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特許7588267管理システム、管理システムの制御方法、及び管理システムの制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】管理システム、管理システムの制御方法、及び管理システムの制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241114BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024113384
(22)【出願日】2024-07-16
(62)【分割の表示】P 2024037355の分割
【原出願日】2024-03-11
【審査請求日】2024-07-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】木下 遼
(72)【発明者】
【氏名】正木 恵
(72)【発明者】
【氏名】花田 友美
(72)【発明者】
【氏名】児島 慎也
(72)【発明者】
【氏名】玉城 潤一
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-195233(JP,A)
【文献】特開2021-92137(JP,A)
【文献】特開2023-47630(JP,A)
【文献】特許第7082731(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場に含まれる複数の駐車スペースのうち、倉庫が設置された駐車スペースの位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報を、前記駐車スペースに設置された前記倉庫の識別情報に関連付ける倉庫登録部と、
前記倉庫の利用要求を受け付け、1以上の前記倉庫の識別情報と、前記倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付ける利用登録部と、
前記倉庫の解錠に要する情報を出力する出力部と、
前記駐車場の利用率に基づいて、前記複数の駐車スペースのうち、前記倉庫を設置する駐車スペースの数を設定する設定部と、
を備える、管理システム。
【請求項2】
前記倉庫の利用ユーザから、前記倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、前記倉庫の識別情報に関連付ける物品管理部、
をさらに備える、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
コンピュータが、
駐車場に含まれる複数の駐車スペースのうち、倉庫が設置された駐車スペースの位置情報を取得するステップと、
前記位置情報を、前記駐車スペースに設置された前記倉庫の識別情報に関連付けるステップと、
前記倉庫の利用要求を受け付け、1以上の前記倉庫の識別情報と、前記倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付けるステップと、
前記倉庫の解錠に要する情報を出力するステップと、
前記駐車場の利用率に基づいて、前記複数の駐車スペースのうち、前記倉庫を設置する駐車スペースの数を設定するステップと、を実行する、管理システムの制御方法。
【請求項4】
コンピュータに、
駐車場に含まれる複数の駐車スペースのうち、倉庫が設置された駐車スペースの位置情報を取得する機能と、
前記位置情報を、前記駐車スペースに設置された前記倉庫の識別情報に関連付ける機能と、
前記倉庫の利用要求を受け付け、1以上の前記倉庫の識別情報と、前記倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付ける機能と、
前記倉庫の解錠に要する情報を出力する機能と、
前記駐車場の利用率に基づいて、前記複数の駐車スペースのうち、前記倉庫を設置する駐車スペースの数を設定する機能と、
を実現させる、管理システムの制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、管理システムの制御方法、及び管理システムの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルや商業施設などの建設物を建設する際には、駐車場の附置義務制度によって、建設物の規模に応じて一定の収容台数を持つ駐車場を確保することが、法律によって定められている。この附置義務制度によって、特にビルが集中する地域において多数の駐車場が整備されてきたが、現在、自動車を用いるユーザが減少し、駐車場が利用されず余剰となっていた。これに対し、駐車場の空きスペースを一時的に倉庫として有効利用することが可能な倉庫用車両を用いた倉庫管理システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7082731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場の空きスペースを倉庫として活用するにあたり、駐車場としての機能を低減することなく、また倉庫のユーザの利便性を高めることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る管理システムは、複数の駐車スペースを有する駐車場の利用率に基づいて、複数の駐車スペースのうち、倉庫を設置する駐車スペースの数を設定する設定部と、数に応じて駐車スペースに設置された倉庫の位置情報を取得する取得部と、倉庫の位置情報を、駐車スペースに設置された倉庫の識別情報に関連付ける倉庫登録部と、倉庫の利用要求を受け付け、1以上の倉庫の識別情報と、倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付ける利用登録部と、倉庫の利用ユーザから、倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、倉庫の識別情報に関連付ける物品管理部と、利用ユーザからの倉庫の解錠要求に応じて、倉庫の解錠に要する情報を出力する出力部と、を備える。
【0006】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、物品管理部は、利用ユーザから、倉庫から物品を搬出した旨を示す情報を受け付けたことに応じて、倉庫から搬出された物品の情報と倉庫の識別情報との関連付けを解除してよい。
【0007】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、設定部は、過去の所定期間にわたる利用率の推移に基づいて、利用率が最も高いときの空き駐車スペース数を超えない数を、倉庫を設置する駐車スペースの数として設定してよい。
【0008】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、駐車場は建物内に設けられ、利用登録部は、建物への出入りが許可されたユーザである場合に、倉庫の利用要求を受け付けてよい。
【0009】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、出力部は、所定期間にわたる前記倉庫の物品情報の推移に基づいて、利用ユーザに対し、倉庫内の物品の搬出を提案する旨の通知を出力してよい。
【0010】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、倉庫は、駐車スペースに設置された際に自車両の移動を制限する機構を有する移動可能な車両に備えられてよい。
【0011】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、物品管理部は、倉庫に格納した物品の情報として、物品の画像を受け付け、物品の画像、及び、物品の画像から解析される1以上のキーワードの少なくともいずれかを、倉庫の識別情報に関連付けてよい。
【0012】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、物品管理部は、倉庫に格納した物品の情報として受け付けた物品に関するキーワードを、倉庫の識別情報に関連付けてよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る管理システムは、所定期間にわたる、倉庫の利用履歴、及び倉庫が設置された駐車場の利用履歴を用いて、駐車場に設置すべき倉庫の数を提案する提案部をさらに備えてよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて、物品管理部は、利用ユーザからの物品の検索要求に応じて、物品が収納されている倉庫に関する情報を出力してよい。
【0015】
本発明の一実施形態に係る管理システムの制御方法は、コンピュータが、複数の駐車スペースを有する駐車場の利用率に基づいて、複数の駐車スペースのうち、倉庫を設置する駐車スペースの数を設定するステップと、設定された数に応じて駐車スペースに設置された倉庫の位置情報を取得するステップと、倉庫の位置情報を、駐車スペースに設置された倉庫の識別情報に関連付けるステップと、倉庫の利用要求を受け付け、1以上の倉庫の識別情報と、倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付けるステップと、倉庫の利用ユーザから、倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、倉庫の識別情報に関連付けるステップと、利用ユーザからの倉庫の解錠要求に応じて、倉庫の解錠に要する情報を出力するステップと、を実行する。
【0016】
本発明の一実施形態に係る管理システムの制御プログラムは、コンピュータに、複数の駐車スペースを有する駐車場の利用率に基づいて、複数の駐車スペースのうち、倉庫を設置する駐車スペースの数を設定する機能と、設定された数に応じて駐車スペースに設置された倉庫の位置情報を取得する機能と、倉庫の位置情報を、駐車スペースに設置された倉庫の識別情報に関連付ける機能と、倉庫の利用要求を受け付け、1以上の倉庫の識別情報と、倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付ける機能と、倉庫の利用ユーザから、倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、倉庫の識別情報に関連付ける機能と、利用ユーザからの倉庫の解錠要求に応じて、倉庫の解錠に要する情報を出力する機能と、を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る管理システム構成の概略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)、及びユーザ端末(ユーザの通信装置)の機能ブロック図の一例である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて記憶される情報の一例である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて記憶される情報の一例である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る管理システムにおいて記憶される情報の一例である。
図6図6(a)~(c)は、ユーザ端末の表示画面の一例である。
図7図7(a)、(b)は、ユーザ端末の表示画面の一例である。
図8図8(a)、(b)は、ユーザ端末の表示画面の一例である。
図9図9は、サーバの動作例を示すフローチャートである。
図10図10(a)、(b)は、本発明の一実施形態における、倉庫を設置する駐車スペースの設定に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以降、図を用いて、本開示に係る発明(本発明ともいう)の一実施形態を説明する。なお、図は一例であって、本発明は図に示すものに限定されない。例えば、図示した倉庫、駐車スペース、通信端末、サーバ、データベースサーバ等の数、データセット(テーブル)、フローチャート、シーケンス図、表示画面は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る管理システムの構成例を示す図である。管理システム600は、駐車場において利用されない分の駐車スペース310に倉庫300を設置し、利便性の高い倉庫の利用手法を提供して駐車場を有効活用することで、駐車場の管理を支援するシステムであってよい。ここで、倉庫300は、移動可能な車両に備えられてよい。このような車両としては、例えば、特許第7082731号公報に記載されるような、いわゆる倉庫用車両が用いられてよい。駐車スペース310を有する駐車場としては、立体駐車場及び平面駐車場のいずれであってもよい。また、立体駐車場としては、機械式、自走式のいずれであってもよく、機械式の駐車場におけるパレットの移動方式については、ピット式、タワー式等のいずれであってもよい。倉庫300は、駐車スペース310に設置された際に、任意の手法により自車両の移動が制限されてよい。すなわち、倉庫300は、自車両の移動を制限する機構を有してよい。例えば、倉庫300は、駐車スペース310に設置されるパレット上に固定されてよい。例えば、倉庫300は、駐車スペース310に車止めを用いて固定されてもよい。なお、倉庫300が駐車スペース310に設置された際に車両の移動が制限されればよく、これらの例には限定されない。
【0020】
なお、これ以降、駐車場としては、上述した附置義務により設置が義務付けられているものの、利用率が低減しているビル(建物)内に備えられた駐車場を一例に説明する。本発明の一実施形態によれば、ビル内の駐車場に、ビル内のオフィスやテナントのユーザが利用可能な倉庫が複数設けられてよい。
【0021】
管理システム600は、少なくとも、サーバ(情報処理装置)100と、ユーザ端末(通信端末)200と、データベースサーバ101とを含んでよい。
【0022】
サーバ100は、管理システム600により実現される倉庫のシェアリングサービス(これ以降、「倉庫サービス」とも称する)に係る種々の処理を実行することができてよい。また、サーバ100は、ユーザ端末200と、ネットワーク500を介して接続されてよい。ネットワーク500は、無線ネットワークや有線ネットワークを含んでよい。具体的には、例えば、ネットワーク500は、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、CDMA(code division multiple access)、LTE(long term evolution)、LTE-Advanced、第4世代通信(4G)、第5世代通信(5G)、及び第6世代通信(6G)以降の移動体通信システム等であってよい。なお、ネットワーク500は、これらの例に限られず、例えば、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線等で通常あってもよい。また、ネットワーク500は、これらの組み合わせであってもよい。
【0023】
なお、図1において、サーバ100は1つのみ示してあるが、これに限られるものではない。すなわち、サーバ100が備えるとして説明する各機能は、複数のサーバによって実現されてもよい。例えば、詳細は後述するが、駐車場において倉庫を設置する駐車スペース数の算出の処理を行うサーバと、倉庫サービスにかかる処理を行うサーバとは別個であってもよい。なお、サーバ100は、例えば、ネットワークを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムでもよく、いわゆるクラウドサーバでもよい。すなわち、サーバ100は、物理的なサーバに限らず、ソフトウェアによる仮想的なサーバも含まれてよい。
【0024】
ユーザ端末200は、倉庫サービスを利用するユーザの通信端末であって、サーバ100とネットワーク500を介して接続されてよい。ユーザ端末200は、倉庫の利用を希望する利用要求を、サーバ100に送信してよい。すなわち、ユーザ端末200は、ユーザから、倉庫の利用に必要な情報の入力を受け付け、当該情報を、利用要求としてサーバ100へ送信してよい。なお、これらの情報は、例えば、ユーザ端末200に倉庫サービスを利用するためのアプリケーションがインストールされ、そのアプリケーションを介してサーバ100へ送信されてよい。あるいは、ユーザ端末200へのアプリケーションのインストールは必須ではなく、ユーザは、ユーザ端末200から、webブラウザ等を介して倉庫サービスを利用するためのwebページにアクセスし、必要な情報をサーバ100へ送信してもよい。
【0025】
なお、図1では、ユーザ端末200としてスマートフォンを示してあるが、ユーザ端末200としては、これ以降に説明する各実施形態において記載する機能を実現できる端末であればどのような端末であってもよい。例えば、ユーザ端末200は、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、タブレット、デスクトップパソコン、ノートパソコン)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイス等)であってよい。また、図1において、ユーザ端末200を1台のみ示してあるが、ユーザ端末200は、倉庫サービスを利用するユーザの数だけ存在してよい。
【0026】
なお、図1には示していないが、管理システム600は、倉庫300の例えば出入口に設置され、倉庫300の施錠や解錠にあたり、必要な情報を受け付ける端末を含んでよい。例えば、倉庫300が備える鍵穴(シリンダー)に差し込む鍵を収納するボックス型の端末であって、当該ボックスを開ける際に暗証番号の入力を必要とする端末が、倉庫300に設置されてもよい。なお、倉庫300の施錠、解錠の手法についてはこれに限定されるものではない。
【0027】
データベースサーバ101は、管理システム600で利用する各種情報(データ)を記憶(格納)してよい。なお、図1において、データベースサーバ101はサーバ100とは別に1つのみ示してあるが、サーバ100に一体化されていてもよい。すなわち、データベースサーバ101は、サーバ100の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよい。また、データベースサーバ101は、複数の記憶装置から構成されていてもよい。なお、データベースサーバ101は、ネットワーク500とは異なる専用の内部ネットワークにて、サーバ100と接続されてもよいし、ネットワーク500を介してサーバ100と接続されてもよい。
【0028】
データベースサーバ101は、例えば、倉庫サービスを利用するユーザに関するユーザ情報を記憶してよい。ユーザ情報とは、各ユーザを特定するための情報であって、例えば、ユーザを一意に識別するユーザID(IDentifier)(識別子の一例)、ユーザ名、メールアドレス、ユーザの所属先等を含んでよい。
【0029】
その他、データベースサーバ101に記憶される情報を、図3を用いて説明する。図3は、倉庫の詳細に関する倉庫情報テーブルの一例である。倉庫情報テーブルTB10は、各倉庫を一意に識別する倉庫IDに、倉庫の名称、位置情報(設置場所)、設置日等を関連付けたデータセットであってよい。例えば、倉庫ID「str_A01」で識別される倉庫は、「Aビル01」を名称とし、設置場所は「Aビル 地下1階北104」である。なお、設置場所の情報としては、駐車場が含まれる建物、当該建物における駐車場の階数、駐車スペースの番号等であってよい。また、駐車場が機械式の立体駐車場である場合、パレット番号であってよい。また、設置場所の情報には、緯度・経度を含んでよい。これにより、例えば地図上に倉庫の場所を表示させることができる。また、1つの駐車スペース310に複数の倉庫300が設置されてもよく、例えば、倉庫ID「str_A02」で識別される倉庫は、倉庫ID「str_A01」で識別される倉庫と同様に「Aビル 地下1階北104」に設置されている。なお、図3は一例であって、倉庫300の情報を識別可能であれば、どのようなものであってよい。また、倉庫情報テーブルTB10には、さらに、倉庫の面積、照明などの設備の有無、利用料金等に関する情報が記憶されてもよい。
【0030】
図4は、倉庫の利用状況に関する利用情報テーブルの一例である。利用情報テーブルTB20は、利用されている(貸し出されている)倉庫IDに、倉庫の利用要求を送信した管理ユーザのユーザID、利用期間等を関連付けたデータセットであってよい。例えば、倉庫ID「str_A01」で識別される倉庫を、ユーザID「user_X」で識別されるユーザが、「2023/10/20 - 2024/10/20」の期間で利用することを示す。なお、倉庫300を利用するための利用要求の生成については後述する。なお、利用情報テーブルTB20としては図4の例に限定されるものではなく、各倉庫の利用状況を識別可能であればどのような態様で記憶されてもよい。また、利用情報テーブルTB20に記憶される情報は図示したものに限定されず、これ以上でも、これ以下であってもよい。例えば、管理ユーザとは別に、倉庫300を利用可能な他のユーザに関する情報がさらに記憶されてもよい。利用情報テーブルTB20は、ユーザからの利用要求に基づいて利用予約が設定されたことに応じて、また、利用期間の終了や変更等に応じて、都度変更されてよい。
【0031】
図5は、各倉庫に格納されている物品に関する物品情報テーブルの一例である。物品情報テーブルTB30は、倉庫IDに、格納されている品名、カテゴリ、画像、搬入日等を関連付けたデータセットであってよい。例えば、倉庫ID「str_A01」で識別される倉庫には、品名「イベント用のぼり」が、「2023/10/20」に搬入され格納されている。なお、物品情報テーブルTB30は図5の例に限定されるものではなく、各倉庫に格納されている物品を識別可能であればどのような態様で記憶されてもよい。また、物品情報テーブルTB30に記憶される情報は図示したものに限定されず、これ以上でも、これ以下であってもよい。詳細は後述するが、物品情報テーブルTB30は、ユーザによる物品の登録要求や削除要求に応じて、都度変更されてよい。
【0032】
また、データベースサーバ101には、倉庫ごとに、物品の搬入・搬出履歴が記憶されてもよい。例えば、データベースサーバ101には、ある物品について、倉庫へ搬入された日、搬入したユーザ、搬出された日、搬出したユーザ等の情報が蓄積されて記憶されてもよい。
【0033】
次に、図2を用いて、サーバ100、ユーザ端末200のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0034】
<ユーザ端末>
(1)ユーザ端末のハードウェア構成
ユーザ端末200は、制御部210、通信部220、表示部230、入出力部240、記憶部270を備える。
【0035】
制御部210は、典型的にはプロセッサであって、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等によって実現されてよい。制御部210は、記憶部270に記憶されるプログラムを読み出し、プログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。
【0036】
記憶部270は、ユーザ端末200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部270は、例えば、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部270は、制御部210に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。
【0037】
通信部220は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部220は、ネットワーク500を介して、サーバ100との間で、所定の通信プロトコルを用いて各種データの送受信を行ってよい。通信部220は、制御部210からの指示に従って、各種データをサーバ100に送信してよい。また、通信部220は、サーバ100から送信された各種データを受信し、制御部210に伝達してよい。なお、通信部220が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0038】
表示部230は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、データを表示するモニタであって、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ等であってよい。
【0039】
入出力部240は、ユーザ端末200に対する各種操作を入力する入力装置、及び、ユーザ端末200で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、カメラ、マイクを含み、出力装置は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0040】
(2)ユーザ端末の機能構成
ユーザ端末200は、制御部210によって実現される機能として、表示処理部212、入出力処理部213、及び解錠要求生成部214を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部のうち、これ以降に説明する各実施形態において必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。なお、ユーザ端末200が実行するとしてこれ以降に説明する各種処理の一部を、サーバ100が実行してもよい。
【0041】
入出力処理部213は、入出力部240を介した外部装置との各種情報の伝達を制御してよい。例えば、入出力処理部213は、入力装置で受け付けたユーザの入力操作に応じて、各種情報を各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の図示しない出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりしてよい。
【0042】
表示処理部212は、表示部230へのデータの表示を制御してよい。例えば、表示処理部212は、サーバ100から取得した、各倉庫の情報、複数の倉庫の利用状況に関する情報に基づき、表示部230に、倉庫の利用登録画面を表示させてよい。例えば、図6(a)の画面10は、図3の倉庫情報テーブルTB10に基づき、倉庫の情報が一覧表示された利用登録画面の一例であってよい。表示処理部212は、ユーザが画面10におけるボタン11を選択したことに応じて、表示部230を、図6(c)の画面30に遷移させてよい。画面30については後述する。
【0043】
また、図6(b)の画面20は、図4の利用情報テーブルTB20に基づく各倉庫の利用状況を、時間軸に沿って表示させた予約設定画面の一例であってよい。画面20には、予約情報テーブルTB20における、倉庫ID「str_A01」の「2023/4/15 - 2023/6/30」の利用状況が示されている。表示処理部212は、画面20においてユーザによって選択された倉庫、及び期間に応じて、表示部230を、図6(c)の画面30に遷移させてよい。画面30は、倉庫の利用登録画面の一例であって、画面30において各種設定して「保存」ボタンを選択することにより、サーバ100に、利用要求として、利用登録に必要な情報が送信されてよい。利用登録に必要な情報には、利用する倉庫、期間、管理者、共同管理者に関する情報等が含まれてよい。ここで、管理者とは、倉庫の利用登録を行ったユーザであって、倉庫への立ち入りが可能な、すなわち、倉庫の解錠・施錠が可能なユーザを指してよい。また、共同管理者とは、管理者によって倉庫の解錠・施錠が許可されたユーザであって、鍵の施錠・解錠に関する情報を取得可能なユーザであってよい。
【0044】
また、表示処理部212は、表示部230に、倉庫に搬入する物品や、倉庫から搬出する物品の登録画面を表示させてよい。例えば、図7(a)の画面40は、倉庫に搬入する物品の登録画面の一例である。ユーザは、画面40において、搬入先の倉庫、品名、カテゴリを入力または選択し、また、適宜画像を添付して、倉庫に搬入する物品に関する情報をサーバ100へ送信できてよい。また、図7(b)の画面50は、倉庫から搬出する物品の登録画面の一例である。ユーザは、画面50において、搬出先の倉庫、品名、カテゴリを入力または選択し、また、適宜画像を添付して、倉庫から搬出する物品に関する情報をサーバ100へ送信できてよい。
【0045】
さらに、表示処理部212は、サーバ100から取得した、倉庫が格納する物品に関する情報に基づき、表示部230に、倉庫と当該倉庫に格納された物品を表示させてよい。表示処理部212は、ユーザが利用する倉庫のうち、所望の物品が格納されている倉庫を検索するための検索画面を表示させてよい。例えば、図8(a)の画面60は、ユーザが利用する倉庫の物品情報テーブルTB30に基づく、倉庫と当該倉庫に格納されている物品の一覧であってよい。ユーザは、キーワードを入力したり、カテゴリを選択したりすることで、検索したい物品及び/又は検索したい物品を格納している倉庫を検索することができてよい。
【0046】
解錠要求生成部214は、ユーザが利用する倉庫にかかる鍵の解錠を要求する情報(解錠要求)を、サーバ100へ送信してよい。例えば、解錠要求生成部214は、ユーザ端末200における所定の操作を検出したことに応じて、解錠要求をサーバ100へ送信してよい。そして、表示処理部212は、解錠要求に対するサーバ100の応答に基づき、図8(b)の画面70のように、鍵を解錠するための情報(暗証番号など)を、表示部230に表示させてよい。
【0047】
<サーバ>
次に、本発明の一実施形態に係るサーバ100のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0048】
(1)サーバのハードウェア構成
サーバ100は、制御部110、通信部120、記憶部170を備えてよい。
【0049】
制御部110は、典型的にはプロセッサであって、中央処理装置(CPU)、MPU、GPU、マイクロプロセッサ(microprocessor)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現されてよい。
【0050】
記憶部170は、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部170は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部170は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリを含んでよい。
【0051】
通信部120は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、ネットワーク500を介して、ユーザ端末200との間で各種データの送受信を行ってよい。通信部120は、制御部110からの指示に従って、各種データを、ユーザ端末200に送信してよい。また、通信部120は、ユーザ端末200から送信された各種データを受信し、制御部110に伝達してよい。
【0052】
(2)サーバの機能構成
サーバ100は、制御部110によって実現される機能として、設定部111、取得部112、倉庫登録部113、利用登録部114、物品管理部115、出力部116、及び提案部117を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部のうち、これ以降に説明する各実施形態において必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
【0053】
<サーバの制御フロー>
これ以降、サーバ100の各機能部の説明とともに、本発明の一実施形態によるサーバ100の制御フローについて、図9,10も用いて説明する。
【0054】
設定部111は、複数の駐車スペースを有する駐車場の利用率に基づいて、複数の駐車スペースのうち、倉庫を設置する駐車スペースの数を設定してよい(ステップS11)。ここで、設定部111による処理について、図10を用いて説明する。
【0055】
図10(a)は、所定の駐車場の利用台数の推移を示すグラフであって、横軸は日数、縦軸は駐車場利用台数である。設定部111は、過去の所定期間にわたる利用台数の推移に基づいて、利用率が最も高いときの空き駐車スペース数を超えない数を、倉庫を設置する駐車スペースの数として設定してよい。これにより、例えば年間を通しての駐車場の利用台数の最大値(ピーク台数)に基づき、ピーク台数を下回らない数の駐車スペースを確保することができる。
【0056】
なお、利用台数の実績値を通年で取得することが不可能である場合は、駐車需要の変動に対する安全率を見込んで、ピーク台数を推定してもよい。このことを、図10(b)を用いて説明する。図10(b)のように、ある特定期間のみ駐車場の利用実績が取得できた場合、取得した利用実績のうちのピーク台数に、所定の安全率を掛け合わせた数を、年間の推定ピーク台数としてよい。安全率は、駐車場がある地域の地域ルール等に応じて設定されてよく、例えば2割であってよいが、これに限定されない。また、安全率は、駐車場の利用状況や、時期に応じて変更可能であってよい。なお、駐車場に固有の季節変動要素がある場合は、その季節変動係数を見込んで年間ピーク台数が推定されてもよい。例えば、夏季にその他の季節よりも駐車場需要が増加する場合、増加分を考慮して年間のピーク台数が推定されてよい。
【0057】
なお、駐車場利用率の算出に用いる情報(利用台数に関する情報)は、例えば、各駐車場に設置された任意のパーキングシステムから取得できてよい。例えば、パーキングシステムの駐車場機器として、料金精算機、駐車券発行機、出口判別機等で検出した車の出入りに関する情報に基づいて、駐車場の利用台数が、それら駐車場機器に設置された通信装置からサーバ100へ送信されてもよい。あるいは、図示しない駐車場の管理サーバへ利用台数が送信され、管理サーバからサーバ100へ送信されてもよい。なお、各駐車場に設置されたIoTデバイス(カメラ、赤外線センサ、重量センサ等)、カメラを備えたドローン等によって、駐車場内の駐車台数に関する情報を収集し、図示しないIoTゲートウェイ等を介して、サーバ100へ情報が送信されてもよい。また、利用台数をサーバ100へ送信する手法は上述に限定されず、任意の手法で取得されてよい。
【0058】
駐車場の管理者は、設定部111が推定した数を参考に、倉庫を設置する駐車スペースの数と場所とを決定し、それらの情報を、自身のユーザ端末200から送信してよい。取得部112は、設定部111によって設定された数に応じて駐車スペースに設置された倉庫の場所に関する情報(位置情報)を、ユーザ端末200から取得してよい(ステップS12)。これによれば、駐車場の管理者は、倉庫を設置する駐車スペースの数と場所とを任意に決定することが可能なため、駐車スペースの需要に加えて、個別の事情(例えば、ある期間でイベントの開催が予定されており一時的に駐車場の需要が増加する場合、ある期間で大量の資材をビル内で利用する必要がありその資材を保管するスペースを確保する必要がある場合など)を考慮しつつ、需要に応じて駐車スペースを活用することができる。
【0059】
倉庫登録部113は、倉庫が設置された駐車スペースの位置情報を、駐車スペースに設置された倉庫の識別情報(倉庫ID)に関連付け、図3の倉庫情報テーブルTB10を更新してよい(ステップS13)。なお、倉庫IDは、倉庫登録部113によって付与されてよい。
【0060】
利用登録部114は、倉庫の利用要求を受け付け、1以上の前記倉庫の識別情報と、倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付け、図4の利用情報テーブルTB20を更新してよい(ステップS14)。なお、倉庫の利用要求は、ユーザ端末200における図6(a)~(c)の画面10~30での選択操作に基づき、サーバ100に送信されてよい。
【0061】
物品管理部115は、倉庫の利用ユーザから、倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、倉庫の識別情報に関連付けて、図5の物品情報テーブルTB30を更新してよい(ステップS15)。なお、倉庫に搬入した物品の情報は、ユーザ端末200における図7(a)の画面40での選択操作に基づき、サーバ100に送信されてよい。
【0062】
出力部116は、利用ユーザからの倉庫の解錠要求に応じて、倉庫の解錠に要する情報を出力してよい(ステップS16)。
【0063】
このように、本発明の一実施形態によれば、駐車場の利用率から推定される遊休分の駐車スペースに倉庫が設置され、ユーザに貸し出される。このとき、搬入した物品に関する情報がデータベースに記憶されるため、物品の管理が容易となり、ユーザビリティの高い倉庫貸出サービスを提供することができる。
【0064】
なお、物品管理部115は、利用ユーザから、倉庫から物品を搬出した旨を示す情報を受け付けたことに応じて、倉庫から搬出された物品の情報と倉庫の識別情報との関連付けを解除してよい。なお、倉庫から搬出した物品の情報は、ユーザ端末200における図7(b)の画面50での選択操作に基づき、サーバ100に送信されてよい。これにより、倉庫の情報の正確性を担保することができる。
【0065】
なお、利用登録部114は、駐車場が設置されている建物への出入りが許可されたユーザである場合に、倉庫の利用要求を受け付けてよい。建物への出入りが許可されたユーザとは、建物内のオフィスやテナントのユーザ、及び、建物内のオフィスやテナントへ定期的に品物を配送する業者等であってよい。これは例えば、ユーザ情報に、建物への入場が可能か否かを示す権限をあらかじめ関連付けて置き、利用登録部114は、権限の有無に応じて、倉庫の利用要求を受け付けてよい。例えば、配送業者に倉庫を利用可能とすることで、倉庫を、物流の最終拠点として用いることができる。これにより、最終拠点からエンドユーザへの区間(いわゆる、ラストワンマイル)を短縮し、物流の効率を向上することができる。
【0066】
また、出力部116は、所定期間にわたる倉庫の物品情報の推移に基づいて、利用ユーザに対し、倉庫内の物品の搬出を提案する旨の通知を出力してよい。倉庫の物品情報の推移とは、倉庫への商品の搬入、及び倉庫からの商品の搬出履歴であってよい。倉庫内に格納した物品には、所定のイベント時にのみ使用される商品や、季節商品が含まれる。本発明の一実施形態によれば、物品の搬入・搬出履歴に基づき、前年と同時期に商品の搬出が提案されてよい。これにより、例えば、所定のイベントに必要な物品が不明であっても、倉庫側からリマインドすることが可能となる。
【0067】
さらに、物品管理部115は、倉庫に格納した物品の情報として、物品の画像を受け付け、物品の画像、及び、物品の画像から解析される1以上のキーワードの少なくともいずれかを、倉庫の識別情報に関連付けてもよい。搬入した物品をユーザが登録する際の物品名は、ユーザごとに異なることがあり得る。物品名が異なる場合、収納先の倉庫を検索できない。したがって、物品管理部115は、受け付けた物品の画像を画像解析して、物品の特徴的なキーワードを、物品情報テーブルTB30に関連付けてよい。キーワードとしては、画像に含まれるテキスト、色等であってよい。これにより、登録したユーザが異なる場合でも、物品の特徴を示すキーワードで検索することにより、物品の収納先を検出することができる。
【0068】
すなわち、物品管理部115は、利用ユーザからの物品の検索要求に応じて、物品が収納されている倉庫に関する情報を出力してよい。なお、検索要求は、ユーザ端末200における図8(a)の画面60での選択操作に基づき、サーバ100に送信されてよい。これにより、よりユーザビリティに優れた倉庫サービスを提供することができる。
【0069】
<倉庫数のレコメンド>
本発明の一実施形態において、所定期間にわたる、倉庫の利用履歴及び倉庫が設置された駐車場の利用履歴は、データベースサーバ101に記憶されてよい。提案部117は、これらの利用履歴に基づいて、駐車場に設置すべき倉庫の数を提案してもよい。提案部117によって、例えば、倉庫の利用履歴に基づく「過去3か月間の倉庫利用率が平均で90%」、駐車場の利用履歴に基づく「過去1年間の駐車場の利用率がピーク時で50%」という情報に基づいて、「倉庫として利用すべき駐車スペースは2台」といった分析がなされてよい。なお、提案部117は、機械学習や数理最適化によって最適な倉庫数を算出してよい。また、提案部117は、管理ユーザのユーザ端末に対し、最適な倉庫数を提案するリコメンド情報を送信してよい。例えば、提案部117は、管理ユーザのユーザ端末に、「過去3か月間の倉庫利用率が平均で90%を超えています。予約できずに利用を諦めているテナント企業が多いと予想されるため、倉庫を1台以上追加してはいかがでしょうか?なお、駐車場の利用率はピーク時で50%のため、あと4台分倉庫への利活用が可能です。」といった通知を表示させてよい。これにより、駐車場の空きスペースをより有効に活用させることができる。
【0070】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてよい。例えば、サーバ100が備えるとして説明した各機能は、複数のサーバによって分散されて実現されてもよいし、ユーザ通信端末側で実現されてもよい。また、ユーザ端末200が備えるとして説明した各機能を、サーバ100が備えてもよい。
【0071】
例えば、上述では、駐車場がある建物としてビルを例に説明したが、ビルに限らず、マンション、娯楽施設など、駐車場がある任意の建物に、本発明を適用可能であってよい。
【0072】
また、上述では、設定部111が推定した数を参考に、管理ユーザが、複数の駐車スペースのうち倉庫を設置する駐車スペースの数を決定する態様について説明した。しかしながら、駐車スペースの数は、設定部111によって推定された数が自動的に設定されてもよい。また、駐車スペースの位置も、設定部111によって自動的に設定可能であってもよい。これによれば、自動的に駐車スペースが活用されるため、駐車場の管理者の管理工数を削減することができる。
【0073】
また、上述では、倉庫の鍵が、暗証番号で解錠するボックス内に収納されている態様について説明した。しかしながら、倉庫の鍵自体が、ユーザ端末で解錠・施錠されるスマートロックであってもよい。この場合、出力部116は、倉庫を利用するユーザのユーザ端末にスマートロックを解錠するための解錠情報(例えば、QRコード(登録商標)等の識別情報)を送信し、ユーザは、識別情報を倉庫に設置された読み取り端末に読み取らせて、スマートロックを解除してもよい。この場合、サーバ100は、倉庫の利用ユーザのみに解錠情報を送信することができ、倉庫の安全性を高めることができる。
【0074】
本開示の各実施形態のプログラムは、情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや制御プログラムを含む。サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部110、設定部111、取得部112、倉庫登録部113、利用登録部114、物品管理部115、出力部116、及び提案部117として機能する。
【0075】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0076】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ100に提供されてもよい。
【0077】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装されてよい。
【0078】
以上説明した本開示の各態様によれば、ユーザがより働きやすい環境を提供することにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献できる。
【符号の説明】
【0079】
100 サーバ(情報処理装置)
110 制御部
111 設定部
112 取得部
113 倉庫登録部
114 利用登録部
115 物品管理部
116 出力部
117 提案部
120 通信部
170 記憶装置
101 データベースサーバ
200 ユーザ端末(通信端末)
210 制御部
212 表示処理部
213 入力処理部
214 解錠要求生成部
220 通信部
230 表示部
240 入出力部
270 記憶部
300 倉庫
310 駐車スペース
500 ネットワーク
600 管理システム
【要約】
【課題】駐車場の空きスペースを倉庫として活用するにあたり、駐車場としての機能を低減することなく、また倉庫のユーザの利便性を高めること。
【解決手段】管理システムは、複数の駐車スペースを有する駐車場の利用率に基づいて、複数の駐車スペースのうち、倉庫を設置する駐車スペースの数を設定する設定部、数に応じて駐車スペースに設置された倉庫の位置情報を取得する取得部、倉庫の位置情報を、駐車スペースに設置された倉庫の識別情報に関連付ける倉庫登録部、倉庫の利用要求を受け付け、1以上の倉庫の識別情報と、倉庫を利用する利用ユーザの識別情報とを関連付ける利用登録部、倉庫の利用ユーザから、倉庫に搬入した物品の情報を受け付け、倉庫の識別情報に関連付ける物品管理部、利用ユーザからの倉庫の解錠要求に応じて、倉庫の解錠に要する情報を出力する出力部を備える。
【選択図】 図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10