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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】イメージセンサ及びイメージ検出方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/55 20230101AFI20241115BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20241115BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20241115BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241115BHJP
   H04N 23/56 20230101ALI20241115BHJP
【FI】
H04N23/55 100
G02B3/00 A
G03B17/02
G03B15/00 U
G03B15/00 V
H04N23/56
G03B15/00 B
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019171733
(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公開番号】P2020060763
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】62/741,147
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2018-0154741
(32)【優先日】2018-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(72)【発明者】
【氏名】姜 徳寧
(72)【発明者】
【氏名】趙 良鎬
(72)【発明者】
【氏名】南 東▲きょん▼
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-118235(JP,A)
【文献】特開2013-157780(JP,A)
【文献】特開平11-150254(JP,A)
【文献】特開2017-216514(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0175981(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/55
H04N 23/957
G02B 1/00-1/08
G02B 3/00-3/14
G02B 7/28-7/40
G03B 13/36
G03B 17/02
G03B 19/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサにおいて、
それぞれ同じ焦点距離を有する複数のレンズ素子を含むレンズアレイと、
前記レンズアレイから前記焦点距離だけ離隔し、前記レンズアレイを通過した光を検出する複数の検出素子と、
を含み、
前記複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つの第1レンズ素子のレンズの大きさは、前記複数のレンズ素子のうちの他の第2レンズ素子のレンズの大きさと異なり、
大きさが同じレンズ素子からなる、前記レンズアレイに含まれる前記第1レンズ素子の複数の個数と複数の第1レンズ素子に対応する、検出アレイに含まれる検出素子の複数の個数とが、互いに素の関係である、
イメージセンサ。
【請求項2】
前記複数のレンズ素子は、レンズの大きさに応じて複数のレンズグループに分類され、
前記複数のレンズグループのうちの各レンズグループは、個別レンズの大きさに対応し、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して前記レンズグループに含まれたレンズ素子は該当するレンズの大きさを有し、
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対応する前記個別レンズの大きさは、前記複数のレンズグループの中からの残りのレンズグループの個別レンズの大きさと異なる、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループは、前記複数の検出素子の中から同じ個数の検出素子をカバーするように構成され、
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに含まれるレンズ素子の個数は、カバーされる検出素子の個数に基づいて決定される、請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して、前記レンズグループに含まれたレンズ素子は互いに隣接するように配置される、請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記複数のレンズグループのうちのいずれか1つのレンズグループは、単一レンズ素子を含む、請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記複数のレンズ素子のうち第1レンズ素子は、前記第1レンズ素子のレンズの大きさよりも大きいレンズの大きさを有する第2レンズ素子よりも前記レンズアレイの中心位置に近く配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記複数のレンズ素子のそれぞれは、前記レンズアレイに対応する平面上で前記複数の検出素子に対してランダムに配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記複数のレンズ素子の中からの各レンズ素子は、前記複数の検出素子から同じ個数の検出素子をカバーするように構成される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記複数のレンズ素子の中からの少なくとも1つのレンズ素子は、前記複数の検出素子の中からの少なくとも1つの検出素子の全体よりも小さい部分をカバーするように配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記複数のレンズ素子の中からの各レンズ素子は、
入射光を屈折させて前記複数の検出素子を含む検出アレイ上の地点に前記レンズ素子で出射する光の焦点を形成する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記複数のレンズ素子は、視野角に基づいて複数のレンズグループに分類され、
前記複数のレンズグループの各レンズグループは、個別視野角に対応して、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対応する前記個別視野角は、前記複数のレンズグループの中からの残りのレンズグループの個別視野角とは異なり、
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して前記複数の検出素子の中からの前記レンズグループによってカバーされる検出領域に属する検出素子は、前記レンズグループに対応する視野角に対応する光線を検出する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記イメージセンサは、モバイル端末に含まれる、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
イメージ検出方法において、
複数の検出素子がそれぞれ同じ焦点距離を有する複数のレンズ素子を通過した光を検出するステップと、
プロセッサが前記複数の検出素子によって検出された光の強度に基づいて場面イメージを復元するステップと、
を含み、
前記複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つの第1レンズ素子のレンズの大きさは、前記複数のレンズ素子のうちの他の第2レンズ素子のレンズの大きさとは異なり、
大きさが同じレンズ素子からなる、レンズアレイに含まれる前記第1レンズ素子の複数の個数と複数の第1レンズ素子に対応する、検出アレイに含まれる検出素子の複数の個数とが、互いに素の関係である、
イメージ検出方法。
【請求項14】
請求項1に記載のイメージセンサを含むカメラにおいて、
前記レンズアレイは、被写体から反射する入射光線を屈折させるように構成され、
前記検出素子は、前記レンズアレイによって屈折される前記光線を検出するように構成される、カメラ。
【請求項15】
前記レンズアレイは、第1直径を有する複数の第1レンズ及び第2直径を有する複数の第2レンズを含む、請求項14に記載のカメラ。
【請求項16】
前記複数の第1レンズによってカバーされる前記検出素子の第1領域及び前記複数の第2レンズによってカバーされる前記検出素子の第2領域は、同じ大きさを有する、請求項15に記載のカメラ。
【請求項17】
記複数の第1レンズ及び前記複数の第2レンズのそれぞれは、前記複数の検出素子の中から同じ個数の検出素子をカバーする、請求項15に記載のカメラ。
【請求項18】
前記複数の第1レンズ及び前記複数の第2レンズのそれぞれによってカバーされる前記検出素子の個数は非整数である、請求項17に記載のカメラ。
【請求項19】
前記複数の検出素子のうち、前記複数の第1レンズ素子に対応するいずれかの検出素子は、前記被写体の第2地点から反射される第2光線及び前記被写体の前記第2地点とは異なる第1地点から反射される前記第2光線とは異なる第1光線を検出するように構成される、請求項17に記載のカメラ。
【請求項20】
前記複数の検出素子は、前記第1直径を有する前記第1レンズによって屈折された第1光線、及び前記第1直径を有する前記複数の第1レンズの中からの他のレンズによって屈折された第2光線を検出するように構成される第1検出素子を含む、請求項18に記載のカメラ。
【請求項21】
前記複数の第1レンズは、第1視野角に対応し、
前記複数の第2レンズは、前記第1視野角と異なる第2視野角に対応する、請求項15に記載のカメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、イメージを検出する技術が提供される。
【背景技術】
【0002】
光学技術及び映像処理技術の発達に伴って、マルチメディアコンテンツ、セキュリティー、及び認識などの広範囲な分野に撮影装置が活用されている。例えば、撮影装置は、モバイル機器、カメラ、車両、及びコンピュータなどに搭載され、映像を撮影したり、オブジェクトを認識したり、機器を制御するためのデータを取得する。撮影装置の体積は、レンズのサイズ、レンズの焦点距離(focal length)及びセンサのサイズなどによって決定される。例えば、レンズのサイズとセンサのサイズとに基づいて撮影装置の体積が調整される。センサのサイズが減少するにつれて、センサに入射される光量が減少する。そのため、映像の解像度が低くなったり、低照度環境における撮影が困難になったりする場合がある。撮影装置の体積を減少させるために、小型レンズから構成されたマルチレンズを用いることができる。レンズのサイズが減少する場合、レンズの焦点距離が減少し得る。したがって、マルチレンズを介して撮影装置の体積が減少し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係るイメージセンサは、様々な視野角の情報を取得するように構成された検出アレイ及びレンズアレイを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るイメージセンサは、それぞれ同じ焦点距離を有する複数のレンズ素子を含むレンズアレイと、前記レンズアレイから前記焦点距離だけ離隔し、前記レンズアレイを通過した光を検出する複数の検出素子とを含み、前記複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つのレンズ素子のレンズの大きさは、前記複数のレンズ素子のうちの他のレンズ素子のレンズの大きさと異なる。
【0005】
前記複数のレンズ素子は、レンズの大きさに応じて複数のレンズグループに分類され、前記複数のレンズグループのうちの各レンズグループは、個別レンズの大きさに対応し、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して前記レンズグループに含まれたレンズ素子は該当するレンズの大きさを有し、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対応する前記個別レンズの大きさは、前記複数のレンズグループの中からの残りのレンズグループの個別レンズの大きさと異なり得る。
【0006】
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループは、前記複数の検出素子の中から同じ個数の検出素子をカバーするように構成され、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに含まれるレンズ素子の個数は、カバーされる検出素子の個数に基づいて決定され得る。
【0007】
前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して、前記レンズグループに含まれたレンズ素子は互いに隣接するように配置され得る。
【0008】
前記複数のレンズグループのうちのいずれか1つのレンズグループは、単一レンズ素子を含み得る。
【0009】
前記複数のレンズ素子のうち第1レンズ素子は、前記第1レンズ素子のレンズの大きさよりも大きいレンズの大きさを有する第2レンズ素子よりも前記レンズアレイの中心位置に近く配置され得る。
【0010】
前記複数のレンズ素子のそれぞれは、前記レンズアレイに対応する平面上で前記複数の検出素子に対してランダムに配置され得る。
【0011】
前記複数のレンズ素子の中からの各レンズ素子は、前記複数の検出素子から同じ個数の検出素子をカバーするように構成され得る。
【0012】
前記複数のレンズ素子の中からの少なくとも1つのレンズ素子は、前記複数の検出素子の中からの少なくとも1つの検出素子の全体よりも小さい部分をカバーするように配置され得る。
【0013】
イメージセンサは、前記複数の検出素子によって検出された検出情報に基づいて、前記レンズアレイの視野角内で中心領域の解像度が前記中心領域に隣接する領域の解像度よりも高くイメージを復元するプロセッサをさらに含み得る。
【0014】
イメージセンサは、前記複数の検出素子を介して検出された検出情報に基づいて、複眼視野イメージ(CEV image:compound eye vision image)を取得するプロセッサをさらに含み得る。
【0015】
前記プロセッサは、前記複数の検出素子で検出されるライトフィールド情報に基づいて、前記複眼視野イメージに含まれたピクセルを再配列するようにさらに構成され得る。
【0016】
前記プロセッサは、前記複数の検出素子と前記複数のレンズ素子との間の幾何学的関係に基づいて、前記複眼視野イメージから場面イメージを復元するようにさらに構成され得る。
【0017】
前記プロセッサは、前記複眼視野イメージを取得する前にトレーニングが完了したイメージ復元モデルに基づいて、前記複眼視野イメージから場面イメージを復元するようにさらに構成され得る。
【0018】
イメージセンサは、前記複数の検出素子を介して検出された検出情報の中から、ユーザによって指定されたズーム倍率に対応する、対象検出情報を選択するように構成されるプロセッサをさらに含み、前記プロセッサは、前記選択された対象検出情報に基づいて場面イメージを復元するようにさらに構成され得る。
【0019】
前記プロセッサは、前記指定されたズーム倍率に対応する視野角に対応する情報を前記対象検出情報として選択し得る。
【0020】
前記複数のレンズ素子の中からの各レンズ素子は、入射光を屈折させて前記複数の検出素子を含む検出アレイ上の地点に前記レンズ素子で出射する光の焦点を形成し得る。
【0021】
前記複数のレンズ素子は、視野角に基づいて複数のレンズグループに分類され、前記複数のレンズグループの各レンズグループは、個別視野角に対応して、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対応する前記個別視野角は、前記複数のレンズグループの中からの残りのレンズグループの個別視野角とは異なり、前記複数のレンズグループの中からの各レンズグループに対して前記複数の検出素子の中からの前記レンズグループによってカバーされる検出領域に属する検出素子は、前記レンズグループに対応する視野角に対応する光線を検出し得る。
【0022】
前記イメージセンサは、モバイル端末に含まれ得る。
【0023】
一実施形態に係るイメージ検出方法は、複数の検出素子がそれぞれ同じ焦点距離を有する複数のレンズ素子を通過した光を検出するステップと、プロセッサが前記複数の検出素子によって検出された光の強度に基づいて場面イメージを復元するステップとを含み、前記複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つのレンズ素子のレンズの大きさは、前記複数のレンズ素子の中からの他のレンズ素子のレンズの大きさとは異なる。
【0024】
一実施形態に係るカメラは、被写体から反射する入射光線を屈折させるように構成されるレンズアレイと、前記レンズアレイによって屈折される前記光線を検出するように構成されるセンサを含み、前記レンズアレイは、第1直径を有する第1レンズ及び前記第1直径と異なる第2直径を有する第2レンズを含む。
【0025】
前記レンズアレイは、前記第1直径を有する複数の第1レンズ及び前記第2直径を有する複数の第2レンズを含み得る。
【0026】
前記複数の第1レンズによってカバーされる前記センサの第1領域及び前記複数の第2レンズによってカバーされる前記センサの第2領域は、同じ大きさを有し得る。
【0027】
前記センサは、複数の検出素子を含み、前記複数の第1レンズ及び前記複数の第2レンズのそれぞれは、前記複数の検出素子の中から同じ個数の検出素子をカバーし得る。
【0028】
前記複数の第1レンズ及び前記複数の第2レンズのそれぞれによってカバーされる前記検出素子の個数は非整数であり得る。
【0029】
前記複数の検出素子の中から各検出素子は、前記被写体の第2地点から第2光線及び前記被写体の第1地点から反射される第1光線を検出するように構成され得る。
【0030】
前記複数の検出素子は、前記第1直径を有する前記第1レンズによって屈折された第1光線、及び前記第1直径を有する前記複数の第1レンズの中からの他のレンズによって屈折された第2光線を検出するように構成される第1検出素子を含み得る。
【0031】
前記複数の第1レンズは、第1視野角に対応し、前記複数の第2レンズは、前記第1視野角と異なる第2視野角に対応し得る。
【発明の効果】
【0032】
一実施形態に係るイメージセンサは、様々な視野角に対応する検出情報を用いて、より高解像度の拡大した場面イメージを復元することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】一実施形態に係るイメージセンサの概略的な構造を示す図である。
図2】一実施形態に係る検出素子がレンズ素子を介して光線を受信する形状を示す図である。
図3】一実施形態に係る検出素子の数とレンズ素子の数との間の関係を示す図である。
図4】一実施形態に係るレンズアレイでの焦点距離及び所望する視野角により決定されるレンズ素子の個数及び大きさを示す図である。
図5】レンズアレイでのレンズ素子の一実施形態に係る配置を説明する図である。
図6図5を参照して説明されたように、配置されたレンズ素子を介して検出素子が検出する場面の視野角を説明する図である。
図7】レンズ素子の他の一実施形態に係る配置を説明する図である。
図8】レンズ素子の他の一実施形態に係る配置を説明する図である。
図9】レンズ素子の他の一実施形態に係る配置を説明する図である。
図10】レンズ素子の他の一実施形態に係る配置を説明する図である。
図11】一実施形態に係るイメージセンサの構造を示すブロック図である。
図12】一実施形態に係るイメージセンサが実現される機器の例示を示す図である。
図13】一実施形態に係るイメージセンサが実現される機器の例示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
下記で説明する実施形態は様々な変更を加えることができる。特許出願の範囲がこのような実施形態によって制限も限定もされることはない。各図面に提示された同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0035】
本明細書で開示されている特定の構造的又は機能的な説明は単に実施形態を説明するための目的として例示されたものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本明細書に説明された実施形態に限定されることはない。本明細書で用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであって、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0036】
異なる定義がされない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含み、ここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0037】
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。実施形態の説明において関連する公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0038】
図1は、一実施形態に係るイメージセンサの概略的な構造を示す図である。
【0039】
一実施形態に係るイメージセンサ100によって撮影及び復元されるイメージの品質は、検出アレイ120に含まれた検出素子の数、及び検出素子に入射される光量によって決定される。例えば、イメージの解像度は、検出アレイ120に含まれた検出素子の数によって決定され、イメージの漂う検出素子に入射される光量によって決定される。検出素子に入射される光量は、検出素子のサイズに基づいて決定される。検出素子のサイズが大きいほど、検出素子に入射される光量は増加し、検出アレイ120の動的範囲は増加する。したがって、検出アレイ120に含まれた検出素子の数が増加するにつれて、イメージセンサ100は高解像度イメージを撮影することができ、検出素子のサイズが増加するにつれて、イメージセンサ100は低照度での高感度イメージ撮影に有利に働く。
【0040】
イメージセンサ100の体積は、レンズ素子111の焦点距離(focal length)fによって決定される。より具体的に、イメージセンサ100の体積は、レンズ素子111と検出アレイ120との間の間隔によって決定されるが、レンズ素子111によって屈折された光190を収集するために、検出アレイ120は、レンズ素子111の焦点距離fに位置しなければならないため、イメージセンサ100に含まれたレンズ素子111と検出アレイ120は、レンズ素子111の焦点距離fだけ離隔して配置しなければならない。レンズ素子111の焦点距離fは、イメージセンサ100の視野角とレンズ素子111のサイズ(例えば、レンズ素子111の口径の半径)によって決定される。例えば、視野角が固定される場合、レンズ素子111のサイズに比例して焦点距離fが長くなる。また、レンズ素子111のサイズは、検出アレイ120のサイズに基づいて決定される。例えば、一定の視野角範囲のイメージを撮影するためには、検出アレイ120のサイズが増加するにつれて、レンズ素子111のサイズが増加しなければならない。
【0041】
前述によれば、視野角及びイメージの解像度を保持しながらイメージの感度を増加させるためには、イメージセンサ100の体積が増加することになる。例えば、イメージの解像度を保持しながらイメージの感度を増加させるためには、検出アレイ120に含まれた検出素子の数を保持しながら、各検出素子のサイズを増加させなければならないため、検出アレイ120のサイズが増加する。ここで、視野角を保持するためには、検出アレイ120のサイズが増加することによりレンズ素子111のサイズが増加し、レンズ素子111の焦点距離fが長くなるため、イメージセンサ100の体積は増加する。
【0042】
イメージセンサ100の体積を減少させるために、検出アレイ120の解像度を保持しながら検出素子のサイズを減少させたり、検出素子のサイズを保持しながら検出アレイ120の解像度を減少させる設計方法が考慮される。ただし、検出アレイ120の解像度を保持しながら検出素子のサイズを減少させる場合、検出アレイ120のサイズが減少してレンズ素子111の焦点距離fが短くなり、イメージセンサ100の体積は減少するが、イメージの感度は低下してしまう。この場合、低照度の画質が低下し得る。また、検出素子のサイズを保持しながら検出アレイ120の解像度を減少させる場合、検出アレイ120のサイズが減少し、レンズ素子111の焦点距離fが短くなってイメージセンサ100の体積は減少するが、イメージの解像度は低下する。
【0043】
図1を参照すると、イメージセンサ100は、レンズアレイ110及び検出アレイ120を含む。レンズアレイ110はレンズ素子を含み、検出アレイ120は検出素子を含む。
【0044】
一実施形態によれば、レンズアレイ110に含まれたレンズ素子それぞれのサイズを減少させるほど、換言すればレンズアレイ110上で単位領域当たりレンズの数を増加させるほど、レンズ素子111の焦点距離fは小さくなり、イメージセンサ100の厚さは減少する。この場合、イメージセンサ100は、各レンズ素子111で撮影された低解像度イメージを再配列及び組み合わせて高解像度イメージを復元することができる。したがって、レンズアレイ110に含まれたレンズを分割することで、薄型カメラを実現することができる。
【0045】
レンズアレイ110の個別レンズ素子111は、自体のレンズの大きさに対応する検出アレイ120の一定の検出領域125をカバーする。検出アレイ120においてレンズ素子111によってカバーされる検出領域125は、当該レンズ素子111のレンズの大きさに応じて決定される。検出領域125は、一定の視野角範囲の光線が当該レンズ素子111を通過した後、到達する検出アレイ120上の領域を示す。検出領域125の大きさは、検出領域125の中心から最外郭地点までの距離Dのように表現される。言い換えれば、検出領域125に含まれた検出アレイ120の検出素子には、当該個別レンズ素子111を通過した光190が入射される。光190は、複数の光線を含む。光線191は、光子(photon)101の流れに対応する。
【0046】
一実施形態によれば、レンズの大きさはレンズの直径に対応する。
【0047】
検出アレイ120の検出素子それぞれは、レンズアレイ110のレンズを通過した光線191に基づいて検出情報を生成する。例えば、検出素子121は、レンズ素子111を介して入射される光線191に基づいて検出情報を生成する。イメージセンサ100は、検出アレイ120によって出力された検出情報に基づいて、イメージセンサ100の視野に含まれた地点に関するオリジナル信号に対応する強度情報を決定し、決定された強度情報に基づいて撮影イメージを復元することができる。
【0048】
また、検出素子121は、任意の色を検出するための色フィルタを含んでもよい。検出素子121は、特定色に対応する色値を検出情報として生成する。検出アレイ120を構成する複数の検出素子のそれぞれは、空間的に隣接する隣接の検出素子とは異なる色を検出するよう配置される。ただし、検出素子121の色フィルタ及び配置はこれに限定されることはない。
【0049】
検出情報の多様性が十分に確保され、イメージセンサ100の視野に含まれた地点に対応するオリジナル信号情報と検出情報との間に完全ランク(full rank)関係が形成されるとき、検出アレイ120の最大解像度に対応する撮影イメージが導き出される。検出情報の多様性は、レンズアレイ110に含まれたレンズの数及び検出アレイ120に含まれた検出素子の数のようなイメージセンサ100のパラメータに基づいて確保される。
【0050】
参考として、図1に示されていないが、イメージセンサ100は、イメージを復元するために用いられるイメージ復元モデルを格納するメモリ、及びイメージ復元モデルを用いてイメージを復元するプロセッサを含む。
【0051】
一実施形態に係るイメージセンサ100は、理想的な条件から逸脱する様々なノイズ成分にも強靭にイメージを復元することができる。また、イメージセンサ100は、検出素子が配置され得る任意のパターン(例えば、べイヤー(Bayer)パターン)などに関係なく、イメージを復元することができる。以下で説明する実施形態は、イメージセンサ100が多重レンズで撮影された複数の低解像度イメージを用いて高解像度イメージを復元する動作について説明する。後述するが、高解像度イメージを形成するための組合せに用いられる複数の低解像度イメージは、複眼視野イメージを示す。
【0052】
図2は、一実施形態に係る検出素子がレンズ素子を介して光線を受信する形状を示す図である。
【0053】
上述したように、検出アレイ220は、個別地点(points)230(X1~X10)に対応する光線を受信する。光線はレンズアレイ210を介して検出アレイ220によって検出される。例えば、個別地点230のそれぞれから複数の光線が放出される。同じ地点から放出された光線は、ライトフィールド(LF:light field)を形成する。被写体上の任意の地点から放出されたライトフィールドは、撮影被写体上の任意の地点から反射された光線の方向及び全ての強度を示すフィールドである。例えば、第1地点X1から放出された光線は、第1ライトフィールドを形成し、第1検出素子S1、第4検出素子S4、及び第7検出素子S7に入射する。残りの地点X2ないしX10のそれぞれから放出された光線もそれぞれそれに対応するライトフィールドを形成する。個別地点230は、例えば、任意のオブジェクト(例えば、撮影被写体)上の地点である。個別地点230から放出される光線は、例えば、太陽光などがオブジェクトの表面によって反射されるとき取得される光線である。説明の便宜のために、図2において、レンズアレイ210は、3個のレンズ素子を含み、検出アレイは10個の検出素子S1~S10を含むものとして図示したが、これに限定されることはない。
【0054】
検出素子S1~S10は、複数のレンズ素子を通過した光線を重複して検出する。例えば、図2に示されたレンズアレイ210において、レンズ素子から検出アレイ220までの焦点距離が減少し得る。したがって、検出素子S1は、地点X1~X3から放射された光線が重なった検出情報(例えば、強度値、すなわち、強度値の和)を生成する。したがって、各検出素子によって生成された情報は、様々な地点230からのオリジナル信号情報を含む。イメージセンサは、例示的に後述するモデルを用いて検出情報からオリジナル信号情報を復元することができる。
【0055】
図2に示された検出素子S1~S10によって生成される検出情報は、下記の数式(1)により、地点230のそれぞれから入射される光線に対応するオリジナル信号情報(例えば、強度値)にモデリングされる。
【0056】
【数1】
上述した数式(1)において、Sは、個別検出素子によって検出される検出情報(例えば、検出された強度値)を指示する行列を示す。Xは、個別地点から検出素子S1~S10に入射される光線に対応する信号値(例えば、入射した光線の色値)を指示する行列を示す。Tは、変換行列として検出素子S1~S10によって検出された検出情報と入射される光に対応する信号情報との間の関係を示す。図2に示された構造で、個別地点X1~X10に対応する光線、レンズ及び検出素子S1~S10は、下記の数式(2)のようにモデリングされる。下記の数式(2)において個別地点X1~X10は、イメージセンサから無限焦点位置(infinite focal point)に配置されたものとしてモデリングされる。例えば、個別地点X1~X10及びイメージセンサ間の距離は、閾値距離よりも大きくてもよい。
【0057】
【数2】
上述した数式(2)において説明の便宜のために、個別地点X1~X10のそれぞれに対応する光線の信号情報(例えば、光線強度値)をX1~X10に表示した。また、検出素子S1~S10で検出された検出情報(例えば、検出強度値)もS1~S10に表示した。一実施形態によれば、検出アレイ220を構成している検出素子S1~S10に対応する検出情報(例えば、色情報)と個別地点から入射される光線X1~X10に対応するオリジナル信号との間の関係(例えば、上述した変換行列)は、上述したレンズ素子と検出素子との間の配置、レンズアレイ210を構成するレンズ素子の個数、検出アレイ220を構成する検出素子S1~S10の個数などに基づいて決定される。図2に示された例示において、変換行列Tは、10個のセンサS1~S10及び3個のレンズ素子に基づいて決定される。
【0058】
参考として、上述した数式(2)は、個別地点X1~X10がイメージセンサから無限焦点位置である場合について説明したものであり、個別地点X1~X10がイメージセンサから有限焦点位置(finite focal point)に位置する場合、各検出素子で受信されるオリジナル信号は、被写体とイメージセンサとの間の距離及びイメージセンサの幾何学的構造などによって変わり得る。
【0059】
図3は、一実施形態に係る検出素子の数とレンズ素子の数との間の関係を示す図である。
【0060】
一実施形態によれば、複数のレンズ素子のうちの少なくとも1つのレンズ素子は、複数の検出素子のうちの少なくとも1つの検出素子に対して交錯するように(eccentric)配置される。相違について説明すると、少なくとも1つのレンズ素子は、少なくとも1つのレンズ素子の全体よりも少ない部分をカバーする。例えば、複数のレンズ素子及び複数の検出素子は、互いに対して交錯して配置される。例えば、レンズ素子は、整数個数の検出素子をカバーするのではなく、非整数(non-integer)個数の検出素子をカバーする。一実施形態に係るマルチレンズアレイ構造は、分数整列構造(fractional alignment structure)のように実現することができる。マルチレンズアレイ構造のパラメータは、検出素子の個数P及びレンズ素子の個数Lである。レンズ素子の個数Lと検出素子の個数Pとの間の比率P/Lは、非整数(例えば、実数)に決定される。レンズ素子のそれぞれは、ピクセルオフセットと同じ個数P/Lの検出素子をカバーする。参考として、図3において、10個の検出素子及び3個のレンズ素子が示されている。したがって、各レンズ素子は10/3個、略3.33個の検出素子をカバーする。
【0061】
上述したように、イメージセンサは、各レンズ素子の光学中心軸(OCA:optical center axis)が検出アレイに対して互いに少しずつ(slightly)異なる配置を有する。したがって、レンズアレイの各レンズ素子は、互いに異なるライトフィールド情報を受信する。各レンズ素子の主光線の方向も変わり得るため、イメージセンサは、光学的により多くの検出情報を取得することができる。したがって、イメージセンサは、このように取得された様々な検出情報を介して高解像度のイメージを復元することができる。
【0062】
例えば、レンズアレイに含まれたレンズ素子が同じレンズの大きさを有する場合、互いに素の(relatively prime)関係であるレンズアレイに含まれたレンズ素子の数と検出アレイに含まれた検出素子の数は下記の数式(3)を満たす。
【0063】
【数3】
上述した数式(3)において、Rは検出アレイの一軸に対する解像度を示す整数(例えば、検出アレイの単一行における検出素子の個数)、Pは当該検出アレイの一軸に対する検出素子の個数を示す整数、Lはレンズアレイの一軸に対するレンズ素子の個数を示す整数(例えば、レンズアレイで単一行におけるレンズ素子の個数)、Nは上述した数式(3)を満たすための任意の自然数を示す。上述した数式(3)において、R、P、及びLは、それぞれ2次元平面上で任意の1つの軸に対する個数を示す。例えば、解像度Rは、イメージセンサによって検出される情報の横軸、又は縦軸に対する解像度を示す。横軸又は縦軸に対する解像度Rは、横軸又は縦軸に対応する方向に単一行における検出素子の個数Pに対応する。Lは、当該軸に従うレンズ素子の個数を示す。したがって、検出アレイの全体2次元解像度はR×Rで表現され、検出アレイが含む2次元検出素子の総個数はP×Pであってもよく、レンズアレイが含む2次元レンズ素子の総個数はL×Lであってもよい。
【0064】
例えば、図3は、イメージセンサの横軸又は縦軸に対する断面図を示す。任意の1つの軸に対して、レンズ素子の個数Lは3個であり、検出素子の個数Pは10個であって、互いに素の関係を満たす。ここで、レンズ素子当たり当該軸に対して10/3個、概略的に3.33個の検出素子をカバーする。
【0065】
図3において、最初のレンズ素子は、第1ないし第3検出素子S~Sの全て及び第4検出素子Sの1/3をカバーする。2番目のレンズ素子は、第4検出素子Sの残りの2/3、第5検出素子及び第6検出素子S及びSの全て、及び第7検出素子Sの2/3をカバーする。同様に、最後のレンズ素子は、第7検出素子Sの残りの1/3及び第8検出素子~第10検出素子S~S10の全てをカバーする。すなわち、それぞれのレンズ素子は、少なくとも1つの検出素子で1/L(レンズの数)だけ不均衡に対応する部分をさらにカバーする。例えば、検出素子の部分は1/Lの整数倍であり、Lはレンズの個数である。
【0066】
一実施形態によれば、上述したレンズアレイ及び検出アレイの幾何学的構造により、各レンズ素子がカバーする検出素子によって検出される地点230の組合せからのライトフィールド情報は、他のレンズ素子によってカバーされる検出素子によって検出される地点230の組合せからのライトフィールド情報とは異なることがある。ライトフィールド情報は、複数の地点230からの複数のライトフィールドが組合わせた情報を示す。例えば、第1検出素子S1は、図2に示された構造で第1地点X1の第1ライトフィールド、第2地点X2の第2ライトフィールド、及び第3地点X3の第3ライトフィールドの組合せから構成されるライトフィールド情報を検出する。一方、それに隣接する第2検出素子S2は、図2に示された構造で第4ライトフィールド、第5ライトフィールド、及び第6ライトフィールドの組合せから構成されるライトフィールド情報を検出する。このように、各検出素子は、他の検出素子から検出されるライトフィールド情報とは異なるライトフィールド情報を検出することができる。
【0067】
例えば、イメージセンサは、ライトフィールド情報同士の間の相関性に基づいて、撮影されたイメージのピクセルの位置を再配列する。例えば、イメージセンサは、複数の検出素子で互いに類似のライトフィールド情報を検出した検出素子のピクセルが互いに隣接するよう、撮影されたイメージ(例えば、複眼視野イメージ)のピクセルを再配列して出力イメージを生成することができる。
【0068】
例えば、イメージセンサは、個別検出素子で検出された信号の強度値を指示するピクセルを、当該検出素子から検出されるライトフィールド及び他の検出素子から検出されるライトフィールド情報同士の間の類似度に応じて再配列してもよい。例えば、2個の検出素子のライトフィールド情報同士の間の類似度は、2個の検出素子によって検出されたライトフィールド情報で重複するライトフィールドの個数が増加するほど増加する。
【0069】
一実施形態によれば、イメージセンサは、光線を反射する地点がイメージセンサから無限焦点位置に配置されることを仮定し、各検出素子から検出されるライトフィールド情報を決定し得る。例えば、イメージセンサは、イメージセンサから閾値距離よりも遠い地点(points)から放射される光線と複数の検出素子との間の位置関係に基づいて、複数の検出素子のそれぞれに対して当該の検出素子から検出されるライトフィールドを放出する地点を決定することができる。閾値距離よりも遠い地点は、無限焦点位置にある地点のように称してもよい。イメージセンサは、撮影被写体で空間的に互いに隣接している地点を示すピクセルが出力イメージで互いに隣接するようピクセルを再配列する。
【0070】
参考として、図2で個別地点X1~X10は、無限焦点距離で互いに隣接している順に示したものである。例えば、第1地点X1は第2地点X2と隣接し、第2地点X2は第1地点X1及び第3地点X3と隣接している。互いに隣接している2地点は、例えば、被写体で空間的に隣接する地点である。
【0071】
再配列される前の検出素子311のうち、第1検出素子S1で検出されたライトフィールド情報及び第8検出素子S8で検出されたライトフィールド情報は、両方とも、第2時点X2及び第3時点X3に対応するライトフィールドを含む。したがって、第1検出素子S1及び第8検出素子S8は、互いに類似のライトフィールド情報を検出する。上述した数式(2)を互いに類似のライトフィールド情報に対応するピクセルが隣接するように再配列すると、下記の数式(4)のように示すことができる。
【0072】
【数4】
上述した数式(4)により再配列された検出素子312は、図3に示すように図示される。第1検出素子S1は第1レンズによってカバーされ、第8検出素子S8は第3レンズによってカバーされ、第5検出素子S5は第2レンズによってカバーされる。数式(4)に基づいたピクセルの再配置の後で、第1検出素子S1、第8検出素子S8、及び第5検出素子S5に対応する3個のピクセルが互いに隣接するように配列され得る。
【0073】
一実施形態によれば、イメージセンサは、互いに素の条件及び上述した数式(3)を満たすレンズアレイと、検出アレイによって撮影されたイメージに再配列及び復元などを適用することで、オリジナル場面により近接した色を有する高解像度場面イメージを復元することができる。
【0074】
図4は、一実施形態に係るレンズアレイでの焦点距離及び所望する視野角により決定されるレンズ素子の個数及び大きさを示す図である。
【0075】
一実施形態に係るイメージセンサは、上述したようにレンズアレイ410及び検出アレイ420を含む。レンズアレイ410は複数のレンズ素子を含む。複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つのレンズ素子のレンズの大きさは、他のレンズ素子のレンズの大きさと異なってもよい。
【0076】
例えば、複数のレンズ素子は、レンズの大きさに応じて複数のレンズグループに分類される。レンズグループは、レンズの大きさごとに分類されたレンズ素子のグループを示す。例えば、互いに同一のレンズグループに属するレンズ素子は互いに同じレンズの大きさを有し、互いに異なるレンズグループに属するレンズ素子は、互いに異なるレンズの大きさを有する。相違について説明すると、任意のいずれか1つのレンズグループに対応するレンズの大きさは、他の全てのレンズグループに対応するレンズの大きさと異なってもよい。イメージセンサは、様々な視野角(FOV:field of view)を有するレンズ素子を含む。レンズ素子の視野角は、下記の数式(5)のように示すことができる。
【0077】
【数5】
上述した数式(5)において、FOVは視野角、Dはレンズ素子によってカバーされる検出領域の大きさ、Fは焦点距離419を示す。
【0078】
一実施形態に係るイメージセンサはモバイル端末として実現(例えば、含む)することができ、モバイル端末のフォームファクターを満たすために、焦点距離419Fが制限される。例えば、焦点距離fは、モバイル端末の厚さよりも小さくてもよい。イメージセンサをモバイル端末に実現するために、レンズグループは、互いに同一の焦点距離419Fを有するように設計される。加えて、レンズグループの全ては互いに異なる視野角を有してもよい。
【0079】
例えば、イメージセンサは、遠距離被写体の情報を取得するために、様々な視野角を有するレンズグループで構成されたレンズアレイ410を含む。上述したように、全てのレンズ素子に対して焦点距離419Fが固定される場合、視野角FOVが変わると、上述した数式(5)によりレンズ素子によってカバーされる検出領域の大きさ(例えば、長さD)が変わり得る。相違について説明すると、検出アレイ420上の任意の領域をカバーするレンズグループのズーム倍率が大きくなれば、当該レンズグループに属するレンズ素子の個数が増加するようにレンズアレイ410が設計され、このようなレンズアレイ410の設計を介して視野角と検出領域の大きさとの間の関係は、当該レンズグループの焦点長さが一定に保持されるようにする。また、当該レンズグループに属するレンズ素子のレンズの大きさは、レンズグループの倍率が大きくなるほど減少する。当該レンズグループに属するレンズ素子のレンズの大きさは、当該グループに属するレンズ素子の個数が増加しても減少し得る。したがって、任意のレンズグループに属するレンズ素子の個数は、当該レンズグループの視野角及び焦点長さによるレンズの大きさに基づいて決定される。
【0080】
また、各レンズグループで、レンズアレイ410の一軸に沿って示されるレンズ素子の個数(例えば、レンズグループの各行におけるレンズ素子の個数)は下記の数式(6)を満たす。
【0081】
【数6】
上述した数式(6)において、Rはi番目のレンズグループを介して検出されるイメージの解像度、Lはレンズアレイの一軸に沿って示されるi番目のレンズグループに対応するレンズ素子の個数、Nは任意の自然数、Mはレンズアレイ410に含まれたレンズグループの個数を示す。R、L、N、及びMは1以上の整数である。iは1以上M以下の整数である。したがって、i番目のレンズグループに属する第iレンズ素子の個数はL×Lである。
【0082】
図4は、M=3であるレンズアレイ410の断面図を示し、説明の便宜のために、左側から順に第1レンズグループ411、第2レンズグループ412、第3レンズグループ413のように示す。Lは、レンズアレイの一軸に沿って第1レンズグループ411に対応するレンズ素子の個数を示し、図4に示されたレンズアレイ410でLは3である。Lはレンズアレイの一軸に沿って第2レンズグループ412に対応するレンズ素子の個数として、図4に示されたレンズアレイ410でLは9である。Lはレンズアレイの一軸に沿って第3レンズグループ413に対応するレンズ素子の個数として、Lは27である。図3を参照して上述したように、図4もイメージセンサに対して任意の1つの軸に沿った断面図を示しているため、L、L、及びLは、当該の軸に沿って示されるレンズ素子の個数である。第1レンズグループ411に属する第1レンズ素子の個数は3×3=9個(例えば、それぞれ3個のレンズ素子を含むレンズ素子の3個の行)、第2レンズグループ412に属する第2レンズ素子の個数は9×9=81個(例えば、それぞれ9個のレンズ素子を含むレンズ素子の9個の行)、第3レンズグループに属する第3レンズ素子の個数は27×27=729個(例えば、それぞれ27個のレンズ素子を含むレンズ素子の27個の行)である。
【0083】
第1レンズグループ411は、第1視野角451(例えば、77度)内の光線を第1検出素子に伝達する。第1検出素子は、第1レンズグループ411に属する第1レンズ素子によってカバーされる検出素子を示し、第1レンズ素子を通過した光を受信する。第1検出素子は、第1ズーム倍率(例えば、1倍のズーム倍率)に対応する情報を検出する。第2レンズグループ412は、第2視野角452(例えば、30度)内の光線を第2検出素子に伝達する。第2検出素子は、第2レンズグループ412に属する第2レンズ素子によってカバーされる検出素子を示し、第2レンズ素子を通過した光を受信する。第2検出素子は、第2ズーム倍率(例えば、3倍のズーム倍率)に対応する情報を検出する。第3レンズグループ413は、第3視野角453(例えば、10度)内の光線を第3検出素子に伝達する。第3検出素子は、第3レンズグループ413に属する第3レンズ素子によってカバーされる検出素子を示し、第3レンズ素子を通過した光を受信する。第3検出素子は、第3ズーム倍率(例えば、9倍のズーム倍率)に対応する情報を検出する。
【0084】
一実施形態によれば、イメージセンサは、単一センサとして具現されたり、同じ検出素子から構成された複数のセンサとして実現される。ここで、イメージセンサで各レンズグループは、同じ解像度をサポートするように設計される。例えば、各レンズグループによってカバーされる検出領域は、他のグループと同じ個数の検出素子個数を含み得る。この場合、レンズアレイ410の一軸によるレンズ素子の個数は、下記の数式(7)ないし数式(9)を満たす。
【0085】
【数7】
上述した数式(7)において、Rは全てのレンズグループによって共有されるレンズアレイの一軸に対応する解像度を示す。Lはレンズアレイの一軸に沿ってM番目のレンズグループに対応するレンズ素子の個数を示す。Lはレンズアレイの一軸に沿ってi番目のレンズグループに対応するレンズ素子の個数を示す。N、N、及びaは、それぞれ任意の自然数を示す。複数のレンズグループのそれぞれに属するレンズ素子の個数は、複数のレンズ素子が共有する解像度に基づいて決定される。したがって、上述した数式(8)のLを数式(7)のRに代入することにより導き出される数式(9)により、各レンズグループは、全てのレンズグループが共有する解像度を有しながらも、各レンズ素子によってカバーされる検出素子の個数と互いに素である個数のレンズ素子を含むことができる。
【0086】
したがって、一実施形態に係るイメージセンサは、互いに素と数式(9)を満たすレンズアレイ410と検出アレイ420によって撮影されたイメージに再配列及び復元などを適用することで、オリジナル場面にもっと近づいた色を有する高解像度イメージを復元することができる。
【0087】
例えば、イメージセンサは、検出素子がべイヤーパターンで並んだカラーセンサ(例えば、可視光線帯域で、赤色、緑色、及び青色チャネルのイメージを検出するセンサ)、及びべイヤーパターンで並んだレンズ素子を用いたカメラから取得されたイメージを、上述したように類似のライトフィールド順に再配列される。イメージセンサは、均一なカラーパターンを取得することができるため、高いパフォーマンスのカラー補間を提供することができる。
【0088】
図5は、レンズアレイでのレンズ素子の一実施形態に係る配置を説明する図である。
【0089】
一実施形態によれば、互いに同一のレンズグループに属するレンズ素子は、互いに隣接するように配置される。図5において、第1レンズの大きさを有する第1レンズグループ511の第1レンズ素子は互いに隣接して配置される。残りのレンズグループ512,513,514のそれぞれに属するレンズ素子も互いに隣接して配置される。
【0090】
図5は、M=4である場合であって、レンズアレイ510が4個のレンズグループを含む構造をトップビューで図示する。第1レンズグループ511は、L1=2として、2×2=4個のレンズ素子を含む。第2レンズグループ512はL=4として、4×4=16個のレンズ素子を含む。同様に、第3レンズグループ513は64個のレンズ素子を含んでもよく、第4レンズグループ514は256個のレンズ素子を含んでもよい。図5を参照して説明の便宜のために、イメージセンサは、単一センサで具現されるように示されているが、これに限定されることなく、イメージセンサは、各レンズグループを含む4個のイメージセンサで実現されてもよく、さらに、互いに異なる種類のイメージセンサ(例えば、個別検出素子の大きさが異なるセンサ)で実現してもよい。
【0091】
参考として、イメージセンサのプロセッサは、複数の検出素子を介して検出された検出情報に基づいて、複眼視野イメージ(CEV image:compound eye vision image)を取得する。本明細書において、複眼視野イメージは、昆虫の複眼を介して観測されるように、同一であるか、類似の場面を重複的に撮影したイメージを示す。例えば、イメージセンサは、アレイ状に配列された複数のレンズを介して複数の検出素子で受信された光線の強度に基づいて複眼視野イメージを取得することができる。
【0092】
例えば、プロセッサは、第1レンズグループ511を介して受信された光を検出して取得された2×2個の第1グループイメージ、第2レンズグループ512を介して受信された光を検出して取得された4×4個の第2グループイメージ、第3レンズグループ513を介して受信された光を検出して取得された8×8個の第3グループイメージ、及び第4レンズグループ514を介して受信された光を検出して取得された16×16個の第4グループイメージを含む複眼視野イメージを生成する。プロセッサは、図3を参照して上述したように、複数の検出素子から検出されるライトフィールド情報に基づいて、複眼視野イメージを再配列することができる。
【0093】
下記の図6では、図5に示されたレンズアレイ510を介して場面について取得される検出情報について説明する。
【0094】
図6は、図5を参照して説明したように、配置されたレンズ素子を介して検出素子が検出する場面の視野角を説明する図である。
【0095】
一実施形態に係るレンズアレイは、イメージセンサの外部から光を受信して検出アレイに伝達する。レンズアレイの各レンズ素子は、レンズの大きさに応じて他の視野角を有する。例えば、図5を参照して説明した第1レンズグループに属する第1レンズ素子は第1視野角、第2レンズグループに属する第2レンズ素子は第2視野角、第3レンズグループに属する第3レンズ素子は第3視野角、第4レンズグループに属する第4レンズ素子は第4視野角を有する。
【0096】
各レンズグループによってカバーされる検出領域に属する検出素子は、当該レンズグループの視野角に対応する光線を検出する。図6は、各レンズグループの視野角ごとに、当該レンズグループによってカバーされる検出素子が検出する検出情報を示す。
【0097】
第1レンズ素子によってカバーされる第1検出素子は、第1視野角に対応する光線を第1レンズ素子を介して受信し、第1検出情報611を検出する。第1検出情報611は、第1視野角に対応する領域610に関して検出された情報である。第2検出素子は、第2視野角に対応する光線を第2レンズ素子を介して受信し、第2検出情報621を検出する。第2検出情報621は、第2視野角に対応する領域620に対して検出された情報である。図6に示すように領域620は領域610よりも小さくてもよい。第3検出素子は、第3視野角に対応する光線を第3レンズ素子を介して受信し、第3検出情報631を検出する。第3検出情報631は、第3視野角に対応する領域630に対して検出された情報である。図6に示すように領域630は、領域620よりも小さくてもよい。また、第4検出素子は、第4視野角に対応する光線を第4レンズ素子を介して受信し、第4検出情報641を検出する。第4検出情報641は、第4視野角に対応する領域640に対して検出された情報である。図6に示すように、領域640は、領域630よりも小さくてもよい。
【0098】
図6に示すように、全体の視野角(例えば、第1視野角)に対応する領域610のうち、領域620の外側の端領域では第1検出素子のみによって検出情報が収集されるため、中心領域(例えば、第4視野角に対応する領域640)に比べて収集される検出情報の密度が低い。中心領域では、第1検出素子ないし第4検出素子によって検出された全ての検出情報が収集されているため、検出情報の密度が端領域に比べて相対的に高い。したがって、イメージセンサのプロセッサは、複数の検出素子によって検出された検出情報に基づいて、レンズアレイに対応する視野角のうち中心領域について、その周辺領域よりも高い解像度でイメージを復元することができる。
【0099】
さらに、イメージセンサはユーザからズーム倍率が入力される場合に応答して、入力されたズーム倍率に基づいて拡大した場面イメージを生成する。例えば、イメージセンサは、複数の検出素子を介して検出された検出情報からユーザによって指定されたズーム倍率(zoom factor)に対応する対象検出情報を選択する。イメージセンサは、検出情報からズーム倍率に対応する視野角に対応する情報を対象検出情報として選択する。イメージセンサは、選択された対象情報から場面イメージを復元する。例えば、図6において、第2レンズグループとして指定された第2視野角に対応するズーム倍率が入力された場合、イメージセンサは、第2視野角に対応する領域620内で検出された検出情報を用いて、場面イメージを復元する。場面イメージの復元動作は、イメージセンサの幾何学的構造によるピクセルの再配置動作又はイメージ復元モデルを用いて、複眼視野イメージから出力イメージを推定する動作などを含む。
【0100】
したがって、拡大イメージ(例えば、ズーム倍率が増加しながら視野角が狭くなったイメージ)を復元するとき、当該の拡大イメージに対して各レンズ素子によって提供される視野角の領域が重なることがある。このような視野角の領域の重複によって、イメージセンサは、様々な構造(例えば、様々なレンズの大きさ)のレンズの情報を同時に用いて、より高い解像度の拡大した場面イメージを復元することができる。
【0101】
参考として、図6は、無限焦点位置の地点から反射又は放出された光線を受信することを仮定したもので、有限焦点位置から光線が受信される場合、イメージセンサの各レンズグループの視野角範囲領域が変わり得る。
【0102】
図7図10は、レンズ素子の他の一実施形態に係る配置を説明する図である。
【0103】
図7に示されたレンズアレイ710で、複数のレンズグループのうち1つのレンズグループが単一レンズ素子を含む。例えば、第1レンズグループ711は単一レンズ素子を含む。残りのレンズグループ712,713,714のそれぞれは、上述したように複数のレンズ素子を含む。したがって、イメージセンサは、図7に示された構造のレンズアレイ710を介して検出された検出情報に基づいて、広角イメージの画質及びズーム倍率に対応するイメージの画質の全てが向上するよう、場面イメージを復元することができる。
【0104】
図8に示されたレンズアレイ810で、レンズ素子は、レンズの大きさに応じて配列される。例えば、複数のレンズ素子のいずれか1つのレンズ素子は、当該レンズ素子のレンズの大きさよりも大きいレンズの大きさを有する他のレンズ素子よりレンズアレイ810の中心位置に近く配置される。また、複数のレンズ素子のうち1つのレンズ素子は、当該レンズ素子のレンズの大きさよりも小さいレンズの大きさを有する他のレンズ素子よりもレンズアレイ810の中心位置から遠く配置される。
【0105】
例えば、4個のレンズグループのうち、最も大きい第1レンズの大きさを有する第1レンズグループに属する第1レンズ素子811は、レンズアレイ810で最も縁部に配置される。第1レンズの大きさよりも小さい第2レンズの大きさを有する第2レンズ素子812は、第1レンズ素子811より中心位置に近く配置される。第2レンズの大きさよりも小さい第3レンズの大きさを有する第3レンズ素子813は、第2レンズ素子812より中心位置に近く配置される。第3レンズの大きさよりも小さい第4レンズの大きさを有する第4レンズ素子814は、中心位置に最も近く配置される。
【0106】
図9に示すレンズアレイは、図8に示すレンズアレイ810と同一又は類似に配置されたレンズ素子を含む。図9において、一実施形態に係る複数のレンズ素子のそれぞれは、同じ個数の検出素子をカバーする。例えば、第1レンズ素子911のそれぞれは4×4=16個に配置された検出素子をカバーする。第2レンズ素子912、第3レンズ素子913、及び第4レンズ素子914も同一に16個の検出素子をカバーする。この場合、検出アレイ920で検出素子の大きさは、レンズ素子によってカバーされる検出素子の個数が同一になるよう設計される。例えば、第1レンズ素子911によってカバーされる第1検出素子の第1検出の大きさ(例えば、ピクセルの大きさ)よりも、第2レンズ素子912によってカバーされる第2検出素子の第2検出大きさが小さくてもよい。第3検出素子の第3検出の大きさは、第2検出の大きさよりも小さくてもよく、第4検出素子の第4検出の大きさは、第3検出の大きさよりも小さくてもよい。本明細書で、検出素子の検出の大きさは、例えば、検出素子のピクセルピッチを示す。小さい視野角を提供するレンズ素子も他のレンズ素子と同じ個数の検出素子をカバーするため、マルチレンズによる解像度低下の程度が減少し、復元される場面イメージの画質は向上される。
【0107】
参考として、説明の便宜のために、図9において、各レンズ素子によってカバーされる検出素子の個数が整数と示したが、これに限定されることなく、図3を参照して上述したように、各レンズ素子は、分数個(fractional number)の検出素子をカバーすることができる。
【0108】
図10に示されたレンズアレイ1010で、複数のレンズ素子1011のそれぞれは、レンズアレイ1010に対応する平面上で複数の検出素子に対してランダムに配置される。複数のレンズ素子1011は、レンズの大きさごとに上述した数式(9)を満たす個数で構成され、レンズアレイ1010の平面上にランダムに配置される。ランダムに配置されたレンズ配置のうち一部の配置を介して、イメージセンサは広角だけではなく、個別レンズの大きさに応じてサポートされるズーム倍率のそれぞれについて均等に高解像度を有する場面イメージを復元することができる。
【0109】
図11は、一実施形態に係るイメージセンサの構造を示すブロック図である。
【0110】
一実施形態によれば、イメージセンサ1100は、レンズアレイ1111、検出アレイ1120、及びプロセッサ1130を含む。
【0111】
レンズアレイ1111は、複数のレンズ素子を含む。複数のレンズ素子はレンズ平面上に配置される。複数のレンズ素子は、全て同一であるか類似の焦点距離を有する。本明細書で互いに同一の焦点距離を有するように設計された複数のレンズ素子において、複数のレンズ素子の焦点距離は、製造公差によって微細な差を示すこともある。例えば、複数のレンズ素子それぞれの焦点距離同士の間の差異は、互いに閾値の誤差未満である。上述したように、複数のレンズ素子のうちの少なくともいずれか1つのレンズ素子のレンズの大きさは、少なくとも1つの他のレンズ素子のレンズの大きさとは異なってもよい。複数のレンズ素子のそれぞれは、光を屈折させて複数の検出素子を含む検出アレイ1120上の地点に焦点を形成する。
【0112】
検出アレイ1120は、複数の検出素子を含む。複数の検出素子は、レンズ平面と平行した検出平面上に配置される。複数の検出素子は、レンズアレイ1111からレンズ素子の焦点距離と同じ距離だけ離隔した検出平面上に配置される。複数の検出素子のそれぞれは、レンズアレイ1111を通過した光を検出する。例えば、複数の検出素子のそれぞれは、当該検出素子をカバーするレンズ素子を通過した光を受信する。
【0113】
プロセッサ1130は、複数の検出素子によって検出された光の強度に基づいて場面イメージを復元する。例えば、プロセッサ1130は、複数の検出素子を介して検出された検出情報に基づいて複眼視野イメージを取得する。プロセッサ1130は、複眼視野イメージから場面イメージを復元する。場面イメージは、イメージセンサ1100によって出力されるイメージとして、オリジナル場面と同一又は類似に復元されたイメージを示す。
【0114】
一実施形態によれば、プロセッサ1130は、複数の検出素子と複数のレンズ素子との間の幾何学的構造に基づいて、複眼視野イメージから場面イメージを復元する。例えば、プロセッサ1130は、出力イメージを生成するために、図3を参照して上述したように、複数の検出素子のうち互いに類似のライトフィールド情報を検出した検出素子のピクセルが互いに隣接するよう、撮影されたイメージ(例えば、複眼視野イメージ)のピクセルを再配列する。
【0115】
他の一実施形態によれば、プロセッサ1130は、複眼視野イメージを取得する前にトレーニングが完了したイメージ復元モデルに基づいて、複眼視野イメージから場面イメージを復元する。イメージ復元モデルは、任意の複眼視野イメージから場面イメージを出力するように設計されたモデルとして、機械学習構造であってもよい。例えば、イメージ復元モデルは、ニューラルネットワーク構造を含む。イメージ復元モデルは、任意の基準複眼視野イメージから、真値(ground truth)に与えられた基準出力イメージを算出するようトレーニングされる。ただし、イメージ復元モデルがこれに限定されることはない。
【0116】
図12及び図13は、一実施形態に係るイメージセンサが実現される機器の例示を示す図である。
【0117】
一実施形態に係るイメージセンサは、様々な技術分野に適用される。イメージセンサは、複数のレンズから構成されるレンズアレイ及び複数の検出素子から構成されるセンサがレンズアレイで、レンズ素子の焦点距離に同一の比較的に短い距離に離隔するよう設計されている。したがって、イメージセンサは、高い画質撮影のためにセンサの大きさが増大しつつ、超薄型カメラ(ultra thin camera)に実現される。このように、イメージセンサは、マルチレンズアレイ構造を介してより薄い厚さで実現することができる。イメージセンサは、AP、FPGA、Chipなどで具現され、カメラのイメージ信号プロセッサ(Image Signal Processor)で実現される。
【0118】
さらに、超薄型の構造でありながら、同じ焦点距離と共に様々なレンズの大きさを有するレンズアレイを用いて、イメージセンサは、複数のズーム倍率に対する検出情報を取得することができる。したがって、イメージセンサは、複数のズーム倍率に対しても高解像度の場面イメージを復元することができる。
【0119】
イメージセンサは、モバイル端末に実現してもよい。モバイル端末は、任意の地理的位置に固定されることなく、移動可能な端末として、例えば、携帯機器(例えば、スマートフォンやタブレットなどのようなスマート機器)、人工知能スピーカ、及び車両などを含む。図12及び図13は、モバイル端末の例示として、モバイル端末がこれに限定されることはない。
【0120】
図12に示すように、例えば、イメージセンサ1210は、スマートフォンの前面カメラ又は後面カメラに適用される。イメージセンサ1210で、大型フルフレームセンサ(Full Frame Sensor)及びマイクロレンズアレイ(Micro-lens Array)が結合された構造により携帯電話カメラへ適用される。例えば、図12に示すように、スマート機器1200に前面カメラとしてイメージセンサ1210が実現される。イメージセンサ1210のセンサはフルフレームで実現されてもよく、レンズアレイはマイクロレンズで実現してもよい。
【0121】
また、薄型構造又は曲がった(Curved)構造により車両用で実現してもよい。図13に示すように、車両1300に曲線を有する前面カメラ又は後面カメラとしてイメージセンサ1310が実現してもよい。ただし、これに限定されることなく、イメージセンサ1310は、DSLRカメラ、ドローン(Drone)、CCTV、Webcam用カメラ、360度撮影カメラ、映画及び放送のためのカメラ、及びVR/ARカメラなどに使用される。さらに、イメージセンサ1310は、柔軟であるか延長できるカメラ(Flexible/Stretchable Camera)、複眼カメラ、コンタクトレンズタイプカメラなどのような様々な分野にも適用される。
【0122】
さらに、イメージセンサは、連続したフレームのビデオイメージにおいて、撮影された複数のフレーム情報を用いて解像度を増加するマルチフレーム高解像度イメージ復元にも適用される。
【0123】
以上述べた装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は命令(instruction)を実行して応答する異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理、及び生成する。理解の便宜のために、処理装置は1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことが把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ又は1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0124】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0125】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0126】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順で実行されるし、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられてもよいし、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0127】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0128】
100:イメージセンサ
101:光子
111:レンズ素子
120:検出アレイ
121:検出素子
125:検出領域
190:光
191:光線
f:焦点距離
D:検出領域125の中心から最外郭地点までの距離
210:レンズアレイ
230:地点
S1~S10:検出素子
X1~X10:地点
410:レンズアレイ
420:検出アレイ
419F:焦点距離
510:レンズアレイ
511,512,513,514:レンズグループ
610:第1視野角に対応する領域
611:第1検出情報
620:第2視野角に対応する領域
621:第2検出情報
630:第3視野角に対応する領域
631:第3検出情報
640:第4視野角に対応する領域
641:第4検出情報
710:レンズアレイ
711,712,713,714:レンズグループ
810:レンズアレイ
811,812,813,814:レンズ素子
911,912,913,914:レンズ素子
920:検出アレイ
1010:レンズアレイ
1011:レンズ素子
1100:イメージセンサ
1111:レンズアレイ
1120:検出アレイ
1130:プロセッサ
1100:イメージセンサ
1200:スマート機器
1210:イメージセンサ
1310:イメージセンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13