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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】ディスプレイにおける境界平滑化
(51)【国際特許分類】
   H04N 13/305 20180101AFI20241114BHJP
   H04N 13/368 20180101ALI20241114BHJP
   H04N 13/373 20180101ALI20241114BHJP
   H04N 13/376 20180101ALI20241114BHJP
   G02B 30/27 20200101ALI20241114BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20241114BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20241114BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241114BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
H04N13/305
H04N13/368
H04N13/373
H04N13/376
G02B30/27
G09G5/36 500
G09G5/10 Z
G09G5/00 550C
G09G5/00 X
G09G5/37 200
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023512365
(86)(22)【出願日】2021-08-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 US2021044211
(87)【国際公開番号】W WO2022039919
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/067,252
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホアン
(72)【発明者】
【氏名】ホァン イ
(72)【発明者】
【氏名】チ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ビョンソク
(72)【発明者】
【氏名】チェン ハオ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ピン-イェン
(72)【発明者】
【氏名】ホァン イ-パイ
(72)【発明者】
【氏名】マ ユエ
(72)【発明者】
【氏名】チャン シェン
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-249060(JP,A)
【文献】特表2018-536185(JP,A)
【文献】国際公開第2011/068210(WO,A1)
【文献】特表2017-529724(JP,A)
【文献】特開2015-038530(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0278736(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 13/00-17/06
G02B 30/27
G09G 5/00- 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイであって、
物理画素のアレイと、
前記物理画素のアレイを覆って形成されたレンチキュラーレンズフィルムであって、各物理画素が、前記レンチキュラーレンズフィルムの表面における関連する照明領域を有する、レンチキュラーレンズフィルムと、を備え、前記物理画素の少なくとも1つは、第1の表面積を有し、前記少なくとも1つの物理画素の前記関連する照明領域は、前記第1の表面積とは異なる第2の表面積を有する、ディスプレイと、
制御回路であって、
前記物理画素のアレイのための画素データを受信し、
前記画素データに調光係数を適用するように構成されており、各物理画素についての前記調光係数が、前記物理画素の前記照明領域の位置又は表面積に基づいている、制御回路と、
を備える、電子デバイス。
【請求項2】
前記ディスプレイのアクティブ領域が、ターゲット境界に沿う湾曲した縁部を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
各物理画素の前記調光係数が、前記ターゲット境界に対する前記物理画素の前記照明領域の前記位置に基づく、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
各照明領域が中心を有し、各物理画素に対する前記調光係数が、前記ターゲット境界に対する前記物理画素の前記照明領域の前記中心の位置に基づく、請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第2の表面積が前記第1の表面積よりも大きい面積を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記第2の表面積が、前記第1の表面積の中心に対してずれた中心を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記画素データに調光係数を適用することが、修正された画素データを取得するために前記画素データに調光係数を適用することを含み、前記電子デバイスが、
前記修正された画素データを前記ディスプレイに提供するように構成されたディスプレイドライバ回路を更に備える、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記画素データに前記調光係数を適用することが、各物理画素の輝度値にそれぞれの調光係数を乗算することを含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記物理画素のアレイが、凸状湾曲を有するディスプレイパネル内に形成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記ディスプレイに関連する温度データを取得するように構成された温度センサを更に備え、各物理画素についての前記調光係数が前記温度データに更に基づく、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記物理画素のアレイは、平面状であるディスプレイパネルに形成される、請求項1に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が本明細書中に引用をもって援用された、2020年8月18日付け出願の米国仮特許出願第63/067,252号の優先権を主張するものである。本出願は、全般的に電子デバイスに関し、より詳細には、ディスプレイを有する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスは、多くの場合、ディスプレイを含む。場合によっては、ディスプレイは、そのディスプレイが視認者に3次元コンテンツを提供することを可能にする、レンチキュラーレンズを含み得る。レンチキュラーレンズは、有機発光ダイオード画素又は液晶ディスプレイ画素などの、画素のアレイの上に形成することができる。
【発明の概要】
【0003】
電子デバイスは、レンチキュラーディスプレイを含み得る。レンチキュラーディスプレイは、画素のアレイの上に形成されているレンチキュラーレンズフィルムを有し得る。複数のレンチキュラーレンズが、ディスプレイの長さにわたって延在し得る。レンチキュラーレンズは、視認者が3次元画像を知覚するような、ディスプレイの立体視を可能にするように構成することができる。
【0004】
ディスプレイは、独立して制御可能な、いくつもの視野ゾーンを有し得る。各視野ゾーンは、個別の2次元画像を表示する。視認者のそれぞれの眼が、それら2次元画像のうちの異なる1つを受け取ることにより、3次元画像の知覚を得ることができる。電子デバイス内の制御回路は、眼球及び/又は頭部追跡システムからのキャプチャされた画像を使用して、いずれの視野ゾーンが視認者の眼によって占有されているかを判定することができる。
【0005】
ディスプレイは、湾曲した縁部をもつアクティブ領域を有してもよい。アクティブ領域の湾曲した縁部におけるジャギーを軽減するために、制御回路は、調光係数を使用してディスプレイへの入力画素データを修正し得る。湾曲した縁部がディスプレイ上で滑らかな外観を有するように、画素データの各輝度値に、対応する調光係数が乗算され得る。
【0006】
ディスプレイ内の各物理画素は、その物理画素の、レンチキュラーレンズフィルムを通した外観に基づく、関連する知覚画素を有し得る。知覚画素は、その対応する物理画素とは異なる(例えば、異なるサイズ及び/又は中心をもつ)フットプリントを有し得る。湾曲した縁部における境界平滑化のための調光係数は、知覚画素に基づき得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る、ディスプレイを有する例示的な電子デバイスの概略図である。
図2】一実施形態による、電子デバイス内の例示的なディスプレイの上面図である。
図3】一実施形態による、視認者に画像を提供する、例示的なレンチキュラーディスプレイの側断面図である。
図4】一実施形態による、2人以上の視認者に画像を提供する、例示的なレンチキュラーディスプレイの側断面図である。
図5】一実施形態による、細長形状のレンチキュラーレンズを示す、例示的なレンチキュラーレンズフィルムの上面図である。
図6】一実施形態による、視認者の眼球位置を判定する眼球及び/又は頭部追跡システムと、その視認者の眼球位置に基づいてディスプレイを更新する制御回路とを含む、例示的なディスプレイの図である。
図7A】一実施形態による、図6のディスプレイの異なるゾーン上に表示することが可能な、例示的な3次元コンテンツの斜視図である。
図7B】一実施形態による、図6のディスプレイの異なるゾーン上に表示することが可能な、例示的な3次元コンテンツの斜視図である。
図7C】一実施形態による、図6のディスプレイの異なるゾーン上に表示することが可能な、例示的な3次元コンテンツの斜視図である。
図8】一実施形態による、湾曲した縁部をもつ例示的なディスプレイの上面図である。
図9A】一実施形態による、物理画素が、その物理画素よりも大きいフットプリントを伴う対応するスクリーン前面画素を有し得る様子を示す、ディスプレイの断面図である。
図9B】一実施形態による、物理画素が、その物理画素よりも大きいフットプリントを伴う対応するスクリーン前面画素を有し得る様子を示す、ディスプレイの上面図である。
図10A】一実施形態による、物理画素が、その物理画素からオフセットされた対応するスクリーン前面画素を有し得る様子を示す、ディスプレイの断面図である。
図10B】一実施形態による、物理画素が、その物理画素からオフセットされた対応するスクリーン前面画素を有し得る様子を示す、ディスプレイの上面図である。
図11】一実施形態による、スクリーン前面画素と物理画素との間の相関を判定するために使用され得る例示的なシステムの図である。
図12】一実施形態による、図11に示すシステムを操作するための例示的な方法ステップのフローチャートである。
図13】一実施形態による、スクリーン前面画素に基づくゲインテーブルをもつ例示的な電子デバイスの図である。
図14】一実施形態による、図13に示す電子デバイスを操作するための例示的な方法ステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ディスプレイを備え得るタイプの例示的な電子デバイスを、図1に示す。電子デバイス10は、ラップトップコンピュータ、組み込み型コンピュータを含むコンピュータモニタ、タブレットコンピュータ、セルラ電話機、メディアプレーヤ、又は他のハンドヘルド型若しくはポータブル型の電子デバイスなどのコンピューティングデバイス;腕時計型デバイス、ペンダント型デバイス、ヘッドホン型若しくはイヤホン型デバイス、拡張現実(augmented reality;AR)ヘッドセット及び/又は仮想現実(virtual reality;VR)ヘッドセット、眼鏡若しくはユーザの頭部に装着される他の機器内に組み込まれたデバイス、又は他のウェアラブルデバイス若しくは小型デバイスなどのより小さいデバイス;ディスプレイ、組み込み型コンピュータを含むコンピュータディスプレイ、組み込み型コンピュータを含まないコンピュータディスプレイ、ゲーミングデバイス、ナビゲーションデバイス;キオスク若しくは自動車内に、ディスプレイを有する電子機器が取り付けられているシステムなどの組み込み型システム、又は他の電子機器とすることができる。
【0009】
図1に示すように、電子デバイス10は制御回路16を有し得る。制御回路16は、デバイス10の動作をサポートするための記憶及び処理回路を含み得る。記憶及び処理回路は、ハードディスクドライブ記憶装置、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ、又は、ソリッドステートドライブを形成するように構成されている他の電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、静的又は動的ランダムアクセスメモリ)などの記憶装置を含み得る。制御回路16内の処理回路は、デバイス10の動作を制御するために使用することができる。処理回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンドプロセッサ、電力管理ユニット、オーディオチップ、特定用途向け集積回路などに基づき得る。
【0010】
デバイス10と外部機器との間の通信をサポートするために、制御回路16は、通信回路21を使用して通信することができる。回路21は、アンテナ、高周波トランシーバ回路、他の無線通信回路及び/又は有線通信回路を含み得る。制御回路並びに/或いは制御及び通信回路と称される場合もあり得る回路21は、無線リンクを介したデバイス10と外部機器との間の双方向無線通信をサポートすることができる(例えば、回路21は、無線ローカルエリアネットワークリンクを介した通信をサポートするように構成されている、無線ローカルエリアネットワーク送受信機回路、近距離通信リンクを介した通信をサポートするように構成されている近距離通信送受信機回路、セルラ電話リンクを介した通信をサポートするように構成されているセルラ電話送受信機回路、又は、任意の他の好適な有線若しくは無線通信リンクを介した通信をサポートするように構成されている送受信機回路などの、高周波送受信機回路を含み得る)。無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)リンク、WiFi(登録商標)リンク、60GHzリンク若しくは他のミリ波リンク、セルラ電話リンク、又は他の無線通信リンクを介してサポートすることができる。デバイス10は、所望であれば、有線及び/又は無線電力を送信及び/又は受信するための電力回路を含んでもよく、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵デバイスを含んでもよい。例えば、デバイス10は、デバイス10内の回路に設けられた無線電力を受信するためのコイル及び整流器を含み得る。
【0011】
入出力デバイス12などのデバイス10内の入出力回路系を使用して、データをデバイス10へ供給することを可能にしてもよく、データをデバイス10から外部デバイスへ提供することを可能にしてもよい。入出力デバイス12は、ボタン、ジョイスティック、スクロールホイール、タッチパッド、キーパッド、キーボード、マイクロフォン、スピーカ、トーンジェネレータ、バイブレータ、カメラ、センサ、発光ダイオード及び他の状態インジケータ、データポート、並びに他の電気構成要素を含み得る。ユーザは、入出力デバイス12を介してコマンドを供給することによって、デバイス10の動作を制御することができ、また、入出力デバイス12の出力リソースを使用して、デバイス10から状態情報及び他の出力を受け取ることができる。
【0012】
入出力デバイス12は、ディスプレイ14などの1つ以上のディスプレイを含み得る。ディスプレイ14は、ユーザからのタッチ入力を収集するためのタッチセンサを含むタッチスクリーンディスプレイであってもよく、又はディスプレイ14はタッチ感応性でなくてもよい。ディスプレイ14のためのタッチセンサは、静電容量式タッチセンサ電極のアレイ、音響タッチセンサ構造体、抵抗性タッチ構成要素、力ベースのタッチセンサ構造体、光ベースのタッチセンサ、又は他の好適なタッチセンサ装置に基づいてもよい。
【0013】
一部の電子デバイスは、2つのディスプレイを含み得る。1つの可能な構成では、第1のディスプレイを、デバイスの一方の側に配置することができ、第2のディスプレイを、デバイスの、対向する第2の側に配置することができる。それゆえ、第1のディスプレイと第2のディスプレイとは、背中合わせの配置を有し得る。ディスプレイの一方又は双方は、湾曲していてもよい。
【0014】
入出力デバイス12内のセンサは、力センサ(例えば、歪みゲージ、静電容量式力センサ、抵抗性力センサなど)、マイクロフォンなどの音声センサ、静電容量式センサなどのタッチセンサ及び/又は近接センサ(例えば、ディスプレイ14内に組み込まれている2次元静電容量式タッチセンサ、ディスプレイ14に重なり合う2次元静電容量式タッチセンサ、及び/又は、ディスプレイに関連付けられていないボタン、トラックパッド、若しくは他の入力デバイスを形成するタッチセンサ)、並びに他のセンサを含み得る。所望であれば、入出力デバイス12内のセンサは、光を放射及び検出する光センサなどの光センサ、超音波センサ、光学式タッチセンサ、光近接センサ及び/若しくは他のタッチセンサ及び/若しくは近接センサ、単色及びカラーの環境光センサ、3次元センサ(例えば、光ビームを放射し、光ビームによってターゲットが照明されたときに生成される光点から、2次元デジタル画像センサを使用して3次元画像の画像データを収集する構造化光センサなどの3次元画像センサ、双眼撮像構成の2つ以上のカメラを使用して3次元画像を収集する双眼3次元画像センサ、3次元ライダ(光検出及び測距)センサ、3次元無線周波数センサ、又は3次元画像データを収集する他のセンサ)、カメラ(例えば、赤外線及び/又は可視デジタル画像センサ)、指紋センサ、温度センサ、3次元非接触ジェスチャ(「エアジェスチャ」)を測定するセンサ、圧力センサ、位置、向き、及び/若しくは動きを検出するセンサ(例えば、加速度計、コンパスセンサなどの磁気センサ、ジャイロスコープ、及び/又はこれらのセンサの一部又は全部を含む慣性測定ユニット)、健康センサ、無線周波数センサ、深度センサ(例えば、ステレオ撮像デバイスに基づく構造化光センサ及び/又は深度センサ)、湿度センサ、水分センサ、視線追跡センサ、並びに/又は他のセンサを含んでもよい。
【0015】
制御回路系16は、オペレーティングシステムコード及びアプリケーションなどのソフトウェアをデバイス10上で実行するために使用されてもよい。デバイス10の動作中、制御回路16上で実行されているソフトウェアは、ディスプレイ14内の画素のアレイを使用して、ディスプレイ14上に画像を表示することができる。
【0016】
ディスプレイ14は、有機発光ダイオードディスプレイ、液晶ディスプレイ、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、プラズマディスプレイ、微小電気機械システムディスプレイ、(マイクロLEDと称される場合もある)結晶性半導体発光ダイオードダイから形成されている画素アレイを有するディスプレイ、及び/又は他のディスプレイとすることができる。ディスプレイ14が有機発光ダイオードディスプレイである構成が、一実施例として本明細書で説明される場合がある。
【0017】
ディスプレイ14は矩形の形状を有してもよく(すなわち、ディスプレイ14は、矩形のフットプリントと、その矩形のフットプリントの周囲に延びている矩形の周縁部を有し得る)、又は他の好適な形状を有してもよい。ディスプレイ14は、1つ以上の丸みを帯びた角部を有してもよいディスプレイ14は平らであってもよく、又は湾曲した外形を有してもよい。
【0018】
デバイス10は、視線及び/又は頭部追跡システム18の一部を形成する、カメラ及び他の構成要素を含み得る。システム18の、カメラ(単数又は複数)又は他の構成要素は、視認者に関して予想される位置に向けることが可能であり、視認者の眼球及び/又は頭部を追跡することができる(例えば、システム18によってキャプチャされた画像及び他の情報を、制御回路16によって分析することにより、視認者の眼球及び/又は頭部の位置を判定することができる)。システム18によって取得された、この頭部位置情報を使用して、ディスプレイ14からの表示コンテンツが方向付けられるべき、適切な方向を決定することができる。眼球及び/又は頭部追跡システム18は、任意の所望の数/組み合わせの、赤外線検出器及び/又は可視光検出器を含み得る。眼球及び/又は頭部追跡システム18は、任意選択的に、シーンを照光するための光エミッタを含み得る。
【0019】
ディスプレイ14の一部分の上面図を、図2に示す。図2に示すように、ディスプレイ14は、基板36上に形成されている画素22のアレイを有し得る。基板36は、ガラス、金属、プラスチック、セラミック、又は他の基板材料から形成することができる。画素22は、データ線Dなどの信号経路を介してデータ信号を受信することができ、(ゲート線、走査線、発光制御線などと称される場合もある)水平制御線Gなどの制御信号経路を介して、1つ以上の制御信号を受信することができる。ディスプレイ14内には、任意の好適な数(例えば、数十以上、数百以上、又は数千以上)の、画素22の行及び列が存在し得る。各画素22は、薄膜トランジスタ回路(薄膜トランジスタ28及び薄膜コンデンサなど)から形成されている画素回路の制御下で光24を放出する、発光ダイオード26を有し得る。薄膜トランジスタ28は、ポリシリコン薄膜トランジスタ、インジウムガリウム亜鉛酸化物トランジスタなどの半導体酸化物薄膜トランジスタ、又は、他の半導体から形成されている薄膜トランジスタとすることができる。画素22は、カラー画像を表示する能力をディスプレイ14に提供するための、種々の色の発光ダイオード(例えば、赤色、緑色、及び青色の画素に関する、それぞれ、赤色、緑色、及び青色のダイオード)を含み得る。
【0020】
本明細書において、画素という用語は、ディスプレイ内の、独立して制御可能な任意の発光領域をも包含し得る。例えば、赤色の発光領域を赤色画素と称し、青色の発光領域を青色画素と称し、緑色の発光領域を緑色画素と称し得る。この用語法は、単なる例示に過ぎない。場合によっては、画素は、複数の副画素(例えば、赤色副画素、青色副画素、及び緑色副画素)を含むと称することもできる。本明細書では、画素という用語は全体を通して使用され、赤色画素、青色画素、緑色画素、又はどのような他の所望の色の画素をも指し得る。
【0021】
ディスプレイドライバ回路を使用して、画素22の動作を制御することができる。ディスプレイドライバ回路は、集積回路、薄膜トランジスタ回路、又は他の好適な回路から形成することができる。図2のディスプレイドライバ回路30は、経路32を介して、図1の制御回路16などのシステム制御回路と通信するための通信回路を含み得る。経路32は、フレキシブルプリント回路上のトレース、又は他のケーブルから形成することができる。動作中、制御回路(例えば、図1の制御回路16)は、ディスプレイ14上に表示される画像についての情報を、回路30に供給することができる。
【0022】
ディスプレイ画素22上に画像を表示するために、ディスプレイドライバ回路30は、ゲートドライバ回路34などの補助ディスプレイドライバ回路に、経路38を介してクロック信号及び他の制御信号を発行しつつ、データ線Dに画像データを供給することができる。必要に応じて、回路30はまた、ディスプレイ14の反対側縁部上のゲートドライバ回路にも、クロック信号及び他の制御信号を供給することができる。
【0023】
(水平制御線制御回路と称される場合もある)ゲートドライバ回路34は、集積回路の一部として実装することができ、かつ/又は、薄膜トランジスタ回路を使用して実装することもできる。ディスプレイ14内の水平制御線Gは、ゲート線信号(走査線信号)、発光有効化制御信号、及び、各行の画素を制御するための他の水平制御信号を搬送することができる。画素22の1行当たり、任意の好適な数(例えば、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上など)の水平制御信号が存在し得る。
【0024】
ディスプレイ14は、場合により、視認者に対して3次元コンテンツを表示するように構成されている、立体視ディスプレイとすることもできる。立体視ディスプレイは、僅かに異なる角度から視認される、複数の2次元画像を表示することが可能である。一体となって視認される場合、それら2次元画像の組み合わせは、視認者に対して3次元画像の錯覚を作り出す。例えば、視認者の左眼は、第1の2次元画像を受け取ることができ、視認者の右眼は、第2の異なる2次元画像を受け取ることができる。視認者は、これらの2つの異なる2次元画像を、単一の3次元画像として知覚する。
【0025】
立体視ディスプレイを実装するための、数多くの方式が存在する。ディスプレイ14は、レンチキュラーレンズ(例えば、平行な軸に沿って延在する細長形レンズ)を使用する、レンチキュラーディスプレイとすることもでき、視差バリアを使用する、視差バリアディスプレイ(例えば、視差によって奥行き感を作り出すように、正確に間隔を置いたスリットを有する、不透明層)とすることもでき、立体ディスプレイとすることもでき、又は、任意の他の所望のタイプの立体視ディスプレイとすることもできる。ディスプレイ14がレンチキュラーディスプレイである構成が、一実施例として本明細書で説明される場合がある。
【0026】
図3は、電子デバイス10内に組み込むことが可能な、例示的なレンチキュラーディスプレイの側断面図である。ディスプレイ14は、基板36上に画素22を有する、ディスプレイパネル20を含む。基板36は、ガラス、金属、プラスチック、セラミック、又は他の基板材料から形成することができ、画素22は、有機発光ダイオード画素、液晶ディスプレイ画素、又は任意の他の所望のタイプの画素とすることができる。図3では、ディスプレイパネル20はパネルとして示されている。ただし、ディスプレイパネル20は、必要に応じて任意選択として、凸状湾曲(ディスプレイパネルの縁部がディスプレイパネルの中心から離れる負のZ方向に湾曲する)又は凹状湾曲(ディスプレイパネルの縁部がディスプレイパネルの中心から離れる正のZ方向に湾曲する)を有してもよい。
【0027】
図3に示すように、レンチキュラーレンズフィルム42を、ディスプレイ画素の上に形成することができる。(光方向転換フィルム、レンズフィルムなどと称される場合もある)レンチキュラーレンズフィルム42は、レンズ46、及びベースフィルム部分44(例えば、レンズ46が取り付けられている平面状フィルム部分)を含む。レンズ46は、それぞれの長手方向軸(例えば、Y軸に平行にページ内へと延びる軸)に沿って延在する、レンチキュラーレンズとすることができる。レンズ46は、レンチキュラー要素46、レンチキュラーレンズ46、光学要素46などと称される場合がある。
【0028】
レンチキュラーレンズフィルムのレンズ46は、ディスプレイ14の画素を覆っている。ディスプレイ画素22-1、22-2、22-3、22-4、22-5、及び22-6を有する一実施例を、図3に示す。この実施例では、ディスプレイ画素22-1及びディスプレイ画素22-2は第1のレンチキュラーレンズ46によって覆われており、ディスプレイ画素22-3及びディスプレイ画素22-4は第2のレンチキュラーレンズ46によって覆われており、ディスプレイ画素22-5及びディスプレイ画素22-6は第3のレンチキュラーレンズ46によって覆われている。これらのレンチキュラーレンズは、ディスプレイの立体視を可能にするように、ディスプレイ画素からの光を方向転換させることができる。
【0029】
第1の眼(例えば、右眼)48-1及び第2の眼(例えば、左眼)48-2を有する視認者によって、ディスプレイ14が視認されている実施例を考察する。画素22-1からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-1に方向付けられており、画素22-2からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-2に方向付けられており、画素22-3からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-3に方向付けられており、画素22-4からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-4に方向付けられており、画素22-5からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-5に方向付けられており、画素22-6からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-6に方向付けられている。このようにして、視認者の右眼48-1は、画素22-2、22-4、及び22-6から画像を受け取り、その一方で、左眼48-2は、画素22-1、22-3、及び22-5から画像を受け取る。画素22-2、22-4、及び22-6は、画素22-1、22-3、及び22-5とは僅かに異なる画像を表示するように使用することができる。その結果として、視認者は、それらの受け取った画像を、単一の3次元画像として知覚することができる。
【0030】
同じ色の画素を、個別のレンチキュラーレンズ46によって覆うことができる。一実施例では、画素22-1及び画素22-2は、赤色光を放出する赤色画素とすることができ、画素22-3及び画素22-4は、緑色光を放出する緑色画素とすることができ、画素22-5及び画素22-6は、青色光を放出する青色画素とすることができる。この例は単なる例示に過ぎない。一般に、各レンチキュラーレンズは、任意の所望の色をそれぞれが有する、任意の所望の数の画素を覆うことができる。レンチキュラーレンズは、同じ色を有する複数の画素を覆う場合もあり、異なる色をそれぞれが有する複数の画素を覆う場合もあり、いくつかの画素が同じ色であり、かついくつかの画素が異なる色である、複数の画素を覆う場合などもある。
【0031】
図4は、どのようにして立体視ディスプレイを複数の視認者によって視認可能とすることができるかを示す、例示的な立体視ディスプレイの側断面図である。図3の立体視ディスプレイは、1つの最適な視認位置(例えば、ディスプレイからの画像が3次元として知覚される、1つの視認位置)を有し得る。図4の立体視ディスプレイは、2つ以上の最適な視認位置(例えば、ディスプレイからの画像が3次元として知覚される、2つ以上の視認位置)を有し得る。
【0032】
ディスプレイ14は、右眼48-1及び左眼48-2を有する第1の視認者と、右眼48-3及び左眼48-4を有する第2の視認者との双方によって視認することができる。画素22-1からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-4に向けた方向40-1に方向付けられており、画素22-2からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-3に向けた方向40-2に方向付けられており、画素22-3からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-3に方向付けられており、画素22-4からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-4に方向付けられており、画素22-5からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-4に向けた方向40-5に方向付けられており、画素22-6からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-3に向けた方向40-6に方向付けられており、画素22-7からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-7に方向付けられており、画素22-8からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-8に方向付けられており、画素22-9からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-4に向けた方向40-9に方向付けられており、画素22-10からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-3に向けた方向40-10に方向付けられており、画素22-11からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、左眼48-2に向けた方向40-11に方向付けられており、画素22-12からの光は、レンチキュラーレンズフィルムによって、右眼48-1に向けた方向40-12に方向付けられている。このようにして、第1の視認者の右眼48-1は、画素22-4、22-8、及び22-12から画像を受け取り、その一方で、左眼48-2は、画素22-3、22-7、及び22-11から画像を受け取る。画素22-4、22-8、及び22-12は、画素22-3、22-7、及び22-11とはわずかに異なる画像を表示するように使用され得る。その結果として、第1の視認者は、それらの受け取った画像を、単一の3次元画像として知覚することができる。同様に、第2の視認者の右眼48-3は、画素22-2、22-6、及び22-10から画像を受け取り、その一方で、左眼48-4は、画素22-1、22-5、及び22-9から画像を受け取る。画素22-2、22-6、及び22-10は、画素22-1、22-5、及び22-9とはわずかに異なる画像を表示するように使用され得る。その結果として、第2の視認者は、それらの受け取った画像を、単一の3次元画像として知覚することができる。
【0033】
同じ色の画素を、個別のレンチキュラーレンズ46によって覆うことができる。一実施例では、画素22-1、22-2、22-3、及び22-4は、赤色光を放出する赤色画素とすることができ、画素22-5、22-6、22-7、及び22-8は、緑色光を放出する緑色画素とすることができ、画素22-9、22-10、22-11、及び22-12は、青色光を放出する青色画素とすることができる。この例は単なる例示に過ぎない。ディスプレイは、双方の視認者に同じ3次元画像を提示するように使用されてもよく、又は、異なる視認者に対して異なる3次元画像を提示してもよい。場合によっては、電子デバイス10内の制御回路は、眼球及び/又は頭部追跡システム18を使用して、1人以上の視認者の位置を追跡し、その検出された1人以上の視認者の位置に基づいて、ディスプレイ上に画像を表示することができる。
【0034】
図3及び図4の、レンチキュラーレンズ形状及び方向矢印は、単なる例示に過ぎない点を理解されたい。各画素からの実際の光線は、より複雑な(例えば、屈折、内部全反射などにより生じる、方向転換を伴う)経路を辿る場合もある。更には、各画素からの光は、或る範囲の角度にわたって放出される場合もある。レンチキュラーディスプレイはまた、任意の所望の形状のレンチキュラーレンズも有し得る。各レンチキュラーレンズは、2つの画素、3つの画素、4つの画素、5つ以上の画素、11個以上の画素、16個以上の画素、25個未満の画素などを覆う幅を有し得る。各レンチキュラーレンズは、ディスプレイ全体にわたって(例えば、ディスプレイ内の画素の列に平行に)延びる長さを有し得る。
【0035】
図5は、レンチキュラーディスプレイ内に組み込むことが可能な、例示的なレンチキュラーレンズフィルムの上面図である。図5に示すように、細長形レンズ46が、Y軸に平行にディスプレイにわたって延在している。例えば、図3及び図4の側断面図は、方向50で見たものとすることができる。レンチキュラーディスプレイは、任意の所望の数(例えば、10個よりも多い、100個よりも多い、1,000個よりも多い、10,000個よりも多いなど)のレンチキュラーレンズ46を含み得る。図5では、レンチキュラーレンズは、ディスプレイパネルの上縁部及び下縁部に対して垂直に延在している。この配置は単なる例示に過ぎず、レンチキュラーレンズは、その代わりに、必要に応じてディスプレイパネルに対して非ゼロ、非垂直の角度で(例えば、対角線方向に)延在してもよい。
【0036】
図6は、ディスプレイの動作を制御するために、どのように眼球及び/又は頭部追跡システム18からの情報を使用することができるかを示す、例示的な電子デバイスの概略図である。図6に示すように、ディスプレイ14は、いくつもの別個のゾーンにわたって、固有の画像を提供することが可能である。図6では、ディスプレイ14は、それぞれが個別の視野角52を有する、14個のゾーンにわたって光を放出している。角度52は、1°~2°、0°~4°、5°未満、3°未満、2°未満、1.5°未満、0.5°超、又は任意の他の所望の角度とすることができる。各ゾーンが同じ関連視野角を有する場合もあり、又は、異なるゾーンが異なる関連視野角を有する場合もある。
【0037】
独立して制御可能な14個のゾーンをディスプレイが有する、本明細書の実施例は、単なる例示に過ぎない。一般に、ディスプレイは、独立して制御可能な任意の所望の数(例えば、2つよりも多い、6つよりも多い、10個よりも多い、12個よりも多い、16個よりも多い、20個よりも多い、30個よりも多い、40個よりも多い、40個未満、10個~30個、12個~25個など)のゾーンを有し得る。
【0038】
各ゾーンは、固有の画像を視認者に表示することが可能である。ディスプレイ14上の画素はグループに分割され得、それらの画素の各グループは、特定のゾーンのための画像を表示することが可能である。例えば、ディスプレイ14内の画素の第1のサブセットは、ゾーン1のための画像(例えば、2次元画像)を表示するために使用され、ディスプレイ14内の画素の第2のサブセットは、ゾーン2のための画像を表示するために使用され、ディスプレイ14内の画素の第3のサブセットは、ゾーン3のための画像を表示するために使用されるなどである。換言すれば、ディスプレイ14内の画素は14個のグループに分割され得、各グループは対応するゾーン(視野ゾーンと称される場合もある)に関連付けられ、そのゾーンのための固有の画像を表示することが可能である。画素のグループはまた、それ自体がゾーンと称されてもよい。
【0039】
制御回路16は、各視野ゾーン内に所望の画像を表示するように、ディスプレイ14を制御することができる。異なる視野ゾーンに対してディスプレイがどのように画像を提供するかについては、高い柔軟性がある。ディスプレイ14は、そのディスプレイの異なるゾーン内に、完全に異なるコンテンツを表示することもできる。例えば、第1の物体(例えば、立方体)の画像がゾーン1のために表示され、第2の異なる物体(例えば、角錐)の画像がゾーン2のために表示され、第3の異なる物体(例えば、円筒)の画像がゾーン3のために表示されるなどである。このタイプの方式を使用することにより、異なる視認者が同じディスプレイから完全に異なるシーンを視認できるようにすることができる。しかしながら、実際には、視野ゾーン間にはクロストークが存在し得る。一例として、ゾーン3を対象とするコンテンツが、視野ゾーン3内に完全には収まらない場合があり、視野ゾーン2及び視野ゾーン4内に漏れ出る場合がある。
【0040】
したがって、別の可能なユースケースでは、ディスプレイ14は、各視野ゾーンのために、各ゾーン間で視点をわずかに調節して、類似の画像を表示し得る。このことは、同一のコンテンツを、その同一のコンテンツの1つの固有の視点に1つの画像が対応するようにして、複数の異なる視点(又は異なる視界)で表示することであると称され得る。例えば、ディスプレイを使用して3次元立方体を表示する一実施例を考察する。ディスプレイ内の異なるゾーンの全てに対して、同じコンテンツ(例えば、立方体)を表示することができる。しかしながら、各視野ゾーンに提供される立方体の画像は、その特定のゾーンに関連付けられている視野角を考慮したものとすることができる。ゾーン1では、例えば、視野円錐は、ディスプレイの面法線に対して-10°の角度とすることができる。それゆえ、ゾーン1に関して表示される立方体の画像は、(図7Aのように)立方体の面法線に対して-10°の角度の視点からのものとすることができる。対照的に、ゾーン7は、ほぼディスプレイの面法線におけるものである。それゆえ、ゾーン7に関して表示される立方体の画像は、(図7Bのように)立方体の面法線に対して0°の角度の視点からのものとすることができる。ゾーン14は、ディスプレイの面法線に対して10°の角度である。それゆえ、ゾーン14に関して表示される立方体の画像は、(図7Cのように)立方体の面法線に対して10°の角度の視点からのものとすることができる。視認者が、ゾーン1からゾーン14へと順に進行するにつれて、立方体の外観は、現実世界の物体を見ることをシミュレートするように徐々に変化する。
【0041】
ディスプレイ14が、視野ゾーンに関するコンテンツをどのように表示するかに関しては、多くの可能なバリエーションが存在する。一般に、各視野ゾーンには、電子デバイスの用途に基づいて、任意の所望の画像を提供することができる。異なるゾーンが、異なる視点における、同じコンテンツの異なる画像を提供する場合もあり、異なるゾーンが、異なるコンテンツの異なる画像を提供する場合などもある。
【0042】
いくつかの電子デバイスでは、ディスプレイ14が、1つ以上の湾曲した縁部を有するアクティブ領域(例えば、ディスプレイの平面に直交する角度から見たときに湾曲した縁部を有するフットプリント)を有することが望ましい場合がある。アクティブ領域の湾曲した縁部は、ディスプレイに所望の美的外観を提供し得る。ただし、注意が払われない場合、アクティブ領域の湾曲した縁部は、ジャギーのある縁部を有する場合がある。
【0043】
図8は、湾曲した縁部(例えば、Z軸に平行な方向に見たときに湾曲した縁部を有するフットプリント又は輪郭)をもつアクティブ領域を有する例示的なディスプレイの上面図である。図示するように、アクティブ領域AAは、ターゲット境界62を有し得る。理想的には、ターゲット境界62の内側の全ての点で一様な光が放射され、ターゲット境界の外側の点では光は放射されない。これにより、アクティブ領域は、電子デバイスのユーザにとって滑らかに見える曲線を確実に表示することになる。ところが、ディスプレイ内の個々の画素をユーザが見分けられることがあるので、ターゲット境界(スプライン、輪郭などと称される場合もある)をなぞろうとして画素を選択的に有効化すると、ユーザには境界に沿ったジャギーに見える湾曲した縁部がもたらされることがある。図8は、このタイプのジャギーのある縁部を示す。
【0044】
図8に示すように、ディスプレイは画素のアレイを有し得る。ターゲット境界62の外側の画素は光を放射せずに、ターゲット境界62の曲率を近似しようと試み得る。図8では、光を放射しない画素には×印が付されている。このタイプの方式は、ターゲット境界62の曲率を近似する。しかし、図8に示すように、光を放射する画素22はジャギー状の配置になり得る。
【0045】
アクティブ領域の湾曲した縁部で視認者によって知覚されるジャギーを軽減するために、境界平滑化が使用されてもよい。境界平滑化は、ターゲット境界62の近くの画素のうちのいくつかを調光係数によって選択的に調光することを伴ってもよい。異なる画素が、異なる調光係数を有してもよい。アクティブ領域の湾曲した縁部に滑らかな外観を与えるために、境界62の近くで画素が徐々に暗くなってもよい。
【0046】
画素22上のレンチキュラーレンズ46の存在は、ディスプレイのアクティブ領域の湾曲したターゲット境界付近の境界平滑化を複雑にし得る。具体的には、知覚画素のサイズ及び位置は、ディスプレイ上の物理画素のサイズ及び位置とは異なり得る。図9及び図10は、この問題を示す。
【0047】
図9Aは、レンチキュラーレンズを有する例示的なディスプレイの側断面図である。図示するように、ディスプレイパネルの基板36上に物理画素22P(例えば、発光領域)が形成されている。画素22Pは、ディスプレイを方向54に見る視認者48に向かってZ方向に光を放射し得る。物理画素22Pは、(例えば、X次元において)幅64を有する。ところが、レンチキュラーレンズ46の存在によって、視認者が観察するときに知覚される画素の幅が変化する。
【0048】
物理画素22Pの上方のレンチキュラーレンズは、光を角度66にわたって集束させ得る。レンチキュラーレンズの表面では、物理画素22Pに関連する放射光の幅は、この角度に起因して物理画素22Pの幅よりも大きくなる。ディスプレイを方向54に視認する視認者48にとって、物理画素22Pからの光は、実際には、図9Aのスクリーン前面(front-of-screen:FOS)画素22Fによって表される領域にわたって出現する。スクリーン前面画素22Fの幅68は、幅64より大きい。
【0049】
図9Bは、図9Aの物理画素22P及びスクリーン前面画素22Fの上面図である。図9Bに示すように、物理画素22Pは、第1の関連する表面積(フットプリント)を、第1の幅64で有する。スクリーン前面画素22Fは、第2の関連する表面積(フットプリント)を、第2の幅68で有する。図9Bに示すように、スクリーン前面画素22Fの表面積(及び幅)は、物理画素22Pの表面積(及び幅)よりも大きい。これは、レンチキュラーレンズ46が行った、物理画素22Pの拡大によるものである。
【0050】
スクリーン前面画素22Fとは、ディスプレイの前面から(レンチキュラーレンズを通して)ディスプレイを見ている視認者によって知覚される照明領域を指す。スクリーン前面画素22Fは、知覚画素、照明領域などと呼ばれることもある。各物理画素は、視認者の視角に依存する位置及び面積をもつ関連するスクリーン前面画素22Fを有する。
【0051】
図9Bでは、画素22Pの中心は、スクリーン前面画素22Fの中心とほぼ同じである。ところが、これは、ディスプレイ内の他の物理画素には当てはまらないことがある。
【0052】
図10Aは、別の物理画素及び対応するスクリーン前面画素を示す、例示的ディスプレイの側断面図である。図示するように、基板36上に物理画素22P(例えば、発光領域)が形成されている。画素22Pは、ディスプレイを方向54に見る視認者48に向かって光を放射し得る。この例では、視認者48は、軸外角(例えば、ディスプレイの表面法線に対して0でない角度)からディスプレイを見ている。その結果、スクリーン前面画素22Fは物理画素22Pに対してずれている。
【0053】
図10Bは、図10Aの物理画素22P及びスクリーン前面画素22Fの上面図である。図10Bに示すように、物理画素22Pは第1の関連する表面積を有し、スクリーン前面画素22Fは、第1の表面積とは異なる第2の関連する表面積を有する。図10Bでは、図9Bと同様に、画素22Fの幅は画素22Pの幅よりも大きい。ただし、図10Bには更に、スクリーン前面画素の中心が物理画素22Pの中心に対してどのようにずれているかの様子を示している。
【0054】
図9Bでは、物理画素22Pの中心は、対応するスクリーン前面画素22Fの中心と同じである。図10Bでは、物理画素22Pは中心72を有し、スクリーン前面画素22Fは中心70を有する。中心70は中心72に対してずれている。これは、図10A及び図10Bの物理画素22Pの軸外視野角の結果である。
【0055】
軸外視野角における、物理画素に対するスクリーン前面画素のずれは、アクティブ領域の湾曲した縁部における境界平滑化に影響を与える。前述したように、境界平滑化は、ターゲット境界62に対する画素の位置に依存し得る。レンチキュラーレンズがない場合は、境界平滑化のために物理的な画素位置を使用してもよい。ところが、レンチキュラーレンズの存在により、スクリーン前面画素22Fがディスプレイの外観を決定することをもたらす。したがって、物理画素の位置の代わりにスクリーン前面画素22Fの位置が、境界平滑化のために使用されてもよい。
【0056】
再び図10Bを参照すると、画素22Pはターゲット境界62から距離76だけ隔たった中心72を有することに留意されたい。スクリーン前画素22Fは、ターゲット境界62から距離74だけ隔たった中心70を有する。距離74は76よりも大きい。中心72を使用して物理画素22Pの調光係数を計算すると、境界平滑化において望ましくない誤差が生じる。代わりに、中心70を使用して物理画素22Pの調光係数を計算してもよい。物理画素に対する調光係数を計算するためにスクリーン前面画素の特性を使用すると、アクティブ領域の湾曲した縁部の境界平滑化が改善される。
【0057】
図11は、物理画素位置と対応するスクリーン前面画素位置との間の相関を特定するために使用され得る例示的なシステムの図である。図11に示すように、システム80は、ディスプレイ14及びカメラ82を含む。ディスプレイ14は、レンチキュラーレンズ46に覆われた複数の物理画素を有する。カメラ82は、位置決め機器84(例えば、カメラ82を所望の位置に移動させることができるコンピュータ制御ポジショナ)に結合されていてもよい。
【0058】
対応する物理画素に対するスクリーン前面画素の位置は、レンチキュラーレンズに対する物理画素の位置と、視認者の視角と、の関数である。(例えば、図11のY軸に平行に延びる)レンチキュラーレンズの長さに対する物理画素の位置は、スクリーン前面画素の位置に著しい影響を与え得ない(この次元ではレンチキュラーレンズは光を操作しないため)。したがって、システム80を使用して、(例えば、図11のX軸に平行に延びる)レンチキュラーレンズの幅に沿った異なる位置で、かつ複数の視野角において、物理画素のスクリーン前面情報を測定してもよい。
【0059】
カメラ82は、第1の関連する視野角をもつ第1の位置V1に配置されてもよい。この位置にある間に、レンズ46の幅にわたる各物理画素を試験してもよい。例えば、物理画素22P-1が光を放射してもよい。カメラ82は、ディスプレイの画像をキャプチャして、第1の視野角における、物理画素22P-1に関連するスクリーン前面画素のフットプリントを判定してもよい。次に、物理画素22P-2が光を放射してもよい。カメラ82はディスプレイの画像をキャプチャして、第1の視野角における、物理画素22P-2に関連するスクリーン前面画素のフットプリントを判定してもよい。この手順が第1の視野角で、(レンチキュラーレンズの下の物理画素の全てが試験されるまで、レンチキュラーレンズの幅にわたって移動しながら)繰り返されてもよい。換言すれば、レンチキュラーレンズの幅にわたってX軸に平行な線に延在する物理画素22P-1から22P-Nが全て、第1の視野角で試験される。
【0060】
第1の視野角にある間に画素を試験した後、カメラ82は、第2の関連する視野角を有する第2の位置V2に配置されてもよい。この位置にある間に、レンズ46の下の各物理画素が試験されてもよい。例えば、物理画素22P-1が光を放射してもよい。カメラ82はディスプレイの画像をキャプチャして、第2の視野角における、物理画素22P-1に関連するスクリーン前面画素のフットプリントを判定してもよい。次に、物理画素22P-2が光を放射してもよい。カメラ82は、ディスプレイの画像をキャプチャして、第2の視野角における、物理画素22P-2に関連するスクリーン前面画素のフットプリントを判定してもよい。この手順が第2の視野角で、(レンチキュラーレンズの下の物理画素の全てが試験されるまで、レンチキュラーレンズの幅にわたって移動しながら)繰り返されてもよい。換言すれば、物理画素22P-1から22P-Nが全て、第2の視野角で試験される。
【0061】
カメラ82は、試験(較正)動作中、視野角の範囲にわたって(矢印86によって示すように)移動させられてもよい。各視野角において、物理画素22P-1から22P-Nが試験されてもよい。各試験は、(レンチキュラーレンズに対する)物理的な画素位置及び関連する視野角を、スクリーン前面画素に相関させる。
【0062】
各視野角で試験される画素の数(N)は、いくつであってもよい。例えば、Nは、4個以上の画素、6個以上の画素、9個以上の画素、13個以上の画素、16個以上の画素、21個以上の画素、31個以上の画素、30個未満の画素、25個未満の画素、20個未満の画素などに等しくてもよい。
【0063】
図11は、試験動作中にカメラ82が5つの別個の位置(V1、V2、V3、V4、及びV5)に配置される例を示す。この例は単なる例示であり、試験は、固有の視野角を有する、任意の所望数の固有の位置(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、10以上、15以上、20以上、60以上など)で得られてもよい。各位置間の視野角の差は、一定であってもよいし、異なる隣接位置間で変化してもよい。一例では、各位置は、隣接する視野角と10度異なる視野角を有してもよい。必要に応じて、他の大きさ(例えば、5度、3度、10度未満、10度超、3度未満、2度未満など)を使用することもできる。システムの動作中にシステム80を制御するために、試験ホスト(例えば、コンピューティング機器)が含まれてもよい。
【0064】
図11のシステムを使用して、物理画素に対するスクリーン前面画素の相関(以後、「物理画素対スクリーン前面画素相関」)のライブラリを構築し得る。それぞれの物理画素対スクリーン前面画素相関は、関連する視野角、及び、上を覆うレンチキュラーレンズに対する関連する位置(例えば、レンチキュラーレンズの下に中心がある、レンチキュラーレンズ中心から所与の距離だけオフセットされている、など)を有する。
【0065】
このライブラリを使用して、ディスプレイにわたる各物理画素についてスクリーン前面画素位置を判定し得る。ディスプレイ内の各物理画素は、上を覆うレンチキュラーレンズに対する位置を有する(例えば、レンチキュラーレンズの下に中心がある、レンチキュラーレンズ中心から所与の距離だけオフセットされている、など)。上を覆うレンチキュラーレンズに対する位置を使用して、その物理画素に対応するスクリーン前面画素を特定し得る。
【0066】
視認者がリアルタイムでディスプレイを視認する視野角は、変動し得る。ただし、所与の視野角では、視認者は、ディスプレイ上の物理画素のサブセットのみを見ることができる(例えば、14個の別個の視野ゾーンが描かれた図6に示すように)。別の言い方をすれば、ディスプレイ上の所与の物理画素は、特定のかなり狭い範囲の視野角でしか見えないことがある。したがって、各物理画素は、近似的な既知の視野角を有し得る。上を覆うレンチキュラーレンズに対する物理画素の既知の位置に加えて、物理画素に対するこの既知の視野角を使用して、物理画素に対する対応するスクリーン前面画素を特定し得る。
【0067】
ディスプレイ内の全ての画素は、システム80を使用して取得されたライブラリを使用して判定された、関連するスクリーン前面画素位置を有し得る。次いで、ディスプレイ内の全ての画素についてのスクリーン前面画素位置を使用して、アクティブ領域の湾曲した縁部の境界平滑化を実施するための調光係数を含むゲインテーブルを生成し得る。物理画素の位置を使用して物理画素の調光係数を特定する代わりに、物理画素の対応する前面画素の位置を使用して物理画素の調光係数を特定する。
【0068】
ディスプレイの動作中に、画像データに調光係数(湾曲した縁部のターゲット境界に対するスクリーン前面画素の位置に基づく)を適用して境界平滑化を実施し、アクティブ領域の湾曲した縁部におけるジャギーを軽減し得る。
【0069】
図12は、レンチキュラーディスプレイにおいて境界平滑化を実施するために使用され得るゲインテーブルを取得する例示的な方法ステップのフローチャートである。ステップ90で、所与の視野角において、所与の物理画素と対応するスクリーン前面画素との間の相関が(カメラ82によってキャプチャされた画像を使用して)特定されてもよい。システム80のカメラ82は、所望の視野角に配置されてもよい。所与の物理画素が光を放射してもよい。カメラ82はディスプレイの画像をキャプチャして、光を放射する物理画素から生じるスクリーン前面画素の位置及び寸法を判定してもよい。スクリーン前面画素と物理画素との間の相関が記憶され(かつ、試験の視野角、及びレンチキュラーレンズに対する物理画素の位置に関連付けられ)てもよい。
【0070】
ステップ90は、ループ96によって示すように、レンチキュラーレンズにわたって(例えば、図11に関連して考察したようにレンチキュラーレンズの幅にわたって)全ての画素に対して繰り返されてもよい。換言すれば、同じ視野角で(例えば、カメラが同じ位置にある間に)、レンチキュラーレンズに対する追加の物理画素位置について、スクリーン前面画素と物理画素との間の相関を得るために試験を繰り返してもよい。
【0071】
ステップ90は、ループ98によって示すように、複数の視野角についてもまた、繰り返されてもよい。換言すれば、カメラ82が異なるそれぞれの視野角を有する異なる位置にある間に試験を繰り返して、追加の視野角と、レンチキュラーレンズに対する全ての物理画素位置とについて、スクリーン前面画素と物理画素との間の相関を取得してもよい。ステップ90が(視野角とレンチキュラーレンズに対する物理画素位置との全ての組合せについて)完了した後、方法はステップ92に進んでもよい。
【0072】
ステップ92では、ステップ90で構築された物理画素対スクリーン前面画素相関のライブラリを使用して、所与のデバイスのアクティブ領域内の全ての物理画素について、物理画素対スクリーン前面画素相関を判定してもよい。換言すれば、特定の電子デバイスは、レンチキュラーレンズに対する物理画素の固有のアラインメントをもつレンチキュラーディスプレイを有し得る。レンチキュラーディスプレイ内の各物理画素について、ステップ90で構築されたライブラリに基づいてスクリーン前面画素を特定してもよい。ディスプレイ内の各物理画素は、レンチキュラーレンズに対する関連する位置と、関連する視野角とを有する。その物理画素のレンチキュラーレンズに対する位置及び視野角に基づいて、対応する物理画素対スクリーン前面画素相関がライブラリから選択される。物理画素の視野角は、ディスプレイパネルの湾曲(例えば、ディスプレイパネルが凸状湾曲を有する場合)を考慮し得る。
【0073】
例えば、第1の物理画素が、レンチキュラーレンズに対する第1の位置と、関連する第1の視野角とを有する。この情報に基づいて、第1の物理画素に対して第1の物理画素対スクリーン前面画素相関がライブラリから選択される。第1の物理画素対スクリーン前面画素相関を使用して、第1の物理画素に対する第1のスクリーン前面画素が特定される。第2の物理画素は、(第1の物理画素に対する第1の位置とは異なる)レンチキュラーレンズに対する第2の位置及び第1の視野角(例えば、第1の物理画素と同じ関連する視野角)を有する。この情報に基づいて、第2の物理画素に対して(第1の物理画素対スクリーン前面画素相関とは異なる)第2の物理画素対スクリーン前面画素相関がライブラリから選択される。第2の物理画素対スクリーン前面画素相関を使用して、第2の物理画素に対する第2のスクリーン前面画素が特定される。第3の物理画素は、(第1の物理画素に対する第1の位置と同じ)レンチキュラーレンズに対する第1の位置及び(例えば、第1の物理画素の第1の視野角とは異なる)第2の関連する視野角を有する。この情報に基づいて、ライブラリからの(第1及び第2の物理画素対スクリーン前面画素相関とは異なる)第3の物理画素対スクリーン前面画素相関が、第3の物理画素に対して選択される。第3の物理画素対スクリーン前面画素相関を使用して、第3の物理画素に対する第3のスクリーン前面画素が特定される。第4の物理画素は、(第2の物理画素に対する第2の位置と同じ)レンチキュラーレンズに対する第2の位置及び(例えば、第3の物理画素の第2の視野角と同じ)第2の視野角を有する。この情報に基づいて、ライブラリからの(第1、第2、及び第3の物理画素対スクリーン前面画素相関とは異なる)第4の物理画素対スクリーン前面画素相関が、第4の物理画素に対して選択される。第4の物理画素対スクリーン前面画素相関を使用して、第4の物理画素に対する第4のスクリーン前面画素が特定される。
【0074】
所与の物理画素に対して、物理画素対スクリーン前面画素相関を選択する際に、ライブラリに基づいて補間を使用してもよい。ライブラリは、特定の間隔に関連するデータを含み得る。例えば、ライブラリは、0度、+10度、-10度、+20度、-20度等の視野角におけるデータを含み得る。ディスプレイ内のある物理画素が、+15度の関連する視野角を有することがある。この場合、2つの最も近いエントリ(例えば、+10度と+20度)の間で補間を使用して、その物理画素のスクリーン前面画素相関を取得し得る。
【0075】
同様に、ライブラリは、レンチキュラーレンズに対して特定の位置にある画素のデータを含み得る。例えば、ライブラリは、レンチキュラーレンズ中心から0マイクロメートルだけ中心ずれしている、レンチキュラーレンズ中心から+10マイクロメートルだけ中心ずれしている、レンチキュラーレンズ中心から-10マイクロメートルだけ中心ずれしている、レンチキュラーレンズ中心から+20マイクロメートルだけ中心ずれしている、レンチキュラーレンズ中心から-20マイクロメートルだけ中心ずれしている、などの画素位置についてのデータを含み得る。ディスプレイ内のある物理画素が、レンチキュラーレンズ中心から+15マイクロメートルだけ中心ずれした位置を有することがある。この場合、2つの最も近いエントリ(例えば、+10マイクロメートルと+20マイクロメートル)の間で補間を使用して、その物理画素のスクリーン前面画素相関を取得し得る。
【0076】
ステップ92は、物理画素のディプレイ全体に対するスクリーン前面画素の全部のマッピングが得られたときに完了する。次に、ステップ94で、スクリーン前面画素を使用して、ディスプレイの物理画素に対するゲイン値(例えば、調光係数)を判定し得る。
【0077】
ディスプレイ内の各物理画素について、関連するゲイン値を、その物理画素のスクリーン前面画素の位置に基づいて判定し得る。具体的には、ゲイン値は、アクティブ領域の湾曲した縁部におけるジャギーを緩和するために使用され得る。アクティブ領域のターゲット境界内(例えば、ターゲット境界の内側の中心)に、関連するスクリーン前面画素を有する物理画素は、減光されなくてもよい。換言すれば、それらの調光係数は(入力輝度値が修正されないように)1であってもよい。アクティブ領域のターゲット境界の外側(例えば、ターゲット境界の外側の中心)に、関連するスクリーン前面画素を有する物理画素は、減光されてもよい。換言すれば、それらの調光係数は(入力輝度値が低減されるように)1未満であってもよい。一般に、物理画素は、それらのスクリーン前面画素がターゲット境界の更に外側にあるとき、より減光されてもよい(例えば、より小さいゲイン値又は減光係数を有してもよい)。
【0078】
第1の距離だけターゲット境界の外側にある第1のスクリーン前面画素を有する第1の物理画素と、第2の距離だけターゲット境界の外側にある第2のスクリーン前面画素を有する第2の物理画素とを考えよう。第2の距離は第1の距離よりも大きくてもよく、その結果、第2の物理画素のゲイン値は、第1の物理画素のゲイン値よりも低くなる。第2の物理画素のためのゲイン値は、例えば0.2であってもよく(例えば入力輝度に0.2が乗算される)、第1の物理画素のためのゲイン値は、例えば0.6であってもよい(例えば入力輝度に0.6が乗算される)。
【0079】
所定の距離を超えてターゲット境界の外側にある関連するスクリーン前面画素を有する物理画素は、完全にオフにされてもよい(例えば、それらのゲイン値は0であってもよい)。所定の距離は、3マイクロメートル超、5マイクロメートル超、20マイクロメートル超、50マイクロメートル超、100マイクロメートル超、300マイクロメートル超、300マイクロメートル未満、150マイクロメートル未満、50マイクロメートル未満などであってもよい。
【0080】
一般に、アクティブ領域の湾曲した縁部の滑らかさを最適化するために、任意の所望の調光係数を使用してもよい。ただし、調光係数は、スクリーン前面画素の位置及び/又はサイズに基づいてもよい。
【0081】
(例えば、図12のステップ90及び92を使用して判定される)所与のディスプレイの物理画素に関連するスクリーン前面画素の位置/サイズはまた、アクティブ領域の中心部分内のコンテンツの表示中に(例えば、アンチエイリアシングのために)使用され得る。
【0082】
各物理画素についてのゲイン値は、各物理画素のスクリーン前面画素の位置に加えて、温度に少なくとも部分的に基づいて判定され得る。1つ以上の温度センサ(例えば、入出力デバイス12)が、ディスプレイに関連する温度を測定してもよい。温度センサは、電子デバイス内の任意の所望の場所に配置されてもよい(例えば、電子デバイスの筐体内、電子デバイスの外面に隣接して、ディスプレイパネルに隣接して、など)。レンチキュラーレンズ46がディスプレイパネルとは異なる(例えば、より大きい)熱膨張係数を有するため、レンチキュラーレンズに対する画素の位置は、ディスプレイの温度に基づいて変化し得る。所与の物理画素が室温でレンチキュラーレンズの中心に揃えられる例を考える。より高い、第2の温度では、ディスプレイ全体のレンチキュラーレンズが膨張し得る。この膨張は、レンチキュラーレンズが、下にある物理画素に対してかなりの差でずれることになり得る。より高い、第2の温度では、所与の物理画素はレンチキュラーレンズの中心と揃わなくなっていることがあり得る。従って、室温よりも高い第2の温度では、所与の物理画素に対するスクリーン前面の画素位置は異なっている。
【0083】
これらの温度依存性を考慮して、ディスプレイが異なる温度にある間にステップ90~94が繰り返されてもよい。例えば、ステップ90、92、及び94は、ディスプレイが第1の温度(例えば、室温)にある間に実行され、(第1の温度における)ディスプレイ内の各物理画素に対するゲイン値を有する第1のゲインテーブルを生成する。ディスプレイが第2の異なる(例えば、より高い)温度にある間にステップ90、92、及び94が繰り返され、(第2の温度における)ディスプレイ内の各物理画素に対するゲイン値を有する第2のゲインテーブルを生成する。この手順は、所望の任意の数(例えば、2つ、3つ、4つ、4つより多い、5つより多い、8つより多い、10よりも多い)の温度におけるテーブルを生成するために繰り返されてもよい。ゲインテーブルは、電子デバイスの動作範囲内の規則的な間隔(例えば、華氏10度ごと、華氏5度ごとなど)の温度について判定されてもよい。
【0084】
図13は、デバイス10のディスプレイ14の実装において使用することができる例示的回路の概略図である。電子デバイス10の動作中、デバイス内の制御回路は、ディスプレイ14で表示すべき画像の画像データ126を供給することができる。最終的に、画像データはディスプレイドライバ回路30に配信され得、この回路はディスプレイのデータ線Dに画像データを供給し得る。ディスプレイドライバ回路30はまた、ディスプレイ14のゲート線Gでゲート線信号をアサートするために使用されるゲートドライバ回路を含み得る。ディスプレイドライバ回路を使用して、レンチキュラーディスプレイの画素22に画素データを提供し得る。
【0085】
ディスプレイドライバ回路30に提供される前に、乗算回路130(ゲイン回路と呼ばれることがある)内で、画像データに、スクリーン前面画素に基づくゲインテーブル128(単にゲインテーブル128と呼ばれることがある)からの調光係数が乗算されてもよい。画像データ126の各フレームは、レンチキュラーディスプレイ内の各画素22の代表輝度値を含み得る。ゲインテーブル128は、レンチキュラーディスプレイ内の各画素22の調光係数を含み得る。
【0086】
図12に関連して説明したように、電子デバイスは、各々がそれぞれの温度に関連する複数の個別のゲインテーブルを記憶していてもよい。電子デバイス内の制御回路は、電子デバイス内の温度センサによって判定されたリアルタイムの温度に基づいて、個別のゲインテーブルのうちの1つを乗算回路130に提供するために選択してもよい。制御回路は、リアルタイムの温度に最も近い温度に関連するゲインテーブルを選択してもよい。例えば、電子デバイスは、華氏60度のディスプレイに関連する値を有する第1のゲインテーブルと、華氏70度のディスプレイに関連する値を有する第2のゲインテーブルと、華氏80度のディスプレイに関連する値を有する第3のゲインテーブルとを記憶してもよい。リアルタイムの温度が華氏72度である場合、制御回路は、最も近いゲインテーブル(この例では、華氏70度についての値を有する第2のゲインテーブル)を選択し、そのゲインテーブルを乗算回路130に提供してもよい。
【0087】
必要に応じて、温度依存性のゲイン値の精度を改善するために補間を使用してもよい。上記の例を続けると、制御回路は、華氏72度についての値をもつリアルタイムのゲインテーブルを判定するために、第2のゲインテーブル(華氏70度における)と第3のゲインテーブル(華氏80度における)との間の補間を使用してもよい。リアルタイムのディスプレイ温度に基づくゲイン値を有するゲインテーブルを決定するために、所望の任意のタイプの補間(例えば、線形補間、非線形補間)又は他の技法(外挿)が使用されてもよい。
【0088】
ディスプレイ内のそれぞれの物理画素のための各調光係数は、その物理画素の対応するスクリーン前面画素の位置に関連し得る。例えば、ターゲット境界外のスクリーン前面画素は、1未満の調光係数を有し得る(ターゲット境界外の距離が増加するにつれて、調光係数が減少する)。ゲイン回路130において、画素の輝度レベルに1未満の調光係数を乗算すると、その特定の画素の輝度は減じられる(すなわち減光される)ことになる。アクティブ領域のターゲット境界外の画素を減光すると、アクティブ領域の縁部がユーザにとってより滑らかに見えるようにでき得る。
【0089】
画像データ126に、ゲインテーブル128からの調光係数が乗算された後、修正された画像データが、ディスプレイドライバ回路30に提供されてもよい。ディスプレイドライバ回路30は、次いで、修正された画像データをレンチキュラーディスプレイ34内の画素に提供する。レンチキュラーディスプレイは、次いで、ユーザにジャギーに見えない湾曲した縁部を有する、所望の画像を表示することができる。
【0090】
図13に示すような乗算回路130、ゲインテーブル128、ディスプレイドライバ回路30、及び複数画素22は、集合的にディスプレイ回路と呼ばれることがある。あるいは、複数画素22はディスプレイと呼ばれることもあり、一方、乗算回路130、ゲインテーブル128、及びディスプレイドライバ回路30は、集合的に制御回路と呼ばれることもある。
【0091】
一例では、電子デバイス10は、メモリ内(例えば、制御回路16内)に、物理画素対スクリーン前面画素相関のライブラリを記憶してもよい。デバイス10の制御回路16が、任意選択として、図12のステップ92及び94を実施するために使用されてもよい(例えば、図12のステップ90で取得される、システム80によって提供されるライブラリを使用して)。あるいは、ステップ92及び94の一方又は両方が、デバイス10の外部で(例えば、外部コンピューティング機器によって)行われてもよい。こうした場合、デバイス10は単純に1つ以上のゲインマップを(例えばメモリ内に)備え、ゲインマップはスクリーン前面の画素位置に基づく、異なる温度に関連する調光係数(例えば、図12のステップ94で取得されるような)を含む。
【0092】
より滑らかなディスプレイ縁部を実現するために画像データを修正する例示的な方法ステップを示すフローチャートを、図14に示す。図示するように、ステップ102で、画像データ(すなわち、画像データ126)が、(例えば、グラフィック処理ユニット又は他のコンテンツ生成回路から)提供されてもよい。画像データが提供された後は、ステップ104で、ゲインテーブル(すなわち、ゲインテーブル128)で見つかる調光係数が画像データに乗算されてもよい。ステップ104で、ゲインテーブルは、任意選択として、ディスプレイの温度に基づいて選択又は決定されてもよい。各画素に、その特定の画素に対応するスクリーン前面画素の位置に関連する0と1との間の調光係数が乗算されてもよい。画像データが修正された後、修正された画像データは、ステップ106でディスプレイドライバ回路(すなわち、ディスプレイドライバ回路30)に提供されてもよい。最後に、ステップ108で、修正された画像データに基づいて、画素アレイ内の画素を使用して画像が表示され得る。ディスプレイドライバ回路30は、画像を表示するために、修正された画像データを画素22に供給してもよい。
【0093】
図14に示す方法ステップは、どのようなタイプのディスプレイにも適用され得る。基本的に、本方法は、画素の輝度レベルを調整して滑らかな曲線を実現することを伴う。このタイプの方法は、発光ダイオード(light-emitting diode、LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイ、液晶(liquid crystal、LC)ディスプレイ、液晶オンシリコン(liquid crystal on silicon、LCOS)ディスプレイなどに適用することができる。ディスプレイは、反射型ディスプレイ、透過型ディスプレイ、半透過型ディスプレイ、又は任意の他の所望のタイプのディスプレイでもよい。一般に、どのようなタイプのディスプレイが使用されてもよい。
【0094】
一実施形態によれば、電子デバイスが提供され、この電子デバイスは、ディスプレイであって、物理画素のアレイと、物理画素のアレイを覆って形成されたレンチキュラーレンズフィルムとを含み、各物理画素が、レンチキュラーレンズフィルムを通したその物理画素の外観に基づく関連する知覚画素を有する、ディスプレイと、制御回路であって、物理画素のアレイのための画素データを受信し、画素データに調光係数を適用するように構成され、各物理画素の調光係数が、その物理画素の知覚画素に基づく、制御回路と、を含む。
【0095】
別の実施形態によれば、ディスプレイのアクティブ領域は、ターゲット境界に沿う湾曲した縁部を有する。
【0096】
別の実施形態によれば、各物理画素の調光係数は、ターゲット境界に対するその物理画素の知覚画素の位置に基づく。
【0097】
別の実施形態によれば、各知覚画素は中心を有し、各物理画素の調光係数は、ターゲット境界に対するその物理画素の知覚画素の中心の位置に基づく。
【0098】
別の実施形態によれば、各物理画素は第1のフットプリントを有し、各物理画素の知覚画素は、第1のフットプリントとは異なる第2のフットプリントを有する。
【0099】
別の実施形態によれば、物理画素のうちの少なくともいくつかについて、第2のフットプリントは、第1のフットプリントよりも大きい面積を有する。
【0100】
別の実施形態によれば、物理画素のうちの少なくともいくつかについて、第2のフットプリントは、第1のフットプリントの中心に対してずれた中心を有する。
【0101】
別の実施形態によれば、画素データに調光係数を適用することは、修正された画素データを取得するために画素データに調光係数を適用することを含み、電子デバイスは、修正画素データをディスプレイに提供するように構成されたディスプレイドライバ回路を含む。
【0102】
別の実施形態によれば、画素データに調光係数を適用することは、各物理画素の輝度値にそれぞれの調光係数を乗算することを含む。
【0103】
別の実施形態によれば、物理画素のアレイは、凸状湾曲を有するディスプレイパネル内に形成される。
【0104】
別の実施形態によれば、電子デバイスは、温度データを取得するように構成された温度センサを含み、各物理画素の調光係数は、温度データに更に基づく。
【0105】
一実施形態によれば、電子デバイスが提供され、電子デバイスは、画素のアレイを含むディスプレイパネルと、画素のアレイを覆って形成されたレンチキュラーレンズフィルムであって、各画素がそれぞれの第1のフットプリントを有し、各画素が、レンチキュラーレンズフィルムを通して見たときに第1のフットプリントとは異なるそれぞれの第2のフットプリントを有する関連するスクリーン前面画素を有する、レンチキュラーレンズフィルムと、画素のアレイのための画素データに調光係数を適用するように構成された制御回路であって、各画素の調光係数が、その画素のスクリーン前面画素の第2のフットプリントの位置に基づく、制御回路と、を含む。
【0106】
別の実施形態によれば、ディスプレイパネルはアクティブ領域にわたって光を放射するように構成され、アクティブ領域は湾曲した縁部を有する。
【0107】
別の実施形態によれば、各画素の調光係数は、湾曲した縁部のターゲット境界に対する第2のフットプリントの位置に基づく。
【0108】
別の実施形態によれば、各第2のフットプリントは中心を有し、各画素の調光係数は、湾曲した縁部のターゲット境界に対する第2のフットプリントの中心の位置に基づく。
【0109】
別の実施形態によれば、画素のうちの少なくともいくつかについて、第2のフットプリントは、第1のフットプリントよりも大きい面積を有する。
【0110】
別の実施形態によれば、画素のうちの少なくともいくつかについて、第2のフットプリントは、第1のフットプリントの中心に対してずれた中心を有する。
【0111】
別の実施形態によれば、ディスプレイパネルは平面状である。
【0112】
別の実施形態によれば、ディスプレイパネルは凸状湾曲を有する。
【0113】
一実施形態によれば、方法が提供され、この方法は、レンチキュラーレンズの下の複数の物理画素の各々について、カメラを使用して、複数の視野角において、物理画素と、対応するスクリーン前面画素との間の相関を取得することと、物理画素と対応するスクリーン前面画素との間の相関に基づいて、ディスプレイ内の各画素についてスクリーン前面画素フットプリントを判定することと、ディスプレイ内の各画素に対して、その画素についてのスクリーン前面画素フットプリントに基づいてゲイン値を決定することと、を含む。
【0114】
別の実施形態によれば、ディスプレイ内の画素に対するゲイン値を使用して、ディスプレイの湾曲した縁部における境界平滑化が実施される。
【0115】
上記は、単に例示に過ぎず、様々な修正を記載の実施形態に行ってもよい。上記の実施形態は、個々に又は任意の組み合わせで実装されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14