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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ゲーム装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/792 20140101AFI20241114BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20241114BHJP
   A63F 13/25 20140101ALI20241114BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20241114BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241114BHJP
   A63F 13/95 20140101ALI20241114BHJP
【FI】
A63F13/792
A63F13/80 B
A63F13/25
A63F9/00 512A
A63F13/69 510
A63F13/95 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022006540
(22)【出願日】2022-01-19
(62)【分割の表示】P 2021011484の分割
【原出願日】2021-01-27
(65)【公開番号】P2022115084
(43)【公開日】2022-08-08
【審査請求日】2024-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中井 宏輔
(72)【発明者】
【氏名】西村 悠紀
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-186927(JP,A)
【文献】特開2019-166282(JP,A)
【文献】特開2018-153566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行可能なゲーム装置であって、
前記ゲーム装置の動作を制御する制御手段と、
代価の支払いを検出する検出手段と、
前記ゲームに使用可能なゲーム用媒体を収容可能に構成された収容部と、
前記収容部からのゲーム用媒体の提供を制御する提供制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記ゲーム装置が非利用状態にある場合において、前記検出手段により代価の支払いが検出されたことに応じて、前記ゲーム装置を利用状態に移行させ、
前記ゲーム装置が前記利用状態にある場合において、所定の利用終了条件が満たされたことを条件として、前記ゲーム装置を前記非利用状態に移行させるものであり、
前記収容部は、第1種別のゲーム用媒体を収容可能な第1収容部と、前記第1種別のゲーム用媒体とは異なる第2種別のゲーム用媒体を収容可能な第2収容部と、前記第1種別のゲーム用媒体及び前記第2種別のゲーム用媒体とは異なる第3種別のゲーム用媒体を収容可能な第3収容部とを含み、
前記第2種別のゲーム用媒体は、前記第1種別のゲーム用媒体より前記ゲームにおける価値が高く設定されるゲーム用媒体であり、
前記ゲーム装置は、前記利用状態への移行後に追加の代価の支払いが検出されるたびに、ユーザにゲーム内通貨を付与する第1付与手段をさらに備え、
前記提供制御手段は、
記追加の代価の支払いに対してのみ、前記第2種別のゲーム用媒体を提供し、
所定量の前記ゲーム内通貨の支払いを条件として前記第3種別のゲーム用媒体を提供する
よう制御するゲーム装置。
【請求項2】
前記利用状態にある場合において、前記追加の代価の支払いにより前記第2種別のゲーム用媒体が提供され得ることを通知する通知手段をさらに備える請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記提供制御手段は、前記利用状態への移行に係り検出された代価の支払いに対し、前記第1種別のゲーム用媒体のみを提供するよう制御する請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記利用状態にある場合において、複数回の前記追加の代価の支払い機会を設けるよう制御する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記追加の代価の支払いが検出されるたびに抽選ゲームを実行し、
前記提供制御手段は、
前記抽選ゲームの結果が当選である場合に、前記第2種別のゲーム用媒体を提供するよう制御し、
前記抽選ゲームの結果が落選である場合に、前記第2種別のゲーム用媒体を提供しないよう制御する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記提供制御手段は、前記抽選ゲームの結果が落選である場合に、前記第1種別のゲーム用媒体を提供するよう制御する請求項5に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記提供制御手段は、前記利用状態への移行に係る代価の支払いが検出されてから第1の時間内に前記第1種別のゲーム用媒体を提供し、前記抽選ゲームの結果が得られてから第2の時間内に前記第1種別のゲーム用媒体または前記第2種別のゲーム用媒体を提供するよう制御する請求項6に記載のゲーム装置。
【請求項8】
前記提供制御手段は、前記追加の代価の支払いの検出がなされ、かつ、該追加の代価の支払いに係るゲーム用媒体の提供がなされたことを条件として、前記第3種別のゲーム用媒体を提供するよう制御する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記第1付与手段による前記ゲーム内通貨の付与量は、前記追加の代価の支払いが検出された回数に応じて異なる請求項1乃至8のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記追加の代価の支払いが検出された回数は、前記利用状態への移行後、次に前記非利用状態に移行するまでの期間においてのみ累積される請求項に記載のゲーム装置。
【請求項11】
代価の支払いが検出されるたびに、前記ゲームの進行を有利にせしめるゲーム用仮想媒体をユーザに付与する第2付与手段をさらに備える請求項1乃至10のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記第2付与手段によって付与される前記ゲーム用仮想媒体は、代価の支払いが検出された回数に応じて前記ゲームにおける価値が異なる請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項13】
前記第2付与手段によって付与される前記ゲーム用仮想媒体の付与量は、代価の支払いが検出された回数に応じて異なる請求項11に記載のゲーム装置。
【請求項14】
代価の支払いが検出された回数は、前記利用状態への移行時、及び前記利用状態への移行後、次に前記非利用状態に移行するまでの期間においてのみ累積される請求項12または13に記載のゲーム装置。
【請求項15】
前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部は、それぞれゲーム用媒体を積層する態様で収容可能に構成され、
前記提供制御手段によりゲーム用媒体の提供制御がなされた場合に、最下層のゲーム用媒体を送出する請求項1乃至14のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部のいずれかがゲーム用媒体を収容していない状態となった場合に、代価の支払いを受け付けないよう制御する請求項15に記載のゲーム装置。
【請求項17】
前記ゲーム装置は、開閉扉を有する本体筐体部をさらに備え、
前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部は、前記本体筐体部の内部に設けられた台座に配置され、
前記台座は、前記開閉扉が開状態にある場合に、少なくとも一部が前記本体筐体部の外部に引き出し可能に構成される請求項1乃至16のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項18】
前記第1収容部、前記第2収容部及び前記第3収容部の各々は、前記台座に着脱可能に構成される請求項17に記載のゲーム装置。
【請求項19】
前記利用状態への移行に係る代価の額と前記追加の代価の額が同額である請求項1乃至18のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項20】
コンピュータを、請求項1乃至19のいずれか1項に記載のゲーム装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びプログラムに関し、特にゲーム用媒体の提供を伴う電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
レアリティの異なるカードを収容した複数のカードディスペンサを設け、例えば、ユーザのカード購入総数に応じて、高レアリティのカードを収容したカードディスペンサからのカード提供確率を制御するゲーム装置がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-018544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のゲーム装置のようにユーザのカード購入総数に応じて高レアリティのカードの提供確率が上昇する態様では、長くゲーム装置を利用しているユーザの方が高レアリティカードを入手しやすくなるため、例えば新規にゲーム装置の利用を始めたユーザとの間で公平性が担保されない。
【0005】
また、特許文献1のゲーム装置では、コインの投入に係る1回の利用に対して1枚のカードを提供するものであり、ユーザはより多くのカードを入手するために、例えば該ゲーム装置の利用待機列に並び直し、再度ゲーム装置を利用する必要があった。これに対し、1回の利用で追加のコイン投入を認め、複数回の利用を可能ならしめる態様も想定できるが、このような追加のコイン投入をユーザに促す仕組みは、特許文献1には開示されていなかった。即ち、ゲーム装置の1回の利用に対してユーザが支払う代価の額(ユーザ単価)を好適に上昇させる仕組みは、特許文献1には開示されていなかった。
【0006】
本発明は、価値の高いゲーム用媒体の入手機会を公平に担保しつつ、1回の利用に対するユーザ単価を好適に上昇させるゲーム装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲーム装置は、ゲームを実行可能なゲーム装置であって、ゲーム装置の動作を制御する制御手段と、代価の支払いを検出する検出手段と、ゲームに使用可能なゲーム用媒体を収容可能に構成された収容部と、収容部からのゲーム用媒体の提供を制御する提供制御手段と、を備え、制御手段は、ゲーム装置が非利用状態にある場合において、検出手段により代価の支払いが検出されたことに応じて、ゲーム装置を利用状態に移行させ、ゲーム装置が利用状態にある場合において、所定の利用終了条件が満たされたことを条件として、ゲーム装置を非利用状態に移行させるものであり、収容部は、第1種別のゲーム用媒体を収容可能な第1収容部と、第1種別のゲーム用媒体とは異なる第2種別のゲーム用媒体を収容可能な第2収容部と、第1種別のゲーム用媒体及び第2種別のゲーム用媒体とは異なる第3種別のゲーム用媒体を収容可能な第3収容部とを含み、第2種別のゲーム用媒体は、第1種別のゲーム用媒体よりゲームにおける価値が高く設定されるゲーム用媒体であり、提供制御手段は、利用状態への移行後に検出された追加の代価の支払いに対してのみ、第2種別のゲーム用媒体を提供し、追加の代価の支払いによることなく、第3種別のゲーム用媒体を提供するよう制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、価値の高いゲーム用媒体の入手機会を公平に担保しつつ、1回の利用に対するユーザ単価を好適に上昇させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100の外観構成を例示した図
図2】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100の機能構成を例示したブロック図
図3】本発明の実施形態に係る提供部160を説明するための図
図4】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームカードを説明するための図
図5】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100で実行される起動時処理を例示したフローチャート
図6】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置100で用いられる情報のデータ構成を例示した図
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、種別の異なるゲーム用媒体を提供可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、種別の異なるゲーム用媒体を提供することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0012】
《ゲーム装置の構成》
図1は、本実施形態に係るゲーム装置100の外観構成を示した図である。
【0013】
図示されるように、ゲーム装置100は、主として本体筐体部120とその上方に設けられた表示部140とで構成される。ゲーム装置100が起動状態にある場合、表示部140には、ゲームプレイの画面(ゲーム画面)を含む、ゲーム装置100において提供可能なサービスに係る情報提示がなされる。
【0014】
本体筐体部120の上面(天面)には、ゲーム(遊戯)の実行に際して情報取得させるゲームカードを配置可能な配置部121と、選択ボタンや決定ボタン等の操作入力部材で構成された、サービス利用時の種々のユーザ操作を受け付ける操作入力部109とが設けられる。ここで、本実施形態のゲーム装置100でプレイ体験が提供される遊戯は、ゲームプレイに際してゲームカードから情報取得を行わせることで、該ゲームカードに対応付けられたゲーム要素を登場させることが可能に構成されているものとする。
【0015】
また本体筐体部120の上面には、代価である硬貨等の投入を受け付ける投入口122が設けられている。また本体筐体部120の前面には取出口123が設けられており、ゲーム装置100においてゲームカードの提供がなされる場合に、ユーザは取出口123を介して該ゲームカードを取得できる。本体筐体部120の前面は、ゲーム装置100のメンテナンス時、あるいは、提供用のゲームカードの補充時に開閉可能な開閉扉124を含んで構成されている。
【0016】
なお、本実施形態ではゲーム装置100が提供可能なゲーム用媒体は、遊戯に登場するゲーム要素(キャラクタ、搭乗物、アイテム等)が対応付けられ、当該ゲーム要素を特定するための情報(識別情報)が付されたゲームカードであるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、ゲーム装置100において使用可能に構成された他の物品を含むものであってよい。ゲーム用媒体は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよいし、その他の玩具やシール等であってもよい。
【0017】
ゲームカードへの識別情報の付加は、例えば識別情報を変換して得られた1次元あるいは多次元のコードがゲームカードに印刷等で付されることにより実現されるものであってもよいし、ゲームカードに内包される近距離通信(NFC:Near Field Communication)用のタグやICチップ等に記録されることにより実現されるものであってもよい。
【0018】
〈ゲーム装置100の機能構成〉
次に、本実施形態のゲーム装置100の機能構成について、図2のブロック図を参照して説明する。
【0019】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0020】
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や、サービス提供に当たり使用される各種のグラフィックスデータを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0021】
支払検出部104は、ゲーム装置100において代価の支払いがなされたことを検出する。代価の支払いは、例えば硬貨の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、代価の支払いに基づいて、遊戯のプレイ体験の提供及びゲームカードの提供の少なくともいずれかを行うサービスの提供を開始するものとして説明する。
【0022】
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が備える、ゲームカードからの情報取得に係るインタフェースである。具体的には取得部105は、配置部121に配置されたゲームカードに付された識別情報を、カードリーダ130を介して取得する。カードリーダ130は、ゲームカードへの識別情報の付加態様に適合するものが用いられればよく、その詳細構成は特に限定されるものではない。
【0023】
要素DB106は、遊戯に登場するものとして予め定められたゲーム要素の各々についての情報(要素情報)を管理するデータベースである。1つのゲーム要素について管理される要素情報は、例えば図6に示されるように、ゲーム要素を一意に特定する識別情報601に関連付けて、該ゲーム要素に対して割り当てられた遊戯における種別を示す種別情報602、該ゲーム要素を遊戯に登場させる際の画面生成に用いられるグラフィックスデータ等を含む描画用情報603、及び該ゲーム要素の名称、属性等に加え、該ゲーム要素を使用することで発動する効果等を記述したパラメータ情報604を含む。パラメータ情報604は、ゲーム要素を登場させる遊戯において参照される情報であり、該ゲームの進行制御に関与する。
【0024】
なお、本実施形態では要素DB106に、グラフィックスデータが格納され、要素情報がこれらデータを含むものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。要素情報には、該当のデータの格納場所を示す情報が含まれるものであってもよい。
【0025】
提示制御部107は、ゲーム装置100におけるユーザへの各種情報提示の制御を司る。本実施形態のゲーム装置100では、各種情報提示の手段として、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う表示部140を備えるものとして説明するが、情報提示の手段はこれらに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。表示部140は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置であり、図1に示したように、支柱に取り付けられることで、鉛直方向において本体筐体部120の上方に固定される。
【0026】
提示制御部107は、例えばGPU等の描画装置を含み、表示部140に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部107は、ゲーム装置100の起動中(サービス提供中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクト(グラフィックスデータ)に対して必要な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、表示部140に出力され、所定の表示領域中に表示されることでユーザに提示される。
【0027】
提供制御部108は、サービス利用に係りなされた代価の支払いに対して、ゲームカードの提供がなされるよう、提供部160の動作を制御する。提供部160は、収容部に収容されたゲームカードを1枚ずつ提供可能に構成されたカードディスペンサで構成される。本実施形態では提供部160は、図3(a)に示されるように2台のカードディスペンサ(第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162)を本体筐体部120の内部に備え、提供制御部108により、いずれのカードディスペンサからゲームカードの提供を行うかの制御がなされる。1つのカードディスペンサは、鉛直方向にゲームカードを積層する態様で収容可能に構成された収容部を有し、提供制御部108によりなされた提供命令に応じて最下層に保持されているゲームカードを1枚送出する機構を具備する。送出されたゲームカードは、取出口123を介してアクセス可能なスペースに導かれ、ユーザに提供される。
【0028】
上述したように、本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームカードにはゲーム要素が対応付けられ、ゲームプレイに際して使用することで、該ゲーム要素をゲームに登場させることができる。遊戯は、登場したゲーム要素のパラメータ情報604に応じて進行制御がなされるものであり、より有利に進行せしめるパラメータ情報604を有するゲーム要素ほど、遊戯における価値が高い。従って、本実施形態ではゲームカードは、対応付けられたゲーム要素の遊戯における価値に応じて2種類の種別に分類されている。
【0029】
そして、提供部160は、各種別のゲームカードを提供し分けることが可能なように構成される。具体的には、本発明に係る第1収容部としての第1カードディスペンサ161の収容部には、第1種別のゲームカードが収容され、同じく第2収容部としての第2カードディスペンサ162の収容部には、第1種別のゲームカードとは異なる第2種別のゲーム用媒体が収容され、提供制御部108によりなされた提供命令に含まれる提供種別の情報に基づいて、対応するカードディスペンサが駆動することで、特定の種別のゲームカードを提供可能なように構成されている。このため、ゲームカードは種別ごとにゲーム装置100の設置店舗等に納品され、ゲームカード補充の際には、第1カードディスペンサ161の収容部には第1種別のゲームカードの束を、第2カードディスペンサ162の収容部には第2種別のゲームカードの束を収容するよう運用されるものとする。
【0030】
ここで、第2カードディスペンサ162に収容されるゲームカードは、第1カードディスペンサ161に収容されるゲームカードよりも、ゲームにおける価値(対応付けられたゲーム要素の性能等)が高く設定されているものとし、以下では、第1カードディスペンサ161に収容されるゲームカードを通常カード、第2カードディスペンサ162に収容されるゲームカードをレアカードとして言及する。つまり、本実施形態の提供部160は、第1カードディスペンサ161が駆動される場合には通常カードを提供し、第2カードディスペンサ162が駆動される場合にはレアカードを提供するように構成されている。
【0031】
また図3(a)に示されるように、第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162は、台座150に搭載される形で本体筐体部120の内部に配置されている。ここで、第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162、あるいは、第1カードディスペンサ161の収容部及び第2カードディスペンサ162の収容部は、台座150から着脱可能に構成されるものであってよい。メンテナンス性あるいはゲームカード補充の効率性を向上させるべく、台座150は、図3(b)に示されるように、本体筐体部120の開閉扉124が開状態にある場合において、少なくとも一部が本体筐体部120の外部に引き出し可能に構成されているものとする。
【0032】
操作入力部109は、例えば決定入力用の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、操作入力部109は、例えば表示部140の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含むものであってもよい。
【0033】
システムタイマ110は、ゲーム装置100において行われる各種制御について、指標となる時間情報を計測する計時手段である。図2において、システムタイマ110は制御部101と別の構成として示されているが、制御部101がシステムタイマ110の機能を兼ね備えるものであってもよい。
【0034】
《サービス概要》
次に、本実施形態のゲーム装置100において提供されるサービスについて説明する。以下の説明では、ゲーム装置100がゲーム(遊戯)のプレイ体験の提供を含むモードで利用される態様を主として説明するが、プレイ体験の提供を含まないモードで利用される態様であっても、例えば遊戯に係る処理の実行がなされない以外は同様であってよい。
【0035】
ゲーム装置100が起動されると、ゲーム装置100の状態は所定の起動時処理の実行後、本発明に係る非利用状態としての、サービス利用を受け付け可能なスタンバイ状態に移行する。スタンバイ状態では、ゲーム装置100の利用に係る代価の支払いが受け付け可能であり、例えばその旨を示す表示が表示部140になされる。スタンバイ状態において代価の支払いが検出されると、ゲーム装置100の状態は、利用状態に移行する。
【0036】
利用状態は、ゲーム装置100においてユーザに対するサービス提供がなされている状態であり、ゲームカードの提供に係る処理、プレイ体験の提供に係る処理等が行われ、対応する表示(ゲーム画面を含む)が表示部140になされる。サービス提供には、例えば遊戯が終了した、制限時間に達した等の終了条件(利用終了条件)が定められており、ゲーム装置100の状態は、該終了条件が満たされたことを条件としてスタンバイ状態に再度移行する。
【0037】
本実施形態では、スタンバイ状態における代価の支払いの検出を契機とする利用状態への移行から、利用終了条件を満たして再度スタンバイ状態に至るまでを、ユーザの1回のサービス利用、またはゲーム装置100による1回のサービス提供として言及する。そして、1回のサービス提供は、1回以上のゲームカードの提供、遊戯に用いられるゲームカードの設定受付、設定されたゲームカードを用いた遊戯に係る処理の実行、及び実行した遊戯に係る結果表示を含むものとして説明する。
【0038】
〈ゲームカードの提供〉
ここで、本実施形態のゲーム装置100におけるゲームカードの提供について、詳細を説明する。
【0039】
本実施形態のゲーム装置100では、利用状態への移行に係り支払われた代価に対して、1回のゲームカードの提供機会は確保される。一方で、より多くのゲームカードの入手を所望するユーザに対して、再度のサービス利用をせずともこれを入手可能にならしめるべく、利用状態の移行後には追加の代価の支払い機会が設けられ、該追加の代価の支払いが検出されるごとにゲームカードをさらに提供するよう構成される。即ち、1回のゲーム装置100の利用に際し、ユーザは任意で追加の代価の支払いを行うことで、2枚以上のゲームカードを入手することが可能となっている。
【0040】
このことは、1回のサービス提供に対して支払われる代価の額が上昇、即ち、ユーザ単価が上昇し、ゲーム装置100の稼働時間に対する利益率の増大につながる点で、ゲーム装置100のパブリッシャ側または運営側としても好適である。
【0041】
本実施形態のゲーム装置100では、1回のサービス利用において、追加の代価の支払いにユーザを好適に促すよう、提供部160からのゲームカードの提供態様を制御する。より詳しくは、提供制御部108は、1回のサービス利用の初回に検出された代価の支払い、即ち、利用状態への移行に係り検出された代価の支払いに対しては、第1カードディスペンサ161からのみゲームカードの提供を行うよう制御する。一方で、1回のサービス利用の初回以降に追加で検出された代価の支払い、即ち、利用状態への移行後に検出された追加の代価の支払いに対しては、第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162のいずれかからゲームカードの提供を行うよう制御する。換言すれば、1回のサービス利用に対して、通常カードは必ず提供されるよう制御される一方で、追加の代価の支払いが検出された場合にのみレアカードが提供され得るよう制御されるという点で、より多くのゲームカードの入手を所望するユーザを優遇することができる。
【0042】
従って、ゲーム装置100が利用状態となり、更なるゲームカードの提供要求を受け付け可能な状態に至った際には、追加の代価の支払いによりレアカードが提供され得ることの通知が、例えば図4に示されるような表示部140の表示を介してなされるものとする。当該通知により、追加のゲームカード入手にユーザを好適に誘導できる。
【0043】
ここで、追加の代価の支払いに対して、ゲームカードを第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162のいずれから提供させるかは、例えば、遊戯とは別途行われる抽選ゲームの結果に基づいて決定されるものであってよい。抽選ゲームは、1回の実行ごとに、当落の抽選処理、抽選演出の提示、抽選結果の提示、及び抽選結果に応じたゲームカードの提供を行うものである。本実施形態では提供制御部108は、抽選ゲームの結果が落選である場合には、レアカードが提供されないよう提供制御を行う。より詳しくは、提供制御部108は、抽選ゲームの結果が当選である場合にはレアカードを提供するよう第2カードディスペンサ162を制御し、落選である場合には通常カードを提供するよう第1カードディスペンサ161を制御する。
【0044】
また、どのような条件、即ち、利用状態への移行に係り代価の支払いがなされたこと、追加の代価の支払いにより実行された抽選ゲームで当選したこと、及び、追加の代価の支払いにより実行された抽選ゲームで落選したことのいずれを契機としてゲームカードが提供されたかを判別しやすくすべく、提供制御部108はゲームカードの提供タイミングの制御も行う。具体的には、提供制御部108は、利用状態への移行に係る代価の支払いが検出されてから所定時間(第1の時間)内に通常カードを提供し、抽選ゲームの結果が得られてから所定時間(第2の時間)内に、該抽選ゲームに対応する通常カードまたはレアカードを提供するよう制御を行う。また追加の代価の支払いは複数回受け付け可能に構成されており、1回の追加の代価の支払いに対して抽選ゲームを行ってゲームカードの提供がなされた後、再度、追加の代価の支払いを受け付けるよう制御されるものとする。受け付け回数は、1回のサービス利用に対して上限数が定められるものであってよい。
【0045】
なお、本実施形態では、スタンバイ状態から利用状態に移行させるための代価(初回の代価)の額と、利用状態に移行後の1回のサービス提供中に受け付けられる追加の代価の額とは同額であるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。
【0046】
《起動時処理》
以下、本実施形態のゲーム装置100が起動状態にある場合に行われる起動時処理について、図5のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本起動時処理は、例えばゲーム装置100が起動され、所定の初期化処理の実行が完了してスタンバイ状態に推移した際に開始されるものとして説明する。
【0047】
S501で、制御部101は、サービス利用開始に係る代価の支払いがなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、スタンバイ状態において支払検出部104が代価の支払いを検出したか否かに基づいてなされる。制御部101は、サービス利用開始に係る代価の支払いがなされたと判断した場合は、ゲーム装置100の状態を利用状態に移行して処理をS502に移す。また制御部101は、サービス利用開始に係る代価の支払いがなされていないと判断した場合は処理をS513に移す。
【0048】
S502で、提供制御部108は制御部101の制御の下、ゲームカードを提供させるよう第1カードディスペンサ161を制御する。上述したように、制御部101は、利用状態への移行に係る代価の支払いが検出されてから第1の時間内に本ステップの処理を実行させる。ゲームカードの提供がなされると、制御部101は処理をS503に移す。
【0049】
S503で、制御部101は、第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162のいずれかの収容部がゲームカードを収容していない状態であるか否かを判断する。本実施形態のゲーム装置100では、代価の支払いに対して1枚のゲームカードを提供するため、いずれかのカードディスペンサがゲームカードを収容していない状態となった場合には、追加の代価の支払いを受け付けないようにすべく、本ステップでゲームカードの収容数の判断を行う。制御部101は、いずれかのカードディスペンサの収容部がゲームカードを収容していない状態であると判断した場合は処理をS511に移し、収容している状態であると判断した場合は処理をS504に移す。
【0050】
S504で、提示制御部107は制御部101の制御の下、追加の代価の支払いによりレアカードが提供され得る旨の通知を行う。
【0051】
S505で、制御部101は、追加の代価の支払いがなされたか否かを判断する。本ステップの判断は、利用状態において支払検出部104が代価の支払いを検出したか否かに基づいてなされる。制御部101は、追加の代価の支払いがなされたと判断した場合は処理をS506に移し、なされていないと判断した場合は処理をS510に移す。
【0052】
S506で、制御部101は、抽選ゲームを実行する。
【0053】
S507で、制御部101は、抽選ゲームの結果が当選であったか否かを判断する。制御部101は、抽選ゲームの結果が当選であったと判断した場合は処理をS508に移し、落選であったと判断した場合は処理をS509に移す。
【0054】
S508で、提供制御部108は制御部101の制御の下、ゲームカードを提供させるよう第2カードディスペンサ162を制御する。上述したように、制御部101は、追加の代価の支払いが検出されてから第2の時間内に本ステップの処理を実行させる。そして、ゲームカードの提供がなされると、制御部101は処理をS503に戻す。
【0055】
一方、S507において抽選ゲームの結果が落選であったと判断された場合、提供制御部108は制御部101の制御の下、S509で、ゲームカードを提供させるよう第1カードディスペンサ161を制御する。そしてゲームカードの提供がなされると、制御部101は処理をS503に戻す。
【0056】
S505において追加の代価の支払いがなされていないと判断した場合、制御部101はS510で、追加の代価の支払いの受け付け終了条件が満たされたか否かを判断する。追加の代価の支払いの受け付け終了条件は、例えば予め定められた制限時間が経過した、ゲームカード提供終了の決定に係る操作入力がなされた、今回のサービス利用で提供したゲームカードが上限数に至った等を含むものであってよい。制御部101は、追加の代価の支払いの受け付け終了条件が満たされたと判断した場合は処理をS511に移し、満たされていないと判断した場合は処理をS505に戻す。
【0057】
S511で、制御部101は、今回のサービス利用に係る遊戯に使用するゲームカードの登録処理を行う。ゲームカードの登録処理は、ユーザによる配置部121へのゲームカードの配置を受け、該ゲームカードからの情報取得に基づいて行われるものであってよい。
【0058】
S512で、制御部101は、S511において登録されたゲームカードの情報に基づいて、今回のサービス利用に係る遊戯の処理を実行する。遊戯の処理の詳細については省略するが、例えば所定の勝敗決定条件が満たされるまで繰り返し行われるものであってよい。制御部101は、遊戯の処理が完了すると、該遊戯の結果を提示制御部107に表示させた後、ゲーム装置100の状態をスタンバイ状態に移行して処理をS513に移す。
【0059】
S513で、制御部101は、第1カードディスペンサ161及び第2カードディスペンサ162のいずれかの収容部がゲームカードを収容していない状態であるか否かを判断する。制御部101は、いずれかのカードディスペンサの収容部がゲームカードを収容していない状態であると判断した場合は処理をS514に移し、収容している状態であると判断した場合は処理をS501に戻す。
【0060】
S514で、提示制御部107は制御部101の制御の下、ゲーム装置100の利用ができない状態であることを提示し、処理をS513に戻す。
【0061】
以上説明したように、本実施形態のゲーム装置によれば、少なくとも追加の代価の支払いを行うユーザについて、価値の高いゲーム用媒体の入手機会を公平に担保しつつ、1回の利用に対するユーザ単価を好適に上昇させることができる。
【0062】
[変形例1]
上述した実施形態では、ゲームカードの提供は、代価の支払いの検出を条件として、提供部160が備える第1カードディスペンサ161と第2カードディスペンサ162のいずれかからなされるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ゲーム装置100は、代価の支払いを条件とせずにゲームカードを提供するものであってもよい。
【0063】
本変形例のゲーム装置100は、提供部160が不図示の第3カードディスペンサをさらに備え、該第3カードディスペンサからもゲームカードの提供が可能に構成される。第3カードディスペンサの収容部に収容されるゲームカードは、例えば販売促進用のゲームカード(以下、販促カードとして言及)等の、通常のゲームプレイでは提供されない、即ち、代価の支払いを条件として提供されるものではないゲームカードであるものとする。なお、カードディスペンサのカード送出機構や動作原理は、第1カードディスペンサ161や第2カードディスペンサ162と同様であってよく、上述した実施形態と同様に台座150に着脱可能に配置されるものとする。
【0064】
《ゲームカードの提供》
本変形例では、第3カードディスペンサに収容された販促カードは、所定量のゲーム内通貨の支払いを条件として提供される。ここで、ゲーム内通貨は、1回のサービス利用に対して付与されるゲーム内の価値概念であり、追加の代価の支払いがなされたことを条件として付与される。つまり、当該態様において販促カードの提供は、少なくとも追加の代価の支払いの検出、及び、追加の代価の支払いに係る抽選ゲームの実行とゲームカードの提供がなされたことを条件として行われる。
【0065】
またゲーム内通貨の付与は、追加の代価の支払いが検出されるたびに行われ、1回のサービス利用期間中においてのみ使用可能に構成されるものであってよい。換言すれば、1回のサービス利用期間中に獲得したゲーム内通貨は、次回以降のサービス利用に繰り越せないよう制御されるため、有効活用しようとするユーザを、追加の代価の支払いに誘導することができる。
【0066】
また1枚の販促カードの提供に必要なゲーム内通貨の獲得には、複数回の追加の代価の支払いが要件となるように1回のゲーム内通貨の付与量を設定することでも、ユーザを追加の代価の支払いに誘導することができる。この他、ゲーム内通貨の付与量を、1回のサービス利用期間における追加の代価の支払い回数に応じて異ならせる(増加させる)ことで、さらに誘導効果を高めてもよい。なお、ユーザ間の公平性を担保するため、追加の代価の支払い回数の累積条件は、利用状態への移行後、次にスタンバイ状態に移行するまでの期間に限定されるものとする。このようにすることで、ユーザ単価を好適に上昇させることができる。
【0067】
販促カードの提供は、遊戯に使用するゲームカードの登録処理の前や遊戯の処理の実行後等いずれのタイミングで受け付けられるものであってもよい。また通常カードやレアカードと同様、提供できない状態でゲーム内通貨の付与がなされぬよう、いずれかのカードディスペンサの収容部にゲームカードが収容されていない場合には、代価の支払いを受け付けない状態に制御されるものとする。
【0068】
[変形例2]
上述した変形例では、所定量のゲーム内通貨の支払いを条件として販促カードの提供を行う態様について説明したが、例えば行われた遊戯において所定の条件を達成した場合や協力プレイを行った場合、協力プレイを行ったユーザが所定の条件を達成した場合等、追加の代価の支払いによらない他の条件に基づいて提供されるものであってよい。
【0069】
[変形例3]
この他、追加の代価の支払いにユーザを好適に誘導すべく、代価の支払いが検出されるたび(利用開始に係る代価も含む)に、例えば遊戯において発動する効果等、本発明に係るゲーム用仮想媒体としての、実行される遊戯の進行を有利にせしめるデジタルアイテムをユーザに付与するものとしてもよい。なお、デジタルアイテムは、これに限られるものではなく、遊戯後等に得られるアバタパーツや称号等を含むものであってよい。
【0070】
また、ユーザ単価を上昇させるとの観点では、付与されるデジタルアイテムは、1回のサービス利用における代価の支払い回数に応じて、遊戯における価値を異ならせる(価値を高める)よう構成されるものであってよい。ここで、ユーザ間の公平性を担保すべく、代価の支払い回数は、利用状態への移行時、及び利用状態への移行後、次に非利用状態に移行するまでの期間においてのみ累積されるものとすることが好ましい。
【0071】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形・変更が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。
【符号の説明】
【0072】
100:ゲーム装置、101:制御部、102:記録媒体、103:メモリ、104:支払検出部、105:取得部、106:要素DB、107:提示制御部、108:提供制御部、109:操作入力部、110:システムタイマ、120:本体筐体部、121:配置部、122:投入口、123:取出口、124:開閉扉、130:カードリーダ、140:表示部、150:台座、160:提供部、161:第1カードディスペンサ、162:第2カードディスペンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6