(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】マイクロスイッチ自動組立装置、マイクロスイッチ及び組立方法
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20241115BHJP
H01H 11/00 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
B23P21/00 307G
B23P21/00 305Z
H01H11/00 M
(21)【出願番号】P 2023209616
(22)【出願日】2023-12-12
【審査請求日】2023-12-12
(31)【優先権主張番号】202311468539.5
(32)【優先日】2023-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523469065
【氏名又は名称】深▲セン▼市港源微鍵技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Gangyuan Micokey Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】502, Building 2, Yipeng Industrial Park, No. 3, Guansheng 2nd Road, Luhu Community, Guanhu Street, Longhua District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】呉徳聯
(72)【発明者】
【氏名】胡志敏
(72)【発明者】
【氏名】盛黎明
【審査官】山田 拓実
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第113020973(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111739747(CN,A)
【文献】中国実用新案第205789588(CN,U)
【文献】中国実用新案第208178908(CN,U)
【文献】中国実用新案第207183121(CN,U)
【文献】特開2000-215753(JP,A)
【文献】特開2005-149930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00-21/00
H01H 11/00-11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料載置回転盤(11)が設けられ、前記材料載置回転盤(11)に取付盤(12)が設けられ、前記材料載置回転盤(11)の周辺に等間隔でワークキャリア(13)が設けられるベース(10)と、
前記ベース(10)に設けられ、ベース材料巻取盤(21)と、第1の材料通路(22)と、前記第1の材料通路(22)の片側に設けられた第2の材料通路(23)とを含むベース材料供給機構(20)と、
前記ベース材料供給機構(20)の前記材料載置回転盤(11)の回転方向に沿った下流に設けられ、前記ベース(10)に設けられたホルダ材料盤(31)と、前記ホルダ材料盤(31)に接続されたホルダ材料通路(32)と、ホルダ組立ロボットアーム(33)とを含むホルダ取付機構(30)と、
前記ホルダ取付機構(30)の前記材料載置回転盤(11)の回転方向に沿った下流に設けられ、揺動レバー材料巻取盤(41)と、揺動レバー材料通路(42)と、揺動レバー組立ロボットアーム(43)とを含む揺動レバー取付機構(40)と、
前記揺動レバー取付機構(40)の前記材料載置回転盤(11)の回転方向に沿った下流に設けられ、前記材料載置回転盤(11)の回転方向に沿って順次設けられた引張バネ仮取付台(51)、引張バネ位置検出台(52)、引張バネ本取付台(53)及び引張バネ弾性検出台(54)を含む引張バネ取付機構(50)と、を含む、
ことを特徴とするマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項2】
前記引張バネ仮取付台(51)は前記取付盤(12)に取り付けられた引張バネ材料盤(511)と、一端が前記引張バネ材料盤(511)に接続された引張バネ材料通路(512)と、引張バネ矯正ロボットアーム(513)と、引張バネ仮取付ロボットアーム(514)とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項3】
前記引張バネ位置検出台(52)は前記取付盤(12)に固定された第1のホルダ(521)と、前記第1のホルダ(521)に設けられた位置検出器(522)であって、引張バネの仮取付後の位置を検出するために用いられるものとを含み、前記引張バネ本取付台(53)は前記取付盤(12)に固定された第2のホルダ(531)と、前記第2のホルダ(531)に接続された上下移動可能な機械的引張爪(532)であって、引張バネを伸ばすために用いられるものとを含み、前記引張バネ弾性検出台(54)は前記取付盤(12)に固定された第3のホルダ(541)と、前記第3のホルダ(541)に設けられた押圧ロッド(542)であって、引張バネの取付位置を検出するために用いられるものとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項4】
前記第1の材料通路(22)の上方にベース検出器(24)、ベースせん断器(25)及び第1の移載ロボットアーム(26)が順次設けられ、前記ベース検出器(24)はベース材料キャリアテープにおける材料の有無及びベースの外観とサイズを検出するために用いられ、前記ベースせん断器(25)はベースチェーンを単一のベースにせん断するために用いられ、前記第1の移載ロボットアーム(26)はベースを前記第2の材料通路(23)に移載するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項5】
前記第2の材料通路(23)の上方にエアブロー吸引装置(27)、油塗布器(28)及び第2の移載ロボットアーム(29)が順次設けられ、前記エアブロー吸引装置(27)はベースにおける異物を除去するために用いられ、前記油塗布器(28)はベースに油を塗布して、ベース表面の潤滑性及び防腐性を向上させるために用いられ、前記第2の移載ロボットアーム(29)はベースを前記ワークキャリア(13)に移載するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項6】
前記揺動レバー取付機構(40)は前記揺動レバー材料通路(42)の下流に設けられた揺動レバーせん断器(47)と、揺動レバー移載ロボットアーム(44)と、揺動レバー検出器(45)とをさらに含み、前記揺動レバー移載ロボットアーム(44)は揺動レバー材料通路(42)における揺動レバーを前記揺動レバー検出器(45)に移載して、揺動レバー検出器(45)に揺動レバーの開閉寸法を検出させるために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項7】
前記揺動レバー取付機構(40)は、前記揺動レバー検出器(45)と前記揺動レバー組立ロボットアーム(43)との間に設けられて、揺動レバーの方向を矯正するために用いられる揺動レバー矯正ロボットアーム(46)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【請求項8】
前記引張バネ弾性検出台(54)の前記材料載置回転盤(11)の回転方向に沿った下流に順次設けられた開閉寸法検出台(60)、材料分配検出台(70)及び材料排出通路(90)をさらに含み、前記開閉寸法検出台(60)は接点間の開閉寸法を検出するために用いられ、前記材料分配検出台(70)はワークの性能を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチ自動組立装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は自動化装置の分野に関し、特にマイクロスイッチ自動組立装置、マイクロスイッチ及び組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロスイッチはスイッチ素子であり、外力が伝動素子(押しピン、押しボタン、レバー、ローラなど)に作用することによって力を動作リードに作用させ、動作リードが臨界点に変位する時に瞬時動作し、動作リードの末端の可動接点と固定接点を迅速に接続又は切断させる。また、マイクロスイッチは電子装置において重要な役割を果たし、回路の接続と切断を制御し、信号伝達と装置操作を実現するために用いられる。しかし、マイクロスイッチの体積が小さいため、それは組立生産過程において良品率が低いという難題に直面し、主な原因はマイクロスイッチのサイズが小さいため、組立及び取付の過程により高い精度及び細かい操作が必要とされ、特にマイクロスイッチのバネを取り付ける時、バネの不正確な係合によりマイクロスイッチの生産の歩留まりが低くなりやすい。
【0003】
従来技術では、マイクロスイッチのサイズが小さいため、組立及び取付過程により高い精度及び細かい操作が必要とされ、シリンダを多く組み立てる移動可能な取付により、取付精度を向上させることはできず、さらにマイクロスイッチの生産の歩留まりが低くなる。
【0004】
また、従来技術では、バネを取り付ける時、ロボットアーム装置とバネでフック装置を挟持して一回で取り付け、バネの不正確な係合によりマイクロスイッチの生産の歩留まりが低くなりやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロスイッチの生産組立時に、サイズが小さいため、組立及び取付過程により高い精度及び細かい操作が必要とされ、特にマイクロスイッチの引張バネを取り付ける時に、引張バネの不正確な係合によりマイクロスイッチの生産の歩留まりが低くなりやすいという技術的問題を解消するために、本願は、マイクロスイッチ自動組立装置、マイクロスイッチ及び組立方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本願はマイクロスイッチ自動組立装置を提供し、以下の技術的解決手段を採用する。
【0007】
マイクロスイッチ自動組立装置は、
材料載置回転盤が設けられ、前記材料載置回転盤に取付盤が設けられ、前記材料載置回転盤の周辺に等間隔でワークキャリアが設けられるベースと、
前記ベースに設けられ、ベース材料巻取盤と、第1の材料通路と、前記第1の材料通路の片側に設けられた第2の材料通路とを含むベース材料供給機構と、
前記ベース材料供給機構の前記材料載置回転盤の回転方向に沿った下流に設けられ、前記ベースに設けられたホルダ材料盤と、前記ホルダ材料盤に接続されたホルダ材料通路と、ホルダ組立ロボットアームとを含むホルダ取付機構と、
前記ホルダ取付機構の前記材料載置回転盤の回転方向に沿った下流に設けられ、揺動レバー材料巻取盤と、揺動レバー材料通路と、揺動レバー組立ロボットアームとを含む揺動レバー取付機構と、
前記揺動レバー取付機構の前記材料載置回転盤の回転方向に沿った下流に設けられ、前記材料載置回転盤の回転方向に沿って順次設けられた引張バネ仮取付台、引張バネ位置検出台、引張バネ本取付台及び引張バネ弾性検出台を含む引張バネ取付機構と、を含む。
【0008】
上記技術的解決手段を採用することにより、マイクロスイッチの引張バネを取り付ける時に、四工程の作業方式、すなわち仮取付、位置検出、本取付、取付検出を採用する。仮取付後に位置検出を行うことで、引張バネとスイッチベースの相対位置の精度が確保され、本取付時における引張バネの取り付けの精度が向上し、さらにマイクロスイッチの生産の良品率が向上する。
【0009】
選択可能に、前記引張バネ仮取付台は前記取付盤に取り付けられた引張バネ材料盤と、一端が前記引張バネ材料盤に接続された引張バネ材料通路と、引張バネ矯正ロボットアームと、引張バネ仮取付ロボットアームとを含む。
【0010】
上記技術的解決手段を採用することにより、引張バネ材料盤の振動に伴い、引張バネ材料盤における引張バネは引張バネ材料通路に移り、引張バネ矯正ロボットアームは引張バネ材料通路における引張バネを把持し引張バネの方位を矯正し、引張バネ仮取付ロボットアームは引張バネ矯正ロボットアームにおける引張バネを把持しスイッチベースに仮取付することで、引張バネとスイッチベースとの相対位置の精度が確保される。
【0011】
選択可能に、前記引張バネ位置検出台は前記取付盤に固定された第1のホルダと、前記第1のホルダに設けられた位置検出器であって、引張バネの仮取付後の位置を検出するために用いられるものとを含み、前記引張バネ本取付台は前記取付盤に固定された第2のホルダと、前記第2のホルダに接続された上下移動可能な機械的引張爪であって、引張バネを伸ばすために用いられるものとを含み、前記引張バネ弾性検出台は前記取付盤に固定された第3のホルダと、前記第3のホルダに設けられた押圧ロッドであって、引張バネの取付位置を検出するために用いられるものとを含む。
【0012】
上記技術的解決手段を採用することにより、位置検出器は仮取付後の引張バネとスイッチベースの相対位置を検出し、相対位置が正確であると確保した後、引張バネ本取付台における引張バネ本取付ロボットアームは引張バネを本取付し、引張バネをベースに正確に組み立てる。
【0013】
選択可能に、前記第1の材料通路の上方にベース検出器、ベースせん断器及び第1の移載ロボットアームが順次設けられ、前記ベース検出器はベース材料キャリアテープにおける材料の有無及びベースの外観とサイズを検出するために用いられ、前記ベースせん断器はベースチェーンを単一のベースにせん断するために用いられ、前記第1の移載ロボットアームはベースを前記第2の材料通路に移載するために用いられる。
【0014】
上記技術的解決手段を採用することにより、ベース検出器はベースのサイズ及び外観を検出し、材料載置回転盤に移載されたベースがいずれも合格すると確保し、ベースせん断器はベースチェーンを単一のベースにせん断する。
【0015】
選択可能に、前記第2の材料通路の上方にエアブロー吸引装置、油塗布器及び第2の移載ロボットアームが順次設けられ、前記エアブロー吸引装置はベースにおける異物を除去するために用いられ、前記油塗布器はベースに油を塗布して、ベース表面の潤滑性及び防腐性を向上させるために用いられ、前記第2の移載ロボットアームはベースを前記ワークキャリアに移載するために用いられる。
【0016】
上記技術的解決手段を採用することにより、エアブロー吸引装置は高圧気流を生成することができ、マイクロスイッチのベース上の異物を除去することができ、油塗布器はベースに油を塗布すると、接触表面の潤滑性及び防腐性を向上させて、マイクロスイッチの信頼性及び寿命を向上させることができる。
【0017】
選択可能に、前記揺動レバー取付機構(40)は前記揺動レバー材料通路の下流に設けられた揺動レバーせん断器と、揺動レバー移載ロボットアームと、揺動レバー検出器とをさらに含み、前記揺動レバー移載ロボットアームは揺動レバー材料通路における揺動レバーを前記揺動レバー検出器に移載して、揺動レバー検出器に揺動レバーの開閉寸法を検出させるために用いられる。
【0018】
上記技術的解決手段を採用することにより、揺動レバー検出器は揺動レバーのサイズを検出し、材料載置回転盤に移載された揺動レバーが合格すると確保する。
【0019】
選択可能に、前記揺動レバー取付機構は、前記揺動レバー検出器と前記揺動レバー組立ロボットアームとの間に設けられて、揺動レバーの方向を矯正するために用いられる揺動レバー矯正ロボットアームをさらに含む。
【0020】
上記技術的解決手段を採用することにより、揺動レバー矯正ロボットアームは組立に必要な角度に応じて揺動レバーの位置を調整して、取付に必要な角度を満たすことができる。
【0021】
選択可能に、前記マイクロスイッチ自動組立装置は前記引張バネ弾性検出台の前記材料載置回転盤の回転方向に沿った下流に順次設けられた開閉寸法検出台、材料分配検出台及び材料排出通路をさらに含み、前記開閉寸法検出台は接点間の開閉寸法を検出するために用いられ、前記材料分配検出台はワークの性能を検出する。
【0022】
上記技術的解決手段を採用することにより、組み立てられたマイクロスイッチを検出し、不合格のものを廃棄物通路に落下させ、合格したものを材料排出通路に移すことで、材料排出通路にあるものがいずれも良品であると確保される。
【0023】
第2の態様において、本願はマイクロスイッチを提供し、以下の技術的解決手段を採用する。
【0024】
マイクロスイッチは、上記のいずれか一項に記載のマイクロスイッチ自動組立装置を用い、前記マイクロスイッチはマイクロスイッチベース、動作リードアセンブリ及び消音スペーサーを含み、前記消音スペーサーは前記動作リードアセンブリの上面と下面に設けられて、動作リードアセンブリと上蓋及び前記マイクロスイッチベースとが衝突する時に生じる騒音を除去する。
【0025】
上記技術的解決手段を採用することにより、マイクロスイッチがオンにされる時に、動作リードアセンブリは下向きに移動し、消音スペーサーを下向きに移動するように駆動し、消音スペーサーはベースに衝突し、マイクロスイッチがオフにされる時に、動作リードアセンブリは上向きに移動し、消音スペーサーを上向きに移動するように駆動し、消音スペーサーは上蓋と衝突することで、マイクロスイッチのオンオフ時に生じる騒音が低減される。
【0026】
第3の態様において、本願はマイクロスイッチの組立方法を提供し、以下の技術的解決手段を採用する。
【0027】
マイクロスイッチの組立方法は、上記のいずれか一項に記載のマイクロスイッチ自動組立装置を用い、前記組立方法は、
スイッチベースを提供するステップであって、前記スイッチベースはベースフレームに配置され、前記ベースフレームは互いに接続され、ベースチェーンを形成するステップS1と、
ベースチェーンを第1の材料通路に移載し、第1の材料通路及び第2の材料通路を介して前記材料載置回転盤に移載するステップS2と、
前記材料載置回転盤がベースをホルダ取付機構に移載すると、前記ホルダ組立ロボットアームはホルダを把持して前記ベースに取り付けるステップS3と、
前記材料載置回転盤が、ホルダが取り付けられたベースを前記揺動レバー取付機構に移載すると、前記揺動レバー組立ロボットアームは揺動レバーを把持してベースに取り付けるステップS4と、
前記材料載置回転盤が、揺動レバーが取り付けられたベースを前記引張バネ取付機構に移載すると、前記引張バネ取付機構は引張バネに対して仮取付、位置検出、本取付及び取付検出を行うステップS5と、を含む。
【0028】
上記技術的解決手段を採用することにより、マイクロスイッチの引張バネを取り付ける時に、四工程の作業方式、すなわち仮取付、位置検出、本取付、取付検出を採用する。仮取付後に位置検出を行うことで、引張バネとスイッチベースの相対位置の精度が確保され、本取付時における引張バネの取り付けの精度が向上し、さらにマイクロスイッチの生産の良品率が向上する。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように、本願の実施例の技術的解決手段は以下の有益な技術的効果の少なくとも1つを含む。
1、マイクロスイッチの引張バネを取り付ける時に、四工程の作業方式、すなわち仮取付、位置検出、本取付、取付検出を採用する。仮取付後に位置検出を行うことで、引張バネとスイッチベースの相対位置の精度が確保され、本取付時における引張バネの取り付けの精度が向上し、さらにマイクロスイッチの生産の良品率が向上し、
2、マイクロスイッチ自動組立装置は、組み立てられたマイクロスイッチを検出し、不合格のものを廃棄物通路に落下させ、合格したものを材料排出通路に移すことで、材料排出通路にあるものがいずれも良品であると確保され、
3、マイクロスイッチ自動組立装置の材料移載機構は円盤の設計形態を採用し、装置の空間利用率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本願のマイクロスイッチ自動組立装置の立体構造の概略図である。
【
図2】本願のマイクロスイッチ自動組立装置の引張バネ取付機構の構造図である。
【
図3】本願のマイクロスイッチ自動組立装置のベース材料供給機構の構造図である。
【
図4】本願のマイクロスイッチ自動組立装置の揺動レバー取付機構の構造図である。
【
図5】本願のマイクロスイッチの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明らか且つ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が本願の発明概念を理解する上で取得する他の実施例は、いずれも本願に保護される範囲に属する。
【0032】
なお、本願の実施例において方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)に関する場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(図面に示すように)での各部材間の相対的な位置関係、運動状況などを解釈するためにのみ用いられ、当該特定の姿勢が変化すると、当該方向性指示もそれに応じて変化する。
【0033】
本願の技術的解決手段をより理解しやすくするために、以下、本願のマイクロスイッチ自動組立装置、マイクロスイッチ、マイクロスイッチの組立方法についてさらに詳細に説明するが、本願に限定された保護範囲とはしない。
【0034】
図1を参照して、本願の実施例は、ベース10と、ベース材料供給機構20と、ホルダ取付機構30と、揺動レバー取付機構40と、引張バネ取付機構50とを含むマイクロスイッチ自動組立装置を開示する。前記ベース10に材料載置回転盤11が設けられ、前記材料載置回転盤11に取付盤12が設けられ、前記材料載置回転盤11の周辺に等間隔でワークキャリア13が設けられる。前記材料載置回転盤11と前記取付盤12の円心は同一の鉛直線に位置し、前記材料載置回転盤11の直径は前記取付盤12の直径より大きい。前記材料載置回転盤11は円心が位置する鉛直線を軸線として回転でき、前記取付盤12は回転できない。ベース材料供給機構20は前記ベース10に設けられ、前記ベース材料供給機構20はベース材料巻取盤21と、第1の材料通路22と、前記第1の材料通路22の片側に設けられた第2の材料通路23とを含む。前記第1の材料通路22と第2の材料通路23には搬送ベルトがある。前記ベース材料巻取盤21は第1の材料巻取支持フレームを有し、前記第1の材料巻取支持フレームのベースフレームの一端は前記ベース10に固定される。ホルダ取付機構30は前記ベース材料供給機構20の前記材料載置回転盤11の回転方向に沿った下流に設けられ、前記ホルダ取付機構30は前記ベース10に設けられたホルダ材料盤31と、前記ホルダ材料盤31に接続されたホルダ材料通路32と、ホルダ組立ロボットアーム33とを含む。前記ホルダ材料盤31のベースに、前記ホルダ材料盤31を振動して、ホルダを前記ホルダ材料通路32に円滑に移させるために用いられる振動器が設けられる。前記ホルダ組立ロボットアーム33はロボットアームホルダに接続され、当該ロボットアームホルダの一端は前記ベース10に固定され、他端は前記取付盤12に固定され、さらに前記取付盤12を固定することができる。揺動レバー取付機構40は前記ホルダ取付機構30の前記材料載置回転盤11の回転方向に沿った下流に設けられ、前記揺動レバー取付機構40は前記揺動レバー材料巻取盤41と、揺動レバー材料通路42と、揺動レバー組立ロボットアーム43とを含む。前記揺動レバー材料巻取盤41は第2の材料巻取支持フレームを有し、前記第2の材料巻取支持フレームのベースフレームの一端は前記ベース10に固定される。引張バネ取付機構50は前記揺動レバー取付機構40の前記材料載置回転盤11の回転方向に沿った下流に設けられ、前記引張バネ取付機構50は前記材料載置回転盤11の回転方向に沿って順次設けられた引張バネ仮取付台51、引張バネ位置検出台52、引張バネ本取付台53及び引張バネ弾性検出台54を含む。
【0035】
図1を参照して、前記マイクロスイッチ自動組立装置は前記引張バネ弾性検出台54の前記材料載置回転盤11の回転方向に沿った下流に順次設けられた開閉寸法検出台60、材料分配検出台70及び材料排出通路90をさらに含み、前記開閉寸法検出台60は接点間の開閉寸法を検出するために用いられ、前記材料分配検出台70はワークの性能を検出する。前記材料排出通路90の片側にさらに廃棄物管路が設けられ、材料排出ロボットアームは完成品を前記材料排出通路90に移載し、廃棄物を前記廃棄物管路に移載する。
【0036】
図2を参照して、前記引張バネ仮取付台51は前記取付盤12に取り付けられた引張バネ材料盤511と、一端が前記引張バネ材料盤511に接続された引張バネ材料通路512と、引張バネ矯正ロボットアーム513と、引張バネ仮取付ロボットアーム514とを含む。前記引張バネ材料盤511のベースに、前記引張バネ材料盤511を振動して、引張バネを前記引張バネ材料通路512に円滑に移させるために用いられる振動器が設けられる。前記引張バネ仮取付ロボットアーム514はロボットアームホルダに接続され、当該ロボットアームホルダの一端は前記ベース10に固定され、他端は前記取付盤12に固定され、さらに前記取付盤12を固定することができる。
【0037】
前記引張バネ位置検出台52は前記取付盤12に固定された第1のホルダと、前記第1のホルダに設けられた位置検出器であって、引張バネの仮取付後の位置を検出するために用いられるものとを含み、前記引張バネ本取付台53は前記取付盤12に固定された第2のホルダと、前記第2のホルダに接続され且つ上下移動可能な、引張バネを伸ばすための機械的引張爪とを含み、前記引張バネ弾性検出台54は前記取付盤12に固定された第3のホルダと、前記第3のホルダに設けられた押圧ロッドであって、引張バネの取付位置を検出するために用いられるものとを含む。
【0038】
図3を参照して、前記第1の材料通路22の上方にベース検出器24、ベースせん断器25及び第1の移載ロボットアーム26が順次設けられ、前記ベース検出器24はホルダを介して前記第1の材料通路22の直上に取り付けられる。前記第1の材料通路22の後端にさらに廃棄物収集槽が設けられ、ベース検出器24により検出された不合格のベースは前記廃棄物収集槽に移され、前記ベース検出器24はベース材料キャリアテープにおける材料の有無及びベースの外観とサイズを検出するために用いられ、前記ベースせん断器25はベースチェーンを単一のベースにせん断するために用いられ、前記第1の移載ロボットアーム26はベースを前記第2の材料通路23に移載するために用いられる。
【0039】
前記第2の材料通路23の上方にエアブロー吸引装置27、油塗布器28及び第2の移載ロボットアーム29が順次設けられ、前記エアブロー吸引装置27はベースにおける異物を除去するために用いられ、前記油塗布器28はベースに油を塗布して、ベース表面の潤滑性及び防腐性を向上させるために用いられ、前記第2の移載ロボットアーム29はベースを前記ワークキャリア13に移載するために用いられる。
【0040】
図4を参照して、前記揺動レバー取付機構40は前記揺動レバー材料通路42の下流に設けられた揺動レバーせん断器47と、揺動レバー移載ロボットアーム44と、揺動レバー検出器45とをさらに含み、前記揺動レバー移載ロボットアーム44は揺動レバー材料通路42における揺動レバーを前記揺動レバー検出器45に移載して、揺動レバー検出器45に揺動レバーの開閉寸法を検出させるために用いられる。
【0041】
前記揺動レバー取付機構40は、前記揺動レバー検出器45と前記揺動レバー組立ロボットアーム43との間に設けられて、揺動レバーの方向を矯正するために用いられる揺動レバー矯正ロボットアーム46をさらに含む。
【0042】
本願の実施例におけるマイクロスイッチ自動組立装置の実施原理は以下のとおりである。単一のスイッチベースが接続されてなるベースチェーンを提供し、ベースチェーンを前記第1の材料通路22に供給し、前記第1の材料通路22における搬送ベルトはベースチェーンを前向きに移動し、前記ベース検出器24を経て前記ベースせん断器25に移動するように駆動し、前記ベースせん断器25は検出に合格したベースをせん断し、不合格のベースを廃棄物収集槽に移す。第1の移載ロボットアーム26は合格したベースを第2の材料通路23に移載し、第2の材料通路23でベースに対してエアブロー洗浄、油塗布を行い、その後に第2の移載ロボットアーム29を介して前記材料載置回転盤11に移載し、前記材料載置回転盤11は前記ホルダ取付機構30に移載し、前記ホルダ取付機構30でホルダを取り付ける。ホルダが取り付けられたベースを、前記材料載置回転盤11を介して前記揺動レバー取付機構40に移載し、前記揺動レバー取付機構40で揺動レバーを取り付ける。揺動レバーが取り付けられたベースを、前記材料載置回転盤11を介して前記引張バネ取付機構50に移載し、前記引張バネ取付機構50で引張バネを取り付ける。引張バネを取り付けた後、開閉寸法検出台60による開閉寸法の検出、材料分配検出台70による外観とサイズの検出を経て、材料排出ロボットアームは完成品を前記材料排出通路90に移載し、廃棄物を前記廃棄物管路に移載する。
【0043】
図5を参照して、本願の実施例は、上記のいずれか一項に記載のマイクロスイッチ自動組立装置を用いるマイクロスイッチを開示し、前記マイクロスイッチはマイクロスイッチベース81、動作リードアセンブリ82及び消音スペーサー83を含み、前記消音スペーサー83は前記動作リードアセンブリ82の上面と下面に設けられて、動作リードアセンブリ82と上蓋及び前記マイクロスイッチベース81とが衝突する時に生じる騒音を除去する。
【0044】
本願の実施例のマイクロスイッチの実施原理は以下のとおりである。マイクロスイッチをオンにする時、マイクロスイッチの動作リードアセンブリ82はマイクロスイッチベース81と衝突して騒音を生じ、マイクロスイッチをオンにする時、マイクロスイッチの動作リードアセンブリ82は上蓋と衝突して騒音を生じる。動作リードアセンブリ82の上面と下面に消音スペーサー83を設けると、マイクロスイッチのオンオフ時に生じる騒音を低減させる。
【0045】
図1を参照して、本願の実施例は、上記のいずれか一項に記載のマイクロスイッチ自動組立装置を用いるマイクロスイッチの組立方法を開示し、前記組立方法は、スイッチベースを提供するステップであって、前記スイッチベースはベースフレームに配置され、前記ベースフレームは互いに接続され、ベースチェーンを形成するステップS1と、ベースチェーンを第1の材料通路22に移載し、第1の材料通路22及び第2の材料通路23を介して前記材料載置回転盤11に移載するステップS2と、前記材料載置回転盤11がベースをホルダ取付機構30に移載すると、前記ホルダ組立ロボットアーム33はホルダを把持して前記ベースに取り付けるステップS3と、前記材料載置回転盤11が、ホルダが取り付けられたベースを前記揺動レバー取付機構40に移載すると、前記揺動レバー組立ロボットアーム43は揺動レバーを把持してベースに取り付けるステップS4と、前記材料載置回転盤11が、揺動レバーが取り付けられたベースを前記引張バネ取付機構50に移載すると、前記引張バネ取付機構50は引張バネに対して仮取付、位置検出、本取付及び取付検出を行うステップS5と、を含む。
【0046】
本願の実施例のマイクロスイッチの組立方法の実施原理は以下のとおりである。検出に合格した後に、スイッチベースを前記材料載置回転台11に移載し、前記材料載置回転台11は前記ベースを、前記ホルダ取付機構30でホルダを取り付け、前記揺動レバー取付機構40で揺動レバーを取り付け、引張バネ取付機構50で引張バネを仮取付し、仮取付した後に位置検出を行うように駆動することで、引張バネとスイッチベースの相対位置の精度が確保され、本取付時における引張バネの取り付けの精度が向上し、さらにマイクロスイッチの生産の良品率が向上する。
【0047】
以上はいずれも本願の好ましい実施例であり、これにより本願の保護範囲を制限するものではなく、したがって、本願の構造、形状、原理に従って行われるあらゆる等価な変化は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0048】
10...ベース、11...材料載置回転盤、12...取付盤、13...ワークキャリア、20...ベース材料供給機構、21...ベース材料巻取盤、22...第1の材料通路、23...第2の材料通路、24...ベース検出器、25...ベースせん断器、26...第1の移載ロボットアーム、27...エアブロー吸引装置、28...油塗布器、29...第2の移載ロボットアーム、30...ホルダ取付機構、31...ホルダ材料盤、32...ホルダ材料通路、33...ホルダ組立ロボットアーム、40...揺動レバー取付機構、41...揺動レバー材料巻取盤、42...揺動レバー材料通路、43...揺動レバー組立ロボットアーム、44...揺動レバー移載ロボットアーム、45...揺動レバー検出器、46...揺動レバー矯正ロボットアーム、47...揺動レバーせん断器、50...引張バネ取付機構、51...引張バネ仮取付台、511...引張バネ材料盤、512...引張バネ材料通路、513...引張バネ矯正ロボットアーム、514...引張バネ仮取付ロボットアーム、52...引張バネ位置検出台、521...第1のホルダ、522...位置検出器、53...引張バネ本取付台、531...第2のホルダ、532...機械的引張爪、54...引張バネ弾性検出台、541...第3のホルダ、542...押圧ロッド、60...開閉寸法検出台、70...材料分配検出台、81...マイクロスイッチベース、82...動作リードアセンブリ、83...消音スペーサー、90...材料排出通路。
【要約】 (修正有)
【課題】引張バネとスイッチベースの相対位置の精度を確保する。
【解決手段】マイクロスイッチ自動組立装置はベース10と、ベース10に設けられた材料載置回転盤11と、取付盤とを含み、材料載置回転盤11の回転方向に沿ってベース材料供給機構20、ホルダ取付機構30、揺動レバー取付機構40及び引張バネ取付機構50が順次設けられ、引張バネ取付機構50は引張バネ仮取付台、引張バネ位置検出台、引張バネ本取付台及び引張バネ弾性検出台を含み、引張バネの取付精度を効果的に向上させ、さらに生産の良品率を向上させる。また、マイクロスイッチに消音スペーサーが設けられ、マイクロスイッチのオンとオフ時に生じる騒音を低減させる。
【選択図】
図1