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特許7588502電気機器システムおよび電池パック型機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】電気機器システムおよび電池パック型機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/267 20210101AFI20241115BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20241115BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20241115BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20241115BHJP
【FI】
H01M50/267
B25F5/00 H
B25F5/02
H01M50/244 A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020202944
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2022090508
(43)【公開日】2022-06-17
【審査請求日】2023-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長濱 達也
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-036828(JP,A)
【文献】特開2016-030307(JP,A)
【文献】特開2005-190943(JP,A)
【文献】国際公開第2014/148452(WO,A1)
【文献】特開2016-154128(JP,A)
【文献】国際公開第2020/066905(WO,A1)
【文献】特開2013-176810(JP,A)
【文献】特開2012-049074(JP,A)
【文献】特開2020-087875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F
H01M
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電気機器と、第2電気機器と、第1電池パック型機器と、第2電池パック型機器を備える電気機器システムであって、
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、
前後方向および左右方向に沿った基準面と、
前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、
前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、
前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えており、
前記第1電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、第1電池側空間が確保されており、
前記第2電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、
前記一対の電池側レールと前後方向に摺動可能に係合する一対の機器側レールと、
前記第1電池側識別領域に対応する箇所に配置された第1機器側識別部を備えており、
前記第1電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有しており、
前記第1電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け可能であり、前記第2電気機器に取り付け可能であり、
前記第2電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であり、前記第2電気機器に取り付け可能である、電気機器システム。
【請求項2】
前記第2電池パック型機器の重量が、前記第1電池パック型機器の重量よりも大きい、請求項1の電気機器システム。
【請求項3】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数が、前記第1電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多い、請求項1の電気機器システム。
【請求項4】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の前記電池セルのサイズが、前記第1電池パック型機器の前記電池セルのサイズよりも大きい、請求項1の電気機器システム。
【請求項5】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の定格容量が、前記第1電池パック型機器の定格容量よりも大きい、請求項1の電気機器システム。
【請求項6】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の定格電圧が、前記第1電池パック型機器の定格電圧よりも大きい、請求項1の電気機器システム。
【請求項7】
第3電気機器と、第3電池パック型機器をさらに備えており、
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、
前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えており、
前記第1電池パック型機器の前記第2電池側識別領域と前記第2電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、それぞれ、第2電池側空間が確保されており、
前記第3電池パック型機器は、
前記基準面と、
前記一対の支持壁と、
前記一対の電池側レールと、
前記第1電池側識別領域と、
前記第2電池側識別領域を備えており、
前記第3電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記第1電池側識別部材が設けられており、
前記第3電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、
前記第2電池側識別領域に対応する箇所に配置された第2機器側識別部をさらに備えており、
前記第1電気機器の前記第2機器側識別部と前記第2電気機器の前記第2機器側識別部は、それぞれ、前記第2電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第3電気機器は、
前記一対の機器側レールと、
前記第1機器側識別部と、
前記第2機器側識別部を備えており、
前記第3電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有しており、
前記第3電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有しており、
前記第1電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であり、
前記第2電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であり、
前記第3電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であり、前記第2電気機器に取り付け不能であり、前記第3電気機器に取り付け可能である、請求項1の電気機器システム。
【請求項8】
第3電気機器と、第3電池パック型機器をさらに備えており、
前記第3電池パック型機器は、
前記基準面と、
前記一対の支持壁と、
前記一対の電池側レールと、
前記第1電池側識別領域を備えており、
前記第3電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している、前記第1電池側識別部材よりもサイズが大きい第3電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器の前記第1機器側識別部と前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、それぞれ、前記第3電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第3電気機器は、
前記一対の機器側レールと、
前記第1機器側識別部を備えており、
前記第3電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材と前記第3電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有しており、
前記第1電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であり、
前記第2電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であり、
前記第3電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であり、前記第2電気機器に取り付け不能であり、前記第3電気機器に取り付け可能である、請求項1の電気機器システム。
【請求項9】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器は、それぞれ、
前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えており、
前記第1電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、第2電池側空間が確保されており、
前記第2電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられており、
前記第3電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している、前記第2電池側識別部材よりもサイズが大きい第4電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器と前記第2電気機器と前記第3電気機器は、それぞれ、
前記第2電池側識別領域に対応する箇所に配置された第2機器側識別部をさらに備えており、
前記第1電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材と前記第4電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第2電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ可能であり、かつ前記第4電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第3電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材と前記第4電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有する、請求項8の電気機器システム。
【請求項10】
前記第2電池パック型機器の重量が、前記第1電池パック型機器の重量よりも大きく、
前記第3電池パック型機器の重量が、前記第2電池パック型機器の重量よりも大きい、請求項7から9の何れか一項の電気機器システム。
【請求項11】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数が、前記第1電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多く、
前記第3電池パック型機器の前記電池セルの個数が、前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多い、請求項7から9の何れか一項の電気機器システム。
【請求項12】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の定格容量が、前記第1電池パック型機器の定格容量よりも大きく、
前記第3電池パック型機器の定格容量が、前記第2電池パック型機器の定格容量よりも大きい、請求項7から9の何れか一項の電気機器システム。
【請求項13】
前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えており、
前記第2電池パック型機器の定格電圧が、前記第1電池パック型機器の定格電圧よりも大きく、
前記第3電池パック型機器の定格電圧が、前記第2電池パック型機器の定格電圧よりも大きい、請求項7から9の何れか一項の電気機器システム。
【請求項14】
第1電気機器に取り付け不能であり、第2電気機器に取り付け可能な電池パック型機器であって、
前後方向および左右方向に沿った基準面と、
前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、
前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、
前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えており、
前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、
前記一対の電池側レールと前後方向に摺動可能に係合する一対の機器側レールと、
前記第1電池側識別領域に対応する箇所に配置された第1機器側識別部を備えており、
前記第1電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有している、電池パック型機器。
【請求項15】
重量が1.1kg以上である、請求項14の電池パック型機器。
【請求項16】
前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えており、
前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられており、
前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、前記第2電池側識別領域に対応する箇所に配置された第2機器側識別部をさらに備えており、
前記第1電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有しており、
前記第2電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有している、請求項14または15の電池パック型機器。
【請求項17】
重量が1.5kg以上である、請求項16の電池パック型機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、電気機器システムおよび電池パック型機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1電気機器と、第2電気機器と、第1電池パック型機器と、第2電池パック型機器を備える電気機器システムが開示されている。前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基準面と、前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、前記一対の支持壁の左右方向内側に配置された電池側識別領域を備えている。前記第1電池パック型機器の前記電池側識別領域には、電池側空間が確保されている。前記第2電池パック型機器の前記電池側識別領域には、前記基準面に接続している電池側識別部材が設けられている。前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、前記一対の電池側レールと前後方向に摺動可能に係合する一対の機器側レールと、前記電池側識別領域に対応する箇所に配置された機器側識別部を備えている。前記第1電気機器の前記機器側識別部は、前記電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有している。前記第2電気機器の前記機器側識別部は、前記電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有している。前記第1電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け可能であり、前記第2電気機器に取り付け可能である。前記第2電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であり、前記第2電気機器に取り付け可能である。なお、本明細書でいう電池パック型機器とは、電池パックであってもよいし、電池パックの代わりに電気機器に取り付け可能な機器、例えばアダプタ等であってもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/066905号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池パック型機器においては、一対の電池側レールを支持する一対の支持壁と基準面の接続箇所に応力が集中しやすく、一対の支持壁と基準面の接続箇所に破損が生じやすい。本明細書では、取り付け可能な電気機器を識別するために電池パック型機器に設けられる電池側識別部材を利用して、電池パック型機器の破損を抑制することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する電気機器システムは、第1電気機器と、第2電気機器と、第1電池パック型機器と、第2電池パック型機器を備えていてもよい。前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基準面と、前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えていてもよい。前記第1電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、第1電池側空間が確保されていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、前記一対の電池側レールと前後方向に摺動可能に係合する一対の機器側レールと、前記第1電池側識別領域に対応する箇所に配置された第1機器側識別部を備えていてもよい。前記第1電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。前記第1電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け可能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第2電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け可能であってもよい。
【0006】
上記の電気機器システムでは、第2電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材によって、第2電池パック型機器が第1電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第1電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第1電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の電気機器システムによれば、第2電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材を利用して、第2電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0007】
本明細書が開示する電池パック型機器は、前後方向および左右方向に沿った基準面と、前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えていてもよい。前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられていてもよい。
【0008】
上記の電池パック型機器では、第1電池側識別部材によって、電池パック型機器を取り付け不能な電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第1電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第1電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の構成によれば、第1電池側識別部材を利用して、電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例に係る電気機器システム2の構成を模式的に示す図である。
図2】実施例に係る電気機器12,14,16,18の外観を示す斜視図である。
図3】実施例に係る電気機器12の電池パック取付部13の外観を示す斜視図である。
図4】実施例に係る電気機器12の配線部44の内部の構成を示す斜視断面図である。
図5】実施例に係る電気機器12の電池パック取付部13の正面図である。
図6】実施例に係る電気機器14の電池パック取付部15の近傍を示す斜視図である。
図7】実施例に係る電気機器14の電池パック取付部15の近傍の正面図である。
図8】実施例に係る電気機器16の電池パック取付部17の近傍を示す斜視図である。
図9】実施例に係る電気機器16の電池パック取付部17の近傍の正面図である。
図10】実施例に係る電気機器18の電池パック取付部19の近傍を示す斜視図である。
図11】実施例に係る電気機器18の電池パック取付部19の近傍の正面図である。
図12】実施例に係る電池パック22の縦断面図である。
図13】実施例に係る電池パック22のケーシング138の内部の構成を示す斜視図である。
図14】実施例に係る電池パック22の外観を示す斜視図である。
図15】実施例に係る電池パック22の上側ケーシング142の近傍の背面図である。
図16】実施例に係る電池パック24の外観を示す斜視図である。
図17】実施例に係る電池パック24の上側ケーシング182の近傍の背面図である。
図18】実施例に係る電池パック26の外観を示す斜視図である。
図19】実施例に係る電池パック26の上側ケーシング190の近傍の背面図である。
図20】実施例に係る電池パック28の外観を示す斜視図である。
図21】実施例に係る電池パック28の上側ケーシング200の近傍の背面図である。
図22】実施例に係る電気機器18,16と電池パック22,24の組み合わせを示す図である。
図23】実施例に係る電気機器18,14と電池パック22,26の組み合わせを示す図である。
図24】実施例に係る電気機器16,14と電池パック24,26の組み合わせを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された電気機器システムおよび電池パック型機器を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
【0011】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、以下の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、特許請求の範囲に記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0012】
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又は特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システムは、第1電気機器と、第2電気機器と、第1電池パック型機器と、第2電池パック型機器を備えていてもよい。前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基準面と、前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えていてもよい。前記第1電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、第1電池側空間が確保されていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、前記一対の電池側レールと前後方向に摺動可能に係合する一対の機器側レールと、前記第1電池側識別領域に対応する箇所に配置された第1機器側識別部を備えていてもよい。前記第1電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。前記第1電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け可能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第2電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け可能であってもよい。
【0014】
上記の電気機器システムでは、第2電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材によって、第2電池パック型機器が第1電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第1電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第1電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の電気機器システムによれば、第2電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材を利用して、第2電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第2電池パック型機器の重量は、前記第1電池パック型機器の重量よりも大きくてもよい。
【0016】
第2電池パック型機器の重量が、第1電池パック型機器の重量よりも大きい場合、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器が、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数が、前記第1電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多くてもよい。
【0018】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、電池セルの個数が多いほど重量が大きくなることがある。このため、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記電池セルのサイズは、前記第1電池パック型機器の前記電池セルのサイズよりも大きくてもよい。
【0020】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、電池セルのサイズが大きいほど重量が大きくなることがある。このため、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の定格容量は、前記第1電池パック型機器の定格容量よりも大きくてもよい。
【0022】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、定格容量が大きいほど重量が大きくなることがある。このため、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0023】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の定格電圧は、前記第1電池パック型機器の定格電圧よりも大きくてもよい。
【0024】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、定格電圧が大きいほど重量が大きくなることがある。このため、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0025】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システムは、第3電気機器と、第3電池パック型機器をさらに備えていてもよい。前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器は、それぞれ、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えていてもよい。前記第1電池パック型機器の前記第2電池側識別領域と前記第2電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、それぞれ、第2電池側空間が確保されていてもよい。前記第3電池パック型機器は、前記基準面と、前記一対の支持壁と、前記一対の電池側レールと、前記第1電池側識別領域と、前記第2電池側識別領域を備えていてもよい。前記第3電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記第1電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第3電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第1電気機器と前記第2電気機器は、それぞれ、前記第2電池側識別領域に対応する箇所に配置された第2機器側識別部をさらに備えていてもよい。前記第1電気機器の前記第2機器側識別部と前記第2電気機器の前記第2機器側識別部は、それぞれ、前記第2電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第3電気機器は、前記一対の機器側レールと、前記第1機器側識別部と、前記第2機器側識別部を備えていてもよい。前記第3電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。前記第3電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。前記第1電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第2電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第3電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。
【0026】
上記の電気機器システムでは、第3電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材と第2電池側識別部材によって、第3電池パック型機器が第1電気機器や第2電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第1電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第1電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。第2電池側識別部材は、一対の支持壁の他方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第2電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の他方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の電気機器システムによれば、第3電池パック型機器に設けられた第1電池側識別部材および第2電池側識別部材を利用して、第3電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0027】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システムは、第3電気機器と、第3電池パック型機器をさらに備えていてもよい。前記第3電池パック型機器は、前記基準面と、前記一対の支持壁と、前記一対の電池側レールと、前記第1電池側識別領域を備えていてもよい。前記第3電池パック型機器の前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している、前記第1電池側識別部材よりもサイズが大きい第3電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第1電気機器の前記第1機器側識別部と前記第2電気機器の前記第1機器側識別部は、それぞれ、前記第3電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第3電気機器は、前記一対の機器側レールと、前記第1機器側識別部を備えていてもよい。前記第3電気機器の前記第1機器側識別部は、前記第1電池側識別部材と前記第3電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。前記第1電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第2電池パック型機器は、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。前記第3電池パック型機器は、前記第1電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第2電気機器に取り付け不能であってもよく、前記第3電気機器に取り付け可能であってもよい。
【0028】
上記の電気機器システムでは、第3電池パック型機器に設けられた第3電池側識別部材によって、第3電池パック型機器が第1電気機器や第2電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第3電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第3電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の電気機器システムによれば、第3電池パック型機器に設けられた第3電池側識別部材を利用して、第3電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0029】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器は、それぞれ、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えていてもよい。前記第1電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、第2電池側空間が確保されていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第3電池パック型機器の前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している、前記第2電池側識別部材よりもサイズが大きい第4電池側識別部材が設けられていてもよい。前記第1電気機器と前記第2電気機器と前記第3電気機器は、それぞれ、前記第2電池側識別領域に対応する箇所に配置された第2機器側識別部をさらに備えていてもよい。前記第1電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材と前記第4電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第2電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材を受け入れ可能であり、かつ前記第4電池側識別部材を受け入れ不能な形状を有していてもよい。前記第3電気機器の前記第2機器側識別部は、前記第2電池側識別部材と前記第4電池側識別部材を受け入れ可能な形状を有していてもよい。
【0030】
第2電池側識別部材や第4識別部材は、一対の支持壁の他方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第2電池側識別部材や第4識別部材を設けることによって一対の支持壁の他方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の電気機器システムによれば、第2電池パック型機器に設けられた第2電池側識別部材を利用して、第2電池パック型機器の破損を抑制することができる。また、第3電池パック型機器に設けられた第4電池側識別部材を利用して、第3電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0031】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第2電池パック型機器の重量は、前記第1電池パック型機器の重量よりも大きくてもよい。前記第3電池パック型機器の重量は、前記第2電池パック型機器の重量よりも大きくてもよい。
【0032】
第2電池パック型機器の重量が、第1電池パック型機器の重量よりも大きい場合、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。また、第3電池パック型機器の重量が、第2電池パック型機器の重量よりも大きい場合、第3電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。また、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材と第2電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。あるいは、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材よりもサイズが大きな第3電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0033】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数は、前記第1電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多くてもよい。前記第3電池パック型機器の前記電池セルの個数は、前記第2電池パック型機器の前記電池セルの個数よりも多くてもよい。
【0034】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器と第3電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、電池セルの個数が多いほど重量が大きくなることがある。このため、上記の構成では、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなり、第3電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。また、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材と第2電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。あるいは、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材よりもサイズが大きな第3電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0035】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の定格容量は、前記第1電池パック型機器の定格容量よりも大きくてもよい。前記第3電池パック型機器の定格容量は、前記第2電池パック型機器の定格容量よりも大きくてもよい。
【0036】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器と第3電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、定格容量が大きいほど重量が大きくなることがある。このため、上記の構成では、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなり、第3電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。また、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材と第2電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。あるいは、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材よりもサイズが大きな第3電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0037】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記第1電池パック型機器と前記第2電池パック型機器と前記第3電池パック型機器は、それぞれ、電池セルを備えていてもよい。前記第2電池パック型機器の定格電圧は、前記第1電池パック型機器の定格電圧よりも大きくてもよい。前記第3電池パック型機器の定格電圧は、前記第2電池パック型機器の定格電圧よりも大きくてもよい。
【0038】
第1電池パック型機器と第2電池パック型機器と第3電池パック型機器がそれぞれ電池セルを備えている場合、定格電圧が大きいほど重量が大きくなることがある。このため、上記の構成では、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第1電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなり、第3電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所には、第2電池パック型機器の一対の支持壁と基準面の接続箇所に比べて、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、第2電池パック型機器に第1電池側識別部材が設けられているので、第2電池パック型機器の強度を第1電池パック型機器の強度よりも高めることができる。また、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材と第2電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。あるいは、上記の構成によれば、第3電池パック型機器に第1電池側識別部材よりもサイズが大きな第3電池側識別部材が設けられているので、第3電池パック型機器の強度を第2電池パック型機器の強度よりも高めることができる。
【0039】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック型機器は、前後方向および左右方向に沿った基準面と、前記基準面の両端から上方に突出しており、前後方向に延びる一対の支持壁と、前記一対の支持壁の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる一対の電池側レールと、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の一方と前記基準面の接続箇所に配置された第1電池側識別領域を備えていてもよい。前記第1電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記一方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第1電池側識別部材が設けられていてもよい。
【0040】
上記の電池パック型機器では、第1電池側識別部材によって、電池パック型機器を取り付け不能な電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第1電池側識別部材は、一対の支持壁の一方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第1電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の構成によれば、第1電池側識別部材を利用して、電池パック型機器の破損を抑制することができる。
【0041】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電池パック型機器の重量は1.1kg以上であってもよい。より具体的には、前記電池パック型機器の重量は1.5kg以上であってもよく、さらに具体的には、前記電池パック型機器の重量は2.0kg以上であってもよい。
【0042】
電池パック型機器の重量が大きくなるほど、一対の支持壁と基準面の接続箇所には、大きな力がかかりやすくなる。上記の構成によれば、電池パック側機器の重量が大きく、したがって一対の支持壁と基準面の接続箇所に大きな力がかかる場合であっても、一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所が破損してしまうことを抑制することができる。
【0043】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電池パック型機器は、前記一対の支持壁の左右方向内側であって、前記一対の支持壁の他方と前記基準面の接続箇所に配置された第2電池側識別領域をさらに備えていてもよい。前記第2電池側識別領域には、前記一対の支持壁の前記他方に接続しており、かつ前記基準面に接続している第2電池側識別部材が設けられていてもよい。
【0044】
上記の電池パック型機器では、第1電池側識別部材と、第2電池側識別部材によって、電池パック型機器を取り付け不能な電気機器に誤って取り付けられることが禁止されている。第2電池側識別部材は、一対の支持壁の他方に接続しており、かつ基準面に接続しているので、第2電池側識別部材を設けることによって一対の支持壁の他方と基準面の接続箇所の強度を向上することができる。上記の構成によれば、第2電池側識別部材によって、電池パック型機器の強度をさらに向上することができる。
【0045】
1つまたはそれ以上の実施形態において、前記電池パック型機器の重量は1.5kg以上であってもよい。より具体的には、前記電池パック型機器の重量は2.0kg以上であってもよい。
【0046】
上記の構成によれば、電池パック側機器の重量が大きく、したがって一対の支持壁と基準面の接続箇所に大きな力がかかる場合であっても、一対の支持壁の一方と基準面の接続箇所や、一対の支持壁の他方と基準面の接続箇所が破損してしまうことを抑制することができる。
【0047】
(実施例)
図1に示すように、本実施例の電気機器システム2は、電気機器12,14,16,18と、電池パック22,24,26,28を備えている。電池パック22は、電気機器12,14,16,18に着脱可能である。電池パック24は、電気機器12,14,16に着脱可能であり、電気機器18に着脱不能である。電池パック26は、電気機器12,14に着脱可能であり、電気機器16,18に着脱不能である。電池パック28は、電気機器12に着脱可能であり、電気機器14,16,18に着脱不能である。
【0048】
(電気機器12の構成)
図2に示す電気機器12は、電池パック22,24,26,28から供給される電力を用いて動作する電気機器である。電気機器12は、例えば、ドライバやドリル等の、モータを動力源とする電動工具であってもよいし、草刈機やブロワ等の、モータを動力源とする電動作業機であってもよい。あるいは、電気機器12は、ライトやラジオ、スピーカ等の、モータを備えていない電気機器であってもよい。あるいは、電気機器12は、電池パック22,24,26,28の充電を行う充電器であってもよい。
【0049】
電気機器12は、電池パック取付部13を備えている。電池パック22,24,26,28は、電池パック取付部13に対して所定のスライド方向にスライドさせることで、電池パック取付部13に取り付け可能である。以下では、電池パック22,24,26,28を電池パック取付部13に取り付ける際に電池パック22,24,26,28をスライドさせる方向を後方向といい、電池パック22,24,26,28を電池パック取付部13から取り外す際に電池パック22,24,26,28をスライドさせる方向を前方向という。また、電池パック22,24,26,28を電池パック取付部13に取り付けた状態で、電池パック22,24,26,28から見て電池パック取付部13が位置する方向を上方向といい、上方向の逆方向を下方向という。さらに、前後方向および上下方向に直交する方向を左右方向という。
【0050】
図3に示すように、電池パック取付部13には、機器側端子34と、端子台36と、機器側レール38と、係合溝39が設けられている。機器側端子34は、金属製であり、電池パック22,24,26,28が電池パック取付部13に取り付けられた時に、電池パック22,24,26,28の電池側端子136(図13参照)と機械的に係合するとともに、電気的に接続する。機器側端子34は、電池パック22,24,26,28との間での電力の充電または放電のための2つの電力用端子40と、電池パック22,24,26,28との間での信号の通信のための3つの信号用端子42を備えている。なお、信号用端子42の個数は3つに限られず、電気機器12は、1つまたは2つの信号用端子42を備えていてもよいし、4つ以上の信号用端子42を備えていてもよい。
【0051】
端子台36は、樹脂製であり、機器側端子34を上方および後方で支持している。端子台36は、機器側端子34の後方に配置された配線部44を備えている。図4に示すように、配線部44には、電力用端子40の後端近傍の部分と、信号用端子42の後端近傍の部分が、それぞれ収容されている。電力用端子40の後端近傍の部分は、電気機器12の電力用配線(図示せず)の末端に設けられた端子(図示せず)と接続される。電力用端子40の後端近傍の部分には、電力用配線の端子の抜け止めのために、電力用配線の端子の凸形状部分と係合する貫通孔46が形成されている。また、配線部44には、信号用端子42の後端と、電気機器12の信号用配線48を接続するための信号端子基板50が収容されている。図3に示すように、端子台36は前板52を備えている。前板52は、機器側端子34の外部に露出している部分よりも後方で、上下方向および左右方向に沿って配置されている。また、端子台36は、配線部44の右前端に接続された右側補強部54と、配線部44の左前端に接続された左側補強部56を備えている。右側補強部54は、配線部44の前板52に沿って右方に延びる前壁58と、前壁58の右端から後方に延びる右壁60を備えている。左側補強部56は、配線部44の前板52に沿って左方に延びる前壁62と、前壁62の左端から後方に延びる左壁64を備えている。
【0052】
図5に示すように、右側補強部54の前壁58の右下端には、左右方向の寸法MRW1、上下方向の寸法MRH1の略長方形状の切り欠き66が形成されている。電池パック取付部13において、切り欠き66よりも後方には、左右方向の寸法MRW1、上下方向の寸法MRH1の略直方体形状の空間68が確保されている。また、左側補強部56の前壁62の左下端には、左右方向の寸法MLW1、上下方向の寸法MLH1の略長方形状の切り欠き70が形成されている。電池パック取付部13において、切り欠き70よりも後方には、左右方向の寸法MLW1、上下方向の寸法MLH1の略直方体形状の空間72が確保されている。
【0053】
図3に示すように、機器側レール38は、機器側端子34および端子台36よりも右側で前後方向に沿って延びる右側レール35と、機器側端子34および端子台36よりも左側で前後方向に沿って延びる左側レール37を備えている。右側レール35は、電気機器12の樹脂製のハウジング33の下端から左方に突出している。左側レール37は、ハウジング33の下端から右方に突出している。係合溝39は、機器側端子34および端子台36よりも前側のハウジング33に形成されており、上方に向けて陥凹している。
【0054】
(電気機器14の構成)
図2に示す電気機器14は、電気機器12と同様に、電池パック22,24,26から供給される電力を用いて動作する電気機器である。電気機器14は、例えば、ドライバやドリル等の、モータを動力源とする電動工具であってもよいし、草刈機やブロワ等の、モータを動力源とする電動作業機であってもよい。あるいは、電気機器14は、ライトやラジオ、スピーカ等の、モータを備えていない電気機器であってもよい。あるいは、電気機器14は、電池パック22,24,26の充電を行う充電器であってもよい。電気機器14は、電池パック取付部13の代わりに、電池パック取付部15を備えている。
【0055】
図6に示すように、電気機器14の電池パック取付部15は、電気機器12の電池パック取付部13と略同様の構成を備えている。電池パック取付部15は、端子台36の代わりに、端子台76を備えている。端子台76は、配線部44と、配線部44の右前端に接続された右側補強部78と、配線部44の左前端に接続された左側補強部80を備えている。右側補強部78は、配線部44の前板52に沿って右方に延びる前壁82と、前壁82の右端から後方に延びる右壁84を備えている。左側補強部80は、配線部44の前板52に沿って左方に延びる前壁86と、前壁86の左端から後方に延びる左壁88を備えている。
【0056】
図7に示すように、右側補強部78の前壁82の右下端には、左右方向の寸法MRW2、上下方向の寸法MRH2の略長方形状の切り欠き90が形成されている。本実施例では、MRW2<MRW1であり、MRH2=MRH1である。電池パック取付部15において、切り欠き90よりも後方には、左右方向の寸法MRW2、上下方向の寸法MRH2の略直方体形状の空間92が確保されている。また、左側補強部80の前壁86の左下端には、左右方向の寸法MLW2、上下方向の寸法MLH2の略長方形状の切り欠き94が形成されている。本実施例では、MLW2<MLW1であり、MLH2=MLH1である。電池パック取付部15において、切り欠き94よりも後方には、左右方向の寸法MLW2、上下方向の寸法MLH2の略直方体形状の空間96が確保されている。
【0057】
(電気機器16の構成)
図2に示す電気機器16は、電気機器12と同様に、電池パック22,24から供給される電力を用いて動作する電気機器である。電気機器16は、例えば、ドライバやドリル等の、モータを動力源とする電動工具であってもよいし、草刈機やブロワ等の、モータを動力源とする電動作業機であってもよい。あるいは、電気機器16は、ライトやラジオ、スピーカ等の、モータを備えていない電気機器であってもよい。あるいは、電気機器16は、電池パック22,24の充電を行う充電器であってもよい。電気機器16は、電池パック取付部13の代わりに、電池パック取付部17を備えている。
【0058】
図8に示すように、電気機器16の電池パック取付部17は、電気機器12の電池パック取付部13と略同様の構成を備えている。電池パック取付部17は、端子台36の代わりに、端子台98を備えている。端子台98は、配線部44と、配線部44の右前端に接続された右側補強部100と、配線部44の左前端に接続された左側補強部102を備えている。右側補強部100は、配線部44の前板52に沿って右方に延びる前壁104と、前壁104の右端から後方に延びる右壁106を備えている。左側補強部102は、配線部44の前板52に沿って左方に延びる前壁108と、前壁108の左端から後方に延びる左壁110を備えている。
【0059】
図9に示すように、右側補強部100の前壁104には、電気機器12の前壁58に形成されている切り欠き66や、電気機器14の前壁82に形成されている切り欠き90は形成されていない。このため、電気機器16の右側補強部100には、電気機器12の右側補強部54で設けられている空間68や、電気機器14の右側補強部78で設けられている空間92は設けられていない。また、左側補強部102の前壁108の左下端には、左右方向の寸法MLW3、上下方向の寸法MLH3の略長方形状の切り欠き112が形成されている。本実施例では、MLW3=MLW1であり、MLH3=MLH1である。電気機器16の電池パック取付部17において、切り欠き112よりも後方には、左右方向の寸法MLW3、上下方向の寸法MLH3の略直方体形状の空間114が確保されている。電気機器16の左側補強部102の空間114は、電気機器12の左側補強部56の空間72と同様のものである。
【0060】
(電気機器18の構成)
図2に示す電気機器18は、電気機器12と同様に、電池パック22から供給される電力を用いて動作する電気機器である。電気機器18は、例えば、ドライバやドリル等の、モータを動力源とする電動工具であってもよいし、草刈機やブロワ等の、モータを動力源とする電動作業機であってもよい。あるいは、電気機器18は、ライトやラジオ、スピーカ等の、モータを備えていない電気機器であってもよい。あるいは、電気機器18は、電池パック22の充電を行う充電器であってもよい。電気機器18は、電池パック取付部13の代わりに、電池パック取付部19を備えている。
【0061】
図10に示すように、電気機器18の電池パック取付部19は、電気機器12の電池パック取付部13と略同様の構成を備えている。電池パック取付部19は、端子台36の代わりに、端子台116を備えている。端子台116は、配線部44と、配線部44の右前端に接続された右側補強部118と、配線部44の左前端に接続された左側補強部120を備えている。右側補強部118は、配線部44の前板52に沿って右方に延びる前壁122と、前壁122の右端から後方に延びる右壁124を備えている。左側補強部120は、配線部44の前板52に沿って左方に延びる前壁126と、前壁126の左端から後方に延びる左壁128を備えている。
【0062】
図11に示すように、右側補強部118の前壁122には、電気機器12の前壁58に形成されている切り欠き66や、電気機器14の前壁82に形成されている切り欠き90は形成されていない。このため、電気機器18の右側補強部118には、電気機器12の右側補強部54で設けられている空間68や、電気機器14の右側補強部78で設けられている空間92は設けられていない。また、左側補強部120の前壁126には、電気機器12の前壁62に形成されている切り欠き70や、電気機器14の前壁86に形成されている切り欠き94や、電気機器16の前壁108に形成されている切り欠き112は形成されていない。このため、電気機器18の左側補強部120には、電気機器12の左側補強部56で設けられている空間72や、電気機器14の左側補強部80で設けられている空間96や、電気機器16の左側補強部102で設けられている空間114は設けられていない。
【0063】
(電池パック22の構成)
図12に示すように、電池パック22は、電池セル130と、電池セル130を保持するセルホルダ132と、セルホルダ132の上方でセルホルダ132に保持されており、電池セル130に電気的に接続された制御基板134と、制御基板134に設けられた電池側端子136と、電池セル130、セルホルダ132、制御基板134および電池側端子136を収容するケーシング138を備えている。ケーシング138は、下側ケーシング140と上側ケーシング142を備えている。上側ケーシング142には、フック144が取り付けられている。フック144は、係合部146と、操作部148を備えている。フック144は、圧縮バネ145によって上方に向けて付勢されている。電池パック22が電気機器12,14,16,18に取り付けられる際には、フック144の係合部146が電気機器12,14,16,18の係合溝39(図3図6図8図10参照)に入り込むことで、電池パック22が電気機器12,14,16,18に固定される。この状態から、ユーザがフック144の操作部148を押し下げると、係合部146が係合溝39から抜け出す。この状態では、ユーザは、電池パック22を電気機器12,14,16,18に対して前方にスライドさせることができ、電池パック22を電気機器12,14,16,18から取り外すことができる。
【0064】
電池パック22における電池セル130の形状は、例えば、21700型であって、直径が21mm、高さが70mmの略円柱形状である。電池パック22における電池セル130の個数は、例えば10個である。電池パック22の重量は、1.1kg以下であり、例えば1.01kgである。また、電池パック22の定格容量は、例えば4.0Ahである。この場合、電池パック22の内部抵抗は、例えば168mΩであり、電池パック22の定格電圧は、例えば36Vである。あるいは、電池パック22の定格容量は、例えば8.0Ahであってもよい。この場合、電池パック22の内部抵抗は、例えば42mΩであり、電池パック22の定格電圧は、例えば18Vである。
【0065】
図13に示すように、電池側端子136は、電気機器12,14,16,18との間での電力の充放電のための2つの電力用端子150と、電気機器12,14,16,18との間での信号の通信のための4つの信号用端子152を備えている。電力用端子150は、電気機器12,14,16,18の電力用端子40に対応する位置に配置されている。信号用端子152は、電気機器12,14,16,18の信号用端子42に対応する位置に配置されている。
【0066】
図14に示すように、電池パック22の上側ケーシング142には、基部154と、電池側レール156と、端子収容部158が形成されている。基部154は、前後方向および左右方向に沿っており、上方を向いた上面154aを有している。電池側レール156は、基部154の右端から上方に突出しており、前後方向に沿って延びる右側支持壁160と、右側支持壁160の上端から右方に突出しており、前後方向に沿って延びる右側レール162と、基部154の左端から上方に突出しており、前後方向に沿って延びる左側支持壁164と、左側支持壁164の上端から左方に突出しており、前後方向に沿って延びる左側レール166を備えている。右側支持壁160は、前後方向および上下方向に沿っており、左方を向いた側面160aを有している。左側支持壁164は、前後方向および上下方向に沿っており、右方を向いた側面164aを有している。端子収容部158は、電池側端子136の上方に配置された上板168と、電池側端子136の後方に配置された後板170を備えている。上板168と後板170は、電池側レール156の右側支持壁160と左側支持壁164の間を接続している。後板170は、左右方向および上下方向に沿っており、後方を向いた後面170aを有している。
【0067】
端子収容部158の上板168と後板170には、端子用開口172が形成されている。端子用開口172は、電力端子用開口174と、信号端子用開口176を備えている。電池パック22を電気機器12,14,16,18に取り付ける際には、電気機器12,14,16,18の電力用端子40が電力端子用開口174を介して上側ケーシング142の内部に入り込むとともに、電気機器12,14,16,18の信号用端子42が信号端子用開口176を介して上側ケーシング142の内部に入り込む。これによって、電気機器12,14,16,18の電力用端子40と信号用端子42が、電池パック22の電力用端子150と信号用端子152に、機械的に係合するとともに、電気的に接続する。
【0068】
図15に示すように、電池パック22では、基部154と右側支持壁160が接続する箇所の左上部に電池側識別領域161が設けられており、基部154と左側支持壁164が接続する箇所の右上部に電池側識別領域165が設けられている。電池パック22の電池側識別領域161には、空間171が確保されており、後述する電池パック26に設けられている識別リブ192(図18図19参照)や、電池パック28に設けられている識別リブ202(図20図21参照)は設けられていない。また、電池パック22の電池側識別領域165には、空間175が確保されており、後述する電池パック24に設けられている識別リブ184(図16図17参照)や、電池パック26に設けられている識別リブ194(図18図19参照)や、電池パック28に設けられている識別リブ204(図20図21参照)は設けられていない。このため、電池パック22は、電気機器12,14,16,18の何れに対しても取り付けることができる。
【0069】
(電池パック24の構成)
図16に示す電池パック24は、電池パック22と略同様の構成を備えている。電池パック24における電池セル130の形状は、例えば、18650型であって、直径が18mm、高さが65mmの略円柱形状である。電池パック24における電池セル130の個数は、例えば20個である。電池パック24の重量は、1.1kg-1.5kgの範囲内であり、例えば1.33kgである。また、電池パック24の定格容量は、例えば5.0Ahである。この場合、電池パック24の内部抵抗は、例えば102mΩであり、電池パック24の定格電圧は、例えば36Vである。
【0070】
電池パック24は、ケーシング138の代わりに、ケーシング178を備えている。ケーシング178は、下側ケーシング180と、上側ケーシング182を備えている。下側ケーシング180および上側ケーシング182は、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142と略同様の構成を備えている。下側ケーシング180および上側ケーシング182は、内部に収容する電池セル130の形状や個数が相違するため、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142とは異なる形状を有している。
【0071】
図17に示すように、電池パック24の上側ケーシング182において、基部154と右側支持壁160が接続する箇所の左上部、すなわち電池側識別領域161には、空間173が確保されている。電池パック24の上側ケーシング182において、基部154と左側支持壁164が接続する箇所の右上部、すなわち電池側識別領域165には、識別リブ184が形成されている。識別リブ184は、前後方向に長手方向を有する略角柱形状を有している。識別リブ184は、略長方形の断面形状を有する。識別リブ184の後端は、端子収容部158の後板170の後面170aに接続している。
【0072】
識別リブ184の下端は、基部154の上面154aに接続している。識別リブ184の左端は、左側支持壁164の側面164aに接続している。識別リブ184は、左右方向の寸法BLW1と、上下方向の寸法BLH1を有している。識別リブ184は、電気機器12の左側補強部56の前壁62の切り欠き70や、電気機器14の左側補強部80の前壁86の切り欠き94や、電気機器16の左側補強部102の前壁108の切り欠き112を通過可能な形状および寸法を有する。
【0073】
電池パック24を電気機器12,14,16の電池パック取付部13,15,17(図5図7図9参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ184が切り欠き70,94,112を通過して空間72,96,114に収容される。このため、識別リブ184が左側補強部56,80,102と干渉してしまうことがなく、電池パック24を電気機器12,14,16に取り付けることができる。
【0074】
これに対して、電池パック24を電気機器18の電池パック取付部19(図11参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ184が左側補強部120と干渉して、それ以上電池パック24を後方にスライドさせることができない。このため、電池パック24は電気機器18に取り付けることができない。
【0075】
(電池パック26の構成)
図18に示す電池パック26は、電池パック22と略同様の構成を備えている。電池パック26における電池セル130の形状は、例えば、21700型であって、直径が21mm、高さが70mmの略円柱形状である。電池パック26における電池セル130の個数は、例えば20個である。電池パック26の重量は、1.5kg-2.0kgの範囲内であり、例えば1.85kgである。また、電池パック26の定格容量は、例えば8.0Ahである。この場合、電池パック26の内部抵抗は、例えば75mΩであり、電池パック26の定格電圧は、例えば36Vである。あるいは、電池パック26の定格容量は、例えば4.0Ahであってもよい。この場合、電池パック26の内部抵抗は、例えば300mΩであり、電池パック26の定格電圧は、例えば72Vである。
【0076】
電池パック26は、ケーシング138の代わりに、ケーシング186を備えている。ケーシング186は、下側ケーシング188と、上側ケーシング190を備えている。下側ケーシング188および上側ケーシング190は、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142と略同様の構成を備えている。下側ケーシング188および上側ケーシング190は、内部に収容する電池セル130の個数が相違するため、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142とは異なる形状を有している。
【0077】
図19に示すように、電池パック26の上側ケーシング190において、基部154と右側支持壁160が接続する箇所の左上部、すなわち電池側識別領域161には、識別リブ192が形成されている。また、電池パック26の上側ケーシング190において、基部154と左側支持壁164が接続する箇所の右上部、すなわち電池側識別領域165には、識別リブ194が形成されている。識別リブ192,194は、前後方向に長手方向を有する略角柱形状を有している。識別リブ192,194は、略長方形の断面形状を有する。識別リブ192,194の後端は、端子収容部158の後板170の後面170aに接続している。
【0078】
識別リブ192の下端は、基部154の上面154aに接続している。識別リブ192の右端は、右側支持壁160の側面160aに接続している。識別リブ192は、左右方向の寸法BRW2と、上下方向の寸法BRH2を有している。識別リブ192は、電気機器12の右側補強部54の前壁58の切り欠き66や、電気機器14の右側補強部78の前壁82の切り欠き90を通過可能な形状および寸法を有する。識別リブ194の下端は、基部154の上面154aに接続している。識別リブ194の左端は、左側支持壁164の側面164aに接続している。識別リブ194は、左右方向の寸法BLW2と、上下方向の寸法BLH2を有している。識別リブ194は、電気機器12の左側補強部56の前壁62の切り欠き70や、電気機器14の左側補強部80の前壁86の切り欠き94や、電気機器16の左側補強部102の前壁108の切り欠き112を通過可能な形状および寸法を有する。
【0079】
電池パック26を電気機器12,14の電池パック取付部13,15(図5図7参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ192が切り欠き66,90を通過して空間68,92に収容されるとともに、識別リブ194が切り欠き70,94を通過して空間72,96に収容される。このため、識別リブ192が右側補強部54,78と干渉してしまうことがなく、識別リブ194が左側補強部56,80と干渉してしまうことがないので、電池パック26を電気機器12,14に取り付けることができる。
【0080】
これに対して、電池パック26を電気機器16の電池パック取付部17(図9参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ192が右側補強部100と干渉して、それ以上電池パック26を後方にスライドさせることができない。また、電池パック26を電気機器18の電池パック取付部19(図11参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ192が右側補強部118と干渉し、かつ識別リブ194が左側補強部120と干渉して、それ以上電池パック26を後方にスライドさせることができない。このため、電池パック26は電気機器16,18に取り付けることができない。
【0081】
(電池パック28の構成)
図20に示す電池パック28は、電池パック22と略同様の構成を備えている。電池パック28における電池セル130の形状は、例えば、21700型であって、直径が21mm、高さが70mmの略円柱形状である。電池パック28における電池セル130の個数は、例えば30個である。電池パック28の重量は、2.0kg以上であり、例えば2.7kgである。また、電池パック28の定格容量は、例えば12.0Ahである。この場合、電池パック28の内部抵抗は、例えば50mΩであり、電池パック28の定格電圧は、例えば36Vである。あるいは、電池パック28の定格容量は、例えば4.0Ahであってもよい。この場合、電池パック28の内部抵抗は、例えば450mΩであり、電池パック28の定格電圧は、例えば108Vである。
【0082】
電池パック28は、ケーシング138の代わりに、ケーシング196を備えている。ケーシング196は、下側ケーシング198と、上側ケーシング200を備えている。下側ケーシング198および上側ケーシング200は、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142と略同様の構成を備えている。下側ケーシング198および上側ケーシング200は、内部に収容する電池セル130の個数が相違するため、電池パック22の下側ケーシング140および上側ケーシング142とは異なる形状を有している。
【0083】
図21に示すように、電池パック28の上側ケーシング200において、基部154と右側支持壁160が接続する箇所の左上部、すなわち電池側識別領域161には、識別リブ202が形成されている。また、電池パック28の上側ケーシング200において、基部154と左側支持壁164が接続する箇所の右上部、すなわち電池側識別領域165には、識別リブ204が形成されている。識別リブ202,204は、前後方向に長手方向を有する略角柱形状を有している。識別リブ202,204は、略五角形状の断面形状を有する。識別リブ202,204の後端は、端子収容部158の後板170の後面170aに接続している。
【0084】
識別リブ202の下端は、基部154の上面154aに接続している。識別リブ202の右端は、右側支持壁160の側面160aに接続している。識別リブ202は、左右方向の寸法BRW3と、上下方向の寸法BRH3を有している。識別リブ202は、電気機器12の右側補強部54の前壁58の切り欠き66を通過可能であるが、電気機器14の右側補強部78の前壁82の切り欠き90を通過不能な形状および寸法を有する。識別リブ204の下端は、基部154の上面154aに接続している。識別リブ204の左端は、左側支持壁164の側面164aに接続している。識別リブ204は、左右方向の寸法BLW3と、上下方向の寸法BLH3を有している。識別リブ204は、電気機器12の左側補強部56の前壁62の切り欠き70や、電気機器16の左側補強部102の前壁108の切り欠き112を通過可能であるが、電気機器14の左側補強部80の前壁86の切り欠き94を通過不能な形状および寸法を有する。
【0085】
電池パック28を電気機器12の電池パック取付部13(図5参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ202が切り欠き66を通過して空間68に収容されるとともに、識別リブ204が切り欠き70を通過して空間72に収容される。このため、識別リブ202が右側補強部54と干渉してしまうことがなく、識別リブ204が左側補強部56と干渉してしまうことがないので、電池パック28を電気機器12に取り付けることができる。
【0086】
これに対して、電池パック28を電気機器14の電池パック取付部15(図7参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ202が右側補強部78と干渉し、かつ識別リブ204が左側補強部80と干渉して、それ以上電池パック28を後方にスライドさせることができない。また、電池パック28を電気機器16の電池パック取付部17(図9参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ202が右側補強部100と干渉して、それ以上電池パック28を後方にスライドさせることができない。さらに、電池パック28を電気機器18の電池パック取付部19(図11参照)に対して後方にスライドさせると、識別リブ202が右側補強部118と干渉し、かつ識別リブ204が左側補強部120と干渉して、それ以上電池パック28を後方にスライドさせることができない。このため、電池パック28は電気機器14,16,18に取り付けることができない。
【0087】
以上のように、1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器18(第1電気機器の例)と、電気機器16(第2電気機器の例)と、電池パック22(第1電池パック型機器の例)と、電池パック24(第2電池パック型機器の例)を備えている。電池パック22と電池パック24は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基部154の上面154a(基準面の例)と、上面154aの両端から上方に突出しており、前後方向に延びる右側支持壁160および左側支持壁164(一対の支持壁の例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる右側レール162および左側レール166(一対の電池側レールの例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、左側支持壁164(一対の支持壁の一方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域165(第1電池側識別領域の例)を備えている。電池パック22の電池側識別領域165には、空間175(第1電池側空間の例)が確保されている。電池パック24の電池側識別領域165には、左側支持壁164に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ184(第1電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器18と電気機器16は、それぞれ、右側レール162および左側レール166と前後方向に摺動可能に係合する右側レール35および左側レール37(一対の機器側レールの例)と、電池側識別領域165に対応する箇所に配置された左側補強部120,102(第1機器側識別部の例)を備えている。電気機器18の左側補強部120は、識別リブ184を受け入れ不能な形状を有している。電気機器16の左側補強部102は、識別リブ184を受け入れ可能な形状を有している。図1図22に示すように、電池パック22は、電気機器18に取り付け可能であり、電気機器16に取り付け可能である。電池パック24は、電気機器18に取り付け不能であり、電気機器16に取り付け可能である。
【0088】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24の重量(例えば1.33kg)は、電池パック22の重量(例えば1.01kg)よりも大きい。
【0089】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック24は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック24の定格容量(例えば5.0Ah)は、電池パック22の定格容量(例えば4.0Ah)よりも大きい。
【0090】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック24は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック24の定格電圧(例えば36V)は、電池パック22の定格電圧(18V)よりも大きい。
【0091】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器12(第3電気機器の例)と、電池パック26(第3電池パック型機器の例)をさらに備えいる。電池パック22と電池パック24は、それぞれ、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、右側支持壁160(一対の支持壁の他方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域161(第2電池側識別領域の例)をさらに備えている。電池パック22の電池側識別領域161と電池パック24の電池側識別領域161には、それぞれ、空間171(第2電池側空間の例)が確保されている。電池パック26は、基部154の上面154aと、右側支持壁160および左側支持壁164と、右側レール162および左側レール166と、電池側識別領域165と、電池側識別領域161を備えている。電池パック26の電池側識別領域165には、識別リブ194(第1電池側識別部材の例)が設けられている。電池パック26の電池側識別領域161には、右側支持壁160に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ192(第2電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器18と電気機器16は、それぞれ、電池側識別領域161に対応する箇所に配置された右側補強部118,100(第2機器側識別部の例)をさらに備えている。電気機器18の右側補強部118と電気機器16の右側補強部100は、それぞれ、識別リブ192を受け入れ不能な形状を有している。電気機器12は、右側レール35および左側レール37と、左側補強部56(第1機器側識別部の例)と、右側補強部54(第2機器側識別部の例)を備えている。電気機器12の左側補強部56は、識別リブ184を受け入れ可能な形状を有している。電気機器12の右側補強部54は、識別リブ192を受け入れ可能な形状を有している。電池パック22は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック24は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック26は、電気機器18に取り付け不能であり、電気機器16に取り付け不能であり、電気機器12に取り付け可能である。
【0092】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24の重量(例えば1.33kg)は、電池パック22の重量(例えば1.01kg)よりも大きい。電池パック26の重量(例えば1.85kg)は、電池パック24の重量(例えば1.33kg)よりも大きい。
【0093】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック24と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック24の定格容量(例えば5.0Ah)は、電池パック22の定格容量(例えば4.0Ah)よりも大きい。電池パック26の定格容量(例えば8.0Ah)は、電池パック24の定格容量(例えば5.0Ah)よりも大きい。
【0094】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック24と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック24の定格電圧(例えば36V)は、電池パック22の定格電圧(例えば18V)よりも大きい。電池パック26の定格電圧(例えば72V)は、電池パック24の定格電圧(例えば36V)よりも大きい。
【0095】
あるいは、1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器18(第1電気機器の例)と、電気機器14(第2電気機器の例)と、電池パック22(第1電池パック型機器の例)と、電池パック26(第2電池パック型機器の例)を備えている。電池パック22と電池パック26は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基部154の上面154a(基準面の例)と、上面154aの両端から上方に突出しており、前後方向に延びる右側支持壁160および左側支持壁164(一対の支持壁の例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる右側レール162および左側レール166(一対の電池側レールの例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、左側支持壁164(一対の支持壁の一方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域165(第1電池側識別領域の例)を備えている。電池パック22の電池側識別領域165には、空間175(第1電池側空間の例)が確保されている。電池パック26の電池側識別領域165には、左側支持壁164(一対の支持壁の一方の例)に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ194(第1電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器18と電気機器14は、それぞれ、右側レール162および左側レール166と前後方向に摺動可能に係合する右側レール35および左側レール37(一対の機器側レールの例)と、電池側識別領域165に対応する箇所に配置された左側補強部120,80(第1機器側識別部の例)を備えている。電気機器18の左側補強部120は、識別リブ194を受け入れ不能な形状を有している。電気機器14の左側補強部80は、識別リブ194を受け入れ可能な形状を有している。図1図23に示すように、電池パック22は、電気機器18に取り付け可能であり、電気機器14に取り付け可能である。電池パック26は、電気機器18に取り付け不能であり、電気機器14に取り付け可能である。
【0096】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26の重量(例えば1.85kg)は、電池パック22の重量(例えば1.01kg)よりも大きい。
【0097】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の電池セル130の個数(例えば20個)は、電池パック22の電池セル130の個数(例えば10個)よりも多い。
【0098】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格容量(例えば8.0Ah)は、電池パック22の定格容量(例えば4.0Ah)よりも大きい。
【0099】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格電圧(例えば72V)は、電池パック22の定格電圧(例えば18V)よりも大きい。
【0100】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器12(第3電気機器の例)と、電池パック28(第3電池パック型機器の例)をさらに備えている。電池パック28は、基部154の上面154aと、右側支持壁160および左側支持壁164と、右側レール162および左側レール166と、電池側識別領域165を備えている。電池パック28の電池側識別領域165には、左側支持壁164(一対の支持壁の一方の例)に接続しており、かつ上面154aに接続している、識別リブ194よりもサイズが大きい識別リブ204(第3電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器18の左側補強部120と電気機器14の左側補強部80は、それぞれ、識別リブ204を受け入れ不能な形状を有している。電気機器12は、右側レール35および左側レール37と、左側補強部56(第1機器側識別部の例)を備えている。電気機器12の左側補強部56は、識別リブ194と識別リブ204を受け入れ可能な形状を有している。電池パック22は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック26は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック28は、電気機器18に取り付け不能であり、電気機器14に取り付け不能であり、電気機器12に取り付け可能である。
【0101】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26と電池パック28は、それぞれ、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、右側支持壁160(一対の支持壁の他方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域161(第2電池側識別領域の例)をさらに備えている。電池パック22の電池側識別領域161には、空間171(第2電池側空間の例)が確保されている。電池パック26の電池側識別領域161には、右側支持壁160に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ192(第2電池側識別部材の例)が設けられている。電池パック28の電池側識別領域161には、右側支持壁160に接続しており、かつ上面154aに接続している、識別リブ192よりもサイズが大きい識別リブ202(第4電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器18と電気機器14と電気機器12は、それぞれ、電池側識別領域161に対応する箇所に配置された右側補強部118,78,54(第2機器側識別部の例)をさらに備えている。電気機器18の右側補強部118は、識別リブ192と識別リブ202を受け入れ不能な形状を有している。電気機器14の右側補強部78は、識別リブ192を受け入れ可能であり、かつ識別リブ202を受け入れ不能な形状を有している。電気機器12の右側補強部54は、識別リブ192と識別リブ202を受け入れ可能な形状を有している。
【0102】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26の重量(例えば1.85kg)は、電池パック22の重量(例えば1.01kg)よりも大きい。電池パック28の重量(例えば2.7kg)は、電池パック26の重量(例えば1.85kg)よりも大きい。
【0103】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26と電池パック28は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の電池セル130の個数(例えば20個)は、電池パック22の電池セル130の個数(例えば10個)よりも多い。電池パック28の電池セル130の個数(例えば30個)は、電池パック26の電池セル130の個数(例えば20個)よりも多い。
【0104】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26と電池パック28は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格容量(例えば8.0Ah)は、電池パック22の定格容量(例えば4.0Ah)よりも大きい。電池パック28の定格容量(例えば12.0Ah)は、電池パック26の定格容量(例えば8.0Ah)よりも大きい。
【0105】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック22と電池パック26と電池パック28は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格電圧(例えば72V)は、電池パック22の定格電圧(例えば18V)よりも大きい。電池パック28の定格電圧(例えば108V)は、電池パック26の定格電圧(例えば72V)よりも大きい。
【0106】
あるいは、1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器16(第1電気機器の例)と、電気機器14(第2電気機器の例)と、電池パック24(第1電池パック型機器の例)と、電池パック26(第2電池パック型機器の例)を備えている。電池パック24と電池パック26は、それぞれ、前後方向および左右方向に沿った基部154の上面154a(基準面の例)と、上面154aの両端から上方に突出しており、前後方向に延びる右側支持壁160および左側支持壁164(一対の支持壁の例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる右側レール162および左側レール166(一対の電池側レールの例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、右側支持壁160(一対の支持壁の一方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域161(第1電池側識別領域の例)を備えている。電池パック24の電池側識別領域161には、空間171(第1電池側空間の例)が確保されている。電池パック26の電池側識別領域161には、右側支持壁160に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ192(第1電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器16と電気機器14は、それぞれ、右側レール162および左側レール166と前後方向に摺動可能に係合する右側レール35および左側レール37(一対の機器側レールの例)と、電池側識別領域161に対応する箇所に配置された右側補強部100,78(第1機器側識別部の例)を備えている。電気機器16の右側補強部100は、識別リブ192を受け入れ不能な形状を有している。電気機器14の右側補強部78は、識別リブ192を受け入れ可能な形状を有している。図1図24に示すように、電池パック24は、電気機器16に取り付け可能であり、電気機器14に取り付け可能である。電池パック26は、電気機器16に取り付け不能であり、電気機器14に取り付け可能である。
【0107】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26の重量(例えば1.85kg)は、電池パック24の重量(例えば1.33kg)よりも大きい。
【0108】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の電池セル130のサイズ(例えば直径が21mm、高さが70mm)は、電池パック24の電池セル130のサイズ(例えば直径が18mm、高さが65mm)よりも大きい。
【0109】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格容量(例えば8.0Ah)は、電池パック24の定格容量(例えば5.0Ah)よりも大きい。
【0110】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24と電池パック26は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格電圧(例えば72V)は、電池パック24の定格電圧(例えば36V)よりも大きい。
【0111】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電気機器システム2は、電気機器12(第3電気機器の例)と、電池パック28(第3電池パック型機器の例)をさらに備えている。電池パック28は、基部154の上面154aと、右側支持壁160および左側支持壁164と、右側レール162および左側レール166と、電池側識別領域161を備えている。電池パック28の電池側識別領域161には、右側支持壁160(一対の支持壁の一方の例)に接続しており、かつ上面154aに接続している、識別リブ192よりもサイズが大きい識別リブ202(第3電池側識別部材の例)が設けられている。電気機器16の右側補強部100と電気機器14の右側補強部78は、それぞれ、識別リブ202を受け入れ不能な形状を有している。電気機器12は、右側レール35および左側レール37と、右側補強部54(第1機器側識別部の例)を備えている。電気機器12の右側補強部54は、識別リブ192と識別リブ202を受け入れ可能な形状を有している。電池パック24は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック26は、電気機器12に取り付け可能である。電池パック28は、電気機器16に取り付け不能であり、電気機器14に取り付け不能であり、電気機器12に取り付け可能である。
【0112】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26の重量(例えば1.85kg)は、電池パック24の重量(例えば1.33kg)よりも大きい。電池パック28の重量(例えば2.7kg)は、電池パック26の重量(例えば1.85kg)よりも大きい。
【0113】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24と電池パック26と電池パック28は、それぞれ、電池セル130を備えている。電池パック26の定格電圧(例えば72V)は、電池パック24の定格電圧(例えば36V)よりも大きい。電池パック28の定格電圧(例えば108V)は、電池パック26の定格電圧(例えば72V)よりも大きい。
【0114】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24,26,28(電池パック型機器の例)は、前後方向および左右方向に沿った基部154の上面154a(基準面の例)と、上面154aの両端から上方に突出しており、前後方向に延びる右側支持壁160および左側支持壁164(一対の支持壁の例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の上端から左右方向外側に突出しており、前後方向に延びる右側レール162および左側レール166(一対の電池側レールの例)と、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、左側支持壁164(一対の支持壁の一方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域165(第1電池側識別領域の例)を備えている。電池側識別領域165には、左側支持壁164に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ184,194,204(第1電池側識別部材の例)が設けられている。
【0115】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック24,26,28の重量は1.1kg以上である。
【0116】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26,28は、右側支持壁160および左側支持壁164の左右方向内側であって、右側支持壁160(一対の支持壁の他方の例)と上面154aの接続箇所に配置された電池側識別領域161(第2電池側識別領域の例)をさらに備えている。電池側識別領域161には、右側支持壁160に接続しており、かつ上面154aに接続している識別リブ192,202(第2電池側識別部材の例)が設けられている。
【0117】
1つまたはそれ以上の実施形態において、電池パック26,28の重量は1.5kg以上である。
【0118】
(変形例)
上記の実施例では、電気機器12,14,16,18の第1機器側識別部や第2機器側識別部が、配線部44の右側補強部54,78,100,118や左側補強部56,80,102,120である場合を例として説明したが、第1機器側識別部や第2機器側識別部は、電池パック取付部13,15,17,19の他の部材であってもよい。
【0119】
上記の実施例では、電池パック24,26,28の第1電池側識別部材や第2電池側識別部材が、略角柱形状を有する識別リブ184,192,194,202,204である場合を例として説明したが、第1電池側識別部材や第2電池側識別部材は、他の形状の部材であってもよい。また、識別リブ184,192,194,202,204は、基部154の上面154aと右側支持壁160の側面160aまたは左側支持壁164の側面164aを接続していればよく、後板170の後面170aには接続していなくてもよい。
【0120】
上記の実施例では、電池パック28の識別リブ202,204の左右方向の寸法BRW3,BLW3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の左右方向の寸法BLW1,BRW2,BLW2よりも大きく、電池パック28の識別リブ202,204の上下方向の寸法BRH3,BLH3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の上下方向の寸法BLH1,BRH2,BLH2と同程度である場合を例として説明した。これとは異なり、電池パック28の識別リブ202,204の左右方向の寸法BRW3,BLW3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の左右方向の寸法BLW1,BRW2,BLW2と同程度であり、電池パック28の識別リブ202,204の上下方向の寸法BRH3,BLH3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の上下方向の寸法BLH1,BRH2,BLH2よりも大きい構成としてもよい。あるいは、電池パック28の識別リブ202,204の左右方向の寸法BRW3,BLW3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の左右方向の寸法BLW1,BRW2,BLW2よりも大きく、かつ電池パック28の識別リブ202,204の上下方向の寸法BRH3,BLH3が、電池パック24,26の識別リブ184,192,194の上下方向の寸法BLH1,BRH2,BLH2よりも大きい構成としてもよい。何れの場合についても、電気機器12,16の右側補強部54や左側補強部56,102は、切り欠き66,70,112の左右方向の寸法MRW1,MLW1,MLW3や上下方向の寸法MRH1,MLH1,MLH3を変更して、電池パック28の識別リブ202,204を受け入れ可能な形状とすればよい。
【0121】
上記の実施例では、第1電池パック型機器、第2電池パック型機器および第3電池パック型機器が、それぞれ、電池パック22,24,26,28の何れかである場合を例として説明したが、第1電池パック型機器、第2電池パック型機器および第3電池パック型機器は、電池パック22,24,26,28の代わりに電気機器12,14,16,18に取り付け可能な機器、例えばアダプタ等であってもよい。
【符号の説明】
【0122】
2 :電気機器システム
12 :電気機器
13 :電池パック取付部
14 :電気機器
15 :電池パック取付部
16 :電気機器
17 :電池パック取付部
18 :電気機器
19 :電池パック取付部
22 :電池パック
24 :電池パック
26 :電池パック
28 :電池パック
33 :ハウジング
34 :機器側端子
35 :右側レール
36 :端子台
37 :左側レール
38 :機器側レール
39 :係合溝
40 :電力用端子
42 :信号用端子
44 :配線部
46 :貫通孔
48 :信号用配線
50 :信号端子基板
52 :前板
54 :右側補強部
56 :左側補強部
58 :前壁
60 :右壁
62 :前壁
64 :左壁
66 :切り欠き
68 :空間
70 :切り欠き
72 :空間
76 :端子台
78 :右側補強部
80 :左側補強部
82 :前壁
84 :右壁
86 :前壁
88 :左壁
90 :切り欠き
92 :空間
94 :切り欠き
96 :空間
98 :端子台
100 :右側補強部
102 :左側補強部
104 :前壁
106 :右壁
108 :前壁
110 :左壁
112 :切り欠き
114 :空間
116 :端子台
118 :右側補強部
120 :左側補強部
122 :前壁
124 :右壁
126 :前壁
128 :左壁
130 :電池セル
132 :セルホルダ
134 :制御基板
136 :電池側端子
138 :ケーシング
140 :下側ケーシング
142 :上側ケーシング
144 :フック
145 :圧縮バネ
146 :係合部
148 :操作部
150 :電力用端子
152 :信号用端子
154 :基部
154a :上面
156 :電池側レール
158 :端子収容部
160 :右側支持壁
160a :側面
161 :電池側識別領域
162 :右側レール
164 :左側支持壁
164a :側面
165 :電池側識別領域
166 :左側レール
168 :上板
170 :後板
170a :後面
171 :空間
172 :端子用開口
173 :空間
174 :電力端子用開口
175 :空間
176 :信号端子用開口
178 :ケーシング
180 :下側ケーシング
182 :上側ケーシング
184 :識別リブ
186 :ケーシング
188 :下側ケーシング
190 :上側ケーシング
192 :識別リブ
194 :識別リブ
196 :ケーシング
198 :下側ケーシング
200 :上側ケーシング
202 :識別リブ
204 :識別リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24