IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グローリー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-管理システム 図1
  • 特許-管理システム 図2
  • 特許-管理システム 図3
  • 特許-管理システム 図4
  • 特許-管理システム 図5
  • 特許-管理システム 図6
  • 特許-管理システム 図7
  • 特許-管理システム 図8
  • 特許-管理システム 図9
  • 特許-管理システム 図10
  • 特許-管理システム 図11
  • 特許-管理システム 図12
  • 特許-管理システム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241115BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20241115BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/12 341Z
G07G1/14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020161066
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022054078
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2023-06-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】金川 正幸
(72)【発明者】
【氏名】松本 勝彦
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-011943(JP,A)
【文献】特開2007-172443(JP,A)
【文献】特開2016-226141(JP,A)
【文献】特開2018-005712(JP,A)
【文献】特開2007-087143(JP,A)
【文献】特開2017-111494(JP,A)
【文献】特開2016-143303(JP,A)
【文献】特開2006-092449(JP,A)
【文献】特開平10-134227(JP,A)
【文献】特開昭61-271592(JP,A)
【文献】特開2013-073267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07G 1/12
G07G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の貨幣処理装置と、
前記複数の貨幣処理装置の状態情報を取得する管理端末と、
を備え、
前記管理端末は、前記複数の貨幣処理装置の状態情報を用いて当該複数の貨幣処理装置の状態又は稼働状況を比較して、複数の指標のうちの予め指定された指標について順位付けを行い、順位付けの結果を用いて当該複数の貨幣処理装置の稼働の優先度を判定し、
前記複数の貨幣処理装置それぞれを制御可能な複数の制御装置をさらに備え、
前記管理端末は、比較結果に基づいて、前記貨幣処理装置と前記制御装置との組み合わせの変更を決定する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記管理端末は、比較結果に基づいて前記複数の貨幣処理装置の中で稼働させるべき貨幣処理装置を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理端末は、前記状態情報に基づいて前記複数の貨幣処理装置の中からメンテナンスが必要な貨幣処理装置を決定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理端末は、稼働させるべきと決定した前記貨幣処理装置を稼働させるための制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の管理システム。
【請求項5】
複数の貨幣処理装置と、
前記複数の貨幣処理装置の状態情報を取得する管理端末と、
前記複数の貨幣処理装置それぞれを制御可能な複数の制御装置と、
を備え、
前記管理端末は、前記複数の貨幣処理装置の状態情報を用いて当該複数の貨幣処理装置の状態又は稼働状況を比較し、比較結果に基づいて、前記貨幣処理装置と前記制御装置との組み合わせの変更を決定する
ことを特徴とする管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の対価となる貨幣を受け付け、当該貨幣の金額と当該商品の価格との差分となる釣銭を出金処理する装置の障害対処方法に関する技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された精算装置は、釣銭の一部が出金された状態で障害が発生したことを「出金エラー:一部出金済」として検知し、釣銭の一部を出金済であることを表示操作部に表示することで報知を行う。かかる報知により、顧客は、払い出された硬貨が釣銭の全額ではなく、一部出金分については戻し入れる必要があり、店員による対応が行われることを認識可能となる。また、呼出に応じて到着した店員は、発生した障害の種別、一部出金分があるか否か、一部出金分の金額、戻し入れ済の金額を認識可能である。
【0003】
また、従来、特定の障害を早期検知し、特定の障害に伴う利用者からの障害問い合わせを低減させ、自動取引装置の障害監視業務の継続を可能にする技術が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された障害検知サーバは、以下のように構成されている。すなわち、障害検知サーバは、ATMより通知された障害情報を格納する障害判定テーブルと、障害判定テーブルに格納された障害情報を参照し、判定条件テーブルに記録されている判定条件に基づいて他行のシステム(金融機関)が提供するサービスの利用に影響がある障害が発生しているか否かを判定する障害判定部と、障害判定部により障害が発生していると判定された場合に、他行のシステムが提供するサービスの利用を停止するようにATMへ指示する臨時休止指示部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-32635号公報
【文献】特開2013-145426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
監視対象の装置が複数台ある場合には、いずれの装置にも、極端な摩耗等の障害が発生しないように、複数台の装置の稼働率を平準化することが望ましい。
本発明は、複数台の装置の稼働率を平準化することができる管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと完成させた本発明は、複数の貨幣処理装置と、前記複数の貨幣処理装置の状態情報を取得する管理端末と、を備え、前記管理端末は、前記複数の貨幣処理装置の状態情報を用いて当該複数の貨幣処理装置の状態又は稼働状況を比較することを特徴とする管理システムである。
ここで、前記状態情報は、前記貨幣処理装置で処理した貨幣の枚数を含んでも良い。
また、前記状態情報は、前記貨幣処理装置での処理件数を含んでも良い。
また、前記状態情報は、前記貨幣処理装置で発生した障害に係る情報を含んでも良い。
また、前記状態情報は、前記貨幣処理装置でのリジェクトに係る情報を含んでも良い。
また、前記管理端末は、前記貨幣処理装置を特定する情報とともに前記状態情報を取得しても良い。
また、前記複数の貨幣処理装置それぞれを制御可能な複数の制御装置をさらに備え、前記管理端末は、前記複数の制御装置を特定する情報とともに前記状態情報を取得しても良い。
また、前記管理端末は、比較結果に基づいて前記複数の貨幣処理装置の稼働の優先度を判定しても良い。
また、前記管理端末は、比較結果に基づいて前記複数の貨幣処理装置の中で稼働させるべき貨幣処理装置を決定しても良い。
また、前記複数の貨幣処理装置それぞれを制御可能な複数の制御装置をさらに備え、前記管理端末は、比較結果に基づいて、前記貨幣処理装置と前記制御装置との組み合わせの変更を決定しても良い。
また、前記管理端末は、前記状態情報に基づいて前記複数の貨幣処理装置の中からメンテナンスが必要な貨幣処理装置を決定しても良い。
また、前記管理端末は、稼働させるべきと決定した前記貨幣処理装置を稼働させるための制御信号を出力しても良い。
また、前記複数の貨幣処理装置それぞれを制御可能な複数の制御装置をさらに備え、前記管理端末は、稼働させるべきと決定した前記貨幣処理装置を制御可能な制御装置を稼働させるための制御信号を出力しても良い。
また、前記管理端末は、比較結果を外部へ出力しても良い。
また、前記管理端末は、比較結果を表示部の表示画面に表示させても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数台の装置の稼働率を平準化することができる管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2】精算装置の外観の一例を示す図である。
図3】精算装置の機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
図4】釣銭制御部が行うカウント処理の一例を示すフローチャートである。
図5】第1の実施形態に係る管理サーバの概略構成の一例を示す図である。
図6】制御部の機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
図7】記憶部が記憶している釣銭機の状態情報の一例を示す図である。
図8】(a)は、処理件数における順位付けの一例を示す図である。(b)は、貨幣の処理枚数における順位付けの一例を示す図である。(c)は、障害率における順位付けの一例を示す図である。(d)は、リジェクト率における順位付けの一例を示す図である。
図9】管理サーバの制御部が行う指示出力処理の一例を示すフローチャートである。
図10】第2の実施形態に係る制御部の機能構成を示したブロック図の一例を示す図である。
図11】第3の実施形態に係る管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図12】統合サーバの機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
図13】処理件数における順位付けの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る管理システム1の概略構成の一例を示す図である。
管理システム1は、スーパーマーケット等の店舗内に配置された複数台の精算装置10と、複数台の精算装置10の管理を行う管理端末の一例としての管理サーバ100とを備えている。図1には、5台の精算装置10が店舗の売場内において、商品陳列エリアの横に設けられた会計エリアに配置され、管理サーバ100がバックオフィスに配置されている例を示している。5台の精算装置10は、会計エリアの入口から見て、最前列の右側に配置された第1精算装置11と、最前列の左側に配置された第2精算装置12と、中央の右側に配置された第3精算装置13と、中央の左側に配置された第4精算装置14と、最後列の右側に配置された第5精算装置15とから構成されている。
【0010】
{精算装置10}
図2は、精算装置10の外観の一例を示す図である。
図3は、精算装置10の機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
精算装置10は、店舗内の顧客自身が商品の登録及び精算を行うセルフレジ用の装置であり、特許文献1に記載された精算装置と同一であることを例示することができる。以下の説明において、精算装置10と、特許文献1に記載された精算装置とで、同じ形状、機能を有する部材及び部位については同じ名称及び符号を付し、その詳細な説明は省略する。
精算装置10は、商品の登録を行うPOSレジ20と、貨幣の入出金を行う貨幣処理装置の一例としての釣銭機30とを備えている。
【0011】
(POSレジ20)
POSレジ20は、表示操作部21と、バーコードリーダ22と、カードリーダ23と、印字部24と、通信部25とを備えている。表示操作部21は、液晶タッチパネルディスプレイであることを例示することができる。バーコードリーダ22は、商品に付されたバーコードを読み取ることで商品の名称や価格等の情報を取得する。カードリーダ23は、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等の情報を読み取る。印字部24は、登録された商品の名称、価格、投入された貨幣の金額、釣銭の金額、日時等の取引内容を印字したレシートを発行する。通信部25は、釣銭機30や管理サーバ100との通信を行う通信インタフェースである。
【0012】
また、POSレジ20は、CPU(Central Processing Unit)(不図示)と、BIOS(Basic Input Output System)等のプログラムを格納する記憶領域であるROM(Read Only Memory)(不図示)と、プログラムの実行領域であるRAM(Random Access Memory)(不図示)とを有し、POSレジ20全体を制御するPOS制御部26を備えている。
また、POSレジ20は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種プログラム、各種プログラムに対する入力データ、各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶部27を備えている。記憶部27は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリ等の記憶装置であることを例示することができる。
【0013】
POS制御部26は、購入商品登録部26aと、購入金額算定部26bと、決済処理部26cとを有している。購入商品登録部26aは、バーコードリーダ22が商品に付されたバーコードを読み取って商品の名称や価格等の情報を取得した場合に、取得された情報を用いて商品の登録を行い、登録した商品を表示操作部21に表示する。また、購入商品登録部26aは、表示操作部21に表示された商品が選択されたとの情報を取得した場合に、選択された商品の名称や価格等の登録を行う。購入金額算定部26bは、購入商品登録部26aが商品の登録を終了した場合に、登録された全ての商品の価格を合計することで購入金額を算定し、表示操作部21に表示する。決済処理部26cは、購入金額算定部26bにより算定された購入金額の決済を行って取引を完了し、レシートの発行を行う。購入金額の決済は、ペイメントカードにより行ってもよいし、現金により行ってもよい。現金による決済が選択された場合には、決済処理部26cは、釣銭機30に購入金額を送信し、釣銭機30から精算完了通知を受信した場合に決済を完了する。
【0014】
(釣銭機30)
釣銭機30は、通信部31と、表示操作部32と、記憶部33とを備えている。通信部31は、POSレジ20や管理サーバ100との通信を行う通信インタフェースである。表示操作部32は、液晶タッチパネルディスプレイ等である。記憶部33は、HDDや半導体メモリ等の記憶装置であることを例示することができる。
【0015】
また、釣銭機30は、CPU(不図示)と、ROM(不図示)と、RAM(不図示)とを有し、釣銭機30全体を制御する釣銭制御部34と、紙幣処理ユニット40と、硬貨処理ユニット50とを備えている。
釣銭制御部34は、貨幣の入金処理を行う入金処理部34aと、貨幣の出金処理を行う出金処理部34bと、釣銭機30に発生した障害を検知する障害検知部34cとを有している。また、釣銭制御部34は、貨幣を読み取れないリジェクトが発生したことを検知するリジェクト検知部34eと、処理枚数をカウントするカウント部34fとを有している。また、釣銭制御部34は、障害率やリジェクト率を算出する算出部34gと、管理サーバ100やPOSレジ20に対して情報を送信する送信部34hとを有している。
【0016】
入金処理部34aは、POSレジ20から購入金額を受信した場合に、紙幣処理ユニット40及び硬貨処理ユニット50に対する貨幣の投入を許可する。その後、入金処理部34aは、紙幣処理ユニット40及び硬貨処理ユニット50から投入された貨幣の金種別の枚数を取得し、投入された貨幣の合計金額を算定する。入金処理部34aは、投入された貨幣の合計金額が購入金額を超えている場合には、合計金額と購入金額との差分を釣銭として算定し、出金処理部34bに釣銭の出金指示を行う。一方、入金処理部34aは、投入された貨幣の合計金額が購入金額と一致するか、又は、出金処理部34bによる釣銭の出金が正常に終了した場合には、POSレジ20に精算完了通知を送信する。また、入金処理部34aは、投入された貨幣の合計金額が購入金額と一致するか、又は、出金処理部34bによる釣銭の出金が正常に終了した場合には、記憶部33に記憶している処理件数をカウントアップする。このように、入金処理部34aは、POSレジ20からの制御信号を受信した場合に処理を開始し、処理が正常に終了した場合には、POSレジ20に完了通知を送信する。それゆえ、POSレジ20は、釣銭機30を制御可能な制御装置として機能する。
【0017】
出金処理部34bは、入金処理部34aから釣銭の出金指示を受けた場合に、釣銭の金額に応じて払い出すべき金種と枚数を決定し、紙幣処理ユニット40及び硬貨処理ユニット50に対して払出指示を出力することで出金処理を行う。そして、出金処理部34bは、釣銭の出金が正常に終了した場合には、入金処理部34aに通知する。
【0018】
障害検知部34cは、釣銭機30に発生した障害を検知し、障害の事象や障害が発生した時刻等を記憶部33に記憶する。また、障害検知部34cは、障害を検知した場合には、記憶部33に記憶している障害件数をカウントアップする。障害の要因は、紙幣処理ユニット40又は硬貨処理ユニット50に、ごみや紙幣が詰まっていることであること例示することができる。
【0019】
リジェクト検知部34eは、貨幣を読み取れないリジェクトが発生したことを検知し、リジェクトの事象やリジェクトが発生した時刻等を記憶部33に記憶する。また、リジェクト検知部34eは、リジェクトが発生したことを検知した場合には、記憶部33に記憶しているリジェクト件数をカウントアップする。リジェクトの要因としては、貨幣が汚れていること、欠損していること、複数枚の紙幣が重なって搬送されていること、複数枚の紙幣が所定の間隔を隔てずに搬送されていること、紙幣が斜めに搬送されていること、紙幣の端が折れ曲がっていること、紙幣に皺があることであることを例示することができる。
【0020】
カウント部34fは、例えば紙幣処理ユニット40の紙幣識別部が識別を行ったことを検知した場合、硬貨処理ユニット50の入金硬貨識別部が識別を行ったことを検知した場合、硬貨処理ユニット50の出金硬貨識別部が識別を行ったことを検知した場合、及び、リジェクトが発生したことをリジェクト検知部34eが検知した場合には、記憶部33に記憶している処理枚数をカウントアップする。
【0021】
算出部34gは、障害率及びリジェクト率を算出するとともに、記憶部33に記憶する。障害率は、釣銭機30の処理件数に対する障害件数の割合である(障害率(%)=障害件数/処理件数×100)。リジェクト率は、紙幣処理ユニット40及び硬貨処理ユニット50の処理枚数に対するリジェクト件数の割合である(リジェクト件数(%)=リジェクト件数/処理枚数×100)。
【0022】
送信部34hは、予め定められた送信タイミングとなったときに、釣銭機30の状態や稼働状況を表す情報(以下、「状態情報」と称する場合がある。)を管理サーバ100に送信する。送信部34hが状態情報を送信する際には、釣銭機30を特定する情報の一例としての識別情報、当該釣銭機30が設置されている精算装置10を特定する情報の一例としての識別情報、当該釣銭機30と通信可能に接続されているPOSレジ20を特定する情報の一例としての識別情報を、状態情報とともに送信する。状態情報は、釣銭機30の処理件数や処理枚数を含むことを例示することができる。また、状態情報は、釣銭機30の障害に係る情報を含むことを例示することができる。釣銭機30の障害に係る情報としては、算出部34gが算出した障害率や障害件数であることを例示することができる。また、状態情報は、釣銭機30でのリジェクトに係る情報を含むことを例示することができる。リジェクトに係る情報としては、算出部34gが算出したリジェクト率やリジェクト件数であることを例示することができる。送信タイミングは、1時間毎や3時間毎等の予め定められた時間経過後であることを例示することができる。また、送信タイミングは、午前11時や午後2時等の時刻であることを例示することができる。これら、送信部34hが管理サーバ100に送信する情報の内容や送信タイミングは、管理サーバ100により指示されること、又は、ユーザにより、表示操作部32又は表示操作部21を介して設定されることを例示することができる。
【0023】
例えば、送信部34hは、1時間毎に、記憶部33に記憶している、処理件数、処理枚数、障害率、リジェクト率を管理サーバ100に送信する。
なお、記憶部33に記憶されている、送信部34hが管理サーバ100に送信する情報、例えば、処理件数、処理枚数、障害率、リジェクト率は、送信部34hが管理サーバ100に送信した後に削除されることを例示することができる。
また、送信部34hは、後述する稼働信号や停止信号をPOSレジ20に対して送信する。これについては後で詳述する。
【0024】
紙幣処理ユニット40は、紙幣の投入を受け付ける紙幣受入部(不図示)と、紙幣を払い出す紙幣払出部(不図示)と、金種が識別できない等、出金に適さない紙幣を内部に集積する出金リジェクト部(不図示)とを備えている。また、紙幣処理ユニット40は、売上金の回収や釣銭の補充に用いる収納カセットを着脱可能であるカセット装着部(不図示)と、金種別に設けられた複数の紙幣収納部(不図示)とを備えている。また、紙幣処理ユニット40は、中央に周回搬送路を有している周回搬送部(不図示)と、紙幣受入部、紙幣払出部、出金リジェクト部、カセット装着部及び複数の紙幣収納部と周回搬送路との間に接続された接続搬送路(不図示)とを備えている。また、紙幣処理ユニット40は、周回搬送路に、紙幣の金種、真偽、正損、表裏、搬送状態等の識別を行う紙幣識別部(不図示)を備えている。紙幣識別部が紙幣の識別を行うことができなかった場合に、リジェクト検知部34eが、リジェクトが発生したことを検知する。紙幣識別部が紙幣の識別を行うことができた場合には、カウント部34fが、紙幣識別部が識別を行ったことを検知する。
【0025】
硬貨処理ユニット50は、硬貨の投入に用いられる硬貨投入口51と、硬貨を払い出す硬貨払出口55と、硬貨投入口に投入された硬貨を1層1列状態で1枚ずつ筐体内に取り込む入金硬貨搬送部(不図示)と、金種別に設けられた複数の硬貨収納部(不図示)と、硬貨収納部から繰り出された硬貨を搬送して硬貨払出口に投出する出金硬貨搬送部(不図示)とを備えている。また、硬貨処理ユニット50は、入金硬貨搬送部に設けられて、入金硬貨搬送部に繰り出された硬貨の金種、真偽、正損、表裏、搬送状態等の識別を行う入金硬貨識別部(不図示)と、硬貨払出口の手前に設けられ、硬貨払出口に投出された硬貨の金種を識別する出金硬貨識別部(不図示)とを備えている。入金硬貨識別部、出金硬貨識別部が硬貨の識別を行うことができなかった場合に、リジェクト検知部34eが、リジェクトが発生したことを検知する。入金硬貨識別部、出金硬貨識別部が硬貨の識別を行うことができた場合には、カウント部34fが、入金硬貨識別部、出金硬貨識別部が識別を行ったことを検知する。
【0026】
以下に、釣銭機30の釣銭制御部34が行うカウント処理を、フローチャートを用いて説明する。
図4は、釣銭制御部34が行うカウント処理の一例を示すフローチャートである。釣銭制御部34は、この処理を、予め設定された一定時間(例えば1ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
釣銭制御部34は、入出金処理を開始するか否かを判定する(S401)。S401の処理は、入金処理部34aがPOSレジ20から購入金額を受信した場合に入出金処理を開始すると判定する処理であることを例示することができる。入出金処理を開始しない場合(S401でNO)、釣銭制御部34は、カウント処理を終了する。他方、入出金処理を開始する場合(S401でYES)、釣銭制御部34は、貨幣を処理したか否かを判定する(S402)。
【0027】
貨幣を処理した場合(S402でYES)、釣銭制御部34は、記憶部33に記憶している処理枚数をカウントアップする(S403)。これらS402及びS403の処理は、カウント部34fが行う処理である。他方、貨幣を処理していない場合(S402でNO)、釣銭制御部34は、リジェクトが発生したか否かを判定する(S404)。
【0028】
リジェクトが発生した場合(S404でYES)、釣銭制御部34は、記憶部33に記憶しているリジェクト件数及び処理枚数をカウントアップし(S405)、S402以降の処理を行う。他方、リジェクトが発生していない場合(S404でNO)、釣銭制御部34は、障害が発生したか否かを判定する(S406)。S404の処理においては、リジェクト検知部34eがリジェクトを検知した場合にリジェクトが発生したと判定する。そして、リジェクト検知部34eは、リジェクトを検知した場合にリジェクト件数をカウントアップする(S405)。また、カウント部34fは、リジェクト検知部34eがリジェクトを検知した場合に処理枚数をカウントアップする(S405)。
【0029】
障害が発生していない場合(S406でNO)、釣銭制御部34は、S402以降の処理を行う。
S403の処理において処理枚数をカウントアップした後、入出金処理を終了したか否かを判定する(S407)。S407の処理は、入金処理部34aがPOSレジ20に精算完了通知を送信した場合に入出金処理を終了すると判定する処理であることを例示することができる。入出金処理を終了していない場合(S407でNO)、釣銭制御部34は、S402以降の処理を行う。入出金処理を終了した場合(S407でYES)、釣銭制御部34は、処理件数をカウントアップする(S408)。S408の処理は、カウント部34fが行う処理である。
【0030】
S406の処理において障害が発生している場合(S406でYES)、釣銭制御部34は、障害件数をカウントアップし(S409)、処理件数をカウントアップする(S408)。S409の処理は、障害検知部34cが行う処理である。
【0031】
なお、以上のように構成された精算装置10は、一つのPOSレジ20と一つの釣銭機30とが組み合わせられて構成されているが、釣銭機30は装着及び取り外し可能になっており、釣銭機30とPOSレジ20との組み合わせを変更することが可能である。言い換えれば、POSレジ20はそのままで、釣銭機30のみ他の釣銭機30と入れ替え可能である。
【0032】
{管理サーバ100}
図5は、第1の実施形態に係る管理サーバ100の概略構成の一例を示す図である。
管理サーバ100は、CPU111と、ROM112と、RAM113とを有し、管理サーバ100全体を制御する制御部110を備えている。
また、管理サーバ100は、OSやアプリケーション等の各種プログラム、各種プログラムに対する入力データ、各種プログラムからの出力データ等を記憶する記憶部114を備えている。記憶部114は、HDDや半導体メモリ等の記憶装置であることを例示することができる。
【0033】
管理サーバ100は、操作受付画面や画像の表示に使用される表示部115と、ユーザの入力操作を受け付ける操作部116と、外部装置との通信に用いられる通信部117とを備えている。
表示部115は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであることを例示することができる。
操作部116は、キーボード、マウス、タッチパネルであることを例示することができる。操作部116がタッチパネルである場合には、当該タッチパネルは、操作部116及び表示部115として機能する。
通信部117は、通信インタフェースであることを例示することができる。
管理サーバ100は、クライアントである精算装置10からの要求に対して情報や処理結果を提供する機能を果たすコンピュータであるサーバであることを例示することができる。ノートPC、デスクトップPC、タブレットPC、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、多機能携帯電話(所謂「スマートフォン」)であっても良い。
【0034】
(制御部110)
図6は、制御部110の機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
制御部110は、操作部116を介して、ユーザにより入力された情報を受け付ける受付部120と、複数の釣銭機30から出力された情報を取得する取得部121とを有している。また、制御部110は、取得部121が取得した情報を用いて複数の釣銭機30の稼働状況を比較する比較部122と、比較部122が比較した結果と、予め定められた指標とを用いて、複数の釣銭機30の稼働の優先度を判定する判定部123とを有している。また、制御部110は、複数の釣銭機30の稼働や停止を決定する決定部124と、決定部124が決定した事項を釣銭機30に出力する出力部125と、決定部124が決定した事項を表示部115の表示画面に表示させる表示制御部126とを備えている。指標は、処理件数、処理枚数、障害率、リジェクト率であることを例示することができる。
【0035】
受付部120は、例えば、ユーザが指定した指標やユーザが指定した釣銭機30の後述する稼働条件を受け付け可能である。受付部120は、ユーザにより入力された情報を受け付けた場合には、受け付けた情報を、記憶部114における予め定められた記憶領域に記憶する。例えば、受付部120は、ユーザが指定した指標や稼働条件を受け付けた場合には、指標や稼働条件を、記憶部114における予め定められた記憶領域に記憶する。
【0036】
取得部121は、各釣銭機30から、当該釣銭機30の識別情報や当該釣銭機30が設置されている精算装置10の識別情報とともに当該釣銭機30の状態情報を取得し、取得した状態情報を当該釣銭機30の識別情報と関連付けて記憶部114に記憶する。状態情報は、釣銭機30の処理件数、貨幣処理枚数、障害率、リジェクト率であることを例示することができる。
【0037】
図7は、記憶部114が記憶している釣銭機30の状態情報の一例を示す図である。
図7に示すように、記憶部114は、釣銭機30の識別情報に関連付けて、当該釣銭機30が設けられている精算装置10の識別情報と、当該釣銭機30の処理件数、貨幣の処理枚数、障害率、リジェクト率とを記憶する。
【0038】
比較部122は、複数の釣銭機30の状態や稼働状況を比較する。例えば、比較部122は、各釣銭機30の状態や稼働状況を表す指標毎の順位付けを行う。
図8(a)は、処理件数における順位付けの一例を示す図である。図8(b)は、貨幣の処理枚数における順位付けの一例を示す図である。図8(c)は、障害率における順位付けの一例を示す図である。図8(d)は、リジェクト率における順位付けの一例を示す図である。
比較部122は、記憶部114が記憶している釣銭機30の状態情報を基に、処理件数が少ない順、貨幣の処理枚数が少ない順、障害率が小さい順、リジェクト率が小さい順に順位付けを行う。
【0039】
図8(a)には、比較部122が行った処理件数が少ない順が、識別情報005の釣銭機30が1位、識別情報004の釣銭機30が2位、識別情報003の釣銭機30が3位、識別情報002の釣銭機30が4位、識別情報001の釣銭機30が5位である場合の例を示している。また、図8(b)には、比較部122が行った貨幣の処理枚数が少ない順が、識別情報005の釣銭機30が1位、識別情報003の釣銭機30が2位、識別情報004の釣銭機30が3位、識別情報002の釣銭機30が4位、識別情報001の釣銭機30が5位である場合の例を示している。また、図8(c)には、比較部122が行った障害率が小さい順が、識別情報005の釣銭機30が1位、識別情報003の釣銭機30が2位、識別情報004の釣銭機30が3位、識別情報001の釣銭機30が4位、識別情報002の釣銭機30が5位である場合の例を示している。また、図8(d)には、比較部122が行ったリジェクト率が小さい順が、識別情報004の釣銭機30が1位、識別情報005の釣銭機30が2位、識別情報002の釣銭機30が3位、識別情報003の釣銭機30が4位、識別情報001の釣銭機30が5位である場合の例を示している。
【0040】
判定部123は、比較部122が行った順位付けの結果と、予め定められた指標とを用いて、複数の釣銭機30の稼働の優先度を判定する。予め定められた指標は、ユーザが予め指定し、記憶部114に記憶された指標である。
判定部123は、例えば、予め定められた指標が処理件数である場合には、処理件数について比較部122が行った順位付けの順に優先度を高く判定する。つまり、図8(a)に示した例では、判定部123は、識別情報005の釣銭機30の優先度が1位、識別情報004の釣銭機30の優先度が2位、識別情報003の釣銭機30の優先度が3位、識別情報002の釣銭機30の優先度が4位、識別情報001の釣銭機30の優先度が5位であると判定する。
【0041】
判定部123は、例えば、予め定められた指標が貨幣の処理枚数である場合には、処理枚数について比較部122が行った順位付けの順に優先度を高く判定する。つまり、図8(b)に示した例では、判定部123は、識別情報005の釣銭機30の優先度が1位、識別情報003の釣銭機30の優先度が2位、識別情報004の釣銭機30の優先度が3位、識別情報002の釣銭機30の優先度が4位、識別情報001の釣銭機30の優先度が5位であると判定する。
【0042】
決定部124は、予め定められた稼働条件に従って、複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定する。予め定められた稼働条件は、ユーザが予め指定し、記憶部114に記憶された条件である。予め定められた稼働条件は、例えば、予め定められた所定タイミングになったら釣銭機30の稼働台数を予め定められた所定台数に設定する、であることを例示することができる。この稼働条件である場合には、決定部124は、所定タイミングになったときに、判定部123が判定した優先度が高い順に稼働させるべき釣銭機30を所定台数設定する。なお、所定タイミングは、午後2時や午後5時等の時刻であることを例示することができる。また、所定タイミングは、3時間後や5時間後等の予め定められた時間経過後であることを例示することができる。
【0043】
例えば、ユーザが指定した条件が、午後2時になったら釣銭機30の稼働台数を2台に設定する、という稼働条件である場合であって、予め定められた指標が処理件数である場合である事例(1)を考える。事例(1)である場合、決定部124は、午後2時の時点における判定部123が判定した優先度が高い順の2台の釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定し、他の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。例えば、午後2時の時点における判定部123が判定した優先度が図8(a)に示した通りである場合には、決定部124は、優先度が1位、2位の、識別情報005の釣銭機30と識別情報004の釣銭機30とを稼働させる釣銭機30として決定し、識別情報001~003の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。
【0044】
また、例えば、ユーザが指定した条件が、午後5時になったら釣銭機30の稼働台数を4台に設定する、という稼働条件である場合であって、予め定められた指標が貨幣の処理枚数である場合である事例(2)を考える。事例(2)である場合、決定部124は、午後5時の時点における判定部123が判定した優先度が高い順の4台の釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定し、他の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。例えば、午後5時の時点における判定部123が判定した優先度が図8(b)に示した通りである場合には、決定部124は、優先度が1位、2位、3位、4位の、識別情報005、識別情報003、識別情報004、識別情報002の釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定し、識別情報001の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。
【0045】
出力部125は、決定部124が稼働させる釣銭機30として決定した釣銭機30に対して、稼働するべき旨の制御信号である稼働信号を送信する。また、出力部125は、決定部124が停止させる釣銭機30として決定した釣銭機30に対して、停止するべき旨の制御信号である停止信号を送信する。上記事例(1)である場合、出力部125は、識別情報005、識別情報004の釣銭機30に対して稼働信号を送信し、識別情報001~003の釣銭機30に対して停止信号を送信する。
【0046】
以下に、管理サーバ100の制御部110が行う指示出力処理を、フローチャートを用いて説明する。
図9は、管理サーバ100の制御部110が行う指示出力処理の一例を示すフローチャートである。制御部110は、この処理を、予め設定された一定時間(例えば1ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9には、稼働条件が、所定タイミングになったら釣銭機30の稼働台数を所定台数に設定する、という条件である場合を示している。
制御部110は、先ず、上述した所定タイミングになったか否かを判定する(S901)。所定タイミングになっていない場合(S901でNO)、制御部110は、指示出力処理を終了する。他方、所定タイミングになった場合(S901でYES)、制御部110は、管理している複数の釣銭機30を、予め定められた指標についての順位付けを行う(S902)。これは、比較部122が行う処理である。その後、制御部110は、複数の釣銭機30の稼働の優先度を判定する(S903)。これは、判定部123が行う処理である。その後、制御部110は、複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定する(S904)。これは、決定部124が、ユーザが指定した稼働条件に従って、複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定する処理である。その後、制御部110は、S904の処理にて稼働すると決定された釣銭機30に対して稼働するべき旨の信号である稼働信号を送信するとともに、停止させると決定された釣銭機30に対して停止するべき旨の信号である停止信号を送信する(S905)。これは、出力部125が行う処理である。
【0047】
釣銭機30は、稼働信号を受信した場合には、POSレジ20のPOS制御部26に対してPOSレジ20を稼働するべき旨の制御信号である稼働信号を送信する。POS制御部26は、POSレジ20が稼働しているときに稼働信号を受信した場合には、そのまま稼働継続し、POSレジ20が稼働していないときに稼働信号を受信した場合には、POSレジ20を稼働させ、商品の登録を受け付け可能な状態とする。
【0048】
釣銭機30は、停止信号を受信した場合には、POSレジ20のPOS制御部26に対してPOSレジ20を停止するべき旨の制御信号である停止信号を送信する。POS制御部26は、POSレジ20が稼働していない停止中のときに停止信号を受信した場合には、そのまま停止を継続し、POSレジ20が稼働しているときに停止信号を受信した場合には、POSレジ20を停止させ、商品の登録を受け付け不可能な状態とする。なお、POSレジ20で取引が継続している場合には、当該取引が終了した時点で商品の登録を受け付け不可能な状態とする。
釣銭機30からPOSレジ20のPOS制御部26に対する稼働信号及び停止信号の送信は、釣銭機30の送信部34hが行う処理である。
【0049】
以上のように構成された管理システム1は、以下のように作用する。例えば、上記事例(1)の稼働条件及び指標である場合には、午後2時になったときに、比較部122が、処理件数についての順位付けを行う(S901、S902)。その後、判定部123が、図8(a)に示すように、優先度を判定する(S903)。そして、決定部124が、優先度が1位、2位の、識別情報005の釣銭機30と識別情報004の釣銭機30とを稼働させる釣銭機30として決定し、識別情報001~003の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する(S904)。そして、出力部125が、識別情報005と識別情報004の釣銭機30に対して稼働信号を送信するとともに、識別情報001~003の釣銭機30に対して停止信号を送信する(S905)。これにより、識別情報005の釣銭機30が設けられた第5精算装置15と、識別情報004の釣銭機30が設けられた第4精算装置14とが稼働し、それ以外の第1精算装置11、第2精算装置12、第3精算装置13が停止する。
【0050】
このように、会計エリアの入口に近い場所に配置された第1精算装置11、第2精算装置12、第3精算装置13の処理件数が多く、第4精算装置14及び第5精算装置15の処理件数が少ない場合に、午後2時に、これまでの処理件数が少ない第4精算装置14及び第5精算装置15が稼働し、これまでの処理件数が多い、第1精算装置11~第3精算装置13が停止する状態となる。これにより、これまでの処理件数が少ない第4精算装置14及び第5精算装置15の処理件数が増加する。つまり、第4精算装置14及び第5精算装置15が使用されずに休止状態となっている期間が減少する。その結果、設置された5台の釣銭機30の稼働率を平準化することができる。
【0051】
表示制御部126は、表示部115の表示画面に表示させるためのデータを出力し、表示画面の表示を制御する。
例えば、表示制御部126は、図7に示した、記憶部114が記憶している釣銭機30の状態情報、図8に示した、比較部122が行った順位付けの結果、判定部123が行った判定結果、決定部124が決定した事項を表示部115の表示画面に表示させる。
これにより、店舗を管理する管理者は、表示部115の表示画面に表示された各種データを見て、稼働させる釣銭機30や停止させる釣銭機30を決定することが可能となる。例えば、管理者は、図7に示した、複数の指標についての値を比較した表を見ながら、総合的に勘案して決定することが可能となる。また、管理者は、例えば、午後2時になったときに稼働台数を2台にする場合であって、判定部123が、図8(a)に示すように優先度を判定した場合に、識別情報005と識別情報004の釣銭機30が設置されている第4精算装置14及び第5精算装置15を稼働させ、識別情報001~003の釣銭機30が設置されている第1精算装置11、第2精算装置12、第3精算装置13を停止させるのではなく以下のようにしても良い。すなわち、稼働させたい釣銭機30と停止させたい釣銭機30とを入れ替えても良い。つまり、稼働させたい識別情報005の釣銭機30を、停止させたい識別情報001の釣銭機30が設置されている第1精算装置11内に設置して、第1精算装置11を稼働させても良い。また、停止させたい識別情報001の釣銭機30を、稼働させたい識別情報005の釣銭機30が設置されている第5精算装置15内に設置して、第5精算装置15を停止させても良い。同様に、稼働させたい識別情報004の釣銭機30を、停止させたい識別情報002の釣銭機30が設置されている第2精算装置12内に設置して、第2精算装置12を稼働させても良い。また、停止させたい識別情報002の釣銭機30を、稼働させたい識別情報004の釣銭機30が設置されている第4精算装置14内に設置して、第4精算装置14を停止させても良い。このように、稼働させたい釣銭機30と停止させたい釣銭機30とを入れ替えることで、稼働させたい釣銭機30を、会計エリアの入口に近い位置に配置された精算装置10内に設置することが可能となる。その結果、設置された5台の釣銭機30の稼働率を平準化することができる。このことに鑑みれば、判定部123が、優先度を判定することや、決定部124が、判定部123が判定した優先度が高い釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定し、優先度が低い釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定することは、POSレジ20と釣銭機30との組み合わせの変更を決定することとして捉えることができる。
【0052】
なお、上述した実施形態においては、管理サーバ100は、決定部124が稼働すると決定した釣銭機30に対して稼働信号を送信しているが特にかかる態様に限定されない。また、管理サーバ100は、決定部124が停止すると決定した釣銭機30に対して停止信号を送信しているが特にかかる態様に限定されない。管理サーバ100は、POSレジ20に対して、稼働信号や停止信号を送信しても良い。そして、POSレジ20は、稼働していないときに稼働信号を受信した場合には、稼働開始するとともに、釣銭機30に対して稼働信号を送信すると良い。また、POSレジ20は、稼働しているときに停止信号を受信した場合には、稼働停止するとともに、釣銭機30に対して停止信号を送信すると良い。
また、上述した実施形態においては、釣銭機30が、状態情報を管理サーバ100に送信しているが特にかかる態様に限定されない。釣銭機30が、状態情報をPOSレジ20に対して送信し、POSレジ20が、管理サーバ100に対して送信しても良い。
【0053】
また、上述した実施形態においては、稼働条件は、所定タイミングになったら釣銭機30の稼働台数を所定台数に設定するという条件に限定されない。例えば、店舗の売場等に設置されたカメラにて撮影された画像を基に、店舗内の顧客の人数を把握し、顧客の人数に応じて稼働台数を変更しても良い。例えば、顧客の人数が30人未満である場合には稼働台数を1台に設定し、人数が30人以上50人未満である場合には稼働台数を2台に設定し、人数が50人以上70人未満である場合には稼働台数を3台に設定し、人数が70人以上90人未満である場合には稼働台数を4台に設定し、人数が90人以上である場合には稼働台数を5台に設定するというように、顧客の人数に応じて稼働台数を変更しても良い。なお、カメラにて撮影された画像を基に把握する顧客の人数は、正確でなくても良く、例えば5人ぐらいの誤差があっても良い。
【0054】
また、例えば、ユーザが指定した条件が、顧客の人数に応じて稼働台数を変更する、という稼働条件である場合であって、予め定められた指標が処理件数である場合である事例(3)を考える。事例(3)である場合、制御部110は、カメラにて撮影された画像に基づいて店舗内の顧客の人数を把握するとともに、顧客の人数に応じて稼働台数を設定する。例えば、上記人数と稼働台数の例では、制御部110は、顧客の人数が50人以上70人未満である状態から30人以上50人未満に減った場合には、稼働台数を3台から2台に減らす。そして、決定部124は、稼働台数を変更した時点における判定部123が判定した優先度が高い順の2台の釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定し、他の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。
このような態様によれば、釣銭機30の稼働率を平準化することができるとともに、精算装置10の待ち時間を減らすことが可能となる。
【0055】
また、上述した実施形態においては、稼働条件が、所定タイミングになったら釣銭機30の稼働台数を所定台数に設定する、という条件である場合に、所定タイミングになったときに、制御部110が複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定するが、特にかかる態様に限定されない。釣銭機30の稼働台数を所定台数設定するタイミングと、制御部110が複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定するタイミングとがずれていても良い。例えば、制御部110の決定部124は、週初め(例えば毎週月曜日の午前0時)に、判定部123の判定に基づいて、稼働させるべき釣銭機30を所定台数設定し、所定タイミングとしての、例えばその週の毎日午後2時になったら、週初めに設定した釣銭機30を稼働させるようにしても良い。
【0056】
また、実施形態において、管理サーバ100は、管理システム1の保守を行う企業が有するサーバであって店舗の外部にある保守サーバ(不図示)に対して、釣銭機30の状態情報や比較部122が行った比較結果を送信しても良い。例えば、制御部110の出力部125が、保守サーバ(不図示)に対して、釣銭機30の状態情報や比較部122が行った比較結果を送信しても良い。そして、保守サーバが、受信した釣銭機30の状態情報や比較部122が行った比較結果を、管理システム1の保守を行う者に報知することで、複数の釣銭機30の状態や稼働状況、及び、これらの比較結果を認識させることができる。報知手法は、保守サーバに接続されたディスプレイの表示画面に表示させること、メール等を送信することであることを例示することができる。これにより、保守を行う企業において、例えば、障害率やリジェクト率が高くなったのでメンテナンス等を行う必要がある、といったことを把握することができる。このことに鑑みれば、判定部123が優先度を判定することや、決定部124が、判定部123が判定した優先度が低い釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定することは、優先度が低い釣銭機30をメンテナンスが必要な釣銭機30として決定することとして捉えることができる。
【0057】
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る管理システム2は、第1の実施形態に係る管理システム1に対して、管理サーバ100に代えて管理サーバ200を有している。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。第1の実施形態と第2の実施形態とで、同じ機能を有するものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
図10は、第2の実施形態に係る制御部210の機能構成を示したブロック図の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る管理サーバ200は、第1の実施形態に係る管理サーバ100に対して、制御部110に代えて制御部210を有している点が異なる。制御部210は、受付部120と、取得部121と、出力部125と、表示制御部126とを有している。また、管理サーバ200は、複数の釣銭機30の状態や稼働状況を判断する判断部222と、判断部222が行った判断結果に基づいて複数の釣銭機30の稼働や停止を決定する決定部224とを有している。
【0058】
判断部222は、取得部121が取得した値を用いて、各釣銭機30の状態や稼働状況が予め定められた範囲内であるか否かを把握するために、予め定められた指標についての値が予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。
判断部222は、例えば、予め定められた指標が処理件数である場合には、管理対象の全ての釣銭機30の処理件数が、処理件数について予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。処理件数についての閾値は、20000件であることを例示することができる。
また、判断部222は、例えば、予め定められた指標が処理枚数である場合には、管理対象の全ての釣銭機30の処理枚数が、処理枚数について予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。処理枚数についての閾値は、100000枚であることを例示することができる。
【0059】
また、判断部222は、例えば、予め定められた指標が障害率である場合には、管理対象の全ての釣銭機30の障害率が、障害率について予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。障害率についての閾値は、5%であることを例示することができる。
また、判断部222は、例えば、予め定められた指標がリジェクト率である場合には、管理対象の全ての釣銭機30のリジェクト率が、リジェクト率について予め定められた閾値未満であるか否かを判断する。リジェクト率についての閾値は、10%であることを例示することができる。
【0060】
判断部222が上記判断を行うタイミングは、例えば、取得部121が釣銭機30から送られてきた状態情報を取得する毎であることを例示することができる。また、判断部222は、午後3時や午後6時等、予め定められた時刻になった場合に上記判断を行っても良い。また、判断部222は、5時間後等の予め定められた時間が経過する毎に上記判断を行っても良い。
【0061】
決定部224は、複数の釣銭機30の内の一の釣銭機30において予め定められた指標についての値が閾値以上であると判断部222が判断した場合には、当該一の釣銭機30を停止させる釣銭機30として決定する。この際、複数の釣銭機30の内の他の釣銭機30において予め定められた指標についての値が閾値以上であると判断部222が判断していない場合であって、当該他の釣銭機30が停止している場合には、当該他の釣銭機30を稼働させる釣銭機30として決定しても良い。
なお、予め定められた指標は、複数であっても良い。また、予め定められた指標が複数である場合には、決定部224は、複数の指標の内のいずれかの指標についての値が閾値以上であると判断部222が判断した場合には、停止させる釣銭機30として決定すると良い。
【0062】
以上のように構成された管理システム2においては、例えば、予め定められた指標が処理件数である場合には、判断部222は、管理対象の全ての釣銭機30の処理件数が、予め定められた閾値(例えば20000件)以上であるか否かを判断する。そして、処理件数が閾値以上であると判断部222が判断した釣銭機30がある場合には決定部224が停止させる釣銭機30として決定する。そして、出力部125が、決定部224が停止させると決定した釣銭機30に対して停止信号を送信する。これにより、例えば、識別情報001の釣銭機30の処理件数が閾値以上となった場合には、識別情報001の釣銭機30が設置されている精算装置10が稼働停止状態となる。また、このとき、例えば、識別情報005の釣銭機30が稼働停止状態であって処理件数が閾値未満である場合には、識別情報005の釣銭機30が設置されている精算装置10が稼働状態となり得る。これにより、これまでの処理件数が多い釣銭機30が稼働停止状態となるので、これまでの処理件数が少ない釣銭機30の処理件数が増える。その結果、管理対象にある複数の釣銭機30の処理件数を平準化することができる。
【0063】
なお、上述した第2の実施形態において、管理サーバ200は、管理システム2の保守を行う企業が有する保守サーバに対して、釣銭機30の状態情報や判断部222が行った判断結果を送信しても良い。そして、保守サーバが、受信した釣銭機30の状態情報や判断部222が行った判断結果を、管理システム2の保守を行う者に報知することで、複数の釣銭機30の状態や稼働状況、及び、例えば障害率等の指標についての値が閾値以上となったか否かを認識させることができる。これにより、保守を行う企業において、例えば、障害率が高くなったのでメンテナンス等を行う必要がある、といったことを把握することができる。このことに鑑みれば、判断部222が予め定められた指標についての値が閾値以上であると判断することは、この釣銭機30をメンテナンスが必要な釣銭機30として決定することとして捉えることができる。
【0064】
<第3の実施形態>
図11は、第3の実施形態に係る管理システム3の概略構成の一例を示す図である。
第3の実施形態に係る管理システム3は、第1の実施形態に係る管理システム1に対して、複数の店舗それぞれに備えられた複数の管理サーバ130から複数の店舗それぞれに備えられた複数の釣銭機30の状態や稼働状況を取得可能サーバである統合サーバ300を備えている点が異なる。そして、第3の実施形態に係る管理システム3においては、統合サーバ300が、例えば、複数の店舗を管理する本部のオフィスに設置され、統合サーバ300が、各店舗における複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定する点が第1の実施形態に係る管理システム1と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。第1の実施形態と第3の実施形態とで、同じ機能を有するものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0065】
図12は、統合サーバ300の機能構成を示す機能ブロック図の一例である。
第3の実施形態に係る統合サーバ300は、第1の実施形態に係る管理サーバ100に対して、制御部110に代えて制御部310を有している点が異なる。制御部310は、制御部110が有する受付部120と、表示制御部126とを有している。また、制御部310は、制御部110が有する、取得部121、比較部122、判定部123、決定部124、出力部125、それぞれに相当する、取得部321、比較部322、判定部323、決定部324、出力部325を有している。
【0066】
第3の実施形態に係る管理サーバ130は、第1の実施形態に係る管理サーバ100が有する、取得部121、出力部125に相当する、取得部131、出力部135と、統合サーバ300に対して情報を送信する送信部137とを有している。
取得部131は、取得部121が有する機能に加えて、統合サーバ300から送信されてきた情報を取得する。
送信部137は、取得部131が取得した各釣銭機30の状態情報を当該釣銭機30の識別情報や店舗を特定する情報の一例としての識別情報と関連付けて、統合サーバ300に対して送信する。送信部137が送信するタイミングは、例えば、取得部131が釣銭機30から送られてきた状態情報を取得する毎であることを例示することができる。また、送信部137は、午後3時や午後6時等、予め定められた時刻になった場合に送信しても良い。また、送信部137は、5時間後等の予め定められた時間が経過する毎に送信しても良い。
【0067】
取得部321は、管理サーバ130から送られてきた、複数の店舗それぞれに備えられた複数の釣銭機30の状態情報を取得し、取得した状態情報を、当該釣銭機30の識別情報や店舗の識別情報と関連付けて統合サーバ300の記憶部114に記憶する。
比較部322は、比較部122が有する、各店舗に備えられた複数の釣銭機30の稼働状況を比較する機能に加えて、複数の店舗に備えられた全ての釣銭機30の稼働状況を比較する機能を有する。
【0068】
図13は、処理件数における順位付けの一例を示す図である。
比較部322は、記憶部114が記憶している複数の店舗に備えられた全ての釣銭機30の状態情報を基に、処理件数が少ない順、貨幣処理枚数が少ない順、障害率が小さい順、リジェクト率が小さい順に順位付けを行う。
図13には、比較部322が行った処理件数が少ない順が、識別情報001の店舗の識別情報005の釣銭機30が1位、識別情報003の店舗の識別情報005の釣銭機30が2位、識別情報002の店舗の識別情報004の釣銭機30が3位、識別情報002の店舗の識別情報005の釣銭機30が4位、識別情報001の店舗の識別情報004の釣銭機30が5位である場合の例を示している。
【0069】
判定部323は、判定部123と同様に、比較部322が行った順位付けの結果と、予め定められた指標とを用いて、各店舗における複数の釣銭機30の稼働の優先度を判定する。
決定部324は、決定部124と同様に、各店舗における複数の釣銭機30の稼働及び停止を決定する。
出力部325は、各店舗の管理サーバ130に対して、決定部324が稼働させる釣銭機30として決定した当該店舗における釣銭機30の識別情報、及び、決定部324が停止させる釣銭機30として決定した当該店舗における釣銭機30の識別情報を送信する。
【0070】
管理サーバ130においては、取得部131が、統合サーバ300の出力部325から送信されてきた、当該管理サーバ130が設置されている店舗における稼働又は停止させるべき釣銭機30の情報を取得する。
そして、管理サーバ130の出力部135は、統合サーバ300の決定部324が稼働させる釣銭機30として決定した釣銭機30に対して稼働信号を送信し、停止させる釣銭機30として決定した釣銭機30に対して停止信号を送信する。
【0071】
このように構成された第3の実施形態に係る管理システム3においては、複数の店舗に備えられた複数の釣銭機30の稼働率を平準化することができる。そして、この複数の店舗における平準化を、一の統合サーバ300を用いて実現するので、例えば第1の実施形態に係る管理サーバ100を店舗毎に設置する構成と比較すると、低廉に実現することができる。
【0072】
加えて、統合サーバ300の表示制御部126は、例えば、図7に示した、各店舗における複数の釣銭機30の状態情報や、図8に示した、各店舗における複数の釣銭機30の順位付けの結果や、図13に示した、比較部322が行った全ての店舗における複数の釣銭機30の順位付けの結果を、統合サーバ300の表示部115や統合サーバ300に接続されたディスプレイの表示画面に表示可能である。これにより、複数の店舗を管理する管理者は、表示部115の表示画面等に表示された各種データを見て、複数の店舗において稼働する釣銭機30や稼働停止する釣銭機30を決定することが可能となる。例えば、管理者は、複数の店舗の内の一の店舗の一の釣銭機30と、他の店舗の他の釣銭機30とを入れ替えることを決定することが可能となる。その結果、複数の店舗に設置された複数の釣銭機30の稼働率をきめ細かく平準化することが可能となる。
【0073】
なお、上述した第3の実施形態において、統合サーバ300は、管理システム3の保守を行う企業が有する保守サーバに対して、各店舗における複数の釣銭機30の状態情報や、各店舗における複数の釣銭機30の順位付けの結果や、比較部322が行った全ての店舗における複数の釣銭機30の順位付けの結果を送信しても良い。そして、保守サーバが、受信した釣銭機30の状態情報や比較部322が行った判断結果等を、管理システム3の保守を行う者に報知することで、複数の釣銭機30の状態や稼働状況を認識させることができる。これにより、保守を行う企業において、例えば、障害率が高くなったのでメンテナンス等を行う必要がある、といったことを把握することができる。また、例えば、一の店舗に設置された複数の釣銭機30の平均処理件数が、他の店舗に設置された複数の釣銭機30の平均処理件数よりも多い場合には、保守を行う企業の者は、当該一の店舗の精算装置10の設置台数を、当該他の店舗の精算装置10の設置台数よりも多くするべき等の提案を行うことが可能となる。
【0074】
また、上述した第1の実施形態~第3の実施形態において、算出部34gは、障害率及びリジェクト率を算出するとともに、記憶部33に記憶することとしたが、障害率及びリジェクト率を、それぞれ障害要因別、リジェクト要因別に算出するとともに、記憶部33に記憶することとしても良い。
また、上述した第1の実施形態~第3の実施形態において、精算装置10は、商品の登録を行うPOSレジ20と、貨幣の入出金を行う釣銭機30とを備えているが、特にかかる態様に限定されない。例えば、精算装置10は、商品の登録を行うPOSレジ20を備えていなくても良い。
【符号の説明】
【0075】
1,2,3…管理システム、10…精算装置、20…POSレジ、26…POS制御部、30…釣銭機、34…釣銭制御部、100,130…管理サーバ、110…制御部、121…取得部、122…比較部、123…判定部、124…決定部、125…出力部、126…表示制御部、300…統合サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13