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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】電動式作業機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20241114BHJP
【FI】
E02F9/20 C
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021136917
(22)【出願日】2021-08-25
(65)【公開番号】P2023031434
(43)【公開日】2023-03-09
【審査請求日】2024-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金田 健佑
(72)【発明者】
【氏名】北原 訓
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/049812(WO,A1)
【文献】特開2019-190107(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0037211(US,A1)
【文献】特開平06-032139(JP,A)
【文献】特開2021-042548(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0156403(US,A1)
【文献】特開2012-041716(JP,A)
【文献】特開2008-190694(JP,A)
【文献】国際公開第2019/198579(WO,A1)
【文献】特開2014-013062(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータと、
圧油の供給によって駆動される油圧アクチュエータと、
前記電動モータによって駆動され、前記油圧アクチュエータに前記圧油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される前記圧油の流れ方向および流量を制御するコントロールバルブと、
前記電動モータによって駆動され、前記コントロールバルブに対する入力指令となるパイロット油を吐出するパイロットポンプと、
オペレータの操作に応じて、前記パイロットポンプから前記コントロールバルブへの前記パイロット油の供給を制御するリモコン弁と、
前記リモコン弁を有する操作レバーと、
オペレータによる前記操作レバーの操作を検知する操作検知部と、
前記パイロットポンプから前記リモコン弁に至る前記パイロット油の油路から分岐した油路に位置し、前記パイロットポンプによって発生するパイロット圧を蓄積するアキュムレータと、
前記電動モータの回転数を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作検知部によるオペレータの前記操作レバーの操作無しの検知から所定時間経過後、前記電動モータの回転数を、前記油圧アクチュエータを駆動する定格回転数からオートデセル回転数まで低下させ、その後、前記操作レバーの操作有りを検知したときに、前記電動モータの回転数を前記オートデセル回転数から前記定格回転数まで増加させ、
前記オートデセル回転数は、前記コントロールバルブを制御するために必要な前記パイロット圧の規定圧を前記アキュムレータに蓄積できる最小回転数よりも高い回転数に設定されている、電動式作業機械。
【請求項2】
前記操作レバーが配置される操縦部と、
前記操縦部における前記オペレータの動作を検知する動作検知部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記電動モータの回転数を前記定格回転数から前記オートデセル回転数まで低下させた後、前記動作検知部による前記オペレータの所定の動作以外の動作の検知があった場合に、前記電動モータの回転を停止させ、その後、前記動作検知部による前記所定の動作の検知があった場合に、前記電動モータの回転数を前記オートデセル回転数に復帰させる、請求項1に記載の電動式作業機械。
【請求項3】
前記オペレータの操作により、前記オペレータの前記操縦部からの退出を遮断する下方位置と、前記オペレータの前記操縦部からの退出を可能にする上方位置との間で回動するカットオフレバーをさらに備え、
前記動作検知部は、前記所定の動作として、前記オペレータが前記カットオフレバーを前記下方位置に回動させる動作を検知するカットオフスイッチを含む、請求項2に記載の電動式作業機械。
【請求項4】
前記制御部は、前記電動モータの回転数を前記定格回転数から前記オートデセル回転数まで低下させた後、前記オペレータが前記カットオフレバーを前記上方位置に回動させた動作を前記カットオフスイッチが検知し、かつ、前記上方位置への回動を検知した時点から一定時間が経過した後に、前記電動モータの回転を停止させる、請求項3に記載の電動式作業機械。
【請求項5】
前記動作検知部は、前記所定の動作として、前記オペレータが前記操縦部の操縦席に着座した動作を検知する着座スイッチを含む、請求項2から4のいずれかに記載の電動式作業機械。
【請求項6】
前記動作検知部は、前記所定の動作として、前記操縦部の操縦席に着座した前記オペレータがシートベルトを装着した動作を検知するシートベルト検知スイッチを含む、請求項2から5のいずれかに記載の電動式作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンによって駆動される油圧ショベルなどの作業機械が提案されている。例えば特許文献1では、オートデセル制御機能を備えた作業機械が開示されている。特許文献1におけるオートデセル制御機能とは、全ての操作レバーが操作されていない中立状態となってから所定時間が経過した後に、予め設定された回転数よりも小さい回転数(オートデセル回転数)でエンジンを回転させる制御機能を言う。このオートデセル制御機能により、エンジンの燃料消費を低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-190694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エンジンによって駆動される油圧ショベルでは、エンジンの回転を安定的に維持することができる回転数領域の範囲内でオートデセル回転数を設定することができる。したがって、例えば、上記回転数領域の下限を、オートデセル回転数として設定することができる。
【0005】
一方、電動モータによって駆動される油圧ショベルでは、電動モータの回転数を自由に設定することができる。このため、電力消費の低減だけを考えると、操作レバーが全て中立状態となった場合、電動モータの回転数をゼロに近づけ、究極的には電動モータを停止させることが望ましい。
【0006】
しかし、電動モータの回転数をゼロに近づけると、アキュムレータで保持されるパイロット圧も低下する。この場合、アキュムレータにおいて、パイロット圧として、油圧アクチュエータを制御するコントロールバルブのスプールを動かすために必要な圧力(規定圧)を保持することができない場合がある。アキュムレータに規定圧未満のパイロット圧が保持されている状態で、オペレータが急に操作レバーを動かし、電動モータの回転数を上げると、パイロット圧は増加し、やがて規定圧に達する。しかし、パイロット圧が初期の圧力から規定圧に達するまでには、一定の時間を有する。このため、油圧アクチュエータの駆動を再開させるべく、オペレータが操作レバーを動かしても、油圧アクチュエータは直ちに駆動されず、結果的に油圧ショベルの操作性が損なわれる。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、油圧アクチュエータの駆動停止時における電動モータの不要な電力消費を抑えつつ、油圧アクチュエータの駆動再開時に、油圧アクチュエータを直ちに駆動させて操作性を向上させることができる電動式作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面に係る電動式作業機械は、電動モータと、圧油の供給によって駆動される油圧アクチュエータと、前記電動モータによって駆動され、前記油圧アクチュエータに前記圧油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される前記圧油の流れ方向および流量を制御するコントロールバルブと、前記電動モータによって駆動され、前記コントロールバルブに対する入力指令となるパイロット油を吐出するパイロットポンプと、オペレータの操作に応じて、前記パイロットポンプから前記コントロールバルブへの前記パイロット油の供給を制御するリモコン弁と、前記リモコン弁を有する操作レバーと、オペレータによる前記操作レバーの操作を検知する操作検知部と、前記パイロットポンプから前記リモコン弁に至る前記パイロット油の油路から分岐した油路に位置し、前記パイロットポンプによって発生するパイロット圧を蓄積するアキュムレータと、前記電動モータの回転数を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作検知部によるオペレータの前記操作レバーの操作無しの検知から所定時間経過後、前記電動モータの回転数を、前記油圧アクチュエータを駆動する定格回転数からオートデセル回転数まで低下させ、その後、前記操作レバーの操作有りを検知したときに、前記電動モータの回転数を前記オートデセル回転数から前記定格回転数まで増加させ、前記オートデセル回転数は、前記コントロールバルブを制御するために必要な前記パイロット圧の規定圧を前記アキュムレータに蓄積できる最小回転数よりも高い回転数に設定されている。
【発明の効果】
【0009】
上記の構成によれば、油圧アクチュエータの駆動停止時における電動モータの不要な電力消費を抑えつつ、油圧アクチュエータの駆動再開時に、油圧アクチュエータを直ちに駆動させて、電動式作業機械の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態に係る電動式作業機械の一例である油圧ショベルの概略の構成を示す側面図である。
図2】上記油圧ショベルの制御系および油圧系の構成を模式的に示すブロック図である。
図3】電動モータの回転数とアキュムレータ圧との関係を示すグラフである。
図4】上記電動モータの回転数制御の一例による動作の流れを示すフローチャートである。
図5】上記油圧ショベルの制御系の他の構成を模式的に示すブロック図である。
図6】上記電動モータの回転数制御の他の例による動作の流れを示すフローチャートである。
図7】上記油圧ショベルの制御系のさらに他の構成を模式的に示すブロック図である。
図8】上記電動モータの回転数制御のさらに他の例による動作の流れを示すフローチャートである。
図9】上記電動モータの回転数制御のさらに他の例による動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0012】
〔1.電動式作業機械〕
図1は、本実施形態の電動式作業機械の一例である油圧ショベル1の概略の構成を示す側面図である。油圧ショベル1は、下部走行体2と、作業機3と、上部旋回体4と、を備える。
【0013】
ここで、図1において、方向を以下のように定義する。まず、下部走行体2が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。図1では、例として、ブレード23に対して走行モータ22側を「前」として示す。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。このとき、操縦席41aに座ったオペレータ(操縦者、運転手)から見て左側を「左」とし、右側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。
【0014】
下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、左右一対の走行モータ22と、を備える。各走行モータ22は、油圧モータである。左右の走行モータ22が、左右のクローラ21をそれぞれ駆動することにより、油圧ショベル1を前後進させることができる。下部走行体2には、整地作業を行うためのブレード23と、ブレードシリンダ23aとが設けられる。ブレードシリンダ23aは、ブレード23を上下方向に回動させる油圧シリンダである。
【0015】
作業機3は、ブーム31、アーム32、およびバケット33を備える。ブーム31、アーム32、およびバケット33を独立して駆動することにより、土砂等の掘削作業を行うことができる。
【0016】
ブーム31は、ブームシリンダ31aによって回動される。ブームシリンダ31aは、基端部が上部旋回体4の前部に支持され、伸縮自在に可動する。アーム32は、アームシリンダ32aによって回動される。アームシリンダ32aは、基端部がブーム31の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。バケット33は、バケットシリンダ33aによって回動される。バケットシリンダ33aは、基端部がアーム32の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、およびバケットシリンダ33aは、油圧シリンダにより構成される。
【0017】
上部旋回体4は、下部走行体2に対して旋回ベアリング(不図示)を介して旋回可能に構成される。上部旋回体4には、操縦部41、旋回台42、旋回モータ43、機関室44等が配置される。上部旋回体4は、油圧モータである旋回モータ43の駆動により、旋回ベアリングを介して旋回する。
【0018】
上部旋回体4には、複数の油圧ポンプ71(図2参照)が配置される。各油圧ポンプ71は、機関室44の内部の電動モータ61(図2参照)によって駆動される。各油圧ポンプ71は、油圧モータ(例えば左右の走行モータ22、旋回モータ43)、および油圧シリンダ(例えばブレードシリンダ23a、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33a)に作動油(圧油)を供給する。任意の油圧ポンプ71から作動油が供給されて駆動される油圧モータおよび油圧シリンダを、まとめて油圧アクチュエータ73(図2参照)と呼ぶ。
【0019】
操縦部41には、操縦席41aが配置される。操縦席41aの周囲には、各種のレバー41bが配置される。上記のレバー41bには、操作レバー41b1が含まれる。オペレータが操縦席41aに着座して操作レバー41b1を操作することにより、油圧アクチュエータ73が駆動される。これにより、下部走行体2の走行、ブレード23による整地作業、作業機3による掘削作業、上部旋回体4の旋回、等を行うことができる。このように、本実施形態の油圧ショベル1は、操作レバー41b1が配置される操縦部41を備える。
【0020】
レバー41bには、上記の操作レバー41b1のほか、カットオフレバー41b2も含まれる。カットオフレバー41b2は、操縦席41aの左横に上下に回動可能に設けられる。カットオフレバー41b2の回動位置は、カットオフスイッチ41c(図2参照)によって検出される。カットオフスイッチ41cは、カットオフレバー41b2の基端部に配置される。
【0021】
上部旋回体4には、バッテリー51(例えばリチウムイオンバッテリー)が取り付けられる。バッテリー51から供給される電力により、電動モータ61を駆動することができる。上部旋回体4に設けられる不図示の給電口と外部電源とを、給電ケーブルを介して接続することにより、バッテリー51を充電することも可能である。
【0022】
なお、下部走行体2、作業機3および上部旋回体4をまとめて機体BAとしたとき、機体BAは、電力と油圧機器とを併用して駆動されてもよい。つまり、機体BAは、油圧アクチュエータ73などの油圧機器の他に、電動走行モータ、電動シリンダ、電動旋回モータ等を含んでいてもよい。
【0023】
〔2.制御系および油圧系の構成〕
図2は、油圧ショベル1の制御系および油圧系の構成を模式的に示すブロック図である。油圧ショベル1は、電動モータ61と、インバータ62と、ECU(Electronic Control Unit)63と、を備える。
【0024】
電動モータ61は、バッテリー51からインバータ62を介して供給される電力により駆動される。電動モータ61は、永久磁石モータまたは誘導モータで構成される。なお、ミニショベルなど小型の作業機械に電動モータ61を装着する場合、小型でレイアウト性に優れる観点から、誘導モータよりも永久磁石モータで電動モータ61を構成することが望ましい。
【0025】
電動モータ61の回転数は、回転数センサ61aによって検出される。回転数センサ61aは、レゾルバ、エンコーダ、ホール素子等を用いて構成される。回転数センサ61aによって検出された情報(電動モータ61の回転数情報)は、インバータ62に入力され、インバータ62でのフィードバック制御に供される。
【0026】
インバータ62は、高圧を出力可能なバッテリー51から供給される直流電圧を、交流電圧に変換して電動モータ61に供給する。これにより、電動モータ61が回転する。インバータ62から電動モータ61への交流電圧(電流)の供給は、ECU63から出力される回転指令に基づいて行われる。
【0027】
ECU63は、インバータ62を制御することにより、電動モータ61の回転数を制御する制御部として機能する。このようなECU63は、電子制御ユニットまたはCPU(Central Processing Unit)で構成される。すなわち、本実施形態の油圧ショベル1は、電動モータ61の回転数を制御するECU63を備える。なお、電動モータ61の回転数の具体的な制御については後述する。また、ECU63には、後述する電磁弁75の通電信号が入力される。これにより、ECU63は、電磁弁75の通電状態/非通電状態を認識することができる。
【0028】
ECU63は、デセル時間計測部63aを有する。デセル時間計測部63aは、デセル時間を計測する計時部であり、例えばECU63が内蔵するタイマーで構成される。ここで、上記のデセル時間とは、操作レバー41b1(図1参照)が中立位置にあり、油圧アクチュエータ73が駆動されない状態が継続する時間を指す。
【0029】
上記した電動モータ61の回転軸(出力軸)には、パイロットポンプ70と、複数の油圧ポンプ71と、が接続される。パイロットポンプ70は、コントロールバルブ72に対する入力指令となるパイロット油を吐出する。
【0030】
複数の油圧ポンプ71は、可変容量型ポンプおよび固定容量型ポンプを含む。図2では、例として油圧ポンプ71を1つのみ図示している。油圧ポンプ71により、作動油タンク(不図示)内の作動油が圧油として、コントロールバルブ72を介して油圧アクチュエータ73に供給される。これにより、油圧アクチュエータ73が駆動される。
【0031】
コントロールバルブ72は、油圧ポンプ71から油圧アクチュエータ73に供給される圧油の流れ方向および流量を制御する方向切替弁であり、各油圧アクチュエータ73に対応して設けられる。
【0032】
このように、本実施形態の油圧ショベル1は、電動モータ61と、圧油の供給によって駆動される油圧アクチュエータ73と、電動モータ61によって駆動され、油圧アクチュエータ73に圧油を供給する油圧ポンプ71と、油圧ポンプ71から油圧アクチュエータ73に供給される圧油の流れ方向および流量を制御するコントロールバルブ72と、電動モータ61によって駆動され、コントロールバルブ72に対する入力指令となるパイロット油を吐出するパイロットポンプ70と、を備える。
【0033】
油圧ショベル1は、リモコン弁74と、電磁弁75と、アキュムレータ76と、をさらに備える。リモコン弁74は、パイロットポンプ70からコントロールバルブ72に供給されるパイロット油の向きと圧力を切り換えるために設けられる。リモコン弁74は、操作レバー41b1を構成するとともに、操作レバー41b1の操作方向および操作量に応じて、パイロットポンプ70から供給されるパイロット油の圧力(パイロット圧)を減圧してパイロット2次圧を生成する。
【0034】
このように、本実施形態の油圧ショベル1は、オペレータの操作に応じて、パイロットポンプ70からコントロールバルブ72へのパイロット油の供給を制御するリモコン弁74と、リモコン弁74を有する操作レバー41b1と、を備える。
【0035】
電磁弁75は、パイロットポンプ70とリモコン弁74との間の油路に位置し、パイロットポンプ70からリモコン弁74へのパイロット油(パイロット圧)の供給を制御する。アキュムレータ76は、パイロットポンプ70とリモコン弁74との間のパイロット油の油路から分岐した油路に位置する。より詳しくは、アキュムレータ76は、パイロットポンプ70と電磁弁75との間の油路から分岐した油路に位置する。そして、アキュムレータ76は、パイロットポンプ70によって発生するパイロット圧を蓄積する。
【0036】
油圧ショベル1は、圧力センサ77をさらに備える。圧力センサ77は、リモコン弁74からコントロールバルブ72に供給されるパイロット油の圧力を検知する。これにより、圧力センサ77は、オペレータによる操作レバー41b1の操作の有無を検知することができる。つまり、圧力センサ77は、操作レバー41b1の操作を検知する操作検知部を構成する。圧力センサ77での検知結果は、ECU63に出力される。これにより、ECU63は、圧力センサ77で検知されたパイロット油の圧力に基づいて、油圧アクチュエータ73が作業状態(駆動状態)であるか停止状態であるかを判断することができる。
【0037】
〔3.油圧アクチュエータの駆動可否の切り替えについて〕
油圧アクチュエータ73の駆動の可否は、カットオフレバー41b2の操作により、以下のようにして切り替えられる。まず、カットオフレバー41b2が操縦部41の出入口を遮断するように下方位置に回動しているとき、カットオフスイッチ41cはオンの状態となり、電磁弁75は通電状態となる。これにより、電磁弁75から下流側(リモコン弁74側)にパイロット圧を出力することが可能となる。
【0038】
リモコン弁74は、コンロトールバルブ72の入力ポートとつながっているため、オペレータが所定の操作レバー41b1を操作することにより、上記操作レバー41b1の動きに応じてリモコン弁74からパイロット圧が出力される。すると、コントロールバルブ72のスプールが動き、操作レバー41b1の動きに対応して油圧アクチュエータ73に圧油が供給される。その結果、油圧アクチュエータ73が駆動される。
【0039】
一方、カットオフレバー41b2が上方位置に回動しているとき、カットオフスイッチ41cはオフの状態となる。この場合、電磁弁75は非通電状態となり、遮断される。その結果、リモコン弁74からパイロット圧を出力することができなくなり、油圧アクチュエータ73は駆動不可となる。つまり、オペレータが操作レバー41b1を操作しても、油圧アクチュエータ73は駆動不可能な状態となる。オペレータは、操縦部41から退出しようとするとき、カットオフレバー41b2を上方位置に回動させ、油圧アクチュエータ73を駆動不能にしてから、操縦部41から退出することになる。
【0040】
このように、本実施形態の油圧ショベル1は、オペレータの操作により、オペレータの操縦部41からの退出を遮断する下方位置と、オペレータの操縦部41からの退出を可能にする上方位置との間で回動するカットオフレバー41b2を備える。
【0041】
〔4.電動モータの回転数制御について〕
図3は、電動モータ61の回転数と、アキュムレータ76に蓄積されるパイロット圧(アキュムレータ圧)との関係を示すグラフである。ここで、コントロールバルブ72を制御するために必要なパイロット圧を、規定圧P(MPa)と称する。また、電動モータ61の回転により、規定圧Pのパイロット圧がアキュムレータ76に蓄積されるときの電動モータ61の回転数を、Ap(rpm)とする。さらに、油圧アクチュエータ73を駆動するときの電動モータ61の定格回転数を、Ar(rpm)とする。なお、定格回転数Arは、任意に設定可能である。そして、操作レバー41b1が中立状態にあり、油圧アクチュエータ73が駆動されないときに電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数まで低下させるときの、上記オートデセル回転数を、Ad(rpm)とする。つまり、Ad<Arである。
【0042】
ECU63は、オペレータによる操作レバー41b1の操作状態に応じて、電動モータ61の回転数を以下のように制御する。すなわち、圧力センサ77によるオペレータの操作レバー41b1の操作無し(中立状態)の検知から所定時間経過後、電動モータ61の回転数を、定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させる。その後、圧力センサ77がオペレータの操作レバー41の操作有りを検知したときに、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adから定格回転数Arまで増加させる。なお、コントロールバルブ72のスプールの動きを検知する油圧路の圧力をセンサで検知することにより、操作レバー41b1の操作の有無を検知してもよい。
【0043】
ここで、本実施形態では、オートデセル回転数Adは、規定圧Pよりも小さい圧力(例えばP0(MPa))でアキュムレータ76に蓄積されたパイロット圧が、規定圧Pまで増加する回転数領域Rよりも高い回転数に設定されている。なお、上記の回転数領域Rとは、電動モータ61の回転により、圧力P0のパイロット圧がアキュムレータ76に蓄積されるときの電動モータ61の回転数をA0(rpm)として、A0以上Ap以下の回転数の範囲を指す。したがって、本実施形態では、Ap<Adである。以上のことから、オートデセル回転数Adは、コントロールバルブ72を制御するために必要なパイロット圧の規定圧Pをアキュムレータ76に蓄積できる最小回転数Apよりも高い回転数に設定されている、と言うこともできる。
【0044】
(具体例1)
以下、電動モータ61の回転数制御の具体例について説明する。図4は、電動モータ61の回転数制御の一例による動作の流れを示すフローチャートである。まず、ECU63は、圧力センサ77でのパイロット圧の検知結果に基づき、操作レバー41b1の中立状態(油圧アクチュエータ73の駆動停止状態)が所定時間以上続いたか否かを判断する(S1)。上記所定時間は、例えば0秒から1分の間で任意に設定可能である。上記所定時間の計測は、デセル時間計測部63aによって行われる。
【0045】
次に、S1にて、操作レバー41b1の中立状態が所定時間以上続いている場合には、ECU63は、電動モータ61の回転数をオードデセル回転数Adに設定する(S2)。つまり、ECU63は、インバータ62を制御して、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオードデセル回転数Adまで低下させる。
【0046】
続いて、ECU63は、カットオフスイッチ41cの検知結果に基づき、オペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させたか否かを判断する(S3)。例えばカットオフスイッチ41cがオフ状態であれば、ECU63は、オペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させたと判断することができる。
【0047】
S3にて、オペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させたと判断した場合、ECU63は、電動モータ61の回転数を0(rpm)に設定する(S4)。つまり、ECU63は、インバータ62を制御して、電動モータ61の回転を停止させる。
【0048】
次に、ECU63は、カットオフスイッチ41cの検知結果に基づき、オペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させたか否かを判断する(S5)。例えばカットオフスイッチ41cがオン状態であれば、ECU63は、オペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させたと判断することができる。
【0049】
S5にて、オペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させたと判断した場合、ECU63は、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adに設定する(S6)。つまり、ECU63は、インバータ62を制御して、電動モータ61の回転数を0(rpm)からオートデセル回転数Adまで増大させる。
【0050】
次に、ECU63は、圧力センサ77でのパイロット圧の検知結果に基づき、オペレータが操作レバー41b1を操作したか否か、つまり、操作レバー41b1の中立状態が解除されたか否かを判断する(S7)。
【0051】
S7にて、オペレータが操作レバー41b1を操作したと判断した場合、ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arに設定する(S8)。つまり、ECU63は、インバータ62を制御して、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adから定格回転数Arまで増大させる。これにより、油圧アクチュエータ73の駆動が再開される。
【0052】
以上のように、具体例1の回転数制御では、操作レバー41b1の操作無しの検知から所定時間経過後、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させる(S1、S2)。これにより、電動モータ61の不要な電力消費を抑えてエネルギーロスを低減することができる。また、オートデセル回転数Adが、パイロット圧の規定圧Pをアキュムレータ76に蓄積できる最小回転数Apよりも高い回転数に設定されている(Ap<Ad)。このため、油圧アクチュエータ73の駆動が停止している状態で、オペレータ操作に応じたリモコン弁74の制御により、油圧アクチュエータ73の駆動を再開しようとする場合でも、規定圧Pよりも高い圧力でアキュムレータ76に蓄積されたパイロット圧をコントロールバルブ72に供給して油圧アクチュエータ73を直ちに駆動することができる(S7、S8)。これにより、油圧ショベル1の操作性を向上させることができる。
【0053】
つまり、具体例1の回転数制御によれば、油圧アクチュエータ73の駆動停止時における電動モータ61の不要な電力消費を抑えつつ、油圧アクチュエータ73の駆動再開時には油圧アクチュエータ73をすぐに駆動させて、電動式の油圧ショベル1の操作性を向上させることができる。
【0054】
また、カットオフスイッチ41cは、上述のように、オペレータによって操作されるカットオフレバー41b2の上下の回動位置を検知する。このことから、カットオフスイッチ41cは、操縦部41におけるオペレータの動作(例えばカットオフレバー41b2を上方位置または下方位置に回動させる動作)を検知する動作検知部80(図2参照)を構成していると言える。つまり、油圧ショベル1は、カットオフスイッチ41cを上記動作検知部80として備えている。
【0055】
そして、ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させた後、動作検知部80(カットオフスイッチ41c)によるオペレータの所定の動作以外の動作の検知があった場合に、電動モータ61の回転を停止させる(S2~S4)。その後、ECU63は、動作検知部80による上記所定の動作の検知があった場合に、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数に復帰させる(S5~S6)。なお、オペレータの所定の動作とは、例えばオペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させる動作を指す。一方、オペレータの所定の動作以外の動作とは、例えばオペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させる動作を指す。
【0056】
オペレータは、油圧アクチュエータ73を駆動する際、操縦部41においてカットオフレバー41b2を下方位置に回動させた状態で操作レバー41b1を操作する。このため、電動モータ61の回転数がオートデセル回転数Adに設定された後、動作検知部80によって、カットオフレバー41b2を上方位置に回動させる動作の検知があった場合、オペレータが操作レバー41b1を操作する可能性が低いことが予想される。この場合、操作レバー41b1の操作によって油圧アクチュエータ73が直ちに駆動されることはほとんどないと考えられる。したがって、S4にて、電動モータ61の回転を停止させても(アキュムレータ76に蓄積されるパイロット圧が低くなっても)特に問題はない。むしろ、電動モータ61の回転を停止させることにより、電動モータ61の無駄な電力消費の低減を最大限図ることができる。
【0057】
また、その後、S5にて、動作検知部80によるオペレータの所定の動作(カットオフレバー41b2を下方位置に回動させる動作)の検知があった場合には、オペレータが操作レバー41b1を操作する可能性が高いことが予想される。この場合に、S6にて、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adに復帰させることにより、S7およびS8での油圧アクチュエータ73の駆動の再開に備えることができる。つまり、オペレータが操作レバー41b1を操作したときに、油圧アクチュエータ73を直ちに駆動させることができる。
【0058】
また、動作検知部80は、所定の動作として、オペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させる動作を検知するカットオフスイッチ41cを含む。この場合、ECU63は、動作検知部80としてのカットオフスイッチ41cによる所定の動作の検知の有無に基づいて、上述のように電動モータ61の回転数を適切に制御することができる。
【0059】
なお、S5にて、オペレータがカットオフレバー41b2を下方位置に回動させたと判断した場合、ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arまで増大させてもよい。上記回動の行為は、即時に油圧ショベル1を動かしたいというオペレータの意思の現れと考えられる。したがって、油圧アクチュエータ73の駆動停止時における電動モータ61の不要な電力消費の低減よりも、油圧アクチュエータ73の駆動再開時の即時駆動を重視する場合には、上記制御が有効となる。
【0060】
(具体例2)
次に、電動モータ61の回転数制御の他の具体例について説明する。図5は、油圧ショベル1の制御系の他の構成を模式的に示すブロック図である。図5に示す油圧ショベル1は、ECU63がアイドルストップ時間計測部63bをさらに備える点以外は、図2で示した油圧ショベル1の構成と同様である。
【0061】
アイドルストップ時間計測部63bは、アイドルストップ時間を計測する計時部であり、例えばECU63が内蔵するタイマーで構成される。ここで、上記のアイドルストップ時間とは、オペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させた時点からの経過時間を指す。
【0062】
図6は、電動モータ61の回転数制御の他の例による動作の流れを示すフローチャートである。図6では、上述したS3とS4との間にS3-1の工程が加わった以外は、図4と同様である。
【0063】
ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させた後(S2)、オペレータがカットオフレバー41b2を上方位置に回動させた動作をカットオフスイッチ41cが検知し(S3)、かつ、上方位置への回動動作を検知した時点から一定時間が経過した後に(S3-1)、電動モータ61の回転を停止させてもよい(S4)。なお、上記一定時間は、例えば3分から15分の間で任意に設定可能である。上記一定時間の計測は、アイドルストップ時間計測部63bによって行われる。
【0064】
カットオフレバー41b1が上方位置に回動してから一定時間が経過すると、オペレータが操縦部41から退出した可能性が非常に高くなる。この場合、オペレータが操作レバー41b1を操作する可能性は非常に低いと考えられる。したがって、S4にて、電動モータ61の回転を停止させることにより、電動モータ61の電力消費の低減を安心して図ることができる。
【0065】
〔5.変形例〕
図7は、油圧ショベル1の制御系のさらに他の構成を模式的に示すブロック図である。油圧ショベル1の動作検知部80は、上述したカットオフスイッチ41cには限定されない。動作検知部80は、着座スイッチ81およびシートベルト検知スイッチ82の少なくとも一方をさらに含んでいてもよい。
【0066】
着座スイッチ81は、操縦部41に乗り込んだオペレータが操縦席41aのシートに着座したか否かを検知するセンサである。したがって、着座スイッチ81は、例えば、オペレータが操縦部41の操縦席41aに着座した動作を、所定の動作として検知することができ、オペレータが起立した動作(着座の解除動作)を、所定の動作以外の動作として検知することができる。
【0067】
シートベルト検知スイッチ82は、操縦席41aに着座したオペレータがシートベルトを装着したか否かを検知するセンサである。したがって、シートベルト検知スイッチ82は、例えば、操縦席41aに着座したオペレータがシートベルトを装着した動作を、所定の動作として検知することができ、オペレータがシートベルトを外した動作を、所定の動作以外の動作として検知することができる。
【0068】
図8は、電動モータ61の回転数制御のさらに他の例による動作の流れを示すフローチャートである。図8では、上述したS3をS3’に置き換え、S5をS5’に置き換えた以外は、図4と同様である。
【0069】
ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させた後(S2)、動作検知部80としての着座スイッチ81によるオペレータの所定の動作以外の動作(起立動作)の検知があった場合に(S3’)、電動モータ61の回転を停止させる(S4)。その後、ECU63は、着座スイッチ81による所定の動作(着座動作)の検知があった場合に(S5’)、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adに復帰させる(S6)。
【0070】
このように、動作検知部80は、オペレータの所定の動作として、オペレータが操縦部41の操縦席41aに着座した動作を検知する着座スイッチ81を含んでいてもよい。この構成であっても、ECU63は、着座スイッチ81による所定の動作の検知の有無に基づいて、本実施形態と同様の電動モータ61の回転数制御を行うことができる。
【0071】
図9は、電動モータ61の回転数制御のさらに他の例による動作の流れを示すフローチャートである。図9では、上述したS3をS3”に置き換え、S5をS5”に置き換えた以外は、図4と同様である。
【0072】
ECU63は、電動モータ61の回転数を定格回転数Arからオートデセル回転数Adまで低下させた後(S2)、動作検知部80としてのシートベルト検知スイッチ82によるオペレータの所定の動作以外の動作(シートベルトを外す動作)の検知があった場合に(S3”)、電動モータ61の回転を停止させる(S4)。その後、ECU63は、シートベルト検知スイッチ82による所定の動作(シートベルトを装着する動作)の検知があった場合に(S5”)、電動モータ61の回転数をオートデセル回転数Adに復帰させる(S6)。
【0073】
このように、動作検知部80は、オペレータの所定の動作として、操縦部41の操縦席41aに着座したオペレータがシートベルトを装着した動作を検知するシートベルト検知スイッチ82を含んでいてもよい。この構成であっても、ECU63は、シートベルト検知スイッチ82による所定の動作の検知の有無に基づいて、本実施形態と同様の電動モータ61の回転数制御を行うことができる。
【0074】
なお、図8および図9に、図6のS3-1に対応する工程を加えるようにしてもよい。つまり、図8のS3’の後、オペレータが起立してから一定時間経過した後にS4の工程を行うようにしてもよい。また、図9のS3”の後、シートベルトが外されてから一定時間経過した後にS4の工程を行うようにしてもよい。
【0075】
以上では、電動式の作業機械として、建設機械である油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、作業機械は油圧ショベル1に限定されず、ホイルローダなどの他の建設機械であってもよく、コンバイン、トラクタ等の農業機械であってもよい。
【0076】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、例えば建設機械、農業機械などの作業機械に利用可能である。
【符号の説明】
【0078】
1 油圧ショベル(電動式作業機械)
41 操縦部
41b1 操作レバー
41b2 カットオフレバー
41c カットオフスイッチ(動作検知部)
61 電動モータ
63 ECU(制御部)
70 パイロットポンプ
71 油圧ポンプ
72 コントロールバルブ
73 油圧アクチュエータ
74 リモコン弁
76 アキュムレータ
77 圧力センサ(操作検知部)
80 動作検知部
81 着座スイッチ(動作検知部)
82 シートベルト検知スイッチ(動作検知部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9