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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】モータユニット及び電動自転車
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/55 20100101AFI20241115BHJP
【FI】
B62M6/55
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023126704
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2023010114の分割
【原出願日】2018-03-13
(65)【公開番号】P2023133532
(43)【公開日】2023-09-22
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 将史
(72)【発明者】
【氏名】奥田 健斗
【審査官】福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-225053(JP,A)
【文献】特開2014-015959(JP,A)
【文献】実開昭61-007621(JP,U)
【文献】特開2014-196036(JP,A)
【文献】米国特許第06230586(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 6/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケース内に回転軸が収容されるモータと、
軸線方向に前記ケースを貫通して前記軸線回りに回転可能に配置される入力軸と、
前記入力軸の外周面に沿って配置され、前記入力軸と一体に回転する入力体と、
前記ケース内に収容され、前記モータの回転を減速して伝達する減速機構と、
前記入力軸の外周面に沿って前記軸線回りに回転可能に配置され、前記入力軸から回転力を受ける出力体と、
を備え、
前記入力軸は、
前記軸線方向の一部に位置し、第1軸径を有する第1部分と、
前記軸線方向の前記第1部分と異なる部分に位置し、前記第1軸径よりも小さい第2軸径を有する第2部分と、を有し、
前記第2部分の外周面に沿って取り付けられて前記入力体を支持し、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される軸受を有する
モータユニット。
【請求項2】
前記入力体と前記出力体との間にワンウェイクラッチが配置され、前記軸受は、前記軸線方向において前記ワンウェイクラッチが設けられた位置に位置する
請求項1に記載のモータユニット。
【請求項3】
ケースと、
前記ケース内に回転軸が収容されるモータと、
軸線方向に前記ケースを貫通して前記軸線回りに回転可能に配置される入力軸と、
前記入力軸の外周面に沿って配置され、前記入力軸と一体に回転する入力体と、
前記ケース内に収容され、前記モータの回転を減速して伝達する減速機構と、
前記入力軸の外周面に沿って前記軸線回りに回転可能に配置され、前記入力軸から回転力を受ける出力体と、
前記入力体に配置され、前記出力体を径内側から支持する出力体支持軸受と、
を備え、
前記入力軸は、
前記軸線方向の一部に位置し、第1軸径を有する第1部分と、
前記軸線方向の前記第1部分と異なる部分に位置し、前記第1軸径よりも小さい第2軸径を有する第2部分と、を有し、
前記第2部分の外周面に沿って取り付けられて前記出力体を支持し、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される軸受を有し、
前記出力体支持軸受の内径は前記軸受の外径よりも大きい
モータユニット。
【請求項4】
前記入力体と前記出力体との間にワンウェイクラッチが配置され、前記出力体支持軸受と前記ワンウェイクラッチとは、ともに、径方向に重なっている前記入力体と前記出力体との間に位置する
請求項3に記載のモータユニット。
【請求項5】
前記第2部分を複数有し、複数の前記第2部分のそれぞれの外周面に前記軸受を有し、
前記軸受は、前記入力体と前記出力体とを支持する
請求項1~4のいずれか一項に記載のモータユニット。
【請求項6】
ケースと、
前記ケース内に回転軸が収容されるモータと、
軸線方向に前記ケースを貫通して前記軸線回りに回転可能に配置される入力軸と、
前記入力軸の外周面に沿って配置され、前記入力軸と一体に回転する入力体と、
前記ケース内に収容され、前記モータの回転を減速して伝達する減速機構と、
前記入力軸の外周面に沿って前記軸線回りに回転可能に配置され、前記減速機構により伝達された前記モータの回転力を受ける出力体と、
を備え、
前記入力軸は、
前記軸線方向の一部に位置し、それぞれ第1軸径を有して互いに前記軸線方向に間隔をあけて形成される複数の第1部分と、
前記軸線方向の前記第1部分と異なる部分に位置し、前記第1軸径よりも小さい第2軸径を有する第2部分と、を有し、
前記第2部分の外周面に沿って取り付けられて前記出力体を支持し、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される軸受を有し、
前記入力軸は、前記軸受が取り付けられる前記第2部分の前記軸線方向における両側に前記第1部分を有し、
前記複数の第1部分の前記第1軸径は、前記軸受の内径よりも大きい
モータユニット。
【請求項7】
三個の前記第1部分と二個の前記第2部分とを有し、
二個の前記第2部分はそれぞれ、隣接する前記第1部分の間に位置する
請求項6に記載のモータユニット。
【請求項8】
二個の前記第2部分のそれぞれの外周面に前記軸受を有し、
前記軸受は、前記入力体と前記出力体とを支持する
請求項6又は7に記載のモータユニット。
【請求項9】
前記出力体は前記入力軸に伝達された人力と、前記モータの回転力とを合力する
請求項1~8のいずれか一項に記載のモータユニット。
【請求項10】
前記軸受は、前記軸線方向の少なくとも一方の端部において、前記第1部分に接触する
請求項1~9のいずれか一項に記載のモータユニット。
【請求項11】
前記軸受は、前記軸線方向の両端部において、それぞれ前記第1部分に接触する
請求項10に記載のモータユニット。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のモータユニットを備える
電動自転車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータユニット及び電動自転車に関し、更に詳しくは、モータ、入力軸、入力体、出力体及び減速機構を備えるモータユニット及びこのモータユニットを備えた電動自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータ駆動ユニットを搭載した電動アシスト自転車が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1が開示するモータ駆動ユニットは、ユニットケースと、モータと、クランク軸と、人力伝達体と、連動体と、減速機構とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2014/184826号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クランク軸に例えば人力伝達体又は連動体を支持するような軸受が取り付けられる場合、軸受は、クランク軸の軸線方向の端部より嵌められることになる。
【0006】
しかしながら、軸受は、クランク軸の取り付けられようとする部分に軸線方向に沿って移動するまでに、径の大きい部分があると、それ以上移動できず、クランク軸に取り付けられない。
【0007】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、入力軸の軸線方向に径の大きな部分があっても、軸受が取り付けられるモータユニット及び電動自転車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、一形態のモータユニットは、ケースと、前記ケース内に回転軸が収容されるモータと、入力軸と、減速機構と、出力体と、を備える。前記入力軸は、軸線方向に前記ケースを貫通して前記軸線回りに回転可能に配置される。前記減速機構は、前記ケース内に収容され、前記モータの回転を減速して伝達する。前記出力体は、前記入力軸の外周面に沿って前記軸線回りに回転可能に配置され、前記減速機構により伝達された前記モータの回転力を受ける。前記入力軸は、複数の第1部分と、第2部分と、を有する。前記第1部分は、前記軸線方向の一部に位置し、それぞれ第1軸径を有して互いに前記軸線方向に間隔をあけて形成される。前記第2部分は、前記軸線方向の前記第1部分と異なる部分に位置し、前記第1軸径よりも小さい第2軸径を有する。前記入力軸は、前記第2部分の外周面に沿って取り付けられて前記出力体を支持し、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される、ブッシュもしくは針状ころを含む筒体を有する又は針状総ころ軸受からなる軸受を有する。前記入力軸は、前記軸受が取り付けられる前記第2部分の前記軸線方向における両側に前記第1部分を有し、前記複数の第1部分の前記第1軸径は、前記軸受の内径よりも大きい。
【0009】
上記課題を解決するために、一形態の電動自転車は、前記モータユニットを備えている。
【発明の効果】
【0010】
一形態に係るモータユニット及び電動自転車にあっては、入力軸の軸線方向に径の大きな部分があっても、軸受が取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第一実施形態に係る電動自転車の側面図である。
図2図2は、同上の電動自転車のフレーム及びモータユニットの断面図である。
図3図3は、図2のモータユニット近傍の拡大図である。
図4図4Aは、同上のフレームのブラケットの左側面図である。図4Bは、同上のブラケットの左方の斜め後ろ下方より見た斜視図である。
図5図5Aは、同上のブラケットの右側面図である。図5Bは、同上のブラケットの底面図である。図5Cは、同上のブラケットの正面図である。
図6図6は、図3のA-A線断面図である。
図7図7は、同上のモータユニットの入力軸、モータの回転軸及び減速機構の伝達回転軸の軸線を通る面で切断した断面図である。
図8図8Aは、同上のモータユニットのケースの第1分割体及びモータカップの左側面図である。図8Bは、同上の第1分割体及びモータカップの背面図である。
図9図9Aは、同上の第1分割体及びモータカップの左方の斜め後ろ上方より見た分解斜視図である。図9Bは、同上の第1分割体及びモータカップの右方の斜め後ろ上方より見た分解斜視図である。
図10図10Aは、同上のケースの第2分割体の右側面図である。図10Bは、同上の第2分割体の背面図である。図10Cは、同上の第2分割体の左方の斜め後ろ上方より見た斜視図である。
図11図11Aは、同上のケースの左側面図である。図11Bは、同上のケースの平面図である。図11Cは、同上のケースの左方の斜め後ろ上方より見た斜視図である。
図12図12Aは、同上のケースとブラケットが互いに締結された状態の左側面図である。図12Bは、同上のケースとブラケットが互いに締結された状態の右側面図である。
図13図13Aは、同上のモータユニットの第1分割体を含む一部の部材を除いた左側面図である。図13Bは、同上のモータユニットの第2分割体を含む一部の部材を除いた右側面図である。
図14図14は、同上の実施形態におけるモータユニットの変形例の一部断面図である。
図15図15は、同上の実施形態の回転軸ユニットと第1軸受~第3軸受ケースの断面図である。
図16図16Aは、同上の実施形態における軸受の斜視図である。図16Bは、同上の実施形態における軸受の変形例の斜視図である。図16Cは、同上の実施形態における軸受の更なる変形例の斜視図である。図16Dは、同上の実施形態における軸受の更なる変形例の斜視図である。図16Eは、同上の実施形態における軸受の更なる変形例の斜視図である。
図17図17は、同上の実施形態の回転軸ユニットと第1軸受~第3軸受ケースの変形例の断面図である。
図18図18は、同上の実施形態におけるモータユニットの変形例の一部断面図である。
図19図19は、第二実施形態に係るモータユニットの入力軸、モータの回転軸及び減速機構の伝達回転軸の軸線を通る面で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、モータユニット及び二輪車に関し、更に詳しくは、モータ、入力軸、入力体、出力体及び減速機構を備えるモータユニット及びこのモータユニットを備えた電動アシスト自転車、電動バイク等の電動自転車に関する。
【0013】
以下、本開示のモータユニット及び電動自転車の第一実施形態について、図1図17に基づいて説明する。
【0014】
図1に示すように、電動自転車1は、フレーム10と、車輪11と、モータユニット3と、を備える。なお、電動自転車1については、設計上、進行方向が決まっている。以下の説明において、進行方向を前方とするとともにその反対方向を後方とする。また、左方及び右方については、前方を向いた状態での左方及び右方とする。
【0015】
フレーム10は、電動自転車1を運転する者(以下、運転者とする)を支持する。フレーム10及び運転者の荷重は、車輪11を構成する前輪111及び後輪112を介して地面に支持される。
【0016】
フレーム10は、ヘッドパイプ101、上パイプ102、下パイプ103、立パイプ104、シートステー105、チェーンステー106及びブラケット2を有する。フレーム10は、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属により形成されるが、非金属を一部に含んでもよい。また、フレーム10全体が非金属により形成されてもよく、フレーム10の材質は特に限定されない。
【0017】
図2に示すように、ヘッドパイプ101は、概ね上下方向に開口する筒状部材である。なお、ここでいう概ね上下方向とは、鉛直方向と30度程度以下の角度をなす方向を意味するものとする。図1に示すように、ヘッドパイプ101には、ハンドルポスト12が上下に貫通するように挿入される。ハンドルポスト12は、ヘッドパイプ101に対して軸線方向回りに回転可能に挿入される。ハンドルポスト12の下端部には、フロントフォーク121が形成される。フロントフォーク121には、前輪111が回転可能に取り付けられる。ハンドルポスト12の上端部には、ハンドルバー122が固定される。ハンドルバー122には、電動の入切等を行うための手元操作部と、後輪112が有する変速機構による速度変更を行うための変速操作部と、が設けられる。
【0018】
図2に示すように、上パイプ102は、ヘッドパイプ101より概ね後方に延びる筒状部材である。上パイプ102は、必ずしも直線状でなくてもよい。なお、ここでいう概ね後方とは、後方と40度程度以下の角度をなす方向を意味するものとする。上パイプ102の前端部は、ヘッドパイプ101の後方側の側壁に、溶接等により固定される。上パイプ102の後端部は、立パイプ104に固定される。
【0019】
立パイプ104は、概ね上下方向に開口する筒状部材である。立パイプ104の上端部近傍の前方側の側壁に、上パイプ102の後端部が溶接等により固定される。立パイプ104の上端部の開口には、図1に示すように、サドル13より下方に延びる軸が挿入される。この軸が立パイプ104に固定されることにより、サドル13が立パイプ104に固定される。図3に示すように、立パイプ104の下端部には、ブラケット2が固定される。
【0020】
図2に示すように、下パイプ103は、ヘッドパイプ101より概ね後方の斜め下方に延びる筒状部材である。上パイプ102は、必ずしも直線状でなくてもよい。なお、ここでいう概ね後方の斜め下方とは、後方よりも下側であって、かつ、ヘッドパイプ101が延びる方向よりも下側に延びる方向を意味するものとする。下パイプ103の前端部は、ヘッドパイプ101の後方側の側壁のうち、上パイプ102が固定される部分よりも下側の部分に、溶接等により固定される。下パイプ103の後端部には、図3に示すように、ブラケット2が固定される。
【0021】
図4A図5Cにブラケット2を示す。フレーム10の一部であり、モータユニット3を支持する。図4A及び図5Aに示すように、ブラケット2は、左右方向から見て、前後方向の中間部が両端部よりも上側に湾曲した形状をしているが、前後方向に直線状に形成されてもよく、形状は限定されない。図5Bに示すように、ブラケット2は、概ね前後方向を長手方向とする上片21を有する。図4B図5B及び図5Cに示すように、上片21の長手方向と直交する短手方向の一端部側(第一実施形態では左側)から、下方に向けて第1側片22が突出する。また、上片21の短手方向の他端部側(第一実施形態では右側)から、下方に向けて第2側片23が突出する。また、ブラケット2の前部には、第1側片22の左側に位置して第1側片22の一部を覆い、第2側片23の右側に位置して第2側片23の一部を覆う覆い片24が形成されている。
【0022】
ブラケット2の下側にモータユニット3が固定され、モータユニット3はブラケット2に支持される。図12図6に示すように、モータユニット3は、ボルト又はボルト・ナットよりなる締結部材14により、ブラケット2に固定される。図6は、図3のA-Aの間を配線空間20に沿って切断した断面図である。なお、ブラケット2については、後で更に詳しく説明する。
【0023】
図3に示すように、ブラケット2の前端部には、下パイプ103の後端部が、嵌合(焼嵌めを含む)、締結又は溶接等により固定される。第一実施形態では、ブラケット2の前端部に上下に貫通する貫通孔25が形成され、貫通孔25の周囲の部分から筒部251が突出している。この筒部251に、下パイプ103の後端部が被せられて嵌合されている。
【0024】
ブラケット2の前後方向における中間部には、立パイプ104の下端部が、嵌合(焼嵌めを含む)、締結又は溶接等により固定される。第一実施形態では、ブラケット2の中間部に上下に貫通する貫通孔26が形成され、貫通孔26の周囲の部分から筒部261が突出している。この筒部261に、立パイプ104の下端部が被せられて嵌合されている。
【0025】
ブラケット2の後端部には、チェーンステー106の前端部が、嵌合(焼嵌めを含む)、締結又は溶接等により固定される。チェーンステー106は、ブラケット2より概ね後方に延びる二本の中空又は中実の部材である。第一実施形態では、ブラケット2の後端部に筒状をしたチェーンステー106の前端部が溶接により固定されている。また、ブラケット2のチェーンステー106の内部空間に対応する位置に、上下に貫通する貫通孔27が形成されている。
【0026】
図1に示すように、上パイプ102の後端部に、シートステー105の前端部が、嵌合(焼嵌めを含む)、締結又は溶接等により固定される。シートステー105は、立パイプ104の上端部近傍より概ね後方に延びる二本の中空又は中実の部材である。第一実施形態では、筒状をしたシートステー105の前端部が溶接等により固定されている。シートステー105の後端部はチェーンステー106の後端部に固定されており、この部分に後輪112が回転可能に取り付けられる。
【0027】
また、図2に示すように、ブラケット2及び下パイプ103は、モータユニット3に電力を供給するためのバッテリ15(図1参照)が装着されるバッテリ装着部16を有する。バッテリ装着部16は、ブラケット2に形成される下支持部161と、下パイプ103に形成される上支持部162と、を有する。下支持部161は、バッテリ15の下端部が脱落しにくいように装着されて、バッテリ15を支持する。また、下支持部161は、バッテリ15の下端部に形成される給電用又は信号用の複数のバッテリ端子と電気的にそれぞれ接続される複数の端子を有する。複数の端子には、それぞれ配線163の一端が電気的に接続される。
【0028】
上支持部162は、バッテリ15の上端部が装着されて、バッテリ15が脱落しないようにバッテリ15をロックするロック装置を有する。
【0029】
また、下パイプ103及び配線空間20内には、変速操作部と変速機構とをつなぐ変速ワイヤ17やブレーキワイヤが通される。
【0030】
以下、モータユニット3について図7等に基づいて説明する。モータユニット3は、ケース4と、モータ5と、入力軸6と、入力体7と、出力体8と、減速機構31と、を備える。
【0031】
ケース4は、モータユニット3の外殻を構成する。ケース4は、内部に形成される収容空間に、減速機構31等の機器を収容する。ケース4は、主にアルミニウム、ステンレス鋼等の金属により形成されるが、非金属が用いられてもよく、ケース4の材質は特に限定されない。図11A図11Cに示すように、ケース4は、内部に収容空間を有するケース本体400と、ケース本体400より上方に向けて突出し、ブラケット2に取り付けられる複数の第1取付片401と、第2取付片402と、を有する。
【0032】
ケース4は、左側に位置する第1分割体41と、右側に位置する第2分割体42と、に分割されている。第1分割体41と第2分割体42とが組み合わされて、ケース4が構成される。なお、ケース4については、後で更に詳しく説明する。
【0033】
第1分割体41では、図7図8Bに示すように、左右方向に見たときの周縁部が周縁部内よりも右方に突出しており、内部の収容空間が右方に開放される。また、第1分割体41は、一部に、短手方向の一方の側に突出して内部にモータ5を収容するモータカップ57が取り付けられる。図9A図9Bに示すように、モータカップ57は、第1分割体41と別体として形成されている。図7に示すように、モータカップ57は、ボルトよりなる締結部材571により第1分割体41と固定される。
【0034】
第2分割体42は、図7図10Bに示すように、左右方向に見たときの周縁部が周縁部内よりも左方に突出しており、内部の収容空間が左方に開放される。図11A図11Cに示すように、第1分割体41と第2分割体42とは、それぞれの収容空間が連続するように左右から合わせられて、ボルトよりなる締結部材44により互いに固定される。第1分割体41と第2分割体42とが互いに固定されて、ケース4が構成される。なお、ケース4の大きさ、形状及び厚み等は、特に限定されない。また、ケース4の内部に形成される収容空間は、密閉されてもよいし、密閉されなくてもよい。
【0035】
図7に示すように、モータ5は、ケース4に取り付けられる。更に詳しくは、モータ5は、主に第1分割体41に取り付けられるモータカップ57内に収容される。モータ5は、回転軸51と、回転軸51と一体に回転するロータ52と、ステータ53と、を有する。ロータ52、ステータ53と回転軸51の一部が、モータカップ57内に位置する。回転軸51は、軸線方向が左右方向を向くように、回転可能に収容される。回転軸51は、ステータ53から一方(第一実施形態では右方)に突出しており、突出した部分の外面に減速機構31と噛み合う歯部54が形成されている。回転軸51の右端部は、第2分割体42に配置された回転軸支持軸受551に支持される。回転軸51の左端部は、ステータ53より特に突出しておらず、モータカップ57に配置された回転軸支持軸受552に支持される。
【0036】
入力軸6は、軸線60方向(第一実施形態では左右方向)にケース4を貫通して、入力軸6の軸線60回りに回転可能に配置される。入力軸6は、第一実施形態では中空部材により構成される筒状をしたものであるが、中実部材により構成されてもよい。なお、入力軸6については、後で更に詳しく説明する。
【0037】
ケース4は、入力軸6を回転可能に支持する第1軸受45を、軸線60方向の一端側(第一実施形態では左端側)に有する。図8Aに示すように、第1分割体41には、入力軸6が通る入力軸孔411が形成されており、この入力軸孔411に、図7に示すように第1軸受45が配置されている。第一実施形態では、第1軸受45は、ボールベアリングにより構成される。なお、第1軸受45としては、ころ軸受等の他の様々な軸受も利用可能であり、ボールベアリングに限定されない。
【0038】
第1軸受45と第1分割体41との間には、Oリングからなるシール部材371が配置される。シール部材371が配置されることにより、第1軸受45に供給されているグリースが漏れにくくなる。本実施形態では、第1軸受45と第1分割体41との間には、Oリングからなるシール部材371を配置したが、シール部材371を用いることなく、第1軸受45を第1分割体41に圧入してもよい。
【0039】
また、ケース4は、入力軸6を回転可能に支持する第2軸受46を軸線60方向の他端側(第一実施形態では右端側)に有する。図10A図10Cに示すように、第2分割体42には、入力軸6が通る入力軸孔421が形成されており、この入力軸孔421に、図7に示すように第2軸受46が配置されている。第一実施形態では、入力軸6は出力体8を介して間接的に第2軸受46に支持される。第一実施形態では、第2軸受46は、ボールベアリングにより構成される。なお、第2軸受46としては、ころ軸受等の他の様々な軸受も利用可能であり、ボールベアリングに限定されない。
【0040】
第2軸受46と第2分割体42との間には、Oリングからなるシール部材373が配置される。シール部材373が配置されることにより、第2軸受46に供給されているグリースが漏れにくくなる。
【0041】
なお、シール部材373は、OリングではなくDリング等であってもよく、特に限定されない。
【0042】
入力軸6の端部には、図1図7に示すように、クランクアーム18の一端側が固定される。クランクアーム18の他端側には、図1に示すように、ペダル181が回転可能に取り付けられる。電動自転車1の運転者は、ペダル181を漕ぐことにより、入力軸6に人力の回転力を伝えることができる。
【0043】
図7に示すように、入力体7は、入力軸6の外周面に沿って配置され、入力軸6と一体に回転する。入力体7は、筒状をした部材で、その軸線60方向が左右方向を向き、入力軸6と同芯状に配置される。入力体7の左右方向の長さは、入力軸6の左右方向の長さよりも短い。入力体7と入力軸6は、軸線60方向の一部に、軸線60回りに相対的に回転不能となるように互いに嵌合する嵌合部711、61を有する。第一実施形態では、入力体7(更に詳しくは後述する第1入力体71)の左端部とこの部分に対応する入力軸6に、スプライン部又はセレーション部等からなる嵌合部711、61が形成されている。嵌合部711、61は、雄ねじおよび雌ねじによって嵌合する構成であっても良い。
【0044】
更に第一実施形態では、入力体7は、第1入力体71と、第2入力体72とに分割されている。第1入力体71は、入力軸6に連結される。第1入力体71は、左右方向において入力軸6の一部に位置し、第1分割体41内に収容される。第1入力体71の左端部に、入力軸6と嵌合する嵌合部711が形成される。第1入力体71の左端部の嵌合部711よりも右の部分においては、入力軸6との間に隙間70が形成されている。これにより、筒状をした第1入力体71の内部へ入力軸6を挿入しやすくなっている。
【0045】
第2入力体72は、軸線60方向において第1入力体71と異なる位置(第一実施形態では第1入力体71の右方)に位置して第1入力体71に連結され、出力体8に回転力を伝達する。ただし、第2入力体72は、第1入力体71と、左右方向において一部が同じ位置に位置してもよい。第一実施形態では、第1入力体71の右端部の径方向の外側に第2入力体72の左端部が位置しており、径方向に重なっている。第1入力体71と第2入力体72とは、軸線60回りに相対的に回転不能となるように互いに嵌合する嵌合部712、721を有する。第一実施形態では、第1入力体71の右端部と第2入力体72の左端部とに、スプライン部又はセレーション部等からなる嵌合部712、721が形成されている。なお、本発明において「径方向に重なる」とは、各対象物の少なくとも一部が径方向に観て重なる状態をいう。
【0046】
出力体8は、入力軸6の外周面に沿って軸線60回りに回転可能に配置され、入力体7から回転力を受ける。出力体8は、概ね筒状をした部材で、その軸線60方向が左右方向を向き、入力軸6と同芯状に配置される。出力体8の左右方向の長さは、入力軸6の左右方向の長さよりも短い。出力体8の右端部は、第2分割体42に形成された入力軸孔421を通ってケース4外に突出している。出力体8は、第2分割体42に配置された第2軸受46に支持されている。出力体8は、入力軸6及び入力体7とともに回転軸ユニット30を構成する。回転軸ユニット30は、第1軸受45及び第2軸受46を介して、ケース4に支持される。
【0047】
出力体8のケース4外に突出した部分には、前側のスプロケット191が固定される。前側のスプロケット191は、出力体8と一体に回転する。また、図1に示すように、後輪112のハブに後側のスプロケット192が固定される。前側のスプロケット191と後側のスプロケット192との間に、チェーン193が掛け回される。
【0048】
図7に示すように、第一実施形態では、入力体7と出力体8との間に、ワンウェイクラッチ32が配置される。ワンウェイクラッチ32は、入力体7に、電動自転車1を進行方向に加速させる方向(以下、加速方向とする)の回転力がかかる場合にこの回転力を出力体8に伝達し、加速方向と反対方向の回転力がかかる場合にはこの回転力を出力体8に伝達しない。また、ワンウェイクラッチ32は、後述する減速機構31を介して出力体8に、加速方向の回転力がかかる場合にこの回転力を入力体7に伝達しない。第一実施形態では、ワンウェイクラッチ32は、ラチェットを有し、グリースが供給される。なお、ワンウェイクラッチ32は、様々なものが適宜利用可能であり、限定されない。例えば、ローラー型ワンウェイクラッチやスプラグ式ワンウェイクラッチを用いてもよい。
【0049】
更に第一実施形態では、軸線60方向における一部の範囲において、第2入力体72と出力体8とが入力軸6の径方向に重なっている。径方向に重なっている第2入力体72と出力体8との間にワンウェイクラッチ32を有する。
【0050】
第2軸受46は、軸線60方向の一部の範囲において、ワンウェイクラッチ32と入力軸6の径方向に重なっている。第一実施形態では、第2軸受46は、ワンウェイクラッチ32の外側に位置している。
【0051】
出力体8は、軸線60方向において入力体7と重なっている部分において、外周面側にウェブ81と、リム82と、を有する。ウェブ81は、径方向の外側に向けて突出する。リム82は、ウェブ81の径方向の外端部に連続する。リム82の軸線60方向の長さは、ウェブ81の軸線60方向の長さよりも長い。リム82は、外周面に、減速機構31に噛み合う歯部83を有する。
【0052】
減速機構31は、ケース4内に収容され、モータ5の回転を減速して出力体8に伝達する。減速機構31は、第1伝達歯車311と、第2伝達歯車312と、を有する。第1伝達歯車311の外径は、第2伝達歯車312の外径よりも大きい。第1伝達歯車311の歯数は、第2伝達歯車312の歯数よりも多い。
【0053】
第1伝達歯車311は、モータ5の回転軸51の回転力によって回転する。第一実施形態では、第1伝達歯車311は、筒状をした部材により構成され、外周面にモータ5の回転軸51に形成された歯部54と噛み合う歯部313が形成されている。第1伝達歯車311は、減速機構31が有する伝達回転軸310の外周面に沿って配置される。第一実施形態では、第1伝達歯車311は、モータ5の回転軸51から直接回転力を受ける構成としたが、間に歯車を介しても良い。
【0054】
伝達回転軸310は、軸線方向が左右方向を向くように、回転可能にケース4に収容される。伝達回転軸310は、モータ5の回転軸51よりも後方に位置し、左右方向においては、回転軸51のステータ53から右方に突出している部分と略同じ位置に配置される。伝達回転軸310の右端部は、第2分割体42に配置された伝達回転軸支持軸受314に支持される。
【0055】
第1伝達歯車311は、ワンウェイクラッチ315を介して伝達回転軸310に連結される。ワンウェイクラッチ315は、第1伝達歯車311に、加速方向の回転力がかかる場合にこの回転力を伝達回転軸310に伝達し、加速方向と反対方向の回転力がかかる場合にはこの回転力を伝達回転軸310に伝達しない。また、伝達回転軸310に、加速方向の回転力がかかる場合にこの回転力を第1伝達歯車311に伝達しない。
【0056】
伝達回転軸310のワンウェイクラッチ315が固定された部分の右側に、第2伝達歯車312が伝達回転軸310と一体に回転するように固定される。第2伝達歯車312は、伝達回転軸310を介して第1伝達歯車311から受ける回転力を、出力体8が有する歯部83に伝達する。第2伝達歯車312は、外周面に、出力体8のリム82に形成される歯部83に噛み合う歯部316を有する。
【0057】
運転者が、電動自転車1のペダル181を漕ぐことにより、入力軸6に、加速方向の回転力がかかる。入力軸6が回転すると、第1入力体71及び第2入力体72は、入力軸6と一体に回転する。第2入力体72の加速方向の回転力は、ワンウェイクラッチ32を介して出力体8に加速方向の回転力がかかり、出力体8及び前側のスプロケット191は加速方向に回転する。前側のスプロケット191が加速方向に回転すると、チェーン193を介して後側のスプロケット192に加速方向の回転力がかかり、後側のスプロケット192及び後輪112が加速方向に回転する。これにより、電動自転車1は進行方向に進行する。
【0058】
また、電動自転車1が人力で進行方向に進行中に、モータ5からの回転力を補助力として出力体8に加えることができる。以下に詳しく説明する。モータ5の回転軸51が加速方向に回転すると、モータ5の回転軸51と噛み合う第1伝達歯車311が加速方向に回転する。第1伝達歯車311が加速方向の回転力は、ワンウェイクラッチ315を介して伝達回転軸310及び伝達回転軸310に固定される第2伝達歯車312に伝達され、第2伝達歯車312は加速方向に回転する。第2伝達歯車312の加速方向の回転力は、第2伝達歯車312と噛み合う出力体8に伝達される。すなわち、出力体8は、入力体7からの人力の回転力と、モータ5からの回転力とが合わさる合力体として機能する。第一実施形態におけるモータユニット3は、いわゆる一軸式のモータユニット3である。
【0059】
また、電動自転車1が人力で進行方向に進行中に、モータ5を駆動させない場合について説明する。この場合、出力体8が加速方向に回転しているため、出力体8と噛み合う第2伝達歯車312及び伝達回転軸310は加速方向に回転するが、伝達回転軸310の加速方向の回転力は、ワンウェイクラッチ315により第1伝達歯車311に伝達しない。これにより、モータ5を駆動させない場合に、回転軸51及びロータ52が回転するのが阻止される。
【0060】
電動自転車1にあっては、入力軸6にかかっているトルク及び入力軸6の単位時間当たりの回転数に応じて、モータ5からの回転力が制御される。入力軸6にかかっているトルクは、トルク検出部33により検出される。トルク検出部33は、回転軸ユニット30の外周面に沿う、軸線60方向の一部の範囲に配置される。
【0061】
第一実施形態では、第1入力体71の外周面に、磁気異方性が付与された磁歪発生部331が形成されている。また、第1入力体71の外周面の磁歪発生部331が設けられた部分から若干の間隔をあけて、コイル332が配置されている。これらの磁歪発生部331及びコイル332により、トルク検出部33としての磁歪式のトルクセンサが構成されている。このような磁歪式のトルクセンサとしては、様々なものが適宜利用可能である。また、トルク検出部33は、磁歪式のトルクセンサに限定されない。
【0062】
トルク検出部33は、軸線60方向において、第1伝達歯車311、第2伝達歯車312、ワンウェイクラッチ32及び第2軸受46よりも左側に配置されている。
【0063】
入力軸6の単位時間当たりの回転数は、回転検出部34により検出される。回転検出部34は、回転軸ユニット30の外周面に沿う、軸線60方向の一部の範囲に配置される。
【0064】
第一実施形態では、入力体7の外周面側であって、トルク検出部33のコイル332の右側に、周方向に一定間隔で歯部及び歯部の間に形成される通光部を有する回転体341が、入力体7と一体に回転するように固定されている。更に、回転体341の歯部を左右から挟むように光センサ342が配置される。光センサ342は、歯部の左側に配置される出光部343と、歯部の右側に配置される受光部344と、を有するが、出光部343及び受光部344の位置関係は限定されない。このような回転体341及び光センサ342を有する回転検出部34としては、様々なものが適宜利用可能である。また、回転検出部34は、回転体341及び光センサ342を有するものに限定されない。
【0065】
回転検出部34は、軸線60方向において、第1伝達歯車311と同じ位置に位置し、第2伝達歯車312、ワンウェイクラッチ32及び第2軸受46よりも左側に配置されている。なお、本発明において、「軸線60方向において、同じ位置に位置する」とは、軸線方向と直交する方向にみて、少なくとも一部が重なる状態をいう。
【0066】
モータユニット3は、ケース4内に、モータ5を制御する制御部を有する制御基板35が配置される。制御部は、例えばマイクロコンピュータを有し、ROM(Read Only Memory)等の記憶部に記憶されたプログラムを実行することで、各要素の動作を制御する。このような制御部は、様々なものが適宜利用可能であり、詳細な説明は省略する。制御部は、トルク検出部33により検出されたトルク及び回転検出部34により検出された回転数に基いて、モータ5からの回転力を制御する。
【0067】
図13A図13Bに示すように、制御基板35は、ケース4内の上部に配置されている。
【0068】
制御基板35は、実装された複数の電気部品353を有する。複数の電気部品353には、例えばコンデンサ3532、集積回路(ホールIC)3533に加えて、特に発熱を生じやすい発熱素子3531が含まれる。発熱素子3531は、例えばモータ5に電力を供給するFET等のスイッチング素子、ダイオード、コイル等である。その他、複数の電気部品353には各種の抵抗器、コネクタ等が含まれ得る。
【0069】
ケース4の第2分割体42は、放熱部424を一体に有する。放熱部424は、制御基板35に、熱伝導性シート92を介して接続されている。複数の発熱素子3531からの発熱は、放熱部424を介して、ケース4の外面から効率的に放熱される。
【0070】
また、制御基板35は、軸線60方向において、図7に示すように、モータ5のステータ53の右側に配置されている。また、制御基板35は、軸線60方向において、第1伝達歯車311と同じ位置に位置し、第2伝達歯車312、ワンウェイクラッチ32及び第2軸受46よりも左側に配置されている。
【0071】
モータユニット3は、軸線60方向における第1軸受45と第2軸受46との間に位置する第3軸受47を有する。第3軸受47は、入力体7を回転可能に支持する。第一実施形態では、第3軸受47は、ボールベアリングにより構成される。なお、第3軸受47としては、ころ軸受等の他の様々な軸受も利用可能であり、ボールベアリングに限定されない。
【0072】
第3軸受47が配置されることにより、回転軸ユニット30の回転が安定する。すなわち、第3軸受47が配置されないと、回転軸ユニット30は、第1軸受45及び第2軸受46の二つの軸受によってのみ支持されることになる。この場合、回転軸ユニット30の第1軸受45と第2軸受46との間の部分が、軸径方向に振れやすい。これに対して、第3軸受47が配置されることにより、第1軸受45と第2軸受46との間の部分が軸径の外側から支持されて、出力体8及び出力体8を含む回転軸ユニット30が軸径方向に振れにくくなる。この結果、回転軸ユニット30の回転が安定する。回転軸ユニット30の回転が安定すると、前側のスプロケット191の回転も安定し、前側のスプロケット191に掛け回されているチェーン193が前側のスプロケット191から脱落しにくくなる。
【0073】
第一実施形態では、第3軸受47は、第2入力体72を支持している。第3軸受47が第1入力体71ではなく第2入力体72を支持することにより、減速機構31より力が加えられる出力体8に近い部分を支持することができ、回転軸ユニット30の回転がより一層安定する。
【0074】
また、第一実施形態では、第3軸受47は、入力軸6の径方向に重なっている入力体7(第2入力体72)と出力体8との間に位置する。これにより、出力体8に第3軸受47が支持されて、第3軸受47がケース4に取り付けられる必要がない。
【0075】
また、第一実施形態では、第3軸受47とワンウェイクラッチ32とは、ともに、径方向に重なっている入力体7(第2入力体72)と出力体8との間に位置する。第3軸受47とワンウェイクラッチ32とは、軸線60方向において異なる位置に位置している。具体的には、第3軸受47が左側に位置し、ワンウェイクラッチ32が右側に位置している。言い換えると、ワンウェイクラッチ32は、入力軸6の軸線60方向において、第2軸受46と第3軸受47との間に位置する。これにより、振動及び騒音の発生源となるワンウェイクラッチ32が、軸線60方向において第2軸受46と第3軸受47とに挟まれて、入力体7及び入力体7を含む回転軸ユニット30が軸径方向に振れにくくなる。この結果、回転軸ユニット30の回転がより一層安定する。
【0076】
更に、第3軸受47は、軸線60方向においてワンウェイクラッチ32とトルク検出部33との間に位置する。これにより、軸線60方向において、トルク検出部33が第1軸受45と第3軸受47との間に位置するとともに、ワンウェイクラッチ32が第3軸受47と第2軸受46との間に位置する。回転軸ユニット30のトルク検出部33が位置する部分及びワンウェイクラッチ32が位置する部分の軸径方向への振れが抑制される。
【0077】
更に、ワンウェイクラッチ32と第3軸受47との間に、Oリングからなるシール部材36が配置される。シール部材36が配置されることにより、第3軸受47に供給されているグリースが漏れにくくなる。特に、第一実施形態では、ワンウェイクラッチ32は、第2入力体72、出力体8及びシール部材36により囲まれるため、ワンウェイクラッチ32に供給されているグリースが漏れにくい。また、水の侵入も防ぐことができる。なお、シール部材36は、OリングではなくDリング等であってもよく、特に限定されない。
【0078】
また、第一実施形態では、第2軸受46及び第3軸受47は、出力体8を支持している。第2軸受46は、ケース4に配置され、出力体8を径外側から支持している。第3軸受47は、第2入力体72に配置され、出力体8を径内側から支持している。出力体8は、径外側と径内側の両側から支持されて、出力体8及び出力体8を含む回転軸ユニット30が軸径方向に振れにくくなる。この結果、回転軸ユニット30の回転がより一層安定する。
【0079】
また、第一実施形態では、制御基板35は、軸線60方向において、モータ5のロータ52と第3軸受47との間に位置する。これにより、モータユニット3の小型化を図りやすくなる。
【0080】
また、第一実施形態では、第3軸受47は、軸線60方向において、回転軸支持軸受551とステータ53との間に位置する。これにより、モータユニット3の小型化を図りやすくなる。
【0081】
また、第一実施形態では、リム82の少なくとも一部は、軸線60方向において第2軸受46と第3軸受47との間に位置する。これにより、リム82の少なくとも一部は、回転軸ユニット30の軸径方向への振れが抑制されやすい部分に位置することになり、第2伝達歯車312との噛み合いが安定する。
【0082】
また、第一実施形態では、ウェブ81は、軸線60方向において第2軸受46と第3軸受47との間に位置する。これにより、ウェブ81は、回転軸ユニット30の軸径方向への振れが抑制されやすい部分に位置することになり、第2伝達歯車312との噛み合いが安定する。
【0083】
また、第一実施形態では、第3軸受47は、軸線60方向において、第2伝達歯車312と同じ位置に位置する。これにより、ウェブ81は、回転軸ユニット30の軸径方向への振れが抑制されやすい部分に位置することになり、第2伝達歯車312との噛み合いが安定する。
【0084】
なお、図14に示すように、第3軸受47は、第1入力体71を支持してもよい。第3軸受47は、入力軸6と第1入力体71との間の隙間70に配置される。これにより、第1入力体71の軸径方向への振れが抑制されやすくなる。
【0085】
次に、入力軸6について更に説明する。図15に示すように、入力軸6は、軸線60方向の一部に位置し、第1軸径を有する第1部分62と、第1軸径よりも小さい第2軸径を有する第2部分63と、を有する。第2部分63は、第1部分62とは、軸線60方向の第1部分62と異なる部分に位置する。
【0086】
第2部分63の外周面に沿って、軸受64が取り付けられる。軸受64は、ブッシュもしくは針状ころを含む筒体を有する又は針状総ころ軸受からなるもので、第一実施形態では図16Aに示すように、軸受64は、筒体に針状ころ644が保持されてなる針状ころ軸受により構成される。軸受64は、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される。軸受64は、周方向の一部に、周方向に離れるスリット643を有する。軸受64は、スリット643が広がって軸受64の内径が拡大するように、変形可能である。軸受64は、樹脂や軟質金属等、により形成される。
【0087】
なお、軸受64は、針状ころ軸受ではなく、図16Bに示す樹脂製のブッシュ又は図16Cに示す金属製のブッシュであってもよい。これらの場合も、軸受64は、周方向の一部にスリット643を有する。また、図16Dに示すように、軸受64は、第2部分63の周方向に分割される第1分割筒体641及び第2分割筒体642を含むブッシュであってもよい。また、図16Eに示すように、軸受64は、複数の針状ころ644のみからなる針状総ころ軸受であってもよい。
【0088】
軸受64は、内径が拡大して、スリット643の幅が入力軸6の第2部分63の軸径と同じかそれ以上となり、第2部分63の軸径方向の外側から第2部分63に取り付けられる。このため、環状で周方向に分離しない軸受(以下、分離しない軸受とする)は、入力軸6の軸線60方向の端部から軸線60方向に嵌められる。このとき、分離しない軸受は、入力軸6の取り付けられようとする第2部分63に軸線60方向に沿って移動するまでに、図7に示すように、第2部分63よりも径の大きい第1部分62があると、それ以上移動できない。
【0089】
これに対して、第一実施形態における軸受64は、入力軸6に第1部分62があっても、第2部分63の軸径方向の外側から第2部分63に取り付けられる。
【0090】
また、軸受64は、軸線60方向の少なくとも一方の端部において、第1部分62に接触することで、軸線60方向の位置決めがなされる。第一実施形態では、入力軸6は、軸受64が取り付けられる第2部分63の軸線60方向における両側に第1部分62を有する。軸受64は、軸線60方向の両端部において、それぞれ第1部分62に接触する。これにより、軸受64は、軸線60方向の両側において位置決めがなされて、軸線60方向における位置が確実に決まる。
【0091】
第一実施形態では、軸受64は、入力体7を支持する。ただし、軸受64は、軸線60方向において入力体7の嵌合部711と異なる位置に位置する。なお、第一実施形態では、軸受64は、第2入力体72を支持しているが、軸受64は、第1入力体71を支持してもよい。入力体7は、軸受64により支持されることにより、軸径方向に振れにくくなり、回転軸ユニット30の回転が安定する。
【0092】
第一実施形態では、軸受64は、軸線60方向においてワンウェイクラッチ32が設けられた位置に位置する。入力体7は、軸線60方向においてワンウェイクラッチ32が設けられた位置に力を受けるため、この力が軸受64により支持されて、入力体7が軸径方向に振れにくくなる。
【0093】
第一実施形態では、軸受64は、軸線60方向においてリム82の少なくとも一部と同じ位置に位置する。入力体7は、軸線60方向においてリム82の少なくとも一部と同じ位置に力を受けるため、この力が軸受64により支持されて、入力体7が軸径方向に振れにくくなる。
【0094】
図17に、回転軸ユニット30の変形例を示す。この変形例では、入力軸6は、第1部分62として、フランジ621を有している。このような場合、入力軸6の左端部から分離しない軸受を第2部分63まで移動させようとしても、フランジ621によりそれ以上移動できない。このような場合に、軸受64は有効である。
【0095】
なお、図18に示すように、軸受64は、第1入力体71を支持してもよい。軸受64は、入力軸6と第1入力体71との間の隙間70に配置される。これにより、第1入力体71の軸径方向への振れが抑制されやすくなる。
【0096】
次に、ブラケット2及びケース4について更に説明する。図4A図5Cに示すように、ブラケット2の第1側片22には、締結部材14のボルトが通るボルト孔221が形成されており、第2側片23には、締結部材14のボルトが通るボルト孔231が形成されている。
【0097】
図8A図9Bに示すように、第1分割体41は第1取付片401を有する。なお、第1分割体41は、一部の第2取付片402も有している。第1取付片401には、締結部材14のボルトが通るボルト孔403が形成されている。図10A図10Cに示すように、第2分割体42は、第2取付片402を有する。第2取付片402には、締結部材14のボルトが通るボルト孔404が形成されている。
【0098】
図6図12A図12Bに示すように、ケース4の第1取付片401は、締結部材14により第1側片22と締結される。ケース4の第2取付片402は、締結部材14により第2側片23と締結される。図6に示すように、ケース4が締結部材14によりブラケット2に締結された状態で、ケース4の上側でかつブラケット2の下側の空間が、配線163及び変速ワイヤ17が通る配線空間20となる。
【0099】
第一実施形態では、第1取付片401は、第1側片22に対して短手方向の一方の側に位置し、かつ、第2取付片402は、第2側片23に対して短手方向の一方の側に位置する。具体的には、第1取付片401は、第1側片22の左側に位置し、かつ、第2取付片402は、第2側片23の左側に位置している。これにより、ケース4の第1取付片401はブラケット2の配線空間20の外側に位置することになり、第1取付片401がブラケット2内に位置する場合と比較して、配線空間20が広くなる。この結果、配線空間20を通る配線163及び変速ワイヤ17の長さを短くしやすくなる。また、第1取付片401は、ブラケット2から見て、モータカップ57が突出する側に突出している。すなわち、左右方向においてモータカップ57と同じ位置に位置するデッドスペースに向けて、第1取付片401が突出している。このため、第1取付片401が突出しても新たなスペースを占有せず、モータユニット3が大型化されるのが抑制される。
【0100】
第一実施形態では、一部の第1取付片401と第2取付片402とは、長手方向において互いに異なる位置に位置する。すなわち、長手方向に三個並んだ第1取付片401のうちの中央の第1取付片401と、長手方向に三個並んだ第2取付片402のうちの中央の第2取付片402とが、長手方向にずれた位置に位置している。これにより、配線空間20が短手方向において狭くなるのが抑制される。なお、長手方向に三個並んだ第1取付片401のうちの両側の第1取付片401と、長手方向に三個並んだ第2取付片402のうちの両側の第2取付片402とは、長手方向において同じ位置に位置している。
【0101】
第一実施形態では、第1取付片401と第1側片22との間又は第2取付片402と第2側片23との間に介在する緩衝部材38が配置される。緩衝部材38は、スリーブ381と、フランジ382と、を有する。緩衝部材38は、ケース4及びブラケット2と異なる材質よりなる。
【0102】
スリーブ381は、第1取付片401のボルト孔403と第1側片22のボルト孔221のうちの一方、又は第2取付片402のボルト孔404と第2側片23のボルト孔231のうちの一方に形成されたボルト孔に挿入される。第一実施形態では、スリーブ381は、第1取付片401に挿入されている。フランジ382は、スリーブ381より鍔状に突出し、第1取付片401と第1側片22との間に介在する。
【0103】
ケース4及びブラケット2がアルミニウムにより形成されている場合には、緩衝部材38は、ステンレス鋼をはじめとするアルミニウム以外の金属、樹脂等により形成される。また、ケース4及びブラケット2がステンレス鋼により形成されている場合には、緩衝部材38は、アルミニウムをはじめとするステンレス鋼外の金属、樹脂等により形成される。
【0104】
ケース4とブラケット2との間にケース4及びブラケット2と材質の異なる緩衝部材38が介在することにより、ケース4とブラケット2との間で振動が伝達されにくくなる。
【0105】
次に、第二実施形態のモータユニット3について、図19に基いて説明する。なお、第二実施形態のモータユニット3は、第一実施形態のモータユニット3と大部分において同じである。以下、主に第一実施形態と異なる部分について説明する。
【0106】
第一実施形態におけるモータユニット3は、いわゆる一軸式のモータユニット3であったのに対し、第二実施形態におけるモータユニット3は、いわゆる二軸式のモータユニット3である点で異なる。
【0107】
回転軸ユニット30を構成する出力体8を第1出力体とする。モータユニット3は、第1出力体とは別の第2出力体310Bを備える。第2出力体310Bの軸線方向における一端部(第二実施形態では左端部)は、ケース4内に位置し、第1分割体41に配置された軸受3191Bに回転可能に支持される。第2出力体310Bの軸線方向における他端(第二実施形態では左端)側は、第2分割体42に配置された軸受3192Bに回転可能に支持され、左端部はケース4外に位置する。第2出力体310Bの左端部には、スプロケット194Bが第2出力体310Bと一体に回転するように固定される。スプロケット194Bには、前側のスプロケット191に掛け回されるチェーン193が掛け回される。
【0108】
第2出力体310Bの外周面には、ワンウェイクラッチ317Bを介して、モータ5の回転軸51の歯部54と噛み合う大径の歯部318Bが取り付けられる。
【0109】
電動自転車1が人力で進行方向に進行中に、モータ5の回転軸51が加速方向に回転すると、モータ5の回転軸51と噛み合う歯部318Bが加速方向に回転する。歯部318Bの加速方向への回転力は、ワンウェイクラッチ317Bを介して第2出力体310Bに伝達され、チェーン193に加えられる。
【0110】
また、電動自転車1が人力で進行方向に進行中に、モータ5を駆動させない場合、第2出力体310Bは加速方向に回転するが、第2出力体310Bの加速方向の回転力は、ワンウェイクラッチ317Bによりモータ5の回転軸51に伝達しない。これにより、モータ5を駆動させない場合に、回転軸51及びロータ52が回転するのが阻止される。
【0111】
以上、述べた第一実施形態、第二実施形態およびその変形例から明らかなように、第1の態様のモータユニット(3)は、ケース(4)と、ケース(4)内に回転軸(51)が収容されるモータ(5)と、入力軸(6)と、入力体(7)と、出力体(8)と、減速機構(31)と、を備える。入力軸(6)は、軸線方向にケース(4)を貫通して軸線回りに回転可能に配置される。入力体(7)は、入力軸(6)の外周面に沿って配置され、入力軸(6)と一体に回転する。出力体(8)は、入力軸(6)の外周面に沿って軸線回りに回転可能に配置され、入力体(7)から回転力を受ける。減速機構(31)は、ケース(4)内に収容され、モータ(5)の回転を減速して伝達する。入力軸(6)は、軸線方向の一部に位置し、第1軸径を有する第1部分(62)と、軸線方向の第1部分(62)と異なる部分に位置し、第1軸径よりも小さい第2軸径を有する第2部分(63)と、を有する。入力軸(6)は、第2部分(63)の外周面に沿って取り付けられ、周方向に分離しているか又は内径を拡大するように伸長可能に形成される、ブッシュもしくは針状ころを含む筒体を有する又は針状総ころ軸受からなる軸受(64)と、を有する。
【0112】
第1の態様によれば、入力軸(6)に第1部分(62)があっても、軸受(64)は、第2部分(63)の軸径方向の外側から第2部分(63)に取り付けられる。
【0113】
第2の態様のモータユニット(3)は、第1の態様との組み合わせにより実現される。第2の態様では、軸受(64)は、第2部分(63)の周方向に分割される第1分割筒体(641)及び第2分割筒体(642)を含む。
【0114】
第2の態様によれば、軸受(64)を入力軸(6)に取り付けやすい。
【0115】
第3の態様のモータユニット(3)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現される。第3の態様では、入力軸(6)は、軸線方向の一部に、入力体(7)と軸線回りに相対的に回転不能となるように入力体(7)と嵌合する嵌合部(61)を有する。軸受(64)は、軸線方向において嵌合部(61)と異なる位置に位置する。
【0116】
第3の態様によれば、入力軸(6)は、嵌合部(61)と異なる位置において軸受(64)により支持される。
【0117】
第4の態様のモータユニット(3)は、第1~第3のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第4の態様では、軸受(64)は、軸線方向の少なくとも一方の端部において、第1部分(62)に接触する。
【0118】
第4の態様によれば、軸受(64)の軸線(60)方向における位置決めがなされる。
【0119】
第5の態様のモータユニット(3)は、第4の態様との組み合わせにより実現される。第5の態様では、入力軸(6)は、軸受(64)が取り付けられる第2部分(63)の軸線方向における両側に第1部分(62)を有する。軸受(64)は、軸線方向の両端部において、それぞれ第1部分(62)に接触する。
【0120】
第5の態様によれば、軸受(64)の軸線(60)方向における位置決めがより確実になされる。
【0121】
第6の態様のモータユニット(3)は、第1~第5のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第6の態様では、軸受(64)は、入力体(7)を支持する。
【0122】
第6の態様によれば、入力体(7)が軸受(64)により支持されることにより、軸径方向に振れにくくなり、回転軸ユニット(30)の回転が安定する。
【0123】
第7の態様のモータユニット(3)は、第6の態様との組み合わせにより実現される。第7の態様では、入力体(7)は、入力軸(6)に連結される第1入力体(71)と、軸線方向において第1入力体(71)と異なる位置に位置して第1入力体(71)に連結され、出力体(8)に回転力を伝達する第2入力体(72)と、を有する。軸受(64)は、第2入力体(72)を支持する。
【0124】
第7の態様によれば、入力体(7)が軸受(64)により支持されることにより、軸径方向に振れにくくなり、回転軸ユニット(30)の回転が安定する。
【0125】
第8の態様のモータユニット(3)は、第7の態様との組み合わせにより実現される。第8の態様では、軸受(64)は、第1入力体(71)を支持する。
【0126】
第8の態様によれば、入力体(7)が軸受(64)により支持されることにより、軸径方向に振れにくくなり、回転軸ユニット(30)の回転が安定する。
【0127】
第9の態様のモータユニット(3)は、第1~第8のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第9の態様では、軸線方向における一部の範囲において、入力体(7)と出力体(8)とが入力軸(6)の径方向に重なっている。径方向に重なっている入力体(7)と出力体(8)との間にワンウェイクラッチ(32)を更に備える。軸受(64)は、軸線方向においてワンウェイクラッチ(32)が設けられた位置に位置する。
【0128】
第9の態様によれば、ワンウェイクラッチ(32)からの力が軸受(64)により支持されて、入力体(7)が軸径方向に振れにくくなる。
【0129】
第10の態様のモータユニット(3)は、第1~第9のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第10の態様では、減速機構(31)は、モータ(5)の回転を減速して出力体(8)に伝達する。出力体(8)は、軸線方向の一部の範囲において、入力軸(6)の径方向における外側に向けて突出するウェブ(81)と、ウェブ(81)の径方向の外端部に連続しウェブ(81)の軸線方向の長さよりも軸線方向の長さが長いリム(82)と、を有する。リム(82)の外周面に減速機構(31)に噛み合う歯部(83)を有する。
【0130】
第10の態様によれば、ウェブ(81)、リム(82)及び歯部(83)により出力体(8)が構成される。
【0131】
第11の態様のモータユニット(3)は、第10の態様との組み合わせにより実現される。第11の態様では、軸受(64)は、軸線方向においてリム(82)の少なくとも一部と同じ位置に位置する。
【0132】
第11の態様によれば、リム(82)から力が軸受(64)により支持されて、入力体(7)が軸径方向に振れにくくなる。
【0133】
第12の態様の電動自転車(1)は、第1~第11のいずれかの態様との組み合わせにより実現される。第12の態様では、電動自転車(1)は、モータユニット(3)を備える。
【0134】
第12の態様によれば、入力軸(6)に第1部分(62)があっても、軸受(64)は、第2部分(63)の軸径方向の外側から第2部分(63)に取り付けられる電動自転車(1)とすることができる。
【符号の説明】
【0135】
1 電動自転車
3 モータユニット
31 減速機構
32 ワンウェイクラッチ
4 ケース
5 モータ
6 入力軸
61 嵌合部
62 第1部分
63 第2部分
64 軸受
641 第1分割筒体
642 第2分割筒体
7 入力体
71 第1入力体
72 第2入力体
8 出力体
81 ウェブ
82 リム
83 歯部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図17
図18
図19