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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】マルチカーエレベーター
(51)【国際特許分類】
   B66B 9/10 20060101AFI20241114BHJP
   B66B 7/06 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
B66B9/10
B66B7/06 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021126508
(22)【出願日】2021-08-02
(65)【公開番号】P2023021566
(43)【公開日】2023-02-14
【審査請求日】2023-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安部 貴
(72)【発明者】
【氏名】野口 直昭
(72)【発明者】
【氏名】堂薗 美礼
(72)【発明者】
【氏名】松家 大介
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-158818(JP,A)
【文献】特開2007-030998(JP,A)
【文献】国際公開第2017/010927(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108569610(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/00- 7/12
B66B 9/00- 9/193
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路を循環移動する複数の乗りかごと、
前記乗りかごに設けられた締結具と、
前記締結具を介して前記乗りかごに接続される主ロープと、
前記主ロープが巻き掛けられる綱車を有する巻上機と、を備え、
前記締結具は、
前記乗りかごが前記巻上機で反転する際に、前記綱車に接触するローラ部と、
前記主ロープが巻き掛けられる滑車と、を有し、
前記ローラ部の半径は、前記滑車の半径よりも大きく設定され、
前記乗りかごは、
前記滑車及び前記ローラ部が取り付けられる連結軸と、
前記連結軸を回転可能に支持する連結具と、を有し、
前記締結具には、前記締結具の姿勢を保持する姿勢保持ローラが設けられる
マルチカーエレベーター。
【請求項2】
前記連結軸には、保持ローラブラケットが固定され、
前記姿勢保持ローラは、前記保持ローラブラケットに回転可能に支持され、
前記昇降路には、前記姿勢保持ローラが接触する姿勢保持レールが立設される
請求項に記載のマルチカーエレベーター。
【請求項3】
昇降路を循環移動する複数の乗りかごと、
前記乗りかごに設けられた締結具と、
前記締結具を介して前記乗りかごに接続される主ロープと、
前記主ロープが巻き掛けられる綱車を有する巻上機と、を備え、
前記締結具は、
前記乗りかごが前記巻上機で反転する際に、前記綱車に接触するローラ部と、
前記主ロープが巻き掛けられる複数の滑車と、を有し、
前記締結具には、複数の主ロープが接続され、
前記ローラ部は、複数の前記滑車の間に配置される
マルチカーエレベーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の乗りかごが1つの昇降路内を循環移動するマルチカーエレベーターに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、乗りかごが上昇及び下降の直線移動だけでなく、乗りかごの移動方向が上昇から下降に反転し、移動方向が連続して変化する循環式のマルチカーエレベーターが提案されている。従来の、この種のマルチカーエレベーターとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
【0003】
特許文献1には、駆動輪とそらせ輪に巻掛けられて上昇部と下降部と上下の水平部とを有するループを形成する平行な2本の主索と、これら2本の主索間に跨って連結された連結梁に回転自在に取付けられた乗かごとで循環ループを構成することが記載されている。また、特許文献1には、循環ループを複数組構成して駆動輪とそらせ輪とを各位置で同軸上に支持し、各循環ループ毎に駆動輪を独立して駆動する駆動源を設けて乗かごを一方向に循環するよう構成し、かつ連結梁は駆動輪とそらせ輪の外周縁から離れた位置で主索に連結することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-26629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、乗りかごがプーリで反転する際に、乗りかごと主ロープを連結する締結具とプーリや巻上機の綱車との間に主ロープが挟まれていた。その結果、特許文献1に記載された技術では、主ロープが挟まれることで、主ロープに摩耗や破損が生じるおそれがあり、主ロープの寿命が低下する、という問題を有していた。
【0006】
本目的は、上記の問題点を考慮し、主ロープの摩耗や破損を抑制することができるマルチカーエレベーターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し、目的を達成するため、マルチカーエレベーターは、昇降路を循環移動する複数の乗りかごと、乗りかごに設けられた締結具と、締結具を介して乗りかごに接続される主ロープと、主ロープが巻き掛けられる綱車を有する巻上機と、を備えている。そして、締結具は、乗りかごが巻上機で反転する際に、綱車に接触するローラ部を有する。
【発明の効果】
【0008】
上記構成のマルチカーエレベーターによれば、主ロープの摩耗や破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターを示す概略構成図である。
図2】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの一組の乗りかごを示す平面図である。
図3】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの他の組の乗りかごを示す平面図である。
図4】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける巻上機ユニットを示す断面図である。
図5】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける巻上機を示す断面図である。
図6】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの締結具における乗りかごに設置された状態を示す図である。
図7】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの締結具を示す側面図である。
図8】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの締結具を示す断面図である。
図9】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの乗りかごが上昇移動から下降移動に反転する直前の巻上機と締結具の状態を示す図である
図10図9の状態における回転体のA-A線断面図である。
図11図9に示す回転体のA-A線断面図において主ロープを巻き掛けた状態を示す図である。
図12図9の状態における巻上機の綱車を示す断面図である。
図13】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける巻上機の綱車に締結具が乗り上げた初期状態を示す図である。
図14】第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける巻上機の綱車に締結具が90度ほど乗り上げた状態を示す図である。
図15図14の状態における回転体及び綱車の断面図である。
図16】第2の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける締結具を示す正面図である。
図17】第2の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける締結具を示す側面図である。
図18】第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの概略構成図である。
図19】第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの巻上機ユニットを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターについて、図1図19を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
【0011】
1.第1の実施の形態例
1-1.マルチカーエレベーターの構成例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるマルチカーエレベーターの構成について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本例のマルチカーエレベーターを示す概略構成図である。図2及び図3は、本例のマルチカーエレベーターを示す平面図である。
【0012】
図1に示すマルチカーエレベーター100は、建築構造物内に形成された昇降路1内を複数の乗りかご6A、6B、6C、6D、6E,6Fが移動するエレベーターである。
【0013】
図1から図3に示すように、マルチカーエレベーター100は、第1巻上機ユニット3Aと、第2巻上機ユニット3Bと、第1下部プーリ17と、第2下部プーリ18と、複数対(本例では、3対)の乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fと、複数の主ロープ13A、14A、13B、14B、13C、14C、15D、16D、15E、16E、15F、16Fと、を備えている。さらに、マルチカーエレベーター100は、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fを昇降方向Zに沿って移動可能に支持するガイドレール9A、9B、9C、9Dを備えている。
【0014】
ガイドレール9A、9B、9C、9Dは、昇降路1の昇降方向Zに沿って立設している。以下、昇降方向Zと直交し、水平方向と平行をなす第1の方向Xとして、昇降方向Z及び第1の方向Xと直交する方向を第2の方向Yとする。
【0015】
また、昇降路1の上部には、機械室2が形成されている。そして、機械室2には、第1巻上機ユニット3Aと第2巻上機ユニット3Bが設置されている。第1巻上機ユニット3Aは、架台4A、4Bによって回転可能に支持されている。同様に、第2巻上機ユニット3Bは、架台4C、4Dによって回転可能に支持されている。
【0016】
図2に示すように、第1乗りかご6Aの上部には、上吊梁8Aと、一対のガイド10A、10Aと、第1締結具11Aと、第2締結具12Aとを有している。一対のガイド10A、10Aは、第1乗りかご6Aの第1の方向Xの両端部に接続されている。そして、一対のガイド10A、10Aは、ガイドレール9A、9B、9C、9Dを摺動する。
【0017】
上吊梁8Aは、第1乗りかご6Aにおける第1の方向X及び第2の方向Yの一端部から第1の方向X及び第2の方向Yの他端部にかけて延在している。上吊梁8Aの両端部には、連結具46が設置されている。また、上吊梁8Aの一端部に設けた連結具46には、後述する連結軸47を介して第1締結具11Aが接続される。上吊梁8Aの他端部に設けた連結具46には、連結軸47を介して第2締結具12Aが接続される。第1締結具11Aには、第1主ロープ13A、14Aが接続されており、第2締結具12Aには、第2主ロープ15D、16Dが接続されている。なお、締結具11A、12Aの詳細な構成については、後述する。
【0018】
なお、他の乗りかご6B、6C、6D、6E、6Fも第1乗りかご6Aと同様の構成を有している。
【0019】
図2に示すように、第1乗りかご6Aと対をなす第4乗りかご6Dは、第1乗りかご6Aと同様に、第1締結具11Dを介して第1主ロープ13A、14Aに接続されており、第2締結具12Dを介して第2主ロープ15D、16Dに接続されている。すなわち、第1乗りかご6Aと第4乗りかご6Dは、同じ主ロープ13A、14A、15D、16Dに接続されている。
【0020】
ここで、主ロープ13A、14A、13B、14B、13C、14C、15D、16D、15E、16E、15F、16Fは、それぞれ2本のロープにより構成されている。例えば、第1主ロープ13A、14Aを構成する2本のロープのうち一方のロープの一端部は、第1乗りかご6Aの第1締結具11Aの後述する第1固定滑車24及び第2固定滑車25に接続される。この一方のロープの他端部は、第4乗りかご6Dの第1締結具11Dの第1固定滑車24及び第2固定滑車25(図6参照)に接続される。また、第1主ロープ13A、14Aを構成する2本のロープのうち残りの他方のロープの一端部は、第1乗りかご6Aの第1締結具11Aの第1滑車27及び第2滑車28(図6参照)に接続される。この他方のロープの他端部は、第4乗りかご6Dの第1締結具11Dの第1滑車27及び第2滑車28に接続される。これにより、主ロープ13A、14Aは、第1乗りかご6Aの第1締結具11Aと第4乗りかご6Dの第1締結具11Dに接続されて、ループ状に形成される。
【0021】
なお、他の主ロープ13B、14B、13C、14C、15D、16D、15E、16E、15F、16Fも同様の構成を有しているため、その説明は省略する。
【0022】
図3に示すように、第2乗りかご6Bは、第1締結具11Bを介して第1主ロープ13B、14Bに接続されており、第2締結具12Bを介して第2主ロープ15E、16Eに接続されている。第2乗りかご6Bと対をなす第5乗りかご6Eは、第2乗りかご6Bと同様に、第1締結具11Eを介して第1主ロープ13B、14Bに接続されており、第2締結具12Eを介して第2主ロープ15E、16Eに接続されている。すなわち、第2乗りかご6Bと第5乗りかご6Eは、同じ主ロープ13B、14B、15E、16Eに接続されている。
【0023】
なお、第3乗りかご6C及び第6乗りかご6Fも他の乗りかご6A、6B、6D、6Eと同様に、主ロープに接続する第1締結具及び第2締結具を有している。そして、第3乗りかご6Cと第6乗りかご6Fは、同じ主ロープ13C、14C、15F、16Fに接続される。
【0024】
第1巻上機ユニット3Aは、第1の方向Xの一側に配置され、第2巻上機ユニット3Bは、第1の方向Xの他側に配置される。また、第1巻上機ユニット3A及び第2巻上機ユニット3Bは、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fを間に挟んで第2の方向Yの両側に配置される。第1巻上機ユニット3Aは、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fよりも第2の方向Yの一側に配置され、第2巻上機ユニット3Bは、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fよりも第2の方向Yの他側に配置される。
【0025】
また、第1下部プーリ17と第2下部プーリ18は、昇降路1の昇降方向Zの下部に設置されている。第1下部プーリ17は、昇降路1の下部において、第1巻上機ユニット3Aの下方に配置され、第2下部プーリ18は、昇降路1の下部において、第2巻上機ユニット3Bの下方に配置される。すなわち、第1下部プーリ17は、第1の方向Xの一側に配置され、第2下部プーリ18は、第1の方向Xの他側に配置される。そして、第1下部プーリ17は、第2の方向Yの一側に配置され、第2下部プーリ18は、第2の方向Yの他側に配置される。第1下部プーリ17と第2下部プーリ18は、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fの組数に応じて、本例では、3つ配置される。
【0026】
第1巻上機ユニット3Aと第1下部プーリ17には、第1主ロープ13A、14A、13B、14B、13C、14Cが巻き掛けられている。第2巻上機ユニット3Bと第2下部プーリ18には、第2主ロープ15D、16D、15E、16E、15F、16Fが巻き掛けられている。
【0027】
第1巻上機ユニット3A及び第2巻上機ユニット3Bが駆動することで、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fは、昇降路1内を循環移動する。また、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fは、昇降路1の上部に設置された第1巻上機ユニット3A及び第2巻上機ユニット3Bによって移動方向が上昇移動から下降移動又は、下降移動から上昇移動に反転する。さらに、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fは、昇降路1の下部に設置された第1下部プーリ17及び第2下部プーリ18によって移動方向が上昇移動から下降移動又は、下降移動から上昇移動に反転する。
【0028】
また、第1巻上機ユニット3Aは、第1巻上機5Aと、第2巻上機5Bと、第3巻上機5Cとを有している。第1巻上機5Aと、第2巻上機5Bと、第3巻上機5Cは、同一の架台4A、4Bにより回転可能に支持される。図2に示すように、第1巻上機5Aには、第1乗りかご6A及び第4乗りかご6Dが接続される第1主ロープ13A、14Aが巻き掛けられる。図3に示すように、第2巻上機5Bには、第2乗りかご6B及び第5乗りかご6Eが接続される第1主ロープ13B、14Bが巻き掛けられる。なお、第3巻上機5Cには、第3乗りかご6C及び第6乗りかご6Dに接続される第1主ロープが巻き掛けられる。
【0029】
第2巻上機ユニット3Bは、第4巻上機5Dと、第5巻上機5Eと、第6巻上機5Fとを有している。第4巻上機5Dと、第5巻上機5Eと、第6巻上機5Fは、同一の架台4C、4Dにより回転可能に支持される。図2に示すように、第4巻上機5Dには、第1乗りかご6A及び第4乗りかご6Dが接続される第2主ロープ15D、16Dが巻き掛けられる、図3に示すように、第5巻上機5Eには、第2乗りかご6B及び第5乗りかご6Eが接続される第2主ロープ15E、16Eが巻き掛けられる。なお、第6巻上機5Fには、第3乗りかご6C及び第6乗りかご6Dに接続される第2主ロープが巻き掛けられる。
【0030】
1-2.巻上機ユニットの構成
次に、図4を参照して第1巻上機ユニット3A及び第2巻上機ユニット3Bの詳細な構成について説明する。図4は、第1巻上機ユニット3Aを示す断面図である。なお、第1巻上機ユニット3Aと第2巻上機ユニット3Bは、同様の構成を有しているため、ここでは第1巻上機ユニット3Aについて説明する。
【0031】
図4に示すように、第1巻上機ユニット3Aを構成する第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cは、架台4A、4B(図2参照)に設けた主軸33に回転可能に支持されている。第1巻上機5Aは、主軸33の軸方向の一端部に配置され、第3巻上機5Cは、主軸33の軸方向の他端部に配置されている。そして、第2巻上機5Bは、第1巻上機5Aと第3巻上機5Cの間に配置されている。
【0032】
このように、3つの巻上機5A、5B、5Cを一つの主軸33で支持し、近接した並べて配置することで、巻上機ユニット3Aの小型化を図ることができ、省スペース化を図ることができる。
【0033】
また、第1巻上機5Aと第2巻上機5Bにおける後述するロータ39は、結合部材70により結合されている。また、第2巻上機5Bと第3巻上機5Cにおけるロータ39は、結合部材70により結合されている。これにより、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cのロータ39は、一体となって回転する。このように、3つの巻上機5A、5B、5Cのロータ39を結合部材70で結合することで、第1巻上機ユニット3Aのトルクを容易に増加させることができる。
【0034】
なお、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cの筐体34(図5参照)は、不図示の固定部材により一体に結合されている。また、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cの筐体34は、主軸33に固定されている。
【0035】
1-3.巻上機の構成
次に、図5を参照して巻上機5A、5B、5Cの詳細な構成について説明する。図5は、巻上機5Aを示す断面図である。なお、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cは、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは、第1巻上機5Aについて説明する。
【0036】
巻上機5Aは、一対の筐体34、34と、複数の固定子36と、軸受38と、ロータ39と、複数の回転子40を有している。筐体34は、略円板状に形成されている。そして、一対の筐体34、34は、間隔を空けて対向して配置される。また、筐体34は、その半径方向の中心部において主軸33に固定されている。筐体34の半径方向の外側の端部には、複数の固定子36が固定されている。
【0037】
複数の固定子36は、一対の筐体34、34の外側の端部における互いに対向する一面に固定されている。複数の固定子36は、鉄芯とこの鉄芯に巻回されたステータコイルにより構成される。そして、複数の固定子36は、筐体34の周方向に沿って環状に配置される。
【0038】
ロータ39は、一対の筐体34、34の間に配置される。ロータ39は、略円板状に形成されている。ロータ39は、綱車39aと、軸受ハウジング39bと、接続部39cとを有している。
【0039】
軸受ハウジング39bは、ロータ39の半径方向の中心部に形成されている。軸受ハウジング39bは、円筒状に形成されている。軸受ハウジング39bの内壁には、軸受38が設けられている。そして、ロータ39は、軸受38を介して主軸33に回転可能に支持されている。
【0040】
接続部39cは、軸受ハウジング39bの外周面から略垂直に突出している。接続部39cは、略円板状に形成されている。接続部39cは、一対の筐体34、34の間に配置される。接続部39cにおける軸受ハウジング39bとは反対側の端部、すなわち半径方向の外側の端部は、筐体34に固定された複数の固定子36よりも半径方向の外側に配置される。そして、接続部39cの半径方向の外側の端部は、一対の筐体34、34の半径方向の外側に突出している。この接続部39cの半径方向の外側の端部には、綱車39aが形成されている。
【0041】
綱車39aの外周面には、主ロープが巻き掛けられる綱車溝42、43が形成されている。ここで、主軸33の中心軸線33Aから綱車39aの外周面までの径は、長さR1に設定されている。
【0042】
また、ロータ39における綱車39aの半径方向の内側の面、すなわち内周面は、筐体34の外縁部及び筐体34に固定された複数の固定子36と対向する。そして、綱車39aの内周面には、複数の回転子40が固定される。
【0043】
複数の回転子40は、綱車39aの内周面において接続部39cの軸方向の両側に設置される。複数の回転子40は、磁石により構成されている。複数の回転子40は、綱車39aの周方向に沿って所定の間隔を空けて固定されている。複数の回転子40は、それぞれ綱車39aの周方向に沿ってN極とS極が交互に配置される。そして、複数の回転子40は、ロータ39に支持されて、筐体34に固定された複数の固定子36と微小なギャップを空けて対向する。
【0044】
このように、本例の巻上機5Aによれば、綱車39aが設けられたロータ39の径方向の長さを筐体34よりも長くすることができ、薄型で大きなトルクを得ることができる。さらに、ロータ39の接続部39cを間に挟んで、2つのモータを構成することができる。
【0045】
1-4.締結具の構成
次に、図6から図8を参照して締結具11A、11B、11D、11E、12A、12A、12D、12Eの構成について説明する。なお、締結具11A、11B、11D、11E、12A、12A、12D、12Eは、同一の構成を有しているため、以下の説明では、第1乗りかご6Aの第1締結具11Aの構成について説明する。図6は、締結具11Aにおける第1乗りかご6Aに設置された状態を示す図、図7は、締結具11Aの側面図、図8は、締結具11Aの断面図である。
【0046】
図6から図8に示すように、締結具11Aは、フレーム19A、19Bと、固定軸20と、第1張力支持部22と、第2張力支持部23と、第1固定滑車24と、第2固定滑車25と、回転体26を有している。また、締結具11Aは、複数のロープ固定具30A、30B、30C、30Dを有している。
【0047】
フレーム19A、19Bは、略平板状に形成されている。そして、フレーム19A、19Bは、間隔を空けて対向している。フレーム19A、19Bを連結するように、固定軸20、第1張力支持部22及び第2張力支持部23がフレーム19A、19Bに固定されている。第1張力支持部22は、フレーム19A、19Bの長手方向の一端部に配置され、第2張力支持部23は、フレーム19A、19Bの長手方向の他端部に配置されている。
【0048】
また、フレーム19A、19Bにおける第1張力支持部22側の端部には、固定軸20が固定されている。固定軸20には、第1固定滑車24と、第2固定滑車25が回転可能又は固定されている。第1固定滑車24は、固定軸20の一端部に配置され、第2固定滑車25は、固定軸20の他端部に配置される。
【0049】
第1固定滑車24には、主ロープ13Aの端部が巻き掛けられる。そして、第1固定滑車24に巻き掛けられた主ロープ13Aの端部は、第1張力支持部22にロープ固定具30Aを介して固定される。第2固定滑車25には、主ロープ14Aの端部が巻き掛けられる。そして、第2固定滑車25に巻き掛けられた主ロープ14Aの端部は、第1張力支持部22にロープ固定具30Bを介して固定される。
【0050】
また、フレーム19A、19Bにおける第1張力支持部22側の端部には、乗りかご6Aに設けた連結軸47が固定される。また、連結軸47は、一対のフレーム19A、19Bを貫通する。そして、連結軸47は、その軸方向が固定軸20の軸方向と平行に配置される。
【0051】
図6に示すように、連結具46内には、連結用軸受48が設けられている。連結軸47は、連結用軸受48に回転可能に支持されている。そして、連結軸47は、連結具46から乗りかご6Aの外側に突出している。より詳細には、図2及び図3に示すように、連結軸47は、乗りかご6Aから第2の方向Yに沿って巻上機ユニット3A、3Bに向けて突出する。なお、連結軸47の長さは、乗りかご6A、6B、6C、6D、6E、6Fの主ロープが巻き掛けられる巻上機5A、5B、5C、5D、5E、5Fまでの長さに応じて変化している。
【0052】
図6に示すように、回転体26は、フレーム19A、19B内において連結軸47の端部に回転可能に取り付けられている。回転体26には、第1滑車27と、第2滑車28と、ローラ部29が形成されている。第1滑車27は、回転体26の軸方向の一端部に形成され、第2滑車28は、回転体26の軸方向の他端部に形成されている。また、第1滑車27は、第1固定滑車24と対向し、第2滑車28は、第2固定滑車25と対向する。
【0053】
第1滑車27には、主ロープ13Aを巻き掛けるための溝44が形成されている。同様に、第2滑車28には、主ロープ14Aを巻き掛けるための溝45が形成されている。第1滑車27には、主ロープ13Aの端部が巻き掛けられる。そして、第1滑車27に巻き掛けられた主ロープ13Aの端部は、第2張力支持部23にロープ固定具30Cを介して固定される。第2滑車28には、主ロープ14Aの端部が巻き掛けられる。そして、第2滑車28に巻き掛けられた主ロープ14Aの端部は、第2張力支持部23にロープ固定具30Dを介して固定される。
【0054】
ローラ部29は、第1滑車27と第2滑車28との間に形成されている。ローラ部29は、略円柱状に形成されている。ローラ部29の半径r1は、第1滑車27及び第2滑車28の半径r2(図10参照)よりも大きく設定されている。また、図8に示すように、ローラ部29及び第1固定滑車24、第2固定滑車25の半径方向の外側の面、すなわち外周面は、フレーム19A、19Bの片側から外側(巻上機5A側)に張り出している。
【0055】
1-5.乗りかごの反転動作例
次に、図9から図15を参照して乗りかご6Aの反転動作例を説明する。なお、以下の説明では、乗りかご6Aが昇降路1の上部において上昇移動から下降移動に反転する動作例について説明する。
図9は、乗りかご6Aが上昇移動から下降移動に反転する直前の巻上機5Aと締結具11Aの状態を示す図である。図10は、図9に示す回転体26のA-A線断面図である。図11は、図9に示す回転体26のA-A線断面図において主ロープ13A、14Aを巻き掛けた状態を示す図である。図12は、図9の状態における巻上機5Aの綱車39aを示す断面図である。
【0056】
図9に示すように、乗りかご6Aが反転部である巻上機5Aに接近すると、締結具11Aにおけるローラ部29及び第1固定滑車24、第2固定滑車25が張り出した側の端部が巻上機5Aの外周面を向く。
【0057】
上述したように、ローラ部29の半径r1は、第1滑車27及び第2滑車28の半径r2よりも大きく設定されている。そのため、図10及び図11に示すように、ローラ部29の外周面は、第1滑車27及び第2滑車28の外周面よりも巻上機5Aに接近する。なお、ローラ部29が巻上機5Aの綱車39aに接触する前の状態では、図11に示すように、主ロープ13A、14Aの他端部側は、第1滑車27の溝44及び第2滑車28の溝45に収まっている。また、図12に示すように、主ロープ13A、14Aの一端部側は、綱車39aの綱車溝42、43に巻き掛けられる。
【0058】
図13は、巻上機5Aの綱車39aに締結具11Aが乗り上げた初期状態を示す図である。
図13に示すように、締結具11Aのローラ部29が巻上機5Aにおける綱車39aの外周面に接触する。そして、回転体26は、綱車39aの外周面に沿って回転する。なお、図13に示す状態では、回転体26における綱車39aの外周面への接触力は、小さい。この接触力は、主に連結軸47を介して乗りかご6Aの自重等により発生する。
【0059】
図14は、巻上機5Aの綱車39aに締結具11Aが90度ほど乗り上げた状態を示す図であり、図15は、図14の状態における回転体26及び綱車39aの断面図である。
図14に示すように、締結具11Aのローラ部29が綱車39aの最頂部付近に達すると、主ロープ13A、14Aは、第1滑車27及び第2滑車28の溝44、45と、綱車39aの綱車溝42、43の間に挟まれる。このとき、回転体26における綱車39aへの接触力は、ほぼ最大となる。
【0060】
ここで、上述したように、ローラ部29の半径r1は、第1滑車27及び第2滑車28の半径r2よりも大きく設定されている。そのため、図15に示すように、綱車39aの外周面には、ローラ部29が乗り上げる。そして、ローラ部29と半径の違い(r1>r2)により、第1滑車27及び第2滑車28と綱車39aの外周面との間には、隙間が発生する。そのため、第1滑車27及び第2滑車28の溝44、45と、綱車39aの綱車溝42、43との間にも隙間が発生する。その結果、主ロープ13A、14Aは、第1滑車27及び第2滑車28の溝44、45から綱車39aの綱車溝42、43に移動する。
【0061】
このように、回転体26の第1滑車27及び第2滑車28と綱車39aの綱車溝42、43により主ロープ13A、14Aが挟圧されることがなくなる。これにより、主ロープ13A、14Aの摩耗や破損を抑制することができ、主ロープ13A、14の製品寿命が低下することを防止することができる。その結果、マルチカーエレベーター100の信頼性を高めることができる。
【0062】
本例では、ローラ部29を第1滑車27と第2滑車28の間に設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ローラ部29と第1滑車27及び第2滑車28よりもフレーム19A、19B側に形成してもよい。なお、ローラ部29をバランスよく綱車39aの外周面に接触させるためには、第1滑車27と第2滑車28に対して対称となる位置に設けることが好ましい。
【0063】
さらに、締結具11Aに2本の主ロープ13A、14Aを接続させ、滑車を2つ設ける例を説明したが、これに限定されるものではない。一つの締結具が接続する主ロープの数は、3本以上でもよい。
【0064】
2.第2の実施の形態例
次に、図16及び図17を参照して第2の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターについて説明する。
図16は、第2の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターにおける締結具を示す正面図である。図17は、締結具を示す側面図である。
【0065】
第2の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターが、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と異なる点は、締結具の構成である。そのため、ここでは、締結具の構成について説明し、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0066】
図16及び図17に示すように、締結具61Aは、フレーム19A、19Bと、固定軸20と、第1張力支持部22と、第2張力支持部23と、第1固定滑車24と、第2固定滑車25と、回転体26を有している。また、締結具11Aは、複数のロープ固定具30A、30B、30C、30Dを有している。回転体26には、第1滑車27と、第2滑車28と、ローラ部29が形成されている。
【0067】
図16に示すように、締結具61Aには、連結軸47を介して乗りかご6Aの自重と、主ロープ13A、14Aの張力により、偶力が発生し、締結具61Aの姿勢が不安定になるおそれがある。
【0068】
これに対して、第2の実施の形態例にかかる締結具61Aは、保持ローラブラケット50と、姿勢保持ローラ51と、保持ローラ軸52とを有している。保持ローラブラケット50は、連結軸47に固定されている。この保持ローラブラケット50は、乗りかご6Aに設けて連結具46と締結具61Aのフレーム19A、19Bの間に配置される。
【0069】
保持ローラブラケット50は、保持ローラ軸52を介して姿勢保持ローラ51を回転可能に支持している。姿勢保持ローラ51は、締結具61Aのフレーム19A、19Bから外側に突出している。この姿勢保持ローラ51は、昇降路1内に立設された姿勢保持レール55に接触する。姿勢保持ローラ51が姿勢保持レール55に接触する際に生じる反力が連結軸47を介して締結具61Aに伝達される。これにより、締結具61Aの姿勢を安定させることができ、マルチカーエレベーターの信頼性を高めることができる。
【0070】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と同様であるため、それらの説明は省略する。このような締結具61Aを有するマルチカーエレベーターによっても、上述した第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
3.第3の実施の形態例
次に、図18及び図19を参照して第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターについて説明する。
図18は、第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの概略構成図、図19は、第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターの巻上機ユニットを示す断面図である。
【0072】
第3の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100Aが、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と異なる点は、巻上機ユニットの構成である。そのため、ここでは、巻上機ユニットについて説明し、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0073】
図18に示すように、マルチカーエレベーター100Aは、複数の乗りかご6A、6B、6C、6D、6F、6Eと、第1巻上機ユニット301Aと、第2巻上機ユニット301Bと、を備えている。その他の構成は、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と同一であるため、その説明は省略する。なお、第1巻上機ユニット301Aと第2巻上機ユニット301Bの構成は、同様であるため、ここでは、第1巻上機ユニット301Aについて説明する。
【0074】
図19に示すように、第1巻上機ユニット301Aは、第1巻上機5Aと、第2巻上機5Bと、第3巻上機5Cとを有している。また、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cは、1つの主軸33により回転可能に支持されている。
【0075】
第3の実施の形態例にかかる巻上機ユニット301Aでは、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cのロータ39は、結合されていない。そのため、第1巻上機5A、第2巻上機5B及び第3巻上機5Cのロータ39は、それぞれ独立して回転する。これにより、第1乗りかご6Aと、この第1乗りかご6Aと対をなす第4乗りかご6Dの動作を、他の乗りかご6B、6C、6E、6Fと異なる動作にすることができる。同様に、第2乗りかご6Bと、この第2乗りかご6Bと対をなす第5乗りかご6Eは、他の乗りかご6A、6C、6D、6Fと異なる動作をする。そして、第3乗りかご6Cと、この第3乗りかご6Cと対をなす第6乗りかご6Fは、他の乗りかご6A、6B、6D、6Eと異なる動作をする。
【0076】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有するマルチカーエレベーター100Aによっても、上述した第1の実施の形態例にかかるマルチカーエレベーター100と同様の作用効果を得ることができる。
【0077】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0078】
さらに、マルチカーエレベーターとして、複数の乗りかごが一方向に循環移動するマルチカーエレベーターを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数の乗りかごが昇降路1を上昇と下降の両方向に移動可能に構成されたマルチカーエレベーターにも適用できるものである。
【0079】
また、マルチカーエレベーター100に設けられる乗りかごの数は、6つに限定されるものではなく、乗りかごの数は、5つ以下、あるいは7つ以上設けてもよい。さらに、2つの乗りかごが主ロープを介して接続される例を説明したが、これに限定されるものではなく、1つの乗りかごを、主ロープを介して釣合おもりと接続させてもよい。すなわち、例えば、図1に示す第1乗りかご6Aと対をなす第4乗りかご6Dを釣合おもりにしてもよい。
【0080】
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
1…昇降路、 2…機械室、 3A、3B、301A、301B…巻上機ユニット、 5A、5B、5C、5D、5E、5F…巻上機、 6A、6B、6C、6D、6E、6F…乗りかご、 11A、12A、61A…締結具、 13A、14A…第1主ロープ、 15D、16D…第2主ロープ、 17…第1下部プーリ、 18…第2下部プーリ、 19A、19B…フレーム、 20…固定軸、 22、23…張力支持部、 24…第1固定滑車、 25…第2固定滑車、 26…回転体、 27…第1滑車、 28…第2滑車、 29…ローラ部、 30A、30B、30C、30D…ロープ固定具、 33…主軸、 33A…中心軸線、 34…筐体、 36…固定子、 38…軸受、 39…ロータ、 39a…綱車、 39b…軸受ハウジング、 39c…接続部、 40…回転子、 42、43…綱車溝、 44、45…溝、 46…連結具、 47…連結軸、 48…連結用軸受、 50…保持ローラブラケット、 51…姿勢保持ローラ、 52…保持ローラ軸、 55…姿勢保持レール、 70…結合部材、 100、100A…マルチカーエレベーター
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
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