(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】映像管理装置、映像管理方法、及び、映像管理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20241115BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20241115BHJP
H04N 5/93 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 U
H04N5/92 010
H04N5/93
(21)【出願番号】P 2023011878
(22)【出願日】2023-01-30
【審査請求日】2024-05-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】川口 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】和田 昌平
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】韓国特許第10-1589823(KR,B1)
【文献】特開2020-010154(JP,A)
【文献】特開2022-018808(JP,A)
【文献】特開2020-178149(JP,A)
【文献】特開2020-123845(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0050035(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04N 5/92
H04N 5/93
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視カメラによって撮影された監視映像を受信する映像受信部と、
前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録する人物検出部と、
前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録するマーキング処理部と、
前記付加情報に基づいて、前記監視映像における前記人物検出区間を連続的に再生する、あるいは、前記監視映像における前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する再生制御部と、を備
え、
前記再生制御部は、映像再生画面を生成し、前記映像再生画面は、映像表示領域及びクリッピング画像領域を含み、
前記映像表示領域は、前記監視映像が表示され、
前記クリッピング画像領域には、前記付加情報によって人物検出位置とマーキング位置の少なくとも一つが付加されている、前記監視映像のフレーム画像であるクリッピング画像が並べて表示され、
前記人物検出位置が付加されている前記クリッピング画像には第1のアイコンが表示され、
前記マーキング位置が付加されている前記クリッピング画像には前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコンが合わせて表示され、
前記ユーザから前記クリッピング画像が選択された場合、選択された時刻から前記監視映像を再生する、
映像管理装置。
【請求項2】
監視カメラによって撮影された監視映像を受信する映像受信部と、
前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録する人物検出部と、
前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録するマーキング処理部と、
前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する再生制御部と、を備
え、
前記再生制御部は、映像再生画面を生成し、前記映像再生画面は、映像表示領域及びクリッピング画像領域を含み、
前記映像表示領域は、前記監視映像が表示され、
前記クリッピング画像領域には、前記付加情報によって人物検出位置とマーキング位置の少なくとも一つが付加されている、前記監視映像のフレーム画像であるクリッピング画像が並べて表示され、
前記人物検出位置が付加されている前記クリッピング画像には第1のアイコンが表示され、
前記マーキング位置が付加されている前記クリッピング画像には前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコンが合わせて表示され、
前記ユーザから前記クリッピング画像が選択された場合、選択された時刻から前記監視映像を再生する、
映像管理装置。
【請求項3】
前記再生制御部は、前記人物検出区間及び前記マーキング区間の少なくとも一方を示す再生区間バーを、前記監視映像の再生位置を示すシークバーと並べて表示する、
請求項1又は2に記載の映像管理装置。
【請求項4】
前記再生区間バーにおいて、前記人物検出区間と前記マーキング区間とは互いに異なる態様にて表示される、
請求項3に記載の映像管理装置。
【請求項5】
前記再生区間バーにおいて、前記人物検出区間、前記マーキング区間および、人物とは異なる検出対象のオブジェクトが検出された拡張検出区間が、他の区間とは互いに異なる態様にて表示される、
請求項4に記載の映像管理装置。
【請求項6】
前記人物検出部の検出範囲を定める検出枠を、前記ユーザから入力された複数の図形の組み合わせに基づいて設定する設定処理部、をさらに備える、
請求項1又は2に記載の映像管理装置。
【請求項7】
前記映像受信部は、前記監視映像をリアルタイムに再生制御部に送信し、
前記再生制御部は、リアルタイムに前記監視映像を表示し、
前記マーキング処理部は、リアルタイムに表示される前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録する、
請求項1又は2に記載の映像管理装置。
【請求項8】
監視カメラによって撮影された監視映像を受信し、
前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録し、
前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録し、
前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生
し、
前記再生において、映像再生画面を生成し、前記映像再生画面は、映像表示領域及びクリッピング画像領域を含み、
前記映像表示領域は、前記監視映像が表示され、
前記クリッピング画像領域には、前記付加情報によって人物検出位置とマーキング位置の少なくとも一つが付加されている、前記監視映像のフレーム画像であるクリッピング画像が並べて表示され、
前記人物検出位置が付加されている前記クリッピング画像には第1のアイコンが表示され、
前記マーキング位置が付加されている前記クリッピング画像には前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコンが合わせて表示され、
前記ユーザから前記クリッピング画像が選択された場合、選択された時刻から前記監視映像を再生する、
映像管理方法。
【請求項9】
前記監視映像をリアルタイムに表示し、
リアルタイムに表示される前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録する、
請求項
8に記載の映像管理方法。
【請求項10】
監視カメラによって撮影された監視映像を受信し、
前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録し、
前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録し、
前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生
し、
前記再生において、映像再生画面を生成し、前記映像再生画面は、映像表示領域及びクリッピング画像領域を含み、
前記映像表示領域は、前記監視映像が表示され、
前記クリッピング画像領域には、前記付加情報によって人物検出位置とマーキング位置の少なくとも一つが付加されている、前記監視映像のフレーム画像であるクリッピング画像が並べて表示され、
前記人物検出位置が付加されている前記クリッピング画像には第1のアイコンが表示され、
前記マーキング位置が付加されている前記クリッピング画像には前記第1のアイコンとは異なる第2のアイコンが合わせて表示され、
前記ユーザから前記クリッピング画像が選択された場合、選択された時刻から前記監視映像を再生する、
ことをコンピュータに実行させる、映像管理プログラム。
【請求項11】
前記監視映像をリアルタイムに表示し、
リアルタイムに表示される前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録する、
請求項
10に記載の映像管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像管理装置、映像管理方法、及び、映像管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラによって撮影された映像からAI(Artificial Intelligence)を用いて人物を検出する技術が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、AIによる人物検出は検出漏れが生じる可能性がある。一方、監視カメラによって撮影された映像は録画時間が非常に長いため、録画映像をすべて確認することは現実的ではない。
【0005】
本開示の目的は、監視カメラによって撮影された映像を効率的に確認する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る映像管理装置は、監視カメラによって撮影された監視映像を受信する映像受信部と、前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録する人物検出部と、前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録するマーキング処理部と、前記付加情報に基づいて、前記監視映像における前記人物検出区間を連続的に再生する、あるいは、前記監視映像における前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する再生制御部と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る映像管理装置は、監視カメラによって撮影された監視映像を受信する映像受信部と、前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録する人物検出部と、前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録するマーキング処理部と、前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する再生制御部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る 映像管理方法は、監視カメラによって撮影された監視映像を受信し、前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録し、前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録し、前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する。
【0009】
本開示の一態様に係る映像管理プログラムは、監視カメラによって撮影された監視映像を受信し、前記監視映像から人物を検出し、前記人物が検出された前記監視映像の時間区間である人物検出区間を前記監視映像に対応する付加情報に記録し、前記監視映像に対するユーザからのマーキングを受け付け、前記マーキングされた前記監視映像の時刻であるマーキング時刻を前記付加情報に記録し、前記付加情報に基づいて、前記監視映像における、前記人物検出区間、及び、前記マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間を連続的に再生する、ことをコンピュータに実行させる。
【0010】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、監視カメラによって撮影された映像を効率的に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施の形態に係る映像管理システムの構成例を示すブロック図
【
図2】本実施の形態に係る映像再生画面の例を示す図
【
図3A】本実施の形態に係る再生区間バーのバリエーションを示す第1の図
【
図3B】本実施の形態に係る再生区間バーのバリエーションを示す第2の図
【
図4】本実施の形態に係る再生設定画面の例を示す図
【
図5】本実施の形態に係る検出枠設定画面の例を示す図
【
図6】本実施の形態に係るマーキングを行う際の映像監視装置の処理例を示すフローチャート
【
図7】本実施の形態に係る区間再生によって監視映像を効率的に確認する際の処理例を示すフローチャート
【
図8】本開示に係る映像管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。
【0014】
(本実施の形態)
<システム構成>
図1は、本実施の形態に係る映像管理システム1の構成例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、映像管理システム1は、監視カメラ2及び映像管理装置10を含む。監視カメラ2は、所定の通信ネットワーク(図示しない)を通じて、映像管理装置10と接続される。映像管理装置10には、複数の監視カメラ2が接続されてもよい。通信ネットワークの例として、有線LAN(例えばEthernet)、無線LAN(例えばWiFi)、移動体通信網(例えばLTE、4G、5G)、インターネット、VPN(Virtual Private Network)が挙げられる。
【0016】
監視カメラ2は、監視場所に設置されたカメラであり、監視場所を撮影して監視映像52(
図2参照)を生成する。監視映像52は動画像のデータであってよい。あるいは、監視映像52は連続的に撮影された複数の静止画像のデータであってもよい。監視カメラ2は、生成した監視映像52を、通信ネットワークを通じて映像管理装置10へ送信する。
【0017】
映像管理装置10は、映像受信部11、人物検出部12、拡張検出部13、マーキング処理部14、再生制御部15、設定処理部16、映像格納部21、及び、付加情報格納部22を有する。
【0018】
映像受信部11、人物検出部12、拡張検出部13、マーキング処理部14、再生制御部15、及び、設定処理部16は、映像管理装置10が備えるプロセッサ1001(
図8参照)がメモリ1002(
図8参照)と協働して所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されてよい。映像格納部21、及び、付加情報格納部22は、映像管理装置10が備えるメモリ1002及び/又はストレージ1003(
図8参照)によって実現されてよい。
【0019】
映像格納部21には、1又は複数の監視映像52が格納される。付加情報格納部22には、映像格納部21に格納されている監視映像52に対応する付加情報が格納される。付加情報については後述する。
【0020】
映像受信部11は、監視カメラ2から監視映像52を受信し、その受信した監視映像52を映像格納部21に格納(例えば録画)する。映像受信部11は、その受信した監視映像52をリアルタイムに再生制御部15へ送信してもよい。
【0021】
人物検出部12は、監視映像52に対して人物検出処理を行い、当該監視映像52から人物を検出する。例えば、人物検出部12は、公知の人物検出用のAIを用いて人物検出処理を行い、監視映像52から人物を検出する。人物検出用のAIは、人物検出用の学習が行われたディープニューラルネットワーク(例えばCNN(Convolutional Neural Network))であってよい。人物検出部12は、監視映像52を構成するフレーム画像から人物を検出した場合、当該フレーム画像の人物が検出された位置を示す人物検出位置53(
図2参照)と、当該人物が検出され続けた時間帯の区間を示す人物検出区間62(
図3A参照)とを、付加情報格納部22に格納されている、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0022】
拡張検出部13は、人物とは異なる検出対象のオブジェクトを検出する。例えば、拡張検出部13は、公知のオブジェクト検出用のAIを用いてオブジェクト検出処理を行い、監視映像52からオブジェクトを検出する。オブジェクト検出用のAIは、検出対象のオブジェクト検出用の学習が行われたディープニューラルネットワーク(例えばCNN)であってよい。検出対象のオブジェクトは、ユーザによって設定されてよい。例えば、検出対象のオブジェクトとして「自動車」が設定された場合、拡張検出部13は、監視映像52から自動車を検出する。そして、拡張検出部13は、監視映像52を構成するフレーム画像から自動車を検出した場合、当該フレーム画像の自動車が検出された位置を示す拡張検出位置(図示しない)と、当該自動車が検出され続けた時間帯の区間を示す拡張検出区間64(
図3B参照)とを、付加情報格納部22に格納されている、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0023】
マーキング処理部14は、ユーザによる監視映像52に対するマーキングに関する処理を行う。例えば、ユーザは、再生中の監視映像52を見ながら、気になるフレーム画像全体、又は、フレーム画像の気になる位置にマーキングを行う。例えば、ユーザは、不審な人物が映っている監視映像52のフレーム画像を見た場合、そのフレーム画像全体、又は、そのフレーム画像に映っている不審な人物の位置にマーキングを行う。マーキング処理部14は、フレーム画像におけるマーキングが行われた位置を示すマーキング位置54(
図2参照)と、当該マーキングが行われたフレーム画像の時刻を示すマーキング時刻(図示しない)とを、付加情報格納部22に格納されている、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。なお、ユーザがフレーム画像全体をマーキングした場合、マーキング処理部14は、マーキング位置54をフレーム画像全体としてよい。また、以下では、マーキング時刻を含む所定の時間帯の区間をマーキング区間63(
図3A参照)と称する。当該所定の時間帯の長さは任意に設定可能であってよい。
【0024】
例えば、ユーザは、人物検出部12によって検出された複数の人物検出位置53のうち、不審な人物に対してマーキング位置54を設定してもよい。これにより、後から監視映像52を再確認するユーザは、人物検出部12によって検出された人物検出区間62をすべて確認するのではなく、監視映像52のマーキング区間63を確認することによって、不審な人物が映っている時間帯の監視映像52を効率的に再確認できる。
【0025】
例えば、ユーザは、人物検出部12によって検出されなかった(つまり検出漏れされた)人物に対してマーキング位置54を設定してもよい。これにより、後から監視映像52を再確認するユーザは、人物検出区間62とマーキング区間63とを確認することによって、人物検出部12が検出できなかった人物についても取りこぼすことなく、人物が映っている時間帯の監視映像52を効率的に再確認できる。
【0026】
再生制御部15は、映像格納部21に格納されている監視映像52又は映像受信部11からリアルタイムに送信される監視映像52の再生を制御する。その際、再生制御部15は、付加情報格納部22に格納されている、当該監視映像52に対応する付加情報を用いて再生を制御する。例えば、再生制御部15は、監視映像52を再生する際、当該監視映像52に対応する付加情報に記録されている人物検出区間62及び/又はマーキング区間63を連続的に再生する区間再生を行う。これにより、ユーザは、人物が映っている時間帯の監視映像52を効率的に確認できる。なお、マーキングを行うユーザと、当該区間再生により監視映像52を確認するユーザとは、別人物であってもよいし、同一人物であってもよい。
【0027】
設定処理部16は、検出及び再生に関する設定を処理する。例えば、設定処理部16は、区間再生に関する設定を行うための再生設定画面80(
図4参照)を表示し、その再生設定画面80に入力された値を再生制御部15に設定する。なお、再生設定画面80の詳細については後述する(
図4参照)。例えば、設定処理部16は、監視映像52のフレーム画像に対する、人物検出処理の範囲を示す検出枠92(
図5参照)を設定するための検出枠設定画面90(
図5参照)を表示し、その検出枠設定画面90に入力された検出枠92を人物検出部12に設定する。なお、検出枠設定画面90の詳細については後述する(
図5参照)。
【0028】
<映像再生画面>
図2は、本実施の形態に係る映像再生画面50の例を示す図である。映像再生画面50は、再生制御部15によって生成され、表示装置1005(
図8参照)に表示される。
【0029】
映像再生画面50は、映像表示領域51、操作ボタン領域55、シークバー56、再生区間バー60、及び、クリッピング画像領域70を含む。
【0030】
映像表示領域51には、再生中の監視映像52が表示される。
【0031】
操作ボタン領域55には、監視映像52の再生制御に関するボタンが配置される。例えば、操作ボタン領域55には、再生ボタン、停止ボタン、一時停止ボタン、巻き戻しボタン、早送りボタン、スロー再生ボタン、コマ送りボタン、所定時間のスキップボタン、次の再生区間へのスキップボタン、前の再生区間へのスキップボタン等が配置される。
【0032】
シークバー56は、映像表示領域51に表示されている監視映像52の再生中の時刻位置を示すバーである。ユーザは、シークバー56のスライダー57を任意の時刻位置に移動させることにより、任意の時刻から監視映像52を再生させることができる。
【0033】
再生区間バー60は、
図2に示すように、シークバー56と同じ長さであって、シークバー56と並べて配置される。再生区間バー60には、再生区間61(例えば人物検出区間62又はマーキング区間63)が他の区間とは異なる態様(例えば異なる色又は模様)にて表示される。これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、シークバー56のどの位置に再生区間61が存在するかを一目で認識できる。よって、ユーザは、シークバー56のスライダー57を再生区間バー60の再生区間61に移動させることにより、その再生区間61を簡単に再生することができる。なお、再生区間バー60のバリエーションについては後述する(
図3A、
図3B参照)。
【0034】
クリッピング画像領域70には、付加情報によって人物検出位置53又はマーキング位置54が付加されている、監視映像52のフレーム画像が並べて表示される。以下、クリッピング画像領域70に表示されているフレーム画像をクリッピング画像71と称する。なお、クリッピング画像領域70において、人物検出位置53が付加されているクリッピング画像71には第1のアイコン72が合わせて表示され、マーキング位置54が付加されているクリッピング画像71には第2のアイコン73が合わせて表示されてよい。第1のアイコン72と第2のアイコン73とは異なる態様(例えば異なる色、模様、形状等)であってよい。これにより、ユーザは、人物検出位置53が付与されているクリッピング画像71と、マーキング位置54が付与されているクリッピング画像71とを一目で区別できる。なお、ユーザが、クリッピング画像領域70に表示されている複数のクリッピング画像71の1つを選択した場合、再生制御部15は、その選択されたクリッピング画像71の時刻から監視映像52を再生してよい。これにより、ユーザは、クリッピング画像71の時刻付近の監視映像52を簡単に確認することができる。
【0035】
<再生区間バーのバリエーション>
図3Aは、本実施の形態に係る再生区間バー60のバリエーションを示す第1の図である。
図3Bは、本実施の形態に係る再生区間バー60のバリエーションを示す第2の図である。
【0036】
図3Aに示すように、再生区間バー60には、人物検出区間62とマーキング区間63とが互いに異なる態様(例えば異なる色又は模様)にて表示されてよい。これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、シークバー56のどの位置に人物検出区間62及びマーキング区間63が存在するかを一目で認識できる。
【0037】
図3Aに示すように、再生区間バー60には、非検出区間65が他の区間とは異なる態様(例えば異なる色又は模様)にて表示されてよい。非検出区間65は、人物検出部12及び拡張検出部13が検出処理を行わない時間区間である。非検出区間65は、ユーザによって設定されてよい。これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、シークバー56のどの位置に非検出区間65が存在するかを一目で確認できる。また、非検出区間65を設定することにより、人物検出部12による人物検出処理に要する時間を短縮できる。
【0038】
図3Bに示すように、再生区間バー60には、拡張検出区間64が他の区間とは互いに異なる態様(例えば異なる色又は模様)にて表示されてよい。これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、シークバー56のどの位置に拡張検出区間64が存在するかを一目で確認できる。
【0039】
<再生設定画面>
図4は、本実施の形態に係る再生設定画面80の例を示す図である。再生設定画面80は、設定処理部16によって生成され、表示装置1005(
図8参照)に表示される。
【0040】
再生設定画面80は、スキップ時間入力領域81、前再生時間入力領域82、及び、後再生時間入力領域83を含む。
【0041】
スキップ時間入力領域81には、所定時間のスキップボタンが押下されたときに監視映像52の再生をスキップする時間が入力される。例えば、スキップ時間入力領域81に「10秒」が入力され、監視映像52を再生中に所定時間のスキップボタンが押下された場合、再生制御部15は、監視映像52の再生を10秒間スキップする。
【0042】
前再生時間入力領域82には、再生区間61を再生する際に、再生区間61のどれだけ前の時間から再生を開始するかを示す時間が入力される。
【0043】
後再生時間入力領域83には、再生区間61を再生する際に、再生区間61のどれだけ後の時間で再生を終了するかを示す時間が入力される。
【0044】
例えば、前再生時間入力領域82に「5秒」が入力され、後再生時間入力領域83に「3秒」が入力された場合、再生制御部15は、再生区間61を再生する際、当該再生区間61の開始時刻の5秒前から再生を開始し、当該再生区間61の終了時刻の3秒後まで再生を行う。これにより、ユーザは、気になる人物が映っている再生区間61の前後の様子も容易に確認できる。
【0045】
<検出枠設定画面>
図5は、本実施の形態に係る検出枠設定画面90の例を示す図である。検出枠設定画面90は、設定処理部16によって生成され、表示装置1005(
図8参照)に表示される。
【0046】
検出枠設定画面90は、検出枠設定領域91を含む。ユーザは、検出枠設定領域91に、複数の長方形を組み合わせて配置する。設定処理部16は、検出枠設定領域91において複数の長方形の組み合わせによって形成された図形の最も外側の枠を、検出枠92として設定する。これにより、ユーザは、複雑な形状の検出枠92を容易に設定することができる。
【0047】
人物検出部12及び拡張検出部13は、フレーム画像に対して検出処理を行う際、検出枠92の範囲内を検出対象とし、検出枠92の範囲外を検出対象としない。これにより、不要な検出を抑制でき、且つ、検出処理に要する時間を短縮できる。
【0048】
<マーキング>
図6は、本実施の形態に係るマーキングを行う際の映像管理装置10の処理例を示すフローチャートである。なお、
図3に示す処理は一例であり、映像管理装置10は、ユースケースに応じて、当該処理と異なる処理を行ってもよい。
【0049】
人物検出部12は、監視映像52に対して人物検出処理を実行し、人物検出位置53及び人物検出区間62を付加情報に記録する(S101)。なお、検出枠92が設定されている場合、人物検出部12は、検出枠92の範囲内を検出対象とする。
【0050】
ユーザは区間再生を行うか否かを入力する(S102)。
【0051】
区間再生を行わない旨が入力された場合(S102:NO)、再生制御部15は、監視映像52の全時間帯を再生区間61に決定する(S103)。そして、処理はステップS110に進む。
【0052】
区間再生を行う旨が入力された場合(S102:YES)、再生制御部15は、付加情報に記録されている人物検出区間62に基づいて再生区間61を決定する(S104)。例えば、前再生時間入力領域82に第1の時間が入力され、後再生時間入力領域83に第2の時間が入力された場合、再生制御部15は、人物検出区間62の開始時刻よりも第1の時間だけ前の時刻から、人物検出区間62の終了時刻よりも第2の時間だけ後の時刻までの区間を再生区間61に決定する。なお、以下の説明において、再生区間61の監視映像52を、区間映像と称する場合がある。
【0053】
再生制御部15は、映像再生画面50を表示する(S105)。当該映像再生画面50の再生区間バー60には、ステップS101にて付加情報に記録された人物検出区間62が表示される。そして、処理はステップS110に進む。
【0054】
再生制御部15は、区間映像を連続的に再生する(S110)。例えば、区間再生を行う場合であって、再生区間61が離れて2つ存在する場合、再生制御部15は、1つ目の再生区間61の区間映像を再生し、当該1つ目の区間映像の再生を完了した後、2つ目の再生区間61までスキップし、当該2つ目の区間映像を再生する。
【0055】
ユーザは、再生中の区間映像に対してマーキングを行う(S111)。例えば、ユーザは、区間映像の中に不審な人物が存在する場合、その人物の位置にマーキングを行う。ユーザは、区間映像に対して一時停止、スロー再生、コマ送り、巻き戻し、又は、早送り等の操作をしながら、マーキングを行ってよい。
【0056】
マーキング処理部14は、ステップS111にて行われたマーキングのマーキング位置54及びマーキング時刻を付加情報に記録する(S112)。
【0057】
再生制御部15は、最後の区間映像の再生を完了した場合、又は、ユーザによってマーキングの終了操作が行われた場合、本処理を終了する。
【0058】
以上の処理により、映像管理装置10は、人物検出部12が監視映像52から自動的に人物を検出した人物検出位置53及び人物検出区間62と、ユーザが監視映像52を見ながら手動で入力したマーキング位置54及びマーキング時刻とを記録した付加情報を生成できる。
【0059】
<映像確認>
図7は、本実施の形態に係る区間再生によって監視映像52を効率的に確認する際の処理例を示すフローチャートである。なお、
図4に示す処理は一例であり、映像管理装置10は、ユースケースに応じて、当該処理と異なる処理を行ってもよい。
【0060】
再生制御部15は、映像格納部21から監視映像52を読み出し、付加情報格納部22から当該監視映像52に対応する付加情報を読み出す(S201)。
【0061】
再生制御部15は、付加情報に記録されている人物検出区間62及び/又はマーキング時刻に基づいて再生区間61を決定する(S202)。例えば、再生制御部15は、
図6にて説明したように、人物検出区間62に対応する再生区間61を決定する。また、例えば、前再生時間入力領域82に第1の時間が入力され、後再生時間入力領域83に第2の時間が入力された場合、再生制御部15は、マーキング時刻よりも第1の時間だけ前の時刻から、マーキング時刻よりも第2の時刻だけ後の時刻までの区間を再生区間61(マーキング区間63)に決定する。
【0062】
再生制御部15は、映像再生画面50を表示する(S203)。
【0063】
再生制御部15は、区間映像を連続的に再生する(S204)。すなわち、再生制御部15は、人物検出区間62又はマーキング区間63の監視映像52を連続的に再生する。
【0064】
これにより、ユーザは、録画された監視映像52の中から、人物が映っている区間映像及びユーザによってマーキングされた区間映像を効率的に確認できる。
【0065】
次に、上述した本実施の形態に係る映像管理装置10を利用したユースケースをいくつか説明する。
【0066】
<ユースケース1>
まず、映像受信部11は、監視カメラ2から受信した監視映像52を映像格納部21に録画する。人物検出部12は、監視映像52に対して人物検出処理を行い、検出した人物検出位置53及び人物検出区間62を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0067】
次に、第1のユーザは、映像格納部21に録画された監視映像52を再生させながらマーキングを行う。マーキング処理部14は、このマーキングされたマーキング位置54及びマーキング時刻を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0068】
次に、監視カメラ2の設置場所で何らかの問題(例えば人物による事件又は事故等)が発生したとする。
【0069】
この場合、第2のユーザは、映像再生画面50にて、付加情報に基づいて人物検出区間62及びマーキング区間63の区間映像を連続的に再生する。これにより、第2のユーザは、問題が発生した時刻付近の状況を効率的に確認できる。
【0070】
<ユースケース2>
まず、映像受信部11は、監視カメラ2から受信した監視映像52を映像格納部21に録画する。人物検出部12は、監視映像52に対して人物検出処理を行い、検出した人物検出位置53及び人物検出区間62を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0071】
次に、監視カメラ2の設置場所で何らかの問題(例えば人物による事件又は事故等)が発生したとする。
【0072】
この場合、第1のユーザは、映像再生画面50にて、付加情報に基づいて人物検出区間62の区間映像を連続的に再生し、問題が発生した時刻付近を見つける。そして、第1のユーザは、その問題が発生した時刻付近の映像を再生し、気になる位置又はフレーム画像にマーキングを行う。マーキング処理部14は、このマーキングされたマーキング位置54及びマーキング時刻を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0073】
第2のユーザは、映像再生画面50にて、付加情報に基づいてマーキング区間63の区間映像を連続的に再生する。これにより、第2のユーザは、第1のユーザがマーキングした映像を効率的に確認できる。
【0074】
<ユースケース3>
まず、映像受信部11は、監視カメラ2から受信した監視映像52を映像格納部21に録画すると共に、受信した監視映像52をリアルタイムに再生制御部15に送信する。人物検出部12は、映像格納部21に録画された監視映像52に対して人物検出処理を行い、検出した人物検出位置53及び人物検出区間62を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0075】
一方、再生制御部15は、映像受信部11から送信される監視映像52をリアルタイムに表示する。
【0076】
第1のユーザ(例えば施設の管理会社の警備員)は、リアルタイムに表示される監視映像52を見ながら、気になる人物が存在する場合、その人物に対してマーキングを行う。マーキング処理部14は、このマーキングされたマーキング位置54及びマーキング時刻を、当該監視映像52に対応する付加情報に記録する。
【0077】
第2のユーザ(例えば施設のオーナ)は、映像再生画面50にて、付加情報に基づいて人物検出区間62及び/又はマーキング区間63の区間映像を連続的に再生する。これにより、第2のユーザは、気になる人物が撮影されている時刻付近の映像を効率的に確認できる。
【0078】
<ハードウェア構成>
図8は、本開示に係る映像管理装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0079】
上述した映像管理装置10は、
図8に示すコンピュータ1000を含んで構成されてよい。また、上述した映像管理装置10が行う処理は、
図8に示すコンピュータ1000がコンピュータプログラムを実行することにより実現されてよい。
【0080】
コンピュータ1000は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、入力装置1004、表示装置1005、通信装置1006、GPU(Graphics Processing Unit)1007、インタフェース装置1008、及び、内部バス1009を備える。プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、入力装置1004、表示装置1005、通信装置1006、GPU(Graphics Processing Unit)1007、及び、インタフェース装置1008は、内部バス1009に接続され、内部バス1009を介して双方向にデータを送受信できる。
【0081】
ただし、映像管理装置10は、
図8に示す構成要素のすべてを備えることは必須ではなく、少なくともプロセッサ1001及びメモリ1002を備えればよい。
【0082】
プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されたコンピュータプログラムを実行し、上述した処理を実現する装置である。したがって、上述した処理は、プロセッサ1001を主体とする処理に読み替えることができる。プロセッサ1001の例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、コントローラ、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が挙げられる。
【0083】
メモリ1002は、コンピュータ1000が取り扱うコンピュータプログラム及びデータを記憶する装置である。メモリ1002は、ROM(Read-Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含んでよい。また、メモリ1002は、揮発性記憶媒体又は不揮発性記憶媒体のいずれで構成されてもよい。
【0084】
ストレージ1003は、不揮発性記憶媒体で構成され、コンピュータ1000が取り扱うコンピュータプログラム及びデータを記憶する装置である。ストレージ1003の例として、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、フラッシュメモリ等が挙げられる。
【0085】
入力装置1004は、ユーザからの入力操作を受け付ける装置である。入力装置1004の例として、キーボード、マウス、タッチパッド、又は、マイク等が挙げられる。
【0086】
表示装置1005は、画面を表示する装置である。表示装置1005の例として、ディスプレイ、モニタ等が挙げられる。
【0087】
通信装置1006は、通信ネットワークを介して、他の装置とデータを送受信する装置である。通信装置1006は、データを送信する送信部とデータを受信する受信部とを含んでよい。通信装置1006は、有線通信及び無線通信の何れに対応してもよい。
【0088】
GPU1007は、画面描写を高速に処理する装置である。なお、GPU1007は、AI(Artificial Intelligence)の処理(例えばディープニューラルネットワークの学習及び処理等)に利用されてもよい。
【0089】
インタフェース装置1008は、DVDドライブ、外付けHDD、又は、USB(Universal Serial Bus)メモリといった外部記録媒体を接続可能な装置である。インタフェース装置1008は、接続された外部記録媒体とデータの読み書きを行う。
【0090】
(本実施の形態のまとめ)
本実施の形態には次の技術が開示される。
【0091】
<技術1>
映像管理装置10は、監視カメラ2によって撮影された監視映像52を受信する映像受信部11と、監視映像52から人物を検出し、人物が検出された監視映像52の時間区間である人物検出区間62を監視映像52に対応する付加情報に記録する人物検出部12と、監視映像52に対するユーザからのマーキングを受け付け、マーキングされた監視映像52の時刻であるマーキング時刻を付加情報に記録するマーキング処理部14と、付加情報に基づいて、監視映像52における人物検出区間62を連続的に再生する、あるいは、監視映像52におけるマーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間63を連続的に再生する再生制御部15と、を備える。
これにより、ユーザは、連続的に再生される人物検出区間62又はマーキング区間63を見ることにより、効率的に監視映像52を確認できる。
【0092】
<技術2>
映像管理装置10は、監視カメラ2によって撮影された監視映像52を受信する映像受信部11と、監視映像52から人物を検出し、人物が検出された監視映像52の時間区間である人物検出区間62を監視映像52に対応する付加情報に記録する人物検出部12と、監視映像52に対するユーザからのマーキングを受け付け、マーキングされた監視映像52の時刻であるマーキング時刻を付加情報に記録するマーキング処理部14と、付加情報に基づいて、監視映像52における、人物検出区間62、及び、マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間63を連続的に再生する再生制御部15と、を備える。
これにより、ユーザは、連続的に再生される人物検出区間62及びマーキング区間63を見ることにより、効率的に監視映像52を確認できる。
【0093】
<技術3>
技術1又は2に記載の映像管理装置10において、再生制御部15は、人物検出区間62及びマーキング区間63の少なくとも一方を示す再生区間バー60を、監視映像52の再生位置を示すシークバー56と並べて表示する。
これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、シークバー56のどの位置に人物検出区間62及びマーキング区間63の少なくとも一方が存在するかを認識できる。よって、ユーザは、シークバー56のスライダー57を動かして、所望の人物検出区間62又はマーキング区間63の映像を簡単に確認できる。
【0094】
<技術4>
技術3に記載の映像管理装置10において、再生区間バー60における人物検出区間62とマーキング区間63とは互いに異なる態様にて表示される。
これにより、ユーザは、再生区間バー60を見て、人物検出区間62の位置とマーキング区間63の位置とを認識できる。
【0095】
<技術5>
技術1から4のいずれか1つに記載の映像管理装置10は、人物検出部12の検出範囲を定める検出枠92を、ユーザから入力された複数の図形の組み合わせに基づいて設定する設定処理部16をさらに備える。
これにより、ユーザは、複雑な検出枠92を簡単に設定できる。
【0096】
<技術6>
映像管理方法は、監視カメラ2によって撮影された監視映像52を受信し、監視映像52から人物を検出し、人物が検出された監視映像52の時間区間である人物検出区間62を監視映像52に対応する付加情報に記録し、監視映像52に対するユーザからのマーキングを受け付け、マーキングされた監視映像52の時刻であるマーキング時刻を付加情報に記録し、付加情報に基づいて、監視映像52における、人物検出区間62、及び/又は、マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間63を連続的に再生する。
これにより、ユーザは、連続的に再生される人物検出区間62及び/又はマーキング区間63を見ることにより、効率的に監視映像52を確認できる。
【0097】
<技術7>
映像管理プログラムは、監視カメラ2によって撮影された監視映像52を受信し、監視映像52から人物を検出し、人物が検出された監視映像52の時間区間である人物検出区間62を監視映像52に対応する付加情報に記録し、監視映像52に対するユーザからのマーキングを受け付け、マーキングされた監視映像52の時刻であるマーキング時刻を付加情報に記録し、付加情報に基づいて、監視映像52における、人物検出区間62、及び/又は、マーキング時刻を含む時間区間であるマーキング区間63を連続的に再生する、ことをコンピュータ1000に実行させる。
これにより、ユーザは、連続的に再生される人物検出区間62及び/又はマーキング区間63を見ることにより、効率的に監視映像52を確認できる。
【0098】
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本開示の技術は、カメラによって撮影された映像の効率的な確認に有用である。
【符号の説明】
【0100】
1 映像管理システム
2 監視カメラ
10 映像管理装置
11 映像受信部
12 人物検出部
13 拡張検出部
14 マーキング処理部
15 再生制御部
16 設定処理部
21 映像格納部
22 付加情報格納部
50 映像再生画面
51 映像表示領域
52 監視映像
53 人物検出位置
54 マーキング位置
55 操作ボタン領域
56 シークバー
57 スライダー
60 再生区間バー
61 再生区間
62 人物検出区間
63 マーキング区間
64 拡張検出区間
65 非検出区間
70 クリッピング画像領域
71 クリッピング画像
72 第1のアイコン
73 第2のアイコン
80 再生設定画面
81 スキップ時間入力領域
82 前再生時間入力領域
83 後再生時間入力領域
90 検出枠設定画面
91 検出枠設定領域
92 検出枠