(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-13
(45)【発行日】2024-11-21
(54)【発明の名称】エキシマ器具
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20241114BHJP
H01J 65/00 20060101ALI20241114BHJP
【FI】
A61L2/10
H01J65/00 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024151242
(22)【出願日】2024-09-03
(62)【分割の表示】P 2023513676の分割
【原出願日】2021-08-23
【審査請求日】2024-10-02
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523066211
【氏名又は名称】ルーメンラブズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】バクスター,ケビン・シー
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,ウエイ
(72)【発明者】
【氏名】シー,ミン
(72)【発明者】
【氏名】シュローダー,ラッセル・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ガント,スコット・アール
(72)【発明者】
【氏名】ミン,シュウ
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-508612(JP,A)
【文献】特開2019-072490(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0215214(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0171111(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0267810(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/10
H01J 65/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エキシマ器具であって、
クリプトン/塩化物電球と、
帯域通過型のフィルタと、
拡散層と
を備え、
前記クリプトン/塩化物電球は、遠UV-C光のビームを、前記フィルタを透過させた後に前記拡散層を透過させて占有可能な空間に放射するように構成され、
前記拡散層は、前記遠UV-C光のビームを拡散させるように構成されている、エキシマ器具。
【請求項2】
前記拡散層が凹凸面を有する、請求項1に記載のエキシマ器具。
【請求項3】
白色LEDをもつ照明器要素を備える、請求項1に記載のエキシマ器具。
【請求項4】
複数のフィルタを備える、請求項1に記載のエキシマ器具。
【請求項5】
前記フィルタは、当該エキシマ器具が実質的に234nmよりも長い遠UV-C発光波長を発しないように、234nmよりも長い波長を遮断するように構成されている、請求項1に記載のエキシマ器具。
【請求項6】
強度センサを備える、求項1に記載のエキシマ器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2020年10月26日に出願した「CARTRIDGE BASED UV C STERILIZATION SYSTEM(カートリッジベースのUV C殺菌システム)」という名称の米国特許出願第17/080,390号の継続出願であり、これは、2020年8月24日に出願した「HUMAN SAFE UV C STERILIZATION SYSTEM(ヒューマンセーフUV C殺菌システム)」という名称の米国仮特許出願第63/069,436号の利益を主張するものであり、これらはその全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本発明のシステムは、具体的にはC帯域の波長(UV-C)の紫外線光殺菌の分野にある。このような殺菌は、現在、病院の手術室、火傷病棟、および高度の殺菌を必要とする同様の領域で使用される。これらの既存の使用との主要な違いは、本発明のシステムが人および生体組織の存在下で安全に使用されることである。
【背景技術】
【0003】
[0003]コロナウイルスパンデミックはあらゆる国の人間の生活の多くの面を変化させた。ワクチンおよび抗体によりウイルスが弱められた後でも、これらの変化は継続することになる。人々は公共の場において他人に接近するともはや快適とはならない。現在、通常のインフルエンザおよび風邪の感染は、パンデミック中に使用された技術と同じ技術のうちの多くの技術を用いて処置される。
【0004】
[0004]UVは、A、B、およびCの3つの異なる帯域を有する。UV-Aは、一般に、「ブラックライト」およびブラックライト蛍光に関連する帯域である。UV-Aは3つの帯域のなかで最も長い波長であり、ウイルス、バクテリア、および類似の病原菌を殺す能力が最も低い。その波長は315nmから400nmである。
【0005】
[0005]UV-Bは日焼けサロンによって使用されるのに最も好適な波長である。UV-Bは生物の周りで過度に使用することが危険である。その理由は、火傷を生じさせるほど強力であること、および、細胞を貫通して回復不能な遺伝的ダメージを与えるほど十分に長い波長を有すること、の両方である。その波長は280nmから315nmである。
【0006】
[0006]UV-Cは微小病原菌を殺すのに最も効果的な波長のうちの1つであると認識される。その理由は、短い波長の方がより強力であるからである。最近になってようやく、この帯域内の波長のうちの一部の波長が病原菌を殺すのに十分な長さであり、また、生体細胞を貫通することができないほど短いことが発見された。生体細胞は、殺すことが望まれる小さい病原菌より何倍も大きい。UV-Cは100nmから280nmであり、ヒトの組織に対する曝露において安全であると一般にみなされる波長は200nmから230nmである。UV-Cは、特に200nm未満の波長で、望ましくないオゾンを生成する。
【0007】
[0007]複数の研究により、現在人間に対して提唱されるような200nmから230nmのUV-Cの量の20倍を超える量を、無毛マウスが悪影響なしで、1日8時間受けることができることが示されている。これらの研究は日本の大学および米国のコロンビア大学で実施されている。これらの研究は最大6カ月まで延ばされ、それでも悪影響はない。最近、99.9%の病原菌を殺すのに必要である曝露の250倍で日本のヒトに対しても試験が行われた。被験者は、悪影響、日焼けをまったく示さなかった。
【0008】
[0008]殺菌波長のUV光を生成することができる複数のテクノロジが存在する。ガス放電ランプは長い歴史をもち、使用されるガスによっては、病原菌を殺すことができる。低圧水銀は254nmを生成し、数十年にわたって標準となっている。低圧水銀は、基本的に、UV光を可視光に変換する蛍光体を内部に有さない蛍光である。LEDはUV-AスペクトルおよびUV-Bスペクトルが最近商業化されているが、LEDは非常に非効率である。UV-Cスペクトルのより長い波長もいくつか存在する。日本の研究プロジェクトが、最近、UV-Cスペクトルのより安全なパートである200nm前半のLEDを作ったが、これは非常に非効率であり、すぐに商業化できるほどには実用的ではない。
【0009】
[0009]複数の会社が、ウシオ社(Ushio)の12WのCare222および他にはイーデン・パーク社(Eden Park)のフラット型エキシマランプ(Flat Excimer Lamps)などの、222nmを発光するUV-Cエキシマ器具(UV-C excimer fixture)を作っている。ウシオ社の器具は、電球によって生成されるすべての望ましくないスペクトルを遮断する、電球から分離した平坦なフェイスプレートフィルタを有する(このスペクトルは約237nmを超えるすべての波長である)。イーデン・パーク社のデバイスは現時点では取り付けられるフィルタを有さず、したがって、230nmから少なくとも380nmの危険な波長においてそのエネルギーの25%を放射する。
【0010】
[0010]これらのフィルタが定位置にない場合、これらの光が生体組織にとって安全ではないスペクトルを放射することになる。保守管理の作業者が電球を交換しようとする場合、作業者は有害な光に曝されることになる。ガラスフィルタが破損しているかまたはその品質が劣化している場合、使用者が危険な状況に置かれることになる。
【0011】
[0011]最後に、使用される材料も重要である。UV-Cはプラスチックおよび多くのガラスを貫通することができない。大きな損失なしでまたはダウンライト(下方照明)の不具合なしで、UV-C光を放射するのに石英ガラスのみが使用され得る。空気中の窒素および水分も、非常に遠くから空気中を伝えられる場合のUV-Cを吸収するかまたは遮断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
[0012]いかなる状況下においても存在する人に害を与えることなく病原菌を殺すことに上手く対処する廉価なUV殺菌照明器が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
[0013]本発明のデバイスは、連続的な公共の場所で使用され得るヒューマンセーフUV-C殺菌電球を提供する。本電球はあらゆる状況において安全であり、効率的であり、手頃に利用可能であり、それ自体を監視することができ、状態を通知することができる。
【0014】
[0014]コロンビア大学の研究が、200nm~230nmに合うように調整された通過フィルタが病原菌を殺し、ヒト細胞を傷つけないということを示しているが、本発明のデバイスは、234nmより長い波長のすべてのスペクトルを遮断する統合帯域通過フィルタと組み合わされた207nmまたは222nmのエキシマテクノロジを利用することになる。フィルタリングのこの小さい変化が、200~230nmのバージョンの場合よりも使用可能な放射光を2.5倍にし、230~232nmの範囲の放射物はほぼ存在しない。ウシオ社(Ushio)は237nmからのフィルタリングを行う製品を有するが、これは非常に有害である放射線を通過させるのを許容するというリスクを有する。理想的には、フィルタ材料が、石英ガラスで作られた電球の外被の上に直接に付着される。これは、装着中または保守管理中の取り扱い時でもすべての有害な光を遮断する。207nmのバージョンは、臭素(Br)、アルゴン、およびクリプトン(Kr)、のガスを必要とする。222nmのバージョンは、クリプトン(Kr)および塩化物(Cl)を使用する。フィルタ材料は、理想的には、約0.0001の深さでカットオフフィルタ234~400nmを構成するように2~3μmで堆積する非常に純粋な酸化ハフニウムである。この種類のエキシマ電球は、理想的には、誘電体バリア放電(DBD:Dielectric Barrier Discharge)を使用する。これは2つの主電極が石英製外被の外側部分の上に存在する場合であり、ガスを活性化するのに数千ボルトの非常に高い電圧が必要となる。結果として、外被内部のガスが、ガスを汚染し得るようなすべての金属に接触することがない。いくつかのウシオの光は外被の内部に1つの伝導体を有する(ある種のハイブリッドのショートアーク/DBD電球)。本発明のデバイスは、外被の外側部分の上ですべての電極を維持することにより、異種材料および外被汚染の問題を回避し、ウシオ社のように複数の種類のガラスを必要とするという問題を回避する。この本発明の電球は高いアーク電圧を必要とするが、これは、石英のみの外被の解決策により提供されるすべての利益にとってわずかなハードルでしかない。
【0015】
[0015]統合帯域通過フィルタが、縁部の周りでUV適合接着剤を使用して電球の外被に持続的に取り付けられる別個の石英片上に付着され得る。フィルタが完全した組立体に一体化される。これが、電球を替えることおよび電球を保守管理することを含めてあらゆる状態において使用者をUV被爆から保護する。
【0016】
[0016]本発明の安全DBDデバイスは、電球の外被の後方側にある一体化され取り込まれた反射器(captured reflector)、および、追加の2個からなる一体化ミラーを有し、追加の2個からなる一体化ミラーの1つのミラーが電球の各側に存在し、外部に出る光を最大にするためにフィルタ面に対して45度で設定される。フィルタを透過する光は、フィルタ平面に対して完全に垂直である角度以外のいかなる角度で透過する場合も、大きく減衰する。垂直方向から10度で透過する光も、フィルタの組成によっては、50%減衰する。角度が大きくなると減衰および吸収が増大する。
【0017】
[0017]反射器(リフレクタ)は、縁部の周りでUV適合接着剤を使用して電球の外被に持続的に接続される別個の材料であってよい。電球の形状は、理想的には平坦化された石英チューブであり、ここでは、2つの平坦化された側面が互いに平行である。このデザインは最も安価で最も容易である構成であり、拡大縮小可能である。望ましいが最適というわけではない他の電球形状は、後方側にある反射器を、多様なビーム角度およびパターンに合わせて最適化するのを可能にする複雑な形状を有するチューブベースのデザインとなり得る。平坦化された円形チューブベースの電球は、所望される場合、ランバートパターン(Lambertian pattern)を放射する。
【0018】
[0018]本発明の安全DBD電球は、露出した剛体伝導体と容易に交換されるためのカートリッジベースのものである。222nmのエキシマ電球の耐用寿命は一般に約8000時間であり(10%の輝度損失時)、ここからは急激に劣化する。エキシマ電球の高電圧およびドライバが独自であり、他の電源に接続され得ず、したがって、電気的互換性を有さない部品の間の接続を回避するためには、各々の異なる電極の電力/サイズにより独自のコネクタが必要となり、極性化も望まれる。高電圧の主電極は理想的には、非透明領域またはフィルタ領域の上にメッシュパターンでプリントされた銀または同様の導電性金属で作られた導電性インクである。さらに、第2の主電極が0ボルトであり、導電性インクを使用する。これにより部品が低減される。エキシマ電球内で高電圧を使用することにより、保守管理の作業者が器具を開けると電球を安全に交換することができるようにするために、安全遮断スイッチが本発明の器具内に含まれるべきである。
【0019】
[0019]このような安全電球は、再設定不可のシリアル番号、製造日、使用日、温度境界、およびホッブス(Hobbs)メーターまたはアワーメーターを有する内蔵スマートチップをさらに備える。スマートチップは、理想的には、ハッキングされないように暗号化を利用する。電球の器具が電球上のスマートチップと通信し、器具がインターネット・オブ・シングス(Internet Of Things,IOT)の接続性を有する。電球の器具が電球の寿命および電球が最初にオンされたときを監視し、電球が過度に高い温度で動作する場合、電球が終わりに近いかといった場合に電球の動作が停止させられる。これによりフィルタが劣化し始めている、または、光強度が仕様に達していない場合に使用者が保護される。これは保守管理ソフトウェアに対して通知を行うことができるかまたは保守管理ソフトウェアによって収集され得、交換を要求することができる。人々が曝される器具の周辺環境の様々な場所の出力を測定するリモートセンサとの通信を行うのにIOT接続が使用され得る。この種の電球が多量の可視光を放射しないので、器具は多色LEDインジケータを有すべきであり、その結果、使用者が器具が適切に動作しているかまたは適切に動作していないかを一見しただけで迅速に知ることができるようになる。
【0020】
[0020]光出力が経時的に劣化することおよび本発明の安全器具が環境の光レベルに関してのフィードバックを有するので、器具が、一定の出力レベルを有するようにするために出力を経時的に引き上げることができる。器具が、理想的には、光出力を決定するための光センサを有する。出力レベルは、使用時間により、および、器具にプログラムされ得るテーブルにより、推定され得ることから、器具が、ほぼ一定とあるルーメンの出力または少なくとも良好な推定を達成するための出力電力を常に増大させることができる。
【0021】
[0021]細菌を殺す光を放射して、公衆がこの光に曝されるとき、絶対的な安全が一次基準であり、この一次基準に適合する必要があり、この一次基準は試験されて検証される必要がある。この器具に組み込まれる安全措置手段は高価であるべきではなく、UV-C光を公衆に曝すことを可能にするために必要であるものであるべきである。
【0022】
[0022]本発明のデバイスによって保護される領域に入るとき、公衆は集積データにアクセスすべきである。公衆が、「表面上でのおよび空気中での病原菌の殺菌時間の長さがどの程度であるか?」、「このシステムがいくらのパーセンテージの出力で動作しているか?」、「一日に人間がこの環境内でどのくらいの時間過ごすことができるか?」を質問する可能性がある。
【0023】
[0023]DBDエキシマ電球の性質は、ガスが過熱され得、それにより照明レベルが低下することから、適切な冷却が必要であるということである。本発明の安全電球は後方側にセラミックまたは金属のヒートシンクを有していてもよい。外被は、アルミニウムのヒートシンクを設計するときの手法と同様に、対流冷却のために表面積を増大させるように線形フィンを有して突出し得る。フィンは発光する外被の外側部分に置かれる。ファンが、特には電力レベルの上昇時にガス温度を低下させるために電球に対して空気を吹き付けることができる。温度フィードバックを与えるための温度センサが電球の一部であってよく、ファンの速度が外被温度を一定にするように調節され得る。
【0024】
[0024]エキシマ電球の別の現実として、エキシマ電球が場合によっては低温状態で始動することが困難であり、コイルフィラメント、抵抗体、または、ガスを予熱するための同様の加熱要素が必要である、ということがある。これらは低温時にまたは通常の始動時においても安全UV-C電球を予熱するのに使用され得、石英製外被の内部にあってもまたは理想的には石英製外被の外部にあっても、あるいはセラミックのヒートシンクの中に入れられてもよい。器具内の電源が、この特徴を可能にするための追加の回路を有する必要がある。本発明の器具は、電球を駆動するのに、正弦波ではなく、パルス方形波を使用する。これらの高電圧用途のためには正弦波電力が標準であるが、正弦波のピーク電圧未満のすべてのエネルギーが光に変換されるわけではなく、単に熱を生成してしまう。
【0025】
[0025]本発明の安全デバイスは222nmまたは207nmの化学的性質(chemistry)あるいはその両方を使用することができる。2つの別個の外被を使用することにより、出現する病原菌を最良に殺すように特定の波長を適合させるのを可能にする。各化学的性質が異なる駆動電圧およびアークギャップを有するが、電源はいずれか一方を駆動するようにまたは両方を同時に駆動するように容易に構成され得る。理想的には、本発明のデバイスはDBDを使用し、ここでは、電極がガラス製外被の外側部分の上に置かれる。この種類の放電は、内部のガスを活性化するのに非常に高い電圧を必要とするが、この技術を使用することにより、外被内部のガスが電極腐食(経時的に使用される場合のガス放電ランプでの一般的な問題)によって決して汚染が起きない。
【0026】
[0026]本発明の安全電球は、照明器具から通常の可視光が出現するような環境で使用されるが、本発明の電球は単一の器具内にある従来の光源と組み合わされ得る。器具のUV-C部分から放射される不都合な可視色がいくらかでも存在する場合、可視光のスペクトルが、器具から出現する色の混合または色の平均を正規化するように変更および混合され得る。この種類の器具は、理想的には、「金属製容器」であり、この種類の器具は天井内の円形孔の中に装着される。
【0027】
[0027]本発明の安全システムは典型的な照明(ライト)バルブとしてパッケージ化され得る。電流安定器または電源が基部内に嵌め込まれ得、電球が、LEDまたはコンパクトな蛍光電球のように全方向に照明することができ、従来の照明器も含むことができる。
【0028】
[0028]上記は本明細書で開示される本発明のより重要な特徴を大まかに概説するものであり、その結果として、以下の詳細な説明がより明瞭に理解され得るようになり、また、当技術分野に対しての本発明者の貢献がより良好に認識され得るようになる。本発明は、その用途において、以下の説明に記載されるかまたは図面に示される構成の細部または構成要素の配置構成のみに限定されない。むしろ、本発明は他の実施形態も可能であり、本明細書で具体的に列挙されない種々の他の手法で実施および実行され得る。加えて、以下の開示は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に含まれ得るようなすべての代替形態、修正形態、および均等物に適用されることを意図される。さらに、本明細書で採用される用語および専門用語は説明を目的としており、本明細書により具体的に本発明を限定することがない限り、限定的であるとみなされるべきではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】[0029]低電圧水銀球(従来技術)を示す写真からの線図である。
【
図2】[0030]ウシオ社(Ushio)のCare222のエキシマ電球およびドライバ(従来技術)を示す写真からの線図である。
【
図3】[0031]イーデン・パーク社(Eden Park)のフラット型エキシマランプ(従来技術)を示す写真からの線図である。
【
図4】[0032]207nmのBr-Kr放射を示すスペクトル図である。
【
図5】[0033]222nmのKr-Cl放射を示すスペクトル図である。
【
図6】[0034]適切なフィルタリングを行う、207nmのBr-Kr放射を示すスペクトル図である。
【
図7】[0035]適切なフィルタリングを行う、222nmのKr-Cl放射を示すスペクトル図である。
【
図8】[0036]ベーシック電球を示す図である。
【
図9】[0037]電球組立体を示す分解等角図である。
【
図10】[0038]電球組立体を示す側断面図である。
【
図11】[0039]電球カートリッジを示す等角図である。
【
図12】[0040]マルチバルブ型器具を示す分解図である。
【
図13】[0041]真下を向く電球を備える、下方を向く器具を示す図である。
【
図14】[0042]45度で外側を向く電球を備える、下方を向く器具を示す図である。
【
図15】[0043]加熱フィラメントを備える安全電球ヒートシンクを示す図である。
【
図16】[0044]UV-Cおよび一般的な照明器要素の両方を備える安全電球を示す図である。
【
図17】[0045]ファン冷却式の安全電球を備える、温度調整式の器具を示す図である。
【
図18】[0046]器具内にある、ドライバ、電球、温度センサ、および安全遮断スイッチを有する器具を示すブロック図である。
【
図19】[0047]IoT電球およびシステムを示すネットワーク図である。
【
図20】[0048]正弦波と比較されるパルス波電源の出力を示す図である。
【
図21】[0049]全出力における、および減光中である、パルス波電源の出力を示す図である。
【
図22】[0050]単相誘電流体によって冷却されるUV-C電球を示す図である。
【
図23】[0051]本開示の液冷式の高電力エキシマ電球を示す図である。
【
図24】[0052]高出力エキシマ器具を得るための、クーラントシステムを備える本開示の液冷式の電球を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[0053]添付図面に示されて以下の説明で詳説される非限定の実施形態を参照しながら、本明細書の実施形態ならびに多様な特徴およびその有利な細部がより完全に説明される。本明細書の実施形態を不必要に不明瞭しないようにするために、よく知られている構成要素およびプロセスならびに製造技術の説明は省略される。本明細書で使用される実施例は、単に、本明細書の発明を実施することができる手法の理解を促進すること、およびさらには、本明細書の実施形態を当業者が実施するのを可能にすること、を意図される。したがって、実施例は、特許請求される発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0031】
[0054]本発明を詳細に説明する前に、本発明が、その用途において、本明細書に示される構成および本明細書で説明されるステップの細部のみに限定されないことを理解することが重要である。本発明は他の実施形態も可能であり、種々の手法で実施または実行され得る。本明細書で採用される用語および専門用語は説明を目的としており、限定することを目的としないということが理解されよう。
【0032】
[0055]ここで、複数の図を通じて同様の参照符号により同じ部分を示している図面を参照すると、(現存技術の)低圧水銀球100の典型的な図が
図1に示されている。電球100が、電気接点102および104、金属支持構造106、主電極108、水銀アルゴンガス110、外側外被112、先端部支持体114、ストライク電極(striking electrode)116、抵抗体118、ガラス基部120、および第2の主電極122という複数の部品を有する。
【0033】
[0056]新しい別のテクノロジが
図2に示されており、ここでは、ウシオ社(Ushio)のCare222のエキシマ電球・ドライバシステム200がブロック図の形態で示される。電球202が2つのワイヤ206および208を介してドライバ204によって駆動される。電球が2つの主電極210および212を有する。ハウジングおよびフィルタが分離しており、図示されていない。
【0034】
[0057]次の
図3の図面は、イーデン・パーク社(Eden Park)のフラット型エキシマランプ300である平坦バージョンのエキシマ電球を示す。このエキシマ電球が、前方プレート310および後方プレート312の外側部分にある電極306および308を備える、石英ガラスの2つのわずかに離間された平坦シート302および304を有する。電球がフィルタまたは反射器を有さない。
【0035】
[0058]
図4では、207nmのBr-Kr放射400のスペクトル図が示されている。207nmの主放射スパイク402がヒト組織にとって安全な波長であり、ウイルスおよびバクテリアなどの微小病原菌にとって致死的である。ヒトの被爆に不適合であるスペクトルの危険境界部にある230nmの少量の放射204も示されている。このように低レベルの場合でもヒトの被爆にとって非常に危険である270nmの追加の放射406が示されている。最後に、290nmの放射のスパイク408が示されており、これはヒトの被爆にとって安全ではない。
【0036】
[0059]
図5では、上で示したスペクトル図とは異なる化学的性質のスペクトル図が存在し、これは222nmのKr-Cl放射500である。222nmの主放射スパイク402はヒト組織にとって安全な波長であり、ウイルスおよびバクテリアなどの微小病原菌にとって致死的であるが、これは致死的である240nmの504のレンジまで低レベルを継続する。さらに、260nmレンジ506のところに放射の小さいバンプが存在し、これはこのように低レベルの場合でも非常に危険である。
【0037】
[0060]
図6では、安全な207nmのBr-Kr放射600のスペクトル図が示されており、207nmのところのあるスパイク602を有する。207nmは人体組織にとって安全な波長であり、ウイルスおよびバクテリアなどの微小病原菌にとって致死的であるが、減色フィルタリング(subtractive filtering)により危険波長では放射が存在しない。
【0038】
[0061]
図7では、安全な222nmのKr-Cl放射700のスペクトル図が示されており、222nmのところのあるスパイク702を有する。227nmは人体組織にとって安全な波長であり、ウイルスおよびバクテリアなどの微小病原菌にとって致死的であるが、減色フィルタリングにより危険波長では放射が存在しない。
【0039】
[0062]
図8では、本発明のエキシマ電球800が示されている。電球800が、関与する具体的な化学的性質(207nmのBr-Krまたは222nmのKr-Cl)に応じた約30kPa(300ミリバール)の圧力のガスの組み合わせを収容する石英製外被802を有する。2つの平坦化された側面が互いに平行であり、約10mm離れているが、これは、多様な電力レベル、充填圧力、および駆動電圧に応じて変化する。
【0040】
[0063]石英製外被800は最初は円筒形であり、加熱されてローラーに通されて引っ張られ、それにより前方面802および後方面804である2つ側面を平坦化して互いに平行にする。次いで、この平坦化されたチューブの端部が、両端部806および808を密閉するための熱溶接により、両端部806および808のところで密閉される。図示される充填ポイント810が小さな充填チューブとして始動し、この小さな充填チューブが、電球が洗浄されて低圧ガスの充填がなされた後で、溶融して遮断される。右側側面812および左側側面814である電球の側面812および814がさらに光を通過させることを可能にする。これらの光の経路は従来技術のデバイスでは無視されていたが、活用されない多量の光エネルギーが本発明のデバイスではこの位置によって活用される。
【0041】
[0064]
図9は、安全な平坦化されたチューブデザインの電球組立体カートリッジ900の分解図を示している。電球800が組立体の中心として始動する。前方電極902が接地されているかまたは0ボルトの電気グリッドであり、石英電球面802と直接的に対面するように配置される。前方電極902が、モリブデンまたは銀などの非腐食性の導電性金属で作られ得る。理想的には、この前方グリッド902または前方スクリーンが使用者に最も近づくことになり、このことが、この側面において接地または0ボルト電位が選択された理由である。オゾン生成を無くすためには、グリッドが、電気経路から酸素を無くすための導電性液または導電性インクとして適用されることになる。同様に、後方電極904が正極である。後方電極904も石英製外被の後方側面804と直接的に対面するように配置される。この側面の電圧は約10,000ボルトであり、使用者から可能な限り離されて配置される。この電極904には、導電性電極と高電圧の電気経路との間に達しないよう酸素を無くすための導電性インクとしてのめっきまたは塗布がなされる。
【0042】
[0065]後方反射器908が後方電極904の外側部分を向くように追加される。後方反射器908および後方グリッド904は、電気を伝導することおよび光を反射することの両方のための1つの部品として組み合わされ得、したがって、電球800の背面804に直接に付着されるアルミニウム層の上にめっきされる蒸気であってよく、それにより部品およびコストがさらに最小になる。電球800の側面812および814から漏れる光を捕捉して、これを直接前方に、かつ電球800の主面804から放射される光と平行となるように送光するために、側方反射器926および928は、45度の角度で設定される。2つの側方反射器926および928ならびに前方電極902に可能な限り近づくように離間されてUVフィルタプレート906が配置され、このUVフィルタプレート906が、研磨された石英および酸化ハフニウムのめっき層で作られ、それにより200nm~234nmの範囲の狭帯域通過型のフィルタを形成する。
【0043】
[0066]ヒートシンク910はアルミニウムであってよいが、理想的には高電圧の後方電極904に電気絶縁性を付与するためにはセラミックである。ヒートシンク910は、ミラー908、926、および928の間のクラック透過して、または電球800の端部から外部に出て放射されるフィルタリングされないすべての光を遮断することになる。理想的には、ヒートシンク910は、さらに、電球800、後方反射器908、側方反射器926および928、後方電極904、前方電極902、ならびに前方フィルタプレート906を含めた、ここまでに言及した電球組立体の個別の要素のうちの多くの要素を取り込むことになり、ヒートシンク901は、電極812の縁部の周りで使用されることになるUV適合エポキシを使用して強固に密閉されることになり、それによりこれらの構成要素の間の機械的接続を安定させ、空気およびダストの侵入を完全に塞ぐ。既存技術のデザインは電球の上に直接に空気が吹き付けられるのを可能にし、したがって時間とともにダストが電球およびフィルタの内部面に付着し得るようになる。ダストが多量のUV-C光を吸収することができ、非常に迅速にとても非効率となる。本発明のデバイスは、端部キャップ912および914を使用して、密閉されたカートリッジ900を作ることにより、これらの面にダストが侵入しないようにする。電極組立体900のこれらの端部キャップ912および914はセラミックから作られ、端部キャップ912が熱センサおよびスマートチップ916を封入することになり、さらには、器具内の予め設定された個別の位置止め用の移動止め918を有する、電球のための機械的回転先端部を提供することになる。これは、発光カートリッジが接続するためのワイヤまたは空に浮くリード線を有さないことを意味する。スマートチップおよび温度センサ916が、動作メーター(operation meter)の時間、シリアル番号、製造日、温度、範囲外フラグ(out of range flag)、および、偽の動作を防止するための暗号化通信能力を有する。セラミック端部キャップ912介して導電性ピン920によって電気的に接続された、前方電極902に接続された導電性ジャンパー930が存在する。同様に、セラミック端部キャップ914を介して導電性ピン922に電気的に接続された、後方電極904に接続された導電性ジャンパー932が存在する。スマートチップおよびサーモセンサ916に接続された3つのめっき処理された(plated-on)導電性トレース924がセラック端部キャップ912の周りに存在する。これらのトレース924は、器具がこれらのチップ916と通信するのを可能にするために、電球カートリッジ900から器具レシーバ上の接点までの通信を可能にする。このような機械的接続および電気的接続は当業者にはよく理解されるものであるが、他の接続方法も使用され得る。この組立体では、すべての高電圧部分が絶縁されて、高電圧部分を取り扱う人または高電圧部分に曝される人から除かれており、気密的に密閉された安全UV-C電球カートリッジを交換することが容易となる。
【0044】
[0067]
図10は、組み立てられた安全UV-C電球カートリッジ900の側断面図を示している。電球800は、めっき処理または石英への直接的な付着がなされた負極904を有している。同様に、正極902が電球800の前面804に直接付着される。負極904の後方に後方反射器908が存在する。右側側方反射器926および左側側方反射器928が、前面804に対して45度の角度で角度を付けられる。右側側方反射器926および左側側方反射器928のすべてがセラミックのヒートシンク910によって取り込まれて包囲される。電球800とフィルタ906との間に小さい空隙が存在し、この空隙がセラミック片および理想的にはUV耐性シーリング材によって密閉される。
【0045】
[0068]
図11は、組み立てられた安全なUV-C電球カートリッジ900を示している。組み立てられたカートリッジ900が縁部の周りを密閉された光学アパーチャ1102を有し、その結果、空気およびダストならびにフィルタリングされない光が通過しないようにされる。
【0046】
[0069]
図12は、可変ビーム角度のマルチカートリッジ型器具1200の分解図を示す。3つの電球カートリッジまたはヘッド900の各々が、電球カートリッジ900の金属ピン920および922を保持してさらには電力を電球カートリッジ900に接続する導電性ばねクリップ1220を有する、セラミックサドル1218内に載置される。サドル1218および一方の端部のところにある対応する端部キャップ912が、サドル1218およびもう一方の端部のところにある端部キャップ914とは異なるサイズを有し、それによりこれらの端部に極性を与え、その結果、電極カートリッジ900が一方向のみで挿入され得るようになり、ゼロ電位902が常に前方面の側にくるようになり、高電位904が常に後方側にくるようになり、使用者から離間するようになる。
【0047】
[0070]サドル1218が、電球端部キャップ912および914の上にある移動止め突起部および移動止め溝と嵌合する移動止めばね1216をさらに保持する。これにより電球カートリッジ900が、容易に設定され得る複数の正確な角度を有することが可能となり、各位置においてばね1216が電球カートリッジ900を保持することが可能となり、それでも、指圧により電球カートリッジ900を次の移動止め位置にスナップ留めすることが可能となる。器具の前方ベゼル122が、ラッチ、および、前方ベゼル1222と後方ハウジング1202との間のヒンジ接続部1208により、回転して基部1202から離れ、それにより、保守管理および交換のために電極カートリッジ900を露出する。前方ベゼル1222が完全に閉じられると、前方ベゼル1222が後方ハウジング1202内に設置された安全スイッチ1210を押圧し、押圧されたマイクロスイッチ1210により器具1200に電力供給することが可能となる。ベゼル1222内の小さい孔を介して観測して最も近い物体または床までの距離を調べる距離センサ1214により、近接度および距離が決定される。安全スイッチ1210、距離センサ1214、および3電球型カートリッジのスマートチップおよびサーモセンサ916からのデータが、すべて、スマート電源1204に接続されてスマート電源1204によって調整される。電源1204がさらに、若干の例を挙げるとWi-Fiおよびイーサネット(Ethernet)などのデジタル通信能力を有する。空気が、ファンフレーム1224によって支持されたファン1206により前方ベゼル1222内にある穿孔を介して引き込まれ、次いでこの空気が電源1204の頂部の上におよび電球カートリッジのヒートシンク910の上に吹き付けられ、基部1202内の孔を通して外部に放出される。電源1204が電球カートリッジ900の温度を測定し、電球カートリッジ900の効率の最適な効率のためにファン1206の速度を修正する。設置プレート1226が既存の構造的状況において見られる標準的な電気ボックスに最初に設置され得、次いで設置プレート1226が後方ハウジングにスナップ留めされ、後方ハウジングトラック内で回動することができ、それにより上側ベゼルが無限遠方を向くことが可能となる。UV-C光フィルタが狭角でのみ光を透過させる傾向があるので、放射光は細いビームとなる傾向にある。この本発明の器具は、単一の器具内の複数のヘッドが幅広ビームおよび非対称の光分散を最も広範囲の環境的制約に最良に適合させるのを可能にする。理想的には、器具が機能および/または不具合を一定の距離から示すための照光インジケータ1228を有し、本例示ではインジケータ1228がバックライト付きロゴである。好適な実施形態が器具内にある3つの電球を示すが、本発明のデバイスでは任意の数の電球が使用され得る。
【0048】
[0071]
図13は、真下を向くように位置決めされた電球1300を備える、下方を向く器具を示している。器具1200が、器具1200の下で厳格なビーム角度にするための真下(1302)を向く3つの電球カートリッジ900を有する。これが器具にとって可能である最も狭いビームを形成し、非常に高い天井が存在する状況または放射光を集中させる必要がある状況において使用されることになる。
【0049】
[0072]
図14は、45度で位置決めされた電球1400を備える、下方を向く器具を示しており、ここでは、器具1200が、各々45度(1402)で外側を向いている3つの電球カートリッジ900を有する。器具1200の下の広いビーム角が、より低い天井で使用されることになるか、または非常に広い領域をカバーするように複数の領域内で使用されることになる。
【0050】
[0073]
図15は、加熱フィラメント1500を備える安全電球ヒートシンクを示している。ヒートシンク910は、ヒートシンク内の孔を通して永続的に装着され、またはその長手方向軸に沿ってセラミック内に単純に埋設される加熱要素1502を有するように変更され得る。この加熱されるヒートシンク1500が熱を電球800に伝導させ、内部のガスを温め、それにより要求時にガスが点火することが可能となる。電気加熱要素1502は100年以上前からあり、当業者にはよく知られている。この加熱要素1502が、低温状態中に器具1200を始動させることが必要であるときにスマート電源1204によって制御される。電球900が動作すると、電球900が温められ、加熱要素1502がオフにされ得る。本発明では、エキシマ電球組立体に加えて、追加の電気コンタクトが必要となる。
【0051】
[0074]
図16は、ねじ込み式のUV-C安全電球1600の側面図を示している。単に例示のために、本記述は投光照明タイプの電球1602を利用するが、本開示では任意の種類のねじ込み式電球が適用可能であり、本開示は限定的であることを一切意図されず、単に1つの例であることを意図される。UV-C要素および一般的な照明器要素の両方を有する安全電球1600がねじ込み式電球ハウジング1602の内部に配置される。上記ねじ込み式電球1612および1614の従来の電気コンタクトが、ドライバ/電源1204まで延在している。さらに、ドライバ/電源1204が、回路基板1616上のワイヤ1606を介して、UV-Cおよび一般的な照明器要素の両方を備える安全電球1604のUV-C部分900に電力供給し、ここでは、ワイヤが回路基板上に設置されたクリップまで延在している(簡略化のためにクリップは示されない)。さらに、ドライバ/電源1204が、別途、ワイヤ1608を介して白色LED1604部分に電力供給する。ねじ込み式UV-C安全電球1600の半透明面1610は石英ガラスで作られる必要があり、理想的には、サンドブラスト面その他のテクスチャ(texture:凹凸面)などの拡散面を備える。UV-Cは任意のプラスチックカバーまたは従来のガラスカバーによって吸収される。本発明の平坦化された円筒形電球900は回路基板1616上で多数のLED1604と組み合わされる。LEDはすべて白色の単色であってよいか、または、LEDは複数の色の混合または異なる色温度の混合であってよく、個別のLED1604が多様な色のLED1064を混合するのを制御する。この本発明のデバイスの安全UV-C部分のみによって放射される光の色は光学的にはヒトの目にとっては高輝度ではなく、ピンク色がかった紫色の色合いも含む。白色LEDはピンク色または紫色が不十分であってよく、その結果、安全UV-Cおよび白色LEDの両方がオンにされとき、組み合わされる光がニュートラルな色スペクトルを有するようになる。
【0052】
[0075]
図17は、温度調整式であり、ファン冷却式である、平坦化された円筒形安全UV-C電球器具1700を用いた器具を示している。スマート電源1204が、低電圧データラインを介して電球900内のスマートチップ916と通信する。ヒートシンク910の上方に小さいマフィンファン1206が存在し、マフィンファン1206がヒートシンク910および電球900に対しての下方への吹き付けを行う。ファンがドライバ/電源1204によって制御され、電力供給される。セラミック基部の内部に入れられた熱センサ916は、スマートドライバ/電源1204からの問合せ(照会)を受ける。電球900に送られる電力および通知される温度に基づいて、ドライバ/電源1204が適切な速度にするようにファン1206を駆動し、それにより閉ループで電球900の温度を調節する。ヒートシンク910は必須であってもまたは必須でなくてもよい。その理由は、低電力で動作する電球はヒートシンク910を必要とせず、高電力で動作する電球は大きいヒートシンクを必要とするか、または限定しないが例えばピンフィンヒートシンク910を必要とする可能性があるからである。ドライバ/電源1204がさらに、電球900がオンではなくかつ熱センサが低い温度のために電球点火が可能ではない可能性があることを検出するときに、抵抗加熱器に電力供給する。この場合、ドライバ/電源1204は、電球900に電力を適用する前に、抵抗加熱器に電力供給する。次いで、電球900が動作すると、ドライバ/電源1204が、電球900を冷却するためにファン1206に電力供給することが必要である可能性がある。本発明の器具における電源は、パルス波の高電圧DC電力を使用してエキシマ電球に電力供給する。電球900の輝度を制御するために個別のパルス波の幅が変更され得るか、または、光の出力を低減するためにパルス波の一部が単純にスキップされ得る。現在、大部分のエキシマ電球は正弦波電源によって駆動され、9,000ボルト未満の過度の回収不可のエネルギーを有する。このエネルギーは、単純に、外被を加熱し、光を生成しない。このパルス波はわずかに丸みを帯びた上端部を有してもよいし、その他の部分は方形波のように見えてもよく、このパルス波は直線状の端部を有し、使用に適さない電力を有さない。経時的な電球の予測出力が電源にプラグラムされ得るので、電球内のアワーメーターの年数が経過して通知が行われると、電源は、低効率を補償して経時的に一定のルーメンを出力させるように電力をわずかに増大させることができる。
【0053】
[0076]
図18は、器具筐体内にある、ドライバ、電球900、距離・近接センサ1214、光レベルセンサ1224、スマートチップ916、および安全遮断スイッチ1210のブロック図である。電球900がドライバ/電源1204に接続される。ドライバ/電源1204は、器具筐体のドアまたは前方ベゼル1222に配線されたスイッチ1210を有するので、ドア122が開いている場合は常に電球900への電力がオフになる。これは特に重要な安全性の事項である。その理由は、エキシマ光は数千ボルトを利用して動作し得るからである。ドライバ/電源1204は、スマートチップ916との通信を行い、スマートチップとの通信を介して、この電球900が有効であり、操作されておらず、有効な取り替えであることを検証する。偽の電球は通過フィルタを有さない可能性が非常に高く、使用者に向かって危険な波長を放射することになる。距離/近接センサ1214が地面までの距離に対して出力電力レベルが適切であることを確認し、距離に基づいて電球に対しての出力電力レベルを変化させることができる。近接センサ1214およびスマート電源1204は、保守管理者が器具1200に対して作業を行おうとするときなどで非常に近い距離にある物体を検出する場合に、電力レベルを低減しようとするかまたはオフにしようとする。近接センサおよび距離センサ1214は同一のセンサであってよい。UVC光レベル強度センサ1224が地面または電球を観測することできる。UVC光レベル強度センサ1224は200nm~230nmの波長のみを検知するようにフィルタリングされる。UVC光レベル強度センサ1224は、全体の光出力を決定することができ、スマート電源/ドライバがこの情報を使用して、一定のルーメン出力にするように出力を調整することができる。電源1204のスマート機能は別個の回路基板に移され得、その場合にこの回路基板が電源1204を制御することができるようになる。このような機能は当業者にはよく知られている。
【0054】
[0077]
図19は、IoT電球およびシステム1900のネットワーク図である。本発明のデバイス1200が、デバイスがオンであり殺菌していることを示すLED1228をベーシックな照明器具1200上に有することができる。このLED1228はコンスタント型LED1228または間欠型LED1228であってよい。煙検出器と同様に、適切に機能している場合に照明器1200が単色のIE青色または緑色で「良好(good)」または「OK」となり、別の色のIE琥珀色または赤色の「注意(アテンション)」または「エラー」となる。インジケータ1228はバックライト付きロゴの形態であってよい。
【0055】
[0078]部屋に入る人が、LED1228を見ることにより照明器1200が機能しているかまたは保守管理を必要としているかを、迅速に見て認識することができる。LED1228は出力レベルを示すこともできる。低活動性の事象および低バクテリア量の事象が存在する場合に1つのLEDをオンにすることができ、バクテリア量が増大して高い活動性の事象が存在する場合に照明器が出力を増大させ、LED1228がこの事象を知らせるために変化する。器具が群衆密度センサからデータを受信することができ、この情報を使用して出力電力レベルを設定することができる。
【0056】
[0079]アントワープ由来のrfモニタであるクラウド・スキャン(CrowdScan)1906またはサンフランシスコ由来のライダー(Lidar)ベースのデバイスであるデンシティ(Density)1906などの群衆密度センサ1906は、人々のプライバシーを侵害することなく、つまり、カメラ傍受技術または携帯電話傍受技術を使用することなく、所与の時間に何人の人が所与の空間にいるかを決定する能力を有する。これらに類似する他のサービスも複数存在する。これらは単に、IoT1906として通信を行う、および、本発明のデバイス1900などのインターネットリソースと通信を行う、群衆密度センサ1906の例である。
【0057】
[0080]照明器1200は、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)1904、WiFi1904、セルラー(Cellular)1904、グーグル(Google)由来のサイドウォーク(Sidewalk)1904、およびハードワイヤードテクノロジ1904を含めた、複数の異なる種類の通信1904を統合することができる。この通信1904は、照明器の機能を監視するのを可能にし、遠隔手段により照明器を遠隔制御するのを可能にする。
【0058】
[0081]照明器1200は、単純なオン/オフスイッチまたは調光可能である光スイッチなどの、ローカルの機械制御システムを有していてもよい。照明器1200は、多くの光を制御するための、スイッチおよびLEDを備える制御パネルをさらに有していてもよい。パネル内のLEDは、状態や光(オン、オフ、状態など)を示すことができる。本発明のデバイスの照明器1200は、他の従来の可視的/機能的な照明と一体化され得る。これらの物理的な制御器はこれらの光に対しての制御も可能にする。物理的な制御器は、照明器具の用途に応じて変化し得る。器具1200が空間内に持続的に装着される用途では、制御器が施設の基盤設備に一体化され得る。単独動作(スタンドアロン)の携帯型の用途では、制御器が照明器1200に完全に一体化され得、それにより、電力レベルインジケータおよびグラフィックユーザーインターフェースディスプレイならびに制御パネルを備える一体型の電源を有することになる。
【0059】
[0082]照明器具1200は、施設や設備の管理者およびオペレータに対して通信を行うことができる(1904)。情報が、スマートフォンアプリケーション1906、ラップトップ1908またはデスクトップ1908上のウェブインターフェースによってアクセスされ得る。器具1200が情報をサイトに転送し、オペレータが照明器1200から情報を取得することができる。無線インターフェースが多様な使用者の要求に合わせてカスタマイズされ得る。照明器1200は、その出力レベル、そのエネルギー消費レベル、内部温度、電球900の使用のライフサイクル/時間、交換が必要になる期間について通信することができ、内部にセットアップされた空間内のバクテリア量が多いかどうかを決定するために照明器1200は動き検出との組み合わせで動作することができる。オペレータがさらに、照明器1200の出力のレベルを制御することができ、領域を最良に殺菌するためにおよびエネルギー消費を最適化するためにカスタマイズ可能である動作プロファイルのスケジュールを管理することができる。
【0060】
[0083]照明器具1200は、その状態について公衆または空間の占有体と通信することができる。情報が、スマートフォン1906アプリケーション、ラップトップ1908またはデスクトップ1908上のウェブインターフェースによってアクセスされ得る、これにより、空間が殺菌されていることを占有体が再確認することができる。さらに、情報が空間内の情報ディスプレイ上に表示され得る。
【0061】
[0084]
図20は、10,000ボルトの正弦波2002の電力と10,000ボルトのパルス波2006の電力との間の違いを示している、エキシマ電球を駆動するのに使用されるいくつかの電力パルス列を示す図である。左側領域に示される9,000ボルトと10,000ボルトとの間の上端部の電圧のみが使用可能な光を作る。9,000ボルト未満のすべての電圧が単に熱を生成し、この熱が、電球を駆動するときに可能となる電力レベルを最小にする。正弦波の輪郭と中心部の白色領域との間の暗色領域2004がすべて無駄な電力であり、電球内部で生成される熱に変わり、光として出力されない。このパルス波電源の例では無駄な電圧が存在しない。本発明のデバイス1200は、理想的には、その電源1204内でパルス波電力2006を使用する。これにより、既存の正弦波ベースのUV-C器具と比較して電球の効率が50~100%向上する。電球800の出力を低減するためにパルス波2006の電圧を10,000ボルト未満まで低減することも可能である。提示されるグラフに基づく電圧範囲は10,000Vで100%となり、9,000Vで0%となり、これは修正および制御されるのを必要とする非常に狭い電圧範囲である。
【0062】
[0085]
図21はエキシマ電球を駆動するための電力パルス列2100を示す図であり、ここでは、パルス波2102が100%であり、パルス波2104が50%であり、波を1つおきに減らすことにより対称パターンを使用して照明を弱くしており、パルス波2406が50%であり、非対称パターンを使用して照明を弱くしている。電源は、輝度を低減するためには、単に個々のパルスを取り除けばよい。パルスが非常に高速であるので、10kヘルツと250kヘルツとの間では小さい欠落(ドロップアウト)も明瞭ではなく、100%であっても生成される可視光の量が無視できる程度である。スマート電源が、1%以下の任意のレベルにまで器具の出力を低減するためにこれらのパルスのうちの一部のパルスを取り去るマイクロプロセッサを有する。この技術は当業者にはよく知られている。これらのグラフは単に例であり、実際の電圧は電球のデザインおよび内部ガス組成に応じて変化する。
【0063】
[0086]
図22は、システム2200として、可変焦点を有するエキシマ電球800を表す側面図を示す。電球800が光経路2202内に位置決めされており、石英レンズ2204が光波形成力を有する。レンズ2204が、円形であってよく、対称であってよいか、または初期の光路2202に最良に適合するように線形であってもよい。さらに、レンズ2204は連続的であってよいかまたは段差を有するフレネルであってもよい。レンズ2204がエキシマ電球800に近づくようにまたはエキシマ電球から離れるように移動させられ得、それにより焦点を変化させることができ、最終的に放射される光2206のビーム角度を大きくするかまたは小さくすることができる。この図面は単純化されており、レンズに対しての電球の関係を簡略化するために、フィルタまたはミラー、あるいは上記の他の機械的構成要素を示していない。
【0064】
[0087]
図23は、液冷式高電力エキシマ電球2300を示す。エキシマ電球2300が外側外被2302および内側外被から構成され、ここでは、外側外被2302がより短く、内側外被2304がより長く、外側外被2302および内側外被2304が2つの端部キャップ2306によって接続され、それらが熱により一体に溶接されている。内側と外側との間の領域が、端部キャップ2306のうちの1つの端部キャップ上に充填ポイント2308を有する。充填ポイント2308は既存のエキシマ電球上にある充填ポイントに類似するものであり、充填ポイント2308を介して上記の適切なエキシマガスを充填するために、2つの外被の間のこの形態のチャンバ2318からの排出を行う。外側外被2304の外壁2310は、当該外壁2310に付けられた導電性グリッド2312を有し、チューブ2304の外周全体にに延在する負極となる。同様に、内側チューブ2304の内壁2314がその内周に延在している導電性グリッド2316を有し、正極となる。光はすべての方向に一様にこの種類の電球から外部に放出される。
【0065】
[0088]
図24は、クーラントシステムを有する液冷式電球2300のブロック図を示しており、それにより高電力エキシマ器具2400が得られる。電球2300が、ポンプ2404の出力部に接続された入力端2402に接続されたチューブ2412を有する。ポンプの入力部は、チューブ部材の帰還ループ2406に接続されており、当該帰還ループは、電球2300の出力端2408まで回り込むように延在している。チューブ部材2406およびポンプ2404ならびに内壁2316の内部に、ポンプ2404を使用して循環させられる単相誘電液が存在する。この誘電液2410は、通常、大規模なデータセンターで使用され、ここでは、サーバ構成要素を冷やすためにサーバ全体が容器の中で液に浸される。液体2410は熱を非常に良好に伝導するが、電気伝導性を有さず、これは本発明のデバイス2400にとって非常に重要な特性である。液体2410は電球2300の10,000ボルトの導電性メッシュ2316に接触する。電球2300の内部2318に熱が生成され、この熱がポンプ2404によって外部に放出され、この熱はポンプ2404に再び入る前に帰還ループ2406を移動するときに環境へと放散され、ここではこの再循環が継続する。帰還ループ2406は、コンピュータ冷却業界で使用されるものに類似の別個の冷却装置2406を有してよく、これは当業者にはよく知られている。電源2414が負極ワイヤ2416を使用して電球2300に接続され、負極ワイヤ2416が外部メッシュ2312に接続される。電源2414がさらに正極ワイヤ2418を使用して電球2300に接続され、正極ワイヤ2418が内部メッシュ2316に接続され、クーラント2410に接触している。クーラント2410が大幅に多量の電力を電球2300に導入するのを可能にし、それにより不適合で強力なエキシマ器具2400についても可能となる。
【0066】
[0089]「含む(including)」、「備える(comprising)」、「からなる(consisting)」という用語およびこれらの文法的変化形が、1つまたは複数の、構成要素、特徴、ステップ、または完全体、あるいはそのグループの追加を排除しないこと、ならびに、これらの用語が、構成要素、特徴、ステップ、または完全体を明示するものとして解釈されることが理解されよう。
【0067】
[0090]本明細書または特許請求の範囲が「追加の」構成要素に言及する場合、これは追加の要素が2つ以上存在することを排除しない。
【0068】
[0091]特許請求の範囲または明細書が「a(element)」または「an(element)」に言及する場合、このような言及はこの要素が1つのみ存在するというものとして解釈されないということが理解されよう。
【0069】
[0092]明細書が、構成要素(component),特徴(feature),構造(structure),または、性質(characteristic)が、含まれ「てもよい(may)」,「るかもしれない(might)」,「ることができる(can)」,または「るであろう(could)」と記述する場合、この特定の構成要素、特徴、構造、または性質が含まれることが必要であるわけではないということが理解されよう。
【0070】
[0093]実施形態を説明するのに適用可能である場合に状態図、流れ図、またはその両方が使用され得るが、本発明はこれらの図および対応する記述のみに限定されない。例えば、流れは各々の示されるボックスまたは状態を介して移る必要はなく、また、示されて説明される順序と厳密に同じ順序で移る必要もない。
【0071】
[0094]本発明の方法は、選択されるステップまたはタスクを、手動で、自動で、またはその組み合わせで、実施または完了することによって実装され得る。
【0072】
[0095]「方法」という用語は、限定しないが、本発明の属する技術分野の当業者によって知られている手法、手段、技術、および手順、または、当業者により、既知の手法、手段、技術、および手順から容易に開発される手法、手段、技術、および手順を含む所与のタスクを達成するために、手法、手段、技術、および手順を示すことができる。
【0073】
[0096]数字の前に置かれる「少なくとも」という用語は、本明細書では、その数字で始まる範囲(定義される変化量に応じた上限値を有し、または上限値を有さない範囲であってよい)の始点を示すのに使用され得る。例えば、「少なくとも1」は、1、または2以上を意味する。数字の前に置かれる「最大」という用語は、本明細書では、その数字で終了する範囲(その下限値として1または0を有する範囲であってよいか、あるいは、定義される変化量に応じた下限値を有さない範囲であってよい)の終点を示すのに使用され得る。例えば、「最大4」は、4、または4未満を意味し、「最大40%」は、40%、または40%未満を意味する。近似の用語(例えば、「about」、「substantially」、「approximately」など)は、特に明記しない限り、関連の技術分野で使用されるそれらの通常のおよび通例の意味に従って解釈されるべきである。関連の技術分野において、具体的な定義、ならびに、通常のおよび通例の使用法が存在しない場合、これらの用語は、基準値の±10%であると解釈されるべきである。
【0074】
[0097]本文献で、「(第1の数)から(第2の数)まで」または「(第1の数)~(第2の数)」として範囲が与えられる場合、これは、第1の数である下限値と、第2の数である上限値と、を有する範囲を意味する。例えば、25から100までは、25である下限値と、100である上限値とを有する範囲を意味するものとして解釈されるべきである。加えて、範囲が与えられる場合、特に明記しない限り、この範囲内のすべての可能な部分的範囲または間隔も具体的に意図されることに留意されたい。例えば、本明細書で25から100までの範囲を示す場合、この範囲は、26~100、27~100など、25~99、25~98などの部分的範囲、さらには、記載される範囲内にある下限値と上限値との任意の他の可能な組み合わせ(例えば、33~47、60~97、41~45、28~96など)を含むことも意図される。単に例示を目的として本段落では整数の範囲値が使用されており、特に明記しない限り、デシマル値および小数値(例えば、46.7~91.3)も可能である部分的範囲の端点として意図されると理解すべきであることに留意されたい。
【0075】
[0098]本明細書で2つ以上の所定のステップを含む方法を参照する場合、これらの所定のステップは任意の順序でまたは同時に実行され得(文脈によりその可能性が排除される場合を除く)、この方法は、所定のステップのうちの任意のステップの前に、所定のステップの2つのステップの間に、あるいは、所定のステップのすべてのステップの後で、実行される1つまたは複数の他のステップをさらに含むことができる(文脈によりその可能性が排除される場合を除く)ということに留意されたい。
【0076】
[0099]したがって、本発明は、目的を実行して、上述の目標および利点さらにはそれに含まれる固有の事項を達成するように、良好に適合する。本開示では現在好適である実施形態を説明してきたが、当業者には多数の変更形態および修正形態が明らかになる。このような変更形態および修正形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神に包含される。
【要約】
【課題】いかなる状況下においても存在する人に害を与えることなく病原菌を殺すことに上手く対処する廉価なUV殺菌照明を与えるエキシマ器具を提供する。
【解決手段】エキシマ器具は、クリプトン/塩化物電球と、帯域通過型のフィルタと、拡散層とを備える。前記クリプトン/塩化物電球は、遠UV-C光のビームを、前記フィルタを透過させた後に前記拡散層を透過させて占有可能な空間に放射するように構成されている。前記拡散層は、前記遠UV-C光のビームを拡散させるように構成されている。
【選択図】
図1