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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】商品データ登録装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20241114BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
G07G1/00 331B
G07G1/01 301D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021024402
(22)【出願日】2021-02-18
(65)【公開番号】P2022126371
(43)【公開日】2022-08-30
【審査請求日】2023-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 英浩
(72)【発明者】
【氏名】宮島 惇
(72)【発明者】
【氏名】兼子 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】谷平 泰樹
(72)【発明者】
【氏名】矢嶋 信介
(72)【発明者】
【氏名】川口 裕紀
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 孝浩
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0096567(US,A1)
【文献】特開2010-257485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の操作により購入対象商品の商品登録を実行する登録部を備えた商品登録装置であって、
監視装置から入力され前記顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報を受付ける第1の受付部と、
操作部から入力され1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報を受付ける第2の受付部と、
前記第1の受付部が前記指示情報を受付けた場合、前記第2の受付部が前記登録完了情報を受付けたことを条件に、前記指示情報に基づく報知を行う報知部と、
前記指示情報の取消を指示する取消情報を受付ける取消指示受付部と、
を備え、
前記取消指示受付部が取消情報を受付けた場合、記憶部に記憶されている前記指示情報を消去する、
商品データ登録装置。
【請求項2】
前記第2の受付部が登録完了情報を受付けた場合、前記第1の受付部が前記指示情報を受付けていないことを条件に、前記登録部で商品登録された商品の代金の支払いにかかる会計処理を実行する会計処理部をさらに備える、
請求項1に記載の商品データ登録装置。
【請求項3】
店員を識別する識別情報を受付ける第3の受付部をさらに備え、
前記会計処理部は、前記第2の受付部が登録完了情報を受付けるとともに前記第1の受付部が前記指示情報を受付けている場合、前記第3の受付部が前記識別情報を受付けたことを条件に前記会計処理を実行する、
請求項2に記載の商品データ登録装置。
【請求項4】
前記報知部は、前記第2の受付部が登録完了情報を受付けるとともに前記第1の受付部が前記指示情報を受付けている場合、顧客に対して商品登録を正しく行ったか否かの入力を要求するメッセージと、当該入力を受付けるための操作子とを表示器に表示する、
請求項1に記載の商品データ登録装置。
【請求項5】
操作部から入力され商品登録を正しく行ったか否かを示す情報を受付ける第4の受付部と、
前記第4の受付部が商品登録を正しく行った旨の入力を受付けたことを条件に会計処理を実行する会計処理部と、をさらに備える、
請求項4に記載の商品データ登録装置。
【請求項6】
商品登録データ装置をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
顧客の操作により購入対象商品の商品登録を実行する登録部を備えた商品登録装置であって、
監視装置から入力され前記顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報を受付ける第1の受付部と、
操作部から入力され1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報を受付ける第2の受付部と、
前記第1の受付部が前記指示情報を受付けた場合、前記第2の受付部が前記登録完了情報を受付けたことを条件に、前記指示情報に基づく報知を行う報知部と、
前記指示情報の取消を指示する取消情報を受付ける取消指示受付部と、
を備え、
前記取消指示受付部が取消情報を受付けた場合、記憶部に記憶されている前記指示情報を消去する、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品データ登録装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人手不足を背景として、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗で、いわゆるセルフPOS(Point Of Sales)端末が広く用いられるようになってきている。セルフPOS端末は、顧客自身が購入する商品の商品登録と当該商品の支払にかかる操作を行うものである(例えば、特許文献1)。また、ショッピングカートにスキャナを設けて、顧客自身が当該スキャナを用いて商品登録を行うカートPOS端末と呼ばれるものも実用化されている。
【0003】
これらセルフPOS端末やカートPOS端末では、顧客自身に商品登録を委ねているため、顧客による不正行為が生じ得る。例えば、顧客が購入する商品の一部を商品登録せずに会計を済ませてしまうと、商品登録されなかった商品の代金は支払われない。このような不正を防止するために、店舗は、顧客を案内するなどする店員(以下、アテンダントともいう)やカメラ等で商品登録する顧客を監視し、疑わしい行為が見受けられるとアテンダントが顧客に声掛けして注意し正しい商品登録を促すなどの対策をとっている。
【0004】
しかしながら、顧客に声掛けして注意することは顧客に対して不快感を与えかねないため、アテンダントは疑わしい行為があったとしても対応がしにくい場合が多く、顧客による不正行為の抑制効果が充分でないものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、顧客自身が商品の商品登録を行う商品データ登録装置に関し、顧客による不正行為の抑制効果を高めることが可能な商品データ登録装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品データ登録装置は、顧客の操作により購入対象商品の商品登録を実行する登録部を備えた商品登録装置であって、監視装置から入力され前記顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報を受付ける第1の受付部と、操作部から入力され1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報を受付ける第2の受付部と、前記第1の受付部が前記指示情報を受付けた場合、前記第2の受付部が前記登録完了情報を受付けたことを条件に、前記指示情報に基づく報知を行う報知部と、前記指示情報の取消を指示する取消情報を受付ける取消指示受付部と、を備え、前記取消指示受付部が取消情報を受付けた場合、記憶部に記憶されている前記指示情報を消去する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の商品データ登録装置を含む監視システムを示す図である。
図2図2は、実施形態の商品データ登録装置の外観を示す図である。
図3図3は、実施形態の商品データ登録装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態の商品データ登録装置のメモリ部に記憶される報知情報ファイルのデータ構成を示す図である。
図5図5は、実施形態の商品データ登録装置の機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態の商品データ登録装置の制御部による処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態の商品データ登録装置の表示画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態の商品データ登録装置の表示画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態の商品データ登録装置およびプログラムについて説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。以下に説明する実施形態では、商品データ登録装置を顧客自身が商品登録と支払のための操作を行うセルフPOS端末に適用した例について説明するが、例えばカートPOS端末など顧客自身が商品登録を行う装置に広く適用できる。
【0009】
図1は、実施形態に係るセルフPOS端末を含む監視システムを示す図である。監視システム1は、スーパーマーケットなどの店舗で用いられ、図1に示すように、複数台のセルフPOS端末2と複数台のカメラ3と監視装置であるアテンダントPC(Personal Computer)4とを含む構成である。各セルフPOS端末2とカメラ3とアテンダントPC4とは、例えばLAN(Local Area Network)などにより互いに通信可能に接続されている。
【0010】
セルフPOS端末2は、顧客の操作により、購入対象商品の商品登録を実行するとともに商品登録された商品の代金の支払いにかかる会計処理を実行する。セルフPOS端末2は、商品データ登録装置の一例である。以下の説明において、顧客が商品登録を行うための操作を登録操作、顧客が会計処理を行うための操作を会計操作、とそれぞれいう場合がある。なお、セルフPOS端末2の構成の詳細は後述する。
【0011】
ここで、商品登録とは、商品情報を登録(記憶)する処理をいう。例えば、商品登録は、入力された商品コード(商品を識別する情報)に基づいて当該商品の商品名や価格等の商品情報(商品データ)を登録する処理である。また、会計処理とは、商品登録された商品の代金の支払いにかかる処理をいう。例えば、会計処理は、取引に係る合計金額の算出および表示、釣銭の算出および表示、釣銭機に対する釣銭発行指示、プリンタに対するレシート発行指示などを実行する処理である。
【0012】
各カメラ3は、各セルフPOS端末2の近傍に設けられている。カメラ3は、セルフPOS端末2における顧客の登録操作や会計操作を撮像し、撮像したデータをアテンダントPC4に出力する。なお、商品データ登録装置をカートPOSに適用する場合、カメラ3はショッピングカートに設けられてもよいし、店舗内の売り場全体を撮像可能なように店舗に複数設けられてもよい。
【0013】
アテンダントPC4は、アテンダントによって管理されるPCである。アテンダントPC4は、セルフPOS端末2でエラーが発生すると、当該エラーを示す情報を受信する。アテンダントは、エラーが発生したセルフPOS端末2の設置場所に行って必要な対応を行う。
【0014】
また、アテンダントPC4は、カメラ3から受信した撮像データを自機のディスプレイに表示する。アテンダントは、アテンダントPC4のディスプレイに映し出された映像を見て、顧客の登録操作と会計操作を監視することで顧客による不正をチェックすることができる。顧客による不正とは、購入しようとする商品、すなわち購入対象商品を商品登録せずに袋詰めする、購入対象商品のうち価格の高い商品に代えて価格の低い商品を何度も商品登録して商品登録数を購入対象商品数と同じとしながら合計金額を減らす、などが考えられる。
【0015】
アテンダントは、顧客の登録操作や会計操作に疑わしい行為があると判断すると、アテンダントPC4を操作する。この操作によって、アテンダントPC4は、上記疑わしい行為が見受けられたセルフPOS端末2に対して指示情報を出力する。指示情報は、顧客に対して正しく商品登録を行うことを促すための情報(以下、個客に対しての注意情報ともいう)の報知を指示するものである。指示情報は、顧客の不正行為がある可能性を示す情報ということもできる。アテンダントPCは、監視装置の一例である。
【0016】
アテンダントPC4は、複数のセルフPOS端末2の設置場所の近くに配置される据置型のPCでもよいし、アテンダントが携帯可能なタブレット型のPCでもよい。また、アテンダントPC4は、カメラ3より受信した撮像データから機械学習等により疑わしい行為を推定し、その推定結果に基づいて指示情報を出力するようにしてもよい。
【0017】
次に、セルフPOS端末2の構成について詳細に説明する。図2は、セルフPOS端末2の外観を示す図である。図2に示すように、セルフPOS端末2は、本体部50と、第1のカゴ載置台70と、第2のカゴ載置台80と、を備える。
【0018】
本体部50は、上部にディスプレイ51およびタッチパネル52を備えるとともに、内部にスキャナ53、プリンタ54、カードリーダ55、および釣銭機56(それぞれ図3参照)を収納する。
【0019】
ディスプレイ51は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスであり、各種情報を表示する。例えば、ディスプレイ51は、顧客の登録操作で商品登録された商品の商品名や価格などの商品情報を表示する。また、ディスプレイ51は、顧客の会計操作に伴って取引の合計金額や釣銭金額などの会計情報を表示する。
【0020】
さらに、ディスプレイ51は、アテンダントPC4からの指示情報に基づいて、顧客に対して正しく商品登録を行うことを促すための表示を行う。この表示は、正しく商品登録がされていない可能性があることを示す表示であるということもできる。ディスプレイ51による表示は、顧客に対する報知の一例である。顧客に対する報知は、表示でなく音声出力等でもよい。
【0021】
具体的には、ディスプレイ51は、アテンダントPC4からの指示情報に基づいて、例えば「店員が来ますので、お待ちください」とのメッセージを表示する。これにより、不正している可能性のある顧客に対して、商品登録された商品を店員がチェックすることを通知して、顧客に対して正しく商品登録を行うよう促す。また、ディスプレイ51は、アテンダントPC4からの指示情報に基づいて、顧客に対して商品登録を正しく行ったか否かの入力を要求するメッセージと、当該入力を受付けるための操作子とを表示する。例えば、「全て商品登録しましたか」とのメッセージ、「はい」ボタン、および「いいえ」ボタンを表示する。これにより、不正している可能性のある顧客に対して、全ての商品について商品登録したことを確認することで、顧客に対して正しく商品登録を行うよう促す。なお、ディスプレイ51に表示されるメッセージは、例えば「商品登録されていない商品がありますので、正しく商品登録してください」等、顧客に対して直接的に正しく商品登録を行うよう促すものでもよい。ディスプレイ51は、表示器の一例である。
【0022】
タッチパネル52は、ディスプレイ51の表面に設けられて、触れた位置に応じた情報をセルフPOS端末2の制御部20(図3参照)に入力するもので、顧客の操作を入力する操作部の一例である。セルフPOS端末2を使用する顧客は、ディスプレイ51に表示された各種ボタンや操作キーに触れることで、これらボタンや操作キーを操作することができる。
【0023】
図2に示すように、ディスプレイ51の下方には、顧客が位置する方向に向けて、スキャナ53の読取窓531、プリンタ54で印字されるレシートの発行口541、およびカードリーダ55のカード挿入口551が形成されている。
【0024】
読取窓531は、スキャナ53が商品に付されたバーコード等を撮像するための窓である。スキャナ53が光学的にバーコードを認識するものである場合、読取窓531はスキャナから発せられるレーザー光を透過させる。発行口541は、プリンタ54で印字されたレシートを排出する開口である。カード挿入口551は、カードリーダ55の読取対象であるクレジットカードなどを挿入するための開口である。
【0025】
また、本体部50には、内部に収納される釣銭機56の位置に対応して、硬貨投入口561、硬貨排出口562、硬貨受皿563、紙幣投入口564、および紙幣排出口565が形成されている。
【0026】
硬貨投入口561は、顧客が支払う硬貨を投入する開口である。硬貨投入口561に投入された硬貨は釣銭機56に収納される。硬貨排出口562は、釣銭機56から払い出される硬貨等を排出する開口である。硬貨排出口562は、釣銭あるいは硬貨投入口561から投入されて釣銭機56に受け入れられなかった硬貨を排出する。硬貨受皿563は、硬貨排出口562から排出された硬貨を受ける皿である。紙幣投入口564は、顧客が支払う紙幣を投入する開口である。紙幣投入口564に投入された紙幣は釣銭機56に収納される。紙幣排出口565は、釣銭機56から払い出される釣銭である紙幣を排出する開口である。
【0027】
第1のカゴ載置台70は、顧客が購入しようとする商品を収容した買物カゴ(図示せず)を載置する置台である。第1のカゴ載置台70は、第1計量部71を備える。第1計量部71は、第1のカゴ載置台70に載置された買物カゴと当該買物カゴに収容された商品の合計重量を計量する。
【0028】
第2のカゴ載置台80は、第1のカゴ載置台70に載置された買物カゴから取り出され例えばスキャナ53によってバーコードが読取られた商品、すなわち商品登録された商品を収容する買物カゴ(図示せず)を載置する置台である。第2のカゴ載置台80は、第2計量部81、一対の支持棒82、および一時置台83を備える。
【0029】
第2計量部81は、第2のカゴ載置台80に載置された買物カゴと当該買物カゴに収容された商品の合計重量、あるいは一対の支持棒82に支持された買物袋(図示せず)と当該買物袋に収容された商品の合計重量を計量する。支持棒82は、商品登録された商品を収容する買物袋を引っ掛けて支持するための棒である。支持棒82は、買物袋を開口した状態で支持することで商品を買物袋に投入し易くする。一時置台83は、商品登録された商品のうち、壊れたり変形したりしやすい商品、例えば豆腐や卵などを一時的に載置する台である。顧客は、一時置台83に載置された商品を最後に買物カゴあるいは買物袋に収容することができる。
【0030】
顧客は、第1のカゴ載置台70に載置された買物カゴから取出した商品を読取窓531の前に位置させて、例えば当該商品に付されたバーコードをスキャナ53で読み取らせ、商品登録を行う。そして顧客は、商品登録が済んだ商品を第2のカゴ載置台80に載置された買物カゴあるいは支持棒82に支持された買物袋に収容する。第1計量部71が、第1のカゴ載置台70に載置された買物カゴから商品を取出した前後の重量を計量することで、制御部20(図3参照)は重量変化を認識する。第2計量部81が、第2のカゴ載置台80に載置された買物カゴあるいは支持棒82に支持された買物袋に商品が収容された前後の重量を計量することで、制御部20は重量変化を認識する。この両重量変化が等しいか否かで、制御部20は、顧客が購入しようとする商品が商品登録されたか否かを判断することができる。
【0031】
また、本体部50は、上部に延出する円柱状のポール57を備えている。ポール57の上方先端部には、アテンダントを呼び出す際に発光する発光部571が設けられている。
【0032】
図3は、セルフPOS端末2のハードウェア構成を示すブロック図である。セルフPOS端末2は、制御部20と、メモリ部21と、ディスプレイ51と、タッチパネル52と、スキャナ53と、プリンタ54と、カードリーダ55と、釣銭機56と、第1計量部71と、第2計量部81と、発光部571と、通信部58と、を備えている。これら制御部20、メモリ部21、ディスプレイ51、タッチパネル52、スキャナ53、プリンタ54、カードリーダ55、釣銭機56、第1計量部71、第2計量部81、発光部571、および通信部58は、バス60等を介して互いに接続されている。
【0033】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203を備えたコンピュータで構成されている。CPU201、ROM202、およびRAM203は、互いにバス60を介して接続されている。
【0034】
CPU201は、セルフPOS端末2の全体を制御する。ROM202は、CPU201の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用され、ROM202やメモリ部21に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部20は、CPU201がROM202や、メモリ部21に記憶されRAM203に展開された制御プログラムに従って動作することによって、セルフPOS端末2の各種制御処理を実行する。
【0035】
メモリ部21は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。メモリ部21は、制御プログラム211、商品マスタ212および設定情報管理ファイル213を記憶する。
【0036】
制御プログラム211は、セルフPOS端末2として動作するための制御プログラムや監視システム1の一部として動作するための制御プログラムなどである。商品マスタ212は、店舗で取り扱っている商品について、商品コードと商品情報(商品名、価格等)とを関連付けて記憶したマスタファイルである。店舗で取り扱う商品は日々変化するため、商品マスタは、通信部58を介して接続されるサーバ(図示せず)によって適宜更新される。
【0037】
設定情報管理ファイル213は、顧客に疑わしい行為が見受けられたときのセルフPOS端末2の処理に関する設定情報を管理するものである。図4は、設定情報管理ファイル213のデータ構成の一例を示す図である。設定情報管理ファイル213に登録される各データは、設定No、メッセージ、入力ボタン有無、および設定フラグが対応づけられている。
【0038】
設定Noは、顧客に疑わしい行為が見受けられたときのセルフPOS端末2の処理の設定情報を特定する番号である。具体的には、設定Noは、セルフPOS端末2がアテンダントPC4から指示情報を受付けた場合の処理を特定する番号である。メッセージは、表示するメッセージを示す情報である。本実施形態においては、メッセージAは「店員が来ますので、お待ちください」とのメッセージを示し、メッセージBは「全て商品登録しましたか」とのメッセージを示す。入力ボタン有無は、メッセージとともに顧客が入力するための入力ボタンを表示するか否かを示す情報である。設定フラグは、アテンダントPC4から指示情報を受付けた場合の処理を設定するための情報である。図4に示す例では、設定フラグのレコードに「1」が登録されている設定No1で特定される処理が実行される。具体的には、設定フラグのレコードの「1」に対応するメッセージが表示され、当該メッセージに基づく処理が実行される。設定フラグのレコードは、セルフPOS端末2を設置する店舗の店員等によって登録され、必要に応じて書換えられる。
【0039】
図3の説明に戻る。ディスプレイ51およびタッチパネル52の構成および機能は上述したとおりである。
【0040】
スキャナ53は、顧客が購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを光学的にまたは撮像して認識する。そして、スキャナ53は、認識したコードシンボルをデコードし、コードシンボルが示す商品コードを読み取る。なお、スキャナ53が認識したコードシンボルのデコードは、セルフPOS端末2の制御部20で行ってもよい。また、スキャナ53は、色や凹凸など商品の外観の特徴量に基づいて商品を認識するオブジェクト認識方式で商品を特定できる機能を備えたものであってもよい。
【0041】
プリンタ54は、例えば、サーマルプリンタによって構成される。プリンタ54は、ロール状のレシート用紙に、取引にかかる情報等を印字し、レシートとして発行口541から発行する。
【0042】
カードリーダ55は、カード挿入口551から挿入されたクレジットカードから決済に必要なクレジット情報を磁気的に読み取る。また、カードリーダ55は、カード挿入口551から挿入された会員カードあるいはポイントカード等の媒体から会員を特定する会員情報を磁気的に読み取る。なお、カードリーダ55は、IC(Integrated Circuit)チップを内蔵したICカードから情報を読取るICカードリーダとしてもよい。
【0043】
釣銭機56は、顧客が商品の購入代金を現金で支払った際に、顧客の支払った紙幣と硬貨を受け付け、必要に応じて釣銭を払い出す。紙幣は紙幣投入口564から投入され、硬貨は硬貨投入口561から投入される。また、釣銭の紙幣は紙幣排出口565から排出され、釣銭の硬貨は硬貨排出口562から排出される。
【0044】
第1計量部71、第2計量部81、発光部571の構成および機能は上述したとおりである。通信部58は、アテンダントPC4や店舗が管理するサーバ等の外部装置と通信するためのインターフェイスである。
【0045】
次に、セルフPOS端末2の機能構成について説明する。図5は、セルフPOS端末2の制御部20の機能構成を示すブロック図である。制御部20は、CPU201がROM202やメモリ部21に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、入力部2001、第1の受付部2002、第2の受付部2003、第3の受付部2004、第4の受付部2005、登録部2006、会計処理部2007および報知部2008として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0046】
入力部2001には、アテンダントPC4、タッチパネル52およびスキャナ53から各種情報が入力される。例えば、入力部2001には、顧客に対して正しく商品登録を行うことを促すための報知を指示する指示情報がアテンダントPC4から入力される。指示情報は、アテンダントが顧客の動作を直接あるいはカメラ3が撮像した映像を通して確認し、顧客に疑わしい行為があった場合にアテンダントPC4を操作することによって入力部2001に入力される。
【0047】
また、入力部2001には、1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報がタッチパネル52から入力される。登録完了情報は、商品登録を終えた顧客がディスプレイ51に表示された操作ボタン(図7のD参照)をタッチすることでタッチパネル52から入力部2001に入力される。
【0048】
さらに、入力部2001には、店員を識別する店員コードがスキャナ53から入力される。店員コードは、例えばスキャナ53がアテンダントのネームプレートに印刷されたバーコードをスキャンすることで入力部2001に入力される。店員コードは、店員を識別する識別情報の一例である。
【0049】
また、入力部2001には、商品登録を正しく行ったか否かを示す情報がタッチパネル52から入力される。商品登録を正しく行ったか否かを示す情報は、ディスプレイ51に表示された入力ボタンをタッチすることでタッチパネル52から入力部2001に入力される。
【0050】
入力部2001には、その他の情報も入力される。例えば、商品を識別する商品コードがスキャナ53から入力される。商品コードは、スキャナ53が顧客の購入商品に付されたバーコードから読取ることで入力部2001に入力される。
【0051】
第1の受付部2002は、アテンダントPC4から入力され顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報を受付ける。具体的には、第1の受付部2002は、アテンダントPC4から入力部2001に入力された指示情報を受付ける。
【0052】
第2の受付部2003は、タッチパネル52から入力され1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報を受付ける。具体的には、第2の受付部2003は、タッチパネル52から入力部2001に入力された登録完了情報を受付ける。
【0053】
第3の受付部2004は、店員を識別する識別情報を受付ける。具体的には、第3の受付部2004は、タッチパネル52やスキャナ53から入力部2001に入力された店員コードを受付ける。
【0054】
第4の受付部2005は、商品登録を正しく行ったか否かを示す情報を受付ける。具体的には、第4の受付部2005は、入力部2001に入力された商品登録を正しく行ったか否かを示す情報を受付ける。
【0055】
登録部2006は、顧客の操作により購入対象商品の商品登録を実行する。具体的には、登録部2006は、入力部2001に入力された商品コードに対応する商品情報を商品マスタ212から読出してRAM203に記憶する。商品情報は、商品コード、商品名、価格等を含む情報である。
【0056】
会計処理部2007は、登録部2006で商品登録された商品の代金の支払いにかかる会計処理を実行する。具体的には、会計処理部2007は、商品登録された商品の合計金額(取引金額)の算出、釣銭額の算出、各種情報の表示、レシート発行などを行う。なお、会計処理部2007は、顧客がクレジット決済や二次元コード決済などのキャッシュレス決済を希望する場合、決済に必要な会計処理を実行することができる。
【0057】
会計処理部2007は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けた場合、第1の受付部2002が指示情報を受付けていないことを条件に会計処理を実行する。また、会計処理部2007は、設定情報管理ファイル213において設定No1に対応する設定フラグに「1」が登録されている場合、以下のとおり会計処理を実行する。すなわち、会計処理部2007は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるとともに第1の受付部2002が指示情報を受付けている場合、第3の受付部2004が店員コードを受付けたことを条件に会計処理を実行する。
【0058】
さらに、会計処理部2007は、設定情報管理ファイル213において設定No2に対応する設定フラグに「1」が登録されている場合、以下のとおり会計処理を実行する。すなわち、会計処理部2007は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるとともに第1の受付部2002が指示情報を受付けている場合、第4の受付部2005が商品登録を正しく行った旨の入力を受付けたことを条件に会計処理を実行する。
【0059】
報知部2008は、第1の受付部2002が指示情報を受付けた場合、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けたことを条件に、指示情報に基づく報知を行う。具体的には、報知部2008は、第1の受付部2002が指示情報を受付けた場合、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けると、顧客に対して正しく商品登録を行うことを促すための表示をディスプレイ51で行う。
【0060】
次に、上記構成に基づくセルフPOS端末2の動作を説明する。図6は、セルフPOS端末2の制御部20による処理の流れを示すフローチャートである。
【0061】
まず、制御部20は、入力部2001に商品コードが入力されたか否か判断する(S1)。言い換えれば、制御部20は、スキャナ53が商品に付されたバーコードから商品コードを読取ったか否か判断する。商品コードが入力されないと(S1のN)、制御部20は、S1の処理に戻って待機する。
【0062】
入力部2001に商品コードが入力されると(S1のY)、登録部2006は、入力された商品コードに基づいて商品登録を行う(S2)。このとき、ディスプレイ51には商品登録された商品の商品情報を示す登録画面が表示される。続いて、制御部20は、第1の受付部2002が指示情報を受付けたか否か判断する(S3)。言い換えれば、制御部20は、アテンダントPC4から入力部2001に指示情報が入力されたか否か判断する。指示情報を受付けた場合(S3のY)、制御部20は、受付けた指示情報をRAM203に記憶する(S4)。
【0063】
次いで、制御部20は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けたか否か判断する(S5)。言い換えれば、制御部20は、タッチパネル52から入力部2001に登録完了情報が入力されたか否か判断する。登録完了情報を受付けない場合(S5のN)、制御部20は、S1の処理に戻る。
【0064】
登録完了情報を受付けた場合(S5のY)、制御部20は、入力部2001に取消情報が入力されていないか判断する(S6)。すなわち、制御部20は、第1の受付部2002が指示情報を受付けた後、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるまでの間に、入力部2001に指示情報を取消す旨の入力がされていないか判断する。
【0065】
取消情報の入力がない場合(S6のY)、制御部20は、RAM203に指示情報が記憶されているか否か判断する(S7)。すなわち、制御部20は、顧客に対しての注意情報の報知を行う必要があるか否かチェックする。なお、S3の処理において、第1の受付部2002が指示情報を受付けていない場合(S3のN)、制御部20は、S4の処理をスキップしてS5の処理に移行する。
【0066】
指示情報が記憶されている場合(S7のY)、制御部20は、設定情報が設定No1に設定されているか否か判断する(S8)。すなわち、制御部20は、設定情報管理ファイル213を参照して、設定No1に対応する設定フラグのレコードに「1」が登録されているか否か判断する。設定No1に設定されている場合(S8のY)、報知部2008は、ディスプレイ51にメッセージAを表示する(S9)。これによりディスプレイ51には、図7に示すように、登録画面にポップアップ表示で「店員が来ますので、お待ちください」とのメッセージが表示される。このとき、併せて制御部20は、発光部571を発光させてアテンダントの呼び出しを行う。なお、図7において、符号Cは取引を中止するための操作ボタンを示し、符号Dは商品登録が完了して支払に移行するための操作ボタンを示す。操作ボタンDがタッチされると、入力部2001に登録完了情報が入力される。
【0067】
続いて、制御部20は、第3の受付部2004が識別情報を受付けたか否か判断する(S10)。言い換えれば、制御部20は、スキャナ53によってアテンダントのネームカードのバーコードから店員コードが読取られたか否かを判断する。識別情報を受付けない場合(S10のN)、制御部20は、S10の処理に戻って第3の受付部2004が識別情報を受付けるまで待機する。すなわち、アテンダントが顧客の商品を確認した後になされるスキャナ53による店員コードの読取があるまで制御部20は待機する。
【0068】
識別情報を受付けた場合(S10のY)、制御部20は、RAM203に記憶されている指示情報を消去する(S11)。S10の処理において識別情報が入力された場合、制御部20は、アテンダントによって顧客が正しく商品登録を行ったことが確認されたと判断して指示情報を消去する。そして、会計処理部2007が会計処理を実行し(S12)、制御部20は処理を終了する。
【0069】
S6の処理において、取消情報が入力された場合(S6のN)、制御部20はS11の処理に移行する。顧客に疑わしい行動があった後、顧客が商品登録の完了を宣言する操作を行う前に正しい商品登録が行われたことをアテンダントが確認できた場合、入力部2001にアテンダントPC4から取消情報が入力される。この場合、正しい商品登録を促すための表示はされずに会計処理が実行される。
【0070】
指示情報がRAM203に記憶されていない場合(S7のN)、制御部20は、S12の処理に移行する。入力部2001にアテンダントPC4から指示情報が入力されていない状況では、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けると直ちに会計処理部2007が会計処理を実行する。
【0071】
また、S8の処理において、設定情報が設定No1に設定されていない場合(S8のN)、すなわち設定No2に設定されている場合、報知部2008は、ディスプレイ51にメッセージBおよび入力ボタンを表示する(S13)。これによりディスプレイ51には、図8に示すように、登録画面にポップアップ表示で「全て商品登録しましたか」とのメッセージ、「はい」ボタン、および「いいえ」ボタンが表示される。「はい」ボタンおよび「いいえ」ボタンは、商品登録を正しく行ったか否かの入力を受付けるための操作子の一例である。
【0072】
続いて、制御部20は、「はい」ボタンが操作されたことを示す情報が入力部2001にされたか否か判断する(S14)。すなわち、制御部20は、第4の受付部2005が商品登録を正しく行ったことを示す情報を受付けたか否か判断する。「はい」ボタンが操作されたことを示す情報が入力されていない場合(S14のN)、制御部20はS1の処理に戻る。また、「はい」ボタンが操作されたことを示す情報が入力されている場合(S14のY)、制御部20はS11の処理に移行する。
【0073】
上記処理により、セルフPOS端末2は、顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報、言い換えれば、顧客の不正行為がある可能性を示す情報がアテンダントPC4から入力されると、以下のとおりディスプレイ51を用いて報知を行う。
【0074】
設定情報が設定No1に設定されている場合、報知部2008は、ディスプレイ51に図7に示す表示画面を表示する。これにより、不正している可能性のある顧客に対して、商品登録された商品を店員がチェックすることを通知して、顧客に対して正しく商品登録を行うよう促す。また、設定情報が設定No2に設定されている場合、報知部2008は、ディスプレイ51に図8に示す表示画面を表示する。これにより、不正している可能性のある顧客に対して、全ての商品について商品登録したことの確認を求めることで、顧客に対して正しく商品登録を行うよう促す。このため、不正チェックが行われていることを顧客に意識付けすることができ、不正行為の抑制効果を高めることができる。加えて、アテンダントが顧客に声掛けする必要がないので、顧客に不快感を与えることを抑制できる。
【0075】
また、報知部2008は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けたことを条件として上記表示を行う。言い換えれば、報知部2008は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるまで上記表示を行わない。このため、顧客に疑わしい行為があったとしても、顧客が商品登録を完了したことを宣言する前に正しい商品登録をやり直した場合、顧客に対して正しく商品登録を行うよう促す表示は行わない。したがって、不用意に上記表示を行うことがなく、この点においても顧客に不快感を与えることを抑制できる。
【0076】
以上説明したとおり、本実施形態のセルフPOS端末2は、顧客の操作により購入対象商品の商品登録を実行する登録部200を備えたものであって、アテンダントPC4から入力され前記顧客に対しての注意情報の報知を指示する指示情報を受付ける第1の受付部2002と、タッチパネル52から入力され1取引にかかる商品の商品登録が完了したことを示す登録完了情報を受付ける第2の受付部2003と、第1の受付部2002が前記指示情報を受付けた場合、第2の受付部2003が前記登録完了情報を受付けたことを条件に、前記指示情報に基づく報知を行う報知部2008と、を備える。
【0077】
これにより、セルフPOS端末2は、顧客に不快感を与えることを抑制しつつ、不正チェックが行われていることを顧客に意識付けすることができる。したがって、不正行為の抑制効果を高めることができる。
【0078】
また、本実施形態のセルフPOS端末2は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けた場合、第1の受付部2002が前記指示情報を受付けていないことを条件に、登録部2006で商品登録された商品の代金の支払いにかかる会計処理を実行する会計処理部2007をさらに備える。
【0079】
これにより、セルフPOS端末2は、不正が疑われる場合は会計処理を実行せず、不正が疑われない場合に会計処理を実行することができるので、不正になされた商品登録に基づいて会計処理がなされることを防止することができる。
【0080】
さらに、本実施形態のセルフPOS端末2は、店員を識別する店員コードを受付ける第3の受付部2004をさらに備え、会計処理部2007は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるとともに第1の受付部2002が指示情報を受付けている場合、第3の受付部2004が店員コードを受付けたことを条件に計処理を実行する。
【0081】
これにより、セルフPOS端末2は、不正が疑われる場合、顧客によって正しい商品登録がなされたことを店員が確認してから会計処理を実行することができる。このため、不正になされた商品登録に基づいて会計処理がなされることをより確実に防止することができる。
【0082】
加えて、本実施形態のセルフPOS端末2は、第2の受付部2003が登録完了情報を受付けるとともに第1の受付部2002が指示情報を受付けている場合、顧客に対して商品登録を正しく行ったか否かの入力を要求するメッセージと、入力を受付けるための操作子とをディスプレイ51に表示する。
【0083】
これにより、セルフPOS端末2は、不正が疑われる場合は顧客に対して商品登録を正しく行ったことを入力させることができる。このため、顧客に対して正しく商品登録を行うことを強く促すことができ、不正行為の抑制効果をより高めることができる。
【0084】
また、本実施形態のセルフPOS端末2は、タッチパネル52から入力され商品登録を正しく行ったか否かを示す情報を受付ける第4の受付部2005をさらに備え、会計処理部2007は、第4の受付部2005が商品登録を正しく行った旨の入力を受付けたことを条件に会計処理を実行する。
【0085】
これにより、セルフPOS端末2は、不正が疑われる場合、正しい商品登録がなされたことを顧客に確認してから会計処理を実行することができる。このため、不正になされた商品登録に基づいて会計処理がなされることをより確実に防止することができる。
【0086】
なお、上記実施形態において、セルフPOS端末2、およびアテンダントPC4で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記実施形態のセルフPOS端末2、およびアテンダントPC4で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0087】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
2 セルフPOS端末(商品データ登録装置)
51 ディスプレイ(表示器)
2002 第1の受付部
2003 第2の受付部
2004 第3の受付部
2005 第4の受付部
2006 登録部
2007 会計処理部
2008 報知部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【文献】特開2019-71030号公報
図1
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