(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G07G1/00 311D
G07G1/00 331Z
(21)【出願番号】P 2021007160
(22)【出願日】2021-01-20
【審査請求日】2023-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷平 泰樹
(72)【発明者】
【氏名】兼子 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】川口 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】宮島 惇
(72)【発明者】
【氏名】矢嶋 信介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】内藤 英浩
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 孝浩
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-120577(JP,A)
【文献】特開2003-272051(JP,A)
【文献】特開平03-257690(JP,A)
【文献】特開2016-212459(JP,A)
【文献】特開2016-162207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を載置する商品載置部と、
前記商品載置部より商品の移動方向下流側に設けられ、前記商品載置部から取り出された商品に付されたシンボルを読み取るスキャナ
を有し、
前記スキャナで前記シンボルを読み取った商品の商品登録処理を行うとともに、前記スキャナより商品の移動方向下流側に設けられ、
前記シンボルを読み取った商品をセットされた袋に袋詰めする袋詰め部を備えた商品登録部と、
前記商品載置部と前記袋詰め部との間であって前記スキャナの設置位置の下部に設けられた、前記商品の販売に係る物品を上面に載置する載置部を有する物品載置部と、
前記商品載置部に載置された商品の前記物品載置部への侵入を規制する規制部と、
を備え、
前記スキャナは、前記商品登録部から上方に立設した支柱から商品の移動方向上流側に突出して設けられ、
前記支柱の上部に、
前記スキャナでシンボルを読み取った商品の商品情報を表示する表示部、を備えた、
セルフ式の商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記規制部は、前記商品載置部の前記物品載置部との境界付近に設けられたストッパである、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記規制部は、前記物品載置部が前記商品載置部より上方に突出した突出部である、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記物品載置部は、前記シンボルを読み取るハンディスキャナを載置するスキャナ載置部である、
請求項1乃至3のいずれか一に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記物品載置部は、前記商品に付加する物品を載置する物品載置部である、
請求項1乃至3のいずれか一に記載の商品販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗において商品の販売を行う場合、顧客自身が操作をすることで商品登録処理と決済処理を行うセルフ式の商品販売データ処理装置(例えばセルフ式POS(Point of Sales)端末)が使用されることがある。このようなセルフ式の商品販売データ処理装置では、顧客自身がカゴから商品をとり出してバーコード等のシンボルを読み取らせるスキャナが設置されている。顧客は、スキャナでシンボルを読み取った商品を袋詰め部にセットされた買い物袋に袋詰めする。
【0003】
従来、スキャナは、袋詰め部の直上に設けられていることが多い。そのため、スキャナでシンボルを読み取らせた商品を袋詰めする際に、顧客が買い物袋内を整理するために買い物袋内の商品を持ち上げる等の動作を行うと、当該商品を直上のスキャナに近づけてしまいシンボルを誤って再度読み取る問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、商品に付されたシンボルを誤って読み取ることを防止した商品販売データ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品を載置する商品載置部と、前記商品載置部より商品の移動方向下流側に設けられ、前記商品載置部から取り出された商品に付されたシンボルを読み取るスキャナを有し、前記スキャナで前記シンボルを読み取った商品の商品登録処理を行うとともに、前記スキャナより商品の移動方向下流側に設けられ、前記シンボルを読み取った商品をセットされた袋に袋詰めする袋詰め部を備えた商品登録部と、前記商品載置部と前記袋詰め部との間であって前記スキャナの設置位置の下部に設けられた、前記商品の販売に係る物品を上面に載置する載置部を有する物品載置部と、前記商品載置部に載置された商品の前記物品載置部への侵入を規制する規制部と、を備え、前記スキャナは、前記商品登録部から上方に立設した支柱から商品の移動方向上流側に突出して設けられ、前記支柱の上部に、前記スキャナでシンボルを読み取った商品の商品情報を表示する表示部、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1実施形態の商品販売データ処理装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、商品販売データ処理装置を示す正面図である。
【
図3】
図3は、商品販売データ処理装置を示す平面図である。
【
図4】
図4は、第2実施形態の商品販売データ処理装置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
以下、図を参照して、第1実施形態について説明する。第1実施形態では、顧客が自身で操作を行うセルフ式のPOS端末(以降「セルフPOS端末」という)を商品販売データ処理装置の一例として説明する。なお、以下に説明する第1実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0008】
第1実施形態に係るセルフPOS端末は、店舗の精算部に設置されている。店舗は顧客が購入する商品を陳列している。商品あるいは商品を入れる入れ物(袋や箱等)には、シンボルが付してある。シンボルは、コード化された情報であり、付してある商品を特定するための情報(例えば商品コード)が含まれている。顧客は、店舗への入店時にカゴを受け取り、購入する商品をカゴ内に入れる。
【0009】
セルフPOS端末は、顧客が購入する商品に付されたシンボルをスキャナに読み取らせる商品登録操作および当該商品に係る代金を支払うための決済操作を、顧客自身が操作して行う装置である。
【0010】
図1は、第1実施形態のセルフPOS端末1を示す斜視図である。
図2は、第1実施形態のセルフPOS端末1を示す正面図である。
図3は、第1実施形態のセルフPOS端末1を示す平面図(上面図)である。
【0011】
図1~
図3に示すように、第1実施形態のセルフPOS端末1は、カゴ置台2(商品載置部)、商品登録部4、物品載置部6を有する。カゴ置台2は、商品が入れられたカゴKを載置する台である。すなわち、カゴ置台2は、商品を間接的に載置する台である。カゴ置台2は、取付部材22によって物品載置部6に取り付けられている。また、カゴ置台2は、足部23を有し、カゴ置台2の物品載置部6に取り付けられた側と反対側を支える。また、カゴ置台2は、上方を向いたカゴ載置面21を備える。カゴ載置面21は、足部23によって略水平に保たれている。カゴ載置面21は、カゴKを載置する充分な広さを有している。なお、カゴ置台2は、商品を直接載置する台であってもよい。
【0012】
また、カゴ置台2は、物品載置部6との境界部に規制部の一例であるストッパ24を備える。ストッパ24は、例えば棒状の金属を略コの字状に折り曲げて形成されており、物品載置部6側の略端部のカゴ載置面21から上方に突出して、後述する商品の流れ方向と直行する方向に取り付けられている。ストッパ24は、カゴKと当接することで、カゴKの物品載置部6方向への移動を規制する。
【0013】
商品登録部4は、カゴ置台2に近接して設置される。商品登録部4は、カゴKから取り出した商品に付されたシンボルを読み取って商品登録処理および決済処理を行う装置である。商品登録部4は、袋詰め部41、表示部43、スキャナ46、制御部47を備える。スキャナ46は、カゴ置台2より商品の移動方向下流側に設けられている。また、袋詰め部41は、スキャナ46より商品の移動方向下流側に設けられている。
【0014】
制御部47は、商品登録部4の下部に設けられた筐体部48内に設けられている。制御部47は、セルフPOS端末1を制御するためのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)を含む電気回路や電源部を有する。なお、制御部47は、筐体部48内以外に設けられていてもよく、たとえば表示部43の内部に設けられている場合もある。
【0015】
筐体部48の後部側上部からは、2本の支柱42が上方に立設している。支柱42には、下から順に一時置台45、スキャナ46、表示部43が取り付けられている。
【0016】
スキャナ46は、右側の支柱42から右側(商品の流れ方向上流側)に突出した支え部421によって支柱42に取り付けられる。すなわち、スキャナ46は、商品登録部4の右側(商品の流れ方向上流側)に設けられている。換言すると、商品登録部4は、スキャナ46の商品の流れ方向下流側に設けられている。
【0017】
スキャナ46は、シンボルの読み取り操作を行う顧客に向けて読取窓461を有する。スキャナ46はカメラを内蔵し、読取窓461の前方を通過する商品に付されたシンボルをカメラで撮像して読み取る。または商品登録部4は、レーザー光を出射して、読取窓461の前方を通過する商品に付されたシンボルで反射した反射光を光学的に受光して読み取る。第1実施形態ではスキャナ46は、カメラによってシンボルを撮像して読み取る。
【0018】
表示部43は、支柱42の上部位置(顧客が見易い高さの位置)に、表示面を顧客に向けて取り付けられている。セルフPOS端末1を操作する顧客に情報を表示する。表示部43は、スキャナ46で読み取られたシンボルを解析して当該商品を特定する商品コードを取得して、当該商品コードで特定される商品の商品情報(商品名、価格、等)を読み出して表示する。表示部43は、顧客の背の高さ等によって顧客の見易い角度に向けるために、支柱42に対して左右方向及び上下方向に角度調節が可能に取り付けられている。
【0019】
表示部43の表示面にはタッチパネル44が設けられている。タッチパネル44の、表示部43に表示されたキーの画像に対応した位置を操作することで、タッチパネル44は表示されたキーが操作可能なキーボードの役目を果たす。
【0020】
袋詰め部41は、支柱42から略水平に延出した延出棒411にセットされた袋F(レジ袋やマイバッグ等)に商品を入れるエリアである。袋Fは顧客によって延出棒411にセットされる。袋Fは、延出棒411にセットされた状態で、底面が袋載置面412に接する。顧客は、スキャナ46でシンボルを読み取らせた商品を袋Fに入れることで、商品が袋詰めされる。顧客は、スキャナ46でシンボルを読み取らせた商品の情報が表示部43に表示されていることを確認してから当該商品の袋詰めを行う。なお、カゴ置台2のカゴ載置面21と袋詰め部41の袋載置面412は、略同一高さである。
【0021】
一時置台45は、スキャナ46のシンボルを読み取った商品のうち、割れ易い商品や形が壊れ易い商品(豆腐、卵、パン類、刺身の盛り合わせ等)を一時的に載置する台である。これらの商品は他の商品が袋詰めされたのちに最後に袋詰めすることで、袋F内の上部に袋詰めする。
【0022】
ここからは、物品載置部6について説明する。物品載置部6は、商品登録部4の商品の流れ方向上流側に隣接して設けられる。前述のように、カゴ置台2は、物品載置部6に取り付けられているため、物品載置部6は、カゴ置台2と商品登録部4の間に介在する。具体的には、物品載置部6は、カゴ置台2と商品登録部4の間に位置しており、カゴ置台2と商品登録部4に隣接あるいは接触して配置されている。
【0023】
物品載置部6の上面61には、商品の販売に係る物品を載置する載置部62が設けられる。第1実施形態では、ハンディタイプのタッチスキャナ621が商品の販売に係る物品の一例である。タッチスキャナ621は、スキャナ46の略同一の機能を有し、商品に付されているシンボルを読み取る。第1実施形態では、タッチスキャナ621は、内部から発光されたLED(Liquid Emitting Diode)のシンボルでの反射光をライン上に配置されたイメージセンサで受光してシンボルを読み取る構成である。載置部62は、タッチスキャナ621の置台である。
【0024】
物品載置部6の上面61は、カゴ置台2のカゴ載置面21、および袋詰め部41の袋載置面412より下方にへこんでいる。しかしながら、物品載置部6の上面61に載置部62を設けることにより、物品載置部6は、上向きの凸状に形成される。具体的には、物品載置部6は、上面61に載置部62にタッチスキャナ621を載置することにより、載置されたタッチスキャナ621によって上側に凸の曲面(すなわち、非平面状)となる。また、載置部62にタッチスキャナ621が載置された物品載置部6は、カゴ置台2のカゴ載置面21、および袋詰め部41の袋載置面412より上方に突出した凸状態となる。
【0025】
また、載置部62は、矢印Yで示す商品の流れ方向(セルフPOS端末1の幅方向)においてスキャナ46の略直下方向に位置する。なお、第1実施形態では、
図3に示すように、載置部62は、セルフPOS端末1の奥行方向において、スキャナ46の略直下方向に位置していない。すなわち載置部62は、セルフPOS端末1の奥行方向において、スキャナ46より手前側(顧客側)に位置している。
【0026】
このような構成の第1実施形態において、顧客は、購入する商品を入れたカゴKをカゴ置台2のカゴ載置面21上に載置する。カゴ置台2にはストッパ24が設けられているため、カゴKをカゴ置台2のカゴ載置面21上に載置したときに、載置したカゴKが載置部62側にはみ出たり、カゴKから商品を取り出したときに、カゴKが載置部62側に移動したりすることがない。そのため、カゴKに入っている商品がスキャナ46の真下に位置することがない(すなわち、ストッパ24は、カゴKに入っている商品がスキャナ46側にはみ出したり移動したりすることを規制する)ため、スキャナ46がカゴKに入っている商品を誤って読み取ることがない。
【0027】
顧客は、カゴKから商品を取り出して矢印Yの方向(商品の移動方向)に商品を動かしながら。商品に付されたシンボルをスキャナ46の方向に向ける。スキャナ46は、向けられたシンボルを読み取る。その後顧客は、シンボルを読み取らせた商品を矢印Yの方向に移動させて袋F内に入れる。顧客は、この動作をカゴK内のすべての商品について行うことで商品登録操作を行う。顧客が商品登録操作を行った商品について、セルフPOS端末1は、商品登録処理および決済処理を実行する。
【0028】
スキャナ46に読み取らせた商品の形が壊れ易い場合、顧客は、当該商品を一端一時置台45に載置する。そして、すべての商品のシンボルを読み取らせた後に一時置台45に載置されている商品を最後に袋詰めする。商品を袋詰めする際に、袋F内を整理するために商品を袋Fから持ち上げる等の動作を行っても、スキャナ46は物品載置部6の直上に設けられている(すなわち、袋詰め部41から離れた位置に設けられている)ため、スキャナ46が持ち上げられた商品を誤って再度読み取る二度読みを行う可能性は低い。また、載置部62は、タッチスキャナ621が載置されていることから、上側に凸の曲面(すなわち、非平面状)の形状となっているため、載置部62に商品を置くことが難しく、載置部62に商品を置くことを防止することができる。そのため、スキャナ46の近傍位置に不用意に商品を載置できないため、スキャナ46によってシンボルを読み取ることを防止する。
【0029】
このような第1実施形態のセルフPOS端末1は、商品が入ったカゴKを載置するカゴ置台2と、カゴ置台2より商品の移動方向下流側に設けられ、カゴ置台2に載置されたカゴKから取り出された商品に付されたシンボルを読み取るスキャナ46と、スキャナ46より商品の移動方向下流側に設けられ、スキャナ46でシンボルを読み取った商品をセットされた袋Fに袋詰めする袋詰め部41と、カゴ置台2と袋詰め部41との間であってスキャナ46の設置位置の下部に設けられた、タッチスキャナ621を上面に載置する載置部62を有する物品載置部6と、カゴ置台2に載置されたカゴKの物品載置部6への侵入を規制するストッパ24と、を備える。
【0030】
このような第1実施形態のセルフPOS端末1は、スキャナ46に商品を近づけ難いため、スキャナ46が商品に付されたシンボルを誤って読み取ることを防止することが可能である。
【0031】
(第2実施形態)
ここからは、第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同じ参照符号を付し、説明を省略または簡略化する。第2実施形態において、カゴ置台2と商品登録部4は第1実施形態と同等の構成を有する。一方、物品載置部6は第1実施形態と構成が異なる。カゴ置台2、物品載置部6、商品登録部4の相互の配置関係は第1実施形態と同じである。
【0032】
ここからは、第2実施形態に係る物品載置部6について説明する。
図4は、第2実施形態のセルフPOS端末1(商品販売データ処理装置)を示す正面図である。
図4に示すように、第2実施形態の物品載置部6は、第1実施形態の物品載置部6より背が高い構成となっている。具体的には、
図4に示すように、第2実施形態の物品載置部6は、カゴ置台2のカゴ載置面21の高さおよび袋詰め部41の袋載置面412の高さより上方に突出した突出部63を有する。すなわち、第2実施形態の物品載置部6において、上面61、載置部62、タッチスキャナ621は、いずれもカゴ載置面21および袋載置面412より高い位置に設けられている。
【0033】
このような第2実施形態では、突出部63が規制部として機能するため、カゴKをカゴ置台2のカゴ載置面21上に載置したときに載置したカゴKが突出部63に当たることで突出部63によって載置部62側への動きを規制されることで、カゴKが載置部62側にはみ出たり、カゴKから商品を取り出したときに、カゴKが載置部62側に移動したりすることがない。そのため、カゴKに入っている商品がスキャナ46の真下に位置することがない(すなわち、突出部63は、カゴKに入っている商品がスキャナ46側にはみ出したり移動したりすることを規制する)ため、スキャナ46がカゴKに入っている商品を誤って読み取ることがない。
【0034】
第2実施形態のセルフPOS端末1において、商品を袋詰めする際に、袋F内を整理するために商品を袋Fから持ち上げる等の動作を行っても、スキャナ46は物品載置部6の直上に設けられている(すなわち、袋詰め部41から離れた位置に設けられている)ため、スキャナ46が持ち上げられた商品を誤って再度読み取る二度読みを行う可能性は低い。また、載置部62は、タッチスキャナ621が載置されていることから、上側に凸の曲面(すなわち、非平面状)となっているため、載置部62に商品を置くことが難しく、載置部62に商品を置くことを防止することができる。そのため、スキャナ46の近傍位置に不用意に商品を載置できないため、スキャナ46によってシンボルを読み取ることを防止する。
【0035】
このような第2実施形態のセルフPOS端末1は、商品が入ったカゴKを載置するカゴ置台2と、カゴ置台2より商品の移動方向下流側に設けられ、カゴ置台2に載置されたカゴKから取り出された商品に付されたシンボルを読み取るスキャナ46と、スキャナ46より商品の移動方向下流側に設けられ、スキャナ46でシンボルを読み取った商品をセットされた袋Fに袋詰めする袋詰め部41と、カゴ置台2と袋詰め部41との間であってスキャナ46の設置位置の下部に設けられた、タッチスキャナ621を上面61に載置する載置部62を有する物品載置部6と、カゴ置台2に載置されたカゴKの物品載置部6への侵入を規制する突出部63と、を備える。
【0036】
このような第2実施形態のセルフPOS端末1は、スキャナ46に商品を近づけ難いため、スキャナ46が商品に付されたシンボルを誤って読み取ることを防止することが可能である。
【0037】
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0038】
例えば、第1実施形態では、ストッパ24を棒状の金属で形成した。しかしながらこれに限らず、ストッパ24は、例えば樹脂等で構成された板状の部材であってもよい。
【0039】
また、第1実施形態および第2実施形態では、タッチスキャナ621を物品の一例とし、タッチスキャナ621の置台を載置部62の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、物品は、例えば、所品に添付するフォーク、スプーン、箸等の小物であって、載置部62はこれらの小物の収納ボックスであってもよいし、生鮮食料品等を入れる小袋を入れる収納ボックスであってもよい。また、載置部62は不要なレシートを入れる廃棄ボックスであってもよい。
【0040】
また、第1実施形態および第2実施形態では、商品載置部の一例として商品が入れられたカゴKを載置するカゴ置台2を用いて説明した。しかしながらこれに限らず、商品載置部は、顧客が購入する商品を直接載置する台であってもよい。また、商品載置部は、商品が入れられたカゴK以外を載置する台であってもよい。例えば、購入する商品を載置したカートを物品載置部6に横付けした場合、当該カートが商品載置部である。
【符号の説明】
【0041】
1 セルフPOS端末
2 カゴ置台
4 商品登録部
6 物品載置部
21 カゴ載置面
22 取付部材
23 足部
24 ストッパ
41 袋詰め部
42 支柱
43 表示部
44 タッチパネル
45 一時置台
46 スキャナ
47 制御部
48 筐体部
61 上面
62 載置部
63 突出部
411 延出棒
412 袋載置面
421 支え部
461 読取窓
621 タッチスキャナ
F 袋
K カゴ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0042】