギャップを通過した直後に約800μm以下の厚さを有することができる。
【0006】
追加の実施形態によれば、高屈折率ガラスシートは、一対の成形ロールの上面に溶融ガラスの供給を提供する工程、及び一対の成形ロールを回転させて溶融ガラスからガラスシートを連続的に成形する工程を含む方法によって成形することができる。一対の成形ロールは成形ギャップによって離間させることができ、成形ギャップは約800μm以下の幅を有することができる。溶融ガラスは、約200ポアズ(約20Pa・s)以下の粘度を有することができる。ガラスシートは、成形ギャップを通過直後に約800μm以下の厚さを有することができる。ガラスシートのガラス組成物は、約1.7以上の屈折率及び約200ポアズ(約20Pa・s)以下の液相粘度を有することができる。
【0007】
追加の特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載され、一部には、その説明から当業者に容易に明らかとなり、あるいは、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付の図面を含めた本明細書に記載される実施形態を実施することによって認識されよう。
【0008】
前述の概要及び後述する詳細な説明はいずれも、単なる例示であり、特許請求の範囲の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することが意図されていることが理解されるべきである。添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施形態を例証しており、その説明とともに、さまざまな実施形態の原理及び動作を説明する役割を担う。
【0009】
図面に記載される実施形態は、本質的に例証的かつ例示的なものであり、特許請求の範囲によって定義される主題を限定することは意図していない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号で示されている以下の図面と併せて読むと理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、単一点源の溶融ガラス送給装置を含む一般化されたガラスシート成形装置の概略的な側面図
【
図2】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図1のガラスシート成形装置の概略的な上面図
【
図3】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図2のガラスシート成形装置の概略的な代替側面図
【
図4】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図1に似ているが、複数点源の溶融ガラス送給装置を含む、ガラスシート成形装置の概略的な上面図
【
図5】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図4のガラスシート成形装置の概略的な代替側面図
【
図6】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図1に似ているが、スロットオリフィスの溶融ガラス送給装置を含む、ガラスシート成形装置の概略的な上面図
【
図7】本明細書に記載される1つ以上の実施形態による、
図6のガラスシート成形装置の概略的な代替側面図
【
図8】ヒータを備えたガラスシート成形装置の概略図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載される実施形態によれば、ガラスシートは、溶融ガラスを比較的一定の厚さを有する薄いガラスシートへと加工するために一対の成形ローラを利用するプロセスによって連続的に成形することができる。ガラスシートは、例えば1mm未満、例として800μm未満、500μm未満、又はさらには300μm未満などの厚さを有することができる。加えて、成形されたガラスシートは、例えば、少なくとも100mm、少なくとも200mm、又はさらに大きい幅を有することができる。このようなガラスシートは、切断によってウエハへとさらに加工することができる。しかしながら、ガラスシートの厚さを低減するために必要とされる追加の切断又は圧延操作は、所望のガラスシートの寸法仕様を達成するために必要ではない場合がある。
【0012】
加えて、幾つかの実施形態によれば、本明細書に記載されるガラスシートは、例えば、500ポアズ未満、又はさらには100ポアズ未満などの比較的低い液相粘度を有するガラス組成物から形成することができる。このような液相粘度は、比較的高い屈折率(例えば、1.7超又はさらには1.75超)を有するガラス組成物にとって一般的でありうる。従来のガラス成形手段は、このようなガラスを取り扱い、それをこのような薄い厚さ及び高いアスペクト比で成形するのに十分には装備が整っていない場合がある。
【0013】
これより、
図1~3を参照すると、本明細書に開示される1つ以上の実施形態による、ガラスシート成形装置100が概略的に示されている。ガラスシート成形装置100は、少なくとも、溶融ガラス送給装置130と一対の成形ロール110(すなわち、第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114)とを含みうる。第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114は、互いに対して水平に配置することができ、溶融ガラス送給装置130は、一対の成形ロール110の実質的に上方に配置することができる。第1の成形ロール112は第1の半径方向軸122を含むことができ、第2の成形ロール114は第2の半径方向軸124を含むことができる。第1の成形ロールは第1の半径方向軸122の周りを回転するように動作可能とすることができ、第2の成形ロール114は第2の半径方向軸124の周りを回転するように動作可能とすることができる。幾つかの実施形態では、第1の半径方向軸122及び第2の半径方向軸124は水平に位置合わせすることができる。
【0014】
第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114は、本明細書で成形ギャップ120と称される領域によって分離することができる。成形ギャップ120は、第1の成形ロール112と第2の成形ロール114との間の、それらの最も近い点又はその近くの領域を含む。成形ギャップ120は、第1の成形ロール112と第2の成形ロール114との間で測定される幅148を有する。一対の成形ロール110が水平に位置合わせされる実施形態では、成形ギャップ120の幅148は、水平方向で測定される。1つ以上の実施形態では、第1の成形ロール112のいずれの部分も、第2の成形ロール114のいずれかの部分と接触しない。追加の実施形態では、成形ロール110の縁部は互いに接触するが、成形ロール110は、溶融ガラス140が該成形ロール110と接触する成形ギャップ120を形成するような形状をしている。
【0015】
溶融ガラス送給装置130は、一対の成形ロール110の上面116、118に溶融ガラス140の供給を提供することができる。溶融ガラス送給装置130は、溶融ガラスが成形ギャップ120上に直接供給されるように、第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114に対して位置づけることができる。他の実施形態では、溶融ガラス送給装置130は、成形ギャップ120上の正確に中心に配置しなくてもよく、溶融ガラスを第1の成形ロール112と第2の成形ロール114とによって形成される「谷」へと吐出するように位置づけられてもよい。
【0016】
図1~3は、溶融ガラス送給装置130をパイプ132として示しているが、溶融ガラス140は、任意の適切な装置による任意の適切なガラス送給方法を使用して送給することができる。例えば、溶融ガラス140は、るつぼ又は予め成形された取鍋からバッチで一対の成形ロール110に送給することができる。別の実施形態では、溶融ガラス140は、フィッシュテイルオリフィス、スロットオリフィス、溶融成形アイソパイプ、又は押出炉からのガラス流として一対の成形ロール110に連続的に供給されうる。
【0017】
図1~3に示されるように、溶融ガラス140は、単一のパイプ132を介して供給することができる。本明細書に記載されるように、溶融ガラスを実質的に一次元で送給するパイプ又は他の導管手段は、点源送給装置と呼ばれる。例えば、実質的に円筒形のチューブ、導管、ホース、本管、ダクト、ライン、チャネル、パイプライン、及びドレーンはすべて、点源送給装置と見なされる。1つ以上の実施形態によれば、約4mm~約15mmの直径を有するパイプ132が利用されうる。しかしながら、成形されたガラスシート170の所望の幅及び厚さに基づいて、パイプ直径の他のサイズ及び部分範囲が企図されている。
【0018】
他の実施形態では、溶融ガラス140は複数の点源によって送給することができる。例えば、
図4及び5に示されるように、溶融ガラス送給装置130は、第1のパイプ194、第2のパイプ196、及び第3のパイプ198など、複数のパイプを含むことができる。複数のパイプ194、196、198は、成形ギャップ120の主要な長さに沿って(成形ギャップ120の幅148に対して垂直に)配置されうる。
【0019】
追加の実施形態では、溶融ガラス140は非点源送給装置によって送給することができる。例えば、
図6及び7は、フィッシュテイルオリフィス又はスロットオリフィスなどの細長い開口の送給装置192を示している。細長い開口の送給装置192の主要な長さは、成形ギャップ120の主要な長さに沿って(成形ギャップ120の幅148に対して垂直に)配置されうる。1つ以上の実施形態によれば、約0.5mm~約3mmの幅を有する細長い開口の送給装置を利用することができる。しかしながら、成形されたガラスシート170の所望の幅及び厚さに基づいて、他のサイズ及び部分範囲の幅が企図されている。
【0020】
追加の実施形態によれば、溶融ガラスが溶融ガラス送給装置130から出る点は、第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114の上縁部より下でありうる。しかしながら、溶融ガラスが溶融ガラス送給装置130を出る点は、パドル142のレベルより上に維持されるのに十分に高くなければならず、それにより、十分なパドルを達成することができ、したがって所望のガラスの幅174を達成することができる。
【0021】
本明細書に記載される実施形態によれば、溶融ガラス140は、溶融ガラス送給装置130から出るときに、約200ポアズ(約20Pa・s)以下の粘度を有しうる。追加の実施形態によれば、溶融ガラス140は、溶融ガラス送給装置130から出るときに、約150ポアズ(約15Pa・s)以下、約100ポアズ(約10Pa・s)以下、約75ポアズ(約7.5Pa・s)以下、約50ポアズ(約5Pa・s)以下、約25ポアズ(約2.5Pa・s)以下、約20ポアズ(約2.0Pa・s)以下、約15ポアズ(約1.5Pa・s)以下、又はさらには約10ポアズ(約1.0Pa・s)以下の粘度を有しうる。溶融ガラス140は、第1の成形ロール112の上面116及び第2の成形ロール114の上面118にあるとき、並びに成形ギャップ120を通過するときに、開示されたこれらの粘度のいずれかを有しうる。
【0022】
幾つかの実施形態では、形成されるガラス組成物が比較的低い液相粘度を有しうることから、本明細書に開示される比較的低い粘度を利用することができる。結晶相が発達し始める温度は、液相温度として知られている。液相温度における特定のガラス組成物の粘度である液相粘度の観点から、結晶化点においてキャストすることもできる。概して、溶融ガラス送給装置130からパドル142に送出されるときの溶融ガラス140の粘度は、結晶化が防止されるように、溶融ガラス140の液相粘度よりも低くすることができる。本明細書で説明するように、溶融ガラス140及び/又は成形されたガラスシート170の液相粘度は、約150ポアズ(約15Pa・s)以下、約100ポアズ(約10Pa・s)以下、約75ポアズ以下、約50ポアズ(約5Pa・s)以下、約25ポアズ(約2.5Pa・s)以下、約20ポアズ(約2.0Pa・s)以下、約15ポアズ(約1.5Pa・s)以下、又はさらには約10ポアズ(約1.0Pa・s)以下でありうる。このような比較的低い液相粘度は、比較的高い屈折率を有する一部のガラスでは一般的でありうる。
【0023】
本明細書に開示されるプロセスによれば、溶融ガラス140は、第1の成形ロール112の上面116及び第2の成形ロール114の上面118の上にパドル142(本明細書では時折プールと呼ばれる)を形成することができる。パドル142の形成により、ガラスが溶融ガラス送給装置130の周囲を通り過ぎ、パドルの長さにわたって(つまり、成形ギャップ120の幅148に垂直な方向に)延びることができる。すなわち、パドルの長さは、成形されるガラスシート170の幅174によって決定されうる。したがって、プールが増えることにより、より広い幅のガラスシート170が可能となる。加えて、パドル形成することにより、溶融ガラス140の不規則な流れが溶融ガラス送給装置130から送給されている間でさえ、ガラスシート170の一貫した連続的な成形を可能にしうる。例えば、溶融ガラス140の質量流量が変動してもなお、ガラスシート170を連続して成形することができる。
【0024】
本明細書に記載される実施形態によれば、一対の成形ロール110は、溶融ガラス140からガラスシート170を連続的に成形するために回転させることができる。
図1に示されるように、第1の成形ロール112及び第2の成形ロール114は、ガラスシート170の成形を容易にするために、互いに対して反対方向に回転させることができる。溶融ガラス140は、成形ギャップ120を通過し、幾らか粘性のある状態で成形ギャップ120の下方へと出ることができる。溶融ガラス140が成形ギャップ120を通過した後、ガラスは固体状態へと冷却されうる。
【0025】
1つ以上の実施形態によれば、一対の成形ロール110は、ガラスシート170の所望の速度を形成するのに適した回転速度で回転させることができる。例えば、本明細書に開示されるガラス成形プロセスは、約20ポンド/時-インチ(約3.57kg/時-cm)から約150ポンド/時-インチ(約26.8kg/時-cm)の範囲の単位幅当たりの質量流量で行われうる。しかしながら、本明細書では、ガラスの組成及び所望のガラスシート寸法に基づいて、他の成形速度が企図される。幾つかの実施形態では、成形ロール110は、少なくとも約10m/分、少なくとも約11m/分、少なくとも約12m/分、少なくとも約13m/分、少なくとも約14m/分、少なくとも約15m/分、少なくとも約16m/分、少なくとも約17m/分、少なくとも約18m/分、少なくとも約19m/分、又はさらには少なくとも約20m/分を生成するような速度で回転することができる。
【0026】
成形ギャップ120の下方での溶融ガラス140の冷却は、溶融ガラス140を成形ギャップ120において一対の成形ロール110と接触させることによって可能にすることができる。一対の成形ロール110は、プールされた溶融ガラス140の温度より低いが、依然として周囲温度より高い温度を有しうる。例えば、第1の成形ロール112及び/又は第2の成形ロール114は、約450℃~約500℃の温度を有しうる。ヒータ、熱交換器などを利用して、一対の成形ロール110の温度を正確に制御してもよい。幾つかの実施形態では、成形ロール110は、溶融ガラス140との接触によってのみ加熱されうる。追加の実施形態では、成形ロール110は、冷却流体又は他の冷却手段によって溶融ガラス140の温度よりも低い温度に維持することができる。
【0027】
1つ以上の実施形態によれば、成形ロール110は、均一な成形ギャップ120を維持するように設計されうる。例えば、成形ロール110は、10μm以内、5μm以内、又はさらに良好な半径方向の均一性を有するように正確に機械加工されうる。
【0028】
追加の実施形態では、成形ロール110は、該成形ロール110の一部分への熱膨張が考慮されるように形作ることができる。理論に縛られはしないが、成形ロール110が溶融ガラス140に接触すると、それらは通常の非接触温度と比較して加熱されて、熱膨張が生じる。この熱膨張は通常、成形ロール110全体にわたって一定ではない。例えば、膨張は、成形ロール110の中央部分でより大きくなりうる。したがって、成形ロール110は、増加した熱膨張を考慮して、周囲温度条件では、幾つかの領域(成形ロール110の中央部分の領域など)でわずかに小さい直径を有しうる。形状補償を利用しない場合には、ガラスシート170の縁部の近くでより厚く、中央部分でより薄いガラスシートが形成されうる。少なくとも1つの成形ロール110の一定ではないロール直径を有することにより、これが補償されうる。
【0029】
1つ以上の実施形態によれば、成形ギャップ120は約800μm以下の幅148を有する。追加の実施形態では、成形ギャップ120は、約700μm以下、約600μm以下、約500μm以下、約400μm以下、約300μm以下、約200μm以下、又はさらには約100μm以下の幅148を有する。追加の実施形態では、成形ギャップ120は、約100μm以上、約200μm以上、約100μm以上、約300μm以上、約400μm以上、約500μm以上、約600μm以上、又はさらには約700μm以上の幅148を有する。追加の実施形態によれば、成形ギャップ120は、本明細書に開示されているいずれかの上限のうちの一の上限と、本明細書に開示されているいずれかの下限のうちの一の下限との範囲を有する幅148を有しうる。本明細書で説明するように、成形ギャップ120の幅148は、ロールの加熱に起因して生じうる熱膨張を考慮するために、ガラス成形中に測定される。
【0030】
溶融ガラス140が成形ギャップ120を通過すると、ガラスシート170が形成される。ガラスシート170は、成形ギャップの幅148、縁部176、及び表面178に垂直な方向に測定した幅174を有する。加えて、ガラスシート170は、成形ギャップの幅148と同じ方向に測定した厚さ172を有する。
【0031】
1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、成形ギャップ120を通過した直後の幅とほぼ同じ厚さ172を有する。したがって、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、成形ギャップ120の幅に関して本明細書に開示されている範囲のいずれかの成形ギャップ120を通過した直後の厚さ172を有する。例えば、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、成形ギャップ120を通過した直後に、約700μm以下、約600μm、以下約500μm、以下約400μm以下、約300μm以下、約200μm以下、又はさらには約100μm以下の厚さ172を有する。追加の実施形態では、ガラスシート170は、成形ギャップ120を通過した直後に、約100μm以上、約200μm以上、約100μm以上、約300μm以上、約400μm以上、約500μm以上、約600μm以上、又はさらには約700μm以上の厚さ172を有する。追加の実施形態によれば、ガラスシート170は、本明細書に開示されているいずれかの上限のうちの一の上限と、本明細書に開示されているいずれかの下限のうちの一の下限との範囲を有する厚さ172を有する。
【0032】
1つ以上の実施形態では、ガラスシート170の厚さ172は約30μm以下で変動する。例えば、成形されたガラスシート170の厚さ172は、約20μm以下、又はさらには約10μm以下で変動する。本明細書で説明するように、ガラスシート170の厚さ172の変動は、厚さ測定の2つの別個の点におけるガラスシート170の厚さの差を指す。
【0033】
1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は約50μm以下のたわみを有する。例えば、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、約40μm以下、約30μm以下、約20μm以下、又はさらには約10μm以下のたわみを有する。本明細書で用いられる場合、ASTM F1390で説明されているように、「たわみ」とは、基準面からのメジアン表面の最大距離と最小距離の差を指す。
【0034】
幾つかの実施形態によれば、ガラスシート170は、成形ロール110の上方の溶融ガラス140のパドルの長さにほぼ等しい幅174を有する。追加の実施形態では、ガラスシート170は成形ロール110の上方の溶融ガラス140のパドルの長さより短い幅174を有する。例えば、一実施形態では、ガラスシート170は、成形ギャップ120から出るときに、張力状態に保持される。成形ロール110の下方の任意選択的な追加のローラは、ガラスシート170を引っ張り、それを幾らか伸ばすことができる。成形ギャップ120から出るガラスシート170は、該ガラスシート170を下向きに駆動するポスト成形ローラによって誘導され、張力をかけられ、通常、ガラスシート170にその速度を付与する。この速度は、成形ロール110の速度を上回っていてもよい。しかしながら、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170の速度は、成形ロール110の速度の約50%以内、約40%以内、約30%以内、約20%以内、約10%以内、又はさらには約5%以内である。この伸張は、成形ギャップ120の寸法と比較して、幅174又は厚さ172をわずかに減少させることができる。1つ以上の実施形態によれば、処理後のガラスシート170の厚さ172及び/又は幅174は、成形ギャップ120の対応する寸法の約30%以内、約20%以内、約10%以内、又はさらには約5%以内である。
【0035】
例えば約50mm~約500mmなど、さまざまな幅174が企図されている。例えば、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、約100mm~約200mmの幅174を有する。1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、約50mm以上、約100mm以上、約150mm以上、約200mm以上、約300mm以上、又はさらには約500mm以上、約400mm以下、約300mm以下、約200mm以下、又はさらには約100mm以下、若しくはこれらの境界によって画成される任意の範囲又は部分範囲の幅174を有する。
【0036】
ガラスシート170は、ガラスシート170の幅174をガラスシートの厚さ172で割った商として定義されるアスペクト比を有しうる。1つ以上の実施形態では、ガラスシートは、約100以上、約200以上、約300以上、約400以上、約500以上、約750以上、約1000以上、約1250以上、又はさらには約1500以上のアスペクト比を有する。
【0037】
ガラスシートは比較的高い屈折率を有しうる。例えば、1つ以上の実施形態では、ガラスシート170の屈折率は、約1.7以上、約1.72以上、約1.74以上、約1.76以上、約1.78以上、又はさらには約1.8以上である。
【0038】
ガラスシート170の成形に続いて、1つ以上の成形後の工程が、開示されたガラス成形プロセスに含まれうる。しかしながら、成形後の工程は、ガラスシート170の厚さ172を実質的に変更しなくてよいものと理解されたい。1つ以上の実施形態では、ガラスシート170は、実質的に垂直方向から実質的に水平方向へと回転される。別の実施形態では、リボンは、個別のシートへと分離するのに十分に冷却されるまで、実質的に垂直に保たれる。追加の実施形態では、ガラスシート170は、まだわずかに粘性がある間に機械的力を印加することによって平坦化され、完全に弾性の状態に達するまでガラスシート170は誘導され、及び/又はガラスシート170は室温まで(能動的又は受動的に)冷却される。1つ以上の実施形態では、その全体がここに参照することによって本明細書に組み込まれる、2017年6月23日出願の米国仮特許出願第62/524,191号明細書、及び2017年10月31日出願の米国仮特許出願第62/579,543号明細書に開示されるものなどの非接触支持体が利用されている。
【0039】
ガラスシート170は、室温に冷却後又はまだ高温の間に切断することができる。一実施形態では、ガラスシート170はウエハへと切断される。例えば、1つ以上の実施形態では、成形されたガラスシート170から切断されたウエハは、直径100mmのウエハ、直径150mmのウエハ、直径200mmのウエハ、又は直径300mmのウエハである。
【0040】
図8は、成形ロールからのガラスの出口に続く、ガラスの能動的な加熱を伴うさらなる実施形態を示している。ガラスシート成形装置200は、第1の成形ロール212と第2の成形ロール214との間の成形ギャップ220に溶融ガラス240を送給してガラスシート270を成形する、溶融ガラス送給装置230を含む。ガラスシート270は、ヒータ235によって加熱され、空気軸受装置245によって、空気軸受支持体250及びローラ255に向けられ、ヒータ260によって加熱される。空気軸受装置245及び空気軸受支持体250は、加圧空気の適用を通じてガラスシート270の方向を支持及び/又は制御する。ガラスシート270の回転は任意選択的であることに留意されたい。ヒータ235及びヒータ260へのガラスシート270の曝露は、ガラスシート270の冷却速度の制御を可能にする。ヒータ235及び260は、50℃超、又は100℃超、又は150℃超、又は200℃超、又は50℃~500℃の範囲、又は75℃~400℃の範囲、又は100℃~300℃の範囲の温度で動作する。ヒータ235及び260によって供給される熱は、ガラスシート270の冷却速度を遅くし、ガラスシート270の応力を低減する。一実施形態では、ガラスシート270は加熱されて、ガラスシート270が成形ギャップ220から出た後少なくとも0.75mの距離において10
10ポアズ(10
9Pa・s)未満の粘度を維持する。制御された冷却に続いて、ガラスシート270は冷却器265及び270に向けられる。ガラスシート270のパーツ275への分離は、ガラスシートの温度がアニール点より低い場合に行われる。
【実施例】
【0041】
以下の実施例によって、さまざまな実施形態がさらに明らかになるであろう。ガラスを約10ポアズの粘度で貴金属のるつぼから一対の回転ロールの上に注いだ。ロールは、その中央領域に、互いに閉じたときに0.3mmのギャップを残すように設計されたアンダーカットを有していた。表1は、さまざまな圧延速度におけるガラスシートの厚さを示している。データは、圧延速度が適切に調整されると、ガラスシートの所望の厚さを達成することができることを示している。また、データから、より小さいギャップ(例えば、0.2mm)をロール間に用いた場合に、約0.2mmの厚さのガラスシートを十分な圧延速度で製造することができると推定することもできる。加えて、データから、所与の圧延速度について、加熱圧延がガラスシートの厚さの低下をもたらしたとことがわかる。示された特定の実施例では、加熱圧延で得られたガラスシートの厚さは、成形ギャップの寸法よりも小さかった。
【0042】
【0043】
本明細書で用いられる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。よって、例えば、ある1つの(a)「構成要素」への言及は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、そのような構成要素を2つ以上有する態様を含む。
【0044】
本明細書で使用される方向用語(例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部)は、描かれた図を参照してのみ作られており、絶対的な方向を意味することは意図していない。
【0045】
本明細書で使用される用語「実質的な」、「実質的に」、及びそれらの変形は、記載された特徴が値又は説明に等しい又はほぼ等しいことを示すことが意図されている。例えば、「実質的に平坦な」表面は、平坦な又はほぼ平坦な表面を示すことが意図されている。さらには、「実質的に」は、2つの値が等しいかほぼ等しいことを示すことが意図されている。幾つかの実施形態では、「実質的に」は、互いの約10%以内、例えば、互いの約5%以内、又は互いの約2%以内などの値を意味しうる。
【0046】
本明細書では、範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。本明細書で用いられる場合、用語「約」とは、量、サイズ、配合、パラメータ、及び他の量及び特性が正確ではなく、かつ、正確である必要はなく、許容誤差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて近似及び/又はより大きく又はより小さくてもよいことを意味する。範囲の値又は端点を説明する際に「約」という用語が使用される場合、本開示は、言及される特定の値又は端点を含むと理解されるべきである。明細書の範囲の数値又は端点が「約」を記載しているかどうかにかかわらず、範囲の数値又は端点は、「約」によって修飾されたものと、修飾されていないものの2つの実施形態を含むことが意図されている。さらには、範囲の各々の端点は、他の端点に関連して、及び他の端点とは独立してのいずれにおいても重要であることが理解されよう。
【0047】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0048】
実施形態1
ガラスシートを成形する方法において、該方法が、
一対の成形ロールの上面に溶融ガラスの供給を提供する工程であって、前記一対の成形ロールが成形ギャップによって離間されており、前記成形ギャップが約800μm以下の幅を有しており、前記溶融ガラスが約200ポアズ(約20Pa・s)以下の粘度を有する、工程;
前記一対の成形ロールを回転させて、前記溶融ガラスからガラスシートを連続的に成形する工程であって、前記ガラスシートが、前記成形ギャップを通過した直後に約800μm以下の厚さを有する、工程
を含む、方法。
【0049】
実施形態2
前記ガラスシートが、約1.7以上の屈折率を有するガラス組成物を含む、実施形態1に記載の方法。
【0050】
実施形態3
前記ガラスシートが前記成形ギャップの幅に垂直な方向に測定された幅を有しており、前記ガラスシートの前記幅の前記ガラスシートの前記厚さに対する比が約100以上である、実施形態1又は2に記載の方法。
【0051】
実施形態4
前記ガラスシートが、約200ポアズ(約20Pa・s)以下の液相粘度を有するガラス組成物を含む、実施形態1~3のいずれかに記載の方法。
【0052】
実施形態5
前記ガラスシートの前記厚さが約30μm以下で変動する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【0053】
実施形態6
前記成形ロールが互いに水平に配置されている、実施形態1~5のいずれかに記載の方法。
【0054】
実施形態7
前記成形ロールのいずれの部分も互いに接触しない、実施形態1~6のいずれかに記載の方法。
【0055】
実施形態8
前記溶融ガラスが前記一対の成形ロールの上面にプールを形成する、実施形態1~7のいずれかに記載の方法。
【0056】
実施形態9
前記溶融ガラスが単一の点源から供給される、実施形態1~8のいずれかに記載の方法。
【0057】
実施形態10
前記単一の点源がパイプである、実施形態9に記載の方法。
【0058】
実施形態11
前記溶融ガラスが複数の点源から供給される、実施形態1~8のいずれかに記載の方法。
【0059】
実施形態12
前記複数の点源が前記成形ギャップの主要な長さに沿って配置される、実施形態11に記載の方法。
【0060】
実施形態13
前記ガラスシートを切断する工程をさらに含む、実施形態1~12のいずれかに記載の方法。
【0061】
実施形態14
前記ガラスシートがウエハへと切断される、実施形態13に記載の方法。
【0062】
実施形態15
前記ガラスシートをヒータに向ける工程をさらに含み、該ヒータが100℃を超える温度で動作するように構成される、実施形態1~14のいずれかに記載の方法。
【0063】
実施形態16
前記ガラスシートが、前記成形ギャップから少なくとも0.75mの距離において1010ポアズ(109Pa・s)未満の粘度を有する、実施形態15に記載の方法。
【0064】
実施形態17
高屈折率ガラスシートを成形する方法であって、該方法が、
一対の成形ロールの上面に溶融ガラスの供給を提供する工程であって、前記一対の成形ロールが成形ギャップによって離間されており、前記成形ギャップが約800μm以下の幅を有しており、前記溶融ガラスが約200ポアズ(約20Pa・s)以下の粘度を有する、工程;
前記一対の成形ロールを回転させて、前記溶融ガラスからガラスシートを連続的に成形する工程であって、前記ガラスシートが、前記成形ギャップを通過した直後に約800μm以下の厚さを有する、工程
を含み、
前記ガラスシートのガラス組成物が、約1.7以上の屈折率及び約200ポアズ(約20Pa・s)以下の液相粘度を有する、
方法。
【0065】
実施形態18
前記溶融ガラスが約50ポアズ(5Pa・s)以下の粘度を有する、実施形態17に記載の方法。
【0066】
実施形態19
前記ガラスシートの前記ガラス組成物が約1.75以上の屈折率を有する、実施形態17又は18に記載の方法。
【0067】
実施形態20
前記ガラスシートの前記ガラス組成物が約50ポアズ(5Pa・s)以下の液相粘度を有する、実施形態17~19のいずれかに記載の方法。
【0068】
実施形態21
前記ガラスシートが、前記成形ギャップを通過した直後に約400μm以下の厚さを有する、実施形態17~20のいずれかに記載の方法。
【0069】
実施形態22
前記ガラスシートをヒータに向ける工程をさらに含み、該ヒータが100℃を超える温度で動作するように構成される、実施形態17~21のいずれかに記載の方法。
【0070】
実施形態23
前記ガラスシートが、前記成形ギャップから少なくとも0.75mの距離において1010ポアズ(109Pa・s)未満の粘度を有する、実施形態22に記載の方法。
【符号の説明】
【0071】
100,200 ガラスシート成形装置
110 一対の成形ロール
112,212 第1の成形ロール
114,214 第2の成形ロール
120 成形ギャップ
122 第1の半径方向軸
124 第2の半径方向軸
130,230 溶融ガラス送給装置
132 単一のパイプ
140,240 溶融ガラス
142 パドル
148 成形ギャップの幅
170 ガラスシート
172 ガラスシートの厚さ
174 ガラスシートの幅
176 成形ギャップの縁部
178 成形ギャップの表面
192 細長い開口の送給装置
194,196,198複数のパイプ
235,260 ヒータ
245 空気軸受装置
250 空気軸受支持体
255 ローラ
265 冷却器
270 ガラスシート/冷却器
275 パーツ