(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】2-ピリドン類誘導体及びその調製方法、並びに医薬における応用
(51)【国際特許分類】
C07D 401/12 20060101AFI20241114BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20241114BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20241114BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20241114BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20241114BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20241114BHJP
A61P 5/14 20060101ALI20241114BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20241114BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20241114BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241114BHJP
C07D 409/14 20060101ALI20241114BHJP
C07D 417/14 20060101ALI20241114BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
C07D401/12 CSP
A61K31/53
A61P1/16
A61P3/04
A61P3/06
A61P3/10
A61P5/14
A61P9/00
A61P9/10
A61P35/00
C07D409/14
C07D417/14
C07D471/04 104Z
(21)【出願番号】P 2023540790
(86)(22)【出願日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2021141829
(87)【国際公開番号】W WO2022143574
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202011609510.0
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523249526
【氏名又は名称】ケーピーシー ファーマシューティカルズ、インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】523249537
【氏名又は名称】シャンハイ クンホン ファーマ-テック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルブ、ホーチュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ペン
(72)【発明者】
【氏名】クオ、フェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シャオチン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、チュンフェン
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/169069(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/227549(WO,A1)
【文献】特表2022-549009(JP,A)
【文献】特表2009-501759(JP,A)
【文献】国際公開第2020/049556(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iで示される構造を有する2-ピリドン類誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、R
1は
、C
5~10アリール基又はC
5~10ヘテロアリール基から選ばれ
、前記のC
5~10アリール基
又はC
5~10ヘテロアリール
基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC
1~6アルキル基、置換又は非置換のC
3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC
1~6アルコキシ基、
又はシアノ
基により任意選択で置換されていてもよく、
前記のC
1~6
アルキル基、C
3~6
シクロアルキル基、又はC
1~6
アルコキシ基は、1つ又は複数のフッ素原子により任意選択で置換されていてもよく、
R
2は、水素又はC
1~6アルキル基から選ばれ、
R
3は、水素、ハロゲン、C
1~6アルキル基又はC
3~6シクロアルキル基から選ばれ、
R
4は独立して、水素、ヒドロキシル基、C
1~6アルキル基、ハロゲン、C
1~6アルコキシ基、
又はC
3~6シクロアルキル基から選ばれるか、又は、2つの隣接するR
4は、C
3~6シクロアルキル基を形成し、ここで、前記のC
1~6アルキル基、C
3~6シクロアルキル基又はC
1~6アルコキシ基は、さらに、1つ又は複数の、ヒドロキシル基
又はハロゲンにより任意選択で置換されていてもよく、
nは、1、2又は3であり、
R
5は、水素、シアノ基、カルボキシル基、C
1~6アルキル基、
又はC
3~6シクロアルキル基から選ばれ、前記のC
1~6アルキル基、C
3~6シクロアルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、ヒドロキシル基、
又はC
l~6アルコキシ基により任意選択で置換されていてもよく、
R
6は、水素
又はC
1~6アルキル基から選ばれ、
Lは、-CH
2-、-O-、-CF
2-又は-S-から選ばれ、
Xは、O又はSから選ばれ、
或いは、R
1とR
2は、これらが結合する原子と一緒になって4~10員のヘテロシクロアルキル基を形成し、前記のヘテロシクロアルキル基は、R
1に元々連結されている窒素原子に加えて、0、1つ又は2つの、任意選択の酸素、硫黄及び窒素原子をさらに含有してもよく、且つ、前記のヘテロシクロアルキル基は、さらに、1つ又は複数の、C
l-C
6アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン、
又はシクロアルキル基により任意選択で置換されていても
よい。)
【請求項2】
前記のR
1は
、フェニル基、チエニル基、
又はチアゾリル基から選ばれ
、
前記のフェニル基、チエニル基、
又はチアゾリル
基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC
1~6アルキル基、置換又は非置換のC
3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC
1~6アルコキシ基、
又はシアノ
基により任意選択で置換されていてもよ
く、前記のC
1~6
アルキル基、C
3~6
シクロアルキル基、又はC
1~6
アルコキシ基は、1つ又は複数のフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい、ことを特徴とする請求項1に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
式IIa~式IIcのいずれか1つの構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【化2】
(式中
、R
1bは、C
5~10アリール基又はC
5~10ヘテロアリール基から選ばれ、前記のC
5~10アリール基又はC
5~10ヘテロアリール基は、さらに、ハロゲン、置換又は非置換のC
1~6アルキル基、置換又は非置換のC
3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC
1~6アルコキシ基、
又はシアノ
基から選ばれる1つ又は複数により任意選択で置換されていてもよく、
前記のC
1~6
アルキル基、C
3~6
シクロアルキル基、又はC
1~6
アルコキシ基は、1つ又は複数のフッ素原子により任意選択で置換されていてもよく、
式IIcにおいて、A環は、結合している窒素を含む4~10員のヘテロシクロアルキル基であり、ここで、前記の4~10員のヘテロシクロアルキル基では、元の結合している窒素原子を加えて、0、1つ又は2つの、任意選択の酸素、硫黄及び窒素原子をさらに含有してもよく、且つ、前記のヘテロシクロアルキル基は、さらに、1つ又は複数の、C
l-C
6アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン、シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよく、
R
5は、水素、シアノ基、カルボキシル基、C
1~6アルキル基、C
3~6シクロアルキル基から選ばれ、前記のC
1~6アルキル基、C
3~6シクロアルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、ヒドロキシル基、C
l~6アルコキシ基により任意選択で置換されていてもよい。)
【請求項4】
前記の式IIcにおいて、A環は、5~6員の単環式複素環基又は7~10員のスピロ複素環基である、ことを特徴とする請求項
3に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
前記の式IIcにおいて、A環は、5員又は6員の単環式複素環基であり、
前記の5員又は6員の単環式複素環基は、1つ又は複数の、ハロゲン、C
1~3アルキル基、
又はC
3~6シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよい、ことを特徴とする請求項
4に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
1bは、フェニル基、チエニル基又はチアゾリル基から選ばれ、
前記のフェニル基、チエニル基、
又はチアゾリル
基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC
1~6アルキル基、置換又は非置換のC
3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC
1~6アルコキシ基、
又はシアノ
基により任意選択で置換されていてもよ
く、前記のC
1~6
アルキル基、C
3~6
シクロアルキル基又はC
1~6
アルコキシ基は、1つ又は複数のフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい、ことを特徴とする請求項
3に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
前記のR
5は、水素、シアノ基又はC
1~6アルキル基から選ばれ、
前記のC
1~6アルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン
又はヒドロキシル
基により任意選択で置換されていてもよい、ことを特徴とする請求項1又は
3に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
前記のR
5は、水素、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH
2CH
3)
2から選ばれ、
前記のメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH
2CH
3)
2は、1つ~3つのフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい、ことを特徴とする請求項
7に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
前記のR
2
は、Hであり、
前記のR
3
は、Hであり、
前記のR
4
は、L位のオルト位-ジフルオロ、オルト位-ジクロロ、又はオルト位-ジブロモであり、
前記のR
6
は、Hであり、
前記のLは、-O-であり、
前記のXは、Oである、ことを特徴とする請求項1に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
以下のいずれか1つの構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【請求項11】
請求項1~
10のいずれか一項に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩を含有する、
甲状腺ホルモン受容体の調節障害による疾患
の予防、治療及び/又は軽減
における使用のための医薬品。
【請求項12】
前記の
甲状腺ホルモン受容体の調節障害による疾患は、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病、非アルコール性脂肪肝、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、甲状腺機能低下、甲状腺がんのうちの1種又は複数種を含む、ことを特徴とする請求項
11に記載の
医薬品。
【請求項13】
請求項1~
10のいずれか一項に記載の2-ピリドン類誘導体
又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される添加剤を含む、医薬製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本願は、2020年12月30日に、中国特許局に出願された出願番号が202011609510.0、発明名称が「2-ピリドン類誘導体及びその調製方法、並びに医薬における応用」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全内容は援用により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、医薬品の技術分野に関し、特に、THR β受容体の新規なアゴニストとして使用できる化合物及びその調製方法、並びに用途に関し、具体的には、2-ピリドン類誘導体及びその調製方法、並びに医薬における応用に関する。
【背景技術】
【0003】
甲状腺ホルモンは、正常な成長及び発育、代謝バランスの維持に重要である(Physiological Reviews 2001、81(3)、1097-1126.)。甲状腺ホルモンは、甲状腺から生成され、T4及びT3という2つの異なる形態として循環系(視床下部/下垂体/甲状腺系)に分泌され、中でも、T4は、甲状腺から分泌される主な形態であるが、T3は、より生理学的に活発な形態である。T4は、組織特異的脱ヨウ素酵素によりT3に変換され、組織特異的脱ヨウ素酵素は、すべての組織に存在するが、主に肝腎組織に存在する。
【0004】
【0005】
甲状腺ホルモンの循環レベルは、視床下部/脳下垂体/甲状腺軸におけるフィードバック機構によって厳密に調整される。甲状腺機能低下症又は甲状腺機能亢進症を引き起こす甲状腺機能障害は、心臓/体重/新陳代謝/代謝速度/体温/コレステロール/骨格/筋肉及び行動に深刻な影響を与える。
【0006】
甲状腺ホルモンの生理活性は、甲状腺ホルモン受容体(THR)にって媒介される(Endocrine Reviews (1993) 14 348-399)。THRは、受容体ファミリーのメンバーに属し、ヒト染色体17及び3に位置する異なる遺伝子によってα及びβを発現してコードしたものであり、一次転写物を選択的にせん断した後に異なる蛋白質亜型を生成し、各遺伝子あたり2つの亜型、即ち、THRα1、THRα2、THRβ1、THRβ2を生成する。THRβ1及びTHRβ2は、プロモーターの差異発現により得られたものであり、これらの2つの亜型は、アミノ末端のみに差異がある。THRα1及びTHRα2は、前駆体mRNAの差動スプライシングによるものであり、主にカルボキシル基末端に異なる。THRα1、THRβ1及びTHRβ2は、甲状腺ホルモンと結合することができる。THRβは、主に肝臓/腎臓/脳下垂体及び大脳組織に分布し、TRH及び肝臓中でのサイロキシン行動を調節する点で重要な役割を果たし、THRαは、全身に広く分布し、主に肝臓外の心血管及び骨格/筋肉の副作用と関連する(Drugs (2017) 77 1613-1621)。従って、甲状腺機能亢進及び甲状腺機能低下の悪効果を回避することができるとともに、甲状腺ホルモンの有益な効果を維持することができる甲状腺ホルモン類似体であれば、例えば、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病を含む代謝性疾患、その他、肝臓脂肪変性、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、甲状腺機能低下、甲状腺がん、甲状腺疾患などの疾患を治療するのに適用する可能である。
【0007】
甲状腺ホルモン自体の治療用途は、甲状腺機能亢進、特に、心血管毒性に関連する不利な副作用によって制限される。従来技術では、THR受容体の天然リガンドT3構造に基づいてほとんど設計開発された一連の甲状腺ホルモンアゴニストが開発されており、例えば、本発明に係る化合物の構造と異なる甲状腺ホルモン類似体を開示している(Agricultural and Biol. Chem. 1974、38(6)、1169; J. Med. Chem. 1989、32、320; J. Med. Chem. 2014、57(10)、3912; WO2007009913; WO2010122980)。中でも、WO2007009913に開示された実施例8(化合物31)は、現在臨床的な第一のオリジナル(first-in-class)経口投与された小分子肝臓甲状腺ホルモン受容体であるβサブタイプ(THR-β)の選択性アゴニストMGL-3196であり、臨床前毒理学及び第I相臨床データにより、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び脂質異常の潜在的な治療方法として、MGL-3196は、LDLコレステロール、トリグリセリド及び脂質蛋白を著しく低下させ、NASH患者の心血管リスク及び中等度スタチン系薬物の用量又はスタチン系薬物に耐性のない脂質異常患者の理想的な候補薬物になることができることが示され、第II相臨床データにより、副作用(AEs)は、主に軽度(85%)及び中度(15%)であり、治療と関係のない重篤な3例が出現したことが示された。さらに、WO2009037172A1及びCN 110938094 Aでは、それぞれMGL3196の構造修飾が行われ、ピリダジン環の窒素原子が置換されて無活性又は活性の低いMGL3196のプロドラッグを形成し、体内代謝により原薬を形成し、体内での薬物の吸収、分布、輸送及び代謝過程の改善、生物利用度の向上、標的部位に対する薬物の作用の選択性の向上、薬物の毒副作用の低減、作用時間の延長、食品への影響低減などの技術的効果を達成する。
【0008】
その後、WO2020073974、CN 111320609 A、WO2019240938などの文献には、MGL-3196構造を基礎としてピリダゾン環に異なる方向の一連の構造修飾を加えているが、母核はMGL-3196構造に類似するピリダゾン構造を始終有している。WO2020169069には、公開了ピリジン、ピリドン類似構造を開示しているが、THRβの生物活性及びTHRβ/THRαの選択性はいずれも低下し、特にピリドン上の窒素原子が置換された後に薬理活性がほとんど失われた。
【0009】
【0010】
これらの従来技術に開示されている化合物及び試験薬物は、有効性、安全性又は選択性などの点で依然として問題があるため、甲状腺ホルモン受容体に関連する疾患の治療に使用するように、甲状腺ホルモンの有益な効果を有するとともに不良効果を回避することができる高活性・高選択性の新規な化合物の発見及び開発を継続する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
以上の状況に鑑み、本発明が解決しようとする技術的問題は、高活性及び選択性を有する2-ピリドン類誘導体及びその調製方法、並びに医薬における応用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、本発明は、式Iで示される構造を有する2-ピリドン類誘導体又はその立体異性体、薬学的に許容される塩を提供する。
【0013】
【0014】
式中、R1は、C1~6アルキル基、C3~6飽和又は不飽和のシクロアルキル基、C5~10アリール基又はC5~10のヘテロアリール基から選ばれ、前記のC1~6アルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、C3~6シクロアルキル基、5~10員のアリール基又は5~10員のヘテロアリール基により任意選択で置換されていてもよく、前記のC3~6飽和又は不飽和シクロアルキル基は、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基から選ばれる1つ又は複数で置換されていてもよく、前記のC5~10アリール基、C5~10ヘテロアリール基、5~10員のアリール基又は5~10員のヘテロアリール基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよく、
R2は、水素又はC1~6アルキル基から選ばれ、
R3は、水素、ハロゲン、C1~6アルキル基又はC3~6シクロアルキル基から選ばれ、
R4は独立して、水素、ヒドロキシル基、C1~6アルキル基、ハロゲン、C1~6アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基から選ばれるか、又は、2つの隣接するR4はC3~6シクロアルキル基を形成し、ここで、前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基又はC1~6アルコキシ基は、さらに、1つ又は複数の、ヒドロキシル基、ハロゲンにより任意選択で置換されていてもよく、
nは、1、2又は3であり、
R5は、水素、シアノ基、カルボキシル基、C1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基から選ばれ、前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、ヒドロキシル基、Cl~6アルコキシ基により任意選択で置換されていてもよく、
R6は、水素、C1~6アルキル基から選ばれ、
Lは、-CH2-、-O-、-CF2-又は-S-から選ばれ、
Xは、O又はSから選ばれ、
或いは、R1とR2は、これらが結合する原子と一緒になって4~10員のヘテロシクロアルキル基を形成し、前記のヘテロシクロアルキル基は、R1に元々連結されている窒素原子に加えて、0、1つ又は2つの、任意選択の酸素、硫黄及び窒素原子をさらに含有してもよく、且つ、前記のヘテロシクロアルキル基は、1つ又は複数の、Cl-C6アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン、シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよく、
R3がC1~6アルキル基及び/又はC3-C6シクロアルキル基である場合には、R1は、C1~6アルキル基、C3~6飽和又は不飽和シクロアルキル基ではない。
【0015】
本発明では、好ましくは、前記のC5~10アリール基、C5~10ヘテロアリール基、5~10員のアリール基又は5~10員のヘテロアリール基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基により任意選択で置換されていてもよく、
前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基、C1~6アルコキシ基は、1つ又は複数のF原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0016】
本発明では、好ましくは、前記の置換又は非置換のC1-C6アルキル基、置換又は非置換のC3-C6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1-C6アルコキシ基の置換基は、1つ、2つ又は3つのフッ素原子であることが好ましい。
【0017】
本発明では、好ましくは、前記のR1は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、-CH(CH2CH3)2、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基から選ばれる。
【0018】
好ましくは、前記のメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、-CH(CH2CH3)2は、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、C1~6アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、C3~6シクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジン基又はピロリル基により任意選択に置換されていてもよい。
【0019】
好ましくは、前記のフェニル基、ナフチル基、ピリジン基又はピロリル基は、さらに、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0020】
上記のアルコキシ基は、C1~6アルコキシ基であることが好ましい。
【0021】
本発明に係るC1~6アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基又はペンチルオキシ基であることが好ましい。
【0022】
上記のC3~6シクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であることが好ましい。
【0023】
好ましくは、前記のシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、C1~6アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0024】
上記のC1~6アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基又はペンチルオキシ基であることが好ましい。
【0025】
前記のフェニル基、チエニル基、チアゾリル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0026】
上記のC1~6アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基又はtert-ブチル基であることが好ましい。
【0027】
上記のC1~6アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基又はペンチルオキシ基であることが好ましい。
【0028】
上記のC3~6シクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であることが好ましい。
【0029】
上記のC1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基は、さらに、1つ~3つのフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0030】
或いは、R1とR2は、これらが結合する原子と一緒になって4~10員のヘテロシクロアルキル基を形成し、好ましくは、5員又は6員の単環式複素環基を形成し、より好ましくは、テトラヒドロピロリル基を形成する。
【0031】
前記のヘテロシクロアルキル基は、R1に元々連結されている窒素原子に加えて、0、1つ又は2つの、任意選択の酸素、硫黄及び窒素原子をさらに含有してもよく、且つ、前記のヘテロシクロアルキル基は、さらに、1つ又は複数のCl-C6アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン、シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよい。
【0032】
より好ましくは、1つ又は複数の、C1~3アルキル基、ハロゲン又はC3~6シクロアルキル基で置換されている。
【0033】
さらに好ましくは、1つ又は複数の、フッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基で置換されている。
【0034】
本発明では、前記のR2は、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH2CH3)2であることが好ましく、水素であることがより好ましい。
【0035】
本発明では、前記のR3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、-CH(CH2CH3)2、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基から選ばれることが好ましく、水素、フッ素、塩素、メチル基又はシクロプロピル基であることがさらに好ましい。
【0036】
本発明では、前記のR4は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であることが好ましい。
【0037】
より好ましくは、前記のR4は、L位のオルト-ジハロゲンである。具体的には、L位のオルト-ジフルオロ、オルト-ジクロロ、又はオルト-ジブロモである。
【0038】
さらに好ましくは、前記のR4は、塩素であり、置換位置がL位のオルト位にあるものであり、即ち、以下の構造に示すように、2,6-二置換体である(LをOとする例)。
【0039】
【0040】
本発明では、前記のR5は、シアノ基又はC1~6アルキル基から選ばれることが好ましい。
【0041】
前記のC1~6アルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、ヒドロキシル基又はアミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0042】
さらに好ましくは、前記のR5は、水素、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH2CH3)2から選ばれる。
【0043】
好ましくは、前記のメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH2CH3)2は、1つ~3つのフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0044】
本発明に係る幾つかの具体的な実施例において、前記のR5は、シアノ基、メチル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基又はトリフルオロメチル基である。
【0045】
本発明では、前記のR6は、水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基又は-CH(CH2CH3)2であることが好ましく、水素であることがより好ましい。
【0046】
前記のnは、1、2又は3であることが好ましく、2であることがより好ましい。
【0047】
前記のLは、-CH2-、-O-、-CF2-又は-S-であることが好ましく、-O-であることがより好ましい。
【0048】
前記のXは、O又はSであることが好ましく、Oであることがより好ましい。
【0049】
本発明では、前記の2-ピリドン類誘導体は、式IIa~式IIcのいずれか1つの構造を有することが好ましい。
【0050】
【0051】
式中、R1aは、C1~6アルキル基、C3~6飽和又は不飽和シクロアルキル基から選ばれ、前記のC1~6アルキル基は、さらに、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、C3~6シクロアルキル基、5~10員のアリール基又は5~10員のヘテロアリール基により任意選択で置換されていてもよく、前記のC3~6飽和又は不飽和シクロアルキル基は、さらに、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により任意選択で置換されていてもよく;
前記の5~10員のアリール基又は5~10員のヘテロアリール基は、1つ又は複数のハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよく;
R1bは、C5~10アリール基又はC5~10ヘテロアリール基から選ばれ、前記のC5~10アリール基又はC5~10ヘテロアリール基は、さらに、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基から選ばれる1つ又は複数により任意選択で置換されていてもよく;
式IIcにおいて、A環は、結合している窒素を含む4~10員のヘテロシクロアルキル基であり、ここで、前記の4~10員のヘテロシクロアルキル基では、元の結合している窒素原子に加えて、0、1つ又は2つの、任意選択の酸素、硫黄及び窒素原子をさらに含有してもよく、且つ、前記のヘテロシクロアルキル基は、さらに、1つ又は複数の、Cl-C6アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン、シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよく、
R5は、水素、シアノ基、カルボキシル基、C1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基から選ばれ、前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、ヒドロキシル基、Cl~6アルコキシ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0052】
上記のアルコキシ基は、C1~6アルコキシ基であることが好ましい。
【0053】
本発明では、前記のR1aは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、-CH(CH2CH3)2、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基から選ばれることが好ましい。
【0054】
前記のメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、-CH(CH2CH3)2は、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、C1~6アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、C3~6シクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジン基、ピロリル基により任意選択で置換されていてもよい。
【0055】
本発明では、好ましくは、前記のフェニル基、ナフチル基、ピリジン基、ピロリル基は、1つ又は複数のハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0056】
本発明では、好ましくは、前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基、C1~6アルコキシ基は、さらに、1つ又は複数のF原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0057】
前記のシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、重水素、ヒドロキシル基、C1~6アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0058】
前記のR1bは、C5~10アリール基又はC5~10ヘテロアリール基であることが好ましい。
【0059】
本発明では、好ましくは、前記のC5~10アリール基、C5~10ヘテロアリール基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0060】
本発明では、好ましくは、前記のC1~6アルキル基、C3~6シクロアルキル基、C1~6アルコキシ基は、さらに、1つ又は複数のF原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0061】
さらに好ましくは、前記のR1bは、置換又は非置換のフェニル基、チエニル基又はチアゾリル基から選ばれる。
【0062】
前記のフェニル基、チエニル基、チアゾリル基は、1つ又は複数の、ハロゲン、置換又は非置換のC1~6アルキル基、置換又は非置換のC3~6シクロアルキル基、置換又は非置換のC1~6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基により任意選択で置換されていてもよい。
【0063】
上記のC1~6アルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基又はtert-ブチル基であることが好ましい。
【0064】
上記のC1~6アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基又はペンチルオキシ基であることが好ましい。
【0065】
上記のC3~6シクロアルキル基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であることが好ましい。
【0066】
上記のC1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基、C3~6シクロアルキル基は、さらに、1つ~3つのフッ素原子により任意選択で置換されていてもよい。
【0067】
本発明では、前記の式IIcにおいて、A環は、5~6員の単環式複素環基又は7~10員のスピロ複素環基であることが好ましい。
【0068】
本発明では、好ましくは、前記の式IIcにおいて、環A及び/又はR1及びR2は、これらが結合する原子に隣接している原子と一緒になって4~10員の環、好ましくは5員又は6員の単環を形成する。
【0069】
本発明では、好ましくは、前記の式IIcにおいてA環は、5員又は6員の単環式複素環基であることが好ましく、テトラヒドロピロール環であることがより好ましい。
【0070】
前記の5員又は6員の単環式複素環基は、1つ又は複数の、ハロゲン、C1~3アルキル基、C3~6シクロアルキル基により任意選択で置換されていてもよい。
【0071】
具体的には、1つ又は複数の、フッ素、塩素、臭素、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基により任意選択で置換されていてもよい。
【0072】
前記の式IIa~式IIcにおけるR5の選択される範囲は、以上と同じであるが、ここでは贅言しない。
【0073】
本発明では、好ましくは、前記のR2は、Hであり、
前記のR3は、Hであり、
前記のR4は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、さらに、L位のオルト-ジフルオロ、オルト-ジクロロ又はオルト-ジブロモであり、
前記のR6は、Hであり、
前記のLは、-O-であり、
前記のXは、Oである。
【0074】
本発明では、好ましくは、前記の2-ピリドン類誘導体は、以下のいずれか1つの構造を有する。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
本発明に係る化合物の一部の実施例は、以下の反応スキームによって実現することができる。
【0079】
【0080】
本発明は、さらに、甲状腺ホルモン類似体の調節による疾患を予防、治療及び/又は軽減するための医薬品の調製における上記の2-ピリドン類誘導体の応用を提供する。
【0081】
本発明では、好ましくは、前記の由甲状腺ホルモン類似体の調節による疾患は、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病、非アルコール性脂肪肝(NASH)、アテローム性動脈硬化症、心血管疾患、甲状腺機能低下、甲状腺がんのうちの1種又は複数種を含む。
【0082】
本発明は、さらに、上記の2-ピリドン類誘導体、及び薬学的に許容される添加剤を含む医薬製剤を提供する。
本発明では、前記の医薬製剤の剤形は、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、乾燥懸濁剤、滴丸剤又は微小ペレット剤であることができる。
【0083】
「任意選択の」又は「任意選択で」とは、その後に記述される事象または状況が発生する可能または不可能であり、且つ、その記述には、その事象または状況が発生する例、及び発生しない例が含まれることを意味する。例えば、「任意選択で置換されていてもよいアルキル基」には、本明細書で定義される「アルキル基」及び「置換アルキル基」を含む。当業者は、理解、1つ又は複数の置換基を含む任意の基について、そのような基が立体的に実現できない、合成的に実行不可能な及び/又は本質的に不安定な任意の置換又は置換形態を意図せずに導入することを理解すべきである。
「アルキル基」には、指定された数の炭素原子(一般的には、1~20個の炭素原子、例えば、1~8個の炭素原子、1~6個の炭素原子)を有する直鎖及び分枝鎖を含む。例えば、C1-C6アルキル基は、1~6個の炭素原子を有する直鎖和分枝鎖のアルキル基を含む。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、2-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、3-メチルペンチル基などを含むが、これらに限定されない。アルキレン基とは、アルキル基の別のサブセットであり、アルキル基と同様の残基でも、2つの結合点を持つことを意味する。アルキレン基は、一般的には、2~20個の炭素原子、例えば、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子を有する。具体的な炭素数を有するアルキル残基を命名場合には、その炭素数を有するすべての幾何異性体が意図的に含まれており、例えば、「ブチル基」とは、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基及びtert-ブチル基が意図的に含まれており、「プロピル基」とは、n-プロピル基及びイソプロピル基を含む。「低級アルキル基」とは、炭素数1~4のアルキル基を意味する。
【0084】
「アルケニル基」は、指定された数の炭素原子(一般的には、1~8個の炭素原子、例えば、2~4個の炭素原子)、及び少なくとも1個、好ましくは1~2個のc(>C=C<)不飽和部位を有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素基を意味する。そのような基の例としては、例えば、ビニル基、アリル基、及びブト-3-エン-1-イルである。該用語には、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物が含まれる。「低級アルケニル基」は、1~4個の炭素原子を有するアルケニル基を意味し、C2-C4アルケニル基で表されることができる。
「シクロアルキル基」は、指定された数の環炭素原子(例えば、3~10、又は3~8、又は3~6個の環炭素原子)を有する非芳香族の部分的に飽和または完全に飽和した炭素環を意味する。シクロアルキル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であることができる。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基及びシクロヘキシル基、その他、架橋環基、かご型環基(例えば、ジシクロ[2.2.2]オクタン)を含む。低級シクロアルカンは、一般的には、3~6個の単環を指す。
【0085】
「アリール基」は、環中に指定された数の炭素原子(例えば、6~12又は6~10個の炭素原子)を有する芳香族炭素環を意味する。アリール基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であることができる。幾つかの場合には、多環式アリール基の2つの環は、いずれも芳香族(例えば、ナフチル基)である。他の場合には、多環式アリール基は、芳香族環中の原子を介して親構造に結合されている限り、芳香族環と縮合する非芳香族環(例えば、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロシクロアルケニル基)を含むことができる。従って、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-5-イル(ここで、前記の部分は芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)はアリール基として認められるが、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル(ここで、前記の部分は非芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)はアリール基として認められない。同様に、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル(ここで、前記の部分は芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)は、アリール基として認められるが、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル(ここで、前記の部分は非芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)はアリール基として認められない。しかし、「アリール基」という用語は、結合点(例えば、キノリン-5-イル及びキノリン-2-イルは、いずれもヘテロアリール基である。)にかかわらず、本明細書で定義される「ヘテロアリール基」を含まないか、又は本明細書で定義されるような「ヘテロアリール基」と重ね合わせないことを意味する。幾つかの場合には、アリール基は、フェニル基又はナフチル基である。ある場合には、アリール基は、フェニル基である。非芳香族環と縮合する芳香族炭素環を含むアリール基の他の例を以下に説明する。
【0086】
「カルボキシル基(carboxy)」又は「カルボキシル基(carboxyl)」は、-COOH又はその塩を意味する。
「ヘテロアリール基」は、指定された数の環原子を含む芳香族環(例えば、5~12又は5~10員のヘテロアリール基)を意味し、前記の環原子は、N、O及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子(例えば、1、2、3又は4個のヘテロ原子)からなり、且つ、残りの環原子は、炭素である。5員のヘテロアリール基は、5個の環原子を有するヘテロアリール基である。6員のヘテロアリール基は、6個の環原子を有するヘテロアリール基である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基におけるSとO原子との全数は、2を超えない。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基におけるSとO原子との全数は、1を超えない。特に断らない限り、ヘテロアリール基は、原子価が許容される限り、炭素又は窒素原子を介して母体構造に結合されることができる。例えば、「ピリジン基」は、2-ピリジン基、3-ピリジン基、及び4-ピリジン基を含み、「ピロリル基」は、1-ピロリル基、2-ピロリル基、及び3-ピロリル基を含む。ヘテロアリール環に窒素が存在する場合、隣り合う原子及び基の性質が許容される場合には、前記の窒素は、酸化状態(即ち、N+-O-)で存在することができる。さらに、ヘテロアリール環に硫黄が存在する場合、隣り合う原子及び基の性質が許容される場合には、前記の硫黄は、酸化状態(即ち、S+-O-又はSO2)で存在することができる。ヘテロアリール基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であることができる。
【0087】
幾つかの場合には、ヘテロアリール基は、単環式である。例としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール(例えば、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール)、テトラゾール、フラン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール(例えば、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール)、チオフェン、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール(例えば、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール)、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン(例えば、1,2,4-トリアジン、1、3、5-トリアジン)和テトラジンを含む。
他の場合には、多環ヘテロアリール基は、芳香族環における原子を介して母体構造に結合されている限り、ヘテロアリール環と縮合する非芳香族環(例えば、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロシクロアルケニル基)を含むことができる。例えば、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-2-イル(ここで、前記の部分は芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)は、ヘテロアリール基として認められるが、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール-5-イル(ここで、前記の部分は非芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)は、ヘテロアリール基として認められない。以下、非芳香族環と縮合するヘテロアリール環からなる多環ヘテロアリール基の例を説明する。
「ヘテロシクロアルキル基」は、指定された数の環原子を有する非芳香族の部分的に飽和または完全に飽和した環(例えば、3~10又は3~7員のヘテロシクロアルキル基)を意味し、ここで、前記の環原子は、N、O及びSから選ばれる1つ又は複数のヘテロ原子(例えば、1、2、3又は4個のヘテロ原子)からなり、且つ残りの環原子は、炭素である。5員のヘテロシクロアルキル基は、5個の環原子を有するヘテロシクロアルキル基である。6員のヘテロシクロアルキル基は、6個の環原子を有するヘテロシクロアルキル基である。ヘテロシクロアルキル基は、単環式又は多環式(例えば、二環式、三環式)であることができる。ヘテロシクロアルキル基の例としては、オキセタニル基、アジリジン基、アゼチジン基、ピロリジン基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基及びチオモルホリニル基を含む。ヘテロシクロアルキル環に窒素が存在する場合、隣り合う原子及び基の性質が許容される場合には、前記の窒素は、酸化状態(即、N+-O-)で存在することができる。例としては、ピペリジニル-N-オキシド及びモルホリニル-N-オキシドを含む。さらに、ヘテロシクロアルキル環に硫黄が存在する場合、隣り合う原子及び基の性質が許容される場合には、前記の硫は、酸化状態(即、S+-O-又は-SO2-)で存在することができる。例としては、チオモルホリンS-オキシド及びチオモルホリンS,S-ジオキシドを含む。さらに、前記の多環ヘテロシクロアルキル基が非芳香族炭素又は窒素原子を介して母体構造に結合されている限り、多環式ヘテロシクロアルキル基における1つの環は、芳香族(例えば、アリール基又はヘテロアリール基)であることができる。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イル(ここで、前記の部分は非芳香族窒素原子を介して母体構造に結合されている。)は、ヘテロシクロアルキル基として認められるが、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-8-イル(ここで、前記の部分は芳香族炭素原子を介して母体構造に結合されている。)は、ヘテロシクロアルキル基として認められない。以下、芳香族環と縮合するヘテロシクロアルキル基からなる多環ヘテロシクロアルキル基の例を説明する。
【0088】
「アルコキシ基」とは、酸素架橋によって連結された指定数の炭素原子のアルキル基を意味し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、2-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2-ヘキシルオキシ基、3-ヘキシルオキシ基、3-メチルペンチルオキシ基などが挙げられる。アルコキシ基は、さらに、酸素架橋によって連結されている上記で定義されるようなシクロアルキル基を含むことも意図された。アルコキシ基は、一般的に、酸素架橋によって連結されている1~6個の炭素原子を有する。「低級アルコキシ基」とは、炭素数1~4のアルコキシ基を意味する。
「ハロゲン化」という用語は、フッ素化、塩素化、臭素化及びヨウ素化を含み、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およヨウ素を含む。
【0089】
本明細書で使用される「置換」という用語とは、指定された原子の通常の原子価を超えないことを前提として、指定された原子又は基上のいずれか1つ又は複数の水素が指定された基で選択的に置き換えられることを意味する。置換基がオキソ(即、=O)である場合には、前記の原子における2つの水素は置き換えられる。置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物または有用な合成中間体を生成する限り許容される。安定した化合物または安定した構造は、反応混合物からの分離を乗り越え、その後、少なくとも実用的な作用を有する試薬として調製するのに十分な安定性を示唆することを意図する。特に指摘されない限り、置換基はコア構造に命名される。例えば、(シクロアルキル)アルキル基が可能な置換基として挙げられる場合には、該置換基とコア構造との結合点はアルキル部分にあることが理解されるべきである。
薬学的に許容される塩としては、無機酸との塩、例えば、塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩、及びそれらに類似する塩;有機酸との塩、例えば、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、及びアルカン酸塩、例えば、酢酸塩、HOOC-(CH2)n-COOH(但し、nは0~4である。)、その他、類似する塩を含むが、これらに限定されない。同様に、薬学的に許容されるカチオンとしては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム及びアンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
また、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合には、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合には、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩は、塩基性化合物から酸付加塩を製造する従来の方法に従って遊離塩基を適切な有機溶媒に溶解し、溶液を酸で処理することによって製造することができる。当業者は、非毒性の薬学的に許容される付加塩を調製するために使用できる様々な合成方法を認識すべきである。
本明細書で使用される「基」、「残基」又は「断片」という用語は、同義であり、結合又は他の分子断片に連結できる官能基または分子断片を表すことを意味する。
【0091】
「治療有効量」又は「有効量」という用語とは、ヒトまたは非ヒトの被験者に投与された場合、症状の改善、疾患進展の遅延、または疾患の予防などの治療上の利点を効果的に提供するか、或いは体外または体内でのアクチン束化タンパク質活性を抑制するもの、例えば、治療的有効量は、アクチン束化タンパク質活性の抑制に応答して疾患の症状を軽減
するのに十分な量であり得る量を意味する。
「治療」とは、患者における疾患への任意の治療を意味し、以下のことを含む。
a)疾患を予防し、つまり、疾病を引き起こす臨床症状が発展しないこと、
b)抑制疾患の進展を抑制すること、
c)臨床症状の発展を減速または阻止すること、及び/又は
d)疾患を緩和し、つまり、臨床症状の消失をもたらすことである。
【0092】
「被験者」又は「患者」は、治療、観察、または実験の対象となったか、またはとなるであろう哺乳動物などの動物を意味する。本明細書に記載の方法は、ヒトの治療および獣医学への応用の両方に有用である可能性がある。いくつかの実施形態では、被験者は哺乳動物であり、いくつかの実施形態では、被験者はヒトである。
本明細書に記載の化合物は、医薬組成物を調製し、選択された投与経路である経口または非経口、静脈内、筋肉内、局所、経皮、も膜下腔内、眼内、鼻腔内、腹腔内や皮下経路に適する複数種の形態で哺乳動物宿主(例えば、ヒト患者)に投与されることができる。
【0093】
本明細書に記載の化合物は、全身的に投与することができ、例えば、薬学的に許容される媒介物(例えば、不活性希釈剤または同化可能な食用担体)と組み合わせて経口または静脈的に投与することができる。それらは硬質または軟質ゼラチンカプセルにカプセル化されてもよく、錠剤に圧縮されてもよく、あるいは患者の食事の食べ物と直接混合されてもよい。経口治療剤の投与には、活性化合物を1種以上の賦形剤と組み合わせて、摂取可能な錠剤、含服錠剤、糖衣錠、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、ウェーハ(wafers)などの形態で使用することができる。
以下の反応に使用される出発原料は、一般に既知の化合物であるか、または既知の操作またはその明らかな改良法によって製造することができる。
【0094】
適切な場合には、ろ過、結晶化、蒸発、蒸留及びクロマトグラフィーなどの従来技術を用いて、本明細書に記載された様々な出発原料、中間体、および化合物を分離および精製することができる。これらの化合物の特徴付けは、使用常規方法諸如通過融点、マススペクトル、核磁気共鳴および複数の他のスペクトル分析などの従来の方法を用いて実行することができる。
本開示は、本願に記載の具体的な実施態様によって限定されるものではないが、前記の具体的な実施態様をさまざまな態様の例として説明することを意図する。精神的および範囲から逸脱することなく多くの修正および変更を行うことができることは、当業者には明らかである。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内で機能的に同等な組成物、装置、および方法は、当業者には前述の説明から明らかである。このような修正および変更の意図は、添付の請求項の範囲内にある。本開示は、添付の請求項の範囲およびそのような請求項の範囲によって与えられた均等物の範囲全体としてのみ制限される。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物、または生物学的システムに限定されるものではなく、当然ながら変更することができることを理解すべきである。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記述する目的のためにのみ使用され、制限することを意図していないことも理解されるべきである。
【0095】
さらに、本開示の特徴あるいは態様は、マーカッシュ群の表現にて記載されており、当業者であれば、本発明の開示内容が、マーカッシュ群の任意の個々のメンバーあるいはメンバーのサブグループの表現によっても記載され得ることは、理解できるものである。
いくつかの実施形態を例示し、説明してきたが、以下の請求項においてより広範な態様で定義される技術から逸脱することなく、当技術分野に係る一般的な技術に基づいてその中で変化し、修正することができることを理解すべきである。
【発明の効果】
【0096】
従来技術と比較して、本発明は、式Iで示される構造を有する2-ピリドン類誘導体又はその立体異性体、薬学的に許容される塩を提供する。活性実験の結果より、本発明で提供される2-ピリドン類誘導体は、高い活性及び選択性を有し、甲状腺ホルモン受容体に関連する疾患の治療に用いることができることが分かった。
【発明を実施するための形態】
【0097】
以下、本発明をさらに説明するために、本発明で提供される2-ピリドン類誘導体及びその調製方法、並びに医薬における応用について実施例と組み合わせて詳しく説明する。
【実施例】
【0098】
実施例1
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2、3、4、5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0099】
【0100】
第1ステップ
5-(2、6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-メトキシピリジン
6-メトキシピリジン-3-オール1a(6.3g,50.4mmol)を80 mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、さらに、3,5-ジクロロ-4-フルオロアニリン (13.8g,65.5mmol)、炭酸カリウム(20.8g,151.0mmol)を加え、その後、24℃で16時間反応させた。反応液に白色固体が大量に析出するまでに水70mLを加え、その後、ろ過し、ろ過ケーキを1~2回水洗し、次いで、ろ過ケーキをイソプロパノールで溶解してから濃縮し、2回繰り返した後、溶媒を減圧下で蒸発除去し、5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-メトキシピリジン1 b(15.0g,淡黄色固体)を収率94.5%で得た。MS m/z (ESI):315.00 [M+1] +。
第2ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-メトキシピリジン1b(15.0g,47.60mmol)を臭化水素酸と醋酸の1:1の混合溶液30 mLに溶解し、その後、100℃までに昇温しながら窒素ガス保護下で4時間反応させ、溶媒を白色固体が大量に析出するまでに減圧下で蒸発除去し、ろ過し、ろ過ケーキをイソプロパノールで溶解してから濃縮し、2~3回繰り返し、5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-ヒドロキシピリジン1c (13.0g、淡黄色固体)を収率90.7%で得た。MS m/z (ESI):300.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 8.52 (s,2H),7.44 (d,J = 8.0 Hz,1H),7.27 (s,1H),6.49(d,J = 8.0 Hz,1H)。
第3ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-ヒドロキシピリジン1c(2.5g,8.3mmol)をエチレングリコールジメチルエーテル30mLに溶解し、その後、カリウムtert-ブトキシド(932.0mg,8.3mmol)を加えて室温で40分間撹拌し、次いで、炭酸カリウム(803.0mg,5.81mmol)、ヨウ化イソプロピル(2.5mL,24.91mmol)を加えた。100℃までに昇温し、その後、その温度で4時間反応させた。反応液の溶媒の一部を減圧濃縮し、反応液に水30mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製し、5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン1d(1.1g、黄色固体)を収率38.6%で得た。MS m/z (ESI):343.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 8.31 (s,2H),7.11 (dd,J = 8.0,4.0 Hz,1H),7.05 (d,J = 4.0 Hz,1H),6.63(d,J = 8.0 Hz,1H),5.30-5.20 (m,1H),1.33(d,J = 8.0 Hz,6H)。
第4ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン1d (1.1g,3.2mmol)をメタノール10mLに溶解し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)、鉄粉(895.0mg,16mmol)を加え、100℃で4時間反応させた。反応液をろ過し、濾液をロータリーエバポレーターで蒸発させた後に水30mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン 1e(760.0mg,灰色固体)を収率75.7%で得た。MS m/z (ESI):313.05 [M+1]+。
第5ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-イソプロピル-2-ヒドロキシピリジン 1e(760.0mg,2.43mmol)を6N塩酸水溶液に溶解し、温度を0℃までに下げ、次いで、反応に亜硝酸ナトリウム水溶液(251.1mg,3.64mmol、1mL)を加え、0℃で30分間反応させ、その後、N-シアノアセチルウレタン(568.3mg,3.64mmol)を水3mLに溶解して温度を0℃までに下げ、ピリジン(5mL)を加え、前の反応液を次の反応液にゆっくりと滴下し、その後、0℃で30分間反応させた。上記の反応液に水15mLを加え、固体が大量に析出し、ろ過し、ろ過ケーキをイソプロパノールで溶解させた後に濃縮し、2~3回繰り返し、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル 1f (1.0g,赤褐色固体)粗生成物を得た。MS m/z (ESI):482.05 [M+1]+。
第6ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2、3、4、5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル 1f (1.0g)粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(15mL)に溶解し、酢酸ナトリウム(512.3mg,2.08mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。反応液に水30mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、さらに、飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、それにより得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製し、(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル1 (650 .0mg,赤色固体)を2階段収率61.6%で得た。MS m/z (ESI):434.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.78 (s,2H),7.58 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.23 (dd,J = 8.0,4.0 Hz,1H),6.38 (d,J = 8.0 Hz,1H),5.10 - 4.93 (m,1H),1.27 (d,J = 8.0 Hz,8H)。
【0101】
実施例2
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0102】
【0103】
第1ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン
5-(4-ニトロ-2,6-ジクロロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン1c(400.0mg,1.33mmol)をメタノール6mLに溶解させ、さらに、鉄粉(222.5mg,3.99mmol)、飽和塩化アンモニウム水溶液1mLを加え、その後、85℃で6時間反応させた。鉄粉を磁石棒で吸引して除去し、さらに、反応液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、反応液に酢酸エチル20mL及び水15mLを加え、3回抽出し、飽和食塩水でもう一度洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、有機相をロータリーエバポレーターで蒸発させ、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン2a(100.0mg,茶色固体)を収率27.8%得た。MS m/z (ESI):271.00 [M+1] +。
第2ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン2a(100.0mg,0.37mmol)を塩酸水溶液(6N)4mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、その後、亜硝酸ナトリウム(38.1mg,0.55mmol)が溶解された水溶液0.5mLをゆっくりと滴下し、その後、反応液を20分間撹拌した。次に、N-シアノアセチルウレタン(86.4mg,0.55mmol)を水3mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、次いで、それにピリジン2mLを加え、0℃で10分間撹拌した。次に、後の反応液を前の反応液にゆっくりと滴下し、0℃で30分間反応させた。反応液に水20mLを加え、固体が大量に析出し、ろ過し、ろ過ケーキを無水エタノールで溶解してから濃縮し、2~3回繰り返し、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル2b (100.0mg,赤色固体)を収率61.8%で得た。MS m/z (ESI):437.95 [M+1]+。
第3ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ--1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル2b (100.0mg,0.23mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド5mLに溶解し、その後、酢酸ナトリウム(74.9mg,0.91mmol)を加え、次に、120℃に昇温し、その後、その温度で4時間反応させた。反応液に水20mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、Prep-HPLCの分取により2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ--1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル2(4.99mg,白色固体)を収率5.6%得た。MS m/z (ESI):391.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.29 (s,1H),7.78 (s,2H),7.38 (dd,J = 9.6 Hz,3.2 Hz,1H),7.21 (s,1H),6.46 (d,J = 9.6 Hz,1H).
【0104】
実施例3
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロブチル基-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ--1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0105】
【0106】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルをブロモシクロブタンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロブチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ--1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル3(35.0mg,白色固体)を調製した。MS m/z (ESI):446.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.79 (s,2H),7.62 (d,J = 3.2 Hz,1H),7.25 (dd,J = 10.0,3.2 Hz,1H),6.36 (d,J = 10.0 Hz,1H),5.07-4.95 (m,1H),2.30-2.21 (m,4H),1.79-1.67 (m,2H)。
【0107】
実施例4
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロブチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ--1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0108】
【0109】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを2-クロロシクロペンタノンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(2-オキソシクロペンチル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル4(20.0mg,白色固体,收率23.03%)を調製した。MS m/z (ESI):471.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.28 (br s,1H),7.78 (s,2H),7.47 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.43 (d,J = 4.0 Hz,1H),6.43 (d,J = 10.0 Hz,1H),4.59-4.54 (m,1H),2.56-2.21 (m,5H),1.81-1.69 (m,1H)。
【0110】
実施例5
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチルメチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0111】
【0112】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを(ブロモメチル)シクロペンタンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチルメチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル5(16.0mg,白色固体,收率41.29%)を調製した。MS m/z (ESI):471.95 [M-1]-。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.27 (br s,1H),7.78 (s,2H),7.43-7.37 (m,2H),6.42 (d,J = 8.0 Hz,1H),3.78 (d,J = 8.0 Hz,2H),2.33-2.20 (m,1H),1.76-1.30 (m,6H),1.19-1.10 (m,2H)。
【0113】
実施例6
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-(2-メチルプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0114】
【0115】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを1-ヨード-2-メチルプロパンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-(2-メチルプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル6(70.0mg,白色固体)を収率77.8%で調製した。MS m/z (ESI):448.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.28 (s,1H),7.78 (s,2H),7.43 (dd,J = 10.0,3.6 Hz,1H),7.38 (d,J = 3.2 Hz,1H),6.44 (d,J = 10.0 Hz,1H),3.66 (d,J = 7.2 Hz,2H),2.08 - 1.94 (m,1H),0.81 (d,J = 6.8 Hz,6H).
【0116】
実施例7
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(ペンタン-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0117】
【0118】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを3-ブロモペンタンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(ペンタン-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル7(70mg,淡黄色固体,收率29.76%)を調製した。MS m/z (ESI):460.00 [M-1]-。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.29 (s,1H),7.77 (s,2H),7.39 (s,1H),7.26 (dd,J = 10.0,3.6 Hz,1H),6.41 (d,J = 10.0 Hz,1H),4.69 (m,1H),1.71-1.62 (m,4H),0.70 (t,J = 8.0 Hz,6H).
【0119】
実施例8
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(2-メトキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0120】
【0121】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを1-ブロモ-2-メトキシエタンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(2-メトキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル8(257.0mg,白色固体,收率15.24%)を調製した。MS m/z (ESI):449.95 [M+1]+ 。
【0122】
実施例9
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロヘキシル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0123】
【0124】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルをP-トルエンスルホン酸シクロヘキシル、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロヘキシル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル9 (12.0mg,白色固体)を収率:83.8%で調製した。 MS m/z (ESI):475.30 [M+1] +。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.28 (s,1H),7.79 (s,2H),7.55 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.24 (dd,J = 8.0,4.0 Hz,1H),6.40 (d,J = 8.0 Hz,1H),4.71-4.56 (m,1H),1.86-1.76 (m,2H),1.73-1.54 (m,5H),1.44-1.28 (m,2H),1.27-1.14 (m,1H)。
【0125】
実施例10
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0126】
【0127】
第1ステップ
1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-ヒドロキシピリジン1c(0.6g,1.99mmol)をトルエン10mLに溶解し、さらに、シクロプロピルホウ酸(342.0mg,3.99mmol)、酢酸銅(361.9mg,1.99mmol)、ピリジン(0.8mL,9.96mmol)及びジ(トリメチルシリル)アミノナトリウム(365.0mg,1.99mmol)を加え、その後、100℃で4時間反応させた。水を加えて反応をクエンチし、濃縮した後に反応液に水30mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製し、1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン10a(265.0mg,黄色固体)を収率31.2%で得た。MS m/z(ESI):341.00 [M+1] +。
第2ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピルピリジン-2(1H)-オン
1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン10a(265.0mg,0.78mmol)をメタノール4mLに溶解し、その後、飽和塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)、鉄粉(173.5mg,3.11mmol)を加え、次に、100℃で4時間反応させた。ろ過した後、濾液をロータリーエバポレーターで蒸発させ、それに水15mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピル基ピリジン-2(1H)-オン10b(150.0mg,茶色固体)を收率:77.6%で得た。MS m/z(ESI):311.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.20 (dd,J = 12.0 Hz,4.0 Hz,1H),6.99 (d,J = 4.0 Hz,1H),6.68 (s,2H),6.36 (d,J = 12.0 Hz,1H),5.69 (s,2H),3.31 - 3.21 (m,1H),0.97-0.94 (m,2H),0.75-0.72 (m,2H).
第3ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピルピリジン-2(1H)-オン10b(150.0mg,0.482mmol)を塩酸水溶液(6N)4mLに溶解し、温度を0℃に下げ、次に、反応に亜硝酸ナトリウム(49.8mg,0.723mmol)が水0.5mLに溶解された溶液を加え、0℃で30分間反応させた。N-シアノアセチルウレタン(112.9mg,0.723mmol)を水3mLに溶解させ、温度を0℃に下げ、それにピリジン(2mL)を加え、前の反応液を次の反応液にゆっくりと滴下し、その後、0℃で30分間反応させた。反応液に水15mLを加え、固体が大量に析出し、ろ過し、ろ過ケーキをイソプロパノールで溶解してから濃縮し、2~3回繰り返し、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル10c(140.0mg,赤褐色固体)粗生成物を得た。MS m/z(ESI):478.05 [M+1]+。
第4ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
((E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル10c (140.0mg,0.29mmol)粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5mL)に溶解し、酢酸カリウム(86.1mg,0.87mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。反応液に水20mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、用飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、得られた残留物を分取HPLCにより単離し、2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル10(37.7 mg,白色固体)を収率30.0%で得た。MS m/z(ESI):432.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.29 (s,1H),7.78 (s,2H),7.31-7.28 (m,2H),6.38 (d,J = 12.0 Hz,1H),3.33 - 3.24 (m,1H),0.99-0.93 (m,2H),0.83-0.80 (m,2H)。
【0128】
実施例11
【0129】
【0130】
第1ステップ
1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン1c(2.00g,6.60mmol)をトルエン20mLに溶解し、その後、ピリジン(2.61g,33.00mmol)、酢酸銅(1.20g,6.60mmol)、シクロペンチル-1-エン-1-イルホウ酸(2.96g,26.40mmol)、ジ(トリメチルシリル)アミノナトリウム(1.22g,6.60mmol)を順に加え、100℃で8時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン11a(0.70g,白色固体)を収率28.1%で得た。MS m/z (ESI):367.00 [M+1]+。
第2ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン
1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン11a(200.0mg,0.54mmol)、鉄粉(152.0mg,2.73mmol)をエタノール10.0mLに加え、さらに、飽和塩化アンモニウム水溶液2.0mLを加え、100℃に加熱して4時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン11b (180.0mg,白色固体)を収率98.1%で得た。MS m/z (ESI):337.05 [M+1]+。
第3ステップ
(E)(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-6-オキシ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン11b(180.0mg、0.53mmol)を醋酸8.0mL及び水2.0mLに溶解し、温度を0℃に下げ、さらに、濃塩酸1.0mLを加え、亜硝酸ナトリウム(44.0mg,0.63mmol)水溶液2.0mLをゆっくりと滴下した後に10分間撹拌し、さらに、酢酸ナトリウム(23.5mg,0.34mmol)、N-シアノアセチルウレタン(165.3mg,1.06mmol)を加え、氷浴を取り除いて室温までに昇温して12時間反応させ、水15mLを加え、固体が生成し、固体をろ過し、乾燥させ、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-6-オキシ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル11c (179.0mg,黄色固体)を収率67.3%で得た。粗生成物は、次のステップに直接使用された。MS m/z (ESI):504.05 [M+1]+。
第4ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-6-オキシ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジノ)アセチル)カルバミン酸エチル11c (179.0mg,0.35mmol)粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、酢酸カリウム(104.0mg,1.06mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロピル-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル11(22.0mg,白色固体)を収率13.1%で得た。MS m/z (ESI):458.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.29 (s,1H),7.78 (s,2H),7.41 (dd,J = 10.0,3.2 Hz,1H),7.27 (d,J = 3.2 Hz,1H),6.44 (d,J = 10.0 Hz,1H),6.00-5.96 (s,1H),2.70-2.59 (m,2H),2.43-2.38 (m,2H),2.01-1.89 (m,2H)。
【0131】
実施例12
【0132】
【0133】
第1ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチルピリジン-2(1H)-オン
1-(シクロペンチル-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン11a (500.0mg,0.54mmol)を酢酸エチル (10.0mL)に溶解し、さらに、パラジウム/炭素 (Pd 10%) 湿潤品(50.0mg)を加え、水素雰囲気下(15 psi)、室温で12時間反応させ、ろ過し、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル基ピリジン-2(1H)-オン12a (301.0mg,白色固体)を収率60.1%で得た。MS m/z (ESI):339.05 [M+1]+。
第2ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチルピリジン-2(1H)-オン12a (180.0mg,0.53mmol)を醋酸8.0mL及び水2.0mLに溶解し、温度を零度までに下げ、さらに、濃塩酸1.0mLを加え、2.0mL亜硝酸ナトリウム(44.0mg,0.63mmol)水溶液をゆっくりと滴下した後に10分間撹拌し、さらに、酢酸ナトリウム(23.53mg,0.34mmol)、N-シアノアセチルウレタン(165.3mg,1.06mmol)を加え、氷浴を取り除いて室温までに昇温して12時間反応させ、水15mLを加え、固体が生成し、固体をろ過し、乾燥させ、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル12b(189.0mg,黄色固体)を収率24.0%で得た。MS m/z (ESI):506.10 [M+1]+。
第3ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル12b(189.0mg,0.37mmol)粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、酢酸カリウム(109.0mg,1.12mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル12(120.0mg,白色固体)を収率70.1%で得た。MS m/z (ESI):460.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.29 (s,1H),7.79 (s,2H),7.44 (d,J = 3.2 Hz,1H),7.27 (dd,J = 10.0,3.2 Hz,1H),6.39 (d,J = 10.0 Hz,1H),5.04-4.98 (m,1H),2.00-1.90 (m,2H),1.81 - 1.53 (m,6H)。
【0134】
実施例13
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0135】
【0136】
第1ステップ
1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-ヒドロキシピリジン1c(2.00g,6.6mmol)をトルエン40mLに溶解し、さらに、シクロヘキセニルボロン酸(3.60g,26.6mmol)、酢酸銅(1.20g,6.6mmol)、ジ(トリメチルシリル)アミノナトリウム(1.20g,6.6mmol)、ピリジン(2.68mL,33.0mmol)を加え、その後、80℃で4時間反応させた。減圧濃縮して溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン13a (720.0 m,黄色固体)を収率:28.5%で得た。MS m/z (ESI):381.00 [M+1] +。
第2ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン
1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)ピリジン-2(1H)-オン13a (200.0mg,0.53mmol)及び還元鉄粉(147.0mg)をエタノール1mLと1mL飽和塩化アンモニウムとの混合溶液に溶解し、2時間還流して反応させ、減圧濃縮してエタノールを除去し、ジクロロメタンで抽出し(2mL×3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー装置の精製により5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン 13b (126.0mg,黄色油状物)を収率:68.4%で得た。MS m/z (ESI):351.00 [M+1] +。
第3ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)ピリジン-2(1H)-オン 13b (126.0mg,0.36mmol)を酢酸3.2mL、水0.8mL及び濃塩酸0.4mLからなる混合溶媒に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム(31.0mg,0.44mmol)を加え、10分間反応させた後に酢酸ナトリウム(90.0mg,1.10mmol)を加え、さらに、10分間反応させた後にN-シアノアセチルウレタン(69.0mg,0.44mmol)を加え、室温までに昇温して72時間反応させ、水5mLを加えてろ過し、加熱乾燥して(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル13c(70.0mg,黄色固体)を収率:37.0%でを得た。MS m/z (ESI):518.09 [M+1] +。
第4ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル13c(55.0mg、0.11mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド2.0mLに溶解し、酢酸カリウム(21.0mg,0.22mmol)を加え、120℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、分取クロマトグラフィーの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(シクロヘキシ-1-エン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル13(15.0mg,白色固体)を収率30.0%で得た。MS m/z (ESI):472.05 [M+1] +。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.77 (s,2H),7.43 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.21 (dd,J = 8.0,4.0 Hz,1H),6.41 (d,J = 8.0 Hz,1H),5.72-5.62 (m,1H),2.24-2.18 (m,2H),2.15-2.08 (m,2H),1.72-1.64 (m,2H),1.60-1.52 (m,2H)。
【0137】
実施例14
2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0138】
【0139】
第1ステップ
重水素化シクロペンタノール
シクロペンタノン14a(5.00g、59.44mmol)をメタノール100.0mLに溶解し、重水素化ホウ素ナトリウム(6.20g、148.60mmol)を加え、室温で2時間反応させ、1N塩酸2.0mLを加えて反応をクエンチし、減圧濃縮して溶媒を除去し、ジクロロメタン100mLを加え、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を濃縮して重水素化シクロペンタノール14b (4.86g,无色油状物)を収率:93.9%で得た。
第2ステップ
重水素化シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート
重水素化シクロペンタノール14b (4.86g,55.8mmol)をジクロロメタン100.0mLに溶解し、その後、p-トルエンスルホニルクロリド(10.64g,55.8mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(0.68g,5.58mmol)、トリエチルアミン(16.94g,167.4mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。溶媒を除去し、カラムにかけて精製し、重水素化シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート14c(3.20g,無色油状物)を収率23.5%で得た。MS m/z (ESI):240.31 [M+1] +。
第3ステップ
重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-2-ヒドロキシピリジン1c(1.50g、4.98mmolを1,4-ジオキサン30.0mLに溶解し、重水素化シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート14c(2.4g,9.96mmol)及び炭酸セシウム(4.87g,14.94mmol)を加え、100℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィー装置の精製により重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン14d(1.0g,黄色固体)を収率:52.4%で得た。MS m/z (ESI):370.21 [M+1] +。
第4ステップ
重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン14d (985.0mg,2.67mmol)を飽和塩化アンモニウム10.0mLとエタノール10.0mLの混合溶媒に溶解し、還元鉄粉(750.0mg,13.4mmol)を加え、100℃で2時間反応させ、減圧濃縮してエタノールを除去し、ジクロロメタンを加えて抽出し(20.0mL×3)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾液をろ過して濃縮し、粗生成物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて単離して精製し、重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン14e (720.0mg,淡黄色油状物)を収率73.0%で得た。 MS m/z (ESI):340.07 [M+1] +。
第5ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル
重水素化1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン14e (360.0mg,0.98mmol)を酢酸4.8mL、水1.2mL及び濃塩酸0.6mLからなる混合溶媒に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム(81.1mg,1.18mmol)を加えて、10分間反応させた後に酢酸ナトリウム(241.2mg,2.94mmol)を加え、さらに10分間反応させた後にN-シアノアセチルウレタン(183.6mg,1.18mmol)を加え、室温に昇温し、72時間反応させ、水10.0mLを加えてろ過し、加熱乾燥して(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル14f(620.0mg,黄色固体)を収率:92.0%でを得た。粗生成物は、次のステップに直接使用された。 MS m/z (ESI):507.10 [M+1] +。
第6ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル14f(570.0mg,0.90mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド10.0mLに溶解し、酢酸カリウム(176.7mg,1.80mmol)を加えて、120℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、粗生成物を分取HPLCにかけて精製して2-(3,5-ジクロロ-4-((重水素化1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル14 (70.0mg,白色固体)を収率:17.0%で得た。 MS m/z (ESI):461.06 [M+1] +。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.79 (s,2H),7.43 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.24 (dd,J = 4.0,8.0 Hz,1H),6.40 (d,J = 8.0 Hz,1H),1.97-1.95 (m,2H),1.76-1.59 (m,6H)。
【0140】
実施例15
【0141】
【0142】
第1ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-クロロ-1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル12 (30.0mg,0.06mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド3.0mLに溶解し、さらに、N-クロロスクシンイミド(12.0mg,0.09mmol)を加えて、70℃までに加熱して1時間反応させ、溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-クロロ-1-シクロペンチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル15 (13.0mg,白色固体)を収率43.1%で得た。MS m/z (ESI):493.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.30 (s,1H),7.82-7.76 (m,3H),7.52 (d,J = 2.8 Hz,1H),5.09-5.00 (m,1H),2.00-1.94 (m,2H),1.80-1.68 (m,4H),1.64-1.57 (m,2H)。
【0143】
実施例16
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0144】
【0145】
第1ステップ
5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-オール
5-ブロモ-3-フルオロ-2-メトキシピリジン16a(2.00g,9.71mmol)及びホウ酸トリメチル(2.20g,21.17mmol)を無水テトラヒドロフラン60.0mLに溶解し、窒素ガスで3回置換し、-78℃でn-ブチルリチウム(8.74mL,2.5 N,21.86mmol)を滴下し、-78℃で2時間反応させた後に、20%過酢酸(8.10g,21.30mmol)を加えて10分間反応させてから0℃までに昇温し、1時間撹拌し続け、0℃で飽和亜硫酸ナトリウム溶液を再び昇温しないまで滴下し、酢酸エチル50mLを加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー装置の精製により5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-オール16b(755.0mg,無色油状物)を収率46.5%で得た。MS m/z (ESI):144.11 [M+1] +。
第2ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-2-メトキシピリジン
5-フルオロ-6-メトキシピリジン-3-オール16b(755.0mg,4.52mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド10.0mLに溶解し、1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-ニトロベンゼン(949.2mg,4.52mmol)及び炭酸カリウム(1874.1mg,13.56mmol)を加え、室温で3時間反応させ、水80mLを加え、ろ過し、減圧濃縮してロータリーエバポレーターで蒸発させ、5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-2-メトキシピリジン16c (1.48g,黄色固体)を収率94.96%で得た。 MS m/z (ESI):334.10 [M+1] +。
第3ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロピリジン-2-オール
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-2-メトキシピリジン16c(1.43g,4.15mmol)を15.0mL酢酸及び15.0mL臭化水素酸の混合溶媒に溶解し、100℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、冷至室温后ろ過、減圧下で乾燥させて5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロピリジン-2-オール16d(1.30g,黄色固体)を収率:97.0%で得た。 MS m/z (ESI):320.07 [M+1] +。
第4ステップ
1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロピリジン-2-オール16d(1.25g,3.85mmol)を1,4-ジオキサン25.0mLに溶解し、シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート(2.78g,11.55mmol)及び炭酸セシウム(3.76g,11.55mmol)を加え、100℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィー装置の精製により1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン16e (520.0mg,黄色固体)を収率34.3%で得た。MS m/z (ESI):388.19 [M+1] +。
第5ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン16e(470.0mg,1.19mmol)を飽和塩化アンモニウム10.0mLとエタノール10.0mLとの混合溶媒に溶解し、還元鉄粉(332.3mg,5.95mmol)を加え、100℃で2時間反応させ、減圧濃縮してエタノールを除去し、ジクロロメタンを加えて抽出し(20.0mL×3)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、粗生成物をフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて精製して5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン16f (288.0mg,淡黄色油状物)を収率:53.3%で得た。MS m/z (ESI):357.21 [M+1] +。
第6ステップ
N-[(E)-シアノエチル(2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバメート
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-フルオロ-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン16f (144.0mg,0.32mmol)を酢酸3.2mL、水0.8mL及び濃塩酸0.4mLからなる混合溶媒に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム(26.5mg,0.38mmol)を加え、10分間反応させた後に酢酸ナトリウム(78.8mg,0.96mmol)を加え、さらに、10分間反応させた後にN-シアノアセチルウレタン(59.9mg,0.38mmol)を加え、室温までに昇温して72時間反応させ、水5.0mLを加えてろ過し、加熱乾燥して、N-[(E)-シアノエチル(2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバメート16g(183.0mg,黄色固体)を収率:79.0%で得た。MS m/z (ESI):524.33 [M+1] +。
第7ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(N-[(E)-シアノエチル(2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバメート16g(183.0mg,0.25mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド3.0mLに溶解し、酢酸カリウム(73.61mg,0.75mmol)を加え、120℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、分取クロマトグラフィーの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-フルオロ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル16 (70.0mg,白色固体)を収率31.2%で得た。 MS m/z (ESI):478.26 [M+1] +。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.78 (s,2H),7.56 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.30 (d,J = 4.0 Hz,1H),5.08-5.04 (m,2H),1.97-1.95 (m,2H),1.74-1.60 (m,6H)。
【0146】
実施例17
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0147】
【0148】
第1ステップ
シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート
シクロペンタノール17a(10.00g,116.10mmol)をジクロロメタン100mLに溶解し、その後、p-トルエンスルホニルクロリド(22.13g,116.10mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(1.42g,11.61mmol)、トリエチルアミン(29.37g,290.25mmol)を加え、室温で12時間撹拌した。溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけてシクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート17b(13.12g,無色油状)を収率42.8%で得た。
第2ステップ
5-ブロモ-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
シクロペンチル4-トルエン-1-スルホネート17b(3.77g,15.96mmol)を1,2-ジメトキシエタン10mLに溶解し、その後、5-ブロモ-3-メチルピリジン-2-オン(1.00g,5.32mmol)、炭酸カリウム(2.21g,15.96mmol)を加え、80℃までに加熱し、12時間反応させ。溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-ブロモ-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17c(0.92g,白色固体)を収率62.1%で得た。MS m/z (ESI):256.05 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,CDCl3) δ 7.31 (d,J = 2.4 Hz,1H),7.22 (d,J = 1.2 Hz,1H),5.32-5.24 (m,1H),2.23 - 2.11 (m,5H),1.88-1.84 (m,2H),1.78 - 1.71 (m,2H),1.65-1.60 (m,2H)。
第3ステップ
1-シクロペンチル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
5-ブロモ-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17c(300.0mg,1.08mmol)、ジボロン酸ピナコールエステル(411.3mg,1.62mmol)、酢酸カリウム(317.9mg,3.24mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(79.0mg,0.11mmol)を1,4-ジオキサン10mLに溶解し、窒素ガスで置換し、100℃までに加熱し、6時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-シクロペンチル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17d(343.0mg,無色油状物)を収率71.2%で得た。MS m/z (ESI):304.15 [M+1]+。
第4ステップ
1-シクロペンチル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1-シクロペンチル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17d(100.0mg,0.22mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド5.0mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、過酢酸(167.3mg,0.44mmol)を滴下した後に、0℃で1時間反応させ、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液1.0mLを加え、精製せずに得られた1-シクロペンチル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17e反応液は、次のステップに直接使用された。 MS m/z (ESI):194.15 [M+1]+。
第5ステップ
1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-ニトロベンゼン(46.2mg,0.22mmol)、炭酸カリウム(304.0mg,2.20mmol)を1-シクロペンチル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17e反応液に溶解し、室温で3時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17f (0.07g,黄色油状物)を収率59.8%で得た。MS m/z (ESI):383.00 [M+1]+。
第6ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1-シクロペンチル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17f(70.0mg,0.13mmol)をエタノール5.0mLに溶解した後、塩化スズ(II)二水和物(117.3mg,0.52mmol)を加えて80℃に加熱して2時間反応させ、水酸化ナトリウム水溶液でpH値を7より大きく調整し、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17g(70.0mg,白色固体)を収率98.0%で得た。MS m/z (ESI):353.10 [M+1]+。
第7ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロペンチル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン17g (70.0mg,0.18mmol)を酢酸3mLと水1mLとに溶解し、温度を0℃までに下げ、さらに、0.5mL濃塩酸を加え、亜硝酸ナトリウム(13.6mg,0.20mmol)水溶液1mLをゆっくりと滴下した後に10分間撹拌し、さらに、酢酸ナトリウム(44.3mg,0.54mmol)、N-シアノアセチルウレタン(28.1mg,0.18mmol)を加え、氷浴を取り除いて室温までに昇温して12時間反応させ、水10mLを加え、固体をろ過し、乾燥させ、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル17h (100.0mg,黄色固体)を収率:51.0%で得た。粗生成物は、次のステップに直接使用された。MS m/z (ESI):520.00 [M+1]+。
第8ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラジン)アセチル)カルバミン酸エチル17h(100.0mg,0.09mmol)の粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、酢酸カリウム(26.5mg,0.27mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロペンチル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル17 (8.0mg,白色固体)を収率17.6%で得た。MS m/z (ESI):474.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.30 (s,1H),7.78 (s,2H),7.22 (s,2H),5.05-5.15 (m,1H),2.01 (s,3H),1.98-1.94 (m,2H),1.78-1.70 (s,2H),1.68-1.60 (m,2H)。
【0149】
実施例18
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0150】
【0151】
第1ステップ
5-ブロモ-1-シクロプロピル-3-メチルピリジン-2(1H)-オン
5-ブロモ-3-メチルピリジン-2-オン18a(2.00g,10.6mmol)を1,2-ジクロロエタン20mLに溶解し、その後、2、2’-ビピリジン(8.31g,53.2mmol)、酢酸銅(1.58g,12.7mmol)、シクロプロピルホウ酸(1.37g,15.9mmol)、炭酸ナトリウム(2.26g,21.2mmol)を加え、70℃で6時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-ブロモ-1-シクロプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18b (2.10g,白色固体)を収率84.9%で得た。MS m/z (ESI):228.05 [M+1]+。
第2ステップ
1-シクロプロピル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
5-ブロモ-1-シクロプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18b(1.50g,6.5mmol)、4、4、5、5-テトラメチル-2-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサール-2-イル)-1,3,2-ジオキサノール(1.64g,6.5mmol)、酢酸カリウム(0.63g,6.5mmol)、[1、1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(4.73g,6.5mmol)を1,4-ジオキサン20mLに溶解し、窒素ガスで置換し、100℃までに加熱し、反応6時間、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-シクロプロピル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18c(1.78g,無色油状)を収率82.4%で得た。MS m/z (ESI):276.15 [M+1]+。
第3ステップ
1-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1-シクロプロピル-3-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキシン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18c(0.30g,0.90mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド5.0mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、過酸化水素(0.09g,0.79mmol)を滴下した後、室温に昇温して12時間反応させ、精製ぜずに、得られた1-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18d反応液は、次のステップに直接使用された。 MS m/z (ESI):166.20 [M+1]+。
第4ステップ
1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-ニトロベンゼン(0.20g,0.98mmol)、炭酸カリウム(0.27g,1.95mmol)を1-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18d反応液に溶解し、室温で3時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18e (0.24g,無色油状物)を収率88.0%で得た。MS m/z (ESI):355.00 [M+1]+。
第5ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
1-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18e (0.24g,0.57mmol)、塩化スズ(II)二水和物(0.64g,2.85mmol)をエタノール5.0mLに溶解し、80℃までに加熱して3時間反応させ、水酸化ナトリウム水溶液でpH値を7より大きく調整し、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18f (0.13g,黄色固体)を収率69.9%で得た。MS m/z (ESI):325.05 [M+1]+。
第6ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-1-シクロプロピル-3-メチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン18f(0.13g,0.40mmol)を酢酸4mLと水1.0mLとに溶解し、温度を0℃までに下げ、さらに、濃塩酸0.5mLを加え、亜硝酸ナトリウム(0.03g,0.48mmol)水溶液1mLをゆっくりと滴下した後に10分間撹拌し、さらに酢酸ナトリウム(0.03g,0.40mmol)、N-シアノアセチルウレタン(0.06g,0.40mmol)を加え、氷浴を取り除いて室温までに昇温して12時間反応させ、水10mLを加え、固体をろ過し、乾燥させ、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル18g(0.06g,黄色固体)を収率:22.6%で得た。粗生成物は、次のステップに直接使用された。MS m/z (ESI):492.00 [M+1]+。
第7ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-l)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル18g(0.06g,0.09mmol)の粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、酢酸カリウム(0.01g,0.12mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(1-シクロプロピル-5-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル18 (30.0mg,白色固体)を収率74.3%で得た。MS m/z (ESI):446.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.28 (s,1H),7.78 (s,2H),7.24 (d,J = 2.0 Hz,1H),7.09 (d,J = 3.2 Hz,1H),3.34 - 3.28 (m,1H),2.01 (s,3H),0.99-0.94 (m,2H),0.80-0.75 (m,2H).
【0152】
実施例19
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0153】
【0154】
第1ステップ
3-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-エチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-ヨード-1-(プロパン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン19a(200.0mg,0.39mmol)を1,4-ジオキサン5.0mLに溶解し、その後、シクロプロピルホウ酸(100.5mg,1.17mmol)、リン酸三カリウム(248.3mg,1.17mmol)、[1、1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(28.5mg,0.04mmol)を加え、窒素ガスの保護下で、100℃に加熱して8時間反応させ、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、3-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-エチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン19b (150.0mg,黄色固体)を収率93.7%で得た。MS m/z (ESI):383.00 [M+1]+。
第2ステップ
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-シクロプロピル-1-(プロパン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン
3-シクロプロピル-5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-エチル-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン19b (150.0mg,0.35mmol)、塩化スズ(II)二水和物(394.8mg,1.75mmol)をエタノール10.0mLに溶解し、80℃に加熱して3時間反応させ、水酸化ナトリウム水溶液でpH値を7より大きく調整し、溶媒を除去し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-シクロプロピル-1-(プロパン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン19c (122.0mg,黄色固体)を収率89.8%で得た。MS m/z (ESI):353.10 [M+1]+。
第3ステップ
N-[(Z)-シアノ(2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバミン酸エチル
5-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-シクロプロピル-1-(プロパン-2-イル)-1,2-ジヒドロピリジン-2-オン19c (122.0mg,0.31mmol)を酢酸4.0mLと水1.0mLとに溶解し、温度を零度までに下げ、さらに、濃塩酸0.5mLを加え、亜硝酸ナトリウム(0.03g,0.48mmol)水溶液4.0mLをゆっくりと滴下した後に10分間撹拌し、さらに、酢酸ナトリウム(23.5mg,0.34mmol)、N-シアノアセチルウレタン(96.8mg,0.62mmol)を加え、氷浴を取り除いて室温までに昇温して12時間反応させ、水10mLを加え、固体をろ過し、乾燥させ、N-[(Z)-シアノ(2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバミン酸エチル19d (300.0mg,黄色固体)を得た。粗生成物は、次のステップに直接使用された。MS m/z (ESI):520.05 [M+1]+。
第4ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
N-[(Z)-シアノ(2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)ヒドラジン-1-イリデン)カルボニル]カルバミン酸エチル19d (140.0mg,0.25mmol)の粗生成物をN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、酢酸カリウム(73.6mg,0.75mmol)を加え、その後、120℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、分取HPLCの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-[(5-シクロプロピル-6-オキソ-1-(プロパン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ]フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル19(19.0mg,白色固体)を収率15.8%で得た。MS m/z (ESI):474.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.36 (s,1H),7.85 (s,2H),7.21 (d,J = 3.2 Hz,1H),6.93 (d,J = 2.8 Hz,1H),5.18-5.11 (m,1H),2.18 - 2.10 (m,1H),1.31 (d,J = 6.8 Hz,6H),0.97-0.92 (m,2H),0.77-0.73 (m,2H).
【0155】
実施例20
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0156】
【0157】
第1ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン
5-(4-ニトロ-2,6-ジクロロフェノキシ)-2-カルボニルピリジン1c(2.00g,6.22mmol)を無水ジクロロメタン200mLに溶解した後、フェニルボロン酸(2.28g,18.66mmol)、トリエチルアミン(3.46mL,34.88mmol)、酢酸銅(0.77g,6.22mmol)を順に加え、その後、20℃で16時間反応させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し(PE:EA=1:2)、5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン20a(2.30g,黄色固体)を収率:83.6%で得た。MS m/z (ESI):377.00 [M+1] +。
第2ステップ
5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン
5-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン20a(2.30g,5.20mmol)をメタノール30mLに溶解した後、水溶液1.5mLに溶解した鉄粉(1.16g,20.80mmol)、塩化アンモニウム(0.56g,10.40mmol)を加え、その後、85℃で4時間反応させた。反応液を濃縮した後、さらに水20mL及び酢酸エチル35mLを加え、3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、有機相をロータリーエバポレーターで蒸発させ、5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン20b (2.10g,茶色固体)を収率95.7%で得た。MS m/z (ESI):347.00 [M+1]+。
第3ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル
化合物5-(2,6-ジクロロ-4-アミノフェノキシ)-1-フェニルピリジン-2(1H)-オン20b (2.00g,4.74mmol)を塩酸水溶液(6N)30mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、その後、水溶液1mLに溶解した亜硝酸ナトリウム(0.49g,7.11mmol)をゆっくりと滴下し、その後、反応液を15分間撹拌した。次いで、N-シアノアセチルウレタン(1.11g,7.11mmol)を水20mLに溶解し、温度を0℃までに下げ、次に、それにピリジン32mLを加え、0℃で10分間撹拌した。そして、後の反応液を前の反応液にゆっくりと滴下し、0℃で30分間反応させた。反応液に水20mLを加え、固体が大量に析出し、その後、ろ過し、ろ過ケーキを無水エタノールで溶解してから濃縮し、2~3回繰り返し、(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル20c (2.65g,赤色固体)の粗生成物は、次のステップに直接使用された。MS m/z (ESI):514.05 [M+1]+。
第4ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
((E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾノ)アセチルカルバミン酸エチル20c(2.65g,4.59mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド30mLに溶解し、その後、酢酸ナトリウム(1.13g,13.77mmol)を加え、次いで、120℃までに昇温し、その後、その温度で4時間反応させた。反応液に水20mLを加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濾液を減圧濃縮し、フラッシュカラムにより精製して粗生成物を得た。粗生成物450mgをPrep-HPLCにより分取して2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル20(290.0mg,白色固体)を収率66.4%で得た。 MS m/z (ESI):467.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.76 (s,2H),7.58 - 7.47 (m,3H),7.46 - 7.41 (m,2H),7.37-7.33 (m,2H),6.55 (d,J = 10.0 Hz,1H).
【0158】
実施例21
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(4-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0159】
【0160】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をp-フルオロベンゼンホウ酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(4-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル21 (273.0mg,白色固体)を収率64.8%で調製した。MS m/z (ESI):485.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.26 (s,1H),7.75 (s,2H),7.53 (dd,J = 10.0 Hz,3.2 Hz,1H),7.47 (d,J = 2.8 Hz,1H),7.44 - 7.38 (m,2H),7.36 - 7.27 (m,2H),6.54 (d,J = 10.0 Hz,1H).
【0161】
実施例22
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0162】
【0163】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をm-フルオロフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル22(30mg,淡黄色固体,收率34.18%)を調製した。MS m/z (ESI):485.95 [M+1]+ 。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.75 (s,2H),7.62-7.58 (m,1H),7.47 (d,J = 2.8 Hz,3H),7.35 - 7.20 (m,3H),6.55 (d,J = 8.0 Hz,1H).
【0164】
実施例23
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0165】
【0166】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をm-トリフルオロメチルフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメチル基)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル23 (17.0mg,白色固体、收率:99.8%)を調製した。MS m/z (ESI):536.01 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.25(s,1H),7.81 (s,2H),7.78-7.72 (m,3H),7.70-7.65(m,1H),7.62 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.55(dd,J = 4.0,4.0 Hz ,1H),6.57 (d,J = 12.0 Hz,1H).
【0167】
実施例24
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0168】
【0169】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をm-トリフルオロメトキシフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル24 (40.0mg,白色固体,收率:90.1%)を調製した。MS m/z (ESI):551.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.26(s,1H),7.76 (s,2H),7.63 (t,J = 8.0 Hz,1H),7.56-7.40 (m,5H),6.56 (d,J = 8.0 Hz,1H).
【0170】
実施例25
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(4-メチルフェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0171】
【0172】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をp-トルエンボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(4-メチルフェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル25 (50.0mg,淡黄色固体,收率38.02%)を調製した。MS m/z (ESI):482.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.25(s,1H),7.75 (s,2H),7.50 (dd,J = 10.0,3.2 Hz,1H),7.36 (d,J = 3.2 Hz,1H),7.30-7.19 (m,4H),6.52 (d,J = 10.0 Hz,1H),2.33 (s,3H).
【0173】
実施例26
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-メチルフェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0174】
【0175】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をm-トルエンボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-メチルフェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル26(280.00mg,白色固体,收率:22.86%)を調製した。MS m/z(ESI):482.28[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.76 (s,2H),7.51 (dd,J = 10.0,3.2Hz,1H),7.40 (d,J = 3.2 Hz,1H),7.36 (d,J = 8.0 Hz,1H),7.24 (d,J = 8.0 Hz,1H),7.18 (s,1H),7.13 (d,J = 8.0 Hz,1H),6.53 (d,J = 10.0 Hz,1H),2.34 (s,3H).
【0176】
実施例27
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(o-トリル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-1,2,3,4-4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0177】
【0178】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をo-トリルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(o-トリル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-1,2,3,4- 4、5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル27 (61.1mg,白色固体,收率:40.45%)を調製した。MS m/z (ESI):482.28[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.25(s,1H),7.74 (s,2H),7.58 (dd,J = 10.0,4.0 Hz,1H),7.35 (d,J = 4.0 Hz,2H),7.33 - 7.26 (m,2H),7.19 (d,J = 8.0 Hz,1H),6.56 (d,J = 10.0 Hz,1H),2.03 (s,3H).
【0179】
実施例28
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-シアノフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-1,2,3,4- 4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0180】
【0181】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸をm-シアノフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-シアノフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-1,2,3,4-4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル28 (125.1mg,白色固体,收率:78.61%)を調製した。MS m/z (ESI):493.26 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.25(s,1H),7.96 (s,1H),7.91 (d,J = 7.2 Hz,1H),7.76 (s,2H),7.74 - 7.66 (m,2H),7.62 - 7.51 (m,2H),6.58 (d,J = 10.0 Hz,1H).
【0182】
実施例29
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジフルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0183】
【0184】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸を3,5-ジフルオロフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジフルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル29 (50.0mg,白色固体,收率:98.84%)を調製した。MS m/z (ESI):504.23[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.24(s,1H),7.76(s,2H),7.58-7.50 (m,2H),7.41-7.33 (m,1H),7.30-7.23 (m,2H),6.60-6.51 (m,1H).
【0185】
実施例30
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジメチルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3、4、5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0186】
【0187】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸を3、5-ジメチルフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジメチルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2-、3、4、5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル30 (262.1mg,白色固体,收率:24.68%)を調製した。MS m/z(ESI):496.3 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ13.25(s,1H),7.76 (s,2H),7.49 (dd,J = 10.0,4.0 Hz,1H),7.36 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.06 (s,1H),6.95 (s,2H),6.51 (d,J = 10.0 Hz,1H),2.30 (s,6H).
実施例31
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-シクロプロピルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0188】
【0189】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸を3-シクロプロピルフェニルボロン酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-シクロプロピルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル31(50.0mg,白色固体,收率:97.47%)を調製した。MS m/z (ESI):508.05[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.24(s,1H),7.75 (s,2H),7.52-7.47 (m,1H),7.45-7.40 (m,1H),7.38-7.31 (m,1H),7.19-7.02 (m,3H),6.61-6.47 (m,1H),2.02-1.91(m,1H),1.01-0.93(m,2H),0.75-0.67(m,2H).
【0190】
実施例32
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0191】
【0192】
実施例20の方法を使用し、フェニルボロン酸を3-チオフェンホウ酸に置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-3-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリルKPC00134(50.0mg,白色固体,收率:97.83%)を調製した。MS m/z (ESI):473.98[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.23(s,1H),7.85-7.70 (m,3H),7.65-7.57 (m,1H),7.54-7.43 (m,2H),7.27 (d,J = 4.0 Hz,2H),6.54 (d,J = 12.0 Hz 1H).
【0193】
実施例33
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0194】
【0195】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを2-ブロモチオフェンに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル33(130.0mg,白色固体,收率19.71%)を調製した。MS m/z (ESI):473.90 [M+1]+。
【0196】
実施例34
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チアゾール-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0197】
【0198】
実施例1の方法を用いて、ヨウ化イソプロピルを2-ブロモチアゾールに置き換え、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チアゾール-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル34(13.0mg,白色固体,收率22.48%)を調製した。MS m/z (ESI):474.90 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6),8.13 (d,J = 3.2 Hz,1 H),7.88 (s,2 H),7.84 (dd,J = 10.0,4.0 Hz,1 H),7.74 (d,J = 4.0 Hz,1 H),7.62 (d,J = 4.0 Hz,1 H),6.91 (d,J = 10.0 Hz,1 H).
【0199】
実施例35/36
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン- 3,5(2H,4H)-ジオン
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0200】
【0201】
第1ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボン酸メチル
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル20(1.50g,1.60mmol)を無水メタノール15mLに溶解し、その後、塩化チオニル(2.50ml,34.46mmol)を室温でゆっくりと滴下し、その後、100℃で4時間反応させた。室温までに冷却し、溶媒を濃縮し、反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、シリカゲルを加えて混合し、カラムにかけて精製し(PE:EA=0-100%)、2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2、3、4、5 -テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボン酸メチル35a(1.45g,赤色固体)を収率:66.62%で得た。MS m/z (ESI):501.00 [M+1] +。
第2ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H、4H)-ジオン
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2、3、4、5 -テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボン酸メチル35a(1.45g,1.93mmol)を無水テトラヒドロフラン15mLに溶解し、その後、20℃でトリエチルアミン(0.20g,1.93mmol)を加え、10分間撹拌した。次いで、水素化ホウ素ナトリウム(0.07g,1.93mmol)を加え、その後、無水メタノール5.0mLをゆっくりと滴下した後、20℃で20分間反応させた。水を加えて反応をクエンチし、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させた後、反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、シリカゲルを加えて混合し、カラムにかけて精製し(PE:EA=0-100%)、2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-トリアジン- 3,5(2H,4H)-ジオン35b(0.83g,赤色固体)を収率:74.83%で得た。MS m/z (ESI):472.95[M+1] +。
第3ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン- 3,5(2H,4H)-ジオン
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(ヒドロキシメチル)-1,2,4-トリアジン- 3,5(2H,4H)-ジオン35b(680mg,1.18mmol)をジクロロメタン10mLに加え、その後、DAST(380.4mg,2.36mmol)をゆっくりと滴下した後、20℃で10分間反応させた。水を加えて反応をクエンチし、その後、3回抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ロータリーエバポレーターで蒸発させ、Prep-HPLC(カラム型番:Welch Ultimate XB-C18、21.2*250mm、10um.、移動相:A :0.05%TFA水溶液 、B:アセトニトリル)により分取して2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン- 3,5(2H,4H)-ジオン(142.4mg,白色固体)35 (142.4mg,白色固体,收率:25.19%)を得た。MS m/z(ESI):474.95[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.66 (s,1H),7.81 (s,2H),7.55 - 7.46 (m,3H),7.45 - 7.40 (m,1H),7.39 - 7.33 (m,3H),6.54 (d,J = 10.0 Hz,1H),5.28 (d,J = 46.8 Hz,2H).
同時に、2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-メチル-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン 36(26.8mg,白色固体)を得た。MS m/z(ESI):457.27 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.80 (s,2H),7.62 - 7.23 (m,7H),6.54 (d,J = 10.0 Hz,1H),2.15 (s,3H).
【0202】
実施例37
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(4-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0203】
【0204】
実施例35の方法を使用し、21を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(4-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン37 (164.0mg,白色固体,收率:34.82%)を調製した。MS m/z(ESI):493.25 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.67 (s,1H),7.80 (s,2H),7.51 (dd,J = 10.0,4.0 Hz,1H),7.46 - 7.38 (m,3H),7.36 - 7.26 (m,2H),6.54 (d,J = 10.0 Hz,1H),5.28 (d,J = 46.8 Hz,2H).
【0205】
実施例38
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0206】
【0207】
実施例35の方法を使用し、22を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3-フルオロフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン38(20.0mg,白色固体,收率26.6%)を調製した。MS m/z (ESI):493.05 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.67 (s,1H),7.80 (s,2H),7.68-7.45 (m,3H),7.36-7.28 (m,2H),7.25-7.19 (m,1H),6.55 (d,J = 8.0 Hz,1H),5.26 (d,J = 48.0 Hz,2H).
【0208】
実施例39
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0209】
【0210】
実施例35の方法を使用し、23を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン39 (4.0mg,白色固体、收率:96.6%)を調製した。MS m/z (ESI):543.02[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.72(s,1H),7.89-7.79 (m,4H),7.77-7.71 (m,1H),7.70-7.66 (m,1H),7.59 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.52(dd,J = 4.0,4.0 Hz ,1H),6.56 (d,J = 12.0 Hz,1H),5.28 (d,J = 48.0 Hz,2H)。
【0211】
実施例40
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0212】
【0213】
実施例35の方法を使用し、24を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン40 (8.0mg,白色固体,收率:50.6%)を調製した。MS m/z (ESI):559.00[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.81 (s,2H),7.52-7.47 (m,1H),7.45-7.36 (m,5H),6.55 (d,J = 8.8 Hz,1H),5.27 (d,J = 48.0 Hz,2H)。
【0214】
実施例41
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(p-トリル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0215】
【0216】
実施例35の方法を使用し、25を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(p-トリル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン41(8.5mg,淡黄色固体,收率3.0%)を調製した。MS m/z (ESI):489.00[M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 7.81 (s,2H),7.51-7.45 (m,1H),7.41-7.17 (m,5H),6.53 (d,J = 8.0 Hz,1H),5.27 (d,J = 48.0 Hz,2H),2.34 (s,3H)。
【0217】
実施例42
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジメチルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0218】
【0219】
実施例35の方法を使用し、30を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(3,5-ジメチルフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン42 (280.00mg,白色固体,收率:44.9%)を調製した。MS m/z (ESI):503.31 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.68 (s,1H),7.81 (s,2H),7.47 (dd,J = 10.0,3.6 Hz,1H),7.32 (d,J = 3.6 Hz,1H),7.06 (s,1H),6.95 (s,2H),6.52 (d,J = 10.0 Hz,1H),5.29 (d,J = 46.8 Hz,2H),2.30 (s,6H).
【0220】
実施例43
2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0221】
【0222】
実施例35の方法を使用し、33を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((6-オキソ-1-(チオフェン-2-イル)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン43(1.98mg,白色固体,收率3.9%)を調製した。MS m/z (ESI):480.95 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.69 (s,1H),7.93 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.83 (s,2H),7.49-7.35 (m,3H),7.03 (s,1H),6.64 (d,J = 12.0 Hz,1H),5.29 (d,J = 36.0 Hz,2H)。
【0223】
実施例44
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0224】
【0225】
実施例35の方法を使用し、1を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン44(150.0mg,白色固体,收率35.0%)を調製した。MS m/z (ESI):441.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.68 (s,1H),8.10 (s,2H),7.51 (d,J = 4.0 Hz,1H),7.24-7.17 (m,1H),6.41-6.32 (m,1H),5.99 (d,J = 40.0 Hz,2H),5.04-4.98 (m,1H),1.25 (d,J = 4.0 Hz,6H)。
【0226】
実施例45
2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(2-メトキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン
【0227】
【0228】
実施例35の方法を使用し、8を出発原料として、表題生成物である2-(3,5-ジクロロ-4-((1-(2-メトキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6-(フルオロメチル)-1,2,4-トリアジン-3,5(2H,4H)-ジオン45(114.0mg,白色固体,收率46.0%)を調製した。MS m/z (ESI):467.00 [M+1]+。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 12.68 (s,1H),7.82 (s,2H),7.42-7.40 (m,1H),7.30 (s,1H),6.43 (d,J = 8.0 Hz,1H),5.29 (d,J = 44.0 Hz,2H),4.00 (t,J = 8.0 Hz,2H),3.49 (t,J = 8.0 Hz,2H),3.19(s,3H)。
【0229】
実施例46
2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
【0230】
【0231】
第1ステップ
3-ブロモ-2-(3-ブテン-1-イル)-6-メトキシピリジン
3-ブロモ-6-メトキシ-2-メチルピリジン46a(5.0g,24.75mmol)を無水テトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、窒素ガス保護下で、-78℃でジイソプロピルアミドリチウム(27.23mL,54.45mmol)を滴下し、-50℃で40分間反応させた後に、3-ブロモプロペン(6.587g,54.45mmol)を加え、-50℃で30分間反応させてから自然に室温までに昇温して16時間反応させ、飽和塩化アンモニウム水溶液3mLで反応をクエンチし、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、3-ブロモ-2-(3-ブテン-1-イル)-6-メトキシピリジン46b(3.79g,無色油)を収率:53.43%で得た。MS m/z (ESI):242.01[M+1]+。
第2ステップ
5-ブロモ-6-(3-ヨードブチル)ピリジン-2(1H)-オン
3-ブロモ-2-(3-ブテン-1-イル)-6-メトキシピリジン46b(2.38g,9.83mmol)をヨウ化水素酸(20.0mL)に溶解し、65℃で2時間反応させ、水100mLを加え、酢酸エチルで抽出し(100mL*3)、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、ろ過し、濃縮して5-ブロモ-6-(3-ヨードブチル)ピリジン-2(1H)-オン46c(3.33g,ブラックオイル)を収率95.14%で得た。MS m/z (ESI):355.91 [M+1]+。
第3ステップ
8-ブロモ-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン
5-ブロモ-6-(3-ヨードブチル)ピリジン-2(1H)-オン46c(3.33g,9.35mmol)をエタノール60.0mLに溶解し、水酸化カリウム(1.57g,28.05mmol)を加え、25℃で30分間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、8-ブロモ-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46d(1.40g,白色固体)を収率65.65%で得た。MS m/z (ESI):227.99[M+1]+。
第4ステップ
3-メチル-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサペンタン-2-イル)-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン
ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46d(1.18g,5.17mmol)を1,4-ジオキサン(24.0mL)に溶解し、ホウ酸ピナコールエステル(2.63g,10.34mmol)、酢酸カリウム(1.01g,10.34mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(378 .0mg,0.52mmol)を加え、窒素ガスで3回置換し、回流して16時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、3-メチル-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサペンタン-2-イル)-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46e(550.0mg,白色固体)を収率38.6%で得た。MS m/z (ESI):276.17[M+1]+。
第5ステップ
8-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン
3-メチル-8-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサペンタン-2-イル)-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46e(550.0mg,2.0mmol)をテトラヒドロフラン12.0mLと水2.0mLとの混合溶媒に溶解し、30%過酸化水素(680.0mg,6.0mmol)を加え、25℃で16時間反応させ、酢酸エチル(30mL)を加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、8-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46f (280.0mg,白色固体)を収率84.75%で得た。MS m/z (ESI):166.08 [M+1]+。
第6ステップ
8-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン
8-ヒドロキシ-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46f (92.5mg、0.56mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2.0mLに溶解し、1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-ニトロベンゼン(117.6mg,0.56mmol)、炭酸カリウム(232.2mg,1.68mmol)を加え、25℃で2時間反応させ、減圧濃縮して溶媒を除去し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、8-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46g(100.0mg,白色固体)を収率50.28%で得た。MS m/z (ESI):355.02[M+1]+。
第7ステップ
8-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン
8-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46g(480mg,1.35mmol)をエタノール10mLと飽和塩化アンモニウム10mLとの混合溶媒に溶解し、還元鉄粉(377mg,6.75mmol)を加えて2時間還流して反応させ、ろ過し、濃縮してエタノールを除去し、ジクロロメタンを加えて抽出し(30mL*3)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製し、8-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46h (220.0mg,無色油状物)を収率50.0%で得た。MS m/z (ESI):325.04[M+1]+。
第8ステップ
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル
8-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-メチル-2,3-ジヒドロインドリン-5(1H)-オン46h (150.0mg,0.46mmol)を酢酸3.2mL、水0.8mL及び濃塩酸0.4mLからなる混合溶媒に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム(33.3mg,0.48mmol)を加え、10分間反応させた後に酢酸ナトリウム(113.2.0mg,1.38mmol)を加え、さらに、10分間反応させた後にN-シアノアセチルウレタン(143.6mg,0.92mmol)を加え、室温までに昇温して72時間反応させ、水5mLを加え、ろ過し、加熱乾燥して(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル46i (180.0mg,黄色固体)を収率79.5%で得た。MS m/z (ESI):492.08 [M+1] +。
第9ステップ
2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル
(E)-(2-シアノ-2-(2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)ヒドラゾン)アセチル)カルバミン酸エチル46i (180.0mg,0.37mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド3.0mLに溶解し、酢酸カリウム(108.9mg,1.11mmol)を加え、120℃で2時間反応、減圧濃縮して溶媒を除去し、分取クロマトグラフィーの精製により2-(3,5-ジクロロ-4-((3-メチル-5-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロインドリン-8-イル)オキシ)フェニル)-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-カルボニトリル46(60.0mg,白色固体)を収率35.3%で得た。MS m/z (ESI):446.03 [M+1] +。1H NMR (400 MHz,DMSO-d6) δ 13.26(s,1H),7.77 (s,2H),7.02 (d,J = 12.0 Hz,1H),6.13 (d,J = 8.0 Hz,1H),4.72-4.68 (m,1H),3.26-3.11(m,2H),2.37-2.32 (m,1H),1.91-1.88(m,1H),1.32(d,J = 8.0 Hz,2H).
【0232】
実施例47 THRβ結合実験
実験方法:THRβに対する化合物の作動作用へのインビトロ分析は、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動アッセイによるコアクチベーター・ペプチドの動員アッセイを使用して行った。該実験では、biotin-SRC2-2 コアクチベーターペプチド、streptavidin-d2、RXRα、及びGSTタグ付きTHRβ-LBD Eu-anti-GST 抗体を使用した。Eu-anti-GST抗体は、GSTタグに結合することでTHRβ-LBDを間接的に標識した。Streptavidin-d2は、biotinタグに結合することでSRC2-2コアクチベーターペプチドを間接的に標識した。RXRαが存在する場合には、THRβ-LBDは、それとヘテロ二量体THRβ-LBD/RXRαを形成することができる。アゴニストは、THRβ-LBD/RXRαに結合し、THRβ-LBDのコンフォメーションの変化を引き起こすため、SRC2-2コアクチベーターペプチドへのヘテロ二量体の動員能力を増加している。同時に、それによりd2-labeled SRC2-2コアクチベーターペプチドとEu-anti-GST抗体の間の距離が減少し、THR-FRETシグナルが増加した。THRβ活性に対する異なる濃度の化合物の影響に従って、化合物の作動能力を評価することができる。
詳しい手順は、以下の通りである。
a.100X参照化合物又は化合物をDMSOで調製し、1:3で同じ倍率に希釈した。
b.1X反応緩衝液を用いて100X勾配希釈した参照化合物又は化合物を4Xに希釈し、マルチウェルプレートに加えた。
c.1X反応緩衝液を用いて4X THRβ-LBD、4X RXRαの混合溶液を調製し、マルチウェルプレートに加えた。
d.1X反応緩衝液を用いて2X biotin-SRC2-2 、2X Eu-anti-GST 、2X streptavidin-d2の混合溶液を調製し、マルチウェルプレートに加えた。
e.1000rpmで1min遠心し、室温及び遮光条件下で4時間インキュベートした。
f.EnVision 2104ボードリーダーによって665nm及び615nmにおける蛍光信号値を読み取り、Ratio665nm/615nmを算出した。
実験結果は、表1に示した
【0233】
【0234】
実施例48 THRα結合実験
実験方法:THRαへの化合物の作動作用のインビトロ分析は、実施例49でのTHRβ結合実験と類似する方法を使用したが、違いは、THRβの代わりにTHRαを使用することである。
実験結果は、表2に示した
【0235】
【0236】
結論:開示されている対照化合物2と比較して、本発明に係る幾つかの化合物は、予想外に高いTHRβ活性を示し、いくつかの化合物は、対照化合物2よりもTHRβに対して高い選択性を示す。
【0237】
実施例49 インビトロ肝ミクロソーム安定性アッセイ
実験方法:
(一)溶液調製
被験物質及び陽性対照であるベラパミルをそれぞれDMSOで10mMに溶解してストック溶液とし、上記の10mMストック溶液を70%アセトニトリル水溶液で0.25mMの濃度に希釈した。
最終的な濃度がそれぞれ6.5mM NADP、16.5mM G-6-P、3U/mL G-6-PDH及び3.3mM塩素化マグネシウムを含むNADPH再生システムを調製した。
停止液は、トルブタミド及びプロプラノロール(いずれも内部標準)を含むアセトニトリル溶液。
リン酸塩緩衝液は、3.3mM MgCl2を含む100mM K3PO4(pH=7.4)緩衝液である。
肝ミクロソームのインキュベーションシステムは、100mMリン酸塩緩衝液において0.2mg/mL肝ミクロソームタンパク質及び1μM被験物質/陽性対照を含む。
(二)インキュベーションプロセス
インキュベーションシステムから混合液80μLを採取し、停止液400μLを加えてタンパク質を沈殿させ、ボルテックス後にNADPH再生システム20μLを加えて0minサンプルポイントとした。
残りのタンパク質-薬物混合液520μLにNADPH再生システム130μLを加え、均一に混合し、インキュベーションを開始した。最終的なインキュベーションシステムは、650μLであり、0.2mg/mL肝ミクロソームタンパク質、1μM被験物質/陽性対照、1.3mM NADP、3.3mM G-6-P、0.6U/mL G-6-PDHを含む。
混合系は、37℃の水浴中でゆっくりと振盪してインキュベートし、それぞれ5、10、30、60minにインキュベーション溶液100μLを採取し、各ウェルあたり停止液400μLを入れた新しい96ウェルプレートに入れ、均一に混合し、タンパク質を沈殿させた(4000×g、4℃の条件下で15分間遠心)。
上清液100μLを採取し、水で1:2の割合に希釈した後に、サンプルをLC-MS/MSの方法により分析した。
実験結果は、表3に示した。
【0238】
【0239】
上記の試験結果から、大部分の芳香族置換ピリドン化合物は肝ミクロソームでの安定性が優れたことが分かった。
【0240】
実施例50 マウス in vivo 薬物動態学的評価
マウスを被験動物として、マウスに実施例1及び実施例46の化合物を胃内投与した後の異なる時点における血中薬物濃度を測定した。マウスでの本発明化合物のin vivo薬物動態学的挙動を研究し、その薬物代謝特性を評価した。実施例では、同様の体重を有する健康な成年雄のICRマウスを選択し、経口投与量は3.0mg/kgであり、単回投与し、投与前及び投与1h、2h、4h、6h、8h、12h、24h、48hでそれぞれ全血を採取した。LC/MS/MS法により血漿サンプル中の未変化薬物の濃度を測定することを確立した。WinNonlin 6.3 NCAモデルによって主要な薬物動態パラメータを計算した。
実験方法:
実験医薬:上記の実施例で得られた実施例1及び実施例46の化合物。
実験動物:健康な成年雄のICRマウス9匹については、3群に平均して分け、各群あたり3匹であり、上海西普爾-必凱実験動物有限公司、動物証明書番号:SCXK(滬)2018-0006 2018 0006 010467。
医薬調製:実施例1及び実施例46の化合物をそれぞれ一定量正確に秤量し、15mLサンプルチューブに入れ、Tween80を5μL加えて濡れ、さらに、2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)溶液5.2mLを加え、超音波処理しながらよくボルテックスし、均一な懸濁液を得た。使用直前に新しく調製した。
投与:ICRマウスに一晩絶食させた後に用量3.0mg/kgで胃内投与し
た。
操作:マウスに実施例1及び実施例46の化合物をそれぞれ胃内投与し、投与前に及び投与後1h、2h、4h、6h、8h、12h、24h、48hに全血を採取し、ヘパリンナトリウムで抗凝固処理した後、4℃で5min遠心して血漿を分離し、-80℃で保存して用意した。
胃内投与したマウス血漿中の被験化合物の含有量の測定:実施例1及び実施例46の化合物の投与後の各時点で被験マウス血漿12.5μLをそれぞれ採取し、それらをペアで混合し、内部標準溶液100μL、メタノール125μLを加え、2minボルテックスし、4℃、13000rpmで10min遠心し、上清液を採取してLC-MS/MS分析に使用した。
薬物動態パラメータの結果は、表4に示した。
【0241】
【0242】
結論:本発明に係る化合物は、良好な薬理活性を有し、特に、環状構造は、さらに優位な薬理活性を有し、薬物動態学的吸収が良好であり、明らかな薬物動態学的利点を有する
。同等の用量及び製剤の場合には、本発明の幾つかの化合物は、予想外に高いCmax値及び曝露量、さらに長い半減期を示すことが分かった。上記のすべてのPK結果より、本発明で提供される化合物は、良好なPK特性を有し、代謝関連疾患の治療薬として使用できることを示している。当技術分野では、上記の化合物は、医薬組成物の調製におけるその薬理学的および薬物動態学的利点を発揮できることを理解すべきである。
上記の実施例への説明は、本発明の方法および中心となる概念の理解を助けるためにのみ使用される。当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、本発明にいくつかの改良および修飾を加えることができ、これらの改良および飾もまた本発明の保護範囲内に入ることが指摘されるべきである。