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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】スキー場の管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241115BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20241115BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07B15/00 M
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020202803
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2022090411
(43)【公開日】2022-06-17
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】507234427
【氏名又は名称】公立大学法人岩手県立大学
(74)【復代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093148
【弁理士】
【氏名又は名称】丸岡 裕作
(72)【発明者】
【氏名】蔡 大維
(72)【発明者】
【氏名】竹澤 勝美
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-022968(JP,A)
【文献】特開2000-200370(JP,A)
【文献】特開2011-043918(JP,A)
【文献】特開2015-176170(JP,A)
【文献】特開2009-059168(JP,A)
【文献】特開2020-144426(JP,A)
【文献】特開2006-259857(JP,A)
【文献】特開2001-305660(JP,A)
【文献】特開2010-102410(JP,A)
【文献】特開2006-172254(JP,A)
【文献】特開2006-178522(JP,A)
【文献】日本信号株式会社,セキュリティシステム総合カタログ,日本,日本信号株式会社,2012年11月,https://www.signal.co.jp/wordpress/wp-content/themes/signal_2021/images/products/smartsecurity/pdf/ss_sougou.pdf,検索日 2024.08.23
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が所持するとともに識別情報を有しリフト利用条件情報及び認証情報が更新可能に書き込まれるリフトチケットのキャリアになるICカードと、
リフトの乗車地点に移動可能に設置され前記ICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに該読み取った情報に基づいて該ICカードに係るリフト利用可否を判定し該リフト利用可否結果を識別情報とともに送信する移動式管理装置と、
該移動式管理装置に連係され該移動式管理装置のリフト利用可否結果を通知するランプ及び/またはチャイムと、
前記リフトの乗車地点に対応して配置される監視者が所持し前記移動式管理装置から送信される前記ICカードの識別情報及びリフト利用可否結果を受信して表示する携帯情報端末と、
スキー場に設置され利用者がリフト利用条件を定めたリフトチケットを当日購入可能且つ当日購入に係るリフトチケットのリフト利用条件情報及び認証情報を書き込んだICカードを発行する発券装置と、
既に購入済みで識別情報を有したICカードを所有している所有者がインターネットを介してリフト利用条件を定めたリフトチケットを事前購入可能且つ事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を保存するとともに、前記発券装置での購入に係るICカードの識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を保存する利用販売管理装置と、
該利用販売管理装置に保存され事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を前記移動式管理装置に送信して該移動式管理装置の保存部に保存させる通信装置とを備え、
前記移動式管理装置は、前記ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段と、該ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別したとき、前記保存部に保存された該事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照して該ICカードに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段と、該ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判定したとき、該ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段と、該認証情報判定手段が正しいと判定したとき該ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段とを備え、前記認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,前記事前購入利用可否判定手段の判定結果,前記当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として識別情報とともに前記携帯情報端末に送信する機能を備えたことを特徴とするスキー場の管理システム。
【請求項2】
前記移動式管理装置は、充電電池と充電管理部と充電端子とを含み、充電電池で前記移動式管理装置を稼働させる全ての電力を提供する機能を備えたことを特徴とする請求項1に記載のスキー場の管理システム。
【請求項3】
前記携帯情報端末は、利用者が所持するICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに該読み取った情報に基づいて該ICカードに係るリフト利用可否を判定し該リフト利用可否結果を表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のスキー場の管理システム。
【請求項4】
前記携帯情報端末は、前記利用販売管理装置から前記事前購入されたリフトチケットに係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を受け取って該携帯情報端末の記憶部に記憶する機能を備え、
該携帯情報端末は、前記ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段と、該ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別したとき、前記記憶部に記憶された該事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照して該ICカードに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段と、該ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判定したとき、該ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段と、該認証情報判定手段が正しいと判定したとき該ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段とを備え、前記認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,前記事前購入利用可否判定手段の判定結果,前記当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項5】
前記利用販売管理装置は、前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を保存するとともに前記通信装置を介して該生体情報を前記移動式管理装置に送信して前記保存部に保存させる機能を備え、
前記発券装置は、前記ICカードを購入する利用者の顔写真を撮影するカメラを備えるとともに、該カメラで撮影した顔写真を該ICカード所有者の生体情報として前記利用販売管理装置に保存させる機能を備え、
前記携帯情報端末は、前記利用販売管理装置から前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を受け取って前記記憶部に記憶し、前記ICカードのリフト利用条件情報及び前記リフト利用可否結果とともに前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を表示する機能を備えたことを特徴とする請求項4に記載のスキー場の管理システム。
【請求項6】
前記利用販売管理装置は、前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を保存するとともに前記通信装置を介して該生体情報を前記移動式管理装置に送信して前記保存部に保存させる機能を備え、
前記発券装置は、前記ICカードを購入する利用者の顔写真を撮影するカメラを備えるとともに、該カメラで撮影した顔写真を該ICカード所有者の生体情報として前記利用販売管理装置に保存させる機能を備え、
前記移動式管理装置に、監視カメラを設け、利用者のICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取る際に前記監視カメラで利用者の顔写真を撮影し、前記保存部に保存した前記ICカードの所有者の顔写真と前記監視カメラで撮影した顔写真とを比較して利用者がICカードの所有者と同一人物か否かを判別する生体判別手段を備え、該生体判別手段の判別結果が否のとき、前記ランプ及び/またはチャイムにより警告する機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項7】
前記移動式管理装置は、前記顔写真の判別結果が否のとき前記携帯情報端末に注意信号を送信する機能を備えたことを特徴とする請求項6に記載のスキー場の管理システム。
【請求項8】
前記移動式管理装置に、人の通過を検知する人感センサーを設け、該人感センサーが人の通過を検知し且つICカードの読み取りがないとき、前記ランプ及び/またはチャイムにより警告する機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項9】
前記移動式管理装置は、前記人感センサーが人の通過を検知し且つ前記ICカードの読み取りがないとき、前記携帯情報端末に注意信号を送信する機能を備えたことを特徴とする請求項8に記載のスキー場の管理システム。
【請求項10】
前記ランプからの光線を監視者の位置に合わせて反射する角度調整可能なミラーを設けたことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項11】
前記リフトの乗車地点が複数あり、該複数の乗車地点毎に設置され夫々無線通信の固有の送信チャンネルを有した複数の移動式管理装置を備えるとともに、前記複数の移動式管理装置の無線通信の固有の送信チャンネルに夫々対応した固有の受信チャンネルを有した携帯情報端末を複数台備え、前記移動式管理装置及び携帯情報端末のICカードの読込機能を利用して、対応関係にある移動式管理装置及び携帯情報端末毎に同じチャンネルに設定する設定管理用ICカードを設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項12】
前記移動式管理装置は、前記ICカードに記録される言語の種類で指定した言語を用いて、前記チャイムからスキー場利用者向けの案内を行う機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項13】
前記移動式管理装置は、前記ICカードの読み込みを行ったとき該ICカードに対してスキー場施設が提供しているサービスを利用できるポイントを付与する機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項14】
前記携帯情報端末を、前記移動式管理装置から送信されるICカードの情報に係る所有者情報と利用可否判定とをリアルタイムで表示する監視モード、前記移動式管理装置から受信されたICカードに関する受信履歴を閲覧する閲覧モード、利用者が所有するICカードの読み取りを行い該ICカードの有効性とリフト利用可否を判定して表示する検査モードの3つの稼働モードに切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【請求項15】
前記利用販売管理装置は、前記通信装置を介して、前記移動式管理装置から伝送される前記ICカードの読み取りログから、夫々のICカード利用者のリフト利用履歴と滑走距離情報を集計・記録する機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載のスキー場の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキー場においてチェアリフトやゴンドラリフト等のリフトの利用を管理するスキー場の管理システムに係り、特に、ICカードを用いて行うスキー場の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スキー場においては、スキー客がスキー場に設置されるチェアリフト,ゴンドラリフト等のロープウェイを利用するために、紙リフトチケット又はICカード式のリフトチケットを利用する。紙リフトチケットを利用する場合、スキー客はスキー場入口やその他の場所に設置されているチケット売り場で紙リフト券を購入し、各リフト乗場では、そのリフト券が半日券、1日券、ナイター券などであればその券自体を係員に見せ、またリフト券が回数券であれば係員に利用料金に見合う枚数だけチケットを切り取らせてからリフトに乗り込むようにしている。紙リフトチケットを利用する場合、チケットを見えるように、透明のホルダー利用又はスキーウェアの透明ポケットに入れるか、リフト乗り場でチケットを出して、リフト係員に見せることが必要である。スキー客の不便だけではなくて、係員の負担になる。また、不正乗車が多発することがある。
【0003】
近年、ICカードの普及によって、多くのスキー場では、ICカード式のリフトチケットを採用し始めている。このシステムにおいては、リフトの乗車地点に開閉器を備えたゲートを設置し、近傍に設置した監視装置によって、ICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取り、予め保存されてICカードに係る事前情報と照合してリフト利用可否を判断し、リフト利用可否結果が可のときは開閉器を開にして利用者の通過を許容し、不可のときは開閉器を閉にして遮断して利用者の通過を阻止する。紙リフトチケットと違って、有効なICカード式のリフトチケットをスキーウェアのポケットにいれたまま、リフトの乗り場入り口に設置されているゲートのリーダーエリアにポケットを近づけるだけで、ゲートを通過することができる。リフト係員による目視の確認が不要であることから、スキー客の利便性の改善と係員負荷の低減を実現する効果があるとともに、スキー場の不正利用を減らすことが可能になる。
【0004】
また、ICカードの利用によって、スキー客の利用履歴を自動的に記録することができるので、スキー客の動線と利用状況を正確に把握でき、スキー場の経営改善に有効である。この履歴をもとにして、スキー客の滑走距離などパフォーマンス成績を提供でき、スキー客への新しいサービスを提供できる(例えば、特開2001-22968号公報,特開平9-7012号公報,特開2009-205407号公報等に掲載)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-22968号公報
【文献】特開平9-7012号公報
【文献】特開2009-205407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記の紙ベースのリフトチケットを利用する運用管理手法であれば、リフト係員が極寒の中で立ちながら利用者各人のリフト券を目視確認し、またチケット切りを行わなければならず、リフト係員にとって過酷な労働を強いることになり、また人手を多く要して人件費が高いものになる等の問題点があった。
一方、従来のICカードを照合するゲートを利用する場合、紙ベースのリフトチケットによる問題は解消されるが、スキー場のリフトの乗車地点に開閉器を備えたゲートを設置しなければならないので、開閉器を開閉駆動するモータや電源ケーブル敷設しなければならないことから、工事など設備と設置工事費用が高いものになり、しかも、それらの保守管理等の維持費用が極めて高いものとなるという問題があった。特に、スキー場のように山岳地帯や豪雪地帯であれば、尚更、高い保守費用が必要になる。このような投資は中小規模のスキー場にとって、通常の経営を圧迫し、耐えられない重い負担になる。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、開閉器を備えたゲートを用いることなくICカードの認証による運用を可能にしたスタンドアロン式の簡易なスキー場の管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明のスキー場の管理システムは、利用者が所持するとともに識別情報を有しリフト利用条件情報及び認証情報が更新可能に書き込まれるリフトチケットのキャリアになるICカードと、
リフトの乗車地点に移動可能に設置され前記ICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに該読み取った情報に基づいて該ICカードに係るリフト利用可否を判定し該リフト利用可否結果を識別情報とともに送信する移動式管理装置と、
該移動式管理装置に連係され該移動式管理装置のリフト利用可否結果を通知するランプ及び/またはチャイムと、
前記リフトの乗車地点に対応して配置される監視者が所持し前記移動式管理装置から送信される前記ICカードの識別情報及びリフト利用可否結果を受信して表示する携帯情報端末とを備えた構成としている。
【0009】
ここで、移動式管理装置は、移動式であり、小型で持ち運びが容易な大きさに形成することが望ましい。移動式管理装置及び携帯情報端末は、移動が容易なのでこれらに各種の必要な情報を入力することが容易になる。
【0010】
これにより、利用者がリフトを利用するときは、ICカードを所持し、リフトの乗車地点に設置した移動式管理装置によるチェックを受ける。移動式管理装置においては、識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに、読み取った情報に基づいてそのICカードに係るリフト利用可否を判定し、このリフト利用可否結果を識別情報とともに送信する。この場合、リフト利用可否結果は、ランプ及び/またはチャイムによって通知される。リフト利用可否結果が不可のときは警告になる。そのため、不正利用者に対する注意喚起を行うことができ、また、監視者による不正利用者に対する規制を行うことができる。
【0011】
また、監視者が所持した携帯情報端末には、移動式管理装置から送信されるICカードの識別情報及びリフト利用可否結果が表示される。そのため、監視者は、ランプ及び/またはチャイムによる警告のみならず、この携帯情報端末の表示情報を見て正否を確認できるので、利用者に対する規制を確実に行うことができる。
【0012】
このシステムにおいては、リフトの乗車地点には、移動式管理装置を移動させて設置し、監視者が携帯情報端末をもってリフトの管理を行うことができるので、従来のように、開閉器を備えたゲートの構築物を設けなくても良く、そのため、設置工事費用がかからないことからコストを大幅に低減することができる。また、移動式管理装置や携帯情報端末は移動できるので、現場での保守管理が不要になり、そのため、保守管理等の維持費用のコストも大幅に低減することができる。そのため、本システムは、中小規模のスキー場にとって極めて有用になる。
【0013】
この構成において、前記移動式管理装置は、充電電池と充電管理部と充電端子とを含み、充電電池で前記移動式管理装置を稼働させる全ての電力を提供する機能を備えたことが有効である。稼働のための電気配線が不要になり、より一層、移動を容易にすることができる。
【0014】
また、必要に応じ、スキー場に設置され利用者がリフト利用条件を定めたリフトチケットを当日購入可能且つ当日購入に係るリフトチケットのリフト利用条件情報及び認証情報を書き込んだICカードを発行する発券装置と、
既に購入済みで識別情報を有したICカードを所有している所有者がインターネットを介してリフト利用条件を定めたリフトチケットを事前購入可能且つ事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を保存するとともに、前記発券装置での購入に係るICカードの識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を保存する利用販売管理装置と、
該利用販売管理装置に保存され事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を前記移動式管理装置に送信して該移動式管理装置の保存部に保存させる通信装置とを備え、
前記移動式管理装置は、前記ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段と、該ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別したとき、前記保存部に保存された該事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照して該ICカードに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段と、該ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判定したとき、該ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段と、該認証情報判定手段が正しいと判定したとき該ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段とを備え、前記認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,前記事前購入利用可否判定手段の判定結果,前記当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として識別情報とともに前記携帯情報端末に送信する機能を備えた構成としている。
【0015】
これにより、利用者は、例えば、スキーをする当日の適時に、スキー場に設置された発券装置を用いてリフト利用条件を定めたリフトチケットを購入することができる。この場合には、識別情報を有しリフトチケットのリフト利用条件情報及び認証情報が書き込まれたICカードが発行される。ここでICカードが発行されるとは、新規に購入する場合には新しいICカードが利用者に手渡され、利用者が持参し既に購入済みで識別情報を有したICカードにおいては、新たなリフト利用条件情報及び認証情報が書き込まれて更新されることをいう。発券装置での購入に係るICカードの識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報は利用販売管理装置に保存される。
【0016】
また、既に購入済みで識別情報を有したICカードを所有している所有者は、インターネットを介してリフト利用条件を定めたリフトチケットを事前購入することができる。事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報は利用販売管理装置に保存される。そして、利用販売管理装置に保存された事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報は、適時に、通信装置を介して移動式管理装置に送信し、この移動販売管理装置の保存部に保存しておく。この場合、インターネットを介して事前購入したリフトチケットに係るICカードを所持した利用者は、利用日においては窓口での手続きを行わなくても良くなるので、極めて便利になる。
【0017】
これにより、利用者がリフトを利用するときは、ICカードを所持し、リフトの乗車地点に設置した移動式管理装置によるチェックを受けるが、この場合、移動式管理装置においては、先ず、ICカード種類判別手段により、ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別する。ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別すると、事前購入利用可否判定手段が保存部に保存された事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照してこのICカードに係るリフト利用可否を判定する。
【0018】
一方、ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判定すると、認証情報判定手段が、ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する。認証情報判定手段が正しいと判定すると、当日購入利用可否判定手段は、ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する。認証情報判定手段による判定を行うので、ICカードの偽造をチェックすることができる。
【0019】
そして、移動式管理装置は、認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,事前購入利用可否判定手段の判定結果,当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として識別情報とともに携帯情報端末に送信する。また、リフト利用可否結果は、ランプ及び/またはチャイムによって通知される。リフト利用可否結果が不可のときは警告になる。そのため、不正利用者に対する注意喚起を行うことができ、また、監視者による不正利用者に対する規制を行うことができる。
【0020】
更にまた、必要に応じ、前記携帯情報端末は、利用者が所持するICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに該読み取った情報に基づいて該ICカードに係るリフト利用可否を判定し該リフト利用可否結果を表示する機能を備えた構成としている。これにより、携帯情報端末を用いて利用者が所持したICカードを読み取ると、携帯情報端末は、ICカードの識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに、読み取った情報に基づいてそのICカードに係るリフト利用可否を判定し、リフト利用可否結果を表示する。そのため、携帯情報端末を所持した監視者は、移動式管理装置からICカードの識別情報及びリフト利用可否結果が送信されるか否かにかかわらず、いつでも、利用者のICカードのチェックを行うことができ、利用者に対する規制を確実に行うことができる。
【0021】
この構成においては、必要に応じ、前記携帯情報端末は、前記利用販売管理装置から前記事前購入されたリフトチケットに係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を受け取って該携帯情報端末の記憶部に記憶する機能を備え、
該携帯情報端末は、前記ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段と、該ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別したとき、前記記憶部に記憶された該事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照して該ICカードに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段と、該ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判定したとき、該ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段と、該認証情報判定手段が正しいと判定したとき該ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段とを備え、前記認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,前記事前購入利用可否判定手段の判定結果,前記当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として表示する機能を備えた構成としている。
【0022】
これにより、予め、携帯情報端末は、利用販売管理装置から事前購入されたリフトチケットに係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を受け取って携帯情報端末の記憶部に記憶する。携帯情報端末の受け取りは、例えば、通信手段を用い、あるいは、USBメモリを介して行うことができる。
【0023】
そして、この携帯情報端末においては、先ず、ICカード種類判別手段により、ICカードから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別する。ICカード種類判別手段が事前購入に係るICカードと判別すると、事前購入利用可否判定手段が記憶部に記憶された事前購入に係るICカードのリフト利用条件情報を参照してこのICカードに係るリフト利用可否を判定する。
【0024】
一方、ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判別すると、認証情報判定手段が、ICカードから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する。認証情報判定手段が正しいと判定すると、当日購入利用可否判定手段は、ICカードから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する。
【0025】
そして、携帯情報端末は、認証情報判定手段が誤っていると判定した結果,事前購入利用可否判定手段の判定結果,当日購入利用可否判定手段の判定結果をリフト利用可否結果として表示する。認証情報判定手段が誤っていると判定した結果を見ることにより、ICカードの偽造をチェックすることができる。また、リフト利用可否結果において、リフト利用可否結果が不可のときは警告になる。そのため、不正利用者に対する注意喚起を行うことができ、また、監視者による不正利用者に対する規制を行うことができる。
【0026】
そしてまた、必要に応じ、前記利用販売管理装置は、前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を保存するとともに前記通信装置を介して該生体情報を前記移動式管理装置に送信して前記保存部に保存させる機能を備え、
前記発券装置は、前記ICカードを購入する利用者の顔写真を撮影するカメラを備えるとともに、該カメラで撮影した顔写真を該ICカード所有者の生体情報として前記利用販売管理装置に保存させる機能を備え、
前記携帯情報端末は、前記利用販売管理装置から前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を受け取って前記記憶部に記憶し、前記ICカードのリフト利用条件情報及び前記リフト利用可否結果とともに前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を表示する機能を備えた構成としている。
【0027】
生体情報としては、顔写真の他に、例えば、服装情報,性別,体形,身長等の情報を挙げることができる。
【0028】
これにより、携帯情報端末は、利用販売管理装置から事前購入されたリフトチケットに係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報とともに、ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を受け取って携帯情報端末の記憶部に記憶する。携帯情報端末の受け取りは、例えば、通信手段を用い、あるいは、USBメモリを介して行うことができる。尚、携帯情報端末において、顔写真を含む生体情報の受け取りは、リアルタイムではなく、例えば、当日の朝と昼等適時に行うので、発券装置に備えられたカメラの顔写真は受け取るまでは利用できないことから、多少のブランクがあるが、運用にはほとんど支障を与えることがない。これにより、監視者が持った携帯情報端末には、ICカード所有者の顔写真を含む生体情報が、ICカードに係るリフト利用条件情報及びリフト利用可否結果とともに表示される。そのため、監視者は、リフト利用可否結果に加えて、表示された顔写真と利用者の顔との照合を行うことができるので、利用可否をより一層確実に確認することができる。
【0029】
また、必要に応じ、前記利用販売管理装置は、前記ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を保存するとともに前記通信装置を介して該生体情報を前記移動式管理装置に送信して前記保存部に保存させる機能を備え、
前記発券装置は、前記ICカードを購入する利用者の顔写真を撮影するカメラを備えるとともに、該カメラで撮影した顔写真を該ICカード所有者の生体情報として前記利用販売管理装置に保存させる機能を備え、
前記移動式管理装置に、監視カメラを設け、利用者のICカードから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取る際に前記監視カメラで利用者の顔写真を撮影し、前記保存部に保存した前記ICカードの所有者の顔写真と前記監視カメラで撮影した顔写真とを比較して利用者がICカードの所有者と同一人物か否かを判別する生体判別手段を備え、該生体判別手段の判別結果が否のとき、前記ランプ及び/またはチャイムにより警告する機能を備えた構成としている。
【0030】
これにより、利用者が移動式管理装置によるチェックを受ける際、監視カメラが利用者の顔写真を撮影し、この撮影した顔写真と保存部に保存したICカードの所有者の顔写真とを比較して利用者がICカードの所有者と同一人物か否かを判別する。このとき、ICカードのリフト利用可否結果が可のときであっても、顔写真の判別結果が不可であると、ランプ及び/またはチャイムによる警告が行われる。そのため、ICカードの所有者と利用者とが異なる場合についてもチェックができるので、検証精度を向上させることができる。尚、移動式管理装置において、顔写真を含む生体情報の受け取りは、通信装置を作動させたときに行われるので、リアルタイムではなく、例えば、当日の朝と昼等適時に行うので、発券装置に備えられたカメラの顔写真は受け取るまでは利用できないことから、多少のブランクがあるが、運用にはほとんど支障を与えることがない。
【0031】
この場合、前記移動式管理装置は、前記顔写真の判別結果が否のとき前記携帯情報端末に注意信号を送信する機能を備えたことが有効である。携帯情報端末においては、ICカードのリフト利用可否結果が可のときであっても、注意信号を受け取って顔写真の判別結果が不可であることを知ることができる。そのため、ICカードの所有者と利用者とが異なる場合についてもチェックができるので、検証精度を向上させることができる。
【0032】
また、必要に応じ、前記移動式管理装置に、人の通過を検知する人感センサーを設け、該人感センサーが人の通過を検知し且つICカードの読み取りがないとき、前記ランプ及び/またはチャイムにより警告する機能を備えた構成としている。これにより、利用者がICカードを所持していないことが分かるので、利用者に注意喚起することができる。
【0033】
この場合、前記移動式管理装置は、前記人感センサーが人の通過を検知し且つ前記ICカードの読み取りがないとき、前記携帯情報端末に注意信号を送信する機能を備えたことが有効である。これにより、注意信号を受け取ると、利用者がICカードを所持していないことが分かるので、監視者が、利用者に注意喚起することができる。
【0034】
更に、必要に応じ、前記ランプからの光線を監視者の位置に合わせて反射する角度調整可能なミラーを設けた構成としている。これにより、リフトの乗車地点に対応して配置される監視員に合わせて、ミラーの角度を調整すれば、ランプを視認し易くすることができる。
【0035】
また、必要に応じ、前記リフトの乗車地点が複数あり、該複数の乗車地点毎に設置され夫々無線通信の固有の送信チャンネルを有した複数の移動式管理装置を備えるとともに、前記複数の移動式管理装置の無線通信の固有の送信チャンネルに夫々対応した固有の受信チャンネルを有した携帯情報端末を複数台備え、前記移動式管理装置及び携帯情報端末のICカードの読込機能を利用して、対応関係にある移動式管理装置及び携帯情報端末毎に同じチャンネルに設定する設定管理用ICカードを設けた構成としている。
【0036】
これにより、複数のリフトの乗車地点に移動式管理装置を移動させて配置するとともに、これに対応させて監視員を配置し、各監視員に携帯情報端末を付与する際、設定管理用ICカードにより、対応関係にある移動式管理装置及び携帯情報端末を同じチャンネルに設定することができるので、複数の移動式管理装置と複数の携帯情報端末との対応関係を配置後に設定できることから、これらを逐一リフトの乗車地点に合わせて配置しなくても良く、そのため、システムの構築を容易にすることができる。
【0037】
更に、必要に応じ、前記移動式管理装置は、前記ICカードに記録される言語の種類で指定した言語を用いて、前記チャイムからスキー場利用者向けの案内を行う機能を備えた構成としている。利用者への案内伝達を容易にすることができる。
【0038】
更にまた、必要に応じ、前記移動式管理装置は、前記ICカードの読み込みを行ったとき該ICカードに対してスキー場施設が提供しているサービスを利用できるポイントを付与する機能を備えた構成としている。サービスの向上を図ることができる。
【0039】
また、必要に応じ、前記携帯情報端末を、前記移動式管理装置から送信されるICカードの情報に係る所有者情報と利用可否判定とをリアルタイムで表示する監視モード、前記移動式管理装置から受信されたICカードに関する受信履歴を閲覧する閲覧モード、利用者が所有するICカードの読み取りを行い該ICカードの有効性とリフト利用可否を判定して表示する検査モードの3つの稼働モードに切り替え可能に構成している。携帯情報端末の操作性を向上させることができ、利用者の監視を確実に行うことができる。
【0040】
そしてまた、前記利用販売管理装置は、前記通信装置を介して、前記移動式管理装置から伝送される前記ICカードの読み取りログから、夫々のICカード利用者のリフト利用履歴と滑走距離情報を集計・記録する機能を備えた構成としている。ICカード利用者はインターネットを通じて利用販売管理装置から過去のリフト利用履歴と滑走距離情報を閲覧できるので、サービスを向上させることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、リフトの乗車地点には、移動式管理装置を移動させて設置し、監視者が携帯情報端末をもってリフトの管理を行うことができるので、従来のように、開閉器を備えたゲートの構築物を設けなくても良く、そのため、設置工事費用がかからないことからコストを大幅に低減することができる。また、移動式管理装置や携帯情報端末は移動できるので、現場での保守管理が不要になり、そのため、保守管理等の維持費用のコストも大幅に低減することができる。そのため、本システムは、中小規模のスキー場にとって極めて有用になる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムを示す図である。
図2】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムのデータ構成例を示し、(a)はICカードのデータ構造例、(b)は移動式管理装置に記録されるICカードの利用履歴のデータの構造例を示す図である。
図3】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置の構成例を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムの移動式管理装置において、制御演算部の構成例を示すブロック図である。
図5】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置の外観例をその設置例とともに示す斜視図である。
図6】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、携帯情報端末の構成例を示すブロック図である。
図7】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムの携帯情報端末において、制御演算部の構成例を示すブロック図である。
図8】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、携帯情報端末のインタフェースの構成例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、通信装置の構成例を示すブロック図である。
図10】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置と携帯情報端末のパラメーターを設定する設定管理用ICカードのデータ構成例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置の処理工程を示すフローチャートである。
図12】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムの移動式管理装置において、ICカードの利用可否を判定する処理内容を示すフローチャートである。
図13】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置のICカード及び携帯情報端末に対する情報授受の関係を示すブロック図である。
図14】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、利用販売管理装置の通信装置を介しての移動式管理装置に対する情報授受の関係を示すブロック図である。
図15】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、利用販売管理装置のインターネットを介しての情報授受及び発券装置に対する情報授受の関係を示すブロック図である。
図16】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、携帯情報端末の稼働状態と状態遷移例を示すブロック図である。
図17】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、角度調整可能なミラーの利用例を示す図である。
図18】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、基本的なリフト不正利用を検出する仕組みを示す図である。
図19】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置に内蔵する監視カメラを利用するICカード不正利用を検出する仕組みを示す図である。
図20】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、移動式管理装置に内蔵する人感センサーを利用するICカード不正利用を検出する仕組みを示す図である。
図21】本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムにおいて、携帯情報端末を利用するリフトチケットのICカードの有効性を確認する仕組みを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムについて詳細に説明する。
先ず、本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムの基本的構成について説明する。図1乃至図10に示すように、本発明の実施の形態に係るスキー場の管理システムSは、利用者Mが所持するとともに識別情報を有しリフト利用条件情報及び認証情報が更新可能に書き込まれるリフトチケットのキャリアになるICカードCaを備えている。
【0044】
また、本システムSは、図1図3乃至図5に示すように、リフトの乗車地点に移動可能に設置されICカードCaから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに読み取った情報に基づいてICカードCaに係るリフト利用可否を判定しリフト利用可否結果を識別情報とともに送信する移動式管理装置1を備えている。移動式管理装置1は、充電電池11と充電管理部12と充電端子12とを含み、充電電池11で移動式管理装置1を稼働させる全ての電力を提供する機能を備える。
【0045】
図5に示すように、移動式管理装置1は、移動式であり、小型で持ち運びが容易な大きさの矩形状に形成され、例えば、リフトの乗車地点に設置されたスタンド110に設けた支持プレート111に対して着脱機構を介して着脱可能に支持される。着脱機構は、移動式管理装置1の背面に上下方向に沿い所定間隔で離間した一対のスライダ112を設け、支持プレート111に、スライダ112に対応して設けられスライダ112が上から挿入されて摺動可能にガイドする一対のレール113と、レール113の下端に設けられ挿入されたスライダ112を支持する支持ストッパ114とを設けて構成されている。
【0046】
また、本システムSは、リフトの乗車地点に設けられるとともに移動式管理装置1に連係されリフト移動式管理装置1のリフト利用可否結果を通知するランプ6及びチャイム7を備えている。ランプ6においては、例えば、リフトの利用が可能な状態で「緑」を点灯しておき、リフト利用可否結果が不可のときは、「赤」を点灯して警告する一方、リフト利用可否結果が可のときは、「青」を点灯することができる。また、チャイム7においては、例えば、リフト利用可否結果が不可のときは、「このカードはご利用いただけません」とアナウンスして警告する一方、リフト利用可否結果が可のときは、「前へお進みください」とアナウンスすることができる。
【0047】
更に、本システムSは、図1図6乃至図8に示すように、リフトの乗車地点に対応して配置され監視者Kが所持し移動式管理装置1から送信されるICカードCaの識別情報及びリフト利用可否結果を受信して表示する携帯情報端末20を備えている。また、携帯情報端末20は、利用者が所持するICカードCaから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取るとともに読み取った情報に基づいてICカードCaに係るリフト利用可否を判定しリフト利用可否結果を表示する機能を備えて構成されている。
【0048】
図8は本発明の一つの実施の形態として携帯情報端末20の外観の基本構成を示している。図8に示すように、携帯情報端末20の外観の基本構成は文字と画像を表示するカラー表示画面30、様々な操作を実現する操作ボタン31~36から構成される。また、必要に応じ、ボタンの数を増減し、配置位置を変動することもできる。
【0049】
実施の形態では、スキー場にはリフトの乗車地点が複数あり、複数の乗車地点毎に設置され夫々無線通信の固有の送信チャンネルを有した複数の移動式管理装置1を備えるとともに、複数の移動式管理装置1の無線通信の固有の送信チャンネルに夫々対応した固有の受信チャンネルを有した携帯情報端末20を複数台備えている。本装置は、移動式管理装置1及び携帯情報端末20のICカードCaの読込機能を利用して、対応関係にある移動式管理装置1及び携帯情報端末20毎に同じチャンネルに設定する設定管理用ICカードCb(図1)を備えている。
【0050】
更にまた、本システムSは、図1に示すように、スキー場に設置され利用者がリフト利用条件を定めたリフトチケットを当日購入可能且つ当日購入に係るリフトチケットのリフト利用条件情報及び認証情報を書き込んだICカードCaを発行する発券装置40を備えている。
【0051】
また、本システムSは、既に購入済みで識別情報を有したICカードCaを所有している所有者がインターネットを介してリフト利用条件を定めたリフトチケットを事前購入可能且つ事前購入に係るICカードCaの識別情報及びリフト利用条件情報を保存するとともに、発券装置40での購入に係るICカードCaの識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を保存する利用販売管理装置50を備えている。
【0052】
更に、本システムSは、図1及び図9に示すように、利用販売管理装置50に保存され事前購入に係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を移動式管理装置1に送信して移動式管理装置1の保存部10に保存させる通信装置60を備えている。また、利用販売管理装置50は、通信装置60を介して、移動式管理装置1から伝送されるICカードCaの読み取りログから、夫々のICカード利用者Mのリフト利用履歴と滑走距離情報を集計・記録する機能を備えている。利用販売管理装置50は、スキー場の券売所又は事務室に設置されている。
【0053】
一方、携帯情報端末20は、図6及び図7に示すように、利用販売管理装置50から事前購入されたリフトチケットに係るICカードの識別情報及びリフト利用条件情報を受け取って携帯情報端末20の記憶部23に記憶する機能を備えている。利用販売管理装置50から携帯情報端末20への受け取りは、例えば、通信手段を用い、あるいは、USBメモリを介して行うことができる。
【0054】
また、利用販売管理装置50は、ICカード所有者の顔写真を含む生体情報を保存するとともに通信装置60を介して生体情報を移動式管理装置1に送信して保存部10に保存させる機能を備えている。更に、発券装置40は、ICカードCaを購入する利用者の顔写真を撮影するカメラ42を備えるとともに、カメラ42で撮影した顔写真をICカード所有者の生体情報として利用販売管理装置50に保存させる機能を備えている。携帯情報端末20は、利用販売管理装置50からICカード所有者の顔写真を含む生体情報を受け取って記憶部23に記憶し、ICカードCaのリフト利用条件情報及びリフト利用可否結果とともにICカード所有者の顔写真を含む生体情報を表示する機能を備えて構成されている。この生体情報において、利用販売管理装置50から携帯情報端末20への受け取りも、例えば、通信手段を用い、あるいは、USBメモリを介して行うことができる。
【0055】
また、図4に示すように、移動式管理装置1は、その制御演算部2において、ICカードCaから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段100と、ICカード種類判別手段100が事前購入に係るICカードと判別したとき、保存部10に保存された事前購入に係るICカードCaのリフト利用条件情報を参照してこのICカードCaに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段101と、ICカード種類判別手段が当日購入に係るICカードと判別したとき、このICカードCaから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段102と、認証情報判定手段102が正しいと判定したときICカードCaから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段103とを備えて構成されている。そして、移動式管理装置1は、認証情報判定手段102が誤っていると判定した結果,事前購入利用可否判定手段101の判定結果,当日購入利用可否判定手段103の判定結果をリフト利用可否結果として識別情報とともに携帯情報端末20に送信する機能を備えている。
【0056】
そしてまた、図7に示すように、携帯情報端末20は、その制御演算部22において、移動式管理装置1と同様に、ICカードCaから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別するICカード種類判別手段200と、ICカード種類判別手段200が事前購入に係るICカードCaと判別したとき、記憶部23に記憶された事前購入に係るICカードCaのリフト利用条件情報を参照してこのICカードCaに係るリフト利用可否を判定する事前購入利用可否判定手段201と、ICカード種類判別手段201が当日購入に係るICカードCaと判定したとき、このICカードCaから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する認証情報判定手段202と、認証情報判定手段202が正しいと判定したときICカードCaから読み取ったリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する当日購入利用可否判定手段203とを備えて構成されている。そして、携帯情報端末20は、認証情報判定手段202が誤っていると判定した結果,事前購入利用可否判定手段201の判定結果,当日購入利用可否判定手段203の判定結果をリフト利用可否結果として表示する機能を備えている。
【0057】
また、移動式管理装置1には、図4に示すように、監視カメラ15が設けられており、移動式管理装置1は、利用者のICカードCaから識別情報,リフト利用条件情報及び認証情報を読み取る際に、監視カメラ15で利用者の顔写真を撮影し、保存部10に保存したICカードCaの所有者の顔写真と監視カメラ15で撮影した顔写真とを比較して利用者がICカードCaの所有者と同一人物か否かを判別する生体判別手段105を備えている。移動式管理装置1は、生体判別手段105の判別結果が否のとき、ランプ6及びチャイム7により警告する機能を備えている。また、移動式管理装置1は、顔写真の判別結果が否のとき携帯情報端末20に注意信号を送信する機能を備えている。
【0058】
更に、移動式管理装置1には、図3に示すように、人の通過を検知する人感センサー14が設けられている。移動式管理装置1は、人感センサー14が人の通過を検知し且つICカードCaの読み取りがないとき、ランプ6及びチャイム7により警告する機能を備えている。更に、移動式管理装置1は、人感センサー14が人の通過を検知し且つICカードCaの読み取りがないとき、携帯情報端末20に注意信号を送信する機能を備えている。更にまた、リフトの乗車地点あるいは移動式管理装置1には、ランプ6からの光線を監視者Kの位置に合わせて反射する角度調整可能なミラー70(図17)が設けられている。
【0059】
更にまた、移動式管理装置1は、前記ICカードCaに記録される言語の種類で指定した言語を用いて、チャイム7を介してスキー場利用者向けの案内を行う機能を備えている。また、移動式管理装置1は、ICカードCaの読み込みを行ったときICカードCaに対してスキー場施設が提供しているサービスを利用できるポイントを付与する機能を備えている。
【0060】
より詳しくは、図2(a)は本管理システムSにおけるICカードCaに記録される基本データの構造例を示す図で、この例では単に、リフトチケットのICカードCaの有効性を示すために、ICカードCaに記録されるデータの基本フォーマットは、カードの製造時に設定され、書き換えができないメーカー識別コードと製造シリアル番号を含むUID(64ビット)、スキー場管理用のICカード表面に印刷される管理用のシリアルID(13桁の十進数)、チケットの種類(シーズン券、一日券、半日券、時間券等)を示すチケットタイプのコード、チャイムの音声案内に使われる言語を指定する言語種類のコード、チケットの有効期限の日付、チケットの有効期限の時間、残り有効回数、データ改ざん又は偽造を防止するための認証データから構成されている。UID以外のフィールドは独自の暗号アルゴリズムによる暗号化される。移動式管理装置1はICカードCaに記録するデータを読み込んで、このデータ又は保存部10に保存している照合データを使って、ICカードCaの有効性を判定する。
【0061】
図2(b)は移動式管理装置1に保存される上記のICカードCaに対する読込処理の結果を記録するデータ(リフト利用のログ)の構成例を示す図で、この例では単に、移動式管理装置1に翳されるICカードCaの識別情報と利用可否の判定結果を記録するログの構成例を示すために、ログの基本フォーマットは、ICカードCaを識別するシリアルID、利用するリフトを識別するリフトID、リフトの乗車日付、リフトの乗車時刻、リフトの利用可否の判定結果(有効又は無効)から構成されている。このログを集計して、ICカードCaを所持するスキー場利用者Mについて、リフト利用回数や滑走距離や降下距離などのデータが得られる。
【0062】
図3には本発明の一つの実施の形態として移動式管理装置1の具体的構成を示している。移動式管理装置1は、すべての動作を制御する制御演算部2、ICカードCaからICカードCaの情報を読み出し、情報をICカードCaに書き出すリーダ・ライタ3、ICカードCaとの交信を実現するためのICカード用アンテナ4、多色の発光ができるランプ6、チャイム7、このランプ6及びチャイム7を駆動する駆動部5、無線通信部8、ICカードCaの認証データを受ける赤外線受信部9、ICカードCaの認証用データとICカードCaの利用履歴データを保存する保存部10、移動式管理装置1に含む各構成モジュールに電気を提供する充電電池11、充電電池11の充電を管理する充電管理部12、充電用充電端子13、人が近傍に接近することを感知する人体接近センサー14、監視カメラ15を備えて構成される。無線通信による送受信で、移動式管理装置1に露出する通信端子がないので、室外の防水性が保証される。
【0063】
図6には本発明の一つの実施の形態として携帯情報端末20の具体的構成を示している。図6に示すように、携帯情報端末20は制御演算部22、データ記憶部23、情報表示ための表示部24、携帯情報端末20を操作するための操作部25、外部から情報を受信するための無線電波通信部26、携帯基地局との通信を対応するキャリア通信部27、音声を出力する音声部28、ICカードCaのデータを操作するリーダ・ライタ部29から構成される。携帯情報端末20は、携帯情報端末20を駆動する電池と充電管理機能を備える。
【0064】
この携帯情報端末20は、図16に示すように、移動式管理装置1から送信されるICカードCaの情報に係る所有者情報と利用可否判定とをリアルタイムで表示する監視モード45、移動式管理装置1から受信されたICカードCaに関する受信履歴を閲覧する閲覧モード46、利用者Mが所有するICカードCaの読み取りを行いICカードCaの有効性とリフト利用可否を判定して表示する検査モード47(確認モード)の3つの稼働モードに切り替え可能に構成されている。
【0065】
図9は本発明の一つの実施の形態として通信装置60の具体的構成を示している。図9に示すように、通信装置60は通信機能を実現するための制御部61、USBケーブルで外部の装置との通信を実現する有線通信部62、移動式管理装置1の無線通信部8と通信する無線通信部63、移動式管理装置1の赤外線受信部9にデータを送信する赤外線送信部64から構成される。通信装置60は、赤外線通信でデータを移動式管理装置1に送信するので、ICカードCa認証など重要なデータが傍聴されるリスクがない。
【0066】
従って、実施の形態に係る管理システムSによれば、予め、移動式管理装置1及び携帯情報端末20に所要の情報を入力して保存しておく。この場合、移動式管理装置1及び携帯情報端末20は、移動が容易なのでこれらに各種の必要な情報を入力することが容易になる。そして、移動式管理装置1をスキー場の所要の箇所に配置するとともに、携帯情報端末20を所持した監視者Kを所要の箇所に配置する。この場合、複数のリフトの乗車地点に移動式管理装置1を移動させて配置するとともに、これに対応させて監視員を配置し、各監視員に携帯情報端末20を付与する。この際、設定管理用ICカードCbにより、対応関係にある移動式管理装置1及び携帯情報端末20を同じチャンネルに設定することができるので、複数の移動式管理装置1と複数の携帯情報端末20との対応関係を配置後に設定できることから、これらを逐一リフトの乗車地点に合わせて配置しなくても良く、そのため、システムの構築を容易にすることができる。
【0067】
図10は移動式管理装置1と携帯情報端末20のICカードCaの読込機能を利用し、移動式管理装置1とリフトの連携設定、移動式管理装置1と携帯情報端末20のペアリング設定を簡単に実施する仕組み例を示す。図10に示すように、移動式管理装置1で記録されるICカードCaの利用ログには、リフトIDがある。あるリフトの乗り場に設置される移動式管理装置1を使用する前に、移動式管理装置1にこのリフトの識別情報として、リフトIDを設定する必要がある。また、携帯情報端末20で移動式管理装置1からのICカードCaの識別情報と利用判定情報を受信するために、移動式管理装置1の無線通信の送信チャンネルと携帯情報端末20の無線通信の受信チャンネルを同じチャンネルに設定する。このような設定を実現するために、図10のようなデータを含む設定専用の設定管理用ICカードCbを移動式管理装置1又は携帯情報端末20に翳す。リフトチケットのICカードCaと設定管理用ICカードCbを識別するために、ICカードCaとICカードCbのシリアルIDで区別する。スキー場の監視者K(リフト係員)が所持する設定管理用ICカードCbを使って、簡単に移動式管理装置1と携帯情報端末20の設定を実施することができるので、移動式管理装置1と携帯情報端末20を各リフトの乗り場での利用が可能になり、リフト利用混雑度によって、移動式管理装置1と携帯情報端末20の増減と交換が簡単になる。最小限の設備投資と簡単な操作で、最大の設備利用率を達成する。
【0068】
そして、構築された管理システムSにおいては、移動式管理装置1を移動させて設置し、監視者Kが携帯情報端末20をもってリフトの管理を行うので、従来のように、開閉器を備えたゲートの構築物を設けなくても良く、そのため、設置工事費用がかからないことからコストを大幅に低減することができる。また、移動式管理装置1や携帯情報端末20は移動できるので、現場での保守管理が不要になり、そのため、保守管理等の維持費用のコストも大幅に低減することができる。
【0069】
次に、実施の形態に係る管理システムSにおいて、利用者Mがリフトを利用するときの基本的なフローについて説明する。図11に示すフローチャートを参照し、利用者Mがリフトを利用するときは、ICカードCaを所持し、リフトの乗車地点に設置した移動式管理装置1によるチェックを受ける。移動式管理装置1においては、人感センサー14が利用者Mを検知しており(S1)、利用者Mを検知すると(S1Yes)、ICカードCaの読み取りを行うとともに監視カメラ15による撮影を行う(S2)。そして、ICカードCaの読み取りがないときは(S3No)、利用者MがICカードCaを所持していないものとして、ランプ6及びチャイム7により警告するとともに携帯情報端末20に注意信号を送信する(S4)。これにより、利用者Mに注意喚起することができる。また、監視者Kも、利用者MがICカードCaを所持していないことが分かるので、利用者Mに注意喚起することができる。
【0070】
一方、ICカードCaの読み取りがあるときは(S3Yes)、利用者Mが所持したICカードCaに係るリフト利用可否を判定するとともに監視カメラ15により撮影した顔写真と保存部10に保存したICカードCaの所有者の顔写真とを照合し(S5)、リフト利用可否結果を識別情報とともに携帯情報端末20に送信する(S6)。この場合、リフト利用可否結果が不可のときは(S7No)、ランプ6及びチャイム7による警告を行う(S4)。そのため、不正利用者Mに対する注意喚起を行うことができ、また、この警告を視認した監視者Kによっても、不正利用者Mに対する規制を行うことができる。この場合、監視者Kは、ランプ6及びチャイム7による警告のみならず、この携帯情報端末20の表示情報を見て正否を確認できるので、利用者Mに対する規制を確実に行うことができる。特に、携帯情報端末20にはICカード所有者の顔写真等の生体情報が表示されるので、これを見て利用者Mの確認も取れることから、検証精度が向上させられる。
【0071】
また、リフト利用可否判定が可のときは(S7Yes)、顔写真の照合結果に基づいて利用者MがICカードCaの所有者と同一人物か否かを判別する(S8)。この場合、否と判断した場合には(S8No)、ランプ6及びチャイム7による警告を行う(S4)。このため、ICカードCaの所有者と利用者Mとが異なる場合についても注意喚起を行うことができるので、検証精度を向上させることができる。そして、可と判断した場合には(S8Yes)、正常と判断されて利用者Mのリフトの利用が許容される(S9)。この場合、利用販売管理装置50によりインターネットを介して事前購入したリフトチケットに係るICカードCaを所持した利用者Mは、利用日においては窓口での手続きを行わなくても良くなるので、極めて便利になる。
【0072】
図12には、移動式管理装置1において、利用者Mが所持したICカードCaに係るリフト利用可否を判定する際の処理工程を示す。図4も参照し、ICカードCaの読み取りがあると(図11S3Yes)、先ず、ICカード種類判別手段100により、ICカードCaから読み取った識別情報に基づいて事前購入に係るICカードか当日購入に係るICカードかを判別する(S10)。ICカード種類判別手段100が事前購入に係るICカードと判別すると(S11)、事前購入利用可否判定手段101が保存部10に保存された事前購入に係るICカードCaのリフト利用条件情報を読み込み(S12)、このリフト利用条件情報を参照してこのICカードCaに係るリフト利用可否を判定する(S13)。リフト利用条件を満たしていれば(S13Yes)、可とし(S14)。リフト利用条件を満たしていなければ(S13No)、不可となる(S15)。
【0073】
一方、ICカード種類判別手段100が当日購入に係るICカードと判定すると(S16)、認証情報判定手段102が、ICカードCaから読み取った認証情報が正しいか誤っているかを判定する(S17)。認証情報判定手段102が正しいと判別すると(S17Yes)、当日購入利用可否判定手段103は、ICカードCaから利用条件情報を読み込み(S18)、このリフト利用条件情報を参照してリフト利用可否を判定する(S13)。認証情報判定手段102が誤りと判定すると(S17No)、不可となる(S19)。認証情報判定手段102による判定を行うので、ICカードの偽造をチェックすることができる。
【0074】
そして、移動式管理装置1は、認証情報判定手段102が誤っていると判定した結果,事前購入利用可否判定手段101の判定結果,当日購入利用可否判定手段103の判定結果をリフト利用可否結果として識別情報とともに携帯情報端末20に送信する。また、リフト利用可否結果は、ランプ6及びチャイム7によって通知される。リフト利用可否結果が不可のときは(S15,S19)、警告になる。そのため、不正利用者に対する注意喚起を行うことができ、また、監視者による不正利用者に対する規制を行うことができる。リフト利用可否結果が可のときは(S14)、正常と判断されて利用者Mのリフトの利用が許容される。
【0075】
また、携帯情報端末20を所持した監視者Kは、移動式管理装置1からICカードCaの識別情報及びリフト利用可否結果が送信されるか否かにかかわらず、いつでも、利用者MのICカードCaのチェックを行うことができる、利用者Mに対する規制を確実に行うことができる。この携帯情報端末20においても、上記の移動式管理装置1と同様に利用者Mが所持したICカードCaに係るリフト利用可否を判定する処理が行われ(図12)、判定結果は携帯情報端末20の表示部に表示される。そのため、監視者が独自に不正利用者に対する規制を行うことができる。
【0076】
より詳しく説明すると、図13乃至図21は、スキー場の管理システムSにおいて、異なる利用する場面に対する移動式管理装置1を中心とする利用構成を示している。図13はスキー場の各リフト乗場の適所に設置される移動式管理装置1と、スキー場利用者Mが所持するリフトチケットのICカードCaと、ICカードCaを所有する者の生体情報とリフト利用条件と利用可否判定等情報を確認する携帯情報端末20から構成される利用形態を示す。この構成例として、移動式管理装置1とICカードCaが基本構成になり、携帯情報端末20はオプションである。移動式管理装置1の機能を実施するために、移動式管理装置1に内蔵される充電池11は移動式管理装置1の全ての電力を提供する。したがって、専用の電力ケーブルの架設とそのメンティナンスは不要である。リフトを乗車する利用者Mは所持のICカードCaを移動式管理装置1のアンテナ4の近傍エリアに置けば、移動式管理装置1はこのICカードCaに記録されるリフト利用条件情報とICカードCaの有効性を示す認証データを読み込んで、このICカードCaでリフトを利用する可否を判定して、このICカードCaでリフトを利用する判定結果を移動式管理装置1に内蔵されるランプ6からの光合図とチャイム7からの音声でICカードCaを所持者とリフト係員に知らせる。同時に、移動式管理装置1はICカードCaの読込時刻、識別情報、判定結果など情報をログとして保存部10に記録する。
【0077】
移動式管理装置1は、無線電波でICカードCaの識別情報と判定結果等をリフト係員が所持する携帯情報端末20に送信する。携帯情報端末20は、移動式管理装置1から受信したICカードCaに関する識別情報を使って、携帯情報端末20に保存される発行済ICカードCaの所有者DB(記憶部23)の検索を行い、ICカードCaの所有者に関する生体情報や利用条件情報などと照合し、その照合結果とICカードCaの所有者に関する生体情報(顔写真、性別、年齢、体特徴など)を携帯情報端末20の表示画面30に表示する。移動式管理装置1に保存されるリフトの利用ログを集計し、有効なリフト利用回数や滑走距離や降下距離などを計算する。スキー場は、ICカードCaを所持する者に、スキー場はスキー場から提供されるサービスで利用できるポイントやクーポンをログから集計されるデータに応じる分で進呈することがある。
【0078】
図14は、スキー場の事務管理エリアの適所において、例えば、スキー場の券売所又は事務室において、移動式管理装置1と、リフトチケットの販売記録とリフト利用ログを管理する利用販売管理装置50と、移動式管理装置1及び利用販売管理装置50を接続する通信装置60から構成される利用形態を示す。通信装置60は移動式管理装置1の間に赤外線の送信と無線通信の送受信機能を備え、傍聴できる通信手段でセキュリティ性の高いデータをワイヤレスで送信することができる。通信装置60は利用販売管理装置50の間に有線通信機能を備える。この実施例では、通信装置60を介して、利用販売管理装置50からリフトの乗場に設置される移動式管理装置1に当日のICカードCaの有効性を判定する認証確認用データを伝送する。また、通信装置60を介して、移動式管理装置1から移動式管理装置1に保存されるリフト利用ログを利用販売管理装置50に伝送する。上記のリフトチケットの販売記録とリフト利用ログを管理するには、サーバ又はNASの形で実施することができる。
【0079】
図15はスキー場のリフト券販売窓口の適所に設置される発券装置40と、利用販売管理装置50と、ICカードCaから構成される発券の利用形態例を示す。チケットのICカードCaを販売するために、利用販売管理装置50は、ICカードCaにリフトの利用条件と認証データを書き込む機能を備える発券装置40を介して、チケットタイプに応じるリフトの利用条件とカードの有効性を証明する認証データを、リフトチケットのキャリアになるICカードCaに書き込み、移動式管理装置1の認証を通過するICカードCaを発行する。利用販売管理装置50は、発行したICカードCaの販売情報を移動式管理装置1のデータ保存部10に保存し、管理する。不正利用を防止する必要がある場合、発券装置40に接続されるカメラ42を使って、ICカードCaを購入する利用者Mの顔写真を撮影し、ICカードCaの所有者の生体情報として利用販売管理装置50に伝送し、ICカードCaの所有者DBに追加・更新する。
【0080】
図15に示すように、利用販売管理装置50と、ネットワークに接続されているネットサービスのサーバ43と、ネットサービスのクライアント44とで構成されるシステムはインターネットによるリフトチケットの販売機能を実現する。既にICカードCaを所持しているスキー場利用者Mは、ネットサービスのクライアント44を操作し、ICカードCaのシリアル番号を使って、ネット決済によるリフトチケットを購入することができる。チケットの購入が成功した場合、シリアル番号の利用許可記録は利用販売管理装置50に記録され、このデータは利用する前に、移動式管理装置1に伝送される。したがって、利用日に、このシリアル番号のICカードCaを所持する利用者Mは窓口での手続きを行わないで、リフトの乗車場に直行し、所持のICカードCaを使って、乗車することができる。また、ネットサービスのクライアント44の画面にICカードCaのシリアル番号を入力すれば、ICカードCaを所持するスキー場利用者Mのリフトの乗車記録や滑走距離や降下距離やそれらのランキングなど情報を確認することが可能である。
【0081】
図16はリフト係員が持っている携帯情報端末20の稼働モード及びモード遷移に関する実施例を示す。図16に示すように、携帯情報末21は、監視モード45、閲覧モード46、検査モード47のような三つの稼働モードを提供する。監視モード45は、移動式管理装置1から送信されるICカードCaの所有者情報と利用可否判定をリアルタイムで表示する機能を提供する。監視モード45では、携帯情報端末20は、移動式管理装置1から送信されるICカードCaの識別情報とICカードCaの読込み時刻と利用条件情報と判定結果を受信する。受信したICカードCaの識別情報を使って、携帯情報端末20に記録されるICカードCaの所有者DB(記憶部23)を検索し、ICカードCaの所有者に関する生体情報を取得し、ICカードCaの所有者の顔写真のような生体情報と通過時刻と利用可否判定結果を画面30にリアルタイムで表示する。このモードでは、新しいICカードCaの情報が受信されると、携帯情報端末20は画面の表示を自動的に更新するが、例えば3秒間の最小表示期間が設定される。
【0082】
閲覧モード46は、移動式管理装置1から受信されたICカードCaに関する受信履歴を閲覧する機能を提供する。このモードでは、リフト係員はボタン31~34を操作し、ICカードCaの受信履歴の前向き又は巻き戻しを行う。ボタン31とボタン32で、現在表示される受信履歴のアイテムを一つずつ移動し、ボタン33とボタン34で、現在常時される受信履歴のアイテムを例えば10ずつ移動する。また、ボタン31とボタン32を長押しで受信履歴のアイテムを速く移動する。ボタン35をクリックすることによって、現在表示されているICカードCaの所有者情報画面で、所有者の利用状態を設定することができる。例えば、不正利用の場合、不正フラグを設定することができる。入力を修正したい場合、再度クリックして、不正フラグをキャンセルできる。このフラグ情報をもとにして、このICカードCaに対して、利用制限又は利用不可の処理ができる。このモードでは、新しいICカードCaの情報が受信されても、ICカードCaの所有者と利用条件など情報が表示されなくて、履歴のリストに追加される。
【0083】
検査モード47は、携帯情報端末20をICカードCaに翳し、ICカードCaの有効性とリフト利用可否を確認する機能を提供する。このモードでは、携帯情報端末20でICカードCaの情報を読出し、携帯情報端末20に保存されているICカードCaの所有者情報DB(記憶部23)と照合して、ICカードCaの有効性を確認することができる。
【0084】
監視モード45と閲覧モード46の切り替えはボタン36のクリックで実現する。また、例えば、閲覧モード46の状態で、例えば40秒の一定時間が経って、ボタンの操作がなければ、携帯情報端末20は自動的に監視モード45に切り替える。監視モード45又は閲覧モード46の状態で、携帯情報端末20をICカードCaに翳すと、検査モード47に切り替える。検査モード47では、ボタン36をクリックすると、監視モード45に切り替える。
【0085】
図17は、監視者K(リフト係員)が移動式管理装置1のランプ6からの光合図が見えるように、移動式管理装置1の近傍に固定されている角度調整可能なミラー70の利用例を示す。監視者Kの位置からランプ6からの光合図が見えない場合、角度調整可能なミラー70を移動式管理装置1の近傍場所に固定し、ミラー70の角度を調整して、ランプ6の光合図の光線を、監視者Kの方向に反射させる。
【0086】
図18は、移動式管理装置1と携帯情報端末20と監視者Kの連動で、ICカードCaの不正利用を検出する仕組みの例を示す。スキー場利用者MはICカードCaを所持し、移動式管理装置1前を通過する時、移動式管理装置1はICカードCaの識別情報を読出して、ICカードCaの識別情報を無線通信で監視者Kが持つ携帯情報端末20に送信する。携帯情報端末20は、受信したICカードCaの識別情報で、携帯情報端末20に保存されているICカードCa所有者の生体情報DB(記憶部23)に参照し、携帯情報端末20の表示画面30にICカードCaの所有者生体情報(例えば、顔写真、服装情報、性別、体形、身長などの全部又はそれらの一部)を表示する。監視者Kは携帯情報端末20の表示画面30に表示されるICカードCaの所有者に関する生体情報とICカードCaを所持するスキー場利用者Mの状況と目視で照合し、同一人物かどうかを確認する。不正利用の疑いがある場合、質問など尋問行動を行う。不正利用が確認される場合、監視者Kはスキー場利用者MからICカードCaを没収し、スキー場利用者Mのスキー場利用資格を停止することができる。キャリア通信エリアにおいて、携帯情報端末20に内蔵するキャリア通信部27で、担当者に通報することができる。また、スキー場営業開始以降、新規販売されるICカードCaの所有者の生体情報を受信し、ICカードCaの所有者生体情報DBを更新することもできる。
【0087】
図19は、移動式管理装置1に内蔵される監視カメラ15の利用で、ICカードCaの不正利用を検出する仕組みの例を示す。ここでは、移動式管理装置1に内蔵される監視カメラ15は、ICカードCaを所持するスキー場利用者Mの顔を含む映像を撮影し、画像処理によるスキー場利用者Mの顔認識を行い、登録されるICカードCaの所有者顔情報と照合し、同一人物かを判定する。又は、ICカードCaの所持者の顔特徴の変化があるかどうかを追跡する。上記の照合又は追跡で、同一人物ではないと判定される場合、移動式管理装置1は、無線通信で監視者Kが所持する携帯情報端末20に要注意の警報を送信する。監視者Kは要注意の警報を受けて、スキー場利用者Mの生体特徴を確認する。図19に示した仕組みより、移動式管理装置1の顔認識処理で、リフト係員の労働負荷を低減することができる。
【0088】
図20は、移動式管理装置1に内蔵される人感センサー14の利用で、スキー場利用者MがICカードCaを不提示で移動式管理装置1の前を通過することを検出する仕組みの例を示す。ここで、移動式管理装置1に内蔵される人感センサー14は移動式管理装置1の前に移動するスキー場利用者Mの行動を監視する。人感センサー14に人の通過動きが検出される場合、移動式管理装置1はICカードCaの読込みがないことを確認すれば、移動式管理装置1のランプ6とチャイム7で音声と光合図で要注意の合図を出し、無線通信でこの要注意の警報を携帯情報端末20に送信し、監視者Kに知らせる。
【0089】
図21は、携帯情報端末20を使って、スキー場の敷地において、スキー場利用者Mが所持するICカードCaの有効性をチェックする実施例を示す。監視者Kはスキー場の運営ルールをもとにして、スキー場利用者Mが所持するICカードCaの利用可否を確認することができる。この場合、監視者Kは利用者MにICカードCaの提示を要求し、携帯情報端末20のリード・ライト部を提示されるICカードCaに翳し、ICカードCaの情報を読み出す。読みだしたICカードCaの識別情報で携帯情報端末20に保存されているICカード所有者の生体情報DB(記憶部23)と照合する。又は、ICカードCaの認証データと利用条件を確認する。上記の照合と確認によって、ICカードCaの不正利用があるかをチェックすることができる。
【0090】
尚、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。即ち、本発明は、上述した本発明の実施の形態に限定されず、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明によれば、各所にあるスキーリゾートがICカードCaのリフトチケットを導入する時に、従来の開閉器のあるゲートと管理システムを利用する場合と違って、電力ケーブルや通信回線の設置工事が不要になる。そのため、大幅な導入と運用コストを低減することが可能になり、特に、中小規模のスキー場にとって極めて有用になる。
【符号の説明】
【0092】
S スキー場の管理システム
M 利用者
K 監視者
Ca ICカード
Cb 設定管理用ICカード
1 移動式管理装置
2 制御演算部
3 ICカードのリーダ・ライタ
4 ICカード用アンテナ
5 ランプとチャイムの制御部
6 ランプ
7 チャイム
8 無線電波通信部
9 赤外線受信部
10 保存部(認証照合データ&ICカード利用ロゴの保存部)
11 充電電池
12 充電管理部
13 充電端子
14 人感センサー
15 監視カメラ
20 携帯情報端末
22 制御演算部
23 記憶部
24 表示部
25 操作部
26 無線電波通信部
27 キャリア通信部
28 音声部
29 リーダ・ライタ部
30 表示画面
31~36 ボタン
40 発券装置
42 カメラ
43 ネットサービスのサーバ
44 ネットサービスのクライアント
45 携帯情報端末の監視モード
46 携帯情報端末の閲覧モード
47 携帯情報端末の検査モード(確認モード)
50 利用販売管理装置
60 通信装置
61 制御部
62 有線通信部
63 無線通信部
64 赤外線送信部
70 角度調整可能な反射ミラー
100 カード種類判別手段
101 事前購入利用可否判定手段
102 認証情報判定手段
103 当日購入利用可否判定手段
105 生体判別手段
110 スタンド
111 支持プレート
112 スライダ
113 レール
114 支持ストッパ
200 ICカード種類判別手段
201 事前購入利用可否判定手段
202 認証情報判定手段
203 当日購入利用可否判定手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21