(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】検知スイッチおよびこれを用いた音検知システム
(51)【国際特許分類】
H04R 29/00 20060101AFI20241114BHJP
H04R 3/00 20060101ALI20241114BHJP
H04R 7/04 20060101ALI20241114BHJP
H04R 7/02 20060101ALI20241114BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20241114BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20241114BHJP
H01H 35/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H04R29/00 310
H04R3/00 320
H04R7/04
H04R7/02 B
H04R7/02 D
H04R7/02 Z
H04R1/02 106
H04R1/00 321
H01H35/00 P
(21)【出願番号】P 2022029916
(22)【出願日】2022-02-28
【審査請求日】2023-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芦澤 久幸
(72)【発明者】
【氏名】石黒 巧真
(72)【発明者】
【氏名】下村 典子
(72)【発明者】
【氏名】三屋 裕幸
【審査官】浜岸 広明
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-100000(JP,U)
【文献】実開昭59-139935(JP,U)
【文献】特開2021-092524(JP,A)
【文献】特開2020-170995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 35/00
H04R 1/00- 1/08
1/12- 1/14
1/42- 3/14
7/00- 7/26
29/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音波により振動する振動体を備え、
前記振動体の上に載置された振動発電素子と、
本体部を有する筐体をさらに備え、
前記振動体と前記筐体は前記振動発電素子を
内包する収容空間を画定し、
前記振動体は前記筐体と別体に形成され、
前記筐体は開口部をさらに有し、前記振動体は前記開口部を覆い、
前記振動発電素子は、前記振動体に対する相対距離が変動する振動により発電が可能となるように弾性支持部により支持される可動電極を有し、
前記振動体は、前記開口部近傍の第1領域と前記開口部中心部の第2領域とを有し、前記振動発電素子は前記第2領域上に載置され、前記第1領域は前記第2領域よりも可撓性が高い
を備える検知スイッチ。
【請求項2】
前記第1領域は前記筐体の本体部よりも可撓性が高い、請求項1に記載の検知スイッチ。
【請求項3】
前記筐体は前記振動体を囲むように設置され、かつ前記振動発電素子から離れるように延伸する側壁部をさらに有し、前記側壁部端部に、前記振動体に向き合う第2の開口部を有する、請求項1または2に記載の検知スイッチ。
【請求項4】
前記第2の開口部の面積は、前記開口部の面積よりも大きい、請求項3に記載の検知スイッチ。
【請求項5】
第2の開口部は風防性かつ防水性を有する膜で覆われている、請求項3または4に記載の検知スイッチ。
【請求項6】
前記振動体は金属、樹脂、紙およびそれらの組み合わせから構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の検知スイッチ。
【請求項7】
音源と、
音源近傍に設置された請求項1~6のいずれか一項に記載の検知スイッチと
を備える音検知システム。
【請求項8】
前記振動発電素子は、前記音源の発生する音に共振する、請求項7に記載の音検知システム。
【請求項9】
前記振動発電素子は、前記音源の発生する音で振動する前記振動体に共振する、請求項7に記載の音検知システム。
【請求項10】
前記検知スイッチからの信号により起動する計測装置をさらに備える、請求項7~9のいずれか一項に記載の音検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知スイッチ、特に音の計測に用いる検知スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
警報や公共放送に用いられるスピーカは高所や屋外に設置されることが多く、定期的な保守点検が行われている。
【0003】
これに対し、定期的な保守点検ではスピーカの機能低下に対する即時的な対応ができないことから、特許文献1では音圧センサを用いた音圧計測装置により、随時の計測を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、音圧センサを用いた場合、対象となる音が鳴っていない場合でもセンサは待機状態で維持されるため、待機電力が必要となる。そのため、待機電力を電池から供給している場合には、電池が切れれば測定ができなくなり、定期的な電池の交換が必要となる。
【0006】
これらを鑑み、本発明は、待機電力を必要とせず、音が鳴った際に随時検知することのできる検知スイッチおよびこれを用いた音検知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る一実施態様の検知スイッチは、音波により振動する振動体を備え、前記振動体の上に載置された振動発電素子と、を備える。
【0008】
また、本発明に係る他の実施形態では、音源と本発明の一実施形態に係る検知スイッチとを備える音検知システムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は待機電力を必要とせず、音が鳴った際には随時検知することのできる検知スイッチおよびそれを用いた音検知システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る検知スイッチの模式図である。
【
図2】(a)本発明の防水膜を取り外した第1の実施形態に係る検知スイッチを示す正面図である。(b)本発明の第1の実施形態に係る検知スイッチを示す断面図である。
【
図3】(a)本発明の防水膜を取り外した第1の実施形態の変形例に係る検知スイッチを示す正面図である。(b)本発明の第1の実施形態の変形例に係る検知スイッチを示す断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る検知スイッチを備える音検知システムの模式図である。
【
図5】本発明の検知スイッチを含む音計測システムの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明するが、本発明はこれらに限られない。
【0012】
1.検知スイッチ
図1は、本発明の一実施形態に係る検知スイッチ100の模式図である。
図1に示されるように、検知スイッチ100は振動体20と、振動体20上に載置された振動発電素子30とを備える。以下、検知スイッチ100の各構成を順に説明する。ここで、振動体20は音波Aによって矢印Bのように振動し、振動体20上に載置された振動発電素子30を振動させる。そして、振動発電素子30は、その振動により発電し、後述するように起動スイッチとして機能する。
【0013】
(振動体)
振動体20は、その上に振動発電素子30を備え、音波Aにより振動する(
図1参照)。振動体20は、振動発電素子30を内包する本体部を有する筐体10と一体的に形成されてもよく、また筐体10と別体に形成されてもよい。以下、筐体10と振動体20とが別体として形成された実施形態に基づいて説明する。筐体10と振動体20が別体として形成される場合、筐体10は開口部15を有し、開口部15は振動体20により覆われている。筐体10および振動体20は、振動発電素子30を内包する収容空間を画定し、振動発電素子30を水やほこりなどの外的環境から保護することができる。筐体10の本体部は、振動発電素子30の収容空間と外的環境とを連通させる、開口部15以外の開口ポート(不図示)をさらに有してもよい。なお、本実施形態においては、筐体10に開口部15を設けるものを例示したが、これに限らず、例えば、筐体10に開口部15を設けることに代えて、筐体10の一部に肉薄部を設け、この肉薄部を介して、音波Aにより振動発電素子30を振動させるようにしてもよい。また、本実施形態においては、筐体10に、一つの開口部15を設けるものを例示したが、これに限らず、例えば、振動体20に対向する筐体10の一対の対向面のそれぞれに開口部を設けてもよい。
【0014】
振動体20は筐体10の本体部よりも可撓性が高く、近傍で音が発生した際に、筐体10の本体部よりも振動する。振動体20は音波を受容する受容面を有し、好ましくは平板または膜形状を有する。振動体20の受容面は比較的高い面密度を有し、音波の通過および/またはエネルギーの吸収を抑制する。振動体20は、金属、樹脂、紙、ゴムおよびそれらの組み合わせから構成される。筐体10は、振動体20と同じ材料を用いて形成してもよく、また、振動体20よりもより剛性の高い材料から形成されてもよい。
【0015】
本発明の他の実施形態において、振動体20は、開口部15近傍の第1領域22と開口部15中心部の第2領域24とを有する。振動発電素子30は第2領域24上に載置される。振動体20は筐体10よりも高い可撓性を有するが、その一部である第2領域24は可撓性が低い方が好ましい。音圧を受けた際に第2領域24まで変形すると、振動発電素子30に振動を効率的に伝えられないおそれがある。第2領域24の可撓性が低いと、音圧を受けた際に第2領域24には振動を吸収する変形が起こらず、振動発電素子30と共に大きな振動振幅で振動することができる。
【0016】
一方、第1領域22は筐体10および第2領域24よりも可撓性が高い。筐体10の振動振幅が第2領域24および振動発電素子30の振動振幅よりも小さいところ、高い可撓性を有する第1領域22はこれらの振動振幅の差を吸収することができる。第1領域22と第2領域24は同じ材料で形成されていてもよく、また、異なる材料でそれぞれ形成されてもよい。好ましくは、第1領域22を形成する材料は、第2領域24を形成する材料よりも可撓性が高い。さらに、第1領域22を他の領域に比べ薄くしたり、湾曲させて、第1領域22の可撓性を高めてもよい。
【0017】
筐体10は、振動体20を内包するように設置され、振動発電素子30から離れるように延伸する側壁部40をさらに有してもよい。また、側壁部40の端部に第2の開口部45を有してもよい。側壁部40は振動体20に向かって、集音効果をもたらすことができる。第2の開口部45は、開口部15と同様の面積を有してもよく、また、開口部15よりも大きい面積を有してもよい。第2の開口部45の面積が開口部15よりも大きい場合、側壁部40は、第2の開口部45から開口部15に向かってテーパー形状を有するため、より高い集音効果をもたらすことができる。
【0018】
第2の開口部45は、さらに風防性かつ防水性を有する膜50により覆われていてもよい。膜50が風防性を有することで、風を防ぎながら音源からの音を振動体20に到達させることができる。また、膜50が防水性を有することにより、雨などの液体から検知スイッチ内部を保護し、内部の電子部品の劣化を防止することができる。膜50は、風防性および防水性を有する物質であれば任意の材料から形成することができ、例えば、風防性樹脂フィルムやゴアテックスなどの樹脂膜から形成してもよい。
【0019】
筐体10の開口部15は任意の形状を有することができる。例えば、開口部15は円状であってもよい(
図2参照)。また、他の実施形態において、開口部15は四角形状を有してもよい(
図3参照)。なお、
図2(a)および
図3(a)はそれぞれ、防水膜50を取り外した正面図を表している。
【0020】
(振動発電素子)
振動発電素子30は、振動体20上に載置され、矢印Aで表される音波の到達で振動体20が振動することにより、矢印Bの方向に振動して発電を行う素子である。好ましくは振動体20の中央部に載置される。
【0021】
振動発電素子30は、振動エネルギーを電気エネルギーに変換する素子であれば任意の素子を用いることができる。例えば、振動発電素子として、櫛歯型電極を有する静電誘導型振動発電素子を用いてもよい。また、振動発電素子30はエレクトレット型発電素子、ピエゾ型発電素子、電磁誘導型、または磁歪型の発電素子を用いてもよい。振動発電素子30を利用した検知スイッチ100の動作については、後で詳細に説明する。
【0022】
2.音検知システム
音検知システム1000は、上述する検知スイッチ100と音源200とを備える(
図4参照)。音検知システム1000は、さらに計測システム300と電源400とを備えてもよい(
図5参照)。
【0023】
以下、振動発電素子30として櫛歯型電極を有する静電誘導型振動発電素子を用いた場合の検知スイッチ100の動作について、
図5に基づいて説明する。音検知システム1000は、振動発電素子30と、整流・蓄電部60と、スイッチ回路70と、自己保持回路80と、オフ回路90とを備える検知スイッチ100、音源200,電源400、および、電源400を電源として動作する計測システム300を備える。電源400は電池であってもよい。
【0024】
櫛歯型電極を有する静電誘導型振動発電素子30は、櫛歯固定電極31と、弾性支持部33により支持された可動櫛歯電極32とを備える。振動体20の振動により可動櫛歯電極32が櫛歯固定電極31に対して振動することで、発電が行われる。振動発電素子30の固有振動数は音源200の音または音源200の音で振動する振動体20の振動の周波数に設定されており、音源200の音または音源200の音で振動する振動体20の振動に可動櫛歯電極が共振してより大きな電力が発生するように構成されている。
【0025】
整流・蓄電部60は、振動発電素子30から出力された交流電圧をダイオードD1,D2により直流電圧に変換し、コンデンサC1を充電する。コンデンサC1には、抵抗R1が並列接続されている。振動発電素子30による発電が止まったときには、この抵抗R1の作用によりコンデンサC1の充電電圧V1を低下させる。後述するように、抵抗R1の抵抗値やコンデンサC1の静電容量は、振動の持続時間や発電量等の兼ね合いで適宜調整される。
【0026】
スイッチ回路70は2つのスイッチング素子T1,T2を備えており、電源400から計測システム300への電源供給をオンオフする回路である。
図5に示す例では、2つのスイッチング素子としてNチャネルMOSFET T1とPチャネルMOSFET T2とを用いているが、これに限らず、トランジスタ等を用いてもよい。
【0027】
NチャネルMOSFET T1のゲートには、コンデンサC1の充電電圧V1が印加される。NチャネルMOSFET T1のドレインはPチャネルMOSFET T2のゲートに接続されている。PチャネルMOSFET T2のソースは電源400に接続され、ドレインは計測システム300に接続されている。PチャネルMOSFET T2のソースとゲートとの間には抵抗R2が設けられていて、NチャネルMOSFET T1のドレインは抵抗R2を介して電源400にも接続されている。
【0028】
振動発電素子30による発電が行われてコンデンサC1の充電電圧V1が、すなわち、NチャネルMOSFET T1のゲート-ソース間電圧Vgs1が、ゲート閾値電圧Vth1以上になると、NチャネルMOSFET T1がオン状態となってドレインからソースへと電流が流れる。NチャネルMOSFET T1がオン状態となって抵抗R2に電流が流れると、その電圧降下分だけPチャネルMOSFET T2のゲート電位はソース電位より低くなる。抵抗R2の値は電圧降下がPチャネルMOSFET T2のゲート閾値Vth2より大きくなるように設定されており、抵抗R2に電流が流れると、PチャネルMOSFET T2がオン状態となってソースからドレインへと電流が流れる。その結果、電源400から計測システム300への電源供給が開始される。
【0029】
振動発電素子30による発電量が小さくなると、コンデンサC1の充電電荷が抵抗R1を介して放電され、コンデンサC1の充電電圧V1、すなわちNチャネルMOSFET T1のゲート-ソース間電圧Vgs1が低下する。そして、ゲート-ソース間電圧Vgs1がゲート閾値電圧Vth1よりも小さくなると、NチャネルMOSFET T1がオフ状態となってソース-ドレイン間に電流が流れなくなる。その結果、抵抗R2による電圧降下が無くなってPチャネルMOSFET T2がオフ状態となり、電源400から計測システム300への電源供給が停止する。
【0030】
このように、音源200から音が発生すると、音源200からの音の振動により振動発電素子30が振動し、その振動により検知スイッチ100が計測システム300への電源スイッチをオンにして音源200の音の計測を行うことができ、音の発生が終了すると、振動による発電が低下し、計測システム300への電力の供給を休止させるので、待機電力を使用することなく、随時の音の計測を行うことができる。
【0031】
以上説明した実施の形態によれば、以下の作用効果を奏する。
【0032】
(1)検知スイッチは、音波により振動する振動体を備え、前記振動体の上に載置された振動発電素子と、を備える。
【0033】
このように構成したので、待機電力を必要とせず、音が鳴った際には随時検知することのできる検知スイッチを提供することができる。
【0034】
(2)本体部を有する筐体をさらに備え、前記振動体と前記筐体は前記振動発電素子を内包する収容空間を画定し、前記振動体は前記筐体と一体に形成される。
【0035】
このように構成したので、振動発電素子を水やほこりなどの外的環境から保護することができる。
【0036】
(3)本体部を有する筐体をさらに備え、前記振動体と前記筐体は前記振動発電素子を内包する収容空間を画定し、前記振動体は前記筐体と別体に形成される
【0037】
このように構成したので、振動発電素子を水やほこりなどの外的環境から保護することができる。
【0038】
(4)前記筐体は開口部をさらに有し、前記振動体は前記開口部を覆っている。
【0039】
このように構成したので、振動体は、筐体とは異なる固有の共振振動数を有することができる。そのため、音波により、筐体は振動させずに、振動体とそれに載置される振動発電素子のみが振動する検知スイッチを提供できる。
【0040】
(5)前記振動体の少なくとも一部は前記筐体の本体部よりも可撓性が高い。
【0041】
このように構成したので、音波により、筐体の本体部は振動させずに、振動体とそれに載置される振動発電素子のみが振動する検知スイッチを提供できる。
【0042】
(6)前記振動体は、前記開口部近傍の第1領域と前記開口部中心部の第2領域とを有し、前記振動発電素子は前記第2領域上に載置され、前記第1領域は前記第2領域よりも可撓性が高い。
【0043】
このように構成したので、振動体の第1の領域が第2の領域よりも振動しやすくなり、振動体全体の振動を大きし、より感度の高い検知スイッチを提供することができる。
【0044】
(7)前記筐体は前記振動体を囲むように設置され、前記振動発電素子から離れるように延伸する側壁部をさらに有し、前記側壁部端部に第2の開口部を有する。
【0045】
このように構成したので、側壁部により振動体に向かって音を集音することができ、より感度の高い検知スイッチを提供することができる。
【0046】
(8)第2の開口部は風防性かつ防水性を有する膜で覆われている。
【0047】
このように構成したので、風を防ぎながら音源からの音を振動体に到達させることができ、さらに、膜が防水性を有することにより、雨などの液体から検知スイッチ内部を保護し、内部の電子部品の劣化を防止することができる。
【0048】
(9)前記振動体は金属、樹脂、紙、ゴムおよびそれらの組み合わせから構成される。
【0049】
このように構成したので、振動体が音波により振動し得る検知スイッチを提供することができる。
【0050】
(10)音検知システムは、音源と、音源近傍に設置された上記(1)~(9)のいずれかに記載の検知スイッチとを備える。
【0051】
このように構成したので、待機電力を必要とせず、音源から音が鳴った際には随時検知することのできる音検知システムを提供することができる。
【0052】
(11)前記振動発電素子は、前記音源の発生する音に共振する。
【0053】
このように構成したので、特定の音を選択的に検知し、さらに、感度の高い音検知システムを提供することができる。
【0054】
(12)前記振動体および前記振動発電素子は、前記音源の発生する音に共振する。
【0055】
このように構成したので、特定の音を選択的に検知し、さらに、感度の高い音検知システムを提供することができる。
【0056】
(13)前記検知スイッチからの信号により起動する計測装置をさらに備える。
【0057】
このように構成したので、待機電力を必要とせず、音源から音が鳴った際には随時検知し、計測する音検知システムを提供することができる。
【0058】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定
されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の
範囲内に含まれる。
【0059】
また、上述の各実施の形態および変形例の一つもしくは複数を、適宜組合せてもよい。
【符号の説明】
【0060】
10 筐体
15 開口部
20 振動体
22 第1の領域
24 第2の領域
30 振動発電素子
31 固定櫛歯電極
32 可動櫛歯電極
33 弾性支持部
40 側壁部
45 第2の開口部
50 膜
60 整流・蓄電部
70 スイッチ回路
80 自己保持回路
90 オフ回路
100 検知スイッチ
200 音源
300 計測システム
400 電源
1000 音検知システム